JP3249725B2 - 刈取作業機の車速制御装置 - Google Patents

刈取作業機の車速制御装置

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JP3249725B2 JP22978695A JP22978695A JP3249725B2 JP 3249725 B2 JP3249725 B2 JP 3249725B2 JP 22978695 A JP22978695 A JP 22978695A JP 22978695 A JP22978695 A JP 22978695A JP 3249725 B2 JP3249725 B2 JP 3249725B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行用の変速装置
を変速操作するアクチュエータと、刈取作業状態である
か否かを検出する作業状態検出手段と、前記作業状態検
出手段が刈取作業状態から非刈取作業状態へ変化したこ
とを検出するに伴って、前記アクチュエータを減速作動
させる減速制御手段とが設けられた刈取作業機の車速制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記構成の刈取作業機の車速制御装置
は、例えば、圃場での茎稈の刈取作業において、植付条
に沿って車体を走行させながら刈取作業を行い、その作
業行程での終端部では枕地で車体を旋回させて、次の作
業行程に移動走行することになるが、このように、ある
作業行程での刈取作業が終了して車体を旋回走行させる
際には、旋回に伴い走行負荷が急に大きくなると共に、
刈取穀稈の脱穀処理等の作業負荷も残っていることか
ら、エンジン負荷が大きくなって、エンジンストップを
起こすおそれがある。
【0003】そこで、従来では、作業状態検出手段によ
って刈取作業状態から非刈取作業状態へ変化したことを
検出するに伴って、予め設定量だけ車速を減速させて、
旋回走行時にエンジン負荷が過大になってしまうことを
未然に防止するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな刈取作業の作業形態としては、例えば、図5(イ)
に示すように、作業行程での作業が終了すると、枕地を
直線走行して反対側に位置する作業行程での作業を開始
する往復刈り形態と、図5(ロ)に示すように、作業行
程での作業終了後すぐに、車体の向きを反転させて隣接
条での刈取作業を開始する隣接条刈り形態等とがあり、
往復刈り形態では、枕地における旋回走行が比較的緩や
かな旋回で済むことから、走行負荷はそれほど大きくな
いが、隣接条刈り形態では車体の向きを急激に変更させ
る必要があることから大きい走行負荷が発生するものと
なる。
【0005】そこで、従来では、どのような作業形態で
あってもエンジン負荷が過大になることを防止する必要
があることから、予め設定される減速量は大きめに設定
されることになる。
【0006】しかし、このように大きめに設定された減
速量にて自動減速が実行されるので、隣接条刈り形態で
の作業においては、走行上の安全性が確保されるもの
の、往復刈り形態等の比較的旋回走行に伴う負荷が小さ
い場合には、減速量が大きくなり過ぎて、必要以上に減
速が行われ、急激な減速によって操縦者に不快感を与え
たり、作業能率を低下させてしまう等の不利な面があ
り、未だ改善の余地があった。
【0007】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、刈り終わり時の減速量を作業形態
等に起因して異なる旋回状態の差異に対応したものに設
定することで、走行上の安全性を確保しながら、不必要
な減速による上述したような不利を回避する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、前記刈取作業機の車速制御装置において、
走行機体の旋回走行における緩急度合いを設定する旋回
状態設定手段が備えられ、前記減速制御手段が、旋回状
態設定手段による設定結果に基づいて、緩急度合いが急
であるほど大になるように減速量を設定して、設定され
た減速量にてアクチュエータを減速作動させるように構
成されているから、例えば、刈取作業形態の差異等に基
づいて予め設定される旋回走行における緩急度合いに基
づいて、旋回度合いが急であるほど、走行負荷が大きく
エンジン負荷も大きくなることから、減速量が大に設定
されるので、予想される負荷に対応した減速量となる。
【0009】その結果、作業状態検出手段が作業状態か
ら非作業状態へ変化することを検出するに伴って、作業
状況に適した減速量にてアクチュエータが減速制御され
ることになり、例えば、比較的走行負荷が小さいと予想
されるときに必要以上に減速操作が実行され、作業能率
が低下したり、急激な減速により操縦者に不快感を与え
る等の不利を回避できるものとなり、又、走行負荷が大
きいときには充分大きい減速量にて減速させることで走
行上の安全性を確保できるものとなる。
【0010】請求項2に記載の特徴構成によれば、エン
ジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段が設けられ、
前記減速制御手段は、エンジン負荷検出手段の検出情報
に基づいて、刈取作業状態から非刈取作業状態への変化
時におけるエンジン負荷が大きいほど、大になるように
減速量を設定するように構成されているから、例えば、
水分の量等によって走行路面の状況により走行負荷が大
きい場合や小さい場合等に変化することが考えられ、こ
のような走行負荷の差異をエンジン負荷検出手段にて検
出して、その走行条件の差異に基づいて、エンジン負荷
が大きいほど減速量を大に設定することで、より作業状
況に適した減速量にてアクチュエータが減速制御される
ことになる。
【0011】請求項3に記載の特徴構成によれば、刈取
穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、脱穀された穀粒を貯溜
する貯溜タンクと、貯溜タンク内に貯溜される穀粒の貯
溜量を検出する貯溜量検出手段とが備えられ、減速制御
手段は、貯溜量検出手段により検出される貯溜量が多い
ほど大になるように減速量を設定するように構成されて
いるから、例えば、刈取作業の開始直後においては、貯
溜タンク内に貯溜される穀粒の量は少なく、車体重量が
軽くそれだけ走行負荷も小さいものになるので、減速量
を少なめに設定することになる。従って、不必要に減速
量を大きくさせることがない。又、刈取作業に伴って貯
溜タンク内の穀粒量が増大して車体重量が重くなるにつ
れて走行負荷も増大することから、減速量を大きめに設
定することによって、旋回走行時にエンジン負荷が過大
になることを有効に防止できるものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る刈取作業機と
してのコンバインについて説明する。図3に示すよう
に、コンバインは、左右一対のクローラ式の走行装置2
4を備えた車体Vに脱穀装置48及び脱穀処理された穀
粒を貯溜する貯溜タンク57が搭載され、その車体Vの
前部に搭乗操縦部54が設けられ、その搭乗操縦部54
の前方側に、刈取前処理部49が昇降駆動自在に設けら
れている。前記刈取前処理部49は、圃場の穀稈を引き
起こす引き起こし装置50、引き起こした穀稈の株元を
切断する刈刃51、刈取穀稈を横倒れ姿勢に姿勢変更し
ながら車体後方側の脱穀フィードチェーン53に向けて
搬送する搬送装置52の夫々を備えている。
【0013】そして、前記搬送装置52の搬送始端側箇
所に、搬送される穀稈の株元に接触してON作動する株
元センサS0が設けられている。説明を加えれば、刈取
作業を開始するに伴って、前記刈刃51にて株元を切断
された穀稈が株元センサS0に接触して、株元センサS
0がON作動し、且つ、刈取作業が終了するに伴って、
穀稈供給が停止されて株元センサS0がOFF作動する
ことになる。つまり、この株元センサS0が、コンバイ
ンが刈取作業状態にあるか否かを検出する作業状態検出
手段に対応することになる。
【0014】前記貯溜タンク57の内部には、該タンク
内に貯溜される穀粒の貯溜量を検出する貯溜量検出手段
としての、3個の穀粒量検出スイッチが設けられてい
る。つまり、タンク内の貯溜穀粒が第1の設定量を越え
るとON作動する第1の穀粒量検出スイッチS1、貯溜
穀粒が第1の設定量よりも多い第2の設定量を越えると
ON作動する第2の穀粒量検出スイッチS2、貯溜穀粒
が第2の設定量よりも多い第3の設定量を越えるとON
作動する第3の穀粒量検出スイッチS3が夫々設けら
れ、これらのスイッチの検出状態に基づいて、貯溜穀粒
の量が4段階にて検出されるようになっている。つま
り、いずれのスイッチもOFFしている「極少」、第1
の穀粒量検出スイッチS1がONしている「少」、第1
及び第2の穀粒量検出スイッチS2,S3がONしてい
る「中」、全ての穀粒量検出スイッチがONしている
「大」の夫々の状態が検出されるように構成されてい
る。
【0015】図1及び図2に示すように、エンジンEの
出力が脱穀クラッチを備えたベルト伝動機構を介して前
記脱穀装置48に伝動されると共に、エンジンEの出力
がテンションクラッチを備えたベルト伝動機構を介して
油圧利用の無段式の変速装置1の入力プーリー2に伝達
され、変速装置1の出力軸3からの動力が走行系のミッ
ションケース8内の第1伝動軸4を介して、前記刈取前
処理部49に伝達される。
【0016】次に、ミッションケース内の走行用伝動構
造について説明する。第1伝動軸4からの動力は、第1
ギヤ9及び第2ギヤ10を介して第2伝動軸11に伝達
される。この第2伝動軸11にはシフトギヤ14がスプ
ライン構造にてスライド自在に外嵌されており、これに
対する第3伝動軸15には高速ギヤ16、中速ギヤ17
及び低速ギヤ6が固定されている。以上の構造によりシ
フトギヤ14をスライド操作して、高速ギヤ16に咬合
する高速ギヤ7、中速ギヤ17又は低速ギヤ6に夫々切
換て咬合させることにより、直進用の正転動力を高中低
の3段に変速できるのであり、この正転動力は中速ギヤ
17に咬合する第1伝動ギヤ19に伝達される。以上の
ようにして、シフトギヤ14及び高速ギヤ7等により、
ギヤ変速機構13を構成している。
【0017】第1伝動ギヤ19を支持する支持軸20に
は右のサイドギヤ21R及び左のサイドギヤ21Lが相
対回転自在に外嵌されており、左右の車軸22の入力ギ
ヤ23が左右のサイドギヤ21R,21Lに常時咬合し
ている。これにより、右又は左のサイドギヤ21R,2
1Lを第1伝動ギヤ19に対しスライド操作し咬合・離
間させて、クローラ式の走行装置24に対して動力の伝
動及び伝動遮断操作を行うように、第1伝動ギヤ19と
左右のサイドギヤ21R,21Lとの間でサイドクラッ
チ25R,25Lが構成されている。
【0018】次に、一方の走行装置24に制動を掛ける
構造について説明する。図2に示すように、支持軸20
に左右一対の第2伝動ギヤ26R,26Lが相対回転自
在にベアリング支持されると共に、第4伝動軸27に小
径の第4伝動ギヤ29が左右一対固定されて、この第4
伝動ギヤ29が左右の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬
合している。そして、第4伝動軸27の一端に多板油圧
操作式のサイドブレーキ28が設けられ、右のサイドギ
ヤ21R又は左のサイドギヤ21Lを第1伝動ギヤ19
より離間させ右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに
咬合させると共に、サイドブレーキ28を入り操作する
ことによって、一方の走行装置24に制動を掛けること
ができる。つまり、これが信地旋回状態である。
【0019】次に、一方の走行装置24を逆転させる構
造について説明する。図2に示すように、第3伝動軸1
5の高速ギヤ16に咬合する第3ギヤ37が第4伝動軸
27に相対回転自在に外嵌されると共に、第3ギヤ37
と第4伝動軸27との間に第2油圧クラッチ30が設け
られている。これにより、右のサイドギヤ21R又は左
のサイドギヤ21Lを、前述のように右又は左の第2伝
動ギヤ26R,26Lに咬合させた状態で第2油圧クラ
ッチ30を入り操作すると、高速ギヤ16からの動力が
逆転状態で、且つ、1/2に減速されて一方の走行装置
24に伝達される。つまり、これが超信地旋回状態であ
る。
【0020】次に、一方の走行装置24を他方の走行装
置24よりも低速で正転駆動する構造について説明す
る。図2に示すように、第1伝動ギヤ19のボス部に小
径の出力ギヤ38が固定されると共に、第4伝動軸27
に大径の第3伝動ギヤ40が相対回転自在に外嵌され、
第3伝動ギヤ40が出力ギヤ38に咬合している。そし
て、第3伝動ギヤ40と第4伝動軸27との間に第1油
圧クラッチ12が設けられ、これにより、右又は左のサ
イドギヤ21R,21Lを右又は左の第2伝動ギヤ26
R,26Lに咬合させた状態で第1油圧クラッチ12を
入り操作すると、第1伝動ギヤ19に伝達されてくる直
進用の正転動力が出力ギヤ38、第3伝動ギヤ40、第
1油圧クラッチ12、第4伝動軸27、第4伝動ギヤ2
9及び右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lを介し
て、十分に減速された正転動力として一方の走行装置2
4に伝達されて行く。つまり、これが緩旋回状態であ
る。
【0021】次に、左右のサイドギヤ21R,21Lの
スライド操作を夫々行う油圧シリンダ31R,31L、
及び、サイドブレーキ28、第1及び第2油圧クラッチ
12,30への作動油供給構造について説明する。図1
に示すように、ポンプ32からの作動油が第1切換弁3
3を介して、左右の油圧シリンダ31R,31Lに供給
されると共に、油圧シリンダ31R,31Lの側面から
の油路34が、サイドブレーキ28、第1及び第2油圧
クラッチ12,30に対する第2切換弁35に接続され
ている。さらに油路34には、サイドブレーキ28、第
1及び第2油圧クラッチ12,30に対する可変リリー
フ弁36が接続されるとともに、その途中箇所には、右
又は左のサイドギヤ21R,21Lが右又は左の第2伝
動ギヤ26R,26Lに完全に咬合するのに必要な圧力
を、油圧シリンダ31R,31Lに確保する為のシーケ
ンス弁47が設けられている。
【0022】次に、第1切換弁33、第2切換弁35及
び可変リリーフ弁36の操作について説明する。図1に
示すように、切換レバー18の操作位置の情報がマイク
ロコンピューター利用の制御装置5に入力されており、
この切換レバー18の操作位置情報に基づいて電磁操作
式の第2切換弁35が、制御装置5により第1油圧クラ
ッチ12に作動油を供給する緩旋回位置35a,サイド
ブレーキ28に作動油を供給する信地旋回位置35b、
及び第2油圧クラッチ30に作動油を供給する超信地旋
回位置35cに切換操作される。又、車体Vを旋回させ
るための人為操作用の操向操作具としての操向操作レバ
ー39が設けられ、この操向操作レバー39と第1切換
弁33及び可変リリーフ弁36とが、夫々第1連係機構
55と第2連係機構56とを介して機械的に連係されて
いる。
【0023】次に、前記操向操作レバー39を操作して
の操向操作について説明する。切換レバー18が緩旋回
位置に操作された状態、つまり第2切換弁35が緩旋回
位置35aに切換操作された状態において、操向操作レ
バー39を中立位置Nに操作していると、第1切換弁3
3も中立位置に操作され左右の油圧シリンダ31R,3
1Lが収縮して、左右のサイドギヤ21R,21Lが第
1伝動ギヤ19に咬合する。これにより、第1伝動ギヤ
19に伝達されてくる正転動力が左右の走行装置24に
伝達され、左右の走行装置24が同速度で駆動されて車
体は直進する。
【0024】次に、操向操作レバー39を中立位置Nか
ら右の第1旋回位置R1又は左の第1旋回位置L1に操
作すると、第1切換弁33のみが操作されて油圧シリン
ダ31R又は31Lにより、右又は左の操作部46R,
46Lを介して、第1伝動ギヤ19に咬合していた右又
は左のサイドギヤ21R,21Lが第1伝動ギヤ19か
ら離されて、右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに
咬合する。この場合、可変リリーフ弁36は全開状態に
在り第1油圧クラッチ12が切り状態となっている為、
右又は左の走行装置24への伝動が断たれた状態(サイ
ドクラッチ25R又は25Lの伝動遮断状態)となり、
車体は右又は左に緩やかに向きを変える。
【0025】次に、操向操作レバー39を右又は左の第
1旋回位置R1,L1からさらに右又は左の第2旋回位
置R2,L2に操作して行くと、右又は左のサイドギヤ
21R,21Lが右又は左の第2伝動ギヤ26R,26
Lに咬合し、且つ、第2切換弁35が緩旋回位置35a
に操作された状態で、可変リリーフ弁36が全開状態か
ら徐々に閉側に操作されて行く。これにより、第1油圧
クラッチ12が作用し始めて右又は左の走行装置24が
徐々に低速で正転駆動されて行き、車体は右又は左に緩
旋回して行く。そして、操向操作レバー39の右又は左
の第2旋回位置R2,L2において、緩旋回速度が最大
となる。
【0026】前記切換レバー18が信地旋回位置に操作
された状態、つまり第2切換弁35が信地旋回位置35
bに切換操作された状態で、操向操作レバー39を中立
位置Nに操作していると前述と同様に直進状態となるの
であり、操向操作レバー39を中立位置Nから右又は左
の第1旋回位置R1,L1に操作すると、前述と同様に
右又は左のサイドクラッチ25R,25Lの伝動遮断状
態が現出する。
【0027】次に、操向操作レバー39を右又は左の第
1旋回位置R1,L1からさらに右又は左の第2旋回位
置R2,L2に操作して行くと、右又は左のサイドギヤ
21R,21Lが右又は左の第2伝動ギヤ26R,26
Lに咬合し、且つ、第2切換弁35が信地旋回位置35
bに操作された状態において、前述と同様に可変リリー
フ弁36が全開状態から徐々に閉側に操作されて行く。
これにより、サイドブレーキ28が作用し始めて右又は
左の走行装置24に徐々に制動が掛かって行き、車体は
右又は左に信地旋回して行く。そして、操向操作レバー
39の右又は左の第2旋回位置R2,L2においてサイ
ドブレーキ28の制動力は最大となる。
【0028】前記切換レバー18が超信地旋回位置に操
作された状態、つまり第2切換弁35が超信地旋回位置
35cに切換操作された状態で、操向操作レバー39を
中立位置Nに操作していると前述と同様に直進状態とな
るのであり、操向操作レバー39を中立位置Nから右又
は左の第1旋回位置R1,L1に操作すると、前述と同
様に右又は左のサイドクラッチ25R,25Lの伝動遮
断状態が現出する。
【0029】次に、操向操作レバー39を右又は左の第
1旋回位置R1,L1からさらに右又は左の第2旋回位
置R2,L2に操作して行くと、右又は左のサイドギヤ
21R,21Lが右又は左の第2伝動ギヤ26R,26
Lに咬合し、且つ、第2切換弁35が超信地旋回位置3
5cに操作された状態で、前述と同様に可変リリーフ弁
36が全開状態から徐々に閉側に操作されて行く。これ
により、第2油圧クラッチ30が作用し始めて右又は左
の走行装置24が徐々に逆転駆動されて行き、車体は右
又は左に超信地旋回して行く。そして、操向操作レバー
39の右又は左の第2旋回位置R2,L2において、逆
転速度が最大となる。
【0030】以上述べたサイドクラッチ25R,25L
の伝動遮断操作による旋回、一方の走行装置24を低速
で正転駆動する緩旋回、一方の走行装置24に制動を掛
ける信地旋回、及び一方の走行装置24を逆転駆動する
超信地旋回において、その旋回半径は上記伝動遮断操作
による旋回、緩旋回、信地旋回、及び超信地旋回の順番
で小さくなる。そして、本実施例では、上記緩旋回を緩
旋回状態に、又、上記信地旋回及び超信地旋回を併せて
急旋回状態と定義して、前記切換レバー18が、旋回走
行における緩急度合いを設定する旋回状態設定手段とし
て機能する。
【0031】尚、一般的に、図5(イ)に示すような往
復刈り形態等では緩旋回状態に設定され、図5(ロ)に
示すような隣接条刈り形態等では急旋回状態に設定され
ることになる。
【0032】次に、図1に基づいて車速変速操作の構成
について説明する。前記変速装置1を変速操作するアク
チュエータとしての電動モータ43が、手動変速レバー
42と前記変速装置1との連係機構45に対して摩擦式
伝動機構44を介して連係されている。つまり、手動に
よる変速操作を電動モータ43による変速操作に優先さ
せる形態で、手動変速レバー42、及び、電動モータ4
3にて変速操作できるようにしているのである。
【0033】尚、エンジンEには、その回転数を検出す
る回転数センサS4が設置されており、走行伝動系の途
中には、伝動軸の回転数に基づいて走行車速を検出する
車速センサS5が設けられている。
【0034】次に、コンバインの制御構成について説明
する。図1に示すように、前記制御装置5には、前記株
元センサS0、各穀粒量検出スイッチS1,S2,S
3、前記回転数センサS4、車速センサS5及び前記切
換レバー18からの信号が入力されると共に、前記脱穀
装置48を作動させるために前記搭乗操縦部54に設け
られた脱穀レバーの操作状態を検出する脱穀スイッチS
6からの信号が入力されている。又、前記制御装置5か
らは、第2切換弁35に対する前述の切換操作信号、及
び前記電動モータ43への駆動信号が出力されている。
【0035】そして、前記制御装置5を利用して、前記
株元センサS0が刈取作業状態(ON状態)から非刈取
作業状態(OFF状態)へ変化したことを検出するに伴
って、電動モータ43を減速作動させる減速制御手段1
00、及び、エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出
手段101が構成されている。
【0036】エンジン負荷検出手段101について説明
すると、例えば、刈取作業前において、脱穀スイッチS
6がONしている状態で、車速が設定速度になるときの
エンジン回転数を無負荷状態におけるエンジンの基準回
転数として記憶する。但し、その後、上記条件において
検出されるエンジン回転数が、記憶された回転数よりも
高い状態を検出すると、その値を新たな基準回転数とし
て更新する。そして、基準回転数からのエンジン回転数
のダウン量をエンジン負荷として検出するのである。
【0037】次に、前記減速制御手段100について説
明する。減速制御手段100は、旋回走行における緩急
度合いが急であるほど大になるように減速量を設定し、
エンジン負荷検出手段101の検出情報に基づいて、刈
取作業状態から非刈取作業状態への変化時におけるエン
ジン負荷が大きいほど、大になるように減速量を設定
し、且つ、貯溜タンク57内の穀粒貯溜量が多いほど大
になるように減速量を設定するように構成され、設定さ
れた減速量にて電動モータ43を減速作動させるように
構成されている。
【0038】図4に示すフローチャートに基づいて制御
装置5の減速制御動作について説明する。脱穀スイッチ
S6がON状態で、且つ、車速が設定値以上であり作業
走行していることを判別している状態で、株元スイッチ
S0がON状態からOFF状態に切り替わったことが検
出されると(ステップ1〜3)、切換レバー18の設定
状態に基づいて、旋回状態が急旋回状態であるか緩旋回
状態であるかを判別する(ステップ4)。急旋回状態で
あれば、つまり、信地旋回あるいは超信地旋回に設定さ
れていれば、車速の減速量を大に設定する(ステップ
5)。次に緩旋回状態であれば、株元スイッチS0がO
N状態からOFF状態に切り替わった時におけるエンジ
ン負荷検出手段101にて検出されるエンジン負荷(エ
ンジン回転数のダウン量)が設定量以上であれば減速量
を大に設定し(ステップ6,5)、設定量を下回ってい
れば、ステップ7に進み、各穀粒量検出スイッチS1,
S2,S3の検出情報に基づいて貯溜タンク57内の穀
粒量が「大」であるか否かを判別して、穀粒量が「大」
であれば減速量を大に設定する。貯溜タンク57内の穀
粒量が「中」であれば減速量を中に設定し(ステップ
8,9)、穀粒量が「小」であれば減速量を「小」に設
定する(ステップ10,11)。穀粒量が「極小」であ
れば減速量は零に設定される(ステップ12)。そし
て、上述したように設定された減速量にて、電動モータ
43を減速作動させる(ステップ13)。
【0039】従って、作業行程での刈取作業が終了する
に伴って、予め自動的に減速作動が実行されるから、畦
際で機体を旋回させて次の作業行程に移動する際に、旋
回走行時の走行負荷の増大に起因して、エンジンストッ
プを起こす等の不利を未然に回避できるものとなる。し
かも、旋回状態の差異等の作業状況に基づいて車速の減
速量が変更設定されるので、例えば、緩旋回状態におい
て不必要に大きく減速され作業能率が低下する等の不利
の無い状態で旋回作業を行えると共に、超信地旋回等、
旋回走行時の走行負荷が大きくなるような場合には、充
分な減速で走行上の安全性を確保できるものとなる。
【0040】〔別実施形態〕 (1)前記貯溜タンク57内の穀粒量にかかわらず、前
記旋回状態の判別結果とエンジン負荷の検出情報のみに
基づいて、減速量を設定する構成としてもよい。つま
り、旋回状態が急旋回状態である場合、又は、緩旋回状
態であってもエンジン負荷が設定値より大きい場合には
減速量を大に設定し、旋回状態が緩旋回状態であって、
且つ、エンジン負荷が設定値より小さい場合には減速量
を小に設定する構成としてもよい。
【0041】(2)又、前記旋回状態の判別結果のみに
基づいて減速量を設定する構成としてもよい。つまり、
旋回状態が急旋回状態である場合には減速量を大に設定
し、旋回状態が緩旋回状態である場合には減速量を小に
設定する構成としてもよい。
【0042】(3)前記旋回状態の判別としては、急旋
回状態と緩旋回状態との2状態の判別を行う構成に代え
て、前記超信地旋回、信地旋回、及び、緩旋回の夫々に
状態に対応して、その順に減速量を大、中、小に夫々設
定する構成としてもよい。
【0043】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの制御構成図
【図2】伝動系統図
【図3】コンバインの全体側面図
【図4】制御動作のフローチャート
【図5】作業形態を示す平面図
【符号の説明】
1 変速装置 18 旋回状態設定手段 43 アクチュエータ 57 貯溜タンク 100 減速制御手段 101 エンジン負荷検出手段 S0 作業状態検出手段 S1,S2,S3 貯溜量検出手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−149455(JP,A) 特開 平5−252818(JP,A) 特開 昭60−207514(JP,A) 特開 平4−46268(JP,A) 特開 平3−210103(JP,A) 特開 平1−226445(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 69/00 302 B60K 41/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用の変速装置(1)を変速操作する
    アクチュエータ(43)と、刈取作業状態であるか否か
    を検出する作業状態検出手段(S0)と、前記作業状態
    検出手段(S0)が刈取作業状態から非刈取作業状態へ
    変化したことを検出するに伴って、前記アクチュエータ
    (43)を減速作動させる減速制御手段(100)とが
    設けられた刈取作業機の車速制御装置であって、 走行機体の旋回走行における緩急度合いを設定する旋回
    状態設定手段(18)が備えられ、 前記減速制御手段(100)は、 前記旋回状態設定手段(18)による設定結果に基づい
    て、緩急度合いが急であるほど大になるように減速量を
    設定し、 設定された減速量にて前記アクチュエータ(43)を減
    速作動させるように構成されている刈取作業機の車速制
    御装置。
  2. 【請求項2】 エンジン負荷を検出するエンジン負荷検
    出手段(101)が設けられ、 前記減速制御手段(100)は、 前記エンジン負荷検出手段(101)の検出情報に基づ
    いて、前記刈取作業状態から非刈取作業状態への変化時
    におけるエンジン負荷が大きいほど、大になるように前
    記減速量を設定するように構成されている請求項1記載
    の刈取作業機の車速制御装置。
  3. 【請求項3】 刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置(4
    8)と、脱穀された穀粒を貯溜する貯溜タンク(57)
    と、前記貯溜タンク(57)内に貯溜される穀粒の貯溜
    量を検出する貯溜量検出手段(S1),(S2),(S
    3)とが備えられ、 前記減速制御手段(100)は、 前記貯溜量検出手段(S1),(S2),(S3)によ
    り検出される貯溜量が多いほど大になるように前記減速
    量を設定するように構成されている請求項1又は2記載
    の刈取作業機の車速制御装置。
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