JP3938518B2 - 衝突判定システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は衝突判定システムに関し、特に、車両が当接物と衝突したことを検知し、衝突安全装置へ作動信号を出力する衝突判定システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術の一例として、特開2001−80545号の「車両用フードの作動装置」における衝突判定システムを挙げる。図7は、上記衝突判定システムを備える車両用フードの作動装置を示す全体図である。この車両用フードの作動装置において、衝突判定システムは、車速を検出する車速センサ101と、車両100の前方からバンパ102に作用する外力による加速度を検出する加速度センサ103と、この加速度センサ103で検出した加速度情報からバンパ変形速度を算出する変形速度演算部104および平滑化処理手段105と、車速に応じてバンパ変形速度の閾値を変化させる車速−閾値マップ106と、衝突安全装置であるフード109を所定量撥ね上げるアクチュエータ108と、このアクチュエータ108の作動を制御する制御部ECU(Electric Control Unit)107とから構成される。車速センサ101によって検出された車速が所定車速である場合、算出されたバンパ変形速度が閾値を超えたときには、制御部107は、当接物Mが所定の保護対象物であると判断してアクチュエータ108を作動させ、フード109を撥ね上げる。上記の場合にフード109を撥ね上げることによって、当接物Mがフード109に衝突する際の衝撃を緩和している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような衝突判定システムでは、加速度センサ103内部の加速度検出素子や電気回路等に不具合が生じると、衝突状態でないにもかかわらず、不具合による無効信号(衝突発生時に出力されるような大きな加速度の加速度信号)が加速度センサ103から出力される可能性もある。これにより、無効信号を正規の有効信号と誤認し、制御部107では衝突を判定し、フードを作動させてしまう。
【0004】
そこで、従来では、例えばエアバックシステムのように制御部内に一定以上の衝撃を感知する衝撃感知センサを設け、この衝撃感知センサが作動しない場合には、制御部から衝突判定信号が出力されてもエアバックを作動させないような衝突判定システムが採用されている。なお、この衝撃感知センサは制御部内に設けられているため、エアバックが作動する程の大きな衝撃でなければ、感知することができない。
【0005】
しかし、本願の衝突判定システムが対象とするような歩行者程度の重量物との衝突では、衝突部位であるバンパの近くでしか衝撃が発生しないため、上記のような制御部内に設けた衝撃感知センサでは歩行者程度の重量物との衝突を感知できない。そこで、制御部を車両前端に取り付けることが考えられるが、車両前端部のように狭い空間に制御部を設置することは困難である。
【0006】
従って、上記のエアバックシステムで用いられている衝突判定システムは、本願が対象とする、衝突安全装置を作動させるための衝突判定システムに採用できない。そこで、加速度センサ内部の加速度検出素子や電気回路等の不具合による無効信号(衝突発生時に出力されるような大きな加速度の加速度信号)が出力されても、制御部において確実に車両が当接物と衝突したことを検知して作動信号を出力する衝突判定システムが望まれる。
【0007】
本発明の目的は、上記の要望に応え、加速度センサ内部の加速度検出素子や電気回路等の不具合による無効信号が出力されても、車両が当接物と衝突したことを確実に検知して作動信号を出力する衝突判定システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る衝突判定システムは、上記目的を達成するために、次のように構成される。
【0009】
本発明に係る第1の衝突判定システム(請求項1に対応)は、車両が当接物と衝突したことを検知して衝突安全装置に作動信号を出力する衝突判定システムにおいて車両の前部のバンパフェイス付近に取付けられ、車両前後方向の加速度を検出する複数の加速度センサと、これらの複数の加速度センサのうちの1つの加速度センサによって設定値以上の加速度が検出された後の設定時間内に、別の加速度センサによって設定値以上の加速度が検出された場合には、作動許可信号を一定時間だけ出力する作動許可部と、複数の加速度センサのそれぞれで検出した加速度を積分演算することにより得られる複数の変形速度のうちいずれか1つが設定値を超過した場合には、衝突検出信号を出力する衝突検出部と、作動許可部から作動許可信号が出力されており、かつ、衝突検出部から衝突検出信号が出力された場合には作動信号を出力する作動信号出力部とを備えることを特徴とする。
【0010】
第1の衝突判定システムによれば、複数の加速度センサのうちの1つの加速度センサによって設定値以上の加速度が検出された後の設定時間内に、別の加速度センサによって設定値以上の加速度が検出された場合に、作動許可信号を一定時間だけ出力する作動許可部と、複数の加速度センサのそれぞれで検出した加速度を積分演算することにより得られる複数の変形速度のうちいずれか1つが設定値を超過した場合には、衝突検出信号を出力する衝突検出部とを備え、作動許可信号と衝突検出信号が出力されているときに、作動信号出力部が衝突安全装置に作動信号を出力するので、複数の加速度センサのうちの1つの加速度センサによって設定値以上の加速度が加速度センサの不具合により検出され、衝突信号が出力されたとしても、他の加速度センサを参照し、ある1つの加速度センサの不具合に基づく作動信号の出力を避けることが可能となる。
【0011】
本発明に係る第2の衝突判定システム(請求項2に対応)は、上記の衝突判定システムにおいて、好ましくは、作動許可部と衝突検出部と作動信号出力部とを内蔵する制御部(ECU)が、加速度センサとは異なる位置に取付けられることを特徴とする。
【0012】
第2の衝突判定システムによれば、衝突判定を行う制御部が車両前端部ではなく、加速度センサとは異なる位置に設けたので、加速度センサ内部の加速度検出素子や電気回路等の不具合によって、衝突発生時に出力されるような大きな加速度の加速度信号が出力されても、加速度センサとは異なる位置に設けた制御部において確実に車両が当接物と衝突したことを検知して作動信号を出力することが可能である。これは、エアバックシステムで用いられている、制御部内に衝撃感知センサを有する衝突判定システムでは、本願が対象とする衝突部位であるバンパの近くでしか衝撃が発生しない衝突を判定することができないので、衝突安全装置のための衝突判定システムには好適である。さらに、制御部の取付け位置に関する制限をなくすことが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に従って説明する。
【0014】
実施形態で説明される構成、形状、配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、またセンサの数については例示にすぎない。従って本発明は、以下に説明される実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【0015】
図1は、本発明に係る衝突判定システムの全体を示すブロック構成図である。車両前端部1には、加速度センサ2a,2bが設けられる。この加速度センサ2a,2bは、車室内に設けられたECU(制御部)7と接続されている。なお、加速度センサ2a,2bとECU7の間は、有線ケーブルだけでなく、他の伝送手段(無線等)を利用することも可能である。
【0016】
加速度センサ2a,2bは、マッチ箱ほどの大きさのユニットとして作られており、よく知られた静電容量式の加速度検出素子と電気回路で構成される。この加速度検出素子内部には錘が設けられる。加速度センサ2a,2bは検出した衝突による加速度に応じて、加速度信号をECU7へ送信する。
【0017】
ECU7は、右側アクチュエータ6aと左側アクチュエータ6bへ作動信号を出力し、作動を制御する。右側アクチュエータ6aと左側アクチュエータ6bはフード昇降装置である。右側アクチュエータ6aと左側アクチュエータ6bの作動によって、フード5が撥ね上げられる。図1では撥ね上げられた状態のフード5を表している。ECU7では、受信した加速度値に係る加速度信号に基づいて衝突判定を行い、車両の前端部1が当接物に衝突したと判定した場合に、右側アクチュエータ6aと左側アクチュエータ6bを作動させてフード5を所定の位置まで撥ね上げる。これにより、当接物がフード5に二次衝突する際の衝撃が緩和される。
【0018】
次に、衝突による加速度の検出について説明する。図2,3は、加速度センサ2a,2bが設けられた車両前端部1の側面断面図である。図2は、衝突前の当該部位の側面断面図である。加速度センサ2a,2bは、車両前端部1のフロントバンパ3Aの前部を覆うバンパフェイス3の内面に設けられる。図3は、当接物Mに衝突中の当該部位の側面断面図である。図中の二点鎖線は、衝突前のバンパフェイス3の位置を表している。当接物Mの衝突によってバンパフェイス3が図中右方(車両後方)に向かって移動すると、加速度検出素子内部の錘はバンパフェイス3の移動による加速度の方向aと逆方向へ慣性によって移動する。この錘の移動によって生じる静電容量の変化を電気回路によって取り出し加速度値としている。
【0019】
加速度センサ2a,2bでは、上述のようにバンパフェイス3の移動により発生する加速度を、加速度検出素子内部の錘の移動よって生じる静電容量の変化で検出している。上述のように衝突によって移動するバンパフェイス3の加速度を検出するので、力を直接検出する荷重センサのようにバンパフェイス3の車幅方向の全幅に渡って設ける必要はない。このため、本実施形態ではバンパフェイス3の車幅方向に2個の加速度センサ2a,2bを設けている。
【0020】
なお、本実施形態では、加速度センサ2a,2bを車両前端部1のバンパフェイス3に設けるようにしたが、バンパフェイスに限らず、バンパフェイスと同様に変形可能なブラケットに加速度センサを取り付けることも可能である。また、側面からの衝突や後方からの衝突を判定するために、加速度センサを車両の側面や後方に設けてもよい。
【0021】
次にECU7の要部構成を説明する。図4は本実施形態に係るECU7の要部ブロック構成図である。ECU7は、車速演算部9と車速比較部10と衝突検出部23と作動許可部24と作動信号出力部22から構成する。衝突検出部23は、加速度センサ2a,2bからの検出加速度を受信する第1変形速度演算部11、第2変形速度演算部12と、第1変形速度演算部11、第2変形速度演算部12で演算された変形速度と設定値とを比較する第1変形速度比較部13、第2変形速度比較部14と、第1変形速度比較部13と第2変形速度比較部14の比較の結果に基づいて衝突検出信号を出力する衝突検出信号出力部15から構成する。
【0022】
作動許可部24は、加速度センサ2a,2bからの検出加速度を受信する第1加速度比較部16、第2加速度比較部17と第1加速度比較部16、第2加速度比較部17を参照する第1タイマ18、第2タイマ19と第1タイマ18、第2タイマ19を参照する第3タイマ20と第3タイマ20を参照する作動許可信号出力部21から構成する。
【0023】
衝突検出部23の衝突検出信号出力部15からの衝突検出信号と作動許可部24の作動許可信号出力部21からの作動許可信号は、作動信号出力部22に出力される。
【0024】
次にECU7の各構成要素の動作について説明する。車速演算部9は、車速センサ4が出力するパルス信号を受信して、パルス周期から現在車速を演算する。車速比較部10は、現在車速が設定速度以上であるか否かの比較を行う。車速比較部10は現在車速が設定値以上であると判断すると、第1変形速度演算部11および第2変形速度演算部12に対して車速比較信号を送る。車速比較信号を受信した第1変形速度演算部11および第2変形速度演算部12は、それぞれ、右側加速度センサ2aおよび左側加速度センサ2bからの検出加速度を元に変形速度を演算する。
【0025】
次に衝突検出部23の各構成の動作について説明する。第1変形速度演算部11は、右側加速度センサ2aが出力した検出加速度のうち、現在から一定時間前までの検出加速度を記憶しており、それらの検出加速度の積分演算から変形速度を得る。第2変形速度演算部12は、左側加速度センサ2bが出力した検出加速度のうち、現在から一定時間前までの検出加速度を記憶しており、それらの検出加速度の積分演算から変形速度を得る。
【0026】
第1変形速度比較部13は、第1変形速度演算部11で算出された変形速度が設定値以上であるか否かを判断し変形速度比較信号を出力する。同様に第2変形速度比較部14は、第2変形速度演算部12で算出された変形速度が設定値以上であるか否かを判断し変形速度比較信号を出力する。衝突検出信号出力部15は、どちらか一方から変形速度比較信号を受信した場合には衝突検出信号を出力する。
【0027】
次に作動許可部24の各構成の動作について説明する。第1加速度比較部16は、右側加速度センサ2aが出力した検出加速度が設定値以上であるか否かの判断を行う。第1加速度比較部16は、検出加速度が設定値以上であると判断すると、第1タイマ18に加速度比較信号を出力する。第1タイマ18は作動開始し、設定時間が経過した時点で作動停止する。
【0028】
第2加速度比較部17は、左側加速度センサ2bが出力した検出加速度が設定値以上であるか否かの判断を行う。第2加速度比較部17は、検出加速度が設定値以上であると判断すると、第2タイマ19に加速度比較信号を出力する。第2タイマ19は作動開始し、設定時間が経過した時点で作動停止する。
【0029】
第3タイマ20は、第1タイマ18および第2タイマ19を参照し、第1タイマ18および第2タイマ19の両方が作動中であると判断した場合に作動開始し、設定時間が経過した時点で作動停止する。作動許可信号出力部21は、第3タイマ20を参照し、第3タイマ20が作動中であると判断した場合に作動許可信号を一定時間出力する。従って、左右どちらかの加速度センサ2a,2bが設定値以上の加速度を検出し、当該加速度センサ2a(または2b)に対応するタイマ18(またはタイマ19)が作動している間に、もう一方の加速度センサ2b(または2a)が設定値以上の加速度を検出した時点で、作動許可信号出力部21から作動許可信号が一定時間出力される。
【0030】
作動信号出力部22は、作動許可信号出力部21から作動許可信号が出力され、かつ、衝突検出信号出力部15から衝突検出信号が出力された場合に、アクチュエータ6a,6bに作動信号を出力する。
【0031】
次に本実施形態の動作を図5、図6のフローチャートを用いて説明する。図5、図6は本実施形態に係る衝突判定システムの動作フロー図である。なお、図5のA,Bは図6のA,Bとそれぞれ接続される。衝突判定システムの動作がスタートすると、まず、ステップS101にて衝突判定に用いる各変数(車速、変形速度、フラグ)の初期設定を行う。
【0032】
左右の加速度センサ2a,2bが出力した検出加速度を読み込むと(ステップS102)、右側加速度センサ2aの検出加速度が設定値以上であるかどうかが判断される(ステップS103)。検出加速度が設定値以上であると判断されると、第1タイマ18のタイマ値をリセットして作動開始し(ステップS104)、第1フラグの値を1にセットする(ステップS105)。
【0033】
ステップS103にて、検出加速度が設定値未満であると判断された場合には、第1タイマ18が作動しているかどうかが判定される(ステップS106)。第1タイマ18が作動している場合にはステップS108に進むが、作動していない場合には、第1フラグの値を0にセットする(ステップS107)。ステップS103〜S107の動作により、右側加速度センサ2aの検出加速度がいったん設定値以上になると、その後、検出加速度が設定値未満となってからも設定時間の間は第1フラグの値が1になる。
【0034】
次に左側加速度センサ2bが出力した検出加速度が設定値以上かどうかが判断される(ステップS108)。検出加速度が設定値以上であると判断されると、第2タイマ19のタイマ値をリセットして作動開始し(ステップS109)、第2フラグの値を1にセットする(ステップS110)。
【0035】
ステップS108にて、検出加速度が設定値未満である場合には、第2タイマ19が作動しているかどうかが判定される(ステップS111)。第2タイマ19が作動している場合にはステップS113に進むが、作動していない場合には第2フラグの値を0にセットする(ステップS112)。ステップS108〜S112の動作により、左側加速度センサ2bの検出加速度がいったん設定値以上になると、その後、検出加速度が設定値未満となってからも設定時間の間は第2フラグの値が1になる。
【0036】
次に第1フラグおよび第2フラグが両方とも1であるかどうかが判断される(ステップS113)。第1フラグおよび第2フラグが両方とも1である場合には、第3タイマ20のタイマ値をリセットして作動開始し(ステップS114)、作動許可信号を出力する(ステップS115)。
【0037】
ステップS113にて、第1フラグと第2フラグのどちらかが0の場合には、第3タイマが作動しているかどうかが判定される(ステップS116)。第3タイマが作動している場合にはステップS118に進むが、作動していない場合にはステップS117に進む。ステップS117では、作動許可信号の出力を停止する。ステップS113〜S117の動作により、第1フラグと第2フラグの両方が1である状態に一度なると、第1フラグと第2フラグのどちらかが0となってからも一定時間の間は作動許可信号が出力された状態となる。
【0038】
ステップS118では車速演算部9にて現在車速を演算し、現在車速が設定値以上かどうかが判断される(ステップS119)。現在車速が設定値以上の場合にはステップS120に進むが、現在車速が設定値未満の場合にはステップS102に戻る。ステップS120では、右側加速度センサ2aの検出加速度に基づいて変形速度を演算する。
【0039】
ステップS121では、左側加速度センサ2bの検出加速度に基づいて変形速度を演算する。ステップS120およびステップS121にて演算した左右の変形速度のうち、どちらか一方でも設定値以上となっているかどうかが判断される(ステップS122)。左右の変形速度のうち、どちらか一方でも設定値以上であると判断された場合には衝突検出信号を出力する(ステップS123)。左右の変形速度のうち、どちらも設定値未満である場合にはステップS102に戻る。
【0040】
作動許可信号が出力中であるかどうかが判断される(ステップS124)。作動許可信号が出力中である場合には、アクチュエータ6a,6bを作動させる(ステップS125)。作動許可信号が出力されていない場合にはステップS102に戻る。ステップS125に進んでアクチュエータ6a,6bを作動させると、作動を終了する。
【0041】
本実施形態では、加速度センサが2つの場合で説明をしたが、加速度センサの数は2つに限らず、3つ以上でもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明は上記の構成により次の効果を発揮する。
【0043】
本発明に係る衝突判定システムは、複数の加速度センサのうちの1つの加速度センサによって設定値以上の加速度が検出された後の設定時間内に、別の加速度センサによって設定値以上の加速度が検出された場合に、作動許可信号を一定時間だけ出力する作動許可部と、加速度センサで検出した加速度に基づいて所定の対象物との衝突であると判断した場合には衝突検出信号を出力する衝突検出部とを備え、作動許可信号と衝突検出信号が出力されているときに、作動信号出力部が衝突安全装置に作動信号を出力するので、複数の加速度センサのうちの1つの加速度センサによって衝突発生時の加速度に相当する加速度信号が不具合により出力され、衝突検出信号が出力されたとしても、他の加速度センサを参照することで、加速度センサの不具合による作動信号の出力を避けることができる。
【0044】
また、衝突判定を行う制御部が車両前端部ではなく、加速度センサとは異なる位置に設けられるので、加速度センサ内部の加速度検出素子や電気回路等の不具合等によって、衝突発生時に出力されるような大きな加速度の加速度信号が出力されても、加速度センサとは異なる位置に設けた制御部において確実に車両が当接物と衝突したことを検知して作動信号を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る衝突判定システムの全体を示すブロック構成図である。
【図2】センサユニットが設けられた車両前端部の衝突前の側面断面図である。
【図3】センサユニットが設けられた車両前端部の衝突中の側面断面図である。
【図4】本実施形態に係る衝突判定システムにおけるECUの要部ブロック構成図である。
【図5】本実施形態に係る衝突判定システムの動作フロー図である。
【図6】本実施形態に係る衝突判定システムの動作フロー図である。
【図7】従来の衝突判定システムを備える車両用フードの動作装置を示す全体図である。
【符号の説明】
1 車両前端部
2a 右側加速度センサ
2b 左側加速度センサ
3 バンパフェイス
3A フロントバンパ
4 車速センサ
5 フード
6a,6b アクチュエータ
7 ECU
9 車速演算部
10 車速比較部
11 第1変形速度演算部
12 第2変形速度演算部
13 第1変形速度比較部
14 第2変形速度比較部
15 衝突検出信号出力部
16 第1加速度比較部
17 第2加速度比較部
18 第1タイマ
19 第2タイマ
20 第3タイマ
21 作動許可信号出力部
22 作動信号出力部
23 衝突検出部
24 作動許可部
M 当接物
Claims (2)
- 車両が当接物と衝突したことを検知して衝突安全装置に作動信号を出力する衝突判定システムにおいて
前記車両の前部に取付けられ、車両前後方向の加速度を検出する複数の加速度センサと、
前記複数の加速度センサのうちの1つの加速度センサによって設定値以上の加速度が検出された後の設定時間内に、別の加速度センサによって設定値以上の加速度が検出された場合には、作動許可信号を一定時間だけ出力する作動許可手段と、
前記複数の加速度センサのそれぞれで検出した加速度を積分演算することにより得られる複数の変形速度のうちいずれか1つが設定値を超過した場合には、衝突検出信号を出力する衝突検出手段と、
前記作動許可手段から作動許可信号が出力されており、かつ、前記衝突検出手段から衝突検出信号が出力された場合には作動信号を前記衝突安全装置に出力する作動信号出力手段と、
を備えることを特徴とする衝突判定システム。 - 前記作動許可手段と前記衝突検出手段と前記作動信号出力手段とを内蔵する制御部が、前記加速度センサとは異なる位置に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の衝突判定システム。
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