JP2723732B2 - 作業車の操向伝動構造 - Google Patents

作業車の操向伝動構造

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JP2723732B2 JP3343767A JP34376791A JP2723732B2 JP 2723732 B2 JP2723732 B2 JP 2723732B2 JP 3343767 A JP3343767 A JP 3343767A JP 34376791 A JP34376791 A JP 34376791A JP 2723732 B2 JP2723732 B2 JP 2723732B2
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    • B62D11/00Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like
    • B62D11/02Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like by differentially driving ground-engaging elements on opposite vehicle sides
    • B62D11/06Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like by differentially driving ground-engaging elements on opposite vehicle sides by means of a single main power source
    • B62D11/10Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like by differentially driving ground-engaging elements on opposite vehicle sides by means of a single main power source using gearings with differential power outputs on opposite sides, e.g. twin-differential or epicyclic gears

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クローラ式や多輪式の
走行装置を左右一対備えた作業車の操向伝動構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】前述のような作業車の一例としてクロー
ラ式の走行装置を左右一対備えたコンバインがあり、そ
の操向伝動構造の一例が特開平3‐204379号公報
に開示されている。この構造では、左右の走行装置の各
々に動力を伝達する左右一対のサイドギヤを備え、左右
のサイドギヤに対して第1伝動ギヤと第2伝動ギヤとを
配置し、左右のサイドギヤを第1伝動ギヤに咬合する位
置と第2伝動ギヤに咬合する位置とに亘り、各々独立に
スライド操作可能に構成している。そして、エンジンか
らの動力を変速装置を介して、正転動力として第1伝動
ギヤに伝達するとともに、前記変速機構からの動力を、
前記第1伝動ギヤを支承する伝動軸とは別の伝動軸との
間に掛張されたチェーン減速機構を介して、減速された
正転動力として第2伝動ギヤに伝達している。
【0003】上記の構造により、左右のサイドギヤを第
1伝動ギヤに咬合させると、左右の走行装置が同速度で
正転駆動されて機体は直進する。そして、左右のサイド
ギヤのうちの一方を、チェーン減速機構の伝動系に連係
された第2伝動ギヤに咬合させると、そのサイドギヤに
連係された走行装置が他方の走行装置よりも低速で正転
駆動されて、左右の走行装置の駆動速度の差に基づき機
体が左右方向での向きを変えて旋回していく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、一方の
走行装置を減速駆動して機体の向きを変える場合に前述
の従来構造では、チェーン減速機構により減速された正
転動力を第2伝動ギヤに伝達している。そして、軟弱な
地面でも確実に機体が旋回していくようにする為には、
左右の走行装置の駆動速度の差が大きい方、つまり、一
方の走行装置への正転動力を十分に減速する方が好まし
い。しかしながら前述の構造では、チェーン減速機構で
の減速比が前述の減速された正転動力の減速比に対応す
ることになり、このチェーン減速機構における伝動上手
側のスプロケットと伝動下手側のスプロケットとのギヤ
比のみにより、全体の減速比(減速された正転動力)が
決まってしまう。そして、伝動上手側のスプロケットの
最小径は、所要の伝達動力で大きさが定められるチェー
ンの巻回箇所における許容最大曲率で制限され、一般的
にはギヤ径よりも大きくなる傾向がある。また、伝動下
手側のスプロケットの最大径は、隣接軸間距離など周辺
機器の配置による制約を受けて、ある程度以上大きくす
ることはできず、しかも、スプロケットどうしが咬み合
うことを避けるためのスペースも必要であるから、全体
として、各スプロケットが設けられた両軸間でギヤ対に
よる最大減速比を考えた場合よりも小さい減速比しか得
られない傾向がある。このように、正転減速駆動系にチ
ェーン減速機構を用いるのは、エンジンからの動力を変
速する共通の変速機構からの出力を、通常の正転動力と
して前記第1伝動ギヤに伝える系と、逆転動力として第
2伝動ギヤに伝える系、もしくは、正転の減速動力とし
て前記第2伝動ギヤに伝える系とを備えて、直進、緩旋
回、超信地旋回の各走行形態を選択するにあたり、正転
方向の回転動力を伝えられる緩旋回と逆転動力で駆動さ
れる超信地旋回とが、共通の第2伝動ギヤを介して行え
るように、第2伝動ギヤに至る伝動系で、逆転系と正転
減速系とで伝動軸の使用本数を異ならせるためである。
【0005】上述の構造では、左右の走行装置に対する
駆動力のうち、一方の走行装置に対する動力は、伝動方
向上手側の動力が前記チェーン減速機構を経ずに第1伝
動ギヤに伝達され、他方の走行装置に対する動力は、前
記チェーン減速機構を経て第2伝動ギヤに伝達されるも
のであるから、緩旋回どきの左右走行装置の速度差の程
度は、前記チェーン減速機構での減速度合に大きな影響
を受けることになる。ところが、上述したように、種々
の制約のために、チェーン減速機構での減速はあまり大
きく設定できないものであるから、反対側の走行装置と
の所要の速度差を得るためには、その反対側の、チェー
ン減速機構を経ない走行装置の駆動系における減速比を
小さく、場合によってはむしろ増速するなどして速度差
を稼ぐ必要があった。このように、前記チェーン減速機
構を経ない側の減速比が小さいということは、エンジン
動力に対する走行負荷の割合が増えるということであ
り、それを避けるためには、エンジンから走行装置に至
る伝動系で、別途減速ギヤを装備した別軸を設けるな
ど、さらに別の減速手段を介在させる必要があり、構造
の複雑化や、別軸の設置スペースを要するなど、伝動構
造全体の大型化の要因となり易い。
【0006】本発明は、旋回用の正転減速動力と逆転動
力とを、共通の伝動構造を用いて一方の走行装置に伝達
する場合に、正転減速系の動力を伝える伝動系におい
て、伝動軸の使用本数の割に多段の減速段数を得られる
ようにして、ギヤ径の極端な増大や配置スペースの増大
などを生じることもなしに、無理なく減速比を高められ
るようすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の操向伝動構造において、次のような構成を
備えることにある。つまり、左右一対の走行装置の各々
に動力を伝達する左右一対のサイドギヤに対して、第1
伝動ギヤと第2伝動ギヤとを配置し、前記左右のサイド
ギヤを、前記第1伝動ギヤまたは前記第2伝動ギヤに各
別に連係させて、左右の走行装置に対して、前記第1伝
動ギヤ側または前記第2伝動ギヤ側からの駆動力を各別
に伝達するように構成し、エンジンからの前進用の正転
動力を変速して前記第1伝動ギヤに伝達する変速機構
と、エンジンからの前進用の正転動力を逆転状態に変速
して前記第2伝動ギヤに伝達する逆転系変速機構とを設
けると共に、前記第1伝動ギヤと一体に回動する小径の
出力ギヤを設け、この出力ギヤに咬合する大径の第3伝
動ギヤを、前記逆転系変速機構の伝動軸に支持させ、か
つ、前記伝動軸の動力を前記第2伝動ギヤに伝達する小
径の第4伝動ギヤを設けて、前記第1伝動ギヤに伝達さ
れる正転動力を減速された正転動力に変換して前記第2
伝動ギヤに伝達する正転減速系変速機構を構成し、前記
第2伝動ギヤに対して前記逆転系変速機構の動力を伝達
する状態と、前記正転減速系変速機構の動力を伝達する
状態とに切り換え自在な伝動形態切り換え手段を設けて
ある。
【0008】
【作用】前述のように構成すると例えば図1及び図2に
示すように、伝動上手側の変速機構13からの直進用の
正転動力が、逆転駆動系では、第3ギヤ37、第2油圧
クラッチ30、伝動軸27、小径の第4伝動ギヤ29を
介して第2伝動ギヤ26R,26Lに伝達される。ま
た、正転減速駆動系では、第1伝動ギヤ19、第1伝動
ギヤ19と一体に回動する小径の出力ギヤ38、大径の
第3伝動ギヤ40、伝動軸27、小径の第4伝動ギヤ2
9を介し、十分に減速されて第2伝動ギヤ26R,26
Lに伝達される。この場合、小径の出力ギヤ38から大
径の第3伝動ギヤ40への伝動時、並びに、小径の第4
伝動ギヤ29から第2伝動ギヤ26R,26Lへの伝動
時の2回の伝動時に、正転動力が減速される。さらに、
従来構造のように比較的大きなスペースを必要とする伝
動用のチェーンを使用していないので、これ以外の各部
からの制約が少なくなり、第3伝動ギヤを大径のギヤに
設定することができる。又第3伝動ギヤが他の部分に制
約を与えることも少なく、第3伝動ギヤ用として特に大
きなスペースを必要とはしない。しかも、前記小径の出
力ギヤ38、およびそれと噛み合う大径の第3伝動ギヤ
40は、その小径の出力ギヤ38、および第3伝動ギヤ
40を支承するための専用の別軸を要するのではなく、
前者は第1伝動ギヤ19の支軸に、後者は逆転伝動系の
軸を兼ねる伝動軸27に支承されるものであるから、前
記エンジン出力を変速する前記変速機構から走行装置へ
の出力軸に至る伝動系で、正転減速駆動系に用いる専用
の伝動軸の使用本数を増大することなく減速段数を増加
することができる。
【0009】以上の構成によって、操向操作手段により
左右のサイドギヤを第1伝動ギヤに連係させると、第1
伝動ギヤに伝達されてくる正転動力が左右の走行装置に
伝達され、左右の走行装置が同速度で駆動されて機体は
直進する。そして、前述の状態から右又は左のサイドギ
ヤを第1伝動ギヤから離し第2伝動ギヤに連係させる
と、前記第2伝動ギヤに正転減速駆動系が接続されてい
る場合には、前述のように十分に減速された正転動力が
第2伝動ギヤに伝達されているので、この減速された正
転動力により右又は左の走行装置が低速で正転駆動され
て、左右の走行装置の駆動速度の差により機体が右又は
左に向きを変えて旋回していくのである。また、前記第
2伝動ギヤに逆転動力を接続している場合には、逆転動
力が第2伝動ギヤに伝達されているので、この逆転動力
により右又は左の走行装置が逆転駆動されて、左右の走
行装置の駆動速度の差により機体が右又は左に向きを変
えて旋回していくのである。
【0010】
【発明の効果】以上のように、逆転駆動系の変速機構
と、正転減速駆動系の変速機構とを備えたものにおい
て、旋回用として減速した正転動力を一方の走行装置に
伝達する場合に、正転減速系の動力を伝える伝動系にお
いて、伝動軸の使用本数の割に多段の減速段数を得られ
るようにして、つまり、逆転伝動系の伝動軸を正転減速
駆動系の伝動軸として使えるようにして、伝動軸本数の
増大を招くことなく、多段の減速ギヤ対を経由する伝動
構造とし得たことで、ギヤ径の極端な増大や配置スペー
スの増大も必要なしに、無理なく減速比を高められるも
のである。そして、左右の走行装置を互いに逆転伝動す
る走行形態と、これとは別に、直進用の正転動力で駆動
される他方の走行装置と減速した正転動力で駆動される
一方の走行装置において、左右の走行装置の駆動速度の
差を、エンジン出力に対する走行負荷の割合の増加も避
けながら所要のものにすることもできるので、エンジン
負荷を増大することもなく比較的硬質な圃場で能率よく
急旋回を行えるとともに、特に軟弱な地面でも確実に機
体の操向及び旋回操作が行えるようになり、作業車の操
向・旋回性を向上させることができた。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は作業車の一例であるコンバインにおいて、
走行系のミッションケース8内の構造を示しており、エ
ンジン(図外)からの動力がテンションクラッチを備え
たベルト伝動機構(図示せず)を介して、静油圧式無段
変速装置1の入力プーリー2に伝達されると共に、静油
圧式無段変速装置1の出力軸3からの動力が第1伝動軸
4を介して、機体前部の刈取部(図示せず)に伝達され
る。
【0012】第1伝動軸4からの動力は、第1ギヤ9及
び第2ギヤ10を介して第2伝動軸11に伝達される。
この第2伝動軸11にはシフトギヤ14がスプライン構
造にてスライド自在に外嵌されており、これに対する第
3伝動軸15には高速ギヤ16、中速ギヤ17及び低速
ギヤ6が固定されている。以上の構造によりシフトギヤ
14をスライド操作して、高速ギヤ16に咬合する高速
ギヤ7、中速ギヤ17又は低速ギヤ6に咬合させること
により、直進用の正転動力を高中低の3段に変速できる
のであり、この正転動力は中速ギヤ17に咬合する第1
伝動ギヤ19に伝達される。以上のようにして、シフト
ギヤ14及び高速ギヤ7等により、ギヤ変速機構13
(本発明の走行用の変速機構に相当)を構成している。
【0013】第1伝動ギヤ19を支持する支持軸20に
は右のサイドギヤ21R及び左のサイドギヤ21Lが相
対回転自在に外嵌されており、左右の車軸22の入力ギ
ヤ23が左右のサイドギヤ21R,21Lに常時咬合し
ている。これにより、右又は左のサイドギヤ21R,2
1Lを第1伝動ギヤ19に対しスライド操作し咬合・離
間させて、クローラ式の走行装置24に対して動力の伝
動及び伝動遮断操作を行うのであり、第1伝動ギヤ19
と左右のサイドギヤ21R,21Lとの間でサイドクラ
ッチ25R,25Lが構成されている。
【0014】次に、一方の走行装置24に制動を掛ける
構造について説明する。図1及び図2に示すように、支
持軸20に左右一対の第2伝動ギヤ26R,26Lが相
対回転自在にベアリング支持されると共に、第4伝動軸
27(本発明の伝動軸に相当)に後述する小径の第4伝
動ギヤ29が左右一対固定されて、この第4伝動ギヤ2
9が左右の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬合してい
る。そして、第4伝動軸27の一端に多板油圧操作式の
サイドブレーキ28が設けられている。これによって、
右のサイドギヤ21R又は左のサイドギヤ21Lを第1
伝動ギヤ19より離間させ右又は左の第2伝動ギヤ26
R,26Lに咬合させると共に、サイドブレーキ28を
入り操作することによって、一方の走行装置24に制動
を掛けることができる。そして、これが信地旋回状態で
ある。
【0015】次に、一方の走行装置24を逆転させる逆
転駆動系の変速機構を用いた伝動構造について説明す
る。図1に示すように、第3伝動軸15の高速ギヤ16
に咬合する第3ギヤ37が第4伝動軸27に相対回転自
在に外嵌されると共に、第3ギヤ37と第4伝動軸27
との間に第2油圧クラッチ30が設けられている。これ
により、右のサイドギヤ21R又は左のサイドギヤ21
Lを、前述のように右又は左の第2伝動ギヤ26R,2
6Lに咬合させた状態で第2油圧クラッチ30を入り操
作すると、高速ギヤ16からの動力が逆転状態で、且
つ、1/2に減速されて一方の走行装置24に伝達され
て行く。そして、これが超信地旋回状態である。
【0016】次に、一方の走行装置24を他方よりも低
速で正転駆動する正転減速駆動系の変速機構を用いた伝
動構造、つまり、ギヤ変速機構13からの正転動力を減
速して左右の第2伝動ギヤ26R,26Lに伝達する構
造について説明する。図1及び図2に示すように第1伝
動ギヤ19のボス部に小径の出力ギヤ38が固定される
と共に、第4伝動軸27に大径の第3伝動ギヤ40が相
対回転自在に外嵌され、第3伝動ギヤ40が出力ギヤ3
8に咬合している。そして、第3伝動ギヤ40と第4伝
動軸27との間に第1油圧クラッチ12が設けられてい
る。
【0017】これにより、右又は左のサイドギヤ21
R,21Lを右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに
咬合させた状態で第1油圧クラッチ12を入り操作する
と、第1伝動ギヤ19に伝達されてくる直進用の正転動
力が出力ギヤ38、第3伝動ギヤ40、第1油圧クラッ
チ12、第4伝動軸27、第4伝動ギヤ29及び右又は
左の第2伝動ギヤ26R,26Lを介して、十分に減速
された正転動力として一方の走行装置24に伝達されて
行く。そして、これが緩旋回状態である。
【0018】次に、左右のサイドギヤ21R,21Lの
スライド操作を行う油圧シリンダ31R,31L、サイ
ドブレーキ28、第1及び第2油圧クラッチ12,30
への作動油供給構造について説明する。図3に示すよう
にポンプ32からの作動油が第1切換弁33を介して、
左右のサイドギヤ21R,21Lに対する油圧シリンダ
31R,31Lに供給されると共に、油圧シリンダ31
R,31Lの側面からの油路34が、サイドブレーキ2
8、第1及び第2油圧クラッチ12,30に対する第2
切換弁35に接続されている。これらの第2油圧クラッ
チ12,30に対する第2切換弁35が、前記第2伝動
ギヤ26R,26L対して前記逆転系変速機構の動力を
伝達する状態と、後述する正転減速系変速機構の動力を
伝達する状態とに切り換え自在な伝動形態切り換え手段
を構成している。さらに油路34には、サイドブレーキ
28、第1及び第2油圧クラッチ12,30に対する可
変リリーフ弁36が接続されている。
【0019】次に、第1切換弁33、第2切換弁35及
び可変リリーフ弁36の操作について説明する。図3に
示すように切換レバー18の操作位置が制御装置5に入
力されており、この切換レバー18の操作位置に基づい
て電磁操作式の第2切換弁35が、制御装置5により第
1油圧クラッチ12に作動油を供給する緩旋回位置35
a,サイドブレーキ28に作動油を供給する信地旋回位
置35b、及び第2油圧クラッチ30に作動油を供給す
る超信地旋回位置35cに切換操作される。そして、操
作レバー39と第1切換弁33及び可変リリーフ弁36
とが、第1連係機構41及び第2連係機構42を介して
機械的に連係されている。
【0020】次に、操作レバー39を操作しての操向操
作について説明する。以上の構造により、切換レバー1
8を緩旋回位置に操作すると、第2切換弁35が緩旋回
位置35aに切換操作される。この状態において、操作
レバー39を中立位置Nに操作していると、第1切換前
33も中立位置に操作され左右の油圧シリンダ31R,
31Lが収縮して、左右のサイドギヤ21R,21Lが
第1伝動ギヤ19に咬合している。これにより、第1伝
動ギヤ19に伝達されてくる正転動力が左右の走行装置
24に伝達され、左右の走行装置24が同速度で駆動さ
れて機体は直進する。
【0021】次に、操作レバー39を中立位置Nから右
の第1旋回位置R1又は左の第1旋回位置L1に操作す
ると、第1切換弁33のみが操作されて油圧シリンダ3
1R又は31Lにより、右又は左の操作部46R,46
Lを介して、第1伝動ギヤ19に咬合していた右又は左
のサイドギヤ21R,21Lが第1伝動ギヤ19から離
されて、右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬合
する。この場合、可変リリーフ弁36は全開状態に在り
第1油圧クラッチ12が切り状態となっている為、右又
は左の走行装置24への伝動が断たれた状態(サイドク
ラッチ25R又は25Lの伝動遮断状態)となり、機体
は右又は左に緩やかに向きを変えていく。そして、油路
34に設けられているシーケンス弁47は、右又は左の
サイドギヤ21R,21Lが、右又は左の第2伝動ギヤ
26R,26Lに完全に咬合するのに必要な圧力を、油
圧シリンダ31R,31Lに確保する為のものである。
【0022】次に、操作レバー39を右又は左の第1旋
回位置R1,L1から右又は左の第2旋回位置R2,L
2に操作して行くと、右又は左のサイドギヤ21R,2
1Lが右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬合
し、且つ、第2切換弁35が緩旋回位置35aに操作さ
れた状態で、可変リリーフ弁36が全開状態から徐々に
閉側に操作されて行く。これにより、第1油圧クラッチ
12が作用し始めて右又は左の走行装置24が徐々に低
速で正転駆動されて行き、機体は右又は左に緩旋回して
行く。そして、操作レバー39の右又は左の第2旋回位
置R2,L2において、緩旋回速度が最大となる。
【0023】次に、切換レバー18を信地旋回位置に操
作すると、第2切換弁35が信地旋回位置35bに切換
操作される。この状態で、操作レバー39を中立位置N
に操作していると前述と同様に直進状態となるのであ
り、操作レバー39を中立位置Nから右又は左の第1旋
回位置R1,L1に操作すると、前述と同様に右又は左
のサイドクラッチ25R,25Lの伝動遮断状態が現出
する。
【0024】次に、操作レバー39を右又は左の第1旋
回位置R1,L1から右又は左の第2旋回位置R2,L
2に操作して行くと、右又は左のサイドギヤ21R,2
1Lが右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬合
し、且つ、第2切換弁35が信地旋回位置35bに操作
された状態において、前述と同様に可変リリーフ弁36
が全開状態から徐々に閉側に操作されて行く。これによ
り、サイドブレーキ28が作用し始めて右又は左の走行
装置24に徐々に制動が掛かって行き、機体は右又は左
に信地旋回して行く。そして、操作レバー39の右又は
左の第2旋回位置R2,L2においてサイドブレーキ2
8の制動力は最大となる。
【0025】次に、切換レバー18を超信地旋回位置に
操作すると、第2切換弁35が超信地旋回位置35cに
切換操作される。この状態で、操作レバー39を中立位
置Nに操作していると前述と同様に直進状態となるので
あり、操作レバー39を中立位置Nから右又は左の第1
旋回位置R1,L1に操作すると、前述と同様に右又は
左のサイドクラッチ25R,25Lの伝動遮断状態が現
出する。
【0026】次に、操作レバー39を右又は左の第1旋
回位置R1,L1から右又は左の第2旋回位置R2,L
2に操作して行くと、右又は左のサイドギヤ21R,2
1Lが右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬合
し、且つ、第2切換弁35が超信地旋回位置35cに操
作された状態で、前述と同様に可変リリーフ弁36が全
開状態から徐々に閉側に操作されて行く。これにより、
第2油圧クラッチ30が作用し始めて右又は左の走行装
置24が徐々に逆転駆動されて行き、機体は右又は左に
超信地旋回して行く。そして、操作レバー39の右又は
左の第2旋回位置R2,L2において、逆転速度が最大
となる。
【0027】以上のようなサイドクラッチ25R,25
Lの伝動遮断操作による旋回、一方の走行装置24を低
速で正転駆動する緩旋回、一方の走行装置24に制動を
掛ける信地旋回、及び一方の走行装置24を逆転駆動す
る超信地旋回において、その旋回半径はサイドクラッチ
25R,25Lの伝動遮断操作による旋回、緩旋回、信
地旋回、及び超信地旋回の順番で小さくなる。
【0028】図2に示すように緩旋回用の第1油圧クラ
ッチ12において、クラッチ入り操作用のピストン43
とケーシング44との間に、クラッチ入り操作用の作動
油を供給する油路45が設けられており、ピストン43
とケーシング44との間に作動油を供給しピストン43
で摩擦板48を押圧して、第1油圧クラッチ12を入り
操作する。そして、ケーシング44を支持するスリーブ
49と第4伝動軸27との間に油密用のOリング50、
ピストン43の外周とケーシング44との間に油密用の
Oリング51を設けている。
【0029】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行用のミッションケース内の伝動構造を示す
縦断概略正面図
【図2】第1伝動ギヤ、出力ギヤ、第3伝動ギヤ、第4
伝動ギヤ及び第2伝動ギヤ付近を示す縦断正面図
【図3】左右のサイドギヤ用の油圧シリンダ、サイドブ
レーキ、第1及び第2油圧クラッチに対する油圧回路図
【符号の説明】
13 変速機構 19 第1伝動ギヤ 21R,21L サイドギヤ 24 走行装置 26R,26L 第2伝動ギヤ 27 伝動軸 29 第4伝動ギヤ 38 出力ギヤ 40 第3伝動ギヤ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の走行装置(24)の各々に動
    力を伝達する左右一対のサイドギヤ(21R),(21
    L)に対して、第1伝動ギヤ(19)と第2伝動ギヤ
    (26R),(26L)とを配置し、 前記左右のサイドギヤ(21R),(21L)を、前記
    第1伝動ギヤ(19)または前記第2伝動ギヤ(26
    R),(26L)に各別に連係させて、左右の走行装置
    (24)に対して、前記第1伝動ギヤ(19)側または
    前記第2伝動ギヤ(26R),(26L)側からの駆動
    力を各別に伝達するように構成し、 エンジンからの前進用の正転動力を変速して前記第1伝
    動ギヤ(19)に伝達する変速機構(13)と、エンジ
    ンからの前進用の正転動力を逆転状態に変速して前記第
    2伝動ギヤ(26R),(26L)に伝達する逆転系変
    速機構とを設けると共に、 前記第1伝動ギヤ(19)と一体に回動する小径の出力
    ギヤ(38)を設け、この出力ギヤ(38)に咬合する
    大径の第3伝動ギヤ(40)を、前記逆転系変速機構の
    伝動軸(27)に支持させ、かつ、前記伝動軸(27)
    の動力を前記第2伝動ギヤ(26R),(26L)に伝
    達する小径の第4伝動ギヤ(29)を設けて、前記第1
    伝動ギヤ(19)に伝達される正転動力を減速された正
    転動力に変換して前記第2伝動ギヤ(26R),(26
    L)に伝達する正転減速系変速機構を構成し、 前記第2伝動ギヤ(26R),(26L)に対して前記
    逆転系変速機構の動力を伝達する状態と、前記正転減速
    系変速機構の動力を伝達する状態とに切り換え自在な伝
    動形態切り換え手段を設けてある 作業車の操向伝動構
    造。
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