JP3105259B2 - 1−アミノ−1,2,3−トリアゾールの製法 - Google Patents

1−アミノ−1,2,3−トリアゾールの製法

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JP3105259B2
JP3105259B2 JP08508620A JP50862096A JP3105259B2 JP 3105259 B2 JP3105259 B2 JP 3105259B2 JP 08508620 A JP08508620 A JP 08508620A JP 50862096 A JP50862096 A JP 50862096A JP 3105259 B2 JP3105259 B2 JP 3105259B2
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triazole
amino
manganese dioxide
iii
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和彦 重野
友靖 大野
基明 田中
省三 山田
哲次 浅尾
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Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D249/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having three nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D249/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having three nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D249/041,2,3-Triazoles; Hydrogenated 1,2,3-triazoles

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、医薬として有用な抗生物質原料である1,2,
3−トリアゾールを製造する際の重要中間体と成り得る
1−アミノ−1,2,3−トリアゾールの新規な製法に関す
るものである。
背景技術 従来、N−アミノ−1,2,3−トリアゾール誘導体の製
法としては、既にいくつかの方法が知られている(アド
バンシンスインヘテロサイクリックケミストリー,53,1
13(1992))。
これら従来技術には工業的に見てそれぞれ問題があ
り、必ずしも満足できるものではない。例えば、1,2,3
−トリアゾールを原料とした方法では、1,2,3−トリア
ゾール自体が高価であり且つアミノ化の際の1、2位の
位置選択性並びに化学収率が悪い〔Zh.Org.Khim.(ジュ
ルナル オルガニチュコイ キミイ),28,1320(199
2)、特表平5−502884号公報〕。また、グリオキサー
ルビスベンゾイルヒドラゾンを原料とする方法では、二
工程を要しその化学収率は10%以下と極めて低く、更に
グリオキサールビスベンゾイルヒドラゾンからN−アミ
ノ−1,2,3−トリアゾールを大量生産する際には作業効
率が極めて悪い等の問題がある(ベリヒテデアドイチェ
ンケミッシェンゲゼルシャフト,42,659(1909))。一
方、一般式[IV] (式中、R1、R2は同一又は相異なってフェニル基、メチ
ル基、水素原子等を示し、R3はベンゾイル基、ウレタン
誘導体、水素原子等を示す。ただし、R1、R2およびR3
全てが水素原子であることはない。)で表される1,2−
ビスヒドラゾン誘導体を酸化的に環化し、一般式[V] (式中、R1、R2、R3は前記に同じ。)で表される1−ア
ミノ−1,2,3−トリアゾール誘導体を得る方法について
は、ベリヒテデアドイチェンケミッシェンゲゼルシャフ
ト,59B,1742(1926)、テトラヘドロンレターズ,1967,
3295、シンセシス,1976,482等が知られている。然るに
いずれの方法も活性化二酸化マンガン、四酢酸鉛、酸化
水銀、フェリシアン化カリウム等の高価或いは毒性の極
めて高い試薬を1,2−ビスヒドラゾン誘導体に対し2〜
5倍当量と過剰に必要とするため、その製造コストは高
額であり、且つ、廃水処理等環境面においても問題点を
有している。また無置換のグリオキサールビスヒドラゾ
ンの閉環により無置換の1−アミノ−1,2,3−トリアゾ
ールを合成する方法については全く記載がない。
本発明の目的は、従来公知の製造法における問題点を
解決する1−アミノ−1,2,3−トリアゾールの安全且つ
簡便で安価な工業的製法を提供することにある。
発明の開示 本発明は、以下の構成からなる。
(1)化学式[I] で表されるグリオキサールビスヒドラゾンに、一般式
[II] MmOn [II] (式中、Mは遷移金属原子を示し、m及びnは同一又は
相異なって1〜5の整数を示す。)で表される遷移金属
酸化物の触媒量存在下、過酸化水素水と反応させて環化
させることを特徴とする化学式[III] で表される1−アミノ−1,2,3−トリアゾールの製法。
(2)前記(1)記載の化学式[I]で表されるグリオ
キサールビスヒドラゾンに、二酸化マンガンを反応させ
て環化させることを特徴とする前記(1)記載の化学式
[III]で表される1−アミノ−1,2,3−トリアゾールの
製法。
本発明で製造される1−アミノ−1,2,3−トリアゾー
ルを経由する1,2,3−トリアゾールの製造工程は次の で示されるようになる。
ここで、本発明において原料となるグリオキサールビ
スヒドラゾン[I]は既知化合物であり、例えば、ゲミ
ッシュベリヒテ,101,1594(1968)記載の方法に準じて
合成できる。即ち、グリオキサール水溶液或いはグリオ
キサール[VI]とビドラジン一水和物或いはヒドラジン
水溶液[VII]を無溶媒又は溶媒中で反応させることに
より製造することができる。そして、該方法により得ら
れた化学式[I]で表されるグリオキサールビスヒドラ
ゾンは精製し、又は特に精製することなく本発明の原料
として用いることができる。
本発明を実施するための溶媒としては、反応に関与し
ないものであれば特に制限はなく、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール、エチレングリコール等の脂肪族アルコール
類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン等の脂肪族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸メチル等の
酢酸エステル類、アセトニトリル、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド等の非プロトン性の極性溶媒や水等を単独或い
は混合して使用できる。
本発明に触媒として用いられる遷移金属酸化物として
は、例えば、タングステン、チタン、モリブデン、銅、
鉄、セリウム等の遷移金属の酸化物、さらに具体的に
は、酸化タングステン(VI)、酸化チタン(IV)、酸化
モリブデン(VI)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、酸化
鉄(III)、酸化セリウム(IV)等の遷移金属酸化物が
例示でき、これらを単独或いは混合して使用できる。
反応の割合としては、化学式[I]の化合物1モルに
対して、化学式[II]の遷移金属酸化物を0.001〜1モ
ル、30%過酸化水素水を0.5〜5モル、好ましくは遷移
金属酸化物を0.01〜0.2モル、30%過酸化水素水を1〜
2モルの割合で使用するのがよい。反応温度は0℃〜溶
媒の沸点程度であり、好ましくは5〜80℃である。反応
時間は1〜50時間であり、好ましくは2〜15時間であ
る。
本発明に用いられる二酸化マンガンとしては、活性化
二酸化マンガン、乾電池用二酸化マンガン、フェライト
用二酸化マンガン等のものが例示される。そして、これ
ら二酸化マンガンは、既知の手法により実験室的に処方
されるものを用いることができるが、特に、乾電池用二
酸化マンガンやフェライト用二酸化マンガンにおいては
市販されるものをそのまま用いることができる。そして
これらにおいて具体的に市販されていて入手可能なもの
として、有効酸素量が91%以上の乾電池用二酸化マンガ
ン(東ソー株式会社製)を、また有効酸素量が94%以上
のフェライト用二酸化マンガン(東ソー株式会社製)を
それぞれ例示することができ、これらを単独或いは混合
して使用できる。ここで有効酸素量とは、トータルのマ
ンガン酸化物のうち、二酸化マンガンとして含まれてい
る酸素の純度パーセンテージである。従って、本発明に
用いられる二酸化マンガンは、価数が4価の酸化マンガ
ンの他に不純物として価数が3価の酸化マンガン等を上
記範囲で含み得る。
反応の割合としては、化学式[I]の化合物1モルに
対して、二酸化マンガンを1〜5モル、好ましくは1.5
〜3モルの割合で使用するのがよい。反応温度は0℃〜
溶媒の沸点程度であり、好ましくは5〜80℃である。反
応時間は1〜48時間程度であり、好ましくは2〜15時間
である。
本発明の製造法によって得られた化合物は、再結晶、
クロマトグラフィー、蒸留等の通常の精製法により容易
に精製することができる。そしてこの化合物は精製し、
又は特に精製することなく次の反応に用いることができ
る。
本発明の製造法によって得られた1−アミノ−1,2,3
−トリアゾール[III]は、通常有機化学で知られてい
る脱アミノ化反応、例えば、ベリヒテデアドイチェンケ
ミッシェンゲゼルシャフト,42,659(1909)、テトラヘ
ドロンレターズ、1967,3295及びジャーナルオブケミカ
ルソサイアティ,パーキントランサクションズI,1975,1
に記載の方法に準じて最終目的物である化学式[IX]で
表される1,2,3−トリアゾールを合成することができ
る。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明を参考例及び実施例を挙げて更に詳細に
説明するが、これら参考例及び実施例は本発明の範囲を
限定するものではない。
[参考例1] 原料であるグリオキサールビスヒドラゾン[I]の合
成は次のようにした。
グリオキサール[VI](40%水溶液)1.45gとヒドラ
ジン一水和物1.00gと水10mlとを仕込み、室温下にて1
時間、更に100℃にて3時間攪拌した。反応終了後、反
応液を減圧下溶媒留去し、酢酸エチルにて抽出し、無水
硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下溶媒を留去して得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製することによりグリオキサールビスヒドラゾン
[I]813mg(収率94%)を得た。
機器分析による測定結果および融点は次のとおりであ
る。
1H−NMR(DMSO−d6):7.31(s,2H)、6.57(s,4H) Mass(EI)m/e:86(M+) IR(KBr):3344cm-1、3161cm-1、1577cm-1、1075c
m-1、919cm-1 mp:85〜87℃ [実施例1] 1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]の合成 参考例1で得られたグリオキサールビスヒドラゾン
[I]430mgと水5.0mlとを仕込み室温下攪拌した。次い
で酸化タングステン(VI)58mgと30%過酸化水素水溶液
0.5mlを加え同温にて12時間攪拌した。反応終了後、不
溶物を濾別し、減圧下溶媒を留去することにより目的と
する1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]309mg
(収率74%)を得た。
機器分析による測定結果、沸点および融点は次の通り
である。
1H−NMR(DMSO−d6):7.89(s,1H)、7.64(s,1H)、
7.00(s,2H) Mass(FAB+)m/e:85(M++1) bp:124〜125℃/6mmHg mp:49〜50℃ [実施例2] 1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]の合成 参考例1で得られたグリオキサールビスヒドラゾン
[I]430mgと水5.0mlとを仕込み、室温下攪拌した。次
いで酸化モリブデン(VI)72mgと30%過酸化水素水溶液
0.5mlを加え同温にて12時間攪拌した。反応終了後、不
溶物を濾別し、減圧下溶媒を留去することにより目的と
する1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]294mg
(収率70%)を得た。
機器分析による測定結果、沸点および融点は実施例1
と同じであった。
[実施例3] 1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]の合成 参考例1で得られたグリオキサールビスヒドラゾン
[I]430mgと水5.0mlとを仕込み、室温下攪拌した。次
いで酸化チタン(VI)40mgと30%過酸化水素水溶液0.5m
lを加え同温にて12時間攪拌した。反応終了後、不溶物
を濾別し、減圧下溶媒を留去することにより目的とする
1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]235mg(収率5
6%)を得た。
機器分析による測定結果、沸点および融点は実施例1
と同じであった。
[実施例4] 1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]の合成 参考例1で得られたグリオキサールビスヒドラゾン
[I]430mgと水5.0mlとを仕込み、室温下攪拌した。次
いで酸化銅(II)40mgと30%過酸化水素水溶液0.5mlを
加え同温にて12時間攪拌した。反応終了後、不溶物を濾
別し、減圧下溶媒を留去することにより目的とする1−
アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]193mg(収率46
%)を得た。
機器分析による測定結果、沸点および融点は実施例1
と同じであった。
[実施例5] 1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]の合成 参考例1で得られたグリオキサールビスヒドラゾン
[I]430mgと水5.0mlとを仕込み、室温下攪拌した。次
いで酸化鉄(III)80mgと30%過酸化水素水溶液0.5mlを
加え同温にて12時間攪拌した。反応終了後、不溶物を濾
別し、減圧下溶媒を留去することにより目的とする1−
アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]244mg(収率58
%)を得た。
機器分析による測定結果、沸点および融点は実施例1
と同じであった。
[実施例6] 1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]の合成 参考例1で得られたグリオキサールビスヒドラゾン
[I]430mgと水5.0mlとを仕込み、室温下攪拌した。次
いで酸化セリウム(IV)86mgと30%過酸化水素水溶液0.
5mlを加え同温にて12時間攪拌した。反応終了後、不溶
物を濾別し、減圧下溶媒を留去することにより目的とす
る1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]265mg(収
率63%)を得た。
機器分析による測定結果、沸点および融点は実施例1
と同じであった。
[実施例7] 乾電池用二酸化マンガンを用いた1−アミノ−1,2,3−
トリアゾール[III]の合成 参考例1で得られたグリオキサールビスヒドラゾン
[I]813mgとエタノール1.0mlとを仕込み、室温下攪拌
した。次いで乾電池用二酸化マンガン(有効酸素量が91
%以上、東ソー株式会社製、以下同じ)2.0gを加え同温
にて2時間攪拌した後、乾電池用二酸化マンガン1.0gを
加え、同温にて更に5時間攪拌した。反応終了後、不溶
物を濾別し、減圧下溶媒を留去することにより目的とす
る1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]720mg(収
率91%)を得た。
機器分析による測定結果、沸点および融点は実施例1
と同じであった。
[実施例8] フェライト用二酸化マンガンを用いた1−アミノ−1,2,
3−トリアゾール[III]の合成 参考例1で得られたグリオキサールビスヒドラゾン
[I]813mgとエタノール1.0mlとを仕込み、室温下攪拌
した。次いでフェライト用二酸化マンガン(有効酸素量
が94%以上、東ソー株式会社製、以下同じ)2.0gを加え
同温にて2時間攪拌した後、フェライト用二酸化マンガ
ン0.5gを加え、同温にて更に5時間攪拌した。反応終了
後、不溶物を濾別し、減圧下溶媒を留去することにより
目的とする1−アミノ−1,2,3−トリアゾール[III]72
0mg(収率91%)を得た。
機器分析による測定結果、沸点および融点は実施例1
と同じであった。
[参考例2] 1,2,3−トリアゾール塩酸塩[VIII]の合成 実施例1で得られた1−アミノ−1,2,3−トリアゾー
ル[III]710mgと水7.0mlとを仕込み、氷冷下2規定塩
酸5.5mlを加えて攪拌した。同温にて亜硫酸ナトリウム
1.16gを水4.0mlに溶解したものを徐々に滴下した後、室
温下3時間攪拌した。反応終了後、減圧下溶媒を留去
し、得られた残渣にエタノールを加え析出した不溶物を
濾去した後、濾液を減圧下溶媒を留去することにより1,
2,3−トリアゾール塩酸塩[VIII]810mg(収率91%)を
得た。
NMR分析器による測定結果および融点は次の通りであ
る。
1H−NMR(CDCl3):12.31(brs,2H)、7.86(s,2H) mp:126〜128℃ [参考例3] 1,2,3−トリアゾール[IX]の合成 参考例2で得られた1,2,3−トリアゾール塩酸塩[VII
I]800mgと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液2.0mlを加え
て中和した後、エタロールを加え、減圧下溶媒を留去し
た。得られた残渣にエタノールを加えて不溶物を濾去し
た後、濾液を減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を減圧
蒸留することにより、1,2,3−トリアゾール[IX]300mg
(収率57%)を得た。
NMR分析器による測定結果および融点は次の通りであ
る。
1H−NMR(CDCl3):15.15(brs,1H)、7.86(s,2H) bp:95〜97℃/20mmHg [実施例9] グリオキサール[VI]から1−アミノ−1,2,3−トリ
アゾールを経由した1,2,3−トリアゾール[IX]の連続
合成 グリオキサール[VI](40%水溶液)5.80gとヒドラ
ジン一水和物4.00gと水40mlとを仕込み、室温下30分間
更に100℃にて3時間攪拌した。反応液を放冷した後、
酸化タングステン93mgと30%過酸化水素水溶液6.0mlを
加え室温下10時間攪拌し、反応液をセライトを用いて不
溶物を濾去し1−アミノ−1,2,3−トリアゾール含有反
応液を得た。氷冷下反応液に6規定塩酸20mlを加えて攪
拌した。同温にて亜硝酸ナトリウム5.52gを水15.0mlに
溶解したものを徐々に滴下した後、室温下2時間攪拌し
た。反応終了後、反応液に炭酸カリウム3.50gを加え反
応液をアルカリ性とした後、更に硫酸アンモニウムを加
え飽和溶液とした。得られた溶液を酢酸エチルにて抽出
した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下溶
媒を留去し、得られた残渣を減圧蒸留を行うことにより
1,2,3−トリアゾール[IX]1.52g(収率55%)を得た。
NMR分析器による測定結果および沸点は次の通りであ
る。
1H−NMR(CDCl3):15.15(brs,1H)、7.86(s,2H) bp:95〜97℃/20mmHg 産業上の利用可能性 化学式[IX]で表される1,2,3−トリアゾールは抗生
物質原料として有用であるが、その重要な製造中間体で
ある化学式[III]で表される1−アミノ−1,2,3−トリ
アゾールの製造法に関し、本発明は、従来法に比べ高価
で毒性の極めて高い試薬を大量に使用することがなくな
って、廃液処理等の問題がなく、且つ安価に製造するこ
とができ、工業的製造法としてその効果は大きい。
フロントページの続き (72)発明者 浅尾 哲次 埼玉県所沢市山口5063―1―48―2― 504 (56)参考文献 特開 平5−140121(JP,A) 特開 平6−306059(JP,A) 特開 平7−126257(JP,A) 国際公開92/981(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 249/04 B01J 23/64 C07B 61/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学式[I] で表されるグリオキサールビスヒドラゾンに、一般式
    [II] MmOn [II] (式中、Mは遷移金属原子を示し、m及びnは同一又は
    相異なって1〜5の整数を示す。)で表される遷移金属
    酸化物の触媒量存在下、過酸化水素水と反応させて環化
    させることを特徴とする化学式[III] で表される1−アミノ−1,2,3−トリアゾールの製法。
  2. 【請求項2】遷移金属酸化物となる遷移金属原子は、タ
    ングステン、チタン、モリブデン、銅、鉄、セリウムで
    あることを特徴とする請求項1記載の1−アミノ−1,2,
    3−トリアゾールの製法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の化学式[I]で表されるグ
    リオキサールビスヒドラゾンに、二酸化マンガンを反応
    させて環化させることを特徴とする請求項1記載の化学
    式[III]で表される1−アミノ−1,2,3−トリアゾール
    の製法。
  4. 【請求項4】二酸化マンガンが、活性化二酸化マンガン
    であることを特徴とする請求項3記載の1−アミノ−1,
    2,3−トリアゾールの製法、
  5. 【請求項5】二酸化マンガンが乾電池用二酸化マンガン
    またはフェライト用二酸化マンガンであることを特徴と
    する請求項3記載の1−アミノ−1,2,3−トリアゾール
    の製法。
JP08508620A 1994-09-01 1995-08-30 1−アミノ−1,2,3−トリアゾールの製法 Expired - Lifetime JP3105259B2 (ja)

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JP6-232196 1995-01-30
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