JP3708748B2 - 研磨剤の再生装置および研磨剤の再生方法 - Google Patents

研磨剤の再生装置および研磨剤の再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板の化学的機械的研磨(CMP)を行なうために使用される研磨剤を回収、再利用するための再生装置および再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体基板上にトランジスタ等を形成する製造工程において、層間絶縁膜の平坦化などの目的で、研磨粒子としてのヒュームドシリカやコロイダルシリカをアンモニア水溶液のようなアルカリ性溶液などに分散させてなるスラリーを研磨剤として用いた化学機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing, CMP)を行なって、基板平坦度を高く維持する技術が知られている。
【0003】
研磨粒子であるコロイダルシリカの1次粒子の粒径は20〜30nmである。これらの1次粒子が凝集することにより、粒径が200nm程度のコロイダルシリカの2次粒子が形成される。また、ヒュームドシリカは、製造当初に得られた粒子を粉砕し、200nm程度にしている。
【0004】
一度研磨に使用されたスラリーには、研磨中に劣化した研磨粒子、パッドコンディショニングにより発生したパッド片、研磨により発生した被研磨物片等の不純物が含まれている。また、研磨時、廃液回収時の急激なpH変化や外部からのエネルギーにより、2次粒子の凝集した粒径700〜1500nmの粗大粒子もこのスラリー中には存在している。この様に一度研磨に使用されたスラリーには均一性の悪い研磨や研磨傷(マイクロスクラッチ)の原因となるものが多く含まれている。そのため、通常、一度研磨に使用されたスラリーは回収された後、廃棄される。
【0005】
最近、スラリーを用いた化学機械的研磨が多用されるようになったため、環境負荷や、廃棄物処理費用の増大が懸念されている。そこで、1度研磨に使用したスラリーを回収した後、再生することにより再利用する試みがなされている。
【0006】
例えば、図21は、特開平8−115892号公報に開示されている従来の研磨剤回収装置の構造を示す図である。
【0007】
この研磨剤回収装置においては、まず、被処理液槽501中の使用済み研磨用スラリーを精密濾過装置502に導入することにより、スラリー中の粒径が500nmを越える粗大不純物、および粒径が500nmを越える凝集した研磨粒子を除去する。精密濾過装置502のフィルターを通過しなかった粒子を含むスラリーを被処理液槽501に戻した後に、再び、被処理液槽501中のスラリーを精密濾過装置502に導入する。この循環を繰り返すことにより、粗大不純物および凝集した研磨粒子の濃度が大きくなったスラリーは、廃液路に排出される。
【0008】
次に、精密濾過装置502中のフィルターを通過したスラリーを、中間処理液槽503を経て、限外濾過装置504に導入することにより、スラリー中の粒径が数10nm未満の微細不純物、および粒径が数10nm未満の微細研磨粒子を除去する。この際に、限外濾過装置504のフィルターを通過しなかった粒子を含むスラリーを、中間処理液槽503に戻すことにより、スラリーを循環させる。循環を繰り返した後に、微細不純物、および微細研磨粒子が除去された粒径が数10nm〜500nmの研磨粒子を回収する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の研磨剤回収装置においては、研磨粒子を主に含む粗大粒子や、研磨粒子の2次粒子等からなる固形分の相当量が、精密濾過装置により除去される。このため、限外濾過装置および精密濾過装置のフィルターのポアー直径の適切な選択と組み合わせとが重要である。例えば、フィルターの目詰まりを防ぐために、精密濾過装置のフィルターのポアー直径を大きくすると、本来除去すべき上記粗大粒子あるいは不純物の除去能力が低下し、結果として研磨傷を発生させ、一方、ポアー直径を小さくすると、研磨粒子の1次粒子、2次粒子を含む固形分の数十%まで捕獲してしまうため、フィルターの目詰まりにより、研磨剤の回収・供給が停止してしまうからである。
【0010】
これを防ぐための方法として、例えば特開平10―118899に記載された発明のように、粗大粒子の粒径より大きい25〜100μmのポアー直径であるワインドタイプのフィルターを用いることにより、ゲル等の不純物の架橋による急速な目詰まりを抑制しながら研磨屑、不純物、および粗大粒子を除去する方法がある。この発明により、フィルターの目詰まりはある程度抑制することができるが、粗大粒子を構成する固形分の一部である研磨粒子も失われる。よって、CMP装置から排出される研磨用スラリーを、従来の研磨剤回収装置を用いて、繰り返し再生した場合には、スラリー中の研磨粒子が再生するごとに失われるため、研磨粒子の回収率は非常に低くならざるをえない。
【0011】
そこで、本発明の目的は、電磁気、超音波、および分散剤を用いて、研磨粒子等が凝集することにより生成する粗大粒子を再び分散(以下、再分散という。)することにより、研磨に使用した後の研磨剤から、研磨粒子のほとんどを失うことなく、かつ、研磨レートの低下や研磨傷の発生がない、新液と同等の研磨性能を有する研磨粒子を含む研磨剤を容易に再生できる研磨剤の再生装置とその方法とを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る研磨剤の再生方法は、化学機械的研磨装置を用いて化学機械的研磨に使用され、回収された研磨剤研磨により生じる高濃度の不純物を含んだ高濃度廃液と研磨後に上記化学機械的研磨装置内を洗浄する際に生じる低濃度の不純物を含んだ低濃度廃液とを回収ラインを切り替えて分離する工程(a)と、上記高濃度廃液から上限値以上の粒径を持つ研磨粒子以外の粗大不純物を除去する工程()と、上記高濃度廃液から下限値以下の粒径を持つ微小不純物及び微小研磨粒子を除去する工程()と、上記高濃度廃液中の分散媒のpHを調整する工程()と、上記高濃度廃液中に分散剤を投入し、超音波を印加し、ポンプを介設された攪拌用循環ラインを用いて、上記研磨粒子が凝集することにより形成された粗大粒子を上記研磨粒子に再分散させる工程()とを備えている。
【0015】
これにより、上記化学機械的研磨に使用された研磨剤から、凝集によって粗大化した研磨粒子があっても、再分散して研磨に適する径の粒子になる。よって、上記研磨剤中の研磨粒子のほとんどを失うことなく、かつ、研磨レートの低下や研磨傷の発生がない、新液と同等の研磨性能を有する研磨粒子を含む研磨剤を容易に再生できる。
【0017】
本発明の研磨剤の再生方法において、上記分散剤として、研磨剤にアンモニア性高分子界面活性剤を加えることが好ましい。
【0018】
本発明の研磨剤の再生方法において、上記超音波として、10〜30kHz、400〜800Wの条件下で発振されるものを用いることが好ましい。
【0019】
本発明の研磨剤の再生方法において、研磨剤中の微小研磨粒子を除去する前に、上記再分散を行うことにより、上記研磨剤中の微小研磨粒子を除去する際の精密濾過膜の目詰まりを抑制できる。よって、精密濾過膜の使用寿命が長くなるという利点もある。
【0022】
本発明に係る研磨剤の再生装置は、化学機械的研磨装置を用いて化学機械的研磨に使用され、回収された研磨剤研磨により生じる高濃度の不純物を含んだ高濃度廃液と研磨後に上記化学機械的研磨装置内を洗浄する際に生じる低濃度の不純物を含んだ低濃度廃液とを回収ラインを切り替えて分離する機構(f)と、上記高濃度廃液から上限値以上の粒径を持つ研磨粒子以外の粗大不純物を除去する機構()と、上記高濃度廃液から下限値以下の粒径を持つ微小不純物及び微小研磨粒子を除去する機構()と、上記高濃度廃液中の分散媒のpHを調整をする機構()と、上記高濃度廃液中に分散剤を投入し、超音波を印加し、ポンプを介設された攪拌用循環ラインを用いて、上記研磨粒子が凝集することにより形成された粗大粒子を上記研磨粒子に再分散させる機構()とを備えている。
【0023】
これにより、上記化学機械的研磨に使用された研磨剤から、凝集によって粗大化した研磨粒子があっても、再分散して研磨に適する径の粒子になる。よって、上記研磨剤中の研磨粒子のほとんどを失うことなく、かつ、研磨レートの低下や研磨傷の発生がない、新液と同等の研磨性能を有する研磨粒子を含む研磨剤を容易に再生できる。
【0025】
本発明の研磨剤の再生装置において、上記機構()において用いるフィルターのポアー直径は、100μm以上200μm以下であることが好ましい。
【0026】
本発明の研磨剤の再生装置において、上記分散剤として、研磨剤にアンモニア性高分子界面活性剤を加えるように構成されていることが好ましい。
【0027】
本発明の研磨剤の再生装置において、上記超音波として、10〜30kHz、400〜800Wの条件下で発振されるものを用いることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について概説する。
【0030】
図1は、第1の実施形態に係るCMP装置および研磨剤の再生装置の構成を示す概略図である。図1に示すように、この研磨剤の再生装置は、CMP工程により生じたスラリー廃液を回収するための機構Aと、低濃度廃液と高濃度廃液とを分離するための機構Bと、低濃度廃液のpHを調整をするための機構Cと、処理済みの低濃度廃液を貯蔵するための機構Dと、高濃度廃液中の研磨粒子以外の固形物を除くための機構Eと、微小不純物および微小研磨粒子を除去するための機構Fと、分散媒調整剤の濃度を調節するための機構Gと、分散媒の濃度調整をするための機構Hと、分散剤を投入するための装置Iと、研磨粒子を再分散するための機構Jと、再分散後の高濃度廃液と新しい研磨用スラリーとを混合するための機構Kと、再生された研磨用スラリーを供給するための機構Lとを備えている。
【0031】
研磨用スラリーは、スラリー供給ライン1を経て、CMP装置に供給される。CMP工程により生じたスラリー廃液は、機構Aにおいて回収され、廃液ライン4を経て、機構Bにおいて低濃度廃液と高濃度廃液とに分離される。低濃度廃液は、低濃度廃液ライン5を経て、機構Cに送られる。機構CにおいてそのpHが調整された後に、研磨剤の再生装置を洗浄するために、機構Dに送られ、貯蔵される。一方、高濃度廃液は、高濃度廃液回収ライン6を経て、機構Eに送られる。機構Eにおいては、濾過により研磨粒子以外の固形物が除かれる。その後、この高濃度廃液は、高濃度廃液ライン19を経て、機構Fに送られる。機構Fにおいては、濾過等により微小不純物および微小研磨粒子が除かれる。次に、この高濃度廃液は、高濃度廃液ライン201を経て、機構Hに送られる。この機構Hにおいては、高濃度廃液中の分散媒の濃度調整のため、高濃度廃液と分散媒調整剤との混合が行われる。なお、この分散媒調整剤は、機構Gにおいてその濃度が調整された後に、N2圧送ライン36を経て、機構Hに供給される。次に、この高濃度廃液は、高濃度廃液ライン202を経て、機構Jに送られる。この機構Jにおいて、分散剤、超音波、または電磁気により高濃度廃液中の研磨粒子が再分散される。なお、この分散剤は、機構Iに貯蔵された後、分散剤N2圧送ライン48を経て、機構Jに投入される。次に、この再分散後の廃液は、再生液ライン51を経て、機構Kにおいて新しい研磨用スラリーと混合される。その後、その再生された研磨用スラリーは、調合液供給ライン80を経て、機構Lにおいて、貯蔵される。
【0032】
なお、第1の実施形態では、上記研磨粒子としてヒュームドシリカ、上記分散媒としてアンモニアNH3の1%水溶液、上記分散媒調整剤としてアンモニアNH3の29%水溶液、上記分散剤としてアニオン性高分子界面活性剤を使用する。
【0033】
次に、第1の実施形態に係る研磨剤の回収および再生の各機構A〜Lの構造および処理内容について説明する。
【0034】
─廃液回収─
図2は、CMP装置100およびCMP工程により生じたスラリー廃液を回収するための機構Aを示す図である。CMP装置100においては、スラリー供給ライン1から供給された研磨用スラリーを用いて、ウエハの化学機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing, CMP)が行われる。このCMP装置100においては、定盤(プラテン)104の上に研磨布103が敷かれている。また、研磨布(パッド)103の上には、ヘッド101に押しつけられたウエーハ102が設置されている。一方、機構Aは、ドレインパン2と、ドレインパン2に接続されて下方に延びる廃液ライン4とによって構成されている。
【0035】
CMP装置100においては、研磨用スラリーを、スラリー供給ライン1から研磨布(パッド)103上に供給し、また、定盤(プラテン)104とヘッド101とを同方向に回転させる。このとき、研磨用スラリーによる化学反応と、研磨布(パッド)103─ウエーハ102間の押圧による機械的作用とにより、ウエーハ102の研磨が進む。
【0036】
なお、CMP装置100から生じたスラリー廃液は、2種類に大別できる。一方は、通常の研磨等により生じる高濃度の不純物を含んだスラリー廃液(高濃度廃液)であり、他方は、研磨後にCMP装置内を純水で洗浄する際等に生じる低濃度の不純物を含んだスラリー廃液(低濃度廃液)である。
【0037】
このCMP工程により生じたスラリー廃液は、ドレインパン2によって回収される。回収されたスラリー廃液は、廃液ライン4を経て、低濃度廃液と高濃度廃液とを分離するための機構Bに送られる。
【0038】
─低濃度廃液と高濃度廃液との分離─
図3は、低濃度廃液と高濃度廃液とを分離するための機構Bを示す図である。機構Bは、廃液ライン4と、廃液ライン4の端部に接続された低濃度廃液回収ライン5と、廃液ライン4の端部に接続された高濃度廃液回収ライン6とによって構成され、各ライン4、5、6によりT字形の交叉部を形成している。また、低濃度廃液回収ライン5には、バルブV1が備えられ、高濃度廃液回収ライン6には、バルブV2が備えられている。
【0039】
廃液ライン4を経て、機構Bに送られたスラリー廃液は、バルブV1あるいはバルブV2の開閉により低濃度廃液と高濃度廃液とに分離される。すなわち、CMP装置100から生じるスラリー廃液が低濃度廃液であるか、あるいは高濃度廃液であるかは、上述のように、CMP装置100における工程によって決まるため、低濃度廃液が生ずる工程のときは、バルブV1を開き、バルブV2を閉じる一方、高濃度廃液が生ずる工程のときは、バルブV2を開き、バルブV1を閉じることにより、低濃度廃液と高濃度廃液とを分離することができる。この機構Bは、CMP装置と連動して制御されており、研磨に使用された研磨用スラリーの約80%を高濃度廃液として回収するためのシーケンス制御が構築されている。
【0040】
─低濃度廃液の処理─
図4は、低濃度廃液のpHを調整をするための機構Cを示す図である。機構Cは、第1中和槽8と第2中和槽12とによって構成されている。第1中和槽8には、低濃度廃液回収ライン5が接続されている。また、第2中和槽12には、ポンプP2およびバルブV6が介設された処理済低濃度廃液ライン11が接続されている。また、第1中和槽8と第2中和槽12とは、ポンプP1とバルブV5とが介設された低濃度廃液ライン13により接続されている。さらに、第1中和槽8と第2中和槽12との双方には、バルブV3とバルブV4とが介設された中和剤投入ライン7が接続され、攪拌機9と、pH計10とが付設されれている。
【0041】
機構Bにおいて分離された低濃度廃液は、低濃度廃液ライン5を経て、第1中和槽8へ投入される。第1中和槽8内において、攪拌機9により低濃度廃液を攪拌しながら、中和剤投入ライン7から中和剤を投入することにより、低濃度廃液は中和される。第1の実施形態では、研磨用スラリーの分散媒としてアンモニアの水溶液を用いているため、中和剤としては、硫酸を使用する。なお、分散媒として酸性の溶液を用いるときには、中和剤としては、苛性ソーダ(NaOH)の水溶液を使用する。このとき、pH計10によって計測された低濃度廃液のpHの測定結果をフィードバックしてバルブV3の開閉を行うことにより、投入する中和剤の量を調節する。こうして、中和処理は精密に行われることとなる。その後、第1中和槽で中和された低濃度廃液は、低濃度廃液ライン13を経て、第2中和槽12へ投入される。第1中和槽8における手法と同様の手法により、第2中和槽12においても、pH計による中和の確認と、pHの管理とが行われる。十分な中和処理が行われた後に、この処理済低濃度廃液は、ポンプP2を用いることにより、処理済処理済低濃度廃液ライン11を経て再生装置逆洗用水貯蔵槽14へ送られる。
【0042】
─処理済低濃度廃液の使用法─
図5は、処理済みの低濃度廃液を貯蔵するための機構Dを示す図である。機構Dにおいては、再生装置逆洗用水貯蔵槽14が、処理済処理済低濃度廃液ライン11、排水ライン15、および再生装置逆洗用水供給ライン16と接続されている。排水ライン15には、バルブV7が介設され、また、再生装置逆洗用水供給ライン16には、バルブV8が介設されている。
【0043】
処理済低濃度廃液は、処理済処理済低濃度廃液ライン11を経て再生装置逆洗用水貯蔵槽14へ送られた後、その再生装置逆洗用水貯蔵槽14に貯蔵される。この処理済低濃度廃液中には不純物が少ないこと、および処理済低濃度廃液は中性であることにより、処理済低濃度廃液は、第1の実施形態に係る研磨剤の再生装置内の濾過装置の逆洗、各槽、および配管の洗浄等に使用される。具体的には、供給ライン16から供給され、以下に述べる廃液中継槽17、フィルター18、廃液タンク廃液タンク20、攪拌用循環・温調・濾過ライン22、分散媒pH調整槽26、再分散槽45、新スラリー・再生スラリー調合槽53、スラリー供給・供給タンク内攪拌用循環ライン62、スラリー供給ライン63、および精密濾過膜68等の洗浄等に使用する。また、この研磨剤の再生装置は、この処理済低濃度廃液により、配管、タンク、フィルター等、スラリーと接触する全ての箇所を洗浄できるよう構成されている。なお、排水の際には、排水ライン15を使用して排水される。
【0044】
─高濃度廃液中の粗大不純物の除去─
図6は、高濃度廃液中の研磨粒子以外の固形物を除くための機構Eを示す図である。機構Eは、廃液中継槽17とフィルター18とによって構成されている。廃液中継槽17には、高濃度廃液回収ライン6が接続されている。また、フィルター18には、バルブV11が介設された高濃度廃液ライン19とが接続されている。さらに、廃液中継槽17とフィルター18とは、上流側から順にバルブV9と、ポンプP3と、バルブV10とが介設された高濃度廃液ライン3により互いに接続されている。
【0045】
機構Bによって分離された高濃度廃液は、廃液ライン6を経て廃液中継槽17へ送られる。廃液中継槽17が一定量になった時点で、ポンプP3によって廃液中継槽17内の高濃度廃液はフィルター18へ送られる。このフィルター18の役割は、高濃度廃液中に混入している不純物(パッドコンディショニング時に発生するパッド片、研磨によって発生する被研磨物片等)、すなわち、研磨特性に悪影響を及ぼすもので研磨用スラリーに含まれる研磨粒子以外の粗大不純物を除去することである。第1の実施形態では、120μmのポアー直径のものを使用する。上述のように、研磨用スラリー中の研磨粒子であるシリカの2次粒子の直径は約200nmであるため、研磨粒子を主成分とする粒子は、ほとんど除去されることない。したがって、フィルター18により高濃度廃液を濾過しても、研磨粒子の減少は1%以下に抑えられる。また、このフィルター18のポアー直径は100μm以上200μm以下とするのが望ましい。
【0046】
─微小不純物および微小研磨粒子の除去─
図7は、微小不純物および微小研磨粒子を除去するための機構Fを示す図である。機構Fは、廃液タンク20、精密濾過膜68、熱交換槽23、および攪拌用循環・温調・濾過ライン22からなる。また、廃液タンク20には、高濃度廃液ライン19が、また、バルブV15を介して閉ループ上の攪拌用循環・温調・濾過ライン22が、接続されている。また、廃液タンク20には、バルブV12とバルブV13とを付設した廃液の組成変化を確認するためのサンプリングポート21が取り付けられている。このサンプリングポート21は、廃液タンク20の底面から約5cm上の位置に1箇所、液面より約10cm下の位置に1箇所の計2箇所に設けられている。さらに、環状の攪拌用循環・温調・濾過ライン22には、バルブV15′、ポンプP4、精密濾過膜68、熱交換槽23、固形分濃度測定機24、およびスラリー温度計25が備えられている。また、攪拌用循環・温調・濾過ライン22は、バルブV14およびポンプP5が介設された高濃度廃液ライン201により、分散媒pH調整槽26に接続されている。
【0047】
機構Eにおける粗大不純物の除去の後、高濃度廃液は高濃度廃液ライン19を経て、廃液タンク20へ送られる。次に、ポンプP4により、攪拌用循環・温調・濾過ライン22中においてこの高濃度廃液を強制的に循環させている。この循環により、高濃度廃液は攪拌されることになる。
【0048】
また、この際に、精密濾過膜68(ポアー直径が0.25μmである中空糸膜を使用)により、高濃度廃液の濾過を行う。濾過により、高濃度廃液中の微小不純物および微小研磨粒子(研磨中に劣化した微小な研磨粒子)を除去するためである。
【0049】
さらに、熱交換槽23により、高濃度廃液の温度を制御する。スラリーの組成はその温度に依存して変化するからである。つまり、スラリーの温度が極度に低下したときは、スラリーがゲル化するため、そのスラリーの再生は不可能となる。また、スラリーの温度の極度の上昇や低下により、分散媒(NH3など)の状態が不安定になるため、研磨粒子の凝集が起こる。したがって、これらを抑制するため、スラリー温度計25を用いて、高濃度廃液の温度を管理する。また、固形分濃度測定機24を用いて、高濃度廃液中の固形分の濃度を管理する。
【0050】
─分散媒調整液濃度コントロール─
図8は、分散媒調整剤の濃度を調節するための機構Gを示す図である。機構Gは、希釈液バッファータンク30、分散媒調整剤バッファータンク31、第1分散媒希釈・供給タンク32、および第2分散媒希釈・供給タンク33からなる。希釈液バッファータンク30には、バルブV21が介設された希釈液投入ライン28と、ポンプP6、バルブV50、およびバルブV16が介設された第1定量供給ライン34との各一端が接続されている。分散媒調整剤バッファータンク31には、バルブV22が介設された分散媒調整剤投入ライン29と、ポンプP7、バルブV17、およびバルブV18が介設された第2定量供給ライン35との各一端が接続されている。第1分散媒希釈・供給タンク32には、バルブV19が介設されたN2供給ライン27と、第1定量供給ライン34と、第2定量供給ライン35と、バルブV23が介設されたN2圧送ライン36とが接続されている。第2分散媒希釈・供給タンク33には、バルブV20が介設されたN2供給ライン27と、第1定量供給ライン34と、第2定量供給ライン35と、バルブV24が介設されたN2圧送ライン36とが接続されている。なお、2個の分散媒希釈・供給タンク32、33を設けたのは、メンテナンス等の場合を考慮したためである。
【0051】
再生された研磨用スラリー中の固形分である研磨粒子の量の減少を防ぐために、再生された研磨用スラリー中の分散媒(アンモニアNH3の水溶液)の濃度(pH)を調整することが必要である。このためには、高濃度廃液中に分散媒の濃度を調整するための薬剤、すなわち分散媒調整剤(例えば、アンモニアNH3の29%水溶液)を添加する必要がある。機構Gにおいては、この分散媒調整剤の濃度の調節を行う。
【0052】
分散媒調整剤投入ライン29から投入された分散媒調整剤は、調整剤バファータンク31に一時的に貯蔵される。濃度の調節に使用される希釈剤は、希釈液投入ライン28から投入され、希釈液バファータンク30に一時的に貯蔵される。これらはポンプP6、P7(定量ポンプ)によって定量供給ライン34、35を経て分散媒調整剤希釈・供給タンク32、33へ送液される。分散媒調整剤希釈・供給タンク32、33内で適切な濃度に調節された分散媒調整剤は、N2供給ライン27から供給された窒素(N2)ガスにより加圧されることにより、N2圧送ライン36を経て分散媒pH調整槽26へ送液される。
【0053】
─分散媒濃度調整─
図9は、分散媒の濃度調整をするための機構Hを示す図である。機構Hは、分散媒pH調整槽26を備えている。この分散媒pH調整槽26には、高濃度廃液ライン201と、バルブV29およびポンプP8が介設された高濃度廃液ライン202と、バルブV25が介設されたN2圧送ライン36とが接続されている。また、分散媒pH調整槽26には、ポンプP9が介設された攪拌用循環ライン42と、分散媒濃度計39と、固形分濃度計40とが取り付けられている。また、分散媒pH調整槽26には、バルブV38を付設したゼータ電位測定機38と、バルブV26とバルブV27とを付設した調整後の高濃度廃液の組成を確認するためのサンプリングポート37とが取り付けられている。このサンプリングポート37は、調整槽26の底面から約5cm上の位置に1箇所、液面より約10cm下の位置に1箇所の計2箇所に設けられている。
【0054】
機構Fにおいて処理された高濃度廃液はポンプP5によって高濃度廃液ライン201を経て、分散媒pH調整槽26へ送られる。また、分散媒の濃度(pH)調整のため、分散媒調整剤がN2圧送ライン36からこの分散媒pH調整槽26へ投入される。このとき、高濃度廃液は攪拌用循環ライン42で循環されることにより、攪拌されることになる。また、分散媒pH調整槽26内においては、分散媒濃度計39によって分散媒中の分散媒濃度が計測される。この計測された分散媒濃度に基づき、分散媒調整剤の添加量をフィードバック制御することにより、分散媒の濃度管理を行う。また、ゼータ電位測定機38により、分散媒の濃度変化によって生じる高濃度廃液の組成変化をモニターする。さらに、固形分濃度計40により、分散媒調整剤の添加による固形分濃度の変化をモニターする。なお、分散媒濃度計39に代えて、pH計を用いることもできる。
【0055】
─分散剤投入機構─
図10は、分散剤を投入するための機構Iを示す図である。機構Iは、分散剤貯蔵槽71によって構成されている。分散剤貯蔵槽71には、分散剤N2圧送ライン48と、バルブV31が介設されたN2投入ライン49と、バルブV31′が介設された分散剤投入ライン50とが接続されている。
【0056】
再分散工程で使用される分散剤(アニオン性高分子界面活性剤)は、分散剤投入ライン50から投入され、分散剤貯蔵槽71に貯蔵される。この分散剤は、N2投入ライン49から供給されるN2によって圧送されることにより、分散剤N2圧送ライン48を経て再分散槽45へ投入される。
【0057】
─再分散工程─
図11は、研磨粒子を再分散するための機構Jを示す図である。機構Jは、再分散槽45によって構成され、再分散槽45には、電磁気処理装置43およびバルブV30が介設された高濃度廃液ライン202と、バルブV32が介設された分散剤N2圧送ライン48と、バルブV34およびポンプP12が介設された再生液ライン51とが接続されている。また、再分散槽45の側壁には、超音波発振板46が取り付けられている。さらに、再分散槽45には、ポンプP10が介設された攪拌用循環ライン47と、粒度分布測定機64と、固形分濃度測定機65とが取り付けられている。また、再分散槽45には、バルブV33を付設したゼータ電位測定機69と、バルブV39とバルブV40とを付設した再生液の組成を確認するためのサンプリングポート56とが取り付けられている。このサンプリングポート56は、再分散槽45の底面から約5cm上の位置に1箇所、液面より約10cm下の位置に1箇所の計2箇所に設けられている。
【0058】
第1の実施形態においては、研磨粒子の2次粒子等が凝集することにより形成される粗大粒子を除去するのではなく、この粗大粒子を1次粒子または2次粒子にまで再分散する。したがって、廃液中に含まれる研磨粒子のほとんど(98%以上)を再度利用できることになる。また、以下に述べる処理で用いるフィルター55の目詰まりを防止できるという利点もある。
【0059】
第1の実施形態においては、電磁気、超音波、および分散剤を利用することにより、粗大粒子を再分散する。ただし、電磁気、超音波、および分散剤のうち少なくともいずれか1つを利用しても粗大粒子を再分散することもできる。また、電磁気、超音波、または分散剤を併用してもよい。
【0060】
高濃度廃液は、ポンプP8により高濃度廃液ライン202を経て、分散媒pH調整槽26から再分散槽45へ送られる。この際には、高濃度廃液は、高濃度廃液ライン202に介設された電磁気処理装置43内を通過する。この電磁気処理装置43内で、電磁気的に高濃度廃液中の粗大粒子が再分散される。
【0061】
また、再分散槽45においては、高濃度廃液中の粗大粒子は、超音波発振板46から発振される超音波によっても再分散される。なお、再分散のためには、超音波の条件は、400〜800W、10〜30kHzとするのが望ましい。
【0062】
さらに、分散剤供給ライン48から分散剤を、高濃度廃液に対して約0.1wt%〜2wt%程度(例えば0.5wt%)の濃度となるように投入する。この分散剤には、凝集した粒子の帯電状態を変化させることにより、各粒子を相互に引き離す作用がある。よって、高濃度廃液中の粗大粒子は、投入された分散剤により、さらにきめ細やかに再分散されることになる。また、分散剤には、粒子のゼータ電位を高くすることにより、粒子の凝集を防ぐ作用もある。よって、いったん再分散された研磨粒子の凝集を、分散剤を用いることにより、抑制することもできる。
【0063】
また、実施形態においては、上述のように、分散剤として、アニオン性高分子界面活性剤を使用している。しかし、研磨粒子として、コロイダルシリカを用いる場合には、特別な分散剤によらないでも、純水を添加すれば、再分散を実現できる。
【0064】
なお、ポンプP10と攪拌用循環ライン47とを使用することにより、高濃度廃液全体の粒子の凝集・沈降を防ぎ、粗大粒子を再分散させることができる。したがって、新しい研磨用スラリーの研磨粒子と同等の分散状態をつくることが可能になる。また、ゼータ電位測定機69、粒度分布測定機64、固形分濃度測定機65により高濃度廃液における再分散処理の効果を確認する。
【0065】
ここで、粒度分布測定機64による測定結果に基づいて、超音波による再分散の効果について説明する。
【0066】
図14は、新しい研磨用スラリーの粒度分布を示す図である。図14に示すように、この粒度分布のばらつきは小さいものであった。また、この粒度分布のメジアン径は、0.135μmであった。
【0067】
図15は、攪拌用循環ライン47中を6時間循環させたまま放置した研磨用スラリーの粒度分布を示す図である。図15に示すように、この粒度分布のばらつきは、図14に比べ大きくなっている。また、この粒度分布のメジアン径は、0.370μmであり、図14に比べ大きい。この粒径の増大は、時間がたつとともに粒子が凝集していることに起因するものと考えられる。
【0068】
図16は、図15に示したスラリーに、超音波(600W、10〜30kHz)に7分間あてた研磨用スラリーの粒度分布を示す図である。図16に示すように、粒度分布のばらつきが小さくなっている。また、この粒度分布のメジアン径は、0.15μmであり、小さくなっている。よって、スラリー中において、いったん凝集した粒子が、超音波により、再分散していることがわかる。また、超音波にあてた後の研磨用スラリーの粒度分布は、新しい研磨用スラリーの粒度分布とほぼ同様であるため、超音波による再分散工程により、廃液であるスラリーから新しい研磨用スラリーと同等の研磨能力を有する研磨用スラリーを再生できることもわかる。したがって、第1の実施形態においては、研磨に使用した後の研磨用スラリーから、研磨粒子のほとんどを失うことなく、かつ、研磨レートの低下や研磨傷の発生がない、新液と同等の研磨性能を有する研磨粒子を含む研磨用スラリーを容易に再生できることになる。
【0069】
図17は、超音波を印加することなく攪拌用循環ライン47中を数日間循環させたのみの研磨用スラリーの粒度分布を示す図である。図17に示すように、この粒度分布のばらつきは、図14から図17のうちで最も大きいものであった。また、この粒度分布のメジアン径もまた、2.43μmであり、図14から図17のうちで最大であった。したがって、再分散工程を行わない従来の研磨剤回収装置では、研磨用スラリーの再利用には、不十分であるといえる。
【0070】
次に、研磨用スラリーをライン中で循環させた場合におけるスラリー中の粒子の粒径と時間との関係について説明する。
【0071】
図18は、スラリー中の粒子の粒径と時間との関係を示す図である。図18に示すように、時間が長くなるにつれ、粒径が大きくなる。ゆえに、研磨粒子として使用できる粒子の粒径の上限は、0.45μmであることを考慮すると、研磨用スラリーを使用することができる時間は、12時間しかないことになる。しかし、上述のように、第1の実施形態に係る研磨剤の再生装置によれば、再分散により、粒子の粒径を小さくすることができる。よって、従来は、時間が長すぎるために、研磨用スラリーとしては使うことできなかった廃液を、第1の実施形態に係る研磨剤の再生装置を用いることにより、研磨用スラリーとして再生することができる。
【0072】
─再生液と新液調合槽─
図12は、再分散後の高濃度廃液(以下では再生液という。)と新しい研磨用スラリーとを混合するための機構Kを示す図である。機構Kは、新スラリー・再生スラリー調合槽53によって構成されており、新スラリー・再生スラリー調合槽53には、再生液ライン51と、ポンプP14およびバルブV35が介設された新スラリー投入ライン52と、ポンプP13およびバルブV36が介設された調合液供給ライン80とが接続されている。また、新スラリー・再生スラリー調合槽53には、ポンプP11が介設された攪拌用循環ライン54が付設されている。さらに、新スラリー・再生スラリー調合槽53には、バルブV41とバルブV42とを付設した調合を行った後の再生液の組成を確認するためのサンプリングポート57が取り付けられている。このサンプリングポート57は、新スラリー・再生スラリー調合槽53の底面から約5cm上の位置に1箇所、液面より約10cm下の位置に1箇所の計2箇所に設けられている。
【0073】
研磨用スラリーとして使用するには、一定量以上の研磨粒子が再生液に含まれていることが必要である。よって、機構Kにおいては、新しい研磨用スラリーとの調合を行う。再分散処理を行った再生液はポンプP12によって再生液ライン51を経て、新スラリー・再生スラリー調合槽53へ投入される。この新スラリー・再生スラリー調合槽53において、ポンプP14によって新スラリー投入ライン52から投入された新しい研磨用スラリーと再生液とが調合される。ポンプP11、攪拌用循環ライン54を用いることにより、槽内の再生液の攪拌、混合を行う。
【0074】
─再生された研磨用スラリーの供給─
図13は、新しい研磨用スラリーと混合して得られた再生された研磨用スラリー(再生液)を供給するための機構Lを示す図である。機構Lは、フィルター55とスラリー供給槽59とによって構成されている。フィルター55とスラリー供給槽59とは、スラリー比重計58およびバルブV37が介設された調合液供給ライン203により接続されている。このフィルター55には、調合液供給ライン203の他に、調合液供給ライン80が接続されている。また、スラリー供給槽59には、調合液供給ライン203の他に、ポンプP14が介設されたスラリー供給・供給タンク内攪拌用循環ライン62が接続されている。このスラリー供給・供給タンク内攪拌用循環ライン62は、バルブV38を介してスラリー供給ライン63に接続されている。さらに、スラリー供給槽59には、粒度分布測定機60とゼータ電位測定機61とが取り付けられている。
【0075】
再生液中の不純物は、機構Eにおけるフィルター18により既に除去されている。しかし、第1の実施形態に係る研磨剤の再生装置内で発生したパーティクルが供給前の再生液内に混入している可能性がある。このパーティクルは、研磨に悪影響を及ぼすものである。したがって、研磨に悪影響を及ぼすパーティクルを、フィルター55を用いて除去する。このフィルター55は粗大パーティクルを捕捉し、かつ、研磨粒子の濃度に影響を及ぼさないことが必要とされるため、フィルター18と同様に、100μm以上200μm以下のポアー直径のフィルターを使用するのが望ましい。第1の実施形態では、120μmのフィルターを使用する。フィルター55を再生液が通過した後、研磨粒子の濃度の変化が無いことをスラリー比重計58(固形分濃度計でもよい)により確認することにより、再生液を管理する。なお、フィルター55による不純物除去後の再生液においては、新しい研磨用スラリーの99%以上の濃度となる研磨粒子が含まれている。
【0076】
フィルター55を通った再生液は、調合液供給ライン203を経てスラリー供給槽59へ送られた後、貯蔵される。スラリー供給槽59においては、粒度分布測定機60、ゼータ電位測定機61により再生液の組成の管理が行われる。ポンプP14によってスラリー供給・供給タンク内攪拌用循環ライン62中を再生液を循環させ、スラリー供給ライン63に流路を分岐することにより、再生液をCMP装置に供給する。また、常時タンク内のスラリーを連続循環させていると、研磨粒子の粒子径が成長し、マイクロスクラッチの原因となるため、それを軽減させる間欠循環を行う。すなわち、第1の実施形態では、1時間に1回、5〜10分程度の循環を行う。なお、スラリー供給ライン63に濾過装置を設けることにより、再生液中の微細な不純物を除いた上で、再生液をCMP装置に供給することもできる。
【0077】
─密閉式タンク─
なお、第1の実施形態に係る研磨剤の再生装置においては、すべてのタンクは密閉式のものである。これは、タンク内のスラリーが空気などに触れることにより、スラリーの組成変化が起こらないようにし、また、タンク内壁にスラリーが乾燥することにより、固着しないようにするためである。
【0078】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る研磨剤の回収および再生の各機構A〜Lの構造および処理内容は、第1の実施形態のものとほぼ同じである。そこで、第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる点のみを説明する。
【0079】
─微小不純物および微小研磨粒子の除去─
図19は、微小不純物および微小研磨粒子を除去するための機構Fを示す図である。機構Fは、廃液タンク20、精密濾過膜68、熱交換槽23、および攪拌用循環・温調・濾過ライン22からなる。廃液タンク20の側壁には、超音波発振板91が取り付けられ、廃液タンク20内には、超音波発振機90が設置されている。また、廃液タンク20には、高濃度廃液ライン19が、また、バルブV15を介して閉ループ上の攪拌用循環・温調・濾過ライン22が、接続されている。また、廃液タンク20には、バルブV12とバルブV13とを付設した廃液の組成変化を確認するためのサンプリングポート21が取り付けられている。このサンプリングポート21は、廃液タンク20の底面から約5cm上の位置に1箇所、液面より約10cm下の位置に1箇所の計2箇所に設けられている。さらに、環状の攪拌用循環・温調・濾過ライン22には、バルブV15′、ポンプP4、精密濾過膜68、熱交換槽23、固形分濃度測定機24、およびスラリー温度計25が備えられている。また、攪拌用循環・温調・濾過ライン22は、バルブV14およびポンプP5が介設された高濃度廃液ライン201により、分散媒pH調整槽26に接続されている。
【0080】
機構Eにおける粗大不純物の除去の後、高濃度廃液は高濃度廃液ライン19を経て、廃液タンク20へ送られる。廃液タンク20内において、高濃度廃液中の粗大粒子は、10〜30kHz、400〜800Wの超音波により、研磨に有効な二次粒子の粒径となるよう再分散される。この超音波処理により、以下の処理において用いる精密濾過膜68の目詰まりが抑制される。したがって、精密濾過膜68により、研磨に有効な粒子が除去されることがほとんどなくなるため、第2の実施形態に係る研磨剤の再生装置においては、一度使用された研磨粒子をより効率よく再生することができる。また、精密濾過膜68の使用寿命が長くなるという利点もある。
【0081】
次に、ポンプP4により、攪拌用循環・温調・濾過ライン22中においてこの高濃度廃液を強制的に循環させている。この循環により、高濃度廃液は攪拌されることになる。
【0082】
また、この際に、精密濾過膜68(ポアー直径が0.25μmである中空糸膜を使用)により、高濃度廃液の濾過を行う。濾過により、高濃度廃液中の微小不純物および微小研磨粒子(研磨中に劣化した微小な研磨粒子)を除去するためである。
【0083】
さらに、熱交換槽23により、高濃度廃液の温度を制御する。スラリーの組成はその温度に依存して変化するからである。つまり、スラリーの温度が極度に低下したときは、スラリーがゲル化するため、そのスラリーの再生は不可能となる。また、スラリーの温度の極度の上昇や低下により、分散媒(NH3など)の状態が不安定になるため、研磨粒子の凝集が起こる。したがって、これらを抑制するため、スラリー温度計25を用いて、高濃度廃液の温度を管理する。また、固形分濃度測定機24を用いて、高濃度廃液中の固形分の濃度を測定、管理する。
【0084】
─再分散工程─
図20は、研磨粒子を再分散するための機構Jを示す図である。機構Jは、再分散槽45によって構成され、再分散槽45には、電磁気処理装置43およびバルブV30が介設された高濃度廃液ライン202と、バルブV32が介設された分散剤N2圧送ライン48と、バルブV34およびポンプP12が介設された再生液ライン51とが接続されている。また、再分散槽45の側壁には、超音波発振板46が取り付けられ、再分散槽45内にも、超音波発振機92が設置されている。さらに、再分散槽45には、ポンプP10が介設された攪拌用循環ライン47と、粒度分布測定機64と、固形分濃度測定機65とが取り付けられている。また、再分散槽45には、バルブV33を付設したゼータ電位測定機69と、バルブV39とバルブV40とを付設した再生液の組成を確認するためのサンプリングポート56とが取り付けられている。このサンプリングポート56は、再分散槽45の底面から約5cm上の位置に1箇所、液面より約10cm下の位置に1箇所の計2箇所に設けられている。
【0085】
第1の実施形態と同様に、第2の実施形態においても、電磁気、超音波、および分散剤を利用することにより、粗大粒子を再分散する。ただし、電磁気、超音波、および分散剤のうち少なくともいずれか1つを利用しても粗大粒子を再分散することもできる。また、電磁気、超音波、または分散剤を併用してもよい。
【0086】
高濃度廃液は、ポンプP8により高濃度廃液ライン202を経て、分散媒pH調整槽26から再分散槽45へ送られる。この際には、高濃度廃液は、高濃度廃液ライン202に介設された電磁気処理装置43内を通過する。この電磁気処理装置43内で、電磁気的に高濃度廃液中の粗大粒子が再分散される。
【0087】
また、再分散槽45においては、高濃度廃液中の粗大粒子は、超音波発振板46と超音波発振機92との双方から発振される超音波によっても再分散される。なお、再分散のためには、超音波の条件は、400〜800W、10〜30kHzとするのが望ましい。第1の実施形態とは異なり、第2の実施形態においては、再分散槽45の側壁だけでなく、再分散槽45内の高濃度廃液中にも超音波発振機92が設けられているため、超音波を高濃度廃液全体にまんべんなく印加することができる。
【0088】
さらに、分散剤供給ライン48から分散剤を、高濃度廃液に対して投入する。この分散剤には、凝集した粒子の帯電状態を変化させることにより、各粒子を相互に引き離す作用がある。よって、高濃度廃液中の粗大粒子は、投入された分散剤により、さらにきめ細やかに再分散されることになる。また、分散剤には、粒子のゼータ電位を高くすることにより、粒子の凝集を防ぐ作用もある。よって、いったん再分散された研磨粒子の凝集を、分散剤を用いることにより、抑制することもできる。
【0089】
また、実施形態においては、上述のように、分散剤として、アニオン性高分子界面活性剤を使用している。しかし、研磨粒子として、ヒュームドシリカを用いる場合には、特別な分散剤によらないでも、純水を添加すれば、再分散を実現できる。
【0090】
なお、ポンプP10と攪拌用循環ライン47とを使用することにより、高濃度廃液全体の粗大粒子を再分散させることができる。したがって、新しい研磨用スラリーの研磨粒子と同等の分散状態をつくることが可能になる。また、ゼータ電位測定機69、粒度分布測定機64、固形分濃度測定機65により高濃度廃液における再分散処理の効果を確認する。
【0091】
【発明の効果】
本発明の研磨剤の再生装置又は研磨剤の再生方法によれば、化学機械的研磨に使用された研磨剤から、研磨剤中の研磨粒子のほとんどを失うことなく、かつ、研磨レートの低下や研磨傷の発生がない、新液と同等の研磨性能を有する研磨粒子を含む研磨剤を容易に再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るCMP装置および研磨剤の再生装置の構成を示す概略図である。
【図2】第1の実施形態に係るCMP装置およびCMP工程により生じたスラリー廃液を回収するための機構を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る低濃度廃液と高濃度廃液とを分離するための機構を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係る低濃度廃液のpHを調整をするための機構を示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る処理済みの低濃度廃液を貯蔵するための機構を示す図である。
【図6】第1の実施形態に係る高濃度廃液中の研磨粒子以外の固形物を除くための機構を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る微小不純物および微小研磨粒子を除去するための機構を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係る分散媒調整剤の濃度を調節するための機構を示す図である。
【図9】第1の実施形態に係る分散媒の濃度調整をするための機構を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係る分散剤を投入するための機構を示す図である。
【図11】第1の実施形態に係る研磨粒子を再分散するための機構を示す図である。
【図12】第1の実施形態に係る再分散後の高濃度廃液と新しい研磨用スラリーとを混合するための機構を示す図である。
【図13】第1の実施形態に係る新しい研磨用スラリーと混合して得られた再生された研磨用スラリー(再生液)を供給するための機構を示す図である。
【図14】新しい研磨用スラリーの粒度分布を示す図である。
【図15】攪拌用循環ライン中を6時間循環させたまま放置した研磨用スラリーの粒度分布を示す図である。
【図16】攪拌用循環ライン中を6時間循環させたまま放置した研磨用スラリーに超音波(600W、10〜30kHz)に7分間あてた研磨用スラリーの粒度分布を示す図である。
【図17】超音波を印加することなく攪拌用循環ライン中を数日間循環させたのみの研磨用スラリーの粒度分布を示す図である。
【図18】スラリー中の粒子の粒径と時間との関係を示す図である。
【図19】第2の実施形態に係る微小不純物および微小研磨粒子を除去するための機構を示す図である。
【図20】第2の実施形態に係る研磨粒子を再分散するための機構を示す図である。
【図21】特開平8−115892号公報に開示されている従来の研磨剤回収装置の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 スラリー供給ライン
2 ドレインパン
3 高濃度廃液ライン
4 廃液ライン
5 低濃度廃液回収ライン
6 高濃度廃液回収ライン
7 中和剤投入ライン
8 第1中和槽
9 攪拌機
10 pH計
11 処理済低濃度廃液ライン
12 第2中和槽
13 低濃度廃液ライン
14 再生装置逆洗用水貯蔵槽
15 排水ライン
16 再生装置逆洗用水供給ライン
17 廃液中継槽
18 フィルター
19 高濃度廃液ライン
20 廃液タンク
21 サンプリングポート
22 攪拌用循環・温調・濾過ライン
23 熱交換槽
24 固形分濃度測定機
25 スラリー温度計
26 分散媒pH調整槽
27 N2供給ライン
28 希釈液供給ライン
29 分散媒調整剤投入ライン
30 希釈液バッファータンク
31 分散媒調整剤バッファータンク
32 第1分散媒希釈・供給タンク
33 第2分散媒希釈・供給タンク
34 第1定量供給ライン
35 第2定量供給ライン
36 N2圧送ライン
37 サンプリングポート
38 ゼータ電位測定機
39 分散媒濃度計
40 固形分濃度計
42 攪拌用循環ライン
43 電磁気処理装置
45 再分散槽
46 超音波発振板
47 攪拌用循環ライン
48 分散剤N2圧送ライン
49 N2投入ライン
50 分散剤投入ライン
51 再生液ライン
52 新スラリー投入ライン
53 新スラリー・再生スラリー調合槽
54 攪拌用循環ライン
55 フィルター
56 サンプリングポート
57 サンプリングポート
58 スラリー比重計
59 スラリー供給槽
60 粒度分布測定機
61 ゼータ電位測定機
62 スラリー供給・供給タンク内攪拌用循環ライン
63 スラリー供給ライン
64 粒度分布測定機
65 固形分濃度測定機
66 分散媒調整剤濃度制御装置
68 精密濾過膜
69 ゼータ電位測定機
70 サンプリングポート
71 分散剤貯蔵槽
80 調合液供給ライン
90 超音波発振機
91 超音波発振板
92 超音波発振機
100 CMP装置
101 ヘッド
102 ウエーハ
103 研磨布
104 定盤(プラテン)
201 高濃度廃液ライン
202 高濃度廃液ライン
203 調合液供給ライン

Claims (8)

  1. 化学機械的研磨装置を用いて化学機械的研磨に使用され、回収された研磨剤研磨により生じる高濃度の不純物を含んだ高濃度廃液と研磨後に上記化学機械的研磨装置内を洗浄する際に生じる低濃度の不純物を含んだ低濃度廃液とを回収ラインを切り替えて分離する工程(a)と、
    上記高濃度廃液から上限値以上の粒径を持つ研磨粒子以外の粗大不純物を除去する工程()と、
    上記高濃度廃液から下限値以下の粒径を持つ微小不純物及び微小研磨粒子を除去する工程()と、
    上記高濃度廃液中の分散媒のpHを調整する工程()と、
    上記高濃度廃液中に分散剤を投入し、超音波を印加し、ポンプを介設された攪拌用循環ラインを用いて、上記研磨粒子が凝集することにより形成された粗大粒子を上記研磨粒子に再分散させる工程()とを備えていることを特徴とする研磨剤の再生方法。
  2. 請求項1記載の研磨剤の再生方法において、
    上記分散剤として、研磨剤にアンモニア性高分子界面活性剤を加えることを特徴とする研磨剤の再生方法。
  3. 請求項1記載の研磨剤の再生方法において、
    上記超音波として、10〜30kHz、400〜800Wの条件下で発振されるものを用いることを特徴とする研磨剤の再生方法。
  4. 請求項1記載の研磨剤の再生方法において、
    研磨剤中の微小研磨粒子を除去する前に、上記再分散を行うことを特徴とする研磨剤の再生方法。
  5. 化学機械的研磨装置を用いて化学機械的研磨に使用され、回収された研磨剤研磨により生じる高濃度の不純物を含んだ高濃度廃液と研磨後に上記化学機械的研磨装置内を洗浄する際に生じる低濃度の不純物を含んだ低濃度廃液とを回収ラインを切り替えて分離する機構(f)と、
    上記高濃度廃液から上限値以上の粒径を持つ研磨粒子以外の粗大不純物を除去する機構()と、
    上記高濃度廃液から下限値以下の粒径を持つ微小不純物及び微小研磨粒子を除去する機構()と、
    上記高濃度廃液中の分散媒のpHを調整をする機構()と、
    上記高濃度廃液中に分散剤を投入し、超音波を印加し、ポンプを介設された攪拌用循環ラインを用いて、上記研磨粒子が凝集することにより形成された粗大粒子を上記研磨粒子に再分散させる機構()とを備えていることを特徴とした化学機械的研磨に使用された研磨剤の再生装置。
  6. 請求項5記載の研磨剤の再生装置において、
    上記機構()において用いるフィルターのポアー直径は、100μm以上200μm以下であることを特徴とする研磨剤の再生装置。
  7. 請求項5記載の研磨剤の再生装置において、
    上記分散剤として、研磨剤にアンモニア性高分子界面活性剤を加えるように構成されていることを特徴とする研磨剤の再生装置。
  8. 請求項5記載の研磨剤の再生装置において、
    上記超音波として、10〜30kHz、400〜800Wの条件下で発振されるものを用いることを特徴とする研磨剤の再生装置。
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