JP2906161B2 - ハロゲン化銀写真乳剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤

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JP2906161B2 JP3662490A JP3662490A JP2906161B2 JP 2906161 B2 JP2906161 B2 JP 2906161B2 JP 3662490 A JP3662490 A JP 3662490A JP 3662490 A JP3662490 A JP 3662490A JP 2906161 B2 JP2906161 B2 JP 2906161B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に用いられるハロ
ゲン化銀写真乳剤に関し、詳しくは感度、粒状性及び保
存性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料に用いられ
るハロゲン化銀写真乳剤に関する。
〔従来技術〕
カメラ等撮影機器の普及は近年益々進み、ハロゲン化
銀写真感光材料を用いた写真撮影の機会も増加してきて
いる。それに伴ってハロゲン化銀写真感光材料の高感度
化、高画質化に対する要請も強くなってきている。
ハロゲン化銀写真感光材料の高感度化、高画質化に対
しての支配的因子の一つはハロゲン化銀粒子であり、よ
り高感度化、より高画質化を目指したハロゲン化銀粒子
の開発は従来から当業界で進められてきた。
しかし、一般に行われているように、画質向上のため
にハロゲン化銀粒子の粒径を小さくしてゆくと、感度が
低下する傾向にあり、高感度と高画質を共に満足させる
には限界があった。
より一層の高感度化、高画質化を図るべく、ハロゲン
化銀粒子1個当たりの感度/サイズ比を向上させる技術
が研究されているが、その一つとして平板状ハロゲン化
銀粒子を使用する技術が特開昭58-111935号、同58-1119
36号、同58-111937号、同58-113927号、同59-99433号等
に記載されている。これらの平板状ハロゲン化銀粒子を
八面体、十四面体あるいは六面体などの所謂正常晶ハロ
ゲン化銀粒子と比較すると、ハロゲン化銀粒子の体積が
同じ場合には表面積は大きくなり、従ってハロゲン化銀
粒子表面により多くの増感色素を吸着させることができ
一層の高感度を図れる利点がある。
更に特開昭63-92942号には平板状ハロゲン化銀粒子内
部に高沃度コアを設ける技術が、特開昭63-151618号に
は六角平板状ハロゲン化銀粒子を用いる技術が、特開昭
63-163451号には双晶面間の最も長い距離に対する粒子
厚みの比が5以上である平板状ハロゲン化銀粒子を用い
る技術が採りあげられ、それぞれ感度、粒状性における
効果が示されている。
しかし、これらの従来技術では、やはり高感度化と高
画質化の両立には限界があり、より優れた技術の開発が
望まれていた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、高感度で粒状性に優れ保存性が良好
なハロゲン化銀写真感光材料を与えるハロゲン化銀写真
乳剤を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明の目的は、ハロゲン化銀写真乳剤を、該ハロゲ
ン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子に重なりが
できないように単層塗布した場合に、該ハロゲン化銀写
真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の占める全投影面積
の50%以上が平行な偶数枚の双晶面及び該平行な偶数枚
の双晶面に平行な2枚の主平面を有する平板状ハロゲン
化銀粒子から成るハロゲン化銀写真乳剤であって、該平
板状ハロゲン化銀粒子の50%以上(数)が該平板状ハロ
ゲン化銀粒子の平行な2つの主平面の一方の主平面から
最も近い双晶面に至る距離と、他方の主平面から最も近
い双晶面に至る距離を測定し、近い方の距離をa、他方
をa′としたとき1.0≦a′/a≦1.5なる関係を満足する
ことを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤により達成され
る。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明における平板状ハロゲン化銀粒子とは、二つの
対向する平行な主平面を有する粒子をいう。
本発明に用いられる平板状ハロゲン化銀粒子の厚みに
対する直径の比(アスペクト比ともいう)の平均値は1
以上5未満が好ましく、より好ましくは1.1以上4.5未
満、特に好ましくは1.2以上4未満である。この平均値
は、全平板状粒子の粒子の厚みに対する直径の比を平均
することにより得られる。
平板状ハロゲン化銀粒子の直径は、主平面の円相当直
径(該主平面と同じ投影面積を有する円の直径)で示さ
れるが、0.1〜5.0μmが好ましく、より好ましくは0.2
〜4.0μm、特に好ましくは0.3〜3.0μmである。
本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子の平均粒径
は、本発明のハロゲン化銀乳剤の電子顕微鏡写真上で行
うことができる。1万倍〜5万倍に拡大した電子顕微鏡
写真上で、六角形平面状ハロゲン化銀粒子と三角形平板
状ハロゲン化銀粒子の面積を実測し、円換算して平均粒
径とする。
本発明において六角形平板状ハロゲン化銀粒子とは、
最大長さの辺と最小長さの辺との比が2.0以下、好まし
くは1.8以下、より好ましくは1.5以下である粒子をい
う。
また本発明において三角形平板状ハロゲン化銀粒子と
は、最大長さの辺と最小長さの辺との比が2.0より大き
い粒子をいい、好ましくは2.5以上、より好ましくは3.0
以上である粒子をいう。
本発明に係るハロゲン化銀写真乳剤は該ハロゲン化銀
写真乳剤を、該ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲ
ン化銀粒子に重なりができないように単層塗布した場合
に、該ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒
子の占める全投影面積の50%以上、好ましくは60%以
上、より好ましくは70%以上が平行な偶数枚の双晶面及
び該平行な偶数枚の双晶面に平行な2枚の主平面を有す
る平板状ハロゲン化銀粒子が占めている。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は結晶学的には双晶
に分類される。双晶とは、一つの粒子内に一つ以上の双
晶面を有するハロゲン化銀結晶であるが、双晶の形態の
分類はクラインとモイザーによる報文ホトグラフィッセ
・コレスポンデンツ〔Photographishe Korrespondenz〕
99巻99頁、同100巻,57頁に詳しく述べられている。
本発明に係る、ハロゲン化銀写真乳剤は単分散である
ことが好ましい。
単分散性ハロゲン化銀乳剤とは、 によって定義した単分散度が20%未満であることをい
い、好ましくは18%未満、より好ましくは15%未満であ
る。
ここに平均直径は、粒径diを有する粒子の頻度ni
di 3との積ni×di 3が最大になるときの直径diと定義す
る。(有効数字3桁、最小桁数字は4捨5入する) 直径は、本発明のハロゲン化銀写真乳剤を電子顕微鏡
で1万倍〜5万倍に拡大して撮影し、そのプリント上の
六角形平板状ハロゲン化銀粒子および三角形平板状ハロ
ゲン化銀粒子の投影時の面積を実測することによって得
ることができる。(測定粒子個数は無差別に1000個以上
あることとする。) また、本発明のハロゲン化銀写真乳剤において、該ハ
ロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子が、平
行な偶数枚の双晶面及び該平行な偶数枚の双晶面に平行
な2枚の主平面を有する平板状ハロゲン化銀粒子を含む
ことは、本発明のハロゲン化銀写真乳剤を、支持体上に
該ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子に
重なりができないように単層塗布し、この塗布試料から
ダイヤモンドカッターにより厚さ約800Åの切片を作製
して透過型電子顕微鏡で観察することにより確認でき
る。
さらに、本発明のハロゲン化銀写真乳剤においては、
該平板状ハロゲン化銀粒子の50%以上(数)が該平板状
ハロゲン化銀粒子の平行な2つの主平面の一方の主平面
から最も近い双晶面に至る距離と、他方の主平面から最
も近い双晶面に至る距離を測定し、近い方の距離をa、
他方をa′としたとき1.0≦a′/a≦1.5であり、好まし
くは1.0≦a′/a≦1.3、より好ましくは1.0≦a′/a≦
1.2である。
該平板状ハロゲン化銀粒子において、平行な2つの主
平面から最も近い双晶面に至る距離は、前出の透過型電
子顕微鏡を用いた塗布試料の切片の観察において、視野
の写真を撮影し、該写真上での距離を測定することによ
り求めることができる。
本発明で用いられるハロゲン化銀乳剤に含まれる平板
状ハロゲン化銀粒子は、粒子中心に沃化銀が局在し高沃
化銀含有率相を構成している所謂コア/シェル型粒子で
あることが好ましい。
沃化銀が粒子中心に局在するとは、蛍光X線分析法に
よって求めた平均沃化銀含有率(J1)とX線マイクロア
ナリシス法を用いハロゲン化銀粒子の粒径方向に対して
中心より80%以上離れたハロゲン化銀結晶上で測定した
沃化銀含有率の測定値の平均値(J3)を比べたときJ1
J3なる関係を満足するものである。
中心とは粒子に外接する円の中心とする。
X線マイクロアナリシス法について説明する。エネル
ギー分散型X線分析装置を電子顕微鏡に装着した電子顕
微鏡観察用グリッドにハロゲン化銀粒子を分散し、液体
窒素冷却にて1粒子がCRT視野に入るように倍率を設定
し、一定時間AgLα及びILα線の強度を積算する。ILα/
AgLαの強度比と、予め作成しておいた検量線を用いて
沃化銀含有率を算出することができる。
本発明で用いられるハロゲン化銀乳剤に含まれる平板
状ハロゲン化銀粒子の平均沃化銀含有率は、0.1〜45モ
ル%が好ましく、より好ましくは1〜25モル%、最も好
ましくは2モル%〜20モル%である。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、特開昭61-6643号
に記載の方法によって形成された単分散性球形種粒子を
用い、かつ分散媒中のゼラチン濃度を2〜4重量%で一
定に保ちつつ、pH2.5〜4.0の領域でハロゲン化銀溶剤を
存在させつつ成長させることにより得ることができる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤の成長においては、分
散媒中のゼラチン濃度は好ましくは2.5〜4重量%、よ
り好ましくは2.5〜3.5重量%である。また、成長時のpH
は好ましくは2.7〜4.0、より好ましくは3.0〜4.0であ
る。さらにハロゲン化銀溶剤は、予め単分散性球形種粒
子と共に分散媒中に存在させておいてもよいが、銀イオ
ンあるいはハライドイオン添加液中に予め存在させてお
き、該銀イオンあるいはハライドイオン添加液と共に分
散媒中に添加されることが好ましい。
また、本発明のハロゲン化銀写真乳剤の成長において
は分散媒中のゼラチン濃度及びpHは一定に保つことが好
ましい。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤の成長で用いられるハ
ロゲン化銀溶剤としては、(a)米国特許3,271,157
号、同3,531,289号、同3,574,628号、特開昭54-1019
号、同54-158917号及び特公昭58-30571号に記載された
有機チオエーテル類、(b)特開昭53-82408号、同55-2
9829号及び同55-77737号等に記載されたチオ尿素誘導
体、(c)特開昭53-144319号に記載された、酸素又は
硫黄原子と窒素原子で挟まれたチオカルボニル基を有す
るAgX溶剤、(d)特開昭54-100717号に記載されたイミ
ダゾール類、(e)亜硫酸塩、(f)チオシアナート
類、(b)アンモニア、(h)特開昭57-196228号に記
載されたヒドロキシアルキルで置換したエチレンジアミ
ン類、(i)特開昭57-202531号に記載された置換メル
カプトテトラゾール類、(j)水溶性臭化物、(k)特
開昭58-54333号に記載されたベンゾイミダゾール誘導体
等が挙げられる。
次に、これら(a)〜(k)のハロゲン化銀溶剤の具
体例を挙げる。
(e) K2SO3,Na2SO3 (f) NH4SCN,KSCN (g) NH3 (j) NaBr,NH4Br,KBr これらの溶剤は2種以上組合せて用いることができ
る。好ましい溶剤としては、チオエーテル類、チオシア
ナート類、チオ尿素類が挙げられる。
これらの溶剤は、ハロゲン化銀1モル当り10-5〜2モ
ルの範囲で用いられる。
本発明に係わるハロゲン化銀乳剤を製造するうえで、
上記の単分散性球形種粒子の使用、該種粒子からの成長
における分散媒中のゼラチン濃度及びpH領域、ハロゲン
化銀溶剤の使用以外の条件については、特開昭61-6643
号、同61-14630号、同61-112142号、同62-157024号、同
62-18556号、同63-92942号、同63-151618号、同63-1634
51号、同63-220238号及び同63-311244号等による公知の
方法を参考にして、最適な条件を選択することができ
る。
又、常法によるフロキュレーション法、ヌーデル水洗
法等を用いることができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、沃臭化銀、
沃臭塩化銀であり、又、表面潜像型でも内部潜像型でも
よい。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料に好ましく用いることができる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写真感
光材料を構成する際には、ハロゲン化銀写真乳剤は、物
理熟成、化学熟成及び分光増感を行ったものを使用す
る。このような工程で使用される添加剤は、リサーチ・
ディクロジャNo.17643,No.18716及びNo.308119(それぞ
れ、以下RD17643,RD18716及びRD308119と略す)に記載
されている。
下表に記載箇所を示す。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写真感
光材料を構成する際には使用できる公知の写真用添加剤
も上記リサーチ・ディクロジャに記載されている。下表
に関連のある記載箇所を示す。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写真感
光材料を構成する際には種々のカプラーを使用すること
ができ、その具体例は、上記リサーチ・ディクロジャに
記載されている。下表に関連のある記載箇所を示す。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写真感
光材料を構成する際に使用する添加剤は、RD308119X IV
に記載されている分散法などにより、添加することがで
きる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写真感
光材料を構成する際には、前述RD17643 28頁,RD18716 6
47〜8頁及びRD308119のX VIIに記載されている支持体
を使用することができる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いてカラー写真感
光材料には、前述RD308119VII-K項に記載されているフ
ィルタ層や中間層等の補助層を設けることができる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いたカラー写真感
光材料は、前述RD308119VII-K項に記載されている順
層、逆層、ユニット構成等の様々な層構成をとることが
できる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、一般用もしくは映
画用のカラーネガフィルム、スライド用もしくはテレビ
用のカラー反転フィルム、カラーペーパ、カラーポジフ
ィルム、カラー反転ペーパに代表される種々のカラー写
真感光材料に好ましく適用することができる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤を用いたカラー写真感
光材料は前述RD17643 28〜29頁,RD18716 615頁及びRD30
8119のX IXに記載された通常の方法によって、現像処理
することができる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例1 乳剤(Em-1)の調製 比較乳剤として、コア/シェル型の8面体沃臭化銀粒
子(平均粒径1.1μm、沃化銀含有率8モル%)を含む
乳剤を特開昭60-138538号記載の方法により調製した。
次に、比較乳剤として、コア/シェル型の平板状ハロ
ゲン化銀粒子を含む乳剤Em-2,3及び4を以下のように調
製した。
乳剤(Em-2)の調製 臭化カリウム31.4gを含有する3.0%ゼラチン水溶液3.
5l、75℃、pH5.8において撹拌下、臭化カリウム9.76gを
含む水溶液180mlと硝酸銀13.96gを含む水溶液180mlとpA
gを9.4に維持しながらダブルジェット法により等流量で
添加した。次に、硝酸銀492gを含む水溶液2.896lと臭化
カリウム241g及び沃化カリウム144gを含む水溶液2.896l
とをpAg7.6に維持しながらダブルジェット法により等流
量で添加した。次に、硝酸銀1534gを含む水溶液4.3lと
臭化カリウム1064g及び沃化カリウム15.0gを含む水溶液
4.3lとをpAg8.5に維持しながらダブルジェット法により
等流量で添加した。後に40℃で脱塩処理を行ない、ゼラ
チンを加え、再分散させた。
得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ全投影
面積の60%が平行な双晶面を2枚もつ六角形平板状粒子
によって占められ、その他に平行な双晶面を偶数枚(4
枚以上)有する平板状粒子の存在が確認された。その平
均投影面積粒径は1.6μm、平均アスペクト比は4.0、分
布は22%であった。また、平板状粒子において平行な2
つの主平面の一方の主平面から最も近い双晶面に至る距
離と、他方の主平面から最も近い双晶面に至る距離を測
定し、近い方の距離をa、他方をa′としたとき1.0≦
a′/a≦1.5である平板状粒子の比率は粒子個数で34
%、1.0≦a′/a≦1.2である平板状粒子の比率は粒子個
数で23%であった。
乳剤(Em-3)の調製 臭化カリウム44.9gを含有する2.0%ゼラチン水溶液5l
に、75℃、pH5.8において撹拌下、臭化カリウム9.76gを
含む水溶液180mlと硝酸銀13.96gを含む水溶液180mlとを
pAgを9.4に維持しながらダブルジェット法により等流量
で添加した。次に、硝酸銀536gを含む水溶液2.254lと臭
化カリウム300g及び沃化カリウム105gを含む水溶液2.25
4lとをpAg7.5に維持しながらダブルジェット法により等
流量で添加した。次に、硝酸銀1490gを含む水溶液5.847
lと臭化カリウム1033g及び沃化カリウム14.6gを含む水
溶液5.847lとをpAg8.7に維持しながらダブルジェット法
により等流量で添加し、平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱
生成した。
添加終了後40℃にて脱塩処理を行ない、ゼラチンを加
え、再分散させた。
得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ全投影
面積の75%が平行な双晶面を2枚もつ六角形平板状粒子
によって占められ、その他に平行な双晶面を偶数枚(4
枚以上)有する平板状粒子の存在が確認された。平板状
粒子の平均投影面積粒子は1.8μm、平均アスペクト比
は6.0、分布は27%であった。また、平板状粒子におい
て平行な2つの主平面の一方の主平面から最も近い双晶
面に至る距離と、他方の主平面から最も近い双晶面に至
る距離を測定し、近い方の距離をa、他方をa′とした
とき1.0≦a′/a≦1.5である平板状粒子の比率は粒子個
数で28%、1.0≦a′/a≦1.2である平板状粒子の比率は
粒子個数で18%であった。
乳剤(Em-4)の調製 臭化カリウム31.4gを含有する3.0%ゼラチン水溶液3.
5lに、75℃、pH5.8において撹拌下、臭化カリウム9.76g
を含む水溶液180mlと硝酸銀13.96gを含む水溶液180mlと
をpAgを9.4に維持しながらダブルジェット法により等流
量で添加した。次に、硝酸銀536gを含む水溶液3.861lと
臭化カリウム300g及び沃化カリウム105gを含む水溶液3.
861lとをpAg7.6に維持しながらダブルジェット法により
等流量で添加した。次に、硝酸銀1490gを含む水溶液2.5
8lと臭化カリウム1033g及び沃化カリウム14.6gを含む水
溶液2.58lとをpAg8.5に維持しながらダブルジェット法
により等流量で添加し、平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱
生成した。
添加終了後40℃にて脱塩処理を行ない、ゼラチンを加
え、再分散させた。
得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ全投影
面積の65%が平行な双晶面を2枚もつ六角形状の平板状
粒子によって占められ、その他に平行な双晶面を偶数枚
(4枚以上)有する平板状粒子の存在が確認された。平
板状粒子の平均投影面積粒径は1.5μm、平均アスペク
ト比は4.0、分布は19%であった。また、平板状粒子に
おいて平行な2つの主平面の一方の主平面から最も近い
双晶面に至る距離と、他方の主平面から最も近い双晶面
に至る距離を測定し、近い方の距離をa、他方をa′と
したとき1.0≦a′/a≦1.5である平板状粒子の比率は粒
子個数で44%、1.0≦a′/a≦1.2である平板状粒子の比
率は粒子個数で29%であった。
単分散性球形種乳剤(A−1)の調製 以下に示す方法によって、単分散性の球形種乳剤を調
製した。
40℃で激しく撹拌したA1液に、B1液とC1液をダブルジ
ェット法により30秒で添加し、核の生成を行った。この
時のpBrは1.09〜1.15であった。
1分30秒後、D1液を20秒で添加し5分間の熟成を行っ
た。熟成時のKBr濃度は0.071モル/l、アンモニア濃度は
0.63モル/lであった。その後pHを6.0に合わせ、直ちに
脱塩、水洗を行った。この種乳剤の粒子を電子顕微鏡観
察したところ、平均粒径0.36μm、分布の広さ(粒径の
標準偏差/平均粒径×100)18%の単分散性球形乳剤で
あった。
本発明のハロゲン化銀乳剤(Em-5)の調製 種乳剤(A−1)と以下に示す5種の溶液を用い本発
明に係わる主として平板双晶よりなる本発明のハロゲン
化銀乳剤(Em-5)を調製した。
75℃で激しく撹拌したE1液にF1液とG1液とをダブルジ
ェット法により、初期流量が7.1ml/分、最終流量が21ml
/分で添加時間に対して直線的に増加するように加速添
加した。この際pAgは8.2に保った。
引き続き、H1液とI1液とを、初期流量が15ml/分、最
終流量が34ml/分で添加時間に対して直線的に増加する
ように加速添加した。この際pAgは8.7に保った。
F1液、G1液、H1液、I1液の添加においてpHは、硝酸を
用いて終始3.0に保った。
添加終了後、水酸化カリウム水溶液を用いてpHを6.0
に調整した。過剰な塩類を除去するため、デモール(花
王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグネシウム水溶液を
用いて沈澱脱塩を行ない、pAg8.5,40℃においてpH5.85
の乳剤を得た。
得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ全投影
面積の70%が平行な双晶面を2枚もつ六角形平板状粒子
によって占められ、その他に平行な双晶面を偶数枚(4
枚以上)有する平板状粒子の存在が確認された。平板状
粒子の平均投影面積粒径は1.4μm、平均アスペクト比
は3.0、分布は17%であった。また、平板状粒子におい
て平行な2つの主平面の一方の主平面から最も近い双晶
面に至る距離と、他方の主平面から最も近い双晶面に至
る距離を測定し、近い方の距離をa、他方をa′とした
とき、1.0≦a′/a≦1.5である平板状粒子の比率は粒子
個数で58%、1.0≦a′/a≦1.2である平板状粒子の比率
は粒子個数で46%であった。
本発明のハロゲン化銀乳剤(Em-6)の調製 種乳剤(A−1)と以下に示す5種の溶液を用い本発
明に係わる主として平板双晶よりなる本発明のハロゲン
化銀乳剤(Em-6)を調製した。
75℃で激しく撹拌したE2液にF2液とG2液とをダブルジ
ェット法により、初期流量が15.6ml/分、最終流量が46m
l/分で添加時間に対して直線的に増加するように加速添
加した。この際pAgは7.7に保った。
引き続き、H2液とI2液とを、初期流量が12ml/分、最
終流量で27ml/分で添加時間に対して直線的に増加する
ように加速添加した。この際pAgは8.5に保った。
F2液、G2液、H2液、I2液の添加においてpHは、硝酸を
用いて終始3.5に保った。
添加終了後、水酸化カリウム水溶液を用いてpHを6.0
に調整した。過剰な塩類を除去するため、デモール(花
王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグネシウム水溶液を
用いて沈澱脱塩を行ない、pAg8.5、40℃においてpH5.85
の乳剤を得た。
得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ全投影
面積の85%が平行な双晶面を2枚もつ六角形平板状粒子
によって占められ、その他に平行な双晶面を偶数枚(4
枚以上)有する平板状粒子の存在が確認された。平板状
粒子の平均投影面積粒径は1.2μm、平均アスペクト比
は2.0、分布は12%であった。また、平板状粒子におい
て平行な2つの主平面の一方の主平面から最も近い双晶
面に至る距離と、他方の主平面から最も近い双晶面に至
る距離を測定し、近い方の距離をa、他方をa′とした
とき、1.0≦a′/a≦1.5である平板状粒子の比率は粒子
個数で70%、1.0≦a′/a≦1.2である平板状粒子の比率
は粒子個数で54%であった。
本発明のハロゲン化銀乳剤(Em-7)の調製 種乳剤(A−1)と以下に示す5種の溶液を用い本発
明に係わる主として平板双晶よりなる本発明のハロゲン
化銀乳剤(Em-7)を調製した。
75℃で激しく撹拌したE3液にF3液とG3液とをダブルジ
ェット法により、初期流量が18ml/分、最終流量が25ml/
分が添加時間に対して直線的に増加するように加速添加
した。この際pAgは7.9に保った。
引き続き、H3液とI3液とを、初期流量が14ml/分、最
終流量が32ml/分で添加時間に対して直線的に増加する
ように加速添加した。この際pAgは8.3に保った。
F3液、G3液、H3液、I3液の添加においてpHは、硝酸を
用いて終始3.5に保った。
添加終了後、水酸化カリウム水溶液を用いてpHを6.0
に調整した。過剰な塩類を除去するため、デモール(花
王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグネシウム水溶液を
用いて沈澱脱塩を行ない、pAg8.5、40℃においてpH5.85
の乳剤を得た。
得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ全投影
面積の88%が平行な双晶面を2枚もつ六角形平板状粒子
によって占められ、その他に平行な双晶面を偶数枚(4
枚以上)有する平板状粒子の存在が確認された。平板状
粒子の平均投影面積粒径は1.3μm、平均アスペクト比
は2.6、分布は15%であった。また、平板状粒子におい
て平行な2つの主平面の一方の主平面から最も近い双晶
面に至る距離と、他方の主平面から最も近い双晶面に至
る距離を測定し、近い方の距離をa、他方をa′とした
とき、1.0≦a′/a≦1.5である平板状粒子の比率は粒子
個数で68%、1.0≦a′/a≦1.2である平板状粒子の比率
は粒子個数で51%であった。
本発明のハロゲン化銀乳剤(Em-8)の調製 種乳剤(A−1)と以下に示す5種の溶液を用い本発
明に係わる主として平板双晶よりなる本発明のハロゲン
化銀乳剤(Em-8)を調製した。
75℃で激しく撹拌したE4液にF4液とG4液とをダブルジ
ェット法により、初期流量が11ml/分、最終流量が32ml/
分で添加時間に対して直線的に増加するように加速添加
した。この際pAgは8.0に保った。
引き続き、H4液とI4液とを、初期流量が20ml/分、最
終流量が46ml/分で添加時間に対して直線的に増加する
ように加速添加した。この際pAgは8.8に保った。
F4液、G4液、H4液、I4液の添加においてpHは、硝酸を
用いて終始3.0に保った。
添加終了後、水酸化カリウム水溶液を用いてpHを6.0
に調整した。過剰な塩類を除去するため、デモール(花
王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグネシウム水溶液を
用いて沈澱脱塩を行ない、pAg8.5、40℃においてpH5.85
の乳剤を得た。
得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ全投影
面積の76%が平行な双晶面を2枚もつ六角形平板状粒子
によって占められ、その他に平行な双晶面を偶数枚(4
枚以上)有する平板状粒子の存在が確認された。平板状
粒子の平均投影面積粒径は1.5μm、平均アスペクト比
は3.2、分布は19%であった。また、平板状粒子におい
て平行な2つの主平面の一方の主平面から最も近い双晶
面に至る距離と、他方の主平面から最も近い双晶面に至
る距離を測定し、近い方の距離をa、他方をa′とした
とき、1.0≦a′/a≦1.5である平板状粒子の比率は粒子
個数で55%、1.0≦a′/a≦1.2である平板状粒子の比率
は粒子個数で41%であった。
ハロゲン化銀乳剤Em-1〜Em-8に、それぞれ最適に化学
増感を施した。これらの乳剤をそれぞれ下記試料処方に
おいて(Em-IV)を表示した乳剤と置き換えて用いた。
トリアセチルセルロースフィルム支持体上に下記に示
すような組成の各層を順次支持体側から形成して多層カ
ラー写真感光材料試料11〜18を作製した。
添加量は特に記載のない限り1m2当たりのグラム数を
示す。又、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算して示
し、増感色素は銀1モル当たりのモル数で示した。
第1層:ハレーション防止層(HC-1) 黒色コロイド銀 銀塗布量 0.18 ゼラチン 1.57 紫外線吸収剤(UV-1) 0.29 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.23 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.011 カラードカプラー(CM-3) 0.011 第2層:第1中間層(IL-1) ゼラチン 1.27 第3層:第1赤感性乳剤剤(RL) AgBrI(AgI 8mol%,単分散コア/シェル乳剤(Em-I)
平均粒径0.4μm) 0.80 AgBrI(AgI 7mol%,単分散コア/シェル乳剤(Em-II)
平均粒径0.7μm) 1.21 ゼラチン 2.0 増感色素(SD-1) 1.3×10-5 増感色素(SD-2) 2.2×10-4 増感色素(SD-3) 2.2×10-4 カプラー(C−1) 1.21 カラードカプラー(CC-1) 0.032 DIR化合物(D−1) 0.05 高沸点有機溶媒(Oil-1) 1.04 第4層:第2中間層(IL-2) ゼラチン 0.80 第5層:第2赤感性乳剤層(RH) AgBrI(AgI 2mol%,単分散乳剤(Em-III)平均粒径0.3
μm) 0.3 ハロゲン化銀乳剤(Em-II) 0.54 ハロゲン化銀乳剤(Em-IV) 1.61 ゼラチン 1.37 増感色素(SD-1) 7.1×10-6 増感色素(SD-2) 1.2×10-4 増感色素(SD-3) 1.2×10-4 カプラー(C−1) 0.05 カプラー(C−2) 0.19 DIR化合物(D−1) 0.0076 DIR化合物(D−3) 0.0066 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.28 第6層:第3中間層(IL-3) ゼラチン 0.80 添加剤(SC-2) 0.071 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.08 第7層:第1緑感性乳剤層(GL) ハロゲン化銀乳剤(Em-I) 0.46 ハロゲン化銀乳剤(Em-II) 0.69 ゼラチン 1.13 増感色素(SD-4) 2.7×10-5 増感色素(SD-5) 2.5×10-4 増感色素(SD-7) 8.0×10-5 増感色素(SD-8) 1.9×10-5 増感色素(SD-11) 1.4×10-4 カプラー(M−3) 0.34 カラードカプラー(CM-3) 0.048 DIR化合物(D−2) 0.02 DIR化合物(D−3) 0.0025 DIR化合物(D−4) 0.013 高沸点有機溶媒(Oil-4) 0.38 第8層:第4中間層(IL-4) 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.17 ゼラチン 0.83 第9層:第2緑感性乳剤剤(GH) ハロゲン化銀乳剤剤(Em-II) 0.56 ハロゲン化銀乳剤剤(Em-III) 2.26 ゼラチン 1.97 増感色素(SD-6) 9.6×10-5 増感色素(SD-7) 8.8×10-5 増感色素(SD-8) 1.4×10-5 増感色素(SD-11) 4.5×10-5 カプラー(M−1) 0.14 カプラー(M−3) 0.068 カラードカプラー(CM-2) 0.11 DIR化合物(D−2) 0.0015 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.57 第10層:イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 銀塗布量 0.05 ゼラチン 0.49 添加剤(SC-2) 0.054 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.063 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.08 ホルマリンスカベンジャー(HS-2) 0.10 第11層:第1青感性乳剤剤(BL) ハロゲン化銀乳剤(Em-I) 0.226 ハロゲン化銀乳剤(Em-II) 0.239 ゼラチン 1.60 増感色素(SD-10) 5.0×10-5 増感色素(SD-12) 5.5×10-4 カプラー(Y−1) 0.99 カプラー(Y−2) 0.085 DIR化合物(D−1) 0.012 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.25 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.12 ホルマリンスカベンジャー(HS-2) 0.29 第12層:第2青感性乳剤剤(BH) ハロゲン化銀乳剤剤(Em-II) 0.20 ハロゲン化銀乳剤剤(Em-III) 0.20 ハロゲン化銀乳剤剤(Em-IV) 0.80 ゼラチン 1.22 増感色素(SD-10) 4.8×10-5 増感色素(SD-12) 2.0×10-4 カプラー(Y−2) 0.27 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.17 ホルマリンスカベンジャー(HS-2) 0.083 第13層:第1保護層(Pro-1) AgBrI(AgI 1mol%,平均粒径0.08μm)乳剤 0.4 ゼラチン 1.49 紫外線吸収剤(UV-1) 0.058 紫外線吸収剤(UV-2) 0.083 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.047 ホルマリンスカベンジャー(HS-2) 0.22 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.06 高沸点有機溶媒(Oil-3) 0.06 第14層:第2保護層(Pro-2) ゼラチン 0.55 アルカリ可溶性マット化剤(平均粒径2μm) 0.12 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.018 尚各層には上記組成物の他に塗布助剤Su-1、分散助剤
Su-2、粘度調製剤、硬膜剤H−1及びH−2、安定剤ST
-1、カブリ防止剤AF-1、Mw:110,000のAF-2を添加した。
これらの試料に白色光でセンシトメトリ用露光を与
え、下記の処理工程で処理して感度及びRMS粒状度を評
価した。
処理工程(38℃) 発色現像 3分15秒 漂白 6分30秒 水洗 3分15秒 定着 6分30秒 水洗 3分15秒 安定化 1分30秒 乾燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通り
である。
<発色現像液> 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒド
ロキシエチル)アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1とし、pH=10.0に調整する。
<漂白液> エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1とし、アンモニウム水を用いてpH=6.
0に調整する。
<定着液> チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH=6.0に調整す
る。
<安定液> ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ml 水を加えて1とする。
なお、相対感度(S)はかぶり濃度+0.1を与える受
光量の逆数の相対値であり、試料1の緑感度を100とす
る値で示した。
RMS値は最小濃度+1.0の濃度を開口走査面積250μm2
のマイクロデンシトメータで走査した時に生じる濃度値
の変動の標準偏差の1000倍値であり、試料1のRMS値を1
00とする値で示した。
表1にEm-1〜Em-8を用いた塗布試料11〜18の感度及び
RMS粒状度の評価結果を相対値で示した。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤(Em-5〜Em-8)を用い
た試料(No.15〜18)は、相対感度、RMS粒状度のいずれ
においても比較乳剤を用いた試料よりも優れた性能を示
している。とりわけ、Em-6及びEm-7を用いた試料(No.1
6,17)は優れた性能を示している。
実施例2 実施例1の多層カラー写真感光材料試料(No.11〜1
8)を次の2種類の条件下で保存した後、実施例1と同
様に評価した。
(条件) A:65℃、30%RH下で4時間 B:50℃、80%RH下で4時間 結果を表2に示した。条件A及びBの条件下で保存し
た場合のいずれにおいても、本発明のハロゲン化銀写真
乳剤(Em-5〜Em-8)を用いた試料(No.15〜18)は、相
対感度、RMS粒状度のいずれにおいても比較乳剤を用い
た試料よりも優れた性能を示している。とりわけEm-6及
びEm-7を用いた試料(No.16,17)は優れた性能を示して
いる。
実施例3 ハロゲン化銀乳剤Em-1〜Em-8にそれぞれ最適に化学増
感を施した。これらの乳剤をそれぞれ下記試料処方に
(Em-III)と表示した乳剤と置き換えて用いた。
トリアセチルセルロースフィルム支持体上に下記に示
すような組成の各層を順次支持体側から形成した多層カ
ラー写真感光材料試料21〜28を作製した。
添加量は特に記載のない限り1m2当たりのグラム数を
示す。又、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算して示
し、増感色素は銀1モル当たりのモル数で示した。
第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 銀塗布量 0.2 ゼラチン 1.4 紫外線吸収剤(UV-1) 0.23 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.18 第2層:第1中間層(IL-1) ゼラチン 1.3 第3層:第1赤感性乳剤層(RL) ハロゲン化銀乳剤(Em-I) 1.0 ゼラチン 1.2 増感色素(SD-1) 1.8×10-5 増感色素(SD-2) 2.8×10-4 増感色素(SD-3) 3×10-4 カプラー(C−1) 0.70 カラードカプラー(CC-1) 0.066 DIR化合物(D−1) 0.03 DIR化合物(D−3) 0.01 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.64 第4層:第2赤感性乳剤層(RM) ハロゲン化銀乳剤(Em-II) 0.8 ゼラチン 0.6 増感色素(SD-1) 2.1×10-5 増感色素(SD-2) 1.9×10-4 増感色素(SD-3) 1.9×10-4 カプラー(C−1) 0.28 カラードカプラー(CC-1) 0.027 DIR化合物(D−1) 0.01 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.26 第5層:第3赤感性乳剤層(RH) ハロゲン化銀乳剤(Em-III) 1.7 ゼラチン 1.2 増感色素(SD-1) 1.9×10-5 増感色素(SD-2) 1.7×10-4 増感色素(SD-3) 1.7×10-4 カプラー(C−1) 0.05 カプラー(C−2) 0.10 カラードカプラー(CC-1) 0.02 DIR化合物(D−1) 0.025 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.17 第6層:第2中間層(IL-2) ゼラチン 0.80 第7層:第1緑感性乳剤層(GL) ハロゲン化銀乳剤(Em-I) 1.1 ゼラチン 1.8 増感色素(SD-4) 6.8×10-5 増感色素(SD-5) 6.2×10-4 カプラー(M−1) 0.54 カプラー(M−2) 0.19 カラードカプラー(CM-1) 0.06 DIR化合物(D−2) 0.017 DIR化合物(D−3) 0.01 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.81 第8層:第2緑感性乳剤層(GM) ハロゲン化銀乳剤(Em-II) 0.7 ゼラチン 0.8 増感色素(SD-6) 1.9×10-4 増感色素(SD-7) 1.2×10-4 増感色素(SD-8) 1.5×10-5 カプラー(M−1) 0.07 カプラー(M−2) 0.03 カラードカプラー(CM-1) 0.04 DIR化合物(D−2) 0.018 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.30 第9層:第3緑感性乳剤(GH) ハロゲン化銀乳剤(Em-III) 1.7 ゼラチン 1.2 増感色素(SD-6) 1.2×10-4 増感色素(SD-7) 1.0×10-4 増感色素(SD-8) 3.4×10-6 カプラー(M−1) 0.09 カプラー(M−3) 0.04 カラードカプラー(CM-1) 0.04 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.31 第10層:イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 銀塗布量 0.05 ゼラチン 0.7 添加剤(SC-1) 0.1 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.13 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.09 ホルマリンスカベンジャー(HS-2) 0.07 第11層:第1青感性乳剤層(BL) ハロゲン化銀乳剤(Em-I) 0.5 ハロゲン化銀乳剤(Em-II) 0.5 ゼラチン 1.30 増感色素(SD-9) 5.2×10-4 増感色素(SD-10) 1.9×10-5 カプラー(Y−1) 0.65 カプラー(Y−2) 0.24 DRI化合物(D−1) 0.03 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.18 第12層:第2青感性乳剤層(BH) ハロゲン化銀乳剤(Em-III) 1.0 ゼラチン 1.30 増感色素(SD-9) 1.8×10-4 増感色素(SD-10) 7.9×10-5 カプラー(Y−1) 0.15 カプラー(Y−2) 0.05 高沸点有機溶媒(Oil-2) 0.074 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.05 ホルマリンスカベンジャー(HS-2) 0.12 第13層:第1保護層(Pro-1) AgBrI乳剤(AgI 1mol%,平均粒径0.08μm) 0.3 ゼラチン 1.3 紫外線吸収剤(UV-1) 0.07 紫外線吸収剤(UV-2) 0.1 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.13 ホルマリンスカベンジャー(HS-2) 0.37 高沸点有機溶媒(Oil-1) 0.07 高沸点有機溶媒(Oil-3) 0.07 第14層:第2保護層(Pro-2) ゼラチン 0.6 アルカリ可溶性マット化剤(平均粒径2μm) 0.13 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.02 スベリ剤(WAX-1) 0.04 尚各層には上記組成物の他に塗布助剤Su-1、分散助剤
Su-2、粘度調製剤、硬膜剤H−1及びH−2、安定剤ST
-1、カブリ防止剤AF-1、▲▼=10,000及び▲▼
=1,100,000の2種のAF-2を添加した。
これらの試料を実施例1と同様に評価した。結果を表
3に示す。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤(Em-5〜Em-8)を用い
た試料(No.25〜28)は、相対感度、RMS粒状度のいずれ
においても比較乳剤を用いた試料よりも優れた性能を示
している。とりわけ、Em-6及びEm-7を用いた試料(No.2
6,27)は優れた性能を示している。
実施例4 実施例3の多層カラー写真感光材料試料(No.21〜2
8)を実施例2と同様に評価した。
結果を表4に示した。条件A及びBの条件下で保存し
た場合のいずれにおいても本発明のハロゲン化銀写真乳
剤(Em-5〜Em-8)を用いた試料(No.25〜28)は相対感
度、RMS粒状度のいずれにおいても比較乳剤を用いた試
料よりも優れた性能を示している。とりわけEm-6及びEm
-7を用いた試料(No.26,27)は優れた性能を示してい
る。
本発明で使用した化合物の構造式を以下に示す。
〔発明の効果〕 本発明により、高感度でカブリが少なく、かつ、経時
保存性、処理安定性に優れたハロゲン化銀カラー写真感
光材料が得られるハロゲン化銀写真乳剤が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−131541(JP,A) 特開 平1−213637(JP,A) 特開 平2−8840(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/035

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀写真乳剤を、該ハロゲン化銀
    写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子に重なりができな
    いように単層塗布した場合に、該ハロゲン化銀写真乳剤
    に含まれるハロゲン化銀粒子の占める全投影面積の50%
    以上が平行な偶数枚の双晶面及び該平行な偶数枚の双晶
    面に平行な2枚の主平面を有する平板状ハロゲン化銀粒
    子から成るハロゲン化銀写真乳剤であって、該平板状ハ
    ロゲン化銀粒子の50%以上(数)が該平板状ハロゲン化
    銀粒子の平行な2つの主平面の一方の主平面から最も近
    い双晶面に至る距離と、他方の主平面から最も近い双晶
    面に至る距離を測定し、近い方の距離をa、他方をa′
    としたとき1.0≦a′/a≦1.5なる関係を満足することを
    特徴とするハロゲン化銀写真乳剤。
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