JPH1035312A - 作業車の変速装置 - Google Patents

作業車の変速装置

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JPH1035312A
JPH1035312A JP19040096A JP19040096A JPH1035312A JP H1035312 A JPH1035312 A JP H1035312A JP 19040096 A JP19040096 A JP 19040096A JP 19040096 A JP19040096 A JP 19040096A JP H1035312 A JPH1035312 A JP H1035312A
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JP
Japan
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operating
shift lever
operated
switching valve
clutch
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JP19040096A
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English (en)
Inventor
Yutaka Yoneda
豊 米田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速レバーでの変速時に前後進切換用の切換
弁の誤作動を阻止しながら無段変速装置の変速操作を許
す装置を構成する。 【解決手段】 前進クラッチ、後進クラッチの何れかを
選択操作するための切換弁に対する切換手段を、軸芯X
周りで回動作動する回動部材27と、回動部材27に形
成したカム部材67と、カム部材67のカム部67Cで
案内されるローラ68とで構成し、カム部67Cを、変
速レバーの中立位置からの操作で切換弁を切換操作する
傾斜姿勢の切換案内部67Bと、変速レバー9を更に操
作した際にローラ68の操作位置に維持する円弧状の維
持案内部67Aとで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体の走行速度を
無段階に変速する無段変速装置と、車体の走行方向を前
進側に設定する油圧式の前進クラッチと、車体の走行方
向を後進側に設定する油圧式の後進クラッチと、これら
クラッチを切換操作する切換弁と、車体の走行速度を設
定する単一の変速レバーとを備えると共に、該変速レバ
ーを中立位置から前進側あるいは後進側に操作すること
で前記無段変速装置を増速側に操作する変速操作手段
と、該変速レバーを中立位置から前進側に操作すると前
記前進クラッチを入り操作し、中立位置から後進側に操
作すると前記後進クラッチを入り操作するよう前記切換
弁を操作する切換手段とを備えた作業車の変速装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように構成された作業車の
変速装置として特開平7‐156680号公報に示され
るものが存在し、この従来例では、クローラ式の走行装
置に動力を伝えるミッションケースの上部にベルト式の
無段変速装置を備え、ミッションケースの内部の伝動系
に前進クラッチと後進クラッチとを備え、ミッションケ
ースの前面部に切換弁を備え、無段変速装置の変速操作
と切換弁を切換操作を行う単一の変速レバーを備えてい
る。
【0003】又、この従来例では変速レバーと無段変速
装置の変速操作系とを機械的に連係すると共に、変速レ
バーで操作される無段変速装置の系の部材と切換弁とを
プッシュプルワイヤと融通手段を介して連係すること
で、変速レバーの操作時には無段変速装置の変速操作と
同時に切換弁を操作して前進クラッチ、あるいは、後進
クラッチを入り操作し、しかも、変速レバーの増速操作
時には無段変速装置を操作すると同時に、融通手段によ
ってプッシュプルワイヤの作動を許し乍ら切換弁の操作
位置を維持するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例に記載された変
速装置は、例えば、変速レバーを中立位置から前進側に
操作して車体の走行速度を増大する場合には、中立位置
から前進側に操作した際にプッシュプルワイヤを介して
切換弁を操作して前進クラッチを入り操作すると共に、
無段変速装置を増速操作する。この後、変速レバーを増
速側に更に操作すると、切換弁の作動を機械的に阻止し
た状態でバネの弾性変形によって切換弁の側のプシュプ
ルワイヤの端部の作動を許すよう融通手段が構成されて
いる。
【0005】又、この従来例の融通手段の機能を従来例
の記載に基づいて考察するに、この融通手段は切換弁3
9の操作軸57の操作板58に形成した長孔58aにプ
ッシュプルワイヤ60の端部のピン60aを挿入し、こ
のピン60aと操作板58に固定したピン58bとを鋏
込むバネ59を備えて構成され、変速レバー41を前進
側、あるいは、後進側に増速操作した場合には、切換弁
39を切換操作した後に操作板58が変位できない状態
に達し、バネ59の弾性変形で切換弁39を操作するプ
ッシュプルワイヤ60の作動を許容するものとなる。
尚、この状態ではバネ59からの付勢力が切換弁39の
操作位置を保持する方向に作用するものとなっている。
【0006】しかし、この従来例のように増速時にバネ
59からの付勢力が操作系に作用するものでは大きく増
速するほどバネ59の付勢力が変速操作系に強く作用す
るものとなって操作荷重が増大するばかりで無く、例え
ば、減速方向に変速操作を行った際において、バネ59
が操作板58とが強く接触してバネ59の戻りが遅れた
場合には、バネ59の一対の端部が一時的に拡いた状態
となって操作板58の姿勢が不安定になり、短時間であ
るが切換弁39が中立位置に復元することもある。この
ように切換弁39が中立位置に復元すると走行系への伝
動が遮断され、車速を大きく減じた後に設定速度に変速
されるのでショックの発生に繋がることもある。
【0007】このように、単一の変速レバーの操作で無
段変速装置との操作と、前後進の選択とを行うもので、
変速レバーの増速操作を許すように前後進の切換系に融
通手段を備えたものでは融通手段を備えたことにより、
却って切換弁の設定位置が不安定になり、切換弁の誤作
動を許すこともあり改善の余地がある。
【0008】本発明の目的は、単一の変速レバーの操作
で無段変速装置と前後進用の切換弁とを操作する構造の
変速装置において、変速時には切換弁の誤作動を阻止し
ながら無理のない変速操作を可能にする変速装置を合理
的に構成する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、無段変速装置と前進ク
ラッチと後進クラッチと切換弁と単一の変速レバーとを
備えると共に、該変速レバーを中立位置から操作するこ
とで前記無段変速装置を増速側に操作する変速操作手段
と、該変速レバーを中立位置から前進側に操作すると前
記前進クラッチを入り操作し、中立位置から後進側に操
作すると前記後進クラッチを入り操作するよう前記切換
弁を操作する切換手段とを備えた作業車の変速装置にお
いて、前記切換手段を、前記変速レバーの変速操作時に
所定の軸芯周りで回動作動する回動部材と、この回動部
材に形成したカム部材と、このカム部材のカム部の案内
によって前記軸芯と直交する方向へ変位して前記切換弁
を機械的に操作する作動部材とを有し、このカム部材の
カム部を、変速レバーを中立位置から前進側あるいは後
進側に操作すると、作動部材を中立位置から切換弁を切
換操作するために必要な量だけ作動させる切換案内部
と、変速レバーを更に操作することで作動部材をその操
作位置に維持するよう回動部材の軸芯を中心とする円弧
状の維持案内部とで構成してある点にあり、その作用は
次の通りである。
【0010】本発明の第2の特徴(請求項2)は、前記
作動部材の前記回動部材の軸芯に沿う方向への変位を阻
止しながら、該作動部材を回動部材の軸芯と直交する方
向への作動を許す案内部材を備えている点にあり、その
作用は次の通りである。
【0011】〔作用〕上記第1の特徴によると、切換手
段を構成するカム部材のカム部が、切換弁を必要な量だ
け作動させる切換案内部と、切換弁の操作位置を維持す
る維持案内部とで成るので、例えば、変速レバーを中立
位置から前進側に操作した場合には、切換案内部による
作動部材からの操作力で切換弁が前進位置に操作され前
進クラッチが入り操作されると共に、変速操作手段を介
して無段変速装置が増速操作される。この状態から変速
レバーを更に増速方向に操作した場合には、維持案内部
が作動部材の操作位置を維持するので切換弁の操作位置
が維持された状態で変速操作手段を介して無段変速装置
が更に増速操作される。つまり、本発明では従来例のよ
うに変速レバーの変速操作量に対応した量だけ作動する
部材と融通となる構造とで切換弁を操作する系を構成し
たものとは異なり、切換弁を切換操作した状態で更に増
速方向に変速レバーを操作しても切換弁を操作する系に
操作力が伝えられることは無く、従来例のような融通手
段を必要としないものとなる。
【0012】上記第2の特徴によると、作動部材が案内
部材の案内によって回動部材の軸芯に沿う方向に変位が
阻止されると同時に、回動部材の軸芯と直交する方向へ
案内されるものとなり、案内部材によって作動部材が適
正な方向へのみ作動するものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、左右のクロー
ラ走行装置1を備えた車体Aの前部に刈取前処理部Bを
連結すると共に、この刈取前処理部Bの右側に並列する
位置に操縦部Cを配置し、又、車体Aに脱穀装置2、グ
レンタンク3を搭載してコンバインを構成する。
【0014】前記刈取前処理部Bは、穀稈を引起す引起
し装置4と、引起した穀稈の株元を切断する刈刃5と、
刈取った穀稈を前記脱穀装置3に送り込む搬送装置6と
を備えて構成され、前記操縦部Cには、図4に示すよう
に、作業者が着座する運転座席7と、この運転座席の前
方位置の操向レバー8と、運転座席7の側部位置の主変
速レバー9と、副変速レバー10と、刈取クラッチレバ
ー11と、脱穀クラッチレバー12とを備えて構成さ
れ、運転座席7の下方位置にエンジン13を配置し、
又、車体前部の左右中央位置には走行用のミッションケ
ースDを配置している。
【0015】図2及び図3に示すように、このミッショ
ンケースDの上部にはベルト式の無段変速装置Eを備え
ており、この無段変速装置Eに前記エンジン13からの
動力が無端ベルト14を介して伝えられる入力プーリ1
5を備え、ミッションケースDの上部には前記刈取前処
理部Bに対して走行速度と同期した速度の動力を伝える
出力プーリ16を備え、ミッションケースDの下部には
左右のクローラ走行装置1,1を駆動するスプロケット
1S,1Sを備え、更に、ミッションケースDの前面に
は操向用のシリンダケース17を備えている。尚、出力
プーリ16と刈取前処理部Bの入力用のプーリ18とに
亘って巻回される無端ベルト19に張力を作用させるテ
ンションプーリ20を備え、このテンションプーリ20
で無端ベルト19に張力を作用させることでミッション
ケースDからの動力を刈取前処理部Bに伝え、テンショ
ンプーリ20による張力の作用を解除して動力を遮断す
るようテンションプーリ20を備えた系で刈取クラッチ
が構成され、この刈取クラッチは前記刈取クラッチレバ
ー11と機械的に連係している(連係は詳述せず)。
【0016】図4に示すように、前記無段変速装置E
は、前記入力プーリ15が固定された入力軸22に対し
て第1割プーリ23を備え、入力軸22と平行姿勢の出
力軸24に第2割プーリ25を備え、これらに亘って無
端ベルト26を巻回する共に、第1割プーリ23を入力
軸22に固定された固定部23Aと、入力軸22に対し
てトルク伝動自在、かつ、入力軸22の軸芯X方向にス
ライド移動自在に備えた可動部23Bとで構成し、又、
図5に示すように、入力軸22と同軸芯に配置した回動
部材27に対して周方向に対称となる形状のカム面27
aを形成し、このカム面27aに案内されるローラ28
の支軸28Aの外端を該装置Eのケースに入力軸22の
軸芯と平行姿勢に形成した溝部Eaに案内される状態に
配置し、このローラ28の支軸28Aの内端からの押圧
力を可動部23Bに伝える操作系が形成されている。第
2割プーリ25を出力軸24に固定された固定部25A
と、出力軸24にトルク伝動自在、かつ、出力軸24の
軸芯方向にスライド移動自在に備えた可動部25Bとで
構成し、この可動部25Bには、該可動部25Bを固定
部25Aの側に押圧操作する圧縮バネ29を備えてい
る。
【0017】図4及び図9に示すように、前記回動部材
27と同軸芯上に遊転支承した支持部材30に対して軸
芯Y周りで左右方向に揺動自在に前記主変速レバー9の
基端部を支持すると共に、この支持部材30にアーム3
0Aを形成し、又、回動部材27に扇状のセクタギヤ3
1を固設し、このセクタギヤ31に咬合するピニオンギ
ヤ32を介して該セクタギヤ31を回動操作する電動型
のアシストモータ33を無段変速装置Eのケースに支持
し、アーム30Aの端部の押圧片30Bとセクタギヤ3
1との間に主変速レバー9が前進側、あるいは、後進側
に操作されたことを検出する一対の感圧センサ34を備
えている。又、感圧センサ34で主変速レバー9の操作
が検出されると感圧センサ34の検出側に向けて感圧セ
ンサ34が非検出状態になるまでアシストモータ33を
駆動する変速用の電気制御系(図示せず)が形成されて
いる。尚、このように主変速レバー9を変速操作した際
に無段変速装置Eを操作する系で請求項1の変速操作手
段が構成されている。
【0018】このように無段変速装置Eを構成したこと
によって、変速時には主変速レバー9を前進側、後進側
の何れの側に操作しても主変速レバー9の操作に従って
アシストモータ33が駆動され、この駆動力によって回
動部材27が回動操作されるので、カム面27aによる
ローラ28の変位に連動して第1割プーリ23の固定部
23Aに対する可動部23Bの距離が変位して、この変
位位置に対応する位置に該第1割プーリ23のベルト巻
回径が設定されるものとなり、これと同時に第2割プー
リ25の可動部25Bが無端ベルトの張力とバランスす
る位置まで変位して、この第2割プーリ25のベルト巻
回径が設定され、この結果、夫々の巻回半径による変速
比で動力が伝えられるものとなっている。
【0019】図3に示すように、ミッションケースDの
内部には、前記無段変速装置Eの出力軸24からの動力
がギヤ伝動される第1伝動軸36と、この第1伝動軸3
6からの動力が第1ギヤ37、第2ギヤ38を介して伝
えられる油圧操作式の前進クラッチFCと、第1伝動軸
36からの動力が第1ギヤ37、第2ギヤ38、及びこ
の第2ギヤ38にに咬合する第3ギヤ39を介して伝え
られる油圧操作式の後進クラッチRCと、これらからの
動力が伝えられる第2軸40、この第2軸40にスライ
ド移動自在に備えたシフトギヤ41、このシフトギヤ4
1と咬合するギヤからの変速動力が伝えられる第3軸4
2夫々を有し、走行速度「高」、「中」、「低」の3段
に切換える副変速装置Gと、副変速装置Gからの動力を
選択して左右のクローラ走行装置1,1に伝えるよう左
右のシフト部材43,43を有した操向クラッチ機構
H,Hと、シフト部材43の作動によって切り側のクロ
ーラ操向装置1に対して制動力を作用させる左右のブレ
ーキ機構44,44と、操向クラッチH,Hの左右のシ
フト部材43,43とギヤ連動する左右一対の駆動軸4
5,45とを備え、この駆動軸45,45の外端に前記
スプロケット1S,1Sが備えられている。又、ミッシ
ョンケースDの内部には、第1伝動軸37からの動力を
前記出力プーリ16の伝動軸46に伝える系に対して油
圧式のクラッチ機構47を備えている。
【0020】図7及び図12に示すように、前記シリン
ダケース17には、前記操向クラッチH,Hのシフト部
材43,43を操作するようようミッションケースDの
前面に備えたシフト軸49,49夫々に固設された操作
アーム50,50を操作するため左右一対のシリンダ5
1,51を内蔵すると共に、この上部位置にはシリンダ
51,51を制御する操向制御弁53と、可変リリーフ
弁52と、前記前進クラッチFCと後進クラッチRCと
を制御する切換弁54とを備え、可変リリーフ弁52の
操作アーム52Aと、操向制御弁53の操作アーム53
Aの融通部とが前記操向レバー8と連結するプッシュプ
ルワイヤ55、及び、操作ワイヤ56を介して連係し、
切換弁54の操作アーム54Aの緩衝部と前記回動部材
27の操作系とがプッシュプルワイヤ57を介して連係
している。
【0021】又、前記操向レバー8は横方向に揺動自在
に構成され、直立姿勢を基準にして横方向に操作した場
合にはプッシュプルワイヤ55を介して操向制御弁53
を切換操作すると共に、更に大きく操作することで操作
ワイヤ56を介して可変リリーフ弁52のリリーフ圧の
上昇を図る側に操作するようになっている。尚、前記融
通部は、操作アーム53Aに形成した長孔53Bと、操
作アーム53Aに固設されたピン58を挟み込む状態に
配置されたバネ59と、長孔53Bに嵌め込んだ可動ピ
ン60とで構成され、この可動ピン60に前記プッシュ
プルワイヤ55の端部が連結している。
【0022】図8に示すように、前記緩衝部はプッシュ
プルワイヤ57の作動速度が高速で切換弁54の作動が
追従できない場合にワイヤ57の作動を許容するもので
あり、切換弁54の操作アーム54Aと、この操作アー
ム54Aと同軸芯周りに遊転支承された中間アーム61
と、操作アーム54Aに固設した第1ピン62と、中間
アーム61に固設した第2ピン63と、第1、第2ピン
62,63を挟み込むことで両アーム54A,61の姿
勢を等しい姿勢に維持するバネ64とを備えて成り、プ
ッシュプルワイヤ57の端部は第2ピン63に連結する
ことで、バネ64による緩衝機能を得るように構成され
ている。又、このプッシュプルワイヤ57の回動部材2
7の側は図9〜図11に示す如く、カム部材67に案内
されるローラ68に連結している。
【0023】つまり、カム部材67は回動部材27にボ
ルト連結して該回動部材27と一体回転するよう構成さ
れ、このカム部材67には回動部材の軸芯X(無段変速
装置の入力軸22の軸芯Xと一致する)から離間した位
置と接近した位置に対して軸芯Xを中心とする円弧状に
成形された維持案内部67A,67Aと、この維持案内
部67A,67A同士を繋ぐ斜め姿勢に形成された切換
案内部67Bとを備えた長孔状のカム部67Cに構成さ
れ、カム部67Cに対して作動部材としての前記ローラ
68を嵌め込んでいる。このローラ68は、固定系のブ
ラケット69に横向き姿勢の支軸70周りで揺動自在に
支承された振り子状のリンク部材71の下端に備えた横
向きの軸体72に遊転支承され、更に、この軸体72に
プッシュプルワイヤ57の端部が連結されている。
【0024】図7、図13、図14、図15に示すよう
に、前記シリンダケース17の側部には、ピストン73
と圧縮バネ74とを有したブレーキアキュムレータBA
を内蔵しており、前記左右のブレーキ機構44,44の
うちの一方を制動操作する制動アーム44Aと、このブ
レーキアキュムレータBAのピストン73とをワイヤ7
5を介して連係することで、車体Aの走行時にはブレー
キアキュムレータBAのピストン73の作動により図1
5(イ)に示す如くブレーキ機構44を非制動状態に設
定し、主変速レバー9が中立位置Nにある場合にはブレ
ーキアキュムレータBAのバネ74の付勢力で図15
(ロ)に示す如くブレーキ機構44を制動操作して車体
Aを停車状態に維持得るように構成されている。又、操
縦部Cのステップに備えたブレーキペダル76の制動側
への操作時に回動作動する操作軸77のアーム78と、
ブレーキ機構44の制動アーム44Aとをロッド79を
介して連係することで、図15(ハ)に示す如く、ブレ
ーキペダル76の踏込み操作で制動を行えるよう構成さ
れ、又、この連係中にはブレーキペダル76の非操作時
にブレーキアキュムレータBAの作動による制動を許容
するよう長孔80Aとピン80Bで成る融通機構が介装
されている。尚、このブレーキペダル76には、該ブレ
ーキペダル76を制動側に操作し、車体側に係合部材と
の係合によって制動状態を維持するための人為操作レバ
ー81を一体形成してあり、この人為操作レバー81の
操作でブレーキ機構44を駐車ブレーキとして使用でき
るようにも構成されている。
【0025】図12に示すように該コンバインの油圧回
路が構成され、この回路では油圧ポンプPからの作動油
をフロープライオリティ弁83、前記切換弁54を介し
て前進クラッチFCと後進クラッチRCとに作動油を供
給する系が形成されると共に、このフロープライオリテ
ィ弁83と切換弁54との間から分岐した油路からの作
動油でブレーキアキュムレータBAと前記クラッチ機構
47とを制御する系が形成され、又、フロープライオリ
ティ弁83からの余剰流を前記操向制御弁53を介して
前記操向用のシリンダ51,51に供給する系が形成さ
れ、このシリンダ51,51に作動油を供給する系から
分岐した油路に対して前記可変リリーフ弁52を介装し
てある。
【0026】このように油路系を形成したので同図に示
すように切換弁54が中立位置Nにある場合には、前進
クラッチFC、後進クラッチRCとも切り状態にあって
走行系には動力が伝えられず、又、ブレーキアキュムレ
ータBAが排油状態にあるのでブレーキアキュムレータ
BAの圧縮バネ74の付勢力でブレーキ機構44が制動
状態に設定され(図15(ロ))、又、クラッチ機構4
7が排油状態にあるので刈取前処理部Bへの動力が遮断
されるものとなっている。この状態から主変速レバー9
の操作で切換弁54が前進側、若しくは、後進側に切換
操作された場合には前進クラッチFCあるいは後進クラ
ッチRCに作動油が供給されると同時にブレーキアキュ
ムレータBAに作動油が供給されることで該、ブレーキ
アキュムレータBAのアキュムレータ作用によって緩や
かな特性で前進クラッチFCあるいは後進クラッチRC
に対する作動油の昇圧が図られてショックを発生させ難
い状態での走行の開始が可能となる。尚、このように走
行を開始する時点ではブレーキアキュムレータBAのピ
ストン73が圧縮バネ74の付勢力に抗して伸長方向に
作動してブレーキ機構44が解除されると共に(図15
(イ))、クラッチ機構47が入り状態に達して刈取前
処理部Bの駆動を可能にする。
【0027】又、操向レバー8の左右方向への揺動操作
に連動して操向制御弁53が操作された場合には旋回内
側に位置する操向クラッチ機構Hを切り操作する位置ま
でシリンダ51を作動させるように可変リリーフ弁52
の初期値を設定してあり、この状態では比較的大きい半
径での車体旋回を可能にし、又、この状態から操向レバ
ー8を更に横方向に操作すると可変リリーフ弁52のリ
リーフ圧の上昇が図られのでシリンダ51が更に伸長側
に作動し、可変リリーフ弁52のリリーフ圧に対応する
ブレーキ圧を得て旋回内側のクローラ走行装置1に制動
力を作用させて小半径での車体旋回を可能にするものと
なっている。
【0028】以上のように、このコンバインでは主変速
レバー9を中立位置Nから前進側Fに操作すると、アシ
ストモータ33の駆動力で無段変速装置Eが増速側に操
作されると同時に、この変速開始時にはカム部材67の
カム部67Cに嵌め込まれたローラ68が、切換案内部
67Bの部位でリンク部材71に案内される状態で軸芯
Xから離間する方向に操作され、又、この操作力がプッ
シュプルワイヤ57を介して切換弁54に伝えられ該切
換弁57を前進位置Fに設定するものとなる。更に、こ
の状態から主変速レバー9を前進方向に操作した場合に
はローラ68が維持案内部67Aに入り込むことでプッ
シュプルワイヤ57は操作されることが無く切換弁54
は前進位置Fに維持された状態のまま無段変速装置Eを
増速方向に変速するものとなっている。逆に、主変速レ
バー9を中立位置Nから後進側Rに操作した場合にも前
述と同様にアシストモータ33の駆動力で無段変速装置
Eが増速側に操作されると同時に、この変速開始時には
カム部材67のカム部67Cに嵌め込まれたローラ68
が、切換案内部67Aの部位でリンク部材71に案内さ
れる状態で軸芯Xに接近する方向に操作され、この操作
力がプッシュプルワイヤ57を介して切換弁54に伝え
られ、該切換弁54を後進位置Rに設定するものとな
る。更に、この状態から主変速レバー9を後進方向に操
作した場合にはローラ68が維持案内部67Aに入り込
むことでプッシュプルワイヤ57は操作されることが無
く切換弁54は後進位置Rに維持された状態のまま無段
変速装置Eを増速方向に変速するものとなっている。
【0029】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、プッシュプルワイヤの端部を緩衝部を
介さずに切換弁の操作アームに対して直接連結するよう
実施することが可能であり、案内部材を複数のリンク片
をパンタグラフ状に組合わせることで、ローラ等の作動
部材を直線運動させるよう構成することも可能である。
【0030】
【発明の効果】従って、単一の変速レバーの操作で無段
変速装置と前後進用の切換弁とを操作する構造の変速装
置において、変速時には切換弁の誤作動を阻止しながら
無理のない変速操作を可能にする変速装置が合理的に構
成された(請求項1)。又、案内部材の附加によって拗
りを発生させることなく作動部材を適正に作動させて円
滑に切換弁を切換え得るものとなった(請求項2)。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン前部の側面図
【図2】ミッションケースの正面図
【図3】ミッションケースの伝動系を示す背面図
【図4】無段変速装置の断面図
【図5】カム形状を示す側面図
【図6】操縦部の平面図
【図7】シリンダケースの正面図
【図8】走行制御弁の操作アームの部位の断面図
【図9】変速操作系の側面図
【図10】カム部材の側面図
【図11】ローラとリンク部材との配置を示す断面図
【図12】油圧回路図
【図13】ミッションケースの配置を示す側面図
【図14】制動操作系の側面図
【図15】ブレーキ機構の3種の操作形態を示す模式図
【符号の説明】
9 変速レバー 27 回動部材 54 切換弁 67 カム部材 67A 維持案内部 67B 切換案内部 67C カム部 68 作動部材 71 案内部材 A 車体 E 無段変速装置 FC 前進クラッチ RC 後進クラッチ X 軸芯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の走行速度を無段階に変速する無段
    変速装置と、車体の走行方向を前進側に設定する油圧式
    の前進クラッチと、車体の走行方向を後進側に設定する
    油圧式の後進クラッチと、これらクラッチを切換操作す
    る切換弁と、車体の走行速度を設定する単一の変速レバ
    ーとを備えると共に、該変速レバーを中立位置から前進
    側あるいは後進側に操作することで前記無段変速装置を
    増速側に操作する変速操作手段と、該変速レバーを中立
    位置から前進側に操作すると前記前進クラッチを入り操
    作し、中立位置から後進側に操作すると前記後進クラッ
    チを入り操作するよう前記切換弁を操作する切換手段と
    を備えた作業車の変速装置であって、 前記切換手段を、前記変速レバーの変速操作時に所定の
    軸芯周りで回動作動する回動部材と、この回動部材に形
    成したカム部材と、このカム部材のカム部の案内によっ
    て前記軸芯と直交する方向へ変位して前記切換弁を機械
    的に操作する作動部材とを有し、このカム部材のカム部
    を、変速レバーを中立位置から前進側あるいは後進側に
    操作すると、作動部材を中立位置から切換弁を切換操作
    するために必要な量だけ作動させる切換案内部と、変速
    レバーを更に操作することで作動部材をその操作位置に
    維持するよう回動部材の軸芯を中心とする円弧状の維持
    案内部とで構成してある作業車の変速装置。
  2. 【請求項2】 前記作動部材の前記回動部材の軸芯に沿
    う方向への変位を阻止しながら、該作動部材を回動部材
    の軸芯と直交する方向への作動を許す案内部材を備えて
    いる請求項1記載の作業車の変速装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110582424A (zh) * 2017-05-04 2019-12-17 沃尔沃卡车集团 用于在变速箱离合器壳体中组装离合器控制单元的方法

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