JP2009196464A - 歩行者衝突検知装置及び歩行者保護システム - Google Patents

歩行者衝突検知装置及び歩行者保護システム Download PDF

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Abstract

【課題】装置内の故障診断を容易に行うことができ、且つ従来よりも歩行者との衝突を正確に検知することが可能な歩行者衝突検知装置を提供する。
【解決手段】車両の前端部に設置された1つ若しくは複数の密閉された容器と、前記容器内の圧力を調整するための圧力調整手段と、前記容器内の圧力変化を検出する圧力センサと、電源投入時において、前記圧力調整手段を制御することにより前記容器内の圧力を変化させ、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化の変化過程を基に自装置の故障診断を行う故障診断手段と、前記故障診断手段によって故障無しと診断された場合に、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化に基づいて、歩行者と衝突したか否かを判定する衝突判定手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、歩行者衝突検知装置及び歩行者保護システムに関する。
走行中の車両が歩行者に衝突した場合、車両のフロントバンパと歩行者の下半身とが衝突するため、歩行者は車両のフード上に跳ね上げられて頭部をフード表面に強打してしまい、深刻な傷害を負う恐れがある。特に、フロントエンジンタイプの車両では、デザイン上の制約からフード(エンジンフード)とエンジンルームに配置された部品との間に十分な空間を確保できない場合があり、頭部への衝撃の度合いは大きくなる。このように車両と歩行者との衝突事故が発生した場合に歩行者の傷害を軽減するために、車両が歩行者と衝突した際にエンジンフードの後端を持ち上げることにより、エンジンフードとエンジンルームに配置された部品との間に空間を生じさせ、歩行者の頭部への衝撃を緩和する技術が開発されている。
例えば、下記特許文献1には、走行中の車両が歩行者に衝突した場合に、フードを所定量持ち上げると共に、その持ち上げた位置にて保持する車両用フード装置が開示されている。また、下記特許文献2には、車両のフロントバンパに第1バンパセンサ〜第3バンパセンサ(加速度センサ)を設け、第1バンパセンサの出力信号を基に算出した変形速度と第2バンパセンサの出力信号を基に算出した変形速度との加算値を所定の閾値と比較すると共に、第2バンパセンサの出力信号を基に算出した変形速度と第3バンパセンサの出力信号を基に算出した変形速度との加算値を所定の閾値と比較し、いずれか一方の加算値が閾値を越えた場合にアクチュエータを作動させてフードを持ち上げる車両用センサシステムが開示されている。
特開平9−315266号公報 特開2002−87204号公報
上記のように、従来技術では、車両前端部に設けられた1つ以上の加速度センサの出力信号を基に算出した変形速度と所定の閾値とを比較し、変形速度が閾値を越えた場合に歩行者と衝突したと判定して、アクチュエータを作動させてフードを持ち上げる手法が一般的である。このような従来技術では、以下のような問題点があった。
(1)一般的な車両では、電源投入(イグニッションON)時において、自律的に各種機能部を動作させて、その時に得られるセンサ出力を基に装置内のセンサや各種機能部等の故障診断を行っているが、この故障診断は安全のために車両が停止している期間に行われるものである。従来使用されていた加速度センサでは、車両に衝突や、加減速、振動などに起因する衝撃が加わらなければセンサ出力が変化せず、簡易的な方法でしか故障があるかどうかを診断することができなかった。
(2)歩行者との衝突では、衝突直後に歩行者の脚が跳ね上げられて衝撃が途切れてしまうため、衝突直後の極めて短い時間内に得られるセンサ出力変化を基に衝突判定を行わなければならず、加速度センサでの衝突判定は困難であった。
(3)加速度センサでは、そのセンサ出力変化が悪路走行時などの車両振動に起因するものか、歩行者との衝突に起因するものかを判別することが困難であり(特に車両振動レベル>歩行者衝突レベルの場合)、車両前端部の変形を伴わない車両振動を歩行者との衝突と誤判定してしまい、フードを持ち上げてしまう可能性があった。
(4)衝突箇所と加速度センサの設置位置が離れてしまうと正確な衝突判定が困難であった(衝突箇所と加速度センサの設置位置が離れてしまうと、衝撃レベルが減衰してセンサ出力も減衰するため)。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、装置内の故障診断を容易に行うことができ、且つ従来よりも歩行者との衝突を正確に検知することが可能な歩行者衝突検知装置を提供すると共に、当該歩行者衝突検知装置を備えることにより、衝突時に確実に歩行者を保護することが可能な歩行者保護システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、歩行者衝突検知装置に係る第1の解決手段として、車両の前端部に設置された1つ若しくは複数の密閉された容器と、前記容器内の圧力を調整するための圧力調整手段と、前記容器内の圧力変化を検出する圧力センサと、電源投入時において、前記圧力調整手段を制御することにより前記容器内の圧力を変化させ、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化の変化過程を基に自装置の故障診断を行う故障診断手段と、前記故障診断手段によって故障無しと診断された場合に、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化に基づいて、歩行者と衝突したか否かを判定する衝突判定手段と、を備えることを特徴とする。
また、歩行者衝突検知装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記故障診断手段は、前記容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するように前記圧力調整手段を制御すると共に、当該容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するまでに前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化の変化過程を基に自装置の故障診断を行うことを特徴とする。
また、歩行者衝突検知装置に係る第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記故障診断手段は、前記容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するまでの前記容器内の圧力変化の変化過程として、前記容器内の圧力の増減方向を監視し、当該増減方向が異常であった場合に、前記容器、前記圧力センサ及び前記圧力調整手段のいずれかが故障であると診断することを特徴とする。
また、歩行者衝突検知装置に係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記故障診断手段は、前記容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するまでの前記容器内の圧力変化の変化過程として、前記容器内の圧力の増減方向が正常であった場合、所定時間変化Δtに対する圧力変化ΔPを監視し、ΔP/Δtの値が規定範囲内に含まれない場合に、前記容器、前記圧力センサ及び前記圧力調整手段のいずれかが故障であると診断することを特徴とする。
また、歩行者衝突検知装置に係る第5の解決手段として、上記第2〜第4のいずれかの解決手段において、前記故障診断手段は、前記容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するまでの前記容器内の圧力変化の変化過程を基に故障無しと診断した場合、前記圧力調整手段を制御して前記容器内の圧力を前記目標圧力に保持すると共に、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化が前記目標圧力の規定範囲内に含まれない場合に、前記容器、前記圧力センサ及び前記圧力調整手段のいずれかが故障であると診断することを特徴とする。
また、歩行者衝突検知装置に係る第6の解決手段として、上記第1〜第5のいずれかの解決手段において、前記故障診断手段は、前記電源投入時において、前記圧力調整手段の制御前に、前記圧力センサの出力信号を基に前記容器内の圧力が大気圧の規定範囲内に含まれているか否かを判定し、大気圧の規定範囲内に含まれていると判定された場合に前記圧力調整手段の制御を開始する一方、大気圧の規定範囲内に含まれていないと判定された場合に圧力センサの故障と診断することを特徴とする。
また、歩行者衝突検知装置に係る第7の解決手段として、上記第1〜第6のいずれかの解決手段において、前記車両の車速を検出する車速センサを備え、前記衝突判定手段は、前記車速センサによって検出される車速に応じた衝突判定閾値を設定すると共に、前記容器が1つ設置されている場合は、当該1つの容器内の圧力変化と前記衝突判定閾値とを比較して、前記圧力変化が前記衝突判定閾値を越えた場合に歩行者と衝突したと判定し、前記容器が複数設置されている場合は、当該複数の容器内の圧力変化の少なくとも1つが前記衝突判定閾値を越えた場合に歩行者と衝突したと判定することを特徴とする。
また、歩行者衝突検知装置に係る第8の解決手段として、上記第1〜第7のいずれかの解決手段において、前記容器が複数設置されている場合、各容器は、隣合う容器と少なくとも1箇所以上重なり合うように設置されていることを特徴とする。
また、歩行者衝突検知装置に係る第9の解決手段として、上記第1〜第8のいずれかの解決手段において、前記容器は、車両のバンパビーム前方に設置されており、歩行者との衝突時における歩行者脚部保護用のセーフティプレートとしての役割を兼ねていることを特徴とする。
さらに、本発明は、歩行者保護システムに係る解決手段として、車両の前端部が歩行者と衝突した場合に、当該車両に設けられたフードを持ち上げることにより前記歩行者が負う傷害を軽減する歩行者保護システムであって、前記フードを持ち上げるためのアクチュエータと、上述した第1〜第9のいずれかの解決手段を有する歩行者衝突検知装置と、前記歩行者衝突検知装置にて前記歩行者と衝突したと判定された場合に、前記アクチュエータを制御することにより前記フードを持ち上げる制御装置と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る歩行者衝突検知装置は、車両の前端部に設置された1つ若しくは複数の密閉された容器と、前記容器内の圧力を調整するための圧力調整手段と、前記容器内の圧力変化を検出する圧力センサと、電源投入時において、前記圧力調整手段を制御することにより前記容器内の圧力を変化させ、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化の変化過程を基に自装置の故障診断を行う故障診断手段と、前記故障診断手段によって故障無しと診断された場合に、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化に基づいて、歩行者と衝突したか否かを判定する衝突判定手段とを備える。
つまり、本発明は、車両が歩行者と衝突した場合に、その衝撃によって前記容器が変形した際に発生する容器内の圧力変化を圧力センサによって検出し、その容器内の圧力変化に基づいて、歩行者と衝突したか否かを判定するものであると共に、電源投入時において、前記圧力調整手段を制御することにより前記容器内の圧力を変化させ、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化の変化過程を基に自装置の故障診断を行うものである。
また、衝突直後の圧力センサの出力変化は、加速度センサと比較してある程度長い時間得られるので、衝突判定が容易となる。
また、容器の変形する過程で圧力変化は発生するので、圧力センサの出力変化が悪路走行時などの車両振動に起因するものか、歩行者との衝突に起因するものかを判別することができ、その結果、車両前端部の変形を伴わない車両振動を歩行者との衝突と誤判定することを防止することができる。
また、衝突箇所と圧力センサの設置位置が離れてしまう場合であっても、容器が変形しさえすれば、その容器内の圧力変化は均一に生じるため、衝突の衝撃を減衰なく捉えることができる。
以上のように、本発明によれば、装置内の故障診断を容易に行うことができ、且つ従来よりも歩行者との衝突を正確に検知することが可能な歩行者衝突検知装置を提供することが可能であり、当該歩行者衝突検知装置を備えることにより、衝突時に確実に歩行者を保護することが可能な歩行者保護システムを提供することが可能である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る歩行者衝突検知装置を備える歩行者保護システムの構成概略図である。なお、図1(a)は、本実施形態に係る歩行者保護システムが搭載された車両100の側面図であり、図1(b)は、この車両100の上面図である。また、本実施形態では、車両100としてフロントエンジンタイプの車両を想定しており、エンジンルーム上にはエンジンフード130が開閉自在に設けられている。
この図1に示すように、本実施形態に係る歩行者保護システムは、車両100の前端部(フロントバンパ110)の車幅方向に沿って左側、中央、右側の各々に設置された3つの圧力検出用容器10L、10C、10Rと、これら圧力検出容器10L、10C、10Rの各々の内部に設けられた圧力センサ20L、20C、20Rと、車両100の前輪120に設置された車速センサ30と、ECU(Electronic Control Unit)40と、圧力調整用ポンプ(圧力調整手段)50と、車両100のエンジンフード130の後端部を持ち上げるためのアクチュエータであるパワーユニット60とから構成されている。
フロントバンパ110の内部にはバンパビーム140が設けられており、圧力検出用容器10L、10C、10Rは、バンパビーム140の前方に設置されている。これら圧力検出用容器10L、10C、10Rは、内部が空洞の密閉された容器であり、衝突時に変形しやすいようにアルミ等の金属材料で形成されている。従来では、このバンパビーム140の前方には、歩行者との衝突時における歩行者脚部保護用のセーフティプレートが設けられていたが、本実施形態では、圧力検出用容器10L、10C、10Rがセーフティプレートとしての役割を兼ねている。なお、これら圧力検出用容器10L、10C、10Rは、樹脂等の非金属材料によって形成されていても良い。
また、圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力は、圧力調整用ポンプ50によって所定の目標圧力に保持されている。つまり、衝突によって圧力検出用容器10L、10C、10Rが変形した場合、これら各容器の内部圧力は目標圧力から変化することになる。圧力センサ20Lは、圧力検出用容器10Lの内部の圧力変化を検出し、当該圧力変化を表す信号をECU40に出力する。圧力センサ20Cは、圧力検出用容器10Cの内部の圧力変化を検出し、当該圧力変化を表す信号をECU40に出力する。圧力センサ20Rは、圧力検出用容器10Rの内部の圧力変化を検出し、当該圧力変化を表す信号をECU40に出力する。
ここで、図1(b)に示すように、これら圧力検出用容器10L、10C、10Rは、隣合う容器と少なくとも1箇所以上重なり合うように設置されていることが望ましい。このように設置することにより、例えば車両右側に設置された圧力検出用容器10Rの近くで衝突が発生した場合でも、その衝突エネルギーが隣接する圧力検出用容器10Cに伝達されて、圧力検出用容器10Rだけでなく圧力検出用容器10Cも変形するため、衝突による圧力変化を2つの容器から検出することができ、後述する衝突判定処理の精度を高めることができる。
車速センサ30は、前輪120の回転速度を車速として検出し、当該車速に応じた信号をECU40に出力する。
ECU40は、圧力センサ20L、20C、20Rの出力信号と、車速センサ30の出力信号とを入力とし、これらの出力信号に基づいて、車両100が歩行者と衝突したか否かを判定し、衝突したと判定した場合に、パワーユニット60を制御してエンジンフード130を持ち上げる。また、車速センサ30は、本実施例においては車両100の前輪120の回転速度を車速として検出しているが、後輪または変速機等により車速を検出するものも含む。
図2は、上記のECU40の詳細なブロック構成図である。この図2に示すように、ECU40は、センサI/F40a、歩行者衝突判定回路40b、故障診断回路40c及びエンジンフード制御装置40dから構成されている。センサI/F40aは、圧力センサ20L、20C、20Rの出力信号の受信用インタフェースであり、受信した圧力センサ20L、20C、20Rの出力信号を歩行者衝突判定回路40b及び故障診断回路40cに出力する。
歩行者衝突判定回路40bは、圧力センサ20L、20C、20R及び車速センサ30の出力信号を入力とし、これらの出力信号に基づいて、車両100が歩行者と衝突したか否かを判定し、歩行者と衝突したと判定した場合にエンジンフード130を起動(持ち上げ)させるための起動信号をエンジンフード制御装置40dに出力する。詳細は後述するが、この歩行者衝突判定回路40bは、圧力センサ20L、20C、20R及び車速センサ30の出力信号を基に、圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部の圧力変化と車両100の車速の情報を取得し、車速に応じた衝突判定閾値を設定すると共に、各容器内の圧力変化と衝突判定閾値とを比較して、各容器内の圧力変化の少なくとも1つが衝突判定閾値を越えた場合に歩行者と衝突したと判定する。
故障診断回路40cは、圧力センサ20L、20C、20Rの出力信号を入力とし、電源投入(イグニッションON)時において、圧力調整用ポンプ50を制御することにより圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力を変化させ、圧力センサ20L、20C、20Rによって検出される各圧力検出用容器内の圧力変化の変化過程を基に故障診断を行い、故障無しと診断した場合、歩行者衝突判定回路40bに対して衝突判定処理の開始を許可する。なお、この故障診断回路40cによる故障診断処理の詳細については後述する。
エンジンフード制御装置40dは、歩行者衝突判定回路40bから歩行者と衝突したとの判定結果を示す起動信号が入力された場合に、パワーユニット60を制御することによりエンジンフード130を起動させる(持ち上げる)。
以上がECU40の詳細な説明であり、以下、図1に戻って説明を続ける。
圧力調整用ポンプ50は、ECU40(故障診断回路40c)による制御の下、圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力を調整する。パワーユニット60は、例えばエアシリンダから構成されており、ECU40(エンジンフード制御装置40d)の制御によってシャフト60aが上昇しエンジンフード130を持ち上げる。また、このパワーユニット60にはシャフトロック機構60bが設けられており、エンジンフード130を持ち上げた後、シャフトロック機構60bによってシャフト60aをロックすることにより、エンジンフード130の上昇位置を保持する機能も備えている。なお、エンジンフード130を持ち上げるためのパワーユニット60として、例えば衝突判定時に膨張するエアバッグ等、他のアクチュータを用いても良い。
このように、本実施形態では、圧力検出用容器10L、10C、10R、圧力センサ20L、20C、20R、歩行者衝突判定回路40b、故障診断回路40c及び圧力調整用ポンプ50によって、歩行者衝突検知装置が構成されている。
次に、上記のように構成された本実施形態に係る歩行者保護システムの動作について説明する。最初に、故障診断回路40cによる故障診断処理について、図3のフローチャート及び図4のタイミングチャートを参照して説明する。
まず、故障診断回路40cは、電源投入(イグニションON)時において、ワーニングランプ(図示省略)を点灯させて初期診断処理を開始する(ステップS10)。故障診断回路40cは、初期診断処理として、まず圧力センサ20L、20C、20Rの出力信号を基に、各圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力を測定し(ステップS11)、各圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力が大気圧の規定範囲内か否かを判定する(ステップS12)。
上記ステップS12において、「No」、つまり内部圧力が大気圧の規定範囲内に含まれていない圧力検出用容器が1つでも存在する場合、故障診断回路40cは、リトライ回数k1をインクリメントし(ステップS13)、そのリトライ回数k1が規定値(例えば3回)以上か否かを判定する(ステップS14)。このステップS14において、「No」、つまりリトライ回数k1が規定値未満であった場合、故障診断回路40cは、ステップS11に戻って内部圧力の再測定を行う。一方、ステップS14において、「Yes」、つまりリトライ回数k1が規定値以上であった場合、故障診断回路40cは、ステップS30に移行し、圧力センサの故障と診断して警報を発生して故障診断処理を終了する。この警報は、ワーニングランプを点滅させても良いし、または専用のワーニングランプを使用しても良い。
一方、上記ステップS12において、「Yes」、つまり全ての圧力検出用容器の内部圧力が大気圧の規定範囲内に含まれている場合、故障診断回路40cは、図4に示すように、圧力調整用ポンプ50を制御して、各圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力が大気圧から目標圧力に到達するように加圧または減圧を行う(ステップS15)。そして、故障診断回路40cは、圧力センサ20L、20C、20Rの出力信号を基に、各圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力の増減方向が「OK」か「NG」かを判定する(ステップS16)。ここで、加圧した場合には、内部圧力が大気圧から正の方向に増大していれば「OK」と判定し、減圧した場合には、内部圧力が大気圧から負の方向に減少していれば「OK」と判定する。
上記ステップS16において、「No」、つまり内部圧力の増減方向が「NG」となる圧力検出用容器が1つでも存在する場合、故障診断回路40cは、リトライ回数k2をインクリメントし(ステップS17)、そのリトライ回数k2が規定値(例えば3回)以上か否かを判定する(ステップS18)。このステップS18において、「No」、つまりリトライ回数k2が規定値未満であった場合、故障診断回路40cは、ステップS15に戻って内部圧力の再制御を行う。一方、ステップS18において、「Yes」、つまりリトライ回数k2が規定値以上であった場合、故障診断回路40cは、ステップS30に移行し、圧力検出用容器(完全に密閉されていない可能性がある)、圧力センサ及び圧力調整用ポンプ50のいずれかの故障と診断して警報を発生して故障診断処理を終了する。
一方、上記ステップS16において、「Yes」、つまり全ての圧力検出用容器の内部圧力の増減方向が「OK」と判定された場合、故障診断回路40cは、図4に示すように、所定時間変化Δt(=t2−t1)に対する圧力変化ΔP(=p2−p1)を基に、ΔP/Δtを算出する(ステップS19)。故障診断回路40cは、ΔP/Δtの算出値が「OK」か「NG」かを判定する(ステップS20)。ここでは、予め実験的に加圧した場合、または減圧した場合とでΔP/Δtを求めておき、そのΔP/Δtの実験結果と上記ステップS19による算出結果とを比較し、算出結果が実験結果の規定範囲内に含まれていれば「OK」と判定し、そうでなければ「NG」と判定する。
上記ステップS20において、「No」、つまりΔP/Δtの値が「NG」となる圧力検出用容器が1つでも存在する場合、故障診断回路40cは、リトライ回数k3をインクリメントし(ステップS21)、そのリトライ回数k3が規定値(例えば3回)以上か否かを判定する(ステップS22)。このステップS22において、「No」、つまりリトライ回数k3が規定値未満であった場合、故障診断回路40cは、圧力調整用ポンプ50を制御して、各圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力を大気圧にリセットし(ステップS23)、その後ステップS15に戻って内部圧力の再制御を行う。一方、ステップS22において、「Yes」、つまりリトライ回数k3が規定値以上であった場合、故障診断回路40cは、ステップS30に移行し、圧力検出用容器、圧力センサ及び圧力調整用ポンプ50のいずれかの故障と診断して警報を発生して故障診断処理を終了する。
一方、上記ステップS20において、「Yes」、つまり全ての圧力検出用容器のΔP/Δtの値が「OK」と判定された場合、故障診断回路40cは、初期診断処理を終了して常時診断処理を開始する(ステップS24)。故障診断回路40cは、常時診断処理として、圧力調整用ポンプ50を制御して、各圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力を目標圧力に保持し(ステップS25)、各内部圧力が目標圧力の規定範囲内であるか否かを判定する(ステップS26)。
上記ステップS26において、「No」、つまり内部圧力が目標圧力の規定範囲内に含まれていない圧力検出用容器が1つでも存在する場合、故障診断回路40cは、リトライ回数k4をインクリメントし(ステップS27)、そのリトライ回数k4が規定値(例えば10回若しくは所定時間500ms)以上か否かを判定する(ステップS28)。このステップS28において、「No」、つまりリトライ回数k4が規定値未満であった場合、故障診断回路40cは、ステップS25に戻って内部圧力の再制御を行う。一方、ステップS28において、「Yes」、つまりリトライ回数k4が規定値以上であった場合、故障診断回路40cは、ステップS30に移行し、圧力検出用容器、圧力センサ及び圧力調整用ポンプ50のいずれかの故障と診断して警報を発生して故障診断処理を終了する。
また、上記ステップS26において、「Yes」、つまり全ての圧力検出用容器の内部圧力が目標圧力の規定範囲内に含まれている場合、故障診断回路40cは、故障無しと診断してワーニングランプを消灯し、歩行者衝突判定回路40bに対して衝突判定処理の開始を許可して故障診断処理を終了する(ステップS29)。
続いて、歩行者衝突判定回路40bによる衝突判定処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明において、圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力は、上記の故障診断回路40cによる故障診断処理によって目標圧力に保持されている。
図5に示すように、まず、歩行者衝突判定回路40bは、車速センサ30の出力信号から車両100の車速Vを監視し(ステップS40)、現在の車速Vが制御範囲内に含まれるか否かを判定する(ステップS41)。このステップS41において、「Yes」、つまり現在の車速Vが制御範囲内に含まれている場合、歩行者衝突判定回路40bは、車速Vに応じた衝突判定閾値Thを設定する(ステップS42)。一方、上記ステップS41において、「No」、つまり現在の車速Vが制御範囲内に含まれていない場合、歩行者衝突判定回路40bは、衝突判定閾値Thとして最大値Th−Hを設定する(ステップS43)。
これらステップS41、S42、S43の処理について図6を参照して具体的に説明する。図6(a)は、車速センサ30にて検出される車速Vと、その車速Vに応じて歩行者衝突判定回路40bが設定する衝突判定閾値Thとの対応関係を表す一例である。図6(a)に示すように、V1≦V≦V3の車速範囲が制御範囲であり、この制御範囲内に車速Vが含まれる場合、衝突判定閾値Thは、車速Vに応じてTh−L(最小値)≦Th≦Th−H(最大値)の範囲で設定される。また、これ以外の車速範囲、つまり0≦V<V1、V>V3の車速範囲では、車速Vに拘わらず衝突判定閾値Thは最大値Th−Hに設定される。
上記のように衝突判定閾値Thを設定する理由は以下の通りである。
〔0≦V<V1の車速範囲〕
車両100が比較的遅い速度で走行している場合、車両100と歩行者が衝突しても歩行者が負う傷害は軽微であるため、エンジンフード130を持ち上げることによる歩行者保護の必要性は低い(車両100が停止している場合は歩行者との衝突を考慮する必要はない)。そこで、図6(a)に示すように、0≦V<V1の車速範囲では歩行者と衝突したと判定されないように(エンジンフード130が制御されないように)、衝突判定閾値Thを最大値Th−Hに設定する。
〔V>V3の車速範囲〕
一方、車両100が非常に速い速度で走行している場合、極めて大きな衝撃を伴って車両100と歩行者が衝突するため、衝突判定閾値Thを最大値に設定し、エンジンフード130を持ち上げる。そこで、図4(a)に示すように、V>V3の車速範囲でも車両が非常に速い速度で走行していることから衝突判定閾値Thを最大値Th−Hに設定しても極めて大きな衝撃を伴うので、衝突判定閾値Thを最大値に設定している。
〔V1≦V≦V3の車速範囲(制御範囲)〕
車両100が比較的速い速度で走行している場合、車両100と歩行者が衝突して歩行者が負う傷害の程度は比較的大きくなるため、エンジンフード130を持ち上げることによる歩行者保護の必要性が高くなる。そこで、図6(a)に示すように、V1≦V≦V3の車速範囲(制御範囲)では、エンジンフード130が制御されるように、車速Vに応じて衝突判定閾値ThをTh−L≦Th≦Th−Hの範囲で設定する。ここで、制御範囲の中で最も遅い車速V1の場合に設定される衝突判定閾値の最小値Th−Lは、この最も遅い車速V1で歩行車と衝突した際の小さな衝撃で発生する、圧力検出用容器10L、10C、10R内の微弱な圧力変化を捉えられるような値に設定されている。また、車速Vが速くなる程、歩行車と衝突した際の衝撃は大きくなるため、圧力検出用容器10L、10C、10R内で発生する圧力変化も大きくなる。よって、車速Vが速くなる程、衝突判定閾値Thも高い値に設定する(その圧力変化が歩行者との衝突に起因するものか、または異物の衝突に起因するものかを区別するため)。
なお、V1≦V≦V3の制御範囲において、V1≦V≦V2の車速範囲の衝突判定閾値Thを最小値Th−Lに固定しているが、これは車両100が低速走行している間に衝突判定閾値Thが急激に変化するのは好ましくないためである(圧力変化が微弱であるため)。但し、このような設定を必ずしも実施する必要はなく、V1≦V≦V3の制御範囲で衝突判定閾値Thが単調増加するような設定にしても良い。また、一般的に歩行者と衝突する直前は急ブレーキをかけるため、車速Vが急激に変化し、衝突判定閾値Thも急激に変化してしまう。これを防止するために、図6(b)に示すように、車速センサ30にて検出した車速Vにフィルタリングを施し、なだらかに車速Vが変化するような機能を歩行者衝突判定回路40bに設けることが望ましい。
以上がステップS41、S42、S43の詳細な説明であり、以下、図5に戻って説明を続ける。歩行者衝突判定回路40bは、上記のようなステップS41、S42、S43の処理によって車速Vに応じた衝突判定閾値Thの設定を行うと共に、圧力センサ20L、20C、20Rの出力信号から圧力検出用容器10L、10C、10R内の圧力変化を監視しており、各圧力検出用容器10L、10C、10R内の圧力変化と衝突判定閾値Thを比較することにより衝突判定を行う(ステップS44)。
このステップS44の処理について図7を参照して具体的に説明する。図7は、圧力センサ20Lにて検出される、圧力検出用容器10L内の圧力変化と、ステップS41、S42、S43によって設定される衝突判定閾値Thとの時間的な対応関係を表す一例である。この図7では、時刻t1前では車両100が車速V3以上の速度で走行しており、時刻t1に急ブレーキをかけた場合を想定している。つまり、時刻t1前では衝突判定閾値Thは最大値Th−Hに設定され、時刻t1以後、車速Vの急減速に応じて衝突判定閾値Thは低くなっていく。
そして、図7に示すように、時刻t1以後、急ブレーキをかけたにも拘わらず歩行者と衝突した場合、その衝撃により圧力検出用容器10Lが変形して急激な圧力変化が生じ、その圧力変化が時刻t2に衝突判定閾値Thを越えたと想定する。歩行者衝突判定回路40bは、このように圧力変化が衝突判定閾値Thを越えた場合に、歩行者と衝突したと判定する。なお、歩行者衝突判定回路40bは、全ての圧力センサ20L、20C、20Rにて検出される圧力変化について上記のような衝突判定を行っており、少なくとも1つの圧力変化が衝突判定閾値Thを越えた場合に、歩行者と衝突したと判定する。
歩行者衝突判定回路40bは、上記のようなステップS44によって衝突判定を行い、その判定結果が歩行者との衝突であったか否かを判定する(ステップS45)。このステップS45において、「Yes」、つまり判定結果が歩行者との衝突であった場合、歩行者衝突判定回路40bは起動信号をエンジンフード制御装置40dに出力して、エンジンフード130を起動させる(ステップS46)。一方、ステップS45において、「No」の場合、歩行者衝突判定回路40bはステップS40に戻って衝突判定処理を継続する。
以上のように、本実施形態に係る歩行者衝突検知装置を備えた歩行者保護システムによれば、以下のような効果を得られる。
(1)車両が停止中でも自装置(歩行者衝突検知装置)の故障診断を容易に行うことができる。
(2)衝突直後の圧力センサの出力変化は、従来の加速度センサと比較してある程度長い時間得られるので、衝突判定が容易となる。
(3)また、圧力検出用容器の変形でのみ圧力変化は発生するので、圧力センサの出力変化が悪路走行時などの車両振動に起因するものか、歩行者との衝突に起因するものかを判別することができ、その結果、車両前端部の変形を伴わない車両振動を歩行者との衝突と誤判定することを防止することができる。
(4)さらに、衝突箇所と圧力センサの設置位置が離れてしまう場合であっても、圧力検出用容器が変形しさえすれば、その容器内の圧力変化は均一に生じるため、衝突の衝撃を減衰なく捉えることができる。
すなわち、本実施形態に係る歩行者衝突検知装置を備えた歩行者保護システムによれば、歩行者衝突検知装置内の故障診断を容易に行うことができ、且つ従来の加速度センサを用いる場合と比較して、歩行者との衝突を正確に検知することが可能であると共に、衝突時に確実に歩行者を保護することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、3つの圧力検出用容器10L、10C、10Rを車両前端部に設置した場合を例示して説明したが、圧力検出用容器の個数はこれに限定されず、1個以上設置していれば良い。1個設置する場合は、圧力検出用容器を車両100の車幅方向の全体を覆うような大きさとすることが望ましい。このように、圧力検出用容器を1個だけ設置する場合は、この1個の圧力検出用容器内の圧力変化が衝突判定閾値を越えた場合に、歩行者と衝突したと判定すれば良い。また、上記実施形態では、圧力検出用容器10L、10C、10Rの断面が正方形状である場合を例示したが(図1参照)、これに限定されず、図8に示すように、その他の形状(例えば多角形状)としても良い。
(2)上記実施形態では、図6(a)に示すように、車速センサ30にて検出される車速Vに比例して衝突判定閾値Thが連続的に高くなるように設定したが、これに限定されず、図9(a)に示すように、ある車速範囲毎に衝突判定閾値Thが段階的に高くなるように設定しても良い。図9(a)の例では、V1≦V≦V4を制御範囲とし、V1≦V<V2の車速範囲では衝突判定閾値Thを最小値Th−Lに設定し、V2≦V<V3の車速範囲では衝突判定閾値Thを最小値Th−Lより高いTh−M1に設定し、V3≦V≦V4の車速範囲では衝突判定閾値ThをTh−M1より高く、且つ最大値Th−Hより低いTh−M2に設定している。なお、図9(b)は、図9(a)のように衝突判定閾値Thを設定した場合におけるエンジンフード130の起動タイミングを示す一例である。
(3)上記実施形態では、1つの圧力検出用容器に1つの圧力センサが設けられている場合を例示したが、圧力センサの個数はこれに限定されず、1つの圧力検出用容器に対して複数の圧力センサを設けても良い。この場合、複数の圧力センサにて検出した圧力変化の少なくとも1つが衝突判定閾値を越えた場合に、歩行者と衝突したと判定しても良い。
(4)上記実施形態では、圧力調整用ポンプ50によって、各圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力を目標圧力に調整し、その目標圧力からの変化を圧力検出用容器内の圧力変化として検出したが、この圧力調整用ポンプ50は必ずしも設ける必要はなく、通常、各圧力検出用容器10L、10C、10Rの内部圧力は大気圧であるため、この大気圧からの変化を圧力検出用容器内の圧力変化として検出しても良い。
(5)上記実施形態では、フロントエンジンタイプの車両100を想定して説明したが、例えば、ミッドシップエンジンタイプ、リアエンジンタイプの車両の場合でも、車両前方部に設けたトランク上に開閉自在のフードを設置することが一般的であるため、本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態に係る歩行者衝突検知装置を備えた歩行者保護システムの構成概略図である。 本発明の一実施形態に係る歩行者保護システムにおけるECU40の詳細説明図である。 本発明の一実施形態に係る歩行者保護システムにおける故障診断回路40cによる故障診断処理を表すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る歩行者保護システムにおける故障診断回路40cによる故障診断処理に関するタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係る歩行者保護システムにおける歩行者衝突判定回路40bによる衝突判定処理を表すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る歩行者保護システムにおける歩行者衝突判定回路40bによる衝突判定処理に関する第1説明図である。 本発明の一実施形態に係る歩行者保護システムにおける歩行者衝突判定回路40bによる衝突判定処理に関する第2説明図である。 本発明の一実施形態に係る歩行者保護システムの変形例に関する第1説明図である。 本発明の一実施形態に係る歩行者保護システムの変形例に関する第2説明図である。
符号の説明
100…車両、110…フロントバンパ、120…前輪、130…エンジンフード、140…バンパビーム、10L、10C、10R…圧力検出用容器、20L、20C、20R…圧力センサ、30…車速センサ、40…ECU(Electronic Control Unit)、40a…センサI/F、40b…歩行者衝突判定回路、40c…故障診断回路、40d…エンジンフード制御装置、50…圧力調整用ポンプ、60…パワーユニット

Claims (10)

  1. 車両の前端部に設置された1つ若しくは複数の密閉された容器と、
    前記容器内の圧力を調整するための圧力調整手段と、
    前記容器内の圧力変化を検出する圧力センサと、
    電源投入時において、前記圧力調整手段を制御することにより前記容器内の圧力を変化させ、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化の変化過程を基に自装置の故障診断を行う故障診断手段と、
    前記故障診断手段によって故障無しと診断された場合に、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化に基づいて、歩行者と衝突したか否かを判定する衝突判定手段と、
    を備えることを特徴とする歩行者衝突検知装置。
  2. 前記故障診断手段は、前記容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するように前記圧力調整手段を制御すると共に、当該容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するまでに前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化の変化過程を基に自装置の故障診断を行うことを特徴とする請求項1記載の歩行者衝突検知装置。
  3. 前記故障診断手段は、前記容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するまでの前記容器内の圧力変化の変化過程として、前記容器内の圧力の増減方向を監視し、当該増減方向が異常であった場合に、前記容器、前記圧力センサ及び前記圧力調整手段のいずれかが故障であると診断することを特徴とする請求項2記載の歩行者衝突検知装置。
  4. 前記故障診断手段は、前記容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するまでの前記容器内の圧力変化の変化過程として、前記容器内の圧力の増減方向が正常であった場合、所定時間変化Δtに対する圧力変化ΔPを監視し、ΔP/Δtの値が規定範囲内に含まれない場合に、前記容器、前記圧力センサ及び前記圧力調整手段のいずれかが故障であると診断することを特徴とする請求項3記載の歩行者衝突検知装置。
  5. 前記故障診断手段は、前記容器内の圧力が大気圧から目標圧力に到達するまでの前記容器内の圧力変化の変化過程を基に故障無しと診断した場合、前記圧力調整手段を制御して前記容器内の圧力を前記目標圧力に保持すると共に、前記圧力センサによって検出される前記容器内の圧力変化が前記目標圧力の規定範囲内に含まれない場合に、前記容器、前記圧力センサ及び前記圧力調整手段のいずれかが故障であると診断することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の歩行者衝突検知装置。
  6. 前記故障診断手段は、前記電源投入時において、前記圧力調整手段の制御前に、前記圧力センサの出力信号を基に前記容器内の圧力が大気圧の規定範囲内に含まれているか否かを判定し、大気圧の規定範囲内に含まれていると判定された場合に前記圧力調整手段の制御を開始する一方、大気圧の規定範囲内に含まれていないと判定された場合に圧力センサの故障と診断することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の歩行者衝突検知装置。
  7. 前記車両の車速を検出する車速センサを備え、
    前記衝突判定手段は、前記車速センサによって検出される車速に応じた衝突判定閾値を設定すると共に、前記容器が1つ設置されている場合は、当該1つの容器内の圧力変化と前記衝突判定閾値とを比較して、前記圧力変化が前記衝突判定閾値を越えた場合に歩行者と衝突したと判定し、前記容器が複数設置されている場合は、当該複数の容器内の圧力変化の少なくとも1つが前記衝突判定閾値を越えた場合に歩行者と衝突したと判定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の歩行者衝突検知装置。
  8. 前記容器が複数設置されている場合、
    各容器は、隣合う容器と少なくとも1箇所以上重なり合うように設置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の歩行者衝突検知装置。
  9. 前記容器は、車両のバンパビーム前方に設置されており、歩行者との衝突時における歩行者脚部保護用のセーフティプレートとしての役割を兼ねていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の歩行者衝突検知装置。
  10. 車両の前端部が歩行者と衝突した場合に、当該車両に設けられたフードを持ち上げることにより前記歩行者が負う傷害を軽減する歩行者保護システムであって、
    前記フードを持ち上げるためのアクチュエータと、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の歩行者衝突検知装置と、
    前記歩行者衝突検知装置にて前記歩行者と衝突したと判定された場合に、前記アクチュエータを制御することにより前記フードを持ち上げる制御装置と、
    を備えることを特徴とする歩行者保護システム。
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