JP5140266B2 - 圧力センサを用いた衝突検知方法 - Google Patents

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Description

本発明は、列車が通過する高架橋に衝突検知センサを設置し、該衝突検知センサからの圧力変動を制御装置にて常時監視する圧力センサを用いた衝突検知方法に関する。
従来、鉄道車両等の列車が通過する鋼橋やコンクリート橋等、あるいはガード等が自動車用道路等と立体交差する構造物においては、列車用線路が配設された橋梁が橋脚により支持されていわゆる高架橋が自動車用道路上に起立・設置されている。このような鉄道用高架橋の強度保全および安全確保のために、下記特許文献1および2に例示したような技術が提案されている。
特開平7−128182号公報(公報要約書参照) 特開2001−71904号公報(公報請求項1参照) 特開平6−207864号公報(公報請求項1参照) 特開平8−75772号公報(公報請求項1参照)
前記特許文献1に開示されたものは、橋梁に外部より振動を加えて、この振動を振動検出部における振動センサで検出し、その振動波形を有線で伝送して中継局に一時蓄積してから無線で計測部に伝送し、この計測部における判定部で、振動波形から橋梁の安全性を判定するように構成したものである。また、前記特許文献2に開示されたものは、鉄道車両が高架橋等の構造物を通過したときの構造物の振動を、支柱の上端部のマイクロフォンを通じて計測部にて捕捉して測定し、測定した騒音レベルの波形の山の高さから鉄道車両の車輪踏面の状態を検知するように構成したものである。
しかしながら、これらの従来のものにあって、前記特許文献1に開示されたものでは、橋梁等の構造物の強度等の安全性を検出するためには、構造物を加振手段により振動を加えた時のみ、加振で生じた振動波形を検出して分析することができるが、リアルタイムにて常時橋梁等の構造物の強度等の安全性を検出できる訳ではなかった。また、前記特許文献2に開示されたものでは、高架橋上の線路を鉄道車両が通過した時の構造物の振動を測定することで、車輪踏面の状態をリアルタイムで高精度に把握して検知することができるものの、飽くまで鉄道車両の通過時の車輪踏面の状態を把握するに留まるものであった。
前述したように、自動車用道路等と立体交差する鉄道用高架橋構造物においては、鉄道用高架橋の橋脚が自動車事故によって損傷する機会が増大している。これにより、鉄道用高架橋構造物自体の強度低下や線路等の軌道にも損傷を与える可能性があって安全性の確保が急務であった。このような鉄道用高架橋構造物の損傷が生じた場合には、速やかに損傷の状態を把握して適切に補修する必要がある。しかしながら、常時、保守担当の作業員を配置して監視することは不経済で現実的でない。衝突事故の当事者や目撃者による通報に頼ることが現状であり、自損事故による当て逃げまでは把握できない。そのようなことから、保守担当作業員が定期的に現場に出向いて危険箇所を点検しているのが現状であった。
一方、衝突等の衝突を検知するセンサとして前記特許文献3および4に開示されたものがある。これらのセンサは簡便な圧力センサとして提案されたもので、特許文献3に開示されたものは、自動車用ドアの異物挟込み検出のための感圧センサに関するもので、弾性チューブにオリフィスを設けて気圧および温度変化に影響されないように構成したものである。また、前記特許文献4に開示されたものは、液体を封入したパイプ内にオリフィスを設けて、前述の特許文献3に開示されたものと同様に誤作動を防止するように構成したものである。しかしながら、これらの衝突検知センサは自動車自体の衝突検知に留まるものであり、しかも温度の影響を補正するのはオリフィスのみによるもので、衝突検知の閾値を適正に維持することは困難であった。
そこで、本発明は、前記従来の高架橋の検知方法の諸課題を解決して、より温度変化の影響を受けにくい簡素な構造の衝突検知センサを用いて、鉄道用高架橋への自動車等の衝突による外部からの危害を遠隔の管理部署にて常時把握でき、鉄道用高架橋構造物の安全性をリアルタイムで把握することを可能にした衝突検知方法を提供することを目的とする。
このため本発明が採用した課題解決手段は、
列車が通過する高架橋に衝突検知センサを設置し、該衝突検知センサからの圧力変動を制御装置にて常時監視する圧力センサを用いた衝突検知方法において、前記衝突検知センサを圧力センサおよび温度センサを設置したフレキシブルパイプにより構成し、該フレキシブルパイプ内の温度に応じて衝突検知の閾値を補正する補正手段を前記制御装置に設置し、さらに、該フレキシブルパイプの内圧を予め設定した閾値よりも高くまたは低く設定しておき、前記パイプの内圧が予め設定した閾値よりも高く設定されている場合には前記パイプの内圧が前記閾値よりも低くなった時には前記高架橋に外部から危害衝撃が加わったと判定して管理部署に通信手段にて伝達し、また、前記パイプの内圧が予め設定した閾値よりも低く設定されている場合に前記パイプの内圧が前記閾値よりも高くなった時には前記高架橋に外部から危害衝撃が加わったと判定して管理部署に通信手段にて伝達することを特徴とする圧力センサを用いた衝突検知方法である。
また、前記フレキシブルパイプが所定圧力の気体または液体を充填した復元可能な弾性体または衝撃で破壊する脆性体により構成されたことを特徴とする圧力センサを用いた衝突検知方法である。
本発明によれば、列車が通過する高架橋に衝突検知センサを設置し、該衝突検知センサからの圧力変動を制御装置にて常時監視する圧力センサを用いた衝突検知方法において、前記衝突検知センサを圧力センサおよび温度センサを設置したフレキシブルパイプにより構成し、該フレキシブルパイプ内の温度に応じて衝突検知の閾値を補正する補正手段を前記制御装置に設置するとともに、該フレキシブルパイプの内圧が予め設定した閾値を超えた場合には、前記高架橋に外部から危害衝撃が加わったことを判定して管理部署に通信手段にて伝達することにより、温度に応じた適正な閾値の制御のもとで、高架橋に対する外部からの大きな危害衝撃を生じさせる自動車等による衝突が、圧力センシングにより列車の走行振動等の外乱による誤作動を伴うことなく、リアルタイムで管理部署に適正かつ自動的に通報されるため、迅速かつ効率的な保守および補修を行うことが可能となって安全で経済的であり、不必要に保守作業者が出向いて危険箇所を点検する必要がなくなる。
また、前記フレキシブルパイプが所定圧力の気体または液体を充填した復元可能な弾性体により構成された場合は、橋梁の床板や橋脚等の自動車等が衝突する可能性がある場所に容易かつ大きな自由度にて取り付けることが可能で、ある程度の衝突では破損することなく繰り返して使用できる。さらに、列車が通過する高架橋に衝突検知センサを設置し、該衝突検知センサからの圧力変動を制御装置にて常時監視する圧力センサを用いた衝突検知方法において、前記衝突検知センサを圧力センサを設置したパイプにより構成し、該パイプは大気圧より高いか低い気体を充填した、衝撃で破壊する脆性体とし、該パイプの内圧が予め設定した閾値(大気圧)を外れた場合には、前記高架橋に外部から危害衝撃が加わったことを判定して管理部署に通信手段にて伝達することにより、パイプの破損により大きな衝撃の衝突を検知することになるため、軽い衝突時の誤判定は生じず、大気圧を閾値とするので温度補正は不要となる。
以下本発明に係る圧力センサを用いた衝突検知方法を実施するための好適な形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の圧力センサを用いた衝突検知方法が採用された高架橋に対する自動車の衝突状態を示す高架橋の正面図および衝突検知センサの縦断面および斜視図、図2は本発明の圧力センサを用いた衝突検知方法の概略ブロック構成図、図3は自動車等が衝突した状態の本発明の第1実施例の圧力センサを用いた衝突検知センサの縦断面図、図4は本発明の弾性パイプにより構成されたフレキシブルパイプにおける衝突時およびその後の時間と内圧の関係図、図5は本発明による検知アルゴリズムのフローチャート図、図6は本発明のフレキシブルパイプ内に無揮発性液体を充填したものの衝突時およびその後の時間と内圧の関係図、図7は気温の温度変化と本発明のフレキシブルパイプ内の圧力変化との関係図、図8は本発明の補正手段により補正される温度と閾値電圧(圧力閾値を変換)との関係図、図9は本発明の第2実施例の脆性体により構成されたパイプに自動車等が衝突した状態の衝突検知センサの縦断面図、図10は本発明の脆性体により構成されたパイプにおける衝突時およびその後の時間と内圧の関係図、図11は本発明の第2実施例の検知アルゴリズムのフローチャート図である。
本発明の圧力センサを用いた衝突検知方法の基本的な構成は、図1(A)に示すように、列車7が通過する高架橋に衝突検知センサ8を設置し、該衝突検知センサ8からの圧力変動を制御装置1にて常時監視する圧力センサを用いた衝突検知方法において、前記衝突検知センサ8を図1(B)に示すように、圧力センサ10および温度センサ11を設置したフレキシブルパイプ9により構成し、該フレキシブルパイプ9内の温度に応じて衝突検知の閾値を補正する補正手段を前記制御装置1に設置するとともに、該フレキシブルパイプ9の内圧が予め設定した閾値を外れた場合には、前記高架橋に外部から危害衝撃が加わったことを判定して管理部署3(図2)に通信手段にて伝達することを特徴とする。
図1(A)は高架橋に対する自動車の衝突状態を示す高架橋の正面図で、衝突検知センサ8は3台が準備されて、これら3台のうちの2台は橋脚4および5における自動車等が接触する可能性のある基部近傍の道路側(自動車等が通行する車道側)に橋脚の全長(自動車等の通行方向)に渡って設置され(好適には橋脚の周囲に巻き付けるように設置される)、橋脚4および5への自動車等の衝突による危害衝撃を常時監視する。前記3台のうちの残りの1台は、自動車等が通行する車道幅全長に渡り高架橋の橋梁6の床板下面に設置されて、車高違反車両の橋梁6への衝突を検知するように構成される。衝突検知センサ8からの検知信号は信号ケーブルを介して、橋梁6と橋脚(図示の例では最外側の橋脚)との交差部の自動車等の衝突の影響を受けにくく、風雨および日照に晒されることのない部分に設置された制御装置1に入力される。符号7は橋梁6上を通過する列車を示す。
図1(B)は衝突検知センサ8の縦断面図で、ゴムや樹脂等の屈曲自在な可撓性のある弾性体からなるフレキシブルパイプ9から構成され、両端部が封止キャップ12、12により閉塞されている。フレキシブルパイプ9内には空気や窒素等の気体あるいは無揮発性の液体が充填されて封じ込められる。フレキシブルパイプ9の一端部近傍には、パイプ内部の圧力および温度を検知する圧力センサ10および温度センサ11が設置される。圧力センサ10としては、圧力を電気信号に変換できるセンサ、例えば、歪式、静電容量式、ピエゾ抵抗式等の圧力センサが好適である。温度センサ11としては、温度を電気信号に変換できるセンサ、例えば、サーミスタ、熱電対等の温度センサが好適である。図1(C)は外観形状を立体的に見た全体の斜視図で、図1(D)はフレキシブルパイプ9が屈曲したときの状態例図である。
図2に示すように、これら3台の衝突検知センサ8から、圧力および温度信号が高架橋の適宜部位に設置されたトロン等の組込みCPU等から構成された制御装置1に入力される。制御装置1は、衝突検知センサ8のインターフェース(AD変換器、制御装置の回路自体を駆動する商用電源や太陽発電によるバッテリーによる電源回路)や衝突検知センサ8からの圧力や温度の出力信号の演算および信号処理を担う判定手段2等、警報器等への出力回路、管理部署3へのデータ通信回路(インターネット、専用回路あるいは鉄道電話等)を具備している。
次に、自動車等が橋脚4あるいは5に衝突したときの本発明の検知アルゴリズムについて説明する。図3に示したように、橋脚4や5あるいは橋梁6の床板下面に設置した衝突検知センサ8に自動車等が衝突すると、フレキシブルパイプ9の一部が変形する。この時、フレキシブルパイプ9内の体積が変形により減少する。これにより、体積が減少した度合いに応じてフレキシブルパイプ9内の圧力が上昇する。この圧力の上昇を圧力センサ10が検知して、図2に示した制御装置1におけるCPU等の判定手段2が予め設定された圧力レベルの閾値と比較して、閾値を超えた(高架橋に対する安全性に問題を生じる程度に大きいと判定された)場合には、自動車等が高架橋に衝突したことにより危害衝撃が生じたものと判断して発報信号を送出し、制御装置1における警報回路を通じて警報を発する(事故現場にて。管理部署3に対する警報も同時に送出してもよい)とともに、データ通信回路を通じて、管理部署3に警報信号を送出する。
図4は本発明の弾性パイプにより構成されたフレキシブルパイプにおける衝突時およびその後の時間と内圧の関係図である。自動車等の衝突により変形したフレキシブルパイプ9は可撓性のある弾性体で構成されているため、ある程度の衝突では、衝突による衝撃外圧がなくなると、時間の経過とともにフレキシブルパイプ9の変形が復元されて元に戻り、フレキシブルパイプ9内の内圧も元に戻ることができる。
図5は本発明による検知アルゴリズムのフローチャート図である。衝突検知センサ8が橋脚4、5あるいは橋梁6に対する自動車等の衝突により発生した衝撃を検知すると、制御装置1における判定手段2内にて所定の閾値と比較され、高架橋に対して安全性に問題のない程度の軽微な衝突の場合には、制御装置1は待機状態にスタンバイされる。高架橋に対する自動車等の衝突により発生した衝撃が判定手段2内にて所定の閾値と比較されて、高架橋に対する安全性に問題を生じる程度に大きいと判定された場合には、危害衝撃として、制御装置1における警報回路を通じて警報を発する。
図6は本発明のフレキシブルパイプ内に無揮発性液体を充填したものの衝突時およびその後の時間と内圧の関係図である。この形式のものでは、衝突検知センサ8におけるフレキシブルパイプ9に自動車等が衝突すると、フレキシブルパイプ9が変形する。この時、フレキシブルパイプ9内を衝突による変形で液体中を衝撃波が伝搬する。その衝撃波を圧力センサ10が検知し、制御装置1における判定手段2が予め設定された圧力レベルの閾値と比較して、該閾値を超えた場合には自動車等が高架橋に衝突して高架橋に対する安全性に問題を生じる程度に大きいものと判断して、CPUが発報信号を出力して、警報装置を作動させたり、警報信号を管理部署3に送出する。衝撃波による圧力の上昇はフレキシブルパイプ9が弾性体で構成されているため、ある程度の衝突では衝突による衝撃外圧がなくなると、時間の経過とともにフレキシブルパイプ9の変形が復元されて元に戻り、フレキシブルパイプ9内の衝撃波圧力も元に戻ることができる。
図7は気温の温度変化と本発明のフレキシブルパイプ内の圧力変化との関係図である。本発明の衝突検知方法における温度補正(補償)について説明する。7に示すように、衝突検知センサ8は高架橋等の屋外に設置されることが多いため、外気温度の変化に晒される衝突検知センサ8におけるフレキシブルパイプ9内の圧力は、気温の変化度合いに応じて変化する。そのため、本発明では図2に示すように、予め制御装置1のCPU内に補正手段13を設置して、設定された衝突判定の圧力レベルの閾値を、前述の気温による圧力変化を考慮したものにする必要がある。温度と圧力変化の関係を例えば図7に示したような関係をCPUに記憶させて補正手段13とする。衝突検知センサ8に具備した温度センサ11により常時温度をモニターして、常時、衝突判定の閾値電圧(圧力閾値を変換)を図8のように変更させることができる。
図9は本発明の第2実施例の脆性体により構成されたパイプに自動車等が衝突した状態の衝突検知センサの縦断面図である。パイプ14内に空気や窒素等の気体を大気とは異なる気圧、つまり大気より高いか低い圧力で充填封入しておく。ここで大気圧とは地上における通常の大気の圧力のことを言い、気象条件に伴う通常の高気圧、低気圧あるいは通常の居住環境の高地都市等における大気圧も含まれる。前記パイプ14内に充填封入される圧力は好適にはこれらの大気圧よりややかけ離れたものとなる。これらのパイプ14は前述した実施例のものとは異なり、本実施例では、衝突の衝撃により破損する(孔が開く)素材である脆性体により構成される。図示のように、パイプ14に自動車等が衝突すると、パイプ14の一部が破損し、パイプ内の気体の圧力が大気圧に戻る。この圧力の変化を圧力センサ10が検知して、制御装置1のCPUにおける判定手段2が予め設定された圧力レベルの閾値(大気圧)と比較して、閾値を外れた(大気より高い圧力で空気等を封入した場合は、閾値まで低下。大気より低い圧力で空気等を封入した場合は、閾値に達する)場合は、自動車等が高架橋に衝突して高架橋に対する安全性に問題を生じる程度に大きいものと判断して発報信号を送出する。本実施例では、パイプ14の破損により大きな衝撃の衝突を検知することになるため、軽い衝突時の誤判定は生じず、大気圧を閾値とするので温度補正は不要となる。
図10は本発明の脆性体により構成されたパイプにおける衝突時およびその後の時間と内圧の関係図である。図10の例は、パイプ14内に充填封入される空気等の気体は大気より高い圧力で封入された場合で、パイプ14が自動車等の衝突の衝撃により破損して封入気体が外部に流出すると、パイプ14内の圧力は閾値である大気圧に下がる。閾値の大気圧は、気温の変化による圧力変化は微小であるため、予め充填する気体の圧力にゆとりを持たせておけば、前述したような温度センサによる補正の必要はない。
図11は本発明による第2実施例の検知アルゴリズムのフローチャート図である。衝突検知センサ8が橋脚4、5あるいは橋梁6に対する自動車等の衝突により発生した衝撃を検知すると、制御装置1における判定手段2内にて所定の閾値と比較され、高架橋に対して安全性に問題のない程度の軽微な衝突の場合には、制御装置1は待機状態にスタンバイされる。高架橋に対する自動車等の衝突により発生した衝撃が判定手段2内にて所定の閾値と比較されて、高架橋に対する安全性に問題を生じる程度に大きいと判定された場合には、パイプ14が自動車等の衝突の衝撃により破損して封入気体が外部に流出すると、パイプ14内の圧力は閾値である大気圧に下がる。パイプ14内の気体などの圧力が大気圧より低く設定された場合は、パイプ14の破損によりパイプ14内の圧力は閾値である大気圧に上昇する。かくして、危害衝撃が検知され、制御装置1により発報動作がなされる。
以上、本発明の実施例について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、高架橋を構成する橋脚、橋梁の形状、形式、高架橋が設置される場所(自動車道路と交差する場所のみならず、船舶航行河川における橋脚への船舶の衝突等も検知し得る)、衝突検知センサを構成するフレキシブルパイプ等の形状、形式および材質(弾性体の場合はゴムや樹脂等、脆性体の場合は衝撃を受けて破損する硬質樹脂や金属パイプ等)、圧力センサの形状、形式(圧力を電気信号に変換できる歪式、静電容量式、ピエゾ抵抗式等)、温度センサの形状、形式(温度を電気信号に変換できるサーミスタ、熱電対等)およびそれらのフレキシブルパイプへの設置形態(検知部をフレキシブルパイプ内に位置させて信号線をパイプ外に位置させるような適宜のセンサの螺合等による。好適にはフレキシブルパイプの端部近傍に設置される)、閾値を補正する補正手段の補正形態(フレキシブルパイプの材質の特性に応じて温度に対応したパイプ内の圧力変化を考慮した補正等)、閾値の設定値(脆性パイプの場合は大気圧)、衝突検知センサの設置部位(橋脚における走行中の自動車等が衝突する地上近傍。車道側のみならず歩道側にも設置してもよい。橋梁の床板下面等)、制御装置の形状、形式(トロン等を組み込んだCPU等適宜の制御装置が採用できる)およびその設置場所(風雨や日照および自動車等衝突の影響を受けにくい橋脚と橋梁との交差隅部等)、警報手段の形式、警報信号を転送する通信手段の形式(インターネット、専用回線、鉄道電話等)等は適宜選定できる。また、実施例に記載の諸元はあらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。
本発明の圧力センサを用いた衝突検知方法が採用された高架橋に対する自動車の衝突状態を示す高架橋の正面図および衝突検知センサの縦断面および斜視図である。 本発明の圧力センサを用いた衝突検知方法の概略ブロック構成図である。 自動車等が衝突した状態の本発明の第1実施例の圧力センサを用いた衝突検知センサの縦断面図である。 本発明の弾性パイプにより構成されたフレキシブルパイプにおける衝突時およびその後の時間と内圧の関係図である。 本発明による検知アルゴリズムのフローチャート図である。 本発明のフレキシブルパイプ内に無揮発性液体を充填したものの衝突時およびその後の時間と内圧の関係図である。 気温の温度変化と本発明のフレキシブルパイプ内の圧力変化との関係図である。 本発明の補正手段により補正される温度と閾値電圧(圧力閾値を変換)との関係図である。 本発明の第2実施例の脆性体により構成されたパイプに自動車等が衝突した状態の衝突検知センサの縦断面図である。 本発明の脆性体により構成されたパイプにおける衝突時およびその後の時間と内圧の関係図である。 本発明による第2実施例の検知アルゴリズムのフローチャート図である。
符号の説明
1 制御装置
2 判定手段
3 管理部署
4 橋脚
5 橋脚
6 橋梁
7 列車
8 衝突検知センサ
9 フレキシブルパイプ
10 圧力センサ
11 温度センサ
12 封止キャップ
13 補正手段
14 パイプ

Claims (2)

  1. 列車が通過する高架橋に衝突検知センサを設置し、該衝突検知センサからの圧力変動を制御装置にて常時監視する圧力センサを用いた衝突検知方法において、前記衝突検知センサを圧力センサおよび温度センサを設置したフレキシブルパイプにより構成し、該フレキシブルパイプ内の温度に応じて衝突検知の閾値を補正する補正手段を前記制御装置に設置し、さらに、該フレキシブルパイプの内圧を予め設定した閾値よりも高くまたは低く設定しておき、前記パイプの内圧が予め設定した閾値よりも高く設定されている場合には前記パイプの内圧が前記閾値よりも低くなった時には前記高架橋に外部から危害衝撃が加わったと判定して管理部署に通信手段にて伝達し、また、前記パイプの内圧が予め設定した閾値よりも低く設定されている場合に前記パイプの内圧が前記閾値よりも高くなった時には前記高架橋に外部から危害衝撃が加わったと判定して管理部署に通信手段にて伝達することを特徴とする圧力センサを用いた衝突検知方法。
  2. 前記フレキシブルパイプが所定圧力の気体または液体を充填した復元可能な弾性体または衝撃で破壊する脆性体により構成されたことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサを用いた衝突検知方法。
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