JP3444655B2 - 複合導電性粉末及び導電膜 - Google Patents
複合導電性粉末及び導電膜Info
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B1/00—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
- H01B1/06—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances
- H01B1/08—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances oxides
Description
性に優れた複合導電性粉末及び導電膜に関する。より詳
しくは、導電膜については、高い導電性を有し、可視領
域に対しては高い透明性をもち且つ赤外領域に対しては
光反射性をもつ薄膜であり、特にフラットディスプレー
液晶表示素子、エレクトロルミネッセンス表示素子など
の表示素子類の透明電極、太陽電池の内部電極等の分
野、自動車、航空機、建築物などの窓ガラスの赤外線
(熱線)反射等の分野、更に、荷電調整が要求される複
写機関連の帯電ローラー、感光ドラム、トナー等の分
野、埃付着防止が要求されるCRT、ブラウン管等の分
野、光ディスク、FD、テープ等の磁気記録媒体分野等
に利用される。
用の際に、塗料、インク、エマルジョン、ポリマー等中
に容易に分散混練でき、塗料に添加して塗膜として利用
された場合にも高透明性であり且つ導電性に優れてい
る。
ンをドープした酸化スズ(ATO)、アルミニウムをド
ープした酸化亜鉛(AZO)、スズをドープした酸化イ
ンジウム(ITO)などが知られている。これらはいず
れもn型の半導体であり、特にITO膜はATO膜、A
ZO膜に比べて導電率が高く、可視領域についての光透
過率が高く、且つエッチングによるパターンニングが容
易なことから、液晶表示素子、エレクトロルミネッセン
ス表示素子等の透明導電膜の分野で広く使用されてい
る。
ッタ法、スプレー法、塗布法等がある。蒸着法、スパッ
タ法は比較的低抵抗のITO膜を再現性良く製造できる
ことから実際に用いられている。しかしながら、蒸着
法、スパッタ法によるITO膜は成膜設備が高額である
ことによるコストアップ及び量産性等に問題があり、し
かも、ITO自体の材料費が高いので、製品全体のコス
トに占める導電膜のコストの比率が高くなっている。そ
れで低コストで量産性に優れた製造プロセスによる透明
導電膜の開発が強く望まれている。
プレー法、塗布法があるが、スプレー法は高温での噴霧
熱分解のため膜質、膜厚の均一性及び再現性に問題があ
る。塗布法は、塗料の印刷法を利用するのでパターン形
成が容易であり、高価な材料であるITOの歩留りが高
いので成膜面積、成膜温度等の点で他の方法に比較して
有利であるが、微粒子を用いる為粉体の比表面積が非常
に大きく、それで表面酸化の影響を受け易く、その結果
表面層でのキャリア電子密度の著しい低下を招き、従っ
てスパッタ法等により得られるITO膜の50〜100
Ω/□並の導電性は未だ得られていない。
導電膜を形成する導電性粉末としては、特開昭60−1
86416号公報、特開昭63−11519号公報、特
開平2−120374号公報、特開平5−201731
号公報、特開平5−221639号公報等に開示された
ものがあるが、いずれもIn2 O3 を80モル%以上含
有している。一般的には、導電性を向上させるためにS
n等のドーパントを添加してドナーによるキャリア電子
密度の向上を計るのであるが、Snの添加量が多くなり
すぎる(結果としてIn2 O3 の相対量が低下する)
と、中性の複合欠陥が形成されたり、キャリア電子易動
度が粒界散乱とイオン不純物散乱により下がったりする
ことにより導電性が低下することになるので、上記のよ
うに多量のIn2 O3 を含有させている。
O膜の中でも特に材料コストの高いインジウムの含量を
低減させ、塗布法で用いても高透明性と高導電性とを両
立させ得る高導電性複合酸化物粉末及び導電膜を提供す
ることにある。
を達成するために、インジウム含量を低減させても導電
性粉末表面のキャリア電子密度を高め得る手段について
種々検討し、少なくとも1種のドーパントを含む酸化イ
ンジウム系の導電性粉末と少なくとも1種のドーパント
を含む酸化スズ系の導電性粉末とを(好ましくは特定の
範囲内の配合比で)混合し、焼成することにより上記の
目的を達成することのできる複合導電性粉末が得られる
ことを見出し、本発明を完成させた。
ントとして酸化スズ、酸化チタン及び酸化ジルコニウム
の少なくとも1種を含む酸化インジウム系粉末と、ドー
パントとして酸化アンチモン、酸化タンタル及び酸化ニ
オブの少なくとも1種を含む酸化スズ系粉末との混合物
を焼成して得られる複合導電性粉末である。
導電性粉末を用いて蒸着法、スパッタ法、スプレー法、
塗布法等により、或は塗料に添加して塗膜として成膜さ
れたものである。
ジウム系の導電性粉末よりも導電性が改良されている。
本発明の複合導電性粉末においてこのような改良が達成
されるメカニズムについては詳細は不明であるが、次の
ように推定される。
ンジウム系微粒粉末(例えばITO微粒粉末)と酸化ス
ズ系微粒粉末(例えばATO微粒粉末)との混合物を焼
成することにより得られるものであり、この焼成の際に
一方の微粒粉末の微粒子表面に他方の微粒粉末中のドー
パントが微量拡散してきて(例えばSbについてはSb
5+がIn 3+ と置換されてドナーを形成するものと考えら
れる)、これら2種類のそれぞれの微粒粉末の微粒子表
面にもともと存在するドーパント(例えばそれぞれSn
とSb)と他方の微粒粉末から拡散してきた微量のドー
パント(例えばそれぞれSbとSn)との両方のドーパ
ント(ドーパントA及びドーパントB)(例えばSn及
びSb)が存在するようになり、キャリア電子密度が増
加する。この焼成の際、異種の導電性粉末が混合という
緩やかな接触状態に維持されているため、一方の微粒粉
末の微粒子表面に他方の微粒粉末中のドーパントが、圧
密状態時の如くに過剰に拡散することがなく、従って各
微粒粉末表面でのドーパントの過剰濃度が抑制され、イ
オン化不純物の散乱によるキャリア電子移動度の低下が
ない。更に、焼成される為微粒子粉末の結晶性が良くな
り、キャリア電子の粒界散乱が少なくなったと考えられ
る。また、ドーパントA及びドーパントBの両者が何ら
かの形でキャリア電子密度及びキャリア移動度を高める
ものと推定される。
インジウム系粉末のドーパントとして酸化スズ、酸化チ
タン及び酸化ジルコニウムの少なくとも1種を用い、酸
化スズ系粉末のドーパントとして酸化アンチモン、酸化
タンタル及び酸化ニオブの少なくとも1種を用いるが、
この選択はそれぞれの金属のイオンの価数及びイオン半
径を考慮し、検討した結果である。
加して塗膜として用いる場合には、高透明性が必要であ
り、それ故微粒粉末の一次粒子径としては可視光(40
0〜800nm)の半波長以下であることが望ましく、
更に、樹脂中での分散性が高められることが好ましい。
る酸化インジウム系微粒導電性粉末及び酸化スズ系微粒
導電性粉末はそれぞれ以下のものである。酸化インジウ
ム系粉末は酸化インジウムと該酸化インジウムの重量基
準で好ましくは0.1〜10重量%の4価のSn、Ti
及びZrからなる群から選ばれた少なくとも1種のドー
パントとからなり、粒度分布におけるD90の粒径が好ま
しくは0.01〜5μmであり、比表面積が好ましくは
5〜100m2 /gであり、体積抵抗率が好ましくは1
0-3〜103 Ω・cmである。ドーパントの含有量が
0.1重量%未満の場合には、その添加効果が不十分で
あり、また10重量%を越えて添加しても添加効果が頭
打ちとなり、逆に導電性に悪影響を及ぼすことがあるの
で好ましくない。
酸化スズの重量基準で好ましくは0.1〜10重量%の
5価のSb、Nb及びTaからなる群から選ばれた少な
くとも1種のドーパントとからなり、粒度分布における
D90の粒径が好ましくは0.01〜5μmであり、比表
面積が好ましくは5〜100m2 /gであり、体積抵抗
率が好ましくは10-3〜103 Ω・cmである。ドーパ
ントの含有量が0.1重量%未満の場合には、その添加
効果が不十分であり、また10重量%を越えて添加して
も添加効果が頭打ちとなり、逆に導電性に悪影響を及ぼ
すことがあるので好ましくない。
D10、D50及びD90の粒径とは、微粉の量を粒径の小さ
い方から累積してそれぞれ10%、50%及び90%と
なる部分の微粉の粒径を意味する。
る酸化スズ系粉末は次の製造方法によって得られる。第
二スズ塩を好ましくは0.5〜10モル/1の濃度で含
有し且つ該第二スズ塩を二酸化スズに換算した該二酸化
スズの重量基準で好ましくは0.1〜10重量%のS
b、Nb又はTaとなる量の5価のSb、Nb及びTa
の化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合
物を含有するアルカリ性溶液又は酸性溶液と、該Sb、
Nb又はTa化合物含有第二スズ塩溶液を中和する中和
溶液とをそれぞれ別々に同時に連続して反応槽(例え
ば、反応槽の槽底)に導入し、導入後直ちに両溶液を一
緒に高速攪拌して瞬時に両溶液の均一混合、均一核発
生、共沈殿物の微細分散を促進し、この際反応槽内をp
H2〜12の範囲内で所定の一定pH値に維持して微細
でシャープな粒度分布を持つ共沈殿物を連続的に析出さ
せ、反応後の溶液及び反応共沈殿物をスラリーとして反
応槽(例えば、反応槽上部)より連続して排出し、その
スラリーを固液分離処理して共沈殿物を回収し、乾燥
し、その後空気中又は不活性又は弱還元性雰囲気中、3
00〜800℃で焼成して導電性を付与する。
Nb又はTa化合物含有第二スズ塩溶液は酸性溶液又は
アルカリ性溶液のいずれでもよく、またその第二スズ
塩、Sb化合物、Nb化合物、Ta化合物としては特に
限定されるものではない。例えば、Sb、Nb又はTa
化合物含有第二スズ塩溶液が酸性溶液である場合には、
第二スズ塩として塩化スズ、硫酸スズ、硝酸スズ、酢酸
スズ等を用いることができ、Sb化合物、Nb化合物又
はTa化合物として塩化物、フッ化物、硫酸塩、ハロゲ
ン化物等を用いることができ、それらのSb化合物、N
b化合物又はTa化合物を溶液、例えば水溶液、アルコ
ール溶解液として第二スズ塩溶液に添加してSb、Nb
又はTa化合物含有第二スズ塩溶液として用いることが
できる。また、Sb、Nb又はTa化合物含有第二スズ
塩溶液がアルカリ性溶液である場合には、第二スズ塩と
してスズ酸ナトリウム、スズ酸カリウム等を用いること
ができ、Sb化合物、Nb化合物又はTa化合物として
塩化物、フッ化物、硫酸塩、ハロゲン化物、K2 NbO
F5 ・H2 O等を用いることができ、それらのSb化合
物、Nb化合物又はTa化合物を溶液、例えば水溶液、
アルコール溶解液として第二スズ塩溶液に添加してS
b、Nb又はTa化合物含有第二スズ塩溶液として用い
ることができる。
スズ塩溶液を中和する中和溶液としては、Sb、Nb又
はTa化合物含有第二スズ塩溶液が酸性溶液である場合
には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、
炭酸ナトリウム等の水溶液を用いることができ、またS
b、Nb又はTa化合物含有第二スズ塩溶液がアルカリ
性溶液である場合には、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等の希
薄水溶液を用いることができる。中和溶液の濃度はS
b、Nb又はTa化合物含有第二スズ塩溶液の濃度の
0.5〜5倍であることが好ましい。中和溶液の濃度が
希釈過ぎると廃液量がいたずらに増加して廃液処理に費
用がかさみ、逆に中和溶液の濃度が濃厚過ぎるとpH値
を一定に維持することが困難であり、そのことに起因し
て粒度分布がブロードになりやすく、またpH電極等へ
のスケールの付着等の問題が発生しやすくなるので好ま
しくない。
分離処理(濾過)し、洗浄して共沈殿物を回収し、乾燥
し、その後空気中、不活性又は弱還元性雰囲気中、30
0〜800℃、好ましくは450〜700℃で焼成す
る。焼成温度が300℃未満の場合にはドーパントによ
るドナー形成が十分ではなく、また二酸化スズが十分に
は結晶化されないので導電性が不十分になる傾向があ
る。また、800℃を越える場合には焼結して粗大粒子
が生じ、塗料に添加して塗膜として被覆した場合に透明
性が得られにくい。
気中でもN2 、He、Ne、Ar、Kr等の不活性ガス
雰囲気でも、これらの不活性ガスにH2 又はCO等の還
元性ガスを20vol%以下、好ましくは0.1〜5v
ol%の濃度で添加した弱還元性雰囲気でもよい。不活
性ガス中に添加する還元性ガスの濃度が20vol%を
越える還元性雰囲気を用いると、化学量論比の二酸化ス
ズよりも更に還元が進み、空気中に取り出した際に、急
激に酸化され、時には発火して焼結することがある。ま
た、還元の進行で生成二酸化スズが濃い青色又は茶褐色
になり、色調の面でも好ましくない。
化スズ系微粒導電性粉末の製造方法と同様の方法によっ
て製造することができる。
よって得ることができる。先ず、上記の酸化スズ系微粒
導電性粉末と酸化インジウム系微粒導電性粉末とを、重
量比で好ましくは3:7〜7:3、最も好ましくは1:
1前後で混合する。微粒粉末の混合は乳鉢、ニーダー、
ブレンダー等の公知の乾式混合機、ボールミル、ピンミ
ル、サンドミル等の公知の粉砕機を用いても、またスラ
リー状にして、ボールミル、高速攪拌機、ペイントシェ
ーカー、ビーズミル等の湿式粉砕混合しても何等さしつ
かえない。
の場合は乾燥した後、空気中もしくは不活性又は弱還元
性雰囲気中、300〜800℃、好ましくは450〜7
00℃で焼成する。焼成温度が300℃未満の場合には
ドーパントの異種粉末への拡散が充分でなく、また十分
には結晶化されていないので導電性が不十分である。ま
た、800℃を越える場合には焼結して粗大粒子が生
じ、塗料に添加して塗膜として被覆した場合に透明性が
得られない。
中でも、N2 、He、Ne、Ar、Kr等の不活性ガス
雰囲気でも、これらの不活性ガスにH2 又はCO等の還
元性ガスを20vol%以下、好ましくは0.1〜5v
ol%の濃度で添加した弱還元性雰囲気でもよい。不活
性ガス中に添加する還元性ガスの濃度が20vol%を
越える還元性雰囲気を用いると、化学量論比の二酸化ス
ズや酸化インジウムよりも更に還元が進み、空気中に取
り出した際に、急激に酸化され、時には発火して焼結す
ることがある。また、還元の進行で生成粉末が青みを帯
びた灰黒色になり、色調の面でも好ましくなく、さら
に、酸化インジウムは低融点のInSn4等を形成し、
得られる粉末が凝集、粗大化する。
びに後記の実施例から明らかなように、該複合導電性粉
末中の酸化インジウムの割合x%と、酸化スズの割合y
%と、酸化スズ、酸化チタン及び酸化ジルコニウムの少
なくとも1種からなるドーパント(以下、ドーパントA
という)の割合a%と、酸化アンチモン、酸化タンタル
及び酸化ニオブの少なくとも1種からなるドーパント
(以下、ドーパントBという)の割合b%とが関係式: x+y+a+b=100 x:a=90:10〜99.9:0.1 y:b=90:10〜99.9:0.1 (x+a):(y+b)=3:7〜7:3 を満足することが好ましい。
分布におけるD90の粒径が0.01〜5μmであり、比
表面積が5〜100m2 /gであり、体積抵抗率が10
-4〜102 Ω・cmであることが好ましい。粒度分布に
おけるD90の粒径が0.01μm未満であるか、比表面
積が100m2 /gを越える場合には、低温焼成でも焼
結する傾向が高くなり、粗大粒子が生じるので好ましく
ない。また、粒度分布におけるD90の粒径が5μmを越
えるか、比表面積が5m2 /g未満である場合には、粗
大粒子となり、塗料に添加して薄膜として被覆した場合
に透明性を損なう傾向が高くなるので好ましくない。体
積抵抗率が102 Ω・cmを越える場合には高導電性と
はいえず、また、体積抵抗率の下限は現在の技術水準で
は10-4Ω・cm程度である。
し、脱硝して得た水溶液2lに、SnCl4 57.6g
を200mlの36%HClに溶解して得た溶液を添加
して、Sn含有In水溶液を得た。また、中和溶液とし
て25%アンモニア水溶液を用意した。8000rpm
の高速攪拌中の反応槽の槽底に、Sn含有In水溶液を
定量ポンプで46ml/minの一定流速で送液し、一
方、反応槽内のpH値が4.5で安定する様に中和溶液
を送液した。反応時間(滞留時間)は約45分で、その
間の反応槽内の温度は30℃とした。得られたスラリー
を槽の上部より連続して排出し、濾過、洗浄し、乾燥さ
せた後、ロータリーキルン中で空気中の雰囲気下で60
0℃で1時間焼成した。得られた微粒粉末をA粉末とす
る。
lの36%HClに溶解し、この溶液に60重量%Sn
Cl4 溶液864gと純水とを加え、2lに調整してS
b含有Sn水溶液を得た。また、中和溶液として25%
アンモニア水溶液を用意した。8000rpmの高速攪
拌中の反応槽の槽底に、Sb含有Sn水溶液を定量ポン
プで40ml/minの一定流速で送液し、一方、反応
槽内のpH値が3.0で安定する様に中和溶液を送液し
た。反応槽内の温度は60℃とした。得られたスラリー
は、槽の上部より連続して排出し、濾過、洗浄し、乾燥
させた後、ロータリーキルン中で空気中の雰囲気下で4
50℃で1時間焼成した。得られた微粒粉末をB粉末と
する。
ぞれ25g:75g、30g:70g、50g:50
g、70g:30g、75g:25gとしてメノウ乳鉢
中で混合し、その混合物をロータリーキルンを用いて空
気中の雰囲気下で600℃で1時間焼成した。得られた
各々の粉末を2ton/cm2 の圧力で加圧成形して試
験片を作成し、試験片の体積抵抗率は三菱油化製、抵抗
測定器ロレスタAPを用いて測定し、粉末の比表面積は
カンタクローム製、カンタソープを用いてBET法で測
定し、粒度分布はリーズ&ノースラップインスツルメン
ト社製、マイクロトラックを用いて測定した。ここで、
粒度分布測定の前処理として、分散剤ヘキサメタリン酸
ソーダを添加した水溶液中に粉末を入れ、10分間超音
波照射した懸濁液を試料として使用した。それらの評価
結果を第1表に示す。
0μmのポリエステルフィルムに塗布して1μmの塗膜
を形成した。塗膜の全光線透過率とヘーズ値について
は、日本電色工業製、ヘーズメーターNDH−1001
DPで測定した。なお、塗料は表4に示す組成とし、ペ
イントシェーカー(Red devil社製RC−50
00)を用い、20Hr分散し、バーコーターにて塗布
した。それらの評価結果も第1表に示した。測定値は1
00μmのポリエステルフィルムを含む値である。また
( )内の値は、膜のみの値である。
の粉体特性も参考例1、参考例2として第1表に示す。
00℃,700℃又は800℃とした以外は、実施例1
と同様に処理し、評価した。それらの評価結果を第1表
に示す。
50g:50g、70g:30gとし、焼成雰囲気をN
2 中とし、焼成温度を450℃とした以外は、実施例1
と同様に処理し、評価した。それらの評価結果を第1表
に示す。
理し、評価した。それらの評価結果を第1表に示す。
l/min)の混合雰囲気とし、焼成温度を450℃と
した以外は、実施例1と同様に処理し、評価した。それ
らの評価結果を第1表に示す。
50g:50g、70g:30gとし、焼成温度を55
0℃とした以外は、実施例5と同様に処理し、評価し
た。それらの評価結果を第1表に示す。
9.1gを用いた以外は実施例1の(1)と同様に処理
して微粒粉末を得た。得られた微粒粉末をC粉末とす
る。
lの36%HClに溶解する代りにNbCl5 8.9g
を100mlの36%HClに溶解した以外は実施例1
の(2)と同様に処理して微粒粉末を得た。得られた微
粒粉末をD粉末とする。
ぞれ30g:70g,50g:50g,70g:30g
とし、N2 (300ml/min)+H2 (5ml/m
in)混合ガス雰囲気中450℃の温度で焼成した以外
は実施例1の(3)と同様に処理し、評価した。それら
の評価結果を第2表に示す。
の粉体特性も参考例3、参考例4として第2表に示す。
3.0gを用い、また、N2 (300ml/min)+
H2 (5ml/min)混合ガス雰囲気中450℃の温
度で焼成した以外は実施例1の(1)と同様に処理して
微粒粉末を得た。得られた微粒粉末をE粉末とする。
lの36%HClに溶解する代りにTaCl5 12.1
gを100mlの36%HClに溶解し、また、N2
(300ml/min)+H2 (5ml/min)混合
ガス雰囲気中450℃の温度で焼成した以外は実施例1
の(2)と同様に処理して微粒粉末を得た。得られた微
粒粉末をF粉末とする。
ぞれ30g:70g,50g:50g,70g:30g
とし、N2 (300ml/min)+H2 (5ml/m
in)混合ガス雰囲気中450℃の温度で焼成した以外
は実施例1の(3)と同様に処理し、評価した。それら
の評価結果を第3表に示す。
の粉体特性も参考例5、参考例6として第3表に示す。
1種類の酸化スズ系粉末とを用いた場合を説明したが、
酸化インジウム系粉末及び酸化スズ系粉末の何れか一方
を1種類、他方を2種類以上としても、両者共2種類以
上としても上記と同様の結果が得られることは明らかで
ある。
ITO膜の中でも特に材料コストの高いインジウムの含
量を低減させることができ、塗布法で用いても高透明性
と高導電性とを両立させ得る。
Claims (4)
- 【請求項1】 ドーパントとして酸化スズ、酸化チタン
及び酸化ジルコニウムの少なくとも1種を含む酸化イン
ジウム系粉末と、ドーパントとして酸化アンチモン、酸
化タンタル及び酸化ニオブの少なくとも1種を含む酸化
スズ系粉末との混合物を焼成して得られる複合導電性粉
末。 - 【請求項2】 ドーパントとして酸化スズ、酸化チタン
及び酸化ジルコニウムの少なくとも1種を含む酸化イン
ジウム系粉末と、ドーパントとして酸化アンチモン、酸
化タンタル及び酸化ニオブの少なくとも1種を含む酸化
スズ系粉末との混合物を焼成して得られる複合導電性粉
末であって、該複合導電性粉末中の酸化インジウムの割
合x%と、酸化スズの割合y%と、酸化スズ、酸化チタ
ン及び酸化ジルコニウムの少なくとも1種からなるドー
パントの割合a%と、酸化アンチモン、酸化タンタル及
び酸化ニオブの少なくとも1種からなるドーパントの割
合b%とが関係式: x+y+a+b=100 x:a=90:10〜99.9:0.1 y:b=90:10〜99.9:0.1 (x+a):(y+b)=3:7〜7:3 を満足することを特徴とする複合導電性粉末。 - 【請求項3】 粒度分布におけるD90の粒径が0.01
〜5μmであり、比表面積が5〜100m2/gであり、
体積抵抗率が10-4〜102 Ω・cmである請求項1又
は2記載の複合導電性粉末。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の複合導電性粉
末を用いて成膜された導電膜。
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JP13211794A JP3444655B2 (ja) | 1994-06-14 | 1994-06-14 | 複合導電性粉末及び導電膜 |
US08/806,501 US5772924A (en) | 1994-06-14 | 1997-02-27 | Composite conductive powder and conductive film formed from the powder |
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JPH07335031A JPH07335031A (ja) | 1995-12-22 |
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JP13211794A Expired - Fee Related JP3444655B2 (ja) | 1994-06-14 | 1994-06-14 | 複合導電性粉末及び導電膜 |
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