JP3181331B2 - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP3181331B2
JP3181331B2 JP28392891A JP28392891A JP3181331B2 JP 3181331 B2 JP3181331 B2 JP 3181331B2 JP 28392891 A JP28392891 A JP 28392891A JP 28392891 A JP28392891 A JP 28392891A JP 3181331 B2 JP3181331 B2 JP 3181331B2
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  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、アングルチューブを
備えた内視鏡に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種の内視鏡は、操作基体から
延び出す挿入部と、この挿入部の先端側に設けられた湾
曲可能な湾曲部と、この湾曲部の先端側に設けられた先
端構成部とを備えている。
【０００３】挿入部は、その外側が比較的硬質な素材か
らなる保護チューブで覆われた細長い管状のものとして
構成されている。このように比較的硬質な保護チューブ
を用いた理由は、保護チューブが柔軟であると、挿入部
を押す力が得られなくなり、先端構成部及び湾曲部を体
腔内に挿入し難くなるからである。
【０００４】湾曲部は、一般に、互いに回動可能に連結
された複数の関節輪を主な構成要素としており、最も後
端側に位置する関節輪が挿入部に連結され、最も先端側
に位置する関節輪が先端構成部に連結されている。ま
た、湾曲部の外側は、アングルチューブによって被覆さ
れている。このアングルチューブは、ゴムなどの柔軟性
を有する素材からなっており、これにより湾曲部を容易
に湾曲させることができるようにしている。
【０００５】上記構成の内視鏡においては、アングルチ
ューブの後端部及び先端部をそれぞれ湾曲部の後端部及
び湾曲部の先端部に固定して、湾曲部のみを被覆してい
る。このため、湾曲部のみが湾曲し易くなっている。と
ころが、このように湾曲部のみを湾曲し易くしている内
視鏡よりも、挿入部の先端部及び湾曲部の両方を湾曲し
易くした内視鏡の方が、先端構成部及び湾曲部の体腔内
での移動がスムーズになり、患者の苦痛が和ぐというこ
とから、図６に示すような内視鏡１が提唱されている。
【０００６】図６に示す内視鏡１は、挿入部２の先端部
２ａ及び湾曲部３がアングルチューブ４で被覆されたも
ので、このアングルチューブ４は、その右端部(後端部)
及び左端部(先端部)がそれぞれ挿入部２の先端部２ａ及
び湾曲部３の先端部に固定されている。このように、挿
入部２の先端部２ａを硬質な保護チューブに代えて柔軟
なアングルチューブ４で被覆することにより、挿入部２
の先端部２ａ及び湾曲部３が湾曲し易くなっている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の内視鏡１に
おいては、挿入部２の先端部２ａ及び湾曲部３をアング
ルチューブ４で被覆しているため、アングルチューブ４
の長さが長くなってしまう。
【０００８】ところが、アングルチューブ４の長さが長
くなると、診断後にアングルチューブ４を拭き洗浄した
り、あるいは内視鏡１を長時間使用することにより発生
する弛みの量が大きくなる。このため、挿入部２及び湾
曲部３を体腔内に挿入する際、あるいは体腔から抜き取
る際に、この弛んだ部分が折り返した状態となって挿入
部２の先端部２ａあるいは湾曲部３に覆いかぶざる。こ
の結果、挿入部２の先端部２ａあるいは湾曲部３の径が
大きくなって臓器等に引っ掛かってしまい、先端構成部
５及び湾曲部３の体腔内でのスムーズな移動が困難とな
ると共に、患者に苦痛を与えてしまうという問題があっ
た。
【０００９】この発明は、上記問題を解決するためにな
されたもので、アングルチューブに発生する弛みの量を
少なくして挿入部の先端部又は湾曲部の径が大きくなる
のを防止することにより、先端構成部及び湾曲部の体腔
内でのスムーズな移動を可能にすると共に、患者の苦痛
を和らげることができる内視鏡を提供すること目的とす
る。
【００１０】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、操作基体から延び出す挿入部と、この
挿入部の先端側に設けられた湾曲可能な湾曲部とを備
え、前記挿入部の先端部及び前記湾曲部が柔軟性を有す
るアングルチューブによって被覆され、このアングルチ
ューブの後端部と先端部とがそれぞれ挿入部の先端部と
湾曲部の先端部とに固定され、前記湾曲部が互いに回動
可能に連結された複数の関節輪を有する内視鏡におい
て、前記アングルチューブの中間部内周面を前記関節輪
の外周面に接着固定したことを特徴とするものである。
【００１１】
【作用】この発明の内視鏡においては、アングルチュー
ブの中間部を挿入部又は湾曲部に固定している。このた
め、アングルチューブに発生する弛みの量は分割され
る。
【００１２】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する
に、まずこの発明がなされる前段階において開発された
内視鏡を説明することによってこの発明を明らかにす
る。図１は、この発明の前段階において開発された内視
鏡を示すものであり、この内視鏡１０は、操作基体（図
示せず）から延び出す挿入部２０と、この挿入部２０の
左端部（先端部）に連結された湾曲部３０と、この湾曲
部３０の左端部（先端部）に連結された先端構成部４０
とを備えている。
【００１３】挿入部２０は、図１に示すように、挿入チ
ューブ２１と、この挿入チューブ２１の左端部(先端部)
に連結された連結リング２６とを有している。
【００１４】挿入チューブ２１は、内部を貫通する螺旋
管２２と、この螺旋管２２の外周を被覆するブレード２
３と、このブレード２３の外周を被覆する保護チューブ
２４とから構成されている。
【００１５】保護チューブ２４は、比較的硬質な素材で
形成されており、ブレード２３の左端部(先端部)以外の
外周に被覆されている。したがって、挿入チューブ２４
の左端部には、ブレード２３が露出するようになってい
る。勿論、露出したブレード２３の内部には、螺旋管２
２が貫通している。また、露出したブレード２３の左端
部には小径部２５が形成されている。
【００１６】連結リング２６は円筒状に形成されたもの
であり、その外径がブレード２３の外径と同一になって
いる。そして、その右端部(後端部)内周面には、小径部
２５が嵌合固定されており、これにより、挿入チューブ
２１の左端部が連結リング２６に固定されている。
【００１７】湾曲部３０は、互いに回動可能に連結され
た複数の関節輪３１…を備えており、最も右端側(後端
側)に位置する関節輪３１が連結リング２６の左端部内
周面に嵌合固定され、最も左端側(先端側)に位置する関
節輪３１が先端構成部４０の右端部内周面に嵌合固定さ
れている。これにより、挿入部２０の左端部(先端部)が
湾曲部３０に連結されると共に、湾曲部３０の左端部
(先端部)が先端構成部４０に連結されている。
【００１８】なお、複数の関節輪３１…の外周には上述
したブレード２２と同様のブレード３２が被覆されてお
り、このブレード３２の左端部及び右端部の各内周面
は、それぞれ最も左端側に位置する関節輪３１及び最も
右端側に位置する関節輪３１に接着固定されている。
【００１９】挿入部２０の左端部(先端部)及び湾曲部３
０は、アングルチューブ５０によって被覆されている。
アングルチューブ５０は、ゴムなどの柔軟性を有する素
材からなるものでありその右端部(後端部)及び左端部
(先端部)が、それぞれ挿入部２０を構成する保護チュー
ブ２４の左端部及び先端構成部４０の右端部まで延びて
いる。これにより、挿入部２０の左端部及び湾曲部３０
の湾曲を容易にしている。
【００２０】アングルチューブ５０の右端部から保護チ
ューブ２４の左端部にかけては、鋼線等からなる糸条体
５１が巻回されており、これにより、アングルチューブ
５０の右端部がブレード２３を介して螺旋管２２の左端
部(挿入部の先端部)に固定されると共に、保護チューブ
２４の左端部がブレード２３を介して螺旋管２２に固定
されている。一方、アングルチューブ５０の左端部から
先端構成部４０の右端部にかけても、糸条体５１が巻回
されており、これにより、アングルチューブ５０の左端
部がブレード３２を介して最も左端側に位置する関節輪
３１(湾曲部の先端部)に固定されている。
【００２１】アングルチューブ５０の中間部は連結リン
グ２６に固定されている。連結リング２６に固定するに
は、アングルチューブ５０の連結リング２６を被覆する
部分の外周に、上記糸条体５１を巻回して固定する。こ
れにより、アングルチューブ５０の中間部が挿入部２０
に固定されるようになっている。
【００２２】なお、上述した各糸条体５１にはそれぞれ
被膜塗料５２(例えば、ポリウレタン塗料)等が塗布され
ており、これにより、糸条体５１がほどけるのを防止し
ている。
【００２３】上記構成の内視鏡１０においては、アング
ルチューブ５０の中間部が連結リング２６(挿入部)に固
定されている。このため、診断後の拭き洗浄あるいは内
視鏡１０を長時間使用することによって発生する弛みの
量は、アングルチューブ５０の中間部を基点として左右
方向に２つに分割される。したがって、アングルチュー
ブ５０の中間部とアングルチューブ５０の左端部との間
に発生する弛みの量及びアングルチューブ５０の中間部
とアングルチューブ５０の右端部との間に発生する弛み
の量は、中間部が連結リング２６に固定されていないア
ングルチューブ５０に発生する弛みの量に比して小さく
なる。
【００２４】このため、挿入部２０及び湾曲部３０を体
腔内に挿入する際、あるいは体腔から抜き取る際に、弛
んだ部分が折り返した状態となって挿入部２０の先端部
あるいは湾曲部３０に覆いかぶざるのを防止することが
できる。したがって、従来のように、挿入部２０の先端
部または湾曲部３０の径が大きくなって臓器などに引っ
掛かることはない。この結果、先端構成部４０及び湾曲
部３０の体腔内でのスムーズな移動が可能になると共
に、患者の苦痛を和らげることができる。
【００２５】しかしながら、上記構成の内視鏡１０にお
いては、糸条体５１がアングルチューブ５０の外周面か
ら突出するため、挿入部２０を挿入する際に糸条体５１
が患者に苦痛を与えるという新たな問題があった。
【００２６】そこで、図２に示す内視鏡１０では、連結
リング２６′の中央部に周方向全周に沿って溝２６ａ′
を形成し、この溝２６ａ′に対応するアングルチューブ
５０の外周部に糸状体５１を巻回している。これによ
り、糸状体５１がアングルチューブ５０から突出するこ
とに起因する患者の苦痛を軽減するようにしている。し
かし、溝２６ａ′を形成すると、アングルチューブ５０
の外周面にも凹部が形成され、その凹部に細菌等が繁殖
しやすいという問題があった。
【００２７】また、図３に示す内視鏡１０は、連結管２
６の外周面にアングルチューブ５０の中間部内周面を接
着固定するようにしたものである。すなわち、この内視
鏡１０では、アングルチューブ５０の中間部内周面と連
結リング２６の外周面との間に接着剤（例えば、ホット
メルト接着剤等）を介在させ、これにより、アングルチ
ューブ５０を連結リング２６に固定したものである。そ
の他の構成は、上記内視鏡と同様である。この内視鏡１
０においても、アングルチューブ５０の中間部を固定し
ているので、図１または図２に示す内視鏡１０と同様に
アングルチューブ５０の弛みに起因する患者の苦痛を軽
減することができる。しかも、アングルチューブ５０を
接着固定しているので、アングルチューブ５０の外周面
に凹凸が形成されることがほとんどない。したがって、
患者の苦痛を軽減することができるとともに、細菌等の
繁殖を防止することができる。
【００２８】しかしながら、図１〜図３に示すこの発明
に至る前段階の開発に係る内視鏡１０においては、いず
れも湾曲部３０を湾曲させたとき、湾曲の内周側に位置
するアングルチューブが弛んで大きな皺が寄るという問
題があった。
【００２９】この発明は、上記従来の内視鏡が有する問
題のみならず、前段階の開発に係る内視鏡が有する問題
をも解決するものであり、図４にその一実施例を示す。
この実施例の内視鏡１０′は、ブレード３２を備えてお
らず、関節輪３１の外側にアングルチューブ５０が直接
設けられている。そして、アングルチューブ５０の内周
面と関節輪３１の外周面との間に点状に塗布された接着
剤Ｓを介在させることにより、アングルチューブ５０の
中間部を関節輪３１に接着固定したものである。この内
視鏡１０′によれば、アングルチューブ５０の中間部が
関節輪３１に接着固定されているので、患者の苦痛を軽
減することができるのは勿論のこと、湾曲部３０を湾曲
させたとき、湾曲の内側に位置するアングルチューブ５
０に大きな皺が生じるのを防止することができる。
【００３０】また、図５はこの発明の他の実施例を示す
ものである。この実施例の内視鏡１０′においては、関
節輪３１の外周面に周方向全周に沿って接着剤Ｓを塗布
し、アングルチューブ５０の中間部内周面を関節輪３１
に全周にわたって接着固定したものである。
【００３１】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、アングルチューブの中間部内周面を、湾曲部の関節
輪の外周面に接着固定しているので、アングルチューブ
の各部の弛み量を、中間部を固定していない場合に比し
て小さくすることができる。したがって、挿入部の先端
部又は湾曲部の径が大きくなるのを防止することができ
る。このため、先端構成部及び湾曲部の体腔内でのスム
ーズな移動を可能にすると共に、患者の苦痛を和らげる
ことができる。また、アングルチューブの外周面に凹凸
が形成されるのを防止することができ、それによって患
者の苦痛を和らげるとともに、細菌等の繁殖を防止する
ことができる。さらに、湾曲部を湾曲させたとき、その
内側に位置するアングルチューブに大きな皺がよるのを
防止することができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明がなされる前段階において開発された
内視鏡の一例の要部断面図である。
【図２】この発明がなされる前段階において開発された
内視鏡の他の例の要部断面図である。
【図３】この発明がなされる前段階において開発された
内視鏡のさらに他の例の要部断面図である。
【図４】この発明の一実施例を示す要部断面図である。
【図５】この発明の他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図６】従来の内視鏡を示す要部断面図である。
【符号の説明】
１０′ 内視鏡 ２０ 挿入部 ３０ 湾曲部 ３１ 関節輪 ５０ アングルチューブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−49132（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−148416（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−51033（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−8728（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61B 1/00 - 1/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 操作基体から延び出す挿入部と、この挿
    入部の先端側に設けられた湾曲可能な湾曲部とを備え、
    前記挿入部の先端部及び前記湾曲部が柔軟性を有するア
    ングルチューブによって被覆され、このアングルチュー
    ブの後端部と先端部とがそれぞれ挿入部の先端部と湾曲
    部の先端部とに固定され、前記湾曲部が互いに回動可能
    に連結された複数の関節輪を有する内視鏡において、前
    記アングルチューブの中間部内周面を前記関節輪の外周
    面に接着固定したことを特徴とする内視鏡。
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