JP3632656B2 - 乗員保護システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の衝突が予知された場合の乗員保護システムに関し、特に衝突が予知された際、衝突前に作動することが好ましい第1種の乗員保護装置と、起動タイミングを設定して衝突後に作動させることが好ましい第2種の乗員保護装置とを区別し、乗員の保護をより適切に図るようにした乗員保護システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の衝突が事前に予測された場合に弛みを取る程度の比較的弱い張力でシートベルトを予め巻き取るシートベルト装置に関しては、例えば特開平6−286581号公報に開示されている。このシートベルト装置は実際に衝突が発生したときには、火薬等を用いた爆発的な張力でシートベルトを一気に巻き取る機構も併設しており、従来一般的なシートベルト装置と比較すれば効果的に乗員保護を図ることができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報に開示されるシートベルト装置では、車両の衝突を予測するためのセンサと衝突により生じた減速度を検出するセンサとを用いて、シートベルトに与える張力の制御を行っている。このようにシートベルト装置の制御に2つのセンサを用いると制御ロジックが複雑なものとなる。そのために、衝突を予測した時にモータを用いた弱い張力でのシートベルトの予備的な巻き取りと、火薬等を用いた強い張力でのシートベルトの本本格的な巻き取りとの起動タイミングを調整することが困難となる。
【0004】
よって、衝突が予測され、実際に衝突が発生した場合に上記予備巻き取りと本巻き取りとを作動させるタイミングが相対的にずれ、或いは、いずれか一方のみしか作動しないといった事態が発生する虞がある。
【0005】
また、誤った衝突予想判断が出る場合も想定されるが、前記装置では何ら対処がなされていない。
【0006】
したがって、本発明の目的は、車両の衝突を予知した以後、複数ある乗員保護装置を適切な順序で確実に作動させるようにした乗員保護システムを提供する。そして、より好ましい形態としてセーフィング機能も備えた乗員保護システムを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載する如く、車両周辺の障害物を検出する障害物検出手段と、
前記障害物検出手段からの検出信号に基づいて車両の衝突を予知する衝突予知手段と、
前記衝突予知手段により衝突の予知がされたときに第1種の乗員保護装置を作動させると共に、前記障害物検出手段からの検出信号に基づいて第2種の乗員保護装置の作動タイミングを衝突発生前に決定し、衝突発生後に、該衝突発生前に決定した作動タイミングに従って作動信号を供給することで第2種の乗員保護装置を作動させる作動制御手段とを備え、前記作動タイミングとは、衝突が予知されてから第2種の乗員保護装置に作動信号を供給するまでの時間であることを特徴とする乗員保護システムにより達成される。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、衝突予知手段により車両の衝突が予知されたときに作動制御手段が衝突前に第1種の乗員保護装置を作動させ、これと共に第2種の乗員保護装置については衝突後の起動タイミグを設定してからこれを作動させる。よって、1つの障害物検出手段からの信号に基づいて、衝突予知以後に乗員保護装置を適切な順序で確実に作動させることができる。
【0009】
本発明において、前記第1種の乗員保護装置には衝突が予知された際に迅速に起動させることが好ましい装置や、起動させても乗員に気づかれず不快感を与えない車両安全に関する種々のデバイスが含まれる。
【0010】
また、前記第2種の乗員保護装置には車両が実際に障害物に衝突したことが確定した以後、速やかに起動することが好ましい車両安全に関する種々のデバイスが含まれる。この第2種に含まれる乗員保護装置としては、火薬等を用いて強い張力で一気にシートベルトを巻き取る衝突用のプリテンショナ付きシートベルト装置や、エアバッグ装置等を挙げることができる。この第2種の乗員保護装置は一般に衝突後での最適起動時間が異なるので、本発明ではこの第2種の乗員保護装置については衝突後の起動タイミングまで設定して作動させるようにしている。本発明の場合、1種類の障害物検出手段による検出信号に基づいて衝突予知がされた以後、第1種の乗員保護装置を作動並びに第2種の乗員保護装置の起動タイミング設定及びその作動が一連の流れで定まるので簡単に制御できる。
【0011】
また、請求項2に記載の如く、請求項1に記載の乗員保護システムにおいて、車両が前記障害物に接触したことを検出する衝突確認手段をさらに備え、前記作動制御手段は、前記衝突確認手段が前記衝突物に接触したことを検出した場合に限り、前記第2種の乗員保護装置の作動を許容するように設定されていることが好ましい。
【0012】
請求項2に記載の発明によると、衝突確認手段により車両が前記衝突物に接触したことを確認してから第2種の乗員保護装置の作動が実行されるので、仮に衝突の予知が誤っていた場合でも、第2種の乗員保護装置が誤って作動する事態を防止できる。
【0013】
また、請求項3に記載の如く、請求項1に記載の乗員保護システムにおいて、車両が前記障害物に接触したことを検出する衝突確認手段をさらに備え、前記作動制御手段は、前記衝突確認手段が前記衝突物との接触を所定時間検出しなかった場合には、前記第1種の乗員保護装置の作動を中止するように設定されていることが好ましい。
【0014】
請求項3に記載の発明によると、衝突確認手段が車両への前記衝突物の接触を検出しなかった場合には第1種の乗員保護装置の作動を中止されるので、仮に衝突の予知が誤っていた場合でも、作動させた第1種の乗員保護装置の作動を停止して通常の状態に復帰させることができる。
【0015】
そして、請求項4に記載の如く、請求項1から4のいずれかに記載の乗員保護システムにおいて、前記第1種の乗員保護装置は弛みを取る程度の張力でシートベルトを巻き取る第1プリテンショナ装置であり、前記第2種の乗員保護装置は衝突後に乗員を確実に拘束する張力でシートベルトを巻き取る第2プリテンショナ装置及び/又はエアバッグ装置とすることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、衝突予知があった際、衝突前に第1プリテンショナ装置を作動させ、さらに起動タイミングを調整しながら衝突後に第2プリテンショナ装置及びエアバッグ装置を作動させることができる乗員保護システムを提供できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図面に基づいて本発明をより詳細に説明する。図1は、本発明の乗員保護システムの概要構成を示したブロック図である。
【0018】
図1において、障害物検出手段11は車両周辺の障害物を所定周期で検出しており、その検出信号は衝突予知手段12に供給される。この障害物検出手段11としては、例えばミリ波センサ、光センサ等を用いることができる。
【0019】
上記衝突予知手段12は衝突を予測するため所定の衝突予知判定ロジックを備えており、障害物検出手段11が検出した信号(ミリ波データ)から障害物との衝突を回避できるか、否かを判断して車両衝突の予知を行う。この衝突予知手段12により、車両の衝突が避けられない、すなわち車両が障害物と衝突するとの予知がされた場合には、衝突予知信号が作動制御手段13に供給される。この作動制御手段13は車両に搭載されている複数の乗員保護装置をグループ分して、その起動時の制御や作動制御を実行する。
【0020】
本発明の場合、車両に搭載されている乗員保護装置を2種類にグループ分けしている。第1種の乗員保護装置14には、原則として衝突の予測がなされたときに速やかに起動させ衝突前に作動していることが好ましいものが含まれる。この第1種の乗員保護装置14には、例えばシートベルトの弛みを取る程度の張力が生じるようにモータを作動させる第1プリテンショナ付きシートベルト装置(Motor Drive Pre Tensioner、以下MDPTと称す)、乗員が着座しているシートを最適位置に移動させるシート移動装置、バンパを前方に迫り出させるバンパ移動装置等を含めることができる。
【0021】
上記MDPTは、予めシートベルトの弛みを除いておき、衝突時に乗員をより確実に拘束して保護を図るという観点から、特に衝突前に作動しておくことが好ましい乗員保護装置である。第1種の乗員保護装置14にはこのMDPTのように特に衝突前に作動しておくことが好ましい装置の他、作動しても運転者が車両操作に支障がない装置、作動しても乗員に不快感を与えない装置を含めることができる。
【0022】
一方、第2種の乗員保護装置15には、特に衝突が発生した後に作動させることが好ましいものが含まれる。この第2種の乗員保護装置15としては、例えば火薬或いはバネを用いて強い張力で一気にシートベルトを巻き取って乗員を拘束する第2プリテンショナ付きシートベルト装置としての衝突用プリテンショナ付シートベルト装置(以下、単に衝突用シートベルト装置と称す)及びエアバッグ装置を代表的なものとして、他にドアロック解除装置、燃料カット装置を含めることができる。さらに、この第2種の乗員保護装置15に所定の場所に緊急事態を通報する装置等を含めることもできる。この第2種の乗員保護装置15は、衝突予知の段階で作動するより実際に衝突を確認した直後に作動させることが好ましいもので、誤作動を防止することが必要である乗員保護装置が含まれる。
【0023】
上記作動制御手段13は、車両に搭載されている上記2種類の乗員保護装置14、15を予め認識しており、衝突予知手段12による衝突予知があったときにはこれらを最適な順序で作動されるように制御する。この作動制御手段13による好ましい制御の内容については後述することとする。
【0024】
なお、上記衝突予知手段12及び作動制御手段13は本システムの全体制御を行う電気制御ユニット(ECU)により実現することができる。
【0025】
そして、本発明のより好ましい形態では、車両が実際に障害物に衝突したことを確認するための衝突確認手段16をさらに備えており、上記作動制御手段13はこの衝突確認手段16からの確認信号を参照して前述した2種類の乗員保護装置14、15の制御を実行する。この衝突確認手段16としては車両が障害物に接触したことを検知できる各種センサを採用することができる。衝突確認手段16として、例えば機械式のタッチセンサや、接触により電圧を発生させる電子式のタッチセンサ等を用いることができる。
【0026】
以下、さらに本発明に係る実施例を図面に基づいて説明する。図2は車両1に実施例の乗員保護システム20を適用した例を示した図である。
【0027】
本実施例で障害物検出手段としてミリ波センサ21が採用されている。図2では3つのミリ波センサ21A〜21Cが車両1のバンパ2の前部に埋設されている。ここで用いるミリ波センサは3つとも同一範囲の障害物を検出できるようにしてもよいが、近距離用と遠距離用のミリ波センサとを併用すれば、より確実に障害物を検出できるようになるので好ましい。
【0028】
上記ミリ波センサ21A〜21Cによる検出信号は、車両中央に配設されたECU22に供給されるようになっている。このECU22は前述した衝突予知手段及び作動制御手段として機能し、衝突を予知した以後に必要な乗員保護装置から順次起動させる。なお、図2ではECU22により作動制御される乗員保護装置は省略しているが、この後に示す図3に基づいてECU22による乗員保護装置への制御内容を明らかにする。
【0029】
また、図2においてバンパ2には、さらに衝突確認手段として1つの線状タッチセンサ26がその前面に配設されている。タッチセンサ26はバンパ2に物体が衝突した際に検知信号をECU22に供給する。ECU22は衝突予知と、乗員保護装置の作動制御を実行するが、その際に障害物が実際に車両10に接触したかをタッチセンサ26の信号を参照して制御に利用する。
【0030】
前記ミリ波センサ21による検出で障害物を高感度に検出できるので、ECU22が衝突するとの予知がされた際には、ほぼ確実に車両はその障害物に衝突する。しかし、車両が走行している道路の状況や車両内での電気的ノイズの影響も考えると、衝突予知はあったが実際には衝突が発生しないという場合を完全に排除できない。そこで、本実施例の乗員保護システム20では、実際の衝突が無かったときに、エアバッグ等の乗員保護装置を誤って起動させないようにするフェールセイフのロジックが組み込まれている。
【0031】
すなわち、本実施例の乗員保護システム20ではより好ましい形態として、タッチセンサ26からの信号を参照してECU22が制御を行うようになっている。よって、このタッチセンサ26はセーフィングセンサとして機能している。
【0032】
図3は、図2に示した乗員保護システム20を回路構成で示した図である。この図3を用いて、さらに本システム20による制御の内容を説明する。なお、この図3では第1種の乗員保護装置として前述したMDPT(第1プリテンショナ付きシートベルト装置)が例示的に示されている。また、第2種の乗員保護装置として起動タイミングが異なる衝突用シートベルト装置(第2プリテンショナ付きシートベルト装置)とエアバッグ装置が例示的に示されている。さらに、衝突用シートベルト装置と同じタイミングで起動される乗員保護装置として、乗員が車内に閉じ込められることを防止するためのドアロック解除装置、衝突による火災発生を予防する燃料カット装置、予め設定した場所へ緊急通報するメーデー発報装置も例示的に示している。
【0033】
ミリ波センサ21の検出信号を受けるECU22は、まず衝突予知手段として機能して衝突予知を行う。ミリ波センサ21は所定の周期で車両周辺の障害物を監視しており、その検出信号(ミリ波データ)をECU22に供給している。ECU22はこの検出信号から障害物との相対速度、相対距離等を把握すると共に車両1の速度を確認して、検出した障害物に車両1が衝突するか、否かを判定する。その際、ECU22はROM等に予め設定されている衝突予知ロジックに基づいての判定を実行する。
【0034】
ECU22は衝突するとの予知を実行した後は、さらに作動制御手段として機能する。このときECU22は第1種の乗員保護装置であるMDPTへ作動信号を供給する。これによりMDPTが作動して、モータがシートベルトの弛みを巻き取る。このMDPTの作動時は、衝突予知後であるが車両が障害物に衝突する前である。
【0035】
また、ECU22は上記MDPTへ作動信号を供給するのと平行して、第2種の乗員保護装置の作動制御も実行する。前述したように第2種の乗員保護装置は実際に衝突が発生した後に起動するのが好ましいものであるが、最適な起動タイミングは装置により異なる。例えば、衝突用シートベルト装置は、エアバッグ装置より早めに作動させることが望ましい場合もある。よって、ECU22はミリ波センサ21の検出信号と車速から衝突時間を演算して予測する共に、予めROM等に格納している乗員保護装置の最適作動タイミングを参照して作動させるべき時間を演算して作動信号を第2種に属する各乗員保護装置に供給する。
【0036】
なお、図3では衝突用シートベルト装置の他、ドアロック解除装置、燃料カット装置及びメーデー発報装置も同時に作動させられるようになっている。
【0037】
上記のように作動制御手段として機能する場合のECU22は、衝突予知時に第1種の乗員保護装置を作動させ、衝突後に第2種の乗員保護装置を作動させるのであるが、さらに第2種に属する乗員保護装置については適正な起動タイミングで作動させるように設定されている。このように、1種類のミリ波センサ21からの検出信号に基づいて、ECU22が複数の乗員保護装置の起動タイミングを決定するので、制御ロジックを簡素化できる。さらに、乗員保護装置間の起動順序を誤り、また起動されない乗員保護装置が発生するといった問題も生じない。
【0038】
上記のようにECU22が機能することで、衝突予知以後、第1種の乗員保護装置及び第2種の乗員保護装置の起動タイミングを設定してから作動させることとで本来的に乗員保護を十分に図ることができる。
【0039】
しかし、本実施例の場合にはより好ましい形態としてタッチセンサ26による信号を確認して第2種の乗員保護装置が誤作動することを抑制するようにしている。また、衝突予知後、所定時間を経てもタッチセンサ26による検出がない場合には、衝突予知時に作動させたMDPTの作動を中止させるようにしている。
【0040】
図3に示すように、衝突用シートベルト装置等の作動時間を演算した後の作動信号とタッチセンサ26の検出信号とが共にオンである場合、並びにエアバッグ装置等の作動時間を演算した後の作動信号とタッチセンサ26の検出信号とが共にオンである場合に限り、その作動を許容するようにして誤動作を防止している。
【0041】
また、第1種の乗員保護装置に属するMDPTについては、衝突予知後の所定の作動継続時間、例えば衝突用シートベルト装置の起動タイミング時に、タッチセンサ26が障害物との接触を検出していない場合は、ECU22がMDPT作動を中止させる停止信号を供給するようになっている。このように設定することで、衝突の予知により予備的に作動させた第1種の乗員保護装置の作動を中止させて、速やかに通常の状態に復帰できるようにしている。
【0042】
以下さらに、前記ECU22が実行する制御の一例を示す。図4は前述したECU22が衝突を予知して実行する処理の一例を示したフローチャートである。
【0043】
ECU22には、ミリ波センサ21からのミリ波データを所定の衝突ロジックに基づいて処理し(S102)、車両が障害物を回避できなるか、否かの衝突予知判定を実行する(S104)。このステップ104で、ECU22が障害物に衝突すると予知した場合には、速やかにMDPTを作動させる(S106)。
【0044】
このステップ106でMDPTを作動させると同時に、ECU22は衝突後に作動させる衝突用シートベルト装置の作動時間の設定(S108)、及びエアバッグ装置の作動時間の設定を行い(S110)、その作動時間になったかを監視する(S112)。このステップ112で作動時間になった場合には、さらにタッチセンサ26がオンとなっているかを確認する(S114)。前述したように、このタッチセンサ26はセーフィングセンサとして機能しており、ECU22はセーフィングセンサがオンとなっていることを条件に衝突用シートベルト装置及びエアバッグ装置の作動を許可する。
【0045】
そして、上記ステップ114でタッチセンサ26がオンであれば車両が障害物に接触した、すなわち衝突したことが確認されたのでステップ118で起動時間まで待って、順に衝突用シートベルト装置を作動させ(S120)、エアバッグ装置を作動させる(S120)。このように全ての乗員保護装置が作動されたときには、設定した全てのタイマーが終了しているので、これを確認して本ルーチンによる処理を終了する(S124)。
【0046】
また、上記ステップ114でタッチセンサ26がオンとならない場合は、衝突が回避された、或いは衝突予知に何らかの誤りがあったと推定できる。よって、衝突用シートベルト装置及びエアバッグ装置の起動を行わず、MDPTの作動を中止して(S116)、本ルーチンによる処理を終了する。
【0047】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、請求項1記載の発明によれば、衝突予知手段により車両の衝突が予知されたときに作動制御手段が衝突前に第1種の乗員保護装置を作動させ、これと共に第2種の乗員保護装置については衝突後の起動タイミグを設定してからこれを作動させる。よって、障害物検出手段からの信号に基づいて、衝突予知以後に複数の乗員保護装置を適切な順序で作動させることができる。
【0049】
また、請求項2に記載の発明によれば、衝突確認手段により車両が前記衝突物に接触したことを確認してから第2種の乗員保護装置の作動が実行されるので、仮に衝突の予知が誤っていた場合でも、第2種の乗員保護装置の誤作動を防止できる。
【0050】
また、請求項3に記載の発明によれば、衝突確認手段が車両への前記衝突物の接触を検出しなかった場合には第1種の乗員保護装置の作動を中止されるので、仮に衝突の予知が誤っていた場合でも、作動させた第1種の乗員保護装置を中止させて通常の状態に復帰させることができる。
【0051】
そして、請求項4に記載の発明によれば、衝突予知があった際、衝突前に第1プリテンショナ装置を作動させ、さらに起動タイミングを調整しながら衝突後に第2プリテンショナ装置及びエアバッグ装置を作動させることができる乗員保護システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乗員保護システムの概要構成を示したブロック図である。
【図2】車両に実施例の乗員保護システムを適用した例を示した図である。
【図3】図2に示した乗員保護システムを回路構成で示した図である。
【図4】実施例のECUが衝突を予知して実行する処理の一例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 乗員保護システム
11 障害物検出手段
12 衝突確認手段
13 作動制御手段
14 第1種の乗員保護装置
15 第2種の乗員保護装置
16 衝突確認手段
20 乗員保護システム
21 ミリ波センサ(障害物検出手段)
22 ECU(衝突確認手段、作動制御手段)
26 タッチセンサ(衝突確認手段)
Claims (4)
- 車両周辺の障害物を検出する障害物検出手段と、
前記障害物検出手段からの検出信号に基づいて車両の衝突を予知する衝突予知手段と、
前記衝突予知手段により衝突の予知がされたときに第1種の乗員保護装置を作動させると共に、前記障害物検出手段からの検出信号に基づいて第2種の乗員保護装置の作動タイミングを衝突発生前に決定し、衝突発生後に、該衝突発生前に決定した作動タイミングに従って作動信号を供給することで第2種の乗員保護装置を作動させる作動制御手段とを備え、前記作動タイミングとは、衝突が予知されてから第2種の乗員保護装置に作動信号を供給するまでの時間であることを特徴とする乗員保護システム。 - 請求項1に記載の乗員保護システムにおいて、
車両が前記障害物に接触したことを検出する衝突確認手段をさらに備え、
前記作動制御手段は、前記衝突確認手段が前記衝突物に接触したことを検出した場合に限り、前記第2種の乗員保護装置の作動を許容するように設定されている、ことを特徴とする乗員保護システム。 - 請求項1に記載の乗員保護システムにおいて、
車両が前記障害物に接触したことを検出する衝突確認手段をさらに備え、
前記作動制御手段は、前記衝突確認手段が前記衝突物との接触を所定時間検出しなかった場合には、前記第1種の乗員保護装置の作動を中止するように設定されている、ことを特徴とする乗員保護システム。 - 請求項1から3のいずれかに記載の乗員保護システムにおいて、
前記第1種の乗員保護装置は弛みを取る程度の張力でシートベルトを巻き取る第1プリテンショナ付きシートベルト装置であり、前記第2種の乗員保護装置は衝突後に乗員を確実に拘束する張力でシートベルトを巻き取る第2プリテンショナ付きシートベルト装置及び/又はエアバッグ装置である、ことを特徴とする乗員保護システム。
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