JP3807145B2 - 車両のエンジン再始動の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、該自動停止したエンジンを再始動する際に、いわゆる前進クラッチ等の車両発進可能とする所定のクラッチを速やかに係合させることのできる、車両のエンジン再始動の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、走行中において所定の条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、燃料の節約、排気エミッションの低減、或いは騒音の低減等を図るように構成した車両が提案されている(例えば特開平8−14076号公報)。
【0003】
このような車両では、例えば車速零、アクセルオフ、ブレーキオン等の条件がすべて成立すると、エンジンが停止される。
【0004】
エンジンが停止すると、一般に該エンジンと連結されているオイルポンプも停止する。従って、例えば、前進走行時に係合されるべき前進クラッチ(所定のクラッチ)に供給されているオイルも油路から抜けてしまい、該前進クラッチはその係合状態が解かれてしまった状態となってしまう。
【0005】
一方で、運転者がアクセルペダルを踏んだ場合など、所定の再始動条件が成立すると該自動停止したエンジンが再始動され、オイルポンプも再始動する。
【0006】
この場合、エンジンの再始動と共に前進クラッチが速やかに係合されないと、エンジンが吹き上がった状態で該前進クラッチが係合することになり、係合ショックが発生する。
【0007】
特開平8−14076号公報では、これを嫌って、油路中に逆止弁及びアキュムレータを設け、エンジンが停止中でも前進クラッチの油路中のオイルが抜けないように保持し、自動変速機内の前進クラッチを常時係合状態に維持する技術を提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−14076号公報にて提案された技術のように、エンジンが自動停止されている間においても、常時、所定のクラッチを係合させた状態にしておく技術は、エンジン始動の際にトルクコンバータの出口(タービン)側が停止状態となっているため、エンジンの回転をトルクコンバータのオイルで吸収するしかなく、該トルクコンバータのオイルを撹拌しながらでの再始動となるため、スタータ系に大きな負担が係るという問題がある。
【0009】
又、逆止弁によってエンジン停止時もクラッチの油圧を確保するのは、現実的には、マニュアルバルブやプライマリレギュレータバルブ(共に図示せず)等の種々の構成部品から油圧が洩れでるため、実現が非常に困難である。即ち、エンジンを停止させて燃費を向上させ得る間、クラッチを係合状態に維持しておくことがシール性の観点で非常に難しいという問題がある。
【0010】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、従来技術のようにエンジン停止時に常時、所定のクラッチまでの油路内に油圧を保持するのではなく、エンジン停止時にはオイルをドレーンさせ、エンジン再始動と共に所定のクラッチへ油圧を供給するシステムを採用し、該所定のクラッチへ油圧を供給する際に、係合までの時間を大幅に短縮してエンジンの再始動時の応答性を向上させると共に、エンジン始動系(スタータ系)の負担を軽減することができる車両のエンジン再始動の制御装置を提供することをその課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両であって、該再始動の際に、変速機の所定のクラッチに油圧を供給し、該クラッチを係合することにより発進可能とする車両のエンジン再始動の制御装置において、前記変速機の所定のクラッチと、該所定のクラッチに油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプと、を結ぶ油路に、該所定のクラッチに供給する油圧を蓄圧可能なアキュムレータを分岐・設置すると共に、該アキュムレータと前記油路との間に、該アキュムレータと油路との間を前記エンジンの自動停止中に遮断して油圧を保持する切換弁と、前記エンジンの再始動時に、該アキュムレータに蓄えられた油圧を前記所定のクラッチへの油路に供給するために、該切換弁を開にする制御指令を出力する手段とを備えていることにより、上記課題を解決したものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両であって、該再始動の際に、変速機の所定のクラッチに油圧を供給し、該クラッチを係合することにより発進可能とする車両のエンジン再始動の制御装置において、前記変速機の所定のクラッチと、該所定のクラッチに油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプと、を結ぶ油路に、油圧を蓄圧可能なアキュムレータを分岐・設置すると共に、該アキュムレータと前記油路との間に、該アキュムレータと油路との間を遮断可能な切換弁を備え、前記エンジンの再始動時に、該アキュムレータに蓄えられた油圧を、該切換弁を開にすることにより前記所定のクラッチへの油路に供給するとともに、前記エンジンの再始動の実行は、油圧が前記アキュムレータに蓄圧されている間に行い、さらに前記アキュムレータに蓄えられている油圧が低下した場合には前記エンジンの再始動を行わないように構成されていることにより上記の課題を解決したものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2の発明において、前記変速機のシフトポジションが非駆動ポジションでなくかつ前記車両のブレーキがオンでないことを更に条件として、前記エンジンの再始動を行わないように構成されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両であって、該再始動の際に、変速機の所定のクラッチに油圧を供給し、該クラッチを係合することにより発進可能とする車両のエンジン再始動の制御装置において、前記変速機の所定のクラッチと、該所定のクラッチに油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプと、を結ぶ油路に、油圧を蓄圧可能なアキュムレータを分岐・設置すると共に、該アキュムレータと前記油路との間に、該アキュムレータと油路との間を遮断可能な切換弁を備え、前記エンジンの再始動時に、該アキュムレータに蓄えられた油圧を、該切換弁を開にすることにより前記所定のクラッチへの油路に供給するとともに、前記エンジンの再始動の実行は、油圧が前記アキュムレータに蓄圧されている間に行い、さらに前記アキュムレータに蓄えられている油圧が低下した場合には前記エンジンの再始動時にエンジントルクダウンを実行するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれの発明において、前記エンジンの自動停止指令と同時に、該アキュムレータから油圧の放出を防止するべく前記切換弁を閉制御することにより、同様に上記課題を解決したものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5の発明において、前記エンジンの運転中に前記切換弁を開にして前記アキュムレータに油圧を蓄えるように構成したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明は、エンジン停止中は所定のクラッチまでの油路内に常時、油圧を保持することはせずに、エンジン停止時にはオイルをドレーンさせ、エンジン再始動処理を実行するときに該所定のクラッチへ油圧を供給するシステムとしている。
【0014】
そこで本発明では、所定のクラッチへ繋がる油路に油圧を蓄圧可能なアキュムレータを分岐・設置している。このアキュムレータには切換弁が併設され、エンジン運転中には切換弁を開方向に制御し、アキュムレータ内に油圧を蓄えるようにすると共に、例えばエンジン停止指令と同時に制御され、蓄えた油圧を保持する。
【0015】
蓄えられたアキュムレータの油圧は、切換弁しかオイルの洩れる要素がないため、従来の所定のクラッチへの油路全体の油圧を保持する構成に比べ、はるかに油圧の保持性能が高い。
【0016】
このアキュムレータに蓄えられた油圧は、エンジンの再始動時に切換弁を開にすることで所定のクラッチへ供給させる。この結果、アキュムレータに蓄えられた油圧は、その油圧の供給速度が速くなるように機能する(急速増圧制御:実施形態にて詳述)。
【0017】
従って、所定のクラッチを係合するまでの時間を短縮することができ、エンジン再始動時の応答性を向上させることができる。
【0018】
なお、ここでいう「所定のクラッチ」とは、エンジンの再始動時に係合されるクラッチを指すものであり、有段自動変速機においては例えばいわゆる「前進クラッチ」及び「後進クラッチ」等がこれに相当する。なお、無段変速機では例えば「発進クラッチ」が該「所定のクラッチ」に相当する。又、自動クラッチ付のマニュアル変速機の場合は、該「自動クラッチ」が「所定のクラッチ」に相当する。
【0019】
また、請求項5では、エンジンの自動停止の指令と同時に、切換弁を閉制御することにより、エンジン停止時にアキュムレータから油圧が放出することを防ぐことができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記エンジンの自動停止期間を、前記アキュムレータに蓄えた油圧に応じて制限することにより、同様に上記課題を解決したものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7において、前記アキュムレータに蓄えた油圧を検出し、前記アキュムレータに蓄えられた油圧が少ないことが判断された場合には前記エンジンの自動停止期間を短く設定し、前記アキュムレータに蓄えられた油圧が多いことが判断された場合には前記エンジンの自動停止期間を長く設定するように構成されていることを特徴とする車両のエンジン再始動の制御装置である。
【0021】
例えば、エンジン停止指令が出力され、エンジン停止時における前記アキュムレータに蓄えた油圧の蓄圧度合いを検出し、該油圧が少ないと判断された場合にはエンジンの自動停止期間を短く設定するようにし、油圧が多いと判断された場合にはエンジンの自動停止期間を長く設定するようにする。
【0022】
なお、アキュムレータに蓄えた油圧が無かった場合には、例えばエンジンの自動停止期間を零に設定し、エンジンの自動停止を行わないようにしてもよい。
【0023】
アキュムレータに蓄えられた油圧の検出はセンサにて行っても良く、また、エンジンの運転時間や停止時間等から計算式等によって算出してもよいものとする。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記エンジンの再始動の実行は、油圧が前記アキュムレータに蓄圧されている間に行うことにより、同様に上記課題を解決したものである。
【0025】
例えば、アキュムレータに全く油圧がない状態でエンジンを再始動した場合には、所定クラッチを係合させるときに、前述したようにエンジン始動と共にオイルポンプが作動し、ライン圧が発生してから所定のクラッチへ油圧を供給するため、どうしても係合までに時間がかかる。アキュムレータに蓄圧があるうちにエンジンを再始動させるようにすれば、エンジン再始動時にはアキュムレータの油圧を必ず利用できることが保証される。この結果、クラッチの係合遅れによるエンジンの吹き上がりを防止し、応答性の向上、クラッチの耐久性の向上を実現できる。
【0026】
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかにおいて、さらに前記エンジンが再始動処理を行ったときに、該エンジンの再始動が成功したか否かを判断する手段を備え、該判断が成功でなかったと判断されたときには、一旦、エンジンの再始動処理を中止すると共に、該アキュムレータから油圧の放出を防止するべく前記切換弁を制御することにより、同様に上記課題を解決したものである。
【0027】
これは、エンジンの再始動処理が、万一失敗に終わってしまったときの対策技術である。
【0028】
エンジン再始動が失敗に終わった場合には、一般に再度エンジンの再始動処理(2度目以上のエンジン再始動処理)が試みられる。しかし、その2度目の再始動処理が行われるまでの間にはエンジンが回転していない時間が存在する。このエンジンが始動していない時間に油圧が放出されてしまうのを防止するために、請求項5では、エンジンの再始動処理が失敗に終わったときには、切換弁を制御する(具体的には閉にする)ことによって、油圧が放出されてしまうことを防ぐようにする。そして、次のエンジン再始動処理(2度目以上のエンジン再始動処理)を行う際に、所定クラッチに対しオイルを速やかに供給することを可能とする。
【0029】
なお、エンジンの再始動が成功したか否かの判断は、例えばエンジン回転速度から判断すればよい。具体的には、エンジンの回転速度が所定値より小さくなったときを検出したり、あるいは所定値を超えないことを検出すればよい。
【0030】
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれかにおいて、エンジン停止中に前記アキュムレータに蓄えられた油圧が低下した場合には、オイルポンプを回転させ、前記切換弁を制御することにより該アキュムレータの油圧を補うことにより、同様に上記課題を解決したものである。
【0031】
このようにオイルポンプを回転させることで、アキュムレータの油圧を補うことができる。このオイルポンプを回転させる方法として例えばエンジンを始動させる方法や、モータジェネレータを作動させる方法などがある。これらを作動させることにより、自動変速機の入力軸の回転速度を上げるように制御し、オイルポンプを駆動させて油圧を発生させるようにする。なお、この場合、必ずしもアイドル回転(相当)速度まで回転速度を高める必要はなく、所定の低い回転速度で所定時間維持だけでもよい。
【0032】
請求項12に記載の発明は、請求項1ないし11のいずれかにおいて、ドライバのシフトポジション操作に連動して油路を切換えるマニュアルバルブを備える場合に、前記アキュムレータを該マニュアルバルブよりも上流側に配置したことにより、上記課題を解決したものである。
【0033】
このようにアキュムレータをマニュアルバルブの上流側に配置することで、前記前進クラッチが係合するときも、又、後進クラッチが係合するときも、シフトポジションの位置に係わらず、そのとき係合される「所定のクラッチ」に対して、アキュムレータから油圧を供給することができる。
【0034】
なお、マニュアルバルブの上流側とは、油圧源側のことである。
請求項13に記載の発明は、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両であって、該再始動の際に、変速機の所定のクラッチに油圧を供給し、該クラッチを係合することにより発進可能とする車両のエンジン再始動の制御装置において、前記変速機の所定のクラッチと該所定のクラッチに油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプとを結ぶ油路に、前記エンジンの自動停止中に油圧を蓄圧可能なアキュムレータが分岐・設置され、前記エンジンの再始動時に、該アキュムレータに蓄えられた油圧を、前記所定のクラッチへの油路に供給するとともにそのアキュムレータに蓄えられた油圧が前記エンジンの自動停止中に低下した場合には、前記オイルポンプを回転させて前記アキュムレータに油圧を蓄えるように構成されていることを特徴とする車両のエンジン再始動の制御装置である。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0036】
この実施形態では、図3に示されるような車両の駆動システムにおいて、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させるとともに、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動させるようにしている。
【0037】
本実施形態では、エンジンの再始動を行い、それに伴い自動変速機の前進クラッチ(所定のクラッチ)を係合させることによって車両を発進させるシステムを採用している。
【0038】
図3は本実施形態におけるシステム構成を表した図である。
【0039】
図3において、1は車両に搭載されるエンジン、2は自動変速機である。このエンジン1には該エンジン1を再始動させるためのモータ及び発電機として機能するモータジェネレータ3が、該エンジン1のクランク軸1aに、クラッチ26、チェーン27及び減速機構Rを介して連結されている。なお、エンジンスタータをモータジェネレータ3と別に設け、エンジン始動時に、スタータとモータジェネレータ3を併用したり、極低温時にはスタータを専用に使用してもよい。
【0040】
減速機構Rは、遊星歯車式で、サンギア33、キャリア34、リングギア35を含み、ブレーキ31、ワンウェイクラッチ32を介してモータジェネレータ3の間に組込まれている。
【0041】
自動変速機2用のオイルポンプ19は、エンジン1のクランク軸1aにクラッチ26を介して連結されている。自動変速機2内には前進走行時に係合される公知の前進クラッチC1が設けられている。
【0042】
符号4はモータジェネレータ3に電気的に接続されるインバータである。このインバータ4は、スイッチングにより電力源であるバッテリ5からモータジェネレータ3への電気エネルギの供給を可変にしてモータジェネレータ3の回転速度を可変にする。また、モータジェネレータ3からバッテリ5への電気エネルギの充電を行うように切り換える。
【0043】
符号7はクラッチ26の断続の制御、及びインバータ4のスイッチング制御等を行うためのコントローラである。該コントローラ7は、エンジン及び自動変速機等をコントロールするECU(電子制御装置)80とリンクしている。このコントローラ7、ECU80には、図中の矢印線に示すように各種センサ群90(エンジン回転速度NEを検出するエンジン回転速度センサ91、車速Veを検出する車速センサ92、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ93、シフトレバー44のシフト位置を検出するシフトポジションセンサ94、ブレーキオン信号を検出するブレーキ信号センサ95、イグニッションスイッチのオン・オフを検出するイグニッションの位置を検出するセンサ96、エコランモードを検出するエコランスイッチセンサ97、後述するアキュムレータ内の油圧を検出するアキュムレータ内油圧センサ98、バッテリの充電量を検出するバッテリ充電量検出センサ99等)からの信号が入出力されている。
【0044】
次に、上記自動変速機2において前進クラッチC1を係合させる構成について説明する。
【0045】
図4は自動変速機の油圧制御装置において前進クラッチC1を係合させる構成の要部を示す油圧回路図である。
【0046】
プライマリレギュレータバルブ50は、ライン圧コントロールソレノイド52によって制御され、オイルポンプ19によって発生された元圧をライン圧PLに調圧する。このライン圧PLは、マニュアルバルブ54に導かれる。
【0047】
プライマリレギュレータバルブ50とマニュアルバルブ54とを結ぶ油路(変速機の前進クラッチC1と、前進クラッチC1に油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプと、を結ぶ油路)59には、油圧を蓄圧可能なアキュムレータ53が分岐・設置されている。又、該アキュムレータ53と油路59との間には、該アキュムレータ53と油路59とを遮断可能な切換弁57が備えられている。アキュムレータ53はピストン53a及びスプリング53bを含むもので、その蓄圧構造自体は公知のものである。又、切換弁57はシール性の高いノーマルクローズの2位置弁であり、ECU80からその制御指令を受ける。
【0048】
なお、マニュアルバルブ54を切替えることで、該マニュアルバルブ54から後進クラッチC2に油圧を供給できる。
【0049】
本実施形態では、予めエンジン運転中に(ライン圧PLが発生しているときに)、切換弁57を開にしてアキュムレータ53に油圧を蓄えておくようにする。そしてエンジンが停止しそうなときに切換弁57を閉にしてエンジン運転中に蓄圧した油圧をアキュムレータ内に確保(保持)するようにする(後述)。
【0050】
なお、この保持した油圧は、後述する急速増圧制御を実行するときに、その一態様として使用される。
【0051】
本実施形態では図に示すように前記アキュムレータ53は、マニュアルバルブ54の上流側に設置されている。これは、アキュムレータ53をマニュアルバルブ54の上流側に設置することで、アキュムレータ53から油路59を通って、前進クラッチC1,後進クラッチC2の双方に対して油圧を供給することができるからである。
【0052】
なお、上流側とは油圧源側(オイルポンプ19側)のことである。
【0053】
マニュアルバルブ54は、シフトレバー44と機械的に接続され、ここでは、前進ポジション、例えば、Dポジション、あるいは2ポジションが選択されたときにライン圧PLを前進クラッチC1側に連通させる。
【0054】
マニュアルバルブ54と前進クラッチC1との間には大オリフィス56と切換弁58が介在されている。第2切換弁58はソレノイド60によって制御され、大オリフィス56を通過してきたオイルを選択的に前進クラッチC1に導いたり遮断したりする。
【0055】
第2切換弁58をバイパスするようにしてチェックボール62と小オリフィス64が並列に組み込まれており、第2切換弁58がソレノイド60によって遮断されたときには大オリフィス56を通過してきたオイルは更に小オリフィス64を介して前進クラッチC1に到達するようになっている。なお、チェックボール62は前進クラッチC1の油圧がドレンされるときに該ドレンが円滑に行われるように機能する。
【0056】
第2切換弁58と前進クラッチC1との間の油路66には、オリフィス68を介して第2アキュムレータ70が配置されている。この第2アキュムレータ70はピストン72及びスプリング74を備え、前進クラッチC1にオイルが供給されるときに、スプリング74によって決定される所定の油圧にしばらく維持されるように機能し、前進クラッチC1の係合終了時に発生するショックを低減する。
【0057】
図5にシフトレバー44のゲート配置を示す。
【0058】
又符号94はシフトレバー44のシフトポジションセンサを示す。シフトポジションの位置を「D(ドライブ)」ポジションにすると、第1速段から第5速段(自動変速機の種類によっては第3速段や第4速段までのものもある)まで、自動的に変速を実施する。
【0059】
次に車両を停止状態に維持するためのブレーキの構成を図10に基づいて説明する。
【0060】
図10において、符号200はブレーキ操作部材としてのブレーキペダルを示している。ブレーキペダル200は油圧式ブースタ206を介してマスタシリンダ208を作動させるようになっている。マスタシリンダ208の上部にはリザーバ210が取り付けられており、このリザーバ210からポンプ214がブレーキ液を汲み上げてアキュムレータ216に高圧で蓄えるようにされており、そのアキュムレータ216に前記ブースタ206が液通路218により接続されている。
【0061】
マスタシリンダ208の内部の図示せぬ加圧室は、液通路212、244とから成る主液通路によって、前輪238を制動するブレーキ31のホイールシリンダに接続されている。一方、加圧室(図示せず)は後輪を制動するブレーキのホイールシリンダに接続されているが、この後輪系統の構成は前輪系統の構成と同一であるため図示及び説明を省略し、以下、前輪系統についてのみ説明する。
【0062】
液通路212には逆止弁222と電磁増減圧弁232とが設けられている。電磁増減圧弁232は常には液通路212と244、即ちマスタシリンダ208とホイールシリンダ240とを連通させる増圧許容状態にあるが、ソレノイド230に中間的な電流が供給されることによりマスタシリンダ208とホイールシリンダ240との連通を遮断する保圧状態に切り換えられ、更にソレノイド230に大電流が供給されることによってホイールシリンダ240をリザーバ210に連通させる減圧許容状態に切り換えられる三位置電磁弁となっている。
【0063】
上記電磁増減圧弁232をバイパスするバイパス通路224には逆止弁226が設けられており、ホイールシリンダ240のブレーキ液はこのバイパス通路224を経てマスタシリンダ208へ環流し得るようにされている。
【0064】
なお、バイパス通路224には、ブレーキ31をかけたときに、そのままホイールシリンダ240にブレーキ液を閉じ込めておけるようにするためのブレーキ圧ホールド電磁弁228が備えられている。このブレーキ圧ホールド電磁弁228があることによって、ブレーキペダル200を離した状態でブレーキを効かせておくようにさせておくような制御が可能である。
【0065】
上記通路212の逆止弁222を経た後の部分には、電磁閉開弁220を介して前記アキュムレータ216が接続されている。電磁閉開弁220は常にはアキュムレータ216と液通路212との連通を遮断する状態にあるが、上記電磁増減圧弁232の作動開始と同時に開状態とされ、アキュムレータ216から高圧のブレーキ液が電磁増減圧弁232に供給されるようになっている。このアキュムレータ216から供給される高圧のブレーキ液がマスタシリンダ208に流入することは、逆止弁222によって阻止される。
【0066】
なお、符号236は前輪238の回転速度を検出する回転速度センサ、204はブレーキペダル200が踏み込まれたことを検出するブレーキスイッチ、202はブレーキペダル200の操作力を検出するロードセル、234はブレーキ圧を制御する制御装置である。なお、この制御装置234は前述したコントローラ7とリンクしている。
【0067】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0068】
エンジン始動時には電磁クラッチ26が接続状態とされ、モータジェネレータ3を駆動してエンジンを始動する。このときブレーキ31をオンにし、クラッチ32をオフにすることでモータジェネレータ3の回転は減速機構Rのサンギア33側からキャリア34側に減速して伝達される。これにより、モータジェネレータ3とインバータ4の容量を小さくしてもエンジン1をクランキングするのに必要な駆動力を確保できる。エンジン1の始動後は、モータジェネレータ3は発電機として機能し、例えば車両の制動時においてバッテリ5に電気エネルギを蓄える。
【0069】
エンジン始動時にはモータジェネレータ3の回転速度をコントローラ7が検出し、インバータ4に対し、モータジェネレータ3の回転がエンジン1を始動するのに必要なトルクと回転速度となるようにスイッチング信号を出力する。例えばエンジン始動時にエアコンスイッチの信号がオンとなっていれば、エアコンオフ時に比べてより大きなトルクが必要であるから、コントローラ7は大きなトルク及び回転速度でモータジェネレータ3が回転できるようにスイッチング信号を出力する。
【0070】
エコランモード信号がオンとなった状態で所定のエンジン停止条件が成立すると、コントローラ7はエンジン1に燃料の供給をカットする信号を出力し、エンジンを停止させる。エコランモード信号は、車室内に設けられたエコランスイッチ97を運転者が押すことによってコントローラ7に入力される。エコランモードでのエンジンの停止条件としては、「車速が零」、「アクセルオフ」、「ブレーキオン」「バッテリ5の充電量が所定値以上」であることが一例としてあげられる。
【0071】
なお、本実施形態ではシフトポジションに関係しては、例えば「シフトレバー44のポジションがDである」という条件や「シフトレバー44のポジションが「N」または「P」(非駆動ポジション)である」という条件を設定してもよく、特に限定しない。
【0072】
エコランモードでエンジン1が自動停止した状態では、コントローラ7は電磁クラッチ26に切断の制御信号を出力しており、自動変速機2とエンジン1とは動力非伝達状態にある。なお、エンジン1が停止中でもエアコンやパワーステアリングは作動させておきたい場合は、パワーステアリング用ポンプ、エアコン用コンプレッサの負荷等が考慮されたトルクでモータジェネレータ3が回転するように、コントローラ7はインバータ4に対して相応のスイッチング信号を出力する。
【0073】
次に図4に基づいて本実施形態における油圧回路の作用について説明する。
【0074】
エンジンの停止後は、それに連動して動作するオイルポンプ19も停止するため、前進クラッチC1は開放され、該前進クラッチC1への油路内のライン圧PLも低下する。そのため油路59、66には油圧が保たれない。しかし、本実施形態では、前述したように切換弁57を閉としているため、アキュムレータ53内には油圧が確保される。
【0075】
このようなシステムにおいて、まずエンジンが停止するまでの油圧について説明する。
【0076】
図6は、エンジンの自動停止条件が成立したときの前進クラッチC1の油圧のドレン特性、エンジン回転速度(=オイルポンプの回転速度)NE、車輪の制動のためのブレーキ圧のホールド状態の関係を示している。
【0077】
時刻t11でエンジンの停止指令が出されると、若干の遅れT12をもって時刻t12からエンジン回転速度NE(=オイルポンプの回転速度)は徐々に低下する。一方、前進クラッチC1の方のドレン特性は、エンジン1の停止指令が時刻t11で出された後(たとえオイルポンプ19の回転速度がエンジン回転速度NEと同様に低下したとしても)油圧はより長めの期間T13だけそのまま維持され、時刻t14から急激に低下する特性となる。
【0078】
又、本実施形態では、このエンジンの自動停止の開始時にアキュムレータ53から油圧の放出を防止するべく切換弁57を制御する。具体的には該切換弁57を閉にすることによりアキュムレータ53から油圧が抜けることを阻止し、油圧を保持するようにする。この保持した油圧は、後述するようにエンジン再始動の際に実施する急速増圧制御に利用される。
【0079】
なお、切換弁57の閉制御の具体的な実施タイミングは、一例としてエンジン回転速度NEが所定値NE2を下回った時点としてもよく、また、エンジンの自動停止指令が出力された時刻t11からとしてもよい。なお、所定値NE2はC1クラッチ油圧が低下を開始する時刻t13以前に設定するものとする。
【0080】
なお、これは一例であって、切換弁57の閉制御の実施タイミングは、適宜の時点としてもよい。
【0081】
ところで、本実施形態ではエンジン自動停止を行う際に、エンジンの自動停止を実施する期間をアキュムレータ53に蓄えた油圧に応じて制限するようにする。なぜならば、エンジン再始動の際に、このアキュムレータ53に蓄圧された油圧を使用するからである。アキュムレータ53に油圧がある場合と、無い場合(蓄圧されていない状態)ではC1油圧の立ち上がり方が相違する。具体的には、アキュムレータ53に油圧が無い場合は、前進クラッチC1の係合が遅れることになる。そのため、エンジンが吹き上がった状態で前進クラッチC1の係合が行われることになるので係合ショックが発生し、又、前進クラッチC1の耐久性を低下させてしまう可能性がある。
【0082】
そのため、エンジンの自動停止を実施する期間をアキュムレータ53に蓄えた油圧に応じて制限するのである。
【0083】
なお、アキュムレータ53の蓄圧状態の検出は、例えばセンサ等により検出しても良く、又、エンジンが始動してからの時間や停止してからの時間等から実験によるマップや計算によって算出された値等を利用してもよい。
【0084】
ここで、図7にアキュムレータ53の蓄圧状態とエンジン自動停止時間の制限の関係の一例を示す。
【0085】
図7に示すように、蓄圧状態がアキュムレータ53で蓄圧可能な容量に対し満(フル)のときは、エンジンの自動停止時間制限をT40と設定する。また、同様に、蓄圧状態が3/4前後のときにはT30、蓄圧状態が2/4(半分)前後のときにはT20、蓄圧状態が1/4前後のときにはT10に設定する(T10<T20<T30<T40)。
【0086】
つまり、ここではアキュムレータ53の蓄圧状態から油圧の漏れ時間を想定することによって、アキュムレータ53に蓄圧されている油圧が少ないと判断された場合には、再始動の際に有効に機能し得る最低の油圧にすぐ到達すると思われるため、エンジンの自動停止期間を短く設定し、又逆に、アキュムレータ53に蓄えた油圧が多いと判断された場合には、この最低の油圧にまで低下するのに時間がかかると思われるため、エンジンの自動停止期間も長く設定できる。
【0087】
このようにすることで、前進クラッチC1の係合をスムーズに行うことができ、前進クラッチC1の耐久性を向上させることができる。なお、油圧の蓄圧状態と時間の関係は例えば比例の関係とするとよい。
【0088】
なお、図7に示すようにアキュムレータ53の蓄圧状態が零、あるいは零付近であった場合には、エンジンの自動停止の実行期間を零に設定し、エンジンの自動停止制御自体を行わないようにする。これは、前進クラッチC1への油圧の供給が遅れる可能性があるからである。
【0089】
次にエンジンの自動停止中から再始動までについて説明する。
【0090】
エンジンの停止後は、それに連動してオイルポンプ19も停止するため、前進クラッチC1は開放され、該前進クラッチC1への油路内のライン圧PLも低下し、油路59、66には油圧が保たれない。しかし、本実施形態では、前述したように切換弁57を閉としているため、アキュムレータ53内には油圧が確保されている。
【0091】
このような状態でエンジンの自動停止制御が実施されているときに、本実施形態では所定の再始動条件、例えば「エンジンの自動停止条件が1つでも満たされなくなったとき」が成立したときにエンジンを再始動するようにしている。
【0092】
又、本実施形態では、これに加えアキュムレータの蓄圧状態に関係して設定した前記エンジンの自動停止時間の制限がタイムアップ(設定時間に到達)した場合にもエンジンが再始動するようにしている。
【0093】
エンジンの再始動処理について説明する。
【0094】
所定の再始動条件が成立すると、エンジンの始動指令が出力され、エンジンの再始動処理が実施されると共に、前進クラッチC1へのオイルの供給が開始される。
【0095】
このとき本実施形態では、前進クラッチC1をできるだけ早く係合させるために、該前進クラッチC1へのオイルの供給初期にオイルの供給速度を速めるべく、アキュムレータ53の利用を含む急速増圧制御を実行する。
【0096】
ここで急速増圧制御について説明する。
【0097】
以下、3つの急速増圧制御の例を示す。
【0098】
まず、第1の急速増圧制御の手法から説明する。
【0099】
第1の急速増圧制御は、油路中のオリフィスの実質的な径を変更する。
【0100】
即ち、通常(急速増圧制御を実行しない場合)は、前進クラッチC1に油圧を供給する際に、ライン圧をマニュアルバルブ54を通過させ、大オリフィス56、小オリフィス64を通過させた後に、前進クラッチC1に供給するのに対し、第1の急速増圧制御の手法は、マニュアルバルブ54を通過させ、大オリフィス56を通過させた後に、そのまま前進クラッチC1に供給することにより、オイルの供給速度を速めるようにする。なお、この第1の急速増圧制御が実行されている段階では、スプリング74のばね定数の設定により第2アキュムレータ70は機能しない。
【0101】
一方、コントローラ7より急速増圧制御の終了指令を受けてソレノイド60が第2切換弁58を遮断制御すると、大オリフィス56を通過したライン圧PLは小オリフィス64を介して比較的ゆっくりと前進クラッチC1に供給される(従来と略同等のルート)。なお、この段階では、前進クラッチC1に供給される油圧はかなり高まっているため、第2アキュムレータ70につながっている油路66の油圧がスプリング74に抗してピストン72を図の上方に移動させる。その結果、このピストン72が移動している間、前進クラッチC1に供給される油圧の上昇が一時規制され、前進クラッチC1は非常に円滑に係合を完了できる。
【0102】
第2の急速増圧制御はアキュムレータ53の油圧を利用する。
【0103】
これが本発明に係る急速増圧制御に相当する。
【0104】
前述したように、本実施形態では油路59に油圧を蓄圧可能なアキュムレータ53を分岐・設置している。該アキュムレータ53には、エンジン運転中に油圧が蓄圧されている。
【0105】
本実施形態では、エンジンの再始動時(エンジンの再始動指令が出力されたとき)に、切換弁57を開に制御する。この結果、スプリング53bの付勢力によってピストン53aが押戻され、アキュムレータ53に蓄圧された油圧(オイル)が前進クラッチC1への油路59に供給される。
【0106】
第2の急速増圧制御の手法は、エンジンの再始動指令の出力があったすぐ直後に前進クラッチC1への油路59にオイルを供給できることに特徴があり、これにより前進クラッチC1の係合時間を短縮することができるものである。
【0107】
第3の急速増圧制御は、ライン圧の制御目標圧を高く設定する。
【0108】
具体的には、ライン圧コントロールソレノイド52でのプライマリレギュレータバルブ50の調圧値を上げて、ライン圧を上げて制御(昇圧制御)する。ライン圧の調圧値を高めるというのは、換言すれば、調圧のためのドレン量を少なくするということであり、オイルポンプ19によって発生された供給オイルを無駄なく前進クラッチC1への油路59の充填に利用することによって、前進クラッチC1を早期に係合する。
【0109】
なお、これらの第1〜第3の急速増圧制御はそれぞれ単独で行っても良く、また、併用して実行してもよい。
【0110】
ここで、前進クラッチC1の油圧供給特性、エンジン回転速度NE、急速増圧制御タイミング、タービン回転速度NTの関係を図8に示す。
【0111】
図8は、エンジンの再始動処理を実行し、該再始動処理1回でエンジンが始動したときの関係図である。
【0112】
図8において、細線は急速増圧制御を実行しなかった場合、太線は実行した場合をそれぞれ示している。また、Tc、Tc′は前進クラッチC1のクラッチパックが詰められる期間、Tac、Tac′はアキュムレータ70が機能している期間に相当している。また、Tfastと付された部分が急速増圧制御を実行している期間(実行時間)を示している。この期間Tfastは、定性的には前進クラッチC1の図示せぬピストンが、いわゆるクラッチパックを詰める期間に対応する。
【0113】
なお、本実施形態では、エンジン再始動は油圧がアキュムレータ53に蓄圧されている間に行うようにする。なぜならば、アキュムレータ53に油圧が蓄圧されていないときにエンジンの再始動を行うと、前進クラッチC1の係合が遅れる可能性があるからである。
【0114】
このようにすることで、エンジン再始動指令があったときに、所定クラッチC1に対し、素早く油圧を供給でき、クラッチの係合の遅れやエンジンの吹き上がりなどを防ぐことができる。
【0115】
本実施形態では、さらにアキュムレータ53に蓄えられた油圧が低下したときには、エンジンの再始動処理を行い、切換弁57を制御することによりアキュムレータ53の油圧を補うようにする。
【0116】
このようにすることで、エンジン再始動時にはアキュムレータに常に蓄圧を確保させておくことができ、クラッチの係合遅れによるエンジンの吹き上がりを防止し、応答性の向上、クラッチの耐久性を向上させることができる。
【0117】
アキュムレータの油圧を補う方法としては、基本的にはエンジンを始動を行いオイルポンプを作動させ油圧を発生させるが、例えば、モータジェネレータ3のみを作動させることによってオイルポンプ19を作動させ、自動変速機の入力軸の回転速度を上げるようにしてもよい。この場合、クラッチ26を切っておくとエンジンを回転させずに済むので、モータジェネレータ3の負担を軽減することができる。なお、エンジンの始動によらずにオイルポンプ19を回転させるときは、該オイルポンプ19の回転速度は必ずしもエンジンのアイドル回転相当速度まで上げる必要はない。
【0118】
なお、何らかの原因で、アキュムレータ53に蓄圧がないと判断された場合には、次のような制御を行う。
【0119】
シフトポジションが「N」であったときには、そのポジションにてエンジンを再始動しても特に問題がないため、そのままエンジンの再始動を許可する。しかしながら、シフトポジションが例えば駆動ポジションの「D」であった場合には、前進クラッチC1の係合の遅れや、それによるエンジンの吹き上がりが発生する可能性があるので、例えば、エンジントルクを抑制(エンジントルクダウン制御)しながらエンジンを始動させるようにする。具体的には、公知の電子スロットル弁を制御したり、または、遅角制御を実施すればよい。
【0120】
他の方法としては、駆動ポジションの「D」ではエンジンの始動をできないように設定することも考えられる。これは、前進クラッチC1の耐久性を重要視するためである。このような場合に、エンジンを再始動を許可する条件は、シフトポジションを非駆動ポジションの「P」又は「N」にシフトし、ブレーキオンの信号がオンされているのが検出されたときにエンジンの再始動を実施できるようにする。
【0121】
このようにすることで、前進クラッチC1の係合の遅れによるエンジンの吹き上がりを一切生じさせることなくエンジンの再始動を行うことができ、前進クラッチC1の耐久性を向上をさせることができる。
【0122】
そのため本実施形態では、エンジンの再始動が成功したか否かを判断する手段を備え、急速増圧制御実行後、該判断が成功でなかったと判断されたときには、一旦、エンジンの再始動処理を中止すると共に、アキュムレータ53から油圧の放出を防止するべく切換弁57を閉にする制御を行う。
【0123】
このようにすることで、アキュムレータ53から油圧が放出されてしまうことを防ぐことができ、再度、エンジンの再始動処理を試みるときに、該アキュムレータ53から急速増圧制御を実行することができる。
【0124】
なお、切替弁57の閉制御の実施タイミングは、エンジンの再始動が失敗に終わったと判断されたときとすればよい。あるいはエンジン回転速度から失敗を判断してもよい。
【0125】
本実施形態では、このようにエンジンが再始動に失敗したときには再度、エンジンの再始動処理を試みるシステムを採用している。この様子を図9に示す。
【0126】
図9では、時刻t3にて次のエンジン再始動(2度目のエンジン再始動処理)の指令が出力され、時刻t4にて所定クラッチに急速増圧制御の実施と共に油圧を供給されている。
【0127】
このときの急速増圧制御は、エンジン停止時に切換弁57を閉にして漏れを防止していた油圧を、切換弁57を再び開にすることでアキュムレータ53から前進クラッチC1に供給することにより行うようにする。なお、この場合は、油路中にオイルが残存している恐れがあるため、急速増圧の時間を制限する等の対応をとってもよい。
【0128】
このようにすることで、エンジン再始動が2回目であっても前進クラッチC1を応答性良く係合することができる。
【0129】
なお、ここでもエンジンの再始動ができなかった場合には、再度、同様のエンジン再始動処理を繰り返すようにする。もしここで、エンジンの再始動処理が例えば4回繰り返されても、かからなかった場合には、それ以上再始動処理を行ってもかかる可能性は少ないと判断し、エンジンの再始動処理を止めるように設定する。
【0130】
なお、図9は、2回目でエンジン再始動処理を行ったときに成功した例を示したものである。
【0131】
エンジンの再始動処理が成功したと判断された場合には、エンジン回転速度NEはアイドル回転速度(+α)NETGTとなるように回転が上昇し、前進クラッチがC1が係合される。
【0132】
最後に、上記コントローラ7によって実行される急速増圧制御に関する制御フローについて説明する。
【0133】
図1において、ステップ520では各種センサからの入力信号が処理される。例えば、エコランスイッチが入っているかどうかや、シフトポジションセンサからの信号等である。
【0134】
ステップ530では、エンジン1が自動停止中か否かを判定する。エンジンの自動停止条件に関しては前述した通りであるのでここでは省略する。
【0135】
エンジン1が自動停止中でない場合には、そのままリターンし、エンジン自動停止中であると判断されたときにはステップ540に進む。
【0136】
ステップ540にてエンジン1を再始動するための条件が成立しているか否かを判断する。再始動するための条件は前述した通りである。エンジンの再始動条件が成立していないならば、エンジン1の再始動を行わないため自動停止制御を継続し(ステップ630)、アキュムレータ53の蓄圧があればそのままリターンし、蓄圧がなければオイルポンプ19を一時駆動するかエンジンを再始動する(ステップ650)。
【0137】
エンジンの再始動条件が成立しているときには、ステップ550へ進み、アキュムレータに蓄圧があるか否かを判断する。ステップ550にてアキューム53に蓄圧があった場合には、ステップ570へ進む。
【0138】
ところで、本実施形態では、前述したようにアキュムレータ53に油圧が無くなる前にオイルポンプ19を駆動するように制御を行っているが、何らかの原因でアキュムレータ53の蓄圧が低下した場合には、シフトポジションが非駆動ポジションの「P」又は「N」で且つ、ブレーキがオンでないとエンジンが再始動しないように切換えるか、再始動時にトルクダウンを実行するように切換える(ステップ560)。
【0139】
このようにすることで、エンジンの吹き上がりを抑えることができ、前進クラッチC1の耐久性も向上させることができる。
【0140】
ステップ570では切換弁57の開制御等の急速増圧制御を実行する。
【0141】
ステップ580ではエンジンの再始動制御を実施する。
【0142】
ステップ590ではステップ580のエンジン再始動処理に対し、エンジンが再始動したか否かを判断する。
【0143】
ここで、エンジンが再始動した場合には、ステップ600へ進み、エンジンの再始動制御を終了し、そのままリターンする。なお、切換弁57は開のままである。
【0144】
ステップ590でエンジンの再始動が失敗に終わった場合には、ステップ610へ進む。ステップ610では、エンジンの再始動処理を一時中止(中断)する。このとき、エンジンは運転していないので、前進クラッチC1への油路59,66には油圧が放出されてしまうことから、ここで切換弁57を閉にし(ステップ620)、アキュムレータ53から油圧が抜けないように制御する。
【0145】
その後は、アキュムレータ53に蓄圧が判断されるまでステップ570経由でステップ550に戻り、再度、同様な作業を行う。
【0146】
次に図2の説明をする。
【0147】
図2はエンジンが運転中に回るルーチンである。
【0148】
ステップ720にて、各種入力信号の処理が行われる。ステップ730では、エンジンの自動停止条件が成立したか否かを判断する。エンジンの自動停止条件に関しては前述した通りである。エンジンの自動停止条件が不成立な場合には、そのままリターンし、エンジンの自動停止条件が成立した場合には、ステップ740へ進みアキュムレータ53に蓄圧があるか否かを検出する。この検出に関しては、圧力センサを設置しても良く、エンジン始動してからの時間等によって計算式により算出しても良い。
【0149】
ステップ740で、アキュムレータ53に蓄圧があったと判断されたときには、ステップ760へ進む。
【0150】
ステップ760では、エンジンの自動停止期間を、該アキュムレータ53に蓄えた油圧に応じて制限するようにする。その制限に関しては、図7にて説明した通りである。ステップ770では、エンジンの自動停止を実施する。
【0151】
このとき、ブレーキ圧ホールド電磁弁228を閉にすることでホイールシリンダ240にブレーキ液を閉じ込めておき、ヒルホールド制御を実施してもよい。
【0152】
なお、エンジン自動停止を行う際には、切換弁57を閉じることにより、アキュムレータ53内に油圧を閉じ込めるようにする(ステップ780)。
【0153】
なお、本発明は、電動オイルポンプを持たないハイブリッド車においても同じ課題を有するので適用できる。
【0154】
【発明の効果】
本発明によれば、係合までの時間を短縮及び、エンジンの再始動時の応答性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両のエンジン自動停止制御の実施形態の制御内容の一例を示すフローチャート
【図2】上記同様、本発明に係る車両のエンジン自動停止制御の実施形態の制御内容の一例を示すフローチャート
【図3】本発明が適用された車両のエンジン駆動装置のシステム構成図
【図4】実施形態の制御の中の急速増圧制御を行うための油圧制御装置の要部を示す油圧回路図
【図5】シフトレバーのゲート位置を表すシフトポジション配列図
【図6】エンジン停止指令後の前進クラッチの油圧、エンジン回転速度、ブレーキ圧のホールド状態の関係を表したグラフ
【図7】アキュムレータの蓄圧状態とエンジン自動停止時間制限の関係の一例を示した線図
【図8】同実施形態において、前進クラッチのオイルの供給特性及びエンジントルク等を時間軸に沿って示したグラフ
【図9】1回目のエンジン再始動処理が失敗に終わったときにおける前進クラッチの油圧供給特性、エンジン回転速度、急速増圧制御タイミング、タービン回転速度の関係を示したグラフ
【図10】ブレーキの構成を表した油圧回路図
【符号の説明】
1…エンジン
2…自動変速機
3…モータジェネレータ
4…インバータ
5…バッテリ
19…オイルポンプ
53…アキュムレータ
57…切換弁
C1…前進クラッチ
NE…エンジン回転速度
TE…エンジントルク
Claims (13)
- 所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両であって、該再始動の際に、変速機の所定のクラッチに油圧を供給し、該クラッチを係合することにより発進可能とする車両のエンジン再始動の制御装置において、
前記変速機の所定のクラッチと、該所定のクラッチに油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプと、を結ぶ油路に、該所定のクラッチに供給する油圧を蓄圧可能なアキュムレータを分岐・設置すると共に、
該アキュムレータと前記油路との間に、該アキュムレータと油路との間を前記エンジンの自動停止中に遮断して油圧を保持する切換弁と、
前記エンジンの再始動時に、該アキュムレータに蓄えられた油圧を前記所定のクラッチへの油路に供給するために、該切換弁を開にする制御指令を出力する手段と
を備えていることを特徴とする車両のエンジン再始動の制御装置。 - 所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両であって、該再始動の際に、変速機の所定のクラッチに油圧を供給し、該クラッチを係合することにより発進可能とする車両のエンジン再始動の制御装置において、
前記変速機の所定のクラッチと、該所定のクラッチに油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプと、を結ぶ油路に、油圧を蓄圧可能なアキュムレータを分岐・設置すると共に、
該アキュムレータと前記油路との間に、該アキュムレータと油路との間を遮断可能な切換弁を備え、
前記エンジンの再始動時に、該アキュムレータに蓄えられた油圧を、該切換弁を開にすることにより前記所定のクラッチへの油路に供給するとともに、前記エンジンの再始動の実行は、油圧が前記アキュムレータに蓄圧されている間に行い、さらに前記アキュムレータに蓄えられている油圧が低下した場合には前記エンジンの再始動を行わないように構成されていることを特徴とする車両のエンジン再始動の制御装置。 - 前記変速機のシフトポジションが非駆動ポジションでなくかつ前記車両のブレーキがオンでないことを更に条件として、前記エンジンの再始動を行わないように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- 所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両であって、該再始動の際に、変速機の所定のクラッチに油圧を供給し、該クラッチを係合することにより発進可能とする車両のエンジン再始動の制御装置において、
前記変速機の所定のクラッチと、該所定のクラッチに油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプと、を結ぶ油路に、油圧を蓄圧可能なアキュムレータを分岐・設置すると共に、
該アキュムレータと前記油路との間に、該アキュムレータと油路との間を遮断可能な切換弁を備え、
前記エンジンの再始動時に、該アキュムレータに蓄えられた油圧を、該切換弁を開にすることにより前記所定のクラッチへの油路に供給するとともに、前記エンジンの再始動の実行は、油圧が前記アキュムレータに蓄圧されている間に行い、さらに前記アキュムレータに蓄えられている油圧が低下した場合には前記エンジンの再始動時にエンジントルクダウンを実行するように構成されていることを特徴とする車両のエンジン再始動の制御装置。 - 前記エンジンの自動停止指令と同時に、該アキュムレータから油圧の放出を防止するべく前記切換弁を閉制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- 前記エンジンの運転中に前記切換弁を開にして前記アキュムレータに油圧を蓄えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- 前記エンジンの自動停止期間を、前記アキュムレータに蓄えた油圧に応じて制限することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- 前記アキュムレータに蓄えた油圧を検出し、前記アキュムレータに蓄えられた油圧が少ないことが判断された場合には前記エンジンの自動停止期間を短く設定し、前記アキュムレータに蓄えられた油圧が多いことが判断された場合には前記エンジンの自動停止期間を長く設定するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- 前記エンジンの再始動の実行は、油圧が前記アキュムレータに蓄圧されている間に行うことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- 前記エンジンが再始動処理を行ったときに、該エンジンの再始動が成功したか否かを判断する手段を備え、該判断が成功でなかったと判断されたときには、一旦、エンジンの再始動処理を中止すると共に、該アキュムレータから油圧の放出を防止するべく前記切換弁を閉制御することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- エンジン停止中に前記アキュムレータに蓄えられた油圧が低下した場合には、前記オイルポンプを回転させ、前記切換弁を制御することにより該アキュムレータの油圧を補うことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- ドライバのシフトポジション操作に連動して油路を切換えるマニュアルバルブを備える場合に、前記アキュムレータを該マニュアルバルブよりも上流側に配置したことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の車両のエンジン再始動の制御装置。
- 所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止すると共に、所定の再始動条件が成立したときに該自動停止したエンジンを再始動する車両であって、該再始動の際に、変速機の所定のクラッチに油圧を供給し、該クラッチを係合することにより発進可能とする車両のエンジン再始動の制御装置において、
前記変速機の所定のクラッチと該所定のクラッチに油圧を供給するために油圧を発生させるオイルポンプとを結ぶ油路に、前記エンジンの自動停止中に油圧を蓄圧可能なアキュムレータが分岐・設置され、
前記エンジンの再始動時に、該アキュムレータに蓄えられた油圧を、前記所定のクラッチへの油路に供給するとともにそのアキュムレータに蓄えられた油圧が前記エンジンの自動停止中に低下した場合には、前記オイルポンプを回転させて前記アキュムレータに油圧を蓄えるように構成されていることを特徴とする車両のエンジン再始動の制御装置。
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