JP4005255B2 - 車両用衝突判別装置 - Google Patents

車両用衝突判別装置

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衝突対象が車両へ衝突することによって変形した衝突部分の変形量と車両の衝突時の車速に基づき、車両に衝突した前記衝突対象を推定する車両用衝突判別装置に関する。
【0002】
また本発明は、衝突対象との衝突時の車両の一部に装着された検出部の部屋内の非圧縮性の流体の圧力を検出し、検出された前記衝突対象との衝突に応じた前記部屋内の圧力信号に基づき、前記衝突対象との衝突による圧力波形の立ち上がりパターン(圧力変化の推移状況)により、衝突対象を推定する車両用衝突判別装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来の無人搬送車の衝突検知装置(特開昭60−191855)は、図30に示されるように車体Bの外周部に流体を封入し、かつ弾性を有するチューブTを設け、衝突に伴って、このチューブTが変形して生ずる内圧変化を圧力センサーPで計測して車体の衝突を検出するものである。
【0004】
前記圧力センサーPは、実施例では圧力スイッチによって構成され、衝突によって発生した圧力がある基準値を超えると、接点が短絡して制御回路が車両を停止させるなどの動作をするものである。圧力レベルの変化をサンプリングする旨の記載はない。
【0005】
また従来の歩行者保護用安全装置(米国特許4249632)は、図31に示されるようにバンパー部BPの衝突検出センサーSのトリガー信号によって歩行者保護装置を作動させるものであり、車両の前部のバンパーBPに取り付けられた歩行者衝突検出センサSとボンネットBNを持ち上げる一つないし複数の変位手段Gで構成されている。
【0006】
前記変位手段Gにはガスバックがあり、ボンネットBNの後端を持ち上げる場合と、前端と後端の両方を持ち上げる場合とがある。このガスバックは、バンパーBPに組み込まれたセンサSが衝突の際にトリガ信号を出力し、推力装置のインフレータでガスを発生させるものである。
【0007】
さらに従来のフードエアバッグセンサシステム(特開平8−216826)は、図32に示されるように歩行者との衝突時に確実に歩行者保護装置であるフードエアバックFを展開させるための、歩行者衝突判別装置に関するものである。
【0008】
上記歩行者衝突判別装置では、歩行者が車両に衝突したことを検出する手段として、バンパーBPに埋め込んだバンパーセンサSおよびフードエッジ内に組み込んだフードセンサFSからの二つの信号が共に入力されたときに歩行者との衝突が判断される。
【0009】
前記バンパーセンサSは、金属微粒子を混練したシリコンゴムで一体に加圧された導電ゴムを平編銅線束からなる2枚の電極によって両側からはさみ、外側をシリコンゴムで一体に被覆して長尺にしたものである。フードセンサSはフードの前端に荷重が加わったときに「ON」になり電気的な導通状態を作るものである。
【0010】
その他の従来の乗員保護装置には、車体加速度を検出し、そのレベルが所定のレベル以上になったときに車内のエアバックを展開するものがある。このようにして乗員を障害から保護するものが一般的によく知られている。さらに、乗員の車室内位置あるいは有無を検出して、適切な展開条件を設定するものもある。
【0011】
また従来の歩行者保護用センサシステム(特開平11−28994)は、歩行者との衝突により発生する荷重が、しきい値以上である継続時間を基準値と比較して、前記継続時間が前記基準値以内の場合は、フードを跳ね上げるものであった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の無人搬送車の衝突検知装置では、衝突を検出する手段が流体を封入したチューブの変形を圧力の変化に置き換えるものである。そのため、衝突の程度によって差が出るが、衝突したものが何であるかは判断できないという問題があった。
【0013】
特に実施例のように圧力スイッチを用いた場合は、広い幅にわたり、かつある程度変形しないと検出できないし、何に衝突したかは全く判別できない。低速走行するような無人搬送車の場合はこれで十分かもしれないが、幅広い速度で道路を走行するような自動車等の車両では衝突するものによって保護装置の作動のさせ方を変える必要がある。
【0014】
また、単に流体を封入すると、通常の状態でチューブTは周りの熱により伸縮し、それによって圧力レベルが変化する。このため微小な圧力変化を検出するには圧力変化を検出できるような制御回路になっている必要がある。しかし、上記従来装置にはこれらの記載がなく、実施例から判断して、熱による膨張収縮を考慮したある圧力レベルを設定し、これを越えたかどうかの判断しかできない。ゆえに、車速あるいは衝突対象によって変化する衝突の強さなどは検出することが困難である。
【0015】
上記従来の歩行者保護用安全装置では、バンパー部BPに内蔵されたセンサーSのみで衝突を検出するため、歩行者との衝突だけでなく、車両と衝突した際にも作動することになるという問題があった。
【0016】
上記従来のフードエアバッグセンサシステムでは、前記バンパーセンサSとフードセンサFSが共に「ON」にならないと歩行者との衝突と判断されないため、衝突の判断は最低でもフードに歩行者が衝突するまでできないため、歩行者保護装置を作動させるための時間に余裕がなく、高速に応答する保護装置が要求されるという問題があった。
また、立木などに衝突し、立木が折れてフードセンサー上にたおれた場合でも歩行者と同様な信号が出力される問題が起こる可能性がある。
【0017】
さらに、衝突対象が、人か車かが仮に判断できても、歩行者がどの位置に、車が正面で衝突したか、オフセット衝突したかは判断できない。さらに、衝突したものが貨物自動車のようなものに追突したような場合、間違った判断の起こる可能性がある。
【0018】
その他の従来の乗員保護装置では、誤作動を防止するため、誤作動を考慮した所定の加速度レベルに閾値が設定されている。これにより、歩行者と衝突するような比較的小さな加速度は前記閾値以下になり、中低速、特に、低速の歩行者−車両間の衝突では歩行者との衝突を判断できる情報は得られない可能性がある。
【0019】
また上記従来の歩行者保護用センサシステムは、歩行者との衝突により発生する荷重の前記しきい値以上である継続時間に着目して、かかる継続時間を基準値と比較して前記基準値以内の場合は、フードを跳ね上げるものであるので、前記衝突によって発生した荷重の前記しきい値を越えた以後の推移については検出していないため、衝突対象を正確に特定出来ないという問題があった。
【0020】
そこで本発明者は、衝突対象の車両への衝突によって変形した衝突部分の変形量を検出し、検出された前記衝突部分の変形量と車両の衝突時の車速に基づき、車両に衝突した前記衝突対象を推定するという本発明の第1の技術的思想に着眼し、更に研究開発を重ねた結果、衝突対象の予測、すなわち歩行者との衝突および車両との衝突の区別を可能にするという目的を達成する本発明に到達した。
【0021】
また本発明者は、衝突対象との衝突時の車両の一部に装着された検出部の部屋内の非圧縮性の流体の圧力を検出し、検出された前記衝突対象との衝突に応じた前記部屋内の圧力信号に基づき、前記衝突対象の衝突による圧力波形の立ち上がりパターンにより、衝突対象を推定するという本発明の第2の技術的思想に着眼し、更に研究開発を重ねた結果、衝突対象の推定、すなわち歩行者との衝突と、車両その他の障害物との衝突との区別を可能にするという目的を達成する本発明に到達した。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に記載の第1発明)の車両用衝突判別装置は、
車両の一部に装着され、衝突対象の該車両への衝突によって変形した衝突部分の変形量を検出する衝突検出手段と、
検出された前記衝突部分の変形量の所定時間のサンプリングタイムにおける変化分と車両の衝突時の車速に応じた衝突物を判定するための基準値との比較結果に基づき、車両に衝突した前記衝突対象を推定する衝突対象推定手段とから成り、
前記衝突対象推定手段が、検出された衝突部分の変形量が閾値レベルに達した時から第1の微小時間が経過した時までの前記衝突部分の変形量の第1の変化分を求め、該第1の変化分を基準値と比較して衝突対象を推定する第1の推定手段によって構成されている
ものである。
【0023】
本発明の車両用衝突判別装置は、
前記第1発明において、
前記衝突対象推定手段が、さらに前記変形量の時間的な変化と予め記憶された判定基準データとを比較して前記衝突対象を推定する
ものである。
【0025】
本発明(請求項に記載の第発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第発明において、
前記衝突対象推定手段が、検出された衝突部分の変形量が前記第1の微小時間が経過した時から第2の微小時間が経過した時までの前記衝突部分の変形量の第2の変化分を求め、該第2の変化分の前記第1の変化分に対する正負から衝突対象を推定する第2の推定手段を備えている
ものである。
【0026】
本発明(請求項に記載の第発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第1発明において、
前記衝突検出手段が、非圧縮性の流体が封入され衝突対象との衝突に応じて変形自在の部屋が形成され、前記衝突対象との衝突時の前記部屋内の圧力を検出する圧力検出手段によって構成され、
衝突対象推定手段が、前記圧力検出手段によって検出された前記衝突対象との衝突に応じた前記部屋内の圧力変動に基づき、前記衝突対象の衝突による圧力波形の立ち上がりパターンにより、衝突対象を推定する推定手段を備えている
ものである。
【0027】
本発明(請求項に記載の第発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第発明において、
前記圧力検出手段が、車両の一部に装着された検出部の車体側が硬い材質の部材によって構成され、前記検出部の表面側が柔らかい材質の部材によって構成され、前記表面側部材内に前記部屋が形成されている
ものである。
【0028】
本発明(請求項に記載の第発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第1発明において、
前記衝突対象推定手段が、前記検出された前記衝突部分の変形量と車速その他に応じて定まる複数の衝突強さの判定基準レベルと比較し、検出された衝突強さのレベルに応じた作動条件による作動を可能にする制御信号を出力する
ものである。
【0029】
本発明(請求項に記載の第発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第1発明において、
前記衝突検出手段が、検出特性の異なる複数の衝突検出手段を車両の異なった位置に配置して、
前記衝突対象推定手段が、前記複数の衝突検出手段の出力の有無および出力のレベルにより、衝突対象および衝突の強さを推定する
ものである。
【0030】
本発明(請求項に記載の第発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第1発明において、
前記衝突対象推定手段が、車体の加速度を検出する車体加速度検出センサからの出力によって決まる車体の減速度に応じて、衝突の度合に対応する複数の車体減速度ランクにランク分けされ、該ランクに従い補正手段によって推定結果を補正する
ものである。
【0031】
本発明(請求項に記載の第発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第1発明において、
前記衝突検出手段が、車両の幅方向において区画される複数の領域をカバーするように複数の衝突検出手段が配置され、
前記衝突対象推定手段が、前記複数の衝突検出手段の出力の有無より、衝突領域、衝突対象の大きさ、衝突の状況を推定する
ものである。
【0032】
本発明(請求項に記載の第発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第発明において、
前記衝突対象推定手段が、推定された衝突対象および衝突の強さに応じた作動条件による作動を可能にする制御信号を出力する
ものである。
【0033】
本発明(請求項1に記載の第1発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第発明において、
前記衝突対象推定手段からの前記制御信号に基づき、推定された衝突対象に基づき動作させる必要のある保護装置を選択するとともに、推定された衝突の強さに応じた作動速度その他の作動条件による作動を可能にする作動信号を前記選択された保護装置に出力する作動選択手段を備えている
ものである。
【0034】
本発明(請求項1に記載の第1発明)の車両用衝突判別装置は、
前記第1発明において、
前記衝突対象推定手段が、衝突する障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段からの相対速度に基づき障害物の衝突直前の進行方向速度を算出して、衝突レベル、衝突強さ、衝突相手を分別する
ものである。
【0035】
【発明の作用および効果】
上記構成より成る前記第1発明の車両用衝突判別装置は、車両の一部に装着された前記衝突検出手段が、衝突対象の該車両への衝突によって変形した衝突部分の変形量を検出し、前記衝突対象推定手段が、検出された前記衝突部分の変形量の所定時間のサンプリングタイムにおける変化分と車両の衝突時の車速に応じた衝突物を判定するための基準値との比較結果に基づき、車両に衝突した前記衝突対象を推定するので、衝突対象の推定、すなわち歩行者との衝突および車両その他との衝突の区別を可能にするという効果を奏するとともに、前記衝突対象推定手段を構成する前記第1の推定手段によって、検出された衝突部分の変形量が閾値レベルに達した時から第1の微小時間が経過した時までの前記衝突部分の変形量の第1の変化分を求め、該第1の変化分を基準値と比較して、衝突対象が推定されるので、正確な衝突対象の推定を可能にするという効果を奏する
【0036】
上記構成より成る発明の車両用衝突判別装置は、前記第1発明の作用効果に加え、前記衝突対象推定手段が、前記変形量の時間的な変化と予め記憶された判定基準データとを比較して前記衝突対象を推定するので、衝突対象の推定をより正確に行うことができるという効果を奏する。
【0038】
上記構成より成る第発明の車両用衝突判別装置は、前記第発明の作用効果に加え、前記衝突対象推定手段を構成する前記第2の推定手段によって、検出された衝突部分の変形量が前記第1の微小時間が経過した時から第2の微小時間が経過した時までの前記衝突部分の変形量の第2の変化分を求め、該第2の変化分の前記第1の変化分に対する正負から衝突対象を推定するので、一層正確な衝突対象の推定を可能にするという効果を奏する。
【0039】
上記構成より成る第発明の車両用衝突判別装置は、前記第1発明の作用効果に加え、前記衝突検出手段を構成する前記圧力検出手段によって、非圧縮性の流体が封入され衝突対象との衝突に応じて変形自在の部屋が形成され、前記衝突対象との衝突時の前記部屋内の圧力が検出され、前記衝突対象推定手段を構成する前記推定手段によって、前記圧力検出手段によって検出された前記衝突対象との衝突に応じた前記部屋内の圧力変動に基づき、前記衝突対象の衝突による圧力波形の立ち上がりパターンにより、衝突対象を推定するので、正確な衝突対象の推定を可能にする、すなわち歩行者との衝突および車両との衝突との区別を可能にするという効果を奏する。
【0040】
上記構成より成る第発明の車両用衝突判別装置は、前記第発明の作用効果に加え、前記圧力検出手段が、車両の一部に装着された検出部の車体側が硬い材質の部材によって構成され、前記検出部の表面側が柔らかい材質の部材によって構成され、前記表面側部材内に前記部屋が形成されているので、前記柔らかい材質の部材によって構成された前記表面側部材内に形成された前記部屋が、前記衝突対象に応じて変形するため、一層正確な衝突対象の推定を可能にする、すなわち歩行者との衝突および車両との衝突との確実な区別を可能にするという効果を奏する。
【0041】
上記構成より成る第発明の車両用衝突判別装置は、前記第1発明の作用効果に加え、前記衝突対象推定手段が、前記検出された前記衝突部分の変形量と車速その他に応じて定まる複数の衝突強さの判定基準レベルと比較し、検出された衝突強さのレベルに応じた制御信号を出力するので、衝突強さのレベルに応じた作動条件による作動を可能にするという効果を奏する。
【0042】
上記構成より成る第発明の車両用衝突判別装置は、前記第1発明の作用効果に加え、前記衝突対象推定手段が、検出特性が異なり車両の異なった位置に配置された前記複数の衝突検出手段からの出力の有無および出力のレベルにより、衝突対象および衝突の強さを推定するので、衝突対象および衝突の強さの正確なを推定を可能にするという効果を奏する。
【0043】
上記構成より成る第発明の車両用衝突判別装置は、前記第1発明の作用効果に加え、前記衝突対象推定手段が、車体の加速度を検出する車体加速度検出センサからの出力によって決まる車体の減速度に応じて、衝突の度合に対応する複数の車体減速度ランクにランク分けされ、該ランクに従い補正手段によって推定結果を補正するので、衝突対象の推定を補正し、すなわち歩行者との衝突および車両その他との衝突の区別を確実にするという効果を奏する。
【0044】
上記構成より成る第発明の車両用衝突判別装置は、前記第1発明の作用効果に加え、前記衝突対象推定手段が、車両の幅方向において区画される複数の領域をカバーするように配置された前記複数の衝突検出手段の出力の有無より、衝突領域、衝突対象の大きさ、衝突の状況を推定するので、衝突対象との衝突位置、衝突対象の大きさおよび衝突の状況の正確な推定を可能にするという効果を奏する。
【0045】
上記構成より成る第発明の車両用衝突判別装置は、前記第発明の作用効果に加え、前記衝突対象推定手段が、推定された衝突対象および衝突の強さに応じた作動条件による作動を可能にする制御信号を出力するので、衝突対象および衝突の強さに応じた作動条件による作動を可能にするという効果を奏する。
【0046】
上記構成より成る第1発明の車両用衝突判別装置は、前記第発明の作用効果に加え、前記作動選択手段が、前記衝突対象推定手段からの前記制御信号に基づき、推定された衝突対象に基づき動作させる必要のある保護装置を選択するとともに、推定された衝突の強さに応じた作動速度その他の作動条件による作動を可能にする作動信号を前記選択された保護装置に出力するので、前記選択された保護装置による衝突対象および衝突の強さに応じた作動速度その他の作動条件による作動を可能にするという効果を奏する。
【0047】
上記構成より成る第1発明の車両用衝突判別装置は、前記第1発明の作用効果に加え、前記衝突対象推定手段が、衝突する障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段からの相対速度に基づき障害物の衝突直前の進行方向速度を算出して、衝突レベル、衝突強さ、衝突相手を分別するので、誤作動を防止するという効果を奏する。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき、図面を用いて説明する。
【0049】
(第1実施形態)
本第1実施形態の車両用衝突判別装置について、図1ないし図3を用いて説明する。
【0050】
本第1実施形態の車両用衝突判別装置は、前記第1発明ないし第4発明の実施形態であって、乗員保護装置と歩行者保護装置のいずれか、あるいはそれら両方の保護装置を有する車両に対して提供するもので、車両と歩行者あるいは他の障害物との衝突において、図1に示されるように衝突を検出する衝突検出手段1と、その情報あるいはその情報に加えて車速から何に衝突したかを推定する衝突状態推定手段2とから成るものである。
【0051】
ただし前記衝突検出手段1は、車両前部のみでなく、後突用の乗員保護装置を搭載している場合には車両後部、さらに側突用の乗員保護装置を搭載している場合には車両側部にも装着する場合がある。また、作動選択手段は保護装置が一つの場合、あるいは保護装置側で衝突判別装置の情報が判断できる機能があれば必要ない。
【0052】
前記衝突検出手段1は、車両前部もしくは後部あるいは側部に装着し、衝突によって発生する衝突荷重に応じてその部分が変形する大きさ(変形量)を検出するものである。例えば、車幅方向のバンパーの変形は衝突の状態によって一様ではなく、その一様でない変形を平均的な変形として検出する手段である。
【0053】
前記衝突検出手段1は、衝突によって発生する単位車幅当たりの衝突荷重すなわち変形力を、衝突物が車両に作用した幅において積分した電気信号が出力されるバンパー衝突変形計測型衝突検出センサーである。これはバンパーの変形を車幅の大部分にわたり計測するものであり、この検出方法として、流体圧力、静電容量、変位、磁気強さ、電気抵抗などの各物理量の計測等が利用可能である。
【0054】
前記衝突状態推定手段2は、上記衝突検出手段1からの電気信号の大きさおよび時間的な変化の特徴を定量的に抽出し、その特性値を予め作成してある判定基準データと比較して衝突したものが何であるかを判断するものであり、所定の時間間隔でサンプリングした入力信号を記憶する第1記憶手段21、車速ごとに衝突物を判定するための判定基準データを記憶する第2の記憶手段22、これらの記憶手段のデータを基に衝突の強さのランクづけをする比較手段23から成っている。
【0055】
上記判定基準データは、歩行者と衝突する場合、車速によってバンパーの変形量が異なり、車速が高いほど深く食い込むことを考慮するために用いられる。すなわち、変形の増大によって衝突検出手段1の出力が大きくなるため、判定基準データは予め歩行者との衝突時の出力レベルをダミー試験などで車速ごとに調べられ、その出力レベルを参考に歩行者との衝突と車両との衝突を区別できるように決められ、車速センサ3によって検出された車速にしたがった前記比較手段23による比較結果に基づき、衝突物および衝突状態が判定手段24によって判定される。
【0056】
作動選択手段4は、保護装置が複数の場合、いずれの保護装置を作動させるかを決定する選択手段であり、衝突状態推定手段2の後に設ける。保護装置は乗員と歩行者を同時に保護するもの、あるいはそのいずれかを保護するものであり、歩行者保護装置8ではボンネット上にエアバックあるいはボンネットを所定の量持ち上げて衝突する歩行者の頭および胸部などの衝撃を吸収して保護するもの、あるいは乗員保護装置6ではステアリングあるいはダッシュボード上あるいは乗員側部のエアバックなどがある。
【0057】
上記構成および作用の本第1実施形態の車両用衝突判別装置は、検出された前記衝突部分の変形量と検出された車両の衝突時の車速に基づき、車両に衝突した前記衝突対象を推定するので、衝突対象の推定、すなわち歩行者との衝突および車両との衝突その他の障害物等との衝突の区別を可能にするとともに、それに対応した保護装置の作動を可能にするという効果を奏する。
【0058】
(第2実施形態)
本第2実施形態の車両用衝突判別装置は、前記第5発明および第6発明の実施形態であって、車両と歩行者あるいは他の障害物との衝突において、衝突を検出する衝突検出手段と、その情報から何に衝突したかを予測する衝突対象推定手段を備えた判定手段とからなる車両用衝突判別装置に関するものである。
【0059】
前記衝突検出手段は、バンパー内に挿入あるいはバンパーの衝突面に装着した変形し易く、伸縮の少ないチューブと、該チューブに封入された流体と、衝突対象との衝突時の前記チューブ内に封入された流体の圧力変化を検出する圧力センサによって構成される圧力型衝突検出センサ部と、一体もしくは別置きの増幅回路とから成る。前記流体は、流動性があり、非圧縮のものが望ましい。
【0060】
前記判定手段は、上記衝突検出手段からの電気信号を予め車速および衝突物との相対速度ごとに作成してあるマップ上のデータと比較して衝突したものが何であるかを判断するものである。
【0061】
前記判定手段は、サンプリングした圧力信号電圧を記憶する第1記憶手段と、自車速度および衝突物との相対速度ごとの閾値および衝突の強さ判別をする基準値を記憶する第2記憶手段と、前記第1記憶手段の入力信号と前記第2記憶手段の比較データを比較して衝突強さを決定する比較手段と、衝突強さから衝突物(衝突対象)を推定して作動させるべき保護装置の作動信号を判定/決定する衝突対象推定手段から成っている。
【0062】
前記衝突対象推定手段は、圧力信号電圧および自車速度等をサンプリングするとともに記憶するサンプリング手段と、自車速度および衝突物との相対速度ごとの閾値および衝突の強さ判別をする基準値を記憶する記憶手段と、前記サンプリング手段の出力信号と前記記憶手段の比較データを比較して衝突強さを決定して、衝突強さから衝突物(衝突対象)を推定して作動させるべき保護装置の作動信号を判定/決定する演算処理手段によって構成される。
【0063】
さらに、前記判定手段は、前記衝突対象推定手段の信号から歩行者保護か、乗員保護かを判断する保護装置選択手段をさらに加えたものも含めることが出来る装置である。
【0064】
【実施例】
以下本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
後述する第1実施例ないし第4実施例の車両用衝突判別装置は、上述した第1実施形態の実施例に関するもので、第5実施例ないし第8実施例の車両用衝突判別装置は、上述した第2実施形態の実施例に関するものである。
【0065】
(第1実施例)
第1実施例の車両用衝突判別装置は、図1に示されるように衝突対象と車両の衝突を検出する衝突検出手段1と、前記衝突情報および車速から何に衝突したかを予測する衝突状態推定手段2と、衝突状態推定手段2の信号から歩行者保護装置8と乗員保護装置6のどれを作動させるか、または複数の乗員保護装置6あるいは歩行者保護装置8を有する車両においてはどの保護装置を作動させるかを判断する作動選択手段4から成り、車両と歩行者あるいは他の障害物との衝突かどうかを判定するものである。
【0066】
前記衝突検出手段1は、検出部11と増幅部12とから成る。前記検出部11は、車両前部に設けるバンパー100内に装着され、衝突によってその部分の衝突荷重の大きさすなわち変形量を検出するものである。
【0067】
衝突による前記バンパーの変形は、衝突の状態、例えば車両との正面衝突あるいはオフセット衝突、電柱、支柱などの細長い固定された障害物、そして歩行者などによって一様ではなく、前記衝突検出手段1は、その一様でない変形を平均的な変形として検出する手段である。
【0068】
前記衝突検出手段1は、衝突によって発生する単位車幅当たりの変形力を、衝突物が車両に作用した幅において積分した電気信号が出力される衝突検出センサーである。これは、バンパーの変形を車幅の大部分にわたり計測するバンパー衝突変形計測型衝突検出センサーであり、この検出方法として、静電容量、流体圧力、磁気強さ、電気抵抗、周長変位などの各物理量の計測によって実現される。
【0069】
具体的には衝突検出手段の検出部11は、図2に示されるようにバンパー100内の第1衝撃吸収材111の中に埋め込まれ、その第1衝撃吸収材111と車体フレーム103の間には第2衝撃吸収材112が挿入されている。
【0070】
また前記増幅部12は、前記検出部11と一体あるいは衝突時の破損を防止するために前記衝突状態推定手段2と同様に車室内もしくはそれ相当の場所に設けられ、検出部11に電圧を印加すると共に検出された変形量を増幅する。
【0071】
前記衝突状態推定手段2は、上記衝突検出手段1の前記増幅部12からの電気信号の時間的な変化および大きさを予め作成してある判定基準データと比較し、衝突したものが何であるかを判断するものである。
【0072】
すなわち前記衝突状態推定手段2は、所定の時間間隔でサンプリングした入力信号を記憶する第1記憶手段21と、比較するための判定基準データなどを記憶する第2記憶手段22と、衝突強さのランクをつける比較手段23と、そして衝突物の判定と保護装置の選択と作動モードを決める判定手段24などから成っている。
【0073】
作動選択手段4は、保護装置あるいは作動条件が複数ある場合、いずれの保護装置をあるいは作動条件で作動させるかを決定する選択手段であり、前記衝突状態推定手段2の後段に設けられる。前記衝突検出手段1の信号が各保護装置側で判別できるように構成されている場合には必要ない。
【0074】
保護装置は、乗員と歩行者を同時に保護するものあるいはそのいずれかを保護するものであり、歩行者保護装置8ではボンネット101上にエアバックを展開させて衝突する歩行者の頭および胸部などの衝撃を吸収して保護するもの、あるいは乗員保護装置6ではステアリングあるいはダッシュボード(図示せず)上あるいは乗員側部に配置するエアバックなどがある。
【0075】
上記構成より成る第1実施例の車両用衝突判別装置の作用について、以下に詳述する。
【0076】
前記衝突検出手段によって衝突によって起こる車両前部の変形が検出される。この形状変化の大きさは、前記検出部11および検出部周りの剛性によって変わり、検出感度はその形状変化の大きさに左右される。
【0077】
車両および歩行者との衝突によって起こる前記検出手段1の変形の一例が、図3(a)(b)に示される。この検出手段1が埋め込まれている前記第1衝撃吸収材111は、歩行者が衝突しても変形しやすく、歩行者の脚部に作用する衝撃を和らげるような比較的柔軟な発泡ウレタンなどで作られている。そのため、歩行者の脚部が衝突する程度でも衝突検出手段に何らかの力が作用し、検出手段が衝突部分において薄くなる方向に変形して衝突を検出できる。
【0078】
そして前記第2衝撃吸収材112は、主に車両と衝突する場合の車体への衝撃を和らげるために作用するものであり、さらに、上記検出部の変形を助長するように作用させるため、前記第1衝撃吸収材111に比べて固い発泡ウレタンなどで成形されている。
【0079】
前記衝突検出手段1からの出力は、図3(c)に示されるようなもので、衝突するものによって出力波形が異なる。この出力は、前記衝突状態推定手段2の前記第1記憶手段21に取り込まれる。
【0080】
前記第2の記憶手段22は、基準値テーブルを記憶するもので、この基準値テーブルは、1つないし車速ごとに複数のものが用意される。
【0081】
前記比較手段23においては、図3(c)に示されるように前記第1記憶手段21に蓄えられた時間軸データを基に、衝突の度合で分ける5つのランクの内から適当な衝突強さランクが選ばれる。ランク付けは、車速ごとに設定された判定基準データと比較して行われる。
【0082】
本第1実施例では、図4のアルゴリズムのように、前記衝突検出手段1の出力Xが所定のレベル(閾値(Xr))に達した時間T0からある微小時間ΔTすなわち所定のサンプリング回数後の出力値の増分(ΔX1)を求め、増分が所定レベル以上の場合に判定基準データの4つのレベルと比較して行われる。微少時間ΔTは車速によって変えることが望ましく、低速ほど長くする。そして、図3に示されるように、ΔX1のみでは歩行者と軽い追突で同じ衝突強さランク(E)になる可能性がある。ゆえに衝突強さ“E”については歩行者との衝突と軽い追突を分離するため、さらに2・ΔT時間後の出力変化(ΔX2)を比較し、それが正であれば、軽い追突と判定し、ここでは判定2に準ずる作動の乗員保護装置を待機モードにし、2次衝突による乗員保護の準備段階に入る。また、負であれば、「判定1」の歩行者と判定し、前記歩行者保護装置8を作動させる。これは衝突物の質量による差を捉えたものである。なお、「2・Δt」は、Δt〜5Δtの範囲が望ましい。なお、衝突検出手段1の出力Xと閾値Xrとの比較は、サンプリングタイム毎に常に行われており、XがXr以上であれば時刻Toはサンプリングタイム毎に追加されることになる。
【0083】
前記判定手段24では表1に示すように、前記比較手段23で求められた衝突状態の衝突強さランクを車速ランクで分類した判別マップと照らし合わせて一致する判定番号が選ばれる。保護装置が1つの場合には判定番号が作動条件を判別することになり、判定番号に対応する信号を保護装置に出力する。例えば、車両に衝突したとき、判定は「4」になり、この判定では3ビットの「100」がデジタル信号として出力される。また、歩行者と衝突したときには判定が「1」になり、「001」が出力される。
【表1】
Figure 0004005255
【0084】
例えば、前記判定手段24の判定の一例は、表1に示されるものであり、ここでは車速ランクごとに、前記衝突検出手段1の出力ランクである衝突強さのランクに対して判定状態が求められる。この例では車速の早い順にa,b,c,dの4つの車速ランク、および衝突によるバンパー変形量の総量の大きい順にA,B,C,D,Eの5つの衝撃強さランクがあり、これら2つのランクから衝突状態が判定される。
【0085】
「判定4」は、停止車両あるいは対向車両との衝突に対応し、乗員保護装置6を緊急に作動させる必要のある激しい衝突のときである。このときには緊急作動モードで乗員保護装置6が作動する。衝突強さのランクがAで、車速ランクがa〜cのときになる。これには自車が停車中に対向車が正面衝突する場合も含まれる。
【0086】
「判定3」は、1/2程度のオフセット衝突もしくは20〜40km/hの相対速度での追突に対応し、エアバックなどの乗員保護装置6を通常モードで作動させる場合である。衝突強さのランクがAと車速ランクがd,Bとa〜d,Cとa〜cのときになる。「判定2」は相対速度が20km/h以下での追突、1/4以下のオフセット衝突もしくは電柱等の固定物への衝突に対応し、エアバックなどの乗員保護装置6を緩やかに展開させ、かつ2次衝突を想定して10秒間程度保持するような作動をさせる必要のある衝突である。衝突強さランクがCで、車速ランクがd,衝突強さがDで、車速ランクがa〜dのとき、あるいは衝突強さがEで、車速ランクがdのときになる。
【0087】
「判定1」は、歩行者との衝突に対応し、歩行者保護装置6を作動させる必要のある衝突である。衝突強さランクがEで、車速ランクがa〜cのときになる。また、このときにはトラック等のように後部バンパーが高い車両に追突した可能性もあり、乗員保護装置6は待機状態に設定する。そして、加速度出力がある値以上に到達したときには乗員保護装置6のみの判断機能により作動させる。なお、これらの判定はサンプリング周期ごとに見直し、保護装置の作動が不足しないように車が停止し、乗員が降車し終わるまで、衝突判別をくりかえす。
【0088】
前記作動選択手段4は、各保護装置で衝突判別装置の出力信号の意味が判断できるときには作動選択手段は特に必要でないが、判別できないときには該作動選択手段4によって適切な信号が各保護装置に出力される。例えば、歩行者保護装置8および乗員保護装置6が各々1つもしくはいずれかが複数の場合などに、前記判定手段24で決定された衝突物および衝突状態を表す判定番号を基に、適切な保護装置を作動させるため、作動させる必要のある保護装置を選び、それに信号を出力するものである。
【0089】
上記作用を奏する第1実施例の車両用衝突判別装置の効果について、以下に詳述する。
【0090】
本第1実施例の車両用衝突判別装置は、検出された前記衝突部分の変形量と検出された車両の衝突時の車速に基づき、車両に衝突した前記衝突対象を推定するので、衝突対象の推定、すなわち歩行者との衝突および車両との衝突その他の障害物等との衝突の区別を可能にするという効果を奏する。
【0091】
また本第1実施例の車両用衝突判別装置は、前記衝突検出手段1からの図3(C)に示されるような電気信号の時間的な変化を、予め作成した図4のアルゴリズムに基づき、前記判定基準データと比較したものが何であるかを判断するように構成されているので、歩行者と車両その他との区別をより正確に判別することが出来るという効果を奏する。
【0092】
すなわち、バンパー100に衝突する障害物を前記衝突検出手段1によって検出し、その出力変化の特徴から衝突したものが質量の小さい人か、車両等の重量物かなどによって異なる衝突強さのランクを求める。これにより、衝突物の横幅および質量がおおよそ推定することができ、どの保護装置をどのように作動させるかが、表1に示される判定表に従い決めることができる。この結果、乗員あるいは歩行者の保護装置を効果的に作動できる。
【0093】
衝突状態が前記バンパー100に設けた前記検出手段1のみで検出できるので、衝突物の判断が早くでき、その後の保護装置6、8の作動速度を下げ、保護装置による乗員への衝撃力の低減ができる。
【0094】
加速度計による従来の乗員保護装置の場合の検出に比べ、検出感度を高くできるので、歩行者保護装置の作動が低速時の事故にも、あるいはエアバックなどの乗員保護装置の誤作動を防止するため、所定の加速度レベルまで作動しないように設定されているのを、低い衝撃でも感知して早めに乗員保護装置を作動、あるいは待機するなどの対応ができる。従って、より一層の歩行者保護あるいは乗員保護の装置を適切に作動させることができ、歩行者および乗員の事故による衝撃力を軽減することが出来る。
【0095】
また本第1実施例の衝突判別装置は、乗員保護装置のみ搭載した車両においても、早い時期に検出でき、かつ保護装置の作動条件を的確に指示できるので、不必要に速いエアバック装置の展開が必要最小限にとどめられる。これにより、エアバック作動によって乗員が受ける衝撃力を必要最小限にすることができる。第1実施例で記述したバンパーは車体の最前部近傍にある衝突時に接触するものを含むものである。
【0096】
(第2実施例)
第2実施例の車両用衝突判別装置は、図5に示されるように衝突検出手段および第1記憶手段がそれぞれ2つずつで構成される点が、前記第1実施例との相違点である。すなわち、衝突検出手段は、第1衝突検出手段11Aと第2衝突検出手段11Bとから成り、それぞれ検出部113、114と増幅部121、122を備えている。
【0097】
衝突検出手段は、図6に示すようにそれぞれの検出部が車両前部に設けるバンパー内の衝撃吸収材111の中に装着され、第1衝突検出手段11Aが最前部、第2検出手段11Bが前記バンパー後端部の車体フレーム103の前側に配置される。
【0098】
衝突状態推定手段2は、上記第1あるいは第2衝突検出手段11A、11Bの増幅部121、122からの図7に示すような電気信号の時間的な変化を予め作成してある図8の判別アルゴリズムに基づき基準データと比較し、衝突したものが何であるかを判断するものである。前記第1衝突検出手段11Aの出力を所定時間幅の入力信号として記憶する第11記憶手段211、第2衝突検出手段11Bの出力を所定時間幅の入力信号として記憶する第12記憶手段212、車速センサ3に接続され車速に対応する比較データを記憶する第2記憶手段22と、比較手段23および判定手段24とから成っている。
【0099】
上記構成より成る第2実施例の車両用衝突判別装置は、衝突によって起こる車両前部の変形を最初に第1衝突検出手段11Aによって検出し、さらに、衝撃力の大きな場合には第2衝突検出手段11Bでも検出する。これらの形状変化および検出部の出力の大きさは検出部および検出部113、114周りの衝撃吸収材の剛性によって変わる。
【0100】
前記第1衝突検出手段11Aは、バンパー100の最前部近傍に埋め込まれ、歩行者の衝突が検出できる感度の高いものである。また前記第2衝突検出手段11Bは、車両等の重量物の衝突のみが検出できるような高い剛性をもった部材であり、検出感度も低くしてある。このため、歩行者が衝突するような場合には検出されない、あるいは極めて小さい検出になる。この第2衝突検出手段11Bは、歩行者程度の衝突物を検出しないように、前記衝撃吸収材11および衝突検出手段の剛性を決定することが望ましい。
【0101】
前記第1および第2衝突検出手段11A、11Bからの出力は、図7に示されるようなもので、衝突するものによって両手段への出力波形が異なるように設定されている。
【0102】
例えば、支柱と歩行者の太さが同じであるとすると、両者は特長的な出力になる。第1衝突検出手段11Aは両者とも同じ程度の出力になるが、第2衝突検出手段11Bは歩行者の場合、足が車両のバンパーによって跳ね上げられるので、第2衝突検出手段11Bを変形させるまでバンパーの変形がおこらない。
【0103】
これに対して、支柱は道路などの地面に固定されているので、第2衝突検出手段11Bの部分まで局部的に変形する。このため、支柱などの固定物は第1、第2衝突検出手段の出力が比較的小さく両方に出力される。これらの出力は前記衝突状態推定手段2の第11、第12記憶手段211、212に取り込まれる。これらの記憶手段では所定の時間分だけ常に新しい出力データが蓄えられ、その間の出力変化が記憶される。
【0104】
前記第2記憶手段22は、車速範囲ごとに設ける判定基準データと保護装置の作動条件を判別する判別マップなどの基準値テーブルを記憶するものである。この判別基準データは第11、第12記憶手段211、212の検出データに対して衝突強さのランク付けをするためのものとして記憶されている。また、この判別マップは1つないし車速ランクごとに複数のものを用意できる。
【0105】
前記比較手段23においては、図7に示されるように第2記憶手段22にある判定基準データを使い、第11、第12記憶手段211、212に蓄えられた時間軸出力を基に、衝突の度合で、第11記憶手段211からのものは4ランクに、第12記憶手段212からのものは5ランクの衝突強さのランクに図8に示すアルゴリズムに基づいて分けられる。
【0106】
ランク分けは、車速ごとに設定された判定基準値のテーブルと比較して行われる。本第2実施例では第1衝突検出手段11Aの出力が所定のレベル(閾値)に達した時間から所定の時間内の最大出力値を求め、判定基準レベルの3ないし4つのレベルと比較して行われる。ただし、第1衝突検出手段11Aの出力の最大値を同じにして第2衝突検出手段11Bへの出力がない軽い追突の場合が想定され、これを歩行者との衝突と分離するため、第1実施例と同じように最大値到達後の出力低下が所定時間内にあるかないかでさらに判定する。なお、前記閾値は車速が高いほど高くする。
【0107】
この他に出力が、閾値を超えた後の最大値までの時間が所定時間より短い場合には、歩行者、長い場合には軽い追突と判定できる判定法もある。すなわち、軽い追突は相対速度が遅く、出力が最大になる時間も遅くなる。なお、このような判定は実施例1と同じでもよい。
【0108】
前記判定手段24では、比較手段23で求められた衝突状態の第1の衝突強さのランクと第2の衝突強さのランクを車速ランクごとに設定されて第2記憶手段22に記憶されている表2のような判別マップに照らし合わせて判定番号が選ばれる。
【表2】
Figure 0004005255
【0109】
例えば、判定手段24では、現在の車速を車速ランクに分けて、その車速ランクごとの判別マップを開き照合し、第1ないし第2衝突検出手段11A、11Bの出力ランクである第1ないし第2の衝突強さのランクに対する判定状態がもとまる。この表では衝突によるバンパー表面部の変形量の総量の大きい順にA,B,C,Dの4つの第1の衝撃強さのランク、そしてバンパー深部の変形量の総量の大きい順にa,b,c,d,eの5つの第2の衝撃強さのランクがあり、これら2つのランクから衝突状態が5段階に判定される。
【0110】
「判定4」は、オフセット衝突もしくは追突に対応し、乗員保護装置6の通常作動の場合である。第1の衝突強さのランクがAで、第2の衝撃強さのランクがc,dのとき、第1の衝突強さのランクがBで、第2の衝撃強さのランクがb〜dのときになる。
【0111】
「判定2」は、自転車、軽車両、車椅子などの軽量な障害物に対応し、乗員保護装置6および歩行者保護装置8の待機作動の場合である。第1の衝突強さのランクがCで、第2の衝撃強さのランクがeのときになる。
【0112】
「判定1」は、歩行者との衝突に対応し、歩行者保護装置が作動される状態である。第1の衝突強さのランクがDで、第2の衝撃強さのランクがeのときになる。
【0113】
上記作用を奏する第2実施例の車両用衝突判別装置は、前記第1および第2の衝突検出手段からの時間的な変化を予め作成してある判定基準データと比較して衝突したものが何であるかを判断するように構成されているので、歩行者と車両その他との区別をより正確に判別することが出来るという効果を奏する。
【0114】
すなわち、バンパーに衝突する障害物を第1および第2衝突検出手段11A、11Bによって検出し、その出力変化の特徴から衝突した衝突対象が人か、固定された支柱、電柱などか車両等の重量物かなどの衝突物の大きさおよび質量等が、表2の判定表に従い推定される。
【0115】
本第2実施例は、検出感度の異なる2つの衝突検出手段11A、11Bにより、前記第1実施例に比べて歩行者との衝突の判別精度が高くなる。これにより、歩行者および乗員の保護装置を一層効果的に作動させることができる。
【0116】
特に、本第2実施例は、歩行者あるいは幅広く、比較的軽量な自転車のように、単位幅あたりの重さが軽い衝突物の判定が精度良くできることが特長である。
【0117】
(第3実施例)
第3実施例の車両用衝突判別装置は、図9に示されるように衝突検出を衝突検出手段1による衝突状態推定の後に、車体加速度センサー5によって判定結果を補正する点が、前記第1実施例に対する相違点である。
【0118】
これは自車前部のバンパー100が衝突相手車両に衝突しない、あるいは上下にずれて一部衝突するような場合を対策した実施例であり、このようなケースは衝突対象がダンプカーなどの車両への追突の場合に起こる。
【0119】
本第3実施例の車両用衝突判別装置は、図9に示されるように衝突検出手段1と、判定補正機能を有した衝突状態推定手段2、そして車体加速度センサー5から成るものである。
【0120】
衝突状態推定手段2は、上記衝突検出手段1の増幅部12からの電気信号の時間的な変化を予め作成してある基準データと比較し、衝突したものが何であるかを判断するものである。
【0121】
前記衝突状態推定手段2は、前記衝突検出手段1の出力を記憶する第1記憶手段21と、車速に対応した判定基準データおよび判別マップを記憶する第2記憶手段22と、第1記憶手段21の出力信号から衝突強さランクを決める比較手段23と、そして比較手段23で決められた衝突強さのランクと判別マップから保護装置の作動モードを判定する判定手段24と、さらに、加速度センサー5の出力をハイパスフィルタとローパスフィルタ(図示せず)を介してデジタル信号として記憶する加速度記憶手段51と、加速度記憶手段51の出力信号から車体減速度ランクを決める加速度比較手段52および加速度によって判定結果を補正する判定補正手段53とから成っている。
【0122】
上記構成より成る第3実施例の車両用衝突判別装置は、衝突によって起こる車両前部の変形を前記衝突検出手段1によって検出し、車体加速度を前記加速度センサー5で検出する。
【0123】
前記衝突検出手段1からの出力は、衝突状態推定手段2の前記第1記憶手段21に、前記車体加速度センサー5からの出力は第3の加速度記憶手段51に取り込まれる。これらの記憶手段では所定の時間分だけ蓄えられ、その間の出力変化として記憶される。
【0124】
前記第2記憶手段22は、判定基準データと判別マップからなる基準値テーブルを記憶するもので、この基準値テーブルは1つないし車速ごとに複数のものを用意できる。
【0125】
前記第1比較手段23においては、前記第1記憶手段21に蓄えられたバンパー変形の時間軸出力を基に、衝突の度合で、第1実施例の表1と同じ5ランクの衝突強さランクに分けられる。
前記判定手段24では、上記第1比較手段21で決められた衝突強さのランクから第1実施例の如く、各保護装置の種類あるいは作動条件を判定する。
【0126】
前記加速度記憶手段51では、前記車体加速度センサー5からの出力がハイパスフィルタとローパスフィルタを介して取り込まれる。この記憶手段51では2kHz程度のローパスフィルタと10Hzのハイパスフィルタを介したアナログ信号が2回のサンプリング分だけ記憶され、閾値を超えたデータとその次のデータがランクづけの対象になる。
前記加速度比較手段52においては、前記加速度記憶手段51に蓄えられた加速度の時間軸出力を基に、衝突の度合で、4ランクの車体減速度ランクに分けられる。
【0127】
前記判定補正手段53では、表3のように判定手段で求められた判定番号を車体減速度ランクに応じて適切なものに補正する。ただし、加速度が閾値に達するまでは判定手段の判定モードで、前記保護装置6に出力される。
【表3】
Figure 0004005255
【0128】
上記作用を奏する第3実施例の車両用衝突判別装置は、車両に衝突する障害物の判定を衝突検出手段1と車体加速度センサー5によって行うことにより、バンパー同士で衝突しないケース、例えば、乗用車が貨物車に追突する場合でも各保護装置が確実に作動するようにできる。これにより、歩行者および乗員の保護装置8、6を一層効果的に作動でき、不必要な作動を防止する。
【0129】
例えば表3に示すように、前記衝突状態推定手段2の前記判定手段24で判定された結果が4〜0までとしたとき、判定条件を衝突によって起こる車体減速度の大きさによって補正する。
【0130】
例えば、判定が「0」のときのように、衝突位置のずれによって衝突をバンパー部で検出できなかった場合、減速度ランクが「c」になったときには「2」の乗員保護装置6の緩やかな作動モードに、あるいは減速度ランクが極めて大きい「a」になったときには「4」の乗員保護装置6の緊急作動のモードに変更される。
【0131】
また、判定が「1」のように歩行者保護装置6の作動モードのとき、歩行者保護装置6を作動させた後に車体減速度がある程度大きくなった場合に乗員保護装置6を車体減速度に応じた作動モードにする。ただし、前記判定手段24の判定が「4」のように大きい場合は前記加速度センサー5の結果にかかわらず、緊急作動モードに、あるいは車体減速度が極めて大きい「a」の場合には前記判定手段24の判定にかかわらず、緊急作動モードの「4」にする。この場合は歩行者と衝突した後に、ダンプカーなどの貨物車に衝突するケースで起こる事例である。
【0132】
(第4実施例)
第4実施例の車両用衝突判別装置は、図10および図11に示されるように、衝突検出手段1および第1記憶手段がそれぞれ3つずつで構成されている点が前記第1実施例に対する相違点である。
【0133】
衝突検出手段が、第1衝突検出手段11A、第2衝突検出手段11Bそして第3衝突検出手段11Cとから成り、それぞれ検出部と増幅部から成る。このように複数の衝突検出手段を配置した目的は、衝突位置の特定と衝突物の車幅方向の大きさを検出することであり、これにより複数ある保護装置の適切な作動がより一層可能になる。
【0134】
前記衝突検出手段は、図10の上部に示すようにそれぞれの検出部が車両前部に設けるバンパー内の衝撃吸収材111の中に装着され、第1衝突検出手段11Aが中央部の下側、第2検出手段11Bが向かって右側の上側、そして第3検出手段11Cが向かって左側の上側に配置される。
【0135】
前記第1衝突検出手段11Aは、図10および図11に示されるように前記第2あるいは第3衝突検出手段11B、11CとI領域あるいはG領域で上下に重なっている。前記第2と第3の衝突検出手段11B、11Cの間隔は電柱の太さ以上とし、電柱などの支柱の種別および衝突位置を判定できるように配置されている。
【0136】
前記衝突状態推定手段2は、図10および図11に示されるように上記第1あるいは第2あるいは第3衝突検出手段の増幅部121、122、123からの電気信号の時間的な変化を予め作成してある基準データと比較し、衝突したものが何であるかを判断するものである。
【0137】
前記衝突状態推定手段2は、前記第1衝突検出手段11Aの出力を所定時間幅の入力信号として記憶する第11記憶手段211と、前記第2衝突検出手段11Bの出力を所定時間幅の入力信号として記憶する第12記憶手段212と、前記第3衝突検出手段11Cの出力を記憶する第13記憶手段213と、判定基準データおよび判別マップを記憶する第2記憶手段22と、比較手段23および判定手段24などから成っている。保護装置側で十分な判断機能があれば図に示してある作動選択手段4は不要である。
【0138】
上記構成より成る第4実施例の車両用衝突判別装置は、衝突によって起こる車両前部の変形を、前記第1、第2、第3衝突検出手段11A、11B、11Cの少なくとも一つによって検出するものである。すなわち、第1あるいは第2あるいは第3あるいは第1と第2あるいは第1と第3あるいは第1、第2、第3衝突検出手段によって検出するものである。
【0139】
この形状変化の大きさは、これまでの実施例と同様、衝突検出手段の検出部および検出部周りの衝撃吸収材111の剛性によって変わる。この第1衝突検出手段11Aと第2あるいは第3衝突検出手段11Bあるいは11Cは適度なオーバーラップ状態で配置され、このオーバーラップの長さおよび第2と第3衝突検出手段との間隔を電柱の太さ以上とされている。
【0140】
前記第1、第2、第3衝突検出手段11A、11B、11Cからの出力は実施例1の図3と同じようなもので、衝突するものによって出力波形が異なり、しかも第1と第2あるいは第3とでは異なる。これらの出力は前記衝突状態推定手段2の第11、第12、第13記憶手段211、212、213に取り込まれる。これらの記憶手段では所定の時間分だけ記憶される。前記第2記憶手段22は、これまでの実施例と同様である。
【0141】
前記比較手段23においては、図10に示されるように第11、第12、第13記憶手段211、212、213に蓄えられた時間軸出力を基に、衝突の度合で、第11、第12、第13記憶手段からのものは各4ランクの第1、第2、第3の衝突強さのランクに分けられる。ランク分けは車速ごとに設定された判定基準データと比較して行われる。
【0142】
前記判定手段24では、前記比較手段23で求められた衝突状態の第1の衝突強さのランク、第2の衝突強さのランク、第3の衝突強さのランクを車速ランクごとに設定されて第2記憶手段22に記憶されている判別マップに照らし合わせて一致する判定番号を表4に示されるように6種類の中から選ばれる。この判定番号により、各保護装置の作動条件が決定される。
【表4】
Figure 0004005255
【0143】
ここで、衝突位置の推定法について述べる。表4に示されるように前記第1衝突検出手段11Aのみで検出される場合は、図10に示される中央H領域、前記第1と第2衝突検出手段の両方で検出される場合はI領域、前記第1と第3衝突検出手段の両方で検出される場合はG領域、前記第2衝突検出手段のみで検出される場合は向かって右側のJ領域、前記第3衝突検出手段のみで検出される場合は向かって左端のF領域になる。
【0144】
歩行者あるいは電柱などは複数の領域にならないが、車両との衝突では複数の領域で出力が検出される。そして、各衝突強さランクとの関係から衝突物の大きさおよび質量が推定できる。表4に示される例は、複数の領域にまたがる検出で同じ衝突強さランクとしているが、これは最も衝突の激しい部位の衝突強さを選ぶ方法の場合である。
【0145】
例えば、「判定6」が、停止車両あるいは対向車両とのオフセットの少ない衝突に対応し、第1〜3の衝突強さのランクがAで、衝突領域がF〜J、F〜I、G〜Jのとき、あるいは第1〜3の衝突強さのランクがBで衝突領域がF〜G、I〜Jになる。この場合には乗員保護装置を緊急作動モードで作動させるよう同装置に信号が出力される。
【0146】
「判定5」は、1/2程度のオフセット衝突、もしくは追突に対応し、第1〜3の衝突強さランクがBで、衝突領域がF〜J、F〜H、H〜Jのとき、あるいは第1〜3の衝突強さのランクがCで、衝突領域がF〜G、I〜Jになる。この場合には乗員保護装置を通常作動モードで作動させるよう同装置に信号が出力される。
【0147】
「判定4」は、比較的軽度な追突に対応し、第1〜3の衝突強さのランクがCで、衝突領域がF〜J、F〜H、H〜Jのときになる。この場合には乗員保護装置を緩やか作動モードで作動させるよう同装置に信号が出力される。
【0148】
「判定3」は、電柱などの細い固定物との衝突に対応し、第1ないし第2ないし第3の衝突強さランクがCで、衝突領域がF、G、H、I、Jのときになる。この場合には正面衝突用乗員保護装置を緩やか作動モードで、かつ側面衝突用乗員保護装置を待機作動モードで作動させるよう同装置に信号が出力される。
【0149】
「判定2」は、自転車などの軽車両との衝突に対応し、第1〜3の衝突強さのランクがDで、衝突領域がF〜G、G〜H、H〜I、I〜Jのときになる。この場合には、歩行者保護装置を待機作動モードで作動させるよう同装置に信号が出力される。このときにはボンネット上の衝突検出センサーの信号により車上からの転落防止装置が作動する。
【0150】
「判定1」は、歩行者との衝突に対応し、第1ないし第2ないし第3の衝突強さのランクがDで、衝突領域がF、G、H、I、Jのいずれかのときになる。この場合には、歩行者保護装置を作動させるように信号が同装置に出力される。
【0151】
上記作用を奏する第4実施例の車両用衝突判別装置は、バンパーに衝突する障害物を第1、第2、第3衝突検出手段11A、11B、11Cによって検出し、その検出信号の変化の特徴から衝突したものが人か、車両等の重量物かなどの衝突物の大きさおよび質量、そして衝突位置が表4に示される判定表に従い推定される。
【0152】
本第4実施例は、検出感度がほぼ同じ3つの衝突検出手段により、第1実施例に比べて衝突位置を特定することが出来ることにより、車両と歩行者の衝突判別の精度が高くなる。また、衝突する車両などのオフセット量の推定精度が向上する。
【0153】
これにより、歩行者および乗員の保護装置を一層効果的に、かつ必要最小限の保護装置のみを作動させることができる。なお、各衝突検出手段のオーバーラップはなくてもよいが、オーバーラップをつけることにより、検出位置の分解能が車幅の約1/3から1/5に向上する。
【0154】
(第5実施例)
第5実施例の車両用衝突判別装置は、図12ないし図15に示されるように車両100Vのバンパ100に検出部としての衝突検出手段1が装着され、非圧縮性の流体が封入され衝突対象との衝突に応じて変形自在の部屋としての衝突感知チューブ2Fが形成され、前記衝突対象との衝突時の前記衝突感知チューブ2F内の圧力を検出する圧力センサー3と、該圧力センサー3によって検出された前記衝突対象との衝突に応じた前記衝突感知チューブ2F内の圧力変動に対応する圧力変動信号に基づき、前記衝突対象の衝突による圧力波形の立ち上がりパターンにより、衝突対象を推定する衝突対象推定手段40を備えた判定手段5とから成るものである。
【0155】
本第5実施例の車両用衝突判別装置は、図12に示されるように歩行者および乗員の保護装置を備えており、車体加速度を衝突判別に用い、乗員保護装置を複数段のモードで作動するように構成されている。
【0156】
本第5実施例の衝突検出手段は、図13ないし図15に示されるような構造およびセンサ配置に構成されており、前記衝突感知チューブ2Fは図13および図14に示されるように楕円状もしくは真円状の横断面を有するとともに、図15に示されるように前記バンパー100内に1本の車幅方向全体に延在するように埋め込まれており、前記衝突感知チューブ2Fの中央部に一個の圧力センサー3Fが配設されており、該圧力センサー3Fにより前記衝突感知チューブ2F内の内圧変化を検出するように構成されている。
【0157】
前記衝突感知チューブ2Fは、図13ないし図15に示されるように前記バンパー100内に介挿された車両衝突の衝撃を緩和する硬質衝撃吸収材11Fと、歩行者の脚部の衝撃を和らげる軟質衝撃吸収材12Fとの間に挿入配置されている。
【0158】
前記衝突感知チューブ2Fは、内圧変化に対して周長方向および軸方向への伸びが極力少ないように、気密性が高く、且つ柔軟なチューブの表面を繊維質の補強材(ブレード)によって被覆されている。この周長方向および軸方向の伸びは衝突感知チューブの感度を低下させるものであり、チューブの車両前後方向の変形を損なうことのない条件下で、極力小さくしなければならない。
【0159】
前記衝突感知チューブ2Fは、上述したような衝突検出手段1の検出部の構成によって、歩行者が衝突するような弱く、且つ狭い範囲の衝突でも的確に衝突の感知ができるように構成されている。
【0160】
前記判定手段2は、図12に示されるように前記衝突検出手段1の前記衝突感知チューブ2F内の圧力変化を検出する前記圧力センサー3Fと、車体の加速度を検出する加速度センサー201と、車両の速度を検出する車速センサー3に接続され、検出信号をサンプリングタイム毎にサンプリングするサンプリング手段25と、各種基準値、閾値、その他のデータを記憶する記憶手段26と、該サンプリング手段からのサンプリング信号と前記記憶手段26に記憶されている各種基準値、閾値等とを比較して衝突対象および衝突強さを推定する衝突対象推定手段40としての機能を備えた演算処理手段27と、推定された前記衝突対象に基づき作動すべき保護装置を選定する保護装置選定手段28とから成る。
【0161】
歩行者保護用制御手段7は、図12に示されるように前記保護装置選定手段28に接続され、衝突対象が歩行者と推定された場合には、ボンネット101を時計方向に揺動するアクチュエータ71にコントロール信号を出力するように構成されている。
【0162】
デュアルモード乗員保護装置6は、図12に示されるように前記保護装置選定手段28に接続され、衝突対象が障害物または車両と推定された場合には、ガスバッグ(図示せず)を作動させるべくコントロール信号を出力するように構成されている。
【0163】
上記構成より成る本第5実施例の車両用衝突判別装置の衝突判別アルゴリズムについて、図16に従い説明する。
【0164】
ステップ1013において、前記サンプリング手段25から衝突検出出力Xおよび車速センサー3によって検出された車速Vcを読み込み、ステップ1023において記憶手段26から読み込まれた車速Vcに基づく閾値Xr、判定時間係数m、判別係数aを読み込む。
【0165】
ステップ1033において、Iが1かどうかを判断し、1でない場合はステップ1043において、前記サンプリング手段25からの前記衝突検出出力Xが閾値Xrより大きいかどうか判定し、大きい場合はステップ1053においてT0=T、X0=X、I=1と置く。
【0166】
前記ステップ1033における判断が1の場合は、ステップ1063において、前記衝突検出手段1からのデータXを積算し、ステップ1073において、時間TがT0+m・Δtを越えているかどうかを判断し、越えている場合はステップ1083において、積算されたデータΣXが基準値Rを越えているかどうか判断する。
【0167】
越えている場合はステップ1093において、時刻T0からΔtのm倍後の時刻T1(=T0+m・Δt)の検出データXをX1として読み込み、ステップ1103において、信号変化率ΔX1(=X1−X0)を算出する。
【0168】
ステップ1113において、車速Vcに応じた衝突レベル1〜3、加速度・、・の基準値を前記記憶手段から読み込み、ステップ1123において、前記信号変化率ΔX1がレベル1以下かどうか判定し、レベル1以下の場合は、衝突強さEとしてステップ1133において、車速Vcが基準車速Vrを越えているかどうかを判定し、越えている場合は歩行者保護モードの判定をして、判定結果を出力する。
【0169】
前記信号変化率ΔX1がレベル1以下でない場合は、ステップ1143において、レベル2以下かどうか判定し、レベル2以下の場合は、衝突強さDとして固定支柱等への衝突と判定し、乗員保護モードの判定をして、判定結果を出力する。
【0170】
前記信号変化率ΔX1がレベル2以下でない場合は、ステップ1153において、レベル3以下かどうか判定し、レベル3以下の場合は、衝突強さCとして衝突強さに応じた乗員保護のモードの判定をして、判定結果を出力する。
【0171】
前記信号変化率ΔX1がレベル3以上の場合は、ステップ1163において、時刻T1からn・Δt後のT2の時刻における車体加速度YをY2として読み込む。
【0172】
ステップ1173において、読み込まれた車体加速度データY2が加速度のレベル・を越えているかどうかを判定し、越えていない場合は、衝突強さCとして衝突強さに応じた乗員保護のモードの判定をして、判定結果を出力する。
【0173】
前記車体加速度データY2が加速度のレベル・を越えている場合は、ステップ1183において、車体加速度データY2が加速度のレベル・を越えているかどうかを判定し、越えていない場合は、衝突強さBとして衝突強さに応じた乗員保護のモードの判定をして、判定結果を出力する。
【0174】
前記車体加速度データY2が加速度のレベル・を越えている場合は、衝突強さAとして衝突強さに応じた乗員保護のモードの判定をして、判定結果を出力する。
【0175】
図17および図18は、上記衝突検出手段1で検出された、代表的な衝突対象(衝突物)ごとの出力である圧力波形を示したものである。図17が歩行者との衝突、あるいは車両とのオフセット衝突、あるいは車両と正面衝突のもので、衝突物によって閾値を越えてからm・Δt後(m回後のサンプリング:Δtはサンプリング周期)の時刻T1の衝突検出出力の違いが示されている。図18には共に縦方向に細長い歩行者と電柱との衝突時の出力を示したもので、T1時刻の出力X1の大きさに違いが認められる。
【0176】
上記作用を奏する第5実施例の車両用衝突判別装置は、1個の圧力センサ3からの衝突時の出力である圧力信号と、車体加速度の両方から衝突強さを判定する点に特徴がある。
【0177】
本第5実施例の車両用衝突判別装置は、特に乗員保護装置の作動開始を出来る限り早めるため、T1時刻の衝突検出手段の出力(圧力信号)から衝突強さを3段階(E,D,C)に区別し、衝突レベル3以上(衝突強さC)の場合は、指令を出し、乗員保護装置を最低パワーで展開することが出来るという効果を奏する。
【0178】
また本第5実施例の車両用衝突判別装置は、その後、車体が衝突によって大きく変形し、車体加速度が大きくなったT2時刻の車体加速度を読み込み、その加速度から衝突強さの見直しを行い、さらに、衝突強さを3段階(C,B,A)に判定するので、T1時刻で判定した衝突強さCより、T2時刻で大きな衝突強さ(BあるいはA)になる場合は乗員保護装置の展開パワー出力の大きさを大きくするように指令を出し、デュアルモードの乗員保護装置の動作を可能にするという効果を奏する。
【0179】
さらに本第5実施例の車両用衝突判別装置は、上述のようにして乗員保護装置の最終的な作動を従来のように加速度のみで判定する方式に比べ、速いタイミングで作動が開始できるため、低いパワーでエアバッグなどを作動できる。これによって、乗員への不必要な作用力あるいは衝撃力の作用を軽減することが出来るという効果を奏する。
【0180】
(第6実施例)
第6実施例の車両用衝突判別装置は、図19に示されるように衝突検出手段を一つの衝突感知チューブ2Fと2つの圧力センサ31、32によって構成する、すなわち第1および第2圧力センサ31、32を前記衝突感知チューブ2Fの両側に配置した点が前記第1実施例との相違点であり、以下相違点を中心に説明する。
【0181】
本第6実施例におけるセンサ配置は、前記第1圧力センサ31および第2圧力センサ32の出力の時間差および変化率の大きさから衝突位置および衝突物を推定するためのものである。
【0182】
圧力の伝播速度は、前記衝突感知チューブ2Fおよびその周辺の衝撃吸収材の剛性によって変わるが、おおよそ50〜300m/sになる。ゆえに前記衝突感知チューブ2Fの幅が1.5mであるとすると、その間を伝播する時間は0.03〜0.005秒になる。もちろん圧力の振幅は、図25に示されるようにその伝播時間に反比例するように減衰する。充填材は、非圧縮性流体が好ましい。
【0183】
図20および図21は、第6実施例のセンサ配置の変形例を示すもので、2つの衝突感知チューブ21F、22Fを衝突部位の上下に延在配置して2つの圧力センサ31、32をそれぞれの異なった側に配置したものである。これも図19と同様な結果になり、衝突感知チューブ21F、22Fの長さを、車両の全幅の2/3とすれば、車幅方向の衝突位置の判別精度がさらに向上する。
【0184】
図22および図23は、第6実施例の複数の衝突検出室(伸縮チャンバ)と圧力センサからなる衝突検出手段の変形例である。この変形例では5つの検出ユニット2Aないし2Eで構成し、各検出ユニットは柔軟な樹脂などのシート状の当て板2Fに接触している。
【0185】
この当て板は検出ユニット間に、縦に細長い衝突物が衝突した際でも衝突部位の両側の検出ユニットによって十分検出できるようにする働きが有る。また、さらにその両側には衝突による影響が及ぼさないあるいは極力及ばさないようなものである。伸縮チャンバにはチャンバの軸方向の圧縮に対して柔軟に作用力を受け止める窒素ガスなどの圧縮性流体を封入する。ただし、伸縮チャンバが半径方向に伸縮性が高いものであれば、非圧縮な液体でも良い。
【0186】
図24および図25は、代表的な衝突形態において、図19あるいは図20および図21の実施例および変形例のセンサ配置における各圧力の出力波形である。
【0187】
図24は、衝突面に凹凸がある車両との衝突の例であり、最初に閾値を越えたセンサが次のサンプリング時刻であるT1において高いとは限らないことを示している。ゆえに、T1時刻において再度出力の大きさを比較する必要が有り、大きい方で評価することが必要である。
【0188】
図25は、歩行者が中央より、第1圧力センサ側に衝突した例を示したものであり、第2圧力センサ側では時間遅れと出力の減衰が起こっている。
【0189】
図26は、2つの圧力センサを衝突しやすい部位の両側に配置する衝突検出手段に対応する衝突判別アルゴリズムを示す。
【0190】
この判別アルゴリズムは、2つの圧力センサの圧力値から衝突物の特徴を正確に抽出し、保護装置を作動させることができる。左側の第1圧力センサの出力をXL、右側の第2圧力センサの出力をXRとし、両出力の大きさの違い、時間遅れなどの特徴から衝突物を精度よく推定する。
【0191】
最初に、閾値を越えたかどうか比較するときには左右の2つのセンサ出力のうち高い方をXとして選ぶ。
時刻T1において、2つのセンサからの出力XR1、XL1として読み込み、それぞれのT0時刻からの増分をΔXL,ΔXRとする。さらに、その増分の大きい方をΔXとして衝突強さの判別に用いる。
【0192】
ΔXがレベル1以下となって衝突強さEと判定された場合、ステップ113において車速Vcが閾値の車速Vrより遅い場合は何の保護装置も作動させずに再度監視モードのルーチンに戻る。Vr以上の車速で走行する場合に、衝突強さEの場合には歩行者か電柱などの固定支柱との衝突あるいは軽い車両への追突が考えられるので、ステップ124において時刻T1よりサンプリング周期Δtのn倍の時間後の出力値の大きい方X2がT1時刻の出力X1のa(<1.0)倍よりも小さいか、大きいかを判定し、この判定結果によって衝突物が歩行者、あるいは固定支柱等と判別する。
【0193】
歩行者保護装置および乗員保護装置を作動させるときには、2つの圧力センサ出力から衝突位置を所定のロジックに従って推定し、必要な保護装置を的確に作動させる。
【0194】
またステップ125において、前記信号変化率ΔXがレベル4以下かどうか判定し、レベル4以下の場合は、衝突強さBとして2つの圧力センサ出力差と衝突強さに応じた乗員保護のモードの判定をして、判定結果を出力するとともに、レベル4以上の場合は、衝突強さAとして2つの圧力センサ出力差と衝突強さに応じた乗員保護のモードの判定をして、判定結果を出力する。
【0195】
(第7実施例)
第7実施例の車両用衝突判別装置は、図27に示される衝突検出手段を備えたもので、1つの衝突感知チューブ2Fに2つの設定の異なる圧力スイッチ31、32を取り付け、それらのスイッチ回路のON,OFFから歩行者とその他の衝突物を判別するものである。
【0196】
その衝突判別の一例の作動テーブルは、第1圧力スイッチ31が、歩行者の衝突程度以上で感知するすなわち車両などの重量物との衝突は当然感知するとともに、第2圧力スイッチ32が、車両などの重量物との衝突を感知し、歩行者との衝突は感知しないように設定されている。
【0197】
本第7実施例の車両用衝突判別装置は、前記第1および第2の圧力スイッチ31、32が上述のように設定されているので、一定速で走行するような車両に対して、最も低コストで、確実な判別ができるという効果を奏する。
【0198】
(第8実施例)
第8実施例の車両用衝突判別装置は、図28に示されるように衝突する障害物との衝突直前の相対速度(Vs)を検出・記憶し、その情報により障害物の進行方向速度(Va)を算出する点が、上述した実施例との相違点であり、以下相違点を中心に説明する。
【0199】
本第8実施例における衝突対象推定手段は、上述した実施例と異なり車体加速度センサー201の代わりに相対速度検出手段202を配設し、サンプリング手段25が演算処理手段27とともに記憶手段26に接続されている。
【0200】
本第8実施例は、車体加速度の代わりに相対速度を前記サンプリング手段25によって取り込み、相対速度を前記記憶手段26に所定の時間の間保存する点が特徴である。この保存期間は、衝突検出手段の出力が閾値を越えた時間から1秒前のデータまでのデータを使用するため、2秒程度である。
【0201】
上記相対速度の検出は、レーダー方式、超音波方式、レーザ光方式などがあり、ここでは車間距離を保護するオートクルーズコントロールシステムに採用されているレーダー方式を一例として用いる。
【0202】
本第8実施例において、上述した実施例における衝突判別アルゴリズムとの相違点を中心に図29に従い説明する。
ステップ1413において、前記相対速度検出手段202によって検出された相対速度Vsが基準車速Vrより大きいどうかを判定し、大きい場合はステップ1023に移行する。
【0203】
ステップ1423において、衝突相手の進行方向速度Va(=Vc−Vs)を算出し、ステップ1113において、T0から所定時刻前のVsに応じたレベル1〜4の基準値を記憶手段から読み込む。
【0204】
ステップ1123において、出力変化量ΔXがレベル1より小さいかどうかを判定し、小さい場合は衝突強さEと判定し、ステップ1433において、衝突相手の進行方向速度Vaの絶対値がV0レベルより大きいかどうかを判定する。
【0205】
小さい場合は軽い追突の可能性が小さくステップ1263において、時刻T2 (=T1+n・Δt)における出力データをX2として読み込み、ステップ1243において、読み込まれた出力データX2がa・X1より小さいかどうかを判定する。
【0206】
すなわち本第8実施例におけるの衝突判別アルゴリズムは、衝突物との相対速度、およびそれから算出した相手障害物の速度の情報を利用するものである。本第8実施例におけるアルゴリズムは、前を走行する車両に軽く追突した場合と、歩行者に衝突した場合との区別をより明確にするものであり、主な特徴点は以下のようである。
【0207】
衝突したものとの衝突直前の相対速度に応じて、衝突レベルを判定することである。すなわち、時刻T1において衝突検出手段の出力チューブXの閾値を越えた時刻T0からの増分ΔXを求め、それが上記相対速度に応じた基準値に対してどのレベルに有るかの比較によって衝突強さをA〜Eまでの5ランクに分別する点である。
【0208】
更に衝突強さEにおいては、衝突相手の衝突直前の速度Vaから歩行者および固定支柱との衝突を分別する点である。歩行者あるいは固定支柱などとの衝突以外の、相手速度があるレベルV0以上の場合は、軽い追突と判定し、この場合の衝突強さEが、特にエアバッグなどの補助的な乗員保護装置を必要としないレベルのため、再び監視モードに復帰させるものである。
【0209】
上記作用を奏する本第8実施例の車両用衝突判別装置は、上述のような相対速度すなわち進行方向速度に従った判定により、必要な保護装置を的確な速度で作動させ、乗員および歩行者を最も安全に保護するという効果を奏する。特に車両との軽い追突などで、歩行者との衝突に近い衝突検出手段の出力が出る場合における誤作動を防止することが出来るという効果がある。
【0210】
すなわち本第8実施例の車両用衝突判別装置は、特に車両との軽い追突などで、歩行者との衝突に近い衝突検出手段の出力が出る場合における誤作動を防止することが出来るという効果があり、一層木目細かな保護装置の作動を可能にするという効果を奏する。
【0211】
また本第8実施例の車両用衝突判別装置は、上述した第5実施例のように車体加速度を判別装置の情報として取り込めば、さらに一層の判別精度の向上が期待できる。
【0212】
上述の実施形態は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施形態および第1実施例の車両用衝突判別装置を示すブロック図である。
【図2】
本実施形態および第1実施例の衝突検出手段を示す異なった断面の断面図である。
【図3】
本実施形態および第1実施例の衝突検出手段における車両および走行者との衝突状態を示す断面図およびその出力波形を示す線図である。
【図4】
本発明の第1実施例の比較手段および判定手段におけるアルゴリズムを示すフロー図である。
【図5】
本発明の第2実施例の車両用衝突判別装置を示すブロック図である。
【図6】
本第2実施例の衝突検出手段を示す異なった断面の断面図である。
【図7】
本第2実施例の第1および第2の衝突検出手段の出力波形を示す線図である。
【図8】
本発明の第2実施例の比較手段および判定手段におけるアルゴリズムを示すフロー図である。
【図9】
本発明の第3実施例の車両用衝突判別装置を示すブロック図である。
【図10】
本発明の第4実施例の車両用衝突判別装置を示すブロック図である。
【図11】
本第4実施例の複数の衝突検出手段の異なった断面を示す断面図である。
【図12】
本発明の第5実施例の車両用衝突判別装置を示すブロック図である。
【図13】 本第5実施例の衝突検出手段を示す図15中A−A線に沿う断面の断面図である。
【図14】 本第5実施例の衝突検出手段を示す図15中B−B線に沿う断面の断面図である。
【図15】
本第5実施例のバンパー全体に延在する衝突検出手段を示す断面図である。
【図16】
本第5実施例の衝突判別のアルゴリズムを示すチャート図である。
【図17】
本第4実施例における典型的な衝突物の出力波形を示す線図である。
【図18】
本第5実施例における細長い衝突物の出力波形を示す線図である。
【図19】
本発明の第6実施例の車両用衝突判別装置における衝突検出手段の圧力センサーの配置示す断面図である。
【図20】
本第6実施例のセンサー配置の変形例を示す断面図である。
【図21】 本第6実施例の変形例における図20中のabcd線に沿う断面図である。
【図22】
本第6実施例の衝突検出手段の変形例を示す断面図である。
【図23】
本第6実施例のバンパー全体に延在する衝突検出手段の変形例を示す断面図である。
【図24】
本第6実施例における衝突面に凹凸のある車両との衝突時の出力波形を示す線図である。
【図25】
本第6実施例における歩行者との衝突時の出力波形を示す線図である。
【図26】
本第6実施例の変形例の衝突判別のアルゴリズムを示すチャート図である。
【図27】
本発明の第7実施例の車両用衝突判別装置における衝突検出手段の圧力センサーの配置示す断面図である。
【図28】
本発明の第7実施例の車両用衝突判別装置を示すブロック図である。
【図29】
本第7実施例の衝突判別のアルゴリズムを示すチャート図である。
【図30】
従来の無人搬送車の衝突検知装置を示す断面図である。
【図31】
従来の歩行者保護用安全装置を示す部分側面図である。
【図32】
従来のフードエアバッグセンサシステムを示す部分側面図である。
【符号の説明】
1 衝突検知手段
2 衝突状態推定手段
4 作動選択手段
7 乗員保護装置
8 歩行者保護装置
2F 衝突感知チューブ
3F 圧力センサー
40 衝突対象推定手段

Claims (11)

  1. 車両の一部に装着され、衝突対象の該車両への衝突によって変形した衝突部分の変形量を検出する衝突検出手段と、
    検出された前記衝突部分の変形量の所定時間のサンプリングタイムにおける変化分と車両の衝突時の車速に応じた衝突物を判定するための基準値との比較結果に基づき、車両に衝突した前記衝突対象を推定する衝突対象推定手段とから成
    前記衝突対象推定手段が、検出された衝突部分の変形量が閾値レベルに達した時から第1の微小時間が経過した時までの前記衝突部分の変形量の第1の変化分を求め、該第1の変化分を基準値と比較して衝突対象を推定する第1の推定手段によって構成されている
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  2. 請求項において、
    前記衝突対象推定手段が、検出された衝突部分の変形量が前記第1の微小時間が経過した時から第2の微小時間が経過した時までの前記衝突部分の変形量の第2の変化分を求め、該第2の変化分の前記第1の変化分に対する正負から衝突対象を推定する第2の推定手段を備えている
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  3. 請求項1において、
    前記衝突検出手段が、非圧縮性の流体が封入され衝突対象との衝突に応じて変形自在の部屋が形成され、前記衝突対象との衝突時の前記部屋内の圧力を検出する圧力検出手段によって構成され、
    衝突対象推定手段が、前記圧力検出手段によって検出された前記衝突対象との衝突に応じた前記部屋内の圧力信号に基づき、前記衝突対象の衝突による圧力波形の立ち上がりパターンにより、衝突対象を推定する推定手段を備えている
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  4. 請求項において、
    前記圧力検出手段が、車両の一部に装着された検出部の車体側が硬い材質の部材によって構成され、前記検出部の表面側が柔らかい材質の部材によって構成され、前記表面側部材内に前記部屋が形成されている
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  5. 請求項1において、
    前記衝突対象推定手段が、前記検出された前記衝突部分の変形量と車速その他に応じて定まる複数の衝突強さの判定基準レベルと比較し、検出された衝突強さのレベルに応じた作動条件による作動を可能にする制御信号を出力する
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  6. 請求項1において、
    前記衝突検出手段が、検出特性の異なる複数の衝突検出手段を車両の異なった位置に配置して、
    前記衝突対象推定手段が、前記複数の衝突検出手段の出力の有無および出力のレベルにより、衝突対象および衝突の強さを推定する
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  7. 請求項1において、
    前記衝突対象推定手段が、車体の加速度を検出する車体加速度検出センサからの出力によって決まる車体の減速度に応じて、衝突の度合に対応する複数の車体減速度ランクにランク分けされ、該ランクに従い補正手段によって推定結果を補正する
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  8. 請求項1において、
    前記衝突検出手段が、車両の幅方向において区画される複数の領域をカバーするように複数の衝突検出手段が配置され、
    前記衝突対象推定手段が、前記複数の衝突検出手段の出力の有無より、衝突領域、衝突対象の大きさ、衝突の状況を推定する
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  9. 請求項において、
    前記衝突対象推定手段が、推定された衝突対象および衝突の強さに応じた作動条件による作動を可能にする制御信号を出力する
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  10. 請求項において、
    前記衝突対象推定手段からの前記制御信号に基づき、推定された衝突対象に基づき動作させる必要のある保護装置を選択するとともに、推定された衝突の強さに応じた作動速度その他の作動条件による作動を可能にする作動信号を前記選択された保護装置に出力する作動選択手段を備えている
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
  11. 請求項1において、
    前記衝突対象推定手段が、衝突する障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段からの相対速度に基づき障害物の衝突直前の進行方向速度を算出して、衝突レベル、衝突強さ、衝突相手を分別する
    ことを特徴とする車両用衝突判別装置。
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