JP6292119B2 - 研磨材再生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨材再生方法に関する。
ガラス光学素子やガラス基板、半導体デバイスを製造工程で精密研磨する研磨材としては、従来、酸化セリウムを主成分とし、これに酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化プラセオジムなどが加わった希土類元素酸化物が使用されている。この他の研磨材としては、ダイヤモンド、酸化鉄、酸化アルミニウム(アルミナともいう)、酸化ジルコニウム(ジルコニアともいう)、コロイダルシリカ等があげられる。
一般に、研磨材の主構成元素の中には、日本国内では産出しない鉱物から得られるものもあり、一部では輸入に頼っている資源であり、かつ材料価格としても高価なものが多い。そのため、使用済みの研磨材を含有する研磨材廃液については、資源の再利用化への技術的対応が必要となっている。
一般的に各種工業分野において発生する懸濁微粒子を含む廃水の処理方法としては、中和剤や無機凝集剤、高分子凝集剤等を用いて懸濁微粒子を凝集分離した後、処理水は放流し、凝集分離した汚泥は焼却等の手段により廃棄処理されているのが現状である。
また、使用済みの研磨材を含む廃液には、研磨工程で多量に発生する被研磨成分、例えば、光学ガラス屑等が混入している。通常、この廃液に含まれる研磨材成分と被研磨成分とを効率的に分離することが困難であるため、研磨材廃液は、多くの場合、使用後に廃棄されているのが現状であり、廃棄コストの面で問題を抱えている。
したがって、近年、研磨材の主構成元素を効率よく回収及び再利用して、希少価値の高い元素の省資源化を図ることが重要な課題となっている。
研磨材成分の回収方法には、コロイダルシリカ系の研磨材を回収する方法として、研磨材廃液に対し、マグネシウムイオンの存在下で、アルカリ添加してpH値を10以上に調整することにより凝集処理を行うことで研磨材を回収する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−254659号公報
しかし、特許文献1の方法では、酸化セリウムを主成分とする研磨材を用いて、ケイ素を主成分とするガラス等を研磨対象とする場合、使用済みの研磨材が含まれる研磨材スラリーのpHが10以上の条件で塩化マグネシウム等の添加剤を加えると、研磨材成分がガラス成分とともに凝集してしまい、得られる再生研磨材の純度の低下につながる。
その理由は、pHが10を超える範囲では被研磨物であるガラス成分の凝集性が高まり、添加剤の添加により研磨材成分よりも容易に凝集するためであると考えられる。
本発明の課題は、使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーからより高純度の再生研磨材を得ることができる研磨材再生方法を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
ケイ素が主成分である被研磨物を研磨した使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーから、研磨材を再生する研磨材再生方法であって、当該研磨材が、酸化セリウムであり、かつ下記工程A〜Dを経て研磨材を再生することを特徴とする。
工程A:使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーを回収するスラリー回収工程A
工程B:当該回収された研磨材スラリーの25℃換算におけるpHが7〜10となるようにpHを調整するpH調整工程B
工程C:当該pH調整された研磨材スラリーに対し、塩化マグネシウム又は硫酸マグネシウムを含有する水溶液を添加して研磨材を凝集させ、当該研磨材を母液より分離して濃縮する分離濃縮工程C
工程D:当該分離され、濃縮された研磨材を固液分離して回収する研磨材回収工程
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の研磨材再生方法であって、
前記pH調整工程Bは、当該回収した研磨材スラリーの25℃換算におけるpHが7.8〜9.5となるようにpHを調整することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2のいずれか一項に記載の研磨材再生方法であって、
前記研磨材回収工程Dにおける研磨材の回収方法が、自然沈降によるデカンテーション分離法であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の研磨材再生方法であって、
工程E:前記研磨材回収工程Dの後に、前記回収された研磨材の粒子径を調整する粒子径制御工程Eを備えることを特徴とする。
本発明の上記方法により、使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーからより高純度の再生研磨材を得ることができる。
本発明の研磨材再生方法の基本的な工程フローの一例を示す模式図。
以下、本発明の構成要素及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本発明において示す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
以下、既存の研磨材、本発明に係る研磨材再生方法及び構成技術の詳細について、説明する。
〔研磨材〕
一般に、光学ガラスや半導体基板等の研磨材としては、ベンガラ(αFe)、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカ等の微粒子を水や油に分散させてスラリー状にしたものが用いられているが、本発明の研磨材再生方法では、半導体基板の表面やガラスの研磨加工において、高精度に平坦性を維持しつつ、十分な加工速度を得るために、物理的な作用と化学的な作用の両方で研磨を行う、化学機械研磨(CMP)への適用が可能な酸化セリウム、ダイヤモンド、窒化ホウ素、炭化ケイ素、アルミナ、アルミナジルコニア及び酸化ジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の研磨材の回収に適用することを特徴とする。
また、研磨材として使用される酸化セリウム(例えば、シーアイ化成社製、テクノライズ社製、和光純薬社製等)は、純粋な酸化セリウムよりは、バストネサイトと呼ばれる、希土類元素を多く含んだ鉱石を焼成した後、粉砕したものが多く利用されている。酸化セリウムが主成分ではあるが、その他成分として、ランタンやネオジウム、プラセオジウム等の希土類元素を含有し、酸化物以外にフッ化物等が含まれることもある。以下、使用される研磨材として酸化セリウムを用いて説明するが、一例であって、これに限定するものではない。
本発明に使用される研磨材は、その成分及び形状に関しては、特に限定はなく、一般的に研磨材として市販されているものを使用することができ、研磨材含有量が50質量%以上である場合に、効果が大きく好ましい。
次に、本発明の研磨材再生方法全体の工程フローについて、図を用いて説明する。
図1は、本発明の研磨材再生方法の基本的な工程フローの一例を示す模式図である。
本発明は、図1で示すスラリー回収工程Aの前に行われる研磨工程で使用された使用済み研磨材を、再生研磨材として再生する研磨材再生方法である。研磨材の再生方法を説明する前に、研磨材による研磨工程について説明する。
〔研磨工程〕
ガラス基板の研磨を例にとると、研磨工程では、研磨材スラリーの調製、研磨加工、研磨部の洗浄で一つの研磨工程を構成しているのが一般的である。
図1に示した研磨工程の全体の流れとしては、研磨機1は、不織布、合成樹脂発泡体、合成皮革などから構成される研磨布Kを貼付した研磨定盤2を有しており、この研磨定盤2は回転可能となっている。研磨作業時には、ケイ素を主成分とする被研磨物(例えば、光学ガラス、情報記録媒体用ガラス基板、シリコンウェハー等)3を、保持具Hを用いて、所定の押圧力Nで上記研磨定盤2に押し付けながら、研磨定盤2を回転させる。同時に、スラリーノズル5から、ポンプPを介して予め調製した研磨材液4(研磨材スラリー)を供給する。使用後の研磨材液4(使用済みの研磨材を含む研磨材スラリー)は、流路6を通じてスラリー槽Tに貯留され、研磨機1とスラリー槽Tとの間を繰り返し循環する。
また、研磨機1を洗浄するための洗浄水7は、洗浄水貯蔵槽Tに貯留されており、洗浄水噴射ノズル8より、研磨部に吹き付けて洗浄を行い、研磨材を含む洗浄液10(使用済みの研磨材を含む研磨材スラリー)として、ポンプを介し、流路9を通じて、洗浄液貯蔵槽Tに貯留される。この洗浄液貯蔵槽Tは、洗浄(リンス)で使用された後の洗浄水を貯留するための槽である。この洗浄液貯蔵槽T内は、沈殿、凝集を防止するため、常時撹拌羽根によって撹拌される。
また、研磨により生じ、スラリー槽Tに貯留された後に循環して使用される研磨材液4と、洗浄液貯蔵槽Tに貯留される洗浄液10は、研磨材粒子と共に、研磨された被研磨物3より削り取られた被研磨物3由来のガラス成分等を含有した状態になっている。
研磨工程における具体的な方法を説明する。
(1)研磨材スラリーの調製
研磨材の粉体を水等の溶媒に対して1〜40質量%の濃度範囲となるように添加、分散させて研磨材スラリーを調製する。この研磨材スラリーは、研磨機1に対して、図1で示したように循環供給して使用される。研磨材として使用される粒子は、平均粒子径が数十nmから数μmの大きさの粒子が使用される。
また、循環供給して使用される研磨材スラリーには、分散剤等を添加することにより、研磨材粒子の凝集を防止するとともに、撹拌機等を用いて常時撹拌して分散状態を維持することが好ましい。一般には、研磨機1の横に研磨材スラリー用のタンクを設置し、撹拌機等を使用して常時分散状態を維持し、供給用ポンプを使用して研磨機1に循環供給する方法を採用することが好ましい。
(2)研磨
図1に示すように、研磨パット(研磨布K)と被研磨物3を接触させ、接触面に対して研磨材スラリーを供給しながら、加圧条件下でパットFと被研磨物3を相対運動させる。
(3)洗浄
研磨された直後の被研磨物3及び研磨機1には大量の研磨材が付着している。そのため、研磨した後に研磨材スラリーの代わりに水等を供給し、被研磨物3及び研磨機1に付着した研磨材の洗浄が行われる。この際に、研磨材を含む洗浄液10は系外9に排出される。
この洗浄操作で、一定量の研磨材が系外9に排出されるため、系内の研磨材量が減少する。この減少分を補うために、スラリー槽Tに対して新たな研磨材スラリーを追加する。追加の方法は1加工毎に追加を行っても良いし、一定加工毎に追加を行っても良いが、溶媒に対して十分に分散された状態の研磨材を添加することが望ましい。
〔使用済みの研磨材スラリー〕
本発明でいう使用済み研磨材スラリーとは、洗浄液貯蔵槽Tに貯蔵される研磨材スラリー及び研磨機1、スラリー槽T及び洗浄液貯蔵槽Tから構成される研磨工程の系外に排出される研磨材スラリーであって、主として以下の二種類がある。
一つ目は、洗浄操作で排出された洗浄液を含む洗浄液貯蔵槽Tに貯蔵されている研磨材スラリー(リンススラリー)であり、二つ目は一定加工回数使用された後に廃棄される、スラリー槽Tに貯留されている使用済みの研磨材スラリー(ライフエンドスラリー)である。
洗浄水を含むリンススラリーの特徴として、以下の2点が挙げられる。
1)洗浄時に排出されるため、洗浄水が大量に混入し、研磨工程の系内の研磨材スラリーと比較して研磨材濃度が著しく低い。
2)研磨布K等に付着している切削されたガラス成分も、洗浄時にこのリンススラリー中に混入する。
一方、ライフエンドスラリーの特徴としては、新品の研磨材スラリーと比較してガラス成分の濃度が高くなっていることが挙げられる。
〔研磨材再生方法〕
ケイ素が主成分である被研磨物3を研磨した使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーから高純度の研磨材を再生し、再生研磨材として再利用する本発明の研磨材再生方法は、図1に示すように、スラリー回収工程A、pH調整工程B、分離濃縮工程C、研磨材回収工程D、第2濃縮工程F及び粒子径制御工程Eの6つの工程を備える。なお、第2濃縮工程F及び粒子径制御工程Eは、再生研磨材として再利用する研磨材の種類、必要とされる濃度、純度等に応じて、どちらか一方又は両方の工程を適宜省略することができる。
(1:スラリー回収工程A)
スラリー回収工程Aは、ケイ素が主成分である被研磨物3を研磨した使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーを回収する工程である。なお、回収された研磨材スラリーには、おおむね0.1〜40質量%の範囲で研磨材が含まれる。
回収された研磨材スラリーは、回収後、直ちにpH調整工程Bに進めても良いし、一定量を回収するまで貯蔵しても良い。いずれの場合でも回収された研磨材スラリーを、常時撹拌することで、粒子の凝集を防止し、安定した分散状態を維持することが好ましい。
本発明においては、スラリー回収工程Aで回収された2種類の研磨材スラリーを混合して母液として調製した後、pH調整工程Bで処理する方法であっても、あるいはスラリー回収工程Aで回収したリンススラリーとライフエンドスラリーを、それぞれ独立した母液として、pH調整工程Bで、それぞれ処理してもよい。
(2:pH調整工程B)
pH調整工程Bは、スラリー回収工程Aにて回収された研磨材スラリーの25℃換算におけるpHが7〜10になるように、当該研磨材スラリーに対し酸又はアルカリを添加しpHを調整する工程である。pH調整工程BにおけるpHを調整する範囲は、7.8〜9.5になるように調整することがより好ましい。pHの範囲を7〜10に調整する理由は、当該pHの範囲外においては、添加剤の添加により被研磨物3由来のガラス成分が、研磨材成分とともに凝集し粗大粒子を作り、自然沈降による分離濃縮が困難になるためである。これは、当該pHの範囲外では被研磨物3であるガラス成分の凝集性が高まり、添加剤の添加により研磨材成分よりも容易に凝集するからであると考えられる。
pH調整工程BでpH調整剤として添加される酸又はアルカリは、特に限定されるものではなく、例えば、酸であれば、硫酸、塩酸、フッ化水素酸、硝酸等であってもよく、アルカリであれば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等であってもよい。
本発明において、pH値は、25℃で、ラコムテスター卓上型pHメーター(アズワン(株)製 pH1500)を使用して測定された値を用いる。
(3:分離濃縮工程C)
分離濃縮工程Cは、pH調整された研磨材スラリーに対し、無機塩としてアルカリ土類金属元素を含む金属塩を添加して研磨材を凝集させ、当該研磨材を母液より分離して濃縮する工程である。具体的には、分離濃縮工程Cは、pH調整工程BにてpH調整を行った研磨材スラリー(母液)に対して、無機塩として、例えば、塩化マグネシウムを添加し、研磨材のみを凝集させ、非研磨成分(ガラス成分)を凝集させない状態で、該研磨材を母液より分離させ、濃縮させる。これにより、分離濃縮工程Cは、研磨材成分のみを凝集沈殿させ、ガラス成分の大半を上澄みに存在させることができるため、研磨材成分とガラス成分との分離と、研磨材スラリーの濃縮を同時に行うことができる。
〈アルカリ土類金属塩〉
本発明に係るアルカリ土類金属塩としては、例えば、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩を挙げることができるが、更には、本発明においては、広義として周期律表の第2族に属する元素も、アルカリ土類金属であると定義する。したがって、ベリリウム塩、マグネシウム塩も本発明でいうアルカリ土類金属塩に属する。
また、本発明に係るアルカリ土類金属塩としては、水への溶解度が高い、ハロゲン化物、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩等の形態であることが好ましい。
また、本発明に適用可能なアルカリ土類金属塩としては、添加による溶液のpH変化が小さいマグネシウム塩が好ましい。マグネシウム塩としては、電解質として機能するものであれば限定はないが、水への溶解性が高い点から、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウムなどが好ましく、溶液のpH変化が小さく、沈降した研磨材及び廃液の処理が容易である点から、塩化マグネシウム及び硫酸マグネシウムが特に好ましい。
(4:研磨材回収工程D)
研磨材回収工程Dは、分離濃縮工程Cにて分離され、濃縮された研磨材を固液分離して回収する工程である。
無機塩の添加により凝集した研磨材の濃縮物と上澄み液とを分離する方法としては、一般的な濃縮物の固液分離法を採用することができる。すなわち、自然沈降を行って上澄み部分だけを分離する方法、あるいは遠心分離機等の機械的な方法を用いて強制的に分離する方法等を適用することができるが、本発明においては、下部に沈降する濃縮物に被研磨物3由来のガラス成分等の不純物を極力混入させることなく、高純度の再生研磨材を得る観点からは、濃縮方法としては、自然沈降を適用することが好ましい。
無機塩の添加により、回収研磨材粒子は凝集し、この状態で上澄み液と分離されていることから、濃縮物は、回収工程Aにて回収された研磨材スラリーと比較して比重が増加し、濃縮されていることとなる。この濃縮物には、回収された研磨材スラリー以上の濃度で使用済みの研磨材が含有されている。
(5:第2濃縮工程F)
第2濃縮工程Fは、研磨材回収工程Dで回収した研磨材スラリーから使用済み研磨材を含む濃縮物を分離する。第2濃縮工程Fで用いられる分離方法には、不純物の混入を防止するため自然沈降法による分離を適用している。この濃縮物には、上澄み液の一部が分離・除去されていない状態で混入しているため、更に、第2濃縮工程Fとして、濾過処理により濃縮物に混入している上澄み液を除去して、回収された使用済み研磨材の純度をより一層高くする処理を施す。この濾過処理は、分離濃縮工程Cより前に実施することも可能ではあるが、回収スラリー中に存在するガラス成分による目詰まりを防ぐため、分離濃縮工程C及び研磨材回収工程Dにおいて一定量のガラス成分等を除去した後に、第2濃縮工程Fを適用することが、生産効率の観点から好ましい。また、第2濃縮工程Fは、より純度の高い再生研磨材を得るために、適用することが望ましい工程であるが、再生する研磨材の種類、必要とされる濃度等に応じて適宜省略することができる。
第2濃縮工程Fで用いる濾過フィルターとしては、特に制限はなく、例えば、中空糸フィルター、金属フィルター、糸巻フィルター、セラミックフィルター、ロール型ポリプロピレン製フィルター等を上げることができるが、本発明では、その中でも、セラミックフィルターを用いることが好ましい。
本発明に適用可能なセラミックフィルターとしては、例えば、フランスTAMI社製のセラミックフィルター、ノリタケ社製セラミックフィルター、日本ガイシ社製セラミックフィルター(例えば、セラレックDPF、セフィルト等)等を用いることができる。
(6:粒子径制御工程E)
本発明の研磨材再生方法においては、上記各工程を経て回収した使用済みの研磨材を再利用するため、最終工程として、2次粒子状態で凝集している研磨材粒子を解膠して1次粒子状態の粒子径分布にする粒子径制御工程Eを備えてもよい。
粒子径制御工程Eは、第2濃縮工程Fで得られた凝集した研磨材成分を再分散させて、処理前の研磨材スラリーと同等の粒度分布になるように研磨材の粒子径を調整する工程である。
凝集した研磨材粒子を再分散させる方法としては、a)水を添加し、処理液中の無機イオン濃度を低下させる方法、b)金属分離剤(分散剤ともいう)を添加することで研磨材に付着する金属イオン濃度を低下させる方法、c)分散機等を使用して、凝集した研磨材粒子を解砕する方法がある。
これらの方法は、それぞれ単独で使用しても良いし、組み合わせて使用しても良いが、a)、b)、c)の内いずれか二つを組み合わせる方法が好ましく、a)、b)、c)を全て組み合わせて行う方法がより好ましい。
水を添加する場合、その添加量は、濃縮したスラリーの体積によって適宜選択され、一般的には濃縮したスラリーの5〜50体積%であり、好ましくは10〜40体積%である。
金属分離剤(分散剤)としては、カルボキシ基を有するポリカルボン酸系高分子分散剤が好ましく挙げられ、特にアクリル酸−マレイン酸の共重合であることが好ましい。具体的な金属分離剤(分散剤)としては、ポリティーA550(ライオン(株)製)等が挙げられる。金属分離剤(分散剤)の添加量としては、濃縮したスラリーに対して0.01〜5体積%である。
また、分散機としては、超音波分散機、サンドミルやビーズミルなどの媒体撹拌ミルが適用可能であり、特には、超音波分散機を用いることが好ましい。
また、超音波分散機としては、例えば、(株)エスエムテー、(株)ギンセン、タイテック(株)、BRANSON社、Kinematica社、(株)日本精機製作所等から市販されており、(株)エスエムテー UDU−1、UH−600MC、(株)ギンセン GSD600CVP、(株)日本精機製作所 RUS600TCVP等を使用することができる。超音波の周波数は、特に限定されない。
機械的撹拌及び超音波分散を同時並行的に行う循環方式の装置としては、(株)エスエムテー UDU−1、UH−600MC、(株)ギンセン GSD600RCVP、GSD1200RCVP、(株)日本精機製作所 RUS600TCVP等を挙げることができるが、これに限ったものでない。
この粒子径制御工程Eで得られる粒度分布としては、経時変動が少なく、1日経過後の粒度変動が少ないものが望ましい。
無機塩等を用いて、研磨材粒子を凝集して回収した濃縮物は、そのままの状態では、2次粒子としての塊状であり、再利用するために、凝集した研磨材粒子を分解して、単独粒子状態(1次粒子)にするための再分散処理を施すため、最後に粒子径制御工程Eを組み入れることが好ましい。
〔再生研磨材〕
上記粒子径制御工程Eを経て得られる最終的な回収研磨材は、98質量%以上の高純度の研磨材を含有し、粒度分布の経時変動が小さく、回収した時の濃度より高く、無機塩の含有量としては、0.0005〜0.08質量%の範囲であることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
《再生研磨材の調製》
〔再生研磨材1の調製:比較例1〕
以下の製造工程に従って、研磨材として酸化セリウムを用いた再生研磨材1を調製した。なお、特に断りがない限りは、研磨材再生工程は、基本的には、25℃、55%RHの条件下で行った。このとき、溶液等の温度も25℃である。また、pH添加剤として、5%硫酸又は5%水酸化ナトリウムを使用した。
1)スラリー回収工程A
図1に記載の研磨工程で、研磨材として酸化セリウム(シーアイ化成社製)を用いてハードディスク用ガラス基板の研磨加工を行った後、洗浄水を含むリンススラリーを210リットル、使用済み研磨材を含むライフエンドスラリーを30リットル回収し、回収スラリー液として240リットルとした。この回収スラリー液は比重1.03であり、8.5kgの酸化セリウムが含まれている。
2)pH調整工程B
スラリー回収工程Aにて回収された使用済みの研磨材を含む研磨材スラリー(回収スラリー液)は、含まれる使用済み研磨材の平均粒子径が0.58μm、pHが9.5、Si濃度が1500mg/Lであった。この回収スラリー液に、pH調整剤として硫酸を500ml加えることにより、pHを5.0に調整した。
3)分離濃縮工程C
次いで、pH調整を行った回収スラリー液を酸化セリウムが沈降しない程度に撹拌しながら、無機塩として塩化マグネシウムの10質量%水溶液を2.0リットル、10分間かけて添加した。
4)研磨材回収工程D
上記の状態で30分撹拌を継続した後、45分間静置して、自然沈降法により、上澄み液と濃縮物とを沈降・分離した。45分後に、排水ポンプを用いて、上澄み液を排出して、濃縮物を固液分離して回収した。回収した濃縮物は60リットルであった。
5)第2濃縮工程F
第2濃縮工程Fは、図示しない濾過装置を用いる濾過処理により処理を行った。
上記4)研磨材回収工程Dで回収した濃縮物を、2次粒子の状態で、ゆっくりと撹拌機で撹拌しながら、ポンプにより濾過装置に送液した。この濾過装置は、濾過フィルターを備え、濾過フィルター内に濃縮物を通過させ、ガラス成分を含む上澄み液を分離した。分離した上澄み液は、配管で系外に排出した。この濾過処理は、濃縮物を、濾過装置内を15分間、1.2L/minの流量で循環させ、濃縮物の初期液量の1/2となるまで濃縮濾過を行った。
なお、上記第2濃縮工程で使用した濾過フィルターは、日本ガイシ社製のセラミックフィルター「セフィルト」(細孔径:0.5μm)を用いた。
6)粒子径制御工程E
分離した濃縮物に水12リットルを添加した。さらに、金属分離剤(高分子分散剤)としてポリティーA550(ライオン(株)製)を300g添加し、30分撹拌した後、超音波分散機(BRANSON社製)を用いて、濃縮物を分散して解きほぐした。
分散終了後、10ミクロンのメンブランフィルターで濾過を行って、再生酸化セリウムを含有する再生研磨材1を得た。
〔再生研磨材2の調製:比較例2〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程Bにおける硫酸の添加量を410mlに変更し、添加後のpH値を6.0に調整した以外は同様にして再生研磨材2を得た。
〔再生研磨材3の調製:実施例1〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程Bにおける硫酸の添加量を380mlに変更し、添加後のpH値を7.0に調整した以外は同様にして再生研磨材3を得た。
〔再生研磨材4の調製:実施例2〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程Bにおける硫酸の添加量を360mlに変更し、添加後のpH値を7.8に調整した以外は同様にして再生研磨材4を得た。
〔再生研磨材5の調製:実施例3〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程Bにおける硫酸の添加量を350mlに変更し、添加後のpH値を8.0に調整した以外は同様にして再生研磨材5を得た。
〔再生研磨材6の調製:実施例4〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程Bにおける硫酸の添加量を250mlに変更し、添加後のpH値を9.0に調整した以外は同様にして再生研磨材6を得た。
〔再生研磨材7の調製:実施例5〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程BにおけるpH調整剤を加えず、そのままのpHとした以外は同様にして再生研磨材7を得た。
〔再生研磨材8の調製:実施例6〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程BにおけるpH調整剤を水酸化ナトリウムに変更し、水酸化ナトリウムの添加量を260mlとし、添加後のpH値を10.0に調整した以外は同様にして再生研磨材8を得た。
〔再生研磨材9の調製:比較例3〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程BにおけるpH調整剤を水酸化ナトリウムに変更し、水酸化ナトリウムの添加量を720mlとし、添加後のpH値を11.0に調整した以外は同様にして再生研磨材9を得た。
〔再生研磨材10の調製:比較例4〕
上記再生研磨材1の調製において、pH調整工程BにおけるpH調整剤を水酸化ナトリウムに変更し、水酸化ナトリウムの添加量を1500mlとし、添加後のpH値を12.0に調整した以外は同様にして再生研磨材10を得た。
《再生研磨材の評価》
実施例1から6及び比較例1から4について、以下の方法に従って、純度の評価を行った。
〔添加剤添加後の研磨材粒子の平均粒子径〕
添加剤添加後の研磨材粒子の平均粒子径は、実施例1から6及び比較例1から4について、第2濃縮工程Fにより濾過処理された濃縮物に含まれる研磨材粒子100個のSEM像から平均粒子径を求めた。なお、ここでの研磨材粒子は、2次粒子の状態であるため、最終的に得られる再生研磨材よりも平均粒子径が大きくなる。
〔ICP発光分光プラズマによる成分分析〕
研磨材回収工程Dにおいて分離した上澄みに対して、ICPにより、ガラス成分(Si成分)の濃度を測定した。また、上澄みSi濃度/母液Si濃度の比率は、分離する前の母液に含まれるSi濃度を上澄みに含まれるSi濃度と同様に求め、比較により求めた。具体的には、下記の手順に従って行った。
〈試料液Aの調製〉
(a)再生研磨材の10gを純水90mlで希釈した後、スターラーで撹拌しながら1ml採取した。
(b)原子吸光用フッ化水素酸を5ml加えた。
(c)超音波分散してシリカを溶出させた。
(d)室温で30分静置した。
(e)超純水で、総量を50mlに仕上げた。
以上の手順に従って調製した各検体液を、試料液Aと称する。
〈Siの定量〉
(a)試料液Aをメンブレンフィルター(親水性PTFE)で濾過した。
(b)濾液を誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)で測定した。
(c)Siを標準添加法により定量した。
〈研磨材固有元素の定量〉
(a)試料液Aをよく分散し、5ml採取した。
(b)高純度硫酸を5ml加え、溶解させた。
(c)超純水で50mlに仕上げた。
(d)超純水で適宜希釈しICP−AESで測定した。
(e)マトリクスマッチングの検量線法により、各研磨材固有元素を定量した。
〈ICP発光分光プラズマ装置〉
エスアイアイナノテクノロジー社製のICP−AESを使用した。
以上の評価により得られた結果を表1に示す。
Figure 0006292119
表1からわかるように、本発明の実施例1〜6について、比較例1〜4と比較して、添加剤添加後の平均粒子径が小さく、上澄みSi濃度及び上澄みSi濃度/母液Si濃度の比率が高いことがわかる。具体的には、実施例1〜6は、平均粒子径が全て10μm以下であり、上澄みSi濃度が1200mg/L以上であり、上澄みSi濃度/母液Si濃度の比率が80%以上である。一方、比較例1〜4は、平均粒子径が全て13μm以上であり、上澄みSi濃度が700mg/L以下であり、上澄みSi濃度/母液Si濃度の比率が43%以下であり、実施例と顕著な差があることがわかる。これは、ガラス成分であるSi成分と研磨材成分であるセリウム成分の分離がよいため、2次粒子状態の研磨材粒子に取り込まれるSi成分が少なくなり、平均粒子径が小さくなっていると考えられる。従って、pH調整工程Bにおいて研磨材スラリーのpHの値を7〜10の範囲にpH調整することで、pH調整が7〜10の範囲に調整しなかった場合よりも、分離濃縮工程Cにおける添加剤の添加により凝集する際に、Si成分を取り込む割合が少なく、より高い純度で再生研磨材を得ることができる。
また、研磨材スラリーのpHの値を7.8〜9.5の範囲に調整することで、実施例4〜7は、実施例3、8よりも平均粒子径が1μm以上小さくなり、上澄みSi濃度が1350mg/L以上であり、上澄みSi濃度/母液Si濃度の比率が90%以上となり、更にガラス成分とセリウム成分との分離がよくなっているため、より高い純度で再生研磨材を得ることができる。なお、以上の実施例および比較例の説明では、実験の都合上、pHが9.5である回収スラリー液にpH調整剤を添加することでpHを各種の値に調整した。しかし、実際の研磨材再生工程においては回収スラリー液のpHが様々であるので、回収したスラリー液のpHに応じてpH調整剤を添加することにより、スラリーのpHの値を7〜10の範囲に調整するとよい。
以上のように、本実施形態の研磨材再生方法によれば、研磨材が、酸化セリウム、ダイヤモンド、窒化ホウ素、炭化ケイ素、アルミナ、アルミナジルコニア及び酸化ジルコニウムから選ばれる少なくとも一種であり、ケイ素が主成分である被研磨物3を研磨した使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーを回収するスラリー回収工程Aと、回収された研磨材スラリーのpHが7〜10となるように、pHを調整するpH調整工程Bと、pH調整がされた研磨材スラリーに対し、無機塩としてアルカリ土類金属元素を含む金属塩を添加して研磨材を凝集させ、研磨材を母液より分離して濃縮する分離濃縮工程Cと、分離され、濃縮した研磨材を固液分離して回収する研磨材回収工程Dと、を経て使用済みの研磨材スラリーから、研磨材を再生する。これにより、被研磨物3由来の成分を凝集させにくいpHの範囲において研磨材粒子を凝集させるため、凝集により得られる2次粒子状態の研磨材粒子に取り込まれる被研磨物3由来のガラス成分の量を抑制することができ、使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーからより高純度の再生研磨材を得ることができる。
また、pH調整工程Bは、当該回収した研磨材スラリーの25℃換算におけるpHが7.8〜9.5となるようにpHを調整するので、ガラス成分を凝集させにくい範囲で研磨材を凝集させることができ、使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーからより高純度の再生研磨材を得ることができる。
また、分離濃縮工程Cで用いるアルカリ土類金属元素を含む金属塩が、マグネシウム塩であるので、添加による溶液のpH変化が小さく、沈降した研磨材及び廃液の処理を容易に行うことができる。
また、研磨材回収工程Dにおける研磨材の回収方法が、自然沈降によるデカンテーション分離法であるので、沈降する濃縮物に被研磨物3由来のガラス成分等の不純物を極力混入させることなく、高純度の再生研磨材を得ることができる。
また、研磨材回収工程Dの後に、回収された研磨材の粒子径を調整する粒子径制御工程Eを備えるので、分離濃縮工程Cにおいて無機塩等を用いて、研磨材粒子を凝集させて回収された濃縮物は、2次粒子としての塊状であり、凝集した研磨材粒子に分散処理を施すことで1次粒子状態の粒子径分布にすることができる。
なお、第2濃縮工程Fにおいて、濃縮物の濃縮が過度に進行し、粘度等が安定送液できない程度に高くなった場合には、適宜、水等を補充して最適粘度にすることが好ましい。
また、一定の期間連続運転を行うと、第2濃縮工程Fで用いられる濾過フィルターの表面には、研磨材粒子等が付着する。この付着した研磨材粒子等は、濾過フィルターの目詰まり等の濾過分離精度を損なう要因となるので、定期的に洗浄用に濾過フィルターの洗浄により排除することが好ましい。
本発明は、ガラス製品や半導体デバイス、水晶発振子等の製造工程において使用される研磨材を再生する分野において利用可能性がある。
1 研磨機
2 研磨定盤
3 被研磨物
4 研磨材液
5 スラリーノズル
7 洗浄水
8 洗浄水噴射ノズル
10 研磨材を含む洗浄液
K 研磨布
スラリー槽
洗浄水貯蔵槽
洗浄液貯蔵槽

Claims (4)

  1. ケイ素が主成分である被研磨物を研磨した使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーから、研磨材を再生する研磨材再生方法であって、当該研磨材が、酸化セリウムであり、かつ下記工程A〜Dを経て研磨材を再生することを特徴とする研磨材再生方法。
    工程A:使用済みの研磨材を含む研磨材スラリーを回収するスラリー回収工程A
    工程B:当該回収された研磨材スラリーの25℃換算におけるpHが7〜10となるようにpHを調整するpH調整工程B
    工程C:当該pH調整された研磨材スラリーに対し、塩化マグネシウム又は硫酸マグネシウムを含有する水溶液を添加して研磨材を凝集させ、当該研磨材を母液より分離して濃縮する分離濃縮工程C
    工程D:当該分離され、濃縮された研磨材を固液分離して回収する研磨材回収工程
  2. 前記pH調整工程Bは、当該回収した研磨材スラリーの25℃換算におけるpHが7.8〜9.5となるようにpHを調整することを特徴とする請求項1に記載の研磨材再生方法。
  3. 前記研磨材回収工程Dにおける研磨材の回収方法が、自然沈降によるデカンテーション分離法であることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨材再生方法。
  4. 工程E:前記研磨材回収工程Dの後に、前記回収された研磨材の粒子径を調整する粒子径制御工程Eを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨材再生方法。
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