JPH072742A - 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩の新規製造法 - Google Patents

4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩の新規製造法

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JPH072742A
JPH072742A JP6106138A JP10613894A JPH072742A JP H072742 A JPH072742 A JP H072742A JP 6106138 A JP6106138 A JP 6106138A JP 10613894 A JP10613894 A JP 10613894A JP H072742 A JPH072742 A JP H072742A
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ethyl
sulfuric acid
methyl
amino
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Takehiko Iritani
健彦 入谷
Akihiko Kinoshita
了彦 木下
Miki Kametani
美樹 亀谷
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Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
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Wako Pure Chemical Industries Ltd
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【構成】 N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-m-トル
イジンをこれに対し約0.5〜1倍モルの硫酸を含む含水
アルコール中で亜硝酸アルキルを用いてニトロソ化した
後、これを単離し、または単離せずに含水アルコール中
で、還元することを特徴とする4-アミノ-3-メチル-N-エ
チル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩の製造
法。 【効果】 本発明は、特にカラー写真用の現像薬として
大量に使用されている4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-
(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩を簡易な方法で
、高収率かつ高品質で製造できる方法を提供するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種アゾ染料中間体,医
薬品中間体,農薬中間体等の用途の他、特にカラー写真
用現像薬として大量に使用されている4-アミノ-3-メチ
ル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アニリン誘導体から相当するニトロソ体
を経由してp-フェニレンジアミン誘導体を合成する方法
としては、アニリン誘導体に水溶媒中で亜硝酸ナトリウ
ム及び塩酸を作用させてp-ニトロソアニリン誘導体とし
た後これを還元する方法[例えば、J.Am.Chem.Soc.,73,
3100(1951)等]や、アニリン誘導体に水性酸懸濁液中で
亜硝酸アルキルを作用させた後、中間体のニトロソ化合
物を単離せずにそのまま還元する方法[特公昭63-53981
号公報]等が知られている。しかしながら、前者の方法
はニトロソ化で副反応が進み、種々の副生物を除去する
ため煩雑な精製処理を余儀なくされ、収率も良くない。
これに対し後者の方法は前者に比べ品質,収率の面で優
れているが純粋に水溶媒を用いており、亜硝酸アルキル
は水にほとんど溶けないため亜硝酸アルキルによるニト
ロソ化反応は不均一系となること,最終的に目的とする
p-フェニレンジアミン誘導体の酸付加塩は極めて水に溶
け易いため溶媒として多量に用いた水のほとんどを濃縮
留去しなければならず、作業性が悪いなど問題点が多
い。さらに後者の方法は、中間体のニトロソ化合物の還
元に於いても純粋に水溶媒であるために水素の吸収効率
が悪く、そのために還元に長時間を要する。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】上記のように、アニ
リン誘導体のp-位をニトロソ化し還元する従来の方法は
ニトロソ化の副反応のため煩雑な精製操作が必要であ
る,反応系が不均一であるため円滑な反応が進行しにく
い,溶媒として使用する水の濃縮に長時間を要するなど
いずれも実用化に際してはコストアップ要因となる。従
って上記の問題点を解決したより実用的な製造方法が望
まれる。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、工業的
に有利に4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキ
シエチル)アニリン硫酸塩を得る方法を見いだすべく鋭
意研究を重ねた結果、これらの問題点を解決し得る優れ
た方法を見いだすに至った。即ち、本発明は、N-エチル
-N-(β-ヒドロキシエチル)-m-トルイジンをこれに対し
約0.5〜1倍モルの硫酸を含む含水アルコール中で亜硝
酸アルキルを用いてニト ロソ化した後、これを単離
し、または単離せずに含水アルコール中で、還元するこ
とを特徴とする4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒ
ドロキシエチル)アニリン硫酸塩の製造法である。
【0005】本発明で原料物質として用いるN-エチル-N
-(β-ヒドロキシエチル)-m-トルイジンは市販品が入手
可能であれば、それをそのまま或は必要に応じて適宜精
製して用いれば良いが、既知の方法、例えばN-エチル-m
-トルイジンと酸化エチレンま たはエチレンクロルヒド
リン等との反応によっても容易に製造することができる
のでそのようにして合成したものを用いても良い。ニト
ロソ化剤として用いる亜硝酸アルキルとしては、通常、
亜硝酸イソプロピル,亜硝酸n-プロピル,亜硝酸イソブ
チル,亜硝酸n-ブチル,亜硝酸イソアミル等炭素数3〜
5の亜硝酸アルキルが好ましく用いられるが、特に亜硝
酸イソプロピルが好ましく用いられる。これらの亜硝酸
アルキルは別途既知の方法で、例えばアルカリ金属亜硝
酸塩を所定のアルコールと塩酸あるいは硫酸等の酸の存
在下に反応させることにより容易に合成できるので、そ
のようにして得られたものを用いることで足りる。
【0006】N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-m-ト
ルイジンのニトロソ化に用いる含水アルコール類のアル
コール種は水と容易に混和するアルコールであれば特に
問題無く、例えば、エタノール,イソプロパノール,n-
プロパノール,イソブタノール,n-ブタノール,イソア
ミルアルコール等が挙げられるが、特にイソプロパノー
ルが好ましく用いられる。尚、アルキル基が用いる亜硝
酸アルキルのアルキル種と同じアルコールを用いれば溶
媒回収を考慮した場合には好都合である。即ち、例え
ば、ニトロソ化剤として亜硝酸イソプロピルを用いた場
合には、イソプロパノールの使用が好ましい。アルコー
ル濃度は30〜90V/V%で任意であるがアルコール濃度が
低い場合は亜硝酸アルキルの溶解度が低下するほか、後
続の還元工程も反応速度が遅くなる傾向がある。また、
アルコール濃度が高い場合は、ニトロソ化時に添加する
硫酸により塩形成したニトロソ体硫酸塩がオイルないし
はペーストとなって分離することがある。ニトロソ化後
にニトロソ体硫酸塩を単離する場合はニトロソ化時の含
水アルコール濃度は80〜90V/V%が好ましく、また、還
元時には80〜95V/V%の含水エタノールが好ましく用い
られる。一方、ニトロソ体硫酸塩をを単離せずにそのま
ま還元工程に付す場合、含水アルコール濃度は30〜70V/
V%が好ましい。また、用いる溶媒量は特に限定されな
いが、多量に用いると生産性の面で支障をきたし逆に少
なすぎると攪拌に問題が生じるなど不都合があるので、
好ましくはN-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-m-トル
イジンの重量の3〜5倍容量用いるのがよい。亜硝酸ア
ルキルによるニトロソ化は硫酸の存在により円滑に進行
するがその添加量はN-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)
-m-トルイジンの0.5〜1倍モル程度がよく、より好まし
くは0.5〜0.75倍モル程度、更に好ましくは0.5〜0.6倍
モル程度用いるのがよい。尚、硫酸量は少な過ぎると、
反応が遅くなり、多過ぎると後処理が煩雑となるので好
ましくない。
【0007】ニトロソ化反応は通常−20〜+20℃、好ま
しくは−5〜+5℃で行うのがよい。反応時間は亜硝酸
アルキル種にもよるが通常2〜5時間で充分である。亜
硝酸アルキルの量は理論量の僅か過剰でよく、好ましく
は1.1倍モル程度で、この場合、反応が終了した時点で
過剰に存在する亜硝酸アルキルは、好ましくない副反応
の原因となることはないので、これを特に除去する必要
はない。本発明に係るニトロソ化方法により得られたN-
エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチル-4-ニトロソ
アニリンの硫酸塩は単離あるいは反応混合物のままで後
続の還元工程に用いることができる。本発明に係るN-エ
チル-N-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチル-4-ニトロソア
ニリン硫酸塩の還元方法としては水素添加還元(接触還
元)が最も好ましいが、それ以外に、鉄粉や亜鉛末等の
金属を用いる還元方法等も実施可能な方法として挙げる
ことができる。
【0008】本発明に係る還元方法を水素添加還元の場
合を例に挙げて説明すると以下の如くなる。即ち、ニト
ロソ体の硫酸塩を単離した場合は最終目的物の晶析に用
いる溶媒(例えば含水エタノール、好ましくは80〜95V/
V%の含水エタノール)中で、また、ニトロソ体の硫酸
塩を単離せず反応混合物のままで還元工程に付す場合は
ニトロソ化反応に用いたと同一の含水アルコール中(必
要に応じて適宜濃度調整することを妨げない)で、適当
な触媒(例えば、パラジウム,パラジウム炭素,酸化白
金,白金炭素等)存在下、常圧〜10kg/cm2の水素圧で2
0〜50℃、好ましくは3〜5kg/cm2の水素圧,35〜45℃
で、ニトロソ体硫酸塩の懸濁液または反応混合液を添加
しつつ水素添加反応を行う。反応時間は反応温度,触媒
の種類,水素圧等により若干異るが、通常は1〜6時間
程度で充分である。反応後は触媒を濾別し、得られた濾
液(反応混合液)を要すれば濃縮して反応溶媒を留去し
た後、(ニトロソアニリンの硫酸塩を単離して還元した
場合は必ずしもその必要はないが)、これを最終目的物
の再結晶溶媒、例えばエタノールや含水エタノール(好
ましくは80〜95V/V%の含水エタノール)等に再溶解さ
せ、目的とする硫酸塩となるように必要に応じて適宜濃
硫酸を添加して、晶析、濾取、乾燥する。特に、ニトロ
ソ化反応時にN-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-m-ト
ルイジンに対し0.5〜0.75倍モルの硫酸を使用した場合
には4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエ
チル)アニリン モノ硫酸塩を得るために不足分の硫酸を
好ましくは濃硫酸の形で、還元工程の後の再結晶時に添
加することが望ましい。かくして4-アミノ-3-メチル-N-
エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩を高収
率かつ高品質で得ることができる。以下に実施例を挙げ
て本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによ
り何等制約を受けるものではない。
【実施例】
【0009】実施例1. (1)N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチル-4-
ニトロソアニリン・1/2硫酸塩の合成 N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-m-トルイジン 89.6
g(0.5モル)と80V/V%イソプロパノール 270mlを混合
し、これに冷却攪拌下、10℃以下で硫酸 24.5g(0.25
モル)を添加した。これに亜硝酸イソプロピル 49.0g
(0.55モル)を10℃以下で滴下した後、更に2℃以下で
4時間反応させた。反応後析出晶を濾取して、黄緑色粉
末のN-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチル-4-ニ
トロソアニリン・1/2硫酸塩 119.7gを得た。収率 93.0
%。分解点 74℃。本品は高速液体クロマトグラフィ
(HPLC)測定の結果、含有量 99.7%と良好であり
そのまま次工程に使用した。1 HNMR δppm(DMSO−d6):1.25(3H,t,メチ
ル),2.68(3H,s,メチル),3.72(2H,t,メチレン),3.80
〜3.88(4H,m,メチレン×2),5.10〜6.40(2H,b,水酸基×
2),7.07(1H,d,芳香環水素),7.09(1H,s,芳香環水素),
7.22(1H,d,芳香環水素) IR νcm-1(KBr disk):1420(−NO) (2)4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシ
エチル)アニリン硫酸塩の合成 上記(1)で得たN-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-3
-メチル-4-ニトロソアニリン・1/2硫酸塩 102.9g(0.4
モル)を90V/V%エタノール 206mlに懸濁し、5%パラ
ジウム炭素 5.2gを加えた90V/V%エタノール 103ml中
に4時間をかけて添加しつつ40〜45℃で9〜10kg/cm2
の水素圧下に水素添加した。反応終了後、触媒を濾別
し、濾液に硫酸 19.6g(0.2モル)を45〜50℃で加えた
後、2時間冷却して晶析させ、2℃で結晶を濾取し、冷
エタノール 100mlで洗浄後乾燥して4-アミノ-3-メチル-
N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩 10
7.4gを白色粉末として得た。収率 91.8%。融点 153.9
℃。本品はHPLC測定の結果、含有量は100%で不純
物は全く検出されなかった。(通算収率 85.4%)1 HNMR δppm(重水):1.14(3H,t,メチル),2.45
(3H,s,メチル),3.70〜3.79(6H,m,メチレン×3),7.55
(3H,d,芳香環水素) IR νcm-1(KBr disk):3280,2890,1580,1510
【0010】実施例2.N-エチル-N-(β-ヒドロキシエ
チル)-m-トルイジン 89.6g(0.5モル)と50V/V%イソ
プロパノール 270mlを混合し、これに冷却攪拌下10℃以
下で硫酸 24.5g(0.25モル)を添加した。これに亜硝
酸イソプロピル 49.0g(0.55モル)を10℃以下で滴下
した後、更に2〜5℃で3時間反応させた。反応終了
後、反応液を、5%パラジウム炭素 6.5gを加えた50V/
V%イソプロパノール 270ml中に2時間をかけて添加し
つつ40〜45℃で3〜5kg/cm2の水素圧下に水素添加し
た。反応終了後、 触媒を濾別し、濾液を濃縮乾固して
溶媒を留去した後、90V/V%エタノール 270mlに加温溶
解させ硫酸 24.5g(0.25モル)を45〜50℃で加えた。
その後2時間冷却して晶析させ、3℃で結晶を濾取し、
冷エタノール 100mlで洗浄後乾燥して4-アミノ-3-メチ
ル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩
133.3gを白色粉末として得た。収率 91.2%。融点 15
4.6℃。本品はHPLC測定の結果、含有量は100%で不
純物は全く検出されなかった。1 HNMR δppm(重水):1.14(3H,t,メチル),2.45
(3H,s,メチル),3.70〜3.79(6H,m,メチレン×3),7.55
(3H,d,芳香環水素) IR νcm-1(KBr disk):3280,2890,1580,1510
【0011】実施例3.N-エチル-N-(β-ヒドロキシエ
チル)-m-トルイジン 89.6g(0.5モル)と30V/V%イソ
プロパノール 270mlを混合し、これに冷却攪拌下10℃以
下で硫酸 24.5g(0.25モル)を添加した。これに亜硝
酸イソプロピル 49.0g(0.55モル)を10℃以下で滴下
した後、更に2〜5℃で2時間反応させた。反応終了
後、反応液を、5%パラジウム炭素 6.5gを加えた30V/
V%イソプロパノール 270ml中に3時間をかけて添加し
つつ40〜45℃で8〜10kg/cm2の水素圧下に水素添加し
た。反応終了後、 触媒を濾別し、濾液を濃縮乾固して
溶媒を留去した後、90V/V%エタノール 270mlに加温溶
解させ硫酸 24.5g(0.25モル)を45〜50℃で加えた。
その後2時間冷却して晶析させ、3℃で結晶を濾取し、
冷エタノール 100mlで洗浄後乾燥して4-アミノ-3-メチ
ル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩
133.0gを白色粉末として得た。収率 91.0%。融点 15
4.6℃。本品はHPLC測定の結果、含有量は100%で不
純物は全く検出されなかった。
【0012】実施例4.N-エチル-N-(β-ヒドロキシエ
チル)-m-トルイジン 89.6g(0.5モル)と70V/V%イソ
プロパノール 270mlを混合し、これに冷却攪拌下10℃以
下で硫酸 24.5g(0.25モル)を添加した。これに亜硝
酸イソプロピル 49.0g(0.55モル)を10℃以下で滴下
した後、更に2〜5℃で4時間反応させた。反応終了
後、反応液を、5%パラジウム炭素 6.5gを加えた70V/
V%イソプロパノール 270ml中に1.5時間をかけて添加し
つつ40〜45℃で3〜5kg/cm2の水素圧下に水素添加し
た。反応終了後、 触媒を濾別し、濾液を濃縮乾固して
溶媒を留去した後、90V/V%エタノール 270mlに加温溶
解させ硫酸 24.5g(0.25モル)を45〜50℃で加えた。
その後2時間冷却して晶析させ、3℃で結晶を濾取し、
冷エタノール 100mlで洗浄後乾燥して4-アミノ-3-メチ
ル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩
132.7gを白色粉末として得た。収率 90.8%。融点 15
4.6℃。本品はHPLC測定の結果、含有量は100%で不
純物は全く検出されなかった。
【0013】比較例1.ニトロソ化時及び還元時の溶媒
を50V/V%イソプロパノールに代えて水を使用した以外
は、実施例2と全く同様にして反応及び後処理を行な
い、4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエ
チル)アニリン硫酸塩 105.2gを淡褐白色粉末として得
た。収率 72.0%。
【0014】比較例2.ニトロソ化時及び還元時の溶媒
を50V/V%イソプロパノールに代えて水を使用し、且つ
ニトロソ化反応液を還元系に6時間をかけて添加した以
外は、実施例2と全く同様にして反応及び後処理を行な
い、4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエ
チル)アニリン硫酸塩 129.6gを白色粉末として得た。
収率 88.7%。比較例1及び2の結果から明らかなよう
にニトロソ化時及び還元時の溶媒を水にした場合には50
V/V%イソプロパノールを溶媒とした場合と比べて還元
に長時間を要することが判る。
【0015】比較例3.ニトロソ化時の溶媒を50V/V%
イソプロパノールに代えてイソプロパノールを使用し、
実施例2と同様にしてニトロソ化反応を行ったところ、
反応液は生成物がペースト状となって分離し以降の操作
を実施することができなかった。
【0016】
【発明の効果】本発明は、特にカラー写真用の現像薬と
して大量に使用されている4-アミノ-3-メチル-N-エチル
-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩を簡易な方法
で、高収率かつ高品質で製造できる方法を提供するもの
であり、斯業に貢献するところ大なる発明である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-m-
    トルイジンをこれに対し約0.5〜1倍モルの硫酸を含む
    含水アルコール中で亜硝酸アルキルを用いてニトロソ化
    した後、これを単離し、または単離せずに含水アルコー
    ル中で、還元することを特徴とする4-アミノ-3-メチル-
    N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩の製
    造法。
  2. 【請求項2】 亜硝酸アルキルのアルキル部分の炭素数
    が3〜5である請求項1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 亜硝酸アルキルが亜硝酸イソプロピルで
    ある請求項1に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 還元が水素添加還元である請求項1〜3
    の何れかに記載の製造法。
  5. 【請求項5】 N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-m-
    トルイジンに対し0.5〜0.75倍モルの硫酸を用いる請求
    項1〜4の何れかに記載の製造法。
  6. 【請求項6】 含水アルコール中でニトロソ化後、生成
    したニトロソ体を単離せずに還元する場合、含水アルコ
    ール濃度が30〜70V/V%である請求項1〜5の何れかに
    記載の製造法。
  7. 【請求項7】 ニトロソ化後、生成したニトロソ体を単
    離して還元する場合、ニトロソ化時の溶媒が80〜90V/V
    %の含水アルコールであり、還元時の溶媒が80〜95V/V
    %含水エタノールである請求項1〜5の何れかに記載の
    製造法。
  8. 【請求項8】 アルコールがイソプロパノールであり、
    亜硝酸アルキルが亜硝酸イソプロピルである請求項6に
    記載の製造法。
  9. 【請求項9】 ニトロソ化時の含水アルコールが含水イ
    ソプロパノールであり、亜硝酸アルキルが亜硝酸イソプ
    ロピルである請求項7に記載の製造法。
  10. 【請求項10】 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-
    ヒドロキシエチル)アニリン モノ硫酸塩を得るために不
    足の硫酸を、還元後の再結晶時に添加する請求項5に記
    載の製造法。
JP6106138A 1993-04-21 1994-04-21 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩の新規製造法 Withdrawn JPH072742A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN112679366A (zh) * 2020-12-14 2021-04-20 上海俪源科技有限公司 一种n-(2-氨乙基)-n-乙基间甲苯胺的纯化方法

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