JP3851166B2 - 人工芝システム - Google Patents

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Description

【0001】
(背景)
(1.発明の分野)
本発明は人工芝に関し、そしてより詳しくは編み込まれた人工芝システムに関する。
【0002】
(2.関連技術の説明)
種々のスポーツおよびレクレーション活動のための、合成芝のグランド表面(playing surface)を提供する種々の人工芝システムが開発されている。人工芝の1つの例は、繊維が一次裏層(backing)中にタフトされたシステムを含む。ヤーン/繊維の種々の組合せが、タフトされた実施形態で使用されている。
【0003】
下表面、芝生様パイル織物ならびに25〜95体積%の弾性粒子および5〜75体積%の微細砂の混合物を含む圧縮最上層(top−dressing)を含む1つのグランド表面が公知である。グランド表面としては、芝生に似たパイル要素を有するパイル織物を形成するために、織物裏層中にタフトされたマルチフィラメントヤーンを含む。適切な下表面は、コンクリートまたはアスファルト舗装、圧縮クレー、または通常の泥中にローラーでならされた砂利からなり得る。
【0004】
少なくともタフティングにより、先行技術の芝システムは、とりわけ、緩んだ構造になりがちであり、そして特定の用途には望ましくない。このような先行技術を本明細書に記載される本発明と比べると、先行技術の多くの他の問題および欠点が当業者には明白となるであろう。
【0005】
(発明の要旨)
タフトされていない人工芝を提供する。人工芝は2種の表面ヤーンを有し、その1種は、織られておらず、もう1種は織られている。人工芝は、好ましくは編まれており、そして織られていない表面ヤーンまたはパイルは約0.6インチを超えるパイル高を有し、好ましくは少なくとも約1.0インチの高さを有する。使用において、織られたパイルは織られていないパイルのパイル高よりも有意に低い高さ、好ましくは織られていないパイルのパイル高より少なくとも25%より少ないのパイル高を有する。織られた、および織られていないパイルヤーンはステッチインヤーンとともに結ばれて、このようにして作製された人工芝の機械方向に結び目の列を形成し、そしてレイインヤーンは結び目の列とインターロックされて、パイルヤーンの基礎を形成する。さらなる寸法安定性のために、好ましくは裏層にシールが適用される。
【0006】
本発明の原理に従って構築される芝生は、約15フィート幅の人工芝を生産するために、1,000針以上を含み得るニット機械を使用することが知られている。その組み立てプロセスは、タフティングより複雑である。パイルヤーンおよびステッチインヤーンはニット針中に挿入される。レイインヤーンは機械のための別個の供給機構を介して、パイルおよびステッチインヤーンとインターロックされる。パイル織物のループが形成され、そしてスリッターで切断される。編み込まれた芝は、適切なシール材料が裏層中との接触点を貫き、そして構造を安定化するために適用される最終操作に供される。このプロセスは通常、織物を安定化し、パイルを調整する熱処理を伴う。
【0007】
本発明の原理による芝生は、ニッティングプロセスを使用して作られる。従って、形成された人工芝は、好ましくは下表面上に取り付けられ、そして好ましくは、下表面はコンクリートまたはアスファルト舗装、圧縮クレー、砂利、土と混合された砂利を含み、次いで、より多くの土または発泡状産物が下表面上に置かれる。砂および/またはゴム粒子などの充填材料は、好ましくは、織られたおよび織られていないパイルの中およびまわりに織られたパイルの高さ辺りまで充填される。
【0008】
本発明の種々の局面は、第1の表面ヤーン、第2の表面ヤーン、レイインヤーン、およびステッチインヤーンを含む人工芝により実現化され得る。第2の表面ヤーンは、少なくとも織られたゾーンを作り出すとの理由から、織られている。結び目は第1の表面ヤーン、第2の表面ヤーン、レイインヤーン、およびステッチインヤーンを共に編み込むことによって形成される。結び目の列もまた、このようにして形成される。裏層はレイインヤーンが結び目の少なくとも2列の間で伸張し、そして結び目の少なくとも2列を一緒に保持するように編み込まれる場合に形成される。充填材料もまた、裏層の上部に置かれる。
【0009】
第1の表面ヤーン、第2の表面ヤーン、ステッチインヤーン、およびレイインヤーンを作るために使用される材料の型については、数多くのバリエーションが存在する。異なった型の物理的形状および第1の表面ヤーンを生産するために使用される紡糸口金などの要素に依存する第1の表面ヤーンに与えられる感触および紡糸口金を用いる押し出しのために生産されるペレットは、特に興味が持たれる。
【0010】
本発明の種々の局面は、人工芝を作製する方法にも見い出され得る。この方法には、次の工程が含まれるが、必ずしもこの順序ではない:ペレットを紡糸口金から押し出し、伸張したリボンを形成する工程;伸張したリボンを、織られている他のリボンおよびステッチインヤーンの混合物中へ編み込み、結び目を形成する工程;伸張したリボンを切断して、約1インチの長さを有するフラット表面ヤーンを作る工程;伸張したリボン、他のリボン、およびステッチインヤーンから結び目の列を形成する工程;ならびにレイインヤーンを結び目の列の中に編み込み、結び目の列を組合せ、そして人工芝の裏層を作る工程であって、この組合せは裏層の上部に織られたゾーンも作り、かつ、フラット表面ヤーンは織られたゾーンから上部に伸びる工程。
【0011】
本発明の他の局面は、以下の図面および明細書をさらに参照して明らかになる。
【0012】
(図面の詳細な説明)
図1は本発明の原理に従って構築される典型的な人工芝100の断面図である。人工芝100は、裏層106中に編み込まれるフラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104を有するように構築されている。裏層106は図4に関してより詳細に説明されるが、人工芝100の一般的および典型的な説明の目的からは、裏層106は、人工芝100として使用される材料の1片中に、フラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104を編み込むために使用される繊維の組合せであることに注目すべきである。織られた表面ヤーン104は本明細書中で織られていると説明されるが、これは織られることが必要なのではなく、フラット表面ヤーン102と区別するために、本明細書中では「織られている」と称される。
【0013】
人工芝100のニッティングが完成された場合、フラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104は、裏層106から上向きに伸びる。裏層106は、ときには、「ベース」などと他の同様な名称を使って呼ばれるが、本開示の目的からは、裏層106として呼ばれる。フラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104が裏層106中に編み込まれた後、裏層106には、人工芝100により大きな安定性および強さを与える塗布層/シール(図示されていない)がその上に配置され得る。塗布層は、フラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104の、長時間の使用による人工芝100からの望ましくない脱離を防ぐことを助ける、アクリル系、ポリウレタン、ラテックスなど、またはその組み合わせの少なくとも1つを含み得る。
【0014】
図1に開示される実施形態の所望される局面は、人工芝100が、タフトされるのではなく編み込まれていることである。人工芝100を編み込むことは、人工芝100の大量生産にある程度の複雑さを加えるが、開示された実施形態の発明者は、編み込まれた人工芝100の価値が、人工芝100の構築に必要とされる加えられた複雑さの欠点を上回ると確認している。開示される実施形態の別の所望される局面は、2種の別個のヤーン、すなわちフラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104の使用である。2種のヤーン102と104は、他の有益な特徴が人工芝100において最終的に実現化されることを可能とする様式で編み込まれる。2本の針がニッティングに使用されるが、針の数の変更は検討され、例えば、1または複数の針が使用され得る。
【0015】
織られた表面ヤーン104はしばしば、織ゾーンと呼ばれ、典型的には、フラット表面ヤーン(すなわち、非織ヤーン)102よりも短く、それによって、人工芝100の特定の使用について人工芝100の全体的組織を変更するために砂あるいはゴム充填物が置かれる好ましい領域を提供する。一実施形態では、織られた表面ヤーン104は、2と20との間の末端、好ましくは6と12との間の末端を有するマルチフィラメントヤーンである。
【0016】
1つの実施形態では、織られた表面ヤーン104は、蒸気ジェット中、好ましくは蒸気ジェットから上方へフィラメントを通過させて作られる。排出された繊維は、繊維がカールされ、もみくちゃにされ、かつ、皺を寄せられるように、カラム中に詰め込まれる。繊維はカラム中に詰め込まれ、かつ、空気がカラム中に横方向に引き込まれてフィラメントを冷却し、そしてもみくちゃにされ、カールされ、かつ皺を寄せられた状態の分子記憶が、織られた表面ヤーン104に付与される。織られた表面ヤーン104と人工芝100のなおも他の特徴が、本明細書の他の図面の説明に関して記載される。
【0017】
図2は、人工芝100を構成するフラット表面ヤーン102を作るために使用される典型的なリボン200の断面図である。示されるように、リボン200は、3つの卵形部分、202、204および206を含む。これらの卵形部分202、204および206はそれぞれ、薄いセグメント208および210によって連結されている。薄いセグメント208は卵形部分202および卵形部分204を連結し、一方で薄いセグメント210は卵形部分204および卵形部分206を連結する。薄いセグメント212は、説明された3つの卵形部分202、204および206とさらなる卵形部分(図示されていない)を連結する可能性を立証するために示される。
【0018】
リボン200は織られていないことに注目すべきである。従って、リボンがフラット表面ヤーン102を生産するために使用される場合、「フラット」と表される。フラット表面ヤーン102は、パイル、パイルヤーン、フィラメントあるいは他の同様な名称で呼ばれることもあるが、本開示の目的から、本明細書中ではフラット表面ヤーン102として呼ばれる。フラット表面ヤーン102は、紡糸口金から押し出されるペレットから作られるリボン200から構築される。
【0019】
図3は、リボン200を生産するために使用される典型的な紡糸口金300の一部の平面図である。上記で述べたように、リボン200は切断されて、人工芝100を生産するために使用されるフラット表面ヤーン102を作る。紡糸口金300の示された部分は、リボン200を生産するために使用された紡糸口金の3分の1である。リボン200を生産する紡糸口金は、ペレットが通過する3つの開口部を有し、リボン200を3つの卵形部分202、204および206を有する1つの連続した繊維とすることができる。もちろん、3つの卵形部分202、204および206を生成するために、紡糸口金300の図示部分の3つの部分が使用されなければならない。
【0020】
紡糸口金300の図示部分は、ペレットが通過する開口部304を形成するハウジング302を含む。示された開口部302は鋸歯状表面308を有するが、本明細書の他の図面に関して、本明細書中に説明されるように、他の種類の表面を有することができる。使用される紡糸口金にかかわらず、リボン200は織られず、かつ、最終的にはフラット表面ヤーン102を作るために使用される。紡糸口金300の一部が2回、複製されると、小さな開口部305および306が使用されて、紡糸口金300の複製された部分を互いに結合して、小さな開口部305および306を共有する3つの開口部304を形成する。このようにして、リボン200は3つの卵形部分202、204および206を有する1つの連続した繊維として生産される。
【0021】
ペレット(図示されていない)は、好ましくは重合性またはポリオレフィン系材料である。例えば、ペレットはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリトリメチレンテレフタレート、種々のコポリマーなどであってもよい。ペレットはまた、ナイロン6.6などのナイロン系材料であり得る。ペレットは異なった織り目、色、物理的性質などを生成するために、化学薬品を変えて構成されいてもよい。ペレットが孔304および小さな開口部305および306によって連結された同様な孔から押し出される場合、リボン200が形成され、ときには、セグメント化された鋸歯状卵形(SSO)型リボンとして呼ばれる。紡糸口金の小さな開口部305および306は、これらの点で対応して薄いリボン200を生じる。これはリボンを決裂、切断、または分裂させて、1つのリボン200から多数のチップを提供できるようにする。
【0022】
ペレットが3つの開口紡糸口金から押し出されたとき、生産される1本の連続リボン200は、人工芝100の他のヤーンとともに編み込まれて裏層106(図4に関してより詳細に説明される)を作り出す。リボン200は切断されると、フラット表面ヤーン102と呼ばれる。リボン200は人工芝100の所望草寸法にしたがって切断される。例えば、フラット表面ヤーン102は、典型的には、織られた表面ヤーン104よりも長く見えるように切断される。
【0023】
すでに述べたように、リボン200の薄いセグメント208および210は、好ましくは、フラット表面ヤーン104に応力をかけたとき、例えば、試合が人工芝100上で行われたとき、決裂する。決裂が生じると、卵形部分202、204および206はそれぞれのフィラメントになる。このようにして、リボン200は1本のフィラメントとして、人工芝100中へ編み込まれるが、それは使用中に、マルチフィラメントヤーンになり得、すなわち、薄いセグメント208および210が切断、決裂、または分裂し得る。
【0024】
より一般的には、薄いセグメント212により逃れるように、リボンは薄いセグメントにより並んで連結される3つでない卵形部分を含んでいてもよい。例えば、卵形部分は、数が2〜12、好ましくは2〜6にわたってもよい。卵形部分は剛性をもたらし、その結果、フラット表面ヤーン102は下表面上に据付け後、しかし、充填材料が添加される前には、ほぼ垂直に立ち上がる(図5に関して説明される)。
【0025】
図4は人工芝100に関する典型的な裏層400(裏層106など)の図である。裏層400は、人工芝100を形成するために編みこまれた異なったヤーンから作られた結び目402の列を含む。例えば、レイインヤーン404は、裏層400のための基礎的要素(building block)として提供される。フラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104はステッチインヤーン406とともに結ばれて、結び目402の列を形成する。ステッチインヤーン406は、白色ループで示され、フラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104(パイルヤーン)は黒ループで示される。フラット表面ヤーン102および織られた表面ヤーン104と同様に、レイインヤーン404およびステッチインヤーン406は、人工芝100の意図される用途に従って、種々の異なった材料および色素から構成される。例えば、ポリエステル、ナイロン、およびポリオレフィンが選択され得る。当業者が本開示を考察して理解するように、上記した繊維は編み込まれて裏層400を形成する。
【0026】
図5は、フォームパッド502および下表面504がさらに示される典型的な人工芝100の断面図である。示された実施形態では、フォームパッド502は、当業者によく知られている標準的結合手法を使用して、下表面504上に取り付けられる。下表面504は砂利、土、砂利と土の混合物、アスファルト、コンクリートまたは安定な基礎を提供する他の適切な材料からなっていてもよい。フォームパッド502および下表面504は典型的には、人工芝100の意図的用途に従って選択され、1つまたは全体として、ときには、下敷きと呼ばれる。下敷きはいかなる数の異なった材料を含んでいてもよいが、通常、アスファルト、砂利およびフォームパッディングからなる群から選択される。示されていないが、充填材料が、織られた表面ヤーン104またはゾーンの深さ辺りまで、裏層の上部に添加されていてもよい。充填材料は通常、砂および/またはゴム粒子であるが、人工芝100上で実施される事象に関して適切な任意の材料であり得る。いかなる事象においても材料は弾性を有し、プレーヤーがその上でころぶか、あるいは滑る際に怪我を避けるために、摩擦の低減された靴牽引力(shoe traction)を提供すべきである。
【0027】
図6は、本発明の原理に従って構築された人工芝の典型的なニット裏層600を示す。人工芝は編み込まれ、かつ、図1に関してより詳細に説明される2種のヤーン、すなわちフラット表面ヤーンと織られた表面ヤーンを含む。人工芝の裏層600は、裏層600の一部を形成する結び目602の列を含む。各結び目は、ステッチインヤーン604と、フラット表面ヤーンおよび織られた表面ヤーンの少なくとも1つとを互いに綴じ合せて(stitch)形成される。レイインヤーン606は結び目602の隣接する列でもってインターロックされて、寸法安定性を提供する。このように、4本のヤーン:フラット表面ヤーン(通常、ナイロン)、織られた表面ヤーン(通常、ポリエチレン)、ステッチインヤーン(通常、ポリエステル)604;およびレイインヤーン(通常、ポリエステル)606が互いに編み込まれて、人工芝の裏層600を形成する。もちろん、ステッチインヤーン604およびレイインヤーン606は、それぞれ、本開示を考察して当業者が理解するであろう同じまたは異なった材料から構成してもよい。
【0028】
図7Aは、人工芝100の生産に使用されてもよい典型的な紡糸口金700の平面図である。紡糸口金700は3つの部分702、704および706に分けられていて、それぞれは鋸歯状の縁を有する。部分702および704は伸張部708によって連結され、部分704および706は伸張部710で連結されている。紡糸口金700の図は、ペレットが押し出される開口部を示す。紡糸口金700のような紡糸口金を通るペレットの押出しによって生産されるリボンは、紡糸口金700と同じ断面特徴を実質的に有する。伸張部708および710は、紡糸口金700でもって生産されるリボンから構築される人工芝が使用される際に、破れることを意図する薄い部分を有するリボンを提供する。生産されるフラット表面ヤーンは、押出しのために選択される紡糸口金の型に従って、組織が変わるが、なおも、「非織」ヤーンであると考えられる。紡糸口金700は、ときには「バットウイング」と呼ばれるリボンを生産する。
【0029】
図7Bは、紡糸口金700の寸法における典型的な変形の平面図である。3つの開口部722、724および726が含まれる場合の紡糸口金720が示される。開口部722、724および726は本質的に同じであり、伸張部728および730でもって連結され、並んで配置される。この実施形態では、開口部722および724は伸張部728で連結される。伸張部728は伸張部708より非常に小さく、伸張部728が破れたとき、開口部722および724の開口端上に残されるリボンの量が伸張部708に比べて減少する。同様な方法で、開口部724および726は伸張部730で連結される。紡糸口金720の寸法は人工芝の織り目に他の変形をもたらす。
【0030】
図7Cは、紡糸口金300の一部から構築され、人工芝100の生産に使用されてもよい紡糸口金の変形である典型的な紡糸口金730の平面図である。紡糸口金730はときには、非セグメント化ダイアモンドと呼ばれ、鋭い角を有しない伸張したダイアモンドに似ている。末端732および734は、紡糸口金730が他の紡糸口金730などの他の紡糸口金に連結できるよう、開くように変更される。さらに、紡糸口金730は、紡糸口金720または700またはそれらの一部などの他の種類の紡糸口金と組み合わせてもよい。異なった種類の紡糸口金の多くの変形が意図され、これは本開示を考察すれば、当業者には明らかになるであろう。
【0031】
図7Dは、紡糸口金300の一部のなお他の変形であり、人工芝100の生産に使用され得る典型的な紡糸口金740の平面図である。紡糸口金740はときには畝のある(ribbed:リブ付き)長方形と呼ばれ、紡糸口金730よりもわずかに大きな粗面を有する人工芝を生産する。しかしながら、所望される紡糸口金の組み合わせによっては、人工芝において柔らかいか、あるいは固い感触を有するフラット表面ヤーンが生産される。例えば、紡糸口金がそれらの間にわずかな角度、または角度がないように組み合わされると、紡糸口金がその間に有意な角度をもって組み合わされた場合よりも、人工芝はより固くなる傾向にある。実質的に鋸歯状の縁を有する紡糸口金が、フラット表面ヤーンのためのリボンを生産するために使用される場合、人工芝は好ましい滑り表面でない。紡糸口金の他の組み合わせが意図され、これは人工芝の意図される用途に従って選択されるべきである。
【0032】
(実施例)
編み込まれたナイロン人工芝は、フラット表面ヤーンのためのリボン型として、セグメント化された鋸歯状卵形を使用して作られる。フラット表面ヤーンは9末端を有する650デニールを有する。織られた表面ヤーンはナイロン材料から形成され、ダイアモンド形の断面を有する。織られた表面ヤーンの重量は、6末端を有する420デニールである。
【0033】
フラット表面ヤーン(セグメント化された鋸歯状卵形)、織られた表面ヤーンおよびポリエステル材料のステッチインヤーンは、互いに編み込まれて、結び目を形成し、よって結び目の列となる。ポリエステル材料のレイインヤーンは、結び目の列を互いにインターロックするために使用される。アクリル系材料は、寸法安定性を加えるために、接触点で結び目の列上に配置される。アクリル系材料は350°Fで、オーブン中、3フィート/分にて硬化されている。
【0034】
表1のデータは、2つの試作試料から集められたデータを反映する。異なった試料に関する期待範囲は変化する。例えば、全重量は45〜80オンス/平方ヤードであり、ポリエステル重量は7.0〜9.0オンス/平方ヤードであり、全ヤーン(パイル)重量は42.0〜77.0オンス/平方ヤードであり、非織表面ヤーンまたはフラット表面ヤーンのヤーン(パイル)高さは、0.6〜1.5インチであり、インチ当りの結び目(うね)は、6.0〜6.5、インチ当りのステッチは、6.0〜9.0であり、そして、アクリル系は、3.0〜4.0オンス/平方ヤードであることが予期される。表1は2つの試料の実際の値を反映する。
【0035】
【表1】
Figure 0003851166
上記掲載された区分および含まれた情報は、完全ではなく、本発明の人工芝の単なる例示である。特定の実施形態における特定の区分および含まれる情報は、特定の実施、含まれる装置および資源に依存し得る。本発明のシステムおよび方法は、好ましい実施形態と結びつけて記載されるが、本明細書に記載される特定な形態に限定されることは意図されない。逆に、添付する特許請求の範囲によって定義される本発明の真髄と範囲内に合理的に含まれ得るような代替、変更および均等物などを包含することが意図される。
【0036】
次の図面に関する詳細な説明が、次の図面とともに考慮されるなら、本発明のより良い理解が得られ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の原理に従って構築される典型的な人工芝の断面図である。
【図2】 図2は、図1の人工芝に使用される典型的なリボンの断面図である。
【図3】 図3は、図1の人工芝を生産するために使用される図2のリボンを生産するために使用される典型的な紡糸口金の一部の平面図である。
【図4】 図4は、図1の人工芝の典型的な裏層の図である。
【図5】 図5は、図1の典型的な人工芝の断面図であって、発泡パッドおよび下表面がさらに図示されている。
【図6】 図6は、本発明の原理に従って構築される人工芝の典型的なニット裏層を示す。
【図7A】 図7Aは、図1の人工芝の生産に使用され得る典型的な紡糸口金の平面図である。
【図7B】 図7Bは、図7Aの紡糸口金の寸法における典型的な変形の平面図である。
【図7C】 図7Cは、図3の紡糸口金の他の変形であり、そして図1の人工芝の生産に使用され得る典型的な紡糸口金の平面図である。
【図7D】 図7Dは、図3の紡糸口金のなお別の変形であり、図1の人工芝の生産に使用され得る典型的な紡糸口金の平面図である。

Claims (28)

  1. 人工芝であって、以下:
    第1の表面ヤーンおよび第2の表面ヤーンであって、該第2の表面ヤーンが織られている、第1の表面ヤーンおよび第2の表面ヤーン;
    裏層であって、該第1の表面ヤーンが該第2の表面ヤーンよりも長く見えるように、該第1の表面ヤーン、該第2の表面ヤーン、ステッチインヤーン、およびレイインヤーンを編むことによって形成される、裏層;
    該人工芝の長期間の使用後の、とりわけヤーンの引き離れを阻止するために該裏層に結合される、塗布層;ならびに
    安定な基礎を該人工芝に提供するように、該裏層の下に配置される、下敷き、
    を備える、人工芝。
  2. 請求項1に記載の人工芝であって、前記第1の表面のヤーンが、前記裏層の少なくとも1インチ上に伸張している、人工芝。
  3. 請求項1に記載の人工芝であって、前記第1の表面のヤーンが、ナイロン6.6、ナイロン6、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン、コポリマー、押出しゴム、およびこれらの材料の混合物からなる群より選択される、人工芝。
  4. 請求項1に記載の人工芝であって、前記第1の表面のヤーンが、薄いセグメントによって連結される少なくとも2つの要素を含むリボンである、人工芝。
  5. 請求項4に記載の人工芝であって、前記薄いセグメントが、該人工芝の使用の間に破れるように適合されて、各第1の表面のヤーンについて少なくとも2つの別個のフィラメントを生じる、人工芝。
  6. 請求項1に記載の人工芝であって、前記第1の表面のヤーンが、中心卵型部分および2つの外側卵型部分を提供するために3つの撚られた卵型端部を端部に似せる断面を有し、そして該中心卵型部分が、使用の間に破れるように適合されて、第1の表面のヤーンつき3つの別個のフィラメントを生じる薄いセグメントによって該外側卵型部分の各々に連結される、人工芝。
  7. 請求項6に記載の人工芝であって、前記卵型部分のそれぞれが、外側表面を有し、各外側表面が、鋸歯状である、人工芝。
  8. 請求項1に記載の人工芝であって、前記第2の表面のヤーンにおける織る工程が、前記第2の表面のヤーンがその可能な完全な高さに伸張しないように、ヤーンをカールし、もみくちゃにし、そして、皺を寄せる工程を包含する、人工芝。
  9. 請求項8に記載の人工芝であって、前記第2の表面のヤーンが、そのカールされ、もみくちゃにされ、そして皺を寄せられた状態の分子記憶を有する、人工芝。
  10. 請求項1に記載の人工芝であって、前記裏層が、さらに、前記第1および第2の表面のヤーンで編まれて結び目の列を形成するステッチインヤーンを備える、人工芝。
  11. 請求項10に記載の人工芝であって、前記裏層が、さらに、結び目の列を一緒に編んで該裏層を形成するように使用されるレイインヤーンを備える、人工芝。
  12. 請求項11に記載の人工芝であって、前記裏層が、さらに、塗布層を含み、該塗布層が、排出を促進するために該塗布層中に形成される孔を有する、人工芝。
  13. 請求項1に記載の人工芝であって、前記充填材料が、前記第2の表面のヤーンのおよその深さである、人工芝。
  14. 請求項1に記載の人工芝であって、さらに、前記裏層の上部に配置される充填材料を備える、人工芝。
  15. 人工芝であって、以下:
    第1の表面ヤーン、第2の表面ヤーンおよびステッチインヤーンであって、該第2の表面ヤーンが織られている、第1の表面ヤーン、第2の表面ヤーンおよびステッチインヤーン;
    該第1の表面、該第2の表面ヤーンおよび該ステッチインヤーンを一緒に編むことによって形成される結び目であって、結び目の列が形成される、結び目;
    裏層であって、レイインヤーンを該結び目の少なくとも2つの列の間に伸張し、そして少なくとも2つの列の結び目を一緒に保持するように編むときに形成される、裏層;
    該結び目の寿命を高めるために該裏層に接着される、塗布層;ならびに
    安定な基礎を該人工芝に提供するように、該裏層の下に配置される、下敷き、
    を備え
    該第1の表面のヤーンが、前記第2の表面のヤーンよりも長いように見える、人工芝。
  16. 請求項15に記載の人工芝であって、前記第2の表面のヤーンが、前記第1の表面のヤーンの基礎に織られたゾーンを作り出す、人工芝。
  17. 請求項15に記載の人工芝であって、さらに、前記裏層上に配置される充填材料を備え、該充填材料が、前記第2の表面のヤーンに対応する深さで該裏層に配置される、人工芝。
  18. 請求項15に記載の人工芝であって、前記第1の表面のヤーンが、前記裏層の少なくとも1インチ上に伸張する、人工芝。
  19. 請求項15に記載の人工芝であって、前記第2の表面のヤーンが、約半インチの織られたゾーンを作り出す、人工芝。
  20. 請求項15に記載の人工芝であって、前記レイインヤーンおよび前記ステッチインヤーンの各々がポリエステルおよびガラス繊維からなる群からの材料で構成される、人工芝。
  21. 請求項15に記載の人工芝であって、前記第2の表面のヤーンが、ナイロン材料を含む、人工芝。
  22. 請求項15に記載の人工芝であって、前記第1の表面のヤーンが、ナイロン材料を含む、人工芝。
  23. 人工芝を作製するための方法であって、以下:
    ペレットを紡糸口金から押し出し、伸張したリボンを形成する工程;
    該伸張したリボンを、織られている他のリボンおよびステッチインヤーンの混合物中へ編みこみ、結び目を形成する工程;
    該伸張したリボンを切断して、ほぼ1インチの長さを有するフラット表面ヤーンを作る工程;
    該伸張したリボン、該他のリボン、および該ステッチインヤーンから結び目の列を形成する工程;および
    レイインヤーンを該結び目の列の中に編み込み、該結び目の列を組合せ、そして該人工芝の裏層を作る工程であって、この組合せは、該裏層の上部に織られたゾーンも作り、かつ、該フラット表面ヤーンが、該織られたゾーンから上部に伸びる工程、
    を包含する、方法。
  24. 請求項2に記載の方法であって、前記ペレットが、ナイロン、色素および重合性材料の混合物から形成される、方法。
  25. 請求項2に記載の方法であって、前記伸張されたリボンが、少なくとも2つの大きな部分に分けられ、該部分が、前記人工芝の使用の間にフラット表面ヤーンが圧せられるとき、破れることに適した少なくとも1つの薄い部分を介して接続される、方法。
  26. 請求項2に記載の方法であって、さらに、前記裏層を下敷きに載せる工程を包含する、方法。
  27. 請求項2に記載の方法であって、さらに、前記人工芝の意図された使用に適切である、適切な充填材料で前記第2の表面ヤーン内およびその周りを充填する、工程を包含する、方法。
  28. 人工芝であって、以下:
    第1の表面ヤーンおよび第2の表面ヤーン;
    裏層であって、該第1の表面ヤーンが該第2の表面ヤーンよりも長く見えるように、該第1の表面ヤーン、該第2の表面ヤーン、ステッチインヤーン、およびレイインヤーンを編むことによって形成される、裏層;
    該人工芝の長期間の使用後の、とりわけ該ヤーンの引き離れを阻止するために該裏層に結合される、塗布層;および
    安定な基礎を該人工芝に提供するように、該裏層の下に配置される、下敷き、
    を備える、人工芝。
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