JP2890051B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、詳
しくは感度、粒状性及び保存性が改良されたハロゲン化
銀カラー写真感光材料に関する。
〔従来の技術〕
カメラ等撮影機器の普及は近年益々進み、ハロゲン化
銀カラー写真感光材料を用いた写真撮影の機会も増加し
てきている。それに伴ってハロゲン化銀カラー写真感光
材料の高感度化、高画質化に対する要請も強くなってき
ている。
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の高感度化、高画質
化に対しての支配的因子の一つはハロゲン化銀粒子であ
り、より高感度化、より高画質化を目指したハロゲン化
銀粒子の開発は従来から当業界で進められてきた。
しかし、一般に行われているように、画質向上のため
にハロゲン化銀粒子の粒径を小さくしてゆくと、感度が
低下する傾向にあり、高感度と高画質を共に満足させる
には限界があった。
より一層の高感度化、高画質化を図るべく、ハロゲン
化銀粒子1個当たりの感度/サイズ比を向上させる技術
が研究されているが、その一つとして平板状ハロゲン化
銀粒子を使用する技術が特開昭58-111935号、同58-1119
36号、同58-111937号、同58-113927号、同59-99433号等
に記載されている。これらの平板状ハロゲン化銀粒子を
八面体、十四面体あるいは六面体などの所謂正常晶ハロ
ゲン化銀粒子と比較すると、ハロゲン化銀粒子の体積が
同じ場合には表面積は大きくなり、従ってハロゲン化銀
粒子表面により多くの増感色素を吸着させることができ
一層の高感度を図れる利点がある。
更に特開昭63-92942号には平板状ハロゲン化銀粒子内
部に高沃度コアを設ける技術が、特開昭63-151618号に
は六角平板状ハロゲン化銀粒子を用いる技術が、特開昭
63-163451号には双晶面間の最も長い距離に対する粒子
厚みが5以上である平板状ハロゲン化銀粒子を用いる技
術が採りあげられ、それぞれ感度、粒状性における効果
が示されている。
しかし、これらの従来技術では、やはり高感度化と高
画質化の両立には限界があり、より優れた技術の開発が
望まれていた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、高感度で粒状性に優れ保存性が良好
なハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにあ
る。
〔発明の構成〕
本発明の目的は、支持体上に少なくとも1層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくと
も1層に,ハロゲン化銀粒子個数で70%以上が単分散度
20%未満の単分散であり、かつハロゲン化銀粒子の厚さ
に対する直径の比の平均値が5未満であり、かつハロゲ
ン化銀粒子の中心部に沃化銀含有率が15.3%モルより高
い高沃化銀含有率相を有するコア/シェル型の平板状ハ
ロゲン化銀粒子から成るハロゲン化銀乳剤を含有するハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料により達成される。
尚、上記平板状ハロゲン化銀粒子が主として六角平板
状である場合に本発明の効果はより発揮されるので好ま
しい態様である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明における平板状粒子とは、二つの対向する平行
な主平面を有する粒子をいう。
本発明に用いられる平板状ハロゲン化銀粒子の厚みに
対する直径の比(アスペクト比ともいう)の平均値は1
以上5未満であるが、より好ましくは1以上4未満、特
に好ましくは1以上3未満である。この平均値は、全平
板状粒子の粒子の厚みに対する直径の比を平均すること
により得られるが、全平板状粒子の厚みの平均値に対す
る全平板状粒子の直径の平均値の比として求めてもよ
い。
平板状ハロゲン化銀粒子の直径は、主平面の円相当直
径(該主平面と同じ投影面積を有する円の直径)で示さ
れるが、0.1〜5.0μmが好ましく、より好ましくは0.2
〜4.0μm、特に好ましくは0.3〜3.0μmである。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤は粒子のサイズ分布が
単分散性である。単分散性ハロゲン化銀乳剤とは、平均
直径を中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロゲン
化銀重量が全ハロゲン化銀重量の60%以上であるものを
言い、好ましくは65%以上、更に好ましくは70%以上で
ある。
ここに平均直径は、粒径diを有する粒子の頻度ni
di 3との積ni×di 3が最大になるときの直径diと定義す
る。(有効数字3桁、最小桁数字は4捨5入する) 直径は、本発明の平板状ハロゲン化銀粒子を含有する
ハロゲン化銀乳剤を電子顕微鏡で1万倍〜5万倍に拡大
して撮影し、そのプリント上の粒子の投影時の面積を実
測することによって得ることができる。(測定粒子個数
は無差別に1000個以上あることとする。) 本発明で用いられる単分散乳剤は によって定義した単分散度が20%未満であることが必
要で、より好ましくは18%未満、最も好ましくは15%未
満である。
本発明で用いられるハロゲン化銀乳剤に含まれる平板
状ハロゲン化銀粒子個数の比率は、本発明のハロゲン化
銀乳剤の電子顕微鏡写真上で、その比率を数えることに
より求めることができる。ハロゲン化銀乳剤に含まれる
平板状ハロゲン化銀粒子個数の比率は70%以上である
が、好ましくは75%以上、更に好ましくは80%以上であ
る。
平板状ハロゲン化銀粒子は主として六角平板状である
ことが好ましい。
六角平板状とは、平板状ハロゲン化銀粒子を、その主
平面に対して垂直な方向から見たとき、最大長さの辺と
最小長さの辺との比が、好ましくは2以下、より好まし
くは1.8以下、最も好ましくは1.5以下であることをい
う。この測定もハロゲン化銀乳剤の電子顕微鏡写真上で
行うことができる。又、「主として」とは、全平板状ハ
ロゲン化銀粒子の個数の50%以上が六角平板状ハロゲン
化銀粒子であることをいう。
本発明で用いられるハロゲン化銀乳剤に含まれる平板
状ハロゲン化銀粒子は、粒子中心部に沃化銀が局在し高
沃化銀含有率相を構成している所謂コア/シェル型粒子
である。
沃化銀が粒子中心部に局在するとは、蛍光X線分析法
によって求めた平均沃化銀含有率(J1)とX線マイクロ
アナリシス法を用いハロゲン化銀粒子の粒径方向に対し
て中心部より80%以上離れたハロゲン化銀結晶上で測定
した沃化銀含有率の測定値の平均値(J3)を比べたとき
J1>J3なる関係を満足するものである。
X線マイクロアナリシス法について説明する。エネル
ギー分散型X線分析装置を電子顕微鏡に装着した電子顕
微鏡観察用グリッドにハロゲン化銀粒子を分散し、液体
窒素冷却にて1粒子がCRT視野に入るように倍率を設定
し、一定時間AgLα及びILα線の強度を積算する。ILα/
AgLαの強度比と、予め作成しておいた検量線を用いて
沃化銀含有率を算出することができる。
ハロゲン化銀粒子における高沃化銀含有率相の沃化銀
含有率は、15.3モル%より高いが、好ましくは18モル%
以上45モル%以下、より好ましくは20モル%以上45モル
%以下、最も好ましくは25モル%以上45モル%以下であ
る。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、特開昭61-6
643号に記載の方法によって形成された単分散性球形種
粒子を用い、かつ特開昭57-92523号に記載の撹拌機を用
いて撹拌回数500〜1200回転/分で成長させることによ
り得ることができる。成長条件は酸性法、中性法、アン
モニア法のいずれでもよく、特開昭61-66432号、同61-1
4630号、同61-112142号、同62-157024号、同62-18556
号、同63-92942号、同63-151618号、同63-1613451号、
同63-220238号及び同63-3111244号等による公知の方法
を用いることができる。又、常法によるフロキュレーシ
ョン法、ヌーデル水洗法等を用いることができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、沃臭化銀、
沃臭化塩化銀であり、又、表面潜像型でも内部潜像型で
もよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、常法により
化学増感することができる。又、写真業界において増感
色素として知られている色素を用いて、所望の波長域に
光学的に増感できる。増感色素は単独で用いてもよい
が、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ハロゲン化銀乳剤には、カブリ防止剤、安定剤等を加
えることができる。該乳剤のバインダーとしては、ゼラ
チンを用いるのが有利である。
乳剤層、その他の親水性コロイド層は、硬膜すること
ができ、又、可塑剤、水不溶性又は難溶性合成ポリマー
の分散物(ラテックス)を含有させることができる。
カラー写真用感光材料の乳剤層には、カプラーが用い
られる。
更に、色補正の効果を有しているカラードカプラー、
競合カプラー及び現像主薬の酸化体とのカップリングに
よって各種のフラグメント、即ち現像促進剤、漂白促進
剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブ
リ剤、カブリ防止剤、化学増感剤、分光増感剤及び減感
剤のような写真的に有用なフラグメントを放出する化合
物を用いることができる。
感光材料には、フィルター層、ハレーション防止層、
イラジエーション防止層等の補助層を設けることができ
る。これらの層中及び/又は乳剤層中には現像処理中に
感光材料から流出するか、もしくは漂白される染料が含
有されてもよい。
感光材料には、ホルマリンスカベンジャー、蛍光増白
剤、マット剤、滑剤、画像安定剤、界面活性剤、色カブ
リ防止剤、現像促進剤、現像遅延剤や漂白促進剤を添加
できる。
支持体としては、ポリエチレン等をラミネートした
紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バライタ
紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
本発明の感光材料を用いて色素画像を得るには、露光
後、通常知られているカラー写真処理を行うことができ
る。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例1 乳剤(Em-1)の調製 比較乳剤として、コア/シェル型の8面体沃臭化銀粒
子(平均粒径1.3μm、沃化銀含有率5モル%)を特開
昭60-138538号記載の方法により調製した。
次に、比較乳剤として、コア/シェル型の平板状ハロ
ゲン化銀粒子を含む乳剤Em-2,3及び4を以下のように調
製した。
乳剤(Em-2)の調製 臭化カリウム44.9gを含有する1.5%ゼラチン水溶液5l
に、70℃、pH5.8において撹拌下、臭化カリウム9.76gを
含む水溶液119mlと硝酸銀13.96gを含む水溶液119mlとを
pBrを0.9に維持しながらダブルジェット法により等流量
で添加した。次に、硝酸銀337gを含む水溶液2.0lと臭化
カリウム200.3g及び沃化カリウム49.3gを含む水溶液2.0
lとをpBr1.2に維持しながらダブルジェット法により等
流量で添加した。次に、硝酸銀1685gを含む水溶液4.0l
と臭化カリウム1157g及び沃化カリウム32.9gを含む水溶
液4.0lをpBr1.2に維持しながらダブルジェット法により
等流量で添加し、平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱生成し
た。後に40℃で脱塩処理を行ない、ゼラチンを加え、再
分散させた後、20℃に冷却し凝固させ1.5kgの乳剤を得
た。
乳剤(Em-3)の調製 臭化カリウム44.9gを含有する1.5%ゼラチン水溶液5l
に、65℃、pH5.8において撹拌下、臭化カリウム9.76gを
含む水溶液119mlと硝酸銀13.96gを含む水溶液119mlとを
pBrを0.9に維持しながらダブルジェット法により等流量
で添加した。次に、硝酸銀337gを含む水溶液2.2lと臭化
カリウム207.4g及び沃化カリウム39.44gを含む水溶液2.
2lとをpBr1.2に維持しながらダブルジェット法により等
流量で添加した。次に、硝酸銀1685gを含む水溶液4.2l
と臭化カリウム1157g及び沃化カリウム32.9gを含む水溶
液4.2lとをpBr1.2に維持しながらダブルジェット法によ
り等流量で添加し、平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱生成
した。続いて乳剤(Em-2)と全く同様に脱塩・再分散・
凝固させ1.5kgの乳剤を得た。
乳剤(Em-4)の調製 臭化カリウム44.9gを含有する1.5%ゼラチン水溶液5l
に、70℃、pH5.8において撹拌下、臭化カリウム9.76gを
含む水溶液119mlと硝酸銀13.96gを含む水溶液119mlとを
pBrを0.9に維持しながらダブルジェット法により等流量
で添加した。次に、硝酸銀337gを含む水溶液2.8lと臭化
カリウム193.2g及び沃化カリウム59.2gを含む水溶液2.8
lとをpBr1.3に維持しながらダブルジェット法により等
流量で添加した。次に、硝酸銀1685gを含む水溶液3.5l
と臭化カリウム1157g及び沃化カリウム32.9gを含む水溶
液3.5lとをpBr1.2に維持しながらダブルジェット法によ
り等流量で添加し、平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱生成
した。
続いて乳剤(Em-2)と全く同様に脱塩・再分散・凝固
させ1.5kgの乳剤を得た。
更に本発明の乳剤Em-5〜8を以下のように調製した。
乳剤(Em-5)の調製 1.5%ゼラチン水溶液5lに特開昭61-6643号実施例1に
記載の単分散性球形種乳剤300g(0.082モルのハロゲン
化銀を含む)を加え、70℃、pH5.8において撹拌し、硝
酸銀337gを含む水溶液2.5lと臭化カリウム193.2g及び沃
化カリウム59.2gを含む水溶液2.5lとをpBr1.5に維持し
ながらダブルジェット法により等流量で添加した。次
に、硝酸銀1685gを含む水溶液4.0lと臭化カリウム1157g
及び沃化カリウム32.9gを含む水溶液4.0lとをpBr1.5に
維持しながらダブルジェット法により等流量で添加し、
平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱生成した。後に40℃で脱
塩処理を行ない、ゼラチンを加え、再分散させた後、20
℃に冷却し凝固させ1.5kgの乳剤を得た。
なお、撹拌は特開昭57-92523号に記載の撹拌機を用い
て撹拌回転数700回転/分で行った。
乳剤(Em-6)の調製 2.0%ゼラチン水溶液5lに乳剤(Em-5)と同じ単分散
性球形種乳剤300gを加え、75℃、pH5.8において撹拌
し、硝酸銀337gを含む水溶液2.8lと臭化カリウム188.5g
及び沃化カリウム65.8gを含む水溶液2.8lとをpBr1.5に
維持しながらダブルジェット法により等流量で添加し
た。次に、硝酸銀1685gを含む水溶液3.5lと臭化カリウ
ム1157g及び沃化カリウム32.9gを含む水溶液3.5lとをpB
r1.5に維持しながらダブルジェット法により等流量で添
加し、平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱生成した。続いて
乳剤(Em-5)と全く同様に脱塩、再分散、凝固させ1.5k
gの乳剤を得た。
なお、撹拌はEm-5の調製と同じ撹拌機を用いて撹拌回
転数800回転/分で行った。
乳剤(Em-7)の調製 1.5%ゼラチン水溶液4.5lに乳剤(Em-5)と同じ単分
散性球形種乳剤300gを加え、75℃、pH5.8において撹拌
し、硝酸銀337gを含む水溶液2.4lと臭化カリウム183.8g
及び沃化カリウム72.4gを含む水溶液2.4lとをpBr1.8に
維持しながらダブルジェット法により等流量で添加し
た。次に、硝酸銀1685gを含む水溶液4.0lと臭化カリウ
ム1157g及び沃化カリウム32.9gを加えた水溶液4.0lとを
pBr1.8に維持しながらダブルジェット法により等流量で
添加し、平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱生成した。続い
て乳剤(Em-5)と全く同様に脱塩、再分散、凝固させ1.
5kgの乳剤を得た。
なお、撹拌はEm-6と全く同じに行った。
乳剤(Em-8)の調製 1.5%ゼラチン水溶液5lに乳剤(Em-5)と同じ単分散
性球形種乳剤300gを加え、75℃、pH5.8において撹拌
し、硝酸銀337gを加えた水溶液2.2lと臭化カリウム189.
7g及び沃化カリウム64.2gを含む水溶液2.2lとをpBr1.5
に維持しながらダブルジェット法により等流量で添加し
た。次に、硝酸銀1685gを含む水溶液4.0lと臭化カリウ
ム1157g及び沃化カリウム32.9gを含む水溶液4.0lとをpB
r1.8に維持しながらダブルジェット法により等流量で添
加し、平板状ハロゲン化銀粒子を沈澱生成した。続いて
乳剤(Em-5)と全く同様に脱塩、再分散、凝固させ1.5k
gの乳剤を得た。
なお、撹拌はEm-5と全く同じに行った。
Em-1〜Em-8の特徴を表1に示す。
下引き加工した透明トリアセテートセルロースフィル
ム支持体上にEm-1〜Em-8を用いて、下記のように塗布す
ることにより感光材料を作成した。
下記のマゼンタカプラー(M−1)5g、下記のカラー
ドマゼンタカプラー(CM-1)0.95g及び下記のDIR化合物
(D−1)0.10gをジブチルフタレート5mlに溶解し、こ
れをアルカノールB(アルキルナフタレンスルホネー
ト、デュポン社製)の1.0%水溶液8ml及び5%ゼラチン
水溶液70mlと混合し、コロイドミルにて乳化分散した。
上記のように得られた分散液とEm-1〜Em-8を、それぞ
れ最適な硫黄増感、金増感及び緑色感光性に色増感した
乳剤350g(銀40gを含む)とを混合し、銀量が16mg/dm2
になるよう塗布した。
次に、この上に2.3g(1m2当たり)のゼラチンを含有
する保護層を塗布し、試料11〜18とした。
これらの試料に白色光でセンシトメトリー用露光を与
え、下記の処理工程で処理して感度及びRMS粒状度を評
価した。
処理工程(38℃) 発色現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安定化 1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通り
である。
〈発色現像液〉 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)アニリン・硫黄塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5 g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロ三酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1とし、pH=10.0に調整する。
〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄 アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1とし、アンモニウム水を用いてpH=6.
0に調整する。
〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH=6.0に調整す
る。
〈安定液〉 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ml 水を加えて1とする。
なお、相対感度(S)はカブリ濃度+0.1を与える感
光量の逆数の相対値であり、試料1の緑感度を100とす
る値で示した。
RMS値は最小濃度+1.0の濃度を開口捜査面積250μm2
のマイクロデンシトメーターで走査した時に生じる濃度
値の変動の標準偏差の1000倍値であり、試料1のRMS値
を100とする値で示した。
表2にEm-1〜Em-8を用いた塗布試料11〜18の感度及び
RMS粒状度の評価結果を相対値で示した。
本発明の乳剤を用いた試料は比較乳剤を用いた試料と
比べて、いずれも優れた性能を示している。
実施例2 実施例1で用いたハロゲン化銀乳剤Em-1〜Em-8に、そ
れぞれ最適に化学増感を施した。これらの乳剤を、それ
ぞれ(乳剤−I)として用いてトリアセチルセルロース
フィルム支持体上に、下記に示すような組成の各層を順
次支持体側から形成して、多層カラー写真感光材料21〜
28を作成した。
第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀を含むゼラチン層。
第2層:中間層 2,5−ジ−t−オクチルハイドキノンの乳化分散物を含
むゼラチン層。
第3層:低感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層 平均粒径0.45μm、AgI7モル%を含むAgBrIからなる単
分散コア/シェル乳剤(乳剤II)…銀塗布量1.8g/m2 増感色素I…銀1モルに対して5.0×10-4モル 増感色素II…銀1モルに対して0.7×10-4モル シアンカプラー(C−1)…銀1モルに対して0.10モル カラードシアンカプラー(CC-1)…銀1モルに対して0.
002モル DIR化合物(D−2)…銀1モルに対して0.0005モル DIR化合物(D−3)…銀1モルに対して0.003モル HBS-1A…1.0g/m2 第4層:中間層 第2層と同じ、ゼラチン層。
第5層:高感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層 平均粒径1.3μm、AgI6モル%を含むAgBrIからなる単分
散乳剤(乳剤I)…銀塗布量2.2g/m2 増感色素I…銀1モルに対して2.6×10-4モル 増感色素II…銀1モルに対して0.7×10-4モル シアンカプラー(C−1)…銀1モルに対して0.004モ
ル シアンカプラー(C−2)…銀1モルに対して0.014モ
ル カラードシアンカプラー(CC-1)…銀1モルに対して0.
0005モル DIR化合物(D−3)…銀1モルに対して0.0005モル HBS-1A…0.37g/m2 第6層:中間層 第2層と同じ、ゼラチン層。
第7層:低感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層 乳剤−II…銀塗布量1.0g/m2 増感色素III…銀1モルに対して2.0×10-4モル 増感色素IV…銀1モルに対して1.0×10-4モル マゼンタカプラー(M−1)…銀1モルに対して0.090
モル カラードマゼンタカプラー(CM-1)…銀1モルに対して
0.007モル DIR化合物(D−4)…銀1モルに対して0.002モル DIR化合物(D−5)…銀1モルに対して0.003モル HBS-2A…0.90g/m2 第8層:中間層 第2層と同じ、ゼラチン層。
第9層…高感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層 乳剤−I…銀塗布量2.5g/m2 増感色素III…銀1モルに対して1.2×10-4モル 増感色素IV…銀1モルに対して0.8×10-4モル マゼンタカプラー(M−1)…銀1モルに対して0.01モ
ル カラードマゼンタカプラー(CM-1)…銀1モルに対して
0.005モル DIR化合物(D−4)…銀1モルに対して0.0002モル HBS-2A…0.22g/m2 第10層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀と2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノ
ンの乳化分散物とを含むゼラチン層。
第11層:低感度青感性ハロゲン化銀乳剤層 乳剤−II…銀塗布量0.5g/m2 増感色素V…銀1モルに対して1.3×10-4モル イエローカプラー(Y−1)…銀1モルに対して0.35モ
ル HBS-2A…0.25g/m2 第12層:高感度青感性ハロゲン化銀乳剤層 乳剤−I…銀塗布量1.2g/m2 増感色素V…銀1モルに対して1.8×10-4モル イエローカプラー(Y−1)…銀1モルに対して0.04モ
ル HBS-2A…0.25g/m2 第13層:第1保護層 沃臭化銀(AgIlモル%、平均粒径0.07μm) 銀塗布量0.4g/m2 紫外線吸収剤UV-1,UV-2を含むゼラチン層。
第14層:第2保護層 ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5μm)及びホ
ルマリンスカベンジャー(HS-1)を含むゼラチン層。
尚各層には上記組成物の他に、ゼラチン硬化剤(H−
1)及び(H−2)や界面活性剤を添加した。
試料の各層に含まれる化合物は下記の通りである。
増感色素I:アンヒドロ−5,5′−ジクロロ−9−エチル
−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)チアカルボシア
ニンヒドロキシド 増感色素II:アンヒドロ−9−エチル−3,3′−ジ−(3
−スルホプロピル)−4,5,4′,5′−ジベンゾチアカル
ボシアニンヒドロキシド 増感色素III:アンヒドロ−5,5′−ジフェニル−9−エ
チル−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)−オキシカ
ルボシアニンヒドロキシド 増感色素IV:アンヒドロ−9−エチル−3,3′−ジ−(3
−スルホプロピル)−5,6,5′,6′−ジベンゾオキサカ
ルボシアニンヒドロキシド 増感色素V:アンヒドロ−3,3′−ジ−(3−スルホプロ
ピル)−4,5−ベンゾ−5′−メトキシチアシアニンヒ
ドロキシド H−2 〔(CH2=CHSO2CH2)3CCH2SO2CH2CH22NCH2CH2SO3K HBS-1A フタル酸ジオクチル(DOP) HBS-2A 燐酸トリクレジル(TCP) このようにして作成した各試料21〜28を、白色光を用
いてウェッジ露光した後、実施例1と同様の現像処理を
行った。
表3に処理済み試料の感度及びRMS粒状度の評価結果
を、いずれもEm-1を用いた試料21の値を100としたとき
の相対値で示した。
本発明の乳剤を用いた場合、感度、RMS粒状度のいず
れにおいても比較乳剤を用いた場合と比べ著しく優れた
効果がみられた。
実施例3 実施例2のカラー写真感光材料を次の2種類の条件下
で保存した後、実施例2と同様に評価した。
(条件) A:65℃、30%RH下で4日間 B:50℃、80%RH下で4日間 結果を表4に示した。条件A及びBの条件下で保存し
た場合のいずれにおいても、本発明の乳剤を用いた場合
には、比較乳剤を用いた場合と比べて感度、RMS粒状度
共優れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−28638(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/035

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀
    乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層
    に、ハロゲン化銀粒子個数で70%以上が単分散度20%未
    満の単分散であり、かつハロゲン化銀粒子の厚さに対す
    る直径の比の平均値が1以上5未満であり、かつハロゲ
    ン化銀粒子の中心部に沃化銀含有率が15.3モル%より高
    い高沃化銀含有率相を有するコア/シェル型の平板状ハ
    ロゲン化銀粒子から成るハロゲン化銀乳剤を含有するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料。
  2. 【請求項2】前記平板状ハロゲン化銀粒子が主として六
    角平板状であることを特徴とする請求項1記載のハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料。
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