JP2646290B2 - 非磁性トナー及び画像形成方法 - Google Patents

非磁性トナー及び画像形成方法

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JP2646290B2 JP2151588A JP15158890A JP2646290B2 JP 2646290 B2 JP2646290 B2 JP 2646290B2 JP 2151588 A JP2151588 A JP 2151588A JP 15158890 A JP15158890 A JP 15158890A JP 2646290 B2 JP2646290 B2 JP 2646290B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法、静電印刷法などで形成される
静電荷潜像を現像する工程を有する現像方法に於いて用
いられる画像形成方法及び該画像形成方法に適用される
非磁性トナーに関する。
[従来の技術] USP3,866,574、USP3,890,929及びUSP3,893,418などに
おいて、潜像保持体とドナー(トナー担持体)をある間
隙を設け、これらに非対称の交流パルスバイアスを印加
し、高抵抗一成分トナーの飛翔を制御する提案がなされ
ている。その時の波形の模式図を第1図に示す。内容的
には、潜像保持体とドナーの間隙は50μm〜500μm、
周波数は1.5K〜10KHz、現像時間は10μsecTA200μs
ec、はぎ取り時間は100μsecTD500μsec、現像電圧
はVA−150V、はぎ取り電圧はVD400V、かつVD−VA
800V等である。この方式により非画像部にトナー粒子の
飛翔付着を防止し、かつ階調性とライン再現性を向上さ
せている。第2図に上述の模式図を示す。
上記従来例のように、非画像部にトナーの付着を防止
するために、交番バイアス電圧の絶対値を低く抑え、さ
らに現像側電圧を小さくする現像方法では、十分な画像
濃度を得られない場合がある。
一方、高抵抗一成分現像剤(体積抵抗1010Ωcm以上)
を用いる潜像現像法として、インプレッション現像法
(USP3,405,682号明細書等)、ジャンピング現像法(特
開昭55−18656〜18659号公報等)などが知られており、
特にジャンピング現像法はトナー担持体と潜像保持体と
の最接近部である現像領域でトナー担持体と潜像保持体
との間に印加された交流バイアス電圧によりトナーがト
ナー担持体と潜像保持体との間を往復運動し、最終的に
潜像パターンに応じて選択的に潜像保持体面に移行付着
し、顕像化される。これらのデューティ比は50%で現像
側時間と逆現像側時間が同一である(第3図参照)。
また、前記ジャンピング現像法に関する特許で画像濃
度調整のため、現像剤の残量に応じてトナー担持体と潜
像保持体との間に印加される交流バイアス電圧のデュー
ティ比を制御するものもある(特開昭60−73647公報
等)。
ここで「交流バイアス電界のデューティ比」は下式の
ように定義する。
a:電界極性が正・負交互に周期的に変化する交流バイア
スの1周期分に於て、トナーを潜像保持体側へ移行させ
る方向の極性の電界成分(現像側バイアス成分)の印加
時間。この時直流バイアス電界は除去している。
b:逆にトナーを潜像保持体側から引き離す方向の極性の
電界成分(逆現像側バイアス成分)の印加時間。
また現像側バイアス成分とは、潜像保持体の潜像電位
をVsとし、用いるトナーの極性を負とした際の第4図に
おけるaの部分のことをいい、逆現像側バイアス成分と
は第4図におけるbの部分のことをいう。
前記従来例に関しては、この現像法の場合、現像側バ
イアス電圧が大きいため、ベタ潜像(高電位領域)の現
像性は高い一方で、低電位領域の逆現像側バイアスが大
きいため、現像されたトナーが過剰にはぎ取られ階調性
のない画像となる傾向がある。
またその電圧(DC分及びAC(VPP&周波数))設定の
許容範囲が狭い。すなわち、電圧を調整(DC分を下げる
orAC分を上げる等)し、濃度を上げようとすると、地肌
汚れ(白地カブリ)が生じてしまう。ACの周波数を高め
ると白地カブリには有効だが、文字やラインの再現性が
劣って(細って)しまう。
これまでに挙げた現像法を改良する手段として、現像
側バイアス印加の際、その現像電界を高くし、そして現
像側時間を短時間に設定することにより画像濃度が高
く、階調性が得られ、カブリのない画像が得られるよう
になる。
しかしながら、このような現像法を用いた画像形成方
法で繰り返し使用していると画像濃度の低下、カブリの
増加、あるいは解像力、ライン再現性が悪化するなどし
て画質が劣化してくることがあった。
この時、現像器中のトナーの粒度分布を測定したとこ
ろ、初期に比べ変化しており、画質の劣化はトナーの選
択的現像によるものであることが判明した。
また一般に、一成分現像方式に於いては画像形成を繰
り返すと、粒径の小さなトナーがトナー担持体表面に、
その高い帯電量に依る鏡映力のため付着し、他のトナー
粒子の摩擦帯電を阻害し、十分に帯電量をもてないトナ
ー粒子が増加し、濃度低下を引き起こす場合がある。こ
のような現象は、低湿下に於いて特に現われやすく、ト
ナー担持体上のトナーが消費されない時(例えば、画像
白地部)に促進され、画像濃度低下となる。一方、この
ような状態から、トナーを消費してゆくと(例えば画像
黒部)、この現象は緩和され次第に濃度が回復してゆ
く。
従って、トナー担持体に消費部(画像部)と未消費部
(非画像部)が存在する状態から画像形成を行うと、画
像上に濃度の差(つまり、消費部で高濃度、未消費部で
低濃度)を生じる。
このような現象を以下では担持体メモリと呼ぶ。この
担持体メモリは形成のメカニズムから考えると、トナー
担持体メモリはトナー消費により解消される、すなわち
トナー担持体の一回転の円周毎に軽減されてゆくことに
なる。従って、この現象が軽い場合には、画像上へのメ
モリは一回で消失するが、重い場合には何回も繰り返し
現われることがある。
また一成分現像方式を用いるトナーとしては磁性トナ
ーと非磁性トナーがあるが、磁性トナーは酸化鉄等の黒
色系の磁性材質を用いるために、カラー現像には適して
いない。
近年カラー画像の需要が高まっており、カラー画像に
おける高画質化が望まれている。
従って、非磁性トナーに於いては良好な耐久性、環境
特性を得、優れたカラー画質を得る為には、非磁性トナ
ーの粒度分布及びトナー担持体上に於ける摩擦帯電量が
重要な因子である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述のごとき問題点を解決した、非
対称現像バイアスを用いる現像法に使用される画像形成
方法及び該画像形成方法に適用される非磁性トナーを提
供することにある。
他の目的は、耐久性に優れ、長期間の連続使用にあっ
ても画像濃度が高く、カブリのないカラー画像を安定的
に与える画像形成方法及び該画像形成方法に適用される
非磁性トナーを提供することにある。
更に他の目的は、階調性に富み、解像力、細線再現性
に優れたカラー画像を与える画像形成方法及び該画像形
成方法に適用される非磁性トナーを提供することにあ
る。
更に他の目的は、低湿下に於いても、安定して高画像
濃度であるカラー画像を与える画像形成方法及び該画像
形成方法に適用される非磁性トナーを提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段及び作用] 具体的には、本発明は、静電荷像を保持する潜像保持
体と、非磁性トナーを表面に担持するトナー担持体とを
現像部において一定の間隙を設けて配置し、 5μm以下の粒径を有する非磁性トナー粒子が12個数
%以上含有され、8〜12.7μmの粒径を有する非磁性ト
ナー粒子が33個数%以下で含有され、16μm以上の粒径
を有する非磁性トナー粒子が2体積%以下で含有され、
体積平均粒径が4〜10μmである結着樹脂及び着色剤を
少なくとも有する非磁性トナーを、非磁性トナーのトナ
ー担持体上での摩擦帯電量と非磁性トナーの体積平均粒
径が下記一般式(1) Q(μc/g)=J(μc/g)+0.5(μc/g)R …(1) を満たすように摩擦帯電し、 摩擦帯電された非磁性トナーを、トナー担持体上に前
記間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬送し、 トナー担持体に直流電圧と非対称交番電圧を、直流バ
イアス電圧を含む交番バイアス電圧の現像側電圧成分を
逆現像側電圧成分(はぎ取り電圧成分)より大きくし、
かつ現像側電圧の印加時間を逆現像側電圧のそれよりも
小さくなるように印加し、トナー担持体から潜像保持体
へ非磁性トナーを移行させて静電荷像を現像して非磁性
トナー像を形成することを特徴とする画像形成方法に関
する。
さらに本発明は、静電荷像を保持する潜像保持体と、
非磁性トナーを表面に担持するトナー担持体とを現像部
において一定の間隙を設けて配置し、非磁性トナーをト
ナー担持体上に前記間隙よりも薄い厚さに規制して現像
部に搬送し、トナー担持体に直流電圧と非対称交番電圧
を、直流バイアス電圧を含む交番バイアス電圧の現像側
電圧成分を逆現像側電圧成分(はぎ取り電圧成分)より
大きくし、かつ現像側電圧の印加時間を逆現像側電圧の
それよりも小さくするように印加する現像方法に用いら
れる、結着樹脂及び着色剤を少なくとも有する非磁性ト
ナーにおいて、 該非磁性トナーが、5μm以下の粒径を有する非磁性
トナー粒子が12個数%以上含有され、8〜12.7μmの粒
径を有する非磁性トナー粒子が33個数%以下で含有さ
れ、16μm以上の粒径を有する非磁性トナー粒子が2体
積%以下で含有され、非磁性トナーの体積平均粒径が4
〜10μmであって、非磁性トナーのトナー担持体上での
摩擦帯電量と非磁性トナーの体積平均粒径が下記一般式
(1)を満たすことを特徴とする非磁性トナーに関す
る。
Q(μc/g)=J(μc/g)+0.5(μc/g)R …(1) 本発明者らは、トナー粒径と現像バイアスにおける現
像性の関係を見る為に0.5μm〜30μmにわたる粒度分
布を有する非磁性トナーを用いた検討を行った。これは
トナー担持体、潜像保持体間(約250μm)に一定の現
像側電圧(約1000V)をパルス状に与えた場合、トナー
が潜像保持体に付着し始める(転写,定着後の画像で画
像濃度で1.0以上となる様にする。)パルス巾とトナー
の粒度分布を見るものである。すなわち潜像保持体の表
面電位を一定にし、パルス巾を変化させ潜像を現像し、
潜像保持体上の現像されたトナー粒子を集め、トナー粒
度分布を測定したところ、パルス巾200μS以下では、
8μm以下の非磁性トナー粒子が多く、さらに5μm以
下の非磁性トナー粒子が多いことが判明した。また、パ
ルス巾をさらに小さくしてゆくと5μm以下の非磁性ト
ナー粒子が増加してゆく知見も得られた。
すなわち、粒径の小さいトナーほど潜像保持体へ到達
する時間が早いことが判る。従って現像側バイアス印加
の際、その現像電界を高く、そして短時間に設定するこ
とによって粒径の小さなトナー粒子を選択的に現像する
ことができる。
また逆現像側バイアス印加時には、はぎとり電界を低
くそして長時間に設定することにより、現像側バイアス
時に潜像保持体まで到達できなかった大きなトナー粒子
或いは帯電量の低いトナー粒子(移動速度が遅い)をト
ナー担持体に時間をかけてしっかりと戻す。この際、潜
像担持体上に於いて画像部の粒径の小さなトナー粒子
は、鏡映力が強いこととはぎとり電界が低いこと等によ
り、ほとんどはぎとられないが、飛散等によって非画像
部に付着したわずかな帯電量の小さなトナー粒子(カブ
リトナー粒子)は鏡映力が弱い為、はぎとり電界によっ
てトナー担持体上に引き戻される。
以上のように本発明における現像バイアスを用いた現
像法により階調性が得られ、画像濃度が高くカブリのな
い画像が得られる。
しかしながらこのような現像法では,粒径の大きなト
ナー粒子が非磁性トナー中に多く含有されていると、こ
れらの粒子は、帯電量も小さなトナー粒子も生成しやす
く、現像されずに残留し、非磁性トナーの粒度分布に変
化をきたし、画質劣化を引き起こす。あるいは、帯電量
が低過ぎまたは高過ぎたりしても粒度分布に変化をきた
しやすく画質劣化を生じる。
一方、0.5μm〜30μmにわたる粒度分布を有する非
磁性トナーを用いて、今回は感光体上の表面電位を変化
し、多数のトナー粒子が現像され易い大きな現像電位コ
ントラストからハーフトーンへ、さらに、ごくわずかの
トナー粒子しか現像されない小さな現像電位コントラス
トまで、感光体上の表面電位を変化させた潜像を現像
し、感光体上の現像されたトナー粒子を集め、トナー粒
度分布を測定したところ、8μm以下の非磁性トナー粒
子が多く、特に5μm以下の非磁性トナー粒子が多いこ
とが判明した。すなわち、現像にもっとも適した5μm
以下の粒径の磁性トナー粒子が感光体の潜像の現像に円
滑に供給される場合に潜像に忠実であり、潜像からはみ
出すことなく、真に再現性の優れた画像がえられるもの
である。
本発明の構成について、詳しく説明をする。
5μm以下の粒径の非磁性トナー粒子が全粒子数の12
個数%以上であることが良く、好ましくは12〜60個数%
が良く更に好ましくは17〜50個数%が良い。5μm以下
の粒径の非磁性トナー粒子が12個数%未満であると、高
画質に有効な非磁性トナー粒子が少なく、特に、コピー
またはプリントアウトをつづけることによってトナーが
使われるに従い、有効な非磁性トナー粒子成分が減少し
て、本発明で示すところの非磁性トナーの粒度分布のバ
ランスが悪化し、画質がしだいに低下してくる。また、
60個数%を越えるると、非磁性トナー粒子相互の凝集状
態が生じやすく、本来の粒径以上のトナー塊となるた
め、荒れた画質となり、解像性を低下させ、または潜像
のエッジ部と内部との濃度差が大きくなり、中ぬけ気味
の画像となる場合もある。
また、8〜12.7μmの範囲の粒子が33個数%以下であ
ることが良く、好ましくは1〜33個数%が良い。33個数
%より多いと、画質が悪化すると共に、必要以上の現
像、すなわち、トナーののりすぎが起こり、トナー消費
量の増大をまねく。一方、1個数%未満であると、高画
質濃度が得られにくくなることもある。
また、5μm以下の粒径の非磁性トナー粒子群の個数
%(N%),体積%(V%)の間に、N/V=−0.04N+k
なる関係があることが好ましい。ここで、4.5≦k≦6.5
の範囲の正数を示し、好ましくは4.5≦k≦6.0であり、
また12≦N≦60であり、この時の体積平均粒径は7〜10
μmである。
k<4.5では、5.0μmより小さな粒径の非磁性トナー
粒子数が少なく、画像濃度、解像性、鮮鋭さで劣ったも
のとなる傾向にある。従来、不要と考えがちであった微
細な非磁性トナー粒子の適度な存在が、現像において、
トナーの最密充填化を果たし、粗れのない均一な画像を
形成するのに貢献する。特に細線及び画像の輪郭部を均
一に埋めることにより、視覚的にも鮮鋭さをより助長す
るものである。すなわち、k<4.5では、この粒度分布
成分の不足に起因して、これらの特性の点で劣ったもの
となる傾向にある。
別の面からは、生産上も、k<4.5の条件を満足する
には分級等の条件が厳しくなる方向であり、収率及びト
ナーコストの点でも不利なものとなる。また、k>6.5
では、必要以上の微粉の存在によって、くり返しコピー
をつづけるうちに、粒度分布のバランスが崩れ、トナー
の凝集度が上がったり、摩擦帯電が有効に行なわれなか
ったりして、クリーニング不良やカブリを発生すること
がある。
また、16μm以上の粒径の非磁性トナー粒子が2.0体
積%以下であることが良く、さらに好ましくは1.0体積
%以下であり、さらに好ましくは0.5体積%以下であ
る。2.0体積%より多いと、細線再現における妨げにな
るばかりでなく、転写において、感光体上に現像された
トナー粒子の薄層面に16μm以上の粗めのトナー粒子が
突出して存在することで、トナー層を介した感光体と転
写紙間の微妙な密着状態を不規則なものとして、転写条
件の変動をひきおこし、転写不良画像を発生する要因と
なる。
更に本発明の現像法では、16μm以上のトナー粒子は
十分な帯電量をもてないと線像保持体上に飛翔できず
に、トナー担持体上に多く残留し、粒度分布に変化をき
たしたり、他のトナー粒子の摩擦帯電を阻害し、現像能
力を低下させ、画質劣化の原因となることが多い。
本発明の非磁性トナーの体積平均径は4〜10μm、好
ましくは4〜9μmであり、この値は先にのべた各構成
要素と切りはなして考えることはできないものである。
体積平均粒径4μm未満では、グラフィック画像などの
画像面積比率の高い用途では、転写紙上のトナーののり
量が少なく、画像濃度の低いという問題点が生じやす
い。これは、先に述べた潜像におけるエッジ部に対し
て、内部の濃度が下がる理由と同じ原因によると考えら
れる。体積平均粒径10μmを越える場合では解像度が良
好でなく、また複写の初めは良くとも使用をつづけてい
ると粒度分布に変化をきたし画質低下を発生しやすい。
特定の粒度分布を有する本発明の非磁性トナーは、感
光体上に形成された潜像の細線に至るまで、忠実に再現
することが可能であり、網点およびデジタルのようなド
ット潜像の再現にも優れ階調性及び解像性にすぐれた画
像を与える。さらに、コピーまたはプリントアウトを続
けた場合でも高画質を保持し、かつ、高濃度の画像の場
合でも、従来の非磁性トナーより少ないトナー消費量で
良好な現像をおこなうことが可能であり、経済性およ
び、複写機またはプリンター本体の小型化にも利点を有
するものである。
本発明の非磁性トナーに適用される現像方法に於いて
は上記の効果をより有効に発揮できるものである。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターを用いて行
った。
すなわち、測定装置としてはコールターカウンターTA
−II型(コールター社製)を用い、個数分布,体積分布
を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パ
ーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し、電解液
は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製す
る。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散
剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加
える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3
分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II
型により、アパチャーとして100μアパチャーを用い
て、個数を基準として2〜40μの粒子の粒度分布を測定
して、それから本発明に係るところの値を求めた。
本発明に於いて現像工程を実施した装置を具体的な一
例として挙げ、これを第5図に示し、本発明の構成につ
いてさらに詳しく説明するが、これは本発明をなんら限
定するものではない。
第5図に於いて1は転写方式電子写真法に於ける回転
ドラム式等の潜像保持体(謂る感光体)、転写方式静電
記録法に於ける回転ドラム式等の絶縁体、エレクトロフ
ァックス法に於ける感光紙、直接方式静電記録法に於け
る静電記録紙等の潜像保持体で、その面に図に省略した
潜像形成プロセス機器或いは同プロセス機構で静電気潜
像が形成され、矢印方向に面移動している。
21はトナーを収容したホッパ、22はトナー担持体(現
像剤層支持部材)としての回転円筒体(以下スリーブと
記す)である。
該スリーブ22は図面上その略右半周面をホッパ21内に
略左半周面をホッパ外に露出させて軸受支持させてあ
り、矢示方向に回転駆動される。23はスリーブ22の上面
に下辺エッジ部を接近させて配設したトナー塗布部材と
しての弾性ブレードである。
スリーブ22はその軸線が潜像保持体1の母線に略平行
であり、且つ潜像保持体1面に僅小な間隙αを存して接
近対向している。
潜像保持体1とスリーブ22の各面移動速度(周速)は
略同一であるか、スリーブ22の周速が若干早い。又潜像
保持体1とスリーブ22間には交番バイアス電圧印加手段
S0と直流バイアス電圧印加手段S1によって、直流電圧と
交流電圧が重畳印加される。
而してスリーブ22の略右半周面はホッパ21内のトナー
溜りに常時接触していて、そのスリーブ面近傍のトナー
がスリーブ面に静電気力により付着保持される。スリー
ブ22が回転駆動されるとそのスリーブ面の付着トナー層
がドクターブレード24位置を通過する過程で各部略均一
厚さの薄層トナー層T1として整層化される。トナーの帯
電は主としてスリーブ22の回転に伴なうスリーブ面とそ
の近傍のトナー溜りのトナーとの摩擦接触によりなさ
れ、スリーブ22の上記トナー薄層面はスリーブの回転に
伴ない潜像保持体1面側へ回動し、潜像保持体1とスリ
ーブ22の最接近部である現像領域部Aを通過する。この
通過過程でスリーブ22面側のトナー薄層のトナーが潜像
保持体1とスリーブ22間に印加した直流と交流電圧によ
る直流と交流電界により飛翔し現像領域部Aの潜像保持
体1面と、スリーブ22面との間を往復運動する。そして
最終的にはスリーブ22側のトナーが潜像保持体1面に潜
像の電位パターンに応じて選択的に移行付着してトナー
像T2が順次に形成される。
現像領域部Aを通過してトナーが選択的に消費された
スリーブ面はホッパ21のトナー溜りへ再回動することに
よりトナーの再供給を受け、現像領域部Aへは常にスリ
ーブ22のトナー薄層T1面が回動し、繰り返し複写工程が
行なわれる。
ところでこのような現像方式(1成分非接触現像法)
を採用した場合に於ける問題の1つとしてスリーブ表面
近傍のトナーの付着力増大による現像性低下現象が起こ
る場合がある。つまりスリーブ22の回転によりトナーと
スリーブが常に接触摩擦し、次第のトナーの帯電量が大
きくなることでスリーブどの静電気力(クーロン力)が
増大し、潜像保持体1へのトナーの飛翔力が弱まり、ス
リーブ近傍に滞留し、他のトナーの摩擦帯電を阻害し、
現像性低下を生じる現象である。これは、低湿下や複写
工程の繰り返しにより発生する。また同様のメカニズム
から前述の担持体メモリも生ずる。
さて、トナーをスリーブから潜像保持体1へ飛翔させ
る力は交流バイアス電界によって充分に潜像面へ到達し
得るべく加速度aを与えねばならない。トナーの重量を
mとしてその力fは、=m・で与えられる。トナー
の電荷をqとし、スリーブとの距離をd、交番バイアス
電界をとすればおおまかには で表わされ、スリーブとの静電吸着力と電界力とのかね
合いでトナーの潜像面への到達力が決定される。
ここでスリーブ近傍に集まり易い5μm以下のトナー
も飛翔させるには、電界を大きくすればよい。しかし、
単純に現像側バイアス電圧を上げることは、潜像パター
ンに関係なく潜像側へ飛翔することになり5μm以下の
トナー粒子はその傾向が強く、他カブリが問題となる。
さらに、逆現像バイアス電圧を大きくすることで地カブ
リは防止できるが潜像保持体1とスリーブ22間に交番バ
イアス電界を大きく印加すると直接潜像保持体1とスリ
ーブ22間で放電が発生し、著しく画像性を乱してしま
う。
また、逆現像バイアス電圧も大きくしていくと、非潜
像部のみならず、潜像パターンに現像したトナーをもは
ぎ取る結果となり潜像保持体への鏡映力が比較的弱い8
〜12.7μmのトナー粒子がとり除かれ、潜像部の顕像パ
ターンも乱してしまい、トナーののりが悪くなり、階調
性、ライン再現性が悪化し中ヌケ等が発生しやすくな
る。
以上の結果から、交番バイアス電界をあまり大きくせ
ず、かつ逆現像側バイアス電圧を低く抑えて、スリーブ
近傍のトナーを飛翔・往復動させる必要がある。
そこで本発明では、交番バイアス電界の大きさだけで
なく、印加時間も制御する現像法に適合する摩擦帯電量
をトナー担持体上で有することができかつ粒度分布を有
するトナーとすることで本目的を達成した。つまり、交
番バイアスの周波数は変えずに現像側バイアス電界を大
きくし、かつ現像側バイアス電界の印加時間を短くし、
それに伴って逆現像側バイアス電界を低く抑えて、その
印加時間を長くするという交番バイアスのデューティ比
を制御する方法に適合させた。
ここで「交流バイアス電界のデューティ比」は下式の
ように定義する。
a:電界極性が正・負交互に周期的に変化する交流バイア
スの1周期分に於いてトナーを潜像保持体側へ移行させ
る方向の極性の電界成分の印加時間。この時直流バイア
ス電界は除去している。
b:逆にトナーを潜像保持体側から引き離す方向の極性の
電界成分の印加時間 この方式を用いることで現像側バイアス電界を十分強
くすることによってスリーブ上の画質を向上させる為に
必須の成分である5μm以下のトナー粒子を効果的に飛
翔往復運動させることに合致し、スリーブ表面への付着
を防止するに至った。すなわち、画像濃度低下、担持体
メモリを生じにくくなる。
さらに、逆現像側バイアス電界は低く抑えられても、
逆に十分長い時間印加されることで潜像パターン以外に
付着した余剰トナーを潜像保持体1から引き離す力が得
られ、地カブリを防止できる。
この時、逆現像側バイアス電界は低く抑えられている
のでトナーののりの為の必須成分である8〜12.7μmの
トナー粒子がはぎとられることはない。一例として第6
図に本発明に用いられる交番バイアス電圧の波形を示
す。
つまり、逆現像側バイアス電界は弱くても時間を長く
することで潜像保持体から引き離す力の実効値は同じに
なっている。かつ、潜像パターンに現像したトナー像を
も乱すこともないため階調性のある良好な画像性を得る
に至った。
ところで、一般式(1)において2≦J≦20(4≦J
≦18)の範囲内である様にトナー担持体上で非磁性トナ
ーが帯電すれば良好な現像性が得られ、本発明に用いら
れる現像法に依り優れた画質の画像が得られる。しかし
ながらこの時、16μm以上の非磁性トナー粒子は帯電が
不十分となることがあり現像に供されることがなくな
り、粒度分布変化の要因になり得るので2体積%以下に
する必要がある。
またJ<2の場合には、8〜12.7μmの非磁性トナー
粒子が逆現像側バイアスによって潜像保持体よりはぎと
られ、トナーののりが悪くなり、中ヌケやラインの乱れ
を生じやすくなる。またトナー粒子の飛翔も減少してく
るので十分な画像濃度が得られにくくなり、貧弱な画質
となり易い。
一方、J>20の場合には、5μm以下の非磁性トナー
粒子が本発明に於ける現像側バイアスによっても飛翔じ
づらくなり、5μm以下の非磁性トナーの効果である高
画質を実現できなくなる。更にトナー担持体上に蓄積し
やすくなり、他のトナー粒子の摩擦帯電を阻害するなど
して、現像能力の悪化をもたらし、画像濃度低下、担持
体メモリ、ガサツキ、カブリ等を生じる様になる。
ここで16μm以上のトナー粒子が2体積%を越える場
合に選択現像を防止する為にトナーの帯電量を大きくす
ることが考えられる。
この場合には、大きな粒子が増加するので、本発明の
目的とする高画質が達成されないことはもとより、のり
すぎによるライン、文字のつぶれ、また飛び散り等が生
じるようになる。また5μm以下のトナー粒子のトナー
担持体上への固着が防止しづらくなり、本発明の現像バ
イアスによっても画像濃度低下、担持体メモリを引き起
こす場合がある。
本発明によれば交番バイアス電界の現像側バイアス電
界が強くスリーブ近傍のトナーも飛翔できることから、
スリーブ近傍の電荷量の大きいトナーがより強く潜像パ
ターンに現像される。そのため弱い潜像パターンにも高
い電荷量のトナーの静電気力により強く付着することが
でき、画像的にもエッジ効果のある解像度の良好な現像
ができ、高画質化を実現する為の有効成分である5μm
以下の非磁性トナー粒子を効果的に利用でき、著しく良
好な画質を得ることができる。
本発明に用いられる現像法に於いてはスリーブと潜像
保持体との間隙は、実施例に於いては0.3mmで行ったが
0.1mmから0.5mmまで本発明による現像方式により十分な
現像が可能である。これは従来の現像方式に比べ、現像
側バイアスが大きくなるため、スリーブと潜像保持体と
の間隙が大きくても現像できる結果である。
交番バイアス電圧の絶対値が1.0kV以上であれば十分
満足できる画像が得られる。さらに、潜像保持体へのリ
ークを考慮すれば、交番バイアス電圧の絶対値は1.0kV
以上,2.0kV以下が望ましい。ただし、このリークもスリ
ーブと潜像保持体との間隙により変動することは同然で
ある。
次に交番バイアス周波数は1.0kHzから5.0kHzが好まし
い。周波数が1.0kHz以下になると、階調性が良くなる
が、地カブリを解消するのが困難となる。これは、トナ
ーの往復運動回数が少ない低周波領域では非画像部でも
現像側バイアス電界による潜像保持体へのトナーの押し
つけ力が強くなり過ぎ、逆現像側バイアス電界によるト
ナーのはぎ取り力によっても完全に非画像部に付着した
トナーを除去できないためと考えられる。そして、周波
数が5.0kHz以上になるとトナーが潜像保持体に充分接触
しないうちに逆現像側のバイアス電界が印加されること
になり現像性が著しく低下する。つまりトナー自身が高
周波電界に応答できなくなる。特に本発明によれば交番
バイアス電界の周波数は1.5kHzから3kHzで最適な画像性
を示す。
最後に本発明の交番バイアス電界波形を満足するデュ
ーティ比は略50%未満であればいいが、画像性も考慮す
ると、10%≦デューティ比≦40%であることが良い。デ
ューティ比が40%を越えると、前述の欠点が目立ち始
め、本発明の更なる高画質化への効果が弱められる。デ
ューティ比10%未満になると、上記でも説明したトナー
自身の交番バイアス電界応答性が悪くなり現像性が低下
してしまう。特にデューティ比の最適値は15%≦デュー
ティ比≦35%である。
更に交番バイアス波形は矩形波,サイン波,のこぎり
波,三角波等の波形が適用できる。
本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、オイ
ル塗布する装置を有する加熱加圧ローラ定着装置を使用
する場合には、下記トナー用結着樹脂の使用が可能であ
る。
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、
ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の
単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、ス
チレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナ
フタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチル エーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソ
プレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデ
ン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エ
ポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テ
ルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが
使用できる。
オイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式にお
いては、トナー像支持体部材上のトナー像の一部がロー
ラに転移するいわゆるオフセット現象、及びトナー像支
持部材に対するトナーの密着性が重要な問題である。よ
り少ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常保存中
もしくは現像器中でブロッキングもしくはケーキングし
易い性質があるので、同時にこれらの問題も考慮しなけ
ればならない。それゆえ、本発明においてオイルを殆ど
塗布しない加熱加圧ローラ定着方式を用いる時には、結
着樹脂の選択がより重要である。好ましい結着物質とし
ては、架橋されたスチレン系共重合体もしくは架橋され
たポリエステルがある。
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタ
クリニトリル、アクリルアミドなどのような二重結合を
有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例えば、マ
レイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレ
イン酸ジメチルなどのような二重結合を有するジカルボ
ン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル類;例
えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのようなエチ
レン系オレフィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニ
ルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン類;例えば
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテルなどのようなビニルエーテル類;等
のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
ここで架橋剤としては主として2個以上の重合可能な
二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビ
ニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタ
ンジオールジメタクリレートなどのような二重結合を2
個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビ
ニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン
などのジビニル化合物;および3個以上のビニル基を有
する化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
また、加圧定着方式を用いる場合には、圧力定着トナ
ー用結着樹脂の使用が可能であり、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラ
ストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、線状飽和ポリエステル、パラフィンなどがある。
また、本発明の磁性トナーには荷電制御剤をトナー粒
子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)し
て用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像シ
ステムに応じた最適の荷電量コントロールが可能とな
り、特に本発明では粒度分布と荷電とのバランスをさら
に安定したものとすることが可能であり、荷電制御剤を
用いることで先に述べたところの粒径範囲毎による高画
質化のための機能分離及び相互補完性をより明確にする
ことができる。正荷電制御剤としては、ニグロシンおよ
び脂肪酸金属塩等による変成物;トリブチルベンジルア
ンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸
塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート
などの四級アンモニウム塩;ジブチルスズオキサイド、
ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキ
サイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズ
ボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシル
スズボレートなどのジオルガノスズボレートを単独であ
るいは2種類以上組合せて用いることができる。これら
の中でも、ニグロシン系、四級アンモニウム塩の如き荷
電制御剤が特に好ましく用いられる。
また、一般式 R1:H,CH3 R2,R3:置換または未置換のアルキル基(好ましくは、C1
〜C4) で表わされるモノマーの単重合体:または前述したよう
なスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルなどの重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤
として用いることができ、この場合これらの荷電制御剤
は、結着樹脂(の全部または一部)としての作用をも有
する。
本発明に用いることのできる負荷電性制御剤として
は、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で、そ
の例としてはアルミニウムアセチルアセトナート、鉄
(II)アセチルアセトナート、3,5−ジターシャリーブ
チルサリチル酸クロム等があり、特にアセチルアセトン
金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、
特にサリチル酸系金属錯体、サリチル酸系金属塩が好ま
しい。
上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作用を有しな
いもの)は、微粒子状として用いることが好ましい。こ
の場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、具体的に
は、4μm以下(更には3μm以下)が好ましい。
トナーに内添する際、このような荷電制御剤は、結着
樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部(更には0.2〜10
重量部)用いることが好ましい。
また、本発明の非磁性トナーにはシリカ微粉末を添加
することが好ましい。本発明の特徴とするような粒度分
布を有する非磁性トナーでは、比表面積が従来のトナー
より大きくなる。摩擦帯電のために非磁性トナー粒子
と、円筒状の導電性スリーブ表面と接触せしめた場合、
従来の非磁性トナーよりトナー粒子表面とスリーブとの
接触回数は増大し、トナー粒子の摩耗やスリーブ表面の
汚染が発生しやすくなる。本発明に係る非磁性トナー
と、シリカ微粉末を組み合せるとトナー粒子とスリーブ
表面の間にシリカ微粉末が介在することで摩耗は著しく
軽減される。これによって、非磁性トナーおよびスリー
ブの長寿命化がはかれると共に、安定した帯電性も維持
することができ、長期の使用にもより優れた非磁性トナ
ーを有する一成分系現像剤とすることが可能である。さ
らに、本発明で主要な役割をする5μm以下の粒径を有
する非磁性トナー粒子は、シリカ微粉末の存在で、より
効果を発揮し、高画質な画像を安定して提供することが
できる。
シリカ微粉体としては、乾式法および湿式法で製造し
たシリカ微粉体をいずれも使用できるが、耐フィルミン
グ性、耐久性の点からは乾式法によるシリカ微粉体を用
いることが好ましい。
ここで言う乾式法とは、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成するシリカ微粉体の製造法である。例
えば四塩化ケイ素ガスの酸素水素中における熱分解酸化
反応を利用する方法で、基礎となる反応式は次の様なも
のである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl 又、この製造工程において例えば、塩化アルミニウム
又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素
ハロゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の金
属酸化物の複合微粉体を得る事も可能であり、それらも
包含する。
本発明に用いられる、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相
酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例
えば、以下の様な商品名で市販されているものがある。
AEROSIL(日本アエロジル社) 130 200 300 380 OX50 TT600 MOX80 MOX170 COK84 Ca−O−SiL(CABOTO Co.社) M−5 MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20(WACKER−CHEMIE GMBH社) V15 N20E T30 T40 D−C Fine Silica (ダウコーニングCo.社) Fransol (Fransil社) 一方、本発明に用いられるシリカ微粉体を湿式法で製
造する方法は、従来公知である種々の方法が適用でき
る。たとえば、ケイ酸ナトリウムの酸による分解、一般
反応式で下記に示す。
Na2O・XSiO2+HCl+H2O→SiO2・nH2O+NaCl その他、ケイ酸ナトリウムのアンモニア塩類またはア
ルカリ塩類による分解、ケイ酸ナトリウムよりアルカリ
土類金属ケイ酸塩を生成せしめた後、酸で分解しケイ酸
とする方法、ケイ酸ナトリウム溶液をイオン交換樹脂に
よりケイ酸とする方法、天然ケイ酸またはケイ酸塩を利
用する方法などがある。
ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化ケイ素(シ
リカ)、その他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛
などケイ酸塩をいずれも適用できる。
湿式法で合成された市販のケイ酸微粉体としては、例
えば、以下のような商品名で市販されているものがあ
る。
カープレックス 塩野義製薬 ニープシール 日本シリカ トクシール,ファインシール 徳山曹達 ビタシール 多木製肥 シルトン,シルネックス 水沢化学 スターシル 神島化学 ヒメジール 愛媛薬品 サイロイド 富士デビソン化学 Hi−Sil(ハイシール) Pittsburgh Plate Glass.Co (ピッツバーグ プレート グラス) Durosil(ドゥロシール) Ultorasil(ウルトラシール) Fiillstoff−Gesellschaft Marquart (フュールストッフ・ゲゼールシャフト マルクォル
ト) Manosil(マノシール) Hardman and Holden (ハードマン アンド ホールデン) Hoesch(ヘッシュ) Chemische Fabrik Hoesch K−G (ヒェミッシェ・ファブリーク・ヘッシュ) Sil−Stone(シル−ストーン) Stoner Rubber Co.(ストーナー ラバー) Nalco(ナルコ) Nalco Chem.Co.(ナルコ ケミカル) Quso(クソ) Philadelphia Quartz Co. (フィラデルフィア クォーツ) Imsil(イムシル) Illinois Minerals Co. (イリノイス ミネラル) Calcium Silikat(カルシウム ジリカート) Chemische Fabrik Hoesch.K−G (ヒェミッシェ ファブリーク ヘッシュ) Calsil(カルジル) Fiillstoff−Gesellschaft Marquart (フュールストッフ−ゲゼールシャフトマルクォルト) Fortafil(フォルタフィル) Imperial Chemical Industries.Ltd. (インペリアル ケミカル インダストリーズ) Microcal(ミクロカル) Joseph Crosfiels & Sons Ltd. (ジョセフ クロスフィールド アンド サンズ) Manosil(マノシール) Hardman and Holden (ハードマン アンド ホールデン) Vulkasil(ブルカジール) Farbenfabriken Bryer,A.−G. (ファルベンファブリーケンバーヤー) Tufknit(タフニット) Durham Chemicals.Ltd. (ドゥルハム ケミカルズ) シルモス 白石工業 スターレックス 神島化学 フリコシル 多木製肥 上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測定した窒素吸
着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜400m2/g)の
範囲内のものが良好な結果を与える。磁性トナー100重
量部に対してシリカ微粉体0.01〜8重量部、好ましくは
0.1〜5重量部使用するのが良い。
また、本発明の非磁性トナーのように正荷電性磁性ト
ナーとして用いる場合には、トナーの摩耗防止,スリー
ブ表面の汚損防止のために添加するシリカ微粉体として
も、負荷電性であるよりは、正荷電性シリカ微粉体を用
いた方が帯電安定性を損うこともなく、好ましい。
正帯電性シリカ微粉体を得る方法としては、上述した
未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原子を少なくとも
1つ以上有するオルガノ基を有するシリコンオイルで処
理する方法、あるいは窒素含有のシランカップリング剤
で処理する方法、またはこの両者で処理する方法があ
る。
尚、本発明において正荷電性シリカとは、ブローオフ
法で測定した時に、鉄粉キャリアーに対しプラスのトリ
ボ電荷を有するものをいう。
シリカ微粉体の処理に用いる、側鎖に窒素原子を有す
るシリコンオイルとしては、少なくとも下記式で表わさ
れる部分構造を具備するシリコンオイルが使用できる。
(式中、R1は水素、アルキル基、アリール基またはアル
コキシ基を示し、R2はアルキレン基またはフェニレン基
を示し、R3およびR4は水素、アルキル基、またはアリー
ル基を示し、R5は含窒素複素環基を示す) 上記アルキル基、アリール基、アルキレン基、フェニ
レン基は窒素原子を有するオルガノ基を有していても良
いし、また帯電性を損ねない範囲で、ハロゲン等の置換
基を有していても良い。
また、本発明で用いる含窒素シランカップリング剤
は、一般に下記式で示される構造を有する。
Rm−Si−Yn (Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示し、Yはアミ
ノ基または窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガ
ノ基を示し、mおよびnは1〜3の整数であってm+n
=4である。) 窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガノ基とし
ては、有機基を置換基として有するアミノ基または含窒
素複素環基または含窒素複素環基を有する基が例示され
る。含窒素複素環基としては、不飽和複素環基または飽
和複素環基があり、それぞれ公知のものが適用可能であ
る。不飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示
される。
飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示され
る。
本発明に使用される複素環基としては、安定性を考慮
すると五員環または六員環のものが良い。
そのような処理剤の例としてはアミノプロピルトリメ
トキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジ
メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルア
ミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプ
ロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルト
リメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメト
キシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブ
チルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミ
ノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−
γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ
−プロピルベンジルアミン等があり、さらに含窒素複素
環としては前述の構造のものが使用でき、そのような化
合物の例としては、トリメトキシシリル−γ−プロピル
ピペリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピルモルホ
リン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾール
等がある。
これらの処理された正荷電性シリカ微粉体の適用量
は、正荷電性磁性トナー100重量部に対して、0.01〜8
重量部のときに効果を発揮し、特に好ましくは0.1〜5
重量部添加した時に優れた安定性を有する正の帯電性を
示す。添加形態については好ましい態様を述べれば、正
荷電性非磁性トナー100重量部に対して、0.1〜3重量部
の処理されたシリカ微粉体がトナー粒子表面に付着して
いる状態にあるのが良い。なお、前述した未処理のシリ
カ微粉体も、これと同様の適用量で用いることができ
る。
また、本発明に用いられるシリカ微粉体は、必要に応
じてシランカップリング剤、疎水化の目的で有機ケイ素
化合物などの処理剤で処理されていても良く、シリカ微
粉体と反応あるいは物理吸着する上記処理剤で処理され
る。そのような処理剤としては、例えばヘキサメチルジ
シラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビ
ニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテ
トラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチ
ルジシロキサン、および1分子当り2から12個のシロキ
サン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛
のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサ
ン等がある。これら1種あるは2種以上の混合物で用い
られる。
また、本発明において、フッ素含有重合体の微粉末、
例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデン
フルオライド等およびテトラフルオロエチレン−ビニリ
デンフルオライド共重合体の微粉末を添加することは好
ましい。特に、ポリビニリデンフルオライド微粉末が流
動性および研磨性の点で好ましい。トナーに対する添加
量は0.01〜2.0wt%、特に0.02〜1.0wt%が好ましい。
特に、シリカ微粉末と上記微粉末と組み合わせた非磁
性トナーにおいては、理由は明確ではないが、トナーに
付着したシリカの存在状態を安定化せしめ、例えば、付
着したシリカがトナーから遊離して、トナー摩耗やスリ
ーブ汚損への効果が減少するようなことがなくなり、か
つ、帯電安定性をさらに増大することが可能である。
また、シリカ微粉末の代わりにBET比表面積50〜400m2
/gの酸化チタン微粉末(TiO2)を用いても良い。さら
に、シリカ微粉末と酸化チタン微粉末の混合粉体を用い
てもよい。
本発明の非磁性トナーは、必要に応じて着色剤を混合
することが好ましい。着色剤としては従来より知られて
いる染料、顔料が使用可能であり、例えば、ニグロシ
ン、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、ピーコ
ックブルー、パーマネントレッド、レーキレッド、ロー
ダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマネントイエロ
ー、ベンジジンイエロー等広く使用することができる。
その含有量として、結着樹脂100部に対して0.5〜20重
量部、さらにOHPフィルムの透過性を良くするためには1
2重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0.5〜9重量
部が良い。
また、必要に応じて他の添加剤を用いてもよい。他の
添加剤としては、例えば、カーボンブラック、酸化スズ
のごとき導電性付与剤を0.1〜5wt%添加すると、スリー
ブ上での過度の帯電を抑え、安定した帯電状態を維持で
きる。また、平均粒径005〜3μm、好ましくは0.1〜1
μmの球状微粒子樹脂粉の添加も同様の効果を得ること
ができ、また、画質の鮮鋭さを増すのに有効である。添
加量0.01〜10wt%、好ましくは0.05〜5wt%、さらに好
ましくは0.05〜2wt%が良い。非磁性トナーに対して、
逆極性の球状微粒子樹脂粉が逆帯電性または弱同極性帯
電であることが好ましい。
他の添加剤としては、例えばステアリン酸亜鉛の如き
滑剤、あるいは酸化セリウム、炭化ケイ素の如き研磨剤
あるいは例えばコロイダルシリカ、酸化アルミニウムの
如き流動性付与剤、ケーキング防止剤がある。
また、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分
子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロ
クリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワ
ックス、パラフィンワックス等のワックス状物質を0.5
〜5wt%程度磁性トナーに加えることも本発明の好まし
い形態の1つである。
本発明に係る静電荷像現像用非磁性トナーを作製する
にはビニル系、非ビニル系の熱可塑性樹脂、必要に応じ
て着色剤としての顔料又は染料、荷電制御剤、その他の
添加剤等をボールミルの如き混合機により充分混合して
から加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱
混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに
相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又は溶解せしめ、
冷却固化後粉砕及び厳密な分級をおこなって本発明に係
るところの非磁性トナーを得ることが出来る。
なお、本発明において担持体上のトナー層の電荷量は
いわゆる吸引式ファラデーケージ法を使用して求めた。
この吸引式ファラデーケージ法は、その外筒をトナー担
持体に押しつけて担持体上の一定面積上のすべてのトナ
ーを吸引し、内筒のフィルターに採集してフィルターの
重量増加分よりトナー担持体上の単位面積当りのトナー
層の重量を計算することができる。それと同時に外部か
ら静電的にシールドされた内筒に蓄積された電荷量を測
定することによってトナー担持体上の電荷量を求めるこ
とができる方法である。
本発明において、細線再現性は次に示すような方法に
よって測定を行った。すなわち、正確に幅100μmとし
た細線のオリジナル原稿を、適正なる複写条件でコピー
した画像を測定用サンプルとし、測定装置として、ルー
ゼックス450粒子アナライザーを用いて、拡大したモニ
ター画像から、インジケーターによって線幅の測定を行
う。このとき、線幅の測定位置はトナーの細線画像の幅
方向に凹凸があるため、凹凸の平均的線幅をもって測定
点とする。これより、細線再現性の値(%)は、下記式
によって算出する。
本発明において、解像力の測定は次の方法によって行
った。すなわち、線幅及び間隔の等しい5本の細線より
なるパターンで、1mmの間に2.8,3.2,3.6,4.0,4.5,5.0,
5.6,6.3,7.1又は8.0本あるように描かれているオリジナ
ル画像をつくる。この10種類の線画像を有するオリジナ
ル原稿を適正なる複写条件でコピーした画像を、拡大鏡
にて観察し、細線間が明確に分離している画像の本数
(本/mm)をもって解像力の値とする。
この数字が大きいほど、解像力が高いことを示す。
[実施例] 以下本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
これは本発明をなんら限定するものではない。なお以下
の配合における部数はすべて重量部である。
実施例1 前述したセレン感光ドラムを具備した現像装置を有す
る画像形成装置を用いて以下の磁性トナーの複写テスト
を行った。
尚本実施例で用いた交番バイアス電圧の波形を第6図
に示す。(デューティ比20%) 上記材料をブレンダーでよく混合した後、150℃に設
定した2軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を
冷却し、カッターミルにて粗粉砕した後、ジェット気流
を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕粉
を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成した。さ
らに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した多分割
分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)で超微
粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して青色微粉体(非
磁性トナー)を得た。この非磁性トナーの粒度分布を第
1表に示す。
得られた青色微粉体の非磁性トナー100部に疎水性乾
式シリカ(BET比表面積200m2/g)0.6部を加え、ヘンシ
ェルミキサーで混合した。
この非磁性トナーを前述した画像形成装置にて10,000
枚複写した結果及びトナー担持体上の体積平均粒径を第
2表に示し、テスト中に測定されたトナー担持体上のト
ナーの帯電量も示す。
第2表からも明らかな様に解像力、細線再現性に優
れ、かぶりがなく画像濃度の高い画像が安定して得ら
れ、担持体メモリも発生しなかった。また15℃,10%RH
下でも同様に良好な結果が得られた。
実施例2,3 実施例1で使用した非磁性トナーの代わりに荷電制御
剤、シリカの添加量の変更および微粉砕分級条件をコン
トロールすることによって第1表に示すような粒度分布
をもつトナーを用いる以外は実施例1と同様にして複写
テストを行った。その結果を第2表に示すが、常に安定
して鮮明な画像が得られた。更に15℃,10%RH下での複
写テストでも同様の結果が得られた。
実施例4 上記材料を用い実施例1と同様にして得た、非磁性ト
ナーの粒度分布を、第1表に示す。
このトナーを用いて実施例1と同様の複写テストを行
った結果を第2表に示す。
この表からも明らかな様に優れた画質の画像が得ら
れ、15℃,10%RH下でも同様の結果であった。
実施例5,6 実施例4で使用した非磁性トナーの代わりに荷電制御
剤、シリカの添加量の変更および微粉砕分級条件をコン
トロールすることによって第1表に示すような粒度分布
をもつトナーを用いる以外は実施例4と同様にして複写
テストを行った。その結果を第2表に示すが、常に安定
して高品位の画像が得られたが実施例5に於いてはトナ
ー担持体一周分の軽い担持体メモリが見られた。また15
℃,10%RH下での複写テストでも同様の結果が得られ
た。
実施例7 交番バイアス波形を第7図に示す(デューティ比30
%)現像バイアス電源を用いる以外は実施例1と同様な
複写テストを行った。結果を第2表に示す。
この場合も実施例1と同様に良好な結果が得られた。
比較例1 交番バイアス波形を第8図に示す(デューティ比20
%)現像バイアス電源を用いる以外は実施例1と同様の
複写テストを行った。その結果を第2表に示すが、画像
濃度が低かった。
比較例2 交番バイアス波形を第3図に示す(デューティ比50
%)現像バイアス電源を用いる以外は実施例1と同様の
複写テストを行った。その結果を第2表に示すが、実施
例1に比べ階調性に劣り、解像力、ライン再現性がやや
劣り、ややかぶりが見られた。またトナー担持体上メモ
リも見られた。
比較例3 実施例1で得られた粗砕品から粉砕分級条件をコント
ロールすることによって第1表に示すような粒度分布を
もつトナーを用いる以外は実施例1と同様にして複写テ
ストを行った。その結果を第2表に示す。
初期は良好な画像が得られたが、複写を繰り返すと次
第にガサついた画像になり、解像度、細線再現性が劣っ
てきた。
比較例4 上記材料を用い実施例1と同様にして得た非磁性トナ
ーの粒度分布を第1表に示す。そして実施例1と同様に
して行った複写テストの結果を第2表に示す。
中抜けの為画像濃度が低く、ラインも太さが安定して
いなかった。
比較例5 上記材料を用い実施例1と同様にして得た、非磁性ト
ナーの粒度分布を、第1表に示す。
このトナーを用いて実施例1と同様にして行った複写
テストの結果を第2表に示す。
初期は良好な画像が得られたが複写を繰り返すと濃度
低下が見られ、担持体メモリも発生した。更に15℃,10
%RH下の複写テストでは、この傾向が顕著なものとなっ
た。
上記実施例1〜6並びに比較例4,5におけるトナーの
体積平均粒径(R)とトナー担持体上のトナー帯電量の
絶対値(Q)とをプロットしたものが第9図である。こ
こで、斜線部分が式(1)を満足する範囲である。
[発明の効果] 本発明は、特定の粒度分布、摩擦帯電量を有する非磁
性トナーである為、非対称現像バイアスを用いる現像法
に適用した場合次のような優れた効果を発揮するもので
ある。
(1)耐久性に優れ、画像濃度が高く、かぶりのない鮮
明なカラー画像を与える非磁性トナーである。
(2)階調性に富み、解像力、細線再現性に優れ、カラ
ー画像における高品位の画像を与える非磁性トナーであ
る。
(3)低湿下に於いても画像濃度低下を引き起こさない
非磁性トナーである。
【図面の簡単な説明】
第1図は交番バイアス波形の模式図を示し、第2図はト
ナーの飛翔付着の模式図を示し、第3図は交番バイアス
波形の模式図を示し、第4図はバイアス成分の説明図を
示し、第5図は現像装置の概略的説明図を示し、第6図
〜第8図は交番バイアス波形の模式図を示し、第9図は
非磁性トナーに於ける体積平均粒径とトナー担持体上の
摩擦帯電量(μc/g)の値をプロットしたグラフを示す
図である。 T……トナー、T1……トナー薄層 T2……トナー像、A……現像領域 α……潜像保持体とトナー担持体の間隙 S0……交番バイアス印加手段 S1……直流バイアス印加手段 1……潜像保持体、21……ホッパ 22……トナー担持体、23……弾性ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−877(JP,A) 特開 昭61−183664(JP,A) 特開 平2−3074(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電荷像を保持する潜像保持体と、非磁性
    トナーを表面に担持するトナー担持体とを現像部におい
    て一定の間隙を設けて配置し、非磁性トナーをトナー担
    持体上に前記間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬
    送し、トナー担持体に直流電圧と非対称交番電圧を、直
    流バイアス電圧を含む交番バイアス電圧の現像側電圧成
    分を逆現像側電圧成分(はぎ取り電圧成分)より大きく
    し、かつ現像側電圧の印加時間を逆現像側電圧のそれよ
    りも小さくするように印加する現像方法に用いられる、
    結着樹脂及び着色剤を少なくとも有する非磁性トナーに
    おいて、 該非磁性トナーが、5μm以下の粒径を有する非磁性ト
    ナー粒子が12個数%以上含有され、8〜12.7μmの粒径
    を有する非磁性トナー粒子が33個数%以下で含有され、
    16μm以上の粒径を有する非磁性トナー粒子が2体積%
    以下で含有され、非磁性トナーの体積平均粒径が4〜10
    μmであって、非磁性トナーのトナー担持体上での摩擦
    帯電量と非磁性トナーの体積平均粒径が下記一般式
    (1)を満たすことを特徴とする非磁性トナー。 Q(μc/g)=J(μc/g)+0.5(μc/g)R …(1)
  2. 【請求項2】静電荷像を保持する潜像保持体と、非磁性
    トナーを表面に担持するトナー担持体とを現像部におい
    て一定の間隙を設けて配置し、 5μm以下の粒径を有する非磁性トナー粒子が12個数%
    以上含有され、8〜12.7μmの粒径を有する非磁性トナ
    ー粒子が33個数%以下で含有され、16μm以上の粒径を
    有する非磁性トナー粒子が2体積%以下で含有され、体
    積平均粒径が4〜10μmである結着樹脂及び着色剤を少
    なくとも有する非磁性トナーを、非磁性トナーのトナー
    担持体上での摩擦帯電量と非磁性トナーの体積平均粒径
    が下記一般式(1) Q(μc/g)=J(μc/g)+0.5(μc/g)R …(1) を満たすように摩擦帯電し、 摩擦帯電された非磁性トナーを、トナー担持体上に前記
    間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬送し、 トナー担持体に直流電圧と非対称交番電圧を、直流バイ
    アス電圧を含む交番バイアス電圧の現像側電圧成分を逆
    現像側電圧成分(はぎ取り電圧成分)より大きくし、か
    つ現像側電圧の印加時間を逆現像側電圧のそれよりも小
    さくなるように印加し、トナー担持体から潜像保持体へ
    非磁性トナーを移行させて静電荷像を現像して非磁性ト
    ナー像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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