JP3337018B2 - 積層コンデンサ、配線基板、デカップリング回路および高周波回路 - Google Patents
積層コンデンサ、配線基板、デカップリング回路および高周波回路Info
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Description
サ、配線基板、デカップリング回路および高周波回路に
関するもので、特に、高周波回路において有利に適用さ
れ得る積層コンデンサ、ならびに、この積層コンデンサ
を用いて構成される、配線基板、デカップリング回路お
よび高周波回路に関するものである。
サは、たとえばセラミック誘電体からなり、積層される
複数の誘電体層、ならびに複数のコンデンサユニットを
形成するように特定の誘電体層を介して互いに対向しな
がら誘電体層の積層方向に交互に配置される複数対の第
1および第2の内部電極を有する、コンデンサ本体を備
えている。コンデンサ本体の第1および第2の端面に
は、それぞれ、第1および第2の外部端子電極が形成さ
れる。第1の内部電極は、コンデンサ本体の第1の端面
上にまで延び、ここで第1の外部端子電極に電気的に接
続され、また、第2の内部電極は、第2の端面上にまで
延び、ここで第2の外部端子電極に電気的に接続され
る。
2の外部端子電極から第1の外部端子電極へと流れる電
流は、第2の外部端子電極から第2の内部電極へと流
れ、この第2の内部電極から誘電体層を通って第1の内
部電極に至り、次いで、この第1の内部電極内を通って
第1の外部端子電極へと至る。
量をC、等価直列インダクタンス(ESL)をL、等価
直列抵抗(ESR)と呼ばれる主に電極の抵抗をRとし
たとき、直列にCLRが接続された回路で表わされる。
は、f0 =1/〔2π×(L×C)1/ 2 〕となり、共振
周波数より高い周波数では、コンデンサとして機能しな
くなる。言い換えると、LすなわちESL値が小さけれ
ば、共振周波数(f0 )は高くなり、より高周波で使用
できることになる。なお、内部電極に銅を用いてESR
を小さくすることなども考えられているが、マイクロ波
領域で使うためには低ESL化が図られたコンデンサが
必要となる。
ンピュータ等のマイクロプロセッシングユニット(MP
U)のMPUチップに電源を供給する電源回路に接続さ
れるデカップリングコンデンサとして用いられるコンデ
ンサにおいても、低ESL化が求められている。
に関する接続構成の一例を図解的に示すブロック図であ
る。
プ3およびメモリ4を備える。電源部2は、MPUチッ
プ3に電源を供給するためのもので、電源部2からMP
Uチップ3に至る電源回路には、デカップリングコンデ
ンサ5が接続されている。また、MPUチップ3からメ
モリ4側には、信号回路が構成されている。
れるデカップリングコンデンサ5の場合でも、通常のデ
カップリングコンデンサと同様、ノイズ吸収や電源の変
動に対する平滑化のために用いられるが、さらに、最近
では、MPUチップ3において、その動作周波数が50
0MHzを超えて1GHzにまで達するものが計画され
ており、このようなMPUチップ3に関連して高速動作
が要求される用途にあっては、クイックパワーサプライ
としての機能(立ち上がり時等の電力が急に必要な時
に、コンデンサに充電された電気量から数ナノ秒の間に
電力を供給する機能)が必要である。
グコンデンサ5にあっても、インダクタンス成分ができ
るだけ低い、たとえば10pH以下であることが必要と
なってきており、このようにインダクタンス値の低いコ
ンデンサの実現が望まれている。
プ3では、DC約2.0Vが供給され、消費電力は約2
4W、すなわち12A位の電流が流れる設計になってい
る。その消費電力の低減化のために、MPU1が動作し
ていない時はスリープモードとして、消費電力を1W以
下にまで落とす仕様が採用されている。スリープモード
からアクティブモードへの変換時、MPUチップ3に
は、その動作数クロックのうちにアクティブモードに必
要な電力が供給される必要がある。動作周波数500M
Hzでは、スリープモードからアクティブモードへの変
換時において、4〜7ナノ秒という時間の間に電力を供
給する必要がある。
源部2からでは間に合わないため、電源部2から電源を
供給するまでの時間、MPUチップ3近傍に置くデカッ
プリングコンデンサ5に充電されている電荷を放電する
ことによってMPUチップ3に電源を供給することが行
なわれる。
っては、このような機能を満足させるために、MPUチ
ップ3近傍のデカップリングコンデンサ5のESLは、
少なくとも10pH以下であることが必要となる。
層コンデンサのESLは、500〜800pH程度であ
り、上述したような10pH以下には程遠い。このよう
に、インダクタンス成分が積層コンデンサにおいてもた
らされるのは、積層コンデンサにおいて流れる電流の方
向によってその方向が決まる磁束が誘起され、この磁束
に起因して自己インダクタンス成分が生じるためであ
る。
り得る積層コンデンサの構造が、たとえば、特開平2−
256216号公報、米国特許第5880925号、特
開平2−159008号公報、特開平11−14499
6号公報、特開平7−201651号公報等において提
案されている。
デンサにおいて誘起される磁束の相殺によるもので、こ
のような磁束の相殺が生じるようにするため、積層コン
デンサにおいて流れる電流の方向を多様化することが行
なわれている。そして、この電流の方向の多様化のた
め、コンデンサ本体の外表面上に形成される端子電極の
数を増やすことによって、これに電気的に接続されるよ
うに引き出される内部電極の引出し部分の数を増やすと
ともに、内部電極の引き出し部分をいくつかの方向に向
けることが行なわれている。
いる積層コンデンサにおける低ESL化のための対策
は、効果の点において、未だ不十分である。
報、米国特許第5880925号および特開平2−15
9008号公報では、内部電極をコンデンサ本体の対向
する2つの側面にまで引き出す構造が記載されている
が、約100pH程度までしか低ESL化を図ることが
できないものと推測される。
は、内部電極をコンデンサ本体の4つの側面に引き出す
構造が記載されているが、最も優れたESL値として、
40pHが記載されているにすぎない。
は、内部電極をコンデンサ本体の上下の主面にまで引き
出す構造が記載されているが、最も優れたESL値とし
て、50pHが記載されているにすぎない。
いられるMPUチップ用の(電源ラインを含む)高周波
回路において、従来は、たとえば10pH以下といった
ESLを実現するため、複数の積層コンデンサを並列に
接続した状態として配線基板に実装することが行なわれ
ている。その結果、積層コンデンサのための実装面積が
大きくなり、このような高周波回路を構成する電気機器
の小型化を阻害する原因となっている。
より効果的に図り得るように改良された積層コンデンサ
を提供しようとすることである。
層コンデンサを用いて構成される、配線基板、デカップ
リング回路および高周波回路を提供しようとすることで
ある。
デンサは、積層される複数の誘電体層を含むコンデンサ
本体を備えている。
電体層を介して互いに対向する四角形の少なくとも1対
の第1および第2の内部電極が設けられ、コンデンサ本
体の、内部電極と平行に延びる少なくとも一方の主面上
には、第1および第2の外部端子電極が設けられる。
の内部電極に対して電気的に絶縁された状態で第1の内
部電極と第1の外部端子電極とを電気的に接続するよう
に特定の誘電体層を貫通する複数の第1の貫通導体、お
よび第1の内部電極に対して電気的に絶縁された状態で
第2の内部電極と第2の外部端子電極とを電気的に接続
するように特定の誘電体層を貫通する複数の第2の貫通
導体がそれぞれ設けられる。
は、第1および第2の内部電極の辺上を含む全域にわた
って分布するように設けられる。
は、内部電極を流れる電流によって誘起される磁界を互
いに相殺するように、かつ実質的に正方形の各頂点に位
置する分布状態をもって互いに隣り合うように配置され
る。
め、前記第1および第2の貫通導体の配列ピッチをP
(単位はmm)、前記第1および第2の貫通導体の合計
数をNとしたとき、P/Nが0.022以下になるよう
に選ばれていることを特徴としている。
第1および第2の外部端子電極は、それぞれ、第1およ
び第2の貫通導体の各々に関連して点状に分布するよう
に設けられていることが好ましい。
極には、半田バンプが形成されていることが好ましい。
いて、第1および第2の外部端子電極は、コンデンサ本
体の一方の主面上にのみ設けられていることが好まし
い。なお、第1および第2の外部端子電極は、コンデン
サ本体の2つの主面の各々上に形成されていても、ある
いは、第1の外部端子電極が一方の主面上に形成され、
第2の外部端子電極が他方の主面上に形成されてもよ
い。
MPUに備えるMPUチップのための電源回路に接続さ
れるデカップリングコンデンサとして有利に用いられ
る。
ンデンサが実装された、配線基板にも向けられる。
けられる場合、その具体的な一実施態様では、この配線
基板には、マイクロプロセッシングユニットに備えるM
PUチップが搭載され、また、配線基板は、MPUチッ
プのための電源を供給するための電源用ホット側配線導
体とグラウンド配線導体とを備え、積層コンデンサの第
1および第2の外部端子電極の一方が電源用ホット側配
線導体に電気的に接続され、かつ第1および第2の外部
端子電極の他方がグラウンド配線導体に接続される。
積層コンデンサに備える第1および第2の外部端子電極
は、バンプにより接続される。
コンデンサを備える、デカップリング回路にも向けられ
る。
コンデンサを備える、高周波回路にも向けられる。
1の実施形態による積層コンデンサ11を示している。
ここで、図1は、積層コンデンサ11の内部構造を示す
平面図であり、(1)と(2)とは互いに異なる断面を
示している。また、図2は、図1の線II−IIに沿う
断面図である。
誘電体層12を含むコンデンサ本体13を備えている。
誘電体層12は、たとえばセラミック誘電体から構成さ
れる。
電体層12を介して互いに対向する四角形の少なくとも
1対の第1および第2の内部電極14および15が設け
られている。この実施形態では、第1および第2の内部
電極14および15は正方形をなし、また、複数対の第
1および第2の内部電極14および15が設けられてい
る。
4および15と平行に延びる主面16および17の少な
くとも一方、この実施形態では、一方の主面17上に
は、第1および第2の外部端子電極18および19が設
けられている。
19は、それぞれ、第1および第2の貫通導体20およ
び21の各々に関連して点状に分布するように主面17
上に設けられている。この実施形態では、第1および第
2の外部端子電極18および19は、それぞれ、導電パ
ッド22および23ならびにそれらの上に形成される半
田バンプ24および25を備えている。
第2の内部電極15に対して電気的に絶縁された状態で
第1の内部電極14と第1の外部端子電極18とを電気
的に接続するように特定の誘電体層12を貫通する複数
の第1の貫通導体20が設けられている。また、第1の
内部電極14に対して電気的に絶縁された状態で第2の
内部電極15と第2の外部端子電極19とを電気的に接
続するように特定の誘電体層12を貫通する複数の第2
の貫通導体21が設けられている。
20および21は、第1および第2の内部電極14およ
び15の辺上を含む全域にわたって分布するように設け
られている。
第2の内部電極14および15が設けられ、第1および
第2の内部電極14および15の間に形成される静電容
量が、第1および第2の貫通導体20および21によっ
て並列接続され、このように並列接続された静電容量
が、第1および第2の外部端子電極18および19の間
に取り出される。
導体21とは、内部電極14および15を流れる電流に
よって誘起される磁界を互いに相殺するように配置され
ている。また、第1の貫通導体20と第2の貫通導体2
1とは、実質的に正方形の各頂点に位置する分布状態を
もって互いに隣り合うように配置されている。
第2の貫通導体20および21の配列ピッチをP(単位
はmm)、第1および第2の貫通導体20および21の
合計数をNとしたとき、P/Nが0.022以下になる
ように選ばれる。
デンサ11について説明すると、この積層コンデンサ1
1においては、第1および第2の貫通導体20および2
1の合計数Nが5×5=25であるので、P/N≦0.
022とするため、配列ピッチPは、0.022×25
mmすなわち0.55mm以下となるように選ばれる。
以下のたとえば0.5mmとした場合には、合計数Nが
5×5=25の第1および第2の貫通導体20および2
1を、たとえば一辺の長さが0.5×(5−1)=2
〔mm〕の正方形の内部電極14および15に配置する
ことができる。別の観点から説明すると、第1および第
2の内部電極14および15が、たとえば2mm×2m
mの正方形であるとき、図1に示したような分布状態
で、合計数Nが5×5=25の第1および第2の貫通導
体20および21を配置すれば、配列ピッチPが2÷4
=0.5〔mm〕となり、P/Nについては、0.5/
25=0.02となり、P/N≦0.022の条件を満
たすことができる。
L化の効果を確認するために実施した実験によって求め
られたものである。以下に、この実験について説明す
る。
サ11に備える構成を基本としながら、コンデンサ本体
13の主面16および17の寸法を、それぞれ、2.5
mm×2.5mm、4.5mm×4.5mm、および1
0mm×10mmとした各試料において、貫通導体20
および21の合計数Nを変えるとともに、それに応じて
配列ピッチPを変えたものについて、ESLを求めた。
なお、ESLは、ネットワークアナライザによって周波
数特性を測定し、得られた自己共振周波数から求めた。
寸法が2.5mm×2.5mmであって、内部電極の寸
法が2.0mm×2.0mmの積層コンデンサにおい
て、貫通導体の合計数Nおよび配列ピッチPを変えたと
きのP/NとESLとの関係が示されている。
寸法が4.5mm×4.5mmであって、内部電極の寸
法が4.0mm×4.0mmの積層コンデンサにおい
て、貫通導体の合計数Nおよび配列ピッチPを変えたと
きのP/NとESLとの関係が示されている。
寸法が10mm×10mmであって、内部電極の寸法が
8mm×8mmの積層コンデンサにおいて、貫通導体の
合計数Nおよび配列ピッチPを変えたときのP/NとE
SLとの関係が示されている。
寸法に関わらず、P/NとESLとの間において特定の
相関関係を見出すことができる。
1、2、5〜7、10、11および15〜17によれ
ば、30pH以下のESLを達成することができる。特
に、試料1、5および6のように、P/N≦0.04の
場合には、16pH以下のESLを達成することができ
る。
を低くすることができ、たとえば、試料1および5のよ
うに、P/N≦0.022としたときには、10pH以
下のESLを達成することができる。
の内部電極14および15は、正方形をなしていたが、
これら内部電極14および15の形状は、長方形であっ
てもよい。
積層コンデンサ26を示す、図1(1)に相当する図で
ある。図3に示す積層コンデンサ26においては、上述
のように、内部電極14および15が長方形をなしてい
る。図3において、図1に示す要素に相当する要素には
同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
2の内部電極14および15(図3において、第2の内
部電極15の図示は省略する。)を備える積層コンデン
サ26の構成を基本としながら、貫通導体20および2
1の合計数Nおよび配列ピッチPを変えたときのESL
を、表1ないし表3の場合と同様の方法により求めた。
寸法が2.5mm×4.5mmであって、内部電極の寸
法が2.0mm×4.0mmの積層コンデンサにおい
て、貫通導体の合計数Nおよび配列ピッチPを変えたと
きのP/NとESLとの関係が示されている。
合であっても、P/NとESLとの間で特定の相関関係
が現れている。そして、表1ないし表3に示した場合と
同様、試料15〜17のように、P/N≦0.085と
されたときには、30pH以下のESLを達成すること
ができる。また、試料15および16のように、P/N
≦0.04の場合には、16pH以下、より特定的に
は、12.7pH以下のESLを達成することができ
る。
も、P/Nが小さいほど、ESLをより低くすることが
でき、試料15のように、P/Nが0.011とされた
ときには、5.72pHといった極めて低いESLを達
成することができる。
施形態では、第1の貫通導体20と第2の貫通導体21
とは、実質的に正方形の各頂点に位置する分布状態をも
って互いに隣り合うように配置されている。このような
分布状態を規定する正方形は、必ずしも、幾何学的に正
確な正方形でなくてもよい。このことを、図4を参照し
ながら説明する。
20および21のいくつかが図示され、かつこれら貫通
導体20および21の分布状態を規定する正方形27が
図示されている。
第1および第2の辺28および29の各長さ、すなわ
ち、第1の辺28方向の配列ピッチP1および第2の辺
29方向の配列ピッチP2に関して、P1=P2の場合
に限らず、たとえばP1>P2とした場合、P1/P2
<1.2の条件を満たすものも、この明細書において、
実質的に正方形としている。なお、P1/P2≧1.2
の場合には、内部電極内に発生する磁束を効果的に相殺
することができず、十分な低ESL化を図ることができ
ない。
積層コンデンサ30を示す、図2に相当する図である。
図5において、図2に示した要素に相当する要素には同
様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
は、第1の外部端子電極18がコンデンサ本体13の一
方の主面16上に設けられ、第2の外部端子電極19が
他方の主面17上に形成されていることを特徴としてい
る。
積層コンデンサ31を示す、図2に相当する図である。
図6において、図2に示した要素に相当する要素には同
様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
は、第1および第2の外部端子電極18および19の双
方が、コンデンサ本体13の2つの主面16および17
の各々上に設けられていることを特徴としている。
あっては、第1の貫通導体20と第2の貫通導体21と
における図2に示した断面上での電流の流れを互いに逆
方向に向けることができる。これに対して、図5に示し
た積層コンデンサ30および図6に示した積層コンデン
サ31にあっては、第1の貫通導体20と第2の貫通導
体21とにおいて流れる電流が互いに同じ方向になる。
このことから、低ESL化に対する効果については、図
2に示した積層コンデンサ11がより優れていると言う
ことができる。
図示した種々の実施形態に関連して説明したが、内部電
極の数、あるいは、外部端子電極の数および貫通導体の
数については、前述したP/Nに関する条件を満たす限
り、種々に変更することができる。また、貫通導体の断
面形状については、図示のような円形に限らず、たとえ
ば、四角形や六角形などに変更されてもよい。
ば、前述の図8に示したMPU1に備えるデカップリン
グコンデンサ5として有利に用いることができる。この
ように、この発明に係る積層コンデンサをデカップリン
グコンデンサとして用いているMPUの構造について、
図7に示した構造例に従って以下に説明する。
キャビティ34が設けられた多層構造の配線基板35を
備えている。配線基板35の上面には、MPUチップ3
6が表面実装されている。また、配線基板35のキャビ
ティ34内には、デカップリングコンデンサとして機能
する、この発明に係る積層コンデンサ、たとえば第1の
実施形態に係る積層コンデンサ11が収容されている。
さらに、配線基板35は、マザーボード37上に表面実
装されている。
的に図示されるように、MPU33において必要な配線
導体が形成されていて、これら配線導体によって、図8
に示すような接続が達成される。
板35の内部には、電源用ホット側電極38およびグラ
ウンド電極39が形成されている。
側ビアホール導体40を介して、積層コンデンサ11の
第1の外部端子電極18に電気的に接続され、電源用ホ
ット側ビアホール導体41を介して、MPUチップ36
の特定の端子42に電気的に接続され、さらに、電源用
ホット側ビアホール導体43を介して、マザーボード3
7のホット側導電ランド44に電気的に接続されてい
る。
用ビアホール導体45を介して、積層コンデンサ11の
第2の外部端子電極19に電気的に接続され、グラウン
ド用ビアホール導体46を介して、MPUチップ36の
特定の端子47に電気的に接続され、さらに、グラウン
ド用ビアホール導体48を介して、マザーボード37の
グラウンド側導電ランド49に電気的に接続されてい
る。
第2の外部端子電極18および19とビアホール導体4
0および45との接続には、図7では詳細には図示しな
いが、バンプによる接続が適用される。
4に相当するメモリの図示は省略されている。
デンサによれば、積層される複数の誘電体層を含むコン
デンサ本体の内部には、特定の誘電体層を介して互いに
対向する少なくとも1対の第1および第2の内部電極が
設けられ、また、このコンデンサ本体の、内部電極と平
行に延びる少なくとも一方の主面上には、第1および第
2の外部端子電極が設けられ、コンデンサ本体の内部に
は、さらに、第1の内部電極と第1の外部電極とを電気
的に接続する複数の第1の貫通導体、および第2の内部
電極と第2の外部端子電極とを電気的に接続する複数の
第2の貫通導体がそれぞれ設けられ、第1および第2の
貫通導体が、内部電極を流れる電流によって誘起される
磁界を互いに相殺するように配置されているので、ま
ず、この点において、積層コンデンサ内において流れる
電流を種々の方向へ向けかつ電流長を短くすることがで
きるので、ESLを小さくすることができる。
び第2の貫通導体は、第1および第2の内部電極の辺上
を含む全域にわたって分布するように設けられ、また、
第1の貫通導体と第2の貫通導体とは、実質的に正方形
の各頂点に位置する分布状態をもって互いに隣り合うよ
うに配置されながら、第1および第2の貫通導体の配列
ピッチをP(単位はmm)、第1および第2の貫通導体
の合計数をNとしたとき、P/Nが0.022以下にな
るように選ばれているので、配列ピッチを小さくしなが
ら、貫通導体の数を多くすることになり、一層の低ES
L化を確実に達成することが可能になる。
図るために有効なP/Nの範囲が明確にされるので、低
ESL化にとって最適な設計を積層コンデンサに対して
行なうことが容易になる。
低ESL化が可能となることから、積層コンデンサの共
振周波数を高周波化することができ、積層コンデンサが
コンデンサとして機能する周波数域を高周波化すること
ができ、この発明に係る積層コンデンサによれば、電子
回路の高周波化に十分対応することができ、たとえば、
高周波回路におけるバイパスコンデンサやデカップリン
グコンデンサとして有利に用いることができる。
用されるデカップリングコンデンサにあっては、クイッ
クパワーサプライとしての機能が要求されるが、この発
明に係る積層コンデンサは、ESLが低いので、このよ
うな用途に向けられても、高速動作に十分対応すること
ができる。
いて備える外部端子電極は、積層コンデンサを適宜の配
線基板上に実装する場合、バンプ接続を有利に適用する
ことを可能にする。現在、たとえばMPUチップのよう
な半導体チップにおいては、動作周波数が高周波化する
に伴って、バンプ接続が多用される傾向にあるが、主面
端子電極の存在は、この傾向に適合するものである。ま
た、このようなバンプ接続は、高密度実装を可能とし、
接続における寄生インダクタンスの発生を抑えることも
できる。
端子電極が、コンデンサ本体の一方の主面上にのみ形成
されるようにすると、前述したような磁束の相殺をより
高めることができ、ESLの低減により効果的である。
サ11の内部構造を示す平面図であり、(1)は第1の
内部電極14が通る断面を示し、(2)は第2の内部電
極15が通る断面を示している。
サ26を示す、図1(1)に相当する図である。
布状態を規定する正方形27の隣り合う第1および第2
の辺28および29の各々に沿う方向の配列ピッチP1
およびP2の差についての許容範囲を説明するための図
である。
サ30を示す、図2に相当する図である。
サ31を示す、図2に相当する図である。
サ11をデカップリングコンデンサとして用いている、
MPU33の構造例を図解的に示す断面図である。
部2に関する接続構成を図解的に示すブロック図であ
る。
Claims (12)
- 【請求項1】 積層される複数の誘電体層を含むコンデ
ンサ本体を備え、 前記コンデンサ本体の内部には、特定の前記誘電体層を
介して互いに対向する四角形の少なくとも1対の第1お
よび第2の内部電極が設けられ、 前記コンデンサ本体の、前記内部電極と平行に延びる少
なくとも一方の主面上には、第1および第2の外部端子
電極が設けられ、 前記コンデンサ本体の内部には、さらに、前記第2の内
部電極に対して電気的に絶縁された状態で前記第1の内
部電極と前記第1の外部端子電極とを電気的に接続する
ように特定の前記誘電体層を貫通する複数の第1の貫通
導体、および前記第1の内部電極に対して電気的に絶縁
された状態で前記第2の内部電極と前記第2の外部端子
電極とを電気的に接続するように特定の前記誘電体層を
貫通する複数の第2の貫通導体がそれぞれ設けられ、 複数の前記第1および第2の貫通導体は、前記第1およ
び第2の内部電極の辺上を含む全域にわたって分布する
ように設けられ、 前記第1の貫通導体と前記第2の貫通導体とは、前記内
部電極を流れる電流によって誘起される磁界を互いに相
殺するように、かつ実質的に正方形の各頂点に位置する
分布状態をもって互いに隣り合うように配置され、 前記第1および第2の貫通導体の配列ピッチをP(単位
はmm)、前記第1および第2の貫通導体の合計数をN
としたとき、P/Nが0.022以下になるように選ば
れている、 積層コンデンサ。 - 【請求項2】 前記第1および第2の外部端子電極は、
それぞれ、前記第1および第2の貫通導体の各々に関連
して点状に分布するように設けられている、請求項1に
記載の積層コンデンサ。 - 【請求項3】 前記第1および第2の外部端子電極に
は、半田バンプが形成されている、請求項2に記載の積
層コンデンサ。 - 【請求項4】 前記第1および第2の外部端子電極は、
一方の前記主面上にのみ設けられている、請求項1ない
し3のいずれかに記載の積層コンデンサ。 - 【請求項5】 前記第1および第2の外部端子電極は、
2つの前記主面の各々上に形成されている、請求項1な
いし3のいずれかに記載の積層コンデンサ。 - 【請求項6】 前記第1の外部端子電極は、一方の前記
主面上に形成され、前記第2の外部端子電極は、他方の
前記主面上に形成されている、請求項1ないし3のいず
れかに記載の積層コンデンサ。 - 【請求項7】 マイクロプロセッシングユニットに備え
るMPUチップのための電源回路に接続されるデカップ
リングコンデンサとして使用される、請求項1ないし6
のいずれかに記載の積層コンデンサ。 - 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の積
層コンデンサが実装された、配線基板。 - 【請求項9】 マイクロプロセッシングユニットに備え
るMPUチップが搭載され、前記MPUチップのための
電源を供給するための電源用ホット側配線導体とグラウ
ンド配線導体とを備え、前記積層コンデンサの前記第1
および第2の外部端子電極の一方が前記電源用ホット側
配線導体に電気的に接続され、かつ前記第1および第2
の外部端子電極の他方が前記グラウンド配線導体に接続
されている、請求項8に記載の配線基板。 - 【請求項10】 前記第1および第2の外部端子電極が
バンプにより接続されている、請求項8または9に記載
の配線基板。 - 【請求項11】 請求項1ないし7のいずれかに記載の
積層コンデンサを備える、デカップリング回路。 - 【請求項12】 請求項1ないし7のいずれかに記載の
積層コンデンサを備える、高周波回路。
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