JP2945562B2 - 作業車の旋回操作構造 - Google Patents

作業車の旋回操作構造

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JP2945562B2 JP19437193A JP19437193A JP2945562B2 JP 2945562 B2 JP2945562 B2 JP 2945562B2 JP 19437193 A JP19437193 A JP 19437193A JP 19437193 A JP19437193 A JP 19437193A JP 2945562 B2 JP2945562 B2 JP 2945562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、片側4輪の多輪式やク
ローラ式等の走行装置を左右一対備えた作業車の旋回操
作構造に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような作業車の一例として、クロ
ーラ式の走行装置を左右一対装備したコンバインがあ
り、その旋回操作構造の一例が特開平2‐45276号
公報に開示されている。このコンバインでは、一方の走
行装置への伝動を遮断するサイドクラッチ(前記公報の
第1図及び第13図中の25R,25L)、一方の走行
装置に制動を掛ける制動機構(前記公報の第1図及び第
13図中の28)、一方の走行装置に逆転動力を伝達す
る逆転機構(前記公報の第1図及び第13図中の30)
を備えている。
【0003】これにより、操作レバー(前記公報の第2
図中の39)(旋回操作具に相当)を、中立位置から例
えば右の第1操作位置(前記公報の第2図中の(右サイ
ドクラッチ切))に操作すると、サイドクラッチにより
右の走行装置への伝動が遮断されて、機体は右に向きを
変える。操作レバーを右の第2操作位置(前記公報の第
2図中の(右側制動))に操作すると、制動機構により
右の走行装置に制動が掛かり機体は右に信地旋回してい
くのであり、操作レバーを右の第3操作位置(前記公報
の第2図中の(右側逆転))に操作すると、逆転機構に
より右の走行装置が逆転駆動されて機体は右に超信地旋
回していく。この場合、サイドクラッチによる機体の向
き変更、制動機構による信地旋回及び逆転機構による超
信地旋回の順番で、機体の旋回半径が小さくなっていく
のであり、操作レバーを中立位置から右又は左に大きく
操作していくほど、機体が小さく旋回していく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の「従来の技術」
に記載の構造において、サイドクラッチによる機体の向
き変更、制動機構による信地旋回、逆転機構による超信
地旋回の順番で機体の旋回半径が小さくなっていく状態
は、一般に舗装路や乾いた圃場等のように走行抵抗が比
較的小さい条件の良い作業地を走行した場合である。
【0005】これに対して湿田等のように走行抵抗の大
きな作業地の場合では、サイドクラッチにより一方の走
行装置への伝動を遮断して機体の向きを少し変えようと
しても、地面からの大きな走行抵抗により伝動遮断側の
走行装置が停止してしまい、一方の走行装置に制動を掛
けた信地旋回と略同じ状態となって、作業者が予期して
いる状態よりも機体が大きく向きを変えてしまう状態に
なることがある。従って、「従来の技術」に記載の構造
では、走行抵抗の大きな作業地において機体の向きを少
し変えることのできる状態が無くなることがあり、旋回
操作具を中立位置から右又は左に操作していくほど、機
体が小さく旋回していくと言う状態が無くなってしまう
ことがある。本発明は作業車の旋回操作構造において、
作業地の状態に関係なく旋回操作具を中立位置から右又
は左に大きく操作していくほど、機体が小さく旋回して
いくような構成を得ることを目的としており、作業地の
状態に関係なく作業状態に適した旋回状態が得られるよ
うに構成することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の旋回操作構造において、次のように構成す
ることにある。左右一対の走行装置のうちの選択された
一方に他方よりも低速の正転動力を伝達する緩旋回機構
と、左右一対の走行装置のうちの選択された一方に制動
を掛ける制動機構と、左右一対の走行装置のうちの選択
された一方に逆転動力を伝達する逆転機構とを備え、人
為的に右又は左に操作される旋回操作具を備えて、旋回
操作具と緩旋回機構、制動機構及び逆転機構とを連係す
る連係手段を備えると共に、旋回操作具を中立位置から
右又は左に操作すると、緩旋回機構により旋回操作具の
操作側の走行装置が低速で正転駆動されて機体が緩旋回
する第1連係状態と、旋回操作具を中立位置から右又は
左に操作すると、緩旋回機構により旋回操作具の操作側
の走行装置が低速で正転駆動されて機体が緩旋回し、旋
回操作具をさらに右又は左側に操作すると、制動機構に
より旋回操作具の操作側の走行装置に制動が掛かり機体
が信地旋回する第2連係状態と、旋回操作具を中立位置
から右又は左に操作すると、制動機構により旋回操作具
の操作側の走行装置に制動が掛かり機体が信地旋回し、
旋回操作具をさらに右又は左側に操作すると、逆転機構
により旋回操作具の操作側の走行装置が逆転駆動されて
機体が超信地旋回する第3連係状態とを設定して、第
1,2,3連係状態のうちの選択された一つの状態に、
連係手段を設定する制御手段を備えてある。
【0007】
【作用】[I] 一方の走行装置への伝動を遮断しこの走行装置を自由回
転状態にするサイドクラッチに対して、緩旋回機構は一
方の走行装置を低速で正転駆動し右及び左の走行装置の
駆動速度の差により機体を旋回させるものである。従っ
て、舗装路や乾いた圃場等のように走行抵抗が小さい作
業地では、サイドクラッチによる機体の向き変更に比べ
て、緩旋回機構による緩旋回の方が旋回半径が小さくな
る。しかし、湿田のように走行抵抗の大きな作業地の場
合、「発明が解決しようとする課題」に記載のように、
サイドクラッチによる機体の向き変更は制動機構による
信地旋回と略同じような小さな旋回半径となってしまう
のに対して、緩旋回機構による緩旋回は右及び左の走行
装置を駆動しているので(旋回中心側の走行装置が低速
で正転駆動)、走行抵抗の大きな作業地でも走行抵抗の
小さな作業地と同様な旋回半径となる。
【0008】従って、走行抵抗の大きな作業地で機体の
向きを少し修正しながら機体を略直進させるような作業
の場合には、第1連係状態を選択すればよい。これによ
り、旋回操作具を左右に操作すれば操作側の走行装置が
低速で正転駆動されて、機体が向きを変え過ぎると言う
ようなことなく、緩旋回機構による緩旋回によって機体
は少しだけ確実に向きを変えていく。
【0009】[II] 走行抵抗の大きな作業地において、機体の向きを少し修
正しながら機体を略直進させ、作業地の端部で機体を旋
回させるような作業の場合には、第2連係状態を選択す
ればよい。これにより、旋回操作具を左右に操作すれば
前述と同様に、操作側の走行装置が低速で正転駆動され
て、機体が向きを変え過ぎると言うようなことなく、緩
旋回機構による緩旋回によって機体は少しだけ確実に向
きを変えていく。旋回操作具をさらに右又は左に操作す
ると、一方の走行装置に制動が掛かり機体は小さな旋回
半径で信地旋回する。この場合、旋回操作具を中立位置
から右又は左に操作していけば、緩旋回機構による緩旋
回、制動機構による信地旋回の順番で切り換わっていく
のであり、この順番で機体の旋回半径が小さくなってい
く。
【0010】[III] 次に、舗装路等のように走行抵抗の小さな作業地の場合
には、第3連係状態を選択すればよい。これにより、旋
回操作具を左右に操作すれば一方の走行装置に制動が掛
かり、機体は小さな旋回半径で信地旋回するのであり、
旋回操作具をさらに右又は左に操作すると、一方の走行
装置が逆転駆動されて、機体はさらに小さな旋回半径で
超信地旋回する。この場合、旋回操作具を中立位置から
右又は左に操作していけば、制動機構による信地旋回、
逆転機構による超信地旋回の順番で切り換わっていくの
であり、この順番で機体の旋回半径が小さくなってい
く。
【0011】
【発明の効果】請求項1の特徴によると、制動機構及び
逆転機構に加えて、一方の走行装置を低速で正転駆動す
る緩旋回機構を備えることにより、走行抵抗の大きな作
業地でも、緩旋回機構により機体の向きを少し変えると
言う操作が支障なく行えるようになって、作業車の旋回
性能を向上させることができた。この場合に、請求項1
の特徴によると、走行抵抗の小さな作業地及び走行抵抗
の大きな作業地の両方で、旋回操作具を中立位置から右
又は左に操作していくほど、機体が小さく旋回していく
と言う状態が得られる。
【0012】請求項1の特徴によると、作業地の状態や
作業状態に応じて、旋回半径の異なる3種類の形態(第
1,2,3連係状態)のうちから、適切なものを選択で
きるので、作業地の状態に関係なく作業状態に適した旋
回状態が得られるようになって、作業車の旋回性能をさ
らに向上させることができた。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 [1] 図1に示すようにクローラ式の左右一対の走行装置24
で支持された機体に、脱穀装置5を搭載し、機体の前部
に刈取部18を支持して、作業車の一例であるコンバイ
ンを構成している。図2はコンバインのミッションケー
ス8の構造を示しており、エンジン(図示せず)の動力
が、テンションクラッチを備えたベルト伝動機構(図示
せず)を介して静油圧式無段変速装置1の入力プーリー
2に伝達され、静油圧式無段変速装置1の出力軸3の動
力が、第1伝動軸4を介して図1に示す機体前部の刈取
部18に伝達される。
【0014】第1伝動軸4の動力は、第1ギヤ9及び第
2ギヤ10を介して第2伝動軸11に伝達される。第2
伝動軸11にシフトギヤ14がスプライン構造にてスラ
イド自在に外嵌されており、第3伝動軸15に高速ギヤ
16、中速ギヤ17及び低速ギヤ6が固定されている。
以上の構造によりシフトギヤ14をスライド操作し、高
速ギヤ16に咬合する高速ギヤ7、中速ギヤ17又は低
速ギヤ6に咬合させて、直進用の正転動力を高中低の3
段に変速するのであり、正転動力は中速ギヤ17に咬合
する第1伝動ギヤ19に伝達される。以上のように、シ
フトギヤ14及び高速ギヤ7等により、ギヤシフト型式
の変速装置13が構成されている。
【0015】第1伝動ギヤ19を支持する支持軸20に
右のサイドギヤ21R及び左のサイドギヤ21Lが相対
回転自在に外嵌されており、右及び左の車軸22の入力
ギヤ23が、右及び左のサイドギヤ21R,21Lに常
時咬合している。これによって、右又は左のサイドギヤ
21R,21Lを、第1伝動ギヤ19に対してスライド
操作し咬合及び離間させて、クローラ式の走行装置24
に対して動力の伝動及び伝動遮断操作を行うのであり、
第1伝動ギヤ19と右及び左のサイドギヤ21R,21
Lとの間で、右及び左のサイドクラッチ25R,25L
が構成されている。
【0016】[2] 次に、一方の走行装置24を逆転させて超信地旋回を行
う構造について説明する。図2に示すように、第3伝動
軸15の高速ギヤ16に咬合する第3ギヤ37が第4伝
動軸27に相対回転自在に外嵌されて、第3ギヤ37と
第4伝動軸27との間に、逆転クラッチ30(逆転機構
に相当)が設けられている。支持軸20の左右両端に、
右及び左の第2伝動ギヤ26R,26Lがベアリング支
持されており、第4伝動軸27の両端に固定された第4
伝動ギヤ29が、右及び左の第2伝動ギヤ26R,26
Lに咬合している。
【0017】これにより、右のサイドギヤ21R又は左
のサイドギヤ21Lを、右又は左の第2伝動ギヤ26
R,26Lに咬合させた状態で、逆転クラッチ30を入
り操作すると、高速ギヤ16の動力が逆転状態で、且
つ、1/3に減速されて一方の走行装置24に伝達され
る。この場合、他方のサイドギヤ21R,21Lは第1
伝動ギヤ19に咬合して正転駆動されているので、機体
は超信地旋回していく。
【0018】[3] 次に、一方の走行装置24に制動を掛けて信地旋回を行
う構造について説明する。図2に示すように、第4伝動
軸27の一端とミッションケース8との間に、多板式の
サイドブレーキ28(制動機構に相当)が設けられてい
る。これにより、右のサイドギヤ21R又は左のサイド
ギヤ21Lを、右又は左の第2伝動ギヤ26R,26L
に咬合させた状態で、サイドブレーキ28を入り操作す
ると、一方の走行装置24に制動が掛かる。この場合
に、他方のサイドギヤ21R,21Lは第1伝動ギヤ1
9に咬合して正転駆動されているので、機体は信地旋回
していく。
【0019】[4] 次に、一方の走行装置24を他方よりも低速で正転させ
て緩旋回を行う構造について説明する。図2に示すよう
に、第1伝動ギヤ19のボス部に小径の出力ギヤ38が
固定され、第4伝動軸27に大径の第3伝動ギヤ40が
相対回転自在に外嵌されて、第3伝動ギヤ40が出力ギ
ヤ38に咬合している。第3伝動ギヤ40と第4伝動軸
27との間に、緩旋回クラッチ12(緩旋回機構に相
当)が設けられている。
【0020】これにより、右又は左のサイドギヤ21
R,21Lを右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに
咬合させた状態で、緩旋回クラッチ12を入り操作する
と、第1伝動ギヤ19に伝達される直進用の正転動力が
出力ギヤ38、第3伝動ギヤ40、緩旋回クラッチ1
2、第4伝動軸27、第4伝動ギヤ29及び右又は左の
第2伝動ギヤ26R,26Lを介して、1/3に減速さ
れた正転動力として一方の走行装置24に伝達される。
この場合、他方のサイドギヤ21R,21Lは第1伝動
ギヤ19に咬合して所定の速度で正転駆動されているの
で、機体は右及び左の走行装置24の速度差により緩旋
回していく。
【0021】[5] 次に、右及び左のサイドギヤ21R,21Lのスライド
操作を行う油圧シリンダ31R,31L、緩旋回クラッ
チ12、サイドブレーキ28及び逆転クラッチ30への
作動油供給構造について説明する。図3に示すように、
ポンプ32からの作動油が第1切換弁33を介して、右
及び左のサイドギヤ21R,21Lに対する油圧シリン
ダ31R,31Lに供給されており、油圧シリンダ31
R,31Lの側面からの油路34に、緩旋回クラッチ1
2、サイドブレーキ28及び逆転クラッチ30への第2
切換弁35が接続されている。
【0022】第2切換弁35は電磁操作式で、緩旋回ク
ラッチ12に作動油を供給する緩旋回位置35a、サイ
ドブレーキ28に作動油を供給する信地旋回位置35
b、及び逆転クラッチ30に作動油を供給する超信地旋
回位置35cの3位置に操作自在である。第2切換弁3
5の下手側に電磁操作式の開閉弁43、サイドブレーキ
28及び逆転クラッチ30に対する可変リリーフ弁36
が接続されて、開閉弁43及び可変リリーフ弁36と並
列的に、緩旋回クラッチ12に対するリリーフ弁44が
接続されている。
【0023】機体の操縦部に左右揺動操作自在な操作レ
バー39(旋回操作具に相当)が支持されており、操作
レバー39と第1切換弁33及び可変リリーフ弁36と
が連係機構41,42により連係されている。図3に示
すように、操作レバー39は中立位置N、右及び左の第
1操作位置R1,L1、右及び左の第2操作位置R2,
L2の5位置に操作自在であり、右及び左の第2操作位
置R2,L2の位置に、操作レバー39のストッパー4
8が設けられている。右及び左の第2操作位置R2,L
2において、操作レバー39がストッパー48に押圧さ
れた際の押圧力を検出するセンサー(図示せず)が、ス
トッパー48に内蔵されており、ストッパー48の検出
値が制御装置45に入力されている。
【0024】[6] このコンバインにおいては、図3に示す操作レバー39
を中立位置Nから右又は左に操作すると、緩旋回クラッ
チ12により操作レバー39の操作側の走行装置24が
低速で正転駆動されて機体が緩旋回する第1連係状態、
操作レバー39を中立位置Nから右又は左に操作する
と、緩旋回クラッチ12により操作レバー39の操作側
の走行装置24が低速で正転駆動されて機体が緩旋回
し、操作レバー39をさらに右又は左側に操作すると、
サイドブレーキ28により操作レバー39の操作側の走
行装置24に制動が掛かり機体が信地旋回する第2連係
状態、並びに、操作レバー39を中立位置Nから右又は
左に操作すると、サイドブレーキ28により操作レバー
39の操作側の走行装置24に制動が掛かり機体が信地
旋回し、操作レバー39をさらに右又は左側に操作する
と、逆転クラッチ30により操作レバー39の操作側の
走行装置24が逆転駆動されて機体が超信地旋回する第
3連係状態の3状態を設定している。
【0025】この場合、操作レバー39を図3の右及び
左の第2操作位置R2,L2に操作した際に、操作レバ
ー39をストッパー48に押圧させる操作力の強弱で、
前述の第1,2,3連係状態のうちの一つを選択できる
ように構成しており、次のこの第1,2,3連係状態で
の旋回状態について説明する。
【0026】[7] 先ず、第1連係状態について図3及び図4に基づいて説
明する。図3に示す状態は操作レバー39を中立位置N
に操作している状態である。この状態で、第1切換弁3
3が中立位置に操作され右及び左の油圧シリンダ31
R,31Lが収縮して、右及び左のサイドギヤ21R,
21Lが第1伝動ギヤ19に咬合している。これによ
り、第1伝動ギヤ19に伝達される正転動力が右及び左
の走行装置24に伝達され、右及び左の走行装置24が
同速度で駆動されて機体は直進している。
【0027】次に、操作レバー39を中立位置Nから右
の第1操作位置R1又は左の第1操作位置L1に操作す
ると、第1切換弁33が操作されて右又は左の油圧シリ
ンダ31R,31Lにより、右又は左の操作部46を介
して、第1伝動ギヤ19に咬合していた右又は左のサイ
ドギヤ21R,21Lが、第1伝動ギヤ19から離され
て右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬合する。
【0028】この場合、制御装置45により第2切換弁
35は緩旋回位置35aに操作されているが、可変リリ
ーフ弁36が略全開状態なので、緩旋回クラッチ12が
切り状態となっており、右又は左の走行装置24への伝
動が断たれた状態(右又は左のサイドクラッチ25R,
25Lの伝動遮断状態)となって、機体は右又は左に緩
やかに向きを変えていく。油路34に設けられているシ
ーケンス弁47は、右又は左のサイドギヤ21R,21
Lが、右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに完全に
咬合するのに必要な圧力を、油圧シリンダ31R,31
Lに確保する為のものである。
【0029】次に、操作レバー39を右又は左の第1操
作位置R1,L1から、右又は左の第2操作位置R2,
L2に操作すると、第2切換弁35が緩旋回位置35a
に操作され、右又は左のサイドギヤ21R,21Lが右
又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに咬合した状態
で、制御装置45により開閉弁43が閉操作される。こ
れにより、油路34の圧力が急上昇して緩旋回クラッチ
12が素早く入り操作される。これにより、右又は左の
走行装置24が低速で正転駆動されて、機体は右又は左
に緩旋回していく。この場合、操作レバー39の右又は
左の第2操作位置R2,L2への操作により、連係機構
42の作用で可変リリーフ弁36が閉側に操作されるの
であるが、開閉弁43が閉操作されているので、可変リ
リーフ弁36は緩旋回クラッチ12に対して作用してい
ない。
【0030】[8] 次に、第2連係状態について図3及び図4に基づいて説
明する。操作レバー39を中立位置Nに操作している
と、前述と同様に直進状態となるのであり、操作レバー
39を中立位置Nから右又は左の第1操作位置R1,L
1に操作すると、前述と同様に右又は左のサイドクラッ
チ25R,25Lの伝動遮断状態となる。操作レバー3
9を右又は左の第2操作位置R2,L2に操作すると、
前述と同様に緩旋回クラッチ12が素早く入り操作され
て、右又は左への緩旋回が行われる。
【0031】次に操作レバー39を右又は左の第2操作
位置R2,L2に操作した状態において、操作レバー3
9を右又は左の第2操作位置R2,L2からさらに右又
は左側に操作しようとして、操作レバー39をストッパ
ー48にある程度の操作力(中)で押圧すると、ストッ
パー48に内蔵されるセンサーの検出値に基づいて、制
御装置45により開閉弁43が開位置に操作され、第2
切換弁35が信地旋回位置35bに操作される。操作レ
バー39の右又は左の第2操作位置R2,L2への操作
により、連係機構42の作用で可変リリーフ弁36が既
に閉側に操作されている。
【0032】これにより、右又は左のサイドギヤ21
R,21Lが右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに
咬合し、且つ、第2切換弁35が信地旋回位置35bに
操作された状態で、可変リリーフ弁36が閉側に操作さ
れた状態となって、サイドブレーキ28が作用して右又
は左の走行装置24に制動が掛かり、機体は右又は左に
信地旋回していく。
【0033】[9] 次に、第3連係状態について図3及び図4に基づいて説
明する。操作レバー39を中立位置Nに操作している
と、前述と同様に直進状態となるのであり、操作レバー
39を中立位置Nから右又は左の第1操作位置R1,L
1に操作すると、前述と同様に右又は左のサイドクラッ
チ25R,25Lの伝動遮断状態となる。操作レバー3
9を右又は左の第2操作位置R2,L2に操作し、操作
レバー39をストッパー48にある程度の操作力(中)
で押圧すると、前述のようにサイドブレーキ28により
右又は左の走行装置24に制動が掛かり、機体は右又は
左に信地旋回していく。
【0034】次に操作レバー39を右又は左の第2操作
位置R2,L2に操作した状態において、操作レバー3
9を右又は左の第2操作位置R2,L2からさらに右又
は左側に操作しようとして、操作レバー39をストッパ
ー48にさらに強い操作力(強)で押圧すると、ストッ
パー48に内蔵されるセンサーの検出値に基づいて、制
御装置45により開閉弁43が開位置に操作された状態
で、第2切換弁35が超信地旋回位置35cに操作され
る。操作レバー39の右又は左の第2操作位置R2,L
2への操作により、連係機構42の作用で可変リリーフ
弁36が既に閉側に操作されている。
【0035】これにより、右又は左のサイドギヤ21
R,21Lが右又は左の第2伝動ギヤ26R,26Lに
咬合し、且つ、第2切換弁35が超信地旋回位置35c
に操作された状態で、可変リリーフ弁36が閉側に操作
された状態となって、逆転クラッチ30により逆転動力
が右又は左の走行装置24に伝達されて、機体は右又は
左に超信地旋回していく。
【0036】前述のようにして緩旋回、信地旋回及び超
信地旋回を行うと走行装置24のクローラベルト49の
内側に土の塊が入り込んでくる。この場合、図1,5,
6に示すように、平面視で三角屋根型の泥よけ板50を
トラックフレーム51の横軸芯P1周りに上下揺動自在
に支持しており、クローラベルト49の内側に入り込ん
でくる土の塊を外に押し出すように構成している。
【0037】[別実施例] 図3及び図4に示す実施例を、図7及び図8に示すよう
に構成してもよい。図7及び図8に示す構成では、操作
レバー39は中立位置N、右及び左の第1操作位置R
1,L1、右及び左の第2操作位置R2,L2、右及び
左の第3操作位置R3,L3の7位置に操作自在であ
る。図3に示す操作レバー39のストッパー48を設け
ずに、第1,2,3連係状態の選択スイッチ52が備え
られている。
【0038】これにより、図7及び図8に示すように選
択スイッチ52を第1連係位置に操作して第1連係状態
を選択している場合、操作レバー39を中立位置Nに操
作していると直進状態となるのであり、操作レバー39
を中立位置Nから右又は左の第1操作位置R1,L1に
操作すると、右又は左のサイドクラッチ25R,25L
の伝動遮断状態となる。操作レバー39を右又は左の第
2操作位置R2,L2に操作すると、緩旋回クラッチ1
2が素早く入り操作されて緩旋回が行われるのであり、
操作レバー39を右又は左の第3操作位置R3,L3に
操作しても、緩旋回状態が維持される。
【0039】次に選択スイッチ52を第2連係位置に操
作して第2連係状態を選択している場合、操作レバー3
9を中立位置Nに操作していると直進状態となるのであ
り、操作レバー39を中立位置Nから右又は左の第1操
作位置R1,L1に操作すると、右又は左のサイドクラ
ッチ25R,25Lの伝動遮断状態となる。操作レバー
39を右又は左の第2操作位置R2,L2に操作する
と、緩旋回クラッチ12が素早く入り操作されて右又は
左への緩旋回が行われるのであり、操作レバー39を右
又は左の第3操作位置R3,L3に操作すると、サイド
ブレーキ28による右又は左への信地旋回が行われる。
【0040】この場合、操作レバー39の右又は左の第
2操作位置R2,L2から第3操作位置R3,L3への
操作量に応じて、可変リリーフ弁36の閉側への操作量
を変更操作することができる。これにより、第2操作位
置R2,L2と第3操作位置R3,L3との間で、サイ
ドブレーキ28の制動力を任意に変更操作することがで
きるのであり、第3操作位置R3,L3においてサイド
ブレーキ28の制動力が最大となる。
【0041】次に選択スイッチ52を第3連係位置に操
作して第3連係状態を選択している場合、操作レバー3
9を中立位置Nに操作していると直進状態となるのであ
り、操作レバー39を中立位置Nから右又は左の第1操
作位置R1,L1に操作すると、右又は左のサイドクラ
ッチ25R,25Lの伝動遮断状態となる。操作レバー
39を右又は左の第2操作位置R2,L2に操作する
と、サイドブレーキ28による右又は左への信地旋回が
行われるのであり、操作レバー39を右又は左の第3操
作位置R3,L3に操作すると、逆転クラッチ30によ
る右又は左への超信地旋回が行われる。
【0042】この場合、前述と同様に操作レバー39の
右又は左の第1操作位置R1,L1から第2操作位置R
2,L2への操作量に応じて、可変リリーフ弁36の閉
側への操作量を変更操作することができる。これによ
り、第1操作位置R1,L1と第2操作位置R2,L2
との間で、サイドブレーキ28の制動力を任意に変更操
作することができるのであり、第2操作位置R2,L2
においてサイドブレーキ28の制動力が最大となる。操
作レバー39の第2操作位置R2,L2と第3操作位置
R3,L3との間においても、可変リリーフ弁36によ
り同様に逆転クラッチ30の伝動トルクを任意に変更操
作することができるのであり、第3操作位置R3,L3
において逆転クラッチ30の伝動トルクが最大となる。
【0043】図7及び図8に示す構成において選択スイ
ッチ52を省略し、図2に示す変速装置13を高速位置
(シフトギヤ14を高速ギヤ7に咬合)に操作すると、
第1連係状態が選択され、中速位置(シフトギヤ14を
中速ギヤ17に咬合)に操作すると第2連係状態が選択
され、低速位置(シフトギヤ14を低速ギヤ6に咬合)
に操作すると第3連係状態が選択されるように構成して
もよい。
【0044】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】ミッションケースの伝動構造を示す概略図
【図3】右及び左のサイドギヤの油圧シリンダ、第1切
換弁、第2切換弁及び可変リリーフ弁等の油圧回路図
【図4】操作レバーの操作位置と第1,2,3連係状態
との関係を示す図
【図5】クローラ式の走行装置の横断平面図
【図6】クローラ式の走行装置の縦断正面図
【図7】別実施例における右及び左のサイドギヤの油圧
シリンダ、第1切換弁、第2切換弁及び可変リリーフ弁
等の油圧回路図
【図8】別実施例における操作レバーの操作位置と第
1,2,3連係状態との関係を示す図
【符号の説明】
12 緩旋回機構 24 走行装置 28 制動機構 30 逆転機構 39 旋回操作具 N 中立位置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の走行装置(24)のうちの選
    択された一方に他方よりも低速の正転動力を伝達する緩
    旋回機構(12)と、前記左右一対の走行装置(24)
    のうちの選択された一方に制動を掛ける制動機構(2
    8)と、前記左右一対の走行装置(24)のうちの選択
    された一方に逆転動力を伝達する逆転機構(30)とを
    備え、 人為的に右又は左に操作される旋回操作具(39)を備
    えて、前記旋回操作具(39)と前記緩旋回機構(1
    2)、制動機構(28)及び逆転機構(30)とを連係
    する連係手段を備えると共に、 前記旋回操作具(39)を中立位置(N)から右又は左
    に操作すると、前記緩旋回機構(12)により旋回操作
    具(39)の操作側の走行装置(24)が低速で正転駆
    動されて機体が緩旋回する第1連係状態と、 前記旋回操作具(39)を中立位置(N)から右又は左
    に操作すると、前記緩旋回機構(12)により旋回操作
    具(39)の操作側の走行装置(24)が低速で正転駆
    動されて機体が緩旋回し、前記旋回操作具(39)をさ
    らに右又は左側に操作すると、前記制動機構(28)に
    より旋回操作具(39)の操作側の走行装置(24)に
    制動が掛かり機体が信地旋回する第2連係状態と、 前記旋回操作具(39)を中立位置(N)から右又は左
    に操作すると、前記制動機構(28)により旋回操作具
    (39)の操作側の走行装置(24)に制動が掛かり機
    体が信地旋回し、前記旋回操作具(39)をさらに右又
    は左側に操作すると、前記逆転機構(30)により旋回
    操作具(39)の操作側の走行装置(24)が逆転駆動
    されて機体が超信地旋回する第3連係状態とを設定し
    て、 前記第1,2,3連係状態のうちの選択された一つの状
    態に、前記連係手段を設定する制御手段を備えてある作
    業車の旋回操作構造。
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