JP3184654B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP3184654B2
JP3184654B2 JP03335193A JP3335193A JP3184654B2 JP 3184654 B2 JP3184654 B2 JP 3184654B2 JP 03335193 A JP03335193 A JP 03335193A JP 3335193 A JP3335193 A JP 3335193A JP 3184654 B2 JP3184654 B2 JP 3184654B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法および静電記録法等に於て形成される静電荷潜像を磁
性トナーを用いて現像し、転写手段に弾性ローラーを用
いる工程を有する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法としては、米国特許第229
7691号明細書、特公昭42−23910号公報及び
特公昭43−24748号公報に記載されている如く多
数の方法が知られているが、一般的には光導電性物質を
利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成
し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じ
て紙等の転写材にトナー画像を転写した後、圧力、加
熱、加熱圧力あるいは溶剤蒸気等により定着し複写物を
得るものである。
【0003】画像を転写する転写装置に於ては、従来か
ら広く実用化されているコロナ放電を利用した転写手段
に変わり、像担持体に対して一定圧で加圧された中抵抗
程度の弾性ローラーに電圧を印加して転写するローラー
転写方式を用いる転写装置、例えば、特開平2−123
385号公報の如き転写装置が提案されている。このロ
ーラー転写装置は、コロナ放電を利用した転写装置に比
べ、電源の低電圧化やオゾン発生量を極力抑えられる
等、省エネやエコロジー面で優れた長所を持っている。
また、転写材の像担持体への圧接力を調整することによ
って転写材の像担持体への接触領域を拡大できることが
できるので、転写材を転写部位に於いて積極的に押圧支
持できる。
【0004】しかし、その一方でローラー転写方式を用
いる場合には、像担持体と転写ローラーとの間に加えら
れた押圧のために転写工程に於て像担持体上の現像剤が
加圧凝集し、転写欠損が生じ易くなる。特に文字画像の
ラインの中央部が転写されずにエッジ部のみが転写され
る「転写中抜け」が発生し易く、この転写中抜け現象を
防止する目的で、像担持体と転写ローラーとの間で周速
差をもたせ、転写工程で像担持体に対して転写材が周速
差をもって転写される手段が実用化されている。
【0005】しかしながら、上記の様に周速差をもたせ
る転写法では、転写工程に於て、細線がかすれる為に線
幅の狭い画像の解像度の低下や、ジュネレーションコピ
ーの画質劣化、更には転写飛び散りの発生が指摘されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決することのできる画像形成方法を提供することを
目的とする。
【0007】すなわち、本発明は、像担持体への現像剤
付着力および転写材への転写性を向上させ、画像ライン
の転写中抜け、画像細線のかすれ、および飛び散りを防
止し、画質を向上させることのできる画像形成方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、像担
持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持
体と現像剤担持体とを現像部に於て一定の間隙を設けて
配置し、現像剤を該現像剤担持体上に上記間隙よりも薄
い厚さに規制して現像部に搬送し、現像ACバイアス
(現像剤を上記現像剤担持体に付着させる方向に作用す
る電圧の最大点から、現像剤を現像剤担持体に付着させ
ない方向に作用する電圧の最大点までの時間をt1
し、逆に現像剤を現像剤担持体に付着させない方向に作
用する電圧の最大点から、現像剤を現像剤担持体に付着
させる方向に作用する電圧の最大点までの時間をt2
した時、t1/(t1+t2)<0.5 を満たすように
設定されている場合を除く)を印加して静電潜像を現像
して現像剤像を形成する現像手段と、該現像剤像を転写
材に転写するための像担持体に接触したローラー、及び
転写後の転写材を像担持体から分離するための転写分離
装置を有する転写手段とを備えた画像形成装置を用いた
画像形成方法に於て、該現像手段に印加されるACバイ
アスは、下記式
【外2】 (式中、aは、電界極性が正負交互に周期的に変化する
ACバイアスの1周期分に於いて、現像剤を現像剤担持
体側から像担持体側へ移行させる方向の極性の電界成分
(転移電界)の印加時間であり、bは、現像剤を像担持
体側から現像剤担持体側に引き戻す方向の極性の電界成
分(逆転移電界)の印加時間である。)で表されるdu
ty比が50%未満であり、かつ該現像剤が、磁性トナ
ー、流動化剤、および、0.6〜5μmの重量平均粒径
(mD4)、0.5〜4μmの個数平均粒径(mD1)及
び1.0〜2.4の(mD4)/(mD1)を有する金属
酸化物粉末を含有することを特徴とする画像形成方法に
関する。
【0009】さらに本発明は、上記画像形成方法におい
て、前記現像手段は弾性ブレードを用いて現像剤担持体
上に現像剤をコートする工程を含むことを特徴とする画
像形成方法に関する。
【0010】本発明の画像形成方法においては、転写ロ
ーラーを備えた画像形成装置に於て、特定の粒度分布を
有する金属酸化物粉末を含有する現像剤を用い、上述し
たように現像手段に印加するACバイアスのduty比
を50%未満とすることにより、該現像剤がより高い帯
電量の状態で現像がなされ、即ち像担持体上へ現像され
た現像剤の単位質量当たりの帯電量が現像剤担持体上の
現像剤が有する単位質量当たりの帯電量以上になる。そ
の結果、像担持体へのトナーの静電的付着力が増すこと
によって、転写時に顕像化された像担持体と転写材の接
触によって生じていた現像剤画像のみだれが抑えられ、
具体的には画像ラインの中抜け、画像細線のかすれ、及
び飛び散り等が防止され、画質が向上する。
【0011】本発明の画像形成方法において、現像手段
に印加するACバイアスはduty比50%未満である
ことが必要であり、好ましくはduty比45%からd
uty比10%である。duty比が10%未満である
と画像ラインの細りが生じ細線再現性が低下しまた画像
濃度も低くなり好ましくない。現像手段では弾性ブレー
ドを用いて現像剤担持体上に現像剤をコートすることが
更に好ましい。なお、ACバイアスのduty比とは、
次式に従う。
【0012】
【外1】
【0013】ここで、a;電界極性が正負交互に周期的
に変化する交流バイアスの1周期分に於いて、トナーを
現像剤担持体側から潜像保持体側へ移行させる方向の極
性の電界成分(転移電界)の印加時間。
【0014】b;トナーを潜像保持体側から現像剤担持
体側に引き戻す方向の極性の電界成分(逆転移電界)の
印加時間。 である。図1にACバイアス波形の一例を示す。図1
は、Vpp=1300V、周波数1800Hz、dut
y比30%の場合である。
【0015】また、本発明は、現像手段において、摩擦
帯電部材として弾性ブレードを用いて現像剤担持体上に
現像剤を薄層コートすることが更に好ましい。
【0016】本発明に使用する現像剤は、0.6〜5μ
mの重量平均粒径(mD4 )、0.5〜4μmの個数平
均粒径(mD1 )及び1.0〜2.4の(mD4 )/
(mD1 )を有する金属酸化物粉末を含有しており、該
金属酸化物粉末を用いることにより、磁性トナーが有す
る帯電性を向上させ帯電量分布の広がりをシャープにで
き、現像工程に於て像担持体上に必要とされる帯電量の
高い現像剤を効率よく供給することが可能となる。
【0017】重量平均粒径(mD4 )が5μmより大き
い金属酸化物粉末を用いた場合、金属酸化物粉末が単独
で現像工程に於て像担持体上に飛翔しにくくなり、消費
されないために、現像器中に金属酸化物粉末が蓄積さ
れ、次第に現像剤担持体上にコートされる金属酸化物粉
末量が多くなり、結果として画質劣化を引き起こしてし
まう。
【0018】重量平均粒径(mD4 )が0.6μmより
小さい金属酸化物粉末を用いた場合、現像剤の帯電性を
均一に保つために多量の金属酸化物粉末を必要になるの
で好ましくない。
【0019】また、(mD4 )/(mD1 )が2.4よ
り大きい金属酸化物粉末の場合、粒度分布が広くなり過
ぎて、粒径の細かすぎるものや、粗すぎるものを多く含
むようになり、好ましくない。
【0020】本発明において、現像剤の帯電量は、吸引
式ファラデーゲージ法を使用した。この方法は、図2に
示す様に構成された装置を用いて吸引口21を現像剤が
コートされている現像剤担持体上及び現像された状態に
ある像担持体上に押し付けて現像剤を吸引し、内筒のフ
ィルター22に採集する。このとき内筒は外部から静電
的にシールドされており、ここに蓄積された現像剤の電
荷量は、接続されたファラデーゲージ23によって、ま
た吸引された現像剤の質量はフィルターの質量増加分に
より算出されるので現像剤担持体上及び現像された状態
にある像担持体上の現像剤の帯電量(単位質量当たりの
帯電量)を計算できる。
【0021】本発明中の現像剤は、少なくとも磁性トナ
ー、流動化剤、及び重量平均粒径(mD4 )が0.6〜
5μmであり、個数平均粒径(mD1 )が0.5〜4μ
mであり、(mD4 )/(mD1 )が1.0〜2.4で
ある金属酸化物粉末から構成される。
【0022】さらに本発明に於て、その目的を達成する
のに好ましい現像剤の構成を以下に詳述する。
【0023】本発明に用いる磁性トナーは、結着樹脂を
含有するが、用いる結着樹脂としては、ビニル系樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、等が挙げられるが、
中でもビニル系樹脂が好ましい。
【0024】ビニル共重合体のコモノマーとしては、次
のようなものが挙げられる。
【0025】例えばスチレン、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モ
ノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニル
の如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデ
シル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
の如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きア
クリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバソール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体;前述のα,β−不飽
和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類が挙げられ
る。これらのビニル系モノマーが単独もしくは2つ以上
で用いられる。
【0026】さらに、ビニル系モノマーとして以下のも
のが例示される。
【0027】例えば、マレイン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の
如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸
無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物
の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフ
エステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン
酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエ
ステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコ
ン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエ
ステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フ
マル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフ
エステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメ
チルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基
酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、
ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α、
β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロ
ン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、
これらの酸無水物及びこれらのモノエステルが挙げられ
る。
【0028】本発明においては、スチレン系共重合体、
スチレン−アクリル系共重合体が主成分となるようなモ
ノマーの組み合わせが好ましい。
【0029】また必要に応じて以下に例示する様な架橋
性モノマーで架橋された重合体であってもよい。
【0030】芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビ
ニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキ
ル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、
エチレングリコールアクリレート、1,3−ブチレング
リコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジア
クリレート、1,5−ペンタンジオールアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアク
リレートをメタアクリレートに代えたものが挙げられ;
エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレー
ト化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレ
ングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレング
リコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレ
ートをメタアクリレートに代えたものが挙げられ;芳香
族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレー
ト化合物類として例えば、ポリオキシエチレン(2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジア
クリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、
及び以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに
代えたものが挙げられ;ポリエステル型ジアクリレート
化合物類として例えば、商品名MANDA(日本化薬)
が掲げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリ
ゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレ
ートをメタアクリレートに代えたもの;トリアリルシア
ヌレート、トリアリルトリメリテート;が挙げられる。
【0031】これらの架橋剤は、他のモノマー成分10
0重量%に対して、0.01〜5重量%(更に好ましく
は0.03〜3重量%)用いることができる。
【0032】本発明に於て、ポリエステル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変
性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族また
は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等を必要に応
じて前述した結着樹脂に混合して用いることができる。
【0033】また、磁性トナーに含有される結着樹脂の
ガラス転移温度(Tg)は、45〜80度C、好ましく
は、50〜70度Cである。
【0034】本発明に係るビニル系結着樹脂を合成する
方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、
乳化重合法の如き重合法が利用できる。
【0035】さらに本発明の磁性トナーは着色剤の役割
を兼ねても良いが、磁性材料を含有している。本発明の
磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイ
ト、r−酸化鉄フェライト、鉄過剰型フェライト等の酸
化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれ
らの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシ
ウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマ
ス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタ
ン、タングステン、バナジウムのような金属との合金お
よびその混合物等が挙げられる。
【0036】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜1
μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが望ま
しく、磁性トナー中に含有させる量としては樹脂成分1
00重量部に対し60〜110重量部、好ましくは樹脂
成分100重量部に対し65〜100重量部である。
【0037】本発明中の磁性トナーは、荷電制御剤を含
有してもよい。
【0038】本発明中の磁性トナーには荷電制御剤をト
ナー粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外
添)して用いることが好ましい。荷電制御剤によって、
現像システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能
となり、特に本発明では結着樹脂と荷電とのバランスを
さらに安定したものとすることが可能である。正荷電制
御剤としては、ニグロシンおよび脂肪酸金属塩等による
変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロ
キシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモ
ニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム
塩;ジプチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイ
ド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの如きジオルガノ
スズオキサイド;ジプチルススズボレート、ジオクチル
スズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジ
オルガノスズボレートを単独であるいは2種類以上組合
せて用いることができる。これらの中でもニグロシン
系、四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好まし
く用いられる。
【0039】一般式
【0040】
【外2】 〔式中、R1 はHまたはCH3 を示し、R2 およびR3
は置換または未置換のアルキル基(好ましくは、C1
4 )を示す。〕で表されるモノマーの単重合体;また
は前述したようなスチレン、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステルの如き重合性モノマーとの共重合体を
正荷電性制御剤として用いることができ、この場合これ
らの荷電制御剤は、結着樹脂(の全部または一部)とし
ての作用をも有する。
【0041】トナーを不荷電性に制御するものとして、
例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効である。モ
ノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸、金属錯
体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙げられる。他
には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及び
ポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、
ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙げられる。
【0042】上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には、4μm以下(更には3μm以下)が好まし
い。
【0043】トナーに内添する際、このような荷電制御
剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1乃至20重
量部(更には0.2乃至10重量部)用いることが好ま
しい。
【0044】本発明に係る磁性トナーは、必要に応じて
種々の添加剤を内添あるいは外添混合してもよい。着色
剤として従来より知られている染料、顔料が使用可能で
あり、通常、結着樹脂100重量部に対して0.5乃至
20重量部使用しても良い。
【0045】本発明中の現像剤は、流動化剤を含有する
が、流動化剤としては、磁性トナーに添加することによ
り、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものであ
れば、どのようなものでも使用可能である。例えば、フ
ッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微
粉末等のフッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法
シリカ等の微粉末シリカ、それらシリカをシランカップ
リング剤、チタンカップリング剤、シリコンオイル等に
より表面処理を施した処理シリカ等がある。
【0046】好ましい流動化剤としては、ケイ素ハロゲ
ン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、
いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称される
もので、従来公知の技術によって製造されるものであ
る。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱
分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次
の様なものである。
【0047】 SiCl4 +2H2 +O2 →SiO2 +4HCl
【0048】また、この製造工程において、例えば塩化
アルミニウム又は塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物
をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリ
カと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であ
り、それらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径と
して、0.001〜2μmの範囲内であることが望まし
く、特に好ましくは、0.002〜2μmの範囲内のシ
リカ微粉体を使用するのが良い。
【0049】本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物
の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体とし
ては、例えば以下の様な商品名で市販されているものが
ある。 AEROSIL(日本アエロジル社) 130 200 300 380 TT600 MOX170 MOX80 COK84 Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5 MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20(WACKER−CH
EMIE GMBH社) V15 N20E T30 T40 D−C Fine Silica(ダウコーニングC
o.社) Fransol(Fransil社)
【0050】一方、本発明に用いられるシリカ微粉体を
湿式法で製造する方法は、従来公知である種々の方法が
適用できる。例えば、下記の一般反応式で示すケイ酸ナ
トリウムの酸による分解が挙げられる。 Na2 O・XSiO2 +HCl+H2 O→SiO2 ・n
2 O+NaCl
【0051】その他、ケイ酸ナトリウムのアンモニア塩
類またはアルカリ塩類による分解、ケイ酸ナトリウムよ
りアルカリ土類金属ケイ酸塩を生成せしめた後、酸で分
解しケイ酸とする方法、ケイ酸ナトリウム溶液をイオン
交換樹脂によりケイ酸とする方法、天然ケイ酸またはケ
イ酸塩を利用する方法などがある。
【0052】ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化
ケイ素(コロイド状シリカ)、その他、ケイ酸アルミニ
ウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグ
ネシウム、ケイ酸の如きケイ酸塩を適用できる。
【0053】湿式法で合成された市販のケイ酸微粉体と
しては、例えば、以下のような商品名で市販されている
ものがある。 カープレックス 塩野儀製薬 ニープシール 日本シリカ トクシール、ファインシール 徳山曹達 ビタシール 多木製肥 シルトン、シルネックス 水沢化学 スタシール 神島化学 ヒメジール 愛媛薬品 サイロイド 富士デビソン化学 Hi−Sil(ハイシール) Pittsburgh Plate Glass.Co
(ピッツバーグ プレート グラス) Durosil(ドウロシール) Ultorasil(ウルトラシール) Fiillstoff−Gesellschaft M
arquart(フュールストッフ・ゲゼールシャフト
マルクオルト) Manosil(マノシール) Hardman and Holden(ハードマン
アンド ホールデン) Hoesch(ヘッシュ) Chemische Fabrik Hoesch K
−G(ヒエミツシェ・フアブリーク・ヘッシュ) Sil−Stone(シルーストーン) Stoner Rubber Co.(ストナー ラバ
ー) Nalco(ナルコ) Nalco Chem Co.(ナルコ ケミカル) Quso(クソ) Philadelphia Quartz Co.(フ
ィラデルフィア クオーツ) Imsil(イムシル) Illinois Minerals Co.(イリノ
イス ミネラル) Calcium Silikat(カルシウムジリカー
ト) Chemische Fabrik Hoesch.K
−G(ヒエミッシェファブリーク ヘッシュ) Calsil(カルジル) Fiillstoff−Gesellschaft M
arquart(フュールストッフ−ゲゼルシャフト
マルクオルト) Fortafil(フォルタフィル) Imperial Chemical Iudustr
ies.Ltd.(インペリアル ケミカル インダス
トリーズ) Microcal(ミクロカル) Joseph Crosfiels&Sons.Lt
d.(ジョセフ クロスフィールド アンド サンズ) Manosil(マノシール) Hardman and Holden(ハードマン
アンド ホールデン) Vulkasil(ブルカジール) Farbenfabriken Bryer,A.−
G.(ファルベンファブリーケンバーヤー) Tufknit(タフニット) Durham Chemicals.Ltd.(ドウル
ハム ケミカルズ) シルモス 白石工業 スターレックス 神島化学 フリコシル 多木製肥
【0054】上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測
定した窒素吸着による比表面積が30m2 /g以上(特
に50乃至400m2 /g)の範囲内のものが良好な結
果を与える。磁性トナー100重量部に対してシリカ微
粉体0.01乃至8重量部、好ましくは0.1乃至5重
量部使用するのが良い。
【0055】本発明に係る磁性トナーを正荷電性磁性ト
ナーとして用いる場合には、トナーの摩耗防止のために
添加するシリカ微粉体としても、負荷電性であるより
は、正荷電性シリカ微粉体を用いた方が帯電安定性を損
なうこともなく、好ましい。
【0056】正帯電性シリカ微粉体を得る方法として
は、上述した未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原子
を少なくとも1つ以上有するオルガノ基を有するシリコ
ンオイルで処理する方法、あるいは窒素含有のシランカ
ップリング剤で処理する方法、またはこの両者で処理す
る方法がある。
【0057】本発明において正荷電性シリカとは、ブロ
ーオフ法で測定した時に、鉄粉キャリアーに対してプラ
スのトリボ電荷を有するものをいう。
【0058】シリカ微粉体の処理に用いる、側鎖に窒素
原子を有するシリコンオイルとしては、少なくとも下記
式で表される部分構造を具備するシリコンオイルが使用
できる。
【0059】
【外3】 (式中、R1 は水素、アルキル基、アリール基またはア
ルコキシ基を示し、R2はアルキレン基またはフェニレ
ン基を示し、R3 およびR4 は水素、アルキル基、また
はアリール基を示し、R5 は含窒素複素環基を示す) 上記式中アルキル基、アリール基、アルキレン基、フェ
ニレン基は窒素原子を有するオルガノ基を有していても
良いし、また帯電性を損ねない範囲で、ハロゲンの如き
置換基を有していても良い。
【0060】本発明で用いる含窒素シランカップリング
剤は、一般に下記式で示される構造を有する。
【0061】Rm −Si−Yn (Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示し、Yはアミ
ノ基または窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガ
ノ基を示し、mおよびnは1乃至3の整数であってm+
n=4である。)
【0062】窒素原子を少なくとも1つ以上有するオル
ガノ基としては、有機基を置換基として有するアミノ基
または含窒素複素環基または含窒素複素環基を有する基
が例示される。含窒素複素環基としては、不飽和複素環
基または飽和複素環基があり、それぞれ公知のものが適
用可能である。不飽和複素環基としては、例えば下記の
ものが例示される。
【0063】
【外4】
【0064】飽和複素環基としては、例えば下記のもの
が例示される。
【0065】
【外5】
【0066】本発明に使用される複素環基としては、安
定性を考慮すると五員環の六員環のものが良い。
【0067】そのような処理剤の例としてはアミノプロ
ピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシ
シラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、ジプロピ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノ
プロピルジメトキシシラン、モノブチルアミノプロピル
トリエトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリエ
トキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ジブチルアミプロピルモノメトキシシラン、ジメ
チルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシ
シリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシ
リル−γ−プロピルベンジルアミンがあり、さらに含窒
素複素環基としては前述の構造のものが使用でき、その
ような化合物の例としては、トリメトキシシリル−γ−
プロピルピペリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピ
ルモルホリン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミ
ダゾールがある。
【0068】これらの処理された正荷電性シリカ微粉体
の適用量は、正荷電性磁性トナー100重量部に対し
て、0.01乃至8重量部のときに効果を発揮し、特に
好ましくは0.1乃至5重量部添加した時に優れた安定
性を有する正の帯電性を示す。添加形態については好ま
しい態様を述べれば、正荷電性磁性トナー100重量部
に対して、0.1乃至3重量部の処理されたシリカ微粉
体がトナー粒子表面に付着している状態にあるのが良
い。なお、前述した未処理のシリカ微粉体も、これと同
様の適用量で用いることができる。
【0069】本発明に用いられるシリカ微粉体は、必要
に応じてシランカップリング剤、疎水化の目的で有機ケ
イ素化合物などの処理剤で処理されていても良く、シリ
カ微粉体と反応あるいは物理吸着する上記処理剤で処理
される。そのような処理剤としては、例えばヘキサメチ
ルシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、プロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリアリレート、ビニル
ジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテト
ラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチ
ルジシロキサン、および1分子当り2から12個のシロ
キサン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個
宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロ
キサンがある。これら1種あるいは2種以上の混合物で
用いられる。
【0070】本発明に用いられる金属酸化物粉末として
は、マグネシウム、亜鉛、セリウム、アルミニウム、コ
バルト、鉄、ジルコニウム、マンガン、クロム、ストロ
ンチウムなどの酸化物及びチタン酸カルシウム、チタン
酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バ
リウム等の複合金属酸化物などが挙げられる。なかで
も、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化
コバルト、二酸化マンガン、チタン酸ストロンチウム、
チタン酸マグネシウムが本発明の効果をより発揮できる
ことから好ましいものである。特に、チタン酸ストロン
チウムの粉末が好ましい。
【0071】本発明で使用する金属酸化物粉末は、例え
ば焼結法によって生成し、機械粉砕した後、風力分級に
より、分級し、重量平均粒径(mD4)が0.6〜5μ
mであり、個数平均粒径(mD1)が、0.5〜4μm
であり、(mD4)/(mD1)が1.0〜2.4である
粒度のものを用いる。
【0072】本発明に於る金属酸化物粉末は、トナー1
00重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは
0.1〜10重量部用いられることが好ましい。
【0073】本発明の磁性トナーを作製するには結着樹
脂、磁性体、必要に応じて着色剤、荷電制御剤またはそ
の他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如
き混合機により充分混合し、加熱ロール、ニーダー、エ
クストルダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練
肉して樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固
化後に固化物を粉砕し、粉砕物を分級して本発明の磁性
トナーを得ることができる。
【0074】さらに、該磁性トナーと流動化剤と金属酸
化物粉末とトナーとヘンシェルミキサーの如き混合機に
より充分混合し、トナー粒子表面に添加剤を有する本発
明の現像剤を得ることができる。
【0075】本発明中の金属酸化物粉末の粒度分布につ
いては、種々の方法によって測定できるが、本発明にお
いてはコールターカウンターのマルチサイザーを用いて
行った。
【0076】すなわち、測定装置としてはコールターカ
ウンターのマルチサイザーII型(コールター社製)を
用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター
(キヤノン製)を接続し、電解液は特級または1級塩化
ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測
定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分
散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンス
ルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2
〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散
器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウ
ンターのマルチサイザーII型により、アパーチャーと
して、トナー粒径を測定するときは、100μmアパー
チャーを用い、無機微粉末粒径を測定するときは13μ
mのアパーチャーを用いて測定する。トナー及び金属酸
化物粉末の体積、個数を測定して、体積分布と、個数分
布とを算出した。それから本発明に係わるところの体積
分布から求めた重量基準の重量平均径を体積分布から求
める。
【0077】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0078】図3に本発明に係る画像形成装置の概略を
示す。像担持体である感光ドラム1がR1方向に回転自
在にある。感光ドラム1の周囲には回転方向に沿って、
帯電ロ−ラ2、露光手段3から成る潜像形成手段、現像
手段として現像剤担持体から成る現像器5が配置されて
いる。
【0079】帯電ロ−ラ−によって感光ドラム1表面
を、例えば負(−)に一様に帯電させ、露光手段3によ
って静電潜像を形成する。この静電潜像は感光ドラム上
の負帯電に対し、正(+)に帯電している現像器5中の
現像剤にduty比50%未満の現像ACバイアスを印
加することによって現像され現像剤像を形成する。
【0080】次に、感光ドラム上の現像剤像は、転写手
段としての転写ロ−ラ−6によって転写材に転写され
る。現像剤像が転写された転写材は分離除電針7によっ
て転写材裏面の余電荷が除去され、感光ドラム1から分
離される。その後、定着器(不図示)によって現像剤像
が転写材に定着される。
【0081】現像器5の詳細を図4に示す。
【0082】図4に示すものは、現像剤担持体12に内
接された固定磁石14の1つの磁極N1に対向する位置
に、磁性体より成る磁性ブレ−ド11を設け、該磁極と
磁性体ブレ−ド間の磁力線に沿ってトナ−13を穂立さ
せ、これをブレ−ド先端のエッジ部で切ることにより磁
力の作用を利用して現像剤層の厚みを規制するものであ
り、現像バイアス印加手段16より現像バイアスが現像
剤担持体に印加される。この図4に示す現像器を現像器
[A]型とする。15は像担持体、17は現像剤であ
る。
【0083】次に図5に示す現像器は、ゴムや樹脂等の
弾性ブレ−ド11を現像剤担持体12に圧接し、これに
よって現像剤層13の厚みを規制するものであり、現像
バイアスは、16より現像剤担持体に印加される。ここ
で、14は固定磁石、15は像担持体、17は現像剤で
ある。この図5に示す現像器を現像器[B]型とする。
【0084】[チタン酸ストロンチウムの製造例]炭酸
ストロンチウム600gと酸化チタン320gをボール
ミルにて、8時間湿式混合した後濾過乾燥した。この混
合物を5kg/cm2 の圧力で成型し、1100℃の温
度で8時間仮焼きした。
【0085】その後機械粉砕し、重量平均粒径(mD
4 )1.9μm、個数重量平均粒径(mD1 )0.7μ
m、((mD4 )/(mD1 ))2.7のチタン酸スト
ロンチウム微粉体を得た。これをチタン酸ストロンチウ
ム微粉体[A]とする。これを、コアンダ効果を利用し
たエルボジェット分級機により、粗粉および微粉を同時
に除去して、重量平均粒径1.3μm、個数平均粒径
(mD1 )1.0μm、((mD4 )/(mD1 ))
1.3であるチタン酸ストロンチウム微粉体[B]を得
た。
【0086】[酸化アルミニウムの製造例]水酸化アル
ミニウムを1000kg/cm2の圧力で成型し、16
00℃の温度で2時間燒結させた。その後、機械粉砕、
エルボジェット分級機で分級し、重量平均径(mD4
4.2μm、個数平均径(mD1 )2.4μm、粒度分
布((mD4 )/(mD1 ))1.8の酸化アルミニウ
ム微粉体[A]を得た。また、各々の値が、(mD4
6.0μm、(mD1 )3.0μm、((mD4)/
(mD1 ))2.0である酸化アルミニウム微粉体
[B]を得た。
【0087】[酸化亜鉛の製造例]水酸化亜鉛を100
kg/cm2の圧力で成型し、500℃の温度で5時間
燒結させた。その後機械粉砕、風力分級することによ
り、重量平均径(mD4 )1.9μm、個数平均径(m
1 )1.2μm、粒度分布((mD4 )/(mD
1 ))1.6の酸化亜鉛微粉体[A]を得た。
【0088】 [現像剤の製造例1] スチレン−アクリル共重合体(83:17) 80部 低分子量ポリプロピレン 4部 スチレン−ブタジェン共重合体(84:16) 20部 磁性酸化鉄 90部 ニグロシン 2部
【0089】上記材料をヘンシェルミキサーで前混合し
た後、150℃で2軸混練押出機によって溶融混練を行
った。混練物を放冷後、粗粉砕、そして微粉砕し、更に
風力分級機を用いて重量平均粒径8.6μmの黒色磁性
トナーを得た。
【0090】また、トナーのTgは60.0℃である。
【0091】この磁性トナーを磁性トナー[1]とす
る。
【0092】磁性トナー[1]100重量部に対し、疎
水性正荷電性シリカ(BET値:130m2 /g)0.
6重量部、チタン酸ストロンチウム微粉体[1]2.0
重量部をヘンシェルミキサーにて外部添加して現像剤
[1]を得た。
【0093】(実施例1)図3に示すロ−ラ−転写装置
を有する画像形成装置を乾式電子写真複写機(キヤノン
製、NP6030)に搭載し、現像剤[1]を投入し画
出し評価を行った。ここで、現像器[A]型に印加する
交流バイアスは、Vp-p1300V、周波波1800H
z、Vdc−220V、duty比30%である。表1に
画像評価結果を示す。得られた画像は、中抜けおよび細
線のほそりがなく、良好な画質であった。
【0094】(比較例1)実施例1で金属酸化物粉末を
無添加とし、duty比を50%にした以外は、実施例
1と全て同じ条件で画出しを行った。その結果を表1に
整理した。得られた画像は、全面的に中抜けが発生し、
飛び散りやカブリも目立った。
【0095】(比較例2)実施例1でduty比を50
%にした以外は、実施例1と全て同じ条件で画出しを行
った。その結果を表1に整理した。チタン酸ストロンチ
ウム微粉体を含有することで、比較例1より画質の向上
は認められたが、中抜けや飛び散りは全面に発生してい
る。
【0096】(実施例2)実施例1でdutyを45%
にした以外は、実施例1と全て同じ条件で画出しを行っ
た。その結果を表1に整理した。
【0097】(実施例3)実施例1でdutyを20%
にした以外は、実施例1と全て同じ条件で画出しを行っ
た。その結果を表1に整理した。
【0098】(実施例4)実施例1でdutyを10%
にした以外は、実施例1と全て同じ条件で画出しを行っ
た。その結果を表1に整理した。得られた画像は、画像
濃度の僅かな低下と軽微だか細線の細りが見られたが、
画像全体的には、中抜けと飛び散りは良好であった。
【0099】(実施例5〜8)[現像剤の製造例1]で
用いたチタン酸ストロンチウム微粉体[B]の代わりに
表1に示す種々の粒径のチタン酸ストロンチウム微粉体
を用いて[現像剤の製造例1]と全く同様な製造方法で
現像剤を製造し、実施例1と同じ条件で画出しを行っ
た。その結果を表1に整理した。
【0100】(実施例9)[現像剤の製造例1]で用い
たチタン酸ストロンチウム微粉体[B]を酸化アルミニ
ウム微粉体[A]にし、[現像剤の製造例1]と全く同
様な製造方法で現像剤を製造した。これを現像剤[2]
とする。実施例1で現像剤として現像剤[2]を用いた
以外は、実施例1と全て同じ条件で画出しを行った。そ
の結果を表1に整理した (実施例10)[現像剤の製造例1]で用いたチタン酸
ストロンチウム微粉体[B]を酸化亜鉛微粉体[A]に
し、[現像剤の製造例1]と全く同様な製造方法で現像
剤を製造した。これを現像剤[3]とする。実施例1で
現像剤として現像剤[3]を用いた以外は、実施例1と
全て同じ条件で画出しを行った。その結果を表1に整理
した (実施例11)弾性ブレ−ド(シリコ−ン樹脂)を装着
した図5に示す現像器[B]型を用いた以外は、実施例
1と全て同じ条件で画出しを行った。その結果を表1に
整理した。弾性ブレ−ドを用いることにより、現像剤の
帯電量はかなり高くなり、画像は非常に高画質であっ
た。
【0101】(比較例3〜6)[現像剤の製造例1]で
用いたチタン酸ストロンチウム微粉体[B]の代わりに
表1に示す種々の粒径のチタン酸ストロンチウム粉末を
用いて[現像剤の製造例1]と全く同様な製造方法で現
像剤を製造し、実施例1と同じ条件で画出しを行った。
その結果を表1に整理した。
【0102】
【表1】
【0103】
【発明の効果】本発明の画像形成方法においては、転写
ローラーを備えた画像形成装置に於て、特定の粒度分布
を有する金属酸化物粉末を含有する現像剤を用い、上述
したように現像手段に印加するACバイアスのduty
比50%未満とすることにより、該現像剤がより高い帯
電量の状態で現像がなされ、即ち像担持体上へ現像され
た現像剤の単位質量当たりの帯電量が現像剤担持体上の
現像剤が有する単位質量当たりの帯電量以上になるた
め、その結果、像担持体へのトナーの静電的付着力が増
すことによって、転写時に顕像化された像担持体と転写
材の接触によって生じていた現像剤画像のみだれが抑え
られ、具体的には画像ラインの中抜け、画像細線のかす
れ、及び飛び散り等を防止することができ、画質を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像工程で印加する現像ACバイアスの電圧波
形の一例を示す説明図を示す。
【図2】帯電量測定装置を示す概略図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の概略図を示す。
【図4】現像器の1例を示す概略図である。
【図5】現像器の他の1例を示す弾性ブレードを装着し
た現像器の概略図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラー 3 露光手段 5 現像器 6 転写ローラー 7 分離除電針 11 磁性ブレード 12 現像剤担持体 13 トナー 14 固定磁石 15 像担持体 16 現像バイアス印加手段 17 現像剤 21 弾性ブレード
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−35063(JP,A) 特開 平4−97177(JP,A) 特開 平4−136959(JP,A) 特開 昭62−119550(JP,A) 特開 平4−204659(JP,A) 特開 平3−177846(JP,A) 特開 平6−3981(JP,A) 特開 平6−3854(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/06 101 G03G 15/08 507 G03G 13/06 - 13/08 G03G 9/08 - 9/083

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上に静電潜像を形成する潜像形
    成手段と、 該像担持体と現像剤担持体とを現像部に於て一定の間隙
    を設けて配置し、現像剤を該現像剤担持体上に上記間隙
    よりも薄い厚さに規制して現像部に搬送し、現像ACバ
    イアス(現像剤を上記現像剤担持体に付着させる方向に
    作用する電圧の最大点から、現像剤を現像剤担持体に付
    着させない方向に作用する電圧の最大点までの時間をt
    1 とし、逆に現像剤を現像剤担持体に付着させない方向
    に作用する電圧の最大点から、現像剤を現像剤担持体に
    付着させる方向に作用する電圧の最大点までの時間をt
    2 とした時、t 1 /(t 1 +t 2 )<0.5 を満たすよう
    に設定されている場合を除く)を印加して静電潜像を現
    像して現像剤像を形成する現像手段と、 該現像剤像を転写材に転写するための像担持体に接触し
    たローラー、及び転写後の転写材を像担持体から分離す
    るための転写分離装置を有する転写手段とを備えた画像
    形成装置を用いた画像形成方法に於て、 該現像手段に印加されるACバイアスは、下記式 【外1】 (式中、aは、電界極性が正負交互に周期的に変化する
    ACバイアスの1周期分に於いて、現像剤を現像剤担持
    体側から像担持体側へ移行させる方向の極性の電界成分
    (転移電界)の印加時間であり、bは、現像剤を像担持
    体側から現像剤担持体側に引き戻す方向の極性の電界成
    分(逆転移電界)の印加時間である。)で表されるdu
    ty比50%未満であり、かつ該現像剤が、磁性トナ
    ー、流動化剤、および、0.6〜5μmの重量平均粒径
    (mD4)、0.5〜4μmの個数平均粒径(mD1)及
    び1.0〜2.4の(mD4)/(mD1)を有する金属
    酸化物粉末を含有することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記現像手段は弾性ブレードを用いて現
    像剤担持体上に現像剤をコートする工程を含むことを特
    徴とする請求項1記載の画像形成方法。
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