JP2896060B2 - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents

作業車の走行伝動構造

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JP2896060B2
JP2896060B2 JP5304875A JP30487593A JP2896060B2 JP 2896060 B2 JP2896060 B2 JP 2896060B2 JP 5304875 A JP5304875 A JP 5304875A JP 30487593 A JP30487593 A JP 30487593A JP 2896060 B2 JP2896060 B2 JP 2896060B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルト式や静油圧式の
無段変速装置を走行用として使用している作業車の走行
伝動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような走行用の無段変速装置の変
速操作部に、変速レバーや変速ペダル等の変速操作具を
機械的に連係した場合、無段変速装置からの操作抵抗に
より、変速操作具の操作が重くなることが多い。
【0003】そこで、例えば特開平4‐175562号
公報に開示されているように、変速操作具(前記公報の
第1図中の3)の操作方向に沿って、変速操作具に補助
操作力を与えるアクチュエータ(前記公報の第1図中の
8)を設けることにより、変速操作具の操作位置に対応
する変速位置に無段変速装置(前記公報の第1図中の
1)が、軽く操作されるように構成したものがある。
又、変速操作具の操作位置をポテンショメータで検出し
て、このポテンショメータの検出位置に対応する変速位
置に無段変速装置が操作されるように、無段変速装置を
直接に変速操作するアクチュエータを備えたものもあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにアクチュ
エータから変速操作具に補助操作力を与えたり、アクチ
ュエータで無段変速装置を直接に変速操作するように構
成すると、変速操作具の操作が軽いものになるのである
が、このアクチュエータによる無段変速装置の操作速度
には限界があるので、変速操作具による無段変速装置の
素早い変速操作と言うのは実際には困難なものとなって
いる。
【0005】従って、変速操作具により無段変速装置を
ある変速位置に操作しての走行中において、変速操作具
を中立停止位置に素早く戻し操作して急停止したい場
合、このような操作が困難になることがあった。本発明
は走行用の無段変速装置を変速操作具及びアクチュエー
タにより変速操作するように構成した作業車の走行伝動
構造において、変速操作具を中立停止位置に素早く戻し
操作しての急停止が楽に行えるように構成することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の走行伝動構造において、次のように構成す
ることにある。つまり、走行用の無段変速装置と、人為
的に操作される変速操作具と、変速操作具の操作位置に
対応する変速位置に無段変速装置が操作されるように無
段変速装置を変速操作するアクチュエータとを備えると
共に、アクチュエータによる無段変速装置の操作速度よ
りも速い操作速度で、変速操作具が中立停止位置側に操
作されたことを検出する操作センサーと、この操作セン
サーの検出に基づいて、無段変速装置の上手側又は下手
側の走行伝動系を急速に伝動遮断操作する操作手段を備
えてある。
【0007】
【作用】本発明のように構成すると、変速操作具により
無段変速装置をある変速位置に操作しての走行中におい
て、作業者が変速操作具を中立停止位置に素早く戻し操
作しようとしたとする。この場合、作業者による変速操
作具の戻し操作が操作センサーにより検出されて、アク
チュエータによる無段変速装置の中立停止位置側への戻
し操作に先行して、操作手段により走行伝動系が急速に
伝動遮断操作され機体が急停止することになる。そし
て、これに少し遅れて無段変速装置が、アクチュエータ
により中立停止位置に戻されるような状態となる。
【0008】
【発明の効果】以上のように、走行用の無段変速装置を
変速操作具及びアクチュエータにより変速操作するよう
に構成した作業車の走行伝動構造において、走行中に変
速操作具を中立停止位置に素早く戻し操作して急停止し
たい場合、無段変速装置に先行して別位置の走行伝動系
を伝動遮断操作して機体の急停止が行えるようになり、
作業車の変速操作性を向上させることができた。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1)図7は作業車の一例であるコンバインにおいて、
走行系のミッションケース8内の構造を示しており、エ
ンジン(図示せず)からの動力がテンションクラッチを
備えたベルト伝動機構(図示せず)を介して、ベルト式
の無段変速装置1の入力プーリー2に伝達される。無段
変速装置1の出力軸3からの動力は、第1伝動軸5及び
油圧式の前進クラッチFCの入力ギヤ6に伝達され、こ
の入力ギヤ6から油圧式の後進クラッチRCの入力ギヤ
9に伝達されており、前進クラッチFC及び後進クラッ
チRCの出力ギヤ7,10が、第2伝動軸11の入力ギ
ヤ12に咬合している。
【0010】以上の構造により、前進クラッチFCに作
動油を供給してこれを入り操作すると、第1伝動軸5か
らの動力が入力ギヤ6、前進クラッチFC及び出力ギヤ
7を介して、前進状態で第2伝動軸11に伝達される。
逆に、後進クラッチRCに作動油を供給してこれを入り
操作すると、第1伝動軸5からの動力が入力ギヤ6,
9、後進クラッチRC及び出力ギヤ10を介して、逆転
の後進状態で第2伝動軸11に伝達される。
【0011】第2伝動軸11にはシフトギヤ13がスプ
ライン構造にてスライド自在に外嵌されており、これに
対する第3伝動軸14には高速ギヤ15、中速ギヤ16
及び低速ギヤ17が固定されている。これによりシフト
ギヤ13をスライド操作し、高速ギヤ15に咬合する高
速ギヤ18、中速ギヤ16又は低速ギヤ17に咬合させ
て動力を高中低の3段に変速するのであり、この動力は
出力ギヤ19から伝動ギヤ28に伝達される。
【0012】伝動ギヤ28を支持する支持軸20には右
及び左のサイドギヤ21が相対回転自在に外嵌されてお
り、左右の車軸22の入力ギヤ23が左右のサイドギヤ
21に常時咬合している。支持軸20の左右両端におい
て左右のサイドギヤ21とミッションケース8との間に
多板式のサイドブレーキ26が設けられており、バネ2
7によりサイドギヤ21が伝動ギヤ28との咬合側に付
勢されている。
【0013】以上の構造により左右のサイドギヤ21を
伝動ギヤ28に咬合させていると、第3伝動軸14から
の動力が伝動ギヤ28及び左右のサイドギヤ21を介し
て、左右のクローラ式の走行装置24に伝達されて機体
は直進する。そして、右又は左のサイドギヤ21を伝動
ギヤ28から離し操作し、サイドギヤ21でサイドブレ
ーキ26を押圧入り操作すると、一方の走行装置24に
制動が掛かり機体は信地旋回していく。
【0014】又、大小一対のギヤを備えたギヤ対25が
第1伝動軸5に相対回転自在に外嵌されており、ギヤ対
25の大側のギヤが前進クラッチFCの出力ギヤ7に咬
合している。機体前部の刈取部(図示せず)に動力を伝
達する出力プーリー4を支持する出力軸42に、シフト
ギヤ43がスプライン構造にてスライド操作自在に外嵌
されている。これにより、シフトギヤ43をスライド操
作して、ギヤ対25の大側及び小側のギヤに咬合させる
ことにより、刈取部への動力を高低2段に変速操作する
ことができる。
【0015】(2)次に、左右のサイドギヤ21を独立
にスライド操作しての旋回構造について説明する。図8
に示すようにポンプ29からの作動油が、フロープライ
オリティ弁32及び第1切換弁30を介して、左右のサ
イドギヤ21に対する油圧シリンダ31に供給されてお
り、フロープライオリティ弁32と第1切換弁30との
間に、可変リリーフ弁33が接続されている。機体の操
縦部に旋回操作用の操作レバー34が備えられており、
操作レバー34と第1切換弁30及び可変リリーフ弁3
3とが、プッシュプルワイヤ35及びワイヤ36を介し
て機械的に連係されている。図8に示す状態は、操作レ
バー34を中立位置Nに操作した状態で、左右のサイド
ギヤ21が伝動ギヤ28に咬合した状態であり、伝動ギ
ヤ28の動力が左右の走行装置24に伝達されて機体は
直進している。
【0016】この状態から例えば操作レバー34を右又
は左の第1旋回位置R1,L1に操作すると、第1切換
弁30が切換操作されて一方の油圧シリンダ31に作動
油が供給され、右又は左のサイドギヤ21が操作アーム
37によりスライド操作されて伝動ギヤ28から離れ、
サイドブレーキ26に接触する。この場合、可変リリー
フ弁33が全開状態に近い状態にあるので、右又は左の
サイドギヤ21がサイドブレーキ26を軽く押圧し、一
方の走行装置24に軽く制動が掛けられて、機体は緩や
かに右又は左に向きを変えて行く。
【0017】そして、操作レバー34を右又は左の第1
旋回位置R1,L1から右又は左の第2旋回位置R2,
L2側に操作していくと、可変リリーフ弁33が次第に
絞り操作されていき、サイドギヤ21がサイドブレーキ
26を次第に強く押圧していく。これにより、右又は左
の走行装置24へのサイドブレーキ26からの制動が次
第に強くなっていき、機体は右又は左に信地旋回してい
く。そして、右又は左の第2旋回位置R2,L2におい
て、サイドブレーキ26の制動力が最大となるのであ
り、操作レバー34を第1旋回位置R1,L1と第2旋
回位置R2,L2との間に操作することによって、サイ
ドブレーキ26の制動力を任意に変更できる。
【0018】(3)次に、ベルト式の無段変速装置1及
びその変速操作構造について説明する。図2に示すよう
に、入力プーリー2が固定された入力軸44に第1割プ
ーリー45、出力軸3に第2割プーリー46を備えて、
第1及び第2割プーリー45,46に亘り伝動ベルト4
7を巻回している。第1及び第2割プーリー45,46
は入力軸44及び出力軸3にスプライン構造で固定され
るプーリー部分48と、入力軸44及び出力軸3の軸芯
方向に移動自在なプーリー部分49とから構成されてお
り、第2割プーリー46における移動側のプーリー部分
49はバネ50で固定側のプーリー部分48側に付勢さ
れ、出力軸3側の負荷が大きくなるに比例して移動側の
プーリー部分49を固定側のプーリー部分48に押すカ
ム機構51が設けられている。
【0019】図2及び図3に示すように、第1割プーリ
ー45の移動側のプーリー部分49に、ベアリングを介
してリング部材52が外嵌され、リング部材52に固定
された一対のピン52aが、無段変速装置1のケース側
の凹部54に入り込んで、リング部材52が回り止めさ
れている。円筒状のカム部材53がベアリングを介して
入力軸44に外嵌されており、直線状の底部53aと左
右対象な一対の傾斜面53bとで構成された凹部が、カ
ム部材53に一対形成されており、リング部材52のピ
ン52aのローラー52bが、カム部材53の一対の凹
部に入り込んでいる。
【0020】図2及び図3に示す状態は、第1割プーリ
ー45の移動側のプーリー部分49が固定側のプーリー
部分48から紙面左方に最も離れ、第2割プーリー46
の移動側のプーリー部分49が固定側のプーリー部分4
8に最も接近した最低速位置の状態である。そして、こ
の状態からカム部材53を右及び左に回転させると、傾
斜面53bを介して、リング部材52及び第1割プーリ
ー45の移動側のプーリー部分49が、固定側のプーリ
ー部分48側に押し操作されて接近して、第1割プーリ
ー45での伝動ベルト47の巻回半径が大きくなってい
き、これに伴って第2割プーリー46の移動側のプーリ
ー部分49が、固定側のプーリー部分48から紙面右方
に離れていくのであり、無段変速装置1が高速側に変速
操作されていく。
【0021】次に、変速レバー41(変速操作具に相
当)による無段変速装置1の変速操作について説明す
る。図1及び図2に示すように、無段変速装置1の外側
においてカム部材53の端部に第1ボス部材40Aが固
定され、この第1ボス部材40Aに対して第2ボス部材
38が遊嵌され、第2ボス部材38に横軸芯P1周りに
変速レバー41が左右揺動自在に支持されており、第1
ボス部材40Aに扇型ギヤ40が固定されて、この扇型
ギヤ40を回転駆動するモータ55(アクチュエータに
相当)が備えられている。そして、ボス部材38のアー
ム38aのピン38bが、扇型ギヤ40の開孔40aに
入り込んでおり、ゴム状の一対の感圧センサー56がア
ーム38aのピン38bを挟み込むように、扇型ギヤ4
0に固定されている。
【0022】図1に示す状態は、変速レバー41を中立
停止位置Nに操作している状態であり、図2及び図3に
示す状態に対応している。この状態から変速レバー41
を前進側F及び後進側Rに操作してカム部材53を回転
させようとすると、この操作によりアーム38aのピン
38bが感圧センサー56に押圧され、感圧センサー5
6からの信号により、変速レバー41の操作方向にボス
部材38及び扇型ギヤ40が回転するようにモータ55
が作動して、無段変速装置1が高速側に変速操作され
る。そして、変速レバー41の操作を所望の操作位置で
止めるとモータ55も停止して、変速レバー41及び無
段変速装置1がモータ55によりこの操作位置に保持さ
れる。
【0023】(4)次に無段変速装置1、前進及び後進
クラッチFC,RCの連係構造について説明する。図8
に示すようにポンプ29の作動油が、フロープライオリ
ティ弁32及び第2切換弁39を介して、前進クラッチ
FC及び後進クラッチRCに供給されており、第2切換
弁39は前進クラッチFC及び後進クラッチRCから作
動油を抜いて両方を切り操作する中立停止位置39N、
前進クラッチFCに作動油を供給してこれを入り操作す
る前進位置39F、及び後進クラッチRCに作動油を供
給してこれを入り操作する後進位置39Rの3位置を備
えている。
【0024】図4,5,6に示すように、第2切換弁3
9を前述の3位置に切換操作する操作軸57に操作板5
8が固定され、操作板58に長孔58aが開孔されてい
る。これに対し図1に示すように、無段変速装置1側の
扇型ギヤ40にプッシュプルワイヤ60が接続されてお
り、プッシュプルワイヤ60の先端のピン60aが操作
板58の長孔58aに挿入されている。そして、一つの
つる巻きバネ59が操作軸57に巻き付けられ、このつ
る巻きバネ59が操作板58に固定のピン58bと、プ
ッシュプルワイヤ60のピン60aを挟み込んでいる。
【0025】図8に示すように、変速レバー41に対し
てレバーガイド61が設けられており、このレバーガイ
ド61は中立停止位置Nに対応する機体左右向きの中立
経路61N、中立経路61Nから機体前方側に向く前進
側Fの操作経路61F、及び中立経路61Nから前進側
Fとは逆向きの機体後方側に向く後進側Rの操作経路6
1Rを備えて構成されている。
【0026】(5)次に無段変速装置1、前進及び後進
クラッチFC,RCの操作について説明する。以上の構
造により図1及び図8に示すように、変速レバー41を
レバーガイド61の中立経路61N(中立停止位置N)
の中央に操作していると、図2及び図3に示すように無
段変速装置1は最低速位置に操作されている。そして、
この状態において第2切換弁39が中立停止位置39N
に操作されて、前進クラッチFC及び後進クラッチRC
が切り操作されており、機体は停止している。
【0027】この状態から変速レバー41を中立経路6
1Nにおいて前進側Fの操作経路61F側(図8の紙面
上方)に操作し、操作経路61Fに沿って前進側Fに操
作し始めると、この変速レバー41の操作に連動してモ
ータ55及び扇型ギヤ40が前進側Fに作動し始めて、
プッシュプルワイヤ60が押し操作され始める。そし
て、このプッシュプルワイヤ60の動作によりつる巻き
バネ59及び操作板58を介して、第2切換弁39が中
立停止位置39Nから前進位置39Fに切換操作され
る。
【0028】以上のように、第2切換弁39が前進位置
39Fに切換操作される程度に変速レバー41を前進側
Fに操作した場合、図3に示すカム部材53の底部53
aの端部(傾斜面53bとの境界部)が、リング部材5
2のローラー52bに達する程度にカム部材53が回転
するのであり、無段変速装置1は最低速位置の状態に残
されている。そして、この第2切換弁39が前進位置3
9Fに切換操作された状態から、変速レバー41を操作
経路61Fに沿って前進側Fの高速側に操作していく
と、モータ55及び扇型ギヤ40も前進側Fの高速側に
作動しカム部材53が回転操作されて、カム部材53の
一方の傾斜面53bにより図2に示すリング部材52及
び第1割プーリー45の移動側のプーリー部分49が、
固定側のプーリー部分48側に押し操作されて無段変速
装置1が高速側に変速操作されていく。
【0029】この場合、第2切換弁39が前進位置39
Fに切換操作されてから、さらに変速レバー41が前進
側Fに操作されるので、第2切換弁39の切換操作量以
上に変速レバー41が操作されることになる。このよう
に、第2切換弁39が前進位置39Fに切換操作されて
から変速レバー41をさらに前進側Fに操作すると、プ
ッシュプルワイヤ60により操作板58が図4の紙面下
方(第2切換弁39の前進位置39F)に操作されて、
操作板58がこれ以上下方に変位できない状態から、プ
ッシュプルワイヤ60がさらに紙面下方に押し操作され
る状態となるのであり、このような状態になるとつる巻
きバネ59が紙面下方に開いて、プッシュプルワイヤ6
0の紙面下方(前進側F)への移動が許容されるのであ
る。
【0030】以上の状態とは逆に、図8に示す状態から
変速レバー41を中立経路61Nにおいて後進側Rの操
作経路61R側(図8の紙面下方)に操作し、操作経路
61Rに沿って後進側Rに操作し始めると、この変速レ
バー41の操作に連動してモータ55及び扇型ギヤ40
が後進側Rに作動し始めて、プッシュプルワイヤ60が
引き操作され始める。そして、このプッシュプルワイヤ
60の動作によりつる巻きバネ59及び操作板58を介
して、第2切換弁39が中立停止位置39Nから後進位
置39Rに切換操作されるのであり、この場合において
も前述の前進側Fの場合と同様に無段変速装置1は最低
速位置の状態に残されている。
【0031】この状態から変速レバー41を操作経路6
1Rに沿って後進側Rの高速側に操作していくと、モー
タ55及び扇型ギヤ40も後進側Rの高速側に作動しカ
ム部材53が回転操作されて、カム部材53の他方の傾
斜面53bによりリング部材52及び第1割プーリー4
5の移動側のプーリー部分49が、固定側のプーリー部
分48側に押し操作されて無段変速装置1が高速側に変
速操作されていく。そして、この状態において第2切換
弁39が後進位置39Rに切換操作されてから、さらに
変速レバー41が後進側Rに操作すると、第2切換弁3
9の切換操作量以上に変速レバー41が操作されること
になるが、図4において操作板58が紙面上方に操作さ
れてから(第2切換弁39の後進位置39R)、つる巻
きバネ59が紙面上方に開いて、プッシュプルワイヤ6
0の紙面上方(後進側R)への移動が許容されるのであ
る。
【0032】(6)次に、前進時に機体を急停止させる
構造について説明する。図1及び図8に示すように、変
速レバー41の上端のグリップ部41aにおける機体前
方側の面に、ゴム状の感圧センサー62(操作センサー
に相当)を埋め込んでいる。そして、図8に示すように
ポンプ29とフロープライオリティ弁32との間に、ポ
ンプ29からの作動油をフロープライオリティ弁32側
に供給する供給位置63a、及びフロープライオリティ
弁32側から作動油を抜く排油位置63bの2位置に切
換自在で、供給位置63a側に付勢された電磁操作式の
第3切換弁63(操作手段に相当)を備えている。
【0033】変速レバー41をレバーガイド61の操作
経路61Fに沿って前進側Fに操作しての前進時におい
て、作業者が変速レバー41のグリップ部41aを握り
ながら変速レバー41を中立停止位置Nに操作しようと
すれば、この操作に伴ってモータ55が作動し無段変速
装置1が低速側に操作されるのであり、変速レバー41
を中立停止位置Nに操作すれば無段変速装置1が最低速
位置に操作され、プッシュプルワイヤ60により第1切
換弁39が中立停止位置39Nに操作され、前進クラッ
チFCが切り操作されて機体は停止する。
【0034】この場合、作業者が変速レバー41のグリ
ップ部41aを握りながら変速レバー41を素早く中立
停止位置Nに操作し始めると、作業者の手からグリップ
部41aに掛かる力が感圧センサー62によって検出さ
れ、制御装置64により第3切換弁63が素早く排油位
置63bに切換操作される。これにより、変速レバー4
1が中立停止位置Nに戻る前に、第3切換弁63によっ
て素早く前進クラッチFCが切り操作されて、機体が停
止するのである。
【0035】(7)次に、変速レバー41における扇型
ギヤ40の感圧センサー56付近の構造について説明す
る。図9及び図10に示すように板材が折り曲げられて
保持部材65が構成され、保持部材65がボルト66で
扇型ギヤ40に固定されており、角型のブロック状の感
圧センサー56が保持部材65により抱き込まれるよう
にして、扇型ギヤ40の開孔40aに少し入り込んだ位
置に保持されている。保持部材65において感圧センサ
ー56を抱き込む先端に切欠き65aを設けており、両
保持部材65の切欠き65aが、扇型ギヤ40の開孔4
0a及び変速レバー41側のピン38bに対向するよう
に位置している。
【0036】この場合、図9に示すように保持部材65
の切欠き65aの深さA1よりも、感圧センサー56の
開孔40aへの入り込み量A2を大に設定しており、変
速レバー41の操作に伴ってピン38bが感圧センサー
56に押圧された際に、ピン38bが保持部材65の切
欠き65aの部分に接当するように構成している。そし
て、保持部材65に設けた一対の長孔65bによりボル
ト66を介して、保持部材65を扇型ギヤ40に固定す
るように構成しており、開孔40aに対する感圧センサ
ー56及び保持部材65の位置を、図9の紙面左右方向
に調節できるように構成している。
【0037】〔第1別実施例〕図1及び図8に示す感圧
センサー62の構成に加えて、図11に示すように変速
レバー41のグリップ部41aの横にプッシュオンプッ
シュオフ型式の停止スイッチ41bを設け、この停止ス
イッチ41bが押し操作されていることを検出するリミ
ットスイッチ67を設けて、このリミットスイッチ67
からの信号により、図8の第3切換弁63が排油位置6
3bに切換操作されるような構成を備えてもよい。これ
により、走行中に変速レバー41の停止スイッチ41b
を押し操作すれば、第3切換弁63が排油位置63bに
素早く切換操作されて機体が急停止する。
【0038】図1及び図8の感圧センサー62に代え
て、図1,9,10のモータ55用の感圧センサー56
を本発明の操作センサーとして使用してもよい。この場
合、変速レバー41を中立停止位置N側に強く戻し操作
して、アーム38aのピン38bが感圧センサー56に
強く押圧されると、これに基づいて図8の第3切換弁6
3が排油位置63bに切換操作されるように構成する。
【0039】〔第2別実施例〕図1及び図8の実施例に
おいては、変速レバー41及び扇型ギヤ40と第2切換
弁39とをプッシュプルワイヤ60により接続している
が、変速レバー41と第2切換弁39とをベルクランク
(図示せず)、連係ロッド(図示せず)及び図12に示
す操作板68等により連動連結してもよい。この場合、
レバーガイド61に対して図12に示すような平面形状
の操作板68を紙面上下方向にスライド自在に支持し、
一対のバネ69で操作板68をレバーガイド61側(図
12の紙面下方)に付勢して、操作板68の紙面上方へ
の移動を検出するリミットスイッチ70を設ける。
【0040】これにより、図12に示すようにレバーガ
イド61における中立経路61Nの中央位置を変速レバ
ー41の中立停止位置Nとして、変速レバー41を中立
経路61Nにおける前進側F又は後進側Rの操作経路6
1F,61Rの端部に操作すると、第2切換弁39が前
進位置39F又は後進位置39Rに切換操作されるよう
に構成し、変速レバー41が中立経路61Nに位置して
いる場合には、リミットスイッチ70の非検出信号によ
り、図8の第3切換弁63が排油位置63bに操作され
ているようにする。
【0041】次に、変速レバー41を前進側F又は後進
側Rの操作経路61F,61Rに操作していくと、変速
レバー41により操作板68が紙面上方に押し操作さ
れ、リミットスイッチ70の検出信号により図8の第3
切換弁63が供給位置63aに切換操作されるように構
成する。そして、以上の図12に示す構成に対し図1及
び図8の感圧センサー62や、図11の停止スイッチ4
1b及びリミットスイッチ67を設けるのである。
【0042】〔第3別実施例〕以上の〔実施例〕〔第1
別実施例〕及び〔第2別実施例〕に対して、図13に示
す構成を追加して備えてもよい。図13に示すように左
右のサイドブレーキ26を同時に強制的に制動側に操作
可能なブレーキペダル71を設けて、ブレーキペダル7
1の踏み操作を検出するリミットスイッチ72を設け、
可変リリーフ弁33を強制的に全開状態側に操作可能な
操作アーム73とブレーキペダル71とをワイヤ74に
より接続する。これにより、ブレーキペダル71を踏み
操作するとリミットスイッチ72の検出に基づいて、第
3切換弁63が排油位置63bに素早く切換操作され、
操作アーム73により可変リリーフ弁33が強制的に全
開状態側に操作される。
【0043】〔第4別実施例〕以上の〔実施例〕〔第1
別実施例〕〔第2別実施例〕及び〔第3別実施例〕にお
いて、前進及び後進クラッチFC,RC用の第2切換弁
39を中立停止位置39Nに操作する構成に代えて、無
段変速装置1の上手側のテンションクラッチを切り操作
したり、無段変速装置1の下手側のシフトギヤ13(図
7参照)を中立停止位置に操作して、機体の急停止を行
うように構成してもよい。そして、ベルト式の無段変速
装置1をテーパーコーンを使用した無段変速装置1に構
成してもよく、この場合に無段変速装置1の最低速位置
を動力の伝達されない中立停止位置となるように設定し
てもよい。又、無段変速装置1を中立停止位置、前進側
及び後進側に変速操作可能な静油圧式に構成してもよ
い。又、変速レバー41と無段変速装置1とを完全に切
り離して、変速レバー41の操作位置をポテンショメー
タ(図示せず)により検出して、アクチュエータにより
無段変速装置1を変速レバー41の操作位置に対応する
変速位置に操作するように構成してもよい。
【0044】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速装置及び変速レバー付近の側面図
【図2】無段変速装置の縦断背面図
【図3】無段変速装置におけるカム部材及びリング部材
の平面図
【図4】第2切換弁の操作部及び融通構造を示す正面図
【図5】第2切換弁の操作部及び融通構造を示す縦断側
面図
【図6】第2切換弁の操作部及び融通構造を示す横断平
面図
【図7】ミッションケース内の伝動構造を示す概略図
【図8】左右のサイドギヤ用の油圧シリンダ、第1切換
弁及び可変リリーフ弁、第2切換弁、前進及び後進クラ
ッチ等の油圧回路、及び変速レバーのレバーガイドを示
す図
【図9】扇型ギヤの感圧センサー付近の横断平面図
【図10】扇型ギヤの感圧センサー付近の斜視図
【図11】第1別実施例における変速レバーのグリップ
部付近の背面図
【図12】第2別実施例におけるレバーガイド付近の平
面図
【図13】第3別実施例における油圧回路図
【符号の説明】
1 無段変速装置 41 変速操作具 55 アクチュエータ 62 操作センサー 63 操作手段 N 中立停止位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 25/12 - 25/14 B60K 41/22 - 41/28 B60K 41/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用の無段変速装置(1)と、人為的
    に操作される変速操作具(41)と、前記変速操作具
    (41)の操作位置に対応する変速位置に前記無段変速
    装置(1)が操作されるように前記無段変速装置(1)
    を変速操作するアクチュエータ(55)とを備えると共
    に、 前記アクチュエータ(55)による前記無段変速装置
    (1)の操作速度よりも速い操作速度で、前記変速操作
    具(41)が中立停止位置(N)側に操作されたことを
    検出する操作センサー(62)と、 この操作センサー(62)の検出に基づいて、前記無段
    変速装置(1)の上手側又は下手側の走行伝動系を急速
    に伝動遮断操作する操作手段(63)を備えてある作業
    車の走行伝動構造。
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