JP2823740B2 - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents

作業車の走行伝動構造

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JP2823740B2
JP2823740B2 JP4157124A JP15712492A JP2823740B2 JP 2823740 B2 JP2823740 B2 JP 2823740B2 JP 4157124 A JP4157124 A JP 4157124A JP 15712492 A JP15712492 A JP 15712492A JP 2823740 B2 JP2823740 B2 JP 2823740B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多輪式やクローラ式等
の走行装置を左右一対装備した作業車の走行伝動構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような作業車の一例として、クロ
ーラ式の走行装置を左右一対装備したコンバインがあ
り、このようなコンバインの走行伝動構造及び旋回構造
の一例が特開平4‐46871号公報に開示されてい
る。この構造では前記公報の第2図に示すように、左右
のサイドギヤ(前記公報の第2図中の12)を、第1伝
動ギヤ(前記公報の第2図中の7)に咬合させている
と、左右の走行装置(前記公報の第2図中の4)が同じ
速度で正転駆動されて機体は直進する。
【0003】前記公報の第2図及び第3図に示すよう
に、伝動軸(前記公報の第3図中の24)を紙面左方に
スライド操作すると、伝動軸の両端のギヤ(前記公報の
第3図中の11)がギヤ(前記公報の第3図中の27)
に咬合して、この伝動軸からの動力が逆転状態で第2伝
動ギヤ(前記公報の第2図中の9)に伝達される(急旋
回機構に相当)。これにより、旋回操作用の操作レバー
(前記公報の第1図中の34)を例えば左の旋回位置
(前記公報の第1図中のL2)に操作すると、前記公報
の第2図に示すように左のサイドギヤがスライド操作さ
れ、クラッチ(前記公報の第2図中のRC)を介して左
の走行装置に逆転動力が伝達されて、機体は左に超信地
旋回する(左右の走行装置に動力を伝達しながら大きな
駆動速度差を与えて行う急旋回状態に相当)。
【0004】次に伝動軸(前記公報の第3図中の24)
を紙面右方にスライド操作すると、伝動軸の両端のギヤ
(前記公報の第3図中の11)が、第2伝動ギヤ(前記
公報の第2図中の9)に直接咬合して、この伝動軸から
の動力が低速の正転状態で第2伝動ギヤに伝達される
(緩旋回機構に相当)。これにより、旋回操作用の操作
レバーを前述のように左の旋回位置に操作すると、前記
公報の第2図に示すように左のサイドギヤがスライド操
作されクラッチを介して、左の走行装置に低速の正転動
力が伝達されて、機体は左に緩旋回する(左右の走行装
置に動力を伝達しながら小さな駆動速度差を与えて行う
緩旋回状態に相当)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の構造において緩
旋回状態と超信地旋回状態(急旋回状態)の選択は、作
業者が切換レバー(切換操作具に相当)により、伝動軸
(前記公報の第2図及び第3図中の24)をスライド操
作することによって行っている。従って、走行する作業
地の状態に応じて、作業者が緩旋回状態と超信地旋回状
態(急旋回状態)のうち、どちらを選択するかを事前に
判断して切換レバーを操作しておく。
【0006】これにより例えば切換レバーにより緩旋回
状態を選択している状態において、作業者が操作レバー
を左の旋回位置に操作して左に旋回しようとしたとす
る。この場合、作業地の状態の変化によって、作業者が
予想している旋回半径で機体が旋回せず、機体が左に充
分に旋回しないようなことがある。このような場合に
は、作業者は操作レバーを中立位置に戻し操作し機体を
一度停止させて、切換レバーを緩旋回側から超信地旋回
側(急旋回側)に操作し直す必要がある。次に、この状
態で再び操作レバーを左の旋回位置に操作して、機体を
左に超信地旋回(急旋回)させる必要があるので、操作
性の面で改良の余地がある。本発明は、緩旋回状態と急
旋回状態を事前に選択しておく型式の作業車の走行伝動
構造において、緩旋回状態時に機体が充分に旋回しない
ような場合の操作性を向上させることを目的としてい
る。
【0007】
〔1〕
左右の走行装置に動力を伝達しながら左右の走行装置に
駆動速度差を与えて機体を右又は左に旋回させる緩旋回
機構と、左右の走行装置に動力を伝達しながら左右の走
行装置に緩旋回機構よりも大きな駆動速度差を与えて機
体を右又は左に急旋回させる急旋回機構、及び人為的に
左右に操作可能な旋回操作用の操作レバー。操作レバー
を中立位置から右又は左の旋回位置に操作すると緩旋回
機構が作動する緩旋回状態、及び操作レバーを中立位置
から右又は左の旋回位置に操作すると急旋回機構が作動
する急旋回状態の2状態に切換可能な切換機構、並びに
切換機構を緩旋回状態及び急旋回状態に人為的に選択切
換操作可能な切換操作具。切換操作具により選択切換操
作された切換機構が緩旋回状態にあり、且つ、操作レバ
ーが右又は左の旋回位置にある状態において、切換操作
具とは別に切換機構を緩旋回状態から急旋回状態に切換
操作可能で、操作レバーに備えられる旋回状態切換手
段。
【0008】 〔2〕 前項〔1〕の構成において、緩旋回機構及び急旋回機構
が油圧クラッチで、切換機構が緩旋回用の油圧クラッチ
に伝動操作用の作動油を供給する状態と、急旋回用の油
圧クラッチに伝動操作用の作動油を供給する状態とに切
換操作される切換弁であり、旋回状態切換手段が切換弁
に供給されている作動油によりこの切換弁を切換操作す
る油圧操作機構である。
【0009】
【作用】
〔I〕 請求項1の特徴によると、走行する作業地の状態に応じ
て作業者は切換操作具により、緩旋回状態と急旋回状態
のうちどちらかを事前に選択しておく。これにより緩旋
回状態を選択していれば、操作レバーを中立位置から右
又は左の旋回位置に操作すると緩旋回機構が作動して、
機体は右又は左に緩旋回する。逆に急旋回状態を選択し
ていれば、操作レバーを中立位置から右又は左の旋回位
置に操作すると急旋回機構が作動して、機体は右又は左
に急旋回する。このようにして操作レバーを中立位置と
左右の旋回位置との間で操作する状態が、通常の状態で
ある。
【0010】 〔II〕 請求項1の特徴によると、緩旋回状態を選択している状
態において、操作レバーを例えば左の旋回位置に操作し
て左に旋回しようとした場合、作業者が予想している旋
回半径で機体が充分に旋回しなければ、操作レバーの旋
回状態切換手段を操作してやる。これにより、切換機構
が緩旋回状態から急旋回状態に切換操作されて、緩旋回
状態よりも大きな駆動速度差が左右の走行装置に与えら
れ、機体が急旋回を開始するので、機体を所望の旋回半
径で左に旋回させることができる。
【0011】〔従来の技術〕に記載の構造では緩旋回状
態を選択している状態で、作業者が手で操作レバーを持
ち左右に操作して旋回操作を行っている状態において、
一時的に機体を小さく旋回させたい場合には、操作レバ
ーとは別の切換操作具を緩旋回側から急旋回側に操作す
る必要がある。これに対して、請求項1の特徴による
と、当初より手で持っている操作レバーの旋回状態切換
手段を操作するだけで、切換機構が緩旋回状態から急旋
回状態に自動的に切換操作されるので、〔従来の技術〕
に記載の構造のように、操作レバーとは別の切換操作具
を操作する必要はない。
【0012】 〔III〕 請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前項
〔I〕〔II〕に記載の「作用」を備えており、これに
加えて以下のような「作用」を備えている。請求項2の
特徴のように緩旋回用の油圧クラッチ、急旋回用の油圧
クラッチ及び切換弁を装備すると、操作レバーを右又は
左の所定位置を越えて操作した場合に、この切換弁に供
給される作動油を動力源として利用し、油圧操作機構に
より切換弁を緩旋回状態から急旋回状態に切換操作する
ことができる。これにより、切換弁を切換操作する為の
専用のモータ等が不要になるので、部品点数の削減及び
構造の簡素化の面で有利になる。
【0013】
【発明の効果】請求項1の特徴によると、緩旋回状態と
急旋回状態とを事前に選択しておく型式の作業車におい
て、緩旋回状態時に機体を一時的に小さく旋回させたい
場合に別の切換操作具を操作しなくても、手で持ってい
る操作レバーの旋回状態切換手段を操作するだけで、急
旋回状態に切換操作することができるようになって、作
業車の旋回時の操作性を向上させることができた。
【0014】請求項2の特徴によると、請求項1の場合
と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えてお
り、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の
効果」を備えている。請求項2の特徴によると、緩旋回
状態及び急旋回状態の切換弁の切換操作用として専用の
モータ等を装備しなくてもよく、部品点数の削減及び構
造の簡素化が行えるので、製作コストの低減を図ること
ができた。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図4は作業車の一例であるコンバインにおいて、
走行系のミッションケース8の構造を示しており、エン
ジン(図示せず)からの動力がテンションクラッチを備
えたベルト伝動機構(図示せず)を介して、静油圧式無
段変速装置1の入力プーリー2に伝達され、静油圧式無
段変速装置1の出力軸3からの動力が第1伝動軸4を介
して、機体前部の刈取部(図示せず)に伝達される。
【0016】第1伝動軸4からの動力は、第1ギヤ9及
び第2ギヤ10を介して第2伝動軸11に伝達される。
第2伝動軸11にシフトギヤ14がスプライン構造にて
スライド自在に外嵌されており、第3伝動軸15に高速
ギヤ16、中速ギヤ17及び低速ギヤ6が固定されてい
る。以上の構造によりシフトギヤ14をスライド操作し
て、高速ギヤ16に咬合する高速ギヤ7、中速ギヤ17
又は低速ギヤ6に咬合させることにより、直進用の正転
動力を高中低の3段に変速できるのであり、直進用の正
転動力は中速ギヤ17に咬合する第1伝動ギヤ19に伝
達される。以上のようにシフトギヤ14及び高速ギヤ7
等により、ギヤシフト型式の変速装置13が構成されて
いる。
【0017】第1伝動ギヤ19を支持する支持軸20に
右のサイドギヤ21R及び左のサイドギヤ21Lが相対
回転自在に外嵌されており、左右の車軸22の入力ギヤ
23が左右のサイドギヤ21R,21Lに常時咬合して
いる。これにより、右又は左のサイドギヤ21R,21
Lを、第1伝動ギヤ19に対してスライド操作し咬合及
び離間させて、クローラ式の走行装置24に対して動力
の伝動及び伝動遮断操作を行うのであり、第1伝動ギヤ
19と左右のサイドギヤ21R,21Lとの間でサイド
クラッチ25R,25Lが構成されている。
【0018】次に、一方の走行装置24を逆転駆動する
構造(超信地旋回(急旋回)用)について説明する。図
4に示すように、第3伝動軸15の高速ギヤ16に咬合
する第3ギヤ37が第4伝動軸27に相対回転自在に外
嵌され、第3ギヤ37と第4伝動軸27との間に、油圧
多板式の逆転クラッチ30(急旋回機構及び急旋回用の
油圧クラッチに相当)が設けられている。支持軸20の
左右両端に第2伝動ギヤ26R,26Lがベアリング支
持されており、第4伝動軸27の両端に固定された第4
伝動ギヤ29の各々が、第2伝動ギヤ26R,26Lの
各々に咬合している。
【0019】これにより、右のサイドギヤ21R又は左
のサイドギヤ21Lを、右又は左の第2伝動ギヤ26
R,26Lに咬合させた状態で、逆転クラッチ30を入
り操作すると、高速ギヤ16からの動力が逆転状態で、
且つ、1/2に減速されて一方の走行装置24に伝達さ
れるのであり、これが超信地旋回状態(急旋回状態に相
当)である。
【0020】次に、一方の走行装置24を他方よりも低
速で正転駆動する構造(緩旋回用)について説明する。
図4に示すように、第1伝動ギヤ19のボス部に小径の
出力ギヤ38が固定されて、第4伝動軸27に大径の第
3伝動ギヤ40が相対回転自在に外嵌され、第3伝動ギ
ヤ40が出力ギヤ38に咬合している。第3伝動ギヤ4
0と第4伝動軸27との間に、油圧多板式の緩旋回クラ
ッチ12(緩旋回機構及び緩旋回用の油圧クラッチに相
当)が設けられている。
【0021】これにより、右又は左のサイドギヤ21
R,21Lを右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに
咬合させた状態で、緩旋回クラッチ12を入り操作する
と、第1伝動ギヤ19に伝達されてくる直進用の正転動
力が出力ギヤ38、第3伝動ギヤ40、緩旋回クラッチ
12、第4伝動軸27、第4伝動ギヤ29及び右又は左
の第2伝動ギヤ26R,26Lを介して、充分に減速さ
れた正転動力として一方の走行装置24に伝達されるの
であり、これが緩旋回状態である。
【0022】次に、左右のサイドギヤ21R,21Lの
スライド操作を行う油圧シリンダ31R,31L、緩旋
回及び逆転クラッチ12,30への作動油供給構造につ
いて説明する。図3に示すようにポンプ32からの作動
油が第1切換弁33を介して、左右のサイドギヤ21
R,21Lに対する油圧シリンダ31R,31Lに供給
され、油圧シリンダ31R,31Lの側面からの油路3
4が、緩旋回及び逆転クラッチ12,30に対する第2
切換弁35(切換機構及び切換弁に相当)に接続されて
いる。油路34に、緩旋回及び逆転クラッチ12,30
に対する可変リリーフ弁36が接続されている。
【0023】次に、第1切換弁33、第2切換弁35及
び可変リリーフ弁36の操作について説明する。図3に
示すように、機体の操縦部に備えられた揺動操作式の切
換レバー18(切換操作具に相当)と第2切換弁35と
が、連係機構5によって機械的に連動連結されており、
切換レバー18により第2切換弁35を、緩旋回クラッ
チ12に作動油を供給する緩旋回位置35a、及び逆転
クラッチ30に作動油を供給する超信地旋回位置35b
に切換操作する。切換レバー18及び第2切換弁35
を、緩旋回位置及び超信地旋回位置に軽く保持するデテ
ント機構28が設けられている。
【0024】図1及び図2に示すように、機体の操縦部
の横軸芯P1周りに操作アーム43が揺動自在に支持さ
れており、操作アーム43に操作レバー39が支持され
ている。操作レバー39は操作アーム43に固定された
下レバー部分39dと、下レバー部分39dの上端の横
軸芯P2周りに揺動自在に支持された上レバー部分39
cとにより構成されており、上レバー部分39cに下向
きに固定された舌片39aに、下レバー部分39dに固
定されたボール式のデテント機構45が作用して、下レ
バー部分39dに対し上レバー部分39cが、図1の実
線に示す姿勢に保持されている。
【0025】図1及び図2に示すように操作アーム43
の横軸芯P1周りに、一対のアーム48,49が自由揺
動自在に支持されており、レリーズワイヤ42のインナ
ーが一方のアーム48に接続され、レリーズワイヤ42
のアウターが他方のアーム49に接続されている。一対
のアーム48,49に亘り引っ張りバネ50が接続さ
れ、図3に示すようにレリーズワイヤ42のインナーの
他方が可変リリーフ弁36に接続されている。操作アー
ム43に固定されたピン43aが一対のアーム48,4
9の間に入り込んでおり、図1及び図3に示すようにピ
ン43aと第1切換弁33とがプッシュプルワイヤ41
により接続されて、位置固定のピン51が一対のアーム
48,49の間に入り込んでいる。
【0026】以上の構造により、先ず図3に示す第2切
換弁35を切換レバー18により緩旋回位置35aに操
作して、緩旋回状態を選択していたとする。この状態で
操作レバー39(上及び下レバー部分39c,39d)
を中立位置Nに操作していると、第1切換弁33も中立
位置に操作され左右の油圧シリンダ31R,31Lが収
縮して、左右のサイドギヤ21R,21Lが第1伝動ギ
ヤ19に咬合している。これにより、第1伝動ギヤ19
に伝達されてくる直進用の正転動力が左右の走行装置2
4に伝達され、左右の走行装置24が同速度で駆動され
て機体は直進する。
【0027】次に、操作レバー39(上及び下レバー部
分39c,39d)を、中立位置Nから右の第1旋回位
置R1又は左の第1旋回位置L1に操作すると、プッシ
ュプルワイヤ41により第1切換弁33のみが操作され
て、油圧シリンダ31R又は31Lにより右又は左の操
作部46R,46Lを介して、第1伝動ギヤ19に咬合
していた右又は左のサイドギヤ21R,21Lが、第1
伝動ギヤ19から離されて右又は左の第2伝動ギヤ26
R,26Lに咬合する。この場合、図1に示すデテント
機構45の保持作用が充分なものに設定されているの
で、上レバー部分39cが下レバー部分39dの横軸芯
P2周りに折れるようなことはなく、操作レバー39
(上及び下レバー部分39c,39d)が図1の実線の
姿勢を維持して、横軸芯P1周りに右の第1旋回位置R
1又は左の第1旋回位置L1に操作される。
【0028】以上のように、操作レバー39(上及び下
レバー部分39c,39d)を操作すると、ピン43a
により一方又は他方のアーム48,49が揺動操作され
て、レリーズワイヤ42のインナーが引き操作される
が、操作レバー39(上及び下レバー部分39c,39
d)を、右の第1旋回位置R1又は左の第1旋回位置L
1に操作した状態では、可変リリーフ弁36はまだ全開
状態にあり緩旋回クラッチ12が切り状態となってい
る。これにより、右又は左の走行装置24への伝動が断
たれた状態(サイドクラッチ25R又は25Lの伝動遮
断状態)となり、機体は右又は左に緩やかに向きを変え
ていく。図3に示す油路34に設けられているシーケン
ス弁47は、右又は左のサイドギヤ21R,21Lが、
右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに完全に咬合す
るのに必要な圧力を、油圧シリンダ31R,31Lに確
保する為のものである。
【0029】次に、操作レバー39(上及び下レバー部
分39c,39d)を右又は左の第1旋回位置R1,L
1から、右又は左の第2旋回位置R2,L2(右又は左
の旋回位置に相当)に操作していくと、レリーズワイヤ
42のインナーがさらに引き操作される。これにより、
右又は左のサイドギヤ21R,21Lが右又は左の第2
伝動ギヤ26R,26Lに咬合し、且つ第2切換弁35
が緩旋回位置35aに操作された状態で、可変リリーフ
弁36が全開状態から徐々に閉側に操作されていく。従
って、緩旋回クラッチ12が作用し始めて右又は左の走
行装置24が徐々に低速で正転駆動されて、機体は右又
は左に緩旋回していくのであり、操作レバー39(上及
び下レバー部分39c,39d)の右又は左の第2旋回
位置R2,L2において、緩旋回速度が最大となる。
【0030】次に、切換レバー18により図3に示す第
2切換弁35を超信地旋回位置35bに操作して、超信
地旋回状態を選択したとする。この状態で、操作レバー
39(上及び下レバー部分39c,39d)を中立位置
Nに操作していると前述と同様に直進状態となるのであ
り、操作レバー39(上及び下レバー部分39c,39
d)を、中立位置Nから右又は左の第1旋回位置R1,
L1に操作すると、前述と同様に右又は左のサイドクラ
ッチ25R,25Lの伝動遮断状態が現出する。
【0031】次に、操作レバー39(上及び下レバー部
分39c,39d)を右又は左の第1旋回位置R1,L
1から、右又は左の第2旋回位置R2,L2に操作して
いくと、右又は左のサイドギヤ21R,21Lが右又は
左の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬合し、且つ、第2
切換弁35が超信地旋回位置35bに操作された状態
で、前述と同様に可変リリーフ弁36が全開状態から徐
々に閉側に操作されていく。これにより、逆転クラッチ
30が作用し始めて右又は左の走行装置24が徐々に逆
転駆動されて、機体は右又は左に超信地旋回していくの
であり、操作レバー39(上及び下レバー部分39c,
39d)の右又は左の第2旋回位置R2,L2におい
て、逆転速度が最大となる。
【0032】次に緩旋回状態を選択している状態におい
て、機体を一時的に小さく旋回させる場合について説明
する。図1及び図2に示すように、下レバー部分39d
のデテント機構45を囲むリング部材39bが、上レバ
ー部分39cの舌片39aに固定されており、上レバー
部分39cが下レバー部分39dに対して、図1の実線
に示す姿勢から横軸芯P2周りに左右に折れたことを、
リング部材39bに接触及び離間して検出するリミット
スイッチ52が、下レバー部分39dに固定されてい
る。図3に示すように、デテント機構28を介して第2
切換弁35を切換操作自在なソレノイド53が備えられ
ている。
【0033】以上の構造により、図3に示すように第2
切換弁35を切換レバー18により緩旋回位置35aに
操作して、緩旋回状態を選択していたとする。この状態
において図1に示すように、例えば操作レバー39(上
及び下レバー部分39c,39d)を、横軸芯P1周り
に左の第2旋回位置L2に操作したとする。この状態で
予想に反して機体が左に充分に旋回しない場合や、さら
に小さく左に旋回したい場合には、上レバー部分39c
を握っている手を左に少し強く捻るようにして、図1に
示すデテント機構45を上レバー部分39cの舌片39
aから外し、図1の二点鎖線に示すように上レバー部分
39cを、下レバー部分39dに対し横軸芯P2周りに
折り操作して、左の補助旋回位置L2’に操作する。
【0034】このように操作したことがリミットスイッ
チ52により検出されると、制御装置54から図3に示
すソレノイド53に操作信号が発信されて、ソレノイド
53により第2切換弁35が緩旋回位置35aから超信
地旋回位置35bに切換操作される。これにより、逆転
クラッチ30が入り操作され左の走行装置24が逆転駆
動されて、超信地旋回状態となる。次に、上レバー部分
39cを左の補助旋回位置L2’から左の第2旋回位置
L2に戻し操作し、操作レバー39(上及び下レバー部
分39c,39d)を真っすぐな状態に戻すと、リミッ
トスイッチ52の検出により、制御装置54からソレノ
イド53に操作信号が発信されて、ソレノイド53によ
り第2切換弁35が超信地旋回位置35bから緩旋回位
置35aに戻し操作される。
【0035】〔第1別実施例〕 図1及び図2の構造において、操作レバー39付近の構
造を図5及び図6に示すように構成してもよい。図5及
び図6に示すように、操作レバー39(上及び下レバー
部分39c,39d)において、上レバー部分39cの
下端の左右に一対のピン39eが横向きに固定されて、
下レバー部分39dの上端の前後に左右一対の凹部を備
えた支持板39fが固定されており、上レバー部分39
cのピン39eが支持板39fの凹部に乗せ付けられて
いる。下レバー部分39dの内部にロッド55が上下ス
ライド自在に支持され、バネ56によりロッド55が下
方側に付勢されており、上レバー部分39cとロッド5
5とがワイヤ57により接続されている。図5に示す状
態でロッド55の下端に接触するリミットスイッチ52
が、下レバー部分39dに設けられている。
【0036】以上の構造により、操作レバー39(上及
び下レバー部分39c,39d)を中立位置Nから右又
は左の第2旋回位置R2,L2に操作している状態で
は、バネ56の付勢力で上レバー部分39cが下レバー
部分39dに押し付けられて、上レバー部分39cが下
レバー部分39dに対して折れるような状態にはならな
い。次に上レバー部分39cをバネ56に抗して少し強
い操作力で、下レバー部分39dに対して折れるように
操作し、右又は左の補助旋回位置R2’,L2’に操作
すると、ワイヤ57によりロッド55が引き上げられて
リミットスイッチ52から離れる。これにより、図3に
示す第2切換弁35が緩旋回位置35aから超信地旋回
位置35bに切換操作されて、超信地旋回状態となるの
であり、上レバー部分39cを右又は左の第2旋回位置
R2,L2に戻し操作し、操作レバー39(上及び下レ
バー部分39c,39d)を真っすぐな状態に戻すと、
リミットスイッチ52の検出により、第2切換弁35が
超信地旋回位置35bから緩旋回位置35aに戻し操作
される。
【0037】〔第2別実施例〕 図1及び図2の構造において、操作レバー39付近の構
造を図7及び図8に示すように構成してもよい。図7及
び図8に示す構造では、前述の図1及び図2のように操
作レバー39が途中の部分で折れるように構成されては
おらず、操作レバー39を横軸芯P1周りでのみ揺動操
作可能に構成している。十字状の開孔を形成する4個の
ガイド板58を備えて、4個のガイド板58を横スライ
ド自在に支持し、4個のガイド板58の外端に沿って1
個のリング状のバネ材59を巻き付けている。
【0038】以上の構造により、操作レバー39を中立
位置Nから右又は左の第2旋回位置R2,L2に操作す
ると、操作レバー39が一方のガイド板58に接当す
る。次に操作レバー39を少し強い操作力で操作して、
ガイド板58を右又は左に押し退けるようにし、操作レ
バー39を右又は左の補助旋回位置R2’,L2’に操
作すると、リミットスイッチ52の検出により、図3に
示す第2切換弁35が緩旋回位置35aから超信地旋回
位置35bに切換操作されて、超信地旋回状態となる。
操作レバー39を右又は左の第2旋回位置R2,L2に
戻し操作すると、リミットスイッチ52の検出により、
第2切換弁35が超信地旋回位置35bから緩旋回位置
35aに戻し操作される。
【0039】〔第3別実施例〕 図7及び図8に示す操作レバー39の構成を備えた場
合、図3の第2切換弁35付近の構造を図9に示すよう
に構成してもよい。図9に示すように、第2切換弁35
を機械操作式ではなくパイロット操作式に構成し、バネ
35cで第2切換弁35を緩旋回位置35a側に付勢し
て、油路34から延出したパイロット油路60(油圧操
作機構に相当)を、第2切換弁35に接続している。切
換レバー18から延出した連係機構5により、接当で第
2切換弁35を超信地旋回位置35bに切換操作するよ
うに構成する。
【0040】以上の構造によって、切換レバー18によ
り第2切換弁35を緩旋回位置35aに操作している緩
旋回状態で、操作レバー39を中立位置Nから右又は左
の第2旋回位置R2,L2に操作すると、緩旋回クラッ
チ12の作動圧は図10の実線A1に示す状態となる。
切換レバー18により第2切換弁35を超信地旋回位置
35bに操作している超信地旋回状態で、操作レバー3
9を中立位置Nから右又は左の第2旋回位置R2,L2
に操作すると、逆転クラッチ30の作動圧は図10の一
点鎖線A2に示す状態となる。
【0041】切換レバー18により第2切換弁35を緩
旋回位置35aに操作している緩旋回状態において、図
7に示す操作レバー39を右又は左の補助旋回位置R
2’,L2’に操作すると、レリーズワイヤ42のイン
ナーが大きく引き操作され、油路34の圧力が設定以上
に上昇して、油路34からのパイロット圧により、第2
切換弁35が緩旋回位置35aから超信地旋回位置35
bに切換操作される。これにより、図10の実線A1に
示すように緩旋回クラッチ12の作動圧が急降下し、図
10の二点鎖線A3に示すように逆転クラッチ30の作
動圧が急上昇して、超信地旋回状態となる。操作レバー
39を右又は左の第2旋回位置R2,L2に戻し操作す
ると、油路34の圧力が下がりバネ35cにより、第2
切換弁35が超信地旋回位置35bから緩旋回位置35
aに戻し操作される。
【0042】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】操作レバー付近の正面図
【図2】操作レバー付近の側面図
【図3】サイドギヤの油圧シリンダ、第1及び第2切換
弁、可変リリーフ弁等の油圧回路図
【図4】ミッションケースの走行系の伝動構造を示す概
略図
【図5】第1別実施例における操作レバー付近の正面図
【図6】第1別実施例における操作レバー付近の側面図
【図7】第2別実施例における操作レバー付近の正面図
【図8】第2別実施例における操作レバー及びガイド板
付近の平面図
【図9】第3別実施例における第2切換弁付近の油圧回
路図
【図10】第3別実施例における緩旋回及び逆転クラッ
チの圧力と操作レバーの操作位置との関係を示す図
【符号の説明】
12 緩旋回機構、油圧クラッチ 18 切換操作具 24 走行装置 30 急旋回機構、油圧クラッチ 35 切換機構、切換弁 39 操作レバー 60 油圧操作機構 N 操作レバーの中立位置 R2,L2 操作レバーの右又は左の旋回位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 11/04 - 11/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の走行装置(24)を備えた作
    業車の走行伝動構造であって、下記の〔ア〕〜〔ウ〕に
    記載の構成を備えている作業車の走行伝動構造。 〔ア〕前記左右の走行装置(24)に動力を伝達しながら前記
    左右の走行装置(24)に駆動速度差を与えて機体を右
    又は左に旋回させる緩旋回機構(12)と、前記左右の
    走行装置(24)に動力を伝達しながら前記左右の走行
    装置(24)に前記緩旋回機構(12)よりも大きな駆
    動速度差を与えて機体を右又は左に急旋回させる急旋回
    機構(30)、 及び人為的に左右に操作可能な旋回操作
    用の操作レバー(39)。 〔イ〕 前記操作レバー(39)を中立位置(N)から右又は左
    の旋回位置(R2),(L2)に操作すると前記緩旋回
    機構(12)が作動する緩旋回状態、及び、前記操作レ
    バー(39)を中立位置(N)から前記右又は左の旋回
    位置(R2),(L2)に操作すると前記急旋回機構
    (30)が作動する急旋回状態の2状態に切換可能な切
    換機構(35)、 並びに、前記切換機構(35)を前記緩旋回状態及び急
    旋回状態に人為的に選択切換操作可能な切換操作具(1
    8)。 〔ウ〕 前記切換操作具(18)により選択切換操作された前記
    切換機構(35)が緩旋回状態にあり、且つ、前記操作
    レバー(39)が前記右又は左の旋回位置(R2),
    (L2)にある状態において、前記切換操作具(18)
    とは別に前記切換機構(35)を緩旋回状態から急旋回
    状態に切換操作可能で、前記操作レバー(39)に備え
    られる旋回状態切換手段。
  2. 【請求項2】 前記緩旋回機構(12)及び急旋回機構
    (30)が油圧クラッチで、前記切換機構(35)が前
    記緩旋回用の油圧クラッチに伝動操作用の作動油を供給
    する状態と、前記急旋回用の油圧クラッチに伝動操作用
    の作動油を供給する状態とに切換操作される切換弁(3
    5)であり、前記旋回状態切換手段が、前記切換弁(3
    5)に供給されている作動油によりこの切換弁(35)
    を切換操作する油圧操作機構(60)である請求項1記
    載の作業車の走行伝動構造。
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JP2869149B2 (ja) * 1990-06-14 1999-03-10 株式会社クボタ 作業車の走行伝動構造
JPH0790792B2 (ja) * 1989-11-10 1995-10-04 株式会社クボタ 作業車

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