JP3636581B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入り付勢されたベルトテンション式の走行クラッチを走行クラッチペダルの踏み込み作動に伴って付勢力に抗して切り作動させるように走行クラッチペダルと走行クラッチのテンションアームとをリンク機構を介して連動させてあるコンバインなどの作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の作業機では、走行クラッチペダルとテンションアームとを遊びなくリンク機構を介して連動させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、上記従来の技術によるときは、エンジン振動に起因した伝動ベルトのテンション変動に伴うテンションアームの揺動がリンク機構を介して走行クラッチペダルに伝達されて、走行クラッチペダル及びその走行クラッチペダルが取り付けられている機体フレームが振動するという欠点があった。
【0004】
本発明の目的は、エンジン振動に起因した走行クラッチペダル及び機体フレームの振動を防止する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本第1発明の特徴、作用、効果は次の通りである。
【0006】
〔特徴〕
入り付勢されたベルトテンション式の走行クラッチを走行クラッチペダルの踏み込み作動に伴って付勢力に抗して切り作動させるように走行クラッチペダルと走行クラッチのテンションアームとをリンク機構を介して連動させてある作業機であって、前記走行クラッチペダルとリンク機構とのピン連動部又はリンク機構中のピン連動部若しくはリンク機構とテンションアームとのピン連動部に位置するピン孔を、ピンをその長手方向の中央に位置させて走行クラッチペダルが踏み込み開始位置に位置する状態でのテンションアームの設定範囲内での独立した揺動を許容する長孔に形成し、前記走行クラッチペダルの踏み込み作動を許容する状態で走行クラッチペダルを踏み込み開始位置に保持するペダル保持手段を設けるとともに、前記リンク機構に前記ピン孔の長孔長手方向に伸縮並びに固定自在な伸縮リンクを備え、この伸縮リンクの一端を走行クラッチペダル、リンク機構中のリンクまたはテンションアームに対して相対揺動自在に枢支し、前記伸縮リンクの他端に前記ピンに係合する前記ピン孔を形成してこの伸縮リンクの長さを調整することにより、走行クラッチペダルが踏み込み開始位置に位置しかつ前記テンションアームがクラッチ入り姿勢にある状態において前記ピンが前記ピン孔の長手方向の中央に位置するように調整できるように構成してある点にある。
【0007】
〔作用〕
本発明者は、図10に示すように、前記のようにピン孔83を長孔に形成し、このピン孔83に挿通するピン81を介して連結する部材90,91間にそれら両者の相対移動に摩擦抵抗を付与するゴム座がねなどの摩擦部材92を介装することにより、摩擦抵抗に抗したピン孔83に対するピン81の移動でテンションアームの振動が走行クラッチペダルに伝達されることを抑制して、テンションアームの振動に起因した走行クラッチペダルの振動を抑制するようにした技術を先に開発した。
しかし、この技術によるときは、テンションアームに連動する部材と走行クラッチペダルに連動する部材とが摩擦部材を介して摩擦連動しているから、テンションアームの振動が走行クラッチペダルに伝達されることを確実に防止することができなかった。
【0008】
上記の技術に対して、本第1発明によるときは、ピン孔を長孔にすることにより走行クラッチペダルが踏み込み開始位置に位置する状態でのテンションアームの設定範囲内での独立した揺動を許容するようにする一方、ペダル保持手段を設けて走行クラッチペダルの踏み込み作動を許容する状態で走行クラッチペダルを踏み込み開始位置に保持するようにしてあって、走行クラッチペダルが踏み込み開始位置に位置しかつ走行クラッチが入りにある状態では、テンションアームの振動に伴いピンをピン孔内で移動させることでテンションアームと走行クラッチペダルとの連動を確実に断つようにしてあるから、テンションアームの振動が走行クラッチペダルに伝達されることを確実に防止することができる。
そして、本第1発明の伸縮リンクは、伸縮並びに固定自在なものであって、伸縮することで長さを調整して固定することにより、走行クラッチペダルが踏み込み開始位置に位置しかつテンションアームがクラッチ入り姿勢にある状態においてピンがピン孔の長手方向の中央に位置するように調整できるようになっている。このようにピン孔とピンとの位置関係を調整することにより、上記のようにテンションアームの振動が走行クラッチペダルに伝達されることを確実に防止することができるものである。
【0009】
〔効果〕
従って、本第1発明によれば、テンションアームの振動に起因した走行クラッチペダルの振動及び機体フレームの振動を確実に防止できるようになった。
【0010】
請求項2に係る本第2発明の特徴、作用、効果は次の通りである。
【0011】
〔特徴〕
上記本第1発明の特徴において、前記ペダル保持手段を構成するに、変速レバーに連動して第1軸芯周りに揺動するデテントプレートを設け、このデテントプレートのうち前記変速レバーが各変速操作位置に位置するときに設定箇所に対応する箇所のそれぞれに凹部を形成し、前記第1軸芯と平行な第2軸芯周りでの揺動により前記凹部のうち設定箇所に対応位置するものに対して係合部材を係脱させるデテントアームを設け、このデテントアームを係合方向に揺動付勢するスプリングを設け、前記走行クラッチペダルの踏み込み作動に連動して前記デテントアームを付勢力に抗して離脱方向に揺動させるとともにデテントプレートを低速姿勢に揺動させて維持する手段を設けてある点にある。
【0012】
〔作用〕
本第2発明によるときは、デテントプレートに形成の凹部に係合部材をスプリングによる付勢力で弾性係合させることにより、変速レバーを各変速操作位置に保持するのであって、走行クラッチペダルが踏み込み操作されたとき、係合部材を凹部に対して係脱させるデテントアームを付勢力に抗して離脱方向に揺動させるとともにデテントプレートを低速姿勢に揺動させて維持するようにしてあるから、高速走行から走行クラッチペダルを踏み込み操作して走行停止した後の再発進時、変速レバーを人為的に低速位置に操作しなくても、低速走行での再発進を保証でき、高速再発進を確実に防止することができる。
【0013】
そして、そのような低速発進を保証できるという優れた発進性能を得るための構成要素であるスプリングで走行クラッチペダルを踏み込み開始位置に付勢してペダル保持手段を構成してあるから、発進性能向上のための構成との間でスプリングを兼用できる。
【0014】
〔効果〕
従って、本第2発明によれば、発進性能を向上でき、しかも、スプリングの兼用化による構造の簡素化及びコストダウンを図ることができるようになった。
【0015】
【発明の実施の形態】
作業機の一例であるコンバインは、図1に示すように、クローラ式の走行装置1を備えた機体フレーム2に脱穀部3と操縦部4とを搭載し、前記機体フレーム2の前部に刈取部5を昇降操作自在に連結して構成されている。
【0016】
前記操縦部4には、図2にも示すように、運転座席4Aとそれの横側に配置した操作パネル4Bとが設けられており、操縦部4の足元部には、走行クラッチペダル6が配置されている。前記運転座席4Aの下方にはエンジン7が搭載され、操作パネル4Bには、変速レバーであるところの主変速レバー8と副変速レバー9と刈取変速レバー10とアクセルレバー11とが設けられている。
【0017】
図3に示すように、前記走行装置1は左右一対設けられており、前記エンジン7から走行装置1への伝動系は、左右の走行装置1を駆動する左右一対の出力軸12を備えたミッションケース13を設け、そのミッションケース13に、ベルトテンション式の走行クラッチ14を介してエンジン7からの動力が伝達される入力軸15を設け、ミッションケース13内に、入力軸15からの入力を高低二段に切り換えるギア式の副変速装置16と、この副変速装置16からの動力を前進三段・後進一段に切り換える主変速装置17と、この主変速装置17からの動力を出力軸12に各別に伝達する左右一対の操向クラッチブレーキ18を設けて構成されている。
すなわち、伝動系は、副変速装置16の動作と主変速装置17の動作の組み合わせにより、前進六段・後進二段の走行変速を実現し、左右の操向クラッチブレーキ18をともに入り状態に切り換えることにより、直進状態を実現し、左右一方の操向クラッチブレーキ18をクラッチ切り状態にすることにより、切った側を旋回内側とする緩旋回を実現し、左右一方の操向クラッチブレーキをクラッチ切りブレーキ状態にすることにより、切った側を旋回内側とする急旋回を実現するように構成されている。
【0018】
前記副変速装置16は、図2に示すように、前記副変速レバー9が低速位置Lにあるとき低速変速状態に切り換わり、副変速レバー9が中立位置Nにあるとき変速中立状態に切り換わり、副変速レバー9が高速位置Hにあるとき高速変速状態に切り換わるように副変速レバー9に連動している。
【0019】
前記主変速装置17は、図2,図3に示すように、前記主変速レバー8が前進1速操作位置F1にあるとき変速用油圧バルブ19を前進1速状態に切り換えて前進1速伝達用の前進1速クラッチC1を入り作動させることによりこの入り作動した前進1速クラッチC1を介して副変速装置16の動力を操向クラッチブレーキ18に伝達させる前進1速状態に切り換わり、前記主変速レバー8が前進2速操作位置F2にあるとき変速用油圧バルブ19を前進2速状態に切り換えて前進2速伝達用の前進2速クラッチC2を入り作動させることによりこの入り作動した前進2速クラッチC2を介して副変速装置16の動力を操向クラッチブレーキ18に伝達させる前進2速状態に切り換わり、前記主変速レバー8が前進3速操作位置F3にあるとき変速用油圧バルブ19を前進3速状態に切り換えて前進3速伝達用の前進3速クラッチC3を入り作動させることによりこの入り作動した前進3速クラッチC3を介して副変速装置16の動力を操向クラッチブレーキ18に伝達させる前進3速状態に切り換わり、前記主変速レバー8が後進操作位置Rにあるとき変速用油圧バルブ19を後進状態に切り換えて後進伝達用の後進クラッチC4を入り作動させることによりこの入り作動した後進クラッチC4を介して副変速装置16の動力を操向クラッチブレーキ18に伝達させる後進状態に切り換わるものである。
【0020】
前記操向クラッチブレーキ18は、図3に示すように、クラッチ入り位置・クラッチ切り位置・クラッチ切りブレーキ位置の三位置に切り換え操作されるシフタ20を備えており、シフタ20がクラッチ入り位置にあるとき、クラッチ部18Cを入り作動させてクラッチ入り状態となり、シフタ20がクラッチ切り位置にあるとき、クラッチ部18Cを切り作動させてクラッチ切り状態となり、シフタ20がクラッチ切りブレーキ位置にあるとき、クラッチ部18Cを切り作動させるとともに、湿式多板ブレーキ利用のブレーキ部18Bを制動作動させてクラッチ切り・ブレーキ状態となるものである。そして、一方の操向クラッチブレーキ18は、図2にも示すように、前記走行クラッチペダル6の踏み込み切り操作に連動してブレーキ部18Bをブレーキ作動させるブレーキ操作機構21を備えている。
【0021】
そして、前記主変速装置17に対する変速操作装置は、図4及び図5に詳しく示すように、主変速レバー8を各変速操作位置、つまり、前進1速操作位置F1・前進2速操作位置F2・前進3速操作位置F3・変速中立操作位置N・後進操作位置Rのそれぞれに維持するためのデテント22と、前記走行クラッチペダル6の踏み込み作動(走行クラッチ切り作動)に連動して前記デテント22による主変速レバー8の位置保持を解除するとともに、主変速レバー8を低速位置に強制操作する低速操作手段とを設けて構成されている。
【0022】
前記デテント22は、主変速レバー8に連動して第1軸芯P1周りに揺動する、詳しくは、主変速レバー8が固着されていて主変速レバー8と第1軸芯P1周りに一体に揺動するデテントプレート30を設け、このデテントプレート30のうち主変速レバー8が各変速操作位置に操作位置するときに設定箇所に対応する箇所のそれぞれに凹部31を形成し、前記第1軸芯P1と平行な第2軸芯P2周りでの揺動により前記凹部31のうち設定箇所に対応位置する凹部31に対して遊転ローラからなる係合部材32を係脱させるデテントアーム33を設け、このデテントアーム33を係合方向に揺動付勢するスプリング34を設けて構成されている。
すなわち、凹部31に係合部材32を弾性係合させることにより、主変速レバー8の手動操作を許容する状態でその主変速レバー8を各変速操作位置に維持するように構成されている。具体的には、凹部31のうち変速中立維持用凹部N3に係合部材32を弾性係合させることにより、主変速レバー8を変速中立操作位置Nに保持し、前進1速維持用凹部F13に係合部材32を弾性係合させることにより、主変速レバー8を前進1速操作位置F1に保持し、前進2速維持用凹部F23に係合部材32を弾性係合させることにより、主変速レバー8を前進2速操作位置F2に保持し、前進3速維持用凹部F33に係合部材32を弾性係合させることにより、主変速レバー8を前進3速操作位置F3に保持し、後進維持用凹部R3に係合部材32を弾性係合させることにより、主変速レバー8を後進操作位置Rに保持するように構成されている。
【0023】
前記凹部31は、デテントプレート30に第1軸芯P1周りに沿う姿勢に形成した長孔35のうち内側の円弧縁に形成されている。
【0024】
前記低速操作手段は、図2、図6の(イ)(ロ)、図8に示すように、前記走行クラッチペダル6の踏み込み作動、つまり、走行クラッチ14の切り作動に連動して前記デテントアーム33をスプリング34の付勢力に抗して凹部31から離脱させる方向に揺動させる連動ワイヤ40を設け、前記デテントプレート30に、離脱方向に揺動するデテントアーム33に付設のカムフォロア41に押圧されることでデテントプレート30を低速姿勢に揺動させてその姿勢に維持するカム面42を形成して構成されている。詳述すると、低速位置は、前進1速操作位置F1であって、カム面42は、主変速レバー8が前進2速操作位置F2及び前進3速操作位置F3に維持されている場合に作用するようになっている。
【0025】
また、前記カムフォロア41は、係合部材32をもって兼用構成されており、カム面42は、前記長孔35のうち外側の円弧縁に形成されている。
【0026】
かつ、カム面42は、係合部材32を係合させてデテントプレート30を低速姿勢である前進1速姿勢に維持する姿勢維持部42Aに近づくほど係合部材32から受ける姿勢維持部42A側への分力が小さくなる湾曲面に形成されており、図7の(イ)(ロ)に示すように、このカム面42の姿勢維持部42Aに連なる箇所には、変速中立状態での走行クラッチペダル6の踏み込み作動に伴って変速中立維持用凹部N3から離脱した係合部材32を係合させて主変速レバー8を変速中立操作位置Nに維持する第2変速中立維持用凹部43が形成され、この第2変速中立維持状凹部43に連なる箇所には、後進状態での走行クラッチペダル6の踏み込み作動に伴って後進維持用凹部R3から離脱した係合部材32を係合させて主変速レバー8を後進操作位置Rに維持する第2後進維持用凹部44が形成されている。
【0027】
かつ、前記低速操作手段は、前記走行クラッチ14が切り作動している状態での係合部材32の姿勢維持部42Aと第2変速中立維持用凹部43との間での乗り越え及び、第2変速中立維持用凹部43と第2後進維持用凹部44との間での乗り越えを許容する、つまり、走行クラッチ14が切り作動している状態での主変速レバー8の変速中立操作位置Nと前進1速操作位置F1との間での操作動及び変速中立操作位置Nと後進操作位置Rとの間での操作動を許容するレバー変速許容手段を備えている。
【0028】
前記レバー変速許容手段は、図4及び図6の(イ)(ロ)、図7の(イ)(ロ)、図8に示すように、連動ワイヤ40とデテントアーム33との間に、前記スプリング34よりも弾性力が強いストローク吸収用スプリング50を介装して構成されている。つまり、走行クラッチペダル6が踏み込み作動している状態での主変速レバー8の揺動に伴いストローク吸収用スプリング50が伸びることにより、デテントアーム33の姿勢維持部42A・第2変速中立維持用凹部43・第2後進維持用凹部44から係合部材32を離脱させる方向への揺動を許容して前記の乗り越えを許容するように構成されており、前記ストローク吸収用スプリング50は、走行クラッチペダル6が踏み込み開始位置に位置して走行クラッチ14が切り作動している状態ではいわば剛体として作用することにより、所期のデテント機能を阻害することがない。
【0029】
また、前記ミッションケース13には、図3に示すように、入力軸15から動力が伝達されるとともに、前記刈取変速レバー9で操作される刈取変速装置60が内装されており、この出力軸61から刈取部5に動力を伝達するように構成されている。
【0030】
そして、図8,図9に示すように、前記走行クラッチ14は、エンジン7の出力軸7aに出力プーリ14Aを装着し、前記ミッションケース13の入力軸15に入力プーリ14Bを装着し、これら出力プーリ14Aと入力プーリ14Bとにわたって伝動ベルト14Cを巻回し、軸芯P3周りでの揺動により伝動ベルト14Cにテンションを付与して伝動ベルト14Cを伝動状態にするクラッチ入り姿勢とテンション付与を解除して伝動ベルト14Cを非伝動状態にするクラッチ切り姿勢とに切り換え自在なテンションアーム14Dを設け、このテンションアーム14Dをクラッチ入り姿勢に揺動付勢するクラッチスプリング14Eを設けて構成されている。つまり、走行クラッチ14は入り付勢されている。
この走行クラッチ14と前記走行クラッチペダル6とは、走行クラッチペダル6の踏み込み作動に伴って走行クラッチ14を付勢に抗して切り作動させるようにリンク機構80を介して連動されている。
【0031】
前記リンク機構80は、図8,図9に示すように、走行クラッチペダル6に一体連設した作動アーム6aに長手方向の一端においてピン81を介して枢支連結するとともに、テンションアーム14Dに一体連設した被動アーム14dに長手方向の他端においてピン81を介して枢支連結するリンク82を設けて構成されている。
【0032】
そして、前記作動アーム6aとリンク82とのピン連動部に位置する作動アーム6aのピン孔83を、ピン81をその長手方向の中央に位置させて走行クラッチペダル6が踏み込み開始位置pに位置する状態でのテンションアーム14Dの設定範囲内での独立した揺動を許容する長孔に形成し、前記走行クラッチペダル6の踏み込み作動を許容する状態で走行クラッチペダル6を踏み込み開始位置pに保持するペダル保持手段を設けて、走行クラッチペダル6が踏み込み開始位置pに位置する状態ではテンションアーム14Dの振動が走行クラッチペダル6に伝達されないようにしてある。
【0033】
前記ペダル保持手段は、前記デテント22と低速操作手段とから構成されている。つまり、スプリング34により走行クラッチペダル6を踏み込み開始位置pに付勢するように構成されている。
前記リンク82は、伸縮並びに固定自在な伸縮リンクで構成するものであって、伸縮することで長さを調整することにより、走行クラッチペダル6が踏み込み開始位置pに位置
しかつテンションアーム14Dがクラッチ入り姿勢にある状態においてピン81がピン孔83の長手方向の中央に位置するように調整できるようになっている。
【0034】
前記走行クラッチペダル6には、図2及び図8に示すように、手動操作レバー70が固着されており、走行クラッチペダル6を踏み込み切り作動させた状態でこの手動操作レバー70を固定部に係止することにより、その走行クラッチペダル6を踏み込み作動状態に維持するように構成されている。従って、駐車する場合には、走行クラッチペダル6を手動操作レバー70を介して踏み込み切り操作状態に維持することにより、操向クラッチブレーキ18がブレーキ操作機構21を介して制動状態となり、駐車時におけるブレーキ状態が確保される。なお、ブレーキ操作機構21は左右一方の操向クラッチブレーキ18にのみ作用するものであるが、両操向クラッチブレーキ18をともにクラッチ入り状態にしておくことで両者が連動するから、左右の走行装置1が制動状態になることになる。
【0035】
〔別実施形態〕
上記実施の形態では、デテント22のスプリング34を用いて、走行クラッチペダル6を踏み込み開始位置pに付勢してその走行クラッチペダル6を踏み込み開始位置pに保持するようにしたが、走行クラッチペダル6を踏み込み開始位置pに付勢する専用のスプリングを設けて走行クラッチペダル6を踏み込み開始位置pに保持するようにしても良い。
【0036】
上記実施の形態では、リンク82、つまり、リンク機構80と走行クラッチペダル6とのピン連動部に位置するピン孔83を長孔に形成したが、リンク機構80とテンションアーム14Dとのピン連動部に位置するピン孔83を長孔に形成して実施しても良く、また、リンク機構80が複数のリンクをピン連動させてあるものである場合には、リンク機構80中のピン連動部に位置するピン孔83を長孔に形成して実施しても良い。
【0037】
上記実施の形態ではコンバインへの適用例を示したが、本発明は各種の作業機に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの側面図
【図2】 操作部の側面図
【図3】 伝動系を示す概略図
【図4】 デテントを示す切り欠き側面図
【図5】 操作部の切り欠き正面図
【図6】 中立復帰動作を示すデテントの切り欠き側面図
【図7】 強制操作動作を示すデテントの切り欠き側面図
【図8】 走行クラッチ操作装置の切り欠き側面図
【図9】 走行クラッチ操作装置の縦断背面図
【図10】 比較例を示す走行クラッチ装置の横断平面図と切り欠き側面図
【符号の説明】
6 走行クラッチペダル
8 変速レバー
14 走行クラッチ
14D テンションアーム
30 デテントプレート
31 凹部
32 係合部材
33 デテントアーム
34 スプリング
80 リンク機構
81 ピン
83 ピン孔
P1 第1軸芯
P2 第2軸芯
Claims (2)
- 入り付勢されたベルトテンション式の走行クラッチ(14)を走行クラッチペダル(6)の踏み込み作動に伴って付勢力に抗して切り作動させるように走行クラッチペダル(6)と走行クラッチ(14)のテンションアーム(14D)とをリンク機構(80)を介して連動させてある作業機であって、前記走行クラッチペダル(6)とリンク機構(80)とのピン連動部又はリンク機構中のピン連動部若しくはリンク機構(80)とテンションアーム(14D)とのピン連動部に位置するピン孔(83)を、ピン(81)をその長手方向の中央に位置させて走行クラッチペダル(6)が踏み込み開始位置(p)に位置する状態でのテンションアーム(14D)の設定範囲内での独立した揺動を許容する長孔に形成し、前記走行クラッチペダル(6)の踏み込み作動を許容する状態で走行クラッチペダル(6)を踏み込み開始位置(p)に保持するペダル保持手段を設けるとともに、前記リンク機構(80)に前記ピン孔(83)の長孔長手方向に伸縮並びに固定自在な伸縮リンク(82)を備え、この伸縮リンク(82)の一端を枢支し、前記伸縮リンク(82)の他端に前記ピン(81)に係合する前記ピン孔(83)を形成してこの伸縮リンク(82)の長さを調整することにより、走行クラッチペダル(6)が踏み込み開始位置(p)に位置しかつ前記テンションアーム(14D)がクラッチ入り姿勢にある状態において前記ピン(81)が前記ピン孔(83)の長手方向中央に位置するように調整できるように構成してある作業機。
- 前記ペダル保持手段を構成するに、変速レバー(8)に連動して第1軸芯(P1)周りに揺動するデテントプレート(30)を設け、このデテントプレート(30)のうち前記変速レバー(8)が各変速操作位置に位置するときに設定箇所に対応する箇所のそれぞれに凹部(31)を形成し、前記第1軸芯(P1)と平行な第2軸芯(P2)周りでの揺動により前記凹部(31)のうち設定箇所に対応位置するものに対して係合部材(32)を係脱させるデテントアーム(33)を設け、このデテントアーム(33)を係合方向に揺動付勢するスプリング(34)を設け、前記走行クラッチペダル(6)の踏み込み作動に連動して前記デテントアーム(33)を付勢力に抗して離脱方向に揺動させるとともにデテントプレート(30)を低速姿勢に揺動させて維持する手段を設けてある請求項1記載の作業機。
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