JP2763723B2 - 作業車の走行牽制構造 - Google Patents

作業車の走行牽制構造

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JP2763723B2
JP2763723B2 JP549993A JP549993A JP2763723B2 JP 2763723 B2 JP2763723 B2 JP 2763723B2 JP 549993 A JP549993 A JP 549993A JP 549993 A JP549993 A JP 549993A JP 2763723 B2 JP2763723 B2 JP 2763723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多輪式やクローラ式の走
行装置を左右一対装備した作業車において、その旋回時
の走行牽制構造に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような作業車の一例として、クロ
ーラ式の走行装置を左右一対装備したコンバインがあ
り、このようなコンバインにおいては選択された一方の
走行装置を他方よりも低速で正転駆動して緩旋回が行え
るように、又、一方の走行装置を逆転駆動して急旋回が
行えるように構成しているものがある。そして、このよ
うな旋回構造の一例が、特開平4−135415号公報
に開示されている。この構造では、直進用の正転動力が
伝達されてくる第1伝動ギヤ(前記公報の第1図中の
7)に、左右のサイドギヤ(前記公報の第1図中の1
2)を連動連結させていると、左右のサイドギヤから左
右の走行装置に同じ速度の正転動力が伝達されて機体は
直進する。この状態から操作レバー(前記公報の第1図
中の34)(人為旋回操作具に相当)により、例えば左
のサイドギヤをスライド操作すると、左のサイドギヤが
第2伝動ギヤ(前記公報の第1図中の9)と連動連結状
態になる。この場合、第2伝動ギヤに低速の正転動力が
伝達されていれば左の走行装置が右の走行装置よりも低
速で正転駆動されて、左右の走行装置の速度差により機
体が左に緩旋回していく。逆に、第2伝動ギヤに逆転動
力が伝達されていれば、左の走行装置が逆転駆動されて
機体は左に急旋回する。
【0003】前述の従来の構造では、第2伝動ギヤに対
して低速の正転動力を伝達するか逆転動力を伝達するか
の切換操作を、伝動軸(前記公報の第1図中の24)
(切換手段に相当)のスライド操作により行っている。
前記公報の第1図に示すように伝動軸を紙面左方にスラ
イド操作していると、伝動軸の動力が左右の伝動ギヤ
(前記公報の第1図中の11)からギヤ(前記公報の第
1図中の27,28)を介して、逆転状態で第2伝動ギ
ヤに伝達される。逆に、伝動軸を紙面右方にスライド操
作すると、伝動軸の左右の伝動ギヤが第2伝動ギヤに直
接咬合して、伝動軸の動力が低速の正転状態で第2伝動
ギヤに伝達されるのである。そして、切換レバー(前記
公報の第1図中の37)(人為切換操作具に相当)によ
り、伝動軸を前述のようにスライド操作して緩旋回状態
と急旋回状態を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の構造で
は、操作レバーを左右に操作することにより左右のサイ
ドギヤをスライド操作して、機体の旋回操作を行ってい
るのであり、事前に切換レバーを操作して旋回状態(緩
旋回状態か、又は急旋回状態か)を選択する構成であ
る。この場合、旋回時に次のような状態の生じる場合が
ある。
【0005】例えば、緩旋回位置又は急旋回位置に操作
されている切換レバーを、誤って緩旋回位置と急旋回位
置との間の中立位置に操作してしまったとする。この場
合、第2伝動ギヤに対する伝動軸も中立位置に操作され
てしまうので、第2伝動ギヤは低速の正転動力も逆転動
力も伝達されず自由回転状態となってしまう。従って、
この状態での直進時に作業者が例えば操作レバーを左に
操作し、左のサイドギヤを第2伝動ギヤに連動連結させ
て旋回しようとしても、前述のように第2伝動ギヤが低
速の正転動力も逆転動力も伝達されない自由回転状態と
なっているので、左の走行装置も自由回転状態となる。
このように左の走行装置が低速で正転駆動又は逆転駆動
されなければ、機体を充分に左に旋回させることができ
ない場合や、地面の状態によっては右の走行装置の駆動
力により機体が旋回せずにそのまま直進してしまうよう
な場合がある。本発明は、旋回用の第2伝動ギヤに旋回
用の動力(低速の正転動力及び逆転動力)が伝達されて
いないことによる旋回時の不具合を防止することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の走行牽制構造において、次のように構成す
ることにある。つまり、 〔1〕第2伝動ギヤに第1伝動ギヤよりも低速の正転動
力を伝達する緩旋回状態と、第2伝動ギヤに逆転動力を
伝達する急旋回状態とに切換可能な切換手段と、この切
換手段を緩旋回状態と急旋回状態とに人為的に切換操作
可能な人為切換操作具とを備えると共に、切換手段が緩
旋回状態と急旋回状態との間の中立位置に位置している
ことを検出する検出手段と、この検出手段の検出に基づ
き機体の走行を阻止する走行阻止手段とを備えてある。 〔2〕前項〔1〕の構成において検出手段が、人為切換
操作具が緩旋回位置と急旋回位置との間の中立位置に位
置していることを検出する手段であり、走行阻止手段が
エンジンを停止させる手段である。
【0007】
【作用】
〔I〕前項〔1〕のように構成すると、切換手段が緩旋
回状態と急旋回状態との間の中立位置に操作されて、旋
回用の第2伝動ギヤに低速の正転動力も逆転動力も伝達
されない状態になったとする。従って、このような状態
になると走行阻止手段により、機体を走行させることが
できなくなる。これにより、作業者が機体を旋回させよ
うとして人為旋回操作具を操作した場合、旋回用の第2
伝動ギヤに低速の正転動力も逆転動力も伝達されていな
いことにより、機体が充分に旋回しなかったり直進した
りして、機体を壁等の障害物に衝突させてしまうような
事態も未然に防止できる。
【0008】〔II〕前項〔2〕のように、切換手段操
作用の人為切換操作具が中立位置に位置していることを
検出し、エンジンを停止させて機体の走行を阻止するよ
うに構成していると、人為旋回操作具の中立位置の検出
及びエンジンの停止操作が電気的な回路により簡単に構
成することができる。又、走行阻止手段により機体が停
止した場合、人為切換操作具が中立位置に位置している
ことの検出によりエンジンが停止操作されているので、
作業者は人為切換操作具を目視することにより、人為切
換操作具が中立位置に位置していたからエンジンが停止
操作されたことを認識できる。これにより、作業者は人
為切換操作具を緩旋回位置又は急旋回位置に操作すれば
よいのである。
【0009】
【発明の効果】請求項1のように構成すると、旋回用の
第2伝動ギヤに旋回用の動力(低速の正転動力及び逆転
動力)が伝達されていないことにより旋回できない状態
を未然に防止できるので、作業車の旋回性能を向上させ
ることができる。そして、これに伴い、機体が充分に旋
回しなかったり直進したりして、機体を壁等の障害物に
衝突させてしまうような事態も、機体の走行阻止により
未然に防止できて安全性の向上も図れる。請求項2のよ
うに構成すると、主要な構成を電気的な回路により簡単
に構成することができるので、構造の簡素化及び生産コ
ストの抑制の面で有利なものになる。そして、人為切換
操作具を目視することにより何の理由で機体が停止した
かを認識できるので、この後の操作(人為切換操作具を
緩旋回位置又は急旋回位置に操作)を、作業者が誤解な
く行うことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1)図1は作業車の1つであるコンバインの走行系の
ミッションケース2内の構造を示しており、エンジン3
1からの動力が伝動ベルト41を介して、静油圧式無段
変速装置Mの入力プーリー16に伝達される。静油圧式
無段変速装置Mの出力軸1からの動力は、第1伝動軸1
4から出力プーリー15を介して刈取部(図示せず)に
伝達されて行く。
【0011】出力軸1からの動力は、第1ギヤ10を介
して第2伝動軸21に伝達される。この第2伝動軸21
には第1高速ギヤ22が相対回転自在に外嵌され、シフ
トギヤ3がスプライン構造にてスライド操作自在に取り
付けられている。第3伝動軸24には低速ギヤ25、中
速ギヤ8及び第2高速ギヤ23がスプライン構造にて取
り付けられ、第1及び第2高速ギヤ22,23が咬合し
ている。これにより、シフトギヤ3をスライド操作して
第1高速ギヤ22、中速ギヤ8及び低速ギヤ25に咬合
させることにより動力を高中低の3段に変速できるので
あり、この動力が中速ギヤ8に咬合する第1伝動ギヤ7
に伝達される。
【0012】第1伝動ギヤ7を支持する支持軸6には右
及び左のサイドギヤ12が相対回転自在に外嵌されて、
左右の車軸5の入力ギヤ18が左右のサイドギヤ12に
常時咬合している。これにより、右又は左のサイドギヤ
12と第1伝動ギヤ7との間に咬合式の第1クラッチF
Cが構成されており、サイドギヤ12の凸状の咬合部1
3を第1伝動ギヤ7に咬合させることによって(連動連
結位置に相当)、直進用の正転動力を左右のクローラ式
の走行装置4に伝達する。又、スプリング19はサイド
ギヤ12を第1伝動ギヤ7側に付勢するものである。
【0013】支持軸6の左右に一対の第2伝動ギヤ9が
外嵌されて、第2伝動ギヤ9とサイドギヤ12の間に多
板摩擦式の第2クラッチRCが設けられている。これに
対し第3伝動軸24(切換手段に相当)の両端に第2ギ
ヤ11が固定され、軸受部にスリーブ38が外嵌されて
第3伝動軸24が左右にスライド操作可能となってい
る。この場合、低速ギヤ25や中速ギヤ8はスリーブ2
6により位置決めされているので、第3伝動軸24のス
ライド操作を行っても、低速ギヤ25や中速ギヤ8の位
置は変わらない。図1に示すように第3伝動軸24のス
ライド操作用として、人為操作型式の切換レバー32
(人為切換操作具に相当)が機体の操縦部に備えられて
いる。そして、ミッションケース2の左右に一対の第4
伝動軸39が支持され、この第4伝動軸39に第3ギヤ
27及び第4ギヤ28が固定されており、左右の第4ギ
ヤ28が第2伝動ギヤ9に各々咬合している。
【0014】以上の構造により、切換レバー32を急旋
回位置に操作して第3伝動軸24を紙面左方にスライド
操作すると、第3伝動軸24の左右の第2ギヤ11が左
右の第3ギヤ27に咬合する。これにより、第3伝動軸
24の動力が第3ギヤ27、第4伝動軸39及び第4ギ
ヤ28を介して、逆転状態で左右の第2伝動ギヤ9に伝
達される(急旋回状態に相当)。従って、例えば左のサ
イドギヤ12を第1伝動ギヤ7から離し操作し、左のサ
イドギヤ12の押圧部17で第2クラッチRCを押圧入
り操作すると(連動連結位置に相当)、左の第2伝動ギ
ヤ9の逆転動力が左の走行装置4に伝達されて左に急旋
回が行える。
【0015】次に、切換レバー32を緩旋回位置に操作
して第3伝動軸24を紙面右方にスライド操作すると、
第3伝動軸24の左右の第2ギヤ11が左右の第2伝動
ギヤ9に直接咬合する。これにより、第3伝動軸24か
ら第1伝動ギヤ7に伝達される正転動力よりも低速の正
転動力が、第3伝動軸24から第2伝動ギヤ9に伝達さ
れる(緩旋回状態に相当)。従って、例えば左のサイド
ギヤ12を第1伝動ギヤ7から離して、左のサイドギヤ
12の押圧部17で第2クラッチRCを押圧入り操作す
ると、左の走行装置4が右の走行装置4よりも低速で正
転駆動されて、左右の走行装置4の速度差により機体は
左に緩旋回して行くのである。
【0016】(2)次に、左右のサイドギヤ12のスラ
イド操作構造について説明する。図2及び図1に示すよ
うに、左右のサイドギヤ12のスライド操作用の操作ア
ーム20と、これを揺動操作する油圧シリンダ33が備
えられている。油圧シリンダ33には、これを収縮側に
付勢するスプリング(図示せず)が内装されており、ポ
ンプ34からの作動油が油圧シリンダ33に対する電磁
操作式の制御弁35に供給されている。そして、サイド
ギヤ12が第1伝動ギヤ7から離れ(第1クラッチFC
の切り状態)、且つ、第2クラッチRCを押圧入り操作
しない中立停止位置に動くまで油圧シリンダ33が伸張
すると、この油圧シリンダ33から作動油を抜いて油圧
シリンダ33をその位置で停止させるドレン油路36が
設けられており、このドレン油路36に可変リリーフ弁
37が設けられている。
【0017】図2及び図1に示す状態は、操作レバーを
中立位置Nに操作している状態であり、左右のサイドギ
ヤ12が第1伝動ギヤ7に咬合した直進状態である。こ
の状態から、例えば操作レバー40(人為旋回操作具に
相当)を左の第1旋回位置L1に操作すると、制御装置
42により制御弁35のみが切換操作されて左側の油圧
シリンダ33に作動油が供給され、左のサイドギヤ12
が紙面左方にスライドして第1伝動ギヤ7より離れる
(第1クラッチFCの切り状態)。この場合、可変リリ
ーフ弁37が全開状態にあるので、左のサイドギヤ12
が第2クラッチRCを押圧する前の中立停止位置で、ド
レン油路36が開き可変リリーフ弁37から作動油が抜
けて、左のサイドギヤ12がこの中立停止位置で停止す
る。これが左の走行装置4への伝動を断った状態であ
り、機体は緩やかに左に向きを変えて行く。
【0018】そして、操作レバー40を左の第2旋回位
置L2に操作すると、制御装置42により可変リリーフ
弁37が絞り操作されて、油圧シリンダ33が前述の中
立停止位置から伸張して左の第2クラッチRCが完全に
入り操作される。この場合、図1に示すように、切換レ
バー32を急旋回位置に操作して、第3伝動軸24の左
右の第2ギヤ11を第3ギヤ27に咬合させていれば、
左の走行装置4が逆転駆動されて急旋回が行える。又、
左の第1旋回位置L1と第2旋回位置L2との間で操作
レバー40を操作すると、前述の状態から作動油が油圧
シリンダ33より抜かれて第2クラッチRCへの押圧力
が弱められる。これにより、第2クラッチRCが滑って
左の走行装置4の逆転速度を変更できるのである。
【0019】逆に、切換レバー32を緩旋回位置に操作
して、第3伝動軸24の左右の第2ギヤ11を第2伝動
ギヤ9に直接咬合させていれば、操作レバー40を左の
第2旋回位置L2に操作した場合に、左の走行装置4が
低速で正転駆動されて緩旋回が行える。又、操作レバー
40を左の第1及び第2旋回位置L1,L2の間に位置
させると、前述と同様に第2クラッチRCが滑って左の
走行装置4の低速の正転速度を変更できる。以上の操作
は右の第1旋回位置R1及び第2旋回位置R2において
も同様に行われる。
【0020】(3)次に、左右のサイドギヤ12を中立
停止位置に操作保持して機体を一時停止させる構造につ
いて説明する。図2に示すように、作動油の排出に対し
て十分な抵抗を与える閉位置(この位置での絞り開度は
調節可能)と、全開位置の2位置に切換操作可能で、バ
ネにより全開位置側に付勢された開閉弁30が、両油圧
シリンダ33に対する制御弁35からの排油路29に設
けられている。
【0021】以上の構造により、操作レバー40を中立
位置Nに操作している状態(制御弁35が中立位置に操
作されている状態)において、機体の操縦部に備えられ
た停止ペダル43を踏み操作すると、制御装置42によ
り開閉弁30が閉位置に操作される。これにより、ポン
プ34からの作動油が左右の油圧シリンダ33に同時に
供給されて、左右の油圧シリンダ33により図2の左右
のサイドギヤ12が第1伝動ギヤ7から左右に離し操作
される。この場合、操作レバー40は中立位置Nに操作
されて可変リリーフ弁37が全開状態にあるので、左右
のサイドギヤ12が第2クラッチRCを押圧する前の中
立停止位置で、ドレン油路36が開き可変リリーフ弁3
7から作動油が抜けて、左右のサイドギヤ12がこの中
立停止位置で停止する。これにより、左右の走行装置4
への伝動が断たれて、機体が一時停止するのである。
【0022】(4)次に切換レバー32が中立位置Nに
操作されている場合に、機体を停止させる構造について
説明する。図4に示すように、機体の操縦部の横軸芯P
1周りに揺動操作自在に切換レバー32が支持されてお
り、切換レバー32と図1の第3伝動軸24とが連係ロ
ッド47を介して連係されており、切換レバー32によ
り第3伝動軸24をスライド操作して緩旋回状態と急旋
回状態とを選択する。切換レバー32のボス部にカム板
32aが固定されており、このカム板32aに対して接
触式の第1中立スイッチ44(検出手段に相当)を備え
ている。これによって、切換レバー32が緩旋回位置及
び急旋回位置に完全に操作されていると、第1中立スイ
ッチ44から検出信号は出力されないのであり、切換レ
バー32が緩旋回位置と急旋回位置との間の中立位置N
に操作されていると、切換レバー32のカム板32aが
第1中立スイッチの接触子44aを押して、第1中立ス
イッチ44から検出信号が出力される。又、図1に示す
ように静油圧式無段変速装置Mを操作する変速レバー4
6が、機体の操縦部に備えられており、変速レバー46
が中立停止位置Nに操作されていることを検出する接触
式の第2中立スイッチ45が備えられている。
【0023】以上の構成により図3、図1及び図4に示
すように、切換レバー32が緩旋回位置と急旋回位置と
の間の中立位置Nに操作されて、第1中立スイッチ44
から検出信号が制御装置42に入力されると(ステップ
S1)、タイマー(図示せず)のカウントが開始される
(ステップS2)。そして、第1中立スイッチ44から
の検出信号が設定時間を越えて制御装置42に入力され
ていると(ステップS3,S4)、切換レバー32が緩
旋回位置と急旋回位置との間の中立位置Nに操作された
ままの状態となって、図1の第3伝動軸24の第2ギヤ
11が、第3ギヤ27にも第2伝動ギヤ9にも咬合して
いない状態(第2伝動ギヤ9に低速の正転動力も逆転動
力も伝達されていない状態)であると判断される。以上
の状態において、静油圧式無段変速装置Mを操作する変
速レバー46が、中立停止位置Nから前進側又は後進側
に操作されていることが第2中立スイッチ45により検
出されると(ステップS5)、制御装置42により自動
停止装置48(図2参照)(走行阻止手段に相当)が作
動して、エンジン31が停止操作される(ステップS
6)。
【0024】エンジン31の自動停止装置48は、エン
ジン31のアクセルレバー(図示せず)の摩擦保持を解
除するソレノイド(図示せず)と、エンジン31への燃
料供給を遮断する電磁弁(図示せず)とから構成されて
いる。これにより、自動停止装置48が作動すると、ア
クセルレバー(図示せず)の摩擦保持が解除されて、自
身の復帰作用でアクセルレバーが停止位置に戻ると共
に、エンジン31への燃料供給が遮断されて、エンジン
31が停止するのである。
【0025】〔第1別実施例〕図4の実施例では接触式
の第1中立スイッチ44により、切換レバー32が中立
位置Nに操作されていることを検出して、自動停止装置
48によりエンジン31を停止操作しているが、第1中
立スイッチ44に代えて次のように構成してもよい。図
5に示すように切換レバー32のボス部(横軸芯P1の
位置)に、回転式のポテンショメータ49(検出手段に
相当)を備える。これにより、ポテンショメータ49の
検出値によって、切換レバー32が中立位置Nに操作さ
れているか否かを判断するように構成する。
【0026】〔第2別実施例〕又、前述の第1中立スイ
ッチ44に代えて、次のように構成してもよい。図6に
示すように、切換レバー32の操作により第3伝動軸2
4を直接にスライド操作するシフトフォーク50に対し
て、操作位置を検出する位置検出装置51(リミットス
イッチ型式又はポテンショメータ型式)(検出手段に相
当)を備えて、この位置検出装置51からの検出値によ
り第3伝動軸24(切換レバー32)が中立位置Nに操
作されているか否かを判断するように構成する。そし
て、機体の走行中では自動停止装置48によりエンジン
31が停止操作されるのであり、エンジン31の停止時
ではエンジン31の始動操作が行えない。
【0027】〔第3別実施例〕以上の実施例では、エン
ジン31用の自動停止装置48を走行阻止手段としてい
るが、これに代えて次のように構成してもよい。図7に
示すように、エンジン31の出力プーリー52から静油
圧式無段変速装置Mの入力プーリー16への伝動ベルト
41に対して、横軸芯P2周りに揺動自在なテンション
プーリー53を備え、電動モータ54(走行阻止手段に
相当)により上下に揺動操作される操作アーム54a
と、テンションプーリー53とに亘りバネ55を架設す
る。これにより、通常の走行時には電動モータ54によ
り操作アーム54aが図7の姿勢に保持され、バネ55
の付勢力によりテンションプーリー53が紙面下方に揺
動操作されて、エンジン31の動力が静油圧式無段変速
装置Mに伝達されている。そして、切換レバー32及び
第3伝動軸24が中立位置Nに操作されていることが検
出されると、電動モータ54により操作アーム54aが
紙面上方に揺動操作されバネ55の付勢力が消えて、静
油圧式無段変速装置Mへの動力伝達が遮断されて機体が
停止するように構成する。
【0028】〔第4別実施例〕図7の構成に代えて、次
のように構成してもよい。図2に示すように、サイドギ
ヤ12用の両油圧シリンダ33に対する制御弁35から
の排油路29に開閉弁30(走行阻止手段に相当)が備
えられており、操作レバー40を中立位置Nに操作して
いる状態(制御弁35が中立位置に操作されている状
態)で、開閉弁30を閉位置に操作すると、左右のサイ
ドギヤ12が第1伝動ギヤ7から左右に離し操作され
て、第2クラッチRCを押圧する前の中立停止位置で停
止保持される。従って、切換レバー32及び第3伝動軸
24が中立位置Nに操作されていることが検出される
と、この開閉弁30を閉位置に操作して左右のサイドギ
ヤ12を中立停止位置で停止保持して機体を停止させる
ように構成する。
【0029】〔第5別実施例〕以上のように、切換レバ
ー32を操作して緩旋回状態と急旋回状態とを選択する
操作は、一般に静油圧式無段変速装置Mの変速レバー4
6を中立停止位置Nに操作した機体の停止状態で行う場
合が多い。そこで、図7の構成に代えて次のように構成
してもよい。図8に示すように平面視コ字状のロック部
材56(走行阻止手段に相当)を備え、このロック部材
56を紙面左方にスライド操作可能なソレノイド57を
備える。これによって、変速レバー46を中立停止位置
Nに操作した機体の停止状態で、切換レバー32及び第
3伝動軸24が中立位置Nに操作されていることが検出
されると、ソレノイド57によりロック部材56を紙面
左方に移動させ、変速レバー46を中立停止位置Nに保
持して、変速レバー46を中立停止位置Nから前進側及
び後進側に操作できないように構成する。
【0030】〔第6別実施例〕以上のように、切換レバ
ー32を操作して緩旋回状態と急旋回状態とを選択する
操作は、前述のような停止状態以外として、図2の操作
レバー40を中立位置Nに操作した直進状態でも可能で
ある。そこで、図8の構成に代えて次のように構成して
もよい。図9に示すように、左右のサイドギヤ12を支
持する支持軸6に第1伝動ギヤ7を固定すると共に、こ
の支持軸6の一端に機械式の駐車ブレーキ58(走行阻
止手段に相当)を備える。これによって、操作レバー4
0を中立位置Nに操作した直進状態で(左右のサイドギ
ヤ12が第1伝動ギヤ7に咬合した状態)、切換レバー
32及び第3伝動軸24が中立位置Nに操作されている
ことが検出されると、電動モータ59により駐車ブレー
キ58が制動側に操作されるように構成する。
【0031】〔第7別実施例〕以上の実施例では第2伝
動ギヤ9に対して、低速の正転動力を伝達する状態(緩
旋回状態)と、逆転動力を伝達する状態(急旋回状態)
の2状態に切換操作自在に構成しているが、これを第2
伝動ギヤ9に対して、低速の正転動力を伝達する状態
(緩旋回状態)と、第2伝動ギヤ9に制動を掛けて停止
させる状態(急旋回状態)の2状態に切換操作自在に構
成してもよい。図1の実施例では、第1クラッチFCを
咬合式に構成して第2クラッチRCを摩擦式に構成して
いるが、第1クラッチFCを摩擦式に構成して第2クラ
ッチRCを咬合式に構成したり、第1及び第2クラッチ
FC,RCの両方を咬合式に構成したり、第1及び第2
クラッチFC,RCの両方を摩擦式に構成したりしても
よい。図1の実施例では、第3伝動軸24を紙面左右方
向に機械的にスライド操作して緩旋回状態と急旋回状態
とを選択しているが、これを次のように構成してもよ
い。つまり、第2伝動ギヤ9に低速の正転動力を伝達す
る油圧式の緩旋回クラッチ(図示せず)と、逆転動力を
伝達する油圧式の急旋回クラッチとを備える。そして、
緩旋回クラッチ及び急旋回クラッチに作動油を給排操作
する切換弁(切換手段に相当)を、切換レバーにより切
換操作する型式に構成するのである。
【0032】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミッションケース内の伝動構造を示す概略正面
【図2】サイドギヤ用の油圧シリンダ、制御弁、開閉弁
及び可変リリーフ弁等の油圧回路図
【図3】切換レバーを中立位置に操作している状態での
制御の流れを示す図
【図4】切換レバーの基部及び第1中立スイッチ付近の
側面図
【図5】第1別実施例における切換レバーの基部及び第
1中立スイッチ付近の側面図
【図6】第2別実施例における第3伝動軸付近の概略正
面図
【図7】第3別実施例におけるエンジンから静油圧式無
段変速装置への伝動ベルト付近の側面図
【図8】第5別実施例における静油圧式無段変速装置の
変速レバー付近の平面図
【図9】第6別実施例におけるサイドギヤの支持軸、駐
車ブレーキ付近の概略正面図
【符号の説明】
4 走行装置 7 第1伝動ギヤ 9 第2伝動ギヤ 12 サイドギヤ 24 切換手段 30,48,54,56,58 走行阻止手段 31 エンジン 32 人為切換操作具 40 人為旋回操作具 44,49,51 検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−135415(JP,A) 特開 平4−95663(JP,A) 特開 昭55−51669(JP,A) 特開 平6−40348(JP,A) 実開 平6−8129(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 11/00 - 11/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に備えられた左右一対の走行装置
    (4)の各々に動力を伝達する左右一対のサイドギヤ
    (12)の各々に対して、直進用の正転動力が伝達され
    てくる第1伝動ギヤ(7)と、低速の正転動力又は逆転
    動力が伝達されてくる第2伝動ギヤ(9)とを配置し
    て、前記左右のサイドギヤ(12)の各々を前記第1伝
    動ギヤ(7)との連動連結位置と、前記第2伝動ギヤ
    (9)との連動連結位置とに亘り独立にスライド操作可
    能で、人為的に操作される人為旋回操作具(40)を備
    えた作業車の走行牽制構造であって、 前記第2伝動ギヤ(9)に前記第1伝動ギヤ(7)より
    も低速の正転動力を伝達する緩旋回状態と、前記第2伝
    動ギヤ(9)に逆転動力を伝達する急旋回状態とに切換
    可能な切換手段(24)と、この切換手段(24)を前
    記緩旋回状態と急旋回状態とに人為的に切換操作可能な
    人為切換操作具(32)とを備えると共に、 前記切換手段(24)が緩旋回状態と急旋回状態との間
    の中立位置に位置していることを検出する検出手段(4
    4),(49),(51)と、この検出手段(44),
    (49),(51)の検出に基づき機体の走行を阻止す
    る走行阻止手段(30),(48),(54),(5
    6),(58)とを備えてある作業車の走行牽制構造。
  2. 【請求項2】 前記検出手段(44)が、前記人為切換
    操作具(32)が緩旋回位置と急旋回位置との間の中立
    位置に位置していることを検出する手段であり、前記走
    行阻止手段(48)がエンジン(31)を停止させる手
    段である請求項1記載の作業車の走行牽制構造。
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