JPH05231530A - 車両用ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

車両用ロックアップクラッチの制御装置

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JPH05231530A
JPH05231530A JP7022592A JP7022592A JPH05231530A JP H05231530 A JPH05231530 A JP H05231530A JP 7022592 A JP7022592 A JP 7022592A JP 7022592 A JP7022592 A JP 7022592A JP H05231530 A JPH05231530 A JP H05231530A
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JP
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clutch
lock
vehicle
lockup clutch
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JP7022592A
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Hidemi Onaka
英巳 大仲
Kouichi Satoya
浩一 里屋
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両減速時にロックアップクラッチが解放さ
れた後、通常の係合制御が行われる際に係合ショックが
生じることを防止する。 【構成】 ロックアップ線図による通常のロックアップ
クラッチ係合解放制御を行うとともにステップS1以下
を実行し、ステップS2〜S4において、スロットル弁
開度が略全閉であるか否かを表すアイドルスイッチの出
力信号に基づいて車両が減速状態となったことを判断
し、肯定された場合にはステップS5においてロックア
ップクラッチを解放させるとともに、その解放から50
0msecが経過したことをステップS6にて判断後、ステ
ップS7においてロックアップクラッチを再係合させる
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用ロックアップクラ
ッチの制御装置に係わり、特に、車両の減速時における
ロックアップクラッチの解放制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの出力がロックアップクラッチ
付トルクコンバータを介して変速機へ伝達される車両に
おいては、その車両の走行状態を表すパラメータ、例え
ば車速やスロットル弁開度に基づいて予め定められたロ
ックアップ線図に従ってそのロックアップクラッチの係
合解放制御を行うようになっているのが一般的である。
図3はそのようなロックアップ線図の一例であり、通
常、ある程度以上の高車速で比較的スロットル弁開度が
小さい範囲においてロックアップクラッチの係合が許容
されるように設定されている。
【0003】一方、このようなロックアップ線図による
係合解放判断とは別に、アクセルペダルが戻されるなど
して車両が減速状態となったときには、それまで係合し
ていたロックアップクラッチを即座に解放させる制御が
行われている。これは、エンジンの出力が低下した際に
エンジンと変速機との直結状態により急激な減速ショッ
クが生じることを防ぐための制御であり、既に広く実施
されている制御手段の1つであって、例えば実開昭60
−156259号公報における従来技術などにも記載さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに車両の減速時にロックアップクラッチを解放させる
形式の制御装置においては、減速によるロックアップク
ラッチの解放状態からアクセルペダルが踏み込まれるな
どして通常の係合解放制御に戻り、ロックアップクラッ
チが係合させられると、トルクコンバータの滑り率変化
による車両の駆動力変動に起因して係合ショックを生じ
るという問題があった。すなわち、ロックアップクラッ
チ解放時にスロットル弁が開かれてエンジン出力が上昇
するとトルクコンバータの滑り率が大きくなってトルク
増幅作用が得られるようになるが、その状態でロックア
ップクラッチが係合させられると、トルクコンバータの
滑りがなくなってトルク増幅作用が得られなくなるた
め、その時のトルク変動に起因してショックが発生する
のである。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、車両減速時のロック
アップクラッチ解放に続いて通常の係合制御が行われる
ことにより係合ショックが発生することを防止すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、減速後にアクセルペダルが踏み込まれてエンジ
ン出力が上昇させられる前にロックアップクラッチを係
合させておくようにすれば良く、本発明は、エンジンの
出力がロックアップクラッチ付トルクコンバータを介し
て変速機へ伝達される車両において、その車両の走行状
態を表すパラメータに基づいて上記ロックアップクラッ
チの係合解放制御を行うロックアップクラッチの制御装
置であって、(a)前記車両が減速状態となったか否か
を判断する減速状態判断手段と、(b)その減速状態判
断手段によって前記車両が減速状態となった旨の判断が
為されたときに、前記ロックアップクラッチを解放させ
る第1制御手段と、(c)その第1制御手段により前記
ロックアップクラッチが解放された後、所定期間を経過
した時にそのロックアップクラッチを再び係合させる第
2制御手段とを有することを特徴とする。
【0007】
【作用】このような車両用ロックアップクラッチの制御
装置においては、減速状態判断手段によって車両が減速
状態となった旨の判断が為されると、第1制御手段によ
ってロックアップクラッチが解放させられ、エンジン側
と変速機側との直結状態が解除されてエンジン出力の低
下に伴う減速ショックが回避される。一方、第1制御手
段によりロックアップクラッチが解放された後、例えば
予め定められた一定時間などの所定期間を経過すると、
第2制御手段によってロックアップクラッチが再び係合
させられる。ここで、第1制御手段によりロックアップ
クラッチが一旦解放された状態での減速中のトルクコン
バータの作動状態は、すべり率が小さくてトルク増幅を
行わないカップリング範囲での作動である(図3のトル
クコンバータ特性参照)ことから、その状態でのロック
アップクラッチの係合に伴うトルク変動が殆どなく、第
2制御手段によるロックアップクラッチの再係合時に何
ら係合ショックが生じることはない。また、減速後にア
クセルペダルが踏み込まれるなどしてエンジン出力が上
昇しても、ロックアップクラッチは既に係合状態とされ
ているため、エンジン出力の増大が当初からトルクコン
バータを介さずに直結状態で行われることとなり、何の
ショックもなくそのまま駆動力が増加して車両が滑らか
に加速される。
【0008】
【発明の効果】このように本発明の車両用ロックアップ
クラッチの制御装置によれば、減速によるロックアップ
解除後の所定期間後に係合ショックを生じることなくロ
ックアップクラッチが再係合させられるため、従来のよ
うに減速後にエンジン出力が上昇してからロックアップ
クラッチが再係合させられることによる係合ショックが
根本的に回避されるとともに、ロックアップクラッチが
係合状態とされる時間の割合が拡大されてその分だけ燃
費が向上させられる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施例が適用された車
両用動力伝達装置を示す図である。図において、エンジ
ン10の動力は、ロックアップクラッチ付トルクコンバ
ータ12、3組の遊星歯車ユニットなどから構成された
有段式自動変速機14、および図示しない差動歯車装置
などを経て駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0011】トルクコンバータ12は、エンジン10の
クランク軸16と連結されているポンプ羽根車18と、
自動変速機14の入力軸20に固定され、ポンプ羽根車
18からのオイルを受けて回転させられるタービン羽根
車22と、一方向クラッチ24を介して非回転部材であ
るハウジング26に固定されたステータ羽根車28と、
ダンパ30を介して上記入力軸20に連結されたロック
アップクラッチ32とを備えている。トルクコンバータ
12内の係合側油室34よりも解放側油室36内の油圧
が高められると、ロックアップクラッチ32が非係合状
態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回転速
度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しかし、解
放側油室36よりも係合側油室34内の油圧が高められ
ると、ロックアップクラッチ32が係合状態とされるの
で、トルクコンバータ12の入出力部材、すなわちクラ
ンク軸16および入力軸20が直結状態とされる。
【0012】図2は、トルクコンバータ12の性能曲線
の一例を示す図であり、タービン羽根車22とポンプ羽
根車18との回転速度比e=N2 /N1 に対して、その
トルク比t=T2 /T1 、効率η=t・e、および容量
係数C=T1 /N1 2 を示している。トルク比t=1と
なるクラッチ点を境として、トルク比tが1よりも大き
くなるコンバータ範囲ではトルク増幅作用があり、トル
ク比tが1よりもやや小さくなるカップリング範囲では
トルク増幅作用がない。トルクコンバータ12の滑りに
よる損失動力は熱に変換されるが、前記ロックアップク
ラッチ32は、この滑り損失を可及的に少なくして伝達
効率を向上させるために用いられ、予め定められた条件
に従って係合状態とされてクランク軸16から入力軸2
0に直接トルクを伝達するようになっている。
【0013】自動変速機14は、前記入力軸20と出力
軸38とを備えるとともに、複数の油圧式摩擦係合装置
の作動の組合わせにより複数の前進ギヤ段および後進ギ
ヤ段のうちの1つが選択的に成立させられるよく知られ
た有段式遊星歯車装置として構成されている。そして、
自動変速機14のギヤ段を制御するための変速制御用油
圧制御回路40と、ロックアップクラッチ32の係合お
よび解放を制御するためのロックアップ用油圧制御回路
42とが設けられている。変速制御用油圧制御回路38
は、よく知られているようにソレノイドNo.1およびソレ
ノイドNo.2によってそれぞれON−OFF駆動される第
1電磁弁44および第2電磁弁46を備えており、それ
ら第1電磁弁44および第2電磁弁46の作動の組み合
わせによって遊星歯車装置におけるクラッチおよびブレ
ーキが選択的に作動させられて、例えば「D(ドライ
ブ)」レンジにおいては、前記前進ギヤ段における第1
速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のうちのいずれかが成立させ
られるようになっている。
【0014】また、ロックアップ用油圧制御回路42
は、ソレノイドNo.3により作動させられる第3電磁弁4
8や、ロックアップクラッチ32を解放状態とする解放
側位置とロックアップクラッチ32を係合状態とする係
合側位置とに切り換えられる切換弁50などを備えてい
る。切換弁50は、例えば、図示しない調圧弁によって
調圧されたライン油圧と上記第3電磁弁48からの信号
圧とが2つの入力ポートにそれぞれ供給されるととも
に、2つの出力ポートが、係合側油室34および解放側
油室36にそれぞれ接続されている2位置弁である。第
3電磁弁48がOFF状態であるときには、解放側油室
36内の油圧Poff がライン圧とされると同時に係合側
油室34内の油圧Ponがドレン圧とされてロックアップ
クラッチ32が解放させられる。一方、第3電磁弁48
がON状態であるときには、係合側油室34内の油圧P
onがライン圧とされると同時に解放側油室36内の油圧
Poffがドレン圧とされてロックアップクラッチ32が
係合させられる。
【0015】電子制御装置54は、CPU56、ROM
58、RAM60、図示しないインタフェースなどから
成る所謂マイクロコンピュータであって、それには、エ
ンジン10の吸気配管62に設けられたスロットル弁6
4の開度を検出するスロットルポジションセンサ66、
エンジン10の回転速度を検出するエンジン回転速度セ
ンサ68、自動変速機14の入力軸20の回転速度を検
出する入力軸回転センサ70、自動変速機14の出力軸
38の回転速度を検出する出力軸回転センサ72、スロ
ットル弁開度θthが略零の状態であることを検出するア
イドルスイッチ74から、スロットル弁開度θthを表す
信号、エンジン回転速度Ne を表す信号、入力軸回転速
度Ninを表す信号、出力軸回転速度Nout を表す信号、
アイドル状態を表す信号がそれぞれ供給されるようにな
っている。上記スロットル弁64は図示しないアクセル
ペダルと機械的に連結されてアクセルの踏込み操作に対
応して開度が増減させられるようになっており、スロッ
トルポジションセンサ66と併設された上記アイドルス
イッチ74により、運転者がアクセルペダルを放してス
ロットル弁64が略全閉となり、車両が減速(惰行)走
行状態であることが検出される。
【0016】上記電子制御装置54のCPU56は、R
AM60の一時記憶機能を利用しつつ予めROM58に
記憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、自動
変速機14の変速制御およびロックアップクラッチ32
の係合解放制御を実行するために第1電磁弁44、第2
電磁弁46および第3電磁弁48をそれぞれ制御する。
上記変速制御では、予めROM58に記憶された複数種
類の変速線図から実際の変速ギヤ段に対応した変速線図
が選択され、その変速線図から車両の走行状態、たとえ
ばスロットル弁開度θthと出力軸回転速度Nout から算
出された車速SPDとに基づいて変速ギヤ段が決定さ
れ、その変速ギヤ段が得られるように第1電磁弁44、
第2電磁弁46が駆動されることにより、自動変速機1
4のクラッチおよびブレーキの作動が制御されて前進4
段のうちのいずれかのギヤ段が成立させられる。また、
上記ロックアップクラッチ32の係合解放制御では、車
両の走行状態を表すパラメータとしての上記車速SPD
とスロットル弁開度θthとに基づいて予め定められた例
えば図3に示すようなロックアップ線図に従って、車両
の走行状態が解放領域にあるか係合領域にあるかを判断
し、第3電磁弁48を適宜駆動してロックアップクラッ
チ32の係合解放制御を行う。
【0017】以下、車両用ロックアップクラッチの制御
装置として機能する前記電子制御装置54によるロック
アップクラッチ32の係合解放制御について図4のフロ
ーチャートを用いて詳細に説明する。
【0018】ステップS1においては、現在ロックアッ
プクラッチ32が係合状態であるか否かが、例えば第3
電磁弁48への駆動信号の出力状態などから判断され、
現在解放状態であれば、ステップS8において前記図3
のロックアップ線図に従って通常の係合解放制御を行
う。現在ロックアップクラッチ32が係合状態である場
合には、続いてステップS2を実行し、スロットル弁6
4が全閉となってアイドル状態であるか否かを表すアイ
ドルスイッチ74の出力信号に基づいて車両が減速状態
であるか否かが判断される。減速状態でない場合にはス
テップS3においてフラグF2を「0」としたあと前記
ステップS8を実行するが、減速状態である場合には、
次のステップS4においてそのフラグF2が「0」であ
るか否かが判断される。フラグF2は、ロックアップク
ラッチ32が減速により一旦解放された後に再係合した
場合に「1」とされるもので、減速状態が判断された当
初はフラグF2が「0」であるため、続くステップS5
においてロックアップクラッチ32が解放させられると
ともに、フラグF1が「1」に設定される。この解放に
より、エンジン10側と自動変速機14側との直結状態
が解除され、エンジン10の出力低下に伴う減速ショッ
クが解消される。本実施例では、電子制御装置54によ
る一連の信号処理のうち、上記ステップS2,S3,S
4を実行する部分が前記アイドルスイッチ74と共に減
速状態判断手段を構成しており、ステップS5を実行す
る部分は第1制御手段に相当する。
【0019】そして、続くステップS6では、フラグF
1が「1」に設定されてからの経過時間が予め定められ
た一定時間の500msecを超えたか否かが、例えばカウ
ンタなどにより判断され、未だ500msecを超えてない
間は前記ステップS2に戻って以下のステップが繰り返
して実行される。この500msecの一定時間は、ロック
アップクラッチ32の解放により上記エンジン10の出
力低下に伴う減速ショックが充分に解消されるように実
験等により予め求められたものである。上記経過時間が
500msecを超えた場合には、次のステップS7におい
て、ロックアップクラッチ32が係合させられるととも
に、フラグF1が「0」に、フラグF2が「1」にそれ
ぞれ設定される。ここで、ステップS5においてロック
アップクラッチ32が一旦解放されたあと、500msec
後にステップS7において再係合させられるが、車両の
減速状態においては、ロックアップクラッチ32が解放
されてもトルクコンバータ12はトルク増幅を行わない
前記カップリング範囲で作動しているため、このような
状態においてロックアップクラッチ32が係合させられ
ても係合に伴うトルク変動が殆どなく、ステップS7で
の再係合時に何ら係合ショックを生じることはない。本
実施例では、電子制御装置54による一連の信号処理の
うち、上記ステップS6およびS7を実行する部分が第
2制御手段に相当し、上記500msecが所定期間に相当
する。
【0020】上記ステップS7が実行されてフラグF2
が「1」とされた以後においては、ステップS1および
ステップS2の判断が共に肯定されてもステップS4の
判断が否定されるため、減速に基づいてロックアップク
ラッチ32が解放されることはなくその係合状態が保持
される。そして、減速が終了した後、アクセルペダルが
踏込み操作されて加速に転じると、ステップS2の判断
が否定されることによりステップS3が実行されてフラ
グF2が「0」とされ、ステップS8の通常の制御が実
行される。ここで、ロックアップ線図において係合領域
であると判断されても、ロックアップクラッチ32は既
に係合させられているため、そのままの状態で当初から
トルクコンバータを介さずに直結状態でエンジン10の
出力が増大させられ、滑らかに駆動力が増加させられて
何らのショックを生ずることなく車両が加速される。ま
た、スロットル弁開度θthが解放領域に達するまで一気
に増大したことなどによりロックアップクラッチ32の
解放指示が為された場合には、速やかにロックアップク
ラッチ32が解放されてトルクコンバータ12が前記コ
ンバータ領域で作動させられるため、トルクコンバータ
12が本来の機能を発揮させられることにより、トルク
が増幅されて大幅な駆動力の増大がスムーズに行われ
る。
【0021】因に、従来のロックアップクラッチの制御
装置では、車両が減速状態となった時以降はロックアッ
プクラッチを解放させたままとしていたため、減速後に
アクセルペダルが踏み込まれることにより通常の係合解
放制御において係合指示が為されてロックアップクラッ
チが係合させられた場合、エンジン出力の上昇によりト
ルクコンバータの滑り率が大きくなってトルク増幅が行
われている状態からロックアップクラッチが係合させら
れることになるため、係合時のトルク低下によって駆動
力の減衰ショックが発生するとともに、エンジンの回転
低下による違和感があったのである。
【0022】上述のように、本実施例では、ステップS
2,S3,S4の判断によって車両が減速状態となった
旨の判断が為されると、ステップS5においてロックア
ップクラッチ32が解放させられてエンジン10の出力
低下に伴う減速ショックが回避される一方、ロックアッ
プクラッチ32が解放された時点から500msecの一定
時間を経過したことがステップS6で判断されると、続
くステップS7においてロックアップクラッチ32が再
び係合させられるが、この再係合が、減速状態で行われ
ることによりカップリング範囲にあって係合時のトルク
コンバータ12のトルク変動が殆どない状態で行われる
ため、ロックアップクラッチ32の再係合時に何ら係合
ショックを生じることはない。しかも、その後にアクセ
ルの踏込み操作などによりエンジン10の出力が上昇し
ても、ロックアップクラッチ32は既に係合状態とされ
ているため、エンジン出力の増大がロックアップクラッ
チ32の係合状態で行われて、車両の加速が滑らかに行
われる。これにより、減速の後にエンジン出力が上昇し
てからロックアップクラッチが再係合させられることに
起因して発生していた係合ショックが根本的に回避され
るのである。
【0023】また、ロックアップクラッチ32が一旦解
放されてから500msec経過後に再係合させられること
から、ロックアップクラッチ32が係合状態とされる時
間が大幅に増やされ、トルクコンバータ12の滑り損失
が低減させられて一層燃費が向上させられる利点があ
る。
【0024】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0025】例えば、前述の実施例においては、スロッ
トル弁開度θthが略零となったことに基づいて車両の減
速状態を判断していたが、これ以外にも、スロットル弁
開度θthの変化率が一定時間以上負の値となること等、
エンジン出力の低下に伴って減速ショックが生じ得る程
度の減速状態を示す他のパラメータに基づいて減速状態
を判断するようにしても差し支えない。また、スロット
ル弁がアクセル操作量に応じてスロットル電子制御装置
により駆動される場合には、そのアクセル操作量が所定
値以下となったこと等に基づいて減速状態を判断するよ
うにしても良い。
【0026】また、前述の実施例においては、減速状態
となってロックアップクラッチ32を一旦解放させてか
ら再係合させるまでの所定期間が一定時間の500msec
とされていたが、この所定期間は、少なくともエンジン
10の出力低下に伴う減速ショックが解消可能であれば
適宜変更され得るとともに、例えば車速などの走行状態
に応じて異なる値が設定されるようにすることも可能で
ある。更に、減速ショックが生じない走行状態となった
か否かにより減速ショックが生じる所定期間を経過した
ことを判断して、ロックアップクラッチ32の係合制御
を行うこともできる。
【0027】また、前述の実施例においては、ロックア
ップクラッチ32が係合か解放かの何れかに制御される
場合であったが、解放状態の一態様としてロックアップ
クラッチ32のスリップ状態を含めて考えることができ
ることから、第1制御手段による一時解放制御において
所謂スリップ制御が行われても良い。
【0028】また、前述の実施例の自動変速機14は、
遊星歯車式の有段変速機により構成されていたが、有効
径が可変の一対の可変プーリおよびそれらに巻き掛けら
れた伝動ベルトを備えたベルト式無段変速機等であって
もよい。
【0029】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両用ロックアップク
ラッチの制御装置を含む車両用動力伝達装置を示す図で
ある。
【図2】図1の装置におけるトルクコンバータの性能特
性図の一例である。
【図3】図1の装置によるロックアップクラッチの係合
解放制御において用いられるロックアップ線図の一例で
ある。
【図4】図1の装置におけるロックアップクラッチの係
合解放制御を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10:エンジン 12:トルクコンバータ 14:自動変速機 32:ロックアップクラッチ 54:電子制御装置(車両用ロックアップクラッチ制御
装置) 74:アイドルスイッチ(減速状態判断手段) ステップS2,S3,S4:減速状態判断手段 ステップS5:第1制御手段 ステップS6,S7:第2制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの出力がロックアップクラッチ
    付トルクコンバータを介して変速機へ伝達される車両に
    おいて、該車両の走行状態を表すパラメータに基づいて
    該ロックアップクラッチの係合解放制御を行うロックア
    ップクラッチの制御装置であって、 前記車両が減速状態となったか否かを判断する減速状態
    判断手段と、 該減速状態判断手段によって前記車両が減速状態となっ
    た旨の判断が為されたときに、前記ロックアップクラッ
    チを解放させる第1制御手段と、 該第1制御手段により前記ロックアップクラッチが解放
    された後、所定期間を経過した時に該ロックアップクラ
    ッチを再び係合させる第2制御手段とを有することを特
    徴とする車両用ロックアップクラッチの制御装置。
JP7022592A 1992-02-20 1992-02-20 車両用ロックアップクラッチの制御装置 Pending JPH05231530A (ja)

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