JP3541159B2 - 農作業機の操向装置 - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60YINDEXING SCHEME RELATING TO ASPECTS CROSS-CUTTING VEHICLE TECHNOLOGY
    • B60Y2300/00Purposes or special features of road vehicle drive control systems
    • B60Y2300/02Control of vehicle driving stability

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右一対のクローラ型の走行装置を備えた農作業機の操向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記操向装置としては、例えば、特開平7−47973号公報に開示されているように、左右一対のクローラ型の走行装置のそれぞれにサイドクラッチを装備するとともに、サイドクラッチが切られた一方の走行装置を、サイドクラッチが切られていない他方の走行装置の作動方向と同方向で、その作動速度より低速で駆動する緩旋回駆動手段と、サイドクラッチが切られた一方の走行装置を制動する急旋回駆動手段としての制動機構とを備え、ステアリング操作具が、中立位置から左右一方へ外れた第1操作域に操作されると、一方の走行装置のサイドクラッチを切り、引き続く第2操作域に操作されると、サイドクラッチの切られた走行装置を緩旋回駆動手段によって減速駆動し、更に、引き続く第3操作域に操作されると、サイドクラッチの切られた走行装置を制動機構によって制動するように、ステアリング操作具とサイドクラッチ、緩旋回駆動手段、および、制動手段とを連係したものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記操向装置は、ステアリング操作具の操作量が大きくなるに連れて、その旋回機能が次第に高くなり、ステアリング操作量に対応した機体旋回を行うことができ、操作性に優れたものであるが、第1操作域の旋回モードから第2操作域の旋回モードに移行する際に、サイドクラッチを構成するサイドクラッチギヤがクラッチ切り位置から更にシフトされてサイドギヤに軸心方向から咬合して、一気に減速駆動状態に切り換わるようになっているので、サイドクラッチギヤがサイドギヤに咬合する衝撃や咬合音が発生するとともに、機体旋回に軽いショックを伴うがことがあった。
【0004】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、ステアリング操作量に対応した機体旋回を行うことができるとともに、微妙で円滑な機体操向を行うことのできる農作業機の操向装置を提供することを主たる目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用および効果〕
【0006】
(構成) 請求項1に係る発明の農作業機の操向装置は、左右一対のクローラ型の走行装置のそれぞれにサイドクラッチが装備されるとともに、サイドクラッチが切られた一方の走行装置を減速、あるいは、制動、もしくは、逆転駆動する旋回用伝動手段が備えられ、ステアリング操作具が、中立位置から左右一方へ操作されると、先ず、一方の走行装置のサイドクラッチが切られ、引き続きステアリング操作具が同方向への操作されると、サイドクラッチの切られた走行装置と前記旋回用伝動手段とを旋回用クラッチを介して連動連結するよう構成した農作業機の操向装置において、前記旋回用クラッチを摩擦式クラッチに構成するとともに、サイドクラッチの入り切りに拘わらず走行装置に低トルクを常時伝達するスリップ可能な低トルク伝達手段を装備してあることを特徴とする。
【0007】
(作用) 上記構成によると、ステアリング操作具を中立位置から左右一方へ操作することで、先ず、一方のサイドクラッチが切られ、サイドクラッチが切られた側の走行装置は自由状態となる。この場合、サイドクラッチが切られた側の走行装置には低トルク伝達手段を介して低トルクが伝達されるので、従来のように、一方の走行装置がサイドクラッチが切られたとたんに走行負荷によって急に停止してしまうようなことはなく、低トルク駆動力を受ける一方の走行装置の低トルク駆動力と、サイドクラッチが切られない他方の走行装置との駆動力との差によって機体は緩やかに旋回する。
【0008】
また、引き続きステアリング操作具を同方向に大きく操作すると、サイドクラッチの切られた走行装置が旋回用伝動手段に連動連結され、サイドクラッチの切られた走行装置は、減速駆動、あるいは、制動、もしくは、逆転駆動され、機体は速度差をもって駆動される左右の走行装置によって確実に旋回されてゆく。
【0009】
この場合、サイドクラッチが切られた片駆動による旋回モードから速度差をもった両駆動による旋回モードへの切り換わりは、旋回用クラッチが入れられることによるが、この旋回用クラッチの入り作動は多板摩擦式によるので、かみ合い式のクラッチに比較して衝撃なく滑らかに行われる。
【0010】
また、ステアリング操作具を中立に戻して直進に復帰する時も、サイドクラッチの切られた走行装置には低トルクが伝達されているので、サイドクラッチが咬合式のものであっても、駆動側と従動側との速度差の少ない状態での咬合が行われる。
【0011】
(効果) 従って、請求項1に係る発明によると、ステアリング操作量に対応した機体旋回を行うことができるとともに、サイドクラッチの切られた走行装置に途切れのないトルク伝達を行って、衝撃のない微妙で円滑な機体操向を行うことのでき、一層操作性の優れたものにすることができた。また、機体旋回後、直進に復帰する際も、滑らかなサイドクラッチ入りが期待できる。
【0012】
〔請求項2に係る発明の構成、作用および効果〕
【0013】
(構成) 請求項2に係る発明の農作業機の操向装置は、請求項1の発明において、前記旋回用クラッチに前記低トルク伝達手段を装備してある。
【0014】
(作用) 上記構成によると、例えば、ステアリング操作具を中立位置から右方へ操作することで、先ず、右側のサイドクラッチが切られるのであるが、この場合、サイドクラッチが切られていない左側の旋回用クラッチにおいては左側の低トルク伝達手段が機能し、左側の走行装置への動力の一部が左側の旋回用クラッチに左側の低トルク伝達手段を介して逆伝達される。ここで、左右の旋回用クラッチの駆動側は左右いずれの走行装置に対して並列関係にあって互いに連動連結されているので、上記のように左側の旋回用クラッチに左側の低トルク伝達手段を介して逆伝達された動力は、右側の旋回用クラッチにまで回り込み伝達され、この回り込み伝達された動力が、右側の旋回用クラッチに装備された低トルク伝達手段を介してクラッチ切られる右側の走行装置に伝達される。
【0015】
従って、一方の走行装置がサイドクラッチが切られたとたんに走行負荷によって急に停止してしまうようなことはなく、低トルク駆動力を受ける一方の走行装置の低トルク駆動力と、サイドクラッチが切られない他方の走行装置との駆動力との差によって機体は緩やかに旋回する。
【0016】
(効果) 従って、請求項2に係る発明によると、サイドクラッチが切られない側の走行装置への動力を、旋回用クラッチとこれに装備した低トルク伝達手段を介して、サイドクラッチが切られる側の走行装置に回り込み伝達することになるので、低トルク動力の回り込み伝達経路が本来装備される伝動系を利用したものとなり、構造簡単に請求項1の発明の機能を発揮させることができ、実用上の利便性が高いものとなる。
【0017】
〔請求項3に係る発明の構成、作用および効果〕
【0018】
(構成) 請求項3に係る発明の農作業機の操向装置は、請求項1または2記載の発明において、前記サイドクラッチを、変速動力を左右の前記走行装置に分配するセンターギヤと、これの両側に咬合離脱可能に配備された左右一対のサイドクラッチギヤとから構成するとともに、前記サイドクラッチギヤを圧油供給油によってクラッチ切り方向にシフト操作されるよう構成し、かつ、前記旋回用クラッチを圧油供給によってクラッチ入り操作される油圧式のクラッチで構成し、サイドクラッチに供給された圧油が絞り流路部分を介して旋回用クラッチに供給されるよう構成してある。
【0019】
(作用) 上記構成によると、圧油の供給によって一方のサイドクラッチギヤがシフトされてて一方のサイドクラッチ切り作動した時点では旋回用クラッチには未だ圧油が供給されず、その後、サイドクラッチに供給された圧油の一部が絞り流路部分を介して旋回用クラッチに徐々に供給されて、旋回用クラッチが緩慢にクラッチ入り作動し、サイドクラッチの切られた一方の走行装置が旋回用伝動手段に連動連結されて、減速駆動、あるいは、制動、もしくは、逆転駆動され、機体は速度差をもって駆動される左右の走行装置によって確実に旋回されてゆく。
【0020】
(効果) 従って、請求項3に係る発明によると、サイドクラッチ切り作動後の旋回用クラッチのクラッチ入り作動が円滑に行われることになり、請求項1または2の上記効果をもたらすとともに、一層クラッチ入り切りショックの少ない円滑な機体操向を実現できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明を適用した農作業機の一例であるコンバインの右側面図が示されている。このコンバインは、左右一対のクローラ型の走行装置1L,1Rを備えた走行機体2の前部に、刈取り前処理部3を昇降自在に連結するとともに、機体上に、脱穀装置4、穀粒タンク5、エンジン6、操縦部7、などを搭載した構造となっている。
【0022】
以下、前記走行装置1L,1Rの伝動構造を図2、図3、および、図4に基づいて説明するが、説明における左右方向の記述は機体の左右方向に基づいており、正面から見たこれらの図における左右方向とは逆の関係となっている。
【0023】
前記エンジン6の動力は、前後進の切換えが可能な主変速装置としての静油圧式無段変速装置(HST)8に伝達され、その変速出力がミッションケース9に伝達される。ミッションケース9に入力された動力は、ギヤG1 ,G2 を介して第1軸10に伝達された後、ギヤG3 ,G4 を介して副変速機構11に伝達される。また、第1軸10からケース外に取り出された動力のうち、正転動力のみがワンウエイクラッチOCを介して前記刈取り前処理部3に伝達される。なお、前記静油圧式無段変速装置8は、操縦部7に備えた主変速レバー29によって操作される。
【0024】
前記副変速機構11は、コンスタントメッシュ式に3段のギヤ変速を行うものであり、第2軸12に遊嵌装着した小径ギヤG5 ,中径ギヤG6 ,大径ギヤG7 を、第3軸13に固着したギヤG8 ,G9 ,G10にそれぞれ常時咬合させ、前記第2軸12上に配備した2つのシフトスリーブS1 ,S2 をシフトすることで、3組の常噛みギヤ対のいずれか一組を用いて、第2軸12から第3軸13への変速伝動を行うよう構成されている。
【0025】
つまり、図6、図7に示すように、前記シフトスリーブS1 ,S2 は、ミッションケース内に水平支架した支軸14に沿って摺動移動するシフター15に備えられた一対のシフトフォーク15a,15bにそれぞれ係合支されており、シフター15の摺動変位に伴って両シフトスリーブS1 ,S2 が、同時に同方向にシフト操作されるようになっている。そして、ミッションケース9に前後に貫通装着した変速操作軸16の先端には、前記シフター15に係合する操作アーム16aが備えられており、操縦部7に備えた副変速レバー30を操作して変速操作軸16を回動することで、シフター15を左右に摺動操作するよう構成されている。
【0026】
ここで、前記シフトスリーブS1 は、シフト範囲の全域において第2軸12に直接スプライン咬合されているのに対して、前記シフトスリーブS2 は、ギヤG6 のボス部、第2軸12にスプライン外嵌したスプラインカラー17、および、ギヤG7 のボス部に亘ってシフト可能となており、以下のようにして3段の変速が行われる。
【0027】
シフター15が低速「L」位置にある時には、図8に示すように、シフトスリーブS1 はギヤG5 のボス部と第2軸12に亘って咬合するとともに、シフトスリーブS2 は、ギヤG6 のボス部にのみ外嵌支持された状態となり、第2軸12の動力は、シフトスリーブS1 ,ギヤG5 ,G8 を介して第3軸13に低速で伝達される。また、シフター15が中速「M」位置にある時には、図9に示すように、シフトスリーブS1 は第2軸12にのみ支持されるとともに、シフトスリーブS2 は、ギヤG6 のボス部とスプラインカラー17に亘って外嵌咬合された状態となり、第2軸12の動力は、スプラインカラー17,シフトスリーブS2 ,ギヤG6 ,G9 を介して第3軸13に中速で伝達される。また、シフター15が中立「N」位置にある時には、図10に示すように、シフトスリーブS1 は第2軸12にのみ支持されるとともに、シフトスリーブS2 は、スプラインカラー17にのみ外嵌支持された状態となり、第2軸12から第3軸13へのの動力伝達は遮断される。また、シフター15が高速「H」位置にある時には、図11に示すように、シフトスリーブS1 は第2軸12にのみ支持されるとともに、シフトスリーブS2 は、ギヤG7 のボス部とスプラインカラー17に亘って外嵌咬合された状態となり、第2軸12の動力は、スプラインカラー17,シフトスリーブS2 ,ギヤG7 ,G10を介して第3軸13に高速で伝達される。
【0028】
なお、図7に示すように、前記シフター15は、ボールデテント18によって、倒伏穀稈の収穫用速度である低速「L」、標準的な収穫用速度である中速「M」、中立「N」、および、移動用速度である高速「H」において位置保持することができるようになっている。
【0029】
上記のようにして前記第3軸13に伝達された動力は、中央のギヤG9 を介して第4軸19のセンターギヤG11に伝達された後、左右のサイドクラッチ20L,20R、車軸ギヤ21L,21R、および、車軸22L,22Rを介して左右の走行装置1L,1Rに伝達される。
【0030】
図4に示すように、前記サイドクラッチ20L,20Rは、第4軸19に遊嵌されるとともに車軸ギヤ21L,21Rに常時咬合されたサイドクラッチギヤ23L,23Rをシフトして、前記センターギヤG11の中心内歯に側方から咬合離脱させることで、センターギヤG11から車軸22L,22Rへの動力伝達を断続するよう構成されたものであり、前記サイドクラッチギヤ23L,23Rをシフトする手段が以下のように構成されている。
【0031】
前記第4軸19は、中央部位が大径の段付き軸に構成されるとともに、サイドクラッチギヤ23L,23Rは、この第4軸19の大径部と小径部とに亘って外嵌する段付きの内径を備えており、互いの段差部の間が油室g,hとなっている。そして、常時は、バネ24L,24RによってセンターギヤG11側にスライド付勢されてクラッチ入り位置に保持され、第4軸19の内部に穿設された油路a,bを介して油室g,hに圧油が供給されて各サイドクラッチギヤ23L,23Rがバネ24L,24Rに抗して限界までシフトされると、センターギヤG11から外れてクラッチ切り状態がもたらされるようになっている。また、サイドクラッチギヤ23L,23Rがクラッチ切り位置までシフトされると、圧油供給用の前記油路a,bが、第4軸19の内部に穿設された油路dに連通されるようになっている。
【0032】
また、前記サイドクラッチギヤ23L,23Rは、センターギヤG11との咬合が外れたクラッチ切り位置に到達した後、第4軸19の両端部位に遊嵌装着された操向用サイドギヤ25L,25Rに、多板式の旋回用クラッチ90L,90Rを介して連結可能となっている。
【0033】
図5に示すように、前記旋回用クラッチ90L,90Rは、サイドクラッチギヤ23L,23Rに一体回転可能に連設された大径のクラッチケース91L,91Rにピストン92L,92Rを内嵌装着するとともに、操向用サイドギヤ25L,25Rから延出されたスプラインボス部93L,93Rと前記クラッチケース91L,91Rとの間に摩擦板94L,94R群を積層して介在した構造となっており、通常はバネ95L,95Rによってピストン92L,92Rをクラッチ切り側に付勢し、クラッチケース91L,91R内の油室i,jに圧油を供給してピストン92L,92Rをバネ95L,95Rに抗して変位させ、摩擦板94L,94R群を圧接することで、操向用サイドギヤ25L,25Rからサイドクラッチギヤ23L,23Rへの動力伝達を行うように構成されている。
【0034】
ここで、旋回用クラッチ90L,90Rのピストン92L,92Rを作動させる油室i,jは、サイドクラッチギヤ23L,23Rを作動させる油室g,hに、ギヤ内に穿設した連通油路k,mを介して連通接続されるとともに、この連通油路k,mには絞り流路部分p,qが備えられている。
【0035】
さらに、旋回用クラッチ90L,90Rの内部には、ピストン92L,92Rをクラッチ入り側に押圧するバネ100L,100Rが周方向複数箇所に組み込まれており、ピストン92L,92Rを適度に軽く摩擦伝動部位に押し付けて、操向用サイドギヤ25L,25Rからクラッチケース91L,91Rに低トルクの回転動力が常に伝達されるよう構成されている。
【0036】
また、前記操向用サイドギヤ25L,25Rは、第5軸26の両端部位に固着されたギヤ27L,27Rに咬合されるとともに、第5軸26に遊嵌したギヤG13が、前記センターギヤG11の側部に連設された小径のギヤG12に咬合されて減速連動されている。
【0037】
前記ギヤG13と第5軸26との間には、緩旋回を司る多板式のクラッチCが装備されている。このクラッチCは、常時は内装したバネ31によってピストン32が後退復帰されて、クラッチ切り状態に維持され、第5軸26の内部に穿設された油路cを介して圧油が供給されることで、ピストン32がバネ31に抗して変位されてクラッチ入り状態に切換えられるようになっている。
【0038】
また、ミッションケース9の右側面に取り付けられたサイドカバー33に、第5軸26の一端が軸受け支承されるとともに、このサイドカバー33に、信地旋回を司る多板式の制動機構Bが装備されている。この制動機構Bは、リング状のピストン34が油圧の印加によってケース内方へ進出して、押圧プレート35を内装バネ36に抗して押圧変位させることで、第5軸26に摩擦制動作用が付加され、油圧の印加が解除されて押圧プレート35が内装バネ36によって復帰後退することで、制動が解除されるようになっており、前記ピストン34は、サイドカバー33の外側面に取り付けた油圧ブロック37に組み込まれている。
【0039】
図12に、前記サイドクラッチ20L,20R、旋回用クラッチ90L,90R、クラッチC、および、制動機構Bを操作する操向用の油圧回路図および制御系統図が示されている。図において、V1 は、前記サイドクラッチ20L,20Rのサイドクラッチギヤ23L,23Rを択一的にシフト操作するための操向切換え弁であって、ミッションケース9の外側に配備したソレノイドSL1 によって中立、および、正逆の3位置が選択される。V2 は、前記クラッチCあるいは制動機構Bのいずれかに圧油を選択供給して旋回モードを切換えるモード切換え弁であって、通常はクラッチCへの圧油供給位置に付勢され、ミッションケース9の外側に配備したソレノイドSL2 によって制動機構Bへの圧油供給位置に切換えられるようになっている。
【0040】
また、図12中のV3 は、前記第4軸19の内部に形成された油路dに接続されたシーケンス弁であり、その作動圧は、サイドクラッチ20L,20Rのサイドクラッチギヤ23L,23Rをクラッチ切り位置までシフトしてバネ24とバランスさせる圧に設定されている。そして、このシーケンス弁V3 の下手側に可変リリーフ弁V4 が接続されて、作動油タンクを兼用するミッションケース9に連通されるとともに、シーケンス弁V3 と可変リリーフ弁V4 との間から分岐した油路eが前記モード切換え弁V2 の一次側に接続されている。
【0041】
前記操向切換え弁V1 を操作するソレノイドSL1 、および、モード切換え弁V2 を操作するソレノイドSL2 は、操縦部7のハンドル塔41に備えたステアリング操作具としてのステアリングレバー42に、制御装置43を介して電気的に連係されるとともに、前記可変リリーフ弁V4 は、ステアリングレバー42に機械的に連係されている。
【0042】
図13,図14に示すように、ハンドル塔41の上部右側(運転者から見て)に取り付けたブラケット44に支軸45が前後向き支点x周りに回動指導自在に貫通装着されるとともに、この支軸45の後端に連設した支点金具46に、前記ステアリングレバー42が横向き支点y周り揺動可能に装着されて、ステアリングレバー42が十字揺動可能に構成されている。そして、前記支点金具46からは棒材をL形に屈曲してなる第1操作アーム47が突設されるとともに、前記支軸45の前端部近くからは板材の第2操作アーム48が突設され、第1操作アーム47は、ハンドル塔41に取付けられたポテンショメータ49に以下のように連係されて、ステアリングレバー42の操作位置が電気的に検出されるようになっている。
【0043】
つまり、前記ポテンショメータ49の操作レバー49aは、前記第1操作アーム47に側方から常に接当するよう、内装したバネによって図13中時計方向に回動付勢されており、第1操作アーム47が中立位置nから左右いずれの方向に操作されても、接当状態を維持しながら操作レバー49aが第1操作アーム47に追従して回動することで、ステアリングレバー42の操作位置がポテンショメータ49の出力変化として連続的に検出され、その検出信号が制御装置43に入力されるようになっている。
【0044】
また、前記第2操作アーム48は、前記可変リリーフ弁V4 を操作するレリーズワイヤ50に以下のように連携されている。つまり、前記支軸45には、一対の作動アーム51,52が遊嵌装備され、両作動アーム51,52はねじりバネ53によって互いに接近する方向に揺動付勢されて、ブラケット44に設けた固定ピン54を挟むように接当支持されている。そして、一方の作動アーム51の遊端部には、レリーズワイヤ50におけるアウタワイヤ50aの端部が連結支持されるとともに、他方の作動アーム52遊端部には、レリーズワイヤ50におけるインナワイヤ50bの端部が連結支持されている。また、ステアリングレバー42によって前後向き支点x周りに揺動される第2操作アーム48の遊端部に設けた操作ピン48aが、両作動アーム51,52の間に設置されている。
【0045】
上記構成によると、例えば図13において、ステアリングレバー42を中立nから右旋回方向(図では左方)に揺動操作すると、第2操作アーム48が図中反時計方向に揺動され、操作ピン48aが一方の作動アーム51を反時計方向に接当揺動させる。この時、他方の作動アーム52は固定ピン54との接当によって反時計方向への揺動が阻止されているので、レリーズワイヤ50のインナワイヤ50bが相対的にアウタワイヤ50aから引き出される。また、逆に、ステアリングレバー42を中立nから左旋回方向(図では右方)に揺動操作すると、第2操作アーム48が図中時計方向に揺動され、操作ピン48aが他方の作動アーム52を時計方向に接当揺動させる。この時、一方の作動アーム51は固定ピン54との接当によって時計方向への揺動が阻止されているので、レリーズワイヤ50のインナワイヤ50bがアウタワイヤ50aから引き出される。つまり、ステアリングレバー42を中立nから左旋回方向あるいは右旋回方向のいずれに揺動操作しても、その操作量に応じてレリーズワイヤ50のインナワイヤ50bが引き出し操作され、そのワイヤ引き出し量が大きくなるほど前記可変リリーフ弁V4 の作動圧が高くなるように連係されている。
【0046】
操向切換え弁V1 とシーケンス弁V3 は前記油圧ブロック37に組込まれるとともに、前記モード切換え弁V2 と可変リリーフ弁V4 は前記サイドカバー33に組込まれ、油圧ブロック37およびサイドカバー33の内部に形成された油路を介して互いに連通接続されて、図11に示す油圧回路が形成されている。以下に、操向切換え弁V1 ,モード切換え弁V2 、および、可変リリーフ弁V4 の操作構造を図15〜図18に基づいて詳細に説明する。
【0047】
図15〜図17に示すように、前記操向切換え弁V1 は、油圧ブロック37の上部に前後方向に摺動自在に装着したスプール61を、支軸62を介して外部から揺動される操作アーム63に係合して摺動操作するよう構成されており、支軸62の外端に装着したレバー64に前記ソレノイドSL1 が連動連結されている。
【0048】
上記構成によると、ステアリングレバー42が中立nにある時、ソレノイドSL1 は非通電状態にあって、スプール61は復帰バネ65よって中立に保持されており、ポンプポートPから供給された圧油はドレン流路Dを経てミッションケース9に戻される。ステアリングレバー42が左旋回方向に操作されると、これがポテンショメータ49で検出されてソレノイドSL1 が押し駆動され、スプール61が図15中の左方向に摺動操作され、ポンプポートPから供給された圧油は油路aを介して左旋回用のサイドクラッチ20Lに供給される。また、ステアリングレバー42が右旋回方向に操作されると、これがポテンショメータ49で検出されてソレノイドSL1 が引き駆動され、スプール61が図15中の右方向に摺動操作され、ポンプポートPから供給された圧油は油路bを介して右旋回用のサイドクラッチ20Rに供給されるようになっている。
【0049】
図4,図18に示すように、前記モード切換え弁V2 は、サイドカバー33の上部に前後方向に摺動自在に装着したスプール66を、支軸67を介して外部から揺動される操作アーム68で接当押圧して、バネ69に抗して摺動操作するよう構成されており、支軸67の外端に装着したレバー70に前記ソレノイドSL2 が連動連結されている。
【0050】
この構成によると、ソレノイドSL2 が非通電状態にある時には、スプール66は図17に示す位置にあり、シーケンス弁V3 の下手側の油路eはクラッチCに到る油路cに連通されている。そして、ソレノイドSL2 が通電駆動されて引き作動すると、レバー70が図18中反時計方向に揺動され、スプール66がバネ69に抗して切換えられ、前記油路eが制動機構Bに到る油路fに連通されるようになっている。
【0051】
図18中に示すように、前記可変リリーフ弁V4 は、サイドカバー33の上部に前後方向に移動可能に組み込まれたポペット71と、このポペット71を弁座72に付勢押圧して、前記油路eのドレン流路Dへの連通を遮断するバネ73と、このバネ73の後端を支持するバネ受け部材74とからなり、このバネ受け部材74を、前記支軸67に外嵌装着した筒状の支軸75を介して外部から揺動される操作アーム76で接当押圧して摺動変位させることで、リリーフ圧を調節することが可能に構成されており、支軸75の外端に装着したレバー77に前記レリーズワイヤ50のインナーワイヤ50bが連動連結されている。また、前記レバー77は、操作アーム76をバネ受け部材74から離反させる方向にねじりバネ78によって揺動付勢されており、図に示すように、付勢揺動限界では操作アーム76がサイドカバー33の内面に接当し、この時の可変リリーフ弁V4 のリリーフ圧はほぼ零となっている。そして、前述のように、ステアリングレバー42が左右に揺動されてレリーズワイヤ50のインナーワイヤ50bが引き操作されると、操作アーム76が図18中、反時計方向に揺動操作されてバネ受け部材74が押し込み変位され、ステアリングレバー42の揺動量が大きくなってワイヤ引き量が大きくなるに連れて、可変リリーフ弁V4 のリリーフ圧が次第に高くなるようになっている。
【0052】
なお、十字操作可能な前記ステアリングレバー42の前後揺動によって、前記刈取り前処理部3の昇降が行われるようになっている。すなわち、図13,図14に示すように、前記横向き支点yの延長線上の左右には、ステアリングレバー42の前後揺動を検出するポテンショメータあるいはスイッチなどからなるセンサ81と、ステアリングレバー42を前後揺動方向の中立nに付勢するねじりバネ82が配備されており、ステアリングレバー42が中立nより前方へ揺動されたことがセンサ81で検出されると、前記刈取り前処理部3を下降作動させ、後方へ揺動されたことがセンサ81で検出されると、前記刈取り前処理部3を上昇作動させるように、センサ81と刈取り前処理部3の図示しない駆動昇降機構とが連係されている。
【0053】
また、図2中の83は、前記第3軸13の端部に作用するよう配備された、停止および駐車用のブレーキであり、操縦部7の足元に備えられたペダル84の踏み込み操作によって、エンジン6から静油圧式無段変速装置8への伝動系に配備された図示しない主クラッチが切り操作されるとともに、前記ブレーキ83が制動操作される。また、ペダル84を踏み込み位置に係止保持しておくことで、駐車ブレーキをかけることができるようになっている。
【0054】
本発明に係る操向装置は以上のように構成されており、以下、その操向作動について説明する。
【0055】
前記ステアリングレバー42が中立nにある時には、サイドクラッチ20L,20Rは共にクラッチ入り状態にあり、左右のクローラ走行装置1L,1Rは同速で駆動され、機体は直進走行する。
【0056】
ステアリングレバー42が中立nから左右方向の一方、例えば右方の第1操作域Rcに揺動操作されると、これがポテンショメータ49で検出されてソレノイドSL1 が通電駆動されて、操向切換え弁V1 が右旋回位置に切換えられ、圧油が油路bを介して油室hに供給されてサイドクラッチギヤ23Rがクラッチ切り位置までシフトされ、右側のサイドクラッチ20Rが切られる。このため、右側のクローラ走行装置1Rだけが遊転状態となり、左側のクローラ走行装置1Lのみの駆動により機体は右方向に緩やかに旋回してゆく。
【0057】
この場合、サイドクラッチ23Lが切られていない左側の旋回用クラッチ90Lにおいてはバネ100Lを介した低トルク伝達が行われて、サイドクラッチギヤ23Lの動力の一部が操向用サイドギヤ25Lに伝達され、これがギヤ27L、第5軸26、ギヤ27R、および、操向用サイドギヤ25Rを経て右側の旋回用クラッチ90Rにまで回り込み伝達されてる。そして、この回り込み動力がバネ100Rを介した軽い摩擦伝動によって、クラッチ切り位置にあるサイドクラッチギヤ23Rに伝達され、右側のクローラ走行装置1Rは低トルクの動力伝達を受けることになる。従って、右側のクローラ走行装置1Rは、左側走行装置1Lの動力から取出した低トルクの動力伝達を受けながらサイドクラッチ23Rが切り操作されることになり、サイドクラッチ23Rが切られて主動力の伝達が遮断されたとたんにクローラ走行装置1Rが走行負荷によって完全に停止してしまうようなことはなく、サイドクラッチ23Rの切り作動に伴うショックが緩和される。
【0058】
また、右側のサイドクラッチ20Rが切られると、その後、油室hの圧油が連通油路mを介して右側の旋回用クラッチ90Rの油室jにも供給されて、旋回用クラッチ90Rが入れられることになるが、ステアリングレバー42が第1操作域Rcにある間は、可変リリーフ弁V4 の作動圧が未だ低いために、モード切換え弁V2 を介して圧油供給を受ける状態にあるクラッチCはクラッチ入り作動することはなく、操向用サイドギヤ25Rは駆動されていない。従ってこの状態では、旋回用クラッチ90Rは入り操作されるが機体操向には関与しないことになる。
【0059】
ステアリングレバー42が第2操作域Rsにまで操作されると、可変リーフ弁V4 のリリーフ圧がシーケンス弁V3 の作動圧を超えた大きさとなり、高い圧油が油路eおよび油路cを介してクラッチCに供給され、クラッチCが入り操作されて操向用サイドギヤ25Rが所定の低速で駆動される。従って、この操向用サイドギヤ25Rの低速動力がクラッチ切り位置にあるサイドクラッチ20Rに旋回用クラッチ90Rを介して伝達され、右側のクローラ走行装置1Rは所定の比率で減速された低速状態で駆動され、左右クローラ走行1R,1Lの駆動速度差に基づいて機体は右方向に緩やかにかつ確実に旋回してゆく。
【0060】
この場合、中立nにあるステアリングレバー42を一気に第2操作域Rsにまで操作すると、上記のように、右側サイドクラッチ20Rが切られるとともに速やかにクラッチCが入り作動し、かつ、右側の旋回用クラッチ90Rもクラッチ入り作動するのであるが、右側サイドクラッチ20Rにおける油室hの圧油は、絞り流路部分qを有する連通油路mを介して旋回用クラッチ90Rにおける大きい断面積の油室jに除々に供給されるので、旋回用クラッチ90Rのクラッチ入り作動は緩慢かつ滑らかに行われる。従って、クラッチCを介して操向用サイドギヤ25Rに伝達された動力は衝撃なくサイドクラッチギヤ23Rに伝達されることになり、右側のクローラ走行装置1Rは滑らかに減速駆動状態になる。
【0061】
ここで、前記クラッチCに印加される油圧は、可変リリーフ弁V4 によって制限されているので、第2操作域Rs内のステアリングレバー42が中立n側に近いほどクラッチCに印加される油圧は低く、クラッチCを介して伝達されるトルクは小さく、第2操作域Rs内のステアリングレバー42が中立nから離れるほど、クラッチCに印加される油圧も高くなり、クラッチCを介して右側のクローラ走行装置1Rに伝達されるトルクは次第に大きくなる。そして、ついにはクラッチCは完全に繋がって、右側のクローラ走行装置1Rは所定の比率で減速された低速状態で駆動されることになる。
【0062】
ステアリングレバー42が第2操作域Rsを超えて第3操作域Rbにまで操作されると、これがポテンショメータ49で検出されてソレノイドSL2 が通電駆動されて、モード切換え弁V2 が切換えられ、油路eが油路fにつながって圧油が制動機構Bに供給されるとともに、油路cがドレン流路Dに連通されてクラッチCが切られる。この場合、ステアリングレバー42が大きく操作されていることで、前記リリーフ圧が既に高くなっているので、制動機構Bによって第5軸26は制動され、第5軸26に連動連結されている右側のクローラ走行装置1Rは制動停止された状態で、左側のクローラ走行装置1Lのみが駆動され、機体は右方向に急旋回(信地旋回)する。
【0063】
また、機体操向状態からステアリングレバー42を中立nに戻すと、切られていた右側のサイドクラッチ23Rが入り作動して、再び直進状態に復帰するのであるが、この場合、右側の旋回用クラッチ旋回用クラッチ90Rにおいては低トルク伝達が行われて、右側サイドクラッチギヤ23Rは少し回転しているので、センターギヤG11とサイドクラッチギヤ23Rとの速度差が、サイドクラッチギヤ23Rが停止してしまっている場合より小さくなり、咬合不良をもたらすことなく円滑にサイドクラッチギヤ23RがセンターギヤG11に再咬合する。
【0064】
なお、言うまでもないが、ステアリングレバー42が左旋回方向に操作される場合も上記と同様に、第1操作域Lcでは、左側のサイドクラッチ20Lのみを切っての緩やかな左旋回が行われ、第2操作域Lsでは、クラッチCを入り操作して左側のクローラ走行装置1Lを減速駆動しての左旋回が行われ、また、第3操作域Lbでは、左側のクローラ走行装置1Lを制動しての左方への急旋回が行われる。
【0065】
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0066】
(1)サイドクラッチギヤ23L,23Rに低トルクを伝達する低トルク伝達手段としては、上記のように、サイドクラッチが切られていない側の走行装置に伝達される動力を、左右の旋回用クラッチ90L,90Rを介して回り込み伝達する他に、別途に装備した専用の伝動系からの動力を、スリップ可能なクラッチなどを介して低トルク動力を伝達するように構成することも可能である。
【0067】
(2)上記実施形態では、左右揺動自在なステアリングレバー42をステアリング操作具としているが、回転操作するステアリングハンドルをステアリング操作具として利用することもできる。
【0068】
(3)前記サイドクラッチ20L,20Rのサイドクラッチギヤ23L,23Rを一対のシフトフォークで外部からシフト操作するように構成してもよい。この場合、そのシフトフォークをそれぞれ外装した油圧シリンダで操作するように構成することもできる。
【0069】
(4)第3操作域Lb,Rbを、サイドクラッチの切られた側の走行装置を、減速逆転駆動する超信地旋回モードにして実施することもできる。
【0070】
(5)第3操作域Lb,Rbを、上記のようにサイドクラッチの切られた側の走行装置を制動するブレーキ旋回モードにするとともに、第3操作域Lb,Rbの更に外側に、サイドクラッチの切られた側の走行装置を減速逆転駆動する超信地旋回モードの第4操作域を設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン全体の右側面図
【図2】走行用ミッションケースの伝動構造をしめす正面図
【図3】ミッションケースの上半部を示す縦断正面図
【図4】ミッションケースの下半部を示す縦断正面図
【図5】サイドクラッチ周辺の拡大した縦断正面図
【図6】副変速機構の操作構造を示す側面図
【図7】副変速機構を操作するシフターの縦断正面図
【図8】副変速機構を低速に切換えた状態を示す要部の縦断正面図
【図9】副変速機構を中速に切換えた状態を示す要部の縦断正面図
【図10】副変速機構を中立に切換えた状態を示す要部の縦断正面図
【図11】副変速機構を高速に切換えた状態を示す要部の縦断正面図
【図12】操向用の油圧回路と制御系の構成図
【図13】ステアリング操作部の正面図
【図14】ステアリング操作部の側面図
【図15】操向用制御部を示す側面図
【図16】操向切換え弁の周辺を示す縦断側面図
【図17】操向切換え弁の操作部を示す正面図
【図18】モード切換え弁および可変リリーフ弁の周辺を示す縦断側面図
【符号の説明】
1L,1R 走行装置
20L,20R サイドクラッチ
23L,23R サイドクラッチギヤ
42 ステアリング操作具
90L,90R 旋回用クラッチ
k,m 連通油路
p,q 絞り流路部分

Claims (3)

  1. 左右一対のクローラ型の走行装置のそれぞれにサイドクラッチが装備されるとともに、サイドクラッチが切られた一方の走行装置を減速、あるいは、制動、もしくは、逆転駆動する旋回用伝動手段が備えられ、ステアリング操作具が、中立位置から左右一方へ操作されると、先ず、一方の走行装置のサイドクラッチが切られ、引き続きステアリング操作具が同方向への操作されると、サイドクラッチの切られた走行装置と前記旋回用伝動手段とを旋回用クラッチを介して連動連結するよう構成した農作業機の操向装置において、
    前記旋回用クラッチを摩擦式クラッチに構成するとともに、サイドクラッチの入り切りに拘わらず走行装置に低トルクを常時伝達するスリップ可能な低トルク伝達手段を装備してあることを特徴とする農作業機の操向装置。
  2. 前記旋回用クラッチに前記低トルク伝達手段を装備してある請求項1記載の農作業機の操向装置。
  3. 前記サイドクラッチを、変速動力を左右の前記走行装置に分配するセンターギヤと、これの両側に咬合離脱可能に配備された左右一対のサイドクラッチギヤとから構成するとともに、前記サイドクラッチギヤを圧油供給油によってクラッチ切り方向にシフト操作されるよう構成し、かつ、前記旋回用クラッチを圧油供給によってクラッチ入り操作される油圧式のクラッチで構成し、サイドクラッチに供給された圧油が絞り流路部分を介して旋回用クラッチに供給されるよう構成してある請求項2記載の農作業機の操向装置。
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