JP3763270B2 - 走行装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバイン、トラクタ等の走行装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンバイン等における左右一対のクローラ走行装置を有する車両において、走行用と旋回用の各油圧無段変速機構(以下「HST」と称する)ならびに左右のサイドクラッチ機構、差動伝動機構、逆転カウンタギヤ機構等を備え、旋回用HSTによる前記差動伝動機構の駆動によって旋回内側の車軸を正逆に無段変速する走行装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の走行装置は、旋回用HSTによって差動伝動機構を回転駆動し、左右の車軸を差動させて旋回する構成であるが、上記旋回用HSTはその出力回転を微速制御することが困難であるため、極低速走行時に旋回できなくなる等の問題があった。また、直進時には上記差動伝動機構のデフケース内の差動ギヤが常に回転するため、該デフケースの耐久性が低下する問題があった。
また、従来の走行装置は、パワステレバー(操向レバー)の左右回動支点軸とその回動角を検出するポテンショメータの被回動軸とが同軸心に配置されておらず、カム機構等を介して連繋されていた。このため、この連繋機構のガタ等によってポテンショメータの検出精度が低下する欠点があった。
【0004】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、構成を簡素化するとともに、パワステレバーの回動角度の検出精度を高め、旋回操作性及び直進操作性を向上させた走行装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1の発明は、無断変速機構から左右の車軸への動力断続をそれぞれ独立して行う左右のサイドクラッチを有すると共に、左右の車軸を差動回転する差動伝動機構を設けた走行装置であって、
クラッチ軸を設け、このクラッチ軸に一方が入りのとき他方が切りになる2つのクラッチ機構を設け、
前記2つのクラッチのうちの1つは機体直進走行時の駆動を伝達し、他の1つは機体旋回時の駆動を伝達するように構成し、
機体直進走行時の駆動を伝達するクラッチが入りの場合に、前記差動伝動機構によりデフケースを回転させ、
機体旋回走行時の駆動を伝達するクラッチが入りの場合に、前記差動伝動機構によりサイドクラッチを切った側の車軸を差動回転させ、
さらに、機体直進走行時の駆動を伝達するクラッチの切り作動及び機体旋回時の駆動を伝達するクラッチの入り作動を、左右一側のサイドクラッチが切り作動した場合にのみ行えるように構成した。請求項1の発明によると、左右いずれのサイドクラッチも切れていない場合には、機体直進走行時の駆動を伝達するクラッチの切り作動及び機体旋回時の駆動を伝達するクラッチの入り作動が行われない。
【0006】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、左右いずれのサイドクラッチも切れていない場合には、機体直進走行時の駆動を伝達するクラッチの切り作動及び機体旋回時の駆動を伝達するクラッチの入り作動が行われないため、メカロックを確実に防止することが出来る。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に関わるコンバインの一例を示す全体図である。
図示するコンバインは、クローラaと、クローラの駆動軸(車軸あるいはホイル軸とも呼ぶ)bと、刈取部cと、刈り取った穀稈を搬送しながら脱穀機に供給するフィードチェーンdと、脱穀機eと、脱穀した穀物を貯留する穀物タンクfと、貯留した穀物を機外へ排出するオーガgとを有している。
【0008】
図2はコンバインの運転席のスイッチ配置図である。
HSTレバー41は、前後に傾動して車速を増減するもので、図の中立(ニュートラル)位置から前方に倒すと前進方向に増速し、後方に倒すと後進方向に増速する。そして、前進あるいは後進位置から中立位置方向に戻すと減速し、中立位置で機体は停止する。
アクセルレバー42は、前後に傾動してスロットルを開閉することによりエンジン回転数を上げ下げするもので、後方に倒すとスロットルが開いてエンジン回転数を上げ、前方に倒すとスロットルが閉じてエンジン回転数を下げる。
パワステレバー43は、前後左右に傾動して刈取部の上げ下げと機体の旋回を操作するもので、中立位置から後方に倒すと刈取部が上昇し、前方に倒すと刈取部が下降する。また、左側に倒すと機体は左旋回し、右側に倒すと右旋回する。
【0009】
次に、伝動装置の構成について説明する。
図3は本発明に係る走行装置における伝動装置の断面図である。エンジン(図示せず)の出力軸に取り付けられたエンジンプーリ(図示せず)とベルトで巻回された入力プーリ15を介してHST17の入力軸16にエンジンからの動力が伝達される。そして、HST17の出力軸18の駆動により、該出力軸18に設けられたギヤ19と噛合する副変速軸20のギヤ22を介して該副変速軸20が駆動する。該副変速軸20には上記ギヤ22の他にギヤ23aとギヤ23bとが設けられ、該副変速ギヤ22、23a、23bと噛合するカウンタ軸24のギヤ9、25、26を介して該カウンタ軸24が駆動する。図示しないシフタの切換えによって、副変速ギヤ22、23a、23bとカウンタ軸24のギヤ9、25、26との噛合位置が切り換わり、これによりカウンタ軸24は高速・中速・低速に変速されて駆動する。また、副変速軸20の一端には刈取出力プーリ21が取り付けられ、刈取部を駆動する刈取入力プーリ(図示せず)とベルトで巻回されている。副変速軸20と刈取出力プーリ21との間にはワンウェイクラッチが介装されている。
【0010】
上記カウンタ軸24の駆動により、同じカウンタ軸24に設けられたギヤ11と噛合するサイドクラッチ軸3のギヤ2を介して該サイドクラッチ軸3が駆動する。
【0011】
一方、前記カウンタ軸24に対しカウンタ軸27を介する伝動下手側の軸36には、クラッチ30とクラッチ31の2つの摩擦多板式クラッチが介装されており、前記パワステレバー43の傾動操作により、その傾動操作角度(図示しないポテンショメータにより検出)に応じて油圧シリンダを作動し、クラッチ30とクラッチ31をそれぞれ接続状態と非接続状態とに制御する。クラッチ30は機体の直進時に圧縮バネにより常時接続状態となって駆動力を伝達し、またクラッチ31は機体の旋回時に接続状態となって駆動力を伝達する。そして、機体直進時の駆動力を伝達するクラッチ30が接続状態のときは機体旋回時の駆動力を伝達するクラッチ31が非接続状態となり、機体旋回時の駆動力を伝達するクラッチ31が接続状態のときは機体直進時の駆動力を伝達するクラッチ30が非接続状態となるように構成している。
【0012】
また、前記カウンタ軸27のギヤ28aは上記クラッチ軸36に設けたギヤ10と噛合し、同じくカウンタ軸27のギヤ28bは上記クラッチ軸36に設けたギヤ12と噛合する。
また、上記軸36に設けたギヤ29は差動伝動機構のデフケース33に固定された差動入力ギヤQと噛合する。図中の34と35はそれぞれベベルギヤで、差動出力ギヤPとRはベベルギヤ35と一緒に回転する。図中の32はデフ差動軸で、上記差動出力ギヤPとRはそれぞれ左右のホイルギヤ5L,5Rと噛合する。
【0013】
そして、左右のサイドクラッチが入り、つまり左右の爪クラッチ1L,1Rが接続状態のときは、サイドクラッチ軸3の駆動力は、サイドクラッチギヤ4L,4Rへ伝達され、さらに互いに噛合関係にあるギヤ5L,5Rへ伝達され、左右の車軸b、bを駆動する。なお、図中の8L,8Rは左右の車軸b、bにそれぞれ取り付けたスプロケットを示している。
【0014】
以上の構成において、エンジン13が始動し、機体の直進走行時には、HST17の出力軸18より副変速軸20及びカウンタ軸24へと動力が伝達される。そして、カウンタ軸24のギヤ11と噛合するサイドクラッチ軸3のギヤ2を介して該サイドクラッチ軸3が駆動する。直進時は左右のサイドクラッチが入りになっていて、爪クラッチ1L,1Rが共に接続状態である。したがって、サイドクラッチ軸3の駆動力は左右のサイドクラッチギヤ4L,4Rに伝達され、該サイドクラッチギヤ4L,4Rがともに回転駆動する。
【0015】
そして、上記左右のサイドクラッチギヤ4L,4Rとそれぞれ噛合するギヤ5L,5Rへと動力が伝達され、左右の車軸b、bが同方向へ同速で回転駆動する。なお、この時、前記差動出力ギヤPはホイルギヤ5Lと、差動出力ギヤRはホイルギヤ5Rとそれぞれ噛合しているので、差動出力ギヤPとRはともに回転している。したがって、デフケース33と差動入力ギヤQも差動出力ギヤP,Rと同方向に回転している。
【0016】
ところで、機体の直進時は、前述の軸36に介装されたクラッチ30のディスク板が圧縮バネで内方に押し付けられて接続状態になっている。ゆえに、カウンタ軸24の駆動力は、該カウンタ軸24のギヤ11とカウンタ軸27のギヤ28aとの噛合及び該ギヤ28aと軸36のギヤ10との噛合により軸36へ伝達され、これにより軸36のギヤ29が回転する。もちろん、該ギヤ29は前記差動入力ギヤQと噛合しているので、カウンタ軸24のギヤ11とカウンタ軸27のギヤ28aとクラッチ軸36のギヤ10とのギヤ変速比によって直進時の差動入力ギヤQの回転数とギヤ29の回転とが一致するように構成している。
【0017】
たとえば、直進走行中から旋回方向内側のサイドクラッチを切った時(つまり爪クラッチ1L又は1Rが切断された時)に瞬間的に切った側に「ガクン」というようなショックが生じるが、上述の構成のように直進時にクラッチ30を接続状態としてギヤ29を介してデフケース33を回転させておくことにより、サイドクラッチを切ってもこのようなショックを防止することができる。
【0018】
次に、機体の旋回時について説明する。
前記パワステレバー43を例えば右側に倒して機体を右旋回させる場合、パワステレバー43を傾動操作すると、まずこの傾動操作側の爪クラッチ1Rが切断される。これとともに、パワステレバー43の傾動操作角に応じて油圧によりクラッチ31のディスク板の圧接力が増してクラッチ31が接続状態となる一方、クラッチ30は非接続状態となる。これにより、カウンタ軸24のギヤ11とカウンタ軸27のギヤ28bとクラッチ軸36のギヤ12とのギヤ変速比によって旋回時の差動入力ギヤQの回転数が変わる。
【0019】
右側旋回時は、前記差動出力ギヤPは、直進時と同様に一定の回転数で回転している。そして、パワステレバー43の傾動操作角度に応じて差動入力ギヤQの回転数が減速していくと、差動出力ギヤRの回転数も減速していく。このように、旋回外側と内側とが同方向回転で且つ旋回内側が外側より低回転している間は緩やかな旋回角度での旋回(ここでは「マイルドターン」(登録商標)と称する)となる。そして、例えばギヤQの回転数がギヤPの回転数の1/2となるとギヤRは零回転となり、旋回内側の車軸bが回転停止した時はブレーキターンとなる。さらに、ギヤQの回転数が減速していくと、ギヤRは逆転状態となり、旋回外側と内側とが逆方向回転してスピンターンとなる。
【0020】
そして、上記クラッチ31が完全に繋がると、ギヤ11とギヤ28bとギヤ12とのギヤ変速比による一定の回転数でギヤQが回転するため、例えばこのギヤ変速比をギヤQがギヤPの1/2となるように設定すれば、上述のマイルドターン(登録商標)及びブレーキターンが可能となる。なお、上記クラッチ31は、ディスク板を用いた摩擦式により構成されているため、油圧シリンダを制御してクラッチ31を無段階に作動させると、無段変速のマイルドターン(登録商標)が可能となる。
【0021】
また、上記ギヤ変速比を例えばギヤRがギヤPと逆方向の1/3となるように設定すれば、上述のマイルドターン(登録商標)及びブレーキターン並びに1/3スピンターンが可能となる。そして、上述したようにクラッチ31を無段階に作動させると、1/3スピンターンまで無段階に変速が可能となる。なお、いずれかの伝動軸の回転数を回転センサで検出して油圧シリンダへフィードバック制御することにより、より正確な旋回制御が行える。ギヤQの回転数をゼロ回転とすると、1:(−1)のスピンターン(超信地旋回)となる。
なお、以上は右旋回時について説明したが、左旋回の場合は、前記爪クラッチ1Lが切りとなり、あとは上述した右旋回の場合の動作と同様である。
【0022】
本発明の走行装置は、旋回時にデフケース33が副変速後の軸24からクラッチ31を介して回転駆動されるため、極低速走行時であってもデフケース33を確実に回転駆動して円滑な旋回を行うことが出来る。また、車速に応じてデフケース33の回転速度が自ずと増減するため、パワステレバー43の作動量に応じた旋回量が得られる。
【0023】
ところで、上記直進用のクラッチ30と旋回用のクラッチ31のそれぞれのディスク枚数については、直進用クラッチ30のディスク枚数を旋回用クラッチ31のディスク枚数と同数又はこれよりも多くすることが望ましい。直進用クラッチ30と旋回用クラッチ31とを同軸上に設けた場合、設置スペース上の制約から両クラッチのディスクの合計枚数が制限される。このような制限の下、直進用クラッチ30のディスク枚数を旋回用クラッチ31のディスク枚数より少なくした場合、直進用クラッチ30を徐々に切ることが困難となり、旋回開始時のショックが大きくなる欠点があるが、直進用クラッチ30のディスク枚数を多くすることでこのような欠点を解消できる。
【0024】
次に、本発明の走行装置における操向操作装置について説明する。
図4は上記操向操作装置を示しており、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。
すなわち、操作席前方の操作ポスト65上部にハンドルフレーム60を立設し、該ハンドルフレーム60に前記パワステレバー43の回動支点部を設ける。図中、62はパワステレバー43の左右回動支点軸で機体の左右旋回を操作する。63はパワステバー43の前後回動支点軸で刈取部の上下昇降を操作する。さらに、上記パワステレバー43の左右回動支点軸62に、該レバー43の傾動操作角を検出するポテンショメータ61の被回動軸を同軸心で取り付ける。そして、該ポテンショメータ61は前述の伝動装置のサイドクラッチ1L,1Rと直進用クラッチ30及び旋回用クラッチ31とに電気的に連繋している。
【0025】
また、上記パワステバー43の前後回動支点軸63は、ロッド64、連結板67、ロッド68等を介して本機側の刈取部上下コントロールバルブ69と接続しており、パワステバー43の回動支点部と本機側の刈取部上下コントロールバルブ69とは、パワステレバー43の前後回動によって作動する機械式操作機構によって連繋している。さらに、パワステレバー43の前後回動中立復帰用スプリングバネ66を操作ポスト65上面より下側にあるロッド64下端部に配置している。
【0026】
このように、上記パワステレバー43の左右回動支点軸62にポテンショメータ61の被回動軸を同軸心で取り付けているため、パワステレバー43の左右回動角度の検出精度が高まる。
また、従来は操作ポスト65上面からパワステレバー43が立設されていたため機体の振動などによってパワステレバー43を一定角に維持したり微調整することが困難であったが、上記構成によれば、たとえば手首をハンドルフレーム60に載せた状態でパワステレバー43を把持操作できるため、パワステレバー43を一定角に維持したり微調整することが容易となり操作性が向上する。
また、パワステレバー43の前後回動中立復帰用スプリングバネ66を操作ポスト65上面より下側に配置したことにより、パワステレバー43の回動支点部に前後回動中立復帰用スプリングバネ66を設ける構成と比較して、パワステレバー43の回動支点部を簡素且つコンパクトに構成できる。
【0027】
また、パワステレバー43の操作量の検出結果に基づいて前記直進用クラッチ30と旋回用クラッチ31の操作油圧を制御すべく構成している。具体的には、上記2つのクラッチ30、31を操作する油圧シリンダへの送油回路に比例減圧弁を設け、該比例減圧弁をパワステレバー43の操作量を検出するポテンショメータ61の検出値によって制御する。これにより、パワステレバー43の操作量に対応して2つのクラッチ30、31の操作油圧を制御することができ、旋回操作及び直進操作を円滑に行うことができる。
【0028】
また、直進用のクラッチ30の切り作動及び旋回用のクラッチ31の入り作動が、左右一側のサイドクラッチ1L,1Rが切り作動した場合にのみ行われるように構成することにより、左右いずれのサイドクラッチ1L,1Rも切れていない場合には、直進用クラッチ30の切り作動及び旋回用クラッチ31の入り作動が行われないため、メカロックを確実に防止することが出来る。なお、サイドクラッチの切り状態は、図5(a)、(b)に示すように、パワステレバー43の左右回動支点軸62に設けたカムプレート70によって作動するマイクロスイッチ71により検出される。
【0029】
次に、フィードバック制御について説明する。
上述したように、パワステレバー43の操作量の検出結果に基づいて前記直進用クラッチ30と旋回用クラッチ31の操作油圧を制御しているが、左右のホイルギヤ5L,5R回転数を夫々検出し、該左右の検出回転数の差又は比を所定の設定値に一致させるように上記操作油圧を制御するフィードバック制御を行う。
図6はこのようなフィードバック制御のフローチャートである。
パワステレバー43が中立位置から右又は左に傾動されると、プッシュシリンダ右(左)がオンになり、旋回内側の右(左)サイドクラッチが切れる(ステップ1〜3)。そして、前記ポテンショメータ61と右(左)ホイルギヤの値に応じた右(左)ホイルギヤの回転数を算出し、前記比例減圧弁に出力する(ステップ4、5)。
【0030】
右(左)ホイルギヤの回転数が算出した設定値に達しないうちは上記ステップ5を続行し、設定値に達した場合はパワステレバー43を中立位置(旋回終了)にして、前記比例減圧弁への出力を停止する(ステップ6〜8)。そして、左右のホイルギヤ回転数が一致したら、前記プッシュシリンダがオフになり、右(左)サイドクラッチが入りになり、機体は直進する(ステップ9、10)。
なお、このようなフィードバック制御を有効/無効に切り換えるスイッチを設けておき、例えば、湿田ではフィードバック制御を有効とし、確実な差動状態を得ることができる。一方、乾田などではフィードバック制御を無効とし、操向状態に応じて運転者の意思でパワステレバー43を傾動調節して旋回することができるのでダイレクトな操作感覚が得られる。
【0031】
次に、前記旋回用のクラッチ31を制御する油圧について説明する。
前記HSTレバー41にスピンターン入/切スイッチを設けておき、該スイッチを入り操作し、且つパワステレバー43の傾動角度がスピンターン位置を越えた場合に、旋回用クラッチ31のディスク板に一定の高圧をかける。これにより、旋回用クラッチ31に該クラッチが滑らないように高圧をかけるため、スピンターンを安全且つ確実に行うことが出来る。
また、パワステレバー43の傾動角度がスピンターン位置に達するまでは、パワステレバー43の傾動角度に応じて設定された油圧を旋回用クラッチ31にかけ、パワステレバー43の傾動角度がスピンターン位置を越えた後は旋回用クラッチ31のディスク板に一定の高圧をかけるようにする。これにより、パワステレバー43の傾動角度がスピンターン位置を越えた後は、常に旋回用クラッチ31に該クラッチが滑らないように高圧をかけるため、スピンターンを安全且つ確実に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるコンバインの一例を示す全体側面図である。
【図2】コンバインの運転席のスイッチ配置図である。
【図3】伝動装置の断面図である。
【図4】操向操作装置の正面図(a)と側面図(b)である。
【図5】操向操作装置の正面図(a)と側面図(b)である。
【図6】フィードバック制御のフローチャートである。
【図7】図3の要部拡大図である。
【符号の説明】
a クローラ
b クローラ駆動軸
c 刈取部
d フィードチェーン
e 脱穀機
f 穀物タンク
g オーガ
P,Q,R 差動入出力ギヤ
1L,1R 爪クラッチ
3 サイドクラッチ軸
4L,4R サイドクラッチギヤ
13 エンジン
17 HST
20 副変速軸
29 センターギヤ
30 クラッチ
31 クラッチ
33 デフケース
34、35 ベベルギヤ
41 HSTレバー
42 アクセルレバー
43 パワステレバー
Claims (1)
- 無断変速機構から左右の車軸(b)への動力断続をそれぞれ独立して行う左右のサイドクラッチを有すると共に、左右の車軸(b)を差動回転する差動伝動機構を設けた走行装置であって、
クラッチ軸(36)を設けて、このクラッチ軸(36)に一方が入りのとき他方が切りになる2つのクラッチ(30,31)を設け、
前記2つのクラッチ(30,31)のうちの1つのクラッチ(30)は機体直進走行時の駆動を伝達し、他の1つのクラッチ(31)は機体旋回時の駆動を伝達するように構成し、
機体直進走行時の駆動を伝達するクラッチ(30)が入りの場合に、前記差動伝動機構によりデフケース(33)を回転させ、
機体旋回走行時の駆動を伝達するクラッチ(31)が入りの場合に、前記差動伝動機構によりサイドクラッチを切った側の車軸(b)を差動回転させ、
さらに、機体直進走行時の駆動を伝達するクラッチ(30)の切り作動及び機体旋回時の駆動を伝達するクラッチ(31)の入り作動を、左右一側のサイドクラッチが切り作動した場合にのみ行えるように構成したことを特徴とする走行装置。
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