JP2695605B2 - ターゲットおよびその製造方法 - Google Patents
ターゲットおよびその製造方法Info
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Description
製造方法に関する。
晶表示装置やEL表示装置等、種々の表示装置がパソコ
ンやワ−プロ等のOA機器へ活発に導入されている。こ
れらの表示装置は、いずれも表示素子を透明導電膜で挟
み込んだサンドイッチ構造を有している。
流を占めている。それは、ITO膜の高透明性、低抵抗
性の他、エッチング性、基板への付着性等が良好なため
である。このITO膜は、一般にスパッタリング法によ
り作製されている。
膜は耐湿性が比較的低く、湿気により電気抵抗値が増大
するという難点を有している。そして、スパッタリング
法によりITO膜を作製する際に用いるITOターゲッ
トは還元により黒化し易いため、その特性の経時変化が
問題となっている。
優れるとともにITO膜と同等の導電性および光透過率
を有する透明導電膜を得るための材料等として好適なタ
ーゲットおよびその製造方法を提供することにある。
明のターゲットは、InとZnを主成分とし、かつ、一
般式In2 O3 (ZnO)m (m=2〜20)で表され
る六方晶層状化合物を含んでいる酸化物の焼結体からな
り、InとZnの原子比[In/(In+Zn)]が
0.2〜0.85であることを特徴とするものである
(以下、このターゲットを「ターゲットI」とい
う。)。また、InとZnを主成分とし、かつ、一般式
In 2 O 3 (ZnO) m (m=2〜20)で表される六
方晶層状化合物に正三価以上の原子価を有する第3の元
素が少なくとも1種ドープされてなる第2の六方晶層状
化合物を含んでいる酸化物の焼結体からなり、InとZ
nの原子比[In/(In+Zn)]が0.2〜0.8
5で、全カチオン元素に対する前記第3の元素の総量の
割合が20原子%以下であることを特徴とするターゲッ
トもまた、上記目的を達成する(以下、このターゲット
を「ターゲットII」という。)。
ットの製造方法は、インジウム化合物と亜鉛化合物とを
混合する工程と、前記工程で得られた混合物を仮焼する
工程と、前記工程で得られた仮焼物を成型し焼結して、
InとZnを主成分とし、かつ、一般式In2 O3 (Z
nO)m (m=2〜20)で表される六方晶層状化合物
を含んでいる酸化物からなり、InとZnの原子比[I
n/(In+Zn)]が0.2〜0.85である焼結体
を得る工程と、を含むことを特徴とするものである(以
下、この方法を「方法I」という。)。さらに、インジ
ウム化合物と亜鉛化合物に、正三価以上の原子価を有す
る第3の元素の化合物を少なくとも1種加えて混合する
工程と、前記工程で得られた混合物を仮焼する工程と、
前記工程で得られた仮焼物を成型し焼結して、InとZ
nを主成分とし、かつ、一般式In2 O3 (ZnO)m
(m=2〜20)で表される六方晶層状化合物に前記第
3の元素が少なくとも1種ドープされてなる第2の六方
晶層状化合物を含んでいる酸化物からなり、InとZn
の原子比[In/(In+Zn)]が0.2〜0.85
で、全カチオン元素に対する前記第3の元素の総量の割
合が20原子%以下である焼結体を得る工程と、を含む
ことを特徴とするターゲットの製造方法も、上記目的を
達成する(以下、この方法を「方法II」という。)。
ようにInとZnを主成分とし、一般式In2 O3 (Z
nO)m (m=2〜20)で表される六方晶層状化合物
を含む酸化物の焼結体からなるものである。
の焼結体」とは、X線回折測定で、六方晶層状化合物に
帰属されるX線回折パターンを示す物質からなる酸化物
の焼結体または六方晶層状化合物に帰属されるX線回折
パターンを示す物質とともに、他の構造に帰属されるX
線回折パターンを示す物質、非晶質物質を含む酸化物の
焼結体を意味する。
状化合物を5重量%以上、より好ましくは10重量%以
上含み、その好ましい例としては以下のものが挙げられ
る。 (a).In2 O3 (ZnO)m (m=2〜20)の六方
晶層状化合物 (b).In2 O3 (ZnO)m (m=2〜20)の六方
晶層状化合物とIn2 O3 との混合物 (c).In2 O3 (ZnO)m (m=2〜20)の六方
晶層状化合物とZnOとの混合物 ここで (b),(c) 中のIn2 O3 ,ZnOは、特定の結
晶構造を有していても非晶質であってもよい。
nの原子比(In/(In+Zn)は0.2〜0.85
であるのが好ましく、より好ましくは、0.45〜0.
85、特に好ましくは0.55〜0.85である。その
理由は、0.2未満ではターゲットから得られる透明導
電膜の導電性が低くなり、0.85を超えると透明導電
膜の耐湿熱性が低下するからである。
ジウム化合物と亜鉛化合物の混合比を調整することによ
り得られ、焼結前の混合比により、化学的量論比率に見
合うインジウム酸化物と亜鉛酸化物からなる六方晶層状
化合物が生成し、残りのインジウム酸化物と亜鉛酸化物
が結晶性物質又は非晶質物質等として存在するものと推
定される。
体の相対密度は70%以上であることが好ましく、より
好ましい相対密度は85%以上であり、更に好ましくは
90%以上である。焼結体の密度が70%未満である場
合、成膜速度が遅くなり、又ターゲットおよびそれから
得られる膜が黒化しやすくなる。密度の高い焼結体を得
るためには、CIP(冷間静水圧)等で成型後、HIP
(熱間静水圧)等により焼結することが好ましい。
上記インジウム・亜鉛酸化物の焼結体からなり、この焼
結体からなるターゲットIは導電性および耐湿性に優
れ、液晶表示素子用透明導電膜、EL表示素子用透明導
電膜、太陽電池用透明導電膜等、種々の用途の透明導電
膜をスパッタリング法により得るためのターゲットとし
て好適である。このターゲットを用いた場合には、IT
O膜よりも耐湿性に優れるとともにITO膜と同等の導
電性および光透過率を有する透明導電膜を得ることがで
きる。
ことが可能であるが、後述する本発明の方法Iにより製
造することが好ましい。
する。
とし、かつ、一般式In 2 O 3 (ZnO) m (m=2〜
20)で表される六方晶層状化合物に正三価以上の原子
価を有する第3の元素(例えばSn,Al,Sb,G
a,Ge。以下、ドープ元素ということがある。)が少
なくとも1種ドープされてなる第2の六方晶層状化合物
を含んでいる酸化物の焼結体からなり、InとZnの原
子比[In/(In+Zn)]が0.2〜0.85で、
全カチオン元素に対する前記第3の元素の総量の割合が
20原子%以下のものである。ここで、インジウム・亜
鉛酸化物の組成、密度等については、ターゲットIと同
様であるので、その説明は省略する。また、本発明のタ
ーゲットIIにおいて、ドープ元素(Sn,Al,Sb,
Ga,Ge等)の割合を20原子%以下に限定する理由
は、20原子%を超えてドープさせるとこのターゲット
から得られる透明導電膜においてイオンの散乱が起こ
り、導電性が低下し過ぎるからである。このターゲット
IIは、正三価以上の原子価を有する元素をドープしてい
るため、前述したターゲットIから得られた透明導電膜
よりも導電性に優れた透明導電膜を与える。
同様に、液晶表示素子用透明導電膜、EL表示素子用透
明導電膜、太陽電池用透明導電膜等、種々の用途の透明
導電膜をスパッタリング法により得るためのターゲット
として好適である。このターゲットを用いた場合にも、
ITO膜よりも耐湿性に優れるとともにITO膜と同等
の導電性および光透過率を有する透明導電膜を得ること
ができる。
ことが可能であるが、後述する本発明の方法IIにより製
造することが好ましい。
て説明する。
ジウム化合物と亜鉛化合物とを混合する工程と、前記工
程で得られた混合物を仮焼する工程と、前記工程で得ら
れた仮焼物を成型し焼結して、InとZnを主成分と
し、かつ、一般式In2 O3 (ZnO)m (m=2〜2
0)で表される六方晶層状化合物を含んでいる酸化物か
らなり、InとZnの原子比[In/(In+Zn)]
が0.2〜0.85である焼結体を得る工程と、を含む
ことを特徴とする。
鉛化合物は酸化物または焼成後に酸化物になるもの(酸
化物前駆体)であればよい。インジウム酸化物前駆体、
亜鉛酸化物前駆体としては、インジウム、亜鉛のそれぞ
れの硫化物、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物(塩化物、
臭化物等)、炭酸塩、有機酸塩(酢酸塩、プロピオン酸
塩、ナフテン酸塩等)、アルコキシド(メトキシド、エ
トキシド等)、有機金属錯体(アセチルアセトナート
等)等が挙げられる。
いようにするためには、この中でも、硝酸塩、有機酸
塩、アルコキシド、有機金属錯体を用いるのが好まし
い。
ウム化合物と亜鉛化合物と混合して混合物を得る工程を
先ず行なうが、この工程は、下記(i) 溶液法(共沈法)
または(ii)物理混合法により実施するのが好ましい。
溶液、もしくは少なくともインジウム化合物を溶解した
溶液と少なくとも亜鉛化合物を溶解した溶液、および沈
澱形成剤を溶解した溶液をそれぞれ調製する。そして別
に用意した容器(必要により溶媒を入れておいてもよ
い)に必要により撹拌しながら前述の溶液を同時にある
いは順次添加混合してインジウム化合物と亜鉛化合物の
共沈物を形成させるものである。
した溶液に沈澱形成剤を溶解した溶液を添加してもよい
し、またその逆であってもよい。
溶液と沈澱形成剤を溶解した溶液をそれぞれ調製し、別
に溶媒を入れた容器に撹拌しながら両者の溶液を同時に
添加混合して沈澱を形成する場合を例として以下詳細に
説明する。
を適当な溶媒に溶解させた溶液(以下溶液Aという)を
準備する。溶媒は、用いるインジウム化合物または亜鉛
化合物の溶解性に応じて適宜選択すればよく、例えば、
水、アルコール、非プロトン性極性溶媒(DMSO、N
MP、スルホラン、THF等)を用いることができ、生
成する沈澱の溶解度が低いことから、特に炭素数1〜5
のアルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、メトキシエタノール、エチレングリコール等)が
好ましい。溶液A中の各金属の濃度は0.01〜10m
ol/リットルが好ましい。その理由は0.01mol
/リットル未満では生産性が劣り、10mol/リット
ルを超えると不均一な沈澱が生成するからである。
溶媒により適宜、酸(硝酸、塩酸等)やアセチルアセト
ン類、多価アルコール(エチレングリコール等)、エタ
ノールアミン類(モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン等)を溶液中の金属量の0.01〜10倍程度添
加してもよい。
せた溶液(以下、溶液Bという)を準備する。溶液Bに
溶解させる沈澱形成剤としては、アルカリ(水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、水酸化アンモ
ニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム等)、
有機酸(ギ酸、蓚酸、クエン酸等)等を用いることがで
きる。沈澱は、沈澱形成剤により水酸化物、無機酸塩、
有機酸塩となる。
よび沈澱を形成させる容器に入れる溶媒としては、イン
ジウム化合物、亜鉛化合物を溶解するために用いる前述
の溶媒を用いることができる。
じものを用いた方がよいが、異なる溶媒を用いてもよ
い。
沈澱を形成させるが、沈澱形成時の温度は、溶媒の融点
以上沸点以下であればよい。また、沈澱形成後に1〜5
0時間沈澱を熟成させてもよい。
分離、乾燥する。沈澱物の固液分離は、遠心分離、濾過
等の常法により行われる。固液分離後、沈澱物から陰イ
オンやアルカリ金属イオン等を除去する目的で、溶液
A、Bに用いた溶媒またはその他の溶媒で沈澱物を十分
に洗浄することが望ましい。固液分離後の乾燥は、40
〜200℃で0.1〜100時間行うのが好ましい。4
0℃未満では、乾燥に時間がかかり過ぎ、200℃以上
では粒子の凝集が起きやすくなる。
またはその前駆体(水溶性、難溶性を問わない)であ
り、上記の亜鉛化合物が酸化亜鉛またはその前駆体(水
溶性、難溶性を問わない)である場合のいずれにも行な
うことができる方法であり、インジウム化合物と亜鉛化
合物をボールミル、ジェットミル、パールミルなどの混
合器に入れ、両化合物を均一に混ぜ合わせるものであ
る。混合時間は1〜200時間とするのが好ましい。1
時間未満では均一化が不十分となりやすく、200時間
を超えると生産性が低下するからである。特に好ましい
混合時間は10〜120時間である。
合物と亜鉛化合物の混合物を得る工程の後、この混合物
を仮焼する工程を行う。
の仮焼工程は、温度と時間との兼ね合いで種々異なって
くるが、500〜1200℃で1〜100時間行うこと
が好ましい。500℃未満または1時間未満ではインジ
ウム化合物と亜鉛化合物の熱分解が不十分であり、12
00℃を超えた場合または100時間を超えた場合には
粒子が焼結して粒子の粗大化が起こる。特に好ましい焼
成温度および焼成時間は、800〜1200℃で2〜5
0時間である。
焼した後、得られた仮焼物の粉砕を行なった方が好まし
く、また必要に応じて、粉砕前後に還元処理を行っても
よい。
ル、パールミル、ジェットミル等を用いて、粒子径が
0.01〜1.0μmになるように行うことが好まし
い。粒子径が0.01μm未満では粉末が凝集しやす
く、ハンドリングが悪くなる上、緻密な焼結体が得にく
い。一方1.0μmを超えると緻密な焼結体が得にく
い。なお仮焼と粉砕を繰り返し行なった方が組成の均一
な焼結体が得られる。
は還元性ガスによる還元、真空焼成又は不活性ガスによ
る還元等を適用することができる。還元性ガスによる還
元を行う場合、還元性ガスとしては水素、メタン、CO
等や、これらのガスと酸素との混合ガス等を用いること
ができる。又、不活性ガス中での焼成による還元の場
合、不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等や、これら
ガスと酸素との混合ガス等を用いることができる。還元
温度は100〜800℃が好ましい。100℃未満では
十分な還元を行うことが困難である。一方、800℃を
超えると酸化亜鉛の蒸発が生じて組成が変化する。特に
好ましい還元温度は200〜800℃である。還元時間
は、還元温度にもよるが、0.01〜10時間が好まし
い。0.01時間未満では十分な還元を行うことが困難
である。一方、10時間を超えると経済性に乏しくな
る。特に好ましい還元時間は0.05〜5時間である。
れた仮焼物を成型し焼結する工程を次に行なう。
型、射出成型等により行なわれるが、焼結密度の高い焼
結体を得るためには、CIP(冷間静水圧)等で成型
し、後記する焼結処理に付するのが好ましい。成型体の
形状は、ターゲットとして好適な各種形状とすることが
できる。また成型するにあたっては、PVA(ポリビニ
ルアルコール)、MC(メチルセルロース)、ポリワッ
クス、オレイン酸等の成型助剤を用いてもよい。
静水圧)焼成等により行なわれる。焼結温度は、インジ
ウム化合物と亜鉛化合物が熱分解し、酸化物となる温度
以上であればよく、通常800〜1700℃が好まし
い。1700℃を超えると酸化亜鉛および酸化インジウ
ムが昇華し組成のずれを生じるので好ましくない。特に
好ましい焼結温度は1200〜1700℃である。焼結
時間は焼結温度にもよるが、1〜50時間、特に2〜1
0時間が好ましい。
雰囲気としては、H2 、メタン、COなどの還元性ガ
ス、Ar、N2 などの不活性ガスの雰囲気が挙げられ
る。なお、この場合酸化亜鉛、酸化インジウムが蒸発し
やすいので、HIP焼結等により加圧焼結することが望
ましい。
InとZnを主成分とし、かつ、一般式In2 O3 (Z
nO)m (m=2〜20)で表される六方晶層状化合物
を含んでいる酸化物の焼結体からなり、InとZnの原
子比[In/(In+Zn)]が0.2〜0.85であ
る、目的とするターゲットIを得ることができる。
して好適である。この方法IIは前述したように、インジ
ウム化合物と亜鉛化合物に、正三価以上の原子価を有す
る第3の元素の化合物(例えば錫化合物,アルミニウム
化合物,アンチモン化合物,ガリウム化合物およびゲル
マニウム化合物)の少なくとも1種を加えて混合させて
混合物を得る点でのみ上記方法Iと異なり、他は上記方
法Iと同様に行うものである。方法IIにおいて用いられ
る錫化合物としては酸化錫または焼成後に酸化錫になる
酸化錫前駆体、例えば酢酸錫、しゅう酸錫、2−エチル
ヘキシル錫、ジメトキシ錫、ジエトキシ錫、ジプロポキ
シ錫、ジブトキシ錫、テトラメトキシ錫、テトラエトキ
シ錫、テトラプロポキシ錫、テトラブトキシ錫などの錫
アルコキシド、塩化錫、フッ化錫、硝酸錫、硫酸錫等が
挙げられる。
ルミニウムまたはその前駆体、例えば塩化アルミニウ
ム、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニ
ウム、トリプロポキシアルミニウム、トリブトキシアル
ミニウムなどのアルミニウムアルコキシド、硫酸アルミ
ニウム、硝酸アルミニウム、しゅう酸アルミニウム等が
挙げられる。
またはその前駆体、例えば塩化アンチモン、フッ化アン
チモン、トリメトキシアンチモン、トリエトキシアンチ
モン、トリプロポキシアンチモン、トリブトキシアンチ
モンなどのアンチモンアルコキシド、硫酸アンチモン、
水酸化アンチモン等があげられる。
はその前駆体、例えば塩化ガリウム、トリメトキシガリ
ウム、トリエトキシガリウム、トリプロポキシガリウ
ム、トリブトキシガリウムなどのガリウムアルコキシ
ド、硝酸ガリウム等が挙げられる。そして、ゲルマニウ
ム化合物としては酸化ゲルマニウムまたはその前駆体、
例えば塩化ゲルマニウム、テトラメトキシゲルマニウ
ム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラプロポキシゲ
ルマニウム、テトラブトキシゲルマニウムなどのゲルマ
ニウムアルコキシド等が挙げられる。
を有する元素の化合物(第3元素の化合物)、すなわち
錫、アルミニウム、アンチモン、ガリウム、ゲルマニウ
ムの化合物の添加量は、最終的に得られるターゲットに
おけるドープ元素(Sn,Al,Sb,Ga,Geな
ど)の割合が全カチオン元素の合量に対して20原子%
以下となるように、製造過程での各成分の蒸散を考慮し
て適宜設定することが好ましい。ドープ元素の割合が最
終的に20原子%を超えると、イオンの散乱によりター
ゲット、ひいては透明導電膜の導電性が低下する。
価を有する第3の元素が所定量ドープされている、目的
とするターゲットIIを得ることができる。
実施例で得られた物質の測定方法について説明してお
く。
ある)は試料1gを内径10mmの円筒に入れ、100
kg/cm2 の加圧を行い、テスターで抵抗を測定し、
下記の式により求めた。
(cm2 )]/試料の厚さ(cm)
5gとを1リットルのイオン交換水に溶解させて、イン
ジウム塩と亜鉛塩とが溶解した水溶液を調製した。ま
た、アンモニア水(濃度28%)78gを750ミリリ
ットルのイオン交換水に溶解させて、アルカリ性水溶液
を調製した。
容積5リットルの容器に、上で得られた水溶液とアルカ
リ性水溶液とを室温下で激しく攪拌しながら同時に滴下
して、両液を反応させた。このとき、反応系のpHが
9.0に保たれるように滴下速度を調節した。そして、
滴下終了後も更に1時間攪拌した。このようにして上記
水溶液とアルカリ性水溶液とを反応させることにより沈
澱物が生じ、スラリーが得られた。なお、この反応系に
おける金属(InおよびZn)の濃度は0.3 mol/リ
ットルであった。
後、沈澱物を濾取した。そして、濾取した沈澱物を12
0℃で一晩乾燥した後、900℃で5時間焼成した。
ルミナボールとともに容積80ccのポリイミド製ポッ
トに入れ、エタノールを加えて、遊星ボールミルで2時
間粉砕した。
回折測定を行ったところ、In2 O3 (ZnO)3 の六
方晶層状化合物の生成が確認され、その組成は実質的に
均一であった。また、SEM(走査型電子顕微鏡)観察
の結果、得られた粉末は平均粒子径が0.12μmで、
実質的に均一粒径であることが確認された。
0Ωcmであった。そして、この体積固体抵抗は、40
℃、90%RHの条件での耐湿性試験1000時間後で
も1000Ωcmと低く、得られた粉末は耐湿性に優れ
ていることが確認された。
mφの金型に装入し、金型プレス成型機により100k
g/cm2 の圧力で予備成型を行った。次に、冷間静水
圧プレス成型機により4t/cm2 の圧力で圧密化した
後、1300℃で5時間焼結して、焼結体を得た。
3 (ZnO)3 の六方晶層状化合物からなるターゲット
Iであることが確認され、その組成および粒径は実質的
に均一であった。また、この焼結体の密度は95%であ
った。
トとして用いて、以下の要領で透明導電膜を製造した。
をマグネトロン高速スパッタ装置に装着し、真空槽内を
1×10-6torr以下まで減圧した。この後、アルゴ
ンガスと酸素ガスとの混合ガスを真空圧2×10-3to
rrまで導入し、ターゲット印加電圧430V、基板温
度280℃の条件でスパッタリングを行い、膜厚200
nmの透明導電膜を成膜した。
抵抗は150Ω/□であり、可視光透過率は82%であ
った。また、40℃、90%RHの条件での耐湿性試験
1000時間後でも表面抵抗は159Ω/□と低く、得
られた透明導電膜は耐湿性に優れていることが確認され
た。
24gとを1リットルのイオン交換水に溶解させて、イ
ンジウム塩と亜鉛塩とが溶解した水溶液を調製し、この
水溶液と実施例1(1)と同様にして調製したアルカリ
性水溶液とを実施例1(1)と同様にして反応させて、
スラリーを得た。なお、この反応系における金属(In
およびZn)濃度は0.3 mol/リットルであった。
後、沈澱物を濾取した。そして、濾取した沈澱物を12
0℃で一晩乾燥した後、900℃で5時間焼成した。
と同様にして粉砕して、粉末を得た。 このようにして
得られた粉末についてX線回折測定を行ったところ、I
n2O3 (ZnO)5 の六方晶層状化合物の生成が確認
され、その組成は実質的に均一であった。また、SEM
観察の結果、得られた粉末は平均粒子径が0.20μm
で、実質的に均一粒径であることが確認された。
0Ωcmであった。そして、この体積固体抵抗は、40
℃、90%RHの条件での耐湿性試験1000時間後で
も730Ωcmと低く、得られた粉末は耐湿性に優れて
いることが確認された。
1(1)と同様にして予備成型および圧密化した後、1
350℃で5時間焼結して、焼結体を得た。
3 (ZnO)5 の六方晶層状化合物からなるターゲット
Iであることが確認され、その組成および粒径は実質的
に均一であった。また、この焼結体の密度は96%であ
った。
トとして用いた以外は実施例1(2)と同様にして、膜
厚200nmの透明導電膜を成膜した。
抵抗は110Ω/□であり、可視光透過率は84.1%
であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿性
試験1000時間後でも表面抵抗は118Ω/□と低
く、得られた透明導電膜は耐湿性に優れていることが確
認された。
塩を溶解した水溶液を調製した後、これに更に塩化第二
錫7.2g(5原子%)を添加した。次にこの水溶液
と、実施例1(1)と同様にして調製したアルカリ性水
溶液とを実施例1(1)と同様にして反応させて、スラ
リーを得た。
後、沈澱物を濾取した。そして、濾取した沈澱物を12
0℃で一晩乾燥した後、900℃で5時間焼成した。
と同様にして粉砕して、粉末を得た。このようにして得
られた粉末のX線回折測定の結果、In2 O3 (Zn
O)5の六方晶層状化合物が生成していることが確認さ
れた。粉末の体積固体抵抗は、330Ωcmであった。
そして、この体積固体抵抗は、40℃、90%RHの条
件での耐湿性試験1000時間後でも350Ωcmと低
く、得られた粉末は耐湿性に優れていることが確認され
た。
1(1)と同様にして予備成型及び圧密化した後、13
50℃で5時間焼結して、焼結体を得た。
3 (ZnO)5 の六方晶層状化合物からなるターゲット
IIであることが確認され、その組成及び粒径は実質的に
均一であった。また、この焼結体の密度は95%であっ
た。
トとして用いた以外は、実施例1(2)と同様にして、
膜厚200nmの透明導電膜を成膜した。
抵抗は70Ω/□であり、可視光透過率は85.0%で
あった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿性試
験1000時間後でも表面抵抗は75Ω/□と低く、得
られた透明導電膜は耐湿性に優れていることが確認され
た。
mのアルミナボールとともに容積800ccのポリイミ
ド製のポットに入れ、エタノールを加えて遊星ボールミ
ルで100時間粉砕混合した。その後1000℃で5時
間仮焼し、更に遊星ボールミルで24時間粉砕混合し
た。
100kg/cm2 の圧力で金型プレス成型機にて予備
成型を行なった。その後、冷間静水圧プレス成型機にて
4t/cm2 の圧力で圧密化し、熱間静水圧プレスにて
1000kgf/cm2 、1300℃で3時間焼成し焼
結体を得た。得られた焼結体はX線回折測定結果、In
2 O3 (ZnO)4 の六方晶層状化合物であることが確
認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、セイコー電子工業
社製のSPS−1500VRを用いたICP分析(誘導
結合プラズマ発光分光分析)の結果0.33であった。
また、焼結体の相対密度は88%であった。
トとして用いて、以下の要領で透明導電膜を製造した。
をRFマグネトロンスパッタ装置に装着し、真空槽内を
5×10-4Pa以下まで減圧した。この後、アルゴンガ
スを真空圧3×10-1Paまで導入し、出力100W、
基板温度200℃の条件でスパッタリングを行い、膜厚
200nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.40であった。
抵抗は120Ω/□であり、可視光透過率は83.8%
であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿性
試験1000時間後でも表面抵抗は128Ω/□と低
く、得られた透明導電膜は、耐湿性に優れていることが
確認された。
mのアルミナボールとともに容積800ccのポリイミ
ド製のポットに入れ、エタノールを加えて遊星ボールミ
ルで100時間粉砕混合した。その後1000℃で5時
間仮焼し、更に遊星ボールミルで24時間粉砕混合し
た。
100kg/cm2 の圧力で金型プレス成型機にて予備
成型を行なった。その後、冷間静水圧プレス成型機にて
4t/cm2 の圧力で圧密化し、熱間静水圧プレスにて
1500kgf/cm2 、1450℃で3時間焼成し焼
結体を得た。得られた焼結体はX線回折測定結果、In
2 O3 (ZnO)5 の六方晶層状化合物とIn2 O3 と
の混合物であることが確認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析(誘導
結合プラズマ発光分光分析)の結果0.50であった。
また、焼結体の相対密度は93%であった。
トとして用いた以外は実施例4(2)と同様にして、膜
厚200nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.56であった。
抵抗は25.4Ω/□であり、可視光透過率は84.6
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後でも表面抵抗は26.8Ω/□と
低く、得られた透明導電膜は、耐湿性に優れていること
が確認された。
は、実施例5(1)と同様に粉砕混合、仮焼、成型、焼
結を行った。得られた焼結体はX線回折測定結果、In
2 O3 (ZnO)3 の六方晶層状化合物とIn2 O3 と
の混合物であることが確認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結
果、0.67であった。また、焼結体の相対密度は92
%であった。
トとして用いて、以下の要領で透明導電膜を製造した。
m、2軸延伸ポリエステルフィルム)をRFマグネトロ
ンスパッタ装置に装着し、真空槽内を5×10-4Pa以
下まで減圧した。この後、アルゴンガス(純度99.9
9%)と酸素ガス(純度99.99%)との混合ガスを
真空圧3×10-1Paまで導入し、出力100W、基板
温度20℃の条件でスパッタリングを行い、膜厚200
nmの透明導電膜を透明高分子フィルム上に成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.70であった。
抵抗は21.0Ω/□であり、可視光透過率は83.5
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後でも表面抵抗は22.5Ω/□と
低く、得られた透明導電膜は、耐湿性に優れていること
が確認された。
は、実施例5(1)と同様に粉砕混合、仮焼、成型、焼
結を行った。得られた焼結体はX線回折測定結果、In
2 O3 (ZnO)3 の六方晶層状化合物とIn2 O3 と
の混合物であることが確認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結
果、0.75であった。また、焼結体の相対密度は96
%であった。
トとして用いた以外は実施例6(2)と同様にして膜厚
200nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.81であった。
抵抗は19.3Ω/□であり、可視光透過率は83.4
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後でも表面抵抗は20.8Ω/□と
低く、得られた透明導電膜は、耐湿性に優れていること
が確認された。
は、実施例5(1)と同様に粉砕混合、仮焼、成型、焼
結を行った。得られた焼結体はX線回折測定結果、In
2 O3 (ZnO)3 の六方晶層状化合物とIn2 O3 と
の混合物であることが確認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結
果、0.80であった。また、焼結体の相対密度は95
%であった。
トとして用い、透明高分子フィルムとしてポリカーボネ
ートを用いた以外は実施例6(2)と同様にして、膜厚
200nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.85であった。
抵抗は19.0Ω/□であり、可視光透過率は82.4
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後でも表面抵抗は20.1Ω/□と
低く、得られた透明導電膜は耐湿性に優れていることが
確認された。
は、実施例5(1)と同様に粉砕混合、仮焼、成型を行
い、熱間静水圧プレスにて1000kgf/cm2 、1
200℃で3時間焼結を行なった。得られた焼結体はX
線回折測定結果、In2 O3 (ZnO)5 の六方晶層状
化合物とIn2 O3 との混合物であることが確認され
た。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結
果、0.80であった。また、焼結体の相対密度は82
%であった。
トとして用いた以外は実施例6(2)と同様にして膜厚
180nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.85であった。
抵抗は21.2Ω/□であり、可視光透過率は82.7
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後でも表面抵抗は22.0Ω/□と
低く、得られた透明導電膜は、耐湿性に優れていること
が確認された。
他は、実施例5(1)と同様に粉砕混合、仮焼、成型、
焼結を行った。得られた焼結体はX線回折測定結果、I
n2 O3 (ZnO)3 の六方晶層状化合物とIn2 O3
との混合物であることが確認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結
果、0.85であった。また、焼結体の相対密度は95
%であった。
トとして用いた以外は実施例6(2)と同様にして膜厚
220nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.89であった。
抵抗は15.6Ω/□であり、可視光透過率は82.5
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後でも表面抵抗は16.0Ω/□と
低く、得られた透明導電膜は、耐湿性に優れていること
が確認された。
0.3gをメトキシエタノール2.5リットルに溶解し
て溶液Aを得た。
ール2.5リットルに溶解して溶液Bを得た。
を入れて撹拌しておき、そこへ同じ流量に制御した溶液
AとBを同時に滴下した。滴下終了後、温度を40℃に
上げて沈澱物を4時間熟成した。その後、沈澱物を濾過
し、エタノールで洗浄し、110℃で12時間乾燥し、
更に、700℃で5時間焼成した。直径2mmのアルミ
ナボールとともに容積800ccのポリイミド製のポッ
トに入れ、エタノールを加えて遊星ボールミルで100
時間粉砕混合した。その後1000℃で5時間仮焼し、
更に遊星ボールミルで24時間粉砕混合した。
100kg/cm2 の圧力で金型プレス成型機にて予備
成型を行った。その後、冷間静水圧プレス成型機にて4
t/cm2 の圧力で圧密化し、熱間静水圧プレスにて、
1500kgf/cm2 、1450℃で3時間焼成し焼
結体を得た。得られた焼結体のX線回折測定の結果、I
n2 O3 (ZnO)4 の六方晶層状化合物とIn2 O3
との混合物であることが確認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結
果、0.85であった。また、焼結体の相対密度は95
%であった。
トとして用いた以外は実施例6(2)と同様にして膜厚
220nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.89であった。
抵抗は16.0Ω/□であり、可視光透過率は82.4
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後でも表面抵抗は16.4Ω/□と
低く、得られた透明導電膜は耐湿性に優れていることが
確認された。
例10(1)と同様に粉砕混合、仮焼、成型、焼結を行
なった。得られた焼結体はX線回折測定結果、In2 O
3 (ZnO)3 の六方晶層状化合物とIn2 O3 との混
合物であることが確認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結
果、0.85であった。また、Snの原子比Sn/(I
n+Zn+Sn)は0.05であった。また、焼結体の
相対密度は92%であった。
トとして用いた以外は実施例6(2)と同様にして膜厚
230nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、非晶質であることが確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.89であった。
抵抗は14.3Ω/□であり、可視光透過率は83.0
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後でも表面抵抗は14.9Ω/□と
低く、得られた透明導電膜は、耐湿性に優れていること
が確認された。
は、実施例5(1)と同様に粉砕混合、仮焼、焼結を行
なった。得られた焼結体はX線回折測定結果、In2 O
3 であることが確認された。
nの原子比In/(In+Zn)は、ICP分析の結果
0.93であった。また、焼結体の相対密度は90%で
あった。
トとして用い、基板温度を80℃にした以外は、実施例
6(2)と同様にして、膜厚200nmの透明導電膜を
成膜した。
線回折測定の結果、In2 O3 の結晶が確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)はICP分析の結果、0.97であった。
抵抗は210.0Ω/□であり、可視光透過率は81.
8%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐
湿性試験1000時間後には表面抵抗は380Ω/□と
なり、得られた透明導電膜は化学的安定性に欠けてい
た。
して用いた他は、実施例4(2)と同様にして、膜厚2
00nmの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、In2 O3 の結晶が確認された。ま
た、この透明導電膜におけるInの原子比In/(In
+Zn)は、ICP分析の結果、0.97であった。
抵抗は1100.0Ω/□であり、可視光透過率は8
2.5%であった。また、40℃、90%RHの条件で
の耐湿性試験1000時間後には表面抵抗は1300Ω
/□となり、得られた透明導電膜は化学的安定性に欠け
ていた。
いた他は、実施例6(2)と同様にして、膜厚200n
mの透明導電膜を成膜した。
線回折測定の結果、In2 O3 の結晶が確認された。
抵抗は28.0Ω/□であり、可視光透過率は82.6
%であった。また、40℃、90%RHの条件での耐湿
性試験1000時間後には表面抵抗は56.2Ω/□と
なり、得られた透明導電膜は化学的安定性に欠けてい
た。
ITO膜よりも耐湿性に優れるとともにITO膜と同等
の導電性および光透過率を有する透明導電膜を得るため
のターゲットおよびその製造方法が提供された。
Claims (4)
- 【請求項1】 InとZnを主成分とし、かつ、一般式
In2 O3 (ZnO)m (m=2〜20)で表される六
方晶層状化合物を含んでいる酸化物の焼結体からなり、
InとZnの原子比[In/(In+Zn)]が0.2
〜0.85であることを特徴とするターゲット。 - 【請求項2】 InとZnを主成分とし、かつ、一般式
In 2 O 3 (ZnO) m (m=2〜20)で表される六
方晶層状化合物に正三価以上の原子価を有する第3の元
素が少なくとも1種ドープされてなる第2の六方晶層状
化合物を含んでいる酸化物の焼結体からなり、InとZ
nの原子比[In/(In+Zn)]が0.2〜0.8
5で、全カチオン元素に対する前記第3の元素の総量の
割合が20原子%以下であることを特徴とするターゲッ
ト。 - 【請求項3】 インジウム化合物と亜鉛化合物とを混合
する工程と、 前記工程で得られた混合物を仮焼する工程と、 前記工程で得られた仮焼物を成型し焼結して、InとZ
nを主成分とし、かつ、一般式In 2 O 3 (ZnO) m
(m=2〜20)で表される六方晶層状化合物を含んで
いる酸化物からなり、InとZnの原子比[In/(I
n+Zn)]が0.2〜0.85である焼結体を得る工
程と、 を含むことを特徴とするターゲットの製造方法。 - 【請求項4】 インジウム化合物と亜鉛化合物に、正三
価以上の原子価を有する第3の元素の化合物を少なくと
も1種加えて混合する工程と、 前記工程で得られた混合物を仮焼する工程と、 前記工程で得られた仮焼物を成型し焼結して、InとZ
nを主成分とし、かつ、一般式In 2 O 3 (ZnO) m
(m=2〜20)で表される六方晶層状化合物に前記第
3の元素が少なくとも1種ドープされてなる第2の六方
晶層状化合物を含んでいる酸化物からなり、InとZn
の原子比[In/(In+Zn)]が0.2〜0.85
で、全カチオン元素に対する前記第3の元素の総量の割
合が20原子%以下である焼結体を得る工程と、 を含むことを特徴とするターゲットの製造方法。
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