JP2012006426A - 車両用衝突検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で確実にチャンバ部材の破損を検出可能な圧力チャンバ式の車両用衝突検知装置を提供する。
【解決手段】車両のバンパ2内でバンパレインフォースメント4の前面に配設されチャンバ空間を内部に形成してなるチャンバ本体71を有するチャンバ部材7において、チャンバ部材7のチャンバ空間内の圧力を変動させる圧力発生源11により、チャンバ空間内の圧力を変動させ、圧力センサ8によってチャンバ空間内の圧力を検出する。そして、故障判定手段としての歩行者保護装置ECU10が圧力センサ8による圧力検出結果に基づいてチャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両への歩行者等の衝突を検知する車両用衝突検知装置に関する。
従来、車両が物体に衝突したことを検知する装置として、車両のバンパ内にチャンバ空間が形成されたチャンバ部材を配設し、チャンバ空間内の圧力の変化を検出することにより、歩行者等が車両に衝突したか否かを判定する車両用衝突検知装置が提案されている。ここで、チャンバ部材に穴が開いたなどの破損が生じた場合、歩行者などが車両に衝突したとしても、チャンバ空間内の圧力が充分に変化しないため、チャンバ部材のチャンバ空間内の圧力を正常に検出することができない。そのため、車両に歩行者等が衝突したか否かを判定できない虞があるので、チャンバ部材に破損が生じていないか異常状態と検知できることが必要となる。
例えば、特許文献1は、おもり部材をチャンバ部材に取り付け、車両の上下方向の振動によってチャンバ空間を変形させることによりチャンバ内の圧力変化を検出し、チャンバ部材が破損したか否かを判定することを提案している。また、特許文献2は、チャンバ空間内部の温度を検出し、チャンバ空間内の温度と圧力センサによって検出された圧力とに基づいて、チャンバ部材が破損したか否かを判定することを提案している。
特開2009−23403号公報 特開2009−18732号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、車両の上下方向の振動が十分でない場合、チャンバ空間を変形させることができずチャンバ内の圧力変化を検出できない虞があるという問題が考えられる。また、特許文献2に記載の技術では、チャンバ空間内の圧力とチャンバ空間内部の温度とによりチャンバ空間が密閉状態であるかを検出する方式であることに起因する欠点が考えられる。すなわち、温度変化は急激な変化ではなく且ついつ変化が起こるのか想定しにくいため、故障診断の判定が難しいという問題がある。また、温度変化は急激な変化ではないため、チャンバ部材を完全密閉状態に保つ必要があり、高地変化による外気圧変化でチャンバ部材がつぶれたり膨れたりすることがあり、そのため、硬い樹脂製のチャンバ部材としない限り検出精度が確保できないという問題も考えられる。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で確実にチャンバ部材の破損を検出可能な圧力チャンバ式の車両用衝突検知装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、車両のバンパ内でバンパレインフォースメントの前面に配設されチャンバ空間を内部に形成してなるチャンバ本体を有するチャンバ部材と、前記チャンバ空間内の圧力を検出する圧力センサとを備え、前記圧力センサによる圧力検出結果に基づいて前記バンパへの衝突を検知するように構成された車両用衝突検知装置であって、
前記チャンバ空間内の圧力を変動させる圧力発生手段と、
前記圧力発生手段により前記チャンバ空間内の圧力変動が実行されない通常モードと前記圧力発生手段により前記チャンバ空間内の圧力変動が実行される診断モードとの切替えを行う切替え手段と、
前記切替え手段によって前記診断モードに切り替えた状態で前記圧力センサにより前記チャンバ空間内の圧力を検出し、その圧力検出結果に基づいて前記チャンバ部材が破損しているか否かの故障判定を行う故障判定手段と
を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、圧力発生手段によりチャンバ空間内の圧力変動が実行されない通常モードでは、圧力センサがチャンバ空間内の圧力を検出し、その圧力検出結果に基づいてバンパへの衝突を検知することができる。一方、切替え手段によって、通常モードから圧力発生手段によりチャンバ空間内の圧力変動が実行される診断モードに切り替えられると、故障判定手段は、この状態でチャンバ空間内の圧力を圧力センサにより検出し、その圧力検出結果に基づいてチャンバ部材が破損しているか否かの故障判定を行うことができる。
すなわち、チャンバ部材に破損が生じていない正常時は、圧力発生手段によってチャンバ空間内の圧力変動(正圧又は負圧)を実行した場合に圧力センサによって圧力を検出すると、予め想定される所定の圧力検出結果が得られる。これに対し、チャンバ部材に破損が生じている故障時は、圧力発生手段によってチャンバ空間内の圧力変動(正圧又は負圧)を実行した場合に圧力センサによって圧力を検出すると、当該破損箇所(例えば穴あき部分)から空気が流出(正圧の場合)又は流入(負圧の場合)するので、チャンバ空間内の圧力変化は正常時とは異なる態様を示し、圧力センサによる圧力検出結果は上記所定の圧力検出結果とは異なるものとなる。よって、診断モードにおけるチャンバ空間内の圧力検出結果に基づいて、チャンバ部材が破損しているか否かの故障判定を簡単な構成で確実に行うことができる。
請求項2に記載の発明において、前記故障判定手段は、前記通常モードから前記診断モードへの切替えに伴う前記チャンバ空間内の圧力変動量を前記圧力センサにより検出し、その圧力変動量の検出結果に基づいて前記故障判定を行うことを特徴とする。
この構成によれば、故障判定手段は、切替え手段による通常モードから診断モードへの切り替え前後のチャンバ空間内の圧力変動量、すなわち、通常モードにおけるチャンバ空間内の圧力と診断モードにおけるチャンバ空間内の圧力との差を圧力センサにより検出する。ここで、チャンバ部材に破損が生じていない正常時は、圧力センサによって、予め実験等により想定される所定の圧力変動量が検出される。これに対し、チャンバ部材に破損が生じている故障時は、当該破損箇所から空気が流出(正圧の場合)又は流入(負圧の場合)するので、圧力センサにより検出される圧力変動量は、上記所定の圧力変動量よりも小さくなる。従って、一つの圧力センサを用いた簡単な構成で、通常モードから診断モードへの切替えに伴うチャンバ空間内の圧力変動量を圧力センサにより検出することによって、チャンバ部材が破損しているか否かを確実に判定することができる。
請求項3に記載の発明において、前記故障判定手段は、前記診断モードにおいて、前記チャンバ空間内の圧力を前記圧力センサにより検出すると共に、前記圧力発生手段によって発生された圧力を該圧力発生手段に設けられた他の圧力センサにより検出し、前記圧力センサの検出結果と前記他の圧力センサの検出結果とに基づいて前記故障判定を行うことを特徴とする。
この構成によれば、故障判定手段は、診断モードにおいて、圧力発生手段によってチャンバ空間内の圧力変動(正圧又は負圧)を実行し、チャンバ空間内の圧力を圧力センサにより検出すると共に、圧力発生手段により発生された圧力を圧力発生手段に設けられた他のセンサを用いて検出する。そして、圧力発生手段に設けられた該他の圧力センサとチャンバ空間内の圧力を検出する圧力センサとの2つの圧力センサの検出結果に基づいて、故障判定を行う。
ここで、破損のない正常なチャンバ部材は、障害物の衝突の際に発生する圧力変動を検出できる程度の密閉性を有しているため、圧力発生手段が所定の圧力を発生させた場合、チャンバ空間内は予め実験等により想定される他の所定の圧力に変動する。すなわち、圧力発生手段によって発生された圧力の他の圧力センサによる検出結果と、チャンバ空間内の圧力の圧力センサによる検出結果とは、予め想定される一定の関係を示す。これに対し、チャンバ部材に破損が生じている故障時は、当該破損箇所から空気が流出(正圧の場合)又は流入(負圧の場合)するので、チャンバ空間内の圧力の圧力センサによる検出結果は、圧力発生手段によって発生された圧力の他の圧力センサによる検出結果に対して一定の関係を示さなくなる。従って、チャンバ空間内の圧力を検出する圧力センサと圧力発生手段に設けられた他の圧力センサとの2つの圧力センサを用いた簡単な構成で、チャンバ空間における圧力の検出結果と圧力発生手段によって発生される圧力の検出結果とに基づいて、チャンバ部材が破損しているか否かを確実に判定することができる。
請求項4に記載の発明において、前記故障判定手段は、前記切替え手段によって前記通常モードから前記診断モードへ切り替えられた時から所定時間経過後に、前記故障判定を行うことを特徴とする。
この構成によれば、故障判定手段は、切替え手段によって通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間経過後に、チャンバ部材が破損しているか否かの故障判定を行う。すなわち、通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間が経過して充分にチャンバ空間内の圧力が変化した状態で、圧力センサによりチャンバ空間内の圧力を検出してチャンバ部材の故障判定を行うので、チャンバ部材が破損しているか否かを正確に判定することができる。
請求項5に記載の発明において、前記圧力発生手段は、前記チャンバ空間内の圧力を減少させることにより負圧を発生させることを特徴とする。
この構成によれば、圧力発生手段が、チャンバ空間内の圧力を減少させることにより負圧を発生させ、この状態でチャンバ空間内の圧力を検出することによりチャンバ部材が破損しているか否かの故障判定を行うことができる。
請求項6に記載の発明において、前記圧力発生手段は、前記チャンバ空間内の圧力を増加させることにより正圧を発生させることを特徴とする。
この構成によれば、圧力発生手段が、チャンバ空間内の圧力を増加させることにより正圧を発生させ、この状態でチャンバ空間内の圧力を検出することによりチャンバ部材が破損しているか否かの故障判定を行うことができる。
請求項7に記載の発明において、前記圧力発生手段と前記チャンバ空間との間に、前記切替え手段によって開閉する開閉弁が配設されたことを特徴とする。
この構成によれば、切替え手段が、圧力発生手段とチャンバ空間との間に配設された開閉弁を開状態とすることにより、通常モードから診断モードへ確実に切り替えることができ、開閉弁を閉状態とすることにより、診断モードから通常モードへ確実に切り替えることができる。すなわち、開閉弁が開状態の時は、チャンバ空間は圧力発生手段と連通するので、診断モード時に圧力発生手段によってチャンバ空間内の圧力変動を実行することができる。一方、開閉弁が閉状態の時は、チャンバ空間は圧力発生手段と連通しないので、圧力発生手段からの圧力がチャンバ空間に導入されることを防ぐことができる。
請求項8に記載の発明において、前記圧力発生手段と前記チャンバ部材の前記チャンバ空間とは導通管によって連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、圧力発生手段とチャンバ部材のチャンバ空間とは導通管によって連結されていることで、圧力発生手段とチャンバ空間とが連通し、圧力発生手段によりチャンバ部材のチャンバ空間内の圧力を変動させることができる。
請求項9に記載の発明において、前記圧力発生手段は、前記車両内に配置された既存の圧力発生源であることを特徴とする。
この構成によれば、圧力発生手段は、車両内に配置された既存の圧力発生源であり、例えば、空気を吸入する際に発生する負圧又は圧縮した空気を供給する際に発生する正圧を利用して、チャンバ空間内の圧力を変動させることができる。よって、圧力を変動させる装置を別個に取り付ける必要が無くなり、コストの低減が可能である。
請求項10に記載の発明において、前記圧力発生手段は、エアサスコンプレッサ、インテークマニホールド又はブレーキブースターのいずれかであることを特徴とする。
この構成によれば、圧力発生手段としてエアサスコンプレッサ、インテークマニホールド又はブレーキブースターのいずれかを用いることにより、圧力を変動させる装置を別個に取り付ける必要が無くなり、コストの低減が可能である。
第一実施形態の車両用衝突検知装置を平面視にて示す全体構成図である。 第一実施形態の車両用衝突検知装置の横から見た要部断面図(図1のA−A線断面)である。 第一実施形態においてチャンバ部材の故障判定処理を示すフローチャートである。 第一実施形態においてチャンバ部材のチャンバ空間内の圧力と時間との関係を示したグラフである。 第一実施形態の変形例においてチャンバ部材の故障判定処理を示すフローチャートである。 第二実施形態の車両用衝突検知装置を平面視にて示す全体構成図である。 第二実施形態においてチャンバ部材の故障判定処理を示すフローチャートである。 第二実施形態においてチャンバ部材のチャンバ空間内の圧力及び圧力発生源の圧力を示したグラフである。 第二実施形態の変形例においてチャンバ部材の故障判定処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の車両用衝突検知装置を具体化した各実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第一実施形態である車両用衝突検知装置1を平面視にて示す全体構成図である。図2は、車両用衝突検知装置1を横から見た要部断面図である。
第一実施形態の車両用衝突検知装置1は、図1に示すように、車両のバンパ2内に配設されたバンパカバー3と、チャンバ部材7と、圧力センサ8と、歩行者保護装置ECU10と、圧力発生源11とを主体として構成されている。
バンパ2は、図1、図2に示すように、バンパカバー3、バンパレインフォースメント4、サイドメンバ5、アブソーバ6、及びチャンバ部材7を主体として構成されている。尚、図2では、バンパカバー3、バンパレインフォースメント4、アブソーバ6、チャンバ部材7及びパイプ12をそれぞれ断面で示している。
バンパカバー3は、車両前端にて車幅方向(左右方向)に延び、バンパレインフォースメント4、サイドメンバ5、アブソーバ6、及びチャンバ部材7を覆うように車体に取り付けられる樹脂(例えば、ポリプロピレン)製カバー部材である。
バンパレインフォースメント4は、バンパカバー3内に配設されて車幅方向に延びる金属製の構造部材であって、図2に示すように、内部中央に梁が設けられた日の字状断面を有する中空部材である。
サイドメンバ5は、車両の左右両側面近傍に位置して車両前後方向に延びる一対の金属製部材であり、その前端に上述したバンパレインフォースメント4が取り付けられる。
アブソーバ6は、バンパカバー3内でバンパレインフォースメント前面4aの前方側に取り付けられる車幅方向に延びる発泡樹脂製部材であり、バンパ2における衝撃吸収作用を発揮する。後述するチャンバ部材7の下方側に位置する。
チャンバ部材7は、バンパカバー3内でバンパレインフォースメント前面4aの前方側に取り付けられ、車幅方向に延びる略箱状のポリエチレンなどの合成樹脂製の中空部材である。より詳細には、チャンバ部材7は、チャンバ本体71と、延設部72とを備えている。
チャンバ本体71は、チャンバ部材7の大部分を占めており、車幅方向に延びて軟質樹脂からなる厚さ数mmの壁面によって囲まれた略密閉状のチャンバ空間7aを内部に形成している。チャンバ空間7aには、空気が封入されており、完全密閉状態である必要はない。
延設部72は、軟質樹脂によってチャンバ本体71と一体的に成形され、チャンバ本体71の車幅方向の略中央部分からバンパレインフォースメント上面4bに延び、車体前方側から車体後方側へ延設された部位である。延設部72の内部空間は、チャンバ本体71の内部空間と連通しており、チャンバ空間7aの一部分を形成している。そして、延設部72に圧力センサ8が配設されている。
圧力センサ8は、気体圧力を検出可能なセンサ装置であり、圧力センサ8の本体と、圧力導入管81とで構成され、圧力センサ8の本体には圧力検出用のセンサ素子が設けられている。そして、圧力導入管81は、延設部72の上方から挿入され、チャンバ空間7aの圧力を検出する。圧力センサ8は、圧力値を出力し、信号線10aを介して歩行者保護装置ECU10へ信号を送信する。尚、圧力センサ8は、ブラケット9を介して固定される。
ブラケット9は、延設部72を跨ぐブリッジ状に形成され且つバンパレインフォースメント4の上面に固定され、ブラケット9上方に圧力センサ8が取り付け固定される。
歩行者保護装置ECU10は、圧力センサ8と接続され、車両本体に配置されている。歩行者保護装置ECU10は、図示しない歩行者保護装置(たとえば公知の歩行者保護用のエアバッグやフード跳ね上げ装置など)の起動制御を行うための電子制御装置であり、圧力センサ8から出力される信号が信号線10aを介して入力されるように構成される。歩行者保護装置ECU10は、圧力センサ8における圧力検出結果に基づいて、車両のバンパ2へ歩行者(すなわち、人体)が衝突したか否かを判別する処理を実行する。
また、歩行者保護装置ECU10は、後述の電磁弁13と接続され、信号線13aを介して電磁弁13を開閉制御することにより、通常モードと診断モードとの切り替えを行う。ここで、通常モードは、電磁弁13が閉状態の場合であり、圧力発生源11によってチャンバ空間7a内の圧力変動が実行されない状態である。一方、診断モードは、電磁弁13が開状態の場合であり、圧力発生源11によってチャンバ空間7a内の圧力変動が実行される状態である。つまり、電磁弁13は、歩行者保護装置ECU10によって、通常モードから診断モードへの切り替え時に開状態とされ、診断モードから通常モードへの切り替え時に閉状態とされる。
圧力発生源11は、車両内に配置された正圧又は負圧を発生させる圧力発生源であり、パイプ12と連結されてチャンバ空間7aに連通している。診断モードにおいて、圧力発生源11の正圧又は負圧の圧力によってチャンバ空間7a内の圧力を変動させる。
尚、圧力発生源11としては、専用の圧力発生源を設けてもよいし、車両内に配置された既存の圧力発生源を利用してもよい。例えば、車内に設けられた負圧を発生させるインテークマニホールド(図示せず。)もしくは制動倍力装置であるブレーキブースター(図示せず。)又は車内に設けられた正圧を発生させるエアサスコンプレッサ(図示せず。)などを、圧力発生源11として用いることができる。
ここで、インテークマニホールドとは、空気をエンジンの各シリンダー(図示せず)へ分配する既知の気管である。内燃機関の車両エンジンの多くは、4サイクルエンジンに代表されるように、吸入、圧縮、爆発、排気という4行程を繰り返す。そして、吸入行程において、ピストンがシリンダー内を下降することでインテークマニホールドを通じてガソリン及び空気がシリンダーの負圧によりシリンダー内へ吸い込まれる。この際のシリンダーの負圧を利用して、チャンバ部材7のチャンバ空間7a内の圧力を変動させる(尚、シリンダー内に空気を強制的に押し込む過給方式であるターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの場合は、負圧ではなく正圧となる。)。
また、ブレーキブースターとは、例えば、エンジンのインテークマニホールドの負圧を利用したブレーキ制動を倍力するものである。ブレーキブースターが用いる負圧を利用して、チャンバ空間7a内の圧力を変動させてもよい。また、エアサスコンプレッサとは、車体と車輪との間に配設されたエアサスペンションのエアスプリング内へ圧縮した空気を供給し、エアスプリングの圧力を安定させものである。エアサスコンプレッサが圧縮した空気を供給する際の正圧を利用して、チャンバ空間7a内の圧力を変動させてもよい。
パイプ12は、バンパレインフォースメント4を車両前後方向に貫通するように配設され、チャンバ部材7のチャンバ空間7aと圧力発生源11とを連結する管状部材である。すなわち、パイプ12によって、チャンバ部材7のチャンバ空間7aと圧力発生源11とが連結され、圧力発生源11からの圧力をチャンバ空間7aへ導入する。また、パイプ12の中間には、電磁弁13が配設されている。
電磁弁13は、電磁石の磁力を用いて開閉する弁であり、圧力発生源11とチャンバ部材7とを連通させるパイプ12に設けられる。電磁弁13は、通常モードから診断モードへの切り替えの際に、信号線13aを介して歩行者保護装置ECU10からの制御信号により開状態とされ(診断モード)、診断モードから通常モードへの切り替えの際に制御信号により閉状態とされる(通常モード)。電磁弁13が開状態の時は、チャンバ部材7のチャンバ空間7aはパイプ12を通じて圧力発生源11と連通するので、圧力発生源11によってチャンバ空間7a内の圧力変動が実行される。一方、電磁弁13が閉状態の時は、チャンバ部材7のチャンバ空間7aは圧力発生源11と連通しないので、圧力発生源11からの圧力がチャンバ空間7aに導入されることを防ぐことができる。尚、電磁弁13に代えて、モータで弁が開閉する電動弁を用いる構成としてもよい。
次に、本実施形態の車両用衝突検知装置1による衝突の検知について説明する(後述する変形例、他の実施形態も同様。)。尚、衝突検知は、通常モード(電磁弁13が閉状態)において実施される。本実施形態の衝突検知装置が組み付けられた車両のバンパ2に歩行者が衝突すると、歩行者がバンパ2を押圧することとなり、バンパカバー3を介してアブソーバ6が衝撃を吸収しつつ、チャンバ部材7が押圧されてチャンバ部材7の押圧された部分は変形し潰れる。そして、チャンバ部材7は、押圧され変形し、チャンバ空間7aにおける気体圧力が増大する。この圧力の増大が圧力導入管81を経て圧力センサ8により検出され、出力される信号が信号線10aを介して歩行者保護装置ECU10に送られ、圧力検出結果に基づいて車両のバンパ2へ歩行者(すなわち、人体)が衝突したか否かを判別する処理を実行することになる。
次に、本実施形態における歩行者保護装置ECU10において実行されるチャンバ部材7の故障判定処理の流れについて図3を参照しつつ説明する。図3は、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障診断処理の流れを示すフローチャートである。
始めに、イグニッションキーをオンにしエンジン運転中の状態になると、歩行者保護装置ECU10は、圧力センサ8により検出される圧力値A0、A1をそれぞれ初期化する。(ステップ100。以下、ステップ100をS100と略記する。他のステップも同様。)。
次に、通常モード(電磁弁13閉状態)におけるチャンバ空間7aの圧力値A0を圧力センサ8から読み込む(S110)。続いて、電磁弁13を開状態とすると共に、タイマTのカウントを開始する(S120)。これにより、通常モードから診断モードへ切り替えられる。電磁弁13が開状態となったことにより、パイプ12を通じて圧力発生源11とチャンバ空間7aとが連通し、圧力発生源11によって発生した負圧によりチャンバ空間7aの圧力が変動し始める。この状態で、タイマカウントTの値が所定値(例えば、20ms)を超えるまで待機する(S130)。タイマカウントTが所定値を超えると、診断モードでのチャンバ空間7a内の圧力値A1を圧力センサ8から読み込む(S140)。
次に、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)を算出し、しきい値Pthと比較する(S150)。圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pth以上の場合(|A0−A1|≧Pth、S150:Yes)、電磁弁13を閉じて通常モードへ切り替え(S190)、チャンバ部材7に破れ無し(すなわち、正常)と判定し(S195)、故障判定処理を終了する。
一方、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pthよりも小さい場合(|A0−A1|<Pth、S150:No)、電磁弁13を閉じて通常モードへ切り替え(S160)、チャンバ部材7が異常と判定し(S170)、警告灯を点灯して(S180)、故障判定処理を終了する。この場合、歩行者の衝突の際に、歩行者保護装置を正常に作動させることができないため、チャンバ部材7の修理交換等が必要となる。つまり、歩行者保護装置ECU10は、運転者に対して、チャンバ部材7に破損等が生じていることを知らせるために警告灯としてのダイアグランプを点灯させ、チャンバ部材7の修理交換を促す。
尚、S120、S160、S190のステップが本実施形態の切替え手段として機能するものであり、S130〜S150、S170、S195のステップが、本実施形態の故障判定手段として機能するものである。
次に、チャンバ部材7に破損が無い場合、チャンバ部材7に小破損が生じている(小さな穴が開いている)場合、及びチャンバ部材7に大破損が生じている(大きな穴が開いている)場合の3つのケースにおけるチャンバ部材7の圧力変化及び故障判定について、図4を参照しつつ説明する。
最初に、圧力発生源11が負圧発生源である場合について、図3のフローチャート及び図4(a)を参照しつつ説明する。図4(a)は、圧力発生源11が負圧発生源の場合におけるチャンバ空間7a内の圧力変化を示すグラフである。尚、いずれのケースでも通常モードから診断モードへの切り替え前のチャンバ空間7aの圧力値はPA0であるとする(図3:S110)。
チャンバ部材7に破損が無い場合、電磁弁13を開いて20msが経過すると(S120、S130)、圧力値A1はPA1まで低下し(S140)、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pth以上となり(|A0−A1|≧Pth、S150:Yes)、正常であると判定される(S190、S195)。
チャンバ部材7に小破損が生じている場合、電磁弁13を開いて20msが経過した時点で(S120、S130)、圧力値A1はPA1’までしか低下しない(S140)。すなわち、チャンバ部材7に小さな穴が開いている場合は、小さな穴を介してチャンバ部材7から少しずつ空気が流入するため圧力値A1の低下は小幅となる。このため、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pth未満となり(|A0−A1|<Pth、S150:No)、異常であると判定される(S160〜S180)。
チャンバ部材7に大破損が生じている場合、電磁弁13を開いて20msが経過した時点で(S120、S130)、圧力値A1に変化はなくPA0のままである(S140)。すなわち、チャンバ部材7に大きな穴が開いている場合は、大きな穴を介してチャンバ部材7の外部から空気が大量に流入するため圧力値A1は変化しない。このため、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pth未満となり(|A0−A1|<Pth、S150:No)、異常であると判定される(S160〜S180)。
次に、圧力発生源11が正圧発生源である場合について、図3のフローチャート及び図4(b)を参照しつつ説明する。図4(b)は、圧力発生源11が正圧発生源の場合におけるチャンバ空間7a内の圧力変化を示すグラフである。尚、いずれのケースでも通常モードから診断モードへの切り替え前のチャンバ空間7aの圧力値はPA0であるとする(図3:S110)。
チャンバ部材7に破損が無い場合、電磁弁13を開いて20msが経過すると(S120、S130)、圧力値A1はPA1まで上昇し(S140)、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pth以上となり(|A0−A1|≧Pth、S150:Yes)、正常であると判定される(S190、S195)。
チャンバ部材7に小破損が生じている場合、電磁弁13を開いて20msが経過した時点で(S120、S130)、圧力値A1はPA1’までしか上昇しない(S140)。すなわち、チャンバ部材7に小さな穴が開いている場合は、小さな穴を介してチャンバ部材7の外部へ少しずつ空気が流出するため圧力値A1の上昇は小幅となる。このため、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pth未満となり(|A0−A1|<Pth、S150:No)、異常であると判定される(S160〜S180)。
チャンバ部材7に大破損が生じている場合、電磁弁13を開いて20msが経過した時点で(S120、S130)、圧力値A1に変化はなくPA0のままである(S140)。すなわち、チャンバ部材7に大きな穴が開いている場合は、大きな穴を介してチャンバ部材7の外部へ空気が大量に流出するため圧力値A1は変化しない。このため、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pth未満となり(|A0−A1|<Pth、S150:No)、異常であると判定される(S160〜S180)。
以上詳述したことから明らかなように、第一実施形態によれば、車両のバンパ2内でバンパレインフォースメント4の前面に配設されチャンバ空間7aを内部に形成してなるチャンバ本体71を有するチャンバ部材7において、圧力発生源11(インテークマニホールド等)によりチャンバ空間7a内の圧力変動が実行されない通常モードでは、圧力センサ8がチャンバ空間7a内の圧力を検出し、その圧力検出結果に基づいてバンパ2への衝突を検知することができる。一方、通常モードから圧力発生源11によりチャンバ空間7a内の圧力変動が実行される診断モードに切り替えられると、故障判定手段としての歩行者保護装置ECU10は、この状態でチャンバ空間7a内の圧力を圧力センサ8により検出し、その圧力検出結果に基づいてチャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を行うことができる。
すなわち、故障判定手段(歩行者保護装置ECU10)は、通常モードから診断モードへの切り替え前後のチャンバ空間7a内の圧力変動量、すなわち、通常モードにおけるチャンバ空間7a内の圧力と診断モードにおけるチャンバ空間7a内の圧力との差を圧力センサ8により検出する。ここで、チャンバ部材7に破損が生じていない正常時は、圧力センサ8によって、予め実験等により想定される所定の圧力変動量が検出される。これに対し、チャンバ部材7に破損が生じている故障時は、当該破損箇所から空気が流出(正圧の場合)又は流入(負圧の場合)するので、圧力センサ8により検出される圧力変動量は、上記所定の圧力変動量よりも小さくなる。
従って、一つの圧力センサを用いた簡単な構成で、通常モードから診断モードへの切替えに伴うチャンバ空間7a内の圧力変動量を圧力センサ8により検出することによって、チャンバ部材7が破損しているか否かを確実に判定することができる。
また、故障判定手段(歩行者保護装置ECU10)は、切替え手段(歩行者保護装置ECU10)によって通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間経過後に、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を行う。すなわち、通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間が経過して充分にチャンバ空間7a内の圧力が変化した状態で、圧力センサ8によりチャンバ空間7a内の圧力を検出してチャンバ部材7の故障判定を行うので、チャンバ部材7が破損しているか否かを正確に判定することができる。
また、圧力発生源11は、車両内に配置された既存の圧力発生源であり、例えば、空気を吸入する際に発生する負圧又は圧縮した空気を供給する際に発生する正圧を利用して、チャンバ空間7a内の圧力を変動させ、この状態でチャンバ空間7a内の圧力を検出することによりチャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を行うことができる。
そして、圧力発生源11は、車両内に配置されたインテークマニホールド若しくはブレーキブースター又はエアサスコンプレッサのいずれかを用いることにより、圧力を変動させる装置を別個に取り付ける必要が無くなり、コストの低減が可能である。
そして、切替え手段(歩行者保護装置ECU10)が、圧力発生源11とチャンバ空間7aとの間に配設された電磁弁13を開状態とすることにより、通常モードから診断モードへ確実に切り替えることができ、電磁弁13を閉状態とすることにより、診断モードから通常モードへ確実に切り替えることができる。すなわち、電磁弁13が開状態の時は、チャンバ空間7aは圧力発生源11と連通するので、診断モード時に圧力発生源11によってチャンバ空間7a内の圧力変動を実行することができる。一方、電磁弁13が閉状態の時は、チャンバ空間7aは圧力発生源11と連通しないので、圧力発生源11からの圧力がチャンバ空間7aに導入されることを防ぐことができる。
更に、圧力発生源11とチャンバ部材7のチャンバ空間7aとはパイプ12によって連結されているため、車両内に配置された圧力発生源11を用いてチャンバ部材7のチャンバ空間7a内の圧力を変動させることができる。
次に、第一実施形態の変形例の車両用衝突検知装置1について説明する。上記第一実施形態では通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間経過後に、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を行う構成としたが、本変形例は、所定時間が経過するまでの間に、故障判定を繰り返し行う点を特徴とする。その他の構成は、第一実施形態と同じである。ここで、本変形例における歩行者保護装置ECU10において実行されるチャンバ部材7の故障判定処理の流れについて図5を参照しつつ説明する。
図5は、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障診断処理の流れを示すフローチャートである。尚、図5のS200〜S220は図3のS100〜S120に、図5のS260〜S295は図3のS160〜S195にそれぞれ該当するため、説明を簡略化し、図3とは異なるステップについて主に説明する。
始めに、歩行者保護装置ECU10は各圧力値を初期化し(S200)、通常モードでのチャンバ空間7aの圧力値A0を読み込む(S210)。続いて、電磁弁13を開状態とすると共に、タイマTのカウントを開始する(S220)。これにより、通常モードから診断モードへ切り替えられる。電磁弁13が開状態となり圧力発生源11による変動が実行される。診断モードでのチャンバ空間7aの圧力値A1を圧力センサ8から読み込む(S230)。
次に、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)を算出し、しきい値Pthと比較する。圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pthよりも小さい場合(|A0−A1|<Pth、S240:No)、タイマカウントTの値が所定値(例えば、20ms)が経過するまでの間(S250:No)、S230〜S250のステップを繰り返し行う。尚、所定値が経過するまでS230〜S250のステップを繰り返すのは、電磁弁13が開状態となり通常モードから診断モードへ切り替えられた直後は充分にチャンバ空間7aの圧力が変化していないおそれがあり(図4に示す時間tsにおけるチャンバ空間7a内の圧力)、測定回数が増えることで誤検出を防ぐことができ、判定精度を高くすることができるためである。そして、所定値が20msを超えた場合(S250:Yes)、電磁弁13を閉じて通常モードへ切り替え(S260)、チャンバ部材7が異常と判定し(S270)、警告灯を点灯して(S280)、故障判定処理を終了する。この場合、歩行者の衝突の際に、歩行者保護装置を正常に作動させることができないため、チャンバ部材7の修理交換等が必要となる。
一方、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)を算出し、圧力値A0と圧力値A1との差の絶対値(圧力変動量)がしきい値Pth以上の場合(|A0−A1|≧Pth、S240:Yes)、電磁弁13を閉じて通常モードへ切り替え(S290)、チャンバ部材7に破れ無し(すなわち、正常)と判定し(S295)、故障判定処理を終了する。
従って、通常モードから診断モードへの切り替え前後のチャンバ空間内の圧力変動量、すなわち、通常モードにおけるチャンバ空間7a内の圧力と診断モードにおけるチャンバ空間7a内の圧力との差を圧力センサ8により検出することにより、故障判定手段(歩行者保護装置ECU10)がチャンバ部材7に圧力検出に支障をきたす破損が生じているか否かを判別することが可能である。
尚、S220、S260、S290のステップが本変形例の切替え手段として機能するものであり、S230〜S250、S270、S295のステップが本変形例の故障判定手段として機能するものである。
第一実施形態の変形例によれば、故障判定手段(歩行者保護装置ECU10)は、切替え手段(歩行者保護装置ECU10)によって通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間が経過するまでの間に、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を繰り返すので、測定回数が増えることで誤検出を防ぐことができ、故障判定の精度を高くすることができる。
次に、第二実施形態の車両用衝突検知装置100について説明する。本実施形態の車両用衝突検知装置100は、図6に示すように、車両のバンパ2内に配設されたバンパカバー3と、チャンバ部材7と、圧力センサ8と、歩行者保護装置ECU10と、圧力発生源11と、圧力発生源11に設けられてその圧力発生源11が発生する圧力を検出する他の圧力センサ(図示せず。)とを主体として構成されている。
尚、圧力発生源11として用いられるインテークマニホールド、ブレーキブースターやエアサスコンプレッサには、一般的に、吸入する空気の負圧又は圧縮した空気の正圧を測定する圧力センサが取り付けられており、歩行者保護装置ECU10が信号線11aを介して該圧力センサからの圧力を読み込むように構成される。
そして、本実施形態では、ブラケット9上方に取り付けられた圧力センサ8の検出結果と圧力発生源11に設けられた他の圧力センサの検出結果とを比較することにより、チャンバ部材7が破損しているか否かについて故障判定手段が判定する。つまり、第一実施形態の車両用衝突検知装置1が一つの圧力センサ8を用いるのに対して、本実施形態の車両用衝突検知装置100は、診断モードにおいて、2つの圧力センサを用いる点が第一実施形態と異なる。尚、本実施形態の車両用衝突検知装置100において、上述した第一実施形態の車両用衝突検知装置1と同一構成については、同一符号を付して説明を省略する(他の実施形態及び変形例も同様。)。本実施形態における歩行者保護装置ECU10において実行されるチャンバ部材7の故障判定処理の流れについて図7を参照しつつ説明する。図7は、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障診断処理の流れを示すフローチャートである。尚、図7のS360〜S395は図3のS160〜S195にそれぞれ該当するため、説明を簡略化し、図3とは異なるステップについて主に説明する。
始めに、イグニッションキーをオンにしエンジン運転中の状態になると、歩行者保護装置ECU10は、圧力センサ8により検出される圧力値A1及び圧力発生源11に設けられた他の圧力センサにより検出される圧力値B1をそれぞれ初期化する(S300)。
次に、電磁弁13を開状態とすると共に、タイマTのカウントを開始する(S320)。これにより、通常モードから診断モードへ切り替えられる。電磁弁13が開状態となったことにより、パイプ12を通じて圧力発生源11とチャンバ空間7aとが連通し、圧力発生源11によって発生した負圧によりチャンバ空間7aの圧力が変動し始める。この状態で、タイマカウントTの値が所定値(例えば、20ms)を超えるまで待機する(S330)。タイマカウントTが所定値を超えると、診断モードでの圧力センサ8により検出される圧力値A1を読み込むと共に、圧力発生源11に設けられた他の圧力センサにより検出される圧力値B1を読み込む(S340)。
次に、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)を算出する(S350)。圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1以上の場合(A1/B1≧Pth1、S350:Yes)、電磁弁13を閉じて通常モードへ切り替え(S390)、チャンバ部材7に破れ無し(すなわち、正常)と判定し(S395)、故障判定処理を終了する。
一方、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1より小さい場合(A1/B1<Pth1、S350:No)、電磁弁13を閉じて通常モードへ切り替え(S360)、チャンバ部材7が異常と判定し(S370)、警告灯を点灯して(S380)、故障判定処理を終了する。この場合、歩行者の衝突の際に、歩行者保護装置を正常に作動させることができないため、チャンバ部材7の修理交換等が必要となる。つまり、歩行者保護装置ECU10は、運転者に対して、チャンバ部材7に破損等が生じていることを知らせるために警告灯としてのダイアグランプを点灯させ、チャンバ部材7の修理交換を促す。
尚、S320、S360、S390のステップが、本実施形態の切替え手段として機能するものであり、S330〜S350、S370、S395のステップが、本実施形態の故障判定手段として機能するものである。
次に、チャンバ部材7に破損が無い場合、チャンバ部材7に小破損が生じている(小さな穴が開いている)場合、及びチャンバ部材7に大破損が生じている(大きな穴が開いている)場合の3つのケースにおけるチャンバ部材7の圧力変化及び故障判定について、図8を参照しつつ説明する。尚、図8の例では、圧力発生源11によって発生された圧力は、電磁弁13を開閉する前後でほぼ変わらず一定であるとする。
最初に、圧力発生源11が負圧発生源である場合について、図7のフローチャート及び図8(a)を参照しつつ説明する。図8(a)は、圧力発生源11が負圧発生源の場合における圧力発生源11の圧力変化とチャンバ空間7a内の圧力変化とを示すグラフである。尚、いずれのケースでも通常モードから診断モードへの切り替え前のチャンバ空間7aの圧力値はPA0であるとする(図7:S300)。
チャンバ部材7に破損が無い場合、電磁弁13を開いて20msが経過すると(S320、S330)、圧力値A1はPA1まで低下し、圧力値B1はPA1よりも低いPBを示し(S340)、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1以上となり(A1/B1≧Pth1、S350:Yes)、正常であると判定される(S390、S395)。尚、圧力値B1が圧力値A1よりも低いのは、チャンバ部材7は略密閉ではあるが、完全な密閉性が確保されていないからである。
チャンバ部材7に小破損が生じている場合、電磁弁13を開いて20msが経過した時点で(S320、S330)、圧力値A1はPA1’までしか低下せず、圧力値B1はPA1よりも低いPBを示す(S340)。すなわち、チャンバ部材7に小さな穴が開いている場合は、小さな穴を介してチャンバ部材7から少しずつ空気が流入するため圧力値A1の低下は小幅となる。このため、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1未満となり(A1/B1<Pth1、S350:No)、異常であると判定される(S360〜S380)。
チャンバ部材7に大破損が生じている場合、電磁弁13を開いて20msが経過した時点で(S320、S330)、圧力値A1に変化はなくPA0のままであり、圧力値B1はPA1よりも低いPBを示す(S340)。すなわち、チャンバ部材7に大きな穴が開いている場合は、大きな穴を介してチャンバ部材7の外部から空気が大量に流入するため圧力値A1は変化しない。このため、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1未満(A1/B1<Pth1、S350:No)、異常であると判定される(S160〜S180)。
次に、圧力発生源11が正圧発生源である場合について、図7のフローチャート及び図8(b)を参照しつつ説明する。図8(b)は、圧力発生源11が正圧発生源の場合における圧力発生源11の圧力変化とチャンバ空間7a内の圧力変化とを示すグラフである。尚、いずれのケースでも通常モードから診断モードへの切り替え前のチャンバ空間7aの圧力値はPA0であるとする(図7:S300)。
チャンバ部材7に破損が無い場合、電磁弁13を開いて20msが経過すると(S320、S330)、圧力値A1はPA1まで上昇し、圧力値B1はPA1よりも高いPBを示し(S340)、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1以上となり(A1/B1≧Pth1、S350:Yes)、正常であると判定される(S390、S395)。
チャンバ部材7に小破損が生じている場合、電磁弁13を開いて20msが経過した時点で(S320、S330)、圧力値A1はPA1’までしか上昇せず、圧力値B1はPA1よりも高い値PBを示す(S340)。すなわち、チャンバ部材7に小さな穴が開いている場合は、小さな穴を介してチャンバ部材7の外部へ少しずつ空気が流出するため圧力値A1の上昇は小幅となる。このため、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1未満となり(A1/B1<Pth1、S350:No)、異常であると判定される(S360〜S380)。
チャンバ部材7に大破損が生じている場合、電磁弁13を開いて20msが経過した時点で(S320、S330)、圧力値A1に変化はなくPA0のままであり、圧力値B1はPA1よりも高いPBを示す(S340)。すなわち、チャンバ部材7に大きな穴が開いている場合は、大きな穴を介してチャンバ部材7の外部へ空気が大量に流出するため圧力値A1は変化しない。このため、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1未満となり(A1/B1<Pth1、S350:No)、異常であると判定される(S360〜S380)。
以上詳述したことから明らかなように、第二実施形態によれば、車両のバンパ2内でバンパレインフォースメント4の前面に配設されチャンバ空間7aを内部に形成してなるチャンバ本体71を有するチャンバ部材7において、圧力発生源11(インテークマニホールド等)によりチャンバ空間7a内の圧力変動が実行されない通常モードでは、圧力センサ8がチャンバ空間7a内の圧力を検出し、その圧力検出結果に基づいてバンパ2への衝突を検知することができる。一方、圧力発生源11によりチャンバ空間7a内の圧力変動が実行される診断モードでは、故障判定手段が、圧力発生源11によってチャンバ空間7a内の圧力変動(正圧又は負圧)を実行し、チャンバ空間7a内の圧力を圧力センサ8により検出すると共に、圧力発生源11により発生された圧力を圧力発生源11に設けられた他のセンサを用いて検出する。
ここで、破損のない正常なチャンバ部材7は、障害物の衝突の際に発生する圧力変動を検出できる程度の密閉性を有しているため、圧力発生源11が所定の圧力を発生させた場合、チャンバ空間7a内は予め実験等により想定される他の所定の圧力に変動する。つまり、圧力発生源11によって発生された圧力の他の圧力センサによる検出結果と、チャンバ空間7a内の圧力の圧力センサ8による検出結果とは、予め想定される一定の関係を示す。これに対し、チャンバ部材7に破損が生じている故障時は、当該破損箇所から空気が流出(正圧の場合)又は流入(負圧の場合)するので、チャンバ空間7a内の圧力の圧力センサ8による検出結果は、圧力発生源11によって発生された圧力の他の圧力センサによる検出結果に対して一定の関係を示さなくなる。
従って、チャンバ空間7a内の圧力を検出する圧力センサ8と圧力発生源11に設けられた他の圧力センサとの2つの圧力センサを用いた簡単な構成で、チャンバ空間7aにおける圧力の検出結果と圧力発生手段によって発生される圧力の検出結果とに基づいて、チャンバ部材7が破損しているか否かを確実に判定することができる。
また、故障判定手段(歩行者保護装置ECU10)は、切替え手段(歩行者保護装置ECU10)によって通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間経過後に、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を行う。すなわち、通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間が経過して充分にチャンバ空間7a内の圧力が変化した状態で、圧力センサ8によりチャンバ空間7a内の圧力を検出してチャンバ部材7の故障判定を行うので、チャンバ部材7が破損しているか否かを正確に判定することができる。
また、圧力発生源11は、車両内に配置された既存の圧力発生源であり、例えば、空気を吸入する際に発生する負圧又は圧縮した空気を供給する際に発生する正圧を利用して、チャンバ空間7a内の圧力を変動させ、この状態でチャンバ空間7a内の圧力を検出することによりチャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を行うことができる。そして、圧力発生源11は、車両内に配置されたインテークマニホールド若しくはブレーキブースター又はエアサスコンプレッサのいずれかを用いることにより、圧力を変動させる装置を別個に取り付ける必要が無くなり、コストの低減が可能である。
そして、切替え手段(歩行者保護装置ECU10)が、圧力発生源11とチャンバ空間7aとの間に配設された電磁弁13を開状態とすることにより、通常モードから診断モードへ確実に切り替えることができ、電磁弁13を閉状態とすることにより、診断モードから通常モードへ確実に切り替えることができる。すなわち、電磁弁13が開状態の時は、チャンバ空間7aは圧力発生源11と連通するので、診断モード時に圧力発生源11によってチャンバ空間7a内の圧力変動を実行することができる。一方、電磁弁13が閉状態の時は、チャンバ空間7aは圧力発生源11と連通しないので、圧力発生源11からの圧力がチャンバ空間7aに導入されることを防ぐことができる。
更に、圧力発生源11とチャンバ部材7のチャンバ空間7aとはパイプ12によって連結されているため、車両内に配置された圧力発生源11を用いてチャンバ部材7のチャンバ空間7a内の圧力を変動させることができる。
次に、第二実施形態の変形例の車両用衝突検知装置100について説明する。上記第二実施形態では、通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間経過後に、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を行う構成としたが、本変形例は、上記第一実施形態の変形例と同様に、所定時間が経過するまでの間に、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を繰り返す点を特徴とする。その他の構成は、第二実施形態と同じである。本変形例における歩行者保護装置ECU10において実行されるチャンバ部材7の故障判定処理の流れについて図9を参照しつつ説明する。図9は、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障診断処理の流れを示すフローチャートである。尚、図9のS400、S420は図7のS300、S320に、図9のS460〜S495は図7のS360〜S395にそれぞれ該当するため、説明を簡略化し、図7と異なるステップについて主に説明する。
始めに、歩行者保護装置ECU10は、圧力センサ8により検出される圧力値A1及び圧力発生源11に設けられた他の圧力センサにより検出される圧力値B1をそれぞれ初期化する(S400)。
次に、電磁弁13を開状態とすると共に、タイマTのカウントを開始する(S420)。これにより、通常モードから診断モードへ切り替えられる。電磁弁13が開状態となったことにより、パイプ12を通じて圧力発生源11とチャンバ空間7aとが連通し、圧力発生源11によって発生した負圧によりチャンバ空間7aの圧力が変動し始める。診断モードでの圧力センサ8により検出される圧力値A1を読み込むと共に、圧力発生源11に設けられた他の圧力センサにより検出される圧力値B1を読み込む(S430)。
次に、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)を算出する(S440)。圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1以上の場合(A1/B1≧Pth1、S440:Yes)、電磁弁13を閉じて通常モードへ切り替え(S490)、チャンバ部材7に破れ無し(すなわち、正常)と判定し(S495)、故障判定処理を終了する。
一方、圧力値A1と圧力値B1との比(A1/B1)がしきい値Pth1より小さい場合(A1/B1<Pth1、S440:No)、タイマカウントTの値が所定値(例えば、20ms)が経過するまでの間(S450:No)、S430〜S450のステップを繰り返し行う。
尚、所定値が経過するまでS430〜S450のステップを繰り返すのは、電磁弁13が開状態となり通常モードから診断モードへ切り替えられた直後は充分にチャンバ空間7aの圧力が変化していないおそれがあり(図8に示す時間tsにおけるチャンバ空間7a内の圧力)、測定回数が増えることで誤検出を防ぐことができ、判定精度を高くすることができるためである。そして、所定値が20msを超えた場合(S450:Yes)、電磁弁13を閉じて通常モードへ切り替え(S460)、チャンバ部材7が異常と判定し(S470)、警告灯を点灯して(S480)、故障判定処理を終了する。この場合、歩行者の衝突の際に、歩行者保護装置を正常に作動させることができないため、チャンバ部材7の修理交換等が必要となる。
尚、S420、S460、S490のステップが、本変形例の切替え手段として機能するものであり、S430〜S450、S470、S495のステップが、本変形例の故障判定手段として機能するものである。
第二実施形態の変形例によれば、故障判定手段(歩行者保護装置ECU10)は、切替え手段(歩行者保護装置ECU10)により通常モードから診断モードへ切り替えられた時から所定時間が経過するまでの間に、チャンバ部材7が破損しているか否かの故障判定を繰り返すので、測定回数が増えるため誤検出を防ぐことができ、故障判定の精度を高くすることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能であることは云うまでもない。例えば、上述した各実施形態において、チャンバ部材7と別個に取り付けた専用の圧力発生源を用いて密着させるように構成することにより、パイプ12を用いず、チャンバ空間7a内と圧力発生源とを導通させるようにしてもよい。また、診断モードから通常モード(電磁弁13が開状態から閉状態)にするまでの所定時間を約20msとしたが、チャンバ部材7やチャンバ空間7aの容積、形状や圧力発生源11の圧力に応じて変更させてもよい。所定時間を変更させることによって、充分にチャンバ空間7a内の圧力が変化した状態で、チャンバ空間7a内の圧力を圧力センサ8により検出することができる。
1、100:車両用衝突検知装置 2:バンパ 3:バンパカバー
4:バンパレインフォースメント 4a:バンパレインフォースメント前面 5:サイドメンバ 6:アブソーバ
7:チャンバ部材 71:チャンバ本体 72:延設部 7a:チャンバ空間 8:圧力センサ 81:圧力導入管
10:歩行者保護装置ECU 10a、11a、13a:信号線
11:圧力発生源 12:パイプ(導通管) 13:電磁弁(開閉弁)

Claims (10)

  1. 車両のバンパ内でバンパレインフォースメントの前面に配設されチャンバ空間を内部に形成してなるチャンバ本体を有するチャンバ部材と、前記チャンバ空間内の圧力を検出する圧力センサとを備え、前記圧力センサによる圧力検出結果に基づいて前記バンパへの衝突を検知するように構成された車両用衝突検知装置であって、
    前記チャンバ空間内の圧力を変動させる圧力発生手段と、
    前記圧力発生手段により前記チャンバ空間内の圧力変動が実行されない通常モードと前記圧力発生手段により前記チャンバ空間内の圧力変動が実行される診断モードとの切替えを行う切替え手段と、
    前記切替え手段によって前記診断モードに切り替えた状態で前記圧力センサにより前記チャンバ空間内の圧力を検出し、その圧力検出結果に基づいて前記チャンバ部材が破損しているか否かの故障判定を行う故障判定手段と
    を備えたことを特徴とする車両用衝突検知装置。
  2. 前記故障判定手段は、前記通常モードから前記診断モードへの切替えに伴う前記チャンバ空間内の圧力変動量を前記圧力センサにより検出し、その圧力変動量の検出結果に基づいて前記故障判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突検知装置。
  3. 前記故障判定手段は、前記診断モードにおいて、前記チャンバ空間内の圧力を前記圧力センサにより検出すると共に、前記圧力発生手段によって発生された圧力を該圧力発生手段に設けられた他の圧力センサにより検出し、前記圧力センサの検出結果と前記他の圧力センサの検出結果とに基づいて前記故障判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突検知装置。
  4. 前記故障判定手段は、前記切替え手段によって前記通常モードから前記診断モードへ切り替えられた時から所定時間経過後に、前記故障判定を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。
  5. 前記圧力発生手段は、前記チャンバ空間内の圧力を減少させることにより負圧を発生させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。
  6. 前記圧力発生手段は、前記チャンバ空間内の圧力を増加させることにより正圧を発生させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。
  7. 前記圧力発生手段と前記チャンバ空間との間に、前記切替え手段によって開閉する開閉弁が配設されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。
  8. 前記圧力発生手段と前記チャンバ部材の前記チャンバ空間とは導通管によって連結されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。
  9. 前記圧力発生手段は、前記車両内に配置された既存の圧力発生源であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。
  10. 前記圧力発生手段は、エアサスコンプレッサ、インテークマニホールド又はブレーキブースターのいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の車両用衝突検知装置。
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