JP2923336B2 - 可食性の清涼および呼気爽快組成物 - Google Patents

可食性の清涼および呼気爽快組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は苦味を伴うことなく、顕著に増強された呼気
爽快感を使用者に与える独特の長時間接続する清涼知覚
を有する可食性の組成物に関し、特に苦味を伴うことな
く長時間持続する呼気爽快感を付与するチューインガム
組成物および菓子組成物に関する。
チューインガムおよび菓子製品の目的の１つは人間の
呼気を促進し、口中に清浄で清涼な爽快感を付与するこ
とである。殆どの製品においては少なくともフレーバー
が最も強力な最初の数分間に僅かな呼気促進が得られる
が、そのような知覚を長時間、即ち約30分間までの期間
に渡り維持する能力を欠いている。
特にチューインガムは、長時間持続して知覚可能な呼
気爽快感が有るほど充分なフレーバーを使用者に供給す
ることができなかった。通常の量より多いミントフレー
バーの配合により、呼気爽快作用を得ることを試みた例
があるが、刺激性で苦い口当たりのものしか得られなか
った。このような苦味は単独で使用されるかまたはフレ
ーバー油中に存在するメントールに起因するものであっ
た。刺激性の口当たりも、当然ながら、感覚的に望まし
い味を求める消費者には許容されないものである。大量
のフレーバーもやはり、油がガムベースを可塑化させて
チューインガム製品のテクスチャーやコンシステンシー
を変化させる点において不利である。非付着性チューイ
ンガム組成物では、ガムベースがフレーバーにより可塑
化されると、非付着性という特性が失われ、義歯および
補てつ物を有する使用者には許容できないものになる。
これらの理由から、より多い量のミントフレーバーを単
に添加することでは、増強された呼気爽快感を有する満
足されるチューインガムは得られない。
多くの特許で、フレーバー油およびフレーバー粉末を
組合せることによりフレーバー刺激を増大させ、長時間
に渡り味を延長持続させることが論じられている。徐放
性を得るためのフレーバーおよび甘味料のカプセル化の
ような方法は、フレーバーまたは甘味料の延長された作
用および持続性の供給を達成するために一般的に用いら
れている。
呼気爽快感の概念を対象とする特許は、しばしば、脱
臭剤として作用する添加物の配合に着目している。例え
ば、米国特許2,525,072号は、悪臭吸着剤として機能す
る無機シリコーンおよびマグネシウム粉末を含有するチ
ューインガムを開示している。米国特許2,922,747号
は、錠剤およびチューインガム組成物中の効果的な脱臭
剤としてクロロフィル、植物性油（脂質）およびレシチ
ンの使用を開示している。
カナダ国特許989,738号は、口中に残存呼気甘味を付
与する手段としてはセチリジメチルベンジルアンモニウ
ムクロリドおよびペパーミント油を含有するウエハーを
開示している。対照的に、米国特許4,112,066号は、ミ
ントフレーバー錠剤中にグルコン酸銅と組合せてカルシ
ウムおよびマグネシウムの炭素塩を含有する呼気爽快組
成物を開示している。仏国特許2,127,005号は、悪臭マ
スキングの手段として10〜2000ppmのα−イオノン、α
−メチルイオノン、シトラールまたはギ酸ゲラニルを含
有する脱臭組成物を開示している。
上記方法の外に、「延長された呼気爽快感を有するチ
ューインガム組成物」と題された米国特許4,724,151号
は、１）スペアミント油、ペパーミント油およびこれら
の混合物よりなる群から選択される液体フレーバー油、
ただし、フレーバーはフレーバー油の約27〜約36重量％
のメントール含有量を有するもの;2）ペパーミント油お
よびスペアミント油およびこれらの混合物よりなる群か
ら選択される噴霧乾燥フレーバー油；および、３）チュ
ーインガム組成物の約0.2〜約0.75重量％の量で存在す
る噴霧乾燥メントールの混合物を含有する進歩した呼気
爽快知覚を付与することのできるミントフレーバーチュ
ーインガム組成物に関するものである。この発明はミン
トフレーバーのガムおよび菓子、即ち、ペパーミント、
スペアミントおよびこれらの組合せに着目しているが、
その理由は、これらは口中での清涼感覚を伴っており、
メントールと組合せることにより持続する清涼感覚およ
び新鮮なインパクトをもたらす能力を有するためであ
る。
これらの方法に加えて、米国特許4,136,163号は、神
経系の冷感受容体を刺激することにより清涼感覚を生じ
させるような特性を有する化合物の形成を開示してお
り、その化合物は、種種の可食および局所用の製剤中の
使用に関して開示されている。開示されている化合物は
Ｎ−置換−ｐ−メンタン−３−カルボキシアミドであ
り、これは本発明において出願人が用いる化合物と同様
のものである。
出願人は、意外にも、Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボ
キシアミドが特定量のメントールと組合せて使用された
場合に、予期しないほど高水準の清涼感覚を可食製品に
もたらすことを発見した。これらの製品を単独で使用し
たり、開示した範囲の外で使用しても、本発明で達成さ
れた清涼作用は得られない。
本発明の好ましい実施態様によれば、ガムベース、甘
味料およびメントールおよび下記式： 〔式中、R1は単独では水素および炭素原子25個までを含
む脂肪族基よりなる群から選択され； R2は単独ではヒドロキシ基および炭素原子25個までを
含む脂肪族基よりなる群から選択されるが、ただし、R1
が水素である場合はR2は炭素原子10個までのアリール基
であってもよく、そして置換フェニル、フェナルキル、
ナフチルおよび置換ナフチル並びにピリジルから選択さ
れうるものであり；そして、 R1とR2とを一緒にした場合は、炭素原子25個までの環
式またはヘテロ環式の基を示す〕 のＮ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミドを含有する
清涼組成物、を含有する苦味の無い、長時間持続する呼
気爽快知覚を与えることのできるチューインガム組成物
が提供される。
本発明の別の好ましい実施態様は、菓子マトリックス
およびメントールおよび下記式： 〔式中、R1は単独では水素および炭素原子25個までを含
む脂肪族基よりなる群から選択され； R2は単独ではヒドロキシ基および炭素原子25個までを
含む脂肪族基よりなる群から選択されるが、ただし、R1
が水素である場合はR2は炭素原子10個までのアリール基
であってもよく、そして置換フェニル、フェナルキル、
ナフチルおよび置換ナフチルおよびピリジルから選択さ
れうるものであり；そして、 R1とR2とを一緒にした場合は、炭素原子25個までの環
式またはヘテロ環式の基を示す〕 のＮ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミドを含有する
清涼組成物、を含有する苦味の無い、長時間持続する呼
気爽快知覚を与えることのできる菓子組成物である。
別の実施態様は、約70〜約120℃の温度でチューイン
ガムベースを軟化剤と混合して均質で柔軟な混合物と
し；甘味剤を添加しながら混合を継続し；メントールお
よびＮ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミド化合物お
よび残りのチューインガム成分を添加し、均質な塊が得
られるまで混合を継続し；そして、混合物を適当なチュ
ーインガム形状に成型すること、を包含する、呼気爽快
知覚を付与することのできるチューインガム組成物の調
製方法に関する。
別の実施態様は、（ａ）ソフト菓子マトリックスを調
製し；（ｂ）メントールおよびＮ−置換−ｐ−メンタン
カルボキシアミド化合物をマトリックスに添加し、均質
な塊が得られるまで混合し；そして、（ｃ）混合物を適
当な菓子形状に成型すること、を包含する、下記爽快知
覚を付与することのできる菓子組成物の調製方法に関す
る。
メントールと組合せて特定の清涼化合物を使用するこ
とにより、高水準の初期清涼感並びに30分程度の長時間
持続する呼気爽快感を示す可食製品を形成することがで
きることが意外にも発見された。この成分の組合せはこ
の高められた知覚を得るために砂糖入りおよびシュガー
レスの両方の製品に使用してよい。
これらの薬剤が増強された呼気爽快作用を示す正確な
理由は完全には判明していないが、各成分が重要な働き
をしていると考えられている。これらの成分のうちの１
つのみの存在では所望の結果が得られず、それは本発明
の一部とは考えられない。メントールを単独で使用した
場合には、初期の強いフレーバー衝撃は有るが、その衝
撃は使用後数分間内に急激に低下する。さらに、それ
は、厳密な量で使用されない場合にはフレーバーの調子
を変え、製品に苦味を付与する。一方、米国特許4,136,
163号に開示されているＮ−置換−ｐ−メンタンカルボ
キシアミドは初期の清涼知覚を示さない。
これらの２つの成分の組合せを特定の量で使用するこ
とにより各成分の欠点を克服することができる。本発明
の清涼組成物は清涼組成物の約５〜約70重量％、好まし
くは約20〜約60重量％の量でメントールを含有する。Ｎ
−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミド化合物は清涼組
成物の約30〜約95重量％、好ましくは約40〜約80重多％
の量で使用する。Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシア
ミド化合物の量が組合せの30％未満であってはならない
ことが重要である理由は、そのように少量では苦味のな
い長時間持続する清涼作用を示すような製品を調製でき
ないからである。一方、約95重量％より多い量では初期
の清涼作用を示す製品を調製できない。
清涼組成物は本発明の組成物中、総組成物の約0.01〜
約2.0重量％、好ましくは約0.1〜約0.5重量％の量で使
用する。
本発明で使用するＮ−置換−ｐ−メンタンカルボキシ
アミドは下記式： 〔式中、R1は単独では水素および炭素原子25個までを含
む脂肪族基よりなる群から選択され； R2は単独ではヒドロキシ基および炭素原子25個までを
含む脂肪族基よりなる群から選択されるが、ただし、R1
が水素である場合はR2は炭素原子10個までのアリール基
であってもよく、そして置換フェニル、フェナルキル、
ナフチルおよび置換ナフチル並びにピリジルから選択さ
れうるものであり；そして、 R1とR2とを一緒にした場合は、炭素原子25個までの環
式またはヘテロ環式の基を示す〕 に属するものである。このような化合物は米国特許4,13
6,163号に記載してあり、その開示は参考のため本明細
書に組み込まれる。
好ましい物質はＮ−エチル−ｐ−メンタン−３−カル
ボキシアミドである。これらの化合物はメントールその
ものに構造的に極めて似ている。
カルボキシアミド化合物は一般的に水に不溶である
が、これらは粒状固体として可食組成物に使用してよ
く、直接組成物に添加するかまたは組成物を調製するた
めに使用される他の固体成分と混合してよい。この成分
はカプセル形態のような数種類の形態で添加してよく、
または、予め極性溶媒に溶解し、そして／またはフレー
バー油に混合し、その後本発明の組成物中に用いてもよ
い。カプセル化は従来の方法を用いて行なってよく、本
発明の部分を構成しない。カプセル化は水不溶性ならび
に水溶性の試薬を用いて行ってよい。この方法は、清涼
知覚の遅延を望む場合には有効である。カルボキシアミ
ドを極性溶媒に溶解する場合は、その溶媒は広範囲の物
質から選択してよい。好ましい溶媒は、エチルアルコー
ル、酢酸エチル、ジエチルエーテル、イソプロピルアル
コールおよびグリセリンよりなる群から選択され、これ
らはそれぞれ1.69、1.78、1.15、1.66および2.56デバイ
の双極子モーメントを有している。溶媒の使用は、菓子
マトリックス中の化合物の均質な混合を得るために菓子
製品を製造する際に特に好ましい。グリセリンを使用す
るチューインガムでは、化合物はグリセリンに単純に予
備混合し、それと同時に製品に添加してよい。これはま
たフレーバー油に予備混合しても有効である。このよう
な予備混合は、製品中の均質な分散および使用中の効果
的放出を促進するのに寄与する。
新しいフレーバー組成物を使用するチューインガム組
成物は、使用するベースの種類、所望のコンシステンシ
ーおよび最終製品を調製するために使用するその他の成
分のような種々の要因により大きく変化する。一般的
に、ガムベースの有用な量は最終チューインガム組成物
の約５〜約75重量％、好ましくは約15〜約30重量％、最
も好ましくは約15〜約25重量％である。ガムベースは当
該分野でよく知られた何れの水不溶性ガムベースであっ
てもよいが、ただし呼気爽快感が知覚されるように２成
分の充分な放出が可能であるものでなければならない。
ガムベース中に適する重合体の代表例は、天然および合
成のエラストマーおよびゴムを包含する。例えば、ガム
ベース中に適する重合体は、限定しないが、植物起源の
物質、例えばチクル、ジェルトン、グッタペルカおよび
クラウンガムを包含する。ブタジエンスチレン共重合
体、イソブチレンイソプレン共重合体、ポリエチレン、
ポリイソブチレンおよびポリ酢酸ビニルおよびこれらの
混合物のような合成エラストマーが特に有用である。
本発明は、砂糖入りおよびシュガーレスのチューイン
ガムおよびフウセンガム組成物に調製してよいガムベー
ス中で特に有用である。
ガムベース組成物はゴム成分を軟化させるためにエラ
ストマー溶媒を含有してよい。このようなエラストマー
溶媒はロジンまたは変性ロジン、例えば水添、２量化ま
たは重合ロジンのメチル、グリセロールまたはペンタエ
リスリトールエステルおよびこれらの混合物を包含す
る。本発明で用いるのに適するエラストマー溶媒の例
は、部分水添ウッドロジンのペンタエリスリトールエス
テルおよび部分水添ウッドロジン、ウッドロジンのペン
タエリスリトールエステル、ウッドロジンのグリセロー
ルエステル、部分２量化ロジンのグリセロールエステ
ル、重合ロジンのグリセロールエステル、トール油ロジ
ンのグリセロールエステル、ウッドロジンおよび部分水
添ウッドロジンのグリセロールエステルおよびロジンの
部分水添メチルエスエル、例えば、α−ピネンまたはβ
−ピネンの重合体、ポリテルペンを含むテルペン樹脂お
よびこれらの混合物を包含する。溶媒はガムベースの約
10〜約75重量％、好ましくは約45〜約70重量％の量で使
用してよい。
種々の伝統的な配合成分、例えば、可塑剤または軟化
剤、例えばラノリン、ステアリン酸、ステアリン酸ナト
リウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテ
ート、グリセリン等のようなもの、およびワックス、例
えば天然ワックス、石油ワックス、例えばポリウレタン
ワックス、パラフィンワックスおよび微結晶ワックウス
のようなものがガムベースに配合して種種の所望のテク
スチャーおよびコンシステンシー特性を得てよい。これ
らの個々の添加剤は一般的に最終チューインガム組成物
の約30重量％まで、好ましくは約３〜約20重量％の量で
使用する。
チューインガム組成物はまた、従来の添加物、例えば
フレーバー剤；二酸化チタンのような着色剤；レシチン
およびグリセリルモノステアレートのような乳化剤；お
よび水酸化アルミニウム、アルミナ、ケイ酸アルミニウ
ム炭酸カルシウムおよびタルクのような付加的な充填剤
も含有してよい。これらの従来の添加物の組合せも包含
される。これらの充填剤もガムベース中に種々の量で使
用してよい。充填剤を使用する場合は、その量は好まし
くは最終チューインガム組成物の約４〜約45重量％の範
囲に変化する。
本発明は合成および人工の甘味料の両方を包含する当
該分野で知られている甘味料の含有も意図している。即
ち、甘味料は以下の限定しない例から選択してよい。即
ち：糖、例えばスクロース、グルコース（コーンシロッ
プ）、デキストロース、転化糖、フラクトースおよびこ
れらの混合物；サッカリンおよびその種々の塩、例えば
ナトリウムまたはカルシウム塩；サイクラミン酸および
その種々の塩、例えばナトリウムまたはカルシウム塩；
サイクラミン酸およびその種々の塩、例えばナトリウム
塩（サイクラメート）；ジペプチド甘味料、例えばアス
パルテームおよびアリテーム；塩素化糖誘導体、例えば
スクラロース；天然の甘味料、例えばジヒドロカルコ
ン；グリチルリチン;Steviarebaudiana（ステビオサイ
ド）；および糖アルコール、例えばソルビトール、ソル
ビトールシロップ、マンニトール、キシリトール等。ま
た、非発酵性糖代替水添澱粉加水分解物（リカシン）も
また、甘味料として意図しており、これは再発行米国特
許26,959号に記載されている。さらにまた、合成甘味料
3,6−ジヒドロ−６−メチル−１−1,2,3−オキサチアジ
ン−４−オン−2,2−ジオキシド、特にカリウム塩（エ
ースサルファーム−Ｋ）、ナトリウムおよびカルシウム
塩も意図しており、これは、西独国特許2,001,017.7号
に記載されている。
本発明で使用する着色料は、二酸化チタンのような顔
料も包含し、約10重量％迄の量、好ましくは約５重量％
迄の量で配合する。着色料はまた、食品、薬品および化
粧品用途に適する染料も包含してよい。これらの着色料
はFD＆Ｃ染料として知られている。上記した使用範囲に
許容される物質は好ましくは水溶性である。代表例はFD
＆Ｃ青２番として知られる5,5′−インジゴチン２スル
ホン酸の２ナトリウム塩であるインジゴ染料を包含す
る。同様にFD＆Ｃ緑２番として知られる染料であり、ト
リフェニルメタン染料を含有するものも包含され、FD＆
ＣおよびＤ＆Ｃ着色料およびその相当する化学構造はKi
rk−Othmer Encyclopedia of Cemical Technology,Volu
me 5,p 857−884に記載されている。
本発明の清涼組成物はまた、従来のソフトおよびハー
ド菓子にも使用してよい。ヌガーのようなソフト菓子の
調製は従来の方法、例えば２種類の基本的成分、即ち
（１）高沸点シロップ、例えばコーンシロップ等、およ
び（２）一般的にゼラチン、卵白、カゼインのような乳
蛋白、および大豆蛋白のような植物性蛋白等から調製さ
れる比較的軽いテクスチャーのフラッペの組合せを包含
している。フラッペは一般的に比較的軽く、例えば約0.
5〜0.7の密度を有している。
ソフト菓子の高沸点シロップは比較的粘稠で、より高
い密度を有し、実質的な量の糖を含有することがしばし
ばである。従来から、最終ヌガー組成物は、高沸点シロ
ップを撹拌下にフラッペに添加し基本的なヌガー混合物
を形成することにより調製されている。フレーバー剤、
付加的な砂糖、着色料、保存料、医薬、これらの混合物
等の更に別の成分も、その後、やはり撹拌下に添加して
よい。ヌガー菓子の組成および調製に関する一般的論文
はB.W.Minifieの「Chocolate,Cocoa and Cofectionery
Science and Technology」第２版、AVI Publishing C
o.,Inc.,Westport,Conn.（1980）,p 424−425に記載さ
れている。
「ソフト」菓子を調製する方法は知られた方法を包含
する、一般的にフラッペ成分を最初に調製し、その後、
シロップ成分を、少なくとも65℃、好ましくは少なくと
も100℃の温度で撹拌下にゆっくり添加する。成分の混
合を継続し均質な混合物を形成した後に、混合物を80℃
未満の温度まで冷却し、この時点でフレーバーを添加し
てよい。混合物を更に混合した後に、取出して適当な菓
子形状に成型する。
ソフト菓子と同様に、ハード菓子も本発明で使用して
よい。これもまた従来の方法で加工調製してよい。一般
的に、ハード菓子はサトウキビまたはビートの糖、多価
アルコールおよびグルコースシロップの混合物よりなる
ベースを有し、これは、最終組成物の約５〜約99重量％
の量で最終菓子中に存在し、そして、水分含有量は低
く、例えば0.5〜1.5％である。このような菓子は従来の
方法により一般的に調製してよく、例えばファイヤーク
ラッカー、バキュームクッカーおよび、高速常圧クッカ
ーとも称される表面掻き取りクッカー等を用いる方法で
あってよい。
キャンディーベースを調製する伝統的な方法に関わる
ファイヤークッカーを使用してよい。この方法では、所
望の量の糖を、糖が溶解するまでケトル中で加熱するこ
とにより水に溶解させる。次にコーンシロップまたは転
化糖を添加し、最終温度が145〜165℃になるまでクッキ
ングを継続する。次にバッチを冷却し、プラスチック様
塊として処理し、添加剤を配合する。
高速常圧クッカーは熱交換面を使用している。これを
使用する工程にはキャンディーの膜を熱交換面上に広
げ、数分間キャンディーを165〜170℃に加熱することが
含まれる。次にキャンディーを急速に冷却して100〜120
℃とし、プラスチック様塊として処理し、フレーバー、
着色料、酸味料および医薬のような添加剤の配合ができ
るようにする。この時点で本発明の清涼組成物をキャン
ディーに混合してよい。
バキュームクラッカーでは、砂糖およびコーンシロッ
プを125〜132℃で煮沸し、真空を適用し、特別な加熱を
行なうことなく更に水を蒸発させる。クッキングが終了
した時点で、塊は半固体であり、プラスチック様のコン
システンシーを有している。この時点で、着色料、フレ
ーバー、清涼組成物および添加物を従来の機能的混合操
作により塊に混入する。
ハード菓子の従来の製造工程の間に、フレーバー、着
色料、清涼組成物および他の添加剤を均質に混合するの
に要する最適の混合操作は、物質の均質な分散を得るの
に必要な時間により決定される。通常は、４〜10分の混
合時間が許容できることがわかっている。
キャンディー塊が適切に馴染んだ後に、これを処理用
の小片に切断するか、または、所望の形状に成型する。
ハード菓子の組成と調製に関する一般的論文は、H.A.Li
ebermanの「Pharmaceutical Cosage Forms:Tablets」第
１巻（1980）,Marcel Dekker,Inc,p 339−469に記載さ
れている。
本発明で用いる装置は菓子製造分野でよく知られたク
ッキングおよび混合用の装置を包含し、従って、特定の
装置の選定は当該分野の技術者のよく知るところであ
る。
本発明の清涼組成物の利用できる菓子は、限定しない
が、シュガーレスボイルドキャンディー、ロゼンジ、圧
縮錠剤、トフィーおよびヌガー、ゲル、ミント、シロッ
プ、液体、エリキシルなどを包含する。
Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミド化合物は、
この物質が標準的な処理温度では揮発しないため、チュ
ーインガムまたは菓子製造の如何なる時点でも添加して
よい。一方、メントールはその揮発点未満の温度で添加
しなければならない。従ってこれらの物質は形成される
塊に別個に添加するか、または、種々の時間に一緒に添
加してよい。供に用いる場合、メントール成分の揮発を
防止するのに適する温度は特に実験を行なうことなく容
易に決定してよい。
本発明は呼気爽快感を付与することのできる菓子組成
物の調製のための好ましい方法を包含する。方法は上記
した成分を含有するソフト菓子マトリックスを調製する
こと、マトリックスに揮発点未満の温度でメントールを
添加し、Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミド化合
物を添加すること、および、均質な塊が得られるまで混
合すること、そしてその後、混合物を適当な菓子形状に
成型することを包含する。
本発明はまた、チューインガム組成物およびフウセン
ガム組成物の両方を包含するチューインガム組成物の調
製のための好ましい方法を包含する。ガムベースを従来
どおり、ベースが溶融するのに充分な時間、約60〜約12
0℃の範囲の温度で溶融する。例えば、ガムベースを約3
0分間この条件下で加熱した直後に、残りのガム成分と
混合してよい。残りの成分の添加順序は重要ではない、
好ましい方法では、均質な塊が得られるまでガムベース
を軟化剤と混合し、次に、甘味剤の一部（通常は半分）
を加熱されたガムベースに添加し、均質な塊が形成され
るまで、好ましくは５分まで、混合を継続する。最後
に、残りの甘味料およびフレーバー油を添加し、再度混
合して均質な組成物を形成する。１つの実施態様とし
て、混合物の高温のままとし、清涼組成物を着色料およ
びその他の補助剤等を含む残りの成分とともに添加し、
次に得られた組成物を約30分迄の範囲の時間混合して、
完全に均質な組成物を形成する。次に塊をミキサーより
取出し、更に冷却し、その後、知られたガム製造法によ
り種々の最終形状に成型してよい。例えば、塊を炭酸カ
ルシウム、マンニトール、タルク等のような従来の散粉
媒体に接触させながらロール処理してよい。
本発明のガム組成物は平板型、スティック型、立方体
型およびセンター充填型のような市販品として知られて
いる全ての種々の最終形態に調製してよい。砂糖入りお
よびシュガーレスのチューインガムが本発明の範囲に含
まれる、これらの形態の製品が調製に関わる全ての方法
はよく知られており、本発明の方法は製造する特定の最
終製品に応じて幾分変更してもよい。
以下の実施例は本発明の好ましいあり方を更に呈示し
たものであり、本発明の有効な範囲を制限する意図は全
く無い。明細書を通じて全てのパーセントは特段の記載
が無い限り、最終チューインガム組成物の重量％であ
り、全てのパーセントは合計で最終組成物の成分を100
％にするものである。
実施例 １ 表Ｉ、IIおよびIIIに記載の処方を用いてチューイン
ガム組成物を調製した。組成物は、ガムベースを約85〜
約90℃の温度で溶融し、混合しながらレシチンを添加
し、次にコーンシロップおよび砂糖３分の１を添加し、
均質な混合物が得られるまで、ほぼ合計５分間、再度混
合した。次にフレーバーおよびグリセリンを添加し、各
各約２分間混合し、次に残りの砂糖を添加し、均質な混
合物が得られるまで約２分間混合した。組成物を約40〜
約45℃に冷却し、メントールおよびカルボキシアミド化
合物を添加し、混合して組成物に混入させた。次に組成
物を平板型に切断した。
これらの組成物を官能試験に供し、清涼化合物の１つ
のみを含有する組成物と比較しながら、本発明の組成物
で知覚された呼気爽快感を評価した。結果を表Ｉ、IIお
よびIIIに示すが、表Ｉの結果はさらに第１図にグラフ
として示した。第１図から明らかなとおり、本発明の清
涼組成物を含有する組成物のみが、初期に生じ長続きす
る清涼作用および呼気爽快作用を示した。
実施例 ２ 表IVに示した処方を用いてチューインガム組成物を調
製した。組成物は実施例１の方法により調製した。
この実施例では、カルボキシアミド化合物を極性溶媒
としてのエタノールに予備溶解し、次に、チューインガ
ム組成物に添加した。結果を第２図に示す。
実施例 ３ 表Ｖに示す処方を用いて菓子組成物を調製した。組成
物は、キャンディーベースを溶融して可撓性の塊とし、
予め調製されたキャンディーである回収物を再溶融し、
残りの成分を回収物に混入し、回収物混合物をキャンデ
ィー塊に添加することにより調製した。均質になった
後、約７分間、塊を成型装置に通して消費者用の大きさ
の小片とした。
小片を実施例１に従って官能試験に供した。結果を第
３図に示す。
上記した本発明は種々の変形が可能である。このよう
な変形は本発明の精神と範囲を外れるものではなく、全
ての変形は本発明の請求範囲に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
第１図は実施例１の組成物の官能試験で得られた呼気爽
快知覚を示すグラフである。 第２図は実施例２の組成物の官能試験で得られた呼気爽
快知覚を示すグラフである。 第３図は実施例３の組成物の官能試験で得られた呼気爽
快知覚を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガル・マンスカーニ アメリカ合衆国ニユーヨーク州（10312) スタテンアイランド．ペトラスドライブ 97 (72)発明者 ラルフ・シフリーズ アメリカ合衆国ニユージヤージー州 （07885）フオートン．ウエストビユー コート1810 (72)発明者 ルーシー・リー・ウオン アメリカ合衆国ニユーヨーク州（11370) ジヤクソンハイツ．セブンテイエイトス ストリート31‐21 (56)参考文献 特開 昭63−173544（ＪＰ，Ａ) 特開 昭48−98012（ＪＰ，Ａ) 米国特許4150052（ＵＳ，Ａ) 米国特許4029759（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A23G 3/00 - 3/32 A61K 7/16 A23L 1/226 ＷＰＩ（ＤＩＡＬＯＧ)

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ガムベース、甘味料およびメントール５〜
    70重量％と、下記式： （式中、R1は単独では水素および炭素原子25個までを含
    む脂肪族基よりなる群から選択され； R2は単独ではヒドロキシ基および炭素原子25までを含む
    脂肪族基よりなる群から選択されるが、ただし、R1が水
    素である場合はR2は炭素原子10個までのアリール基であ
    ってもよく、そして置換フェニル、フェナルキル、ナフ
    チルおよび置換ナフチル並びにピリジルから選択される
    ものであり；そして、 R1とR2とを一緒にした場合は、炭素原子25個までの環式
    のまたはヘテロ環式の基を示す） のＮ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミド30〜95重量
    ％ とを含有する清涼組成物を含有する、苦味の無い、長時
    間持続する呼気爽快知覚を与えることのできるチューイ
    ンガム組成物。
  2. 【請求項２】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミド
    がＮ−エチル−ｐ−メンタン−３−カルボキシアミドで
    ある請求項１記載のチューインガム組成物。
  3. 【請求項３】メントールを清涼組成物の20〜60重量％の
    量で使用する請求項１記載のチューインガム組成物。
  4. 【請求項４】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミド
    を清涼組成物の40〜80重量％の量で使用する請求項１記
    載のチューインガム組成物。
  5. 【請求項５】清涼組成物が総チューインガム組成物の0.
    01〜２重量％の量でチューインガム組成物中に存在する
    請求項１記載のチューインガム組成物。
  6. 【請求項６】ガムベースが天然または合成のエラストマ
    ーよりなる群から選択される請求項１記載のチューイン
    ガム組成物。
  7. 【請求項７】甘味料が天然または合成の化合物である請
    求項１記載のチューインガム組成物。
  8. 【請求項８】充填剤、可塑剤、軟化剤、着色剤、フレー
    バーおよびこれらの混合物よりなる群から選択される１
    つ以上の付加的な成分を含有する請求項１記載のチュー
    インガム組成物。
  9. 【請求項９】甘味料が水溶性甘味剤、水溶性人工甘味
    料、ジペプチド系甘味料およびこれらの混合物よりなる
    群から選択される請求項１記載のチューインガム組成
    物。
  10. 【請求項１０】甘味料が液体甘味料、液状甘味料および
    これらの混合物よりなる群から選択される請求項１記載
    のチューインガム組成物。
  11. 【請求項１１】菓子マトリックスおよびメントール５〜
    70重量％と、下記式： （式中、R1は単独では水素および炭素原子25個までを含
    む脂肪族基よりなる群から選択され； R2は単独ではヒドロキシ基および炭素原子25個までを含
    む脂肪族基よりなる群から選択されるが、ただし、R1が
    水素である場合はR2は炭素原子10個までのアリール基で
    あってもよく、そして置換フェニル、フェナルキル、ナ
    フチルおよび置換ナフチル並びにピリジルから選択され
    うるものであり；そして、 R1とR2とを一緒にした場合は、炭素原子25個までの環式
    またはヘテロ環式の基を示す） のＮ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミド30〜95重量
    ％ とを含有する清涼組成物を含有する、苦味の無い、長時
    間持続する呼気爽快知覚を与えることのできる菓子組成
    物。
  12. 【請求項１２】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ドがＮ−エチル−ｐ−メンタン−３−カルボキシアミド
    である請求項11記載の菓子組成物。
  13. 【請求項１３】メントールを清涼組成物の20〜60重量％
    の量で使用する請求項11記載の菓子組成物。
  14. 【請求項１４】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ドを清涼組成物の40〜80重量％の量で使用する請求項1,
    1記載の菓子組成物。
  15. 【請求項１５】清涼組成物が総菓子組成物の0.01〜２重
    量％の量で菓子組成物中に存在する請求項11記載の菓子
    組成物。
  16. 【請求項１６】組成物が水溶性甘味料、水溶性人工甘味
    料、ジペプチド系甘味料およびこれらの混合物よりなる
    群から選択される甘味料をさらに含有する請求項11記載
    の菓子組成物。
  17. 【請求項１７】（ａ）70〜120℃の温度でチューインガ
    ムベースを軟化剤と混合して均質で柔軟な混合物とし； （ｂ）甘味剤を添加しながら混合を継続し； （ｃ）メントールおよびＮ−置換−ｐ−メンタンカルボ
    キシアミド化合物および残りのチューインガム成分を添
    加し、均質な塊が得られるまで混合を継続し；そして （ｄ）混合物を適当なチューインガム形状に成型するこ
    と を包含する、呼気爽快知覚を付与することのできる請求
    項１記載のチューインガム組成物の調製方法。
  18. 【請求項１８】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ド化合物を粒状固体の形態で添加する請求項17記載の方
    法。
  19. 【請求項１９】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ド化合物を極性溶媒に溶解し、次に混合物に添加する請
    求項17記載の方法。
  20. 【請求項２０】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ド化合物をフレーバー油と混合し、次に混合物に添加す
    る請求項17記載の方法。
  21. 【請求項２１】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ド化合物をカプセル化し、次に混合物に添加する請求項
    17記載の方法。
  22. 【請求項２２】メントールおよびＮ−置換−ｐ−メンタ
    ンカルボキシアミド化合物を別々に添加し、チューイン
    ガムベース中で混合する請求項17記載の方法。
  23. 【請求項２３】（ａ）ソフト菓子マトリックスを調製
    し； （ｂ）メントールおよびＮ−置換−ｐ−メンタンカルボ
    キシアミド化合物をマトリックスに添加し、均質な塊が
    得られるまで混合し；そして （ｃ）混合物を適当な菓子形状に成型すること を包含する、呼気爽快知覚を付与することのできる請求
    項11記載の菓子組成物の調製方法。
  24. 【請求項２４】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ド化合物を粒状固体の形態で添加する請求項23の方法。
  25. 【請求項２５】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ド化合物を極性溶媒に溶解し、次に混合物に添加する請
    求項23の方法。
  26. 【請求項２６】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ド化合物をフレーバー油と混合し、次に混合物に添加す
    る請求項23の方法。
  27. 【請求項２７】Ｎ−置換−ｐ−メンタンカルボキシアミ
    ド化合物をカプセル化し、次に混合物に添加する請求項
    23記載の方法。
  28. 【請求項２８】メントールおよびＮ−置換−ｐ−メンタ
    ンカルボキシアミド化合物を別々に添加し、菓子マトリ
    ックス中で混合する請求項23記載の方法。
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