JP3504801B2 - マスタ及び孔版印刷装置の版胴及びインキ保持部材 - Google Patents

マスタ及び孔版印刷装置の版胴及びインキ保持部材

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JP3504801B2
JP3504801B2 JP07030196A JP7030196A JP3504801B2 JP 3504801 B2 JP3504801 B2 JP 3504801B2 JP 07030196 A JP07030196 A JP 07030196A JP 7030196 A JP7030196 A JP 7030196A JP 3504801 B2 JP3504801 B2 JP 3504801B2
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富也 森
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N1/00Printing plates or foils; Materials therefor
    • B41N1/24Stencils; Stencil materials; Carriers therefor

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、孔版印刷装置に
使用されるマスタ及び孔版印刷装置の版胴及びインキ保
持部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来使用されている孔版印刷用のマスタ
は、薄い熱可塑性樹脂フィルム(厚み1〜2μm程度)
に和紙繊維や合成繊維、あるいは和紙繊維と合成繊維と
を混抄したものからなる多孔性支持体(厚み40〜50
μm程度)を貼り合わせたラミネート構造となってい
る。また、近年熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマス
タも提唱されている。このマスタの熱可塑性樹脂フィル
ム面を加熱穿孔製版し、多孔性の支持円筒体に樹脂繊維
あるいは金属繊維から構成されたメッシュスクリーンか
らなるインキ保持層を有する回転自在な版胴に、製版さ
れたマスタを巻装して、版胴内部に設けられたインキ供
給手段よりインキを供給し、プレスローラー等の押圧手
段で印刷用紙を連続的に押圧して、版胴開口部及びマス
タ穿孔部よりインキを滲出させて印刷を行う感熱デジタ
ル孔版印刷装置がよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的に前述の孔版印
刷装置においては、印刷装置を一定時間放置した後や印
刷を停止した後に再度印刷を再開した場合等に、インキ
が蒸発することに起因して発生する印刷不良の不具合を
防止するため、蒸発しにくい油性インキや油中水型エマ
ルションインキが使用されている。
【0004】しかし、このインキは乾燥しにくいため、
印刷時において、印刷用紙に転移したインキが印刷用紙
内へ浸透して指等で擦っても汚れが発生しない、所謂、
浸透乾燥した状態となるまでにはある程度の時間を必要
とする。
【0005】孔版印刷装置では、印刷済みの印刷用紙は
連続的に排紙トレイ上に排出積載されるが、このときに
前の印刷用紙上に次の印刷用紙がすぐに積載されると、
インキの乾燥時間が短く前の印刷用紙の画像インキが次
の印刷用紙の裏面に付着して汚してしまう、所謂、裏写
りという不具合を発生してしまう。この裏写りは、イン
キ転移量の多い画像、とりわけ印刷用紙表面に転移した
ときのインキ層の厚さの厚い(インキ転移高さの高い)
画像の印刷時において発生し易い。
【0006】さらに、従来の孔版印刷装置に用いられて
いるマスタや版胴ではインキの切れが悪く、印刷動作中
において、図20に示す様に、版胴44の表面から印刷
用紙45が剥離されるときに、マスタ46の表面のイン
キと印刷用紙45との接着力により、繊維48aからな
るインキ保持部材48(あるいは多孔性支持体)、多孔
性支持板44b等のそれぞれの空隙内に充填されている
インキ47がマスタ46の穿孔部46dよりずるずると
引き出され、必要以上のインキを印刷用紙45に転移さ
せてしまい、転移するインキ量を減少させて裏写りを防
止するという効果はほとんど期待できなかった。
【0007】上述のインキ47が引き出される量は、イ
ンキ保持部材48(あるいは多孔性支持体)の構造と関
係があり、インキ保持部材48内の空隙が大きくインキ
通路が広い(インキの流動性がよい)場合等において
は、その空隙が大きければ大きいほど図20に示すよう
に、インキ保持部材48でのインキの切れが悪くなり、
これにより穿孔部46dを介してインキ保持部材48内
から引き出されるインキ47の量、すなわちインキ転移
高さlが増加しまう。
【0008】そこで、図21に示すように、インキ保持
部材49(あるいは多孔性支持体)を構成する繊維49
aの相互間の空隙を小さくすればするほど、引き出され
るインキ量(インキ転移高さl)が低減され、また、マ
スタ46の穿孔部46d上にインキ保持部材49の繊維
49aが多く存在すると、穿孔部46dの実質的にイン
キが通過する孔を小さくすることができるので、さらに
インキが引き出されることを抑制することができる。
【0009】しかし、図20に示す、従来よりインキ保
持部材48(あるいは多孔性支持体)として使用されて
いるメッシュスクリーン(あるいは和紙)は、その空隙
がメッシュ値で#100〜#360相当であり、上述の
ように、その内部の空隙が大きく、内部からインキが引
き出されることを防止できなかった。また、図21に示
すインキ保持部材49と同等に空隙を小さくするために
は、メッシュ値相当で#1000〜#3000程度のメ
ッシュスクリーン(あるいは和紙)を使用する必要があ
り、非常に値段の高いインキ保持部材(あるいは多孔性
支持体)となってしまう。
【0010】さらに、従来の多孔性支持体やインキ保持
部材では、流入するインキの流動方向を変化させずに流
出させてしまう部分(インキの流動性が良好な場所)が
多く存在し、この部分においてインキの流出量が大きく
なって裏移りを引き起こしてしまうという問題点があ
る。
【0011】また、従来の多孔性支持体は、引張強度、
耐油性、耐水性が低く、印刷中に伸びや切れが発生し、
マスタの耐刷性が悪かった。
【0012】本発明は、裏移りを効果的に防止する版胴
またはインキ保持部材、さらに耐刷性の良好なマスタを
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせて
なる孔版印刷用のマスタにおいて、前記多孔性支持体が
繊維からなる焼結シートで構成されており、前記繊維は
少なくともその表面が金属で構成されていることを特徴
とする。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載のマ
スタにおいて、さらに、前記繊維は径の異なる2種類以
上のものから構成されていることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載のマスタにおいて、さらに、前記多孔性支持
体は、その厚み方向の、前記熱可塑性樹脂フィルムと当
接しない側から前記熱可塑性樹脂フィルムと当接する側
に向かうに連れて、空隙が小さくなるように構成されて
いることを特徴とする。
【0016】 請求項4記載の発明は、請求項1、請求
項2または請求項3記載のマスタにおいて、さらに、前
記多孔性支持体はインキ流入側の孔とインキ流出側の孔
とを有し、前記インキ流入側の孔から流入したインキの
実質的に全量が、前記多孔性支持体に下した垂線に沿っ
て流下しないインキ通路を有していることを特徴とす
る。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1、請求項
2または請求項4記載のマスタにおいて、さらに、前記
多孔性支持体の密度範囲Dwが、好ましくは0.09ρ
〜0.38ρ、より好ましくは0.11ρ〜0.38ρ
(ρ:物質の密度)であることを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項3記載のマ
スタにおいて、さらに、前記多孔性支持体の前記熱可塑
性樹脂フィルムと当接する最外殻層の密度範囲Dwが、
好ましくは0.09ρ〜0.38ρ、より好ましくは
0.11ρ〜0.38ρ(ρ:物質の密度)であること
を特徴とする。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例に用いられる
孔版印刷装置の要部を示している。同図において、回転
自在に支持され、図示しない版胴駆動手段で回転駆動さ
れる版胴1は、インキパイプ2、インキローラー3、ド
クターローラー4等をその内部に有している。
【0032】版胴1は、図2に示すように、開口部1a
を有する多孔性支持板1bと、多孔性支持板1bの外表
面に巻装されたインキ保持部材15とから構成されてい
る。
【0033】この第1の実施例に用いられるインキ保持
部材15は、ステンレス、鉄、銅、ニッケル、チタン、
アルミニウム等の金属繊維15aからなり、繊維密度の
高い不織布を焼結(熱処理で繊維の交絡部分を熱溶融接
合する)した焼結シートから構成されており、インキを
通過させるためのインキ通路を有し、インキの拡散、保
持、押し出し、流出抑制等の働きをする。
【0034】ここで、インキ保持部材15に使用され
る、金属繊維からなる焼結シートの製造方法を説明す
る。これは、特開平7−258706号公報に開示され
ているように、先ず、セパレータ(濾水材)としての多
孔質の可撓性セラミックシート上に、一本一本ばらばら
に解織された金属繊維を水等で分散させて得たスラリー
を供給し、湿式抄紙法により脱水してセパレータ上に金
属繊維シート(不織布)を形成する。
【0035】次に、金属繊維シートの上面に多孔質の可
撓性セラミックシートからなるセパレータを被せ、金属
繊維シートをセパレータで両面から挟んだ3層構成のシ
ートとする。セパレータとして用いる多孔質の可撓性セ
ラミックシートとしては、繊維を網目状に編んだメッシ
ュ状のシートで、アルミナシート、ジルコニアシート等
が挙げられる。
【0036】この3層構成のシートに脱水プレス処理及
び加熱乾燥処理を施し、真空焼結炉、あるいはアルゴン
ガスまたは水素ガス雰囲気の連続焼結炉(メッシュベル
ト付きろう付け炉)を用いて金属繊維の融点以下の温度
で熱処理を行い、金属繊維の交絡部分を溶融接合して焼
結シートを作成する。
【0037】上述の方法により溶融接合した焼結シート
を上下のセパレータより剥離した後カレンダ処理し、密
度、厚さ、平滑性の調整を行うことにより、目的の焼結
シートを得ることができる。
【0038】また、後述するマスタ8において用いられ
る、多孔性支持体8cを構成する金属繊維8aの不織布
の焼結シートも上述の方法と同様の方法で製造される。
【0039】また、上述の焼結シートに金属等の微粉末
を分散させ、溶着あるいは接着し、これにより空隙を小
さくするように構成したインキ保持部材を用いてもよ
い。
【0040】版胴1の支軸を兼ねたインキパイプ2は図
示しない筐体側板に固着されており、その表面には、版
胴1の内部にインキを供給するための複数の小さな孔が
穿設されている。インキパイプ2は、版胴1の外部に配
設された図示しないインキパック内から図示しないポン
プによって汲上げられたインキを版胴1の内部に供給す
る。
【0041】インキパイプ2の下方には、インキローラ
ー3とドクターローラー4とが配設されている。版胴1
内の図示しない側板に回転自在に支持されたインキロー
ラー3は、その外周面が版胴1の内周面と近接するよう
に設置されており、インキパイプ2より供給されたイン
キを版胴1に供給する。インキローラー3は、図示しな
いギヤあるいはベルト等の駆動力伝達手段によって版胴
駆動手段からの回転力を伝達され、版胴1と同期して図
の時計回り方向に回転駆動される。
【0042】インキローラー3の近傍には、回転自在な
ドクターローラー4が配設されている。ドクターローラ
ー4は、その外周面とインキローラー3の外周面との間
に僅かな間隙が生じるように配設されており、インキロ
ーラー3の外周面との近接部において楔状のインキ溜ま
り5を形成している。
【0043】インキパイプ2よりインキ溜まり5へと供
給されたインキは、インキローラー3とドクターローラ
ー4との間隙を通過することにより均一な層状となりつ
つインキローラー3の表面に供給される。
【0044】版胴1の非開口部表面には、軸方向に延在
するステージ部6が設けられている。磁性体で形成され
たステージ部6上には、ステージ部6に対して接離自在
に枢着されたマグネットを有するクランパー7が配設さ
れており、クランパー7は図示しない開閉手段によって
回動される。
【0045】版胴1の左上方には、熱可塑性樹脂フィル
ムのみからなるマスタ27をロール状に巻成してなるマ
スタロール9と、サーマルヘッド10及びプラテンロー
ラー11と、マスタ搬送ローラー対12と、切断手段1
3と、マスタガイド板14とが配設されている。マスタ
ロール9は、その芯部9aを図示しないホルダー手段に
回転可能に支持されている。
【0046】サーマルヘッド10とプラテンローラー1
1とは、図示しない孔版印刷装置の側板に取り付けられ
ている。多数の発熱素子を有するサーマルヘッド10
は、図示しない付勢手段によってプラテンローラー11
に付勢されている。プラテンローラー11は回転自在に
設けられており、図示しないステッピングモーターによ
って、図において時計回り方向に回転駆動される。熱可
塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ27はサーマルヘ
ッド10に押圧され、サーマルヘッド10によって熱溶
融穿孔製版されつつプラテンローラー11の回転によっ
てマスタロール9より繰り出される。
【0047】サーマルヘッド10とプラテンローラー1
1とが配設された位置よりもマスタ搬送方向下流側に
は、マスタ搬送ローラー対12が配設されている。図示
しない孔版印刷装置の側板に回転自在に支持されたマス
タ搬送ローラー対12は、図示しない駆動手段によって
プラテンローラー11の周速度よりも僅かに速い周速度
で回転駆動される。また、マスタ搬送ローラー対12に
は図示しないトルクリミッターが取り付けられており、
プラテンローラー11とマスタ搬送ローラー対12との
間で搬送されるマスタ27に対して、予め設定された張
力が一定に作用するように構成されている。
【0048】マスタ搬送ローラー対12の配設位置より
もマスタ搬送方向下流側には、可動刃13aと固定刃1
3bとからなる切断手段13及びマスタガイド板14が
配設されている。切断手段13は、可動刃13aが固定
刃13bに対して回転移動または上下動してマスタ27
を切断する周知の構成である。マスタガイド板14は図
示しない孔版印刷装置の側板に固着されており、搬送さ
れるマスタ27をガイドする。
【0049】版胴1の下方には、押圧手段としてのプレ
スローラー16が配設されている。回転自在に支持され
たプレスローラー16は、図示しない揺動手段によっ
て、その外周面が版胴1の外周面より離間する位置と版
胴1の外周面と当接する位置とに選択的に揺動される。
【0050】プレスローラー16の右方には、レジスト
ローラー対17が配設されている。レジストローラー対
17は、図示しない給紙手段より給送される印刷用紙1
8の先端を啣え込み、プレスローラー16が版胴1と当
接するタイミングと同期して、印刷用紙18を版胴1と
プレスローラー16との間に向けて給送する。なお、プ
レスローラー16の代わりに、版胴1と略同径の圧胴を
設けてもよい。
【0051】上記構成に基づき、以下に動作を説明す
る。図示しない原稿読取部に原稿がセットされ、図示し
ない製版スタートキーが押されると、版胴1が回転し、
図示しない排版装置によって版胴1の外周面に巻装され
ている使用済みマスタが剥離・廃棄され、版胴1はクラ
ンパー7が略真上に位置する給版待機位置で停止する。
版胴1の回転が停止すると、図示しない開閉手段が作動
してクランパー7が開放され、版胴1は図1に示す給版
待機状態となる。
【0052】排版動作が完了すると、これに続いて製版
動作が行われる。読み取られた原稿画像は、原稿読取部
のCCD等で電気信号に変換され、A/D変換器を経由
して製版制御装置に画像データとして送られる。製版制
御装置は、送られた画像データに基づいてサーマルヘッ
ド10の発熱素子に対してパルス状の通電を行い、サー
マルヘッド10はマスタ27に対して熱溶融穿孔製版を
行う。サーマルヘッド10の作動に先立って、プラテン
ローラー11が図示しないステッピングモーターによっ
て回転駆動され、マスタロール9よりマスタ27が引き
出される。
【0053】製版画像を形成されたマスタ27は、マス
タガイド板14にガイドされつつマスタ搬送ローラー対
12によってクランパー7へと搬送される。プラテンロ
ーラー11を駆動するステッピングモーターのステップ
数より、マスタ27の先端がクランパー7とステージ部
6との間の所定位置まで達したと判断されると、図示し
ない開閉手段が作動してクランパー7を反時計回り方向
に回動させ、ステージ部6とクランパー7とでマスタ2
7の先端を挟持した後、版胴1がマスタ搬送速度と略同
じ周速度で時計回り方向に回転を開始し、マスタ27の
版胴1への巻装が開始される。
【0054】そして、プラテンローラー11を駆動する
ステッピングモーターのステップ数より、1版分の製版
が完了したと判断されるとプラテンローラー11とマス
タ搬送ローラー対12の回転動作がそれぞれ停止され、
切断手段13によってマスタ27が切断される。切断さ
れたマスタ27は、版胴1の回転によって引き出されて
巻装動作が完了する。
【0055】巻装動作に引き続き、版付動作が行われ
る。図示しない給紙手段より給送された印刷用紙18は
レジストローラー対17に啣え込まれる。レジストロー
ラー対17は、低速で回転している版胴1に巻装された
マスタ27の画像領域がプレスローラー16と対応する
位置に達するタイミングで、印刷用紙18を版胴1とプ
レスローラー16との間に向けて給送する。給送された
印刷用紙18は、プレスローラー16によって版胴1に
巻装されたマスタ27に押圧される。この押圧動作によ
り、プレスローラー16と印刷用紙18とマスタ27と
版胴1の外周面とが圧接し、インキローラー3によって
版胴1の内周面に供給されたインキが、開口部1aとイ
ンキ保持部材15のオープンエリアに滲出し、インキ保
持部材15のオープンエリアに充填された後、マスタ2
7の穿孔部を介して印刷用紙18に転移される。
【0056】インキを転移された印刷用紙18は、図示
しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離され、図
示しない排紙手段によって機外に排出されて版付動作が
完了する。
【0057】版付動作完了後、図示しない印刷スタート
キーが押されると、図示しない給紙手段より印刷用紙1
8が連続的に給送され、版胴1が高速で回転駆動されて
印刷動作が行われる。
【0058】 上述の版付動作または印刷動作中におい
て、版胴1の表面から印刷用紙18が剥離されるとき
に、インキ保持部材15内のインキ19には、マスタ2
7の表面のインキと印刷用紙18との接着力によってマ
スタ27の穿孔部27dよりインキ19を引き出そうと
する作用が働く。
【0059】インキ保持部材15は、上述のように繊維
密度の高い金属繊維からなる不織布を焼結した焼結シー
トで構成されているため、インキ保持部材15内の空隙
が小さくインキ通路が狭い(インキの流動性が悪い)の
で、図3に示すように、インキ保持部材15でのインキ
の切れがよく、これにより穿孔部27dを介してインキ
保持部材15から引き出されるインキ19の量、すなわ
ちインキ転移高さlが減少する。また、マスタ27の穿
孔部27d上にインキ保持部材15の金属繊維15aが
多く存在し、穿孔部27dの実質的にインキが通過する
孔を小さくすることができるのでインキが引き出される
ことを抑制することができる。
【0060】特に、インキ保持部材15が金属部材から
なるため、その表面は高エネルギー表面でぬれ性がよ
く、インキ保持部材15はインキとの接着力が高くな
り、インキ保持部材15でのインキの切れがよくなるこ
とによりインキ保持部材15の内部からインキが引き出
されにくくなり、裏写りの発生をより一層防止すること
ができる。
【0061】また、インキ保持部材15の密度が低い
と、金属繊維15a間の空隙15bが広くなって裏写り
がひどくなる。逆に、密度が高すぎると金属繊維15a
間の空隙15bが狭くなり、繊維が数多く交差する部分
ではインキが通過しにくくなって画像に白抜け(繊維塊
跡)が見られ、満足な画像が得られなくなる。そこで、
インキ保持部材15の密度と裏写りとの関係を調査し
た。
【0062】その結果、インキ保持部材15が金属繊維
で構成されている場合であって、ステンレス、鉄の場合
の密度は0.7〜3.0g/cm3 、より好ましくは
0.9〜3.0g/cm3 、チタンの場合の密度は0.
4〜1.7g/cm3 、より好ましくは0.5〜1.7
g/cm3 、アルミニウムの場合の密度は0.2〜1.
0g/cm3 、より好ましくは0.3〜1.0g/cm
3 となった。
【0063】以上のことから、インキ保持部材15の好
ましい密度範囲Dw及びより好ましい密度範囲Dw1
は、それぞれ以下の式で示される。 Dw=0.09ρ〜0.38ρ(g/cm) Dw1=0.11ρ〜0.38ρ(g/cm) ρ:物質の密度(g/cm) なお、上記式は、後述する第2並びに第5の実施例及び
変形例における各インキ保持部材の密度についても適用
され得るものである。さらに、上記式は、後述する第3
及び第4の実施例のインキ保持部材34,35におい
て、少なくともマスタ27を巻装される最外殻層部分の
密度についても適用され得るものである。
【0064】また、インキ保持部材15は、天然繊維部
材や合成樹脂部材から構成されるインキ保持部材に比べ
て高弾性であるので、プレスローラー等の押圧部材によ
る加圧時においてインキ保持部材15が圧縮されてイン
キを吐出し、圧が解除されたときにはインキ保持部材1
5が復元することによりインキ保持部材15内にインキ
を吸い戻す効果が得られ、余分なインキの印刷用紙への
転移が防止されて、裏写りの少ない良好な画像を得るこ
とができる。
【0065】さらに、インキ保持部材15は、天然繊維
部材や合成樹脂部材から構成されるインキ保持部材に比
べて強度が高いので、長時間使用することによるへたり
が少なく、インキ保持部材15としては、耐久性がよく
大量印刷に適したものを提供することができる。
【0066】不織布からなる焼結シートは、特に繊維の
配置が不規則であり、この繊維の不規則な並びが、多孔
性支持板1b及びマスタ27に規則正しく配置されてい
る開口部1a及び穿孔部27dの相互の干渉による、モ
アレ模様の出現を効果的に防止している。また、焼結シ
ートが不規則に配置された繊維を有することによりイン
キの拡散性が向上し、均一な濃度でベタ画像の埋まりも
良好な良質の画像を得ることができる。さらに、焼結シ
ートは不織布に熱処理を施すことにより金属繊維の各接
点を溶融結合させているので、未処理の不織布に比較し
て引張強度が高く、耐久性に優れている。
【0067】図4は、本発明の第2の実施例に用いられ
る版胴21を示している。この第2の実施例は、第1の
実施例と比較すると版胴1に代えて版胴21を用いる点
においてのみ相違し、他の構成は同一である。
【0068】版胴21は、多孔性支持板1bとインキ保
持部材30とから主に構成されている。インキ保持部材
30は、それぞれ繊維径の異なる2種の金属繊維30
a,30bの不織布からなる焼結シートにより構成され
ている。この実施例では、組み合わされる金属繊維を2
種類としたが、3種類以上であってもよい。
【0069】上述のインキ保持部材30を用いることに
より、太い繊維30aの間を細い繊維30bで埋めるこ
とができ、細い繊維30bのみからなるインキ保持部材
を用いて版胴を構成した場合と比較すると、引張り強度
が高く、空隙がより小さい版胴21を得ることができ
る。
【0070】図5、図6は、本発明の第3の実施例に用
いられる版胴23と、本発明の第4の実施例に用いられ
る版胴26とをそれぞれ示している。この第3及び第4
の実施例は、第1の実施例と比較すると版胴1に代えて
版胴23または版胴26を用いる点においてのみ相違
し、他の構成は同一である。
【0071】版胴23は、多孔性支持板1bとインキ保
持部材34とから主に構成されており、インキ保持部材
34は、同一繊維径の金属繊維34aを複数層重ね合わ
せた不織布からなる焼結シートで構成されている。
【0072】インキ保持部材34は、複数層形成された
金属繊維34aの層が、熱可塑性樹脂フィルムのみから
なるマスタ27側から多孔性支持板1b側に向かうに従
い、金属繊維34aの繊維密度が低くなるように形成さ
れている。
【0073】版胴26は、多孔性支持板1bとインキ保
持部材35とから主に構成されており、インキ保持部材
35は、それぞれ繊維径の異なる金属繊維35a,35
b,35cを層状に重ね合わせた不織布からなる焼結シ
ートで構成されている。
【0074】インキ保持部材35は、マスタ27側が最
も径の小さい金属繊維35aの層から構成され、内側に
向かうに従い金属繊維35bの層、金属繊維35cの層
と徐々に径が大きい金属繊維の層となるように構成され
ている。
【0075】すなわち、インキ保持部材34,35は、
マスタ27を巻装される外表面に向かうに連れて、空隙
が小さくなるように構成されている。
【0076】上記各実施例では、各インキ保持部材3
4,35を構成する各金属繊維34a,35a,35
b,35cの層を3層としたが、2層以上であれば何層
でもよい。
【0077】また、各インキ保持部材34,35をそれ
ぞれ構成する各金属繊維34a,35a,35b,35
cの各層は、一体構造または積層構造(個々を重ね合わ
せた構造)でもよい。すなわち、積層構造の場合には、
それぞれ大きさの異なる空隙を有するインキ保持部材を
複数用意し、これらを版胴の外周面に向かうに連れて、
徐々に小さな空隙を有するインキ保持部材となるように
積層配置して、これをインキ保持部材とすることもでき
る。
【0078】 上述のインキ保持部材34またはインキ
保持部材35を用いることにより、インキの通路に沿っ
て、最初は空隙が大きくインキの供給・拡散が良好であ
り最終では空隙が小さくインキの切れがよいインキ保持
部材34,35とすることができる。
【0079】図7は、本発明の第5の実施例に用いられ
る版胴28を示している。この第5の実施例は、第1の
実施例と比較すると版胴1に代えて版胴28を用いる点
においてのみ相違し、他の構成は同一である。
【0080】版胴28は、多孔性支持板1bとインキ保
持部材38とから主に構成されており、インキ保持部材
38は、金属繊維部材38cからなる不織布を焼結して
得た焼結シートで構成されている。インキ保持部材38
には、インキ流入側の孔38a及びインキ流出側の孔3
8bと、インキ流入側の孔38aから流入したインキ1
9が、版胴28の外周面に対する垂線S、すなわちイン
キ流出側の孔38bの開口を有する面に対する垂線Sか
ら少なくとも1回ずれた後に、インキ流出側の孔38b
から流出するインキ通路38dが形成されている。
【0081】インキ通路38dは、インキ流入側の孔3
8aから流入したインキの実質的に全量が、垂線S上に
存在する金属繊維部材38cにより流下を妨げられ、垂
線Sに沿って流下しないように構成されている。換言す
ると、インキ通路38dは、インキ流入側の孔38aか
ら流入したインキの実質的に全量が、金属繊維部材38
cによってその流下を妨げられることにより、一旦イン
キ流入側の孔38aの垂直下方より外方へ流出し、その
後、インキ流出側の孔38bへ向かって流下するように
構成されている。
【0082】印刷用紙18がマスタ27の表面から引き
剥がされるときに、孔38bの天井部38eとインキ1
9との間にはインキ19の粘着力が働き、インキ保持部
材38から引き出されるインキ19の量が低減される。
【0083】ここで、上述の如きインキ通路38dがイ
ンキ保持部材38に形成されたかどうかを判断する方法
について述べる。先ず、図8に示すように、インキ保持
部材38の裏面にインキ保持部材38とは異なる色の用
紙37を貼り付ける。次に、インキ保持部材38側から
光を照射しながら顕微鏡によって50倍の倍率で観察
し、金属繊維部材38c間から用紙37が見えなけれ
ば、インキ通路38dが形成されていると判断できる。
【0084】また、図9に示すように、インキ保持部材
38の一方の面からインキ保持部材38に対して垂直な
平行光線41を照射し、インキ保持部材38の他方の面
に到達する光42を光量計(例えば(株)キーエンス製
レーザー式判別センサーLX2−100)で測定しても
判断できる。照射された平行光線41はインキ通路38
d内で反射するので、他方の面に到達しなくなる。従っ
て、光量計で光42が測定されなければ、上述のインキ
通路38dが形成されていると判断できる。
【0085】上述した第5の実施例の変形例として、図
10に示すように、インキ保持部材38に代えて、金属
繊維部材38cと同様の金属繊維部材40aを3層以上
有するインキ保持部材40を用いてもよい。
【0086】また、第5の実施例及び変形例において、
金属繊維部材38c,40aに代えて2種類以上の繊維
径の異なる金属繊維部材を用いてもよい。
【0087】さらに、第5の実施例及び変形例におい
て、第3の実施例または第4の実施例と同様に、インキ
保持部材38,40の繊維密度、あるいは金属繊維部材
38c,40aの繊維径を変化させ、マスタ27を巻装
される外表面に向かうに連れてインキ保持部材38,4
0の空隙を小さくしてもよい。
【0088】上述の第1の実施例の変形例として、図1
1に示すように、開口部1aを有する多孔性支持板1b
と、テトロンやナイロン等の合成樹脂繊維36aの表面
にステンレス、鉄、銅、ニッケル、チタン、アルミニウ
ム等の金属36bをコーティングして構成された焼結シ
ートよりなるインキ保持部材36とから構成される版胴
33を用いてもよい。また同様に、第2ないし第5の実
施例の変形例として、各実施例のインキ保持部材の金属
繊維に代えて、合成樹脂繊維の表面に金属をコーティン
グした繊維を用いてもよい。なお、これらの変形例にお
いても、インキ保持部材の好ましい密度範囲Dw及びよ
り好ましい密度範囲Dw1は上記各式で示されるが、こ
の場合、物質の密度ρは、金属をコーティングした合成
樹脂繊維について測定したものに相当する。
【0089】第1ないし第5の実施例及び変形例で用い
た各版胴は、それぞれ多孔性支持板1bと各インキ保持
部材とから構成されているが、例えば特開平1−204
781号公報、あるいは特開昭59−218889号公
報に開示されているように、多孔性支持板1bを省略し
て円筒状に形成されたインキ保持部材のみを具備してな
るものであってもよい。この場合、円筒状に形成され、
孔版印刷装置の内部に収められているものを版胴と呼
び、シート状のものをインキ保持部材という。
【0090】さらに、第1ないし第5の実施例及び変形
例において、各版胴の多孔性支持板1bとインキ保持部
材との間に、メッシュスクリーンや不織布等のインキ保
持層を介在させてもよい。
【0091】なお、上記各実施例において用いられる熱
可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタとは、マスタが
熱可塑性樹脂フィルムのみからなるものの他、熱可塑性
樹脂フィルムに帯電防止剤等の微量成分を含有させてな
るもの、さらには熱可塑性樹脂フィルムの表面及び裏面
のうちの少なくとも一方に、オーバーコート層等の薄膜
層を1層または複数層形成してなるものを含む。
【0092】また、マスタとしては、楮、三椏、マニラ
麻、亜麻等の天然繊維からなる多孔性薄葉紙や、レーヨ
ン、ビニロン、フッ素樹脂、ポリエステル等の合成繊維
からなる不織布やメッシュスクリーン、若しくはステン
レス、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、チタン等の金
属繊維を網目状に交差させて形成したメッシュスクリー
ン、合成繊維を焼結させて作成した焼結シート、ポリビ
ニルアセタール系またはポリビニルアルコール系の連続
気泡を有する多孔質弾性体、硬質粒子とゴムの混和した
連続気泡を有する多孔質弾性体、ポリエチレン等の合成
樹脂や無機物の微粉末を焼結した多孔質弾性体、ポリウ
レタン等の液状焼結による多孔質弾性体、または多孔質
ゴム等の多孔質弾性体からなるもの等によって構成され
た多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムとをラミネート
構造としたものを用いてもよい。
【0093】多孔性支持体は、その厚さが薄い程、フィ
ルム面とインキが流出することを抑制する役割を有する
インキ保持部材15,30,34,35,36,38,
40との間(つまり多孔性支持体内)に存在するインキ
が少なくなり、マスタ開口部上に存在するインキ量が少
なく、多孔性支持体内から引き出されるインキ量が少な
くなるので、裏移り防止のためには多孔性支持体を用い
ない方が好ましい。しかし、マスタの耐久性を重視する
には多孔性支持体を用いる方が好ましく、そのときの厚
さは、上記理由より裏移りのことを考慮すると、10〜
30μm程度が好ましい。
【0094】図12は、本発明の第6の実施例に用いら
れる版胴29とマスタ8とをそれぞれ示している。この
第6の実施例は、第1の実施例と比較すると版胴1及び
マスタ27に代えて版胴29及びマスタ8を用いる点に
おいてのみ相違し、他の構成は同一である。
【0095】版胴29は、開口部1aを有する多孔性支
持板1bと、多孔性支持板1bの外表面に巻装されたイ
ンキ保持層20とから構成されている。インキ保持層2
0は、テトロンやナイロン等の合成樹脂繊維またはステ
ンレス繊維20a等を網目状に交差させて形成したメッ
シュスクリーンからなり、インキを通過させるためのイ
ンキ通路を有し、インキの拡散、保持等の働きをする。
このインキ保持層20は、複数層設けても1層だけ設け
るように構成してもよく、また設けなくてもよい。
【0096】この第6の実施例に用いられるマスタ8
は、ステンレス、鉄、銅、ニッケル、チタン、アルミニ
ウム等の金属繊維8aからなり、繊維密度の高い不織布
を焼結した焼結シートから構成される多孔性支持体8c
と、ポリエステルフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム8
bとを接着等によって貼り合わせた構造となっている。
また、多孔性支持体8cに金属等の微粉末を分散させ、
溶着あるいは接着し、これにより多孔性支持体の空隙を
小さくするようにしてもよい。
【0097】多孔性支持体8cは密度が高い方が好まし
く、第1の実施例で述べた理由と同様の理由により、例
えば多孔性支持体8cが金属繊維で構成されている場合
であって、ステンレス、鉄の場合の密度は0.7〜3.
0g/cm3 、より好ましくは0.9〜3.0g/cm
3 、チタンの場合の密度は0.4〜1.7g/cm3
より好ましくは0.5〜1.7g/cm3 、アルミニウ
ムの場合の密度は0.2〜1.0g/cm3 、より好ま
しくは0.3〜1.0g/cm3 である。
【0098】本実施例においても、第1の実施例と同様
に、多孔性支持体8cの好ましい密度範囲Dw及びより
好ましい密度範囲Dw1とは、それぞれ次の式で示され
る。 Dw=0.09ρ〜0.38ρ(g/cm3 ) Dw1=0.11ρ〜0.38ρ(g/cm3 ) ρ:物質の密度(g/cm3 ) なお、上記式は、後述する第7並びに第10の実施例及
び変形例における各多孔性支持体の密度についても適用
され得るものである。さらに、上記式は、後述する第8
及び第9の実施例の多孔性支持体24b,25dにおい
て、少なくとも熱可塑性樹脂フィルム8bに当接する最
外殻層部分の密度についても適用され得るものである。
【0099】この実施例では、使用されるマスタが多孔
性支持体を有しているため、第1の実施例における熱可
塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ27とインキ保持
部材15との間に多孔性支持体8cが介在する。従っ
て、裏写りの発生を防止するために、金属繊維8aから
なる焼結シートによって多孔性支持体8cは構成され
る。
【0100】多孔性支持体8cを繊維密度の高い金属繊
維8aからなる焼結シートで構成したので、多孔性支持
体8c内の空隙が小さくインキ通路が狭くなることによ
り多孔性支持体8cでのインキの切れがよくなり、マス
タ8よりインキが引き出されることを抑制することがで
きる。また、高エネルギー表面で濡れ性のよい多孔性支
持体8cはインキとの接着力が高くなり、多孔性支持体
8cでのインキの切れがよくなることによりマスタ8の
内部からインキが引き出されにくくなり、裏写りの発生
をより一層防止することができる。さらに、焼結シート
は不織布に熱処理を施すことにより金属繊維の各接点を
溶融結合させているので、未処理の多孔性支持体に比べ
て引張り強度、耐油性、耐水性が強く、印刷中における
伸びや切れの発生を防止すると共に、マスタの耐刷性を
著しく向上させることができる。
【0101】また、多孔性支持体8cは、天然繊維部材
や合成樹脂部材から構成される多孔性支持体に比べて高
弾性であるので、プレスローラー等の押圧部材による加
圧時において多孔性支持体8cが圧縮されてインキを吐
出し、圧が解除されたときには多孔性支持体8cが復元
することにより多孔性支持体8c内にインキを吸い戻す
効果が得られ、余分なインキの印刷用紙への転移が防止
されて、裏写りの少ない良好な画像を得ることができ
る。
【0102】さらに、多孔性支持体8cは、天然繊維部
材や合成樹脂部材から構成される多孔性支持体に比べて
強度が高いので、長時間使用することによるへたりが少
なく、多孔性支持体8cとしては、耐久性がよく大量印
刷に適したものを提供することができる。
【0103】不織布からなる焼結シートは、特に繊維の
配置が不規則であり、この繊維の不規則な並びが、多孔
性支持板1b及び熱可塑性樹脂フィルム8bに規則正し
く配置されている開口部1a及び穿孔部の相互の干渉に
よる、モアレ模様の出現を効果的に防止している。ま
た、焼結シートが不規則に配置された繊維を有すること
によりインキの拡散性が向上し、均一な濃度でベタ画像
の埋まりも良好な良質の画像を得ることができる。さら
に、焼結シートは不織布に熱処理を施すことにより金属
繊維の各接点を溶融結合させているので、未処理の不織
布に比較して引張強度が高く、耐久性に優れている。
【0104】図13は、本発明の第7の実施例に用いら
れるマスタ22を示している。この第7の実施例は、第
6の実施例と比較するとマスタ8に代えてマスタ22を
用いる点においてのみ相違し、他の構成は同一である。
【0105】マスタ22は、それぞれ繊維径の異なる2
種類の金属繊維22a,22bからなる不織布を焼結し
た焼結シートである多孔性支持体22cと、熱可塑性樹
脂フィルム8bとを貼り合わせて構成されている。この
実施例では、組み合わされる金属繊維を2種類とした
が、3種類以上であってもよい。
【0106】上述のマスタ22を用いることにより、太
い繊維の間を細い繊維で埋めることができ、細い繊維の
みで構成する場合に比べて引張り強度が高く、空隙が小
さい多孔性支持体22cを得ることができる。
【0107】図14、図15は、本発明の第8の実施例
に用いられるマスタ24と、本発明の第9の実施例に用
いられるマスタ25とをそれぞれ示している。この第8
及び第9の実施例は、第6の実施例と比較するとマスタ
8に代えてマスタ24またはマスタ25を用いる点にお
いてのみ相違し、他の構成は同一である。
【0108】マスタ24は、同一繊維径の金属繊維24
aを複数層重ね合わせた不織布を焼結した焼結シートで
多孔性支持体24bを構成し、この多孔性支持体24b
を熱可塑性樹脂フィルム8bと貼り合わせることにより
構成されている。多孔性支持体24bは、複数層形成さ
れた金属繊維24aの層が、熱可塑性樹脂フィルム8b
と接着される最外殻層から内層に向かうに従い、金属繊
維24aの繊維密度が低くなるように形成されている。
【0109】マスタ25は、それぞれ繊維径の異なる金
属繊維25a,25b,25cを層状に重ね合わせた不
織布を焼結した焼結シートで多孔性支持体25dを構成
し、この多孔性支持体25dを熱可塑性樹脂フィルム8
bと貼り合わせることにより構成されている。多孔性支
持体25dは、熱可塑性樹脂フィルム8bと接着される
最外殻層が最も径の小さい金属繊維25aの層から構成
され、内層に向かうに従い金属繊維25bの層、金属繊
維25cの層と徐々に径が大きい金属繊維の層となるよ
うに構成されている。
【0110】すなわち、多孔性支持体24b,25d
は、熱可塑性樹脂フィルム8bと当接しない側から熱可
塑性樹脂フィルム8bと当接する側に向かうに連れて、
空隙が小さくなるように構成されている。
【0111】また、上記各実施例では、各多孔性支持体
24b,25dを構成する各金属繊維24a,25a,
25b,25cの層を3層としたが、2層以上であれば
何層でもよい。
【0112】上述のマスタ24またはマスタ25を用い
ることにより、インキの通路に沿って、最初は空隙が大
きくインキの供給・拡散が良好な層を有し、最終では空
隙が小さい層を有する多孔性支持体24b,25bとす
ることができる。
【0113】図16は、本発明の第10の実施例に用い
られるマスタ31を示している。この第10の実施例
は、第6の実施例と比較するとマスタ8に代えてマスタ
31を用いる点においてのみ相違し、他の構成は同一で
ある。
【0114】マスタ31を構成する不織布を焼結した焼
結シートからなる多孔性支持体31aは金属からなる繊
維部材31fより主に構成されており、この多孔性支持
体31aには、インキ流入側の孔31bから流入したイ
ンキが、熱可塑性樹脂フィルム8bの多孔性支持体31
aとの当接面に対する垂線Sから少なくとも1回ずれた
後に、インキ流出側の孔31cから流出するインキ通路
31dが形成されている。
【0115】インキ通路31dは、インキ流入側の孔3
1bから流入したインキの実質的に全量が、垂線S上に
存在する金属繊維部材31fにより流下を妨げられ、垂
線Sに沿って流下しないように構成されている。換言す
ると、インキ通路31dは、インキ流入側の孔31bか
ら流入したインキの実質的に全量が、金属繊維部材31
fによってその流下を妨げられることにより、一旦イン
キ流入側の孔31bの垂直下方より外方へ流出し、その
後、インキ流出側の孔31cへ向かって流下するように
構成されている。
【0116】印刷用紙18がマスタ31の表面から引き
剥がされるときに、孔31cの天井部31eとインキ1
9との間にはインキ19の粘着力が働き、多孔性支持体
31aから引き出されるインキ19の量が低減される。
なお、図16において符号8dは熱可塑性樹脂フィルム
8bに形成された穿孔部を示す。
【0117】ここで、上述の如きインキ通路31dが多
孔性支持体31aに形成されたかどうかを判断する方法
について述べる。先ず、図17に示すように、多孔性支
持体31aの裏面に多孔性支持体31aとは異なる色の
用紙32を貼り付ける。次に、多孔性支持体31a側か
ら光を照射しながら顕微鏡によって50倍の倍率で観察
し、金属繊維部材31f間から用紙32が見えなけれ
ば、インキ通路31dが形成されていると判断できる。
【0118】また、第5の実施例におけるインキ保持部
材38と同様に、多孔性支持体31aの一方の面から多
孔性支持体31aに対して垂直な平行光線を照射し、多
孔性支持体31aの他方の面に到達する光を光量計で測
定しても判断することができる。
【0119】第10の実施例の変形例として、図18に
示すように、マスタ31に代えて、金属繊維部材31f
と同様の金属繊維部材39bを3層以上積み重ねた多孔
性支持体39aを有するマスタ39を用いてもよい。
【0120】また、第10の実施例及び変形例におい
て、金属繊維部材31f,39bに代えて2種類以上の
繊維径の異なる金属繊維部材を用いてもよい。
【0121】さらに、第10の実施例及び変形例におい
て、第8の実施例または第9の実施例と同様に、多孔性
支持体31a,39aの繊維密度、あるいは金属繊維部
材31f,39bの繊維径を変化させて、熱可塑性樹脂
フィルム8bと当接する側に向かうに連れて多孔性支持
体31a,39aの空隙を小さくしたマスタ31,39
を構成してもよい。
【0122】上述の第6の実施例の変形例として、図1
9に示すように、テトロンやナイロン等の合成樹脂繊維
43aの表面にステンレス、鉄、銅、ニッケル、チタ
ン、アルミニウム等の金属43bをコーティングして構
成された焼結シートよりなる多孔性支持体43cと熱可
塑性樹脂フィルム8bとを貼り合わせて構成されるマス
タ43を用いてもよい。また同様に、第7ないし第10
の実施例において、各実施例の多孔性支持体の金属繊維
に代えて、合成樹脂繊維の表面に金属をコーティングし
た繊維を用いてもよい。なお、これらの変形例において
も、多孔性支持体の好ましい密度範囲Dw及びより好ま
しい密度範囲Dw1は上記各式で示されるが、この場
合、物質の密度ρは、金属をコーティングした合成樹脂
繊維について測定したものに相当する。
【0123】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、多孔性支
持体として金属繊維からなる不織布を焼結した焼結シー
トを用いたので、多孔性支持体内の空隙が小さくなるこ
とによりインキの流動性が低下し、多孔性支持体でのイ
ンキの切れがよくなることにより穿孔部を介して多孔性
支持体内から引き出されるインキ量が減少し、また、熱
可塑性樹脂フィルムの穿孔部上に多孔性支持体の金属繊
維が多く存在するため、穿孔部における実質的にインキ
が通過する孔が小さくなり、インキが引き出されること
を抑制して、印刷を行う場合に、裏写りの発生を防止し
て良好な画像を得ることができる。さらに、金属繊維か
らなる焼結シートで構成された多孔性支持体を有するマ
スタを用いることにより、高エネルギー表面である多孔
性支持体はインキとの接着力が高くなり、多孔性支持体
の内部からインキが引き出されにくくなると共に、多孔
性支持体が高弾性であり、押圧部材による加圧時におい
て多孔性支持体が圧縮されてインキを吐出し、圧が解除
されたときには多孔性支持体が復元することにより多孔
性支持体の内部にインキを吸い戻すため、余分なインキ
の印刷用紙への転移が防止され、裏写りの発生を防止し
て良好な画像を得ることができると共に、多孔性支持体
の強度が高いので長時間の使用によるへたりが少なく、
また、インキによる腐食を防止することができ、耐刷性
がよく大量印刷に適したマスタを提供することができ
る。また、焼結シートは、特に繊維の配置が不規則なた
めインキ拡散性に富み、多孔性支持板及び熱可塑性樹脂
フィルムに規則正しく整列されている開口部及び穿孔部
の干渉で発生するモアレ模様を効果的に防止することが
でき、均一な濃度で埋まりの良好な画像を得ることがで
きると共に、焼結シートは各繊維が熱溶融結合されてい
るので引張り強度が強く、また、メッシュスクリーンに
比べて低価格で製造できるので、強度アップ及びコスト
ダウンを図ることができる。
【0124】請求項2記載の発明によれば、繊維径の異
なる2種類以上の繊維を組み合わせて多孔性支持体を構
成することにより、太い繊維間を細い繊維で埋めること
で多孔性支持体の空隙をより小さくすることができ、印
刷時において、熱可塑性樹脂フィルムの穿孔部を介して
多孔性支持体より引き出されるインキ量が適正な量とな
り、インキの浸透乾燥に要する時間が短縮され、裏写り
の発生を防止して良好な画像を得ることができる。ま
た、太い繊維径を有する多孔性支持体を使用できるの
で、マスタの強度が向上して切れや伸びの発生を防止
し、マスタの耐刷性を向上させることができる。
【0125】請求項3記載の発明によれば、熱可塑性樹
脂フィルムと当接しない側から熱可塑性樹脂フィルムと
当接する側に向かうに連れて、その空隙が小さくなるよ
うに構成した多孔性支持体を有するマスタを用いること
により、インキ通路に沿って最初はインキの供給・拡散
を良好に行い、最終では引き出されるインキ量を適正化
することができ、インキの浸透乾燥に要する時間が短縮
されるため、裏写りの発生を防止して良好な画像を得る
ことができる。また、このように構成された多孔性支持
体を有するマスタを用いることにより、通常版胴の外周
面に巻装されているインキ保持層の役割を多孔性支持体
が担うため、インキ保持層を用いなくとも良好な画像を
得ることができ、コストダウンを図ることができる。
【0126】請求項4記載の発明によれば、インキ流入
側の孔から流入したインキが、熱可塑性樹脂フィルム面
に対する垂線から少なくとも1回ずれた後にインキ流出
側の孔から流出するインキ通路を形成された多孔性支持
体を有するマスタを用いることにより、多孔性支持体の
内部から熱可塑性樹脂フィルムの穿孔部を介して引き出
されるインキ量が少量となり、印刷時において、印刷用
紙に転移したインキの浸透乾燥が短時間で行われ、裏写
りが減少する。
【0127】請求項5記載の発明によれば、密度範囲が
0.09ρ〜0.38ρ、より好ましくは0.11ρ〜
0.38ρ(ρ:物質の密度)である多孔性支持体を有
するマスタを用いることにより、多孔性支持体の金属繊
維間の空隙が適切な大きさとなり、印刷時において、熱
可塑性樹脂フィルムの穿孔部を介して多孔性支持体内よ
り引き出されるインキ量が適正化され、裏写りや白抜け
の発生を防止して良好な画像を得ることができる。
【0128】請求項6記載の発明によれば、熱可塑性樹
脂フィルムと当接する最外殻層の密度範囲が0.09ρ
〜0.38ρ、より好ましくは0.11ρ〜0.38ρ
(ρ:物質の密度)である多孔性支持体を有するマスタ
を用いることにより、多孔性支持体の金属繊維間の空隙
が適切な大きさとなり、印刷時において、熱可塑性樹脂
フィルムの穿孔部を介して多孔性支持体内より引き出さ
れるインキ量が適正化され、裏写りや白抜けの発生を防
止して良好な画像を得ることができる。
【0129】
【0130】
【0131】
【0132】
【0133】
【0134】
【0135】
【0136】
【0137】
【0138】
【0139】
【0140】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を採用した孔版印刷装置
要部の概略側面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に用いられる版胴及びイ
ンキ保持部材を示す部分側断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例における印刷用紙へのイ
ンキの転移状態を説明する版胴及びインキ保持部材の部
分側断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に用いられる版胴及びイ
ンキ保持部材を示す部分側断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例に用いられる版胴及びイ
ンキ保持部材を示す部分側断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例に用いられる版胴及びイ
ンキ保持部材を示す部分側断面図である。
【図7】本発明の第5の実施例に用いられる版胴及びイ
ンキ保持部材を示す部分側断面図である。
【図8】本発明の第5の実施例を説明する図である。
【図9】本発明の第5の実施例を説明する図である。
【図10】本発明の第5の実施例の変形例に用いられる
インキ保持部材を示す部分側断面図である。
【図11】本発明の第1ないし第5の実施例の変形例に
用いられる版胴及びインキ保持部材を示す側断面図であ
る。
【図12】本発明の第6の実施例に用いられる版胴及び
マスタを示す部分側断面図である。
【図13】本発明の第7の実施例に用いられるマスタを
示す部分側断面図である。
【図14】本発明の第8の実施例に用いられるマスタを
示す部分側断面図である。
【図15】本発明の第9の実施例に用いられるマスタを
示す部分側断面図である。
【図16】本発明の第10の実施例に用いられるマスタ
を示す部分側断面図である。
【図17】本発明の第10の実施例を説明する図であ
る。
【図18】本発明の第10の実施例を説明する図であ
る。
【図19】本発明の第6ないし第10の実施例の変形例
に用いられるマスタを示す部分側断面図である。
【図20】従来の孔版印刷装置における印刷用紙へのイ
ンキ状態を説明する図である。
【図21】従来の孔版印刷装置における印刷用紙へのイ
ンキ状態を説明する図である。
【符号の説明】
1,21,23,26,28,29,33,44 版胴 8,22,24,25,31,39,43,46 マス
タ 8a,15a,22a,22b,24a,25a,25
b,25c,30a,30b,34a,35a,35
b,35c,38c 金属繊維 8b 熱可塑性樹脂フィルム 8c,22c,24b,25d,31a,39a,43
c 多孔性支持体 15,30,34,35,36,38,40,48,4
9 インキ保持部材 27 熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ 31b,38a インキ流入側の孔 31c,38b インキ流出側の孔 31d,38d インキ通路 31f,39b,40a 金属繊維部材 36a,43a 合成樹脂繊維 36b,43b 金属 48a 繊維 S 垂線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−58261(JP,A) 特開 昭57−51485(JP,A) 特開 平7−9751(JP,A) 特開 平1−267094(JP,A) 特開 平5−246170(JP,A) 特開 平5−345489(JP,A) 特開 平6−155955(JP,A) 特開 平3−185194(JP,A) 特開 平7−138607(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを
    貼り合わせてなる孔版印刷用のマスタにおいて、前記多
    孔性支持体が繊維からなる焼結シートで構成されてお
    り、前記繊維は少なくともその表面が金属で構成されて
    いることを特徴とするマスタ。
  2. 【請求項2】前記繊維は径の異なる2種類以上のものか
    ら構成されていることを特徴とする請求項1記載のマス
    タ。
  3. 【請求項3】前記多孔性支持体は、その厚み方向の、前
    記熱可塑性樹脂フィルムと当接しない側から前記熱可塑
    性樹脂フィルムと当接する側に向かうに連れて、空隙が
    小さくなるように構成されていることを特徴とする請求
    項1または請求項2記載のマスタ。
  4. 【請求項4】前記多孔性支持体はインキ流入側の孔とイ
    ンキ流出側の孔とを有し、前記インキ流入側の孔から流
    入したインキの実質的に全量が、前記多孔性支持体に下
    した垂線に沿って流下しないインキ通路を有している
    とを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載
    のマスタ。
  5. 【請求項5】前記多孔性支持体の密度範囲Dwが下式で
    表されることを特徴とする請求項1、請求項2または請
    求項4記載のマスタ。 Dw=0.09ρ〜0.38ρ ρ:物質の密度(g/
    cm
  6. 【請求項6】前記多孔性支持体の前記熱可塑性樹脂フィ
    ルムと当接する最外殻層の密度範囲Dwが下式で表され
    ることを特徴とする請求項3記載のマスタ。 Dw=0.09ρ〜0.38ρ ρ:物質の密度(g/
    cm
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