JP2703152B2 - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents

作業車の走行伝動構造

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JP2703152B2
JP2703152B2 JP19499492A JP19499492A JP2703152B2 JP 2703152 B2 JP2703152 B2 JP 2703152B2 JP 19499492 A JP19499492 A JP 19499492A JP 19499492 A JP19499492 A JP 19499492A JP 2703152 B2 JP2703152 B2 JP 2703152B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、片側4輪の多輪式やク
ローラ式等の走行装置を左右一対備えた作業車の走行伝
動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような作業車の一例として、クロ
ーラ式の走行装置を左右一対装備したコンバインがあ
り、このようなコンバインにおいては例えば実開平4−
59577号公報に開示されているように、選択された
一方の走行装置を他方よりも低速で正転駆動して緩旋回
が行えるように、又、一方の走行装置を逆転駆動して超
信地旋回が行えるように構成しているものがある。前述
の構造では前記公報の図面に示すように、直進用の正転
動力が伝達されてくる第1伝動ギヤ(前記公報の図面の
7)に、左右のサイドギヤ(前記公報の図面の12)を
咬合させていると(直進位置に相当)、左右のサイドギ
ヤから左右の走行装置に同速度の正転動力が伝達されて
機体は直進する。
【0003】そして、この直進状態から旋回操作用の操
作レバー(前記公報の図面の40)を左旋回側に操作す
ると、制御弁(前記公報の図面の35)が切換操作さ
れ、左側の油圧アクチュエータ(前記公報の図面の3
3)に作動油が供給されて、この左側の油圧アクチュエ
ータにより左のサイドギヤが第1伝動ギヤから紙面左方
に離し操作される。そして、操作レバーをさらに左旋回
側に操作していくと、可変リリーフ弁(前記公報の図面
の37)が絞り操作されていき、左側の油圧アクチュエ
ータの作動油圧が上昇して、左のサイドギヤが摩擦クラ
ッチ(前記公報の図面のRC)を押圧入り操作していく
(旋回位置に相当)。この場合、第2伝動ギヤ(前記公
報の図面の9)に低速の正転動力が伝達されていれば、
左の走行装置が右の走行装置よりも低速で駆動されて、
左右の走行装置の速度差により機体が左に緩旋回してい
く。そして、第2伝動ギヤに逆転動力が伝達されていれ
ば、左の走行装置が逆転駆動されて機体は左に超信地旋
回するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の構造において
は、操作レバーの右又は左旋回側への操作位置により、
可変リリーフ弁の絞り開度を変更して、油圧アクチュエ
ータの作動油圧を任意に調節変更することができる。こ
れにより、油圧アクチュエータ及びサイドギヤによる摩
擦クラッチの押圧力を変更操作し、一方の走行装置への
低速の正転動力又は逆転動力の伝動トルクを変更して、
緩旋回又は超信地旋回の旋回半径を変更できるように構
成している。
【0005】前述のように、操作レバーの操作位置に応
じて旋回半径を任意に調節できるのは、比較的軟らかな
圃場等のように、ある程度の走行抵抗がある作業地を走
行する場合である。これは、ある程度の走行抵抗がある
方が、低速で正転又は逆転駆動される側の走行装置の動
力が、低伝動トルクの範囲でも確実に地面に伝えられ
て、旋回が行えるからである。逆に、走行抵抗の比較的
小さな舗装路において、操作レバーを右又は左旋回側に
操作した場合、低速で正転又は逆転駆動される側の走行
装置がスリップして、その旋回用の動力が地面に伝えら
れず、そのまま直進してしまう場合がある。このような
状態になると、作業者は操作レバーをさらに右又は左旋
回側に操作して機体を旋回させようとするので、可変リ
リーフ弁が急に絞り操作され油圧アクチュエータの作動
油圧が急上昇する。これによって、一方の走行装置が急
に高い伝動トルクにより低速で正転又は逆転駆動され、
機体が急に旋回を開始するような状態となり、操作レバ
ーの操作位置に応じて旋回半径を任意に調節すると言う
ような状態ではなくなる。本発明は、走行する地面の状
態に関係なく、操作レバーの操作位置に応じて旋回半径
を任意に調節できるように構成することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の走行伝動構造において、次のように構成す
ることにある。つまり、左右一対の走行装置の各々に動
力を伝達する左右一対のサイドギヤの各々に対して、直
進用の正転動力が伝達されてくる第1伝動ギヤと、低速
の正転動力又は逆転動力が伝達されてくる第2伝動ギヤ
とを配置し、この第2伝動ギヤとサイドギヤとの間に摩
擦クラッチを配置して、左右のサイドギヤの各々を第1
伝動ギヤに連動連結させる直進位置と、左右のサイドギ
ヤにより摩擦クラッチを押圧入り操作して、この左右の
サイドギヤを第2伝動ギヤに連動連結させる旋回位置と
に亘り、左右のサイドギヤを独立にスライド操作自在な
一対の油圧アクチュエータを備え、選択された一方の油
圧アクチュエータに、サイドギヤを旋回位置側にスライ
ド操作する為の作動油を供給する制御弁と、制御弁から
油圧アクチュエータに供給される作動油圧を変更調節可
能な可変リリーフ弁と、制御弁から油圧アクチュエータ
に供給される作動油圧の急上昇を抑える絞り位置及び急
上昇を許す開位置に切換自在な切換弁とを備えると共
に、人為的に操作される旋回操作用の操作レバーが中立
位置に操作されていると、制御弁を中立位置に操作して
左右のサイドギヤを直進位置に位置させ、操作レバーが
右又は左旋回位置側に操作されると、制御弁を切換操作
して右又は左旋回側の油圧アクチュエータに作動油を供
給し、且つ、操作レバーが右又は左の旋回位置側に大き
く操作されるほど、油圧アクチュエータの作動圧が高く
なるように可変リリーフ弁を操作する第1制御手段、並
びに、操作レバーの右又は左旋回位置側への操作に連動
して、第1制御手段により制御弁が切換操作されてから
切換弁を開位置に操作保持し、この後に第1制御手段に
よる可変リリーフ弁の操作を許す第1状態と、操作レバ
ーの右又は左旋回位置側への操作に連動して、第1制御
手段により制御弁が切換操作されてから切換弁を絞り位
置に操作保持し、この後に第1制御手段による可変リリ
ーフ弁の操作を許す第2状態とに、設定切換可能な第2
制御手段を備えてある。
【0007】
【作用】前述のように構成すると、比較的軟らかな圃場
等のように、ある程度の走行抵抗がある作業地を走行す
る場合には、例えば図1及び図3に示すように第1状態
を選択する。この第1状態において、操作レバー40を
中立位置Nから例えば左旋回位置L2に操作していく
と、操作レバー40の操作位置に対応して可変リリーフ
弁37が絞り側に操作され、図3の実線に示すように左
側の油圧アクチュエータ33の作動油圧が上昇して、摩
擦クラッチRCが押圧入り操作されていき、操作レバー
40の操作位置に応じた旋回半径を設定できる。この場
合、図1の切換弁31が開位置に操作保持されているの
で、操作レバー40を中立位置Nから右又は左旋回位置
R2,L2にゆっくりと操作したり、操作レバー40を
中立位置Nと右又は左旋回位置R2,L2との間の位置
に操作保持することによって、旋回半径を任意に変更で
きる。
【0008】逆に、走行抵抗の比較的小さな舗装路にお
いては、第2状態を選択しておく。この状態において、
操作レバー40を中立位置Nから例えば左旋回位置L2
に操作していくと、図1の切換弁31が絞り位置に切換
操作され、その後、操作レバー40の操作位置に対応し
て、可変リリーフ弁37が絞り側に操作されていく。こ
れにより、切換弁31の絞り位置の作用によって、図3
の一点鎖線に示すように操作レバー40の操作位置に対
応して、左側の油圧アクチュエータ33の作動油圧が緩
やかに上昇していく。このように、一方の走行装置に旋
回用の動力を抑えながらゆっくりと伝達していくことに
より、走行抵抗の小さな舗装路においても、一方の走行
装置から旋回用の動力を、スリップを抑えながら地面に
伝達して行ける。これにより、操作レバー40を中立位
置Nと右又は左旋回位置R2,L2との間の位置に操作
保持することによって、旋回半径を微妙に変更調節でき
る。そして、操作レバー40を右又は左旋回位置R2,
L2に急速に操作しても、油圧アクチュエータ33の作
動油圧の上昇が切換弁31の絞り位置の作用により抑え
られているので、機体が急速に旋回を開始するようなこ
ともない。
【0009】
【発明の効果】以上のように、旋回操作用の油圧アクチ
ュエータの作動油圧を抑える状態と抑えない状態とに切
換可能な切換弁を装備することにより、走行抵抗の大小
に関係なく操作レバーにより旋回半径を任意に変更調節
できるようになって、作業車の旋回性能を向上させるこ
とができた。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は作業車の1つであるコンバインの走行系の
ミッションケース2内の構造を示しており、エンジン
(図示せず)からの動力がテンションクラッチを備えた
ベルト伝動機構(図示せず)を介して、静油圧式無段変
速装置Mの入力プーリー16に伝達される。静油圧式無
段変速装置Mの出力軸1からの動力は、第1伝動軸14
から出力プーリー15を介して刈取部(図示せず)に伝
達されて行く。
【0011】出力軸1からの動力は、第1ギヤ10を介
して第2伝動軸21に伝達される。この第2伝動軸21
には第1高速ギヤ22が相対回転自在に外嵌され、シフ
トギヤ3がスプライン構造にてスライド操作自在に取り
付けられている。第3伝動軸24には低速ギヤ25、中
速ギヤ8及び第2高速ギヤ23がスプライン構造にて取
り付けられ、第1及び第2高速ギヤ22,23が咬合し
ている。これにより、シフトギヤ3をスライド操作して
第1高速ギヤ22、中速ギヤ8及び低速ギヤ25に咬合
させることにより動力を高中低の3段に変速できるので
あり、この動力が中速ギヤ8に咬合する第1伝動ギヤ7
に伝達される。
【0012】第1伝動ギヤ7を支持する支持軸6には右
及び左のサイドギヤ12が相対回転自在に外嵌されて、
左右の車軸5の入力ギヤ18が左右のサイドギヤ12に
常時咬合している。これにより、右又は左のサイドギヤ
12と第1伝動ギヤ7との間に咬合式の第1クラッチF
Cが構成されており、サイドギヤ12の凸状の咬合部1
3を第1伝動ギヤ7に咬合させることによって、直進用
の正転動力を左右のクローラ式の走行装置4に伝達す
る。又、スプリング19はサイドギヤ12を第1伝動ギ
ヤ7側に付勢するものである。
【0013】支持軸6の左右に一対の第2伝動ギヤ9が
外嵌されて、第2伝動ギヤ9とサイドギヤ12の間に多
板摩擦式の第2クラッチRC(摩擦クラッチに相当)が
設けられている。第3伝動軸24の両端に第2ギヤ11
が固定され、軸受部にスリーブ38が外嵌されて第3伝
動軸24が左右にスライド操作可能となっている。この
場合、低速ギヤ25や中速ギヤ8はスリーブ26により
位置決めされているので、第3伝動軸24のスライド操
作を行っても、低速ギヤ25や中速ギヤ8の位置は変わ
らない。
【0014】図2に示すように、第3伝動軸24のスラ
イド操作用として、人為操作型式の切換レバー32が機
体の操縦部に備えられている。そして、ミッションケー
ス2の左右に一対の第4伝動軸39が支持され、この第
4伝動軸39に第3ギヤ27及び第4ギヤ28が固定さ
れており、左右の第4ギヤ28が第2伝動ギヤ9に各々
咬合している。
【0015】以上の構造により、切換レバー32を超信
地旋回位置に操作して第3伝動軸24を紙面左方にスラ
イド操作すると、第3伝動軸24の左右の第2ギヤ11
が左右の第3ギヤ27に咬合する。これにより、第3伝
動軸24の動力が第3ギヤ27、第4伝動軸39及び第
4ギヤ28を介して、逆転状態で左右の第2伝動ギヤ9
に伝達される。従って、例えば左のサイドギヤ12を第
1伝動ギヤ7から離し操作し、左のサイドギヤ12の押
圧部17で第2クラッチRCを押圧入り操作すると、左
の第2伝動ギヤ9の逆転動力が左の走行装置4に伝達さ
れて、機体は左に超信地旋回して行く。
【0016】次に、切換レバー32を緩旋回位置に操作
して第3伝動軸24を紙面右方にスライド操作すると、
第3伝動軸24の左右の第2ギヤ11が左右の第2伝動
ギヤ9に直接咬合する。これにより、第3伝動軸24か
ら第1伝動ギヤ7に伝達される正転動力よりも低速の正
転動力が、第3伝動軸24から第2伝動ギヤ9に伝達さ
れる。従って、例えば左のサイドギヤ12を第1伝動ギ
ヤ7から離し、左のサイドギヤ12の押圧部17で第2
クラッチRCを押圧入り操作すると、左の走行装置4が
右の走行装置4よりも低速で正転駆動されて、左右の走
行装置4の速度差により機体は左に緩旋回して行くので
ある。
【0017】次に、左右のサイドギヤ12のスライド操
作構造について説明する。図1及び図2に示すように、
左右のサイドギヤ12のスライド操作用の一対の操作ア
ーム20と、これを揺動操作する一対の油圧シリンダ3
3(油圧アクチュエータに相当)とを備えており、油圧
シリンダ33にはこれを収縮側に付勢するスプリング
(図示せず)が内装されている。ポンプ34からの作動
油を一方の油圧シリンダ33に選択的に供給する電磁操
作式の制御弁35が備えられており、油圧シリンダ33
の作動油圧の急上昇を抑える絞り位置と、急上昇を許す
開位置の2位置に切換自在な電磁操作式の切換弁31
が、ポンプ34と制御弁35との間に備えられている。
そして、サイドギヤ12が第1伝動ギヤ7から離れ(第
1クラッチFCの切り状態)、且つ、第2クラッチRC
を押圧入り操作しない中立停止位置に動くまで油圧シリ
ンダ33が伸張すると、この油圧シリンダ33から作動
油を抜いて油圧シリンダ33を中立停止位置で停止させ
るドレン油路36が設けられており、このドレン油路3
6に電磁操作式の可変リリーフ弁37が設けられてい
る。
【0018】次に、制御弁35及び可変リリーフ弁37
の操作について説明する。図1に示すように機体の操縦
部に、旋回操作用で人為的に操作される操作レバー40
と、ソフト旋回状態及びクイック旋回状態の選択用の切
換レバー41が備えられており、操作レバー40及び切
換レバー41の操作位置が制御装置42に入力されてい
る。図1及び図2に示す状態は、操作レバー40を中立
位置Nに操作して、左右のサイドギヤ12が第1伝動ギ
ヤ7に咬合した直進状態である(左右のサイドギヤ12
の直進位置に相当)。そして、切換レバー41をクイッ
ク旋回位置(第1状態に対応)に操作している状態であ
り、図1の切換弁31が制御装置42により開位置に操
作保持されている状態である。
【0019】以上の状態から図1及び図3に示すよう
に、例えば操作レバー40を左の第1旋回位置L1に操
作すると、制御装置42により制御弁35のみが切換操
作されて、左側の油圧シリンダ33に作動油が供給さ
れ、左のサイドギヤ12が紙面左方にスライドして第1
伝動ギヤ7より離れる(第1クラッチFCの切り状
態)。この場合、制御装置42により可変リリーフ弁3
7が全開状態に操作されているので、左のサイドギヤ1
2が第2クラッチRCを押圧する前の中立停止位置で、
ドレン油路36が開き可変リリーフ弁37から作動油が
抜けて、左側の油圧シリンダ33の作動油圧がこの中立
停止位置に対応する圧力P1に維持されるのであり、左
のサイドギヤ12がこの中立停止位置で停止する。これ
が、左の走行装置4への伝動を断った状態であり、機体
は緩やかに左に向きを変えて行く。
【0020】次に、操作レバー40を左の第1旋回位置
L1から左の第2旋回位置L2(左旋回位置に相当)に
操作していくと、操作レバー40の操作位置に対応して
制御装置42により可変リリーフ弁37が絞り側に操作
されていく。これにより、図3の実線に示すように操作
レバー40の操作位置に対応して、操作レバー40が左
の第2旋回位置L2側に操作されるほど、左側の油圧シ
リンダ33の作動油圧が上昇し、左のサイドギヤ12が
第2クラッチRCを押圧入り操作していく(サイドギヤ
12の旋回位置に相当)。従って、操作レバー40の操
作位置により、左のサイドギヤ12による左の第2クラ
ッチRCの押圧力を変更し、左の第2クラッチRCの伝
動トルクを変更調節していく。
【0021】この場合、図2に示すように切換レバー3
2を超信地旋回位置に操作して、第3伝動軸24の左右
の第2ギヤ11を第3ギヤ27に咬合させていれば、左
の走行装置4が逆転駆動され超信地旋回が行える。逆
に、切換レバー32を緩旋回位置に操作して、第3伝動
軸24の左右の第2ギヤ11を第2伝動ギヤ9に直接咬
合させていれば、左の走行装置4が低速で正転駆動され
て緩旋回が行える。ここで前述のように、左の第1旋回
位置L1と第2旋回位置L2との間で操作レバー40を
操作して、油圧シリンダ33及びサイドギヤ12による
第2クラッチRCへの押圧力を変更することにより、超
信地旋回及び緩旋回の旋回半径を任意に変更できる。そ
して、左の第2旋回位置L2で油圧シリンダ33の作動
油圧が、第2クラッチRCが完全な入り状態となる圧力
P2になるのであり、超信地旋回及び緩旋回の旋回半径
が最小になる。以上の操作は右の第1旋回位置R1及び
第2旋回位置R2(右旋回位置に相当)においても同様
に行われる(以上、第1制御手段に相当)。
【0022】図1に示す状態は、切換レバー41をクイ
ック旋回位置に操作して、切換弁31を開位置に操作し
ている状態であり、操作レバー40を第1及び第2旋回
位置R1,R2,L1,L2に操作しても、切換弁31
が開位置に操作保持されている第1状態である。切換レ
バー41によりこの第1状態を選択するのは、比較的軟
らかな圃場等のように、ある程度の走行抵抗がある作業
地を走行する場合に適している。この状態において、操
作レバー40を前述のように第1旋回位置R1,L1か
ら第2旋回位置R2,L2にゆっくりと操作したり、操
作レバー40を第1旋回位置R1,L1と第2旋回位置
R2,L2との間の位置に操作保持することによって、
超信地旋回及び緩旋回の旋回半径を任意に変更できる。
そして、操作レバー40を第1旋回位置R1,L1から
第2旋回位置R2,L2に急速に操作すれば、一方の走
行装置4への伝動を断った状態(第1クラッチFCの切
り状態)から、急速に超信地旋回及び緩旋回を開始させ
ることができる(第2制御手段に相当)。
【0023】逆に、走行抵抗の比較的小さな舗装路にお
いては、切換レバー41をソフト旋回位置(第2状態に
対応)に操作する。この状態において、操作レバー40
を中立位置Nに操作していれば、左右のサイドギヤ12
が第1伝動ギヤ7に咬合して直進状態となる。そして、
例えば操作レバー40を左の第1旋回位置L1に操作す
ると、前述と同様に左側の油圧シリンダ33により、左
のサイドギヤ12が紙面左方に第1伝動ギヤ7から離し
操作されて、機体は緩やかに左に向きを変えて行く。こ
の間、図1の切換弁31は開位置に操作保持されてい
る。
【0024】次に、操作レバー40を左の第1旋回位置
L1から左の第2旋回位置L2に操作し始めると、制御
装置42により先ず図1の切換弁31が絞り位置に切換
操作され、その後、前述と同様に操作レバー40の操作
位置に対応して、可変リリーフ弁37が絞り側に操作さ
れていく。これにより、図3の一点鎖線に示すように操
作レバー40の操作位置に対応して、操作レバー40が
左の第2旋回位置L2側に操作されるほど、左側の油圧
シリンダ33の作動油圧が緩やかに上昇していく。
【0025】この場合、図2に示すように切換レバー3
2を超信地旋回位置に操作して、第3伝動軸24の左右
の第2ギヤ11を第3ギヤ27に咬合させていれば、左
の走行装置4が逆転駆動され超信地旋回が行える。逆
に、切換レバー32を緩旋回位置に操作して、第3伝動
軸24の左右の第2ギヤ11を第2伝動ギヤ9に直接咬
合させていれば、左の走行装置4が低速で正転駆動され
て緩旋回が行える。そして、前述のように、左の第1旋
回位置L1と第2旋回位置L2との間で操作レバー40
を操作することにより、超信地旋回及び緩旋回の旋回半
径を任意に変更できる。そして、左の第2旋回位置L2
において、超信地旋回及び緩旋回の旋回半径が最小にな
る。以上の操作は右の第1旋回位置R1及び第2旋回位
置R2においても同様に行われる(以上、第1制御手段
に相当)。
【0026】以上のように、切換レバー41をソフト旋
回位置に操作した状態(図3の一点鎖線の状態)では、
クイック旋回位置に操作した状態(図3の実線の状態)
よりも、油圧シリンダ33の作動油圧の上昇が切換弁3
1の絞り位置の作用により抑えられている。これによ
り、操作レバー40を前述のように第1旋回位置R1,
L1から第2旋回位置R2,L2にゆっくりと操作した
り、操作レバー40を第1旋回位置R1,L1と第2旋
回位置R2,L2との間の位置に操作保持することによ
って、超信地旋回及び緩旋回の旋回半径を微妙に変更調
節できる。そして、操作レバー40を、第1旋回位置R
1,L1から第2旋回位置R2,L2に急速に操作して
も、油圧シリンダ33の作動油圧の上昇が切換弁31の
絞り位置の作用により抑えられているので、機体が急速
に超信地旋回及び緩旋回を開始するようなことはない
(以上、第2制御手段に相当)。
【0027】次に、左右のサイドギヤ12を中立停止位
置に操作保持して機体を一時停止させる構造について説
明する。図1に示すように、作動油の排出に対して十分
な抵抗を与える閉位置(この位置での絞り開度は調節可
能)と、全開位置の2位置に切換操作可能で、バネによ
り全開位置側に付勢された開閉弁30が、両油圧シリン
ダ33に対する制御弁35からの排油路29に設けられ
ている。以上の構造により、操作レバー40を中立位置
Nに操作している状態(制御弁35が中立位置に操作さ
れている状態)において、開閉弁30を閉位置に操作す
ると、ポンプ34からの作動油が左右の油圧シリンダ3
3に同時に供給されて、左右の油圧シリンダ33により
左右のサイドギヤ12が第1伝動ギヤ7から左右に離し
操作される。この場合、操作レバー40が中立位置Nに
操作されて可変リリーフ弁37が全開状態にあるので、
左右のサイドギヤ12が第2クラッチRCを押圧する前
の中立停止位置で、ドレン油路36が開き可変リリーフ
弁37から作動油が抜けて、左右のサイドギヤ12がこ
の中立停止位置で停止する。これにより、左右の走行装
置4への伝動が断たれて、機体が一時停止するのであ
る。
【0028】〔別実施例〕図1及び図2の実施例では、
切換レバー41により第1及び第2状態の選択を行って
いるが、この切換レバー41を廃止して、図2の切換レ
バー32を緩旋回位置に操作すると第1状態が設定さ
れ、超信地旋回位置に操作すると第2状態が設定される
ように構成してもよい。又、このように構成した場合に
おいて、切換レバー32を超信地旋回位置に操作して
も、第2状態から第1状態に切換操作できるように構成
してもよい。
【0029】図2の実施例では第2伝動ギヤ9に対し
て、低速の正転動力を伝達する状態(緩旋回状態)と、
逆転動力を伝達する状態(超信地旋回状態)の2状態に
切換操作自在に構成しているが、これを第2伝動ギヤ9
に対して低速の正転動力のみを伝達する型式、又は、第
2伝動ギヤ9に逆転動力のみを伝達する型式に構成して
もよい。図2の実施例では第1クラッチFCを咬合式に
構成して第2クラッチRCを摩擦式に構成しているが、
第1及び第2クラッチFC,RCの両方を摩擦クラッチ
式に構成してもよい。
【0030】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】左右のサイドギヤ用の油圧シリンダ、制御弁、
切換弁及び可変リリーフ弁等の油圧回路図
【図2】ミッションケース内の伝動構造を示す概略図
【図3】操作レバーの操作位置と油圧シリンダの作動油
圧とを関係を示す図
【符号の説明】
4 走行装置 7 第1伝動ギヤ 9 第2伝動ギヤ 12 サイドギヤ 31 切換弁 33 油圧アクチュエータ 35 制御弁 37 可変リリーフ弁 40 操作レバー N 操作レバーの中立位置 R2,L2 操作レバーの右又は左旋回位置 RC 摩擦クラッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の走行装置(4)の各々に動力
    を伝達する左右一対のサイドギヤ(12)の各々に対し
    て、直進用の正転動力が伝達されてくる第1伝動ギヤ
    (7)と、低速の正転動力又は逆転動力が伝達されてく
    る第2伝動ギヤ(9)とを配置し、この第2伝動ギヤ
    (9)と前記サイドギヤ(12)との間に摩擦クラッチ
    (RC)を配置して、 前記左右のサイドギヤ(12)の各々を前記第1伝動ギ
    ヤ(7)に連動連結させる直進位置と、前記左右のサイ
    ドギヤ(12)により前記摩擦クラッチ(RC)を押圧
    入り操作して、この左右のサイドギヤ(12)を第2伝
    動ギヤ(9)に連動連結させる旋回位置とに亘り、前記
    左右のサイドギヤ(12)を独立にスライド操作自在な
    一対の油圧アクチュエータ(33)を備え、 選択された一方の油圧アクチュエータ(33)に、サイ
    ドギヤ(12)を前記旋回位置側にスライド操作する為
    の作動油を供給する制御弁(35)と、前記制御弁(3
    5)から油圧アクチュエータ(33)に供給される作動
    油圧を変更調節可能な可変リリーフ弁(37)と、前記
    制御弁(35)から油圧アクチュエータ(33)に供給
    される作動油圧の急上昇を抑える絞り位置及び急上昇を
    許す開位置に切換自在な切換弁(31)とを備えると共
    に、 人為的に操作される旋回操作用の操作レバー(40)が
    中立位置(N)に操作されていると、前記制御弁(3
    5)を中立位置に操作して前記左右のサイドギヤ(1
    2)を直進位置に位置させ、前記操作レバー(40)が
    右又は左旋回位置(R2),(L2)側に操作される
    と、前記制御弁(35)を切換操作して右又は左旋回側
    の油圧アクチュエータ(33)に作動油を供給し、且
    つ、前記操作レバー(40)が右又は左の旋回位置(R
    2),(L2)側に大きく操作されるほど、前記油圧ア
    クチュエータ(33)の作動圧が高くなるように前記可
    変リリーフ弁(37)を操作する第1制御手段、並び
    に、 前記操作レバー(40)の右又は左旋回位置(R2),
    (L2)側への操作に連動して、前記第1制御手段によ
    り制御弁(35)が切換操作されてから前記切換弁(3
    1)を開位置に操作保持し、この後に前記第1制御手段
    による可変リリーフ弁(37)の操作を許す第1状態
    と、前記操作レバー(40)の右又は左旋回位置(R
    2),(L2)側への操作に連動して、前記第1制御手
    段により制御弁(35)が切換操作されてから前記切換
    弁(31)を絞り位置に操作保持し、この後に前記第1
    制御手段による可変リリーフ弁(37)の操作を許す第
    2状態とに、設定切換可能な第2制御手段を備えてある
    作業車の走行伝動構造。
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