JP3422519B2 - 自動変速機のロックアップ制御装置 - Google Patents

自動変速機のロックアップ制御装置

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    • F16H59/24—Inputs being a function of torque or torque demand dependent on the throttle opening

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機のロックア
ップ制御装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の自動変速機のロックアップ制御装
置としては、特開昭６１−１１６１７０号公報及び特開
平２−２０３０７２号公報に示されるものがある。特開
昭６１−１１６１７０号公報に示されるものは、エンジ
ンの出力軸とトランスミッション入力軸との間に介装さ
れエンジンからのトルクをトランスミッション入力軸に
伝達する流体継手と、流体継手と並列に装備され所要の
ときにエンジンの出力軸とトランスミッション入力軸と
を流体継手に優先して直接結合する直結クラッチと、エ
ンジンの負荷状態を検出する負荷センサと、自動車の車
速を検出する車速センサと、負荷センサにより検出され
た負荷及び車速センサにより検出された車速があらかじ
め所要の負荷域と車速域とで定められた直結域にあると
き直結クラッチを作動状態へ移行させる切換え機構とを
備え、切換え機構に、直結域から高負荷の非直結域への
切換え時において直結クラッチの結合力を徐々に低減さ
せる切換え作動引き延ばし手段が設けられている。ま
た、特開平２−２０３０７２号公報に示されるものは、
エンジン負荷及び駆動系回転数に基づいて判断された所
定運転領域において、締結力を所定の値に制御するよう
にしたロックアップクラッチ機構を有するものであり、
ロックアップクラッチが半締結状態等にされる所定の運
転領域において、ロックアップクラッチが完全に解除さ
れる運転領域への移行が検出されると、ロックアップク
ラッチの締結力が所定運転領域における時点から低下方
向に制御される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機のロックアップ制御装置では、どちらの
公報に示されるものも、エンジン負荷にかかわらず、ロ
ックアップクラッチの締結力を徐々に低下させるため、
コースティング時にロックアップクラッチの解除が遅れ
る。このため、エンジンブレーキが強くなるので、引き
込みショックを生じるという問題がある。また、スロッ
トル開度が高開度の場合も、ロックアップクラッチの締
結力を徐々に低下させるため、加速性が悪いという問題
がある。本発明は、このような課題を解決するためのも
のである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロックアップ
クラッチの締結を解除する際に、エンジン負荷、車速、
又はギア位置に基づいて締結力の低下のパターンを変更
することにより、上記課題を解決する。すなわち、本発
明の自動変速機のロックアップ制御装置は、エンジン負
荷を検出するエンジン負荷センサと、車速を検出する車
速センサと、エンジン負荷センサの検出値と車速センサ
の検出値に基づいて、ロックアップクラッチを締結すべ
きか解放すべきかを判断するロックアップ判断手段と、
ロックアップ判断手段の判断結果に基づいてロックアッ
プクラッチを締結又は解放させるロックアップ作動手段
と、を有する自動変速機のロックアップ制御装置におい
て、ロックアップクラッチの解除が判断されたときに、
このときのエンジン負荷に基づいて、ロックアップクラ
ッチの締結力の低下のパターンを変更するロックアップ
解除制御手段を有しており、エンジン負荷が第１所定値
より小さいエンジン小負荷の場合は、ロックアップクラ
ッチの締結力を急速に低下させ、エンジン負荷が第１所
定値とこれより大きい第２所定値との間のエンジン中負
荷の場合は、緩やかにロックアップクラッチの締結力を
低下させ、エンジン負荷が第２所定値より大きいエンジ
ン大負荷の場合は、中間の速度でロックアップクラッチ
の締結力を低下させるようにしたものである。また、本
発明の自動変速機のロックアップ制御装置は、エンジン
負荷を検出するエンジン負荷センサと、 車速を検出する
車速センサと、エンジン負荷センサの検出値と車速セン
サの検出値に基づいて、ロックアップクラッチを締結す
べきか解放すべきかを判断するロックアップ判断手段
と、 ロックアップ判断手段の判断結果に基づいてロック
アップクラッチを締結又は解放させるロックアップ作動
手段と、を有する自動変速機のロックアップ制御装置に
おいて、 ロックアップクラッチの解除が判断されたとき
に、第１所定値（Ｖ１）＞第２所定値（Ｖ２）とする
と、このときの車速が第１所定値（Ｖ１）より大きい場
合は、ロックアップクラッチの締結力を急速に低下さ
せ、車速が第２所定値（Ｖ２）と第１所定値（Ｖ１）と
の間の場合は、緩やかにロックアップクラッチの締結力
を低下させ、車速が第２所定値（Ｖ２）よりも小さい場
合は、中間の速度でロックアップクラッチの締結力を低
下させるロックアップ解除制御手段を有している、こと
を特徴とする。さらに、本発明の自動変速機のロックア
ップ制御装置は、エンジン負荷を検出するエンジン負荷
センサと、 車速を検出する車速センサと、 エンジン負荷
センサの検出値と車速センサの検出値に基づいて、ロッ
クアップクラッチを締結すべきか解放すべきかを判断す
るロックアップ判断手段と、 ロックアップ判断手段の判
断結果に基づいてロックアップクラッチを締結又は解放
させるロックアップ作動手段と、 を有する自動変速機の
ロックアップ制御装置において、 ロックアップクラッチ
の解除が判断されたときに、このときのギア位置に基づ
いて、ロックアップクラッチの締結力の低下のパターン
を変更するロックアップ解除制御手段を有している、こ
とを特徴とする。
【０００５】
【作用】エンジン負荷センサ及び車速センサにより検出
したエンジン負荷及び車速に基づいてロックアップ領域
を判断し、ロックアップクラッチが解除されていなけれ
ば、ロックアップクラッチを解除するかどうかを判断す
る。ロックアップクラッチを解除する場合、エンジン負
荷に基づいて解除のパターンを変更する。これにより、
例えば、コースティング時にはロックアップクラッチの
解除を速やかに行うため、エンジンブレーキが強くなる
ことはなく、引き込みショックも生じなくなる。また、
スロットル開度が高開度のときも、ロックアップクラッ
チの解除を比較的速やかに行うので、加速性を悪化させ
ることはない。
【０００６】
【実施例】図２に本発明の実施例を示す。スロットル開
度センサ１０（エンジン負荷センサ）によって検出され
たスロットル開度信号及び車速センサ１２により検出さ
れた車速信号は、それぞれロックアップ判断装置１４に
入力される。ロックアップ判断装置１４は、入力された
スロットル開度信号及び車速信号に基づいて、ロックア
ップクラッチを締結すべきか解放すべきかを判断し、ロ
ックアップソレノイド１６（ロックアップ作動手段）に
信号を出力する。なお、ロックアップ判断装置１４がロ
ックアップ判断手段及びロックアップ解除制御手段を構
成する。
【０００７】図３にロックアップ判断装置１４の制御フ
ローを示す。まず、スロットル開度センサ１０により検
出されたスロットル開度ＴＶ０を読込む（ステップ１０
２）。次いで、車速センサ１２により検出された車速を
読込む（同１０４）。次いで、スロットル開度及び車速
を基にロックアップ（Ｌ／Ｕ）領域の判断を行う（同１
０６）。次いで、ロックアップを解除するかどうかを判
断する（同１０８）。ロックアップを解除しない場合
は、その状態を維持し（同１１０）、ロックアップを解
除する場合は、上記スロットル開度ＴＶ０が、あらかじ
め設定されているスロットル開度Ｔ１より小さいかどう
かを判断する（同１１２）。ＴＶ０がＴ１より小さい場
合は、図４に示すロックアップクラッチ解除パターン１
を選択する（同１１４）。これにより、ロックアップク
ラッチは即時解除される。ＴＶ０がＴ１以上の場合は、
ＴＶ０があらかじめ設定されているスロットル開度Ｔ２
より大きいかどうかを判断する（同１１６）。なお、Ｔ
２はＴ１よりも大きい値である。ＴＶ０がＴ２よりも大
きい場合は、図４に示すロックアップクラッチ解除パタ
ーン２を選択し（同１１８）、ＴＶ０がＴ２以下の場合
は、図４に示すロックアップクラッチ解除パターン３を
選択する（同１２０）。なお、ステップ１０８で、ロッ
クアップクラッチが締結されていない場合は、その状態
を維持する（同１２２）。これにより、ロックアップク
ラッチは、コースティング時に最も速く、通常のスロッ
トル開度のときには遅く、スロットル開度が大きいとき
にはやや遅く、締結力の低下を行うことができる。
【０００８】図５に第２実施例を示す。これは、第１実
施例においてスロットル開度によって行ったロックアッ
プクラッチ解除パターンの選択を車速ＶＳＰによって行
うものである。すなわち、ＶＳＰがあらかじめ設定され
ている第１所定値Ｖ１よりも大きい場合は、図６に示す
ロックアップクラッチ解除パターン１を選択し、ＶＳＰ
があらかじめ設定されている第２所定値Ｖ２よりも小さ
い場合は、図６に示すロックアップクラッチ解除パター
ン２を選択し、ＶＳＰが第２所定値Ｖ２以上の場合は、
図６に示すロックアップクラッチ解除パターン３を選択
する。なお、第１所定値Ｖ１は第２所定値Ｖ２よりも大
きい値である。これにより、ロックアップクラッチは、
車速が大きいときには速く、通常の車速のときには遅
く、車速が小さいときにはやや遅く、締結力の低下を行
うことができる。
【０００９】図７に第３実施例を示す。これは、第１実
施例においてスロットル開度によって行ったロックアッ
プクラッチ解除パターンの選択を、ギア位置ＧＰによっ
て行うものである。すなわち、ＧＰが２速の場合は、図
８に示すロックアップクラッチ解除パターン１を選択
し、ＧＰが３速の場合は、図８に示すロックアップクラ
ッチ解除パターン２を選択し、ＧＰが２速でも３速でも
ない場合は、図８に示すロックアップクラッチ解除パタ
ーン３を選択する。これにより、ロックアップクラッチ
は、ギア位置が２速のときには速く、ギア位置が３速の
ときにはやや遅く、２速でも３速でもないときには遅
く、締結力の低下を行うことができる。
【００１０】
【発明の効果】本発明によれば、エンジン負荷が第１所
定値より小さいエンジン小負荷の場合は、ロックアップ
クラッチの締結力を急速に低下させ、エンジン負荷が第
１所定値とこれより大きい第２所定値との間のエンジン
中負荷の場合は、緩やかにロックアップクラッチの締結
力を低下させ、エンジン負荷が第２所定値より大きいエ
ンジン大負荷の場合は、中間の速度でロックアップクラ
ッチの締結力を低下させるようにすることにより、コー
スティング時にはロックアップクラッチの解除が速やか
に行われるようにすることができ、引き込みショックを
生じないようにすることができるとともに、エンジン負
荷が大負荷のときにもロックアップクラッチの解除が中
間の速度で行われるようにして、加速性を悪化させない
ようにすることができ、エンジン負荷が中負荷のときに
もっともゆっくりと低下させることによってロックアッ
プクラッチの解放ショックが発生しないようにすること
ができるという効果をそれぞれ精度よく行えるというの
である。車速又はギア位置に基づいて制御を行う場合も
同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の構成要素間の関係を示す図である。
【図２】本発明の実施例を示す図である。
【図３】第１実施例の制御フローである。
【図４】第１実施例のロックアップクラッチ解除パター
ンを示す図である。
【図５】第２実施例の制御フローである。
【図６】第２実施例のロックアップクラッチ解除パター
ンを示す図である。
【図７】第３実施例の制御フローである。
【図８】第３実施例のロックアップクラッチ解除パター
ンを示す図である。
【符号の説明】
１０ スロットル開度センサ（エンジン負荷センサ） １２ 車速センサ １４ ロックアップ判断装置 １６ ソレノイド（ロックアップ作動手段）
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16H 61/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 エンジン負荷を検出するエンジン負荷セ
    ンサと、 車速を検出する車速センサと、 エンジン負荷センサの検出値と車速センサの検出値に基
    づいて、ロックアップクラッチを締結すべきか解放すべ
    きかを判断するロックアップ判断手段と、 ロックアップ判断手段の判断結果に基づいてロックアッ
    プクラッチを締結又は解放させるロックアップ作動手段
    と、 を有する自動変速機のロックアップ制御装置において、 ロックアップクラッチの解除が判断されたときに、この
    ときのエンジン負荷に基づいて、ロックアップクラッチ
    の締結力の低下のパターンを変更するロックアップ解除
    制御手段を有しており、エンジン負荷が第１所定値より小さいエンジン小負荷の
    場合は、ロックアップクラッチの締結力を急速に低下さ
    せ、エンジン負荷が第１所定値とこれより大きい第２所
    定値との間のエンジン中負荷の場合は、緩やかにロック
    アップクラッチの締結力を低下させ、エンジン負荷が第
    ２所定値より大きいエンジン大負荷の場合は、中間の速
    度でロックアップクラッチの締結力を低下させるように
    した ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装
    置。
  2. 【請求項２】 エンジン負荷を検出するエンジン負荷セ
    ンサと、 車速を検出する車速センサと、 エンジン負荷センサの検出値と車速センサの検出値に基
    づいて、ロックアップクラッチを締結すべきか解放すべ
    きかを判断するロックアップ判断手段と、 ロックアップ判断手段の判断結果に基づいてロックアッ
    プクラッチを締結又は解放させるロックアップ作動手段
    と、 を有する自動変速機のロックアップ制御装置において、 ロックアップクラッチの解除が判断されたときに、第１
    所定値（Ｖ１）＞第２所定値（Ｖ２）とすると、このと
    きの車速が第１所定値（Ｖ１）より大きい場合は、ロッ
    クアップクラッチの締結力を急速に低下させ、車速が第
    ２所定値（Ｖ２）と第１所定値（Ｖ１）との間の場合
    は、緩やかにロックアップクラッチの締結力を低下さ
    せ、車速が第２所定値（Ｖ２）よりも小さい場合は、中
    間の速度でロ ックアップクラッチの締結力を低下させる
    ロックアップ解除制御手段を有している、 ことを特徴とする 自動変速機のロックアップ制御装置。
  3. 【請求項３】 エンジン負荷を検出するエンジン負荷セ
    ンサと、 車速を検出する車速センサと、 エンジン負荷センサの検出値と車速センサの検出値に基
    づいて、ロックアップクラッチを締結すべきか解放すべ
    きかを判断するロックアップ判断手段と、 ロックアップ判断手段の判断結果に基づいてロックアッ
    プクラッチを締結又は解放させるロックアップ作動手段
    と、 を有する自動変速機のロックアップ制御装置において、 ロックアップクラッチの解除が判断されたときに、この
    ときのギア位置に基づいて、ロックアップクラッチの締
    結力の低下のパターンを変更するロックアップ解除制御
    手段を有している、 ことを特徴とする 自動変速機のロックアップ制御装置。
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