JP5062119B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5062119B2
JP5062119B2 JP2008237668A JP2008237668A JP5062119B2 JP 5062119 B2 JP5062119 B2 JP 5062119B2 JP 2008237668 A JP2008237668 A JP 2008237668A JP 2008237668 A JP2008237668 A JP 2008237668A JP 5062119 B2 JP5062119 B2 JP 5062119B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
forming apparatus
amount
developing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008237668A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010072168A (ja
Inventor
朋 北田
憲俊 萩本
寛治 中山
俊也 青木
裕介 奥野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Business Technologies Inc filed Critical Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority to JP2008237668A priority Critical patent/JP5062119B2/ja
Publication of JP2010072168A publication Critical patent/JP2010072168A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5062119B2 publication Critical patent/JP5062119B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Developing For Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Description

本発明は,非磁性1成分トナーを用いる非接触式現像方式の画像形成装置に関する。さらに詳細には,現像バイアスの調整によりカブリを抑制するカブリ防止モードを有する画像形成装置に関するものである。
非接触式現像方式の画像形成装置では,現像ローラと像担持体との間に一定の間隔がある。このためトナーは,現像バイアスによりこの間隔を飛翔して現像ローラから像担持体に移動する。ここで,現像バイアスが交流成分を持つ場合には,トナーは現像ローラと像担持体との間を往復することになる。この往復過程を経て,トナーは最終的に像担持体の静電潜像の画像部上に付着するのである。
ところで,トナーの帯電性は摩擦等により変化する。新品時のトナーの帯電性はよい。このため新しいトナーは帯電しやすく,また帯電量のばらつきも小さい。現像装置内のトナーが新しければ,現像ローラ上のトナーの大部分は,適切な帯電量のトナー(以下,「正規帯電トナー」という)で占められることになる。しかしトナーが劣化してくると,帯電量の小さいトナー(以下,「低帯電トナー」という)が増えてくる。この低帯電トナーは,静電潜像の背景部の箇所に付着してしまうことがある。これがカブリとなって印刷物の品質を落とす原因となる。
また,トナーの劣化がさらに進むと,正規帯電トナーとは逆向きに帯電したトナー(以下,「逆帯電トナー」という)も発生する。逆帯電トナーは,一旦現像ローラから離脱すると,正規帯電トナーとは逆向きの力を受ける。このため,現像バイアスが交流成分を持つ場合には,逆帯電トナーの一部も像担持体に到達する。逆帯電トナーは,像担持体に付着する際には,画像部よりも背景部に付着しやすい。このため逆帯電トナーもカブリの原因となる。特に,一旦像担持体に付着した逆帯電トナーは,現像バイアスの現像側位相を持ってしても,もはや像担持体から離脱することはない。逆帯電トナーの帯電量は一般に小さいものでしかないからである。
これに対して,現像バイアスの調整によりカブリを抑制することが考えられる。すなわち,現像バイアスを,劣化して正規帯電トナーでなくなったトナーが現像に寄与しないような値に調整するのである。そのような画像形成装置として例えば,特許文献1を挙げることができる。
特開2006−301479号公報
しかしながら前記した従来の技術には,以下に説明する問題点があった。すなわち,現像バイアスの調整によりカブリを抑制するということは,劣化したトナーの現像装置からの排出をも抑制してしまうという一面を持つのである。このため,現像装置内に劣化トナーが蓄積されてしまう。このためやがて,カブリを抑えきれなくなったり,トナーが現像装置からこぼれ出るなどの事態となる。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,劣化したトナーに起因するカブリの発生と,劣化したトナーの蓄積とを,ともに抑えた画像形成装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の画像形成装置は,像担持体と,像担持体に非磁性1成分のトナーを付与する現像ローラと,像担持体と現像ローラとの間に現像バイアスを印加する電圧印加部とを有する非接触現像方式の画像形成装置であって,非画像形成時に現像ローラから像担持体へのトナーの強制排出を行う強制排出制御部を有し,電圧印加部は,現像ローラから像担持体へトナーを飛翔させる方向の電界を形成する現像電圧と,像担持体から現像ローラへトナーを飛翔させる方向の電界を形成する回収電圧とを交互に繰り返して印加するものであるとともに,現像電圧として,像担持体の静電潜像の画像部における電界強度が,トナーが現像ローラから像担持体へ飛翔するのに十分であり,かつ,像担持体の静電潜像の背景部における電界強度が,トナーが現像ローラから像担持体へ飛翔するに至らない値を用いるカブリ防止モードと,像担持体の静電潜像の画像部および背景部における電界強度がいずれも,トナーが現像ローラから像担持体へ飛翔するのに十分である値を用いる通常モードとを使い分けるものであり,強制排出制御部は,現像電圧がカブリ防止モードにあるときのトナーの強制排出量を,現像電圧が通常モードにあるときのトナーの強制排出量より多くするものである。
この画像形成装置では,現像電圧として,カブリ防止モードと通常モードとが使い分けられる。カブリ防止モードは,画質では優れるが,トナー中に劣化トナーが蓄積していく傾向があることは否めない。そこでこの画像形成装置では,トナーの強制排出量に,カブリ防止モードと通常モードとで差を付けている。すなわち,カブリ防止モードでは通常モードよりも多い強制排出量となるようにしている。これにより,カブリ防止モードでもれっかとなーが蓄積しないようにしている。また,通常モードでは強制排出量を少なめとすることで,トナーをむやみに多量に強制排出することがないようにしている。
本発明では,画像形成により発生するトナーの必要排出量を1枚の画像形成ごとに算出し,その算出値に基づいてトナーの強制排出を行うとともに,現像電圧がカブリ防止モードにあるときに,現像電圧が通常モードにあるときよりも,算出されるトナーの必要排出量を多くすることが望ましい。このようにすることで,カブリ防止モードでの強制排出量を多くすることができる。
本発明ではさらに,トナーの必要排出量の算出を,1枚の画像形成による基準必要排出量から,印字率に応じて画像形成により排出されるトナー量を差し引くことで行うとともに,現像電圧がカブリ防止モードにあるときに,現像電圧が通常モードにあるときよりも,基準必要排出量として大きい値を用いることが望ましい。画像形成自体により排出されるトナー量は印字率に比例するので,このようにすることで,トナーの必要排出量を適切に算出できるのである。
さらに,トナーの必要排出量の算出値を積算するとともに,トナーの強制排出を,その積算値があらかじめ定めた値以上となったときに一連の画像形成を一旦中断して行うことが望ましい。これにより,劣化トナーの過度の蓄積が防止される。
あるいは,積算値があらかじめ定めた値に満たない場合には,一連の画像形成を中断しないで排出可能な範囲内でのトナーの強制排出を紙間で行い,積算値があらかじめ定めた値以上となったときに,一連の画像形成を一旦中断して,積算値と同量のトナーを排出するようにトナーの強制排出を行うこととしてもよい。これにより,一連の画像形成が中断される頻度が低く抑えられる。
さらに,一連の画像形成の終了後に,その時点での積算値と同量のトナーを排出するようにトナーの強制排出を行うことも望ましい。これにより,劣化トナーの蓄積をクリアした状態で,新たな一連の画像形成を待機することができる。
本発明によれば,劣化したトナーに起因するカブリの発生と,劣化したトナーの現像装置内での蓄積とが,ともに抑えられている。
以下,本発明を具体化した最良の形態に係る画像形成装置について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態の画像形成装置は,図1に示すように構成されている。画像形成装置100は,感光体110と,帯電装置120と,露光装置130と,現像ローラ140と,供給ローラ141と,規制ブレード142と,除電シート143と,転写器150と,定着器160と,クリーナ170と,トナー回収容器171と,バッファ180と,上流スクリュー181と,下流スクリュー182と,電圧印加部190と,総合制御部200とを有している。
感光体110は,円筒形状をしており,表面に静電潜像が書き込まれる像担持体である。帯電装置120は,感光体110の表面を一様に帯電させるためのものである。露光装置130は,一様に帯電した感光体110の表面に光を当て,静電潜像を形成するためのものである。現像ローラ140は,感光体110の静電潜像にトナーを付与するためのものである。本形態で用いられるトナーは,負帯電性のものである。
本形態の画像形成装置100は,感光体110と現像ローラ140とが接触していない非接触式現像方式で現像を行うものである。このため現像ローラ140は,感光体110に接触しないように,わずかにオフセットして設置されている。また,感光体110と現像ローラ140との間には,現像バイアスが印加されるようになっている。この現像バイアスの印加を行うのが電圧印加部190である。感光体110と現像ローラ140との隙間はほぼ130μm程度の決まった値である。現像ローラ140の表面のトナーは,現像バイアスによりこの隙間を飛翔し,最終的に感光体110の表面に付着するようになっている。
電圧印加部190により印加される現像バイアスは,後述するように交流成分を含んでいる。すなわち,現像電圧と回収電圧とを反復する電圧である。さらに,カブリ防止モードと通常モードとの2種類がある。この2種類の現像バイアスの使い分けを電圧印加部190に対して指示するのが総合制御部200である。総合制御部200はさらに,像間等にて行うパッチ処理の制御をも行う。その詳細は後述する。
供給ローラ141は,バッファ180の内部に収容されたトナーを現像ローラ140に供給するためのものである。供給ローラ141はまた,現像ローラ140へのトナーの供給とともに,現像ローラ140の表面から現像残トナーを回収する働きも担う。このため供給ローラ141は,現像ローラ140とカウンター方向に回転するようになっている。また,供給ローラ141は,発泡性弾性部材でできている。
規制ブレード142は,現像ローラ140に供給されたトナーを帯電させるとともに,現像ローラ140上でのトナーの搬送量を規制するためのものである。バッファ180は,トナーを内部に収容するための容器である。また,上流スクリュー181および下流スクリュー182により,バッファ180の内部のトナーが循環するようになっている。また,現像後のトナーの回収性を向上させるために除電シート143を設けている。
転写器150は,感光体110の表面上に形成されたトナー像を紙に転写するためのものである。クリーナ170は,紙への転写後の感光体110の表面に残ったトナーを回収して,トナー回収容器171へ入れるためのものである。また,定着器160は,トナーが紙から剥離しないようにトナーを紙に定着させるためのものである。
ここで,画像形成装置100の基本的な動作について説明する。まず,帯電装置120により,感光体110の表面を一様に帯電させる。次に,露光装置130により,感光体110の表面に静電潜像を形成する。静電潜像が形成された感光体110の表面の電位は,画像部と背景部では異なっている。次に,現像ローラ140により,感光体110の静電潜像を現像する。この現像においては,トナーが静電潜像の画像部に付着する一方,静電潜像の背景部にはほとんど付着しない。
次に,転写器150により感光体110の表面のトナーが紙に転写される。次に,トナーを転写された紙上のトナー像が定着器160により定着される。これにより,紙への印刷がなされる。一方,感光体110の表面に転写されずに残ったトナーは,クリーナ170により回収される。
ここで,交流成分を有する現像バイアスについて説明する。現像バイアスの1周期分を図2に示す。図2において,横軸は時間であり,縦軸は電位である。さらに詳細には,縦軸の上方が現像側(マイナス)であり,下方が回収側(プラス)である。図2中の各記号の意味は,次の通りである。なお,本形態のVminは特許文献1のVmaxに対応する。また,図2中の具体的な数値は,後述するカブリ防止モードにおける例である。
Vmin 現像電圧
Vmax 回収電圧
Vb 背景部電位
Vi 画像部電位
Vdc 現像バイアスの直流成分
Frq 現像バイアスの周波数
Vave 現像バイアスの時間平均
Duty 現像電圧Vminの時間占有率
続いて,図2中の現像電圧Vminが掛かっているときに現像ローラ140上のトナーに作用する力について説明する。現像ローラ140上のトナーは,クーロン力Feと,付着力Faとを受ける。クーロン力Feは,現像電圧Vminによる電界,すなわち現像電界Eによりトナーの電荷に対して作用する力である。クーロン力Feの大きさは,トナーの帯電量をqとして,
Fe = q・E …………(1)
で表される。つまりクーロン力Feは,トナーの帯電量qに比例する。クーロン力Feの向きは,負に帯電しているトナーであれば,現像ローラ140から感光体110へ向かう向きである。
トナーの付着力Faは,鏡像力Fiと機械的付着力Fvとの和である。これらはいずれも,トナーの現像ローラ140からの離脱を阻止する向きの力である。機械的付着力Fvの主要な成分はファンデルワールス力であり,他に液架橋力等がある。以下,付着力Faを全付着力Faという。
トナーが現像ローラ140に付着しているときの鏡像力Fiは,
Fi = (ε−1)・q2/{4π・(ε+1)・ε0・D2} ……(2)
ε 現像ローラの比誘電率
ε0 空気の誘電率
D トナーの平均粒径
で表される。ここでε,ε0,Dは既知の定数である。よって,(2)式の右辺のうちq2の係数の部分
(ε−1)/{4π・(ε+1)・ε0・D2
も定数である。これを「a」で表すと(2)式は,
Fi=a・q2 …………(3)
となる。つまり鏡像力Fiは,トナーの帯電量qの2乗に比例する。鏡像力Fiは,トナーと現像ローラ140との間の距離の2乗にほぼ比例して弱まる。つまり,トナーが現像ローラ140から一度離れてしまえば,この力は極めて弱い。
機械的付着力Fvは実験的に測定することができる。本発明者らはこの測定に,KONICA MINOLTA TECHNOLOGY REPORT VOL.1(2004)p15「トナー付着力と電界飛翔性の粒径依存性」に記載の測定装置を用いた。これは,振動子を振動させ,静電力で付着しているトナーに振動加速度を与えることによりFvを測定するものである。その際,振動加速度を徐々に大きく与えることにより,付着しているトナーが離脱するときの振動加速度を求める。この値から,Fvを求めることができる。
測定の結果Fvは,トナーや現像ローラ140の種類,環境等に左右されるが,5〜数十[nN]程度の範囲内であり,トナーの帯電量qに依存しないことが分かった。むろんFvは,現像電界Eにも依存しない。よって定数とみなせる。機械的付着力Fvは,実質的にトナーが現像ローラ140に付着している場合にのみ働く。つまり,トナーが現像ローラ140から一度離れてしまえば,この力は事実上働かない。
以上より,現像ローラ140に付着しているトナーが現像電界Eを受けているときに受ける力の合力Fは,クーロン力Feから鏡像力Fiおよび機械的付着力Fvを差し引いたものであるから,
F = −a・q2+E・q−Fv …………(4)
と,トナーの帯電量qの2次関数で表される。(4)式において,第1項が鏡像力Fi,第2項がクーロン力Fe,第3項が機械的付着力Fv,である。(4)式では,トナーが現像ローラ140から感光体110へ向かう向きを正としている。
ここで,(2)式のところで登場したパラメータについて,
ε > 1
ε0 > 0
2 > 0
なので,aは正である。ゆえに,Fは上に凸の2次関数であり,ある帯電量qの値で最大値をとる。この,Fが最大となる帯電量qが,トナーが現像ローラ140から最も離脱しやすい帯電量である。
ここで,図3にトナーの帯電量qとトナーに働く各々の力の関係を示す。まず,図3の上段に,合力Fと,クーロン力Feと,鏡像力Fiと,機械的付着力Fvと,全付着力Faとのグラフを示す。横軸はトナーの帯電量であり,縦軸はトナーに働く力である。縦軸において,上方が離脱側であり下方が付着側である。
図3を見ると,現像電界Eに依存しない力について,次のことが理解できる。
・機械的付着力Fv(破線)が負の一定値であること。
・鏡像力Fi(一点鎖線)が,帯電量と力とがともにゼロである原点を頂点として下に開く放物線状であること。
・このためこれらの合計である全付着力Fa(細実線)が,鏡像力Fiの放物線を下向きに平行移動した放物線であること。その移動量は機械的付着力Fvの値に等しい。
現像電界Eに依存する力については,次のことが分かる。
・クーロン力Fe(二点鎖線)が,原点を通る左上がりの直線状であること。
・このため,すべての力の合計である合力F(太実線)が,下に開く放物線状であること。その頂点Tの位置は,全付着力Faの頂点に比して左上に移動した位置である。また,合力Fの放物線は,全付着力Faの頂点を通過している。
図3の上段におけるクーロン力Feおよび合力Fは,現像電界Eをある適当な値に設定したときのものである。ここにおける合力Fは,帯電量が負の側の一定の範囲で正の値となり,その両外側で負の値となっている。合力Fが正である範囲が,トナーが現像ローラ140から離脱して飛翔する帯電量の範囲である。合力Fが負である範囲が,トナーが現像ローラ140から離脱できない帯電量の範囲である。
図3の下段に,トナーの帯電分布を示す。その縦軸はバッファ180内のトナーの粒子数である。横軸はトナーの帯電量であり,上段の横軸と同じである。上段より導かれた,トナーが飛翔する帯電量の範囲(ハッチングの範囲)のトナーが,現像電界Eにより現像ローラ140から離脱して飛翔するのである。この範囲は,トナーの大多数が分布している帯電量の範囲とほぼ一致する。正規帯電トナーとされるトナーの帯電量の範囲も,ほぼこれと一致する。この範囲の両外側の帯電量のトナーは,現像電界Eを受けても現像ローラ140から離脱できずにそのまま付着し続けることになる。
ところで前述のように,クーロン力Feは現像電界Eに依存し,そのために合力Fも現像電界Eに影響される。図4は,現像電界Eを図3における現像電界より強くした場合のグラフである。図4を図3と比較すると,次の点が異なっており,それ以外は同じである。
・クーロン力Fe(二点鎖線)の傾斜が,より急峻になっていること。
・合力F(太実線)の放物線の頂点Tが,図3中の頂点Tよりさらに左上に移動した位置であること。
・これにより,合力Fが正である範囲,すなわち飛翔する範囲が,図3と比較して広くなっていること。主として左向きに広がっている。
図5は逆に,現像電界Eを図3における現像電界よりも弱くした場合のグラフである。図5を図3と比較すると,次の点が異なっており,それ以外は同じである。なお図5では,図3や図4における下段のグラフを省略している。
・クーロン力Fe(二点鎖線)の傾斜が,より緩やかになっていること。
・合力F(太実線)の放物線の頂点Tが,図3中の頂点Tより右下に移動した位置であること。この位置は,力がゼロである横線上にある。すなわち,この頂点位置においてすら,合力Fは正にならない。
・これにより,合力Fが正である範囲,すなわち飛翔する範囲の幅がゼロになっていること。すなわち,現像電界Eを弱めたことにより,飛翔できるトナーがほとんど存在しなくなっているのである。
図6は,現像電界Eを図5における現像電界よりもさらに弱くした場合のグラフである。図6を図5と比較すると,次の点が異なっており,それ以外は同じである。図6でも,図3や図4における下段のグラフを省略している。
・クーロン力Fe(二点鎖線)の傾斜が,さらに緩やかになっていること。
・合力F(太実線)の放物線の頂点Tが,図5中の頂点Tよりさらに右下に移動した位置であること。すなわち,この頂点位置においてすら,合力Fは負である。よって,飛翔できるトナーが全く存在しないのである。
図3から図6までを振り返ってみると,現像電界Eに関して,図3と図4が,トナーが飛翔する条件であり,図5と図6が,トナーが飛翔しない条件である。特に,図5の状態になるときの現像電界Eは,トナーが飛翔する条件と飛翔しない条件との境目の臨界的な現像電界である。以下,このときの現像電界をEpumpといい,このときの感光体110と現像ローラ140との間の電圧をVpumpという。感光体110と現像ローラ140との間隔をdとすると,電圧Vpumpは,
Vpump = Epump・d …………(5)
で表される。
ここで,EpumpおよびVpumpを具体的に計算する。図5の状態では,現像電界EがEpumpなのであるから,(4)式より,
F = −a・q2+Epump・q−Fv …………(6)
となる。そして,図5中の頂点Tの帯電量(qtとする)を持つトナーが受ける合力Fは,ゼロである。よって(6)式より,
0 = −a・qt2+Epump・qt−Fv
Epump = a・qt+Fv/qt …………(7)
となる。
一方,(6)式の右辺をqで微分すると,図5中の頂点T(q=qt)においてはゼロであるから,
2a・qt = Epump …………(8)
となる。(7)式および(8)式から,
qt2 = Fv/a …………(9)
となる。
ここで,(2)式のところで登場したパラメータのうちε0については,
ε0 = 8.85×10-12[F/m]
である。残る2つについて,本形態の画像形成装置100では,
ε = 3
D = 6[μm]
であった。これにより,(9)式中の「a」が決まる。さらに,[0029]で説明した機械的付着力Fvは15[nN]であった。これによりqtを,
qt = 1.1×10-14[C]
と計算できる。
これにより,(8)式を用いて,
Epump = 2.8[MV/m]
と求められる。ここで間隔dを130[μm]とすれば,(5)式より,
Vpump = 364[V]
となる。
ここで,本形態の画像形成装置100について,上記のVpumpを跨いで現像電圧Vminの値をふって,カブリの測定をした。本試験では,360[V](ほぼ図5の条件に近い)と650[V](図4の条件といえる)との2水準の現像電圧Vminによる現像後の感光体110上のカブリを測定した。画像は全面背景部とした。カブリは,トナーをブッカーテープで剥離し,コニカミノルタJペーパーに貼り付け,コニカミノルタ製色彩色差計CR241によりC*を測定することで評価した。トナーとしては,5%の印字率で2,500枚印刷してある程度劣化が進んだシアントナーを用いた。印字率とは,1枚の画像中に画像部が占める面積の割合のことである。
その結果,感光体110上のカブリの代用値である色味ΔC*は,以下のとおりであった。
360[V] 0.52
650[V] 2.36
感光体110上のカブリの代用値である色味ΔC*は,Vpumpを超えない現像電圧Vminにより,Vpumpを超える現像電圧Vmin,すなわち従来から多用されている条件より4〜5倍程度改善することが確認された。
現像電圧VminがVpumpを超えているとカブリが発生する理由を説明する。カブリが問題となるのは背景部であるから,そもそも,感光体110の表面電位は,正規帯電トナーが付着しにくい電位となっている。しかしながら,現像電圧VminがVpumpを超えていると現像ローラ140上の正規帯電トナーが現像電圧Vminにより現像ローラ140から離脱する。離脱した正規帯電トナーは,感光体110にはほとんど付着しないものの,現像バイアスの交流成分により現像ローラ140と感光体110との間を往復する。このため,往復しているトナーの一部が現像ローラ140に衝突して,現像ローラ140上に付着している弱帯電トナーや逆帯電トナーといった劣化トナーをたたき出してしまう。
一旦たたき出された劣化トナーには,前述の通り付着力Faがほとんど働かないので,現像バイアスのクーロン力Feにより往復することになる。こうした劣化トナーは,感光体110の背景部電位による斥力をほとんど受けないので,その一部が感光体110に付着してしまう。劣化トナーが一旦感光体110に付着すると,今度は劣化トナーと感光体110との間に付着力Faが働く。そしてその後,正規帯電トナーによる感光体110上からのたたき出しはほとんど期待できない。こうしてカブリとなるのである。
逆に現像電圧VminがVpumpを超えていない場合には,正規帯電トナーの離脱がないことにより,劣化トナーのたたき出しも起こらない。このため,カブリが生じないのである。
本形態の画像形成装置100で使用する具体的な現像バイアスについて説明する。本形態で使用する現像バイアスには,先に述べたようにカブリ防止モードと通常モードとの2種類がある。通常モードは,従来から一般的に用いられているモードである。カブリ防止モードは,通常モードと比較して,劣化トナーによるカブリを抑制したモードである。反面,カブリ防止モードでは,劣化トナーがバッファ180から排出されずに蓄積していく傾向がある。
カブリ防止モードでは,トナーが画像部で飛翔し,背景部では飛翔しないように,図2の現像電圧Vminが設定される。画像部でトナーを飛翔させるのは,そうでなければ画像形成ができないからである。一方背景部では,カブリの原因を極力排除するため,トナーの飛翔自体をさせないのである。
すなわち,前述のVpumpに対して,画像部の有効現像電圧がVpumpを上回り,背景部の有効現像電圧がVpumpを超えないようになっていなければならない。すなわち,
|Vmin−Vi| > Vpump …………(10)
|Vmin−Vb| ≦ Vpump …………(11)
の両式が満たされなければならない。(10)式の左辺が画像部の有効現像電圧であり,(11)式の左辺が背景部の有効現像電圧である。
言い替えると,画像部における各種の力の関係が図3または図4の状態となり,背景部における各種の力の関係が図5または図6の状態となるようになっていなければならない。これにより,トナーが画像部で飛翔し,背景部では飛翔しない状況が実現される。図2中の具体的な数値は,これを実現する具体例の一例として挙げたものである。
通常モードでは,トナーが画像部と背景部とのいずれでも飛翔するように,現像電圧Vminが設定される。すなわち,前述のVpumpに対して,画像部と背景部とのいずれでも有効現像電圧がVpumpを上回るようにされる。つまり,
|Vmin−Vi| > Vpump …………(12)
|Vmin−Vb| > Vpump …………(13)
となるように設定される。(12)式は(10)式と同じである。ただし,(13)式が成り立てば(12)式も必ず成り立つ。(12)式の左辺は,(13)式の左辺より必ず大きいからである(図2参照)。このため実際には(13)式だけ考えればよい。
すなわち通常モードは,画像部と背景部とのいずれでも,各種の力の関係が図3または図4の状態となるモードである。これにより背景部でも飛翔があるため,ある程度のカブリが発生する。図7に,通常モードの設定例を示す。ただし図7では,画像部電位Vi,その有効電圧|Vmin−Vi|を省略している。画像部電位Vi自体は,図2中におけるものと違いはない。
これら2つのモードの使い分けは,印刷の内容等により,カブリを嫌う程度に応じてあらかじめ設定されている。一般的には,高画質印刷の場合や文字画像の場合,高級紙を使用する場合等に,カブリ防止モードが使用される。それ以外の場合に通常モードが使用される。この使い分けは,ジョブごとでもよいしページごとでもよい。また,文字画像の場合でも,手差しトレイ使用時には通常モードを使用するようにしてもよい。また,モードの使い分けに関して,ユーザによる手動選択を許容してもよい。
ところで印刷を実行すると,トナーの劣化が進行する。このため,バッファ180内に劣化トナーが発生する。この劣化トナーの蓄積は,通常モードよりもカブリ防止モードにおいて強く起こる。通常モードでは劣化トナーがカブリとなってある程度排出されるが,カブリ防止モードではほとんど排出されないからである。
そこで本形態の画像形成装置100では,非画像形成時でパッチ画像を打つことにより劣化トナーの強制排出を行うとともに,カブリ防止モードの場合には通常モードの場合よりもその強制排出量を多くすることとしている。これがパッチ処理である。以下,パッチ処理の内容を説明する。
パッチ処理は基本的に,1ページの印刷ごとに必要なパッチ量を計算し,その結果に応じて像間でパッチ画像の現像を行うことである。パッチとして感光体110上に吐き出されたトナーは,紙に転写されることなく,クリーナ170に回収される。これにより,バッファ180内の劣化トナーを排出する。よって,パッチ処理をユーザが意識することはあまりない。
まず,通常モード時のプリント1枚当たりの必要なパッチ量は,次式のように求められる。
必要パッチ量 = 1.2−印字率×3.9 [mg/頁] …………(14)
(14)式の右辺の第1項の「1.2」とは,通常モードで全面背景部である白ベタ画像を1枚印刷することにより発生する必要パッチ量[mg]である。これは,1枚の印刷により発生する劣化トナーの量から,カブリにより排出されるトナー量を差し引いたものであり,通常モードの場合の基準必要パッチ量である。第2項中の「3.9」とは,全面画像部である黒ベタ画像を1枚印刷することにより排出されるトナーの量である。印刷により自然に排出されるトナー量は,印字率に比例するからである。
よって,通常モードでは,印字率が0.3程度以上あれば,実質的に劣化トナーの蓄積はない。このためパッチ打ちの必要はない。印字率が0.3に満たないときは,劣化トナーの発生が排出を上回る。その差が最も大きいのは,白ベタ画像(印字率=0)の場合である。白ベタ画像1枚による必要パッチ量は,1.2[mg]となる。これは,ジョブを中断することなく紙間で最大限現像できる量である1.86[mg]より少ない。このことから通常モードでは,パッチ打ちを紙間だけで済ませてしまうこともできる。
次に,カブリ防止モード時のプリント1枚当たりの必要なパッチ量は,次式のように求められる。
必要パッチ量 = 4.2−印字率×3.9 [mg/頁] …………(15)
(15)式の右辺の第1項の「4.2」とは,カブリ防止モードで白ベタ画像を1枚印刷することにより必要となる基準必要パッチ量[mg]である。これは,カブリによる排出がない分,通常モードの場合の値より大きくなっている。つまり,通常モードでは1枚あたり3[mg]程度の排出があったのである。第2項は通常モードの場合と同じである。
カブリ防止モードでは,トナーの排出が最も多いベタ画像(全面画像部,印字率=1)の場合でも,0.3[mg/頁]の劣化トナーの蓄積がある。画像部における劣化トナーのたたき出し現象自体が,カブリ防止モードでは通常モードより弱いためである。よって,カブリ防止モードでは必ずパッチ打ちが必要である。さらに,印字率が0.6を下回っていると,1枚当たりの必要なパッチ量が,前述の1.86[mg]を超えてしまう。この状態では,紙間でのパッチだけでは,劣化トナーを排出しきれないのである。このため,連続印刷により必要パッチ量が蓄積していくこととなる。
続いて,パッチ処理の具体的手順を説明する。パッチ処理の具体的手順には,紙間パッチを行うか否か,また,現像バイアスのモード設定をジョブごととするかページごととするか,等により,いくつかのバリエーションがある。
図8に示すのは,紙間パッチを行わず,現像バイアスのモード設定をジョブごととした場合の処理手順のフローチャートである。図8のフローではまず,現像バイアスとしてカブリ防止モードを使用するのか否かを判断する(#1)。この判断は,ジョブの開始時に行われる。カブリ防止モードを使用する場合には(#1:Yes),「A」というパラメータに対して「4.2」という値を当てはめる(#2)。この「4.2」とは,(15)式の右辺に登場した「4.2」である。
#1の判断がNoであった場合,すなわち通常モードの現像バイアスを用いる場合には,変数「A」に対して「1.2」という値を当てはめる(#3)。この「1.2」とは,(14)式の右辺に登場した「1.2」である。つまり「A」は,白ベタ画像を1枚印刷することにより必要となるパッチ量[mg]を意味する。
次に,1ページ分の印刷をすることにより必要となるパッチ量を算出する(#4)。この算出は,#2または#3で決定した「A」の値を用いて,(14)式もしくは(15)式による。ここでの印字率は,印刷される当該ページの画像における印字率である。これにより,当該ページの印刷による必要パッチ量の加算値が算出される。この算出は,1ページごとになされる。
そして,算出した加算値により,必要パッチ量の積算値を算出する(#5)。つまり,当該ページが1ページ目であった場合には,当該加算値をそのまま積算値とする。2ページ目以降であった場合には,既存の積算値に当該加算値を加算する。
#5の積算がなされると,残りページの有無を判断する(#6)。残りページがある場合には(#6:Yes),#5で算出した積算値が60[mg]に達しているか否かを判断する(#7)。60[mg]とは,パッチ現像を実行するための積算値のしきい値としてあらかじめ定めた値である。積算値が未だ60[mg]に達していない場合には(#7:No),#4へ戻る。こうして,#4および#5の処理は,1ページ分の印刷をするたびにその都度行われる。これにより,積算値が次第に増加していく。
残りページがなくなる前に必要パッチ量の積算値が60[mg]に達すると,#6の判断がYesとなる。すると,ジョブを一旦中断する(#8)。そして,パッチ現像を行う(#9)。劣化トナーが蓄積してきているからである。ここでのパッチ現像によるトナーの排出量は,その時点での必要パッチ量の積算値と同じである。これにより,バッファ180内に劣化トナーが溜まった状態が解消される。そして,必要パッチ量の積算値をリセットして0[mg]に戻す(#10)。そしてジョブを再開し(#11),#4へ戻る。これにより,再開後に印刷されるページについて,#4以下の処理がなされる。
残りページがなくなると,#6の判断がNoとなる。すると直ちに,#9のパッチ現像と#10のリセットとを行い,処理を終了する。ここでのトナーの排出量は,その時点での必要パッチ量の積算値と同じである。これにより,劣化トナーの蓄積を解消した状態で次のジョブを待つことになる。以上が図8のフローの処理である。
図8の処理手順において,現像バイアスのモード設定を,ジョブごとでなくページごととすることもできる。その場合には,#7:Noの後または#11の後の戻り先を,#4ではなく#1とする。これにより,現像バイアスのモードがページごとに判断され,「A」の値がページごとに設定されることになる。
かかる図8のフローでは,1ページ分の印刷がなされるごとに必要パッチ量が積算されていく(#5)。そして,その積算値が所定のしきい値に達したところでジョブを中断してパッチ現像を実行し,必要パッチ量をクリアするのである(#9,#10)。ここで,1ページごとの必要パッチ量の加算値の算出(#4)において,現像バイアスのモード設定により「A」の値に差を付けている。これにより積算値が,カブリ防止モードの場合に通常モードの場合よりも速く増加するようにしている。こうして,カブリ防止モードの場合に通常モードの場合よりもトナーの強制排出量が多くなるようにしているのである。
続いて,紙間でもパッチ現像を行う場合の処理手順を,図9のフローチャートにより説明する。図9においても,現像バイアスのモード設定はジョブごととしている。
図9のフローでもまず,カブリ防止モードか否かの判断を行う(#21)。カブリ防止モードではなく通常モードである場合には(#21:No),そのジョブについては紙間パッチのみを行うことに決定する。(14)式の説明のところで述べたように,通常モードでは紙間パッチだけで十分だからである。よってこの場合には,#22以下の処理は行わず,1ページの印刷ごとに紙間にて必要量のパッチ現像を行うことになる。そのパッチ現像の量は(14)式の通りであり,印字率によってはパッチ現像をしなくてよいこともある。
カブリ防止モードである場合には(#21:Yes),印字率が0.6未満であるか否かを判断する(#22)。印字率が0.6以上である場合には(#22:No),通常モードの場合と同様に,そのジョブについて紙間パッチのみを行うことに決定する。(15)式の説明のところで述べたように,カブリ防止モードの場合でも,印字率が0.6以上あれば紙間パッチだけでも劣化トナーの排出に十分だからである。よってこの場合には,#23以下の処理は行わず,1ページの印刷ごとに紙間にて必要量のパッチ現像を行うことになる。そのパッチ現像の量は(15)式の通りである。
なお,この#22の判断のための印字率としては,ジョブの各ページの印字率の最低値を用いればよい。あるいは平均値でもよい。1ページ目の印字率しかその時点では分からない場合には,1ページ目の印字率を用いてもよい。平均値や1ページ目の印字率で判断する場合には,安全を見てしきい値の0.6を高めに変更してもよい。
カブリ防止モードであって印字率が0.6に満たない場合には(#22:Yes),#23以下の処理を行う。#23以下の処理は,基本的には図8における#4以下とほぼ同様である。#23,#24は,図8における#4,#5に相当する。ただし#23では,「A」の値は「4.2」に決まっている。#25,#26は,図8における#6,#7に相当する。#29〜#32は,図8における#8〜#11に相当する。
ただし図9においては,積算値が60[mg]に満たなかった場合でも(#26:No),パッチ現像を実行する(#27)。このパッチ現像は,ジョブを中断せずに紙間にてなされる。そのため,このパッチ現像によるトナーの排出量は,[0062]で述べた1.86[mg]が上限となる。すなわち,必要パッチ量の積算値がこの上限値を超えていた場合には,#27でのパッチ現像は,必要パッチ量のすべてをクリアするものではないのである。
そして,#27でしたパッチ現像による劣化トナー排出量を,積算値から減算する(#28)。上記の理由により,この減算によっても積算値はゼロにならない場合がある。そして#23へ戻り,次のページについての処理を行う。
なお,#30のパッチ現像は,#27と異なり,その時点での必要パッチ量の積算値すべてをクリアするように行われる。ジョブが中段されまたは終了しているので,上限値の制約を受けないからである。このため#31では,積算値をリセットできるのである。以上が図9のフローの処理である。
図9の処理手順でも,現像バイアスのモード設定を,ジョブごとでなくページごととすることができる。その場合には,#28または#32の後の戻り先を,#23でなく#21とする。さらに,#21〜#23の部分を,図8中の#1〜#4で置き換える。すなわち,すべてのページについて,図8の場合と同様に,「A」の決定やそれに基づく加算値の算出,積算が行われる。そして,#21:Noや#22:Noに相当するページについては,#26で必ずNoと判断されるので,ジョブを中断することなく紙間パッチが行われることになる。
かかる図9のフローでは,積算値が所定のしきい値に達していない場合でも,上限値の範囲内のトナー排出量のパッチ現像を,ジョブを中断することなく紙間で行う(#27)。このため,積算値の増加が図8の場合よりも遅い。これにより,ジョブ中断の頻度を,図8の場合よりも低くしている。
以上詳細に説明したように本実施の形態では,画像形成に伴い発生する劣化トナーをバッファ180から強制的に排出するためのパッチ現像を,非画像形成時に行うようにしている。そしてそのために,パッチ現像の必要の程度を示す必要パッチ量を,ページごとに算出することとしている。そしてこの算出値もしくはその積算値に応じて,パッチ現像を実行することとしている。
ここで,現像バイアスがカブリ防止モードである場合には,通常モードの場合と比較して,より大きな必要パッチ量が算出されるようにしている。これにより,バッファ内の劣化トナーが自然には排出されにくいカブリ防止モードの場合に,より多くのパッチ現像がなされるようにしている。一方,通常モードの場合には,必要最小限のパッチ現像しかしないようにしている。これにより,むやみに多くのトナーを排出することなく,バッファ内の劣化トナーの蓄積を抑えている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,実施の形態中に登場した種々の数値類は,ε0を除き,機種に応じて適宜設定されるものである。また,パッチ現像時の現像バイアスとしては,特に逆帯電トナーを優先排出するように特別に設定したバイアスを用いてもよい。
本形態の画像形成装置の構成を示す図である。 カブリ防止モードにおける現像バイアスの1周期分を示すグラフである。 現像ローラに付着しているトナーの帯電量とトナーにかかる力の関係を示すグラフである。 現像電界を図3の場合よりも強めた場合のグラフである。 現像電界を図3の場合よりも弱めた場合のグラフである。 現像電界を図5の場合よりもさらに弱めた場合のグラフである。 現像電界を図6の場合よりもさらに弱めた場合のグラフである。 パッチ現像の処理手順を示すフローチャート(その1)である。 パッチ現像の処理手順を示すフローチャート(その2)である。
符号の説明
100 画像形成装置
110 感光体(像担持体)
140 現像ローラ
190 電圧印加部
200 総合制御部(強制排出制御部)

Claims (6)

  1. 像担持体と,前記像担持体に非磁性1成分のトナーを付与する現像ローラと,前記像担持体と前記現像ローラとの間に現像バイアスを印加する電圧印加部とを有する非接触現像方式の画像形成装置において,
    非画像形成時に前記現像ローラから前記像担持体へのトナーの強制排出を行う強制排出制御部を有し,
    前記電圧印加部は,
    前記現像ローラから前記像担持体へトナーを飛翔させる方向の電界を形成する現像電圧と,
    前記像担持体から前記現像ローラへトナーを飛翔させる方向の電界を形成する回収電圧とを交互に繰り返して印加するものであるとともに,
    前記現像電圧として,
    前記像担持体の静電潜像の画像部における電界強度が,トナーが前記現像ローラから前記像担持体へ飛翔するのに十分であり,かつ,
    前記像担持体の静電潜像の背景部における電界強度が,トナーが前記現像ローラから前記像担持体へ飛翔するに至らない値を用いるカブリ防止モードと,
    前記像担持体の静電潜像の画像部および背景部における電界強度がいずれも,トナーが前記現像ローラから前記像担持体へ飛翔するのに十分である値を用いる通常モードとを使い分けるものであり,
    前記強制排出制御部は,
    前記現像電圧がカブリ防止モードにあるときのトナーの強制排出量を,前記現像電圧が通常モードにあるときのトナーの強制排出量より多くするものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において,前記強制排出制御部は,
    画像形成により発生するトナーの必要排出量を1枚の画像形成ごとに算出し,その算出値に基づいてトナーの強制排出を行うとともに,
    前記現像電圧がカブリ防止モードにあるときに,前記現像電圧が通常モードにあるときよりも,算出されるトナーの必要排出量を多くするものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において,前記強制排出制御部は,
    トナーの必要排出量の算出を,1枚の画像形成による基準必要排出量から,印字率に応じて画像形成により排出されるトナー量を差し引くことで行うとともに,
    前記現像電圧がカブリ防止モードにあるときに,前記現像電圧が通常モードにあるときよりも,前記基準必要排出量として大きい値を用いるものであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置において,前記強制排出制御部は,
    トナーの必要排出量の算出値を積算するとともに,
    トナーの強制排出を,その積算値があらかじめ定めた値以上となったときに一連の画像形成を一旦中断して行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置において,前記強制排出制御部は,
    トナーの必要排出量の算出値を積算するとともに,
    その積算値があらかじめ定めた値に満たない場合には,一連の画像形成を中断しないで排出可能な範囲内でのトナーの強制排出を紙間で行い,
    その積算値があらかじめ定めた値以上となったときに,一連の画像形成を一旦中断して,その積算値と同量のトナーを排出するようにトナーの強制排出を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の画像形成装置において,前記強制排出制御部は,
    一連の画像形成の終了後に,その時点での積算値と同量のトナーを排出するようにトナーの強制排出を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
JP2008237668A 2008-09-17 2008-09-17 画像形成装置 Expired - Fee Related JP5062119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008237668A JP5062119B2 (ja) 2008-09-17 2008-09-17 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008237668A JP5062119B2 (ja) 2008-09-17 2008-09-17 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010072168A JP2010072168A (ja) 2010-04-02
JP5062119B2 true JP5062119B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=42204031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008237668A Expired - Fee Related JP5062119B2 (ja) 2008-09-17 2008-09-17 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5062119B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100391787C (zh) * 2005-09-27 2008-06-04 中国科学院力学研究所 阿基米德桥的安全逃生装置

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5338219B2 (ja) * 2008-09-19 2013-11-13 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
JP5506352B2 (ja) * 2009-12-03 2014-05-28 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP5506351B2 (ja) * 2009-12-03 2014-05-28 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP5742425B2 (ja) * 2011-04-25 2015-07-01 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP5967469B2 (ja) * 2012-03-12 2016-08-10 株式会社リコー 画像形成装置
JP6008247B2 (ja) * 2013-01-30 2016-10-19 株式会社リコー 画像形成装置
JP5920731B2 (ja) 2013-08-30 2016-05-18 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP2016114835A (ja) 2014-12-16 2016-06-23 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
JP6172593B2 (ja) * 2016-07-07 2017-08-02 株式会社リコー 画像形成装置
JP6781936B2 (ja) * 2017-06-27 2020-11-11 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6134564A (ja) * 1984-07-26 1986-02-18 Fuji Xerox Co Ltd 静電記録装置
JP2646290B2 (ja) * 1990-06-12 1997-08-27 キヤノン株式会社 非磁性トナー及び画像形成方法
JP2001255710A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP4133066B2 (ja) * 2002-07-22 2008-08-13 株式会社リコー 画像形成装置
JP4666472B2 (ja) * 2005-04-13 2011-04-06 京セラミタ株式会社 画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100391787C (zh) * 2005-09-27 2008-06-04 中国科学院力学研究所 阿基米德桥的安全逃生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010072168A (ja) 2010-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5062119B2 (ja) 画像形成装置
US7822356B2 (en) Image forming apparatus
US7668471B2 (en) Image forming apparatus and image forming method
JP2003330320A (ja) 画像形成装置
US7003236B2 (en) Liquid development apparatus, liquid development method, and image forming apparatus and image forming method using liquid development
EP3128376B1 (en) Image forming apparatus, image forming system and control method
JP2020101775A (ja) 画像形成装置
JP4582147B2 (ja) 画像形成装置
US9599925B2 (en) Image forming apparatus, control method, and non-transitory storage medium encoded with computer readable program
JP5039286B2 (ja) 画像形成装置
JP5539061B2 (ja) 画像形成装置
CN111103778B (zh) 图像形成装置
JP4100918B2 (ja) 画像形成装置
JP5338219B2 (ja) 画像形成装置
JP5211455B2 (ja) 画像形成装置
JP4508270B2 (ja) 画像形成装置
JP4135404B2 (ja) 画像形成装置
JP7439625B2 (ja) 画像形成装置及びプログラム
JP2009300482A (ja) 画像形成装置
JP2008009178A (ja) 画像形成装置
JP4590218B2 (ja) 画像形成装置
JP3883362B2 (ja) 画像形成装置
JP2007279511A (ja) 画像形成装置
JP2009300484A (ja) 画像形成装置
JP2003295728A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120723

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5062119

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees