JP3608612B2 - 電磁波吸収性熱伝導組成物及び熱軟化性電磁波吸収性放熱シート並びに放熱施工方法 - Google Patents

電磁波吸収性熱伝導組成物及び熱軟化性電磁波吸収性放熱シート並びに放熱施工方法 Download PDF

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    • H05K9/0083Electromagnetic shielding materials, e.g. EMI, RFI shielding comprising electro-conductive non-fibrous particles embedded in an electrically insulating supporting structure, e.g. powder, flakes, whiskers

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動作することによって発熱し、室温より高温となり、電磁波発生源となり得る発熱性電子部品と、熱シンク、回路基板などの熱放散部材(放熱部品)との間に、熱伝導による電子部品の冷却及び電磁波吸収のために配置される電磁波吸収性放熱部材を形成するための電磁波吸収性熱伝導組成物及び熱軟化性電磁波吸収性放熱シート、並びに放熱施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
テレビ、ラジオ、コンピュータ、医療器具、事務機械、通信装置等、最近の電子機器の回路設計は複雑性を増している。例えば、これら及びその他の機器のためにトランジスタ数十万個相当分を内包する集積回路が製造されるようになった。このように設計の複雑性が増している一方で、一層小型の電子部品が製造され、ますます縮小するデバイス面積にこれらの部品の個数を更に増大させて組み込む能力が向上していると共に、デバイスの寸法は引き続き小型化している。
【0003】
このため、各部品から発生する熱により故障又は機能不全が生じることから、電子部品から発生する熱を効果的に放散させる方法が必要となっている。
【0004】
一方、電子部品、特にはパーソナルコンピュータ、デジタルビデオディスク、携帯電話などの電子機器に使用されるCPU、ドライバ、ICやメモリーなどのLSIにおいては、集積度の向上に伴い、上記発熱においての問題が発生すると同時に、高性能化のための高周波数への移行に伴い、電子部品同士の干渉による故障、誤動作、機能不全、又は人体への影響が懸念されるなどの有害な電磁波の発生が問題となっている。
【0005】
電子部品から発生する熱については、これを低減するため、多くの熱放散方法及びそれに使用する熱放散部材、組成物が提案されている。従来、電子機器等においては、その使用中に電子部品の温度上昇を抑えるために、黄銅等、熱伝導率の高い金属板を用いたヒートシンクが使用されている。このヒートシンクは、その電子部品が発生する熱を伝導し、その熱を外気との温度差によって表面から放出する。
【0006】
電子部品から発生する熱をヒートシンクに効率よく伝えるためには、ヒートシンクを電子部品に密着させる必要があるが、各電子部品の高さの違いや組み付け加工による公差があるため、柔軟性を有する熱伝導シートや、熱伝導性グリースを電子部品とヒートシンクとの間に介装させ、この熱伝導性シート又は熱伝導性グリースを介して電子部品からヒートシンクへの熱伝導を実現している。上記熱伝導性シートとしては、熱伝導性シリコーンゴム等で形成された熱伝導用シート(熱伝導性シリコーンゴムシート)が用いられているが、これらのシートでは界面熱抵抗に問題がある。
【0007】
そこで、界面熱抵抗の低下方法として、熱伝導性グリースや特表2000−509209号公報に記載されているような熱軟化性シートが提案されている。しかしながら、これらはいずれも放熱部材に限定され、電磁波吸収性能は持ち併せていない。
【0008】
一方、電子部品から発生する電磁波を遮蔽する試みは、従来より数多くなされている。一般的には金属、メッキ又は導電性組成物を用いたものが多いが、これらはいずれも電磁波を反射する機能を利用したものである。既に有機ゴム、特には塩素化ポリエチレンを媒体とする軟磁性粉或いはフェライトを電磁波吸収成分として充填したシート部材が市販されている。しかしながら、これらのシートは剛直で電磁波遮蔽能力は認められるものの熱放散については無力であった。
【0009】
更には、最近熱伝導と電磁波吸収能を併せ持つ材料が提案されている。例えば特開平11−335472号公報においては、シリコーンゲル等にMn−Znフェライト、Ni−Znフェライト等のフェライトを含有させ、シート状に作製した構造物により、ノイズ抑制効果が得られることが提案されている。しかしながら、該シートは電磁波吸収性充填材を充填するため硬くなり、また熱伝導率も低いため熱放散部材としては十分なものではない。
【0010】
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、放熱性能に優れると共に、電磁波ノイズの発生を抑制する電磁波吸収性に優れた電磁波吸収性熱伝導組成物及びこれをシート状に形成した熱軟化性電磁波吸収性放熱シート並びに放熱施工方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、電磁波吸収性充填材を含有し、常温では固体状で、一定の温度範囲において熱軟化、低粘度化又は融解し、シートを始め必要とする形状に容易に形成することが可能な未硬化の組成物を発熱性電子部品と放熱部品との間(境界)に用いることにより、電子部品やヒートシンクへの装着、脱着が容易で、電子部品の動作時に発生する熱により軟化して界面接触熱抵抗が低減され、これにより放熱性能が向上すると共に、電磁波ノイズの発生を抑制する電磁波吸収性に優れることを見出した。
【0012】
即ち、常温では固体であって、一定の温度範囲において熱軟化、低粘度化又は融解する成分を選択し、この成分に電磁波吸収性能を有する充填材を充填し、必要により更に熱伝導性充填材を充填した組成物を発熱性電子部品と放熱部品との間(境界)に配置することにより、所望の電磁波吸収性能及び熱放散を達成し得ることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0013】
従って、本発明は、動作することによって発熱して室温より高い温度となり、電磁波発生源となる発熱性電子部品と放熱部品との間に配置される電磁波吸収性放熱部材形成用の熱伝導組成物であって、有機バインダー成分としてシロキサン系重合体、アクリル系重合体、ポリオレフィン系重合体、フッ素系重合体から選択される1種以上が使用され、40〜100℃に融点を有する低融点物質、40〜100℃において軟化又は低粘度化して流動する熱流動化物質又は40〜100℃で水飴状の物質を含有すると共に、電磁波吸収性充填材又は電磁波吸収性充填材と熱伝導性充填材を含有し、電子部品動作以前の室温状態で非流動性であり、上記電子部品動作時の発熱により、40℃以上かつ電子部品の発熱による最高到達温度以下において低粘度化、軟化又は融解して少なくとも表面が流動化することによって上記電子部品と放熱部品との間に実質的に空隙なく充填されることを特徴とする電磁波吸収性熱伝導組成物を提供する。また、本発明は、この組成物をシート状に形成した熱軟化性電磁波吸収性放熱シートを提供する。更に、本発明は、動作することによって発熱して室温より高い温度となり、電磁波発生源となる発熱性電子部品と放熱部品との間に上記電磁波吸収性熱伝導組成物を配置し、上記発熱性電子部品を動作させて発熱させることにより、上記組成物を低粘度化、軟化又は融解して少なくともその表面を流動化させると共に、上記発熱性電子部品と放熱部品との少なくとも一方から上記組成物を押圧して上記電子部品と放熱部品との間に実質的に空隙なく充填することを特徴とする電磁波吸収性熱伝導組成物の施工方法を提供する。
【0014】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の電磁波吸収性熱伝導組成物は、動作すること、特に電圧を印加することによって室温より高い温度に到達し、電磁波発生源となり得る発熱性電子部品と放熱部品との間(境界)に配置される電磁波吸収性放熱部材として使用される組成物であって、電子部品動作以前の通常の室温状態では流動性がなく、シート状等の成型品の状態もしくは基材等に保持することによって搬送可能な状態に維持され、電子部品動作時の発熱により低粘度化、軟化又は融解することによって電子部品と放熱部品との境界に実質的に充填され、この場合、好ましくは電子部品の発熱時に電子部品と放熱部品の少なくとも一方から押圧が掛けられることによって、電子部品と放熱部品との境界に充填されるものである。
【0015】
本発明の電磁波吸収性熱伝導組成物は、有機バインダー成分と電磁波吸収性充填材、更に熱伝導性が要求される場合には、これらと熱伝導性充填材を含有するもので、有機バインダー成分としてシロキサン系重合体、アクリル系重合体、ポリオレフィン系重合体、フッ素系重合体から選択される1種以上が使用され、40〜100℃に融点を有する低融点物質、40〜100℃において軟化又は低粘度化して流動する熱流動化物質又は40〜100℃で水飴状の物質を含有すると共に、電磁波吸収性充填材又は電磁波吸収性充填材と熱伝導性充填材を含有し、電子部品動作以前の室温状態で非流動性であり、上記電子部品動作時の発熱により、40℃以上かつ電子部品の発熱による最高到達温度以下において低粘度化、軟化又は融解して少なくとも表面が流動化することによって上記電子部品と放熱部品との間に実質的に空隙なく充填されるものである。以下、これらの各成分、及び組成物の製造方法について詳述する。
【0016】
有機バインダー成分
本発明の電磁波吸収性熱伝導組成物の媒体(マトリックス)となり得る有機バインダー成分としては、組成物が実質的に常温で固体であって、好ましくは40℃以上で、発熱性電子部品の発熱による最高到達温度以下、具体的には40〜100℃程度、特に40〜90℃程度の温度範囲において、熱軟化、低粘度化又は融解して少なくとも表面が流動化するものであればどのようなものでもよく、α−オレフィン、シリコーンレジン、ワックスや蝋等の作動時の温度範囲、好ましくは40〜100℃に融点を有する物質(以下、これを低融点物質という)、上記作動時の温度範囲に融点を持たないが、作動時の温度で軟化又は低粘度化して流動性のあるものとなる物質(以下、これを熱流動化物質という)、上記作動時の温度範囲で水飴状の物質、或いは上記作動時の温度範囲より高い温度に融点を有する又は本質的に融点を持たない熱可塑性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂と上記低融点物質、熱流動化物質又は水飴状物質との混合物(組成物全体として熱軟化する)等が挙げられ、熱可塑性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂と低融点物質、熱流動化物質又は水飴状物質との混合物が好ましい。
【0017】
この場合、有機バインダーとしては、ポリオレフィン系重合体、アクリル系重合体、フッ素系重合体、シロキサン系重合体の1種又は2種以上を含み、また組成物が液体となって流出することはないが、熱軟化、低粘度化又は融解を起こすように、低融点物質、熱流動化物質又は水飴状物質を含むことが好ましい。なお、難燃性が必要とされる場合には、フッ素系重合体、シロキサン系重合体を含むことが好適である。フッ素系重合体の場合、液状フッ素樹脂が好ましく、特にヘキサフルオロプロペン/フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレンの共重合体が好ましい。また、シロキサン系重合体の場合、シリコーンレジンのような室温で固体であり、加熱されると軟化、低粘度化又は融解するものや、アルキル変性シリコーンのような室温以上で融点を持つものが挙げられ、シリコーンレジンを含んだものが好ましい。常温で非流動性を維持するためにRSiO3/2単位及び/又はSiO単位を含んだ重合体、或いはこれらとRSiO単位との共重合体(シリコーンレジン)、シリコーンレジンと線状ポリシロキサン(シリコーン生ゴム、シリコーンオイル)との混合物等が好適な材料として挙げられる(Rは一価炭化水素基)。
【0018】
上述したように、クリティカルな粘度低下を発生させるため、組成物は比較的低重合度のオリゴマーやワックス等を含有させるのが望ましい。具体的には、α−オレフィン、蝋、ワックス、アクリルオリゴマー、シリコーンレジン、フッ素系オリゴマーなどの低融点物質、熱流動化物質、水飴状物質が用いられる。この場合、低融点物質、熱流動化物質は、融点もしくは軟化点が40〜100℃の間にあるものが好ましい。
【0019】
本発明では特に上記作動温度範囲に融点を持たないポリオレフィン系(好ましくはEP、EPDM)重合体、アクリル系重合体、フッ素系重合体又はシロキサン系重合体に、上記したようなα−オレフィン、蝋、ワックス、シリコーンレジン等の上記作動温度範囲に融点を持つ物質を混合したものが好ましい。
【0020】
その配合割合は、組成物が室温で固体であって電子部品動作時の発熱により流動化し、空隙なく充填されるようになる範囲なら特に制限されないが、有機バインダー成分の10〜100重量%、特に20〜80重量%であることが好ましい。
【0021】
なお、本発明の有機バインダー成分としては、本発明の組成物に柔軟性とタック性(電子部品又はヒートシンクに放熱シートを仮止めする必要性から必要とされる)を付与するものが好適であり、単一の粘度の重合体等を使用してもよいが、粘度の異なる2種類以上の重合体等を混合して使用した場合には、柔軟性とタック性のバランスに優れたシートが得られるので有利となるため、粘度の異なる2種類以上を用いることが好ましい。
【0022】
上記の重合体乃至組成物は、一度熱軟化又は融解した後に架橋することが好ましく、これによってリワーク性を向上させることができる。即ち、一度熱軟化することによって発熱性電子部品と放熱部品とに本組成物が密着した後、架橋することによって低熱抵抗性を保持したまま熱による膨張収縮に追随し、かつリワークが必要な際には、架橋していることによって容易に電子部品及び放熱部品から剥がすことができるものである。従って、かかる点から、本組成物を架橋反応による硬化性とすることが好ましい。
【0023】
このような目的のためには、上記重合体が末端もしくは側鎖に硬化反応性官能基を有していることが好ましい。このような官能基としては、通常、ポリオレフィン系樹脂及びアクリル系樹脂ではOH、COOH、脂肪族不飽和基、グリシジル基、ノルボルネン基等が挙げられる。フッ素系樹脂では、フッ化ビニリデン基のCH基等が架橋に利用され、またシロキサン系重合体では脂肪族不飽和基、シラノール基、アルコキシシリル基等が架橋に利用され得る。
【0024】
電磁波吸収性充填材
本発明に使用される電磁波吸収性充填材としては、金属系強磁性粉末及び酸化物系強磁性粉末から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、金属系強磁性粉末と酸化物系強磁性粉末は1種を単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
【0025】
金属系強磁性粉末としては、鉄及び鉄を含む合金が好ましい。強磁性の鉄合金としては、Fe−Ni系、Fe−Co系、Fe−Cr系、Fe−Si系、Fe−Al系、Fe−Cr−Si系、Fe−Cr−Al系、Fe−Al−Si系、Fe−B−Si系、Ni−Fe系、Co−Fe−Ni−Si−B系の磁性合金等を用いることができる。これらの金属系強磁性粉末は1種単独で用いてもよいし、2種以上の組み合わせを用いてもよい。
【0026】
また、金属系磁性粉末の形状としては、扁平状、粒子状のどちらを用いてもよいが、電磁波吸収性能が良好なことから扁平状を用いる方が好ましい。なお、扁平状の金属系軟磁性粉末を使用する場合には、充填量が少なくなり易いため、粒子状の金属系軟磁性粉末を併用してもよい。
【0027】
この場合、扁平状粉末の大きさとしては、平均最大長さが0.1〜350μm、特に0.5〜100μmであり、アスペクト比が2〜50のものが好ましい。また、粒子状粉末の場合、平均粒径が0.1〜100μm、特に0.5〜50μmのものを用いることが好ましい。
【0028】
酸化物系強磁性粉末としては、フェライトが好ましい。フェライトとして具体的には、ZnFe、MnFe、MgFe、CoFe、NiFe、CuFe、Fe、Cu−Zn−フェライト、Ni−Zn−フェライト、Mn−Zn−フェライトを基本組成とするスピネル型フェライト、BaCoFe1222、BaNiFe1222、BaZnFe1222、BaMnFe1222、BaMgFe1222、BaCuFe1222、BaCoFe2441を基本組成とするフェロクスプレーナー(Y型、Z型)型六方晶フェライト、BaFe1219、SrFe1219及び/又はBaFe1219、SrFe1219のFe元素をTi、Co、Mn、Cu、Zn、Ni、Mgで置換したものを基本組成とするマグネプランバイト(M型)型六方晶フェライト等を用いることができる。これらのフェライトは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
また、酸化物系磁性粉末の形状としては、扁平状、粒子状のどちらを用いてもよいが、表面積が大きい点より扁平状を用いる方が好ましい。なお、扁平状の酸化物系磁性粉末を使用する場合には、充填量が少なくなり易いため、粒子状の酸化物系磁性粉末を併用してもよい。
【0030】
この場合、扁平状粉末の大きさとしては、平均最大長さが0.1〜350μm、特に0.5〜100μmであり、アスペクト比が2〜50のものが好ましい。また、粒子状粉末の場合、平均粒径が0.1〜100μm、特に0.5〜50μmのものを用いることが好ましい。
【0031】
これら電磁波吸収性充填材の配合量は、有機バインダー成分100重量部に対して100〜3000重量部、好ましくは150〜1600重量部であることが望ましい。電磁波吸収性充填材の配合量が少なすぎると電磁波吸収性能が十分でなくなるおそれがあり、多すぎると発熱時の熱軟化、低粘度化、融解時の流動性が十分でなくなると共に、室温での組成物が硬くて脆くなるためシート成形が困難となるおそれがある。
【0032】
熱伝導性充填材
上記媒体及び電磁波吸収性充填材の配合のみでは熱伝導の効果が乏しく、更なる熱放散効果が求められる場合には、熱伝導性充填材を上記成分と併せて使用することができる。
【0033】
本発明に使用される熱伝導性充填材としては、非磁性の銅やアルミニウム等の金属、アルミナ、シリカ、マグネシア、ベンガラ、ベリリア、チタニア、ジルコニア等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化硼素等の金属窒化物、人工ダイヤモンド或いは炭化珪素等の一般に熱伝導性充填材とされる物質を用いることができる。これらの熱伝導性充填材は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
これら熱伝導性充填材は、電磁波吸収性充填材と同様、平均粒径が0.1〜100μm、特に0.5〜50μmのものを用いることが好ましい。また、形状としては球状が望ましく、これを1種単独で用いてもよいし、形状の異なった複数種を混合して用いてもよい。熱伝導性向上のためには、平均粒径の異なる粒子を2種以上用いて細密充填に近づくような配合とすることが推奨される。
【0035】
熱伝導性充填材の配合量は、有機バインダー成分100重量部に対して10〜2500重量部、特に1000〜2000重量部とすることが好ましい。熱伝導性充填材の配合量が少なすぎると熱伝導性能が不十分となるおそれがあり、多すぎるとシート加工性、作業性が悪くなるおそれがある。
【0036】
その他の添加剤
本発明の電磁波吸収性熱伝導組成物は、更に任意成分として通常合成ゴムに使用される添加剤、充填材等を本発明の目的を損なわない範囲で用いることができる。具体的には、離型剤としてシリコーンオイル、フッ素変性シリコーン界面活性剤など、着色剤としてカーボンブラック、二酸化チタン、ベンガラなど、難燃性付与剤としてハロゲン化合物、燐化合物、白金触媒など、加工性向上剤として通常ゴム、プラスチック配合時に用いられるプロセスオイル、反応性シランもしくはシロキサン、反応性チタネート触媒、反応性アルミ触媒などを添加することができる。
【0037】
製造方法
本発明の電磁波吸収性熱伝導組成物の製造方法は、上記各成分を2本ロール、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)、ゲートミキサー、プラネタリーミキサーなどのゴム練機を用い、場合によっては加熱することによって均一に混合することにより得ることができる。
【0038】
また、熱軟化性電磁波吸収性放熱シートの製造方法としては、上記混練り後の組成物を押し出し成形、カレンダー成形、ロール成形、プレス成形、溶剤に溶解させた後塗工すること等により、シート状に成形して得ることができる。
【0039】
得られた電磁波吸収性熱伝導組成物及び熱軟化性電磁波吸収性放熱シートの熱伝導率は0.5W/mK以上、好ましくは1〜20W/mKであることが望ましい。熱伝導率が0.5W/mK未満では電子部品とヒートシンク等の放熱部品との間の熱伝導性が低くなり、十分な放熱性能が発揮されないおそれがある。
【0040】
また、上記組成物及びシートの80℃における粘度は1×10〜1×10Pa・s、好ましくは5×10〜5×10Pa・sであることが望ましい。粘度が1×10Pa・s未満では電子部品とヒートシンク等の放熱部品との間より流出するおそれがあり、1×10Pa・sを超えると接触熱抵抗が大きくなる場合があり、これにより電子部品とヒートシンク等の放熱部品との間の熱伝導性が低くなり、十分な放熱性能が発揮されない場合がある。
【0041】
更に、上記組成物及びシートの25℃における可塑度(JIS K 6200)は100〜700、好ましくは200〜600の範囲であることが望ましい。25℃における可塑度が100未満では電子部品への装着取り扱い性が悪くなる場合があり、700を超えるとシート加工性及び電子部品への装着取り扱い性が悪くなる場合がある。
【0042】
このようにして得られた電磁波吸収性熱伝導組成物及び熱軟化性シートは、電子部品やヒートシンク等の放熱部品への装着、脱着が容易であり、電子部品動作時の発熱により低粘度化、軟化又は融解することで電子部品と放熱部品との界面接触熱抵抗が低減されることから放熱性能に優れると共に、電磁波ノイズの発生を抑制する電磁波吸収性に優れたものである。
【0043】
この場合、上記組成物又はシートは、動作することによって発熱して室温より高い温度となり、電磁波発生源となる発熱性電子部品と放熱部品との間に配置される。この際、上記組成物又はシートと電子部品との間は完全密着せず、微小空隙部を有するが、この電子部品の動作による発熱により上記組成物又はシートが軟化、低粘度化又は融解して少なくとも表面が流動化し、上記微小空隙部を埋めて電子部品と完全密着し、上述したように界面接触熱抵抗が低減されるものである。なお、この際、上記電子部品と放熱部品との少なくとも一方から上記組成物又はシートに押圧力を加えて、より良好な密着を確保することが好ましい。
【0044】
上記発熱性電子部品の種類は特に制限はないが、電圧を印加することによって電磁波を発生し、かつ発熱するもの、例えばパーソナルコンピュータ等の発熱性電子部品に対し、本発明の組成物又はシートが有効である。
【0045】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0046】
[実施例1〜4]
アクリル樹脂と電磁波吸収性充填材とを主成分とする混合物からなる軟化点が40℃以上のアクリル系熱伝導性電磁波吸収性組成物をシート状に形成した熱軟化性電磁波吸収性放熱シートを下記手順により作製した。
【0047】
アクリル系熱伝導性電磁波吸収性組成物の樹脂成分としてアクリル樹脂を用い、熱軟化成分としてパラフィンワックスを使用した。その他の成分として、電磁波吸収性充填材及び熱伝導性充填材の表面処理剤としてカーボンファンクショナルシランを用いた。下記に配合原料成分を示す。
【0048】
原料説明
1)パラフィンワックス、パラフィンワックス115(融点47℃)、パラフィンワックス130(融点55℃)、いずれも日本精鑞(株)製商品名
2)アクリル樹脂、SKダイン1310(不揮発分32〜34%、残りは溶剤)、綜研化学(株)製商品名
3)粉末の表面処理剤:カーボンファンクショナルシラン、KBM−3103、信越化学工業(株)製商品名
4)熱伝導性充填材:アルミナ粉末、AS30、昭和電工(株)製商品名
5)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr(金属系軟磁性球状粉末)、PMIC−15、大同特殊鋼(株)製商品名
6)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr(金属系軟磁性扁平状粉末)、PMIC−15F、大同特殊鋼(株)製商品名
【0049】
熱軟化性電磁波吸収性放熱シート作製手順及び性能評価
表1に示す配合処方の原材料をホモジナイザー(撹拌溶解機)に投入し、室温で1時間撹拌混合した。得られた溶液をコンマコーターにて、離型剤を塗布したPETフィルム上にコーティングした後、100℃の雰囲気で、10分間加熱することにより、溶剤分(揮発分)を除去し、幅300mm、厚さ0.5mmのシートを作製した。
【0050】
得られた熱軟化性電磁波吸収性放熱シートを所定の形状に打ち抜き成型し、PETフィルムを剥がしてから、ノイズ減衰率、可塑度、熱伝導率、熱抵抗、粘度、熱軟化点を下記評価方法により測定した。
1)ノイズ減衰量測定方法:図1に測定ブロック図を示す。
【0051】
電波暗室1内に本発明の熱軟化性電磁波吸収性放熱シート(幅30mm、長さ30mm、厚さ0.5mm)をCPU(動作周波数533MHz)と、Al製ヒートシンクの間に挟み込んだPC2を設置し、更にそのPC2より3m離れた位置に受信アンテナ3を設置した。即ち、これはFCC準拠3m法に合致するものである。なお、図1中4はディスプレイ、5はキーボードである。次いで、PC2を起動させ、発生したノイズを受信アンテナ3と接続したシールドルーム6内のEMIレシーバー(スペクトラムアナライザ)7により測定した。なお、測定時にはPC2と接続したディスプレイ4の電源をOFFとし、ディスプレイ4からのノイズを受信することを防止した。
2)可塑度測定方法:JIS K 6249の可塑度試験により測定した。
3)熱伝導率測定方法:熱伝導率測定器QTM−500(京都電機製商品名)で測定した。
4)熱抵抗測定方法:トランジスタTO−3型形状に打ち抜いた厚み0.5mmのサンプルを、トランジスタ2SD923(富士電機製商品名)とヒートシンクFBA−150−PS((株)オーエス製商品名)の間に挟んで圧縮加重300gf/cmで荷重した。ヒートシンクは恒温水槽の中に入れ、60℃で保温した。次にトランジスタに10V、3Aの電力を供給し、5分後のトランジスタ(温度T)とヒートシンク(温度T)に埋め込んでいる熱電対の温度を測定し、下記式からサンプルの熱抵抗Rs(℃/W)を算出した。
Rs=(T−T)/30
5)粘度測定方法:ARES粘弾性システム(レオメトリック サイエンティフィック社製)で測定した。
6)熱軟化点測定方法:JIS K 7206のビカット軟化温度試験方法にて測定した。
【0052】
なお、シート加工性、柔軟性、タック性、取り扱い性は、下記の基準により評価した。これらの結果を表1に示した。
評価基準
シート加工性:押し出し成形性を評価した。
柔軟性:シートを90°に曲げた場合の亀裂の発生状態により評価した。
タック性:図2に示すようにヒートシンク11表面に設置し、放熱シート12が下側になるように5分間空中に放置して、剥離脱落の有無により評価した。
取り扱い性:ヒートシンクヘの装着性を手作業により行い、評価した。
◎:優 ○:良 △:やや良 ×:不良
【0053】
【表1】
Figure 0003608612
【0054】
[実施例5〜8]
フッ素樹脂と電磁波吸収性充填材とを主成分とする混合物からなる軟化点が40℃以上のフッ素樹脂系熱伝導性電磁波吸収性組成物をシート状に形成した熱軟化性電磁波吸収性放熱シートを下記手順により作製した。
【0055】
フッ素樹脂系熱伝導性電磁波吸収性組成物の樹脂としては液状フッ素樹脂を用い、熱軟化成分としては、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレンからなる3元系樹脂を使用した。その他の成分として、電磁波吸収性充填材及び熱伝導性充填材の表面処理剤として、カーボンファンクショナルシランを用いた。下記に配合原料成分を示す。
【0056】
原料説明
1)カイナー9301(熱軟化温度80℃)、ダイキン工業(株)製商品名
2)液状フッ素樹脂、G101、ダイキン工業(株)製商品名
3)粉末の表面処理剤:カーボンファンクショナルシラン、KBM−3103、信越化学工業(株)製商品名
4)熱伝導性充填材:アルミナ粉末、AS30、昭和電工(株)製商品名
5)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr(金属系軟磁性球状粉末)、PMIC−15、大同特殊鋼(株)製商品名
6)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr(金属系軟磁性扁平状粉末)、PMIC−15F、大同特殊鋼(株)製商品名
【0057】
熱軟化性電磁波吸収性放熱シート作製手順及び性能評価
表2に示す配合処方の原材料をニーダーにて撹拌混合した。得られたコンパウンドを押し出し機にて押出成形を行い、幅300mm、厚さ0.5mmのシートをPETフィルム上に作製した。
【0058】
得られた熱軟化性シートを所定の形状に打ち抜き成型し、PETフィルムを剥がしてから、ノイズ減衰率、熱伝導率、熱抵抗、粘度、熱軟化点を実施例1と同様の方法により測定した。また、シート加工性、柔軟性、タック性、取り扱い性を実施例1と同様に評価した。これらの結果を表2に示した。
【0059】
【表2】
Figure 0003608612
【0060】
[実施例9〜18、比較例1]
シリコーン樹脂と電磁波吸収性充填材とを主成分とする混合物からなる軟化点が40℃以上のシリコーン系熱伝導性電磁波吸収性組成物をシート状に形成した熱軟化性電磁波吸収性放熱シートを下記手順により作製した。
【0061】
シリコーン系熱伝導性電磁波吸収性組成物の熱軟化成分としては、CHSiO3/2、(CHSiO、CSiO3/2、(C)(CH)SiO、(CSiOの構造単位を組み合わせてできる共重合体であるメチルフェニルシリコーンレジンを使用した。マトリックス成分としては、粘度の異なる2種類のビニル基含有ジメチルポリシロキサンを使用した。その他の成分として、下記一般式(1)で示されるケイ素原子結合アルコキシ基を含有するオルガノポリシロキサンを電磁波吸収性充填材及び熱伝導性充填材の表面処理剤として添加した。
【0062】
【化1】
Figure 0003608612
(式中、RはCH,OHのいずれか一種を表し、RはSi(OCH、Si(OC、Si(CHOH、Si(CHNHのいずれか一種を表す。mは1以上100以下の任意の整数を表す。)
また、シート装着時のライナーからの剥離性を向上するために、内添離型剤としてジメチルジフェニルポリシロキサンを使用した。下記に配合原料成分を示す。
【0063】
原料説明
1)熱軟化成分:メチルフェニルシリコーンレジンCH3SiO3/2、(CH32SiO、C65SiO3/2、(C65)(CH3)SiO、(C652SiOの構造単位を組み合わせてできる共重合体、軟化温度が40℃(レジンA)、60℃(レジンB)のものを合成して使用。
2)マトリックス成分:ビニル基含有ジメチルポリシロキサン2種類を使用。
高粘度成分:生ゴムKE−76VBS、信越化学工業(株)製商品名
低粘度成分:30000cStビニル基含有ジメチルポリシロキサンオイル、信越化学工業(株)製
3)粉末の表面処理剤:ケイ素原子結合アルコキシ基を含有するオルガノポリシロキサン、信越化学工業(株)製
4)内添離型剤:ジメチルジフェニルポリシロキサン、KF−54、信越化学工業(株)製商品名
5)熱伝導性充填材:アルミナ粉末、AS30、昭和電工(株)製商品名
6)熱伝導性充填材:窒化アルミニウム粉末、UM、東洋アルミニウム(株)製商品名
7)熱伝導性充填材:炭化珪素粉末、GP#1000、信濃電気精錬(株)製商品名
8)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr(金属系軟磁性球状粉末)、PMIC−15、大同特殊鋼(株)製商品名
9)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr(金属系軟磁性扁平状粉末)、PMIC−15F、大同特殊鋼(株)製商品名
10)電磁波吸収性充填材:Mn−Znフェライト(酸化物系軟磁性扁平状粉末)、BSF547、戸田工業(株)製商品名
11)電磁波吸収性充填材:Fe−Ni(金属系軟磁性球状粉末)、MHTパーマロイPC、三菱製鋼(株)製商品名
12)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr−Si(金属系軟磁性球状粉末)、MHT410L−3Si、三菱製鋼(株)製商品名
なお、リワーク性を向上させるために、発熱性電子部品の動作による熱で、熱軟化性電磁波吸収性放熱シートのシリコーンマトリックスを架橋させる場合(実施例18)には、更に、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上含有したオルガノハイドロジェンポリシロキサン、白金族金属系触媒、アセチレンアルコール系反応制御剤を添加混合した。
【0064】
熱軟化性電磁波吸収性放熱シート作製手順及び性能評価
表3,4に示す配合処方の原材料をプラネタリーミキサーに投入し、120℃で2時間撹拌混合した。次に室温で2本ロールにより脱気混合し、得られたコンパウンドを押し出し機で幅100mm、厚さ0.5mmに押し出し成型し、シート状に加工した。なお、シリコーンマトリックスを架橋させる場合(実施例18)には、更に、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上含有したオルガノハイドロジェンポリシロキサン、白金族金属系触媒及びアセチレンアルコール系反応制御剤を2本ロールで室温添加した後、押し出し機で幅100mm、厚さ0.5mmに押し出し成型し、シート状に加工した。
【0065】
得られた熱軟化性シートを所定の形状に打ち抜き成型し、ノイズ減衰率、熱伝導率、熱抵抗、粘度、熱軟化点を実施例1と同様の方法により測定した。また、シート加工性、柔軟性、タック性、取り扱い性を実施例1と同様に評価した。これらの結果を表3,4に示した。
【0066】
【表3】
Figure 0003608612
【0067】
【表4】
Figure 0003608612
【0068】
なお、リワーク性評価として、ヒートシンクとCPU間に熱軟化性電磁波吸収性放熱シートをセットし、CPUを3時間動作させた後の熱軟化性電磁波吸収性放熱シートのヒートシンク及びCPUからの除去し易さを評価したが、実施例18においてはシートを架橋させたことによりリワーク性が向上し、熱軟化性電磁波吸収性放熱シートの付着物を、乾燥した布で拭き取ることで、簡単に、きれいに取り除くことができた。
【0069】
[実施例19〜26
ポリオレフィンと電磁波吸収性充填材とを主成分とする混合物からなる軟化点が40℃以上のポリオレフィン系熱伝導性電磁波吸収性組成物をシート状に形成した熱軟化性電磁波吸収性放熱シートを下記手順により作製した。
【0070】
ポリオレフィン系熱伝導性電磁波吸収性組成物の熱軟化成分としては、下記一般式(2)
CH=CH(CHCH (2)
(nは16〜50である。)
で示されるα−オレフィンを使用した。マトリックス成分としては、下記一般式(3)、(4)で示されるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムを使用した。
【化2】
Figure 0003608612
(式中、xは0〜10の整数であり、Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。)
【化3】
Figure 0003608612
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。)
また、シートに柔軟性とタック性を付与するために、下記一般式(5)
[(CH−CH−(CH−CRH) (5)
(ここで、RはC2W+1で表されるアルキル基であり、X,Y,P,Wは整数であり、通常Xは1〜100、Yは5〜100、Pは5〜500、Wは1〜10である。)
で示される粘度の異なるポリマーを使用した。下記に配合原料成分を示す。
【0071】
原料説明
1)マトリックス成分:エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
EPT−PX055(ムーニー粘度(100℃)8、エチレン含有量58重量%、三井化学(株)製商品名)
EPT−4010(ムーニー粘度(100℃)8、エチレン含有量65重量%)、三井化学(株)製商品名
EPT−4021(ムーニー粘度(100℃)24、エチレン含有量67重量%)、三井化学(株)製商品名
EPT−X3012P(ムーニー粘度(100℃)15、エチレン含有量70重量%)、三井化学(株)製商品名
2)マトリックス成分:エチレン・α−オレフィン共重合体
ルーカントHC40(粘度350cSt(25℃))、三井化学(株)製商品名
HC3000X(粘度25000cSt(25℃))、三井化学(株)製商品名
HC10(粘度140cSt(25℃))、三井化学(株)製商品名
3)熱軟化成分:α−オレフィン
ダイヤレン30(n=30〜40)、三菱化学(株)製商品名
ダイヤレン208(n=17〜25)、三菱化学(株)製商品名
4)熱伝導性充填材:アルミナ粉末、AS30、昭和電工(株)製商品名
5)熱伝導性充填材:窒化アルミニウム粉末、UM、東洋アルミニウム(株)製商品名
6)熱伝導性充填材:炭化珪素粉末、GP#1000、信濃電気精錬(株)製商品名
7)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr(金属系軟磁性球状粉末)、PMIC−15、大同特殊鋼(株)製商品名
8)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr(金属系軟磁性扁平状粉末)、PMIC−15F、大同特殊鋼(株)製商品名
9)電磁波吸収性充填材:Mn−Znフェライト(酸化物系軟磁性扁平状粉末)、BSF547、戸田工業(株)製商品名
10)電磁波吸収性充填材:Fe−Ni(金属系軟磁性球状粉末)、MHTパーマロイPC、三菱製鋼(株)製商品名
11)電磁波吸収性充填材:Fe−Cr−Si(金属系軟磁性球状粉末)、MHT410L−3Si、三菱製鋼(株)製商品名
12)粉末の表面処理剤:カーボンファンクショナルシラン、KBM−3103、信越化学工業(株)製商品名
【0072】
熱軟化性電磁波吸収性放熱シート作製手順及び性能評価
表5,6に示す配合処方の原材料をプラネタリーミキサーに投入し、100℃で2時間撹拌混合した。次に室温で2本ロールにより脱気混合し、得られたコンパウンドを押し出し機で幅100mm、厚さ0.5mmに押し出し成型し、シート状に加工した。
【0073】
得られた熱軟化性シートを所定の形状に打ち抜き成型し、ノイズ減衰率、熱伝導率、熱抵抗、粘度、熱軟化点を実施例1と同様の方法により測定した。また、シート加工性、柔軟性、タック性、取り扱い性を実施例1と同様に評価した。これらの結果を表5,6に示した。
【0074】
【表5】
Figure 0003608612
【0076】
[比較例
比較のため市販されているシリコーンゴム放熱シート(厚み0.5mm(比較例))及びグリース(比較例)の物性測定結果及び取り扱い性試験結果を表に示す。
【0077】
【表6】
Figure 0003608612
【0078】
上記の結果より、本発明の実施例の熱軟化性電磁波吸収性放熱シートは、熱伝導率が同程度のシリコーンゴム放熱シートと比較して、接触熱抵抗が無視できるレベルまで低下することで熱抵抗が小さくなることから優れた放熱性能を持つことが確認され、かつ電子部品の放熱に効果があることが確認された。また、ノイズ減衰率が高く優れた電磁波吸収性能を持つことが確認された。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、放熱性能に優れると共に、電磁波吸収性に優れた電磁波吸収性熱伝導組成物及びこれをシート状に形成した熱軟化性電磁波吸収性放熱シートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノイズ減衰量測定方法のブロック図である。
【図2】タック性の評価方法の説明図である。
【符号の説明】
1 電波暗室
2 PC
3 受信アンテナ
4 ディスプレイ
5 キーボード
6 シールドルーム
7 EMIレシーバー(スペクトラムアナライザ)
11 ヒートシンク
12 放熱シート

Claims (16)

  1. 動作することによって発熱して室温より高い温度となり、電磁波発生源となる発熱性電子部品と放熱部品との間に配置される電磁波吸収性放熱部材形成用の熱伝導組成物であって、有機バインダー成分としてシロキサン系重合体、アクリル系重合体、ポリオレフィン系重合体、フッ素系重合体から選択される1種以上が使用され、40〜100℃に融点を有する低融点物質、40〜100℃において軟化又は低粘度化して流動する熱流動化物質又は40〜100℃で水飴状の物質を含有すると共に、電磁波吸収性充填材又は電磁波吸収性充填材と熱伝導性充填材を含有し、電子部品動作以前の室温状態で非流動性であり、上記電子部品動作時の発熱により、40℃以上かつ電子部品の発熱による最高到達温度以下において低粘度化、軟化又は融解して少なくとも表面が流動化することによって上記電子部品と放熱部品との間に実質的に空隙なく充填されることを特徴とする電磁波吸収性熱伝導組成物。
  2. 発熱性電子部品が、電圧を印加することによって電磁波発生及び発熱するものである請求項1記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  3. 架橋反応による硬化性である請求項1又は2記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  4. 有機バインダー成分として使用されるシロキサン系重合体、アクリル系重合体、ポリオレフィン系重合体、フッ素系重合体から選択される重合体が、発熱性電子部品の作動温度範囲に融点を持たないものであり、これに40〜100℃に融点を有する低融点物質を有機バインダー成分の10〜100重量%の割合で混合するようにした請求項1、2又は3記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  5. 40〜100℃に融点を有する低融点物質が、α−オレフィン、蝋、ワックス又はシリコーンレジンである請求項4記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  6. 電磁波吸収性充填材が、金属系強磁性粉末及び酸化物系強磁性粉末から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  7. 金属系強磁性粉末が鉄及び鉄を含む合金から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  8. 強磁性の鉄合金が、Fe−Ni系、Fe−Co系、Fe−Cr系、Fe−Si系、Fe−Al系、Fe−Cr−Si系、Fe−Cr−Al系、Fe−Al−Si系、Fe−B−Si系、Ni−Fe系、Co−Fe−Ni−Si−B系の磁性合金から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項7記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  9. 酸化物系強磁性粉末がフェライトから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  10. フェライトが、ZnFe24、MnFe24、MgFe24、CoFe24、NiFe24、CuFe24、Fe34、Cu−Zn−フェライト、Ni−Zn−フェライト、Mn−Zn−フェライトを基本組成とするスピネル型フェライトから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項9記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  11. フェライトが、Ba2Co2Fe1222、Ba2Ni2Fe1222、Ba2Zn2Fe1222、Ba2Mn2Fe1222、Ba2Mg2Fe1222、Ba2Cu2Fe1222、Ba3Co2Fe2441を基本組成とするフェロクスプレーナー(Y型、Z型)型六方晶フェライトから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項9記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  12. フェライトが、BaFe1219、SrFe1219及び/又はBaFe1219、SrFe1219のFe元素をTi、Co、Mn、Cu、Zn、Ni、Mgで置換したものを基本組成とするマグネプランバイト(M型)型六方晶フェライトから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項9記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  13. 熱伝導性充填材が、非磁性の金属、金属酸化物、金属窒化物、及び炭化珪素から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  14. 熱伝導率が0.5W/mK以上であり、80℃における粘度が1×102〜1×105Pa・sであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項記載の電磁波吸収性熱伝導組成物。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項記載の電磁波吸収性熱伝導組成物をシート状に形成したことを特徴とする熱軟化性電磁波吸収性放熱シート。
  16. 動作することによって発熱して室温より高い温度となり、電磁波発生源となる発熱性電子部品と放熱部品との間に請求項1乃至14のいずれか1項記載の電磁波吸収性熱伝導組成物を配置し、上記発熱性電子部品を動作させて発熱させることにより、上記組成物を低粘度化、軟化又は融解して少なくともその表面を流動化させると共に、上記発熱性電子部品と放熱部品との少なくとも一方から上記組成物を押圧して上記電子部品と放熱部品との間に実質的に空隙なく充填することを特徴とする電磁波吸収性熱伝導組成物の施工方法。
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