JP2966717B2 - 作業車の走行変速構造 - Google Patents

作業車の走行変速構造

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JP2966717B2
JP2966717B2 JP3274994A JP3274994A JP2966717B2 JP 2966717 B2 JP2966717 B2 JP 2966717B2 JP 3274994 A JP3274994 A JP 3274994A JP 3274994 A JP3274994 A JP 3274994A JP 2966717 B2 JP2966717 B2 JP 2966717B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、割りプーリに伝動ベル
トを巻回して成るベルト式の無段変速装置を走行用とし
て使用している作業車の走行変速構造に関する。
【0002】
【従来の技術】前述のような走行用の無段変速装置の変
速操作部に、変速レバーや変速ペダル等の変速操作具を
機械的に連係した場合、無段変速装置からの操作抵抗に
より変速操作具の操作が重くなることが多い。そこで、
例えば実開平5‐22929号公報に開示されているよ
うに、変速操作部(前記公報の図1中の6)を高速側及
び低速側に移動操作するアクチュエータ(前記公報の図
1中の8)を設け、変速操作具(前記公報の図1中の1
0)の高速側及び低速側への操作を検出する高速側セン
サー(前記公報の図1中の11)、及び低速側センサー
(前記公報の図1中の12)を、変速操作部に設けてい
るものがある。
【0003】これにより、例えば変速操作具を高速側に
操作し始めると変速操作具の一部(前記公報の図1中の
9a)が高速側センサーに接触して、高速側センサーの
検出によりアクチュエータが変速操作部を高速側に移動
操作する。そして、変速操作具の操作を止めると、変速
操作具の一部が高速側及び低速側センサーの両方に接触
しない状態となって、アクチュエータ及び変速操作部も
停止するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したベルト式の無
段変速装置においては、高速側への変速操作は伝動比が
大きくなる側への操作なので、その操作抵抗は大きなも
のとなる。これに対し、低速側への変速操作は伝動比が
小さくなる側への操作なので、その操作抵抗は小さなも
のとなる。従って、前述の構造において例えば変速操作
具を低速側に操作し始めた場合、変速操作具の一部が低
速側センサーに接触して、アクチュエータが変速操作部
を低速側に移動操作すると、前述の操作抵抗の小さい点
によりアクチュエータが変速操作部を素早く低速側に移
動操作することになり、変速操作具の低速側への操作を
変速操作部が一気に追い越すような状態になることがあ
る。
【0005】このような状態になると、変速操作具の一
部が低速側センサーに接触している状態から高速側セン
サーに接触する状態に切り換わり、アクチュエータが変
速操作部を逆に高速側に移動操作しようとする。そし
て、変速操作具の一部が再び低速側センサーに接触し、
アクチュエータが変速操作部を低速側に移動操作しよう
として、いわゆるハンチング現象が生じる。本発明は、
走行用の無段変速装置を変速操作具及びアクチュエータ
によって変速操作するように構成した作業車の走行変速
構造において、変速操作具を低速側に操作し始めた場合
の前述のようなハンチング現象を抑えることを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな作業車の走行変速構造において、次のように構成す
ることにある。つまり、走行用の無段変速装置の変速操
作部を高速側及び低速側に移動操作するアクチュエータ
と、変速操作部の移動方向に沿って人為的に操作可能な
変速操作具とを備え、変速操作具の一部が接触すること
で変速操作具の高速側への操作を検出する高速側センサ
ーと、変速操作具の一部が接触することで変速操作具の
低速側への操作を検出する低速側センサーとを変速操作
部に備えると共に、高速側センサーの検出に基づいて変
速操作部が高速側に移動するようにアクチュエータを作
動させ、低速側センサーの検出に基づいて変速操作部が
低速側に移動するようにアクチュエータを作動させ、且
つ、高速側及び低速側センサーの両方の検出が無いとア
クチュエータを停止させる制御手段と、低速側センサー
の検出の無い状態から検出する状態に切り換わると、こ
の時点から設定時間の間は、高速側センサーの検出によ
るアクチュエータの高速側への作動を阻止する牽制手段
を備えてある。
【0007】
【作用】本発明のように構成すると例えば図1に示すよ
うに、変速操作具を低速側に操作し始めた際に(時点A
5)、低速側への操作抵抗が小さい点によりアクチュエ
ータによる変速操作部の素早い移動操作により(低速側
センサーの検出状態)、変速操作部の低速側センサーが
変速操作具の一部から先行して離れ、高速側センサーが
変速操作具の一部に追い付いて接触するような状態が生
じても(時点A6,A7の感圧センサー56a(高速
側)、及び感圧センサー56b(低速側)参照)、変速
操作具を低速側に操作し始めた時点A5から設定時間T
3の間は、アクチェエータは変速操作部を正常に低速側
に移動操作していくのであり、変速操作部を高速側に移
動操作するようなことはない。
【0008】このように、変速操作具を低速側に操作し
始めてから設定時間の間だけ、変速操作具が高速側に移
動操作されないようにすることにより、変速操作具の一
部が低速側センサーに接触している状態から高速側セン
サーに接触する状態に切り換わることによるハンチング
現象を抑えることができるのであり、これによって設定
時間の経過後も、変速操作具により無段変速装置が安定
して低速側に変速操作されていく。
【0009】
【発明の効果】以上のように、走行用の無段変速装置を
変速操作具及びアクチュエータにより変速操作するよう
に構成した作業車の走行変速構造において、変速操作具
を低速側に操作し始めた場合に、変速操作具の一部が低
速側センサーに接触している状態から高速側センサーに
接触する状態に切り換わることによるハンチング現象を
抑えて、変速操作具により無段変速装置を安定して低速
側に変速操作していくことができるようになり、作業車
の変速操作性を向上させることができた。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1) 図5は作業車の一例であるコンバインにおいて、走行用
のミッションケース8内の構造を示しており、エンジン
(図示せず)からの動力がテンションクラッチを備えた
ベルト伝動機構(図示せず)を介して、ベルト式の無段
変速装置1の入力プーリー2に伝達される。無段変速装
置1からの動力がミッションケース8の入力軸3、第1
伝動軸5及び前進用油圧クラッチFCの入力ギヤ6に伝
達され、入力ギヤ6から後進用油圧クラッチRCの入力
ギヤ9に伝達されており、前進用油圧クラッチFC及び
後進用油圧クラッチRCの出力ギヤ7,10の各々が、
第2伝動軸11の入力ギヤ12に咬合している。
【0011】これにより、前進用油圧クラッチFCに作
動油を供給してこれを入り操作すると、第1伝動軸5か
らの動力が入力ギヤ6、前進用油圧クラッチFC及び出
力ギヤ7を介して、前進状態で第2伝動軸11に伝達さ
れる。逆に、後進用油圧クラッチRCに作動油を供給し
てこれを入り操作すると、第1伝動軸5からの動力が入
力ギヤ6,9、後進用油圧クラッチRC及び出力ギヤ1
0を介して、逆転の後進状態で第2伝動軸11に伝達さ
れる。
【0012】図5に示すように、第2伝動軸11にシフ
トギヤ13がスプライン構造にてスライド自在に外嵌さ
れており、第3伝動軸14に高速ギヤ15、中速ギヤ1
6及び低速ギヤ17が固定されている。これにより、シ
フトギヤ13をスライド操作し、高速ギヤ15に咬合す
る高速ギヤ18、中速ギヤ16又は低速ギヤ17に咬合
させて動力を高中低の3段に変速するのであり、この動
力は出力ギヤ19から伝動ギヤ28に伝達される。
【0013】図5に示すように、伝動ギヤ28を支持す
る支持軸20に右及び左のサイドギヤ21が相対回転自
在に外嵌されており、左右の車軸22の入力ギヤ23が
左右のサイドギヤ21に常時咬合している。支持軸20
の左右両端において左右のサイドギヤ21とミッション
ケース8との間に多板式のサイドブレーキ26が設けら
れており、バネ27によりサイドギヤ21が伝動ギヤ2
8との咬合側に付勢されている。以上の構造により左右
のサイドギヤ21を伝動ギヤ28に咬合させていると、
第3伝動軸14からの動力が伝動ギヤ28及び左右のサ
イドギヤ21を介して、左右のクローラ式の走行装置2
4に伝達されて機体は直進する。そして、右又は左のサ
イドギヤ21を伝動ギヤ28から離し操作し、サイドギ
ヤ21でサイドブレーキ26を押圧入り操作すると、一
方の走行装置24に制動が掛かり機体は信地旋回してい
く。
【0014】図5に示すように、大小一対のギヤを備え
たギヤ対25が第1伝動軸5に固定されており、機体前
部の刈取部(図示せず)に動力を伝達する出力プーリー
4を支持する出力軸42に、シフトギヤ43がスプライ
ン構造にてスライド操作自在に外嵌されている。これに
より、シフトギヤ43をスライド操作して、ギヤ対25
の大側及び小側のギヤに咬合させることにより、刈取部
への動力を高低2段に変速操作することができる。
【0015】(2) 次に、左右のサイドギヤ21を独立にスライド操作して
の旋回構造について説明する。図6に示すようにポンプ
29からの作動油が、フロープライオリティ弁32及び
第1切換弁30を介して、左右のサイドギヤ21に対す
る油圧シリンダ31に供給されており、フロープライオ
リティ弁32と第1切換弁30との間に、可変リリーフ
弁33が接続されている。機体の操縦部に旋回操作用の
操作レバー34が備えられており、操作レバー34と第
1切換弁30及び可変リリーフ弁33とが、プッシュプ
ルワイヤ35及びワイヤ36を介して機械的に連係され
ている。図6に示す状態は、操作レバー34を中立位置
Nに操作した状態で、左右のサイドギヤ21が伝動ギヤ
28に咬合した状態であり、伝動ギヤ28の動力が左右
の走行装置24に伝達されて機体は直進している。
【0016】この状態から例えば操作レバー34を右又
は左の第1旋回位置R1,L1に操作すると、第1切換
弁30が切換操作されて一方の油圧シリンダ31に作動
油が供給され、右又は左のサイドギヤ21が操作アーム
37によりスライド操作されて伝動ギヤ28から離れ、
サイドブレーキ26に接触する。この場合、可変リリー
フ弁33が全開状態に近い状態にあるので、右又は左の
サイドギヤ21がサイドブレーキ26を軽く押圧し、一
方の走行装置24に軽く制動が掛けられて、機体は緩や
かに右又は左に向きを変えて行く。
【0017】そして、操作レバー34を右又は左の第1
旋回位置R1,L1から右又は左の第2旋回位置R2,
L2側に操作していくと、可変リリーフ弁33が次第に
絞り操作されていき、サイドギヤ21がサイドブレーキ
26を次第に強く押圧していく。これにより、右又は左
の走行装置24へのサイドブレーキ26からの制動力が
次第に強くなっていき、機体は右又は左に信地旋回して
いく。そして、右又は左の第2旋回位置R2,L2にお
いて、サイドブレーキ26の制動力が最大となるのであ
り、操作レバー34を第1旋回位置R1,L1と第2旋
回位置R2,L2との間に操作することによって、サイ
ドブレーキ26の制動力を任意に変更できる。
【0018】(3) 次に、ベルト式の無段変速装置1及びその変速操作構造
について説明する。図3に示すように、入力プーリー2
が固定された入力軸44に第1割プーリー45、出力軸
59に第2割プーリー46を備えて、第1及び第2割プ
ーリー45,46に亘り伝動ベルト47を巻回してい
る。第1及び第2割プーリー45,46は、入力軸44
及び出力軸59にスプライン構造で固定されるプーリー
部分48と、軸芯方向に移動自在なプーリー部分49と
から構成されており、第2割プーリー46の移動側のプ
ーリー部分49はバネ50で固定側のプーリー部分48
側に付勢され、出力軸59側の負荷が大きくなるのに比
例して移動側のプーリー部分49を固定側のプーリー部
分48に押すカム機構51が設けられている。
【0019】図3及び図4に示すように、第1割プーリ
ー45の移動側のプーリー部分49にベアリングを介し
てリング部材52が外嵌され、リング部材52に固定さ
れた一対のピン52aが無段変速装置1のケース側の凹
部54に入り込んで、リング部材52が回り止めされて
いる。円筒状のカム部材53(変速操作部に相当)がベ
アリングを介して入力軸44に外嵌されて、直線状の底
部53aと左右対象な一対の傾斜面53bとで構成され
た凹部がカム部材53に一対形成されており、リング部
材52のピン52aのローラー52bが、カム部材53
の一対の凹部に入り込んでいる。
【0020】図3及び図4に示す状態は、第1割プーリ
ー45の移動側のプーリー部分49が固定側のプーリー
部分48から紙面左方に最も離れ、第2割プーリー46
の移動側のプーリー部分49が固定側のプーリー部分4
8に最も接近した最低速位置の状態である。そして、こ
の状態からカム部材53を右及び左に回転させると、傾
斜面53bを介して、リング部材52及び第1割プーリ
ー45の移動側のプーリー部分49が、固定側のプーリ
ー部分48側に押し操作されて接近し、第1割プーリー
45での伝動ベルト47の巻回半径が大きくなってい
き、これに伴って第2割プーリー46の移動側のプーリ
ー部分49が、固定側のプーリー部分48から紙面右方
に離れていくのであり、無段変速装置1が高速側に変速
操作されていく。
【0021】(4) 次に、ベルト式の無段変速装置1、前進用及び後進用油
圧クラッチFC,RCの操作構造について説明する。図
3及び図2に示すように、無段変速装置1の外側におい
てカム部材53の端部にボス部材38(変速操作部に相
当)が固定され、ボス部材38に扇型ギヤ40(変速操
作部に相当)が固定されており、扇型ギヤ40を回転駆
動するモータ55(アクチュエータに相当)が備えられ
ている。ボス部材38にリング部材57が外嵌されてお
り、リング部材57の横軸芯P1周りに変速レバー41
(変速操作具に相当)が左右揺動自在に支持されてい
る。リング部材57のアーム57aのピン57b(変速
操作具の一部に相当)が、扇型ギヤ40の開孔40aに
入り込んでおり、ゴム状の感圧センサー56a(高速側
センサーに相当)及び感圧センサー56b(低速側セン
サーに相当)が、アーム57aのピン57bを挟み込む
ように扇型ギヤ40に固定されている。
【0022】図6に示すように、ポンプ29の作動油が
フロープライオリティ弁32及び第2切換弁39を介し
て、前進用及び後進用油圧クラッチFC,RCに供給さ
れており、第2切換弁39は前進用及び後進用油圧クラ
ッチFC,RCから作動油を抜いて両方を切り操作する
中立停止位置39N、前進用油圧クラッチFCに作動油
を供給してこれを入り操作する前進位置39F、及び後
進用油圧クラッチRCに作動油を供給してこれを入り操
作する後進位置39Rを備えている。
【0023】変速レバー41に対してレバーガイド61
が設けられており、レバーガイド61は変速レバー41
の中立停止位置Nに対応する中立経路61N、前進側経
路61F及び後進側経路61Rを備えて構成されてい
る。変速レバー41側の扇型ギヤ40と第2切換弁39
とが、プッシュプルワイヤ60及び融通機構58を介し
て連係されている。以上の構造により図6に示すよう
に、変速レバー41をレバーガイド61の中立経路61
N(中立停止位置N)の中央に操作していると、無段変
速装置1は図3及び図4に示すように最低速位置に操作
されている。そして、この状態において第2切換弁39
が中立停止位置39Nに操作されて、前進用及び後進用
油圧クラッチFC,RCが切り操作されており機体は停
止している。
【0024】この状態から、変速レバー41を中立経路
61Nにおいて前進側経路61F側に操作し前進側経路
61Fに沿って操作し始めると、ピン57bが感圧セン
サー56aに押圧されて、感圧センサー56aの検出に
基づきモータ55が扇型ギヤ40を図2の紙面反時計方
向に移動操作していくのであり、プッシュプルワイヤ6
0により第2切換弁39が中立停止位置39Nから前進
位置39Fに切換操作される。これにより、前進用油圧
クラッチFCが入り操作され、無段変速装置1が最低速
位置から高速側に操作されて機体は前進していく。そし
て、変速レバー41の操作を所望の操作位置で止めると
モータ55も停止して、変速レバー41及び無段変速装
置1がモータ55によりこの操作位置に保持されるので
あり、第2切換弁39の切換操作量以上の変速レバー4
1の操作が、融通機構58により吸収される。
【0025】以上の状態とは逆に、図6に示す状態から
変速レバー41を中立経路61Nにおいて後進側経路6
1R側に操作し後進側経路61Rに沿って操作し始める
と、ピン57bが感圧センサー56bに押圧されて、感
圧センサー56bの検出に基づいてモータ55が扇型ギ
ヤ40を図2の紙面時計方向に移動操作していくのであ
り、プッシュプルワイヤ60により第2切換弁39が中
立停止位置39Nから後進位置39Rに切換操作され
る。これにより、後進用油圧クラッチRCが入り操作さ
れ、無段変速装置1が最低速位置から高速側に操作され
て機体は後進していく。そして、変速レバー41の操作
を所望の操作位置で止めるとモータ55も停止して、変
速レバー41及び無段変速装置1がモータ55によりこ
の操作位置に保持されるのであり、第2切換弁39の切
換操作量以上の変速レバー41の操作が、融通機構58
により吸収される。
【0026】(5) 次に、前述のように変速レバー41が操作された場合の
モータ55の制御について、図1に基づいて説明する。
図6に示すレバーガイド61の前進側経路61Fに変速
レバー41を操作している状態において、変速レバー4
1を高速側(図6のレバーガイド61の紙面左方)に操
作し始めると、前項(4)に記載のようにピン57bが
高速側の感圧センサー56a(図2参照)に押圧され
て、高速側の感圧センサー56aがON状態となる(時
点A1)。
【0027】これにより、高速側の感圧センサー56a
の検出に基づいて、制御装置(図示せず)からモータ5
5に高速側の操作信号が簡欠的に発信されて、モータ5
5が扇型ギヤ40を介して無段変速装置1を高速側(図
2の紙面反時計方向)に変速操作していく。この場合、
高速側の操作信号の発信時間T1を比較的短いものに設
定しているので、変速レバー41の高速側への操作に対
しモータ55による扇型ギヤ40の高速側への操作が遅
れ気味になって、変速レバー41の高速側への操作が比
較的重いものとなるように設定している。
【0028】逆に、レバーガイド61の前進側経路61
Fに変速レバー41を操作している状態において、変速
レバー41を低速側(図6のレバーガイド61の紙面右
方)に操作し始めると、ピン57bが低速側の感圧セン
サー56b(図2参照)に押圧されて、低速側の感圧セ
ンサー56bがON状態となる(時点A3)。
【0029】これにより、低速側の感圧センサー56b
の検出に基づき、制御装置からモータ55に低速側の操
作信号が簡欠的に発信されて、モータ55が扇型ギヤ4
0を介して無段変速装置1を低速側(図2の紙面時計方
向)に変速操作していく。この場合、低速側の操作信号
の発信時間T2を比較的長いものに設定しているので、
変速レバー41の低速側への操作に対しモータ55によ
る扇型ギヤ40の低速側への操作が追い越し気味になる
点、並びに、無段変速装置1の低速側への操作抵抗自身
が小さい点により、変速レバー41の低速側への操作が
比較的軽く行えるように設定している。
【0030】そして、時点A2から時点A3及び時点A
4から時点A5に示すように、変速レバー41の高速側
及び低速側への操作を止めて、高速側及び低速側の感圧
センサー56a,56bの両方がOFF状態になると、
モータ55への操作信号も停止されて、無段変速装置1
がその操作位置に保持されるのである(以上、制御手段
に相当)。
【0031】以上のように、レバーガイド61の前進側
経路61Fに変速レバー41を操作している状態におい
て、変速レバー41の操作を止めている状態又は高速側
に操作している状態から、作業者が変速レバー41をゆ
っくりと低速側に操作し始めた場合、前述のような理由
により変速レバー41の低速側への操作をモータ55に
よる扇型ギヤ40の低速側への操作が追い越して、図2
に示す低速側の感圧センサー56bがピン57bから先
行して離れ、高速側の感圧センサー56aがピン57b
に追い付いてピン57bに押圧されるような状態になる
ことがある。
【0032】この場合、変速レバー41を低速側に操作
し始めた際に(時点A5,A3)、前述のように低速側
の感圧センサー56bがピン57bから先行して離れ、
高速側の感圧センサー56aがピン57bに追い付いて
ピン57bに押圧されるような状態が生じても(低速側
の感圧センサー56bがON状態からOFF状態とな
り、高速側の感圧センサー56aがOFF状態からON
状態となる状態(時点A6,A7参照))、変速レバー
41を低速側に操作し始めた時点A5,A3から設定時
間T3の間は前述の状態が無視される。これにより、設
定時間T3の間は制御装置からモータ55に低速側の操
作信号が簡欠的に正常に発信されるのであり、モータ5
5に高速側の操作信号が発信されることはない(以上、
牽制手段に相当)。
【0033】以上の状態は図6に示すレバーガイド61
の前進側経路61Fに変速レバー41を操作している状
態であるが、変速レバー41をレバーガイド61の後進
側経路61Rに操作している場合においても、前述のよ
うな操作が同様に行われる。但し、この後進側経路61
Rに変速レバー41を操作している場合には、図2に示
す高速側及び低速側の感圧センサー56a,56bの関
係が逆転して、感圧センサー56aが低速側となり、感
圧センサー56bが高速側となる。
【0034】〔別実施例〕 図1に示すような簡欠的な操作信号ではなく、操作電流
の電圧制御によりモータ55の作動速度を変更操作する
ように構成してもよい。
【0035】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】高速側及び低速側の感圧センサーの検出状態と
モータへの操作信号の関係を示す図
【図2】無段変速装置及び変速レバー付近の側面図
【図3】無段変速装置の縦断背面図
【図4】無段変速装置におけるカム部材及びリング部材
の平面図
【図5】ミッションケース内の伝動構造を示す概略図
【図6】左右のサイドギヤ用の油圧シリンダ、第1切換
弁及び可変リリーフ弁、第2切換弁、前進用及び後進用
油圧クラッチ等の油圧回路、及び変速レバーのレバーガ
イドを示す図
【符号の説明】
1 無段変速装置 38,40,53 変速操作部 41 変速操作具 45,46 割りプーリ 47 伝動ベルト 55 アクチュエータ 56a 高速側センサー 56b 低速側センサー 57b 変速操作具の一部 A3,A5 時点 T3 設定時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 9/00 F16H 59/00 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 割りプーリ(45),(46)に伝動ベ
    ルト(47)を巻回して成る走行用の無段変速装置
    (1)が備えられているとともに、前記割りプーリ(4
    5),(46)のベルト巻回半径を変更する変速操作部
    (38),(40),(53)が前記無段変速装置
    (1)に備えられている作業車の走行変速構造であっ
    て、 前記変速操作部(38),(40),(53)を高速側
    及び低速側に移動操作するアクチュエータ(55)と、
    前記変速操作部(38),(40),(53)の移動方
    向に沿って人為的に操作可能な変速操作具(41)とを
    備え、 前記変速操作具(41)の一部(57b)が接触するこ
    とで前記変速操作具(41)の高速側への操作を検出す
    る高速側センサー(56a)と、前記変速操作具(4
    1)の一部(57b)が接触することで前記変速操作具
    (41)の低速側への操作を検出する低速側センサー
    (56b)とを前記変速操作部(38),(40),
    (53)に備えると共に、 前記高速側センサー(56a)の検出に基づいて前記変
    速操作部(38),(40),(53)が高速側に移動
    するように前記アクチュエータ(55)を作動させ、前
    記低速側センサー(56b)の検出に基づいて前記変速
    操作部(38),(40),(53)が低速側に移動す
    るように前記アクチュエータ(55)を作動させ、且
    つ、前記高速側及び低速側センサー(56a),(56
    b)の両方の検出が無いと前記アクチュエータ(55)
    を停止させる制御手段と、 前記低速側センサー(56b)の検出の無い状態から検
    出する状態に切り換わると、この時点(A3),(A
    5)から設定時間(T3)の間は、前記高速側センサー
    (56a)の検出による前記アクチュエータ(55)の
    高速側への作動を阻止する牽制手段を備えてある作業車
    の走行変速構造。
  2. 【請求項2】 前記低速側センサー(56b)の検出に
    基づいて前記アクチュエータ(55)が前記変速操作部
    (38),(40),(53)を低速側に移動操作する
    際にこの変速操作部(38),(40),(53)が単
    位時間当たり に移動するストロークが、前記高速側セン
    サー(56a)の検出に基づいて前記アクチュエータ
    (55)が前記変速操作部(38),(40),(5
    3)を高速側に移動操作する際にこの変速操作部(3
    8),(40),(53)が単位時間当たりに移動する
    ストロークよりも大になるように、前記アクチュエータ
    (55)を制御する制御手段を備えてある請求項1記載
    の作業車の走行変速構造。
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