JP2992720B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2992720B2 JP4015849A JP1584992A JP2992720B2 JP 2992720 B2 JP2992720 B2 JP 2992720B2 JP 4015849 A JP4015849 A JP 4015849A JP 1584992 A JP1584992 A JP 1584992A JP 2992720 B2 JP2992720 B2 JP 2992720B2
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/015Apparatus or processes for the preparation of emulsions

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、特には高感度であって粒状性に優れ、特に長
期保存時の粒状性も優れたハロゲン化銀写真感光材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、さらなるハロゲン化銀粒子の
高感度化が望まれている。
【0003】例えば、その技術の1つとして、特開昭60
-143331等に開示されているような、粒子内部に、それ
よりも外側の部分よりも多くの沃化銀を含有する粒子、
いわゆる内部高沃化銀型コアシェル粒子がある。
【0004】その後、高感度の効果をより安定に得るた
めの検討が成され、上記のような粒子の粒子内部の沃化
銀含有相の欠陥等が少なくハロゲン組成が高度に均一で
あり、かつ粒子間の沃化銀分布が狭いハロゲン化銀粒子
が、特開平2-167537等に開示されたような溶解度積の差
を利用した方法によって安定して作られるようになり、
高感度でかつ粒状性の優れたハロゲン化銀写真感光材料
(以下感材と称することがある)を作ることができた。
【0005】ところがこのような粒子を用いた感材にお
いてはこれまでの粒子からは予想できないような長期保
存時の粒状劣化という新たな問題が発生してしまった。
【0006】
【発明の目的】そこで本発明の目的は、高感度であって
粒状性に優れ、特に長期保存時の粒状性も優れたハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0007】
【発明の構成】我々は鋭意研究の結果、沃化銀を含有す
るハロゲン化銀乳剤を少なくとも1つ含有するハロゲン
化銀写真感光材料において、該沃化銀を含有するハロゲ
ン化銀乳剤の少なくとも1つが、粒子形成過程の少なく
とも1期間、沃化銀粒子存在下で粒子形成され、かつ、
銀に対する酸化剤を添加して作られたハロゲン化銀写真
感光材料によって上記目的を達成した。
【0008】以下、本発明に係る乳剤について説明す
る。
【0009】本発明における沃化銀を含有する乳剤(以
下、本発明に係る乳剤という)は、単分散性ハロゲン化
銀乳剤であることが望ましい。
【0010】単分散性ハロゲン化銀乳剤とは、平均粒径
dを中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロゲン化銀
重量が全ハロゲン化銀重量の70%以上であるものを言
い、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上であ
る。
【0011】ここに平均粒径dは、粒径d1を有する粒
子の頻度n1とd1 3の積n1×d1 3が最大になるときの粒
径d1と定義する(有効数字3桁、最小桁数字は4捨5
入する)。
【0012】ここで言う粒径とは、粒子の投影像を同面
積の円像に換算したときの直径である。
【0013】粒径は、例えば該粒子を平らな試料台上に
重ならないように分散させ電子顕微鏡で1万倍〜5万倍
に拡大して撮影し、そのプリント上の粒子直径又は投影
時の面積を実測することによって得ることができる(測
定粒子個数は無差別に1000個以上あることとする)。
【0014】本発明の特に好ましい高度の単分散乳剤は (粒径標準偏差/平均粒径)×100=分布の広さ(%) によって定義した分布の広さが20%以下のものであり、
更に好ましくは15%以下のものである。
【0015】ここに粒径測定方法は前述の測定方法に従
うものとし、平均粒径は算術平均とする。
【0016】平均粒径=Σdini/Σni 本発明のハロゲン化銀乳剤の平均粒径は、0.1〜10.0μm
であることが好ましく、より好ましくは0.2〜5.0μm、
特に好ましくは0.3〜3.0μmである。
【0017】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は平均沃化
銀含有率が4〜20モル%である沃臭化銀から成ることが
好ましく、特に好ましくは5〜15モル%である。
【0018】本発明のハロゲン化銀乳剤は、本発明の効
果を損なわない範囲で塩化銀を含有してもよい。
【0019】本発明のハロゲン化銀乳剤は、粒子内部に
高沃化銀含有率相を有するものが好ましい。
【0020】高沃化銀含有率相の沃化銀含有率は、15〜
45モル%が好ましく、より好ましくは20〜42モル%、特
に好ましくは25〜40モル%である。
【0021】本発明の粒子内部に高沃化銀含有率相を有
するハロゲン化銀粒子は高沃化銀含有率相をそれより沃
化銀含有率が低い低沃化銀含有率相又は塩臭化銀相で被
覆したものである。
【0022】最外相を形成する高沃化銀含有率相より低
い沃化銀含有率相の平均沃化銀含有率は6モル%以下で
あることが好ましく、特に好ましくは0〜4モル%であ
る。又最外相と高沃化銀含有率相の間の沃化銀含有相
(中間相)が存在してもよい。
【0023】中間相の沃化銀含有率は10〜22モル%が好
ましく、特に好ましくは12〜20モル%である。
【0024】最外相と中間相、中間相と内部の高沃化銀
含有率相の間の沃化銀含有率は、それぞれ6モル%以上
の差があることが好ましく、特に好ましくはそれぞれ10
モル%以上の差があることである。
【0025】上記態様において、内部の高沃化銀含有率
相の中心部、内部の高沃化銀含有率相と中間相の間、中
間相と最外相との間に更に別のハロゲン化銀相が存在し
てもよい。
【0026】又、最外相の体積は粒子全体の4〜70モル
%がよく、10〜50モル%が更に好ましい。高沃化銀含有
率相の体積は、粒子全体の10〜80%とするのが望まし
く、20〜50%、更には20〜45%が望ましい。中間殻の体
積は、粒子全体の5〜60%、更には20〜55%がよい。
【0027】これらの相は、均一組成の単一相であって
もよいし、均一組成の複数相から成る、ステップ状に組
成の変化する相群であってもよいし、あるいは任意相の
中において連続的に組成の変化するような連続相であっ
てもよいし、これらの組合せでもよい。
【0028】本発明のハロゲン化銀乳剤の別の態様とし
て、粒子内に局在した沃化銀が実質的に均一な相を形成
するのでなく、沃化銀含有率が粒子中心から外側部に向
って連続的に変化する態様が挙げられる。この場合、沃
化銀の含有率は粒子内の沃化銀含有率が最大であるポイ
ントから粒子外側部に向けて単調に減少するものである
ことが好ましい。
【0029】沃化銀含有率が最大ポイントにおける沃化
銀含有率は、15〜45モル%が好ましく、より好ましくは
25〜40モル%である。
【0030】又、粒子表面相の沃化銀含有率は6モル%
以下であることが好ましく、特に好ましくは0〜4モル
%の沃臭化銀である。
【0031】本発明のハロゲン化銀乳剤は、以下の〜
の少なくとも1つの条件を満たすことが好ましい。
【0032】 蛍光X線分析法によって求めた平均沃
化銀含有率(J1)とX線光電子分光法で求めた粒子表
面の沃化銀含有率(J2)を比べたときJ1>J2なる関
係を満足するものである。
【0033】ここで言う粒径は粒子の投影面積が最大と
なる面の外接円の直径である。
【0034】X線光電子分光法について説明する。
【0035】X線光電子分光法による測定に先立って、
乳剤を以下のように前処理する。まず、乳剤にプロナー
ゼ溶液を加え、40℃で1時間撹拌してゼラチン分解を行
う。次に遠心分離して乳剤粒子を沈殿させ、上澄み液を
除去した後、プロナーゼ水溶液を加え、上記の条件で再
度ゼラチン分解を行う。この試料を再び遠心分離し、上
澄み液を除去した後、蒸留水を加えて乳剤粒子を蒸留水
中に再分散させ、遠心分離し、上澄み液を除去する。こ
の水洗操作を3回繰返した後、乳剤粒子をエタノール中
に再分散させる。これを鏡面研磨したシリコンウェハ上
に薄く塗布して測定試料とする。
【0036】X線光電子分光法による測定には、例えば
装置としてPHI社製ESCA/SAM560型を使用
し、励起用X線にMg−Kα線、X線源電圧15KV、X
線源電流40mA、パスエネルギー50eVの条件で行う。
【0037】表面ハライド組成を求めるためにはAg3d,
Br3d,I3d3/2電子を検出する。組成比の算出は各ピーク
の積分強度を用いて、相対感度係数法により行う。Ag3
d,Br3d,I3d3/2相対感度係数としてそれぞれ5.10,0.8
1,4.592を使用することにより、組成比は原子パーセン
トを単位として与えられる。
【0038】 前述の蛍光X線分析法によって求めた
平均沃化銀含有率(J1)とX線マイクロアナリシス法
を用いハロゲン化銀粒子の粒径方向に対して中心部より
80%以上離れたハロゲン化銀結晶上で測定した沃化銀含
有率の測定値の平均値(J3)を比べたときJ1>J3
る関係を満足するものである。中心は粒子に外接する円
の中心とする。
【0039】X線マイクロアナリシス法について説明す
る。エネルギー分散型X線分析装置を電子顕微鏡に装置
した電子顕微鏡観察用グリッドにハロゲン化銀粒子を分
散し、液体窒素冷却にて1粒子がCRT視野に入るよう
に倍率を設定し、一定時間AgLα,ILα線の強度を積算す
る。ILα/AgLαの強度比とあらかじめ作成しておいた検
量線を用いて沃化銀含有率を算出することができる。
【0040】 CuKα線を線源とした(420)X線
を回折シグナルの最高のピーク高さ×0.13において、回
折角度の1.5度以上に亘ってシグナルが連続して存在す
ることを特徴とするものである。より好ましくは、シグ
ナルの最高ピーク高さ×0.15において、回折角度の1.5
度以上に亘ってシグナルが連続して存在するものであ
る。更にシグナルの存在する回折角度が1.8度以上に亘
ることが好ましく、特に2.0度以上に亘って存在するこ
とが好ましい。シグナルが存在するとは、最高ピーク高
さ×0.13あるいは×0.15において、その高さ以上のシグ
ナル強度であることを言う。
【0041】本発明のハロゲン化銀乳剤の更に好ましい
態様は、CuKα線を線源とした、上記(420)X線回
折シグナルが二つもしくは三つのピークを有するもので
ある。特に好ましくは三つピークを有するものである。
【0042】ハロゲン化銀の結晶の構造を調べる方法と
してX線回折法が知られている。
【0043】X線の線源として色々な特性X線を用いる
ことができる。中でもCuをターゲットとしたCuKα
線は最も広く用いられているものである。
【0044】沃臭化銀は岩塩構造を有し、CuKα線で
の(420)回折線は2θ71〜74度に観測される。シグナ
ル強度が比較的強く広角度であるため、分解能もよく、
結晶構造を調べる上で最適である。
【0045】写真乳剤のX線回折の測定に当っては、ゼ
ラチンを除去し、シリコンなどの標準試料を混ぜ、粉末
方によって測定することが必要である。
【0046】測定方法に関しては、基礎分析化学講座24
「X線分析」(共立出版)などを参考に行うことことで
ある。
【0047】 前述のX線マイクロアナリシス法によ
って個々のハロゲン化銀粒子の平均沃化銀含有率を測定
したとき、測定値の相対標準偏差が20%以下である。好
ましくは15%以下、特に好ましくは12%以下のものであ
る。
【0048】ここに相対標準偏差とは、例えば少なくと
も100個の乳剤の沃化銀含有率を測定した際の沃化銀含
有率の標準偏差を、そのときの平均沃化銀含有率で除し
た値×100である。
【0049】本発明のハロゲン化銀乳剤は、立方体、14
面体、8面体のような正常晶でもよく、平板状、8面体
のような双晶であってもよい。
【0050】又、これらの混合物であってもよい。
【0051】8面体の双晶である場合、粒子の投影面積
同等円換算直径と粒子厚みの比が3未満のものが投影面
積の60%以上であることが好ましく、更に2.0未満が好
ましく、特に1.5未満が好ましい。
【0052】単分散性の正常晶乳剤は、例えば特開昭59
-177535号、同60-138538号、同59-52238号、同60-14331
号、同60-35726号、同60-258536号及び同61-14636号等
に開示された方法を参考にすることによって製造するこ
とができる。
【0053】単分散性の双晶乳剤は、例えば特開昭61-1
4636号公報等に開示された球形種乳剤を成長させる方法
を参考にすることによって得ることができる。
【0054】成長に当っては硝酸銀水溶液とハロゲン化
物水溶液をダブルジェット法により添加することが好ま
しい。又、沃度は沃化銀として系内に供給することもで
きる。添加速度は、新しい核が発生しないような速度
で、かつオストワルド熟成によるサイズの広がりがない
速度、即ち新しい核が発生する速度の30〜100%の範囲
で添加することが好ましい。
【0055】粒子を肥大させる別の条件として、日本写
真学会昭和58年年次大会要旨集88頁に見られるように、
ハロゲン化銀微粒子を加え溶解、再結晶することにより
肥大させる方法が挙げられる。
【0056】ハロゲン化銀乳剤の成長条件としては、pA
g5〜11、温度40〜85℃、pH1.5〜12が好ましい。
【0057】本発明において沃化銀存在下で粒子形成す
る場合は、粒子形成のための沃化銀、銀溶液、ハライド
溶液よりも先に、いわゆる種粒子が母液に親水性コロイ
ドと共に存在していることが好ましい。
【0058】以下に上記種粒子について説明する。
【0059】本発明における単分散性の種粒子は、主と
して双晶より成るものである。
【0060】ここに主として双晶より成るとは、個数に
して50%以上であることを言い、好ましくは80%以上、
特に好ましくは95%以上である。
【0061】単分散性である双晶種粒子は、例えば特開
昭61-6643号に記載があるように、多重双晶核粒子をハ
ロゲン化銀溶剤の存在下に熟成し、球型の双晶種粒子と
することによって得ることができる。
【0062】即ち、下記(イ)及び(ロ)の工程から成
るものである。
【0063】(イ)沃化銀含有率0〜5モル%のハロゲ
ン化銀沈殿生成の初期から1/2以上の期間、母液のpB
rを2.0〜−0.7に保つ核粒子生成工程。
【0064】(ロ)該核粒子生成工程に続いて、母液に
ハロゲン化銀溶剤をハロゲン化銀1モル当たり10-5〜2.
0モル含有し実質的に単分散性球形双晶であるハロゲン
化銀種粒子を形成する種粒子形成工程。
【0065】ここに母液とは、完成した写真乳剤に到る
までのハロゲン化銀乳剤の調合の場に供される液(ハロ
ゲン化銀乳剤も含有される)である。
【0066】前記核粒子生成工程において形成されるハ
ロゲン化銀粒子は、0〜5モル%の沃化銀を含有する沃
臭化銀から成る双晶粒子である。
【0067】本発明において、双晶核粒子は核粒子生成
工程の初期の1/2以上の期間に亘り、保護コロイド水溶
液中の臭素イオン濃度を0.01〜5モル/リットル即ちp
Br=2.0〜−0.7に保ち、好ましくは0.03〜5モル/リ
ットル(pBr=1.5〜−0.7)に保ち、水溶性銀塩又は
水溶性銀塩と水溶性ハロゲン化物を添加することにより
得ることができる。
【0068】本発明における核粒子生成工程とは、保護
コロイド液中に水溶性銀塩が添加開始された時点から、
新しい結晶核が実質的に発生しなくなるまでの期間だけ
でなく、その後に粒子の成長期間を含んでもよく、種粒
子形成工程以前の工程と定義される。
【0069】本発明において、核粒子サイズ分布に制限
はなく単分散性でも多分散でもよい。ここで言う多分散
とは、粒子の変動係数(前述の分布の広さと同義)が25
%以上のものを言う。本発明の核粒子としては、少なく
とも核粒子全体数に対して50%以上の双晶粒子を含むこ
とが好ましく、70%以上含むことがより好ましく、90%
以上であることが最も好ましい。
【0070】次に、核粒子生成工程で得られた核粒子を
ハロゲン化銀溶剤の存在下に熟成し、単分散性の球形粒
子から成る種粒子を得る種粒子形成工程について説明す
る。
【0071】ハロゲン化銀溶剤存在下での熟成(以下、
単に熟成と称す)は、大粒子と小粒子が共存する際、小
粒子が溶解して大粒子が成長し、一般には粒子サイズ分
布が広くなると考えられているオストワルド熟成とは異
なると思われる。前記核粒子生工程で得られた核粒子か
らの種粒子の熟成条件としては、0〜5モル%の沃化銀
含有率のハロゲン化銀を用いて双晶核粒子を生成させる
前記核粒子生成工程を経た乳剤母液を、10-5〜2.0モル
/銀モルのハロゲン化銀溶剤の存在下に熟成を進めるこ
とによって実質的に単分散性球形種粒子が得られる。実
質的に単分散性とは、前に定義した分布の広さが25%未
満であることを言う。
【0072】又、実質的に球形粒子とは、電子顕微鏡写
真でハロゲン化銀粒子を観察した場合に、{111}面あ
るいは{100}面等の面が明らかに判別できない程度に
丸みを帯びており、かつ粒子内の重心付近の1点に互い
に直交する3次元軸を設定した場合、粒子平面画像の
縦、横及び高さ方向の最大粒子径Lと最小粒子径Sとの
比C=L/Sが1.0〜2.0、好ましくは1.0〜1.5にある粒
子を言う。
【0073】又、本発明において該球形粒子が全種粒子
数の60%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくはそ
の殆どを占めていることが好ましい。
【0074】本発明の種粒子形成工程で用いられるハロ
ゲン化銀溶剤としては、(a)米国特許3.271.157号、
同3,531,289号、同3,574,628号、特開昭54-1019号、同5
4-158917号及び特公昭58-30571号等に記載された有機チ
オエーテル類、(b)特開昭53-82408号、同55-29829号
及び同55-77737号等に記載されたチオ尿素誘導体、
(c)特開昭53-144319号に記載された、酸素又は硫黄
原子と窒素原子で挟まれたチオカルボニル基を有するA
gX溶剤、(d)特開昭54-100717号に記載されたイミ
ダゾール類、(e)亜硫酸塩、(f)チオシアナート
類、(g)アンモニア、(h)特開昭57-196228号に記
載されたヒドロキシアルキルで置換したエチレンジアミ
ン類、(i)特開昭57-202531号に記載された置換メル
カプトテトラゾール類、(j)水溶性臭化物、(k)特
開昭58-54333号に記載されたベンゾイミダゾール誘導体
等が挙げられる。
【0075】次に、これら(a)〜(k)のハロゲン化
銀溶剤の具体例を挙げる。
【0076】
【化1】
【0077】
【化2】
【0078】
【化3】
【0079】これらの溶剤は2種類以上組み合わせて用
いることができる。好ましい溶剤としては、チオエーテ
ル類、チオシアナート類、チオ尿素類、アンモニア、臭
化物が挙げられ、特に好ましくはアンモニアと臭化物の
組合せが挙げられる。
【0080】これらの溶剤は、ハロゲン化銀1モル当た
り10-5〜2モルの範囲で用いられる。
【0081】又、pHとしては3〜13、温度としては30
〜70℃が好ましく、特に好ましくはpH6〜12、温度35
〜50℃の範囲である。
【0082】本発明の好ましい実施態様の1例を示せ
ば、pH10.8〜11.2、温度35〜45℃でアンモニア0.4〜
1.0モル/リットルと臭化カリウム0.03〜0.5モル/リッ
トルを組み合わせて用い、30秒〜10分間熟成することに
より好適な種粒子を含む乳剤が得られた。
【0083】本発明の種粒子形成工程の期間中に熟成を
調整する目的で水溶性銀塩を加えても差し支えない。
【0084】次に本発明において、乳剤(1)を形成す
るために用いる沃化銀について述べる。
【0085】沃化銀に関しては、一般に立方晶系のγ−
AgIと六方晶系β−AgIが知られているが、本発明
に用いる沃化銀としては、いずれの結晶構造であっても
よく、又、これらの混合物であってもよい。
【0086】本発明で用いる沃化銀は、単分散性が良好
であることが好ましく、ダブルジェット法により、温
度,pH,pAgを制御しながら調整することが好まし
い。また、その平均粒径は、必ずしも微細である必要は
ないが、0.001以上0.7μm未満が好ましく、0.005以上0.
3μm未満がさらに好ましく、特に0.01以上0.1μm未満が
好ましい。
【0087】本発明において沃化銀存在下で粒子形成す
る際には、沃化銀以外のハロゲン化銀が存在してもよい
し、銀溶液,ハライド溶液を同時に添加していてもよ
い。好ましくは、銀溶液とハライド溶液と沃化銀の少な
くとも3種の添加液が同時に添加されて粒子形成される
ことである。上記ハライド溶液には、性能を損なわぬ範
囲で、沃素イオンを含有していてもよいが、好ましくは
含有しないことである。
【0088】本発明に係る乳剤は、沃化銀存在下で粒子
形成される時期は、特に限定されないが、沃化銀含有相
すべてが沃化銀存在下で形成されることが最も望まし
い。
【0089】種乳剤粒子をAgX微粒子及び補給AgX
要素で成長させる工程は、新核の発生がなく、成長粒子
にオストワルド熟成の発生のない最適な添加速度が選ば
れる。尚、本発明においては、又、補給AgX要素調整
にはアンモニア性硝酸銀を用いることが好ましい。
【0090】本発明における沃化銀は、粒子形成のため
にの反応容器の外に設けられた混合器において調整され
る。本発明における沃化銀は、混合器において粒子形成
後ただちに反応容器中に添加されてもよいし、あらかじ
め粒子形成を行ってから添加してもよい。
【0091】本発明で用いられる酸化剤とは、金属銀を
銀イオンに変化させる化合物をいう。生成した銀イオン
は、ハロゲン化銀等の水に難溶性の銀塩を形成してもよ
く、又、水に対する溶解度の大きい銀塩を形成してもよ
い。
【0092】本発明において酸化剤は、有機物、無機物
のいずれをも用いることができる。例として、有機過酸
化物及びキノン類、ペルオキシ酸塩、オゾン、過酸化水
素及びその化合物、ハロゲン元素等を好ましく用いるこ
とができるが、ハロゲン元素が好ましく、より好ましく
は沃素が用いられる。
【0093】本発明において酸化剤の添加量は、好まし
くは本発明におけるハロゲン化銀粒子1モル当り108〜1
0-1モル、より好ましくは10-7〜10-2モル、特に好まし
くは10-6〜10-2モルである。
【0094】本発明において酸化剤を分散媒中に添加す
るには、当業界で一般に添加剤をハロゲン化銀乳剤に加
える方法を適用することができる。水に難溶性あるい不
溶性の化合物は適切な有機溶媒例えばアルコール類、ケ
トン類、グリコール類等に予め溶解し、また水溶性化合
物は水溶液として本発明のハロゲン化銀乳剤に含まれる
ハロゲン化銀粒子の成長が行われる分散媒中に添加する
ことができる。酸化剤としてハロゲン元素、特に沃素を
用いる場合にはアルコール類に予め溶解したのち該分散
媒中に添加することが好ましい。
【0095】本発明において、本発明のハロゲン化銀乳
剤に含まれるハロゲン化銀粒子の成長が行われる分散媒
への酸化剤の添加は一度に添加してもよいし、2回以上
に分割して添加してもよい。また酸化剤は、ハロゲン化
銀粒子の成長が行われる分散媒調整時に予め添加してお
いてもよいし、該分散媒調整後に添加してもよい。さら
に添加はロート等を用いて短時間で添加してもよいし、
ポンプ等により長時間添加を行ってもよい。
【0096】本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、リ
サーチ・ディスクロージャ308119(以下RD308119と略
す)に記載されているものを用いることができる。下記
に記載箇所を示す。
【0097】 〔項 目〕 〔RD308119のページ〕 ヨード組織 993 I−A項 製造方法 〃 〃 及び994 E項 晶癖 正常晶 〃 〃 双晶 〃 〃 エピタキシャル 〃 〃 ハロゲン組成 一様 993 I−B項 一様でない 〃 〃 ハロゲンコンバージョン 994 I−C項 〃 置換 〃 〃 金属含有 994 I−D項 単分散 995 I−F項 溶媒添加 〃 〃 潜像形成位置 表面 995 I−G項 内部 〃 〃 適用感材 ネガ 995 I−H項 ポジ(内部カブリ粒子含) 〃 〃 乳剤を混合して用いる 〃 I−J項 脱 塩 〃 II−A項 本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学
熟成及び分光増感を行ったものを使用する。このような
工程で使用される添加剤は、リサーチ・ディスクロージ
ャNo.17643,No.18716及びNo.308119(それぞれ、以下R
D17643,RD18716及びRD308119と略す)に記載されてい
る。
【0098】下記に記載箇所を示す。
【0099】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV−A-A,B,C,D,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV−A−E,J項 23〜24 648〜9 かぶり防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記リサーチ
・ディスクロージャに記載されている。下記に関連のあ
る記載箇所を示す。
【0100】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII−J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII−C,XIIIC項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルタ染料 1003 VIII 25〜26 バインダ 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 XVI 26〜27 650 現像剤(感材中に含有)1011 XXB項 本発明には種々のカプラーを使用することができ、その
具体例は、上記リサーチ・ディスクロージャに記載され
ている。下記に関連ある記載箇所を示す。
【0101】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 イエローカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 シアンカプラー 1001 VII−D項 VIIC〜G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VIIG項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VIIF項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基 放出カプラー 1001 VII−F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 本発明に使用する添加剤は、RD308119XIVに記載されて
いる分散法などにより、添加することができる。
【0102】本発明においては、前述RD17643 28頁,RD
18716 647〜8頁及びRD308119のXIXに記載されている支
持体を使用することができる。
【0103】本発明の感光材料には、前述RD308119VII
−K項に記載されているフィルタ層や中間層等の補助層
を設けることができる。
【0104】本発明の感光材料は、前述RD308119VII−
K項に記載されている順層、逆層、ユニット構成等の様
々な層構成をとることができる。
【0105】本発明は、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルム、カ
ラー反転ペーパーに代表される種々のカラー感光材料に
適用することができる。
【0106】本発明の感光材料は前述RD17643 28〜29
頁,RD18716 647頁及びRD308119のXIXに記載された通常
の方法によって、現像処理することができる。
【0107】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるか、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0108】〔実施例1〕 [球形種乳剤T−Iの調製]以下に示す方法によって、
単分散性の球形種乳剤を調製した。
【0109】 A液 オセインゼラチン 80g 臭化カリウム 47.4g ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ -ジこはく酸エステルナトリウム塩10%メタノール溶液 20ml 水で 8.0l B液 硝酸銀 1.2kg 水で 1.6l C液 オセインゼラチン 32.2g 臭化カリウム 840g 水で 1.6l D液 アンモニア水 470ml 40℃で激しく撹拌したA液に、B液とC液をダブルジェ
ット法により11分間で添加し、核の生成を行なった。こ
の間、pBrは1.60に保った。
【0110】その後、12分間かけて、温度を30℃に下
げ、さらに18分間熟成を行なった。さらに、D液を1分
間で添加し、引き続き5分間の熟成を行なった。熟成時
のKBr濃度は0.07mol/l,アンモニア濃度は0.63mol/lであ
った。
【0111】熟成終了後、pHを6.0に調整し、常法に
従って脱塩を行なった。この種乳剤粒子を電子顕微鏡観
察したところ、互いに平行な2枚の双晶面を有する、平
均粒径0.30μmの球形乳剤であった。
【0112】[本発明乳剤EM−1の調製]以下に示す
7種類の溶液を用いて、本発明に係わる八面体双晶単分
散乳剤EM−1を調製した。
【0113】 (溶液A) オセインゼラチン 268.2g 蒸留水 4.0l ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ -ジこはく酸エステルナトリウム塩10%メタノール溶液 1.5ml 種乳剤(T−1) 0.286モル 28重量%アンモニア水溶液 528.0ml 56重量%酢酸水溶液 795.0ml 0.001モルの沃素を含むメタノール溶液 50.0ml 蒸留水で5930.0mlにする (溶液B)3.5Nアンモニア性硝酸銀水溶液。
【0114】(但し、硝酸アンモニウムによってpHを9.
0に調整した) (溶液C)4.0重量%のゼラチンを含む3.5N臭化カリウ
ム水溶液 (溶液D) 3wt%のゼラチンと、沃化銀粒子(平均粒径0.05μm) から成る微粒子乳剤 2.39モル 調製法を以下に示す。
【0115】0.06モルの沃化カリウムを含む6.0重量%
のゼラチン溶液5000mlに、7.06モルの硝酸銀と、7.06モ
ルの沃化カリウムを含む水溶液各々2000mlを、10分間か
けて添加した。微粒子形成中のpHは硝酸を用いて2.0
に、温度は40℃に制御した。粒子形成後に、炭酸ナトリ
ウム水溶液を用いてpHを6.0に調製した。
【0116】 (溶液E) 溶液Dで記述した沃化銀微粒子乳剤と同様にして調製された、 1モル%の沃化銀を含有する沃臭化銀粒子(平均粒径0.04μm) から成る微粒子乳剤 6.24モル 但し、微粒子形成中の温度は30℃に制御した。
【0117】(溶液F)臭化カリウム1.75N水溶液 (溶液G)56重量%酢酸水溶液 反応容器内で70℃に保った溶液Aに、溶液B、溶液C及
び溶液Dを同時混合法によって163分の時間を要して添
加した後、引き続いて溶液Eを12分を要して単独に定速
添加し、種結晶を1.0μm(球換算粒径)まで成長させ
た。
【0118】ここで、溶液B及び溶液Cの添加速度は臨
界成長速度に見合ったように時間に対して関数様に変化
させ、成長している種結晶以外の小粒子の発生及びオス
トワルド熟成により多分散化しないように適切な添加速
度で添加した。溶液D即ち沃化銀微粒子乳剤の供給は、
アンモニア性硝酸銀水溶液との速度比(モル比)を表1
に示すように粒径(添加時間)に対して変化させること
によって、多重構造を有するコア/シェル型ハロゲン化
銀乳剤を作成した。
【0119】また、溶液F,Gを用いることによって、
結晶成長中のpAg,pHを表1に示すように制御した。な
お、pAg,pHの測定は、常法に従い硫化銀電極及びガラ
ス電極を用いて行なった。
【0120】粒子形成後に、特願平3-41314に記載の方
法に従い脱塩処理を施し、その後ゼラチンを加え再分散
し、40℃にてpHを5.80,pAgを8.06に調整した。
【0121】得られた乳剤粒子の走査型電子顕微鏡写真
から、平均粒径1.0μm(球換算粒径)、分布の広さが1
0.3%の八面体双晶単分散乳剤であることが確認され
た。
【0122】
【表1】
【0123】[比較乳剤EM−2の調整]EM−1の溶
液Aの沃素のメタノール溶液を除いたほかはEM−1と
同様に調整した。
【0124】[比較乳剤EM−3の調整]EM−1の溶
液Dのかわり3.5N沃化カリウム溶液Hを用いた以外
は、EM−1と同様に調整した。但し、溶液CとHは、
反応容器への添加前に混合されてから添加するようにし
て調整した。
【0125】《ハロゲン化銀写真感光材料の作製》以上
のように調製したEM−1〜EM−3の各乳剤に対して
金・硫黄増感を最適に施し、これらの乳剤のうち、EM
−2を用いてトリアセチルセルロースフィルム支持体上
に下記に示すような組成の各層を順次支持体側から形成
して、多層カラー写真感光材料の試料101を作製した。
【0126】多層カラー写真感光材料〔試料101〕の構
成は以下の通りである。
【0127】感光材料中の添加量は特に記載のない限り
1m2当りのグラム数を示す。また、ハロゲン化銀及びコ
ロイド銀は、銀に換算して示し、増感色素はハロゲン化
銀1モル当りのモル数で示した。
【0128】 試料101 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 紫外線吸収剤 (UV−1) 0.20 高沸点溶媒(Oil−1) 0.16 ゼラチン 1.23 第2層:中間層 化合物(SC−1) 0.15 高沸点溶媒(Oil−2) 0.17 ゼラチン 1.27 第3層:低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm,沃化銀含有率 8.0モル%) 0.50 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm,沃化銀含有率 2.0モル%) 0.21 増感色素(SD─1) 2.8×10-4 増感色素(SD─2) 1.9×10-4 増感色素(SD─3) 1.9×10-5 増感色素(SD─4) 1.0×10-4 シアンカプラー(C─1) 0.48 シアンカプラー(C─2) 0.14 カラードシアンカプラー(CC─1) 0.021 DIR化合物 (D─1) 0.020 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.53 ゼラチン 1.30 第4層:中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.52μm,沃化銀含有率 8.0モル%) 0.62 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm,沃化銀含有率 8.0モル%) 0.27 増感色素(SD─1) 2.3×10-4 増感色素(SD─2) 1.2×10-4 増感色素(SD─3) 1.6×10-5 増感色素(SD─4) 1.2×10-4 シアンカプラー(C─1) 0.15 シアンカプラー(C─2) 0.18 カラードシアンカプラー(CC─1) 0.030 DIR化合物 (D─1) 0.013 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.30 ゼラチン 0.93 第5層:高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(EM−2) 1.27 増感色素(SD─1) 1.3×10-4 増感色素(SD─2) 1.3×10-4 増感色素(SD─3) 1.6×10-5 シアンカプラー(C─2) 0.12 カラードシアンカプラー(CC─1) 0.013 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.14 ゼラチン 0.91 第6層:中間層 化合物(SC−1) 0.09 高沸点溶媒(Oil−2) 0.11 ゼラチン 0.80 第7層:低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm,沃化銀含有率 8.0モル%) 0.61 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm,沃化銀含有率 2.0モル%) 0.20 増感色素(SD─4) 7.4×10-5 増感色素(SD─5) 6.6×10-4 マゼンタカプラー(M─1) 0.18 マゼンタカプラー(M─2) 0.44 カラードマゼンタカプラー(CM─1) 0.12 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.75 ゼラチン 1.95 第8層:中感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.59μm,沃化銀含有率 8.0モル%) 0.87 増感色素(SD─6) 2.4×10-4 増感色素(SD─7) 2.4×10-4 マゼンタカプラー(M─1) 0.058 マゼンタカプラー(M─2) 0.13 カラードマゼンタカプラー(CM─1) 0.070 DIR化合物 (D─2) 0.025 DIR化合物 (D─3) 0.002 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.50 ゼラチン 1.00 第9層:高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(EM−2) 1.27 増感色素(SD─6) 1.4×10-4 増感色素(SD─7) 1.4×10-4 マゼンタカプラー(M─2) 0.084 マゼンタカプラー(M─3) 0.064 カラードマゼンタカプラー(CM─1) 0.012 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.27 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.012 ゼラチン 1.00 第10層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.08 色汚染防止剤(SC−2) 0.15 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.20 高沸点溶媒(Oil−2) 0.19 ゼラチン 1.10 第11層:中間層 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.20 ゼラチン 0.60 第12層:低感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm,沃化銀含有率 8.0モル%) 0.22 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm,沃化銀含有率 2.0モル%) 0.03 増感色素(SD─8) 4.9×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.75 DIR化合物 (D─1) 0.010 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.30 ゼラチン 1.20 第13層:中感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.59μm,沃化銀含有率 8.0モル%) 0.30 増感色素(SD─8) 1.6×10-4 増感色素(SD─9) 7.2×10-5 イエローカプラー(Y─1) 0.10 DIR化合物 (D─1) 0.010 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.046 ゼラチン 0.47 第14層:高感度青感性層 沃臭化銀乳剤(EM−2) 0.85 増感色素(SD─8) 7.3×10-5 増感色素(SD─9) 2.8×10-5 イエローカプラー(Y─1) 0.11 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.046 ゼラチン 0.80 第15層:第1保護層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.08μm,沃化銀含有率 1.0モル%) 0.40 紫外線吸収剤(UV─1) 0.065 紫外線吸収剤(UV─2) 0.10 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.07 高沸点溶媒 (Oil─3) 0.07 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.40 ゼラチン 1.31 第16層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤 (平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX−1) 0.04 ゼラチン 0.55 尚、上記の組成物の他に、塗布助剤Su−1,分散助剤
Su−2,粘度調整剤、硬膜剤H−1,H−2,安定剤
ST−1,カブリ防止剤AF−1,重量平均分子量:1
0,000及び重量平均分子量:1,100,000の2種のAF−2
及び防腐剤DI−1を添加した。DI−1の添加量は9.
4mg/m2であった。
【0129】
【化4】
【0130】
【化5】
【0131】
【化6】
【0132】
【化7】
【0133】
【化8】
【0134】
【化9】
【0135】
【化10】
【0136】
【化11】
【0137】次に、上記試料101における第5層、第9
層、第14層で使用した沃臭化銀乳剤EM−2の代わり
に、乳剤EM−3、EM−1を用いた他は同様にして、
各々試料102〜試料103を作製した。
【0138】以上のように作成した試料101〜103につい
て粒状性の評価を行なった。
【0139】但し各試料とも2部に分け、1部は23℃55
%RH条件で試料を1日間保存後、通常のような白色ウ
ェッジ露光を施し以下の処理工程に示すような現像及び
後処理を行ないその試料を用いて粒状性の評価を行なっ
た。もう1部は40℃80%RH条件で試料を5日間保存
後、同様の手順にて粒状性評価を行なった。
【0140】 〔処理工程〕 処理工程 処理時間 処理温度 補充量* 発色現像 3分15秒 38± 0.3℃ 780cc. 漂 白 45秒 38± 2.0℃ 150cc. 定 着 1分30秒 38± 2.0℃ 830cc. 安 定 60秒 38± 5.0℃ 830cc. 乾 燥 1分 55± 5.0℃ − *補充量は感光材料1m2当たりの値である。
【0141】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は、以下のものを使用した。
【0142】発色現像液 水 800cc. 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20%
硫酸を用いてpH10.06に調整する。
【0143】発色現像補充液 水 800cc. 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 5g 臭化ナトリウム 0.4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 4-アミノ-メチル-N-エチル-N-アニリン硫酸塩 (β-ヒドロキシルエチル) 6.3g 水酸化カリウム 2g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20%
を用いてpH10.18に調整する。
【0144】漂白液 水 700cc. 1,3ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 40g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 40g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水または氷酢酸
を用いてpH4.4に調整する。
【0145】漂白補充液 水 700cc. 1,3ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 200g 氷酢酸 56g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.4に調整後水を加
えて1リットルとする。
【0146】定着液 水 800cc. チオシアン酸アンモニウム 120g チオ硫酸アンモニウム 150g 亜硫酸ナトリウム 15g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH6.2に調整後水を加
えて1リットルとする。
【0147】定着補充液 水 800cc. チオシアン酸アンモニウム 150g チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH6.5に調整後水
を加えて1リットルとする。
【0148】安定液及び安定補充液 水 900cc. パラオクチルフェニルポリオキシエチレンエーテル (n=10) 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン 0.1g シロキサン(UCC製L−77) 0.1g アンモニア水 0.5cc. 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50%
硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0149】〔粒状性の評価〕粒状性はRMS値にて評
価した。RMS値は現像済み試料の最低濃度+0.1の部
分の濃度を開口走査面積1800μm2(スリット幅10μm,
スリット長180μm)のマイクロデンシトメーターで走査
し、濃度測定サンプリング数1000以上の濃度値の変動の
標準偏差の1000倍値を求め、比較試料-101の各感色性層
ごとの値を100とした相対値で示した。値が小さいほど
粒状性がよいことを表わす。
【0150】結果を表2にまとめて示す。
【0151】
【表2】
【0152】表2から明らかなように本発明においては
どちらの条件下においても粒状性が優れており、保存時
の劣化が少ないことがわかる。
【0153】
【発明の効果】高感度であって粒状性に優れ、特に長期
保存時の粒状性も優れたハロゲン化銀写真感光材料を提
供することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沃化銀を含有するハロゲン化銀乳剤を少
    なくとも1つ含有するハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、該沃化銀を含有するハロゲン化銀乳剤の少なくとも
    1つが、粒子形成過程の少なくとも1期間、沃化銀粒子
    存在下で粒子形成され、かつ、銀に対する酸化剤を添加
    して作られたことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。
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