JPH0152010B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は内視鏡の挿入部を体腔内に挿入する
際に、その挿入部を案内する内視鏡用案内管に関
する。

内視鏡用案内管において、その案内管の可撓度
合を変化できるものがある。これは、可撓管の内
周に二重の螺旋管や湾曲管を設けるとともに外周
に外皮を設けた構造をなしている。したがつて、
上記螺旋管を圧縮すると硬直し、案内管の可撓度
合を変化させることができるが、外皮が伸縮性を
持たないため可撓性を高めようとしても外皮の硬
度によつて高まらない。このため、内視鏡の挿入
部をＳ字状結腸等に挿入し、湾曲している挿入部
へ案内管を挿通することが困難であり、また、上
記螺旋管や湾曲管によつて内視鏡の挿入部が損傷
するという不都合がある。

また、実公昭50−13421号公報に示すように、
螺旋方向を互いに交叉させた二重の螺旋管からな
る伸縮管の外周をフレツクス等からなる可撓管に
よつて被つた内視鏡用案内管も公知であるが、可
撓管が金属のフレツクスで構成されているため充
分な伸縮性が得られず、可撓性を高めることがで
きないという事情がある。

この発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、可撓度合が任意に
変化できるとともに、可撓性が高まり湾曲した内
視鏡の挿入部においても容易に挿通できる内視鏡
用案内管を提供しようとするものである。

以下、この発明を図面に示す実施例にもとづい
て説明する。第１図および第２図はこの発明の第
１の実施例を示すもので、１は内視鏡である。こ
の内視鏡１は手元操作部２に挿入部３を連結して
構成され、手元操作部２にはユニバーサルコード
４が連結されている。さらに、挿入部３には軟性
管５の先端に湾曲管６を介して先端構成部７が設
けられており、この湾曲管６は上記手元操作部２
に設けられているアングルノブ８によつて遠隔操
作されるようになつている。また、上記手元操作
部２には接眼部９、操作弁１０，１１および鉗子
口１２が設けられている。このように構成された
内視鏡１の挿入部３には操作部１３ａと軟性管部
１３ｂからなる案内管１３が挿通されている。こ
の案内管１３について詳述すると、１４はたとえ
ばテフロンなどの可撓性チユーブで、この先端は
リング状をなす挿入口体１５の取付部１６に固着
され、基端は円筒状をなす操作口体１７に固着さ
れている。また、上記可撓性チユーブ１４の外周
にはたとえばステンレスなどの帯状体を螺旋状に
巻回して形成した伸縮自在な螺旋管１８が軸方向
に進退自在に嵌合され、さらに、この螺旋管１８
の外周にはたとえばエチレンプロピレンゴムなど
からなる伸縮性を有する被覆チユーブ１９が嵌合
されている。そして、上記螺旋管１８および被覆
チユーブ１９の先端は上記挿入口体１５の取付部
１６に固着され、基端は上記操作口体１７の外側
に進退自在に嵌合された操作部材２０に固着され
ている。さらに、この操作部材２０の一部には摘
み２１を有するロツクねじ２２が螺挿され、この
ロツクねじ２２の先端部と対向する上記操作口体
１７には軸方向に沿つて長溝２３が刻設されてい
る。そして、ロツクねじ２２は長溝２３内に沿つ
て操作部材２０とともに進退するようになつてい
る。

しかして、操作部材２０を手で持ち後退させる
と、螺旋管１８は伸長し、ピツチが大きくなると
ともに被覆チユーブ１９もこれに伴つて伸長して
可撓性が高まる。また、操作部材２０を前進させ
ると螺旋管１８は圧縮し、ピツチが小さくなると
ともに被覆チユーブ１９もこれに伴つて復元して
可撓性が低くなる。したがつて、操作部材２０を
進退することによつて軟性管部１３ｂを任意の可
撓性に変化することができ、内視鏡１の挿入部３
がたとえばＳ字結腸内にある場合には挿入部３は
屈曲しているため上記操作部材２０を後退させて
螺旋管１８のピツチを大きくすることにより軟性
管部１３ｂの可撓性を上げることができる。ま
た、Ｓ字結腸等のたるみを取る場合には逆に操作
部材２０を前進させると螺旋管１８のピツチは小
さくなり、軟性管部１３ｂの可撓性を低下させて
軟性管部１３ｂを直線化できる。なお、軟性管部
１３ｂを適正な可撓性に保持する場合には操作部
材２０を進退させて軟性管部１３ｂを適正な可撓
性に保持した状態でロツクねじ２２を締め付け、
操作部材２０を操作口体１７にロツクすればよ
い。

第３図はこの発明の第２の実施例を示すもの
で、第１の実施例の金属帯状体の螺旋管１８に代
つて金属線状体をコイル状に巻回して構成した螺
旋管２４を用いたものであり、同一構成部分は同
一番号を付して説明を省略する。

この発明は以上説明したように、一端を操作口
体、他端を挿入口体にそれぞれ固定した可撓性チ
ユーブの外周に進退自在な螺旋管と伸縮性のある
被覆チユーブを設け、上記操作口体に設け操作部
材によつて上記螺旋管を伸縮操作して可撓度合を
変化させるようにしたから、可撓性が高まり湾曲
した内視鏡の挿入部においても容易に挿通するこ
とができる。しかも、螺旋管の内周面は可撓性チ
ユーブに被われているため内視鏡の挿入部の損傷
を防止することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの発明の第１の実施例
を示すもので、第１図は使用状態の斜視図、第２
図は案内管の半断面図、第３図はこの発明の第２
の実施例を示す案内管の半断面図である。 １４…可撓性チユーブ、１５…挿入口体、１７
…操作口体、１８，２４…螺旋管、１９…被覆チ
ユーブ、２０…操作部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一端を操作口体、他端を挿入口体にそれぞれ
   固定した可撓性チユーブと、この可撓性チユーブ
   の外側に進退自在に嵌合され外周面に伸縮性を有
   する被覆チユーブを設けた伸縮自在な螺旋管と、
   上記操作口体に設けられ上記螺旋管を伸縮操作し
   可撓度合を変化させる操作部材とを具備したこと
   を特徴とする内視鏡用案内管。