JP4691832B2 - コンバイン - Google Patents

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尚文 秋山
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、左右一対のクローラ走行装置を有するコンバインにおいて、走行用と旋回用の各油圧無段変速機構(以下「HST」と称する)ならびに左右のサイドクラッチ機構、差動ギヤ機構、逆転カウンタギヤ機構等を備え、旋回用HSTによって旋回内側の車軸を正逆に無段変速する走行伝動装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パワステレバーの回動操作角度に応じて旋回用HSTの駆動回転速度を制御する場合、従来はパワステレバーを左右に傾動させる構成としていたため、パワステレバーの上部とその回動支点軸との距離が短くなるように設定されると、その回動ストロークが小さなものに制約され、旋回状態(旋回半径)の微調整を行うことが困難である。一方、パワステレバーの上部とその回動支点軸との距離が長くなるように設定されると、その回動ストロークは大きくなるものの、操作パネルに立設されるパワステレバーの操作位置が高くなり、操作がしづらいという不具合が生じる。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、パワステレバーの回動ストロークを大きくして旋回状態の微調整を可能にすることにある。他の目的は、パワステレバーにコンバインの刈取部の昇降を操作するスイッチを設け、1つのレバーで機体の旋回と刈取部の昇降を可能にすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる目的は、本発明によれば、クローラ(a)を有する走行装置と刈取部(c)と脱穀機と穀物タンク(e)を備え、前記クローラ(a)を駆動するミッションケース(32L,32R)内に差動ギヤ機構を設け、該ミッションケース(32L,32R)に走行用油圧無段変速機構(5)と旋回用油圧無段変速機構(6)を取り付け、該走行用油圧無段変速機構(5)と旋回用油圧無段変速機構(6)による差動ギヤ機構の駆動によって旋回内側の車軸(18)を正逆に無段変速して駆動する構成とし、前記旋回用油圧無段変速機構(6)の駆動回転速度を操向操作具(3)の回動操作角度に応じて調節する構成とし、該操向操作具(3)の回動中心となる基端軸(3a)を操作パネル面に対して立設し、操向操作具(3)の掴み部(3d)をこの基端軸(3a)を中心にして、機体の進行方向に対し左右方向に略円弧状の軌跡を描くように回動操作できる構成とすると共に、該操向操作具(3)を軸(104)を支点にして前後方向の傾斜姿勢を調節できる構成とし、前記掴み部(3d)に刈取部(c)を昇降操作するスイッチ(3e)を設け、上記走行用油圧無段変速機構(5)から伝動される走行用の伝動経路と、記旋回用油圧無段変速機構(6)から伝動される旋回用の伝動経路とを、サイドクラッチ軸(16)を起点として前後にそれぞれ立ち上げてミッションケース(32L,32R)を側面視で略U字状に形成し、該ミッションケース(32L,32R)の前側上部に旋回用油圧無段変速機構(6)を、該ミッションケース(32L,32R)の後側上部に走行用油圧無段変速機構(5)を夫々取り付け、ミッションケース(32L,32R)の上部の前後方向中央部に形成された凹部に副変速用の切換操作手段を設けることによって達成される。
【0005】
【発明の効果】
発明によれば、操向操作具(3)の回動ストロークを大きくして旋回状態を微調整することができる。また、操向操作具(3)の上部に刈取部(c)の昇降を操作するスイッチ(3e)を設けることにより、1つの操作具で機体の旋回と刈取部(c)の昇降を操作することができる。
また、操向操作具(3)の前後方向傾斜姿勢を任意に調節できるので、快適な操作性を得ることができる。
さらに、走行用油圧無段変速機構(5)と旋回用油圧無段変速機構(6)との前後間隔部の空間を有効利用して副変速操作手段を配置できるため、全体的にコンパクトに構成することが出来る。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に関わるコンバインの一例を示す全体図である。図示するコンバインは、クローラaと、クローラ駆動軸18と、刈取部cと、刈り取った穀稈を搬送しながら脱穀機に供給するフィードチェーンdと、脱穀した穀物を貯留する穀物タンクeと、貯留した穀物を機外へ排出するオーガfとを有している。
【0007】
図2はコンバインの運転席のスイッチ配置図である。
HSTレバー1は、前後に傾動して車速を増減するもので、図の中立(ニュートラル)位置から前方に倒すと前進方向に増速し、後方に倒すと後進方向に増速する。そして、前進あるいは後進位置から中立位置方向に戻すと減速し、中立位置で機体は停止する。
アクセルレバー2は、前後に傾動してスロットルを開閉することによりエンジン回転数を上げ下げするもので、後方に倒すとスロットルが開いてエンジン回転数を上げ、前方に倒すとスロットルが閉じてエンジン回転数を下げる。
パワステレバー(操向操作具)3は、回動操作角度に応じて機体の旋回を操作するもので、その構成については後述する。
また、8は副変速レバーである。
【0008】
次に、伝動装置の構成について説明する。
図3は右側面からみた伝動装置内の各伝動軸の配置構成を示す図で、図4は同じく右側面からみた 伝動装置の外観図である。また、図5及び図6はそれぞれ左側面からみた伝動装置の内部構成図及び外観図である。さらに、図7は図4におけるS1−S1に沿った断面図であり、図8は図4におけるS2−S2に沿った断面図である。図10は伝動装置の斜視図である。図12は伝動装置を含む全体の油圧配置図である。
【0009】
左右に、走行装置への動力断続を行うサイドクラッチ24L.24Rを設け、該サイドクラッチ24L,24Rの「切」に関連して走行装置への動力伝達を行う差動ギヤ機構を左右のサイドクラッチギヤ間に設けている。差動ギヤ機構は、デフケース25、デフ差動軸22、差動ギヤP,Q,R等から構成されている。そして、走行用油圧無段変速機構(以下「走行用HST」と称する)5と旋回用油圧無段変速機構(以下「旋回用HST」と称する)6を、左右に分割構成されているが一体となっているミッションケースに対し前後に配置し、ミッションケース内において側面視で、「走行用HST入力軸11→同出力軸12→副変速軸13→カウンタ軸14→走行系減速軸15→サイドクラッチ軸16」の伝動経路と、「旋回用HST入力軸19→同出力軸20→差動系減速軸21→デフ差動軸22→逆転ギヤ軸23→サイドクラッチ軸16」の伝動経路とを、上部は分離して下部においては連結し、真ん中に空間部を有する略U字状に配置している。
【0010】
すなわち、走行用HST5と旋回用HST6は前後に配置すると共に、走行用HST5からの動力と旋回用HST6からの動力は前記サイドクラッチ24L,24Rを有するサイドクラッチ軸16にて合流する。左右一体のミッションケース(メインケース)32L,32Rの上部は分離して走行用HST5の動力系と旋回用HST6の動力系の入力軸がそれぞれ入力しており、ミッションケース32L,32Rの全体形状はこのような伝動経路に対応して略U字状に形成している。このように、走行用の伝動経路と旋回用の伝動経路とがサイドクラッチ軸16を起点として前後に略U字状に立ち上がるため、ミッションケースの最低地上高を高く確保でき、湿田走行性能を高めることが出来るとともに、ミッションケース自体をコンパクトに形成することができる。
【0011】
かかる構成において、たとえば図10に示すように、走行用HST5の入力軸11及び旋回用HST6の入力軸19にはエンジンプーリを介してエンジンの動力が伝達される。そして、左右のサイドクラッチ24L,24R間に設けた差動ギヤ機構及び逆転ギヤ23を介し、旋回時に旋回用HST6によるデフケース25の回転駆動によって旋回内側の車軸を正逆に無段変速できるように構成している。
【0012】
図7を参照して説明すると、上でも述べたように、入力プーリ33を介して走行用HST5の入力軸11にエンジンからの動力が伝達される。同図中の53は走行HST用のトラニオン軸である。そして、同出力軸12から副変速軸13へと動力が伝達され、副変速軸13の一端には刈取部を駆動する刈取入力プーリとベルトで掛け渡された刈取出力プーリ34が取付けられ、副変速軸13と刈取出力プーリ34との間にはワンウェイクラッチが介装されている。また、シフタの切換えによって高速・中速・低速に切り換えられ、副変速ギヤ13aと噛合するカウンタ軸14のギヤ14a、14b、14cを介してカウンタ軸14が駆動する。カウンタ軸14の駆動により、同じくカウンタ軸14に設けられたギヤ14bと噛合する走行系減速軸15のギヤ15bを介して該減速軸15が駆動する。
【0013】
さらに、上記減速軸15の駆動により、同じ減速軸15に設けられたギヤ15aと噛合するサイドクラッチ軸16中央のギヤ16aを介して該サイドクラッチ軸16が駆動する。サイドクラッチ24L,24Rは、油圧でディスク板36を内方に押し付けると接続状態になり、動力はサイドクラッチ軸16より回転体35へ、さらに回転体35からギヤ37aと一体構成されているケーシング37へ伝達され、ギヤ37aの内径部は回転体101とスプライン嵌合なので回転体101が回転して、回転体101と一体のギヤ16bが回転する。この実施例ではエンジンが始動している時は、常に油圧力によりディスク36が押し付けられて接続状態になっている。そして、ギヤ16bと噛合するギヤ17aを介しスプライン嵌合により減速ギヤ軸17が駆動する。さらに、減速ギヤ軸17の駆動により、同じギヤ軸17のギヤ17bと噛合するギヤ18aを介しスプライン嵌合によりホイル軸18が駆動する。なお、同図中の38はホイル軸18に取付けるスプロケットを示している。
【0014】
また、図8を参照して説明すると、前述したように、入力プーリ39を介して旋回用HST6の入力軸19にエンジンからの動力が伝達される。同図中の54は旋回HST用のトラニオン軸である。そして、同出力軸20からギヤ20a及びこれと噛合するギヤ21aを介して減速軸21へと動力が伝達される。また、該減速軸21のギヤ21bを介してこれと噛合する差動入力ギヤQへ伝達される。差動入力ギヤQはボルトでデフケース25に固定されている。図中の41はデフケース25に固定したピン、42と43はそれぞれベベルギヤを示している。
また、デフ差動軸22に設けた差動出力ギヤPは前述のサイドクラッチ24Lのギヤ37aと噛合する。また、デフ差動軸22の差動出力ギヤPとは反対側に設けた差動出力ギヤRは、逆転ギヤ軸23の逆転ギヤ23aと噛合し、さらに該逆転ギヤ23aはサイドクラッチ24Rのギヤ37aと噛合する。
【0015】
図11を参照して説明すると、走行時は、走行用HST5の動力は、前述の伝動経路を介してサイドクラッチ軸16に伝達される。走行時(エンジン回転中)は、左右のサイドクラッチ24L,24Rは接続状態になっているため、動力は減速ギヤ軸17を介してホイルギヤへ伝達され、ホイル軸(車軸)18を駆動する(同図の実線矢印の流れを参照)。なお前にも述べたように、たとえばエンジンを始動すると、ソレノイドバルブと接続している油圧配管により流入する油圧でピストン44が内方へ押されて左右のサイドクラッチのディスク板36が接続して動力は伝達可能状態となり、走行用HST5の前後進操作により動力は伝達されていく。走行用HST5を中立にすると動力の伝達は行われなくなる。また、エンジンを停止すると圧縮バネ45でピストン44は元の位置に戻り動力の伝達は断たれる。
【0016】
そして、旋回時は、旋回内側のサイドクラッチがオフになり、走行用HST5の動力はホイル軸へは伝達されない。ここでは、左側のサイドクラッチ24Lはオンで、右側のサイドクラッチ24Rがオフになっている場合を考えると、走行用HST5の動力はサイドクラッチ軸16から左側(旋回外側)のホイル軸18へ伝達されるが、右側(旋回内側)のホイル軸18へは伝達されない。そして、旋回用HST6の動力が前記差動ギヤ機構に入力し、図11の破線矢印の流れに示すように、差動入力ギヤQ、デフケース25の回転駆動によって、デフ差動軸22に伝達され、差動出力ギヤR、逆転ギヤ23を介して右側(旋回内側)のホイル軸へと伝達され、ホイル軸を正転側又は逆転側に無段で変速する。また、ブレーキ27について説明すると、ブレーキプレート46を回転させるとピストン47が内方に押されてディスク板27aが接続することによりブレーキがかかるようになっている。
【0017】
図9は上記差動ギヤP,Q,Rの回転数の関係を示す線図である。走行(直進)時は、デフ差動軸22は左右が逆回転し、ベベルギヤ42と42aは軸22に対して公転せず自転している。そして、旋回のときは、旋回用HST6より動力が伝達され、パワステレバー3の回動角度に応じて、差動入力ギヤQがゼロ回転から立ち上がり、旋回外側の差動出力ギヤP又はRに対して差動入力ギヤQが加速していく。ギヤR又はギヤPの一方が他方に対して逆転(旋回外側と内側とが同方向回転で且つ旋回内側が外側より低回転)している間は緩やかな旋回角度での旋回(ここでは「マイルドターン」と称する)、停止(ギヤQがギヤP又はRの1/2回転状態で旋回内側の回転停止)した時はブレーキターンとなる。差動出力ギヤPとRが互いに逆転しているにもかかわらず、ホイル軸18が同方向に回転するのは逆転ギヤ23aを介しているためである。そして、デフケース25が逆方向回転を始め、ギヤRとギヤPの一方が他方に対し正転(旋回外側と内側とが異方向回転)しているときはスピンターンとなる。もちろん、左旋回と右旋回の場合とでは旋回内側と外側が逆になる。
ところで、旋回用HST6の駆動回転速度の制御によってスピンターン状態における旋回内側の車軸回転数と旋回外側の車軸回転数との比を1:3となるように設定した場合、1:1のスピンターンと比較して、旋回中の馬力損失が少なくなり、またスピンターンしながらも機体旋回中心が移動するため、枕地等での旋回後、条合わせが容易になる。また、後述の副変速レバーを「高速」に切り換え、走行用HST5の出力を最高回転とした場合、旋回用HST6の出力を最高回転まで増速させても1:3のスピンターンまでしか行えないように伝動比を設定することにより、高速走行時の急旋回が防止されて安全性を向上させることが出来る。
【0018】
また、前述したように、ミッションケースの外形は略U字状に形成されているが、その上部中央の空間部である凹部には、図10に示すように副変速の切換手段を設けている。8は副変速レバーであり、リンク機構48を介してミッションケースの凹部のピン40に接続している。このピン40はU字状プレート40aに固定していて、さらにU字状プレート40aは副変速を変速するシフタに連結している。また、主変速レバー7はリンク機構49を介して走行用HST5のピン53aに接続している。このピン53aはU字状プレート53bに固定されている。55は定量モータである。また、旋回用HST6のトラニオン軸54にはピニオン56aと歯車56を介してモータ57を取付けている。前にも説明したように、入力プーリ33を介して走行用HST5の入力軸11にエンジンからの動力が伝達されるが、この動力はエンジンプーリ58(図12)よりベルト50を介して入力プーリ33に伝達される。また、入力プーリ33には入力プーリ39との間にもベルト51が掛け渡され、エンジンからの動力が入力プーリ39にも伝達される。なお、52はテンションプーリで、その作動・不作動によって旋回用HST6への動力の断続を行う。すなわち、ブレーキペダル9を踏むとベルト51は緩み、動力が伝達されなくなるので、不用意にパワステレバー3を回動してもコンバインの不用意な旋回を防止できる。
このように走行用HST5と旋回用HST6との前後間隔部の空間を有効利用して副変速操作手段を配置できるため、全体的にコンパクトに構成することが出来る。
【0019】
ここで、図12の油圧配置図について説明すると、エンジンを始動すると、オイルタンク62のオイルはギヤポンプ60を介して吸入され、またレデュースバルブ61を介してソレノイドバルブ66へ送られ、ここで左右に分かれてそれぞれ左右のサイドクラッチ24L,24Rに送られる。油圧により左右のサイドクラッチ24L,24Rは接続状態(入りの状態)になる。また、オイルタンク62より走行用HST5及び旋回用HST6へ送られる。走行用HST5又は旋回用HST6を使用しないときは、マニホールド65を介して一部がオイルタンク62へ返却される。さらに、オイルタンク62よりコントロールバルブ63を介して刈取上下用シリンダ67とオーガ上下用シリンダ68へ送られる。
【0020】
また、前述のとおり、差動ギヤ機構(差動装置)の一方(図示では右側)のデフ差動軸22には駐車ブレーキ27を設けている。このブレーキ27は、操縦部に設けたブレーキペダル9に連動している(図2参照)。
図13を参照して駐車ブレーキ27の作動について説明する。停車時にこのブレーキペダル9を矢印A方向に踏込操作すると、支持板69が支点72の回りを矢印B方向に回動し、このときワイヤ73を引っ張って前述のテンションプーリ52を移動させてベルト51を緩めると伝動が断たれる。これと同時にチューブ10a内のワイヤ10が引っ張られて、支持板70が支点70aの回りを矢印C方向に回動する。この支持板70が回動すると、同軸上のプレート102が矢印C方向に回動する。プレート102にはロッド71が連結しているので、ロッド71を押して、ロッド71先端に取付けたブレーキプレート46が矢印D方向に回転する(倒れる)。これによって前述のようにブレーキ27が作用し、差動ギヤ機構に連動連結された左右のサイドクラッチギヤ及びホイル軸が制動される。
【0021】
これにより、駐車ブレーキを確実にかけることができ、例えば坂道で斜めに停車してもターンすることなく確実に坂道停車でき、安全性が向上する。また、作業形態として、圃場の一辺刈取後、畦際で停車したまま刈取部を駆動して刈取穀稈を後送する操作を行うことがあるが、ブレーキペダル9を踏み、左右両サイドクラッチ24L,24Rを切ってブレーキ27を作用させることにより、走行用HST5が駆動されていても機体を確実に停車させたままこの作業を行うことが出来る。さらには、ブレーキ27がデフケース25の側部空間に配置されることで、空間の有効利用によるミッションケースのコンパクト化も可能である。
なお、図14は上述の図13を前後方向からみたもので、28は刈取入力プーリ、29は刈取上下支点パイプ、30は刈取フレーム、31はエンスト時においてブレーキ27を作用させるモータである。エンジンがエンストするとモータ31を作動してケーブル100を引っ張る。すると、支持板70が支点70aの回りを矢印C方向に回動する。これによってブレーキ27が入り状態となる。
【0022】
次に、図15を参照して、前記パワステレバー3の構成について説明する。図15の(a)はパワステレバー3の側面図、同(b)はその背面図、同(c)はパワステレバー3下部に位置するポテンショメータ部の平面図である。
パワステレバー3は図示するとおり、基端軸3a、後方に湾曲している湾曲部3b、後方から前方上方へ向けて傾斜している傾斜部3c及び掴み部3dを有してなり、該掴み部3dの上部にはコンバインの刈取部cの昇降を操作するスイッチ3eを設けている。上記基端軸3aは操作パネル面に対して立設されており、パワステレバー3はその基端軸3a軸心を中心に回動するように構成されている。そして、パワステレバー3の回動操作角度に応じて前記旋回用HST6の駆動回転速度を制御する。
【0023】
上記パワステレバー3の基端軸3aの下端にロッド111を介してピン112が基端軸3aと平行に取り付けられ、パワステレバー3の下部に配置した回動操作角度を検出するポテンショメータ113の触覚体114の二股部にて上記ピン112を支持し、パワステレバー3が回動すると上記ピン112が同時に回動して上記触覚体114を回動せしめる。なお、上記ポテンショメータ113の触覚体114の回動軸心114aをパワステレバー3の回動軸心(基端軸3a軸心)の下方延長線上に一致させて配置している。
また、パワステレバー3の基端軸3aはその長さを調節自在に構成されている。すなわち、固定ボルト103を緩めると長さ調節部102内よりパワステレバー3の基端部3aを一定範囲で引き出したり押し込んだりすることができるようになっており、これによってパワステレバー3の高さ位置を調節できる。
【0024】
また、パワステレバー3の基端軸3aは軸受109を介して略コ字状保持板110に取り付けられ、該コ字状保持板110はその両側を軸104によって軸承されている。そして、上記コ字状保持板110と一体のプレート107に取り付けたボルト108がケーシングと一体のプレート105に設けた長孔状のガイド溝106と係合している。これにより、パワステレバー3は上記軸104を支点に前後に傾動でき、パワステレバー3の前後方向の傾斜姿勢を調節できるようになっている。
以上の構成により、パワステレバー3の基端軸3aが回動し、パワステレバー3の掴み部3dを手で掴み、左右にほぼ円弧状を描くようにパワステレバー3を回動することができるので、パワステレバー3の回動ストロークを大きくとって、機体の旋回状態の微調整を行い易くすることが可能となる。とくに、前記湾曲部3bを設けたことで傾斜部3cの長さを邪魔にならない程度に確保して且つ回動ストロークを大きく取れる。
【0025】
また、パワステレバー3の掴み部3dの上部に刈取部昇降操作スイッチ3eを設けたので、1つのレバーで機体の旋回と刈取部の昇降を一緒に操作することができる。
また、パワステレバー3の高さと前後方向傾斜姿勢を任意に調節できるので、快適な操作性を得ることができる。
さらに、パワステレバー3の回動軸心とポテンショメータ113の触覚体114の回動軸心とを一致させているため、パワステレバー3の回動角度変化に対してポテンショメータ113の触覚体114の回動角度が直線的に変化する。この結果、パワステレバー3の回動角度変化に対して旋回用HST6のトラニオン軸角度が直線的に変化するような制御が行える。
【0026】
図16は上述の刈取部昇降操作手段の他の実施形態を示しており、上述のパワステレバー3の掴み部3dの上部に刈取部昇降操作スイッチ3eを設ける代わりに、パワステレバー3の傾斜部3cの上下回動操作に基づいて刈取部の昇降制御を行うよう構成している。
すなわち、パワステレバー3の傾斜部3cをその基端軸115を中心に上下に回動自在に構成し、基端軸115と一体に回動する作動片118が対向配置された2つのマイクロスイッチ116、117をオン・オフしてパワステレバー3の上下回動を検出する。そして、上記2つのマイクロスイッチ116、117のオン・オフによって刈取部昇降用の油圧シリンダを伸縮作動させるように構成する。
このような構成により、パワステレバー3の掴み部3dを手で掴み、左右に回動操作することで機体の旋回状態を操作できるとともに、上下に回動操作することにより刈取部の昇降を操作できる。
【0027】
図17はパワステレバー3の別の実施形態を示すもので、パワステレバー3の上端部に該パワステレバー3の左右回動操作方向にほぼ沿う姿勢の円弧状部材120を形成している。また、すでに前述の図15及び図16にも示しているが、パワステレバー3の手前側には作業者が操作側の手首を置くことが出来る支持台119を設置している。
このように、パワステレバー3の手掴み部を上記円弧状部材120とすることにより、あたかもハンドルを握って操作しているような操作感覚を得ることができる。また、上記支持台119を設置することで、作業者は手首を支持台119に載せた状態でパワステレバー3を操作することが出来る。さらに、支持台119とパワステレバー3の円弧状部材120とを手で握り絞め操作することもでき、あたかも二輪車のブレーキレバーを握り絞めるような操作感覚を得ることができる。
【0028】
ところで、パワステレバー3の回動操作角度と車速とに基づいて前記旋回用HST6を変速制御する構成において、直進伝動系に設けるセンターギヤ(本実施形態では前述のサイドクラッチ軸16に設けたセンターギヤ16a)に対向して、該ギヤの歯数を検出する電磁ピックアップ式の車速センサを設ける。該車速センサによればセンターギヤ16aが一回転する間に該ギヤの歯数に相当する数の信号を拾うことが出来、従って低速走行時であっても多数の信号を検出して旋回用HST6の変速制御を適切に行うことが出来、円滑な旋回動作を行うことが出来る。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるコンバインの一例を示す全体側面図である。
【図2】 コンバインの運転席のスイッチ配置図である。
【図3】 右側面からみた伝動装置内の各伝動軸の配置構成を示す図である。
【図4】 同じく右側面からみた 伝動装置内部の構成図である。
【図5】 左側面からみた伝動装置内の各伝動軸の配置構成を示す図である。
【図6】 同じく左側面からみた 伝動装置内部の構成図である。
【図7】 図4におけるS1−S1に沿った断面図である。
【図8】 図4におけるS2−S2に沿った断面図である。
【図9】 差動ギヤP,Q,Rの回転数の関係を示す線図である。
【図10】 伝動装置の斜視図である。
【図11】 伝動経路を示す図である。
【図12】 伝動装置を含む全体の油圧配置図である。
【図13】 ブレーキ手段を示すミッション近傍の側面図である。
【図14】 図13を前後方向からみた図である。
【図15】 (a)はパワステレバーの構成を示す側面図、(b)はその背面図、(c)はポテンショメータ部の平面図である。
【図16】 パワステレバーの他の実施形態を示す側面図である。
【図17】 パワステレバーの別の実施形態を示す側面図である。
【符号の説明】
a クローラ
c 刈取部
d フィードチェーン
e 穀物タンク
f オーガ
1 HSTレバー
2 アクセルレバー
3 パワステレバー(操向操作具)
4 副変速レバー
5 走行用HST
6 旋回用HST
7 主変速レバー
8 副変速レバー
9 ブレーキペダル
10 ブレーキワイヤ
11 走行用HST入力軸
12 同出力軸
13 副変速軸
14 カウンタ軸
15 走行系減速軸
16 サイドクラッチ軸
17 減速ギヤ軸
18 クローラ駆動軸(ホイル軸)
19 旋回用HST入力軸
20 同出力軸
21 差動系減速軸
22 デフ差動軸
23 逆転ギヤ軸
24L,24R クラッチ
25 デフケース
26 逆転ギヤ
27 ブレーキ
32L,32R ミッションケース(メインケース)

Claims (1)

  1. クローラ(a)を有する走行装置と刈取部(c)と脱穀機と穀物タンク(e)を備え、
    前記クローラ(a)を駆動するミッションケース(32L,32R)内に差動ギヤ機構を設け、
    該ミッションケース(32L,32R)に走行用油圧無段変速機構(5)と旋回用油圧無段変速機構(6)を取り付け、
    該走行用油圧無段変速機構(5)と旋回用油圧無段変速機構(6)による差動ギヤ機構の駆動によって旋回内側の車軸(18)を正逆に無段変速して駆動する構成とし、
    前記旋回用油圧無段変速機構(6)の駆動回転速度を操向操作具(3)の回動操作角度に応じて調節する構成とし、
    該操向操作具(3)の回動中心となる基端軸(3a)を操作パネル面に対して立設し、操向操作具(3)の掴み部(3d)をこの基端軸(3a)を中心にして、機体の進行方向に対し左右方向に略円弧状の軌跡を描くように回動操作できる構成とすると共に、
    該操向操作具(3)を軸(104)を支点にして前後方向の傾斜姿勢を調節できる構成とし、
    前記掴み部(3d)に刈取部(c)を昇降操作するスイッチ(3e)を設け、上記走行用油圧無段変速機構(5)から伝動される走行用の伝動経路と、上記旋回用油圧無段変速機構(6)から伝動される旋回用の伝動経路とを、サイドクラッチ軸(16)を起点として前後にそれぞれ立ち上げてミッションケース(32L,32R)を側面視で略U字状に形成し、該ミッションケース(32L,32R)の前側上部に旋回用油圧無段変速機構(6)を、該ミッションケース(32L,32R)の後側上部に走行用油圧無段変速機構(5)を夫々取り付け、ミッションケース(32L,32R)の上部の前後方向中央部に形成された凹部に副変速用の切換操作手段を設けることを特徴とするコンバイン
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