JP3144477B2 - スイッチ回路及び半導体装置 - Google Patents

スイッチ回路及び半導体装置

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JP3144477B2 JP23612997A JP23612997A JP3144477B2 JP 3144477 B2 JP3144477 B2 JP 3144477B2 JP 23612997 A JP23612997 A JP 23612997A JP 23612997 A JP23612997 A JP 23612997A JP 3144477 B2 JP3144477 B2 JP 3144477B2
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    • H03K17/693Switching arrangements with several input- or output-terminals, e.g. multiplexers, distributors

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  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は少なくとも一つの電
界効果トランジスタからなるスイッチ回路及び半導体装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ミリ波帯用の電界効果トランジスタ(以
下、FETと称す)を有するスイッチ回路として、FE
Tのソース−ドレイン間にインダクタが並列に接続され
た半導体装置が有望視されている(伊山ら「インダクタ
内蔵FETスイッチ」通信学会技報Vol.MW-96-
71,pp.21−26,July,1996)。
【0003】図28は従来のスイッチ回路の構成を示す
回路図である。図28において、FET121のソース
−ドレイン間にはインダクタ123が並列に接続され、
FET121がオン/オフすることで第1の端子125
及び第2の端子126間がスイッチとして動作する。こ
こで、FET121は3端子素子であるが、ゲートに十
分な大きさの抵抗器124が接続されている場合、ゲー
トに繋がるバイアス線路はRF的に開放となり、FET
121は等価的に2端子素子として表わすことができ
る。すなわち、FET121がオフのときは容量Cと等
価になり、オンのときは抵抗器Rと等価になる。
【0004】図29は図28に示したFETがオフのと
きの等価回路を示す回路図であり、図30は図28に示
したFETがオンのときの等価回路を示す回路図であ
る。
【0005】図29において、ゲートにピンチオフ電圧
以下の電圧を印加しFET121をオフにすると、第1
の端子125及び第2の端子126間は容量Cとインダ
クタLとが並列に接続された回路と等価となる。このと
き、第1の端子125及び第2の端子126間のアイソ
レーションIsは次式で表わすことができる。
【0006】
【数1】 ここで、並列に接続された容量CとインダクタLの共振
周波数f0 は、
【0007】
【数2】 となり、共振周波数f0の信号が入力されたときに第1
の端子125から第2の端子126に透過する電力がゼ
ロになる。また、このときのアイソレーションIsは理
想的には無限大となる。
【0008】しかしながら、第1の端子125から入力
された信号の周波数が共振周波数f0 から少しでもずれ
ていると、アイソレーションIsが大きく劣化する。図
28に示した従来の半導体装置では、共振周波数f0 =
37GHzでアイソレーションIsが10dBである
が、周波数が35GHzになるとアイソレーションは7
dBに劣化する。
【0009】一方、FET121をオンにすると、図3
0に示すように第1の端子125及び第2の端子126
間は抵抗RとインダクタLが並列に接続された回路と等
価になる。このとき、第1の端子125から第2の端子
126に透過する電力は、第1の端子125及び第2の
端子126のインピーダンスをそれぞれZ0 とすると、
【0010】
【数3】 で求めることができる。このときの挿入損失ILはゼロ
から周波数fが大きくなるにしたがい
【0011】
【数4】 に近づいていく。図28に示した従来のスイッチ回路の
挿入損失は37GHzで1.3dBであった。
【0012】ところで、従来のスイッチ回路において、
例えば94GHzの信号に対する挿入損失とアイソレー
ションIsの値は、理想的には式(1)と式(3)を使
って計算できる。図31はその計算結果を示すグラフで
ある。図31に示したグラフによれば、L=100p
H、C=0.03pFで、共振周波数f0 が92GHz
となる。このとき、アイソレーションIsが20dB以
上となる周波数範囲をこの回路の有効帯域と定義する
と、図28に示したスイッチ回路の有効帯域は5.3G
Hzとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
スイッチ回路では有効帯域が狭くなるという問題があっ
た。
【0014】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、60G
Hz以上の高い周波数でもスイッチ回路として高性能を
維持したまま広い有効帯域を得ることができるスイッチ
回路及び半導体装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のスイッチ回路は、直列に接続された二つの電界
効果トランジスタと、二つの前記電界効果トランジスタ
の接続部位に一端が接続され、他端が接地されたインダ
クタと、によって単位回路が構成され、一つまたは直列
に接続された二つ以上の前記単位回路を備え、前記電界
効果トランジスタのゲートがそれぞれ共通に接続され
て、前記電界効果トランジスタのオンオフを制御するた
めのバイアス電圧が抵抗器を介してそれぞれのゲートに
等しく印加され、前記電界効果トランジスタがオフのと
きに前記インダクタとによってハイパスフィルタが構成
されて前記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を通過
させるオン状態となり、前記電界効果トランジスタがオ
ンのときに前記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を
遮断するオフ状態となるものである。
【0016】このとき、前記インダクタは、半導体基板
に設けられたビアホールであってもよく、前記電界効果
トランジスタのソースあるいはドレインの少なくとも一
方に、インダクタとして動作する伝送線路が接続されて
いてもよい。
【0017】また、本発明のスイッチ回路の他の構成
は、電界効果トランジスタと、前記電界効果トランジス
タのソースに一端が接続され、他端が接地された第1の
インダクタと、前記電界効果トランジスタのドレインに
一端が接続され、他端が接地された第2のインダクタ
と、によって単位回路が構成され、一つまたは直列に接
続された二つ以上の前記単位回路を備え、前記電界効果
トランジスタのゲートがそれぞれ共通に接続されて、前
記電界効果トランジスタのオンオフを制御するためのバ
イアス電圧が抵抗器を介してそれぞれのゲートに等しく
印加され、前記電界効果トランジスタがオフのときに前
記インダクタとによってハイパスフィルタが構成され
前記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を通過させる
オン状態となり、前記電界効果トランジスタがオンのと
きに前記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を遮断す
るオフ状態となるものである。
【0018】あるいは、電界効果トランジスタと、前記
電界効果トランジスタのソースに直列に接続される、イ
ンダクタとして動作する第1の伝送線路及び第2の伝送
線路と、前記電界効果トランジスタのドレインに直列に
接続される、インダクタとして動作する第3の伝送線路
及び第4の伝送線路と、前記第1の伝送線路及び前記第
2の伝送線路の接続部位に一端が接続され、他端が接地
された第1のインダクタと、前記第3の伝送線路及び前
記第4の伝送線路の接続部位に一端が接続され、他端が
接地された第2のインダクタと、によって単位回路が構
成され、一つまたは直列に接続された二つ以上の前記単
位回路を備え、前記電界効果トランジスタのゲートがそ
れぞれ共通に接続されて、前記電界効果トランジスタの
オンオフを制御するためのバイアス電圧が抵抗器を介し
てそれぞれのゲートに等しく印加され、前記電界効果ト
ランジスタがオフのときに前記インダクタとによってハ
イパスフィルタが構成されて前記ハイパスフィルタの通
過帯域内の信号を通過させるオン状態となり、前記電界
効果トランジスタがオンのときに前記ハイパスフィルタ
の通過帯域内の信号を遮断するオフ状態となるものであ
る。
【0019】このとき、前記インダクタは、半導体基板
に設けられたビアホールであってもよい。
【0020】また、上記したいずれかのスイッチ回路を
複数備え、該スイッチ回路のそれぞれの一端を共通に
し、該スイッチ回路毎に異なった前記バイアス電圧が印
加可能なスイッチ回路を構成してもよい。
【0021】一方、本発明の半導体装置は、ソース電極
及びドレイン電極がゲート電極を挟んで配置され、前記
ソース電極またはドレイン電極のいずれか一方を共有電
極とすることで直列に接続された二つの電界効果トラン
ジスタと、前記共有電極と接地電位を接続するために半
導体基板に設けられる、インダクタとして動作するビア
ホールと、によって単位素子が構成され、前記ソース電
極またはドレイン電極のいずれか一方を前記共有電極と
することで一つまたは直列に接続された二つ以上の前記
単位素子を備え、前記ゲート電極がそれぞれ共通に接続
されて、前記電界効果トランジスタのオンオフを制御す
るためのバイアス電圧をそれぞれのゲート電極に等しく
印加するためのゲートバイアス線に抵抗器を備え、前記
電界効果トランジスタがオフのときに前記ビアホールと
によってハイパスフィルタが構成されて前記ハイパスフ
ィルタの通過帯域内の信号を通過させるオン状態とな
り、前記電界効果トランジスタがオンのときに前記ハイ
パスフィルタの通過帯域内の信号を遮断するオフ状態と
なるものである。
【0022】
【0023】また、本発明の半導体装置の他の構成は、
ソース電極及びドレイン電極がゲート電極を挟んで配置
された電界効果トランジスタと、前記ソース電極と接地
電位を接続するために半導体基板に設けられる、インダ
クタとして動作する第1のビアホールと、前記ドレイン
電極と接地電位を接続するために半導体基板に設けられ
る、インダクタとして動作する第2のビアホールと、に
よって単位素子が構成され、前記ソース電極またはドレ
イン電極のいずれか一方を前記共有電極とすることで
つまたは直列に接続された二つ以上の前記単位素子を備
え、前記ゲート電極がそれぞれ共通に接続されて、前記
電界効果トランジスタのオンオフを制御するためのバイ
アス電圧をそれぞれのゲート電極に等しく印加するため
のゲートバイアス線に抵抗器を備え、前記電界効果トラ
ンジスタがオフのときに前記ビアホールとによってハイ
パスフィルタが構成されて前記ハイパスフィルタの通過
帯域内の信号を通過させるオン状態となり、前記電界効
果トランジスタがオンのときに前記ハイパスフィルタの
通過帯域内の信号を遮断するオフ状態となるものであ
る。
【0024】あるいは、インダクタとして動作する第1
の伝送線路及び第2の伝送線路の機能を備えたソース電
極、及びインダクタとして動作する第3の伝送線路及び
第4の伝送線路の機能を備えたドレイン電極がゲート電
極を挟んで配置された電界効果トランジスタと、前記第
1の伝送線路及び第2の伝送線路の接続点と接地電位を
接続するために半導体基板に設けられる、インダクタと
して動作する第1のビアホールと、前記第3の伝送線路
及び第4の伝送線路の接続点と接地電位を接続するため
に半導体基板に設けられる、インダクタとして動作する
第2のビアホールと、によって単位素子が構成され、前
記ソース電極またはドレイン電極のいずれか一方を前記
共有電極とすることで一つまたは直列に接続された二つ
以上の前記単位素子を備え、前記ゲート電極がそれぞれ
共通に接続されて、前記電界効果トランジスタのオンオ
フを制御するためのバイアス電圧をそれぞれのゲート電
極に等しく印加するためのゲートバイアス線に抵抗器を
備え、前記電界効果トランジスタがオフのときに前記ビ
アホールとによってハイパスフィルタが構成されて前記
ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を通過させるオン
状態となり、前記電界効果トランジスタがオンのときに
前記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を遮断するオ
フ状態となるものである。
【0025】ここで、前記半導体装置は、前記ビアホー
ルと前記共有電極がインダクタンスとして動作する伝送
路で接続されていてもよく、上記記載のいずれかの半導
体装置を複数備え、該半導体装置のそれぞれの一端を共
通にし、該半導体装置毎に異なった前記バイアス電圧が
印加可能なゲートバイアス線にそれぞれ抵抗素子を備え
た半導体装置を構成してもよい。
【0026】上記のように構成されたスイッチ回路及び
半導体装置では、電界効果トランジスタはオフのときに
容量として動作するため、この容量とビアホールあるい
は伝送線路で形成されたインダクタとによってT型ある
いはπ型ハイパスフィルタが構成される。したがって、
低挿入損失で広帯域特性を備えたオン状態が実現され
る。
【0027】一方、電界効果トランジスタはオンのとき
に抵抗として動作するため、この抵抗による損失によっ
て高いアイソレーションで広帯域特性を有するオフ状態
が実現される。
【0028】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。
【0029】(第1の実施の形態)図1は本発明のスイ
ッチ回路の第1の実施の形態の構成要素である単位回路
の構成を示す回路図であり、図2は本発明のスイッチ回
路の第1の実施の形態の構成を示す回路図である。ま
た、図3は図1に示したFETがオフのときの等価回路
を示す回路図であり、図4は図1に示したFETがオン
のときの等価回路を示す回路図である。
【0030】図1において、単位回路は、第1のFET
1、第2のFET2及びインダクタ3によって構成され
ている。第1のFET1のドレインあるいはソースと、
第2のFET2のソースあるいはドレインが接続され、
第1のFET1及び第2のFET2は直列に接続されて
いる。第1のFET1及び第2のFET2の接続点Aに
はインダクタ3の一端が接続され、インダクタ3の他端
は接地されている。また、第1のFET1のゲート及び
第2のFET2のゲートは共通に接続され、抵抗器4が
接続されている。
【0031】図2において、本実施の形態のスイッチ回
路は、図1に示した単位回路が複数個直列に接続されて
構成されている。各単位回路の構成要素であるFETの
ゲートはそれぞれ共通に接続され、抵抗器4を介してそ
れぞれに等しいバイアス電圧が印加される。また、スイ
ッチ回路の両端は第1の端子5及び第2の端子6に接続
されている。
【0032】このような構成において、各FETがオフ
のとき、各単位回路は図3に示すT型ハイパスフィルタ
と等価となるため、第1の端子5及び第2の端子6間
(スイッチ回路)には低挿入損失で広帯域特性を備えた
オン状態が実現される。
【0033】一方、各FETがオンのとき、各単位回路
は図4に示すような回路と等価となり、直列に接続され
た複数のFETの各抵抗によって第1の端子5及び第2
の端子6間(スイッチ回路)には高いアイソレーション
で広帯域特性を有するオフ状態が実現される。
【0034】なお、一つの単位回路で十分なアイソレー
ションを得ることができる場合は(例えば抵抗値が十分
な大きさのとき)、単位回路を複数個設ける必要はな
い。この場合でも、スイッチがオンのときはT型ハイパ
スフィルタを形成するため、低挿入損失と広帯域特性と
が損なわれることはない。なお、設計に際して第1の端
子5及び第2の端子6間の周波数特性はFETの容量と
インダクタの値で決定される。
【0035】次に、本実施の形態のスイッチ回路を形成
した半導体装置について図5を用いて説明する。
【0036】本実施の形態の半導体装置は、図1に示し
たスイッチ回路を基に、ゲート長が0.15μm、ゲー
ト幅が100μmのAlGaAs系ヘテロ接合のFET
を8個直列に接続して構成した。また、FETがオフの
ときの容量は30fF、インダクタンスは13pHであ
る。この半導体装置のスイッチ特性を図5に示す。
【0037】図5は本発明の半導体装置の第1の実施の
形態の周波数特性を示すグラフである。図5に示すよう
に、本実施の形態の半導体装置は、300GHzから5
00GHzの広い周波数範囲で、挿入損失が2.3dB
以下、アイソレーションが44dB以上の特性を得た。
また、有効帯域は200GHzであった。
【0038】(第2の実施の形態)図6は本発明のスイ
ッチ回路の第2の実施の形態の構成要素である単位回路
の構成を示す回路図であり、図7は本発明のスイッチ回
路の第2の実施の形態の構成を示す回路図である。
【0039】図6において、単位回路は、ドレインにイ
ンダクタとして動作する第1の伝送線路17が接続さ
れ、ソースにインダクタとして動作する第2の伝送線路
18がそれぞれ接続された第1のFET11及び第2の
FET12と、インダクタ13とによって構成されてい
る。第1のFET11及び第2のFET12は第2の伝
送線路18を介して直列に接続され、それらの接続点A
にはインダクタ13の一端が接続され、インダクタ13
の他端は接地されている。また、第1のFET11のゲ
ート及び第2のFET12のゲートは共通に接続され、
抵抗器14が接続されている。
【0040】図7において、本実施の形態のスイッチ回
路は、図6に示した単位回路が複数個直列に接続されて
構成されている。各単位回路の構成要素であるFETの
ゲートはそれぞれ共通に接続され、抵抗器14を介して
それぞれに等しいバイアス電圧が印加される。また、ス
イッチ回路の両端は第1の端子15及び第2の端子16
に接続されている。
【0041】このような構成において、本実施の形態の
スイッチ回路は、第1の実施の形態と同様に、各FET
がオフのとき、各単位回路はT型ハイパスフィルタと等
価となるため、第1の端子15及び第2の端子16間に
は低挿入損失で広帯域特性を備えたオン状態が実現され
る。
【0042】一方、各FETがオンのとき、直列に接続
された複数のFETの各抵抗によって第1の端子15及
び第2の端子16間には高いアイソレーションで広帯域
特性を有するオフ状態が実現される。
【0043】なお、設計に際して第1の端子15及び第
2の端子16間の周波数特性はFETの容量とインダク
タで決定される。
【0044】次に、本実施の形態のスイッチ回路を形成
した半導体装置について図8〜図10を用いて説明す
る。
【0045】本実施の形態の半導体装置は、図7に示し
たスイッチ回路を基に、ゲート長が0.15μm、ゲー
ト幅が100μmのAlGaAs系ヘテロ接合のFET
と、長さ5μm、幅100μmの第1の伝送線路17
と、長さ150μm、幅100μmの第2の伝送線路1
8とからなる単位回路を10個直列に接続して構成し
た。なお、FETのオフ時の容量は30fF、インダク
タンスは13pHである。図8は本発明の半導体装置の
第2の実施の形態の構造を示す平面図である。
【0046】図8において、FETはゲート電極22を
挟んでドレイン電極23及びソース電極24が両側に配
置されて構成される。なお、ドレイン電極23及びソー
ス電極24はそれぞれ伝送線路としても機能する。
【0047】また、二つのFETのソース電極24どう
しが接続され、接続された二つのソース電極24の接続
部位は、インダクタ13として機能するビアホール20
を介して接地金属が一面に配された半導体基板の裏面に
接続される。これら伝送線路を含む二つののFET及び
ビアホール20によって単位素子が形成され、単位素子
を10個直列に配置することで本実施の形態の半導体装
置が形成される。
【0048】また、各FETのゲート電極22はそれぞ
れ共通に接続され、バイアス線路上に設けられた抵抗器
14を介してそれぞれに等しいバイアス電圧が印加され
る。また、半導体装置の両端には不図示の第1の端子1
5及び第2の端子16が接続される。
【0049】図9は図8に示した半導体装置の周波数特
性を示すグラフである。図9に示すように、本実施の形
態の半導体装置は、84GHzから98GHzの広い周
波数範囲で挿入損失1.8dB以下、アイソレーション
34dB以上の特性を得た。また、有効帯域は14GH
zであった。
【0050】図10は本発明の半導体装置の第2の実施
の形態の単位素子を6個直列に接続した場合の周波数特
性を示すグラフである。図10に示すように、本実施の
形態の単位素子を6個直列に接続した半導体装置は、8
3GHzから97GHzの広い周波数範囲で挿入損失が
1.7dB以下、アイソレーションが25dB以上の特
性を得た。また、有効帯域は14GHzであった。
【0051】なお、図9及び図10のグラフを比較して
明らかなように、単位素子の数が少なくなると、オフ状
態における抵抗値が小さくなるため、アイソレーション
が劣化する傾向にある。
【0052】(第3の実施の形態)図11は本発明のス
イッチ回路の第3の実施の形態の構成要素である単位回
路の構成を示す回路図であり、図12は本発明のスイッ
チ回路の第3の実施の形態の構成を示す回路図である。
【0053】図11において、単位回路は、ドレインに
第1の伝送線路37が接続され、ソースに第2の伝送線
路38がそれぞれ接続された第1のFET31及び第2
のFET32と、第3の伝送線路39と、インダクタ3
3とによって構成される。なお、本実施の形態ではイン
ダクタ33としてビアホール40を用いている。第1の
FET31及び第2のFET32は第2の伝送線路38
を介して直列に接続され、それらの接続点Aには第3の
伝送線路39及びビアホール40が直列に接続され、ビ
アホール40の他端(第3の伝送線路39と接続されな
い側)は接地されている。また、第1のFET31のゲ
ート及び第2のFET32のゲートは共通に接続され、
抵抗器34が接続されている。
【0054】図12において、本実施の形態のスイッチ
回路は、図11に示した単位回路が複数個直列に接続さ
れて構成されている。各単位回路の構成要素であるFE
Tのゲートはそれぞれ共通に接続され、抵抗器34を介
してそれぞれに等しいバイアス電圧が印加される。ま
た、スイッチ回路の両端は第1の端子35及び第2の端
子36に接続されている。
【0055】このような構成において、本実施の形態の
スイッチ回路は、第1の実施の形態及び第2の実施の形
態と同様に、各FETがオフのとき、各単位回路はT型
ハイパスフィルタと等価となるため、第1の端子35及
び第2の端子36間には低挿入損失で広帯域特性を備え
たオン状態が実現される。
【0056】一方、各FETがオンのとき、直列に接続
された複数のFETの各抵抗によって第1の端子35及
び第2の端子36間には高いアイソレーションで広帯域
特性を有するオフ状態が実現される。
【0057】なお、第1の端子35及び第2の端子36
間の周波数特性は各FETの容量と第1の伝送線路3
7、第2の伝送線路38、及び第3の伝送線路39のそ
れぞれの幅と長さによって決定される。
【0058】次に、本実施の形態のスイッチ回路を形成
した半導体装置について図13及び図14を用いて説明
する。
【0059】本実施の形態の半導体装置は、図12に示
したスイッチ回路を基に、ゲート長が0.15μm、ゲ
ート幅が100μmのAlGaAs系ヘテロ接合のFE
Tと、長さ5μm、幅100μmの第1の伝送線路37
と、長さ5μm、幅100μmの第2の伝送線路38
と、長さ150μm、幅25μmの第3の伝送線路39
と、長さ50μm、幅50μmの大きさの電極の下に形
成された13pHのインダクタンスを有するビアホール
40とからなる単位素子を10個直列に接続して構成し
た。なお、FETのオフ時の容量は30fF、インダク
タンスは13pHである。
【0060】図13は本発明の半導体装置の第3の実施
の形態の構造を示す平面図である。
【0061】図13において、FETはゲート電極42
を挟んでドレイン電極43及びソース電極44が両側に
配置されて構成される。なお、ドレイン電極43及びソ
ース電極44はそれぞれ伝送線路としても機能する。
【0062】また、二つのFETのソース電極44どう
しが接続され、接続された二つのソース電極44の接続
部位は、第3の伝送線路39とインダクタ33として機
能するビアホール40を介して接地金属が一面に配され
た半導体基板の裏面に接続される。これら伝送線路を含
む二つののFET、第3の伝送線路39、及びビアホー
ル40によって単位素子が形成され、単位素子を10個
直列に配置することで本実施の形態の半導体装置が形成
される。
【0063】また、各FETのゲート電極42はそれぞ
れ共通に接続され、バイアス線路上に設けられた抵抗器
34を介してそれぞれに等しいバイアス電圧が印加され
る。また、半導体装置の両端には不図示の第1の端子3
5及び第2の端子36が接続される。
【0064】図14は図13に示した半導体装置の周波
数特性を示すグラフである。図14に示すように、本実
施の形態の半導体装置は、59GHzから71GHzの
広い周波数範囲で挿入損失が2.6dB以下、アイソレ
ーションが22.5dB以上の特性を得た。また、有効
帯域は12GHzであった。
【0065】(第4の実施の形態)図15は本発明のス
イッチ回路の第4の実施の形態の構成要素である単位回
路の構成を示す回路図であり、図16は本発明のスイッ
チ回路の第4の実施の形態の構成を示す回路図である。
【0066】図15において、本実施の形態の単位回路
は、第3の実施の形態で示した単位回路から第1の伝送
線路を除いた構成である。単位回路は、ソースに第2の
伝送線路58がそれぞれ接続された第1のFET51及
び第2のFET52と、第3の伝送線路59と、インダ
クタ53とによって構成される。なお、本実施の形態で
はインダクタ53としてビアホール60を用いている。
第1のFET51及び第2のFET52は第2の伝送線
路58を介して直列に接続され、それらの接続点Aには
第3の伝送線路59及びビアホール60が直列に接続さ
れ、ビアホール60の他端(第3の伝送線路59と接続
されない側)は接地されている。また、第1のFET5
1のゲート及び第2のFET52のゲートは共通に接続
され、抵抗器54が接続されている。
【0067】図16において、本実施の形態のスイッチ
回路は、図15に示した単位回路が複数個直列に接続さ
れて構成されている。各単位回路の構成要素であるFE
Tのゲートはそれぞれ共通に接続され、抵抗器54を介
してそれぞれに等しいバイアス電圧が印加される。ま
た、回路の両端は第1の伝送線路57を介して第1の端
子55及び第2の端子56に接続されている。
【0068】このような構成において、本実施の形態の
スイッチ回路は、第1の実施の形態〜第3の実施の形態
と同様に、各FETがオフのとき、各単位回路はT型ハ
イパスフィルタと等価となるため、第1の端子55及び
第2の端子56間には低挿入損失で広帯域特性を備えた
オン状態が実現される。
【0069】一方、各FETがオンのとき、直列に接続
された複数のFETの各抵抗によって第1の端子55及
び第2の端子56間には高いアイソレーションで広帯域
特性を有するオフ状態が実現される。なお、第1の端子
55及び第2の端子56間の周波数特性は各FETの容
量と第2の伝送線路58、及び第3の伝送線路59のそ
れぞれの幅と長さによって決定される。
【0070】次に、本実施の形態のスイッチ回路を形成
した半導体装置について図17及び図18を用いて説明
する。
【0071】本実施の形態の半導体装置は、図16に示
したスイッチ回路を基に、ゲート長が0.15μm、ゲ
ート幅が100μmのAlGaAs系ヘテロ接合のFE
Tと、長さ5μm、幅100μmの第1の伝送線路57
と、長さ5μm、幅100μmの第2の伝送線路58
と、長さ150μm、幅25μmの第3の伝送線路59
と、長さ50μm、幅50μmの大きさの電極の下に形
成された13pHのインダクタンスを有するビアホール
60とからなる単位素子を10個直列に接続して構成し
た。なお、FETのオフ時の容量は30fF、インダク
タンスは13pHである。
【0072】図17は本発明の半導体装置の第4の実施
の形態の構造を示す平面図である。
【0073】図17において、FETはゲート電極62
の片側にソース電極64が配置されて構成される。な
お、ソース電極64は伝送線路としても機能する。
【0074】また、二つのFETのソース電極64どう
しが接続され、接続された二つのソース電極64の接続
部位は、第3の伝送線路59とインダクタ53として機
能するビアホール40とを介して接地金属が一面に配さ
れた半導体基板の裏面に接続される。これら伝送線路を
含む二つののFET、第3の伝送線路59、及びビアホ
ール60によって単位素子が形成され、単位素子を10
個直列に配置することで本実施の形態の半導体装置が形
成される。
【0075】また、各FETのゲート電極62はそれぞ
れ共通に接続され、バイアス線路上に設けられた抵抗器
54を介してそれぞれに等しいバイアス電圧が印加され
る。また、半導体装置の両端には第1の伝送線路57と
しても機能するドレイン電極63を介して不図示の第1
の端子55及び第2の端子56に接続されている。な
お、図17では半導体装置の両端に配置されたFETを
除く他のFETにはドレイン電極が形成されていない
が、ドレイン領域はゲート電極が2本連続して配置され
た間に形成されている。
【0076】図18は図17に示した半導体装置の周波
数特性を示すグラフである。図18に示すように本実施
の形態の半導体装置は、58GHzから73GHzの広
い周波数範囲で挿入損失が2.6dB以下、アイソレー
ションが23dB以上の特性を得た。また、有効帯域は
15GHzであった。
【0077】(第5の実施の形態)図19は本発明のス
イッチ回路の第5の実施の形態の構成要素である単位回
路の構成を示す回路図であり、図20は本発明のスイッ
チ回路の第5の実施の形態の構成を示す回路図である。
【0078】図19において、本実施の形態の単位回路
は、ソース及びドレインに、それぞれ一端が接地された
インダクタ73が接続されたFET71によって構成さ
れる。また、FET71のゲートには抵抗器74が接続
されている。
【0079】図20において、本実施の形態の半導体装
置は図19に示した単位回路が複数個直列に接続されて
構成されている。各単位回路の構成要素であるFETの
ゲートはそれぞれ共通に接続され、抵抗器74を介して
それぞれに等しいバイアス電圧が印加される。また、ス
イッチ回路の両端はそれぞれ第1の端子75及び第2の
端子76に接続されている。
【0080】このような構成において、第5の実施の形
態は、各FETがオフのとき、各単位回路はπ型ハイパ
スフィルタと等価となるため、第1の端子75及び第2
の端子76間には第1の実施の形態と同様に低挿入損失
で広帯域特性を備えたオン状態が実現される。
【0081】一方、各FETがオンのとき、第1の実施
の形態と同様に直列に接続された複数のFETの各抵抗
によって第1の端子75及び第2の端子76間には高い
アイソレーションで広帯域特性を有するオフ状態が実現
される。なお、第1の端子75及び第2の端子76間の
周波数特性は各FETの容量とインダクタの値によって
決定される。
【0082】次に、本実施の形態のスイッチ回路を形成
した半導体装置について図21を用いて説明する。
【0083】本実施の形態の半導体装置は、図20に示
したスイッチ回路を基に、ゲート長が0.15μm、ゲ
ート幅が100μmのAlGaAs系ヘテロ接合のFE
Tからなる単位回路を8個直列に接続して構成する。な
お、FETのオフ時の容量は30fF、インダクタンス
は13pHである。
【0084】図21は本発明の半導体装置の第5の実施
の形態の周波数特性を示すグラフである。図21に示す
ように本実施の形態の半導体装置は、183GHzから
235GHzの広い周波数範囲で挿入損失が1.1dB
以下、アイソレーションが28.7dB以上の特性を得
た。また、有効帯域は52GHzであった。
【0085】(第6の実施の形態)図22は本発明のス
イッチ回路の第6の実施の形態の構成要素である単位回
路の構成を示す回路図であり、図23は本発明のスイッ
チ回路の第6の実施の形態の構成を示す回路図である。
【0086】図22において、本実施の形態の単位回路
は、ソースに第1の伝送線路87及び第3の伝送線路が
直列に接続され、ドレインに第2の伝送線路88及び第
4の伝送線路82が直列に接続されたFET81と、二
つのインダクタ83とによって構成されている。第1の
伝送線路87と第3の伝送線路89の接続点及び第2の
伝送線路88と第4の伝送線路82の接続点にはそれぞ
れインダクタ83の一端が接続され、インダクタ83の
他端は接地されている。
【0087】図23において、本実施の形態の半導体装
置は図22に示した単位回路が複数個直列に接続されて
構成されている。各単位回路の構成要素であるFETの
ゲートはそれぞれ共通に接続され、抵抗器84を介して
それぞれに等しいバイアス電圧が印加される。また、ス
イッチ回路の両端はそれぞれ第1の端子85及び第2の
端子86に接続されている。
【0088】このような構成において、第6の実施の形
態は、第5の実施の形態と同様に、各FETがオフのと
き、各単位回路はπ型ハイパスフィルタと等価となるた
め、第1の端子85及び第2の端子86間には低挿入損
失で広帯域特性を備えたオン状態が実現される。
【0089】一方、各FETがオンのとき、直列に接続
された複数のFETの各抵抗によって第1の端子85及
び第2の端子86間には高いアイソレーションで広帯域
特性を有するオフ状態が実現される。なお、第1の端子
85及び第2の端子86間の周波数特性は各FETの容
量及びインダクタの値と、第1の伝送線路87、第2の
伝送線路88、第3の伝送線路89、及び第4の伝送線
路82の長さ及び幅によって決定される。
【0090】次に、本実施の形態のスイッチ回路を形成
した半導体装置について図24及び図25を用いて説明
する。
【0091】本実施の形態の半導体装置は、図23に示
したスイッチ回路を基に、ゲート長が0.15μm、ゲ
ート幅が100μmのAlGaAs系ヘテロ接合のFE
Tと、長さ150μm、幅100μmの第1の伝送線路
87〜第4の伝送線路82からなる単位回路を10個直
列に接続して構成する。なお、FETのオフ時の容量は
30fF、インダクタンスは13pHである。また半導
体基板の厚さは40μmである。
【0092】図24は本発明の半導体装置の第6の実施
の形態の構造を示す平面図である。
【0093】図24において、FETはゲート電極92
を挟んでドレイン電極93及びソース電極94が両側に
配置されて構成される。なお、ドレイン電極93及びソ
ース電極94はそれぞれ伝送線路としても機能する。
【0094】また、伝送線路でもあるFETのソース電
極94及びドレイン電極93は、インダクタ83として
機能するビアホール90を介して接地金属が一面に配さ
れた半導体基板の裏面に接続される。これら伝送線路を
含むFET及びビアホール90によって単位素子が形成
され、単位素子を10個直列に配置することで本実施の
形態の半導体装置が形成される。
【0095】また、各FETのゲート電極92はそれぞ
れ共通に接続され、バイアス線路上に設けられた抵抗器
84を介してそれぞれに等しいバイアス電圧が印加され
る。また、半導体装置の両端には不図示の第1の端子8
5及び第2の端子86が接続される。
【0096】図25は図24に示した半導体装置の周波
数特性を示すグラフである。破線で示した特性は単位素
子を10個直列に接続した場合の周波数特性である。こ
のとき、134GHzから160GHzの広い周波数範
囲で挿入損失が3.5dB以下、アイソレーションが1
40dB以上の特性を得た。また、有効帯域は26GH
zであった。一方、実線で示した特性は単位素子を5個
直列に接続した場合の周波数特性である。このとき、1
34GHzから162GHzの広い周波数範囲で挿入損
失が3.5dB以下、アイソレーションが68.6dB
以上の特性を得た。また、有効帯域は28GHzであっ
た。
【0097】(第7の実施の形態)図26は本発明のス
イッチ回路の第7の実施の形態の構成を示す回路図であ
る。
【0098】図26において、本実施の形態のスイッチ
回路は、図23に示した第6の実施の形態のスイッチ回
路を二つ用い、それぞれの一方の端子を共有した構成と
なっている。
【0099】すなわち、本実施の形態のスイッチ回路
は、図22に示した単位回路が複数個直列に接続された
第1のスイッチ回路101及び第2のスイッチ回路10
2によって構成されている。また、第1のスイッチ回路
101及び第2のスイッチ回路102の一端は第1の端
子105に接続され、第1のスイッチ回路101の他端
は第2の端子106に、第2のスイッチ回路102の他
端は第3の端子107にそれぞれ接続されている。
【0100】また、第1のスイッチ回路101の構成要
素である各FETのゲートは共通に接続され、第1の抵
抗器103を介してそれぞれ等しいバイアス電圧が印加
される。同様に、第2のスイッチ回路102の構成要素
である各FETのゲートは共通に接続され、第2の抵抗
器104を介してそれぞれ等しいバイアス電圧が印加さ
れる。
【0101】この第1のスイッチ回路101に印加する
バイアス電圧及び第2のスイッチ回路102に印加する
バイアス電圧を相補的に切り換えることで、RF信号の
経路を切り換えることができる。
【0102】ところで、第1の実施の形態から第6の実
施の形態までは単極単投型のスイッチ回路を示したもの
であり、それに対して本実施の形態では単極双投型のス
イッチ回路の構成を示している。なお、第1の実施の形
態〜第6の実施の形態で示したスイッチ回路を複数個用
い、それらの一方の端子を共有にすると複数のRF経路
を切り換えることができる任意の多極多投型のスイッチ
回路を構成することができる。
【0103】次に、本実施の形態のスイッチ回路を形成
した半導体装置について図27を用いて説明する。
【0104】図27は本発明の半導体装置の構造を示す
平面図である。
【0105】本実施の形態の半導体装置は、第6の実施
の形態と同一のFETを用いて形成する。なお、第6の
実施の形態では単位素子を10個あるいは5個直列に接
続した場合を示したが、本実施の形態では5個の単位素
子を直列に接続した場合を示す。
【0106】図27において、半導体装置には第1のス
イッチ回路101及び第2のスイッチ回路102が直列
に形成される。第1のスイッチ回路101及び第2のス
イッチ回路102の接続部位には伝送線路115が接続
され、伝送線路115は不図示の第1の端子105と接
続される。また、第1のスイッチ回路101の他端(第
2のスイッチ回路102と接続されない側)は不図示の
第2の端子106と接続され、第2のスイッチ回路10
2の他端(第1のスイッチ回路101と接続されない
側)は不図示の第3の端子107と接続される。
【0107】FETはゲート電極112を挟んでドレイ
ン電極113及びソース電極114が両側に配置されて
構成される。なお、ドレイン電極113及びソース電極
114はそれぞれ伝送線路としても機能する。
【0108】また、伝送線路でもあるFETのソース電
極114及びドレイン電極113は、インダクタとして
機能するビアホール120を介して接地金属が一面に配
された半導体基板の裏面に接続される。これら伝送線路
を含むFET及びビアホール120によって単位素子が
形成され、単位素子を5個直列に配置することで本実施
の形態の半導体装置が形成される。
【0109】また、各単位回路の構成要素であるFET
のゲート電極112はスイッチ回路毎にそれぞれ共通に
接続され、第1のスイッチ回路101では第1の抵抗器
103を介してそれぞれに等しいバイアス電圧が印加さ
れる。同様に第2のスイッチ回路102では第2の抵抗
器104を介してそれぞれに等しいバイアス電圧が印加
される。
【0110】なお、本実施の形態では、第6の実施の形
態で示したスイッチ回路及び半導体装置を用いて単極双
投型のスイッチ回路を構成する場合を示しているが、第
1の実施の形態〜第5の実施の形態のどのスイッチ回路
及び半導体装置を用いても同様のスイッチ回路を構成す
ることができる。
【0111】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0112】本発明のスイッチ回路及び半導体装置によ
れば、FETがオンのときは低挿入損失のオン状態が得
られ、FETがオフのときは高いアイソレーションのオ
フ状態が得られるスイッチ回路が構成される。また、従
来のスイッチ回路に比べて広い有効帯域を得られ、例え
ば、同じ周波数帯で2.6倍以上の広い有効帯域が得ら
れ、100GHz以上の高い周波数でもその高性能及び
広い有効帯域を有するスイッチ回路を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスイッチ回路の第1の実施の形態の構
成要素である単位回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明のスイッチ回路の第1の実施の形態の構
成を示す回路図である。
【図3】図1に示したFETがオフのときの等価回路を
示す回路図である。
【図4】図1に示したFETがオンのときの等価回路を
示す回路図である。
【図5】本発明の半導体装置の第1の実施の形態の周波
数特性を示すグラフである。
【図6】本発明のスイッチ回路の第2の実施の形態の構
成要素である単位回路の構成を示す回路図である。
【図7】本発明のスイッチ回路の第2の実施の形態の構
成を示す回路図である。
【図8】本発明の半導体装置の第2の実施の形態の構造
を示す平面図である。
【図9】図8に示した半導体装置の周波数特性を示すグ
ラフである。
【図10】本発明の半導体装置の第2の実施の形態の単
位素子を6個直列に接続した場合の周波数特性を示すグ
ラフである。
【図11】本発明のスイッチ回路の第3の実施の形態の
構成要素である単位回路の構成を示す回路図である。
【図12】本発明のスイッチ回路の第3の実施の形態の
構成を示す回路図である。
【図13】本発明の半導体装置の第3の実施の形態の構
造を示す平面図である。
【図14】図13に示した半導体装置の周波数特性を示
すグラフである。
【図15】本発明のスイッチ回路の第4の実施の形態の
構成要素である単位回路の構成を示す回路図である。
【図16】本発明のスイッチ回路の第4の実施の形態の
構成を示す回路図である。
【図17】本発明の半導体装置の第4の実施の形態の構
造を示す平面図である。
【図18】図17に示した半導体装置の周波数特性を示
すグラフである。
【図19】本発明のスイッチ回路の第5の実施の形態の
構成要素である単位回路の構成を示す回路図である。
【図20】本発明のスイッチ回路の第5の実施の形態の
構成を示す回路図である。
【図21】本発明の半導体装置の第5の実施の形態の周
波数特性を示すグラフである。
【図22】本発明のスイッチ回路の第6の実施の形態の
構成要素である単位回路の構成を示す回路図である。
【図23】本発明のスイッチ回路の第6の実施の形態の
構成を示す回路図である。
【図24】本発明の半導体装置の第6の実施の形態の構
造を示す平面図である。
【図25】図24に示した半導体装置の周波数特性を示
すグラフである。
【図26】本発明のスイッチ回路の第7の実施の形態の
構成を示す回路図である。
【図27】本発明の半導体装置の構造を示す平面図であ
る。
【図28】従来のスイッチ回路の構成を示す回路図であ
る。
【図29】図28に示したFETがオフのときの等価回
路を示す回路図である。
【図30】図28に示したFETがオンのときの等価回
路を示す回路図である。
【図31】図28に示したスイッチ回路の周波数特性を
示すグラフである。
【符号の説明】
1、11、31、51 第1のFET 2、12、32、52 第2のFET 3、13、33、53、73、83 インダクタ 4、14、34、54、74、84 抵抗器 5、15、35、55、75、85、105 第1の
端子 6、16、36、56、76、86、106 第2の
端子 17、37、57、87 第1の伝送線路 18、38、58、88 第2の伝送線路 20、40、60、90、120 ビアホール 22、42、62、92、112 ゲート電極 23、43、63、93、113 ドレイン電極 24、44、64、94、114 ソース電極 39、59、89 第3の伝送線路 71、81 FET 82 第4の伝送線路 101 第1のスイッチ回路 102 第2のスイッチ回路 103 第1の抵抗器 104 第2の抵抗器 107 第3の端子 115 伝送線路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/15 H01L 21/822 H01L 27/04 H03K 17/693

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に接続された二つの電界効果トラン
    ジスタと、 二つの前記電界効果トランジスタの接続部位に一端が接
    続され、他端が接地されたインダクタと、 によって単位回路が構成され、一つまたは直列に接続された二つ以上の 前記単位回路を
    備え、前記電界効果トランジスタのゲートがそれぞれ共
    通に接続されて、前記電界効果トランジスタのオンオフ
    を制御するためのバイアス電圧が抵抗器を介してそれぞ
    れのゲートに等しく印加され、前記電界効果トランジス
    タがオフのときに前記インダクタとによってハイパスフ
    ィルタが構成されて前記ハイパスフィルタの通過帯域内
    の信号を通過させるオン状態となり、前記電界効果トラ
    ンジスタがオンのときに前記ハイパスフィルタの通過帯
    域内の信号を遮断するオフ状態となるスイッチ回路。
  2. 【請求項2】 前記インダクタは、半導体基板に設けら
    れたビアホールである請求項1記載のスイッチ回路。
  3. 【請求項3】 前記電界効果トランジスタのソースある
    いはドレインの少なくとも一方に、インダクタとして動
    作する伝送線路が接続される請求項1または2記載のス
    イッチ回路。
  4. 【請求項4】 電界効果トランジスタと、 前記電界効果トランジスタのソースに一端が接続され、
    他端が接地された第1のインダクタと、 前記電界効果トランジスタのドレインに一端が接続さ
    れ、他端が接地された第2のインダクタと、 によって単位回路が構成され、一つまたは直列に接続された二つ以上の 前記単位回路を
    備え、前記電界効果トランジスタのゲートがそれぞれ共
    通に接続されて、前記電界効果トランジスタのオンオフ
    を制御するためのバイアス電圧が抵抗器を介してそれぞ
    れのゲートに等しく印加され、前記電界効果トランジス
    タがオフのときに前記インダクタとによってハイパスフ
    ィルタが構成されて前記ハイパスフィルタの通過帯域内
    の信号を通過させるオン状態となり、前記電界効果トラ
    ンジスタがオンのときに前記ハイ パスフィルタの通過帯
    域内の信号を遮断するオフ状態となるスイッチ回路。
  5. 【請求項5】 電界効果トランジスタと、 前記電界効果トランジスタのソースに直列に接続され
    る、インダクタとして動作する第1の伝送線路及び第2
    の伝送線路と、 前記電界効果トランジスタのドレインに直列に接続され
    る、インダクタとして動作する第3の伝送線路及び第4
    の伝送線路と、 前記第1の伝送線路及び前記第2の伝送線路の接続部位
    に一端が接続され、他端が接地された第1のインダクタ
    と、 前記第3の伝送線路及び前記第4の伝送線路の接続部位
    に一端が接続され、他端が接地された第2のインダクタ
    と、 によって単位回路が構成され、一つまたは直列に接続された二つ以上の 前記単位回路を
    備え、前記電界効果トランジスタのゲートがそれぞれ共
    通に接続されて、前記電界効果トランジスタのオンオフ
    を制御するためのバイアス電圧が抵抗器を介してそれぞ
    れのゲートに等しく印加され、前記電界効果トランジス
    タがオフのときに前記インダクタとによってハイパスフ
    ィルタが構成されて前記ハイパスフィルタの通過帯域内
    の信号を通過させるオン状態となり、前記電界効果トラ
    ンジスタがオンのときに前記ハイパスフィルタの通過帯
    域内の信号を遮断するオフ状態となるスイッチ回路。
  6. 【請求項6】 前記インダクタは、半導体基板に設けら
    れたビアホールである請求項4または5記載のスイッチ
    回路。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    スイッチ回路を複数備え、 該スイッチ回路のそれぞれの一端を共通にし、該スイッ
    チ回路毎に異なった前記バイアス電圧が印加可能なスイ
    ッチ回路。
  8. 【請求項8】 ソース電極及びドレイン電極がゲート電
    極を挟んで配置され、前記ソース電極またはドレイン電
    極のいずれか一方を共有電極とすることで直列に接続さ
    れた二つの電界効果トランジスタと、 前記共有電極と接地電位を接続するために半導体基板に
    設けられる、インダクタとして動作するビアホールと、 によって単位素子が構成され、 前記ソース電極またはドレイン電極のいずれか一方を前
    記共有電極とすることで一つまたは直列に接続された二
    つ以上の前記単位素子を備え、前記ゲート電極がそれぞ
    れ共通に接続されて、前記電界効果トランジスタのオン
    オフを制御するためのバイアス電圧をそれぞれのゲート
    電極に等しく印加するためのゲートバイアス線に抵抗器
    を備え、前記電界効果トランジスタがオフのときに前記
    ビアホールとによってハイパスフィルタが構成されて前
    記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を通過させるオ
    ン状態となり、前記電界効果トランジスタがオンのとき
    に前記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を遮断する
    オフ状態となる半導体装置。
  9. 【請求項9】 ソース電極及びドレイン電極がゲート電
    極を挟んで配置された電界効果トランジスタと、 前記ソース電極と接地電位を接続するために半導体基板
    に設けられる、インダクタとして動作する第1のビアホ
    ールと、 前記ドレイン電極と接地電位を接続するために半導体基
    板に設けられる、インダクタとして動作する第2のビア
    ホールと、 によって単位素子が構成され、 前記ソース電極またはドレイン電極のいずれか一方を前
    記共有電極とすることで一つまたは直列に接続された二
    つ以上の前記単位素子を備え、前記ゲート電極がそれぞ
    れ共通に接続されて、前記電界効果トランジスタのオン
    オフを制御するためのバイアス電圧をそれぞれのゲート
    電極に等しく印加するためのゲートバイアス線に抵抗器
    を備え、前記電界効果トランジスタがオフのときに前記
    ビアホールとによってハイパスフィルタが構成されて前
    記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を通過させるオ
    ン状態となり、前記電界効果トランジスタがオンのとき
    に前記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を遮断する
    オフ状態となる半導体装置。
  10. 【請求項10】 インダクタとして動作する第1の伝送
    線路及び第2の伝送線路の機能を備えたソース電極、及
    びインダクタとして動作する第3の伝送線路及び第4の
    伝送線路の機能を備えたドレイン電極がゲート電極を挟
    んで配置された電界効果トランジスタと、 前記第1の伝送線路及び第2の伝送線路の接続点と接地
    電位を接続するために半導体基板に設けられる、インダ
    クタとして動作する第1のビアホールと、 前記第3の伝送線路及び第4の伝送線路の接続点と接地
    電位を接続するために半導体基板に設けられる、インダ
    クタとして動作する第2のビアホールと、 によって単位素子が構成され、 前記ソース電極またはドレイン電極のいずれか一方を前
    記共有電極とすることで一つまたは直列に接続された二
    つ以上の前記単位素子を備え、前記ゲート電極がそれぞ
    れ共通に接続されて、前記電界効果トランジスタのオン
    オフを制御するためのバイアス電圧をそれぞれのゲート
    電極に等しく印加するためのゲートバイアス線に抵抗器
    を備え、前記電界効果トランジスタがオフのときに前記
    ビアホールとによってハイパスフィルタが構成されて前
    記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を通過させるオ
    ン状態となり、前記電界効果トランジスタがオンのとき
    に前記ハイパスフィルタの通過帯域内の信号を遮断する
    オフ状態となる半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記ビアホールと前記共有電極が、イ
    ンダクタンスとして動作する伝送路で接続された請求項
    8乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項8乃至11のいずれか1項に記
    載の半導体装置を複数備え、 該半導体装置のそれぞれの一端を共通にし、該半導体装
    置毎に異なった前記バイアス電圧が印加可能なゲートバ
    イアス線にそれぞれ抵抗素子を備えた半導体装置。
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