JP3811406B2 - 孔版印刷の製版方法および製版装置ならびに孔版印刷機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、孔版印刷における感熱製版に関し、特に、和紙や不織布等のインク透過性支持体を有することなく、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなる版材を用いて製版することを実現する製版方法、製版装置および孔版印刷機に関する。尚、ここで「実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなる」と表現しているのは、例えばフィルムの表面に帯電防止コーティングや融着防止コーティングが施されている場合もあるが、そのようなコーティング層を有する場合も、支持体を有していなければ実質的にはフィルムのみからなる構成であることを示している。
【0002】
【従来の技術】
従来、孔版印刷において版に用いられる原紙としては、和紙や不織布等のインク透過性の支持体に、ポリエステル等の熱可塑性プラスチックのフィルムを接着剤で貼り合せたものが一般に使用されている。支持体の厚さが一般に30〜40μm程度であるのに対して、熱可塑性プラスチックのフィルム厚は、約1.5μm程度であり、そのフィルムを感熱穿孔して形成した孔版からインクを出して印刷が行われている。感熱穿孔は、主にサーマルヘッドとプラテンローラとの間に上述の原紙を挿入して、サーマルヘッドの加熱により行われている。
【0003】
このような構成により製版して行われる孔版印刷について、従来から、インク透過性の支持体に熱可塑性プラスチックのフィルムを接着剤で貼り合せた原紙を用いることの不都合が種々挙げられており、支持体を用いずに熱可塑性プラスチックのフィルムだけで原紙(版材)を構成する案が数多く提案されている。しかしながら、実際に現実のものとして実用化に至っているものはなく、いずれの提案も何らかの技術的障壁を乗り越えなければならないのが実情である。特に、版材を熱可塑性プラスチックのフィルムのみで構成する場合、フィルムの厚さをある程度厚くしなければ取り扱いにくく、また、そのように厚くしたフィルムを感熱穿孔するには、サーマルヘッドの出力を大きくしなければならず、そのことが種々の問題を引き起こして実用化の最大の難関となっていた。
【0004】
一方、孔版印刷において製版された原紙の孔は、ドット毎に独立して穿孔されていることが好ましく、そのためには、例えば特許公報第2732532号に示されているように、ドットピッチに対してヒータサイズをできるだけ小さくすることが好ましい。しかしながらサーマルヘッドのヒータは、そのサイズが小さくなるほど周囲の電極から受ける熱拡散の影響が大きくなり、熱効率が低下して寿命も短くなる傾向にある。さらに、薄膜型のサーマルヘッドでは、発熱部分が周囲の電極に比べて凹んだ状態になっているので、ヒータサイズが小さくなるほど、その両側の高くなった電極部分によって原紙が支えられてしまい、発熱部分と原紙との接触性ないし密着性が悪くなって熱効率はますます低下する。
【0005】
また、ヒータサイズが小さくなることによって発熱部分と原紙との密着性が悪くなる問題を解決する目的で、発熱部分だけをグレーズによって盛り上げた所謂部分グレーズタイプと言われるサーマルヘッドも提案されている。しかしながら、この部分グレーズタイプであっても、部分グレーズの盛り上がり自体が所詮滑らかな盛り上がりであるため、ヒータサイズが小さくなるに従ってその盛り上がり曲線も近似的に直線となり、やはり密着性の問題を十分に解決するほどには至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする解決課題】
以上のように、孔版印刷において、原紙の問題とサーマルヘッドの問題とがそれぞれ別の問題として存する。本発明は、それらの問題を同時的に解決すべく創案されたものである。したがって本発明は、熱可塑性プラスチックのフィルムだけで原紙(版材)を構成して孔版印刷を行うことを実現する製版方法、製版装置、ならびに孔版印刷機を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
まず、本発明に係る孔版印刷の製版方法は、上述のごとき従来技術の課題を解決し、その目的を達成するために以下のように構成されている。すなわち、所定厚さの熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性孔版印刷用版材をサーマルヘッドの加熱により溶融してインク透過開口を形成する孔版印刷の製版方法であって、上記フィルムには、その一方の面に多数の微小凹部が上記サーマルヘッドの1つのヒータの上に複数配置される程度の密度で形成されており、上記サーマルヘッドは、上記フィルムの微小凹部形成面とは反対側の面を記微小凹部底部の肉薄部を溶解貫通するに十分なエネルギーで、かつ、微小凹部以外のフィルム肉厚部を溶解貫通するには至らないエネルギー出力で加熱することにより該被加熱部分を溶融し、該溶融部分を上記微小凹部に連通させて上記インク透過可能な開口を形成することを特徴とする。
【0008】
上記サーマルヘッドは、複数のヒータが主走査方向へ一列に配置されており、該ヒータの主走査側配列ピッチをPMとし、主走査側ヒータ長さをHMとし、副走査側送りピッチをPSとし、副走査側ヒータ長さをHSとするときに、そのヒータサイズがHM>0.6PMかつHS>0.7PSを満足することが好ましい。
【0009】
上記サーマルヘッドの印加エネルギーを、1平方ミリ当たり35ミリジュール以下にして製版することが好ましい。
【0010】
この製版方法において、上記版材は延伸されたフィルムであって該フィルムには延伸時の引張応力が内部残留しており、上記被加熱部分の溶融が始まると、該残留応力により、該溶融部分の底部から上記微小凹部に連通して上記インク透過可能な開口が形成されるのが好ましい。
【0011】
また、この製版方法においては、上記版材は延伸したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムか、或いは延伸したポリエチレンテレフタレート(PET)とポリブチレンテレフタレート(PBT)との共重合による低融点フィルムであって、上記フィルムは、その一方の面に多数の微小凹部が型押加工により形成されており、上記型押加工は、加工温度をt℃、フィルムの融点をm℃、フィルムのガラス転移点をg℃とするとき、10×102(m−t)/(m−g)以上の加工圧力Pパスカルで行われるのが好ましい。
【0012】
上記微小凹部は、上記フィルムの加熱される側の面における開口径が、該被加熱面とは反対側の面における開口径よりも小さく且つインク透過を許容しない程度に小さい貫通孔とすることができる。
【0013】
また、上記微小凹部は、上記フィルムの厚さを部分的に減じて薄肉底部を形成する陥凹部とすることもできる。
【0014】
次に、本発明に係る孔版印刷の製版装置は、以下のような構成を備えている。すなわち、所定厚さの熱可塑性樹脂フィルムを有し、該フィルムの一方の面に多数の微小凹部が形成された感熱性孔版印刷用版材を供給する版材供給部と、上記フィルムの微小凹部形成面とは反対側の面を加熱することにより該被加熱部分を溶解し、該溶解部分を上記微少凹部に連通させてインク透過可能な開口を形成する加熱手段とを備え、上記加熱手段は、サーマルヘッドであって、その1つのヒータには複数の上記微少凹部が配置されるように構成され、その出力エネルギーは、上記微小凹部底部の肉薄部を溶解貫通するに十分なエネルギーで、かつ、微小凹部以外のフィルム肉厚部を溶解貫通するには至らないエネルギーであることを特徴とする
【0015】
この加熱手段は、ヒータの主走査側配列ピッチをPMとし、主走査側ヒータ長さをHMとし、副走査側送りピッチをPSとし、副走査側ヒータ長さをHSとするときに、そのヒータサイズがHM>0.6PMかつHS>0.7PSを満足し、複数のヒータが主走査方向へ一列に配置されているサーマルヘッドであって、その出力エネルギは1平方ミリ当たり35ミリジュール以下である。
【0016】
勿論、上述のような孔版印刷の製版装置を、製版部として備えた孔版印刷機を構成することも可能である。
【0017】
製版装置および孔版印刷機のいずれにおいても、上記微小凹部は、上記フィルムの加熱される側の面における開口径が、該被加熱面とは反対側の面における開口径よりも小さく且つインク透過を許容しない程度に小さい貫通孔とすることができ、また、上記微小凹部は、上記フィルムの厚さを部分的に減じて薄肉底部を形成する陥凹部とすることもできる。
【0018】
【実施の形態】
以下、本発明に係る孔版印刷の製版方法、製版装置ならびに孔版印刷機の実施形態について、図1から図9を参照して説明する。図1は、本発明に係る孔版印刷の製版方法を説明する概略図である。図中10はサーマルヘッドであり、11はプラテンローラである。その間に挟まれて図の左側から右側へ矢印の方向に送られているのが、例えば延伸したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのようなポリエステルフィルムからなる熱可塑性樹脂フィルムの原紙12である。図1は拡大断面で示しているが、各構成の実際の大きさは、原紙12の厚さが数μm程度のオーダーであり、サーマルヘッド10のヒータ部13の長さは、原紙送り方向で10数μmから20数μm程度のオーダーである。また、図には部分的にしか表されていないが、プラテンローラ11は約20mm前後の直径を有するゴムローラである。
【0019】
なお、フィルムとして使用可能な他の熱可塑性樹脂には、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ナイロン6等が挙げられる。特にポリエステルフィルムを用いる場合には、上述の延伸したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの他に、結晶度が20%以下のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、延伸したポリエチレンテレフタレート(PET)とポリブチレンテレフタレート(PBT)との共重合による低融点フィルム、結晶度が20%以下のポリエチレンテレフタレート(PET)とポリブチレンテレフタレート(PBT)との共重合による低融点フィルムが好適である。
【0020】
原紙12には、プラテンローラ11に接する側の面に多数の微小凹部14がランダム配置で形成されている。図1では、ヒータ部13に接している原紙12の部分に穿孔すべく通電されている状態が示されており、微小凹部14の底部が溶融して原紙12を貫通し、インクが透過できる開口に形成されている。このように、サーマルヘッド10のヒータ部13に通電するか給電を遮断するかを制御することで所望の箇所にインク透過開口を形成して製版することができる。
【0021】
このように、フィルム12の一方面に微小凹部14が形成されているので、その反対側の面から加熱して穿孔するとき、フィルム12の厚さ全部を貫通する孔を開けずとも、溶融部を微小凹部に連通させるだけでインク透過開口を形成することができる。
【0022】
微小凹部14が形成される密度は、所望の解像度に応じて変更できるが、1ドット中の開口率が5〜30%程度となる密度で配置されているのが、美しい印刷をもたらし、且つ裏写りや裏抜けを防止するのに適切である。すなわち、サーマルヘッド10のうち、一つのヒータ部13に接しているフィルムの面積がマトリックスの1ドット分に相当し、その面積内には少なくとも一つの微小凹部14が配置されているのが好ましい。
【0023】
また、微小凹部14の配列は、規則的であってもよいが、所望の開口率に応じるような一定の密度範囲内で不規則であるほうが、印刷用紙上でインクの濃淡が縞状に現れる現象である「モアレ」が目立つのを防止するうえで好ましい。いずれの場合であっても、微小凹部14の配列される平均ピッチは、サーマルヘッド10のヒータ部13の配列ピッチよりも細かくされる。
【0024】
図2に、サーマルヘッドのヒータ部の配列状態を示す平面図を示す。このサーマルヘッドは、複数のヒータが主走査方向へ一列に配置されており、ヒータの主走査側配列ピッチをPMとし、主走査側ヒータ長さをHMとし、副走査側送りピッチをPSとし、副走査側ヒータ長さをHSとする。このとき、主走査側ヒータ長さが主走査側配列ピッチの0.6倍よりも長く、且つ副走査側ヒータ長さが副走査側送りピッチの0.7倍よりも長くされている。このような形状の大きさにできるのは、フィルムの片面に多数の微小凹部を形成した熱可塑性樹脂フィルムのみからなる版材を用いて、微小凹部底部の肉薄部を溶解貫通するに十分なエネルギーで、かつ、微小凹部以外のフィルム肉厚部を溶解貫通するには至らないエネルギー出力で製版しているので、ヒーターサイズが大きくなっても、それに伴って、穿孔穴が大きくならないからである。もしも、従来の孔版印刷機の製版機のように、ヒーターサイズにほぼ等しい穿孔穴が開口されるならば、サーマルヘッドのヒーターサイズが大きくなるに伴って穿孔穴径も大きくなり、ついには隣の孔同士が連結してしまう、そのような場合例えば「O」字を印字しても「●」の様に文字がつぶれてしまう不具合が生じる恐れがある。
【0025】
このサーマルヘッドの製版時出力エネルギは、1平方ミリ当たり35ミリジュール以下である。しかも、そうして穿孔された孔は、微小凹部によるものであるから全て独立している。図3は、この製版方法で数字の「1」を表す位置のヒータに発熱させて穿孔した状態を示している。黒く塗り潰して表したのが、サーマルヘッドによって穿孔されたインク透過孔である。このように、ヒータサイズを小さくしなくとも個々の孔を独立して穿孔することができるので、ヒータは熱拡散の影響も少なく熱効率の良い大きなサイズのものを採用することができるようになったのである。さらにヒータサイズを大きくすることができれば、部分グレーズタイプによるヒータ(発熱体)の盛り上がり効果を十分に生かしてフィルムとヒータとの接触性を良くすることができ、熱効率はさらに良くなる。特に、副走査方向のヒータサイズを大きくしているので、部分グレーズタイプとすることのメリット(盛り上がりによる接触性の改善)を大きく引き出すことができる。
【0026】
図4は、微小凹部14がインク透過を許容しない程度に小さい貫通孔である場合の原紙12を断面斜視図で示している。製版時に加熱される側となる面20の開口21の径はインク透過を許容しないように十分小さいものであるが、反対側の面22における開口23の径はそれよりも大きくてよく、該凹部14内にインクが浸入するのを許容する程度に大きくてよい。なお、図5は微小凹部14が薄肉底部24を形成する陥凹部に形成された状況を示している。
【0027】
また、微小凹部14を陥凹部に形成する場合、フィルムの材質にもよるが、薄肉底部24の厚さは、フィルムの厚さの約80%以下とするのがよいであろう。なお、フィルムの延伸時の残留応力によっては微小な表面凹部に応力が集中して開口を促す場合もあるので、その場合にはフィルム厚さの20%程度の深さの凹部でも効果がある。一方、フィルムの延伸時の残留応力が少ない場合には凹部の深さは深く(薄肉底部の厚さは薄く)する必要があり、その場合には薄肉底部の厚さは2μm程度以下が望ましい。
【0028】
サーマルヘッドの好適なヒータサイズおよび製版エネルギーを求めるために、次のような実験を行った。用いたフィルムは、厚さ6μmの延伸したPETとPBTとの共重合による低融点フィルムである。厚さ0.2mmのステンレス板の表面に深さ18μmのフォトエッチングを施し、直径20μm、高さ18μmの円形微小凸部を30μmのピッチで多数形成した型押材を得る。この型押材に上述の各フィルムをそれぞれ重ね合わせて、直径100mm長さ200mmの鉄ローラ対の間に通した。加工時の温度は摂氏25度、加工時のローラー間圧力は2億パスカル(2トン/平方センチメートル)とした。実験したサーマルヘッドは次のとおりである。サーマルヘッドA:主走査方向ヒータサイズが30μm、副走査方向ヒータサイズが40μmの部分グレーズの400DPI。サーマルヘッドB:主走査方向ヒータサイズが30μm、副走査方向ヒータサイズが80μmの部分グレーズの400DPI。サーマルヘッドC:主走査方向ヒータサイズが47μm、副走査方向ヒータサイズが80μmの部分グレーズの400DPI。サーマルヘッドD:主走査方向ヒータサイズが47μm、副走査方向ヒータサイズが100μmの部分グレーズの400DPI。実験条件として、1ラインあたりの繰り返し周期を2mSec、印字パルス幅を500μSecとし、出力エネルギーを1mm当たりそれぞれ10〜35ミリジュールで製版テストした。表1はその実験結果を示している。ここで、1mm当たりのエネルギーとは、サーマルヘッドのヒーター1mm当たりの、1回のパルスで消費するエネルギーを表し、ヒーターの印加電圧をV(ボルト)、ヒーターの電気抵抗をR(オーム)、ヒーターの主走査長さをHM(mm)、ヒーターの副走査長さをHS(mm)、パルス幅をT(Sec)とし、1mm当たりのエネルギーをE(ジュール)とすると、E=T(V/R)/(HM・HS)で表される。
【0029】
【表1】
Figure 0003811406
【0030】
以上の評価において、製版後の版材の状態について、サーマルヘッドの加熱による穿孔がインクを透過させるのに至らないものは穿孔不鮮明として×印を、インクを透過させるのは可能だが、穿孔が不鮮明なものは▼を、鮮明に穿孔されるが穿孔数が不十分なものは○を、鮮明に穿孔され穿孔数も十分なものは穿孔鮮明として◎印を付している。また、過大なエネルギーにより凹部以外にも一部穿孔されたものも穿孔過大として○印を、過大なエネルギーにより凹部以外にも広く穿孔され、一部の孔が連続している状態は、穿孔過大として▼印を、過大なエネルギーにより凹部以外にも広く穿孔され、殆どの孔が連続している状態は、穿孔過大として×印を付した。
【0031】
以上の実験結果から、ヒータの主走査側配列ピッチをPMとし、主走査側ヒータ長さをHMとし、副走査側送りピッチをPSとし、副走査側ヒータ長さをHSとするときに、そのヒータサイズがHM>0.6PMかつHS>0.7PSを満足するサーマルヘッドCおよびDは、上記条件式を満たさないサーマルヘッドAおよびBに比べて、優れた製版結果となっていることが分かる。また、製版エネルギーを1平方ミリ当たり35ミリジュール以上にすると、フィルム全体が溶解穿孔して不鮮明な製版になることが判る。
【0032】
次に、熱可塑性樹脂フィルムからなる原紙12に微小凹部14を形成する方法について述べる。フィルムに微小凹部を形成するには、凸状体をフィルムの一方面に押し付ける型押加工を行う。例えばダイヤモンドの微粒子を多数付着させた鑢状のものを、所定厚さの熱可塑性樹脂フィルムに押しつけることで形成することもできる。一般に、フィルム状の薄い物体に貫通孔を形成するまで凸状体を押し付けるのは困難であり、通常は凸状体押し付け面と反対側の面に薄皮状態の層が残る(薄肉底部を形成する陥凹部となる)か、あるいは、僅かに亀裂程度の開口(インク透過を許容しない程度の小開口)が形成される程度にしか押し付けられない。この性質を利用して加工を行えば、加工面側に適当な微小凹部が形成され、その微小凹部が反対側の面に達したとしてもインク透過を許容するほどの開口にはならない。
【0033】
図6および7に、原紙12に微小凹部14を形成するための構成例を示している。表面に多数の微粒子30,31を付着させて凹凸にした型押しローラ32,33と、表面が平滑な支承ローラ35,36とが対向して設けられており、共に回転している両ローラ32,35の間に、あるいは両ローラ33,36の間に一定厚さの熱可塑性樹脂フィルム12が挿通される。両ローラの間から出てきた熱可塑性樹脂フィルム12は、型押しローラ32または33に接した側の面に微粒子30または31の形で微小凹部14が型押し成形されている。
【0034】
図7に示すように先端が比較的丸い粒子31を付着させた型押しローラ33で微小凹部14を形成する場合、微小凹部14がフイルム12の反対側の面にまで達することはないが、図6に示すように先端が比較的尖った粒子30を付着させた型押しローラ32で微小凹部14を形成する場合には、粒子の先端がフイルム12の反対側の面にまで達することがある。しかし、そのような場合でも、インクの透過が可能な開口にまで大きくなることはない。
【0035】
さらに、図8および図9に、特にポリエステルフィルムの原紙に微小凹部を形成するための構成例を示す。図8の例では、互いに対向する1対のローラ130および131を設け、一方のローラ131は外周面全周に微小凸部32を形成して型押しローラとする。もう一方のローラ130は、外周面が平滑な支承ローラである。矢印の方向へ共に回転する型押しローラ131と支承ローラ130との間に、一定厚さの熱可塑性樹脂フィルム12を挿通させて型押加工を行う。加工条件は上述の条件を満たすものとする。
【0036】
図9に、別の製造方法ならびに製造装置の概念を示す。外周表面全周に微小凸部133を形成した金属ベルト134を回転駆動するローラ135および136の間に掛け渡し、その一方のローラ135に対向させて外周面が平滑な支承ローラ137を配置する。金属ベルト134と支承ローラ137との間に一定厚さの熱可塑性樹脂フィルム12を挿通させて型押加工を行う。加工条件は上述の条件を満たすものとする。
【0037】
図8に示した型押しローラ131の微小凸部132を形成する一具体例を次に示す。金属ローラの素材表面(外周面)にセラミックをプラズマコーティングした後に表面を研磨し、さらにレーザー彫刻によって多数の微小凸部132を形成することができる。微小凸部132のピッチは100μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以下とする。レーザー彫刻を施す深さを3〜40μmとし、フィルム厚さの70%〜200%の高さの微小凸部132を形成して型押しローラ131とする。
【0038】
型押体としてローラを用いる第1の利点は、ベルトとする場合に比べて表面硬化が容易であるという点である。換言すれば、セラミック加工したベルトは柔軟性に欠けて使いづらいが、ローラとする場合には柔軟性を必要としない点である。型押体としてローラを用いる第2の利点は、高精度なエンドレス加工が容易であるという点である。表面微細加工パターンを連続させたままでベルトをエンドレス加工溶接するのは困難である。
【0039】
図9に示した金属ベルト134の微小凸部133を形成する一具体例を次に示す。厚さ0.1mm〜0.5mmの金属板に、フォトエッチング加工によって多数の微小凸部133を形成することができる。この場合も微小凸部133のピッチは100μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以下である。フォトエッチングの深さを3〜40μmとし、フィルム厚さの70%〜200%の高さの微小凸部133を形成して型押しベルト134とする。
【0040】
型押体としてベルトを用いる利点は、ローラとする場合に比べて長尺化が容易であるという点である。長尺にすると次の2点が有利である。第1に、ベルト1周当たり原紙加工面積が増えるので、少ない繰り返し回数で目的量のフィルム加工が行え、その分だけ微小凸部の磨耗が少なくなってベルトの寿命が長くなる。第2に、加工後のフィルムをより長い時間ベルトに密着させることができるので、この間に熱固定を十分に行うことができる。他方、ベルトをエンドレス加工溶接するのは高度な溶接技術を必要とするが、1版当たりの長さが決まっている原紙を製造する場合には、版と版との継目部分に微小凸部を形成する必要はないので、その溶接箇所が継目部分となるようにすればエンドレス加工溶接とする必要はなくなり、その問題は解消される。
【0041】
なお、図8や図9に示す型押体によってポリエステルフィルムに型押加工する場合には、加工温度をt℃、フィルムの融点をm℃、フィルムのガラス転移点をg℃とするとき、10×102(m−t)/(m−g)以上の加工圧力Pパスカルで型押加工することで使用可能な版材が得られることを、実験を通じて発明者は解明している。
【0042】
原紙12の給送経路に沿って図6〜9の構成のいずれかを配置し、さらに引き続いて図1の構成を配置すれば、一連の製版装置が形成される。また、この製版装置を孔版印刷機に製版部として組み込むことで、本発明に係る孔版印刷機を構成することもできる。
【0043】
上述のようにして行われる孔版印刷の製版方法では、まず、原紙が熱可塑性樹脂フィルムのみで構成されるので、支持体との貼り合わせが不要となり、支持体を備えているが故の不都合が取り除かれる。例えば、貼り合わせ工程が不要になる。接着剤が不要になる。接着剤が製版にもたらす「インク透過開口の変形」等の印刷精度に対する悪影響がなくなる。支持体の繊維が、穿孔されたフィルムの開口内に入って生じる「印字のかすれ」等の悪影響がなくなる。異種材を貼り合わせるとカールを生じる原因となるが、そのようなカールしやすい性質が取り除かれる。フィルム厚の約20〜30倍の厚さを有する支持体がないので、貼り合わせ構造の原紙では支持体に吸収されたまま無駄になっていたインクが、フィルムのみで構成される原紙では、そのようなインクの無駄がなくなる。
【0044】
また、従来の支持体貼り合わせ構成の場合では、フィルム自体の厚さは約1.5μmであったが、本発明では例えば4〜5μm程度(音響用カセットテープの厚さ程度)あるいはそれ以上に、材質の硬さに合わせてある程度の厚さをもたせるので、実際の取り扱いは可能である。別言すれば、貼り合わせ構造の場合のフィルム厚(約1.5μm)だけの厚さの原紙とすると、版材自体が薄過ぎて取り扱いにくい。そして本発明では、フィルム自体の厚さが、支持体貼り合わせ構成の場合のように薄くないので、過剰なインクが印刷用紙に転移して裏写りや裏抜けするのを有効に防止することができる。
【0045】
従来の貼り合わせ原紙では、約1.5μmの熱可塑性樹脂フィルムに穿孔していたので、そのサーマルヘッドの出力で4〜5μmのフィルムに穿孔するのは出力不足で使用できない。また、サーマルヘッドの出力を大きくすると、プラテンローラに高い熱エネルギが伝わってプラテンローラに悪影響を及ぼし、またヘッド自体の寿命にも好ましくない。しかしながら本発明による製版方法では、フィルム材料の種類にもよるが、少なくとも取り扱い(ハンドリング)が容易なように、ある程度の厚さをもたせつつも、その穿孔に要する熱エネルギが従来に比べて大きくならない。それは、フィルムの一方の面に、微小凹部を多数形成しているので、穿孔する箇所では、その反対側の面から微小凹部に連通する程度にフィルムを溶融するだけでインク透過開口を得ることができるからである。従来、原紙を熱可塑性樹脂フィルムのみで構成する場合、フィルムの厚さをある程度厚くしなければ取り扱いにくく、また厚いフィルムに感熱穿孔するにはサーマルヘッドの出力を大きくしなければならず、そのことが実用化の最大の難関となっていた訳であるが、本発明によれば、サーマルヘッドの出力を大きくしなくとも、フィルムにインク透過開口を感熱穿孔することが可能になり、この問題を解決することができる。
【0046】
薄い熱可塑性樹脂フィルムを挟んでサーマルヘッドに対向するプラテンローラに伝達される熱エネルギは、極力小さいのが好ましい訳であるが、上述のようにサーマルヘッドの出力を小さくできることと、微小凹部が断熱空気層を形成することで、サーマルヘッドからプラテンローラに伝達される熱エネルギは十分に小さくすることが可能である。
【0047】
特に、熱可塑性樹脂フィルムは延伸されているので、その延伸時の引張応力が内部残留しており、僅かな部分が熱溶融するだけで亀裂が走り、その近辺の微小凹部に達する開口が形成される。したがって、溶融箇所が微小凹部に達するまで加熱する必要はなく、サーマルヘッドの出力は、さらに小さくすることが可能である。そして、このように延伸時の引張応力を内部残留させておくためには、微小凹部を形成する型押し加工等の機械的加工は、熱可塑性樹脂の融点温度以下で行われなければならない。なおフィルムのクラックを防ぎつつ、より少ない加工圧力で凹部を形成するには、熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上で行うのが望ましい。
【0048】
また、本発明に係る孔版印刷の製版装置によって本発明の製版方法を行うことができ、一様な所定厚さを有する熱可塑性樹脂フィルムが供給され、その供給されたフィルムの一方面に微小凹部が形成される。そして、その微小凹部形成面とは反対側の面に、インク透過開口を形成すべくサーマルヘッドにより低エネルギの熱が加えられて製版される。この一連の作用は、単独の製版装置で行われてもよく、そのような製版装置を製版部として備えた孔版印刷機内で行われてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る製版方法ならびに製版装置の概念を示す図である。
【図2】 サーマルヘッドのヒータ部の配列状態を示す平面図である。
【図3】 本発明に係る製版方法で数字の「1」を表す位置のヒータに発熱させて穿孔した状態を示す図である。
【図4】 本発明に係る製版方法ならびに製版装置に使用される原紙の構造について、その概念を示す図である。
【図5】 本発明に係る製版方法ならびに製版装置に使用される原紙の構造について、その概念を示す図である。
【図6】 原紙に微小凹部を形成するための構成例を示す図である。
【図7】 原紙に微小凹部を形成するための構成例を示す図である。
【図8】 原紙に微小凹部を形成するための構成例を示す図である。
【図9】 原紙に微小凹部を形成するための構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 サーマルヘッド
11 プラテンローラ
12 熱可塑性樹脂フィルムからなる原紙
13 サーマルヘッドのヒータ部
14 微小凹部
20 原紙の製版時被加熱面
21 面20側の貫通孔開口
22 面20の反対側の面
23 面22側の貫通孔開口
24 陥凹部の薄肉底部
30 微粒子
31 微粒子
32 型押しローラ
33 型押しローラ
35 支承ローラ
36 支承ローラ
130 支承ローラ
131 型押しローラ
132 微小凸部
133 微小凸部
134 型押しベルト
135 ローラ
136 ローラ
137 支承ローラ

Claims (18)

  1. 所定厚さの熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性孔版印刷用版材をサーマルヘッドの加熱により溶融してインク透過開口を形成する孔版印刷の製版方法であって、
    上記フィルムには、その一方の面に多数の微小凹部が上記サーマルヘッドの1つのヒータの上に複数配置される程度の密度で形成されており、
    上記フィルムの微小凹部形成面とは反対側の面を、上記サーマルヘッドにより、記微小凹部底部の肉薄部を溶解貫通するに十分なエネルギーで、かつ、微小凹部以外のフィルム肉厚部を溶解貫通するには至らないエネルギー出力で加熱することにより該被加熱部分を溶融し、該溶融部分を上記微小凹部に連通させて上記インク透過可能な開口を形成することを特徴とする孔版印刷の製版方法。
  2. 数のヒータが主走査方向へ一列に配置されており、該ヒータの主走査側配列ピッチをPMとし、主走査側ヒータ長さをHMとし、副走査側送りピッチをPSとし、副走査側ヒータ長さをHSとするときに、そのヒータサイズがHM>0.6PMかつHS>0.7PSを満足する上記サーマルヘッドを用いて加熱することにより該被加熱部分を溶解する請求項1記載の孔版印刷の製版方法。
  3. 上記サーマルヘッドによる印加エネルギーは1平方ミリ当たり35ミリジュール以下となるように上記感熱性孔版印刷用版材を加熱することを特徴とする請求項1または2記載の孔版印刷の製版方法。
  4. 上記版材は延伸したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムか、或いは延伸したポリエチレンテレフタレート(PET)とポリブチレンテレフタレート(PBT)との共重合による低融点フィルムであって、
    上記フィルムは、その一方の面に多数の微小凹部が型押加工により形成されており、
    上記型押加工は、加工温度をt℃、フィルムの融点をm℃、フィルムのガラス転移点をg℃とするとき、10×102(m−t)/(m−g)以上の加工圧力Pパスカルで行われる請求項1ないし3のいずれかに記載の孔版印刷の製版方法。
  5. 上記微小凹部は、上記フィルムの加熱される側の面における開口径が、該被加熱面とは反対側の面における開口径よりも小さく且つインク透過を許容しない程度に小さい貫通孔として形成される請求項1ないし4のいずれかに記載の孔版印刷の製版方法。
  6. 上記微小凹部は、上記フィルムの厚さを部分的に減じて薄肉底部を形成する陥凹部として形成される請求項1ないし4のいずれかに記載の孔版印刷の製版方法。
  7. 所定厚さの熱可塑性樹脂フィルムを有し、該フィルムの一方の面に多数の微小凹部が形成された感熱性孔版印刷用版材を供給する版材供給部と、
    上記フィルムの微小凹部形成面とは反対側の面を加熱することにより該被加熱部分を溶融し、該溶融部分を上記微小凹部に連通させてインク透過可能な開口を形成する加熱手段とを備え、
    上記加熱手段は、サーマルヘッドであって、その1つのヒータには複数の上記微少凹部が配置されるように構成され、その出力エネルギーは、記微小凹部底部の肉薄部を溶解貫通するに十分なエネルギーで、かつ、微小凹部以外のフィルム肉厚部を溶解貫通するには至らないエネルギーであることを特徴とする孔版印刷の製版装置。
  8. 所定厚さの熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性孔版印刷用版材を供給する版材供給部と、
    上記フィルムに、その一方の面に多数の微小凹部を形成する手段と、
    上記フィルムの微小凹部形成面とは反対側の面を加熱することにより該被加熱部分を溶融し、該溶融部分を上記微小凹部に連通させてインク透過可能な開口を形成する加熱手段とを備え、
    上記加熱手段は、サーマルヘッドであって、その1つのヒータには複数の上記微少凹部が配置されるように構成され、その出力エネルギーは、記微小凹部底部の肉薄部を溶解貫通するに十分なエネルギーで、かつ、微小凹部以外のフィルム肉厚部を溶解貫通するには至らないエネルギーであることを特徴とする孔版印刷の製版装置。
  9. 上記加熱手段は、ヒータの主走査側配列ピッチをPMとし、主走査側ヒータ長さをHMとし、副走査側送りピッチをPSとし、副走査側ヒータ長さをHSとするときに、そのヒータサイズがHM>0.6PMかつHS>0.7PSを満足し、複数のヒータが主走査方向へ一列に配置されているサーマルヘッドである請求項7又は8に記載の孔版印刷の製版装置。
  10. 上記サーマルヘッドによる印加エネルギーは1平方ミリ当たり35ミリジュール以下である請求項7ないし9のいずれかに記載の孔版印刷の製版装置。
  11. 上記微小凹部は、上記フィルムの加熱される側の面における開口径が、該被加熱面とは反対側の面における開口径よりも小さく且つインク透過を許容しない程度に小さい貫通孔である請求項7ないし10のいずれかに記載の孔版印刷の製版装置。
  12. 上記微小凹部は、上記フィルムの厚さを部分的に減じて薄肉底部を形成する陥凹部である請求項7ないし10のいずれかに記載の孔版印刷の製版装置。
  13. 所定厚さの熱可塑性樹脂フィルムを有し、該フィルムの一方の面に多数の微小凹部が形成された感熱性孔版印刷用版材を供給する版材供給部と、
    上記フィルムの微小凹部形成面とは反対側の面を加熱することにより該被加熱部分を溶融し、該溶融部分を上記微小凹部に連通させてインク透過可能な開口を形成する加熱手段とを備え、
    上記加熱手段は、サーマルヘッドであって、その1つのヒータには複数の上記微少凹部が配置されるように構成され、その出力エネルギーは、記微小凹部底部の肉薄部を溶解貫通するに十分なエネルギーで、かつ、微小凹部以外のフィルム肉厚部を溶解貫通するには至らないエネルギーであることを特徴とする孔版印刷機。
  14. 所定厚さの熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性孔版印刷用版材を供給する版材供給部と、
    上記フィルムに、その一方の面に多数の微小凹部を形成する手段と、
    上記フィルムの微小凹部形成面とは反対側の面を加熱することにより該被加熱部分を溶融し、該溶融部分を上記微小凹部に連通させてインク透過可能な開口を形成する加熱手段とを備え、
    上記加熱手段は、サーマルヘッドであって、その1つのヒータには複数の上記微少凹部が配置されるように構成され、その出力エネルギーは、記微小凹部底部の肉薄部を溶解貫通するに十分なエネルギーで、かつ、微小凹部以外のフィルム肉厚部を溶解貫通するには至らないエネルギーであることを特徴とする孔版印刷機。
  15. 上記サーマルヘッドは、複数のヒータが主走査方向へ一列に配置されており、該ヒータの主走査側配列ピッチをPMとし、主走査側ヒータ長さをHMとし、副走査側送りピッチをPSとし、副走査側ヒータ長さをHSとするときに、そのヒータサイズがHM>0.6PMかつHS>0.7PSを満足する請求項13又は14に記載の孔版印刷機。
  16. 上記サーマルヘッドによる印加エネルギーは1平方ミリ当たり35ミリジュール以下である請求項13ないし15のいずれかに記載の孔版印刷機。
  17. 上記微小凹部は、上記フィルムの加熱される側の面における開口径が、該被加熱面とは反対側の面における開口径よりも小さく且つインク透過を許容しない程度に小さい貫通孔である請求項13ないし16のいずれかに記載の孔版印刷機。
  18. 上記微小凹部は、上記フィルムの厚さを部分的に減じて薄肉底部を形成する陥凹部である請求項13ないし16のいずれかに記載の孔版印刷機。
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