JP2759480B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP2759480B2 JP1053935A JP5393589A JP2759480B2 JP 2759480 B2 JP2759480 B2 JP 2759480B2 JP 1053935 A JP1053935 A JP 1053935A JP 5393589 A JP5393589 A JP 5393589A JP 2759480 B2 JP2759480 B2 JP 2759480B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、電子写真法、あるいは静電印刷法の如き画
像形成方法における電気的潜像を現像するのに用いられ
る静電荷現像用トナーに関する。
[発明の背景] 電子写真法は、セレン,酸化亜鉛,硫化カドミウムの
如き無機光導電性材料、又はアントラセン、ポリビニル
カルバゾールの如き有機光導電性材料を、必要に応じて
結着剤樹脂中に含有せしめた光導電層又は感光板に静電
潜像を形成せしめ、これをトナーを含有する現像剤によ
り現像した後、紙またはシートに転写し、次いで溶剤,
熱,圧力または熱・圧により定着するものである。
電子写真法において、現像の際にトナーとトナー担持
体との摩擦帯電性が重要である。トナーの帯電量が少な
い場合には、トナーとトナー担持体との静電引力が弱
く、そのためトナー担持体からのトナーの遊離がわずか
な衝撃によって起こり易く、画像上にカブリを生じる。
逆に帯電量が多すぎる場合には、現像の際トナー担持体
からトナーが遊離しがたくなり、装置に強電界が必要と
なるばかりでなく、現像性が低下し、濃度ムラが生じ
る。従ってトナーの製造には、帯電量を好適な範囲に制
御する必要がある。
このトナーの帯電量を制御する目的で、一般には定着
用樹脂と着色剤の混合物に、主に染料から成る帯電制御
剤を微量添加する方法が採られているが、微量の帯電制
御剤を均一に分散することには困難さが併い、トナー自
体の帯電量にむらを生じてしまうという問題点がある。
この傾向は、カーボンブラックや磁性体のような低抵抗
の着色剤を使用しないカラートナーにおいて顕著であ
り、特に、トナー粒径が小さくなったときより増長され
る。
一方、近来、カラー画像の画像濃度を良好にすべく、
2成分現像方式が見直されている。先に、本件出願人
は、2成分現像方式を用いるに当って、その画像濃度を
高め良質の画像を形成できる装置として交互電界を印加
した特開昭55−32060号公報に記載の発明を提案してい
る。
しかし、画像部に対して付着してしまうキャリア粒子
に対しての着眼やこれを防止するための対策について論
じるものがない。特に、多色カラー複写を行う場合、単
色黒画像とは異なり濃度ムラのない均一なベタ画像を要
求されるだけでなく、鮮やかな色彩を必要としており、
わずかなキャリア付着を生じても劣悪な複写コピーを提
供することになる。
交互電界印加型の2成分現像方式は画像部へのトナー
粒子付着の適正、安定化と非画像部(背景部)へのトナ
ー粒子付着防止のカブリ防止効果を達成するための交互
電界を印加することに主眼が置かれていた。
2成分現像方式では、現像剤は、トナー(着色樹脂粉
末及び必要により各種添加剤を含む)及びキャリアを少
なくとも含有し、キャリア粒子は重要な役割を果してい
るため、非接触現像、接触現像いずれにおいてもキャリ
ア粒子が画像部に付着することによるキャリア粒子の損
失は、トナー粒子への帯電量安定化を達成できない問題
がある。本発明者達は、画像部に付着したキャリア粒子
が現像像自体を乱し、特に多色カラー画像の色鮮やかさ
をなくし、部分的な階調度低下や画像濃度低下をもたら
すという問題を確認した。
本発明者が鋭意研究を重ねた結果、下記知見を得た。
流動性向上剤として流動性付与能の特に優れた粒径の
小さい無機酸化物粒子を疎水化処理した摩擦帯電性の高
い疎水性無機酸化物粒子を使用すると、無機酸化物の粒
径が小さい故、磁性粒子との摩擦により特に低湿下でチ
ャージアップ(過剰に帯電すること)してしまい、磁性
粒子と強固に付着してしまい、磁性粒子の潜像担持体へ
の付着を容易にしてしまう。この傾向は、電界強度が大
きい程、現像速度が速くなる程、スリーブ周速比(感光
ドラムの周速とスリーブの周速の比)が大きくなる程、
現像剤塗布部における現像剤に対する磁気的または機械
的規制が強い程、顕著になってくる。このキャリア付着
は、多色カラー画像のように透明性を要求される場合特
に問題である。
さらに、電子写真用カラー複写機の如き画像形成装置
が広く普及するに従い、その用途も多種多様に広がり、
その画像品質への要求も厳しくなってきている。カラー
写真,カタログ,地図の如き画像の複写では、微細な部
分に至るまで、つぶれたり、とぎれたりすることなく、
極めて微細且つ忠実に再現することが求められている。
最近、デジタルな画像信号を使用している電子写真用
カラー複写機の如き画像形成装置では、潜像は一定電位
のドットが集まって形成されており、ベタ部,ハーフト
ーン部およびライト部はドット密度をかえることによっ
て表現されている。ところが、ドットに忠実にトナー粒
子がのらず、ドットからトナー粒子がはみ出した状態で
は、デジタル潜像の黒部と白部のドット密度の比に対応
するトナー画像の階調性が得られないという問題点があ
る。さらに、画質を向上させるために、ドットサイズを
小さくして解像度を向上させる場合には、微小なドット
から形成される潜像の再現性がさらに困難になり、解像
度および特にハイライト部の階調性の悪い、シャープネ
スさに欠けた画像となる傾向がある。
また、初期においては、良好な画質であるが、コピー
またはプリントアウトをつづけているうちに、画質が劣
悪化してゆくことがある。この現象は、コピーまたはプ
リントアウトをつづけるうちに、現像されやすい着色樹
脂粒子(すなわち、トナー粒子)のみが先に消費され、
現像機中に、現像性の劣ったトナー粒子が蓄積し残留す
ることによって起こると考えられる。
これまでに、画質をよくするという目的のために、い
くつかの現像剤が提案されている。特開昭51−3244号公
報では、粒度分布を規制して、画質の向上を意図した非
磁性トナーが提案されている。該トナーにおいて、8〜
12μmの粒径を有するトナーが主体であり、比較的粗
く、この粒径では潜像への均密なる“のり”は困難であ
り、かつ、5μm以下が30個数%以下であり、20μm以
上が5個数%以下であるという特性から、粒度分布はブ
ロードであるという点も均一性を低下させる傾向があ
る。このような粗めのトナー粒子であり、且つブロード
な粒度分布を有するトナーを用いて、鮮明なる画像を形
成するためには、トナー粒子を厚く重ねることでトナー
粒子間の間隙を埋めて見かけの画像濃度を上げる必要が
あり、所定の画像濃度を出すために必要なトナー消費量
が増加するという問題点も有している。
特開昭54−72054号公報では、前者よりもシャープな
分布を有する非磁性トナーが提案されているが、中間の
重さの粒子の寸法が8.5〜11.0μmと粗く、微小ドット
潜像を忠実に再現する高解像性のカラートナーとして
は、いまだ改良すべき余地を残している。
特開昭58−129437号公報では、平均粒径が6〜10μm
であり、最多粒子が5〜8μである非磁性トナーが提案
されているが、5μm以下の粒子が15個数%以下と少な
く、鮮鋭さの欠けた画像が形成される傾向がある。
本発明者らの検討によれば、5μm以下のトナー粒子
が、潜像の微小ドットを明確に再現し、且つ潜像全体へ
の緻密なトナーの「のり」の主要なる機能をもつことが
知見された。特に、感光体上の静電荷潜像においては電
気力線の集中のため、輪郭たるエッジ部(すなわち、微
小ドット部のエッジ部)は内部より電界強度が高く、こ
の部分に集まるトナー粒子の質により、画質の鮮鋭さが
決まる。本発明者らの検討によれば5μm以下の粒子の
量がハイライト部の階調性の問題点の解決に有効である
ことが判明した。
しかしながら、トナー粒径を小さくして5μm以下の
トナー粒子を多くしていくと、トナー自身の凝集性が高
まり、磁性粒子の如きキャリアとの混合性の低下、ある
いはトナーの流動性の低下という問題が発生してしま
う。
流動性を改善する目的で、従来より流動性向上剤の添
加が試みられているが、トナーの粒度分布、特にトナー
粒子の粗粉粒子の存在量抜きでは、トナーの流動性と帯
電特性のバランスをとって、トナー飛散防止あるいは高
画像濃度を満足させることは難しいことが判明した。
[発明の目的] 本発明の目的は摩擦帯電特性が安定で、特に磁性粒子
の付着防止に優れた静電荷像現像用トナーを提供するも
のである。
別の目的は、混色性に優れ、特にオーバーヘッドプロ
ジェクター(OHP)でのトラペンにおける光透過性の優
れた静電荷像現像用カラートナーを提供することにあ
る。
別の目的は、トナー飛散の少ない静電荷像現像用カラ
ートナーを提供することにある。
本発明の目的は、摩擦帯電特性が安定で、特にキャリ
ア付着防止に優れた静電荷像現像用トナーを提供するも
のである。
別の目的は、混色性に優れ、特にOHPでの透過性の優
れた静電荷像現像用カラートナーを提供することにあ
る。
別の目的は、飛散の少ない静電荷像現像用トナーを提
供することにある。
本発明の目的は、高画質で良好な色再現性を有する画
像を得ることができる静電荷像現像用トナーを提供する
ことにある。
本発明の目的は、環境変動が少なく、低温低湿下にお
いても良好な現像特性を維持し、高温高湿下においても
適度な現像特性を有する静電荷像現像用トナーを提供す
ることにある。
さらに、本発明の目的は、流動性が良好な静電荷像現
像用トナーを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、画像濃度が高く、細線再現
性、ハイライト部の階調性の優れた静電荷像現像用カラ
ートナーを提供するものである。
さらに本発明の目的は、長時間の使用で性能の変化の
ない静電荷像現像用カラートナーを提供するものであ
る。
さらに本発明の目的は、環境変動に対して性能の変化
のない静電荷像現像用カラートナーを提供するものであ
る。
さらに本発明の目的は、転写性の優れた静電荷像現像
用カラートナーを提供するものである。
さらに、本発明の目的は、少ない消費量で、高い画像
濃度を得ることの可能な静電荷像現像用カラートナーを
提供するものである。
さらに、本発明の目的は、デジタルな画像信号による
画像形成装置においても、解像性、ハイライト部の階調
性、細線再現性に優れたトナー画像を形成し得る静電荷
像現像用カラートナーを提供するものである。
[発明の概要] 本発明は、着色樹脂粉末、疎水性無機酸化物Aを該着
色樹脂粉末を基準にしてa重量%、及び親水性無機化合
物Bを該着色樹脂粉末を基準にしてb重量%少なくとも
含有する静電荷像現像用トナーにおいて、 該着色樹脂粉末は、体積平均粒径が4〜10μmであ
り、個数分布において、5μm以下の粒径の粒子を15〜
40個数%含有し、体積分布において、12.7〜16.0μmの
粒径の粒子を0.1〜5.0体積%含有し、16μmを越える粒
径の粒子を1.0体積%以下含有しており、 該着色樹脂粉末の粒度分布において、6.35〜10.1μm
の粒子が下記式 [式中、Vは体積分布における6.35〜10.1μmの粒径を
有する粒子の体積%を示し、Nは個数分布における6.35
〜10.1μmの粒径を有する粒子の個数%を示し、
該着色樹脂粉末の体積平均粒径を示す] を満足しており、 該疎水性無機酸化物Aは、摩擦帯電量の絶対値が50μ
c/g以上である摩擦帯電特性を有し、BET法による比表面
積SAが80〜300m2/gであり、該親水性無機化合物Bは、
摩擦帯電量の絶対値が20μc/g以下である摩擦帯電特性
を有し、BET法による比表面積SBが30〜200m2/gであり、
該疎水性無機酸化物Aの比表面積SA及び含有量aと該親
水性無機化合物Bの比表面積SB及び含有量bとが下記条
件 比表面積SA≧比表面積SB 含有量a≧含有量b 0.3重量%≦含有量a+含有量b≦1.5重量% を満足していることを特徴とする静電荷像現像用トナー
に関する。
なお、本発明のトナーに係る「着色樹脂粉末」は、個
々の着色樹脂粒子の集合体として該粒子の総称的な意味
を示す。
[発明の具体的説明] 本発明において用いられる現像剤は、磁性粒子,着色
樹脂粉末,流動性向上剤を少なくとも含む。以下に各々
の構成材料について説明する。
(1)磁性粒子 本発明に使用される磁性粒子としては、例えば表面酸
化または未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、
マンガン、クロム、希土類金属の如き金属及びそれらの
合金または酸化物及びフェライトなどが使用できる。
本発明においては、上記磁性粒子の表面を樹脂で被覆
することが好ましい。その方法としては、樹脂の被覆材
を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて塗布し磁性粒子に
付着せしめる方法が、被覆層の安定のために好ましい。
上記磁性粒子の表面への被覆物質としては、着色樹脂
粉末またはトナー材料により異なる。例えば、着色樹脂
またはトナー粒子を負帯電する樹脂としては、アミノア
クリレート樹脂、アクリル樹脂、あるいはそれらの樹脂
とスチレン系樹脂との共重合体が帯電系列において正帯
電側に位置し、好適である。着色樹脂粒子またはトナー
粒子を正帯電する樹脂としては、シリコーン樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロ
ロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン
が、帯電系列において負側に位置し、好適である。
本発明に用いられる磁性粒子の材質として最適なの
は、磁性粒子の98重量%以上がCu−Zn−Fe(組成重量比
(5〜20):(5〜20):(30〜80))の組成からなる
フェライト粒子である。これは表面平滑化が容易で帯電
付与能が安定し、かつコートを安定にできるので好まし
いものである。これに使用する被覆材としては、正帯電
側の化合物に、アクリル樹脂あるいはスチレン−アクリ
ル樹脂共重合体を用い、負帯電側の化合物に、シリコー
ン樹脂、ポリフッ化ビニリデン−ポリテトラフルオロエ
チレン共重合体を用いるのが最適である。
樹脂被覆された磁性粒子は、好ましくは107Ω・cm、
さらに好ましくは108Ω・cm、最も好ましくは109〜1012
Ω・cmの電気抵抗値を持つものが摩擦電荷付与性及び交
互電界中の挙動の点で好ましい。
上記化合物の被覆量は、磁性粒子が着色樹脂粉末及び
流動性向上剤との摩擦帯電特性及び電気抵抗値を満足す
るよう適宜決定すれば良い。一般には、総量で本発明の
磁性粒子に対し0.1〜30重量%(好ましくは0.3〜20重量
%)である。
磁性粒子の重量平均粒径は35〜65μm、好ましくは40
〜60μmを有することが好ましい。さらに、重量分布に
おいて26μm以上35μm未満の粒径の磁性粒子が1〜20
重量%であり、かつ重量分布において35μm〜43μm間
が5%以上20%以下であり、かつ74μm以上が2%以下
であるときに良好な画像を維持できる。
本発明においては、良好な多色カラー画像を得るため
に、シャープメルトな着色樹脂粒子を使用することが好
ましい。反面この着色樹脂粒子は非常に潜像担持体上に
融着しやすい。
一旦着色樹脂粒子が潜像担持体に融着すると、潜像担
持体上に電荷が蓄積し、現像バイアス電位VDCと潜像の
暗部電位VDに関し、|VDC−VD|が200Vを越えるように
なる。|VDC−VD|が200Vを超えるようになると、35μ
m以下の磁性粒子が潜像担持体上に付着するようにな
り、潜像担持体上の融着物を削り取る効果を発揮し画像
欠陥が解消される。
このとき、重量分布で26μm以上乃至35μm未満の磁
性粒子が20重量%を越えると|VDC−VD|が200Vよりも
小さい部分にも付着するようになり、画像欠陥や、ドラ
ムの削れの如き問題を生じやすくなる。
一方、26μm以上乃至35μm未満の磁性粒子が1%未
満であると、磁性粒子の研磨効果が不十分になりやす
く、融着物を削り取って画像欠陥の解消機能が不充分に
なりやすい。
本発明において26μm以上乃至35μm未満の磁性粒子
が1〜20重量%であるのは、着色樹脂粉末の体積平均粒
径が4〜10μmの場合により一層効果的である。これは
4〜10μmという小粒径の着色樹脂粒子が潜像担持体と
の付着力が強固でより融着しやすいが、該磁性粒子が、
付着した樹脂粒子を除去してくれるからである。
(2)トナー(着色樹脂粉末そのものまたは外添剤と混
合された着色樹脂粉末) 着色樹脂粉末 着色樹脂粉末に使用する結着樹脂としては、ポリスチ
レン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエ
ン、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン
ビニルトルエン共重合体の如きスチレン及びその置換体
の単独重合体及びそれらの共重合体;スチレン−アクリ
ル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重
合体、スチレン−アクリル酸nブチル共重合体の如きス
チレンとアクリル酸エステルとの共重合体;スチレン−
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸nブチル共重
合体の如きスチレンとメタクリルエステルとの共重合
体;スチレンとアクリル酸エステル及びメタクリル酸エ
ステルとの多元共重合体;スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ビニルメチ
ルケトン共重合体、スチレン−アクリルニトリルインデ
ン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体の
如きスチレンと他のビニル系モノマーとのスチレン系共
重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタク
リレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミ
ド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリ
ル酸、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹
脂、石油樹脂、塩素化パラフィン、が例示される。これ
らは、単独または混合して使用できる。特に圧力定着方
式に供せられるトナー用の結着樹脂として低分子ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、
高級脂肪酸、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂が単独
または混合して使用できる。
特に好ましい樹脂としては、スチレン−アクリル酸エ
ステル系樹脂、ポリエステル樹脂がある。
特に、次式 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x、y
はそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は
2〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体も
しくは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン
酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルとか
らなるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン酸、
無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸)とを少なくとも共縮重合したポ
リエステル樹脂がシャープな溶融特性を有するのでより
好ましい。
特に、トナー画像を定着したトラペンでの光透過性の
点で、90℃における見掛粘度が5×104〜5×106ポイ
ズ、好ましくは25×104〜2×106ポイズ、より好ましく
は105×106ポイズであり、100℃における見掛粘度は104
〜5×105ポイズ、好ましくは104〜3.0×105ポイズ、よ
り好ましくは104〜2×105ポイズである。この条件を満
足する場合は、光透過性の極めて良好なカラーOHPが得
られ、フルカラートナーとしても定着性、混色性及び耐
高温オフセット性に良好な結果が得られる。90℃におけ
る見掛粘度P1と100℃における見掛粘度P2との差の絶対
値が、2×105<|P1−P2|<4×106の範囲にあるのが
特に好ましい。
着色剤としては染料または顔料が使用可能である。例
えば、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、ピ
ーコックブルー、パーマネントレッド、レーキレッド、
ローダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマネントイエ
ロー、ベンジジンイエロー使用することができる。その
含有量としては、OHPフィルムの光透過性に対し敏感に
反映するよう結着樹脂100重量部に対して12重量部以下
であり、好ましくは0.5〜9重量部である。
着色樹脂粉末において、着色樹脂粉末の体積平均径が
6〜10μmあり、5μm以下の粒径を有する着色樹脂粒
子が15〜40個数%含有され、12.7〜16.0μmの粒径を有
する着色樹脂粒子が0.1〜5.0体積%含有され、16μm以
上の粒径を有する着色樹脂粒子が1.0体積%以下含有さ
れ、6.35〜10.1μmの着色樹脂粒子が下記式 [式中、Vは6.35〜10.1μmの粒径を有する着色樹脂粒
子または外添剤を有する着色樹脂粒子の体積%を示し、
Nは6.35〜10.1μmの粒径を有する着色樹脂粒子の個数
%を示し、は着色樹脂粉末または外添剤を有する着
色樹脂粉末の平均体積径を示す] を満足する粒度分布を有することが好ましい。該着色樹
脂粒子と外添剤とからなるトナーの凝集度は25%以下で
あり、見掛密度0.2〜0.8g/cm3であり、その見掛粘度が1
00℃において104〜5×105ポイズ、90℃において5×10
4〜5×106ポイズの範囲にあり、DSCの吸熱ピーク値が5
8〜72℃であることが好ましい。
着色樹脂粉末そのものの粒度分布と、微小な流動性向
上剤が付与された着色樹脂粒子外添品(トナー)の粒度
分布とは、実質的に同一である。上記の粒度分布を有す
る着色樹脂粉末は、感光体上に形成された潜像に忠実に
再現することが可能であり網点およびデジタルのような
微小なドット潜像の再現にもすぐれ、特にハイライト部
の階調性および解像性にすぐれた画像を与える。さら
に、コピーまたはプリントアウトを続けた場合でも高画
質を保持し、かつ、高濃度の画像の場合でも、従来の非
磁性トナーより少ないトナー消費量で良好な現像をおこ
なうことが可能であり、経済性および、複写機またはプ
リンター本体の小型化にも利点を有するものである。
本発明の着色樹脂粉末において、このような効果が得
られる理由は、必ずしも明確でないが、以下のように推
定される。
本発明の着色樹脂粉末においては、5μm以下の粒径
の粒子が15〜40個数%であることが一つの特徴である。
従来、着色樹脂粉末においては5μm以下の粒子は、帯
電量コントロールが困難であったり、トナーの流動性を
損ない、トナー飛散して機械を汚す成分として、さら
に、画像のカブリを生ずる成分として、積極的に減少す
ることが必要であると考えられていた。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、5μm程
度の着色樹脂粒子が高品質な画質を形成するための必須
の成分であることが判明した。
例えば、0.5μm〜30μmにわたる粒度分布を有する
着色樹脂粉末と流動性向上剤からなる非磁性トナーおよ
びキャリアを有する二成分系現像剤を用いて、感光体上
の表面電位を変化し、多数の着色樹脂粒子が現像され易
い大きな現像電位コントラストから、ハーフトーンへ、
さらに、ごくわずかの着色樹脂粒子しか現像されない小
さな微小ドットの潜像まで、感光体上の潜像電位を変化
させた潜像を現像し、感光体上の現像された着色樹脂粒
子を集め、着色樹脂粒度分布を測定したところ、8μm
以下の着色樹脂粒子が多く、特に5μm程度の粒子が微
小ドットの潜像上に多いことが判明した。5μm程度の
粒径の着色樹脂粒子が感光体の潜像の現像に円滑に供給
される場合に潜像に忠実であり、潜像からはみ出すこと
なく、真に再現性の優れた画像がえられるものである。
本発明の着色樹脂粉末においては、12.7〜16.0μmの
範囲の粒子が0.1〜5.0体積%であることが好ましい。
これは前述の5μm程度の粒径の着色樹脂粒子または
非磁性トナー粒子の存在の必要性と関係があるが、5μ
m以下の粒径の粒子は、確かに微小ドットの潜像を忠実
に再現する能力を有するが、それ自身かなり凝集性が高
く、そのため着色樹脂粒子または非磁性トナーとしての
流動性が損われることがある。
本発明者らは、流動性の改善を目的として、前述の流
動性向上剤(好ましくは、2種以上の無機酸化物)を添
加することによって、流動性の向上を図ったが、無機添
加物を添加する手段だけでは、画像濃度、トナー飛散、
カブリの項目を満足させる条件が狭いことが確認され
た。それ故、本発明者らは、さらにトナーの粒度分布に
ついて検討を重ねたところ、5μm以下の粒径の非磁性
トナー粒子(着色樹脂粒子)を15〜40個数%含有させた
上で、12.7〜16.0μmのトナー粒子(着色樹脂粒子)を
0.1〜5.0体積%含有させることによって流動性の問題も
解決し、高画質化が達成できることを知見した。12.7〜
16.0μmの範囲の着色樹脂粒子が5μm以下の粒子に対
して適度にコントロールされた流動性をもつためと考え
られ、その結果、コピーまたはプリントアウトを続けた
場合でも高濃度で解像性および階調性のすぐれたシャー
プな画像が提供されるものである。
さらに6.35〜10.1μmの着色樹脂粒子について、その
体積%(V)と個数%(N)と体積平均粒径()の
あいだに、 なる関係を本発明のトナーが満足している場合が、好ま
しい。
本発明者らは、粒度分布の状態と現像特性を検討する
なかで、上記式で示すような最も目的を達成するに適し
た粒度分布の存在状態があることを知見した。
一般的な風力分級によって粒度分布を調整した場合上
記値が大きいということは、微小ドット潜像を忠実に再
現する5μm程度の着色樹脂粒子は増加し、上記値が小
さいということは、逆に5μm程度の粒子は減少するこ
とを示していると解される。
したがってが4〜10μm、好ましくは6〜10μm
の範囲にあり、かつ上記関係式をさらに満足する場合
に、良好なトナーの流動性および忠実な潜像再現性が達
成される。
16μm以上の粒径の着色樹脂粒子については、1.0体
積%以下にし、できるだけ少ない方が好ましい。
本発明の構成について、さらに詳しく説明をする。5
μm以下の粒径の着色樹脂粒子が全粒子数の15〜40個数
%であることが良く、好ましくは20〜35個数%が良い。
5μm以下の粒径の着色樹脂粒子が15個数%未満である
と、高画質に有効な粒子が少なく、特に、コピーまたは
プリントアウトをつづけることによってトナーが使われ
るに従い、有効な着色樹脂粒子成分が減少して、本発明
で示すところのトナーの粒度分布のバランスが悪化し、
画質がしだいに低下してくる。40個数%を越える場合で
あると、トナー粒子相互の凝集状態が生じやすく、本来
の粒径以上のトナー塊となるため、荒れた画質となり、
解像性を低下させ、潜像のエッジ部と内部との濃度差が
大きくなり、中ぬけ気味の画像となりやすい。
12.7〜16.0μmの範囲の粒子が0.1〜5.0体積%である
ことが良く、好ましくは0.2〜3.0体積%が良い。5.0体
積%より多いと、画質が悪化すると共に、必要以上の現
像、トナーののりすぎが起こり、トナー消費量の増大を
まねく。一方、0.1体積%以下であると、流動性の低下
により画像濃度が低下してしまう。
16μm以上の粒径の着色樹脂粒子が1.0体積%以下で
あることが良く、さらに好ましくは0.6体積%以下であ
り、1.0体積%より多いと、細線再現における妨げにな
るばかりでなく、転写において、感光体上に現像された
トナー粒子の薄層面に16μm以上の粗めのトナー粒子が
突出して存在することで、トナー層を介した感光体と転
写紙間の微妙な密着状態を不規則なものとして、転写条
件の変動をひきおこし、転写不良画像を発生する要因と
なる。着色樹脂粒子の体積平均径は4〜10μm、好まし
くは6〜10μm、さらに好ましくは7〜9μmであり、
この値は先にのべた各構成要素と切りはなして考えるこ
とはできないものである。体積平均粒径4μm未満で
は、グラフィク画像の如き画像面積比率の高い用途で
は、転写紙上のトナーののり量が少なく、画像濃度が低
いという問題点が生じやすい。これは、先に述べた潜像
におけるエッジ部に対して、内部の濃度が下がる理由と
同じ原因によると考えられる。体積平均粒径10μmを越
える場合では解像度が良好でなく、複写の初めは良くと
も使用をつづけていると画質低下を発生しやすい。
着色樹脂粒子の粒度分布は種々の方法によって測定で
きるが、本発明においてはコールターカウンターを用い
て行った。
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コ
ールター社製)を用い、個数分布,体積分布を出力する
インターフェイス(日科機製)およびCX−1パーソナル
コンピュータ(キヤノン製)を接続し、電解液は1級塩
化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測定
法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として
界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩
を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試
料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散
処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型によ
り、アパチャーとして100μアパチャーを用いて、個数
を基準として2〜40μの粒子の粒度分布を測定して、そ
れから本発明に係るところの値を求める。
流動性向上剤 本発明のトナー及び現像剤は、本発明に用いる磁性粒
子と摩擦帯電させた時に、帯電量の絶対値が100μc/g以
下、好ましくは30μc/g以下、さらに好ましくは10μc/g
以下であるような流動性向上剤を少なくとも含有してい
る。
さらに、好ましくは、2種類以上の流動性向上剤を使
用するのが好ましい。
第1の流動性向上剤としては、帯電量の絶対値が20μ
c/g以下であるものである。流動性を付与するために
は、流動性向上剤の粒径は、細かい方が流動性に対して
効果的であり、本発明では、BET法による比表面積の測
定で、30〜200m2/gのBET比表面積を有する流動性向上剤
を用いるのが良い。
第2の流動性向上剤としては、磁性粒子との60回往復
混合後の摩擦帯電量をAμc/g、3万回往復混合後の摩
擦帯電量をBμc/gとしたとき、下記条件を満足するも
のが良い。
0.5≦|B/A|≦2かつ15≦|A|≦100 第1の流動性向上剤として親水性無機化合物Bを使用
し、第2の流動性向上剤として疎水性無機酸化物Aを使
用する場合を以下に説明する。着色樹脂粒子と流動性向
上剤が混合された粉体をトナーと称す場合もある。
本発明をより効果的にするためには、疎水性無機酸化
物Aの比表面積をSA、親水性無機化合物Bの比表面積を
SBとしたとき SA≧SB であり、AおよびBを着色樹脂粉末に対して以下の式を
満足するようそれぞれa重量%(着色樹脂粉末基準),b
重量%(着色樹脂粉末基準) a≧b,0.3≦a+b≦1.5 含有させることが好ましい。
a<bあるいは(a+b)が上記範囲にないと帯電性
と流動性のバランスがとりにくくなる。
さらに、(a+b)>1.5であると、トナーとしての
定着特性が低下し、特にトラペンの透過性が低下してし
まう。
本発明に用いる疎水性無機酸化物としては、80〜300m
2/gの比表面積を有し、磁性粒子との摩擦帯電量の絶対
値が50μc/g以上の負帯電性無機酸化物が好ましい。好
ましい例として、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化によ
り生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ
微粉体を用いることがより好ましい。該処理シリカ微粉
体において、メタノール滴定試験によって測定された疎
水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を
処理したものが特に好ましい。
疎水化方法としてはシリカ微粉体と反応、あるいは物
理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理することに
よって付与される。
好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合
物で処理する。
その様な有機ケイ素化合物の例は、ヘキサメチルジシ
ラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、
トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、
メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラ
ン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチル
クロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α
−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロルエチルト
リクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、
トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメ
ルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニル
ジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラ
メチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジ
シロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単
位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結
合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサンがあ
る。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられ
る。
その処理シリカ微粉体の粒径としては0.003〜0.1μの
範囲のものを使用することが好ましい。市販品として
は、タラノックス−500(タルコ社)、AEROSIL R−972
(日本アエロジル社)がある。
親水性無機化合物Bの例としては、以下のものがあげ
られる。例えば、Al2O3,TiO2,GeO2,ZrO2,Sc2O3,Hf
O2の如き金属酸化物や、SiC,TiC,W2Cの如き炭化物及
び、Si3N4,Ge3N4の如き窒化物が帯電能が低く好適であ
る。この中でも、Al2O3,TiO2,Sc2O3,ZrO2,GeO2,Hf
O2が、無色あるいは白色であり、カラートナーに用いた
場合、色彩に悪影響を与えず好適である。親水性無機化
合物BとしてはAl2O3,TiO2の如き、親水性無機酸化物
が気相法によって容易に好適な粒度のものが製造でき、
より好ましい。ただし粒子の形状が極端に角ばった形
状、針状となるものは好ましくない。
第1の流動性向上剤が粉末状アルミナまたは粉末状酸
化チタンであり、第2の流動性向上剤が疎水性シリカで
ある場合を以下に説明する。着色樹脂粉末と流動性向上
剤が混合された粉体をトナーという場合もある。
非磁性の着色樹脂粒子、流動性付与剤及び磁性粒子を
有する現像剤において、該着色樹脂粒子が負帯電性を有
し、体積平均粒径が4〜10μmであって、且つ該流動性
付与剤として、BET法による比表面積が30〜200m2/gの範
囲であるようなアルミナ及び/またはBET法による比表
面積が30〜200m2/gの範囲にある酸化チタンと、BET法に
よる比表面積が80〜300m2/gであるような疎水性シリカ
とを併用することが好ましい。
本発明に用いる着色樹脂粒子の粒径は、体積平均粒径
が4〜10μmであり、さらに16.0μm以上の粗粉が体積
平均分布で1.0%以下であり、5.04μm以下の微粉が個
数分布で35%以下であることが好ましい。
粒径が細かいので、微小な静電潜像に対するトナーの
付着が忠実であり、静電潜像端部のトナー付着の乱れが
少ない。その結果、高解像度で色再現性の良好な画像が
得られる。特に、デジタル複写機におけるハーフトーン
域では、微小な潜像であるため、粒径による効果が大き
く良好な画像となる。
しかし、トナー粒径が細かいために、帯電が過大にな
りやすくなるが、これは低帯電性物質であるアルミナや
酸化チタンを添加して解決した。これらは、以下に述べ
る理由によって、30m2/g(粒径約40mμ)〜200m2/g(粒
径約12mμ)の範囲である必要があり、より好ましく
は、80m2/g(粒径約25mμ)〜150m2/g(粒径約15mμ)
の範囲であるのがよい。
たとえば、200m2/gよりも大きなBET比表面積を有する
アルミナや、酸化チタンでは、流動性は十分となるが、
劣化しやすいトナーとなる。劣化は、トナー消費の少な
い状態で、複写のランニングが続いた場合に、帯電量が
大きく変化したり、現像剤の流動性が悪くなったりとい
う現象として表れる。
30m2/gよりも小さなBET比表面積を有するアルミナ
や、酸化チタンでは、他の流動性付与剤と併用しても、
十分な流動性を得にくくなる。流動性付与剤の分散も不
十分となりやすく、画像にカブリが生じやすい。
アルミナまたは酸化チタンのBET比表面積をSBとする
と、30≦SB≦100m2/gの範囲では、アルミナ,酸化チタ
ンだけの使用では、流動性が不十分となるので、流動性
付与効果の高い疎水性シリカと併用する必要がある。さ
らに、100<SB≦200m2/gの範囲では、着色樹脂粒子の表
面を均一に密に覆うため、低帯電性のアルミナまたは酸
化チタンだけの使用では、帯電量が下がりすぎてしまう
場合がある。それゆえ、負帯電性の疎水性シリカと併用
する必要がある。
以上のように、負帯電性と流動性付与能力という点
で、疎水性シリカは、アルミナ,酸化チタンを補う働き
をする。そのため、疎水性シリカのBET比表面積は、80
〜300m2/gでないと十分な働きが得られない。より好ま
しくは150m2/g以上がよい。
本発明の構成のようにアルミナまたは酸化チタンと疎
水性シリカを併用することにより、上記のような帯電量
の制御だけでなく、トナーの小粒径化にともなうその他
の弊害も改善される。
トナーを小粒径化すると、トナーに働く、クーロン力
やファンデルワールス力が、重力,慣性力に比べて相対
的に強くなるので、トナー同士の付着力が強くなり、ト
ナー凝集体が生じやすくなる。これに対してアルミナや
酸化チタンは、帯電に起因するトナーの付着力を弱め、
トナー粒子の凝集体を生成しにくくする。トナーを小粒
径化すると、トナーとキャリアの接触点が増え、キャリ
アスペントが起こりやすくなる。これに対しても、アル
ミナや酸化チタンは、キャリアとトナー間の良好なスペ
ーサーとなり、良い効果を及ぼす。
さらに、アルミナ、酸化チタンと疎水性シリカを併用
すると、それぞれ単独で使用した時よりも、トナーの流
動性が良好となり、現像剤の混合性、トナークリーニン
グ性が良好となる。
荷電制御剤 本発明に係る着色樹脂粒子に荷電特性を安定化するた
めに荷電制御剤を配合しても良い。その際着色樹脂粒子
の色調に影響を与えない無色または淡色の荷電制御剤が
好ましい。本発明においては、負荷電性制御剤を使用し
たとき、本発明は一層効果的になり、その際の負荷電制
御剤としては例えばアルキル置換サリチル酸の金属錯体
(例えばジーターシャリーブチルサリチル酸のクロム錯
体または亜鉛錯体)の如き有機金属錯体が挙げられる。
負荷電制御剤を着色樹脂粒子に配合する場合には結着樹
脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜
8重量部添加するのが良い。
本発明において、上述の磁性粒子とトナー(または着
色樹脂粉末)の混合比率は現像剤中のトナー濃度とし
て、2.0重量%〜12重量%、好ましくは3重量%〜9重
量%にすると良好な結果が得られる。トナー濃度が2.0
重量%未満では画像濃度が低くなり、12重量%を越える
場合ではカブリや機内飛散を増加せしめ、現像剤の耐用
寿命を短める傾向にある。
次に、第1図を参照して本発明に係る現像装置の一例
を説明する。
潜像担持体1は静電記録用絶縁ドラムあるいはα−S
e,Cds,ZnO2,OPC,α−Siの様な光導電絶縁物質層を持つ
感光ドラムもしくは感光ベルトである。潜像担持体1は
図示しない駆動装置によって矢印a方向に回転される。
22は潜像担持体1に近接もしくは接触されている現像ス
リーブであり、例えばアルミニウム、SUS316等の非磁性
材料で構成されている。現像スリーブ22は現像容器36の
左下方壁に容器長手方向に形成した横長開口に右略半周
面を容器36内へ突入させ、左略半周面を容器外へ露出さ
せて回転自在に軸受けさせて横設してあり、矢印b方向
に回転駆動される。
23は現像スリーブ22内に挿入し図示の位置姿勢に位置
決め保持した固定磁界発生手段としての固定の永久磁石
(マグネット)であり、現像スリーブ22が回転駆動され
てもこの磁石23は図示の位置・姿勢にそのまま固定保持
される。この磁石23はN極の磁極23a,S極の磁極23b,N極
の磁極23c,S極の磁極23dの4磁極を有する。磁石23は永
久磁石に代えて電磁石を配設してもよい。
24は現像スリーブ22を配設した現像剤供給器開口の上
縁側に、基部を容器側壁に固定し、先端側は開口上縁位
置よりも容器36の内側へ突出させて開口上縁長手に沿っ
て配設した現像剤規制部材としての非磁性ブレードで、
例えばSUS316を横断面路くの字形に曲げ加工したもので
ある。
26は非磁性ブレード24の下面側に上面を接触させ前端
面を現像剤案内面261とした磁性粒子限定部材である。
非磁性ブレード24及び磁性粒子限定部材26などによって
構成される部分が規制部である。
27は磁性粒子であり抵抗値が107Ωcm以上、好ましく
は108Ωcm以上、さらに好ましくは109〜1012Ω・cmのフ
ェライト粒子(最大磁化55〜75emu/g)へ樹脂コーティ
ングしたものが用いられ得る。37は非磁性トナーであ
る。40は現像容器36下部部分に溜るトナーを封止するシ
ール部材で弾性を有しスリーブ22の回転方向に向って曲
がっており、スリーブ22表面側を弾性的に押圧してい
る。このシール部材40は、現像剤の容器内部側への進入
を許可するように、スリーブとの接触域でスリーブ回転
方向下流側に端部を有している。
30は現像工程で発生した浮遊現像剤を現像剤と同極性
の電圧を印加して感光体側に付着させ、飛散を防止する
飛散防止電極板である。
60はトナー濃度検出センサー(不図示)によって得ら
れる出力に応じて作動するトナー補給ローラーである。
センサとしては、現像剤の体積検知方式、圧電素子、イ
ンダクタンス変化検知素子、交番バイアスを利用したア
ンテナ方式、光学濃度を検知する方式を利用することが
できる。該ローラーの回転停止によって非磁性トナー37
の補給を行う。トナー37が補給されたフレッシュ現像剤
はスクリュー61によって搬送されながら混合・攪拌され
る。従ってこの搬送中において補給されたトナーにトリ
ボ付与が行われる。63はしきり板で現像器の長手方向両
端部において切り欠かれておりこの部分でスクリュー61
によって搬送されたフレッシュ現像剤がスクリュー62へ
受け渡される。
S磁極23dは搬送極である。現像後の回収現像剤を容
器内に回収し、さらに容器内の現像剤を規制部まで搬送
する。
23d付近では、スリーブに近接して設けたスクリュー6
2によって搬送されてきたフレッシュ現像剤と現像後の
回収現像剤とを交換する。
64は搬送スクリューで現像スリーブ軸方向の現像剤の
量を均一化する。
非磁性ブレード24の端部と現像スリーブ22面との前記
距離d2は100〜900μm、好ましくは150〜800μmであ
る。この距離が100μmより小さいと後述する磁性粒子
がこの間に詰まり現像剤層にムラを生じやすいと共に良
好な現像を行うのに必要な現像剤を塗布することが出来
ず濃度の薄いムラの多い現像画像しか得られない欠点が
ある。d2は現像剤中に混在している不用粒子による不均
一塗布(いわゆるブレードづまり)を防止するためには
400μm以上が好ましい。900μmより大きいと現像スリ
ーブ22上へ塗布される現像剤量が増加し所定の現像剤層
厚の規制が行えず、潜像担持体への磁性粒子付着が多く
なると共に後述する現像剤の循環、現像剤限定部材26に
よる現像規制が弱まりトナーのトリボが不足しカブリし
やすくなる欠点がある。
角度θ1は−5°〜35°、好ましくは0°〜25°であ
る。θ1<−5°の場合、現像剤に働く磁気力、鏡映
力、凝集力等により形成される現像剤薄層がまばらでム
ラの多いものとなり、θ>35°を越えると非磁性ブレー
ドでは現像剤塗布量が増加し、所定の現像剤量を得るこ
とが難しい。
この磁性粒子層は、スリーブ22が矢印b方向に回転駆
動されても磁気力,重力に基づく拘束力とスリーブ2の
移動方向への搬送力との釣合によってスリーブ表面から
離れるに従って動きが遅くなる。もちろん重力の影響に
より落下するものもある。
従って磁極23a,23dの配設位置と磁性粒子27の流動性
及び磁気特性を適宜選択する事により磁気粒子層はスリ
ーブに近い程磁極23a方向に搬送し移動層を形成する。
この磁性粒子の移動によりスリーブ2の回転に伴なって
現像領域へ搬送され現像に供される。
第2図は本発明に係る現像方法の主要部を説明するも
ので、トナー粒子とトナー粒子とは逆極性に帯電する磁
性粒子とを混合して有する現像剤を、静電像の担持部材
としての静電像担持体と、この現像剤を担持する現像剤
担持部材が作る現像部(最近接間隙G(μm))の供給
した際の交互電界を表わしたものである。
第2A図の交互電界は矩形波形状である。この波形にお
いて、通常の現像の場合は本発明でいう最大電界付与点
の電位VP-PMax(V)が静電像が負(VD(V))である
ため矩形波の正側の最大(図中の上方)点となり、背景
電位はVL(V)となる。この波形において反転現像の場
合は、第2B図に示す如く静電像がVL(V)となるので最
大電界付与点は図中の下方点となり、背景電位はV
D(V)となる。
磁性粒子が画像部に付着して現像像を乱すために、画
像部に対する磁性粒子の付着を防止できる現像方法を追
及したところ以下が判明した。本例では反転現像である
ため、背景部電位VDが−600(V)、静電像電位VLが−2
50(V)とし、背景部へのトナー粒子付着防止としての
直流成分VDCを−490(V)と設定してある。
本発明者らは数多くの現像方法のパターンを想定して
実験を行ったところ、多くのものは画像部に磁性粒子が
付着していることをつきとめ、この磁性粒子による部分
的な階調度の低下傾向が見られ、画像濃度も低下してい
ることを同時に解明した。
本発明者らは、さらに実験と研究を重ねたところ画像
部に磁性粒子の付着が生じる原因には画像部にトナー粒
子を多く付着せしめようとする最大電界強度が逆に磁性
粒子の付着を生じさせてしまうという、混合現像剤特有
の問題があることを解明したのである。従って、最大電
界強度を従来のような高い値から順に下げていくという
ように数多くの実験と考察を加えながら行ったところ、
磁性粒子の付着が大幅に減少できる条件に到達したので
ある。磁性粒子の付着防止はもともと画像階調性向上の
ために行ったのであるが、逆に最大電界強度が弱すぎる
とかえって画像階調性が悪化して十分な濃度が出ないこ
とも判明した。
第2A図は本発明現像方法を容易に理解するための手助
けとなろう。
画像部の最大電界強度F(V/μm)は、静電像の電位
VL(V)と交互電界の直流成分VDC(V)と、交互電界
の直流成分VDC(V)に関して静電像の電位VL(V)と
は反対側に位置する最大電界付与点の電位VP-PMax
(V)と現像剤担持部材表面と静電像担持体の表面との
最近接間隙G(μm)とによって形成される式、 で与えられ、 1.5≦F≦3.5 の範囲で、磁性粒子付着もなく、階調性も良好であっ
た。F>3.5であると、画像部に磁性粒子が一様な割合
で付着し、全体の画像透明性が損なわれ、転写時の画像
ムラが生じてしまう傾向がある。
一方、F<1.5であると磁性粒子付着は良好であるが
ラインのシャープさが損なわれ画像濃度が低下してしま
う傾向がある。好ましくは、1.5≦F≦3.5、さらに好ま
しくは2<F<3.0の条件が良い。
このような交流電界によって現像剤を往復運動させる
現像方式では、現像効率の高いので、フルカラーコピー
のような大画像面積でトナー消費の多い場合に有効であ
る。しかし、現像剤を往復運動させるので、トナー粒子
と磁性粒子が離脱しやすく、トナー飛散が生じやすい。
そのため、現像剤はトナー飛散を低減する働きがあるも
のが望まれる。
しかし、従来では、トナーの体積平均径が小さい場合
現像剤の帯電量の環境差が大きいので、トナー飛散と画
像濃度の両立が困難であった。たとえば、帯電量の低い
環境でのトナー飛散が問題となった場合、帯電量を高く
すればトナー飛散は防ぐことができる。しかし同時に、
帯電量がもともと高い環境においても帯電量を高くする
ことになるので、画像濃度が低かったものが、さらに低
くなってしまうという弊害が生じ、その両立は困難であ
った。しかし、本発明では、帯電量の環境差が小さいの
で、各種な環境で、トナー飛散と画像濃度の両立可能な
帯電量に制御することが容易である。
画像部に対する着色樹脂粒子付着以外の磁性粒子付着
は非画像部に対して生じることになるが、本発明におい
ては非画像部に付着する磁性粒子の防止も先に述べた理
由で好ましいものとなる。この条件は非画像部にトナー
粒子が付着しない範囲で、前記の非画像部電位VL(V)
に対して直流成分VDC(V)はVLが可変であっても下記
の条件を満たすことが良い。
50≦|VDC−VL|≦200である。非画像部電位は環境に
より変動する場合もあるので確実性を増すには、この値
が150(V)以下であることが良い。
さらに、好ましい条件を付記すると、交互電界の周波
数ν(KHz)は0.8≦ν≦3.0を満たすことが良い。好ま
しくは、0.8〜2.21が良い。0.8KHz未満ではカブリが増
加し、3.0KHzを越える場合ではラインのシャープネスや
階調性が低下する。
本発明現像方法においては、現像部で現像剤層は交互
電界を印加しない状態で潜像保持体に対して非接触でも
接触でも良い。
さらに、このような現像方法と前記現像剤の組み合せ
は、以下のような点でも良好な組み合せである。
前記現像剤中の帯電能の弱い流動性向上剤は、感光体
の潜像に対する付着力が弱いので、交互電界を印加しな
い現像方法では、現像によって消費されずに、現像器中
に蓄積される傾向がある。しかし、本発明の現像方法で
は、感光体との接触機会が非常に多くなり、このような
傾向をなくすことができる。
ここで、上記構成の現像器および現像剤において、現
像領域に搬送された現像剤の量を規定する相対体積比率
について説明する。相対体積比率は現像部、即ちスリー
ブ22から感光ドラム1へトナーが転移あるいは供給され
る部分において定義される値である。さて、この現像部
におけるスリーブ22の表面の単位面積あたりの現像剤
(混合物…非穂立時)の塗布量M(g/cm2)と現像部空
間の高さh(cm)と磁性粒子の真密度ρ(g/cm3)とス
リーブ表面のキャリア粒子の重量割合C/(T+C)
(%)(ただし、Cはキャリア重量、Tはトナー重量で
ある)、スリーブ22と感光体1との相対速度比σとによ
って定義され、以下の式によって示される。
相対体積比率Q(%)=M/h×1/ρ×C/(T+C)×σ
×100 この相対体積比率Qは、前述した現像剤の搬送性や帯
電特性あるいは現像器の構成、特にマグネットローラー
23の磁極配置、磁極の強さ、および現像剤規制部材26の
形状、非磁性ブレード24の端部とスリーブ22面との距離
d2により大きく変化し、複写画像、特に画像濃度に大き
な影響を与える。
本発明者らは相対体積比率Qと画像濃度との関係を各
種実験条件下で検討を行い、相対体積比率Qを 15.0≦Q≦45.0(%) の範囲(さらに好ましくは15.0≦Q≦28.0(%))に設
定することで良好なカラー画像が得られることを判明し
た。さらに、Qが上記範囲内にあるとき雰囲気環境が変
化したときでも安定な画像が得られることが判明した。
本発明において好ましい現像方法として提案してきた
上記条件は、スリーブ22上に塗布される現像剤の量及び
現像部空間の増加あるいは減少にしたがって画像濃度、
画質が単調に変化するのではなく、現像空間における磁
性粒子の時間的存在量(単位時間当りに現像部を通過す
る磁性粒子の体積量)としての相対体積比率Qが15.0〜
45.0%(好ましくは15.0〜28.0%)の範囲で十分でしか
も安定な画像濃度が得られ、15.0%未満でも45.0%を越
えてもカラー画像複写として好ましくない若干の画像濃
度低下、画質低下が発生し、しかもこの画質が十分な上
記数値の範囲ではスリーブゴーストもかぶりも発生しな
いという発見に基づくものである。
相対体積比率が15.0〜45.0%の範囲であれば、スリー
ブ22面上に形成される穂が好ましい程度に疎らな状態で
形成され、スリーブ22及び穂上の両方のトナーが感光ド
ラム1に対して十分に開放され、スリーブ上のトナー10
2も交互電界で飛翔転移するので、ほとんどすべてのト
ナーが現像に消費可能な状態となることから高い現像効
率(現像部に存在するトナーのうち現像に消費され得る
トナーの割合)および高画像濃度が得られる。好ましく
は、微小なしかし激しい穂の振動を生じさせ、これによ
って磁性粒子27およびスリーブ22に付着しているトナー
102がほぐされる。いずれにせよ磁気ブラシの場合など
のような掃目むらやゴースト像の発生を防止できる。さ
らに穂の振動によって、磁性粒子27とトナー28との摩擦
接触が活発になるのでトナー28への摩擦帯電を向上さ
せ、かぶり発生を防止できる。
相対体積比率Qは、上記の値の範囲内にすることが好
ましいが、さらに好ましくは、相対速度比σを1.2<σ
<2.5に設定するのがよい。相対速度比は、スリーブ周
速をa、感光体周速をbとしたとき、以下の式によって
示される。
σ=a/b σ>1.2とすることにより、現像効率を上げることが
できる。しかし、σ>2.5では、複写画像のベタ部内で
の濃度が一様でなくなり、いわゆる「はきよせ」を生じ
やすくなる。
以下に本発明において使用する現像剤の特性値に係る
各測定法(1)〜(8)について述べる。
(1)粒度分布測定: 測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コ
ールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均分布を
出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パー
ソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し電解液は1
級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤
として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を0.5〜50mg加
える。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間
分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型に
より、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて2
〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個
数平均分布を求める。
これら求めた体積平均分布、個数平均分布より、体積
平均粒径、個数平均分布の6.35μm以下、体積平均分布
の16.0μm以上の各値を得る。
(2)摩擦帯電量測定: 第4図が摩擦帯電量測定装置の説明図である。先ず測
定しようとする粒子と現像剤として使用する磁性粒子の
混合物を作る。混合の比率はトナー及び着色剤含有微粒
子の場合には、磁性粒子95重量部に対して5重量部であ
り、流動性付与剤の場合には磁性粒子98重量部に対して
2重量部である。
測定に使用される磁性粒子は、二成分現像剤に使用さ
れる磁性粒子を使用する。例えば、スチレン系樹脂で被
覆されたフェライト粒子であり、250メッシュパス400メ
ッシュオンの粒子を70重量%以上(より好ましくは75〜
95重量%)含有し、0.2〜0.7重量%のスチレン−アクリ
ル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル共重合体
で被覆されているものが挙げられる。
測定しようとする粒子及び磁性粒子を測定環境(23
℃、60%RH)に置いて、12時間以上放置した後ポリエチ
レン製のビンに入れ、十分混合し、攪拌する(60回往復
混合)。
サンプルが着色樹脂粉末の場合、着色樹脂粉末5g及び
磁性粒子95gの混合物を用いる。サンプルが流動性向上
剤の場合、流動性向上剤2g及び磁性粒子98gの混合物を
用いる。ポリエチレン製のビンは、100mlの容積を有す
るものを使用し、攪拌にはタービュラミキサー(3回/
秒)を用いる。
次に、底に500メッシュ(磁性粒子の通過しない大き
さに適宜変更可能)の導電性スクリーン113のある金属
製の測定容器112に摩擦帯電量を測定しようとする粒子
と磁性粒子の混合物を入れ金属製のフタ114をする。こ
のときの測定容器112全体の重量を秤りW1(g)とす
る。次に、吸引機111(測定容器112と接する部分は少な
くとも絶縁体)において、吸引口117から吸引し風量調
節弁116を調整して真空計115の圧力を250mmAqとする。
この状態で充分(約2分間)吸引を行ないトナーを吸引
除去する。このときの電位計119の電位をV(ボルト)
とする。ここで118はコンデンサーであり容量をC(μ
F)とする。また、吸引後の測定容器全体の重量を秤り
W2(g)とする。この摩擦帯電量T(μc/g)は下式の
如く計算される。
(3)見掛け粘度測定: フローテスターCFT−500型(島津製作所製)を用い
る。試料は60meshパス品を約1.0〜1.5g秤量する。これ
を成形器を使用し、100kg/cm2の加量で1分間加圧す
る。
この加圧サンプルを下記の条件で、常温常湿下(温度
約20〜30℃、湿度30〜70%RH)でフローテスター測定を
行い、温度−見掛け粘度曲線を得る。得られたスムース
曲線より、90℃、100℃の見掛け粘度を求めそれを該試
料の温度に対する見掛け粘度とする。
RATE TEMP 6.0 D/M (℃1分) SET TEMP 70.0 DEG (℃) MAX TEMP 200.0 DEG INTERVAL 3.0 DEG PREHEAT 300.0 SEC (秒) LOAD 20.0 KGF (kg) DIE(DIA) 1.0 MM (mm) DIE(LENG) 1.0 MM PLUNGER 1.0 CM2 (cm2) (4)磁性粒子の抵抗値の測定 測定電極面積4cm2、電極間隔0.4cmのサンドイッチタ
イプのセルを用い、片方の電極に1kgの加圧下で、両電
極間の印加電圧Ε(V/cm)を印加して、回路に流れた電
流を測定し、磁性粒子の抵抗値を得る。
(5)凝集度測定: 試料(外添剤を有するトナー)の流動特性を測定する
一手段として凝集度を用いるものであり、この凝集度の
値が大きいほど試料の流動性は悪いと判断する。
測定装置としては、パウダーテスター(細川ミクロン
社製)を用いる。
測定法としては、振動台に200メッシュ、100メッシ
ュ、60メッシュのフルイを目開の狭い順位、すなわち60
メッシュフルイが最上位にくるように200メッシュ、100
メッシュ、60メッシュのフルイ順に重ねてセットする。
このセットした60メッシュフルイ上に正確に秤量した
試料5gを加え、振動台への入力電圧を21.7Vになるよう
にし、その際の振動台の振幅が60〜90μの範囲に入るよ
うに調整し(レオスタット目盛約2.5)、約15秒間振動
を加える。その後、各フルイ上に残った試料の重量を測
定して下式にもとづき凝集度を得る。
試料は23℃、60%RHの環境下で約12時間放置したもの
を用い、測定環境は23℃、60%RHである。
(6)疎水化度測定: メタノール滴定試験は、疎水化された表面を有するシ
リカ微粉体の疎水化度を確認する実験的試験である。
処理されたシリカ微粉体の疎水化度を評価するために
本明細書において規定される“メタノール滴定試験”は
次の如く行う。供試シリカ微粉体0.2gを容量250mlの三
角フラスコ中の水50mlに添加する。メタノールをビュー
レットからシリカの全量が湿潤されるまで滴定する。こ
の際フラスコ内の溶液はマグネチックスターラーで常時
攪拌する。その終点はシリカ微粉体の全量が液体中に懸
濁されることによって観察され、疎水化度は終点に達し
た際のメタノールおよび水の液状混合物中のメタノール
の百分率として表わされる。
(7)見掛け密度測定: パウダテスター(細川ミクロン製)を用い、見掛け密
度を測定する。測定としては、振動台に60メッシュフル
イをセットし、その真下にあらかじめ重量を測定した見
掛け密度測定用カップ(内容量100cc)を置く。
次にレオスタット目盛を2.0に合せ振動を開始する。
この振動している60メッシュフルイ上部から静かに測定
試料を、前記測定用カップに入るように流出させる。
カップに山盛に試料が充填されたら、振動を停止し、
山盛のカップ上面をブレードによりすり切り、天秤によ
り正確に秤量する。
測定用カップは100ccの内容量となっているため見掛
け密度(g/cm3)=試料の重量÷100より求めることがで
きる。
試料は23℃、60%RHの環境下で約12時間放置したもの
を用い、測定環境は23℃、60%RHである。
(8)DSCによる吸熱ピーク値測定 本発明に於いては、示差熱分析測定装置(DSC測定装
置)、DSC−7(パーキンエルマー社製)を用い測定す
る。
測定試料は5〜20mg、好ましくは10mgを精密に秤量す
る。
これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空の
アルミパンを用い、測定温度範囲30℃〜200℃の間で、
昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。
この昇温過程で、温度40〜100℃の範囲におけるメイ
ンピークの吸熱ピークが得られた温度を、本発明の吸熱
ピーク値とする。
本発明においては、滑剤としての脂肪酸金属塩例えば
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミまたはフッ素含
有重合体の微粉末、例えばポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリビニリデンフルオライド等およびテトラフルオ
ロエチレン−ビニリデンフルオライド共重合体の微粉末
あるいは、酸化セリウム、炭化ケイ素の如き研摩剤ある
いは酸化スズ、酸化亜鉛の如き導電性付与剤を添加して
も良い。
本発明に係る着色樹脂粒子を作製するには熱可塑性樹
脂と着色剤としての顔料又は染料、必要に応じて荷電制
御剤、その他の添加剤等をボールミルの如き混合機によ
り充分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストル
ーダーの如き熱混練機を用いて熔融、捏和及び練肉して
樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又
は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び厳密な分級をおこな
って本発明に係るところの着色樹脂粒子を得ることがで
きる。
実施例1 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を
行った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混
練し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度
に粗粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕
機で微粉砕した。さらに、得られた微粉砕物を多分割分
級装置で分級して、体積平均粒径が8.3μmであり、個
数分布において5μm以下の粒径の粒子が25個数%であ
り、6.35〜10.1μmの粒径の粒子が46個数%であり、体
積分布において6.35〜10.1μmの粒径の粒子が67体積%
であり、12.7〜16.0μmの粒径の粒子が1.6体積%であ
り、16.0μmを越える粒径の粒子は、ゼロ%であるシア
ン色の負摩擦帯電性着色樹脂粉末を得た。
上記着色樹脂粒子100重量部と、BET法による比表面積
が100m2/gである帯電量−3μc/gのアルミナ微粉体0.3
重量部(約0.3重量%)と、BET法による比表面積が250m
2/gであり、ヘキサメチルジシラザンで疎水化処理した
帯電量−80μc/gのシリカ微粉体0.5重量部(約0.5重量
%)とを混合して、シアントナーとした。
このシアントナーの見掛粘度は、90℃で6.00×105
イズ、100℃で1.1×104ポイズであり、見掛密度は0.35g
/cm3であり、DSCにおける吸熱ピークは67.2℃であっ
た。第1表にトナーの物性値を示し、第2表に流動性向
上剤の物性値を示す。
このシアントナー6重量部と、スチレン−メタクリル
酸メチル−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(共
重合重量比=45:35:20;重量平均分子量(Mw)5000;数平
均分子量2000)で表面被覆(被覆量0.5重量%)したCu
(15)−Zn(15)−Fe(70)系フェライト粒子(電気抵
抗値1010Ω・cm;重量平均粒径52μm;粒径10μm以下の
磁性粒子の含有量が実質的に0重量%、粒径26μm未満
の磁性粒子の含有量3重量%、粒径26μm以上乃至35μ
m未満の磁性粒子の含有量9重量%、粒径35μm以上43
μm未満の粒径の磁性粒子の含有量12重量%、粒径74μ
m以上の磁性粒子の含有量0.1重量%)の94重量部とを
混合して二成分系現像剤を調製した。
次に前記現像剤を使用し、現像スリーブとカットブレ
ードとの間隙を650μに設定した第1図に示す現像装置
をデジタル現像方式且つ反転現像方式のキヤノン製カラ
ーレーザ複写機PIXELの反転現像用の改造機に組み込
み、感光ドラム1(有機感光材料)とスリーブ22の表面
との間隔を500μmとした。感光ドラムと現像スリーブ
との周速比σを1.7とした。現像スリーブは外径寸法32m
mを用い、感光ドラムは外径寸法80mmを用いた。感光ド
ラムはOPCドラムを用い、−700Vの帯電潜像電位、−150
Vの露光潜像電位とした。バイアス電源4として周波数2
000Hz,ピーク対ピーク値2000Vの交流電圧に−550Vの直
流電圧を重畳させたものを用いて現像を行った。
このとき、Q=25.0,F=2.80(V/μm) であった。
この組合せによって初期画像濃度でカブリや磁性粒子
の付着のない非常に良好な画像が得られた。
さらに常温常湿下(23℃/60%RH)で連続耐久を行っ
たところ、画像濃度1.45〜1.60と非常に良好な画像が得
られた。カラーOHPを作成し、投影像を見たところ、磁
性粒子の付着による影のない鮮明な像が得られた。
さらに、低温低湿下(15℃/10%RH)で連続耐久を行
ったところ、画像濃度1.40〜1.50と良好な画像が得られ
た。高温高湿下(32.5℃/85%RH)で同様に行ったとこ
ろ、画像濃度1.50〜1.60と良好な画像が得られ、トナー
飛散もみられなかった。
現像特性を第3表に示す。
本実施例で用いた多分割分級機および該分級機による
分級工程について第6図および第7図を参照しながら説
明する。多分割分級機51は、第6図および第7図におい
て、側壁は72,74で示される形状を有し、下部壁は75で
示される形状を有し、側壁73と下部壁75には夫々ナイフ
エッジ型の分級エッジ67,68を具備し、この分級エッジ6
7,68により、分級ゾーンは3分画されている。側壁72下
の部分に分級室に開口する原料供給ノズル66を設け、該
ノズルの底部接線の延長方向に対して下方に折り曲げて
長楕円弧を描いたコアンダブロック76を設ける。分級室
上部壁77は、分級室下部方向にナイフエッジ型の入気エ
ッジ69を具備し、更に分級室上部には分級室に開口する
入気管64,65を設けてある。入気管64,65にはダンパの如
き第1、第2気体導入調節手段70,71および静圧計78,79
を設けてある。分級室低面にはそれぞれの分画域に対応
させて、室内に開口する排出口を有する排出管61,62,63
を設けてある。分級粉は供給ノズル66から分級領域に減
圧導入され、コアンダ効果によりコアンダブロック76の
コアンダ効果による作用と、その際流入する高速エアー
の作用とにより湾曲線80を描いて移動し、粗粉61、所定
の体積平均粒径および粒度分布を有するシアン色微粉
体、62および超微粉63に分級された。
実施例2 体積平均粒径が8.0μmであり、個数分布において5
μm以下の粒径の粒子が36個数%であり、6.35〜10.1μ
mの粒径の粒子が38個数%であり、体積分布において6.
35〜10.1μmの粒径の粒子が65体積%であり、12.7〜16
μmの粒径の粒子が1.6体積%であり、16.0μmを越え
る粒径の粒子は、ゼロ%であるシアン色の着色樹脂粒子
を使用すること以外は実施例1と同様にして二成分系現
像剤を調製し、画出し試験をおこなった。結果を第3表
に示す。
実施例3 上記材料を使用して、実施例1と同様にして体積平均
粒径が8.5μmであり、個数分布において5μm以下の
粒径の粒子が18個数%であり、6.35〜10.1μmの粒径の
粒子が55個数%であり、体積分布において6.35〜10.1μ
mの粒径の粒子が69体積%であり、12.7〜16.0μmの粒
径の粒子が2.6体積%であり、16.0μmを越える粒径の
粒子は0.1体積%であるマゼンタ色の負摩擦帯電性の着
色樹脂粒子を得た。
該着色樹脂粒子100重量部に、BET法による比表面積が
95m2/gである帯電量が実質上Oのアルミナ微粉体0.4重
量部とBET法による比表面積が150m2/gであって、ジメチ
ルジクロルシランで疎水化処理した帯電量90μc/gのシ
リカ微粉体0.4重量部を外添してマゼンタトナーとし
た。
実施例1と同様にして二成分現像剤を調製し、実施例
1と同様にして画出し試験をおこなった。結果を第3表
に示す。
実施例4 上記材料を使用して、実施例1と同様にして体積平均
粒径が7.7μmであり、個数分布において5μm以下の
粒径の粒子が31個数%であり、6.35〜10.1μmの粒径の
粒子が42個数%であり、体積分布において6.35〜10.1μ
mの粒径の粒子が65体積%であり、12.7〜16.0μmの粒
径の粒子が0.5体積%であり、16.0μmを越える粒子は
ゼロ%であるイエロー色の負摩擦帯電性の着色樹脂粒子
を得た。
実施例1と同様にして、疎水性シリカ及びアルミナと
イエロー色の着色樹脂粒子とを混合してイエロートナー
を調製し、さらに樹脂コートフェライトキャリアと混合
して二成分系現像剤を調製し、実施例1と同様にして画
出し試験をおこなった結果を第3表に示す。
参考例1〜4 第1表及び第2表に示す着色樹脂粒子及び流動性向上
剤を使用してシアントナーを調製し、実施例1と同様に
して画出し試験をおこなった。結果を第3表に示す。第
3表から知見される如く、実施例1のトナーは参考例1
〜4のトナー比較して、耐久性及びカブリの点で特に優
れていた。
比較例1 実施例1と同様にして、体積平均粒径が11.1μmであ
り、個数分布において5μm以下の粒径の粒子が8個数
%であり、6.35〜10.1μmの粒径の粒子が52個数%であ
り、体積分布において6.35〜10.1μmの粒径の粒子が36
体積%であり、12.7〜16.0μmの粒径の粒子が20.2体積
%であり、16.0μmを越える粒径の粒子は3.0体積%で
あるシアン色の着色樹脂粒子を得た。
実施例1と同様にして、シアントナーを調製しさらに
二成分現像剤を調製し、実施例1と同様にして画出し試
験をおこなった。実施例1と比較して、画像濃度の薄い
ハイライト部(画像濃度約0.2〜0.6)における階調性が
劣っていた。試験結果を第3表に示す。
(記1)カブリの評価は、東京電色社製のREFLECTOMETE
R MODEL TC−6DSを使用し、測定し、yellowトナー画像
では、blueフィルターを使用して測定し、シアントナー
画像ではamberフィルターを使用して、マゼンタトナー
画像ではgreenフィルターを使用して下記式より算出し
た。数値が小さい程、カブリが少ない。
カブリ(反射率)(%)=標準紙の反射率(%) −サンプルの非画像部の反射率(%) (記2)トナー飛散は、5000枚耐久試験後の現像器の周
辺部におけるトナーの飛散状態を目視で判定した。
◎…非常に良い、○…良い、△…普通 (記3)ハイライト部の階調性は、ドット面積が約10%
のオルジナル画像を複写した際の、トナー画像の品質を
目視で判定。
○…良い、○△…やや良い、×…がさつきが見られ
る。
実施例5 実施例1のシアントナーを含有する二成分系現像剤、
実施例3のマゼンタトナーを含有する二成分系現像剤及
び実施例4のイエロートナーを含有する二成分系現像剤
を使用してフルカラー画像を複写したところ、オルジナ
ル画像の色調に忠実で階調性に優れたフルカラートナー
画像が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は好ましい現像手段の要部説明図、第2A図及び第
2B図は本発明に係る交互電界パターンの概略図、第3図
及び第5図は本発明に係る相対体積比率と画像濃度との
例、第4図は本発明に用いる帯電量の測定装置を示すも
のである。第6図は多分割分級手段を用いた分級工程に
関する説明図を示し、第7図は多分割分級手段の概略的
な断面斜視図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−174772(JP,A) 特開 昭58−1157(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/083

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色樹脂粉末、疎水性無機酸化物Aを該着
    色樹脂粉末を基準にしてa重量%、及び親水性無機化合
    物Bを該着色樹脂粉末を基準にしてb重量%少なくとも
    含有する静電荷像現像用トナーにおいて、 該着色樹脂粉末は、体積平均粒径が4〜10μmであり、
    個数分布において、5μm以下の粒径の粒子を15〜40個
    数%含有し、体積分布において、12.7〜16.0μmの粒径
    の粒子を0.1〜5.0体積%含有し、16μmを越える粒径の
    粒子を1.0体積%以下含有しており、 該着色樹脂粉末の粒度分布において、6.35〜10.1μmの
    粒子が下記式 [式中、Vは体積分布における6.35〜10.1μmの粒径を
    有する粒子の体積%を示し、Nは個数分布における6.35
    〜10.1μmの粒径を有する粒子の個数%を示し、
    該着色樹脂粉末の体積平均粒径を示す] を満足しており、 該疎水性無機酸化物Aは、摩擦帯電量の絶対値が50μc/
    g以上である摩擦帯電特性を有し、BET法による比表面積
    SAが80〜300m2/gであり、該親水性無機化合物Bは、摩
    擦帯電量の絶対値が20μc/g以下である摩擦帯電特性を
    有し、BET法による比表面積SBが30〜200m2/gであり、該
    疎水性無機酸化物Aの比表面積SA及び含有量aと該親水
    性無機化合物Bの比表面積SB及び含有量bとが下記条件 比表面積SA≧比表面積SB 含有量a≧含有量b 0.3重量%≦含有量a+含有量b≦1.5重量% を満足していることを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。
  2. 【請求項2】該疎水性無機酸化物Aが疎水性シリカ微粉
    末であり、該親水性無機化合物Bがアルミナ微粉末また
    は酸化チタン微粉末である請求項1に記載の静電荷像現
    像用トナー。
  3. 【請求項3】該着色樹脂粉末の粒子は非磁性であり、該
    トナーはカラートナーである請求項1又は2に記載の静
    電荷像現像用トナー。
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