JP3794504B2 - 刺繍機用制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば自動刺繍機等の工業用ミシンに好適に用いられる刺繍機用制御装置に関し、特に自動刺繍機等の操作性の向上を図った刺繍機用制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工業用ミシンとしては、幅広の基台上に複数のミシンヘッドが列設され、単一の駆動源を駆動することによって、該各ミシンヘッドに設けられた刺繍針を一斉に往復動させ、前記基台上の保持枠に保持された布に対して複数の刺繍,縫付等を施すいわゆる多頭式自動刺繍機が知られている。
【0003】
そして、この種の従来技術による多頭式自動刺繍機には、種々の駆動機構やサーボ機構、例えば刺繍針を上,下動させる駆動源としての主軸モータ、保持枠を移動させる枠移動用アクチュエータ、刺繍糸の色替えを行う色替え機構、刺繍糸の切断を行なう糸切り機構、さらに刺繍糸等の糸切れを検知する糸切れ検知器等が設けられている。そして、自動刺繍機は、これらを制御し、刺繍や縫付等を行うようになっている。
【0004】
このため、これら多数の機能を集中操作できるように、従来技術による多頭式自動刺繍機には専用の制御装置が設けられている。即ち、この制御装置は、駆動状況や操作メニュー等の情報やメッセージ等を表示する表示部と、刺繍機を操作する指令やデータ入力等を行う複数のスイッチと、刺繍データ等のデータのやり取りを行うディスクドライブと、上述した多数の機能を統括的に制御するマイクロコンピュータ等とから大略構成されている。
【0005】
そして、この制御装置は、例えばディスクドライブによってフロッピディスクから刺繍データ(柄データ)等を読込み、この刺繍データに基づく刺繍柄を作成すべく当該刺繍機の作動を自動的に制御する。これにより、所望の刺繍柄を実現する。さらに、該制御装置の各スイッチを操作することにより、枠移動用アクチュエータや色替え機構等を随時遠隔操作したり、先に読込んだ刺繍データに対して柄の修正,変更等を行う機能も備えている。
【0006】
また、このような刺繍機用制御装置は、上述した多数の機能全てに対応するようにスイッチを一つ一つ設けたのでは、スイッチの数が膨大になり、操作性が著しく低下する。このため、いくつかのスイッチを各機能を操作する上で都合がよい複数のグループ(モード)に大別し、グループ(モード)を切換えることによって、1つのスイッチに複数の機能を選択的に割り当てるようにしている。例えば、実際の運転に使用する機能を集めたグループAと、運転前のデータ設定等に使用する機能を集めたグループBとを設け、このグループA,Bを切換える切替専用スイッチを操作することにより、他の複数のスイッチに割り当てられる機能が選択的に切替えられるようにしたもの等である。このような方法で、少数のスイッチで多数の機能に対応させ、操作性の向上を図っている。
【0007】
しかし、前記切換専用スイッチを切替えると、他の複数のスイッチに対応する機能が変更されるため、各スイッチに現在何の機能が割り当てられているのかを作業者に把握させなければならない。そこで、従来技術による刺繍機用制御装置は、各スイッチに割り当てられた機能が何なのかを示すメニューや、各スイッチ操作に対応したメッセージ等の文字を表示部に表示するようになっており、作業者は表示部に表示されたメニューやメッセージを見ながら、スイッチ操作を行うことにより、所望の作業を実現することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による刺繍機用の制御装置では、刺繍機の多数の機能を少数のスイッチで操作できるように構成し、これらのスイッチ操作をわかり易くするために、各スイッチに割り当てられた機能を示すメニューや、各スイッチ操作に対応したメッセージ等を表示部に文字で表示し、作業者に対してスイッチ操作の経過や結果を知らせるようにしている。
【0009】
しかし、前記表示部にはメニューやメッセージが文字等で表示されるから、作業者はスイッチ操作する度に変わるメニューやメッセージの文字内容を理解しない限り、所望のスイッチ操作をすることができない。このため、これらのスイッチ操作を円滑に行う上で、作業者には熟練が必要となり、未熟な作業者にはスイッチ操作等を行うのが困難になるという問題がある。
【0010】
また、従来技術による刺繍機用の制御装置は、表示部にメニューやメッセージ等の文字を表示しているから、言語が異なる外国での使用に対処するには、メッセージ等を各国の言語に合わせなければならない。このため、制御装置としての仕様を作業者の使用言語に対応して変更しなければならず、多大な労力と時間を費やすという問題がある。
【0011】
そこで、上記問題を解決するために、特開平1−166797号公報またはこれと対応する米国特許はU.S.P4,943,906号等に記載のデータ設定装置(以下、他の従来技術という)では、各種のデータの設定または選択を行なう複数個(例えば、6個)のスイッチからなるファンクションスイッチと、該各ファンクションスイッチに割り当てる機能を手動操作で切換える切換スイッチと、各ファンクションスイッチに割り当てられている機能を図形パターンによって表示する6個の表示部とから構成し、切換スイッチの操作によって、各ファンクションスイッチに割り当てられる機能をサイクリックに切換えるようになっている。
【0012】
この際、該表示部に表示されるメニューを、各スイッチに割り当てられた機能の内容をシンボル化した絵図形パターンとし、この図形パターンを見れば、使用言語が異なる外国籍の作業者でもファンクションスイッチに割り当てられた機能を把握することができ、スイッチ操作を目視的に行うことができるようにしている。
【0013】
しかし、このような他の従来技術では、切換スイッチの切換操作により、6個のスイッチに対して多数の機能が単に切換え可能に割り当てられているに過ぎず、各機能の種類等に関連して体系的な割り当てが行われていない。このため、使用したい機能に達するまでには、切換スイッチによるスイッチ操作を何度も繰り返して行ない、表示部に表示される絵図形パターンを順次確認し続ける必要があり、検索作業に手間がかかるという問題がある。また、上記他の従来技術では、各ファンクションスイッチに対応するメニューについては絵図形パターンで表示するようにしているが、切換スイッチによる切換操作で、各ファンクションスイッチに割り当てられている機能を目視しつつ、割り当て操作しなくてはならず、必ずしも操作性を向上できないという問題がある。
【0014】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、刺繍機を制御する上で、使用頻度の高い機能を少数のスイッチに専用的に割り当てる構成とすることにより、スイッチ操作や検索作業を大幅に簡略化でき、未熟な作業者や使用言語が異なる外国籍の作業者でも容易に操作できるようにした刺繍機用制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1による発明が採用する構成は、刺繍データに基づき刺繍機本体のアクチュエータを作動制御し、刺繍柄を実現する刺繍機用制御装置において、前記刺繍機本体の作動制御に必要な多数のコマンドを記憶した記憶手段と、該記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、使用頻度の高いコマンドである柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関するコマンドが少なくとも割り当てられ、これらの各コマンドに対応する絵図形がそれぞれのスイッチ表面に描かれた複数の絵付き専用スイッチと、前記記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、該各絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンド以外の他のコマンドが、該各絵付き専用スイッチの操作に従属して選択的に割り当てられる複数の補助スイッチと、少なくとも該補助スイッチの個数に対応した個数のメニューを表示するメニュー表示領域を有する表示手段と、前記各補助スイッチにそれぞれ割り当てられた前記コマンドに対応する各メニューを、該表示手段のメニュー表示領域に絵図形パターンとしてそれぞれ表示させるメニュー図形発生手段と、前記各絵付き専用スイッチ、各補助スイッチおよび表示手段が前面側に配設された略箱形の制御装置本体とを備える構成としたことを特徴としている。
【0016】
また、請求項2の発明によると、前記表示手段には、前記各メニュー表示領域以外に前記各コマンドに対応したメッセージを表示するメッセージ表示領域を設け、さらに、前記各絵付き専用スイッチと各補助スイッチとのいずれかの操作に基づき、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして前記表示手段のメッセージ表示領域に表示させるメッセージ図形発生手段を備える構成としている。
【0017】
また、請求項3の発明によると、前記表示手段のメッセージ領域には、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして表示すると共に、前記コマンドに対応したメッセージの意味内容を示す文字を表示する構成としている。
【0019】
【作用】
請求項1の構成により、刺繍,縫付等の作業をするにあたって、柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関するコマンドのように、頻繁に使用する機能(コマンド)は各絵付き専用スイッチに割り当てられ、体系化されているため、現場の作業者が刺繍機の操作等を行う場合に、絵付き専用スイッチをその絵図形を見て確認しながら、絵付き専用スイッチを押下するだけで、該絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンドに該当する機能を簡単に作動させることができる。即ち、絵付き専用スイッチは、刺繍機の使用頻度の高い主要な機能のうち、前述した少なくとも9つの機能について絵付きの専用スイッチとして使用することができ、例えば柄番選択、速度設定、色替え、糸切り、運転制御等を、これに従属した補助スイッチの操作により容易に行なうことができる。
【0020】
また、いずれかの絵付き専用スイッチが押下されると、該絵付き専用スイッチの操作に基づいて各補助スイッチに所定のコマンドが割り当てられる。そして、メニュー図形発生手段によって表示手段のメニュー表示領域には、各補助スイッチに一対一で対応したメニューが絵図形パターンとして表示される。これにより、作業者は各補助スイッチに割り当てられたコマンドがどの機能を作動させるものなのかを即座に把握することができる。
【0021】
請求項2の構成により、メッセージ図形発生手段によって、表示手段のメッセージ表示部には、各絵付き専用スイッチまたは各補助スイッチの操作に基づいて、前記コマンドに対応したメッセージが絵図形パターンとして表示されるから、作業者はこの絵図形パターンによるメッセージを見れば、現在のスイッチ操作の内容や刺繍機の作動状況等を一見して認識することができる。
【0022】
また、請求項3の構成により、表示手段のメッセージ表示領域にメッセージを絵図形パターンで表示すると共に、このメッセージの意味内容を示す文字を表示することによって、作業者はメッセージの意味内容をより正確に把握することができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1ないし図13に基づいて説明する。なお、本実施例では、多頭式自動刺繍機用の制御装置を例に挙げる。
【0025】
図中、1は左右方向に幅広の支持台を示し、該支持台1上には複数のミシンヘッド2,2,…が左右方向に配設され、該支持台1上の右側には駆動源としての主軸モータ3が設けられている。そして、前記支持台1,各ミシンヘッド2および主軸モータ3により刺繍機本体が大略構成されている。また、該主軸モータ3の回転駆動は、主軸4を介して前記各ミシンヘッド2に伝達されるようになっている。さらに、主軸モータ3は後述するコントロールユニット18に接続され、コントロールユニット18によって回転数等の制御がなされる。
【0026】
5は支持台1上に設けられた保持枠を示し、該保持枠5は刺繍布を保持するためのものである。そして、該保持枠5は枠移動用アクチュエータ6の駆動によって、例えば前,後と左,右方向に移動するようになっている。また、枠移動用アクチュエータ6はコントロールユニット18に接続され、コントロールユニット18からの制御信号によって制御される。これにより、保持枠5が例えば柄データ(刺繍データ)に基づいて所定の位置に移動されることにより、この柄データに基づく所定の刺繍柄が作成される。
【0027】
7,7,…は各ミシンヘッド2に設けられた複数の刺繍針を示し、該各刺繍針7は主軸モータ3の駆動に基づいて上,下方向に往復動し、保持枠5に保持された刺繍布に対して運針を行うものである。また、該各刺繍針7は各ミシンヘッド2毎に複数本設けられ、各刺繍針7にはそれぞれ異なった色の刺繍糸がセットされている。そして、色替え機構8を駆動することにより各刺繍針7が選択され、様々な色の刺繍柄が作成される。
【0028】
ここで、各ミシンヘッド2には前記糸替え機構8および刺繍糸の切断を行う糸切り機構9等が設けられており、該糸替え機構8,糸切り機構9はそれぞれコントロールユニット18に接続されており、コントロールユニット18からの制御信号に基づいて制御される。
【0029】
10,10,…は各ミシンヘッド2の上側に設けられ、各刺繍糸を各刺繍針7に案内する糸案内部を示し、該各糸案内部10の背面には複数色の刺繍糸がそれぞれ巻回された複数のボビンを載置するボビン台が設けられている(いずれも図示せず)。
【0030】
11は支持台1の前側に設けられ、左右方向に伸長する運転棒を示し、該運転棒11は当該刺繍機の駆動、停止を行なうための手動スイッチを構成している。即ち、該運転棒11は支持台1に取付部材11A,11Aを介して左右方向に僅かに摺動可能に支持されており、作業者が該運転棒11を例えば左方向に摺動変位させると、刺繍機の駆動が開始され、右方向に摺動変位させると刺繍機が停止されるようになっている。
【0031】
12は支持台1上の右側に搭載された刺繍機用制御装置(以下、制御装置12という)を示し、該制御装置12は略箱形の制御装置本体13と、該制御装置本体13の前面下側に設けられ、後述する絵付き専用スイッチ21A〜21Jおよび補助スイッチ22A〜22D等が配設された操作部14と、該操作部14の上側に設けられた表示部15と、前記操作部14の下側に配設されたディスクドライブ16と、前記制御装置本体13の裏面に設けられた複数の外部機器接続用スロット17と、前記制御装置本体13の内部または支持台1の背面側等に設けられたコントロールユニット18とから大略構成されている。
【0032】
ここで、前記コントロールユニット18はCPU,メモリ等から構成され、該コントロールユニット18の入,出力側には図3に示すように、主軸モータ3,枠移動用アクチュエータ6,色替え機構8,糸切り機構9,運転棒11,操作部14(絵付き専用スイッチ21A〜21J,補助スイッチ22A〜22D等),表示部15,ディスクドライブ16,テープリーダ19,テープパンチャ20等がインターフェース(図示せず)を介してそれぞれ接続されている。
【0033】
また、該コントロールユニット18の内部にはROM等のメモリからなる記憶手段としての第1の記憶エリア18Aが設けられている。そして、該記憶エリア18A内には、刺繍機本体の作動制御に必要な多数のコマンドと、該各コマンドに対応した絵図形パターン(図4)と、後述の図5ないし図7に例示したような処理を行うプログラムと、該コントロールユニット18に接続された前記主軸モータ3,枠移動用アクチュエータ6等の各駆動機構を制御する専用プログラム等とが記憶されている。さらに、該コントロールユニット18の内部にはRAM等のメモリからなる記憶手段としての第2の記憶エリア18Bが設けられ、該記憶エリア18Bには刺繍データとしての柄データを書替え可能に記憶する。
【0034】
また、ディスクドライブ16はフロッピディスク等に記憶された柄データをコントロールユニット18の記憶エリア18Bに読込んだり、該記憶エリア18Bに記憶された柄データをフロッピディスクに書込んだりするものである。テープリーダ19は紙テープに記憶された柄データをコントロールユニット18の記憶エリア18Bに読込むもので、テープパンチャ20は記憶エリア18Bに記憶された柄データに基づいて紙テープをパンチングするものである。また、外部機器接続用スロット17はRS232C,SCSI等の規格に基づくものであり、通信回線等を介して他の刺繍機または外部記憶装置等とコントロールユニット18との間でデータのやり取りを行うものである。
【0035】
次に、前記制御装置12の操作部14,表示部15について説明する。
【0036】
まず、操作部14には、以下に示すスイッチが設けられている。
【0037】
21A〜21Jは操作部14上に配設された9つの絵付き専用スイッチを示し、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jは、前記コントロールユニット18の記憶エリア18Aに記憶された多数のコマンドのうち、使用頻度の高いコマンドが割り当てられ、これらのコマンドを実行させるための専用スイッチとなっている。また、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jの表面には図2に示すように、割り当てられたコマンドに対応した絵図形が描かれている。
【0038】
即ち、絵付き専用スイッチ21Aには柄データの入出力等の設定に関する機能を呼び出すコマンドが割り当てられ、該絵付き専用スイッチ21Aの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、例えばディスクドライブ16を介してフロッピディスクから柄データを読込むときには、該絵付き専用スイッチ21Aを押下して行う。また、テープリーダ19,テープパンチャ20を介して柄データのやり取りを行うときにも該絵付き専用スイッチ21Aを押下する。
【0039】
次に、絵付き専用スイッチ21Bには柄データの選択に関する機能を呼び出すコマンドが割り当てられ、該絵付き専用スイッチ21Bの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、例えばコントロールユニット18の記憶エリア18B内に記憶された複数の柄データから所望の柄データを選択する場合には、該絵付き専用スイッチ21Bを押下して行う。
【0040】
また、絵付き専用スイッチ21Cには手動(マニュアル)操作に関する機能を呼び出すコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Cの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、例えば、アップリケ等の置縫いや枠交換等は該絵付き専用スイッチ21Cを押下して行う。
【0041】
また、絵付き専用スイッチ21Dには空縫いに関する機能を呼び出すコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Dの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、空縫いを行うときには該絵付き専用スイッチ21Dを押下して行う。
【0042】
次に、絵付き専用スイッチ21Eには主軸モータ3の回転数(速度rpm)を制御するコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Eの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、主軸モータ3の回転数を変更するときには該絵付き専用スイッチ21Eを押下して行う。
【0043】
一方、絵付き専用スイッチ21Fには色替え機構8を制御するコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Fの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、刺繍糸の色を変更するときには該絵付き専用スイッチ21Fを押下して行う。
【0044】
また、絵付き専用スイッチ21Gには糸切り機構9を制御するコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Gの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、刺繍作業の途中で刺繍糸を切断するときには該絵付き専用スイッチ21Gを押下して行う。
【0045】
さらに、絵付き専用スイッチ21Hには高速色替え(例えば、色指定の変更等)を制御するコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Hの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、例えばボビン台にセットされた刺繍糸の色に対応させて色指定データを順次または一括変更するときには該絵付き専用スイッチ21Hを押下し、刺繍糸の色指定変更等を行う。
【0046】
さらにまた、絵付き専用スイッチ21Jは運転準備モードと運転モードとに運転切換を行なうコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Jの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。ここで運転モードとは、刺繍機本体をいつでも運転が開始できる状態にするモードであり、該絵付き専用スイッチ21Jを押下し、運転モードに切換えた後は、運転棒11を操作すれば刺繍機の運転を開始することができる。また、運転準備モードとは、運転モード以前に刺繍柄の柄データの設定等を行なうための運転準備の状態をいう。
【0047】
22A〜22Dは操作部14上の上側に列設された4つの補助スイッチを示し、該各補助スイッチ22A〜22Dには、前記コントロールユニット18の記憶エリア18Aに記憶された各コマンドのうち、前記各絵付き専用スイッチ21A〜21Jに割り当てられたコマンド以外のコマンドが、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jによるコマンドに従属して選択的に割り当てられている。
【0048】
23A〜23Eは枠移動用スイッチを示し、該各枠移動用スイッチ23A〜23Eは、保持枠5を手動操作して移動させるときに操作するスイッチである。24A,24Bは電源スイッチを示し、該電源スイッチ24AはON用のスイッチであり、電源スイッチ24BはOFF用のスイッチである。
【0049】
また、表示部15は、LCD(液晶ディスプレイ),CRT等から構成され、文字、絵図形等を表示するものである。また、該表示部15は下側位置のメニュー表示領域15Aと上側位置のメッセージ表示領域15Bとにソフトウェア的に分割されている。
【0050】
そして、メニュー表示領域15Aは、各補助スイッチ22A〜22Dと上,下に近接して配置された4個の表示面からなり、該メニュー表示領域15Aには、図8ないし図11に示すように、前記各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドに対応した各メニューが絵図形パターンとしてそれぞれ表示される。また、メッセージ表示領域15Bには、前記各絵付き専用スイッチ21A〜21Jまたは各補助スイッチ22A〜22Dのいずれかが押下されたときに、これによって実行されるコマンドに対応したメッセージが図8ないし図12に示すように絵図形パターンとして前記表示部15のメッセージ表示領域15Bに表示される。
【0051】
ここで、「コマンド」とは、制御装置12および刺繍機本体に備えられた各機能を呼び出す処理命令であり、各機能に一対一に対応づけられ、コントロールユニット18の記憶エリア18Aに記憶されている。そして、各コマンドのうち、使用頻度の高いものは上述の如く各絵付き専用スイッチ21A〜21Jに割り当てられ、それ以外のコマンドは前記補助スイッチ22A〜22Dに選択的に割り当てられている。そして、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jや補助スイッチ22A〜22Dを押下することにより、いずれかのコマンドが選択されると、当該コマンドに対応した機能が実行される。
【0052】
また、各コマンドにはそれぞれに絵図形が対応して設けられている。この絵図形は、各コマンドの選択によって作動する機能やそれに関連してイメージされるものをグラフィック化したものである。
【0053】
そして、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jに割り当てられた各コマンドの絵図形は、上述した如く各絵付き専用スイッチ21A〜21Jの表面に形成されている。また、各補助スイッチ22A〜22Dに選択的に割り当てられるコマンドの絵図形は、表示部15のメニュー表示領域15Aに絵図形パターンとして表示される。即ち、コントロールユニット18の記憶エリア18Aには、図4に示すような絵図形パターンがデータとして記憶されている。そして、各絵付き専用スイッチ21A〜21J等の操作に従って、例えば図8ないし図11に示すように、表示部15のメニュー表示領域15Aには、各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられた各コマンドの内容が絵図形パターンとして表示される。
【0054】
例えば、データ設定等の機能が割り当てられた絵付き専用スイッチ21Aが押下されたとする。このときには、各補助スイッチ22A〜22Dには、絵付き専用スイッチ21Aに従属して予め割り当てられた柄データの入出力を行うコマンドがそれぞれ割り当てられ、表示部15には図8,図9のような表示が行なわれる。
【0055】
即ち、図8では、表示部15のメニュー表示領域15Aには絵図形パターンa,b,c,dがメニューとして、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンiがメッセージとしてそれぞれ表示される。また、図9では、表示部15のメニュー表示領域15Aには絵図形パターンe,f,g,hがメニューとして、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンaがメッセージとしてそれぞれ表示される。
【0056】
ここで、図8の例を詳述すると、この図8は柄データの入出力の設定を行うモードを示す状態であり、補助スイッチ22Aに割り当てられたコマンドの内容は柄データの記憶媒体から記憶エリア18Bに柄データを読込むことを示しており、補助スイッチ22Aの上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンaが表示される。また、補助スイッチ22Bに割り当てられたコマンドの内容は、柄データを記憶エリア18Bから他の柄データ記憶媒体、例えばフロッピディスクとか紙テープ等に出力することを示しており、補助スイッチ22Bの上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンbが表示される。また、補助スイッチ22Cに割り当てられたコマンドの内容は、フロッピディスク内の柄番のリストを柄番、柄名、針数等として表示するための機能を示しており、補助スイッチ22C上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンcが表示される。さらに、補助スイッチ22Dに割り当てられたコマンドの内容は、メモリに追加書込みを行なうモードを示しており、補助スイッチ22D上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンdが表示される。
【0057】
一方、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンiが表示される。これは、現在の表示(図8)が、柄データの入出力の設定等の機能を有する絵付専用スイッチ21Aが操作されたことを示すメッセージである。
【0058】
また、図9の例を詳述すると、図8において補助スイッチ22Aが押下されることにより、画面が図8から図9に切換えられた状態を示しており、補助スイッチ22Aに割り当てられたコマンドの内容は、ディスクドライブ16を介して柄データの入出力を行うものであり、補助スイッチ22A上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンeが表示される。また、補助スイッチ22Bに割り当てられたコマンドの内容は、テープリーダ19/テープパンチャ20を介して柄データの入出力を行うものであり、補助スイッチ22B上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンfが表示される。さらに、補助スイッチ22Cに割り当てられたコマンドの内容は、例えば通信回線を介する外部機器との間で柄データの入力を行うものであり、補助スイッチ22C上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンgが表示される。さらにまた、補助スイッチ22Dに割り当てられたコマンドの内容は、保持枠5を手動操作で枠移動させながら柄データを変更して記憶させるものであり、補助スイッチ22D上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンhが表示される。
【0059】
一方、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンaが表示される。これは、現在の表示(図9)が柄データの読込みに関するスイッチ操作をしていることを知らせるためのメッセージである。
【0060】
また、別の例を挙げると、色替え機構8を制御するコマンドが割り当てられた絵付き専用スイッチ21Fが押下されたとする。このときには、各補助スイッチ22A,22B,22Dには、絵付き専用スイッチ21Fに従属して予め割り当てられた色替え機構8を制御するためのコマンドがそれぞれ割り当てられる。この結果、図11に示すように、表示部15のメニュー表示領域15Aには絵図形パターンj,k,mがメニューとして表示され、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンn,pがメッセージとしてそれぞれ表示される。
【0061】
即ち、図11の例で、補助スイッチ22Aに割り当てられたコマンドの内容は色替え機構8を正方向に直接作動させ、補助スイッチ22Bに割り当てられたコマンドの内容は色替え機構8を逆方向に直接作動させ、該各補助スイッチ22A,22Bによって各ミシンヘッド2の刺繍針7の選択(刺繍糸の色替え)をするものであり、補助スイッチ22A,22B上側のメニュー表示領域15Aには、作動の方向を示す絵図形パターンj,kが表示されている。また、補助スイッチ22Dに割り当てられたコマンドの内容は、補助スイッチ22A,22Bを操作して変更した刺繍針7の針番をコントロールユニット18の記憶エリア18Bに記憶するためのコマンド(確定コマンド)であり、補助スイッチ22D上側のメニュー表示領域15Aにはその機能を表す絵図形パターンmが表示される。なお、補助スイッチ22Cには何のコマンドも割り当てられていない。
【0062】
一方、メッセージ表示領域15Bには、記憶エリア18B内に記憶された柄データの柄番が「01」番であることを示す絵図形パターンn、色替え機構8で選ばれている針番が「01」番であることを示す絵図形パターンp、その他に刺繍柄の名前や運針数等の作業に必要なデータが表示される。
【0063】
また、コントロールユニット18の記憶エリア18Aに記憶された絵図形パターンの中には、図形だけでなく文字,記号またはこれらを結合したものも含まれている。ここで用いられる文字は、使用言語の如何に拘らず理解できる程度の言うなれば万国共通化した文字であり、図4中の絵図形パターンa,gには「IN」の文字が含まれており、絵図形パターンbには「OUT」の文字が含まれている。これらは一見して把握することができる文字であると共に、英語が使用言語でない国籍の作業者であっても容易に理解できる文字である。また、これらの文字の中には、当業者間で慣用化した名称等も含まれており、例えば、図4中の絵図形パターンrの「MSU」は「機械セットアップ」の略であり、絵図形パターンsの「MC」は「機械条件」の略である。これらは当業者で一般的に用いられる略称であるため、一見してそれと把握できる。
【0064】
なお、図4は絵図形パターンの一例であり、コントロールユニット18の記憶エリア18A内には、図4に示す絵図形パターンの他にも拡大,縮小,交互縫い(靴下縫い),反転,配列,ボーリング,帽子枠,原反,枠限界,刺繍柄表示等に関するメニューまたはメッセージを表わす絵図形パターンが記憶されている。
【0065】
本実施例による刺繍機用制御装置は上述のような構成を有するもので、次にその作動について図5ないし図7に示す流れ図に沿って説明する。
【0066】
図5に示す流れ図は刺繍機本体の運転前のデータ設定を行う場合の運転準備処理を示したものであり、まず、これについて説明する。
【0067】
即ち、電源スイッチ24Aが押下され、電源が投入されると、イニシャライズルーチン等が実行された後、図5に示す運転準備処理が実行される。
【0068】
ここで、ステップ1では、絵付き専用スイッチ21A〜21Jのうちいずれかが押下される。
【0069】
次に、ステップ2では押下された絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンドが刺繍機本体の各駆動機構等を即時に作動させるコマンドか否かを判定する。
【0070】
そして、ステップ2で「YES」と判定された場合は、ステップ3に移行し、当該コマンドが実行され、当該コマンドに対応した機能の絵図形パターンが表示部15のメッセージ表示領域15Bにメッセージ表示される。そして、ステップ4でこのコマンドによる機能が即時に作動する。
【0071】
例えば、絵付き専用スイッチ21Gには糸切り機構9を即時作動させるコマンドが割り当てられているものとする。そして、前記ステップ1で、この絵付き専用スイッチ21Gが押下された場合は、ステップ2で「YES」と判定され、ステップ3,4に移行して、実際に糸切り機構9が作動される。そして、糸切りが行われた後に処理はステップ1に戻る。
【0072】
一方、ステップ1で絵付き専用スイッチ21Aが押下された場合を例に挙げ説明する。この場合は、ステップ2では「NO」と判定されるから、ステップ5に移行する。そして、ステップ5では、絵付き専用スイッチ21Aの操作に従属した各コマンドが各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられ、表示部15のメニュー表示領域15Aに、それぞれのコマンドに対応したメニューが絵図形パターンとして表示されると共に、メッセージ表示領域15Bに相応のメッセージが絵図形パターンとして表示される。
【0073】
この例では、絵付専用スイッチ21Aを押下した場合で、表示部15のメニュー表示領域15Aには図8に示すような絵図形パターンa,b,c,dが表示される。
【0074】
これにより、作業者は各補助スイッチ22A〜22Dのうちいずれをスイッチ操作すればよいかを絵図形パターンa,b,c,dから容易に把握することができる。即ち、各補助スイッチ22A〜22Dと上下に対応づけられて表示された4つの絵図形パターンa,b,c,dは、それぞれの補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドの内容を示すものであり、この場合、前述したように絵図形パターンaは補助スイッチ22Aに 割り当てられたコマンドが柄データの読込みに関するコマンドであることを示している。また、表示部15のメッセージ表示領域15Bには絵図形パターンiが表示される。この絵図形パターンiは、以前に絵付き専用スイッチ21Aが押下され、現在柄データの入出力等の設定を行っていることを示すメッセージである。即ち、このことを容易に認識させるために、該絵図形パターンiは、絵付き専用スイッチ21Aの表面に描かれた絵図形と同一となっている。
【0075】
そして、ステップ6で、各補助スイッチ22A〜22Dのうち、いずれかが押下され、ステップ7では、押下された補助スイッチに割り当てられたコマンドが確定コマンドか否かを判定する。そして、「NO」と判定された場合は、ステップ5に戻り、「YES」と判定された場合はステップ8に移行する。なお、確定コマンドについては後述する。
【0076】
ここで、ステップ5〜ステップ7の処理について、柄データの媒体をフロッピディスクとし、ディスクドライブ16を介して、該フロッピディスク内の柄データを該フロッピディスクからコントロールユニット18の記憶エリア18Bに読込む場合の作業を例に挙げて説明する。この場合、フロッピディスク内の柄データ番号(以下、柄番という)を「10」とし、この柄番「10」を記憶エリア18B内の柄番「01」として読込むものとする。なお、本実施例の場合、フロッピディスクには柄番「01」〜「36」までの36種類の柄データを記憶し、刺繍機側の記憶エリア18Bには柄番「01」〜「10」までの10種類の柄データを記憶できるものとする。
【0077】
まず、柄データの入出力制御を行なうために、絵付き専用スイッチ21Aが押下され、上述したステップ2,ステップ5の処理を経て、表示部15は図8に示す状態となっている。
【0078】
外部の柄データ媒体であるフロッピディスクから、コントロールユニット18の記憶エリア18Bに柄データを入力するモードを選択するために、作業者は補助スイッチ22Aを押下する(ステップ6)。
【0079】
すると、コントロールユニット18は、入力媒体を選択するために、ステップ7で「NO」と判定し、ステップ5に移行し、図9に示す画面に切換える。この結果、コントロールユニット18は、図9に示すように、表示部15のメニュー表示領域15Aには補助スイッチ22A〜22Dに対応して入力媒体の種類を示す新たなコマンドの絵図形パターンe,f,g,hを表示し、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンaを表示する(ステップ5)。これにより、図9は、入力媒体を選択すべき入力選択モードとなる。
【0080】
ここで、入力媒体として、例えばフロッピディスクを選択するために、作業者は補助スイッチ22Aを押下する(ステップ6)。すると、コントローラ18は、フロッピディスクの柄番および記憶エリア18Bの柄番を選択するモードにするために、ステップ7で「NO」と判定し、ステップ5に移行し、図10の画面に切換える。この図10は、柄番選択モードを表わす画面であり、補助スイッチ22A〜22Dに対応して表示部15のメニュー表示領域15Aには絵図形パターンt,u,w,mがメニューとして表示される。
【0081】
ここで、図10において、補助スイッチ22Aに割り当てられたコマンド(絵図形パターンt)は、フロッピディスクに記憶された複数の柄データ中から、どの刺繍柄の柄データを読込むかを、柄番を上げながら選定するものであり、補助スイッチ22Bに割り当てられたコマンド(絵図形パターンu)は、フロッピディスクに記憶された複数の柄データ中から、どの刺繍柄の柄データを読込むかを、柄番を下げながら選定するものであり、さらに補助スイッチ22Cに割り当てられたコマンド(絵図形パターンw)は、これから読込む柄データをどの柄番に記憶させるかを選定するものである。即ち、コントロールユニット18の記憶エリア18Bには、複数の柄データを記憶できるようになっており、これら各補助スイッチ22A〜22Dを操作し、柄番を選択することにより、複数の柄データの中から所望の柄データを設定することができるようになっている。また、補助スイッチ22Dに割り当てられたコマンド(絵図形パターンm)は確定コマンドであり、確定コマンドとはデータ入力等を行った後にそのデータを最終的に確定(登録)させるコマンドである。
【0082】
いま、図10に示す状態で、柄番を選択するために、作業者は補助スイッチ22A,22B,22Cを操作する(ステップ5〜ステップ7が繰り返される)。そして、フロッピディスクに納められた複数の柄データの中から所望の柄データを選定した後に、作業者は該補助スイッチ22Dを押下する(ステップ6)。従って、確定コマンドが割り当てられた補助スイッチ22Dが押下されると、ステップ7で「YES」と判定され、ステップ8に移行する。
【0083】
このように、ステップ8では、メッセージ表示領域15Bに、ディスクドライブ16を介してフロッピディスクからコントロールユニット18の記憶エリア18Bに柄データを読込むことを知らせる絵図形パターンe,u,aのメッセージやその他必要な数値データが表示される。ここで、絵図形パターンeは、その横の数値がフロッピディスクに記憶された柄番が「10」であることを示すメッセージであり、絵図形パターンaは、その横の数値が記憶エリア18A内に入力された柄番が「01」であることを示すメッセージである。即ち、図10に示すメッセージ表示領域15Bは、現在フロッピディスク内の柄番「10」のデータを、記憶エリア18B内の柄番「01」に読込んでいることを表わし、この柄データに関する情報として、柄名「HIMAWARI(ひまわり)」、針数「123456針」、最大位置データP1 ,P2 の数値(座標)等を表示している。
【0084】
続いて、ステップ9では、ディスクドライブ16が作動され、選定した柄データがコントロールユニット18の記憶エリア18Bに読込まれる。そして、処理はステップ10に移行し、リターンする。
【0085】
このようにして、運転前のデータ設定等が終了した後は、絵付き専用スイッチ21Jを押下する。これにより、運転モードに切換わり、作業者が運転棒11を操作することにより、運転を開始され、各ミシンヘッド2の刺繍針7が往復動し、保持枠5に保持された刺繍布に対して運針が開始される。
【0086】
次に、図6,図7に示す流れ図は刺繍機の運転を途中で中断し、刺繍機の糸切り、色替え等を行うときの運転時設定処理を示したものである。
【0087】
まず、ステップ11で、運転棒11の操作により、主軸モータ3の駆動が停止され、刺繍機本体の運転が中断される。
【0088】
そして、ステップ12では、絵付き専用スイッチ21A〜21Jのうちいずれかが押下される。
【0089】
次に、ステップ13では、押下された絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンドが刺繍機本体の各駆動機構等を即時に作動させるコマンドか否かを判定する。
【0090】
そして、ステップ13で「YES」と判定された場合は、ステップ14に移行し、当該コマンドが実行され、当該コマンドに対応した機能の絵図形パターンが表示部15のメッセージ表示領域15Bにメッセージ表示される。そして、ステップ15でこのコマンドによる機能が即時に作動される。
【0091】
例えば、ステップ12で糸切り機構9を制御する絵付き専用スイッチ21Gが押下された場合には、ステップ13で「YES」と判定され、ステップ14,15に移行して、糸切り機構9が即時に作動される。その後、処理はステップ22に移行する。
【0092】
また、ステップ12で色替え機構8を制御する絵付き専用スイッチ21Fが押下された場合には、ステップ13では「NO」と判定され、ステップ16に移行し、図11の図面に切換える。従って、ステップ16では、絵付き専用スイッチ21Fの操作に従属した各コマンドが各補助スイッチ22A,22B,22Dに割り当てられ、図11に示すように表示部15のメニュー表示領域15Aには、それぞれのコマンドに対応した絵図形パターンj,k,mがメニューとして表示される。ここで、各補助スイッチ22A,22B,22Dには上述した通り、色替え機構8を直接作動させるコマンド等が割り当てられている。また、このとき、表示部15のメッセージ表示領域15Bにも、絵図形パターンn,pの如きメッセージや必要な数値データ等が表示される。
【0093】
そして、ステップ17で、各補助スイッチ22A,22Bのいずれかが押下されると、ステップ18では、押下された補助スイッチに割り当てられたコマンドが刺繍機本体に設けられた駆動機構等を即時に作動させるコマンドか否かを判定する。そして、「YES」と判定された場合は、ステップ19に移行し、当該コマンドが実行され、当該コマンドに対応した機能の絵図形パターンが表示部15のメッセージ表示領域15Bにメッセージ表示され、ステップ20でこのコマンドに係る駆動機構等が即時に作動される。
【0094】
例えば、図11に示す例では、補助スイッチ22A,22Bのいずれが押下された場合でも、ステップ18で「YES」と判定され、ステップ19,20に移行する。そして、ステップ20では、色替え機構8が即時に作動される。これにより、ミシンヘッド2の刺繍針7が変更され、刺繍糸の色替えが行われる。その後、処理はステップ22に移行する。
【0095】
一方、ステップ18で「NO」と判定された場合は、ステップ21に移行し、ステップ21では、ステップ17で押下された補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドに基づいて、表示部15のメニューやメッセージが変更される。
【0096】
次に、ステップ22では、各絵付き専用スイッチ21A〜21Hまたは各補助スイッチ22A〜22Dが押下されたか否かを見る。ここで、いずれかのスイッチが押下されたら、ステップ23に移行する。そして、ステップ23で、押下されたスイッチが各絵付き専用スイッチ21A〜21H中のいずれかならば「YES」と判定され、ステップ13に戻り、補助スイッチ22A〜22D中のいずれかならば「NO」と判定され、ステップ18に戻り、処理を続行する。
【0097】
そして、ステップ13〜ステップ23の処理を繰り返すことにより、作業者が刺繍機の糸切り、糸替え等の作業が終了したときに、表示部15には、例えば図12に示すようなメッセージが表示される。即ち、表示部15のメッセージ表示領域15Bに絵図形パターンn,x,yが表示される。ここで、絵図形パターンnは柄番が「01」であることを示すメッセージであり、絵図形パターンxはその横の数値が最終的に選択された刺繍針7の針番が「09」であることを示すメッセージであり、絵図形パターンyは運転棒11を操作すれば運転が再開できることを作業者に知らせるメッセージである。さらに、図12に示すメッセージ表示領域15Bに表示されている「TOP」,「V」,「H」,「INC」,「ABS」等の文字も絵図形パターンの一種であり、これらは当業者の間で慣用される万国共通化した文字である。
【0098】
続いて、作業者が刺繍機の運転を再開しようとするときには、ステップ24に移行し、ステップ24で作業者が運転棒11を操作する。これにより、ステップ25で刺繍運転が再開される。
【0099】
かくして、本実施例によれば、操作部14には、使用頻度の高いコマンドが割り当てられ、表面に割り当てられた各コマンドに対応する絵図形が描かれた各絵付き専用スイッチ21A〜21Jを設けると共に、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jに従属して他のコマンドが選択的に割り当てられる各補助スイッチ22A〜22Dを設け、表示部15のメニュー表示領域15Aには、各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドの内容を示す絵図形パターンをそれぞれ表示し、メッセージ表示領域15Bには、これらのスイッチ操作に基づくメッセージを絵図形によって表示するようにしている。この結果、作業者が、作業中に頻繁に使う機能を作動させる場合には、絵付き専用スイッチ21A〜21Jを押下するだけで、その機能を作動させることができる。また、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jの表面に描かれた絵図形により、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jにそれぞれ割り当てられたコマンドの内容(機能)を作業者に容易に把握させることができる。
【0100】
これにより、操作性を大幅に向上でき、作業者は、制御装置12の操作を迅速に行うことができる。また、作業過程において頻繁に使用する機能は各絵付き専用スイッチ21A〜21Jを押下するだけで簡単に実行させることができ、未熟な作業者でも簡単に操作することができる。
【0101】
また、各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドに対応したメニューを絵図形パターンとして表示部15のメニュー表示領域15Aに表示したことにより、各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドの内容を作業者に一見して把握させることができ、操作性を大幅に向上させることができる。
【0102】
また、表示部15のメッセージ表示領域15Bには、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jおよび各補助スイッチ22A〜22D等の操作に基づいたメッセージを絵図形パターンによって表示したことにより、作業者はメッセージの内容を即座に把握することができ、作業者と制御装置12との対話を円滑にでき、操作性を大幅に向上させることができる。
【0103】
また、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jおよび各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドの内容、表示部15に表示されるメッセージの内容を絵図形(絵図形パターン)によってグラフィック化して表示したことにより、制御装置12を使用する作業者の使用言語の如何に拘らず、各コマンド,メニュー,メッセージの内容を容易に把握させることができる。これにより、外国籍の作業者でも容易に操作することができる。従って、表示部15による表示のプログラムを作業者の使用言語に対応して変更したりする必要はなく、製造の手間やコストを削減することができる。
【0104】
さらに、前記各コマンド,メニュー,メッセージの絵図形(絵図形パターン)を図形だけでなく、万国共通化した文字や、図形に万国共通化した文字を添付した形で構成したことにより、各コマンド,メニュー,メッセージを正確に作業者に把握させることができ、操作をわかりやすくすることができる。
【0105】
なお、前記実施例では、図5に示す流れ図のうち、ステップ5が本発明の構成要件であるメニュー図形発生手段を示す具体例であり、ステップ3,5,8がメッセージ図形発生手段である。また、図6および図7に示す流れ図のうち、ステップ16が本発明の構成要件であるメニュー図形発生手段であり、ステップ14,16,19,21がメッセージ図形発生手段を示す具体例である。
【0106】
また、前記実施例では、表示部15のメッセージ表示領域15Bに、メッセージや数値データ等を表示する場合について述べたが、メッセージ表示領域15Bには、これら以外にも刺繍柄表示操作により、刺繍柄を表示させることもできる。即ち、刺繍柄も絵図形の一種として扱うことが可能である。
【0107】
一方、絵図形パターンは、前述したもの以外に表示目的に応じて多様な絵文字とメッセージ絵図を創作することができるものである。そして、図13は前述した以外の絵図形パターンの形態の一例である。
【0108】
さらに、前記実施例では、制御装置12を支持台1上に設けるものとして説明したが、本発明はこれに限らず、制御装置12を支持台1とは別の場所に設け、支持台1に設けられた刺繍機本体と該制御装置12とをケーブル,通信回線等を介して接続する構成も可能である。
【0109】
また、前記実施例では、多頭式自動刺繍機用の制御装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、単頭式自動刺繍機用の制御装置にも適用できる。
【0110】
さらにまた、本実施例では、制御装置12の操作部14に9個の絵付専用スイッチ21A〜21Jを設け、柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関する機能を呼び出すコマンドとそれぞれ割り当てるものとして述べたが、刺繍機として必要な機能の増減に応じて絵付き専用スイッチの数を10個以上としてもよい。また、補助スイッチ22A〜22Dについても、4個に限ることなく、3個または5個以上設ける構成としてもよい。
【0111】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、請求項1に記載の発明によれば、刺繍機本体の作動制御に必要な多数のコマンドを記憶した記憶手段と、該記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、使用頻度の高いコマンドである柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関するコマンドが少なくとも割り当てられ、これらの割り当てられたコマンドに対応した絵図形がスイッチ表面に描かれた複数の絵付き専用スイッチと、前記記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、該各絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンド以外の他のコマンドが、該各絵付き専用スイッチの操作に従属して選択的に割り当てられる複数の補助スイッチと、該各補助スイッチに対応する個数のメニューを表示するメニュー表示領域を有する表示手段と、前記各補助スイッチにそれぞれ割り当てられたコマンドに対応した各メニューを、該表示手段の各メニュー表示領域に絵図形パターンとしてそれぞれ表示させるメニュー図形発生手段と、前記各絵付き専用スイッチ、各補助スイッチおよび表示手段が前面側に配設された略箱形の制御装置本体とを備える構成としているので、刺繍機の作業過程において頻繁に作動制御する機能に関するコマンドを、例えば柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換として、前記絵付き専用スイッチを操作することにより簡単に実行させることができ、例えば柄番選択、速度設定、色替え、糸切り、運転制御等を、これに従属した補助スイッチの操作により容易に行なうことができると共に、目的の機能を円滑に作動させることができる。
【0112】
また、前記各絵付き専用スイッチ、各補助スイッチおよび表示手段が前面側に配設された制御装置本体を略箱形状に形成し、刺繍機の支持台等に搭載することができると共に、前記各絵付き専用スイッチの表面には、該各絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンドに対応した絵図形を描いているので、これらの絵図形から各絵付き専用スイッチの役割を簡単に識別することができる。そして、表示手段のメニュー表示領域には、各絵付き専用スイッチの操作にそれぞれ従属して割り当てられたコマンドの絵図形パターンを各補助スイッチ毎に表示することにより、これらの絵図形パターンから各補助スイッチ毎にスイッチ操作すべきコマンドの内容をも簡単に識別でき、補助スイッチの操作を熟練を要することなく行うことができる。
【0113】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記表示手段には前記各メニュー表示領域以外に前記各コマンドに対応したメッセージを表示するメッセージ表示領域を設け、さらに前記各絵付き専用スイッチと各補助スイッチとのいずれかの操作に基づき、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして前記表示手段のメッセージ表示領域に表示させるメッセージ図形発生手段を備える構成としているので、表示手段のメッセージ表示領域に絵図形パターンによるメッセージを表示でき、作業者は現在実行しているコマンドの内容等をメッセージ表示領域のメッセージにより明確に把握することができると共に、作業者側と装置側との対話を迅速かつ正確なものとすることができる。
【0114】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、各絵付き専用スイッチの表面に絵図形を描き、表示手段のメニュー表示領域には、各補助スイッチに対応したメニューを絵図形パターンによって表示し、表示手段のメッセージ表示領域には、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして表示すると共に、前記コマンドに対応したメッセージの意味内容を示す文字を表示する構成としているので、使用言語の如何に拘らず各スイッチに割り当てられたコマンドの内容を、表示手段に表示されたメニューとメッセージの内容によって即座に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による刺繍機用制御装置および刺繍機本体等を示す全体図である。
【図2】図1中の刺繍機用制御装置を拡大して示す正面図である。
【図3】図2に示す刺繍機用制御装置の制御ブロック図である。
【図4】コントロールユニットの記憶エリア内に記憶した絵図形パターンを示す説明図である。
【図5】運転準備処理を示す流れ図である。
【図6】運転時設定処理を示す流れ図である。
【図7】図6に続く流れ図である。
【図8】柄データの入出力等の設定時における表示部の表示を示す説明図である。
【図9】柄データの読取り時における表示部の表示を示す説明図である。
【図10】図9に続く柄データの読取り時における表示部の表示を示す説明図である。
【図11】色替え機構の操作をするときの表示部の表示を示す説明図である。
【図12】運転再開直前の表示部の表示を示す説明図である。
【図13】実施例に適用される絵図形パターンの他の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
2 ミシンヘッド
3 主軸モータ
4 主軸
5 保持枠
6 枠移動用アクチュエータ
7 刺繍針
8 色替え機構
9 糸切り機構
12 刺繍機用制御装置
14 操作部
15 表示部(表示手段)
15A メニュー表示領域
15B メッセージ表示領域
18 コントロールユニッット
21A〜21J 絵付き専用スイッチ
22A〜22D 補助スイッチ
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば自動刺繍機等の工業用ミシンに好適に用いられる刺繍機用制御装置に関し、特に自動刺繍機等の操作性の向上を図った刺繍機用制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工業用ミシンとしては、幅広の基台上に複数のミシンヘッドが列設され、単一の駆動源を駆動することによって、該各ミシンヘッドに設けられた刺繍針を一斉に往復動させ、前記基台上の保持枠に保持された布に対して複数の刺繍,縫付等を施すいわゆる多頭式自動刺繍機が知られている。
【0003】
そして、この種の従来技術による多頭式自動刺繍機には、種々の駆動機構やサーボ機構、例えば刺繍針を上,下動させる駆動源としての主軸モータ、保持枠を移動させる枠移動用アクチュエータ、刺繍糸の色替えを行う色替え機構、刺繍糸の切断を行なう糸切り機構、さらに刺繍糸等の糸切れを検知する糸切れ検知器等が設けられている。そして、自動刺繍機は、これらを制御し、刺繍や縫付等を行うようになっている。
【0004】
このため、これら多数の機能を集中操作できるように、従来技術による多頭式自動刺繍機には専用の制御装置が設けられている。即ち、この制御装置は、駆動状況や操作メニュー等の情報やメッセージ等を表示する表示部と、刺繍機を操作する指令やデータ入力等を行う複数のスイッチと、刺繍データ等のデータのやり取りを行うディスクドライブと、上述した多数の機能を統括的に制御するマイクロコンピュータ等とから大略構成されている。
【0005】
そして、この制御装置は、例えばディスクドライブによってフロッピディスクから刺繍データ(柄データ)等を読込み、この刺繍データに基づく刺繍柄を作成すべく当該刺繍機の作動を自動的に制御する。これにより、所望の刺繍柄を実現する。さらに、該制御装置の各スイッチを操作することにより、枠移動用アクチュエータや色替え機構等を随時遠隔操作したり、先に読込んだ刺繍データに対して柄の修正,変更等を行う機能も備えている。
【0006】
また、このような刺繍機用制御装置は、上述した多数の機能全てに対応するようにスイッチを一つ一つ設けたのでは、スイッチの数が膨大になり、操作性が著しく低下する。このため、いくつかのスイッチを各機能を操作する上で都合がよい複数のグループ(モード)に大別し、グループ(モード)を切換えることによって、1つのスイッチに複数の機能を選択的に割り当てるようにしている。例えば、実際の運転に使用する機能を集めたグループAと、運転前のデータ設定等に使用する機能を集めたグループBとを設け、このグループA,Bを切換える切替専用スイッチを操作することにより、他の複数のスイッチに割り当てられる機能が選択的に切替えられるようにしたもの等である。このような方法で、少数のスイッチで多数の機能に対応させ、操作性の向上を図っている。
【0007】
しかし、前記切換専用スイッチを切替えると、他の複数のスイッチに対応する機能が変更されるため、各スイッチに現在何の機能が割り当てられているのかを作業者に把握させなければならない。そこで、従来技術による刺繍機用制御装置は、各スイッチに割り当てられた機能が何なのかを示すメニューや、各スイッチ操作に対応したメッセージ等の文字を表示部に表示するようになっており、作業者は表示部に表示されたメニューやメッセージを見ながら、スイッチ操作を行うことにより、所望の作業を実現することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による刺繍機用の制御装置では、刺繍機の多数の機能を少数のスイッチで操作できるように構成し、これらのスイッチ操作をわかり易くするために、各スイッチに割り当てられた機能を示すメニューや、各スイッチ操作に対応したメッセージ等を表示部に文字で表示し、作業者に対してスイッチ操作の経過や結果を知らせるようにしている。
【0009】
しかし、前記表示部にはメニューやメッセージが文字等で表示されるから、作業者はスイッチ操作する度に変わるメニューやメッセージの文字内容を理解しない限り、所望のスイッチ操作をすることができない。このため、これらのスイッチ操作を円滑に行う上で、作業者には熟練が必要となり、未熟な作業者にはスイッチ操作等を行うのが困難になるという問題がある。
【0010】
また、従来技術による刺繍機用の制御装置は、表示部にメニューやメッセージ等の文字を表示しているから、言語が異なる外国での使用に対処するには、メッセージ等を各国の言語に合わせなければならない。このため、制御装置としての仕様を作業者の使用言語に対応して変更しなければならず、多大な労力と時間を費やすという問題がある。
【0011】
そこで、上記問題を解決するために、特開平1−166797号公報またはこれと対応する米国特許はU.S.P4,943,906号等に記載のデータ設定装置(以下、他の従来技術という)では、各種のデータの設定または選択を行なう複数個(例えば、6個)のスイッチからなるファンクションスイッチと、該各ファンクションスイッチに割り当てる機能を手動操作で切換える切換スイッチと、各ファンクションスイッチに割り当てられている機能を図形パターンによって表示する6個の表示部とから構成し、切換スイッチの操作によって、各ファンクションスイッチに割り当てられる機能をサイクリックに切換えるようになっている。
【0012】
この際、該表示部に表示されるメニューを、各スイッチに割り当てられた機能の内容をシンボル化した絵図形パターンとし、この図形パターンを見れば、使用言語が異なる外国籍の作業者でもファンクションスイッチに割り当てられた機能を把握することができ、スイッチ操作を目視的に行うことができるようにしている。
【0013】
しかし、このような他の従来技術では、切換スイッチの切換操作により、6個のスイッチに対して多数の機能が単に切換え可能に割り当てられているに過ぎず、各機能の種類等に関連して体系的な割り当てが行われていない。このため、使用したい機能に達するまでには、切換スイッチによるスイッチ操作を何度も繰り返して行ない、表示部に表示される絵図形パターンを順次確認し続ける必要があり、検索作業に手間がかかるという問題がある。また、上記他の従来技術では、各ファンクションスイッチに対応するメニューについては絵図形パターンで表示するようにしているが、切換スイッチによる切換操作で、各ファンクションスイッチに割り当てられている機能を目視しつつ、割り当て操作しなくてはならず、必ずしも操作性を向上できないという問題がある。
【0014】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、刺繍機を制御する上で、使用頻度の高い機能を少数のスイッチに専用的に割り当てる構成とすることにより、スイッチ操作や検索作業を大幅に簡略化でき、未熟な作業者や使用言語が異なる外国籍の作業者でも容易に操作できるようにした刺繍機用制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1による発明が採用する構成は、刺繍データに基づき刺繍機本体のアクチュエータを作動制御し、刺繍柄を実現する刺繍機用制御装置において、前記刺繍機本体の作動制御に必要な多数のコマンドを記憶した記憶手段と、該記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、使用頻度の高いコマンドである柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関するコマンドが少なくとも割り当てられ、これらの各コマンドに対応する絵図形がそれぞれのスイッチ表面に描かれた複数の絵付き専用スイッチと、前記記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、該各絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンド以外の他のコマンドが、該各絵付き専用スイッチの操作に従属して選択的に割り当てられる複数の補助スイッチと、少なくとも該補助スイッチの個数に対応した個数のメニューを表示するメニュー表示領域を有する表示手段と、前記各補助スイッチにそれぞれ割り当てられた前記コマンドに対応する各メニューを、該表示手段のメニュー表示領域に絵図形パターンとしてそれぞれ表示させるメニュー図形発生手段と、前記各絵付き専用スイッチ、各補助スイッチおよび表示手段が前面側に配設された略箱形の制御装置本体とを備える構成としたことを特徴としている。
【0016】
また、請求項2の発明によると、前記表示手段には、前記各メニュー表示領域以外に前記各コマンドに対応したメッセージを表示するメッセージ表示領域を設け、さらに、前記各絵付き専用スイッチと各補助スイッチとのいずれかの操作に基づき、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして前記表示手段のメッセージ表示領域に表示させるメッセージ図形発生手段を備える構成としている。
【0017】
また、請求項3の発明によると、前記表示手段のメッセージ領域には、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして表示すると共に、前記コマンドに対応したメッセージの意味内容を示す文字を表示する構成としている。
【0019】
【作用】
請求項1の構成により、刺繍,縫付等の作業をするにあたって、柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関するコマンドのように、頻繁に使用する機能(コマンド)は各絵付き専用スイッチに割り当てられ、体系化されているため、現場の作業者が刺繍機の操作等を行う場合に、絵付き専用スイッチをその絵図形を見て確認しながら、絵付き専用スイッチを押下するだけで、該絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンドに該当する機能を簡単に作動させることができる。即ち、絵付き専用スイッチは、刺繍機の使用頻度の高い主要な機能のうち、前述した少なくとも9つの機能について絵付きの専用スイッチとして使用することができ、例えば柄番選択、速度設定、色替え、糸切り、運転制御等を、これに従属した補助スイッチの操作により容易に行なうことができる。
【0020】
また、いずれかの絵付き専用スイッチが押下されると、該絵付き専用スイッチの操作に基づいて各補助スイッチに所定のコマンドが割り当てられる。そして、メニュー図形発生手段によって表示手段のメニュー表示領域には、各補助スイッチに一対一で対応したメニューが絵図形パターンとして表示される。これにより、作業者は各補助スイッチに割り当てられたコマンドがどの機能を作動させるものなのかを即座に把握することができる。
【0021】
請求項2の構成により、メッセージ図形発生手段によって、表示手段のメッセージ表示部には、各絵付き専用スイッチまたは各補助スイッチの操作に基づいて、前記コマンドに対応したメッセージが絵図形パターンとして表示されるから、作業者はこの絵図形パターンによるメッセージを見れば、現在のスイッチ操作の内容や刺繍機の作動状況等を一見して認識することができる。
【0022】
また、請求項3の構成により、表示手段のメッセージ表示領域にメッセージを絵図形パターンで表示すると共に、このメッセージの意味内容を示す文字を表示することによって、作業者はメッセージの意味内容をより正確に把握することができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1ないし図13に基づいて説明する。なお、本実施例では、多頭式自動刺繍機用の制御装置を例に挙げる。
【0025】
図中、1は左右方向に幅広の支持台を示し、該支持台1上には複数のミシンヘッド2,2,…が左右方向に配設され、該支持台1上の右側には駆動源としての主軸モータ3が設けられている。そして、前記支持台1,各ミシンヘッド2および主軸モータ3により刺繍機本体が大略構成されている。また、該主軸モータ3の回転駆動は、主軸4を介して前記各ミシンヘッド2に伝達されるようになっている。さらに、主軸モータ3は後述するコントロールユニット18に接続され、コントロールユニット18によって回転数等の制御がなされる。
【0026】
5は支持台1上に設けられた保持枠を示し、該保持枠5は刺繍布を保持するためのものである。そして、該保持枠5は枠移動用アクチュエータ6の駆動によって、例えば前,後と左,右方向に移動するようになっている。また、枠移動用アクチュエータ6はコントロールユニット18に接続され、コントロールユニット18からの制御信号によって制御される。これにより、保持枠5が例えば柄データ(刺繍データ)に基づいて所定の位置に移動されることにより、この柄データに基づく所定の刺繍柄が作成される。
【0027】
7,7,…は各ミシンヘッド2に設けられた複数の刺繍針を示し、該各刺繍針7は主軸モータ3の駆動に基づいて上,下方向に往復動し、保持枠5に保持された刺繍布に対して運針を行うものである。また、該各刺繍針7は各ミシンヘッド2毎に複数本設けられ、各刺繍針7にはそれぞれ異なった色の刺繍糸がセットされている。そして、色替え機構8を駆動することにより各刺繍針7が選択され、様々な色の刺繍柄が作成される。
【0028】
ここで、各ミシンヘッド2には前記糸替え機構8および刺繍糸の切断を行う糸切り機構9等が設けられており、該糸替え機構8,糸切り機構9はそれぞれコントロールユニット18に接続されており、コントロールユニット18からの制御信号に基づいて制御される。
【0029】
10,10,…は各ミシンヘッド2の上側に設けられ、各刺繍糸を各刺繍針7に案内する糸案内部を示し、該各糸案内部10の背面には複数色の刺繍糸がそれぞれ巻回された複数のボビンを載置するボビン台が設けられている(いずれも図示せず)。
【0030】
11は支持台1の前側に設けられ、左右方向に伸長する運転棒を示し、該運転棒11は当該刺繍機の駆動、停止を行なうための手動スイッチを構成している。即ち、該運転棒11は支持台1に取付部材11A,11Aを介して左右方向に僅かに摺動可能に支持されており、作業者が該運転棒11を例えば左方向に摺動変位させると、刺繍機の駆動が開始され、右方向に摺動変位させると刺繍機が停止されるようになっている。
【0031】
12は支持台1上の右側に搭載された刺繍機用制御装置(以下、制御装置12という)を示し、該制御装置12は略箱形の制御装置本体13と、該制御装置本体13の前面下側に設けられ、後述する絵付き専用スイッチ21A〜21Jおよび補助スイッチ22A〜22D等が配設された操作部14と、該操作部14の上側に設けられた表示部15と、前記操作部14の下側に配設されたディスクドライブ16と、前記制御装置本体13の裏面に設けられた複数の外部機器接続用スロット17と、前記制御装置本体13の内部または支持台1の背面側等に設けられたコントロールユニット18とから大略構成されている。
【0032】
ここで、前記コントロールユニット18はCPU,メモリ等から構成され、該コントロールユニット18の入,出力側には図3に示すように、主軸モータ3,枠移動用アクチュエータ6,色替え機構8,糸切り機構9,運転棒11,操作部14(絵付き専用スイッチ21A〜21J,補助スイッチ22A〜22D等),表示部15,ディスクドライブ16,テープリーダ19,テープパンチャ20等がインターフェース(図示せず)を介してそれぞれ接続されている。
【0033】
また、該コントロールユニット18の内部にはROM等のメモリからなる記憶手段としての第1の記憶エリア18Aが設けられている。そして、該記憶エリア18A内には、刺繍機本体の作動制御に必要な多数のコマンドと、該各コマンドに対応した絵図形パターン(図4)と、後述の図5ないし図7に例示したような処理を行うプログラムと、該コントロールユニット18に接続された前記主軸モータ3,枠移動用アクチュエータ6等の各駆動機構を制御する専用プログラム等とが記憶されている。さらに、該コントロールユニット18の内部にはRAM等のメモリからなる記憶手段としての第2の記憶エリア18Bが設けられ、該記憶エリア18Bには刺繍データとしての柄データを書替え可能に記憶する。
【0034】
また、ディスクドライブ16はフロッピディスク等に記憶された柄データをコントロールユニット18の記憶エリア18Bに読込んだり、該記憶エリア18Bに記憶された柄データをフロッピディスクに書込んだりするものである。テープリーダ19は紙テープに記憶された柄データをコントロールユニット18の記憶エリア18Bに読込むもので、テープパンチャ20は記憶エリア18Bに記憶された柄データに基づいて紙テープをパンチングするものである。また、外部機器接続用スロット17はRS232C,SCSI等の規格に基づくものであり、通信回線等を介して他の刺繍機または外部記憶装置等とコントロールユニット18との間でデータのやり取りを行うものである。
【0035】
次に、前記制御装置12の操作部14,表示部15について説明する。
【0036】
まず、操作部14には、以下に示すスイッチが設けられている。
【0037】
21A〜21Jは操作部14上に配設された9つの絵付き専用スイッチを示し、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jは、前記コントロールユニット18の記憶エリア18Aに記憶された多数のコマンドのうち、使用頻度の高いコマンドが割り当てられ、これらのコマンドを実行させるための専用スイッチとなっている。また、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jの表面には図2に示すように、割り当てられたコマンドに対応した絵図形が描かれている。
【0038】
即ち、絵付き専用スイッチ21Aには柄データの入出力等の設定に関する機能を呼び出すコマンドが割り当てられ、該絵付き専用スイッチ21Aの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、例えばディスクドライブ16を介してフロッピディスクから柄データを読込むときには、該絵付き専用スイッチ21Aを押下して行う。また、テープリーダ19,テープパンチャ20を介して柄データのやり取りを行うときにも該絵付き専用スイッチ21Aを押下する。
【0039】
次に、絵付き専用スイッチ21Bには柄データの選択に関する機能を呼び出すコマンドが割り当てられ、該絵付き専用スイッチ21Bの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、例えばコントロールユニット18の記憶エリア18B内に記憶された複数の柄データから所望の柄データを選択する場合には、該絵付き専用スイッチ21Bを押下して行う。
【0040】
また、絵付き専用スイッチ21Cには手動(マニュアル)操作に関する機能を呼び出すコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Cの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、例えば、アップリケ等の置縫いや枠交換等は該絵付き専用スイッチ21Cを押下して行う。
【0041】
また、絵付き専用スイッチ21Dには空縫いに関する機能を呼び出すコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Dの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、空縫いを行うときには該絵付き専用スイッチ21Dを押下して行う。
【0042】
次に、絵付き専用スイッチ21Eには主軸モータ3の回転数(速度rpm)を制御するコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Eの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、主軸モータ3の回転数を変更するときには該絵付き専用スイッチ21Eを押下して行う。
【0043】
一方、絵付き専用スイッチ21Fには色替え機構8を制御するコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Fの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、刺繍糸の色を変更するときには該絵付き専用スイッチ21Fを押下して行う。
【0044】
また、絵付き専用スイッチ21Gには糸切り機構9を制御するコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Gの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、刺繍作業の途中で刺繍糸を切断するときには該絵付き専用スイッチ21Gを押下して行う。
【0045】
さらに、絵付き専用スイッチ21Hには高速色替え(例えば、色指定の変更等)を制御するコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Hの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。そして、例えばボビン台にセットされた刺繍糸の色に対応させて色指定データを順次または一括変更するときには該絵付き専用スイッチ21Hを押下し、刺繍糸の色指定変更等を行う。
【0046】
さらにまた、絵付き専用スイッチ21Jは運転準備モードと運転モードとに運転切換を行なうコマンドが割り当てられ、絵付き専用スイッチ21Jの表面にはその機能を表わす絵図形が描かれている。ここで運転モードとは、刺繍機本体をいつでも運転が開始できる状態にするモードであり、該絵付き専用スイッチ21Jを押下し、運転モードに切換えた後は、運転棒11を操作すれば刺繍機の運転を開始することができる。また、運転準備モードとは、運転モード以前に刺繍柄の柄データの設定等を行なうための運転準備の状態をいう。
【0047】
22A〜22Dは操作部14上の上側に列設された4つの補助スイッチを示し、該各補助スイッチ22A〜22Dには、前記コントロールユニット18の記憶エリア18Aに記憶された各コマンドのうち、前記各絵付き専用スイッチ21A〜21Jに割り当てられたコマンド以外のコマンドが、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jによるコマンドに従属して選択的に割り当てられている。
【0048】
23A〜23Eは枠移動用スイッチを示し、該各枠移動用スイッチ23A〜23Eは、保持枠5を手動操作して移動させるときに操作するスイッチである。24A,24Bは電源スイッチを示し、該電源スイッチ24AはON用のスイッチであり、電源スイッチ24BはOFF用のスイッチである。
【0049】
また、表示部15は、LCD(液晶ディスプレイ),CRT等から構成され、文字、絵図形等を表示するものである。また、該表示部15は下側位置のメニュー表示領域15Aと上側位置のメッセージ表示領域15Bとにソフトウェア的に分割されている。
【0050】
そして、メニュー表示領域15Aは、各補助スイッチ22A〜22Dと上,下に近接して配置された4個の表示面からなり、該メニュー表示領域15Aには、図8ないし図11に示すように、前記各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドに対応した各メニューが絵図形パターンとしてそれぞれ表示される。また、メッセージ表示領域15Bには、前記各絵付き専用スイッチ21A〜21Jまたは各補助スイッチ22A〜22Dのいずれかが押下されたときに、これによって実行されるコマンドに対応したメッセージが図8ないし図12に示すように絵図形パターンとして前記表示部15のメッセージ表示領域15Bに表示される。
【0051】
ここで、「コマンド」とは、制御装置12および刺繍機本体に備えられた各機能を呼び出す処理命令であり、各機能に一対一に対応づけられ、コントロールユニット18の記憶エリア18Aに記憶されている。そして、各コマンドのうち、使用頻度の高いものは上述の如く各絵付き専用スイッチ21A〜21Jに割り当てられ、それ以外のコマンドは前記補助スイッチ22A〜22Dに選択的に割り当てられている。そして、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jや補助スイッチ22A〜22Dを押下することにより、いずれかのコマンドが選択されると、当該コマンドに対応した機能が実行される。
【0052】
また、各コマンドにはそれぞれに絵図形が対応して設けられている。この絵図形は、各コマンドの選択によって作動する機能やそれに関連してイメージされるものをグラフィック化したものである。
【0053】
そして、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jに割り当てられた各コマンドの絵図形は、上述した如く各絵付き専用スイッチ21A〜21Jの表面に形成されている。また、各補助スイッチ22A〜22Dに選択的に割り当てられるコマンドの絵図形は、表示部15のメニュー表示領域15Aに絵図形パターンとして表示される。即ち、コントロールユニット18の記憶エリア18Aには、図4に示すような絵図形パターンがデータとして記憶されている。そして、各絵付き専用スイッチ21A〜21J等の操作に従って、例えば図8ないし図11に示すように、表示部15のメニュー表示領域15Aには、各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられた各コマンドの内容が絵図形パターンとして表示される。
【0054】
例えば、データ設定等の機能が割り当てられた絵付き専用スイッチ21Aが押下されたとする。このときには、各補助スイッチ22A〜22Dには、絵付き専用スイッチ21Aに従属して予め割り当てられた柄データの入出力を行うコマンドがそれぞれ割り当てられ、表示部15には図8,図9のような表示が行なわれる。
【0055】
即ち、図8では、表示部15のメニュー表示領域15Aには絵図形パターンa,b,c,dがメニューとして、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンiがメッセージとしてそれぞれ表示される。また、図9では、表示部15のメニュー表示領域15Aには絵図形パターンe,f,g,hがメニューとして、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンaがメッセージとしてそれぞれ表示される。
【0056】
ここで、図8の例を詳述すると、この図8は柄データの入出力の設定を行うモードを示す状態であり、補助スイッチ22Aに割り当てられたコマンドの内容は柄データの記憶媒体から記憶エリア18Bに柄データを読込むことを示しており、補助スイッチ22Aの上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンaが表示される。また、補助スイッチ22Bに割り当てられたコマンドの内容は、柄データを記憶エリア18Bから他の柄データ記憶媒体、例えばフロッピディスクとか紙テープ等に出力することを示しており、補助スイッチ22Bの上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンbが表示される。また、補助スイッチ22Cに割り当てられたコマンドの内容は、フロッピディスク内の柄番のリストを柄番、柄名、針数等として表示するための機能を示しており、補助スイッチ22C上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンcが表示される。さらに、補助スイッチ22Dに割り当てられたコマンドの内容は、メモリに追加書込みを行なうモードを示しており、補助スイッチ22D上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンdが表示される。
【0057】
一方、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンiが表示される。これは、現在の表示(図8)が、柄データの入出力の設定等の機能を有する絵付専用スイッチ21Aが操作されたことを示すメッセージである。
【0058】
また、図9の例を詳述すると、図8において補助スイッチ22Aが押下されることにより、画面が図8から図9に切換えられた状態を示しており、補助スイッチ22Aに割り当てられたコマンドの内容は、ディスクドライブ16を介して柄データの入出力を行うものであり、補助スイッチ22A上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンeが表示される。また、補助スイッチ22Bに割り当てられたコマンドの内容は、テープリーダ19/テープパンチャ20を介して柄データの入出力を行うものであり、補助スイッチ22B上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンfが表示される。さらに、補助スイッチ22Cに割り当てられたコマンドの内容は、例えば通信回線を介する外部機器との間で柄データの入力を行うものであり、補助スイッチ22C上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンgが表示される。さらにまた、補助スイッチ22Dに割り当てられたコマンドの内容は、保持枠5を手動操作で枠移動させながら柄データを変更して記憶させるものであり、補助スイッチ22D上側のメニュー表示領域15Aにはその機能をイメージさせる絵図形パターンhが表示される。
【0059】
一方、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンaが表示される。これは、現在の表示(図9)が柄データの読込みに関するスイッチ操作をしていることを知らせるためのメッセージである。
【0060】
また、別の例を挙げると、色替え機構8を制御するコマンドが割り当てられた絵付き専用スイッチ21Fが押下されたとする。このときには、各補助スイッチ22A,22B,22Dには、絵付き専用スイッチ21Fに従属して予め割り当てられた色替え機構8を制御するためのコマンドがそれぞれ割り当てられる。この結果、図11に示すように、表示部15のメニュー表示領域15Aには絵図形パターンj,k,mがメニューとして表示され、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンn,pがメッセージとしてそれぞれ表示される。
【0061】
即ち、図11の例で、補助スイッチ22Aに割り当てられたコマンドの内容は色替え機構8を正方向に直接作動させ、補助スイッチ22Bに割り当てられたコマンドの内容は色替え機構8を逆方向に直接作動させ、該各補助スイッチ22A,22Bによって各ミシンヘッド2の刺繍針7の選択(刺繍糸の色替え)をするものであり、補助スイッチ22A,22B上側のメニュー表示領域15Aには、作動の方向を示す絵図形パターンj,kが表示されている。また、補助スイッチ22Dに割り当てられたコマンドの内容は、補助スイッチ22A,22Bを操作して変更した刺繍針7の針番をコントロールユニット18の記憶エリア18Bに記憶するためのコマンド(確定コマンド)であり、補助スイッチ22D上側のメニュー表示領域15Aにはその機能を表す絵図形パターンmが表示される。なお、補助スイッチ22Cには何のコマンドも割り当てられていない。
【0062】
一方、メッセージ表示領域15Bには、記憶エリア18B内に記憶された柄データの柄番が「01」番であることを示す絵図形パターンn、色替え機構8で選ばれている針番が「01」番であることを示す絵図形パターンp、その他に刺繍柄の名前や運針数等の作業に必要なデータが表示される。
【0063】
また、コントロールユニット18の記憶エリア18Aに記憶された絵図形パターンの中には、図形だけでなく文字,記号またはこれらを結合したものも含まれている。ここで用いられる文字は、使用言語の如何に拘らず理解できる程度の言うなれば万国共通化した文字であり、図4中の絵図形パターンa,gには「IN」の文字が含まれており、絵図形パターンbには「OUT」の文字が含まれている。これらは一見して把握することができる文字であると共に、英語が使用言語でない国籍の作業者であっても容易に理解できる文字である。また、これらの文字の中には、当業者間で慣用化した名称等も含まれており、例えば、図4中の絵図形パターンrの「MSU」は「機械セットアップ」の略であり、絵図形パターンsの「MC」は「機械条件」の略である。これらは当業者で一般的に用いられる略称であるため、一見してそれと把握できる。
【0064】
なお、図4は絵図形パターンの一例であり、コントロールユニット18の記憶エリア18A内には、図4に示す絵図形パターンの他にも拡大,縮小,交互縫い(靴下縫い),反転,配列,ボーリング,帽子枠,原反,枠限界,刺繍柄表示等に関するメニューまたはメッセージを表わす絵図形パターンが記憶されている。
【0065】
本実施例による刺繍機用制御装置は上述のような構成を有するもので、次にその作動について図5ないし図7に示す流れ図に沿って説明する。
【0066】
図5に示す流れ図は刺繍機本体の運転前のデータ設定を行う場合の運転準備処理を示したものであり、まず、これについて説明する。
【0067】
即ち、電源スイッチ24Aが押下され、電源が投入されると、イニシャライズルーチン等が実行された後、図5に示す運転準備処理が実行される。
【0068】
ここで、ステップ1では、絵付き専用スイッチ21A〜21Jのうちいずれかが押下される。
【0069】
次に、ステップ2では押下された絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンドが刺繍機本体の各駆動機構等を即時に作動させるコマンドか否かを判定する。
【0070】
そして、ステップ2で「YES」と判定された場合は、ステップ3に移行し、当該コマンドが実行され、当該コマンドに対応した機能の絵図形パターンが表示部15のメッセージ表示領域15Bにメッセージ表示される。そして、ステップ4でこのコマンドによる機能が即時に作動する。
【0071】
例えば、絵付き専用スイッチ21Gには糸切り機構9を即時作動させるコマンドが割り当てられているものとする。そして、前記ステップ1で、この絵付き専用スイッチ21Gが押下された場合は、ステップ2で「YES」と判定され、ステップ3,4に移行して、実際に糸切り機構9が作動される。そして、糸切りが行われた後に処理はステップ1に戻る。
【0072】
一方、ステップ1で絵付き専用スイッチ21Aが押下された場合を例に挙げ説明する。この場合は、ステップ2では「NO」と判定されるから、ステップ5に移行する。そして、ステップ5では、絵付き専用スイッチ21Aの操作に従属した各コマンドが各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられ、表示部15のメニュー表示領域15Aに、それぞれのコマンドに対応したメニューが絵図形パターンとして表示されると共に、メッセージ表示領域15Bに相応のメッセージが絵図形パターンとして表示される。
【0073】
この例では、絵付専用スイッチ21Aを押下した場合で、表示部15のメニュー表示領域15Aには図8に示すような絵図形パターンa,b,c,dが表示される。
【0074】
これにより、作業者は各補助スイッチ22A〜22Dのうちいずれをスイッチ操作すればよいかを絵図形パターンa,b,c,dから容易に把握することができる。即ち、各補助スイッチ22A〜22Dと上下に対応づけられて表示された4つの絵図形パターンa,b,c,dは、それぞれの補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドの内容を示すものであり、この場合、前述したように絵図形パターンaは補助スイッチ22Aに 割り当てられたコマンドが柄データの読込みに関するコマンドであることを示している。また、表示部15のメッセージ表示領域15Bには絵図形パターンiが表示される。この絵図形パターンiは、以前に絵付き専用スイッチ21Aが押下され、現在柄データの入出力等の設定を行っていることを示すメッセージである。即ち、このことを容易に認識させるために、該絵図形パターンiは、絵付き専用スイッチ21Aの表面に描かれた絵図形と同一となっている。
【0075】
そして、ステップ6で、各補助スイッチ22A〜22Dのうち、いずれかが押下され、ステップ7では、押下された補助スイッチに割り当てられたコマンドが確定コマンドか否かを判定する。そして、「NO」と判定された場合は、ステップ5に戻り、「YES」と判定された場合はステップ8に移行する。なお、確定コマンドについては後述する。
【0076】
ここで、ステップ5〜ステップ7の処理について、柄データの媒体をフロッピディスクとし、ディスクドライブ16を介して、該フロッピディスク内の柄データを該フロッピディスクからコントロールユニット18の記憶エリア18Bに読込む場合の作業を例に挙げて説明する。この場合、フロッピディスク内の柄データ番号(以下、柄番という)を「10」とし、この柄番「10」を記憶エリア18B内の柄番「01」として読込むものとする。なお、本実施例の場合、フロッピディスクには柄番「01」〜「36」までの36種類の柄データを記憶し、刺繍機側の記憶エリア18Bには柄番「01」〜「10」までの10種類の柄データを記憶できるものとする。
【0077】
まず、柄データの入出力制御を行なうために、絵付き専用スイッチ21Aが押下され、上述したステップ2,ステップ5の処理を経て、表示部15は図8に示す状態となっている。
【0078】
外部の柄データ媒体であるフロッピディスクから、コントロールユニット18の記憶エリア18Bに柄データを入力するモードを選択するために、作業者は補助スイッチ22Aを押下する(ステップ6)。
【0079】
すると、コントロールユニット18は、入力媒体を選択するために、ステップ7で「NO」と判定し、ステップ5に移行し、図9に示す画面に切換える。この結果、コントロールユニット18は、図9に示すように、表示部15のメニュー表示領域15Aには補助スイッチ22A〜22Dに対応して入力媒体の種類を示す新たなコマンドの絵図形パターンe,f,g,hを表示し、メッセージ表示領域15Bには絵図形パターンaを表示する(ステップ5)。これにより、図9は、入力媒体を選択すべき入力選択モードとなる。
【0080】
ここで、入力媒体として、例えばフロッピディスクを選択するために、作業者は補助スイッチ22Aを押下する(ステップ6)。すると、コントローラ18は、フロッピディスクの柄番および記憶エリア18Bの柄番を選択するモードにするために、ステップ7で「NO」と判定し、ステップ5に移行し、図10の画面に切換える。この図10は、柄番選択モードを表わす画面であり、補助スイッチ22A〜22Dに対応して表示部15のメニュー表示領域15Aには絵図形パターンt,u,w,mがメニューとして表示される。
【0081】
ここで、図10において、補助スイッチ22Aに割り当てられたコマンド(絵図形パターンt)は、フロッピディスクに記憶された複数の柄データ中から、どの刺繍柄の柄データを読込むかを、柄番を上げながら選定するものであり、補助スイッチ22Bに割り当てられたコマンド(絵図形パターンu)は、フロッピディスクに記憶された複数の柄データ中から、どの刺繍柄の柄データを読込むかを、柄番を下げながら選定するものであり、さらに補助スイッチ22Cに割り当てられたコマンド(絵図形パターンw)は、これから読込む柄データをどの柄番に記憶させるかを選定するものである。即ち、コントロールユニット18の記憶エリア18Bには、複数の柄データを記憶できるようになっており、これら各補助スイッチ22A〜22Dを操作し、柄番を選択することにより、複数の柄データの中から所望の柄データを設定することができるようになっている。また、補助スイッチ22Dに割り当てられたコマンド(絵図形パターンm)は確定コマンドであり、確定コマンドとはデータ入力等を行った後にそのデータを最終的に確定(登録)させるコマンドである。
【0082】
いま、図10に示す状態で、柄番を選択するために、作業者は補助スイッチ22A,22B,22Cを操作する(ステップ5〜ステップ7が繰り返される)。そして、フロッピディスクに納められた複数の柄データの中から所望の柄データを選定した後に、作業者は該補助スイッチ22Dを押下する(ステップ6)。従って、確定コマンドが割り当てられた補助スイッチ22Dが押下されると、ステップ7で「YES」と判定され、ステップ8に移行する。
【0083】
このように、ステップ8では、メッセージ表示領域15Bに、ディスクドライブ16を介してフロッピディスクからコントロールユニット18の記憶エリア18Bに柄データを読込むことを知らせる絵図形パターンe,u,aのメッセージやその他必要な数値データが表示される。ここで、絵図形パターンeは、その横の数値がフロッピディスクに記憶された柄番が「10」であることを示すメッセージであり、絵図形パターンaは、その横の数値が記憶エリア18A内に入力された柄番が「01」であることを示すメッセージである。即ち、図10に示すメッセージ表示領域15Bは、現在フロッピディスク内の柄番「10」のデータを、記憶エリア18B内の柄番「01」に読込んでいることを表わし、この柄データに関する情報として、柄名「HIMAWARI(ひまわり)」、針数「123456針」、最大位置データP1 ,P2 の数値(座標)等を表示している。
【0084】
続いて、ステップ9では、ディスクドライブ16が作動され、選定した柄データがコントロールユニット18の記憶エリア18Bに読込まれる。そして、処理はステップ10に移行し、リターンする。
【0085】
このようにして、運転前のデータ設定等が終了した後は、絵付き専用スイッチ21Jを押下する。これにより、運転モードに切換わり、作業者が運転棒11を操作することにより、運転を開始され、各ミシンヘッド2の刺繍針7が往復動し、保持枠5に保持された刺繍布に対して運針が開始される。
【0086】
次に、図6,図7に示す流れ図は刺繍機の運転を途中で中断し、刺繍機の糸切り、色替え等を行うときの運転時設定処理を示したものである。
【0087】
まず、ステップ11で、運転棒11の操作により、主軸モータ3の駆動が停止され、刺繍機本体の運転が中断される。
【0088】
そして、ステップ12では、絵付き専用スイッチ21A〜21Jのうちいずれかが押下される。
【0089】
次に、ステップ13では、押下された絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンドが刺繍機本体の各駆動機構等を即時に作動させるコマンドか否かを判定する。
【0090】
そして、ステップ13で「YES」と判定された場合は、ステップ14に移行し、当該コマンドが実行され、当該コマンドに対応した機能の絵図形パターンが表示部15のメッセージ表示領域15Bにメッセージ表示される。そして、ステップ15でこのコマンドによる機能が即時に作動される。
【0091】
例えば、ステップ12で糸切り機構9を制御する絵付き専用スイッチ21Gが押下された場合には、ステップ13で「YES」と判定され、ステップ14,15に移行して、糸切り機構9が即時に作動される。その後、処理はステップ22に移行する。
【0092】
また、ステップ12で色替え機構8を制御する絵付き専用スイッチ21Fが押下された場合には、ステップ13では「NO」と判定され、ステップ16に移行し、図11の図面に切換える。従って、ステップ16では、絵付き専用スイッチ21Fの操作に従属した各コマンドが各補助スイッチ22A,22B,22Dに割り当てられ、図11に示すように表示部15のメニュー表示領域15Aには、それぞれのコマンドに対応した絵図形パターンj,k,mがメニューとして表示される。ここで、各補助スイッチ22A,22B,22Dには上述した通り、色替え機構8を直接作動させるコマンド等が割り当てられている。また、このとき、表示部15のメッセージ表示領域15Bにも、絵図形パターンn,pの如きメッセージや必要な数値データ等が表示される。
【0093】
そして、ステップ17で、各補助スイッチ22A,22Bのいずれかが押下されると、ステップ18では、押下された補助スイッチに割り当てられたコマンドが刺繍機本体に設けられた駆動機構等を即時に作動させるコマンドか否かを判定する。そして、「YES」と判定された場合は、ステップ19に移行し、当該コマンドが実行され、当該コマンドに対応した機能の絵図形パターンが表示部15のメッセージ表示領域15Bにメッセージ表示され、ステップ20でこのコマンドに係る駆動機構等が即時に作動される。
【0094】
例えば、図11に示す例では、補助スイッチ22A,22Bのいずれが押下された場合でも、ステップ18で「YES」と判定され、ステップ19,20に移行する。そして、ステップ20では、色替え機構8が即時に作動される。これにより、ミシンヘッド2の刺繍針7が変更され、刺繍糸の色替えが行われる。その後、処理はステップ22に移行する。
【0095】
一方、ステップ18で「NO」と判定された場合は、ステップ21に移行し、ステップ21では、ステップ17で押下された補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドに基づいて、表示部15のメニューやメッセージが変更される。
【0096】
次に、ステップ22では、各絵付き専用スイッチ21A〜21Hまたは各補助スイッチ22A〜22Dが押下されたか否かを見る。ここで、いずれかのスイッチが押下されたら、ステップ23に移行する。そして、ステップ23で、押下されたスイッチが各絵付き専用スイッチ21A〜21H中のいずれかならば「YES」と判定され、ステップ13に戻り、補助スイッチ22A〜22D中のいずれかならば「NO」と判定され、ステップ18に戻り、処理を続行する。
【0097】
そして、ステップ13〜ステップ23の処理を繰り返すことにより、作業者が刺繍機の糸切り、糸替え等の作業が終了したときに、表示部15には、例えば図12に示すようなメッセージが表示される。即ち、表示部15のメッセージ表示領域15Bに絵図形パターンn,x,yが表示される。ここで、絵図形パターンnは柄番が「01」であることを示すメッセージであり、絵図形パターンxはその横の数値が最終的に選択された刺繍針7の針番が「09」であることを示すメッセージであり、絵図形パターンyは運転棒11を操作すれば運転が再開できることを作業者に知らせるメッセージである。さらに、図12に示すメッセージ表示領域15Bに表示されている「TOP」,「V」,「H」,「INC」,「ABS」等の文字も絵図形パターンの一種であり、これらは当業者の間で慣用される万国共通化した文字である。
【0098】
続いて、作業者が刺繍機の運転を再開しようとするときには、ステップ24に移行し、ステップ24で作業者が運転棒11を操作する。これにより、ステップ25で刺繍運転が再開される。
【0099】
かくして、本実施例によれば、操作部14には、使用頻度の高いコマンドが割り当てられ、表面に割り当てられた各コマンドに対応する絵図形が描かれた各絵付き専用スイッチ21A〜21Jを設けると共に、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jに従属して他のコマンドが選択的に割り当てられる各補助スイッチ22A〜22Dを設け、表示部15のメニュー表示領域15Aには、各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドの内容を示す絵図形パターンをそれぞれ表示し、メッセージ表示領域15Bには、これらのスイッチ操作に基づくメッセージを絵図形によって表示するようにしている。この結果、作業者が、作業中に頻繁に使う機能を作動させる場合には、絵付き専用スイッチ21A〜21Jを押下するだけで、その機能を作動させることができる。また、該各絵付き専用スイッチ21A〜21Jの表面に描かれた絵図形により、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jにそれぞれ割り当てられたコマンドの内容(機能)を作業者に容易に把握させることができる。
【0100】
これにより、操作性を大幅に向上でき、作業者は、制御装置12の操作を迅速に行うことができる。また、作業過程において頻繁に使用する機能は各絵付き専用スイッチ21A〜21Jを押下するだけで簡単に実行させることができ、未熟な作業者でも簡単に操作することができる。
【0101】
また、各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドに対応したメニューを絵図形パターンとして表示部15のメニュー表示領域15Aに表示したことにより、各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドの内容を作業者に一見して把握させることができ、操作性を大幅に向上させることができる。
【0102】
また、表示部15のメッセージ表示領域15Bには、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jおよび各補助スイッチ22A〜22D等の操作に基づいたメッセージを絵図形パターンによって表示したことにより、作業者はメッセージの内容を即座に把握することができ、作業者と制御装置12との対話を円滑にでき、操作性を大幅に向上させることができる。
【0103】
また、各絵付き専用スイッチ21A〜21Jおよび各補助スイッチ22A〜22Dに割り当てられたコマンドの内容、表示部15に表示されるメッセージの内容を絵図形(絵図形パターン)によってグラフィック化して表示したことにより、制御装置12を使用する作業者の使用言語の如何に拘らず、各コマンド,メニュー,メッセージの内容を容易に把握させることができる。これにより、外国籍の作業者でも容易に操作することができる。従って、表示部15による表示のプログラムを作業者の使用言語に対応して変更したりする必要はなく、製造の手間やコストを削減することができる。
【0104】
さらに、前記各コマンド,メニュー,メッセージの絵図形(絵図形パターン)を図形だけでなく、万国共通化した文字や、図形に万国共通化した文字を添付した形で構成したことにより、各コマンド,メニュー,メッセージを正確に作業者に把握させることができ、操作をわかりやすくすることができる。
【0105】
なお、前記実施例では、図5に示す流れ図のうち、ステップ5が本発明の構成要件であるメニュー図形発生手段を示す具体例であり、ステップ3,5,8がメッセージ図形発生手段である。また、図6および図7に示す流れ図のうち、ステップ16が本発明の構成要件であるメニュー図形発生手段であり、ステップ14,16,19,21がメッセージ図形発生手段を示す具体例である。
【0106】
また、前記実施例では、表示部15のメッセージ表示領域15Bに、メッセージや数値データ等を表示する場合について述べたが、メッセージ表示領域15Bには、これら以外にも刺繍柄表示操作により、刺繍柄を表示させることもできる。即ち、刺繍柄も絵図形の一種として扱うことが可能である。
【0107】
一方、絵図形パターンは、前述したもの以外に表示目的に応じて多様な絵文字とメッセージ絵図を創作することができるものである。そして、図13は前述した以外の絵図形パターンの形態の一例である。
【0108】
さらに、前記実施例では、制御装置12を支持台1上に設けるものとして説明したが、本発明はこれに限らず、制御装置12を支持台1とは別の場所に設け、支持台1に設けられた刺繍機本体と該制御装置12とをケーブル,通信回線等を介して接続する構成も可能である。
【0109】
また、前記実施例では、多頭式自動刺繍機用の制御装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、単頭式自動刺繍機用の制御装置にも適用できる。
【0110】
さらにまた、本実施例では、制御装置12の操作部14に9個の絵付専用スイッチ21A〜21Jを設け、柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関する機能を呼び出すコマンドとそれぞれ割り当てるものとして述べたが、刺繍機として必要な機能の増減に応じて絵付き専用スイッチの数を10個以上としてもよい。また、補助スイッチ22A〜22Dについても、4個に限ることなく、3個または5個以上設ける構成としてもよい。
【0111】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、請求項1に記載の発明によれば、刺繍機本体の作動制御に必要な多数のコマンドを記憶した記憶手段と、該記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、使用頻度の高いコマンドである柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関するコマンドが少なくとも割り当てられ、これらの割り当てられたコマンドに対応した絵図形がスイッチ表面に描かれた複数の絵付き専用スイッチと、前記記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、該各絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンド以外の他のコマンドが、該各絵付き専用スイッチの操作に従属して選択的に割り当てられる複数の補助スイッチと、該各補助スイッチに対応する個数のメニューを表示するメニュー表示領域を有する表示手段と、前記各補助スイッチにそれぞれ割り当てられたコマンドに対応した各メニューを、該表示手段の各メニュー表示領域に絵図形パターンとしてそれぞれ表示させるメニュー図形発生手段と、前記各絵付き専用スイッチ、各補助スイッチおよび表示手段が前面側に配設された略箱形の制御装置本体とを備える構成としているので、刺繍機の作業過程において頻繁に作動制御する機能に関するコマンドを、例えば柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換として、前記絵付き専用スイッチを操作することにより簡単に実行させることができ、例えば柄番選択、速度設定、色替え、糸切り、運転制御等を、これに従属した補助スイッチの操作により容易に行なうことができると共に、目的の機能を円滑に作動させることができる。
【0112】
また、前記各絵付き専用スイッチ、各補助スイッチおよび表示手段が前面側に配設された制御装置本体を略箱形状に形成し、刺繍機の支持台等に搭載することができると共に、前記各絵付き専用スイッチの表面には、該各絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンドに対応した絵図形を描いているので、これらの絵図形から各絵付き専用スイッチの役割を簡単に識別することができる。そして、表示手段のメニュー表示領域には、各絵付き専用スイッチの操作にそれぞれ従属して割り当てられたコマンドの絵図形パターンを各補助スイッチ毎に表示することにより、これらの絵図形パターンから各補助スイッチ毎にスイッチ操作すべきコマンドの内容をも簡単に識別でき、補助スイッチの操作を熟練を要することなく行うことができる。
【0113】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記表示手段には前記各メニュー表示領域以外に前記各コマンドに対応したメッセージを表示するメッセージ表示領域を設け、さらに前記各絵付き専用スイッチと各補助スイッチとのいずれかの操作に基づき、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして前記表示手段のメッセージ表示領域に表示させるメッセージ図形発生手段を備える構成としているので、表示手段のメッセージ表示領域に絵図形パターンによるメッセージを表示でき、作業者は現在実行しているコマンドの内容等をメッセージ表示領域のメッセージにより明確に把握することができると共に、作業者側と装置側との対話を迅速かつ正確なものとすることができる。
【0114】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、各絵付き専用スイッチの表面に絵図形を描き、表示手段のメニュー表示領域には、各補助スイッチに対応したメニューを絵図形パターンによって表示し、表示手段のメッセージ表示領域には、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして表示すると共に、前記コマンドに対応したメッセージの意味内容を示す文字を表示する構成としているので、使用言語の如何に拘らず各スイッチに割り当てられたコマンドの内容を、表示手段に表示されたメニューとメッセージの内容によって即座に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による刺繍機用制御装置および刺繍機本体等を示す全体図である。
【図2】図1中の刺繍機用制御装置を拡大して示す正面図である。
【図3】図2に示す刺繍機用制御装置の制御ブロック図である。
【図4】コントロールユニットの記憶エリア内に記憶した絵図形パターンを示す説明図である。
【図5】運転準備処理を示す流れ図である。
【図6】運転時設定処理を示す流れ図である。
【図7】図6に続く流れ図である。
【図8】柄データの入出力等の設定時における表示部の表示を示す説明図である。
【図9】柄データの読取り時における表示部の表示を示す説明図である。
【図10】図9に続く柄データの読取り時における表示部の表示を示す説明図である。
【図11】色替え機構の操作をするときの表示部の表示を示す説明図である。
【図12】運転再開直前の表示部の表示を示す説明図である。
【図13】実施例に適用される絵図形パターンの他の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
2 ミシンヘッド
3 主軸モータ
4 主軸
5 保持枠
6 枠移動用アクチュエータ
7 刺繍針
8 色替え機構
9 糸切り機構
12 刺繍機用制御装置
14 操作部
15 表示部(表示手段)
15A メニュー表示領域
15B メッセージ表示領域
18 コントロールユニッット
21A〜21J 絵付き専用スイッチ
22A〜22D 補助スイッチ
Claims (3)
- 刺繍データに基づき刺繍機本体のアクチュエータを作動制御し、刺繍柄を実現する刺繍機用制御装置において、
前記刺繍機本体の作動制御に必要な多数のコマンドを記憶した記憶手段と、
該記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、使用頻度の高いコマンドである柄データの入出力制御、柄データの選択、手動操作、空縫い、主軸モータの回転数制御、色替え制御、糸切り制御、高速色替え制御、運転切換に関するコマンドが少なくとも割り当てられ、これらの各コマンドに対応する絵図形がそれぞれのスイッチ表面に描かれた複数の絵付き専用スイッチと、
前記記憶手段に記憶した多数のコマンドのうち、該各絵付き専用スイッチに割り当てられたコマンド以外の他のコマンドが、該各絵付き専用スイッチの操作に従属して選択的に割り当てられる複数の補助スイッチと、
少なくとも該補助スイッチの個数に対応した個数のメニューを表示するメニュー表示領域を有する表示手段と、
前記各補助スイッチにそれぞれ割り当てられた前記コマンドに対応する各メニューを、該表示手段のメニュー表示領域に絵図形パターンとしてそれぞれ表示させるメニュー図形発生手段と、
前記各絵付き専用スイッチ、各補助スイッチおよび表示手段が前面側に配設された略箱形の制御装置本体とを備える構成としたことを特徴とする刺繍機用制御装置。 - 前記表示手段には、前記各メニュー表示領域以外に前記各コマンドに対応したメッセージを表示するメッセージ表示領域を設け、さらに、前記各絵付き専用スイッチと各補助スイッチとのいずれかの操作に基づき、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして前記表示手段のメッセージ表示領域に表示させるメッセージ図形発生手段を備えてなる請求項1に記載の刺繍機用制御装置。
- 前記表示手段のメッセージ領域には、前記コマンドに対応したメッセージを絵図形パターンとして表示すると共に、前記コマンドに対応したメッセージの意味内容を示す文字を表示する構成としてなる請求項2に記載の刺繍機用制御装置。
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