JP2609449B2 - ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼ▲下c▼DNA、その細菌中での発現及び酵素活性ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼの回収方法 - Google Patents

ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼ▲下c▼DNA、その細菌中での発現及び酵素活性ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼの回収方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本明細書では種々の刊行物を参考文献として括弧内の
数字で紹介し、これら参考文献の完全目録を明細書の発
明の詳細な説明の末尾に添付した。本発明の出願された
時点で当業者に公知の技術状態を完全に理解するため
に、これら参考文献の開示内容全部が本明細書に含まれ
るものとする。
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)と酸素遊離ラ
ジカル(O2 -)の現象とは1968年にMcCord及びFridovich
(1)によって発見された。スーパーオキシドラジカル
及びその他の高度に反応性の酸素種は全ての呼吸細胞中
で種々の高分子及び細胞成分に対する酸化性損傷の副生
物として産生される(参考文献2,3)。スーパーオキシ
ドジスムターゼとして公知の金属タンパク質のグループ
は酸化還元反応2O2 -+2H+→H2O2+O2を触媒し酸素毒性
に対する防御メカニズムを与える。
異なる金属及び異なるタンパク質を含む複数の形態の
SODが公知である。SOD中に存在する金属としては鉄、マ
ンガン、銅及び亜鉛がある。公知形態のSODは全て同じ
反応を触媒する。これら酵素は幾つかの進化的グループ
で検出される。鉄を含有するスーパーオキシドジスムタ
ーゼは主として原核細胞中で検出される。銅及び亜鉛を
含有するスーパーオキシドジスムターゼは実質的に全て
の真核生物中で検出される(4)。マンガンを含有する
スーパーオキシドジスムターゼは微生物からヒトまでの
生物中に検出された。
全ての生体高分子は過剰のスーパーオキシドラジカル
の損傷作用の標的となり得るので、SODの潜在的治療能
力の研究が盛んになって来ている。科学文献はSODの臨
床用途が広いことを示唆している。これらは、発癌及び
腫瘍増殖の阻止、抗癌剤の細胞薬害及び心臓薬害の低減
(10)、虚血組織の保護(12)及び精子の保護(13)を
含む。更に、老化過程でのSODの効果の研究も重要であ
る(14)。
しかし乍らヒトSODが少量しか入手できないことがヒ
トSODの治療能力に関する研究の主な障害になってい
る。
スーパーオキシドジスムターゼはまたその抗炎症特性
のために重要である(11)。ウシ由来のスーパーオキシ
ドジスムターゼ(オルゴテイン)は抗炎症特性をもつこ
とが認められておりヨーロッパの一部でヒト用の薬剤と
して市販されている。また、米国では、特に炎症を起こ
したウマの腱を治療する獣医薬として販売されている。
しかし乍らオルゴテインの供給量も限られている。ウシ
又はその他の動物細胞からの回収を含めて従来技術には
重大な制約があり、このような細胞から得られたオルゴ
テインはヒト由来でないためヒトではアレルギー反応を
起こす可能性もある。
銅亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(CuZn SOD)は
種々の形態のスーパーオキシドジスムターゼのうちで最
も研究が進み、その特性も最も解明されている。
ヒトCuZn SODは、非共有的に結合した同一のサブユニ
ットから成り、各サブユニットが分子量16,000ダルトン
で銅1原子と亜鉛1原子とを含む二量体金属タンパク質
である(5)。各サブユニットは153個のアミノ酸から
成りその配列は解明されている(6,7)。
ヒトCuZnスーパーオキシドジスムターゼをコードする
cDNAがクローニングされた(8)。クローン化DNAの全
配列も決定された(9)。更に、細菌中でスーパーオキ
シドジスムターゼを産生及び回収するためのスーパーオ
キシドジスムターゼをコードするDNAを含む発現ベクタ
ーも記載されている(24,25)。スーパーオキシドジス
ムターゼDNAの発現及びその酵母中でのSODの産生も開示
された(26)。
細菌、ヒト染色体21上のCuZn SOD遺伝子座が決定され
(27)、CuZnスーパーオキシドジスムターゼに関する最
近の研究結果がまとめられた(28)。
マンガンスーパージスムターゼ(MnSOD)については
まだ未知の部分が多い。大腸菌(E.coli)K−12のMnSO
Dが最近クローニングされその地図が作成された(2
2)。Barra等はヒト肝臓細胞から単離されたMnSODポリ
ペプチドの196個のアミノ酸配列を開示している(1
9)。しかし乍ら従来技術の開示では、MnSOD分子の構造
について、特に該構造の同一のサブユニットが2つであ
るか4つであるかについて意見が分かれている。しかし
乍ら、MnSODポリペプチドとCuZnSODポリペプチドとが相
同でないことについては一致している(19)。種々のソ
ースからのMnSODとFeSODとのアミノ酸配列の相同性も比
較されている(18)。
Baret等はラットモデルに於いて、ヒトMnSODの半減期
がヒト銅SODの半減期より実質的に長いことを開示して
いる。彼等はまた、ラットモデルに於いて、ヒトMnSOD
とラット銅SODとは抗炎症剤として有効でないが、ウシ
銅SODとヒト銅SODとが完全に有効であることを開示して
いる(20)。
McCord等は、in vitro試験では天然産生ヒトマンガン
スーパーオキシドジスムターゼが食作用を行なうヒト多
形核(PMN)白血球をウシ又はブタのCuZnスーパーオキ
シドジスムターゼよりも十分にスーパーオキシド遊離ラ
ジカルから保護することを開示している(21)。
本発明はヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼ
ポリペプチドもしくはその類似体又はそれらの突然変異
体をコードするcDNA分子の調製に係る。本発明はまた、
該cDNAを有効な細菌発現ベクターに挿入し、細菌中にヒ
トMnSODポリペプチド、その類似体、その突然変異体及
び酵素を産生し、細菌産生ヒトMnSODポリペプチド、そ
の類似体、その突然変異体又は酵素を回収することを目
的とする。本発明はまた、このように回収されたヒトMn
SODポリペプチド、その類似体又はその突然変異体とそ
れらの使用とに係る。
本発明は更に、細菌中での酵素活性ヒトMnSODの産生
方法及びこのような酵素活性ヒトMnSODの回収及び精製
方法に係る。
本発明はまた、スーサーオキシドラジカルが過酸化水
素と分子酵素とに還元されるときの触媒の機能を果たす
とヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼもしくは
その類似体又はそれらの突然変異体の使用に係る。特
に、本発明は虚血後の再灌流傷害を低減し、摘出単離器
官の生存期間を延長するための細菌産生MnSODもしくは
その類似体又はそれらの突然変異体の使用に係る。本発
明はまた、炎症治療のための細菌産生MnSODもしくはそ
の類似体又はそれらの突然変異体の使用に係る。
発明の概要 ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼポリペプ
チドもしくはその類似体又はそれらの突然変異体のコー
ドするcDNAを含むDNA分子がヒトT−細胞ライブラリー
から単離された。ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼポリペプチドもしくはその類似体又はそれらの突
然変異体をコードする二重鎖のヌクレオチド配列が発見
された。該ポリペプチドもしくはその類似体をコードす
る1つの鎖の配列は第1図のヌクレオチド115から下流
にヌクレオチド708までの配列である。類似体又はそれ
らの突然変異体をコードする別の配列は該ポリペプチド
をコードする鎖と実質的に同様であろう。24個のアミノ
酸プレペプチドをコードする二重鎖DNA分子の1つの鎖
のヌクレオチド配列は同じく第1図にヌクレオチド43か
らヌクレオチド114で示される。
ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼポリペプ
チドもしくはその類似体又はそれらの突然変異体をコー
ドする配列をもつヌクレオチド鎖を含む二重鎖DNA分子
又はその他の任意の二重鎖DNAをプラスミド又はウィル
スの如きクローニングベヒクルに組み込んでもよい。い
ずれのDNA分子も、原核細胞例えば細菌又は真核細胞例
えば酵母もしくは哺乳動物に公知方法で導入され得る。
この公知方法はいずれかの分子を含むクローニングベヒ
クルを使用する方法でもよいがこの方法に限定はされな
い。
好ましくはヒトマンガンスーパーオキシドジスムター
ゼポリペプチドもしくはその類似体又はそれらの突然変
異体をコードするcDNA又はDNAをプラスミド例えばpMSE
−4又はpMSΔRB4に組み込んで、次にDNAが発現できる
適当な宿主主細胞に導入し、ヒトマンガンスーパーオキ
シドジスムターゼ(hMnSOD)ポリペプチドもしくはその
類似体又はそれらの突然変異体を産生する。好ましい宿
主細胞は大腸菌(Escherichia coil)、特に大腸菌A425
5株及び大腸菌A1645株である。大腸菌A4255株中のプラ
スミドpMSE−4はAmerican Type Culture Collectionに
ATCC受託番号No.53250で寄託された。プラスミドpMSΔR
B4は第4図に示し図面に関する説明に記載のごとく調製
され得る。
かかるDNA分子が導入された細胞を、DNAをmRNAに転写
しmRNAをタンパク質として発現させ得る適当な条件下で
当業者に公知の方法で培養又は増殖させる。得られたマ
ンガンスーパーオキシドジスムターゼタンパク質を回収
する。
ヒトMnSODもしくはその類似体又はそれらの突然変異
体と適当な担体とを含む獣医薬又は医薬組成物を調製す
ることも可能である。このヒトマンガンスーパーオキシ
ドジスムターゼもしくはその類似体又はそれらの突然変
異体は以下の反応を触媒するために使用され得る。
2O2 -+2H+→H2O2+O2 これによりスーパーオキシドラジカルによって生じる
細胞傷害が低減する。
より特定的には、これら酵素もしくはその類似体又は
それらの突然変異体は、虚血後の再灌流によって生じる
傷害を低減するため、摘出単離器官の生存期間を延長す
るため又は炎症治療に使用され得る。
本発明の目的は、酵素活性ヒトマンガンスーパーオキ
シドジスムターゼもしくはその類似体又はそれらの突然
変異体を細菌細胞中で産生する方法を提供することであ
る。細菌細胞は、マンガンスーパーオキシドジスムター
ゼもしくはその類似体又はそれらの突然変異体をコード
するDNA配列を含み該配列を発現し得る。本発明方法で
は、細菌細胞を適当な産生培地中で適当な条件下に維持
する。培地中で細胞が利用できるMn2+の濃度が約2ppmを
上回るように産生培地にMn2+を補給する。
本発明の好適具体例に於いて、細菌細胞はヒトマンガ
ンスーパーオキシドジスムターゼポリペプチドをコード
するDNA配列を含むプラスミド、例えばpMSE−4又はpMS
RB4を含む大腸菌細胞、例えば大腸菌A4255株である。
産生培地中のMn2+の濃度範囲は約50ppm〜約1500ppmであ
り、好ましくは150ppm及び750ppmである。
本発明は更に、マンガンスーパーオキシドジスムター
ゼもしくはその類似体又はそれらの突然変異体を含有細
菌細胞から回収する方法に係る。ヒトマンガンスーパー
オキシドジスムターゼもしくはその類似体又はそれらの
突然変異体を含む細胞中に存在するタンパク質を含むタ
ンパク質画分を回収すべく細胞を先ず処理し、次にタン
パク質画分を処理してヒトマンガンスーパーオキシドジ
スムターゼもしくはその類似体又はそれらの突然変異体
を回収する。本発明の好適具体例に於いては、細胞を先
ず処理して不溶タンパク質と細胞壁破片とから可溶タン
パク質を分離し、次に可溶タンパク質を回収する。次に
可溶タンパク質を処理して、hMnSODもしくはその類似体
又はそれらの突然変異体を含む可溶タンパク質の画分を
分離例えば沈澱させ、hMnSODもしくはその類似体又はそ
れらの突然変異体を含む画分を回収する。回収した可溶
タンパク質画分を次に処理してヒトマンガンスーパーオ
キシドジスムターゼ又はその類似体を分離回収する。
より好ましい方法によれば、ヒトマンガンスーパーオ
キシドジスムターゼもしくはその類似体又はそれらの突
然変異体を含有する細菌細胞からヒトマンガンスーパー
オキシドジスムターゼもしくはその類似体又はそれらの
突然変異体を回収する。該方法では先ず産生培地から細
菌細胞を単離し、pH約7.0〜8.0の適当な溶液に懸濁させ
る。次に細胞を破壊し遠心して得られた上清を55〜65℃
で約30〜120分間、好ましくは58〜62℃で45〜75分間、
より好ましくは60℃で1時間加熱し、10℃未満好ましく
は約4℃まで冷却する。形成された沈澱物を例えば遠心
によって完全に除去し、冷却された上清を適当なバッフ
ァ、例えばpH約7.8の2mM燐酸カリウムバッファに透析す
る。好ましくは30Kより小さい過膜を使用し限外過
によって透析する。透析と同時又は透析後に、冷却した
上清を適当な容量、例えば初期容量の0.03まで任意に濃
縮してもよい。保持物(retentate)を適当なバッファ
溶液例えばpH約7.8の20mM以上の燐酸カリウムバッファ
溶液でアニオン交換クロマトグラフィーカラムから溶出
する。スーパーオキシドジスムターゼを含む溶出物の画
分を収集し、プールし、pH5.5の約40mMの酢酸カリウム
に透析する。透析したプール画分をpH5.5の約40〜約200
mMの酢酸カリウムの直線濃度勾配をもつカチオン交換ク
ロマトグラフィーカラムで溶出する。スーパーオキシド
ジスムターゼを含むピーク画分を収集し、プールする。
プールしたピーク画分を任意に適当な溶液、例えば水又
はpH約7.8の約10mM燐酸カリウムバッファのバッファ溶
液に透析する。
本発明はまた、本発明の方法で産生され精製された酵
素活性ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼもし
くはその類似体例えばmet−hMnSOD又はそれらの突然変
異体に係る。
図面の説明 第1図。ヒトMnSODcDNAの配列 第1図はヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼ
をコードする二重鎖DNA分子の1つの鎖のヌクレオチド
配列と該DNA配列に対応するヒトMnSODの198個のアミノ
酸配列とを示す。第1図はまた、24個のアミノ酸から成
る、成熟ヒトMnSODに対するプレペプチドをコードする
二重鎖DNA分子の1つの鎖のヌクレオチド配列と該DNA配
列に対応するアミノ酸配列とを示す。また5′及び3′
の未翻訳配列を示す。
第2図。pMSE−4:ヒトMnSOD発現プラスミドの構築 EcoR I(R1)インサートにMnSODを含むプラスミドpMS
8−4をNde IとNar I制限酵素で完全消化した。大きい
断片を単離し第2図に示すように合成オリゴマーと結合
した。得られたプラスミドpMS8−NNはATG開始コドンの
直後に成熟MnSODのコード領域を含む。このプラスミド
をEcoR Iで消化し、Polymerase IのKlenow断片で末端を
充填し、更にNde Iで開裂した。MnSOD遺伝子を担持する
小さい断片をNde IとStu Iとによって処理したpSODα13
に挿入した。pSODα13は、1984年8月27日出願の米国特
許出願第644245号に開示された方法で得られる。該特許
出願は本明細書に含まれるものとする。この結果得られ
たプラスミドpMSE−4はλPLプロモータのコントロール
下でc11リボソーム結合部位の直後にMnSODコード領域を
含む。プラスミドpMSE−4はAmerican Type Culture Co
llectionにATCC受託番号No.53250で寄託されている。
第3図。大腸菌中で産生されたSODの活性に対するMn2+
の濃度の影響 第3図のチャート図は、非誘発条件(32℃)及び誘発
条件(42℃)下でプラスミドpMSE−4を含む大腸菌A425
5株によって産生された組換体可溶性MnSODの比活性(単
位/mg)と増殖培地中のMn2+濃度(ppm)との相関関係を
示す。
第4図。pMSΔRB4:ヒトMnSOD発現プラスミドの構築 pSODβ1T−11をEcoR Iで完全消化しBamH I制限酵素で
部分開裂することによってTetR発現ベクターpΔRBを調
製した。pSODβ1T−11はAmerican Type Culture Collec
tion(ATCC)に受託番号No.53468で寄託されている。消
化されたプラスミドを合成オリゴマー と結合しλPLプロモータを含むpΔRBを調製した。
cIIリボソーム結合部位と成熟酵素の完全コード配列
とを含むMnSOD発現プラスミドpMSE−4のEcoR I断片を
pΔRBの単一EcoR I部位に挿入した。得られたプラスミ
ドpMSΔRB4はλPLのコントロール下のMnSOD遺伝子とcII
RBSを含みテトラサイクリン耐性であった。
詳細な説明 ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼポリペプ
チドもしくはその類似体又はそれらの突然変異体をコー
ドするcDNAを含む二重鎖DNA分子がヒトT−細胞DNAライ
ブラリーから単離された。ヒトマンガンスーパーオキシ
ドジスムターゼポリペプチドもしくはその類似体又はそ
れらの突然変異体をコードする二重鎖DNA分子のヌクレ
オチド配列が発見された。ヒトマンガンスーパーオキシ
ドジスムターゼポリペプチドもしくはその類似体をコー
ドするDNA分子の1つの鎖の配列は第1図に示されてお
りヌクレオチド115から708までを含む。hMnSOD類似体又
はそれらの突然変異体をコードする1つの鎖の配列はhM
nSODポリペプチドをコードする鎖に実質的に等しい。ヒ
トマンガンスーパーオキシドジスムターゼのプレペプチ
ドのヌクレオチド配列も第1図に示されている。ヌクレ
オチド43から114までがこのプレペプチドをコードす
る。
ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼポリペプ
チドもしくはその類似体又はそれらの突然変異体をコー
ドするcDNAを調製しDNAの配列を決定する方法は当業者
に公知であり詳細に後述する。更に、ヒトマンガンスー
パーオキシドジスムターゼをコードするDNA配列が発見
されたので、この配列部分を含むDNA分子を調製するた
めに公知の合成方法を使用し得る。
従来のクローニングベヒクル例えばpBR322の如きプラ
スミド、ウィルス又は例えばλの如きバクテリオファー
ジはヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼポリペ
プチドもしくはその類似体又はそれらの突然変異体をコ
ードするcDNAを含む新規なクローニングベヒクルを再生
するように公知方法によって修飾及び操作され得る。同
様にかかるクローニングベヒクルは、1つの鎖が第1図
に示すヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼポリ
ペプチドの配列をもつ断片又はこれと実質的に等しい断
片を含むDNA分子を含むように修飾又は操作され得る。
挿入されるDNA分子は酵素合成又は化学合成の如き種々
の方法によって調製され得る。
得られたクローニングベヒクルは、天然には産生しな
い化学物質であり、一般にDNA組換技術と指称される最
新の技術でしか調製できない。好ましくはクローニング
ベヒクルはプラスミド、例えばpMSE−4又はpMSΔRB4で
ある。これらクローニングベヒクルは形質転換、トラン
スフェクション等の当業者に公知の技術を使用し原核細
胞例えば細菌(大腸菌、枯草菌)に導入されてもよく、
又は真核細胞例えば酵母もしくは哺乳動物に導入されて
もよい。従って、クローニングベヒクルが導入される細
胞はクローニングベヒクル中にcDNAが存在するときはヒ
トマンガンスーパーオキシドジスムターゼポリペプチド
もしくはその類似体又はそれらの突然変異体をコードす
るcDNAを含み、クローニングベヒクル中にDNAが存在す
るときはそのDNAの1つの鎖の全部又は一部が第1図の
ヒトMnSODポリペプチドの配列又はこれと実質的に等し
い配列を含み該DNAを含む。
大腸菌は本発明のクローニングベヒクルの好ましい宿
主細胞である。現状で大腸菌の好ましい栄養要求菌はプ
ラスミドpApoE−Ex2を含む大腸菌A1645である。該大腸
菌はAmerican Type Culture Collection、Rockville、M
aryland、USAにATCC受託番号No.39787で寄託されてい
る。本出願に記載のAmerican Type Culture Collection
への寄託はいずれも微生物の寄託の国際的承認に関する
ブダペスト条約に従ってなされたものである。
A1645はGal+(ガラクトース発酵能)とテトラサイク
リン耐性の喪失とに基づく選択によってA1637から得ら
れた。A1645はλファージのエレメントを維持してい
る。その表現型は、C600 r-m+gal+ thr- leu- lacZ- bl
(λcI857 ΔH1 ΔBamH1 N+)である。
A1637はテトラサイクリン耐性遺伝子を含むトランス
ポゾンをガラクトースオペロンとcIリプレッサー合成を
生起させるエレメントを含むλファージのエレメントと
に導入することによってc600から得られた。C600はAmer
ican Type Culture CollectionからATCC受託番号No.237
24として得られる。
最小培地中で増殖するときでも高いレベルのポリペプ
チドを発現し得る大腸菌の原栄養株はマンガンスーパー
オキシドジスムターゼをコードする遺伝子の発現用宿主
として更に好ましい。現在の好ましい原栄養株はA4255
である。プラスミドpMSE−4を含むA4255株はAmerican
Type Culture CollectionにATCC受託番号No.53250で寄
託されている。
得られた細胞はヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼポリペプチドもしくはその類似体又はそれらの突
然変異体をコードするDNAを取り込んでおり、この細胞
を当業者に公知の適当な条件下で増殖又は培養によって
適宜処理するとDNAは、そのDNAによってコードされた遺
伝情報の発現を指令する。例えばDNAがhMnSODポリペプ
チドもしくはその類似体又はそれらの突然変異体の発現
を指令し、細胞はhMnSODポリペプチドもしくはその類似
体又はそれらの突然変異体を発現させ、次にこれを回収
する。
本明細書中の「スーパーオキシドジスムターゼ(SO
D)」なる用語は、受容体としてスーパーオキシド又は
酸素遊離ラジカルに作用するか又は不均化反応 2O2 -+2H+→O2+H2O2 を触媒する酵素又はポリペプチドを意味する。
本明細書中の「マンガンスーパーオキシドジスムター
ゼ(MnSOD)」なる用語は、マンガン元素を任意の化学
的形態で含有するスーパーオキシドジスムターゼ分子を
意味する。
本明細書中の「ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼポリペプチド」なる用語は、198個のアミノ酸か
ら成りその一部分が第1図のアミノ酸配列であるポリペ
プチドを意味する。配列のN末端は第1図のヌクレオチ
ド115〜117によってコードされるリジンであり、配列の
COOH末端は第1図のヌクレオチド706〜708によってコー
ドされるリジンである。
本明細書中の「ポリペプチドマンガン複合体」なる用
語は、ヒトマンガンスーパーオシドジスムターゼポリペ
プチドを任意の化学的形態のマンガンとの複合体として
含み、天然産生ヒトマンガンスーパーオキシドジスムタ
ーゼの酵素活性をもつ分子を意味する。
本明細書中の「ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼ」なる用語は、少なくとも2つのヒトマンガンス
ーパーオキシドジスムターゼポリペプチドを任意の化学
的形態のマンガンとの複合体として含み、天然産生ヒト
マンガンスーパーオキシドジスムターゼの酵素活性をも
つ分子を意味する。
本明細書中の「ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼポリペプチド類似体」なる用語は、一端又は両端
に1つ以上の付加アミノ酸が結合したヒトマンガンスー
パーオキシドジスムターゼポリペプチドを含むポリペプ
チドを意味する。
本明細書中の「ポリペプチドマンガン複合体類似体」
なる用語は、一端又は両端に結合した1つ以上の付加ア
ミノ酸を含むポリペプチド部分をもつポリペプチドマン
ガン複合体を含む分子を意味する。
本明細書中の「ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼ類似体」なる用語は、2つ以上のポリペプチドを
任意の化学的形態のマンガンとの複合体として含み、ポ
リペプチドの少なくとも1つがヒトマンガンスーパーオ
キシドジスムターゼポリペプチド類似体であり、天然産
生ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼの酵素活
性をもつ分子を意味する。
本明細書中の「ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼポリペプチド突然変異体」なる用語は、ヒトマン
ガンスーパーオキシドジスムターゼポリペプチドに実質
的に等しいが1つ以上の異なるアミノ酸を含むアミノ酸
配列をもつポリペプチドを意味する。
本明細書中の「ポリペプチドマンガン複合体突然変異
体」なる用語は、ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼポリペプチド突然変異体を任意の化学的形態のマ
ンガンとの複合体として含みマンガンスーパーオキシド
ジスムターゼの酵素活性をもつ分子を意味する。
本明細書中の「ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼ突然変異体」なる用語は、2つ以上のポリペプチ
ドを任意の化学的形態のマンガンとの複合体として含
み、ポリペプチドの少なくとも1つがヒトマンガンスー
パーオキシドジスムターゼポリペプチド突然変異体であ
り、天然産生ヒトマンガンスーパーオキシドジスムター
ゼの酵素活性をもつ分子を意味する。
本発明の一部を構成するhMnSODポリペプチド及びhMnS
ODの突然変異体は第1図のDNA配列の突然変異によって
調製され得る。該配列のN末端はヌクレオチド115〜117
によってコードされるリジンであり、該配列のCOOH末端
はヌクレオチド706〜708によってコードされる。
DNAは当業者に公知の方法、例えばBauer等、Gene、3
7:73−81(1985)の方法で突然変異され得る。突然変異
した配列を本文に記載の適当な発現ベクターに挿入し、
これを細胞に導入し処理して突然変異DNAがhMnSODポリ
ペプチド突然変異体とhMnSOD突然変異体との発現を指令
する。
ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼの酵素活
性形態は、少なくとも2つ、場合によっては4つの等し
いサブユニットをもつタンパク質であり、サブユニット
の各々が第1図のヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼの配列中のほぼ198個のアミノ酸をもち、配列の
N末端が第1図のヌクレオチド115〜117でコードされる
リジンであり、配列のCOOH末端が第1図のヌクレオチド
706〜708でコードされるリジンであると推定される。
ヒトMnSODもしくはその類似体又はそれらの突然変異
体はヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼもしく
はその類似体又はそれらの突然変異体をコードするDNA
又はcDNAを導入した細胞から調製される。このヒトMnSO
Dもしくはその類似体又はそれらの突然変異体は陽子の
存在下でスーパーオキシドアニオンの不均化反応又は一
価還元によって式 で示される過酸化水素を形成する反応を触媒する。
有効量のhMnSOD又は1種類以上のhMnSOD類似体又はそ
れらの突然変異体と適当な担体とを含有する獣医薬及び
医薬組成物の調製も可能である。かかる担体は当業者に
公知である。hMnSODもしくはその類似体又はそれらの突
然変異体は、炎症にかかった患者を治療するため又は虚
血もしくは臓器移植後の再灌流のときの酸素遊離ラジカ
ルによる患者に対する傷害を低減するために直接に又は
動物又はヒト患者に適した組成物の形態で投与すること
ができる。hMnSODもしくはその類似体又はそれらの突然
変異体はまた、摘出後の灌流のときの酸素遊離ラジカル
による単離器官の傷害を低減しこの器官の生存器官を延
長するために、単離器官の灌流媒体に直接添加されても
よく又は組成物の形態で添加されてもよい。更に、hMnS
ODもしくはその類似体又はそれらの突然変異体は虚血後
の再灌流のときの神経傷害を低減するために使用されて
もよく又は気管支肺形成異常の治療に使用されてもよ
い。
本発明はまた、細菌細胞中で酵素活性ヒトマンガンス
ーパーオキシドジスムターゼもしくはその類似体又はそ
れらの突然変異体を産生する方法を提供する。細菌細胞
はヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼもしくは
その類似体又はそれらの突然変異体をコードするDNA配
列を含み該配列を発現し得る。本発明方法では、細菌細
胞を適当な条件下で適当な産生培地中に維持する。培地
中のMn2+濃度が約2ppmを上回るような量のMn2+を産生培
地に補給する。
細菌細胞はDNA組換技術によってヒトマンガンスーパ
ーオキシドジスムターゼをコードするDNA配列が導入で
きるいかなる細菌でもよい。細菌はDNA配列を発現しタ
ンパク物質を産生し得る必要がある。細菌の種及び株に
従って適正条件及び産生培地を任意に調整し得る。
細菌細胞はプラスミドの如きベクターDNA分子本体に
スーパーオキシドジスムターゼ又は類似体をコードする
DNA配列を含む必要がある。ベクター即ちプラスミドは
分子の適当な位置に取り込まれたSODをコードする配列
をもつようにDNA組換技術によって構築され得る。
本発明の好適具体例では細菌細胞が大腸菌細胞であ
る。大腸菌の好ましい栄養要求株はA1645である。大腸
菌の好ましい原栄養株はA4255である。本発明の大腸菌
細胞はヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼもし
くはその類似体又はそれらの突然変異体をコードするプ
ラスミドを含む。
本発明の好適具体例で細菌細胞はプラスミドpMSE−4
を含む。このプラスミドの構築方法は図面の説明に記載
されておりプラスミド自体は実施例2に記載されてい
る。このプラスミドはATCC受託番号No.53250で寄託され
ている。
本発明の別の好適具体例によれば、細菌細胞がプラス
ミドpMSΔRB4を含む。このプラスミドの構築方法は図面
の説明に記載されておりプラスミド自体は実施例5に記
載されている。このプラスミドはATCC受託番号No.53468
で寄託されたプラスミドpSODβ1T−11から構築される。
本発明の特定具体例に於いて、酵素活性ヒトマンガン
スーパーオキシドジスムターゼ類似体は、プラスミドpM
SE−4を含む大腸菌A4255株細胞及びプラスミドpMSΔRB
4を含む大腸菌A4255株によって産生される。
細菌細胞の適当な産生培地はカゼイン水解物又はLB
(Luria Broth)培地の如き許容されるいかなるタイプ
の増殖培地でもよい。後者の方が好ましい。大腸菌の株
及び大腸菌が含むプラスミドに従って増殖条件を適宜調
整し得る。例えばプラスミドpMSE−4を含む大腸菌A425
5は42℃で誘発され、この温度で約1〜5時間維持され
る。産生段階以前に接種物を増殖させ培養物を所望濃度
まで増殖させ且つ産生期間中に培養物を維持するための
適当な温度、時間、撹拌及び通気条件は適宜変化し得、
当業者に公知である。
酵素活性MnSODを産生するに必要な培地中のMn2+濃度
は使用培地の種類によって調整される。
LB−タイプ増殖培地では150ppm〜750ppmのMn2+濃度が
有効である。全ての複合タイプの増殖培地では、培地中
のMn2+濃度は約50〜約1500ppmであるのが好ましい。
適当な保存、培養、接種及び産生用培地の個々の成分
を種々に調整し得ることも当業者に公知である。
本発明はまた、ヒトマンガンスーパーオキシドジスム
ターゼもしくはその類似体又はそれらの突然変異体を含
有する細菌細胞からこれらを回収する方法を提供する。
細胞を先ず処理してヒトマンガンスーパーオキシドジス
ムターゼもしくはその類似体又はそれらの突然変異体を
含む細胞中に存在するタンパク質を含むタンパク質画分
を回収し、このタンパク質画分を処理してヒトマンガン
スーパーオキシドジスムターゼもしくはその類似体又は
それらの突然変異体を回収する。
本発明の好適具体例によれば、細胞を先ず処理して可
溶タンパク質を不溶タンパク質及び細胞壁破片から分離
し次に可溶タンパク質を回収する。このように回収され
た可溶タンパク質を処理しヒトマンガンスーパーオキシ
ドジスムターゼもしくはその類似体又はそれらの突然変
異体を含む可溶タンパク質の画分を分離例えば沈澱さ
せ、この画分を回収する。次にこの画分を処理してヒト
マンガンスーパーオキシドジスムターゼもしくはその類
似体又はそれらの突然変異体を分離回収する。
本発明の好適具体例を以下により詳細に説明する。先
ず、細菌細胞を産生培地から単離しpH約7.0又は8.0の適
当な溶液に懸濁させる。次に細胞を破壊し遠心する。得
られた上清を約55〜65℃の範囲の温度で約30〜120分
間、好ましくは58〜62℃で45〜75分間、より好ましくは
60℃で1時間加熱し、10℃未満好ましくは約4℃に冷却
する。冷却中に形成された沈澱物を例えば遠心によって
完全に除去し、次に冷却上清を適当なバッファに透析す
る。好ましくは30Kより好ましくは10Kより小さい過膜
を用いる限外過によって冷却上清を透析する。適当な
バッファとしてはpH約7.8の2mM燐酸カリウムバッファが
ある。この透析と同時又は透析後に、冷却上清を適当な
容量に任意に濃縮し得る。例えば上清の初期容量の0.03
容に濃縮するのが有利である。次に保持物を適当なバッ
ファ溶液例えばpH7.8の少なくとも20mMの燐酸カリウム
バッファ溶液を用い、アニオン交換クロマトグラフィー
カラムから溶出する。スーパーオキシドジスムターゼを
含む溶出物の画分を収集しプールし、pH5.5の約40mM酢
酸カリウムに透析する。透析したプール画分をpH5.5の
約40〜約220mM酢酸カリウム(KOAC)直線勾配をもつカ
チオン交換クロマトグラフィーカラムから溶出する。ス
ーパーオキシドジスムターゼを含むピーク画分を収集し
プールする。プールしたピーク画分を適当な溶液例えば
水又はpH約7.8の約10mMの燐酸カリウムのバッファ溶液
で任意に透析してもよい。
本発明はまた、本発明方法によって産生される精製さ
れた即ち実質的にヒト由来の別の物質を含まないヒトマ
ンガンスーパーオキシドジスムターゼもしくはその類似
体又はそれらの突然変異体に係る。特に本発明は、2つ
以上のポリペプチドを含み、このポリペプチドの少なく
とも1つが第1図のアミノ酸配列をもち、該配列のN末
端が第1図のヌクレオチド115〜117でコードされるリジ
ンであり、該配列のCOOH末端が第1図のヌクレオチド70
6〜708でコードされるリジンであり、該配列のN末端に
付加メチオニン残基が結合している(Met−hMnSOD)ヒ
トマンガンスーパーオキシドジスムターゼ類似体に係
る。本発明の好適具体例は比活性3500単位/mgをもつ精
製Met−hMnSODである。
実施例 以下の実施例は本発明の理解を助けるための記載であ
り、本発明の範囲を限定するものと解釈されてはならな
い。実施例はベクター構築、ポリペプチドをコードする
遺伝子の該ベクター内挿入、又は、得られたプラスミド
の宿主内導入の従来方法に関する詳細な記載を含まな
い。実施例はまたかかる宿主ベクター系によって産生さ
れるポリペプチドの検定に使用される従来方法又は等電
点フォーカシング(IEF)ゲルの活性染色によるかかる
ポリペプチドの同定に使用される従来方法についても詳
細に説明しない。かかる方法は当業者に公知であり多く
の文献に記載されている。これら文献の例を以下に挙げ
る。
T.Maniatis、E.F.Fritsch及びJ.Somobrook、Molecular
Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor La
boratory、New York(1982): J.M.McCord及びI.Fridovich、J.Biol.Chem.244:6049−5
5(1969): C.Beauchamp及びI.Fridovich、Anal.Biochem.44:276−8
7(1971)。
実施例1 MnSOD cDNAクローンを同定するために、公表されてい
るアミノ酸配列(18,19)に従って混合オリゴマープロ
ーブを合成した。
5′プローブ−AA15−AA24の30個の配列(18,19) 3′プローブ−AA179−AA189の32個の配列(18) 30個のヌクレオチドから成る5′−プローブは成熟Mn
SODのアミノ酸15〜24に対応する。32個のヌクレオチド
から成る混合3′−プローブは成熟MnSODのアミノ酸179
〜189に対応する。5′−プローブは上記のごとく異な
る36個の配列から成る混合プローブである。3′−プロ
ーブは上記のごとく異なる16個の配列から成る混合プロ
ーブである(所与の位置に1つ以上のヌクレオチドが図
示されるとき、DNA鎖は図示のヌクレオチドの各々を等
モル量ずつ用いて合成される混合プローブである)。
λgt−10ベクターにクローニングされたT−細胞cDNA
ライブラリーの300,000のプラークを5′−プローブを
使用してスクリーニングした。ニトロセルロースフィル
ターに固定したファージプラークレプリカに対するハイ
ブリダイゼーションを標準方法(上掲のManiatis等)を
準用し50℃の8×SSC中で16時間行なった。次にフィル
ターを50℃の5×SSC及び0.1%SDSで洗浄した。3つの
陽性プラークを単離しPhi MS8、Phi MS1及びPhi MS1Jと
命名した。
Phi MS8及びPhi MS1から得たDNAのEcoR I消化物は、
双方ともが長さ約800bdとのcDNAインサートをもち5′
−及び3′−末端のオリゴヌクレオチドプローブにハイ
ブリダイズすることが判明した。
Phi MS1Jは5′末端プローブのみにハイブリダイズす
る僅か450bpのcDNAインサートを担持していた。
3つのファージクローンのEcoR IインサートをpBR322
のEcoR I部位にサブクローニングすると夫々pMS8−4、
mMS1−4及びpMS1Jをが得られた。制限解析及び5′−
及び3′−オリゴヌクレオチドプローブへのハイブリダ
イゼーションによって、pMS8−4及びpMS1−4の双方で
同様のパターンが判明した。双方のプラスミドについて
5′−→3′−の方向の以下の制限地図が推定された。
pMS8−4のcDNAインサートの配列を第1図に示す。予
想されるアミノ酸配列は公表されているアミノ酸配列
(19)に比較して3つの位置(AA42、88、108)でGlnが
Gluで置換されAA123124間に2つの付加アミノ酸Gyl及
びTrpがある。pMS1−4及びpMS1Jの配列解析により、3
つのMnSODクローンが別々に誘導されることが判明し、
公表アミノ酸配列に比較して上記の違いをもつことが確
認された。
成熱MnSODのN未満リジンの上流の配列は24個のアミ
ノ酸のプレペプチド配列を予想させる。
実施例2 pMSE−4:AmpRヒトMnSOD発現プラスミドの構築 pMSE−4の構築の出発点は実施例1に記載のごとく得
られたプラスミドpMS8−4である。EcoR Iインサートに
ヒトMnSOD cDNAを含むプラスミドpMS8−4をNde I及びN
ar I制限酵素で完全消化した。大きい断片を単離し第2
図に示すごとく合成オリゴマーと結合した。得られたプ
ラスミドpMS8−NNはATG開始コドンの直後の成熟MnSODの
コード領域を含んでいた。前記プラスミドをEcoR Iで消
化し末端をPolymerase IのKlenow断片で充填し更にNde
Iで開裂した。MnSOD遺伝子を含む小さい断片をNde I及
びStu Iで処理したpSOD13に挿入した。pSOD13は1984年
8月27日出願の米国特許出願第644245号に記載の方法で
得られる。該特許出願は本明細書に含まれるものとす
る。得られたプラスミドpMSE−4はc IIリボソーム結合
部位の直後のMnSODコード領域を含みλPLプロモータの
コントロール下にある。プラスミドpMSE−4はATCC受託
番号No.53250で寄託されている。上記手順で使用される
全ての方法は上掲のManiatisの方法と実質的に同じであ
る。
実施例3 組換体ヒトMnSODの発現 公知方法を用いプラスミドpMSE−4を大腸菌A4255株
に導入した。pMSE−4を含む大腸菌A4255株を100g/mlの
アンピシリンを含むLuria Broth(LB)培地で32℃で600
nmの光学密度(OD)が0.7になるまで増殖させた。誘発
は42℃で行なった。種々の時点でサンプルを採取しドデ
シル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
(SDS−PAGE)で分離した。該ゲルによるとヒトMnSODレ
ベルは誘発後の120分間まで増加し、Coomasie−blue染
色ゲルの走査によって定量するとこの時期に組換体MnSO
Dタンパク質は全細胞タンパク質の27%を構成してい
た。W−375超音波処理装置でサンプルを90秒間超音波
処理し10,000gで5分間遠心してタンパク質を可溶
(s)画分と不溶(p)画分とに分画すると、産生され
た殆んどの組換体MnSODが不溶であることが判明した。
標準方法で検定すると、誘発された可溶タンパク質画分
は誘発されない同様の画分よりもSOD活性をすこしだけ
多く含むことが判明した。上掲のMcCord等参照。可溶画
分中に検出されるMnSODの一部分は明らかに不活性であ
る。これはこの実施例に記載の条件下で産生されたヒト
MnSODの殆どが事実上不活性であることを示唆する。
実施例4 MnSODの溶解度及び活性に対する増殖培地中のMn2+濃度
の影響 42℃での誘発の2時間前にpMSE−4を含む大腸菌A425
5の増殖培地に450ppmまで濃度を増加させ乍らMn2+を添
加するとヒトMnSODの総収率に不利な影響を与えないこ
とが判明した。超音波処理した可溶タンパク質(s)画
分と不溶タンパク質(p)画分とをドデシル硫酸ナトリ
ウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)
で分析すると、Mn2+の濃度増加に伴って組換体タンパク
質の溶解度が増加することが判明した(表1)。SOD活
性の定量アッセイ(上掲のMcCord等参照)は、増殖培地
中のMn2+濃度の増加とMnSODの溶解度の増加との相関関
係があり培地中のMn2+濃度150ppmで見掛け上最適の溶解
度が得られることを示唆する(第3図)。更にMn2+濃度
を増加するとそれまで不活性の可溶酵素が活性化され
た。これらのMn2+レベルで増殖させた誘発培養物の可溶
タンパク質画分は、これらのMn2+レベルで増殖させた非
誘発培養物の可溶タンパク質画分に比較して60倍までの
SOD活性を示した。等電点フォーカシング(IEF)ゲル
(上掲のBeauchamp等参照)の活性染色では多数の形態
の組換体MnSODが天然のヒト肝臓MnSODの形態に等しいこ
とが判明した。
pMSE−4を含む大腸菌A1645によるヒトMnSOD産生の結
果は上記と同様であった。
実施例5 pMSΔRB4:TetRヒトMnSOD発現プラスミドの構築 EcoR Iで完全消化しBamH I制限酵素で部分開裂してpS
ODβ1T−11からTetR発現ベクターpΔRBを生成した。pS
ODβ1T−11はACTT受託番号No.53468で寄託されている。
消化されたプラスミドを合成オリゴマー と結合しλPLプロモータを含むpΔRBを調製した。
c IIリボソーム結合部位と成熟酵素の完全コード配列
とを含むMnSOD発現プラスミドpMSE−4のEcoR I断片を
pΔRBの唯1つのEcoR I部位に挿入した。得られたプラ
スミドpMSΔRB4はλPLのコントロール下のMnSOD遺伝子
及びc II RBSを含みテトラサイクリン耐性(第4図)で
ある。
実施例6 pMSΔRB4からのヒトMnSODの発現 公知方法を用い大腸菌A4255株にプラスミドpMSΔRB4
を導入した。種々の濃度のMn2+を含むLuria Broth(L
B)培地中で32℃で600nmの光学密度(OD)が6.7になる
まで培養物を増殖させた。42℃で誘発した。種々の時点
でサンプルを採取しSDS−PAGEの電気泳動にかけた。hMn
SODレベルは120分間までは誘発時間に伴って増加し、こ
の時期にCoomasie Blue染色ゲルの走査によって定量す
ると総細胞タンパク質の約15%を含んでいた。
増殖培地中のMn2+濃度にかかわりなく誘発MnSODは可
溶であった。これはAmpRプラスミドpMSE−4での観察と
対照的である(実施例4参照)。しかし乍ら最大SOD活
性及び発現レベルはMn2+の補給量に依存した(表2)。
実施例7 酵素活性組換体ヒトMnSODの精製 プラスミドpMSΔRB4を含む大腸菌A4255株を750ppmのM
n2+を補給したLB中で32℃でA600が17.0になるまで発酵
させた。温度を42℃にし2時間維持してヒトMnSODの発
現を誘発した。この時期に培養物のA600は43.0に達して
いた。細胞を遠心によって回収し、250mMのNaClを含むp
H7.8の50mMの燐酸カリウムバッファの出発容量の0.2容
で再懸濁させた。Dynomillに2回通して細菌を破壊し、
遠心し、細胞破片を廃棄した。上清を60℃で1時間加熱
し、4℃に冷却し、透明な上清を初期容量の0.03容に濃
縮し、10K膜を備えたPelicon限外過装置でpH7.8の2mM
の燐酸バッファに透析した。粗酵素調製物をDE52カラム
に充填しpH7.8の2mM燐酸カリウムバッファで完全に洗
い、pH7.8の20mMの燐酸カリウムバッファで溶出した。
酵素を含有するプール画分をpH5.5の40mMの酢酸カリウ
ムに透析し、CMカラムに充填しpH5.5の40〜20mM酢酸カ
リウムの直線勾配で溶出した。ヒトMnSODを含むピーク
画分をプールし、pH7.8の10mM燐酸カリウムバッファに
調整したH2Oに透析し−20℃で凍結した。
得られた組換体ヒトMnSODは純度99%以上であり比活
性約3500単位/mgであった。精製手順の総収率は約30%
であった(表3)。
精製酵素の配列決定によって公知のヒトMnSOD(19)
に比較してN末端アミノ酸に付加メチオニンが存在する
ことが判明した。
原子吸収によって金属含量を分析すると、酵素サブユ
ニット当たり約0.77原子Mnが存在していた。これは公表
データと一致する(23)。
上記明細書中で数字を付した事項に関しては、以下の
文献を参照されたい。
1.McCord,J.M.and Fridovich,I.,J.Biol.Chem.244:6049
−55(1969). 2.Fridovich,I.in Advances in Inorganic Biochemistr
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【図面の簡単な説明】
第1図はヒトMnSOD cDNAの配列を示す。第2図はヒトMn
SOD発現プラスミドpMSE−4の構築を示す。第3図は大
腸菌中で産生されるSODの活性に及ぼすMn2+の濃度の影
響を示す。第4図はヒトMnSOD発現プラスミドpMSΔRB4
の構築を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (C12N 9/02 C12R 1:19) 審判番号 平8−900 (72)発明者 ヤツフア・ベツク イスラエル国、ガデラ、パインズ・スト リート(番地なし) (56)参考文献 特開 昭56−102787(JP,A) J.Biol.Chem.,259 (20),(1984)P.12595−12601

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酵素活性ヒトマンガンスーパーオキシドジ
    スムターゼをコードする下記DNA配列を含有し該DNA配列
    を発現させ得る細菌細胞中で酵素活性ヒドマンガンスー
    パーオキシドジスムターゼを産生する方法であって、該
    細菌細胞を適当な条件下及び適当な産生培地中に維持
    し、該産生培地中のMn2+の濃度が約2ppmより大きくなる
    ように該産生培地に所定量のMn2+を補給することを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】細菌細胞がプラスミドを含んでおり、該プ
    ラスミドがヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼ
    をコードするDNA配列を取り込んでいることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】プラスミドがATCC受託番号No.53250で寄託
    された下記の制限地図をもつpMSE−4であることを特徴
    とする特許請求の範囲第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】プラスミドが、下記の制限地図をもつpMS
    ΔRB4であることを特徴とする特許請求の範囲第2項に
    記載の方法。
JP61278528A 1985-11-22 1986-11-21 ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼ▲下c▼DNA、その細菌中での発現及び酵素活性ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼの回収方法 Expired - Lifetime JP2609449B2 (ja)

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