JP3219146B2 - 半導体記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体記憶装置およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スタック型容量を
有するDRAM装置等の、メモリセル部と周辺回路部と
の境界部に段差を有する半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スタック型容量を有するDRAM
装置では、可及的大きい蓄積容量を確保するために、蓄
積電極の厚さを厚くする策が採られることが多い。蓄積
電極の厚さを厚くした場合は、メモリセル部と周辺回路
部との間に段差が生ずる。
【0003】この種の半導体記憶装置では、蓄積電極を
形成した後の配線工程でリソグラフィ処理を行う時に、
充分なフォーカスマージンを確保できず、パターニング
ができないことがある。また、エッチング時には、エッ
チング残りが生ずる可能性がある。製造された半導体記
憶装置は、配線の断線やショートといった不良を発生す
る可能性がある。さらに、パターニングが困難な故に、
微細な設計方法を適用できないため、小型化が難しい。
【0004】図3および図4を参照して、このような半
導体記憶装置の一例は、P型半導体基板1と、フィール
ド酸化膜2と、ゲート電極4と、N型拡散層3と、第1
層間膜5と、第2コンタクト6と、蓄積電極7と、プレ
ート電極8と、第2層間膜9と、第2コンタクト10
と、配線11〜14とを有している。
【0005】その製造方法は、次の通りである。P型半
導体基板1上に素子分離領域となるフィールド酸化膜2
を熱酸化により厚さ0.4μm形成する。N型ポリシリ
コンを厚さ0.2μm堆積し、ゲート電極4を既知のフ
ォトリソグラフィによりパターニングする。ゲート電極
4およびフィールド酸化膜2に対してセルフアラインで
N型拡散層3をリンのイオン注入により形成する。ドー
ズ量は5E13程度である。ゲート電極4上に第1層間
膜5および第1コンタクト6を形成した後に、蓄積電極
7をパターニングする。蓄積電極7は、ドープポリを
0.8μm堆積して形成する。容量絶縁膜(図示せず)
を堆積後、ポリシリコンを0.2μm堆積し、かつパタ
ーニングを施してプレート電極8を形成する。例えばB
PSGを0.5μm堆積させて第2層間膜9を形成す
る。例えばアルミからなる配線11〜14を形成する。
以上の工程により、半導体記憶装置が完成する。
【0006】ここで、領域aにおいて、メモリセル部と
周辺回路部との間には、比較的急峻な段差15がある。
このため、配線11〜14のパターニングが困難であ
る。特に、フォトリソグラフィー工程時には、段差近傍
の配線12のフォトレジストの厚さが厚くなるので、パ
ターニングが難しい。また、エッチング工程後には、配
線残り16が発生する。
【0007】段差の急峻さを緩和する構造を有する半導
体記憶装置は、例えば、特開平4−82263号公報、
特開平4−87366号公報、特開平6−5803号公
報、あるいは特開平6−216332号公報に開示され
ている。これら半導体記憶装置は、メモリセル部と周辺
回路部との境界部分にダミーパターンを形成することに
より、メモリセル部と周辺回路部との間の段差を緩和し
ている。
【0008】図5および図6を参照して、このような半
導体記憶装置の一例は、P型半導体基板1と、フィール
ド酸化膜2と、フィールド酸化膜2′と、ダミーのゲー
トパターン16と、ゲート電極4と、N型拡散層3と、
第1層間膜5と、第1コンタクト6と、蓄積電極7と、
プレート電極8と、第2層間膜9と、第2コンタクト1
0と、配線11〜14とを有している。
【0009】この例においては、長いフィールド酸化膜
2′と、その上にダミーのゲートパターン16とを形成
しているため、領域a′において、メモリセル部と周辺
回路部との間の段差15′は、図3および図4に示した
段差15に比べて、緩やかである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図5および図
6に示した例における領域a′は、図3および図4に示
した例の領域aよりも長い。即ち、従来の段差の急峻さ
を緩和した半導体記憶装置は、ダミーのゲートパターン
を有しているため、段差が緩やかな反面、装置の大きさ
(面積)が大きい。
【0011】本発明の課題は、メモリセル部と周辺回路
部との間の段差が緩やかであると共に、小型である半導
体記憶装置を提供することである。
【0012】本発明の他の課題は、上記のような半導体
記憶装置を製造できる半導体記憶装置の製造方法を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ゲート
電極を有し、メモリセル部と周辺回路部との境界部に段
差を有する半導体記憶装置において、前記ゲート電極
は、前記メモリセル部と前記周辺回路部との境界領域付
近にて、該境界領域内にて上方に突出する突出部分を形
成するように延在していることを特徴とする半導体記憶
装置が得られる。
【0014】本発明によればまた、前記ゲート電極は、
第1の方向に延在しており、前記半導体装置はさらに、
前記第1の方向に並列した複数の蓄積電極を有し、前記
ゲート電極の前記突出部分は、前記複数の蓄積電極に向
かって複数突出している前記半導体記憶装置が得られ
る。
【0015】本発明によればさらに、前記半導体装置は
さらに、プレート電極を有し、前記ゲート電極の前記突
出部分は、前記プレート電極に向かって複数延在してお
り、前記プレート電極は、前記メモリセル部と前記周辺
回路部との境界領域付近にて、該境界領域内にて上方に
突出する突出部分を形成するように延在しており、前記
プレート電極の前記突出部分は、前記ゲート電極に向か
って複数延在しており、複数の前記ゲート電極の前記突
出部分と複数の前記プレート電極の前記突出部分とは、
互いにオーバラップしている請求項1に記載の半導体記
憶装置が得られる。
【0016】本発明によればまた、前記半導体装置はさ
らに、複数のコンタクトと、プレート電極とを有し、前
記プレート電極は、前記メモリセル部と前記周辺回路部
との境界領域付近にて、該境界領域内にて前記複数のコ
ンタクトに向かって突出する突出部分を形成するように
延在しており、前記プレート電極の前記突出部分は、前
記複数のコンタクト間をすり抜けるように設けられてい
る前記半導体記憶装置が得られる。
【0017】本発明によればさらに、ゲート電極を有
し、メモリセル部と周辺回路部との境界部に段差を有す
る半導体記憶装置の製造方法において、前記ゲート電極
を、前記メモリセル部と前記周辺回路部との境界領域付
近にて、該境界領域内にて上方に突出する突出部分を形
成するように延在させて形成する工程を有することを特
徴とする半導体記憶装置の製造方法が得られる。
【0018】本発明によればまた、少くとも一つのゲー
ト電極と、プレート電極と、前記プレート電極及び前記
ゲート電極の間に形成された複数のコンタクトを備
、メモリセル部と周辺回路部との境界部に段差を有す
る半導体記憶装置であって、前記プレート電極は、前記
メモリセル部と前記周辺回路部との境界領域付近にて、
前記ゲート電極の方に向って延在する複数の突出領域を
有し、互いに隣接する突出領域同士の間に前記コンタク
トが挟まるように前記突出領域が配置されていることを
特徴とする半導体記憶装置が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態による半導体記憶装置を説明する。
【0020】図1および図2を参照して、本発明の実施
の形態による半導体記憶装置は、DRAMメモリであ
り、従来例と同様に、P型半導体基板1と、フィールド
酸化膜2と、ゲート電極4と、N型拡散層3と、第1層
間膜5と、第1コンタクト6と、蓄積電極7と、プレー
ト電極8と、第2層間膜9と、第2コンタクト10と、
配線11〜14とを有している。
【0021】N型拡散層3とゲート電極4とでMOSト
ランジスタが構成されている。蓄積電極7とプレート電
極8との間には、絶縁膜(図示せず)が形成されてい
る。蓄積電極7、プレート電極8、および絶縁膜によ
り、蓄積容量が構成されている。第2コンタクト10
は、配線12と周辺部のN型拡散層(図示しない)との
接続をとるために形成されている。
【0022】本半導体記憶装置において、メモリセル部
と周辺回路部との境界領域付近かつフィールド酸化膜2
上にあるゲート電極である突出部付きゲート電極17
は、境界領域a内にて上方に突出する突出部分を備えて
いる。また、メモリセル部と周辺回路部との境界領域付
近にあるプレート電極8は、境界領域a内にて上方に突
出する突出部分18を備えている。尚、突出部分付きゲ
ート電極17およびプレート電極8の突出部分18は、
第2コンタクト10を回避するように配置されている。
【0023】境界領域a内にて、フィールド酸化膜2上
では、突出部分付きゲート電極17およびプレート電極
8の突出部分18がオーバーラップしている。したがっ
て、領域aの第1層間膜5および第2層間膜9は、上方
へ盛り上がるような形状であり、段差部15″の傾斜角
度は緩やかである。
【0024】このため、第2層間膜9上に配線11〜1
4を形成するためのフォトリソグラフィ工程にてフォト
レジストが残ったり、エッチング工程で配線の不要部部
が残ることがない。さらに、本発明による半導体記憶装
置の領域aの長さは、図3および図4を用いて説明した
従来例と同じであり、図5および図6を用いて説明した
従来例の領域a′の長さよりも短い。
【0025】本半導体記憶装置の製造方法は、次の通り
である。
【0026】P型半導体基板1上に素子分離領域となる
フィールド酸化膜2を熱酸化により厚さ0.4μm形成
する。N型ポリシリコンを厚さ0.2μm堆積し、ゲー
ト電極4および突出部分付きゲート電極17を既知のフ
ォトリソグラフィによりパターニングする。ゲート電極
4およびフィールド酸化膜2に対してセルフアラインで
N型拡散層3をリンのイオン注入により形成する。ドー
ズ量は5E13程度である。ゲート電極4上に第1層間
膜5および第1コンタクト6を形成した後に、蓄積電極
7をパターニングする。蓄積電極7は、ドープポリを
0.8μm堆積して形成する。容量絶縁膜(図示せず)
を堆積後、ポリシリコンを0.2μm堆積し、かつパタ
ーニングを施してプレート電極8および突出部分18を
形成する。例えばBPSGを0.5μm堆積させて第2
層間膜9を形成する。例えばアルミからなる配線11〜
14を形成する。以上の工程により、半導体記憶装置が
完成する。
【0027】
【発明の効果】本発明による半導体記憶装置は、半導体
記憶装置において元来より必須の電極を用いてメモリセ
ル部と周辺回路部との間の段差の角度を緩和するため、
段差の角度を緩和していない従来例と同じ面積でよい。
即ち、メモリセル部と周辺回路部との間の段差が緩やか
であると共に、小型である。
【0028】さらに、2層以上の突出部分をオーバーラ
ップさせることにより、さらに大きな段差角度緩和効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による半導体記憶装置の要
部を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態による半導体記憶装置の要
部を示す透視的な上面図である。
【図3】従来例による半導体記憶装置の要部を示す断面
図である。
【図4】従来例による半導体記憶装置の要部を示す透視
的な上面図である。
【図5】他の従来例による半導体記憶装置の要部を示す
断面図である。
【図6】他の従来例による半導体記憶装置の要部を示す
透視的な上面図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 フィールド酸化膜 3 N型拡散層 4 ゲート電極 5 第1層間膜 6 第1コンタクト 7 蓄積電極 8 プレート電極 9 第2層間膜 10 第2コンタクト 11、12、13、14 配線 15、15′、15″ 段差部 16 ダミーのゲートパターン 17 突出部分付きゲート電極 18 突出部分 19 配線残り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/108 H01L 21/8242

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート電極を有し、メモリセル部と周辺
    回路部との境界部に段差を有する半導体記憶装置におい
    て、前記ゲート電極は、前記メモリセル部と前記周辺回
    路部との境界領域付近にて、該境界領域内にて上方に突
    出する突出部分を形成するように延在していることを特
    徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記ゲート電極は、第1の方向に延在し
    ており、前記半導体装置はさらに、前記第1の方向に並
    列した複数の蓄積電極を有し、前記ゲート電極の前記突
    出部分は、前記複数の蓄積電極に向かって複数突出して
    いる請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体装置はさらに、プレート電極
    を有し、前記ゲート電極の前記突出部分は、前記プレー
    ト電極に向かって複数延在しており、前記プレート電極
    は、前記メモリセル部と前記周辺回路部との境界領域付
    近にて、該境界領域内にて上方に突出する突出部分を形
    成するように延在しており、前記プレート電極の前記突
    出部分は、前記ゲート電極に向かって複数延在してお
    り、複数の前記ゲート電極の前記突出部分と複数の前記
    プレート電極の前記突出部分とは、互いにオーバラップ
    している請求項1に記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 複数のゲート電極の前記突出部分間に、
    コンタクトが設けられている請求項2に記載の半導体記
    憶装置。
  5. 【請求項5】 複数の前記ゲート電極の前記突出部分と
    複数の前記プレート電極の前記突出部分とがオーバーラ
    ップしている部分間に、コンタクトが設けられた請求項
    3に記載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体装置はさらに、複数のコンタ
    クトと、プレート電極とを有し、前記プレート電極は、
    前記メモリセル部と前記周辺回路部との境界領域付近に
    て、該境界領域内にて前記複数のコンタクトに向かって
    突出する突出部分を形成するように延在しており、前記
    プレート電極の前記突出部分は、前記複数のコンタクト
    間をすり抜けるように設けられている請求項1に記載の
    半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 ゲート電極を有し、メモリセル部と周辺
    回路部との境界部に段差を有する半導体記憶装置の製造
    方法において、前記ゲート電極を、前記メモリセル部と
    前記周辺回路部との境界領域付近にて、該境界領域内に
    て上方に突出する突出部分を形成するように延在させて
    形成する工程を有することを特徴とする半導体記憶装置
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ゲート電極を形成する前記工程で
    は、該ゲート電極を第1の方向に延在させ、前記半導体
    装置の製造方法はさらに、前記第1の方向に並列した複
    数の蓄積電極を形成する工程を有し、前記ゲート電極を
    形成する前記工程ではさらに、前記ゲート電極の前記突
    出部分を、前記複数の蓄積電極に向かって複数突出させ
    る請求項7に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記半導体装置の製造方法はさらに、プ
    レート電極を形成する工程を有し、前記ゲート電極を形
    成する前記工程ではさらに、前記ゲート電極の前記突出
    部分を、前記プレート電極に向かって複数延在させ、前
    記プレート電極を形成する工程では、前記メモリセル部
    と前記周辺回路部との境界領域付近にて、該境界領域内
    にて上方に突出する突出部分を形成するように延在さ
    せ、前記プレート電極の前記突出部分を、前記ゲート電
    極に向かって複数延在させ、複数の前記ゲート電極の前
    記突出部分と複数の前記プレート電極の前記突出部分と
    を、互いにオーバラップさせる請求項7に記載の半導体
    記憶装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 複数のゲート電極の前記突出部分間
    に、コンタクトを設ける請求項8に記載の半導体記憶装
    置の製造方法。
  11. 【請求項11】 複数の前記ゲート電極の前記突出部分
    と複数の前記プレート電極の前記突出部分とがオーバー
    ラップしている部分間に、コンタクトを設ける請求項9
    に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記半導体装置の製造方法はさらに、
    複数のコンタクトを形成する工程と、プレート電極を形
    成する工程とを有し、前記プレート電極を形成する工程
    では、該プレート電極を、前記メモリセル部と前記周辺
    回路部との境界領域付近にて、該境界領域内にて前記複
    数のコンタクトに向かって突出する突出部分を形成する
    ように延在させ、前記プレート電極の前記突出部分を、
    前記複数のコンタクト間をすり抜けるように設ける請求
    項7に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 少くとも一つのゲート電極と、プレー
    ト電極と、前記プレート電極及び前記ゲート電極の間に
    形成された複数のコンタクトを備え、メモリセル部と
    周辺回路部との境界部に段差を有する半導体記憶装置で
    あって、 前記プレート電極は、前記メモリセル部と前記周辺回路
    部との境界領域付近にて、前記ゲート電極の方に向って
    延在する複数の突出領域を有し、互いに隣接する突出領
    域同士の間に前記コンタクトが挟まるように前記突出領
    域が配置されていることを特徴とする半導体記憶装置。
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