JP2564444B2 - ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子をコードするdnaを含有するベクター - Google Patents
ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子をコードするdnaを含有するベクターInfo
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Description
【0001】本発明は、ヒト血清及び/又はヒト組織中
に見い出されるものに相当するヒトプラスミノーゲン活
性化因子をコードしているDNA配列からなるDNA単
離物を発現させ得る複製可能な発現ベクターに関する。
に見い出されるものに相当するヒトプラスミノーゲン活
性化因子をコードしているDNA配列からなるDNA単
離物を発現させ得る複製可能な発現ベクターに関する。
【0002】本発明は、ヒトプラスミノーゲン活性化因
子をコードしているDNA配列及びそれから推定される
該活性化因子のアミノ酸配列を知見したことに部分的に
起因するものである。この知見に基づき、組換DNA技
術を適用してヒトプラスミノーゲン活性化因子を製造す
ることが可能になり、しかもこの製造方法によると、現
存する細胞培養物に於ける産生及び該細胞培養物からの
単離という工程を含む従来の単離方法に固有のある種の
制約を受けることがなく、更に、市場認可に先立って必
要とされる動物実験及び臨床試験に着手し且つこれを遂
行するに充分な質及び量で該活性化因子を製造すること
が可能になったのである。
子をコードしているDNA配列及びそれから推定される
該活性化因子のアミノ酸配列を知見したことに部分的に
起因するものである。この知見に基づき、組換DNA技
術を適用してヒトプラスミノーゲン活性化因子を製造す
ることが可能になり、しかもこの製造方法によると、現
存する細胞培養物に於ける産生及び該細胞培養物からの
単離という工程を含む従来の単離方法に固有のある種の
制約を受けることがなく、更に、市場認可に先立って必
要とされる動物実験及び臨床試験に着手し且つこれを遂
行するに充分な質及び量で該活性化因子を製造すること
が可能になったのである。
【0003】本発明は、あらゆる点で、これらの関連す
る具体例に係る。本発明の背景を説明し且つある場合に
はその実施のための詳細を補うために使用する文献及び
その他の資料は、本明細書中参照番号を付して引用し、
更に便宜のため本明細書末尾に参考文献として列挙す
る。
る具体例に係る。本発明の背景を説明し且つある場合に
はその実施のための詳細を補うために使用する文献及び
その他の資料は、本明細書中参照番号を付して引用し、
更に便宜のため本明細書末尾に参考文献として列挙す
る。
【0004】A.ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子 線維素溶解系は凝固系と動的平衡状態にあり、自然な開
放性血管床を維持する。凝固系は線維素をマトリックス
として沈着させ、これにより止血状態を回復する。線維
素溶解系は、止血状態が達成された後、線維素網を除去
する。この線維素溶解過程は、血漿タンパク前駆体であ
るプラスミノーゲンから生ずるタンパク分解酵素、プラ
スミンによってもたらされる。プラスミノーゲンは活性
化剤によって活性化されてプラスミンに変換される。現
在、2種の活性化剤、ストレプトキナーゼ及びウロキナ
ーゼが市販されている。この両者の効能は、急性血管病
例えば心筋梗塞、脳卒中、肺塞栓症、深部静脈血栓症、
末梢動脈閉塞症及びその他の静脈血栓症の治療とされて
いる。総じて、これらの病気は重大な健康上の危険の要
因となる。
放性血管床を維持する。凝固系は線維素をマトリックス
として沈着させ、これにより止血状態を回復する。線維
素溶解系は、止血状態が達成された後、線維素網を除去
する。この線維素溶解過程は、血漿タンパク前駆体であ
るプラスミノーゲンから生ずるタンパク分解酵素、プラ
スミンによってもたらされる。プラスミノーゲンは活性
化剤によって活性化されてプラスミンに変換される。現
在、2種の活性化剤、ストレプトキナーゼ及びウロキナ
ーゼが市販されている。この両者の効能は、急性血管病
例えば心筋梗塞、脳卒中、肺塞栓症、深部静脈血栓症、
末梢動脈閉塞症及びその他の静脈血栓症の治療とされて
いる。総じて、これらの病気は重大な健康上の危険の要
因となる。
【0005】これらの疾病の基本的原因は、凝血塊(血
栓又は血栓塞栓)による血管の部分的又は重度の場合に
は全体的閉塞にある。例えばヘパリン及びクマリンを用
いるような従来の凝固防止療法では、血栓又は血栓塞栓
の溶解を直接には何ら促進しない。上述した血栓溶解剤
即ちストレプトキナーゼ及びウロキナーゼは実際に有効
に使用されてきている。然しながら今日まで、これらの
薬剤には夫々厳しい限界があった。さらに、これらの薬
剤は線維素に対する高度の親和性も有していない。従っ
て、これらの薬剤は、循環しているプラスミノーゲン及
び線維素に結合しているプラスミノーゲンを比較的無差
別に活性化する。循環血液中で形成したプラスミンは、
比較的急速に中和され、有効な血栓溶解能を失う。残留
するプラスミンは、数種の血液凝固因子タンパク例えば
フイブリノーゲン、第V因子及び第VIII因子を分解して
出血の可能性をもたらす。さらに、ストレプトキナーゼ
は強度に抗原性であり、高抗体力価を有する患者は治療
に対し効果を示さず又継続して投与することもできな
い。ウロキナーゼによる治療法は、該ウロキナーゼの製
造工程が人間の尿又は組織培養物から単離する工程を含
むため高価であり、従って一般に臨床的実用性に劣る。
このような状況下で、ウロキナーゼは多くの研究の主題
であった(例えば文献1乃至6参照)。
栓又は血栓塞栓)による血管の部分的又は重度の場合に
は全体的閉塞にある。例えばヘパリン及びクマリンを用
いるような従来の凝固防止療法では、血栓又は血栓塞栓
の溶解を直接には何ら促進しない。上述した血栓溶解剤
即ちストレプトキナーゼ及びウロキナーゼは実際に有効
に使用されてきている。然しながら今日まで、これらの
薬剤には夫々厳しい限界があった。さらに、これらの薬
剤は線維素に対する高度の親和性も有していない。従っ
て、これらの薬剤は、循環しているプラスミノーゲン及
び線維素に結合しているプラスミノーゲンを比較的無差
別に活性化する。循環血液中で形成したプラスミンは、
比較的急速に中和され、有効な血栓溶解能を失う。残留
するプラスミンは、数種の血液凝固因子タンパク例えば
フイブリノーゲン、第V因子及び第VIII因子を分解して
出血の可能性をもたらす。さらに、ストレプトキナーゼ
は強度に抗原性であり、高抗体力価を有する患者は治療
に対し効果を示さず又継続して投与することもできな
い。ウロキナーゼによる治療法は、該ウロキナーゼの製
造工程が人間の尿又は組織培養物から単離する工程を含
むため高価であり、従って一般に臨床的実用性に劣る。
このような状況下で、ウロキナーゼは多くの研究の主題
であった(例えば文献1乃至6参照)。
【0006】いわゆるプラスミノーゲン活性化因子は種
々のヒト組織例えば子宮組織、血液、血清(文献7乃至
11参照)並びに細胞培養物(文献94参照)から単離さ
れていた。これらの組成及び/又はこれらを含有する組
成物については文献12及び13に記載されている(文
献14乃至18参照)。これらの起源を有するプラスミ
ノーゲン活性化因子は、それらの免疫学的特性の差違に
基づいて2つの主なグループ、即ちウロキナーゼ型プラ
スミノーゲン活性化因子(u−PA)及び組織型プラスミ
ノーゲン活性化因子(t−PA)に分類される。(略号t−
PA及び u−PAは、XXVIII Meeting of the Inte
rnational Committee on Thrombosis andHemostasi
s,Bergamo,Italy,27 July 1982に於いて提
唱されたものである。) 近年、ヒトメラノーマ(黒色
腫)セルライン(細胞株)がt−PAを分泌することが確認
された。このメラノーマ由来プラスミノーゲン活性化因
子は、免疫学的に及びアミノ酸組成に於いて、正常ヒト
組織から単離されたプラスミノーゲン活性化因子と区別
し得ない特性を有することが示されている(文献19及
び88参照)。
々のヒト組織例えば子宮組織、血液、血清(文献7乃至
11参照)並びに細胞培養物(文献94参照)から単離さ
れていた。これらの組成及び/又はこれらを含有する組
成物については文献12及び13に記載されている(文
献14乃至18参照)。これらの起源を有するプラスミ
ノーゲン活性化因子は、それらの免疫学的特性の差違に
基づいて2つの主なグループ、即ちウロキナーゼ型プラ
スミノーゲン活性化因子(u−PA)及び組織型プラスミ
ノーゲン活性化因子(t−PA)に分類される。(略号t−
PA及び u−PAは、XXVIII Meeting of the Inte
rnational Committee on Thrombosis andHemostasi
s,Bergamo,Italy,27 July 1982に於いて提
唱されたものである。) 近年、ヒトメラノーマ(黒色
腫)セルライン(細胞株)がt−PAを分泌することが確認
された。このメラノーマ由来プラスミノーゲン活性化因
子は、免疫学的に及びアミノ酸組成に於いて、正常ヒト
組織から単離されたプラスミノーゲン活性化因子と区別
し得ない特性を有することが示されている(文献19及
び88参照)。
【0007】比較的純粋な形態で単離されたこの物質の
特性を検討した結果、高い活性を有する線維素溶解因子
であることが知見された(文献20参照)。メラノーマセ
ルラインから精製したt−PAを使用して行なわれたい
くつかの研究の結果、t−PAがウロキナーゼ型プラス
ミノーゲン活性化因子に比較して線維素に対してより高
い親和力を有することが示された(例えば文献95乃至
98参照)。然しながら、t−PAは血液、組織抽出物、
血管潅流液及び細胞培養物中に非常に低濃度でしか存在
しないため、ヒトt−PAの血栓溶解剤としての可能性
を更に深く研究することは困難であった。
特性を検討した結果、高い活性を有する線維素溶解因子
であることが知見された(文献20参照)。メラノーマセ
ルラインから精製したt−PAを使用して行なわれたい
くつかの研究の結果、t−PAがウロキナーゼ型プラス
ミノーゲン活性化因子に比較して線維素に対してより高
い親和力を有することが示された(例えば文献95乃至
98参照)。然しながら、t−PAは血液、組織抽出物、
血管潅流液及び細胞培養物中に非常に低濃度でしか存在
しないため、ヒトt−PAの血栓溶解剤としての可能性
を更に深く研究することは困難であった。
【0008】ヒト由来の他のタンパクを実質的に含まな
い高品質のヒト組織型プラスミノーゲン活性化因子(こ
れは初期にはヒトプラスミノーゲン活性化因子と呼ばれ
ていた)を必要充分な量で製造するために最も有効な方
法は、組換DNA技術及びそれに関連する技術の適用で
あろうということは既に考えられていたことである。こ
のような物質が得られれば、それは恐らく種々の心血管
障害又は心血管病の治療に対して臨床応用できるような
生物活性を示すであろう。
い高品質のヒト組織型プラスミノーゲン活性化因子(こ
れは初期にはヒトプラスミノーゲン活性化因子と呼ばれ
ていた)を必要充分な量で製造するために最も有効な方
法は、組換DNA技術及びそれに関連する技術の適用で
あろうということは既に考えられていたことである。こ
のような物質が得られれば、それは恐らく種々の心血管
障害又は心血管病の治療に対して臨床応用できるような
生物活性を示すであろう。
【0009】B.組換DNA技術 組換DNA技術は、かなり複雑な応用の段階に達してい
る。分子生物学者は、種々のDNA配列をかなり容易に
組換え、形質転換された微生物又は細胞中で大量の外来
タンパク産物を産生し得る新たなDNA体を作成し得
る。種々の平滑末端又は粘着末端を有するDNA断片を
in vitro結合し、特定生物を形質転換するのに有用な発
現ベクターを作成し、かくして所望の外来性産物の効率
的な合成を行なうための一般的手段及び方法は、既に開
発されており自由に使用することができる。然しなが
ら、個々の産物については、その製造工程はまだ若干複
雑であり、常に成功を予測し得る段階にまでは科学は進
歩していない。事実、実験的裏付けをせずに成功結果を
予告する者もいるが、このような予言には実施不能とい
う著しい危険が伴っている。
る。分子生物学者は、種々のDNA配列をかなり容易に
組換え、形質転換された微生物又は細胞中で大量の外来
タンパク産物を産生し得る新たなDNA体を作成し得
る。種々の平滑末端又は粘着末端を有するDNA断片を
in vitro結合し、特定生物を形質転換するのに有用な発
現ベクターを作成し、かくして所望の外来性産物の効率
的な合成を行なうための一般的手段及び方法は、既に開
発されており自由に使用することができる。然しなが
ら、個々の産物については、その製造工程はまだ若干複
雑であり、常に成功を予測し得る段階にまでは科学は進
歩していない。事実、実験的裏付けをせずに成功結果を
予告する者もいるが、このような予言には実施不能とい
う著しい危険が伴っている。
【0010】基本的要素、即ち複製のオリジン、1種又
はそれ以上の表現型選択特性、発現プロモーター、異種
遺伝子インサート及び残りのベクターのDNA組換は、
一般に宿主細胞の外部で行なわれる。得られる複製可能
な組換発現ベクターすなわちプラスミドを形質転換によ
り細胞中へ導入し、得られる形質転換体を増殖させるこ
とにより大量の組換ベクターを得ることができる。コー
ドされているDNAメッセージの転写および翻訳を支配
する部分に対して遺伝子が適切に挿入されていれば、得
られた発現ベクターを使用して挿入遺伝子がコードして
いるポリペプチド配列を実際に産生することができ、こ
の過程を発現と呼ぶ。微生物系で必要に応じて宿主細胞
を溶菌し、且つ適当な方法により他のタンパクから精製
して目的産物を回収することができる。
はそれ以上の表現型選択特性、発現プロモーター、異種
遺伝子インサート及び残りのベクターのDNA組換は、
一般に宿主細胞の外部で行なわれる。得られる複製可能
な組換発現ベクターすなわちプラスミドを形質転換によ
り細胞中へ導入し、得られる形質転換体を増殖させるこ
とにより大量の組換ベクターを得ることができる。コー
ドされているDNAメッセージの転写および翻訳を支配
する部分に対して遺伝子が適切に挿入されていれば、得
られた発現ベクターを使用して挿入遺伝子がコードして
いるポリペプチド配列を実際に産生することができ、こ
の過程を発現と呼ぶ。微生物系で必要に応じて宿主細胞
を溶菌し、且つ適当な方法により他のタンパクから精製
して目的産物を回収することができる。
【0011】実際、組換DNA技術を用いることによ
り、全く異種のポリペプチドを発現させることができ
(いわゆる直接的発現)、或いは同種ポリペプチドのアミ
ノ酸配列の一部と融合した異種ポリペプチドを発現させ
ることもできる。後者の場合、目的とする生物活性産物
は、しばしば、細胞外環境に於いて開裂されるまで、融
合した同種/異種ポリペプチド中で生物的に不活性の形
態で存在する(文献21及び22参照)。
り、全く異種のポリペプチドを発現させることができ
(いわゆる直接的発現)、或いは同種ポリペプチドのアミ
ノ酸配列の一部と融合した異種ポリペプチドを発現させ
ることもできる。後者の場合、目的とする生物活性産物
は、しばしば、細胞外環境に於いて開裂されるまで、融
合した同種/異種ポリペプチド中で生物的に不活性の形
態で存在する(文献21及び22参照)。
【0012】同様に、遺伝学及び細胞生理学を研究する
ための細胞培養(セルカルチャー)又は組織培養の技術は
充分に確立されている。単離した正常細胞から継代処理
により永久セルラインを調製しこれを維持する手段及び
方法も公知である。研究に使用するためには、これらの
セルラインを液体培地中の固体支持体上に維持するか、
又は栄養物を含有する懸濁液中で増殖させる。大量生産
のためには機械的問題が残るのみであろう(その他の背
景については、文献23及び24参照)。
ための細胞培養(セルカルチャー)又は組織培養の技術は
充分に確立されている。単離した正常細胞から継代処理
により永久セルラインを調製しこれを維持する手段及び
方法も公知である。研究に使用するためには、これらの
セルラインを液体培地中の固体支持体上に維持するか、
又は栄養物を含有する懸濁液中で増殖させる。大量生産
のためには機械的問題が残るのみであろう(その他の背
景については、文献23及び24参照)。
【0013】又、生物工学においてはタンパク質生化学
が有用且つ実際上必要な手段である。所望のタンパクを
産生する細胞は、多数の他のタンパク、即ち細胞固有の
代謝産物をも産生する。これらの夾雑タンパク及びその
他の化合物は、所望タンパクから除去されないと、所望
タンパクによる治療処置の過程で動物又はヒトに投与し
た場合有毒となる危険性がある。タンパク質生化学の技
術により、目的とする特定システムの適する分離方法を
使用して目的用途に対し安全で均質な最終産物を得るこ
とができる。更に、タンパク質生化学により、所望産物
の特性を明らかにし、細胞が何ら変化せず又は突然変異
することなく所望産物を確実に産生したことを確認する
ことができる。この科学分野には、臨床研究及び市場開
発に成功するために必要とされるバイオアッセイ、安定
性試験及びその他の研究過程も関係している。
が有用且つ実際上必要な手段である。所望のタンパクを
産生する細胞は、多数の他のタンパク、即ち細胞固有の
代謝産物をも産生する。これらの夾雑タンパク及びその
他の化合物は、所望タンパクから除去されないと、所望
タンパクによる治療処置の過程で動物又はヒトに投与し
た場合有毒となる危険性がある。タンパク質生化学の技
術により、目的とする特定システムの適する分離方法を
使用して目的用途に対し安全で均質な最終産物を得るこ
とができる。更に、タンパク質生化学により、所望産物
の特性を明らかにし、細胞が何ら変化せず又は突然変異
することなく所望産物を確実に産生したことを確認する
ことができる。この科学分野には、臨床研究及び市場開
発に成功するために必要とされるバイオアッセイ、安定
性試験及びその他の研究過程も関係している。
【0014】本発明は、組換DNA技術の使用により、
ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子(t−PA)を好ま
しくは直接的形態で製造し、しかも市場認可を得るため
の必須要件である動物実験及び臨床試験を開始し且つ継
続するのに十分な量で有利に製造し得るという知見に基
く。製造されたヒトt−PAは、ヒトの様々な心血管障
害又は心血管病の予防処置又は治療処置での使用に適し
ている。本発明により、実質的に純粋なヒト組織プラス
ミノーゲン活性化因子を得ることができる。遺伝子工学
的に処理された微生物又は細胞系により、従来よりも遥
かに有効にヒト組織プラスミノーゲン活性化因子を産生
し得、これにより従来は達成し得なかった産業利用の機
会が得られる。更に、宿主細胞次第でヒト組織プラスミ
ノーゲン活性化因子は天然物質に比較して異なった程度
でグリコシル化された状態のものが得られる。いずれに
しても、このように産生されるt−PAは、非組換細胞
に於いては伴なっているのが普通である夾雑物を含まな
いであろう。
ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子(t−PA)を好ま
しくは直接的形態で製造し、しかも市場認可を得るため
の必須要件である動物実験及び臨床試験を開始し且つ継
続するのに十分な量で有利に製造し得るという知見に基
く。製造されたヒトt−PAは、ヒトの様々な心血管障
害又は心血管病の予防処置又は治療処置での使用に適し
ている。本発明により、実質的に純粋なヒト組織プラス
ミノーゲン活性化因子を得ることができる。遺伝子工学
的に処理された微生物又は細胞系により、従来よりも遥
かに有効にヒト組織プラスミノーゲン活性化因子を産生
し得、これにより従来は達成し得なかった産業利用の機
会が得られる。更に、宿主細胞次第でヒト組織プラスミ
ノーゲン活性化因子は天然物質に比較して異なった程度
でグリコシル化された状態のものが得られる。いずれに
しても、このように産生されるt−PAは、非組換細胞
に於いては伴なっているのが普通である夾雑物を含まな
いであろう。
【0015】本発明は、後に定義するヒト組織プラスミ
ノーゲン活性化因子をコードしているDNA配列、該因
子を発現し得る形態でコードしている遺伝子配列を含む
複製可能なDNA発現ベクター、該ベクターで形質転換
された微生物菌株又は細胞、並びにヒト組織プラスミノ
ーゲン活性化因子を産生し得る前記の如き形質転換され
た微生物菌株又は細胞株の培養及びそれらの培養物に係
る。更に別の角度から見た本発明の目的は、前記の遺伝
子配列、DNA発現ベクター、微生物菌株及び細胞の製
造に有用な種々の方法及びその具体例を提供することで
ある。更に本発明は、前記の微生物の発酵培養及び細胞
の培養の調製に係る。
ノーゲン活性化因子をコードしているDNA配列、該因
子を発現し得る形態でコードしている遺伝子配列を含む
複製可能なDNA発現ベクター、該ベクターで形質転換
された微生物菌株又は細胞、並びにヒト組織プラスミノ
ーゲン活性化因子を産生し得る前記の如き形質転換され
た微生物菌株又は細胞株の培養及びそれらの培養物に係
る。更に別の角度から見た本発明の目的は、前記の遺伝
子配列、DNA発現ベクター、微生物菌株及び細胞の製
造に有用な種々の方法及びその具体例を提供することで
ある。更に本発明は、前記の微生物の発酵培養及び細胞
の培養の調製に係る。
【0016】A.定義 本明細書に於いて、「ヒト組織プラスミノーゲン活性化
因子」又は「ヒトt−PA」又は「t−PA」は、微生物培養
系又は細胞培養系により産生され、プロテアーゼ部分を
含み且つヒト組織に天然に存在する組織プラスミノーゲ
ン活性化因子に対応する生物活性形態のヒト外因性(組
織型)プラスミノーゲン活性化因子を意味する。本発明
により産生されるヒト組織プラスミノーゲン活性化因子
タンパクは、決定されたDNA遺伝子及び推定アミノ酸
の配列決定によって定義されている。各個体毎に天然の
アレル変異体が存在し及び/又は発生することは理解さ
れよう。これらの変異は、全配列に於ける1個以上のア
ミノ酸の相違、又は配列中の1個以上のアミノ酸の欠
失、置換、挿入、転位もしくは付加によって示される。
更にグリコシル化の位置及び程度は宿主細胞環境の性質
に依存するであろう。
因子」又は「ヒトt−PA」又は「t−PA」は、微生物培養
系又は細胞培養系により産生され、プロテアーゼ部分を
含み且つヒト組織に天然に存在する組織プラスミノーゲ
ン活性化因子に対応する生物活性形態のヒト外因性(組
織型)プラスミノーゲン活性化因子を意味する。本発明
により産生されるヒト組織プラスミノーゲン活性化因子
タンパクは、決定されたDNA遺伝子及び推定アミノ酸
の配列決定によって定義されている。各個体毎に天然の
アレル変異体が存在し及び/又は発生することは理解さ
れよう。これらの変異は、全配列に於ける1個以上のア
ミノ酸の相違、又は配列中の1個以上のアミノ酸の欠
失、置換、挿入、転位もしくは付加によって示される。
更にグリコシル化の位置及び程度は宿主細胞環境の性質
に依存するであろう。
【0017】組換DNA技術を使用して、例えば、基本
となるDNAの特定の部位に突然変異を誘発することに
より、1個又は複数のアミノ酸の置換、欠失、付加又は
転位によって種々変性された種々のヒト組織プラスミノ
ーゲン活性化因子誘導体を製造することが可能である。
本明細書中で特に説明するヒト組織プラスミノーゲン活
性化因子の一般的特性である必須のクリングル(kringl
e)領域とセリンプロテアーゼ領域とを維持しているが他
の部分は前記の如く変性された誘導体の製造も可能であ
る。ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子中の前記の如
きアレル変異及び変性は、全て本発明の範囲内に包含さ
れる。更に、ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子の本
質的特徴である活性が実質的に維持されている限り、物
理的及び生物学的に類似した他の近縁のヒト外因性(組
織型)プラスミノーゲン活性化因子も本発明の範囲内に
包含される。
となるDNAの特定の部位に突然変異を誘発することに
より、1個又は複数のアミノ酸の置換、欠失、付加又は
転位によって種々変性された種々のヒト組織プラスミノ
ーゲン活性化因子誘導体を製造することが可能である。
本明細書中で特に説明するヒト組織プラスミノーゲン活
性化因子の一般的特性である必須のクリングル(kringl
e)領域とセリンプロテアーゼ領域とを維持しているが他
の部分は前記の如く変性された誘導体の製造も可能であ
る。ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子中の前記の如
きアレル変異及び変性は、全て本発明の範囲内に包含さ
れる。更に、ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子の本
質的特徴である活性が実質的に維持されている限り、物
理的及び生物学的に類似した他の近縁のヒト外因性(組
織型)プラスミノーゲン活性化因子も本発明の範囲内に
包含される。
【0018】本発明によれば、ヒト組織プラスミノーゲ
ン活性化因子は、(1)第一アミノ酸としてのメチオニン
を有する(構造遺伝子の手前にATG開始コドンを挿入
して得られる)か、又は、(2)メチオニンが細胞内又は
細胞外で開裂されている場合は、正常の第一アミノ酸を
有するか、又は、(3)細胞内又は細胞外環境で特異的開
裂可能なシグナルポリペプチド又は従来のシグナルポリ
ペプチド以外の共役タンパク(conjugated protein)を伴
なっている(文献21参照)か、又は、(4)外来の余分の
ポリペプチドの開裂が不要な成熟形態で直接的に発現さ
せることにより製造される。
ン活性化因子は、(1)第一アミノ酸としてのメチオニン
を有する(構造遺伝子の手前にATG開始コドンを挿入
して得られる)か、又は、(2)メチオニンが細胞内又は
細胞外で開裂されている場合は、正常の第一アミノ酸を
有するか、又は、(3)細胞内又は細胞外環境で特異的開
裂可能なシグナルポリペプチド又は従来のシグナルポリ
ペプチド以外の共役タンパク(conjugated protein)を伴
なっている(文献21参照)か、又は、(4)外来の余分の
ポリペプチドの開裂が不要な成熟形態で直接的に発現さ
せることにより製造される。
【0019】発現ベクターが組織プラスミノーゲン活性
化因子をシグナルペプチドと共に発現すべく設計されて
おり、宿主がシグナルペプチドを除去又は有効に除去し
得ない場合、特に最後のものが重要である。いずれにし
ても前記の如き種々の形態で産生したヒトt−PAを回
収し、種々の血管障害又は血管病の治療用に適するレベ
ルまで精製する。
化因子をシグナルペプチドと共に発現すべく設計されて
おり、宿主がシグナルペプチドを除去又は有効に除去し
得ない場合、特に最後のものが重要である。いずれにし
ても前記の如き種々の形態で産生したヒトt−PAを回
収し、種々の血管障害又は血管病の治療用に適するレベ
ルまで精製する。
【0020】更に、t−PAには、一本鎖タンパクと二
本鎖タンパクとの双方の形態がある。二本鎖タンパクは
一本鎖化合物のタンパク分解により誘導される。理論的
には、二本鎖タンパクが産生された線維素と関連してお
り、タンパク分解による一本鎖物質から二本鎖物質への
変換はプラスミノーゲンからプラスミンへの転換部位で
生じると想定される。本発明は、前記の如く、in vivo
で転換される一本鎖タンパクの投与、及び活性を有する
ことがすでに証明されている二本鎖タンパクの投与の双
方を含む。二本鎖タンパクは、一本鎖物質の産生後にin
vitroタンパク分解変換によって製造され得る。所謂ク
リングル領域は、セリンプロテアーゼ部分より上流に位
置しており、本発明の組織プラスミノーゲン活性化因子
を線維素マトリックスに結合させ、これにより、実際に
存在する血栓に対して組織プラスミノーゲン活性化因子
の特異的活性を発揮せしめるために重要な役割を果た
す。本発明により製造される組織プラスミノーゲン活性
化因子は天然物質に相当する酵素活性部分を含んでい
る。ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子なる用語は、
このような部分だけを含むか、又は完全な長さの分子に
達するまでの付加アミノ酸配列と共に含む産生物と定義
される。
本鎖タンパクとの双方の形態がある。二本鎖タンパクは
一本鎖化合物のタンパク分解により誘導される。理論的
には、二本鎖タンパクが産生された線維素と関連してお
り、タンパク分解による一本鎖物質から二本鎖物質への
変換はプラスミノーゲンからプラスミンへの転換部位で
生じると想定される。本発明は、前記の如く、in vivo
で転換される一本鎖タンパクの投与、及び活性を有する
ことがすでに証明されている二本鎖タンパクの投与の双
方を含む。二本鎖タンパクは、一本鎖物質の産生後にin
vitroタンパク分解変換によって製造され得る。所謂ク
リングル領域は、セリンプロテアーゼ部分より上流に位
置しており、本発明の組織プラスミノーゲン活性化因子
を線維素マトリックスに結合させ、これにより、実際に
存在する血栓に対して組織プラスミノーゲン活性化因子
の特異的活性を発揮せしめるために重要な役割を果た
す。本発明により製造される組織プラスミノーゲン活性
化因子は天然物質に相当する酵素活性部分を含んでい
る。ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子なる用語は、
このような部分だけを含むか、又は完全な長さの分子に
達するまでの付加アミノ酸配列と共に含む産生物と定義
される。
【0021】要約すれば、本発明によるヒトt−PA
は、以下の如く機能的に定義し得る。即ち、ヒトt−P
Aは、プラスミノーゲンからプラスミンへの転換を触媒
し得、線維素に結合し、前記の如き免疫学的特性に基い
てt−PAと分類されるものである。従って、t−PAの
機能的誘導体は本発明の範囲内に包含される。それ故、
本願発明の『ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子をコ
ードしているDNA』なる用語は、前記したヒト組織プ
ラスミノーゲン活性化因子の誘導体をコードしているD
NAをも包含している。
は、以下の如く機能的に定義し得る。即ち、ヒトt−P
Aは、プラスミノーゲンからプラスミンへの転換を触媒
し得、線維素に結合し、前記の如き免疫学的特性に基い
てt−PAと分類されるものである。従って、t−PAの
機能的誘導体は本発明の範囲内に包含される。それ故、
本願発明の『ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子をコ
ードしているDNA』なる用語は、前記したヒト組織プ
ラスミノーゲン活性化因子の誘導体をコードしているD
NAをも包含している。
【0022】本発明により産生されるヒトt−PAの状
態を形容すべく用いた「実質的に純粋な形態」とは、非組
換細胞により産生されたとき即ち「天然」環境で産生され
たときヒトt−PAに通常伴なっているタンパク又は他
の物質を含まないことを意味する。
態を形容すべく用いた「実質的に純粋な形態」とは、非組
換細胞により産生されたとき即ち「天然」環境で産生され
たときヒトt−PAに通常伴なっているタンパク又は他
の物質を含まないことを意味する。
【0023】「DHFRタンパク」とは、ジヒドロ葉酸還
元酵素(DHFR)に関連する活性を有し得、従って、ヒ
ポキサンチン、グリシン及びチミジンを含まない培地
(−HGT培地)に於いて生存し得る細胞によって産生さ
れる必要があるタンパクを意味する。通常、DHFRタ
ンパクを欠く細胞は該培地では増殖できないが、DHF
Rタンパクを有する細胞は該培地で増殖できる。
元酵素(DHFR)に関連する活性を有し得、従って、ヒ
ポキサンチン、グリシン及びチミジンを含まない培地
(−HGT培地)に於いて生存し得る細胞によって産生さ
れる必要があるタンパクを意味する。通常、DHFRタ
ンパクを欠く細胞は該培地では増殖できないが、DHF
Rタンパクを有する細胞は該培地で増殖できる。
【0024】「MTX感受性細胞」とは、DHFR阻害剤
メトトレキセート(MTX)を含む培地で増殖し得ない細
胞を意味する。従って「MTX感受性細胞」とは、遺伝的
に変化しているか又は他の方法で補足されていない場
合、MTX濃度が0.2μg/ml以上になると周囲及び培
地が細胞のタイプに適した条件であっても増殖できない
細胞を意味する。細菌の如く或る種の細胞は、MTXに
感受性を示す筈のDHFRを含んでいるにも拘わらず、
細胞膜内部へMTXを透過させないのでMTX感受性を
示さない。一般に、DHFRタンパクとして野生型DH
FRを含む細胞は、MTXを透過し得るか又は摂取し得
る限り、メトトレキセートに感受性であろう。
メトトレキセート(MTX)を含む培地で増殖し得ない細
胞を意味する。従って「MTX感受性細胞」とは、遺伝的
に変化しているか又は他の方法で補足されていない場
合、MTX濃度が0.2μg/ml以上になると周囲及び培
地が細胞のタイプに適した条件であっても増殖できない
細胞を意味する。細菌の如く或る種の細胞は、MTXに
感受性を示す筈のDHFRを含んでいるにも拘わらず、
細胞膜内部へMTXを透過させないのでMTX感受性を
示さない。一般に、DHFRタンパクとして野生型DH
FRを含む細胞は、MTXを透過し得るか又は摂取し得
る限り、メトトレキセートに感受性であろう。
【0025】「野生型DHFR」とは、使用する特定生物
に通常見出されるようなジヒドロ葉酸還元酵素(体)を意
味する。野生型DHFRは通常in vitroで低濃度のメト
トレキセートに感受性である。
に通常見出されるようなジヒドロ葉酸還元酵素(体)を意
味する。野生型DHFRは通常in vitroで低濃度のメト
トレキセートに感受性である。
【0026】「MTXに対する結合親和力の低いDHF
Rタンパク」なる用語も機能的な定義である。これは、
細胞内部で生成されたときには、0.2μg/ml以上のM
TXを含む培地でMTX感受性細胞を増殖せしめるDH
FRタンパクを意味する。このような機能的定義は、生
物の「MTXに対する結合親和力の低いDHFRタンパ
ク」を産生する能力及び産生されたタンパク自体に依存
することは明らかである。然しながら、本明細書中でこ
の用語を使用する場合には、前記の双方のメカニズム間
の平衡は問題にならない。即ち本発明では、前記の如き
MTXレベルで生存する能力を付与することが操作の目
的であり、産生したDHFR固有の性質に加えて多量の
発現が前記の如き能力を強化したか否かは重要でない。
前記の定義に適合する適当なDHFRタンパクの例とし
ては、1983年1月19日付出願の米国特許出願第4
59,151号明細書および対応するヨーロッパ特許出
願公開第117060号並びに特開昭59−19208
9号公報に開示されたものがあり、該特許出願明細書を
本明細書中に引用して包含する。
Rタンパク」なる用語も機能的な定義である。これは、
細胞内部で生成されたときには、0.2μg/ml以上のM
TXを含む培地でMTX感受性細胞を増殖せしめるDH
FRタンパクを意味する。このような機能的定義は、生
物の「MTXに対する結合親和力の低いDHFRタンパ
ク」を産生する能力及び産生されたタンパク自体に依存
することは明らかである。然しながら、本明細書中でこ
の用語を使用する場合には、前記の双方のメカニズム間
の平衡は問題にならない。即ち本発明では、前記の如き
MTXレベルで生存する能力を付与することが操作の目
的であり、産生したDHFR固有の性質に加えて多量の
発現が前記の如き能力を強化したか否かは重要でない。
前記の定義に適合する適当なDHFRタンパクの例とし
ては、1983年1月19日付出願の米国特許出願第4
59,151号明細書および対応するヨーロッパ特許出
願公開第117060号並びに特開昭59−19208
9号公報に開示されたものがあり、該特許出願明細書を
本明細書中に引用して包含する。
【0027】「発現ベクター」とは、内包するDNA配列
が該配列を発現させ得る別の配列に有効に(発現し得る
ように)結合されている場合、該配列を発現させ得るベ
クターを意味する。これらの発現ベクターは、本明細書
中必ずしも明確に記述しなくても、宿主生体中で、エピ
ソームとして又は染色体DNAに組込まれた部分として
複製可能でなければならない。複製能が欠如するとベク
ターは有効に作用し得ない。
が該配列を発現させ得る別の配列に有効に(発現し得る
ように)結合されている場合、該配列を発現させ得るベ
クターを意味する。これらの発現ベクターは、本明細書
中必ずしも明確に記述しなくても、宿主生体中で、エピ
ソームとして又は染色体DNAに組込まれた部分として
複製可能でなければならない。複製能が欠如するとベク
ターは有効に作用し得ない。
【0028】要するに、「発現ベクター」なる用語も機能
的定義であり、特定の配列に対して用いられると共に、
内包する特定のDNAコードを発現させ得る任意のDN
A配列も、発現ベクターと指称され得る。一般には、組
換DNA技術で使用される発現ベクターは、しばしば
「プラスミド」の形態にある。
的定義であり、特定の配列に対して用いられると共に、
内包する特定のDNAコードを発現させ得る任意のDN
A配列も、発現ベクターと指称され得る。一般には、組
換DNA技術で使用される発現ベクターは、しばしば
「プラスミド」の形態にある。
【0029】「プラスミド」とは、環状二重鎖DNAルー
プの呼称であり、ベクター形態のときには染色体に結合
しない。プラスミドの形態のベクターが最もよく使用さ
れるので、本明細書中では「プラスミド」及び「ベクター」
なる用語を互換的に使用している。然しながら、本発明
は、勿論、同等の機能を果たすことができ当業界で公知
となる別の形態の発現ベクターをも包含する。
プの呼称であり、ベクター形態のときには染色体に結合
しない。プラスミドの形態のベクターが最もよく使用さ
れるので、本明細書中では「プラスミド」及び「ベクター」
なる用語を互換的に使用している。然しながら、本発明
は、勿論、同等の機能を果たすことができ当業界で公知
となる別の形態の発現ベクターをも包含する。
【0030】「組換宿主細胞」とは、組換DNA技術を用
いて構築されたベクターで形質転換された細胞を意味す
る。前記の如く、このような形質転換によって多量のt
−PAが産生され得る。対照的に形質転換されていない
宿主を用いるとt−PAの産生量は遥かに少なく、普通
の場合には検出不能な量でさえある。前記の如き細胞に
より産生されたt−PAは「組換t−PA」と指称され得
る。
いて構築されたベクターで形質転換された細胞を意味す
る。前記の如く、このような形質転換によって多量のt
−PAが産生され得る。対照的に形質転換されていない
宿主を用いるとt−PAの産生量は遥かに少なく、普通
の場合には検出不能な量でさえある。前記の如き細胞に
より産生されたt−PAは「組換t−PA」と指称され得
る。
【0031】B.宿主細胞及びベクター 本発明で用いるベクター及び方法は、広範囲に亘る原核
生物及び真核生物の宿主細胞中での使用に適している。
一般に、本発明に有用なベクターを構築するためのDN
A配列のクローン化には原核生物が好ましい。たとえ
ば、E.coli K12株294(ATCC No.3144
6)が特に有用である。使用可能な別の微生物菌株とし
て、E.coliB及びE.coli X1776(ATCC N
o.31537)の如きE.coli菌株がある。これらは勿
論代表例であり限定的なものではない。
生物及び真核生物の宿主細胞中での使用に適している。
一般に、本発明に有用なベクターを構築するためのDN
A配列のクローン化には原核生物が好ましい。たとえ
ば、E.coli K12株294(ATCC No.3144
6)が特に有用である。使用可能な別の微生物菌株とし
て、E.coliB及びE.coli X1776(ATCC N
o.31537)の如きE.coli菌株がある。これらは勿
論代表例であり限定的なものではない。
【0032】原核生物は、又、発現のためにも使用され
得る。前記の菌株及びE.coli W3110(F- ,λ-,
プロトトロフ,ATCC No.27325)、並びに桿菌
類たとえばBacillus subtilus、並びに他の腸内細菌類
例えばSalmonella typhimurium又はSerratia marcese
ns、並びに種々のシュードモナス種が使用され得る。
得る。前記の菌株及びE.coli W3110(F- ,λ-,
プロトトロフ,ATCC No.27325)、並びに桿菌
類たとえばBacillus subtilus、並びに他の腸内細菌類
例えばSalmonella typhimurium又はSerratia marcese
ns、並びに種々のシュードモナス種が使用され得る。
【0033】一般には、宿主細胞と適合し得る種から誘
導されたレプリコン及び制御配列を含むプラスミドベク
ターが、宿主と関連して使用される。ベクターは、通
常、複製部位と、形質転換された細胞中での表現型選択
を可能にし得るマーカー配列とを担持している。例え
ば、E.coliは、典型的には、E.coli種から誘導され
るプラスミドpBR322を用いて形質転換される(Bol
ivar,et al.,Gene,2:95(1977))。pBR32
2は、アンピシリン及びテトラサイクリン耐性遺伝子を
含んでおり、従って形質転換された細胞の簡単な同定手
段となり得る。pBR322プラスミド又は他の微生物
プラスミドは、微生物が自身のタンパクを発現するのに
使用し得るプロモーターを含有するか又は含有する様に
変性されていなければならない。組換DNAの構築に最
もよく使用されるプロモーターとしては、β−ラクタマ
ーゼ(ペニシリナーゼ)及びラクトースプロモーターシス
テム(Chang,et al.,Nature,275:615(197
8);Itakura,et al.,Science,198:1056
(1977);Goeddel,et al.,Nature,281:54
4(1979))、並びにトリプトファン(trp)プロモータ
ーシステム(Goeddel,etal.,Nucleic Acids Res.,
8:4057(1980);欧州特許出願公開第0036
776号明細書)がある。前記のプロモーターが最もよ
く使用されるが、他の微生物プロモーターも発見され且
つ利用されており、それらのヌクレオチド配列に関する
詳細も既に公表されているため、当業者はこれらのプロ
モーターをプラスミドベクターに機能的に結合し得る
(Siebenlst,et al.,Cell,20:269(198
0))。
導されたレプリコン及び制御配列を含むプラスミドベク
ターが、宿主と関連して使用される。ベクターは、通
常、複製部位と、形質転換された細胞中での表現型選択
を可能にし得るマーカー配列とを担持している。例え
ば、E.coliは、典型的には、E.coli種から誘導され
るプラスミドpBR322を用いて形質転換される(Bol
ivar,et al.,Gene,2:95(1977))。pBR32
2は、アンピシリン及びテトラサイクリン耐性遺伝子を
含んでおり、従って形質転換された細胞の簡単な同定手
段となり得る。pBR322プラスミド又は他の微生物
プラスミドは、微生物が自身のタンパクを発現するのに
使用し得るプロモーターを含有するか又は含有する様に
変性されていなければならない。組換DNAの構築に最
もよく使用されるプロモーターとしては、β−ラクタマ
ーゼ(ペニシリナーゼ)及びラクトースプロモーターシス
テム(Chang,et al.,Nature,275:615(197
8);Itakura,et al.,Science,198:1056
(1977);Goeddel,et al.,Nature,281:54
4(1979))、並びにトリプトファン(trp)プロモータ
ーシステム(Goeddel,etal.,Nucleic Acids Res.,
8:4057(1980);欧州特許出願公開第0036
776号明細書)がある。前記のプロモーターが最もよ
く使用されるが、他の微生物プロモーターも発見され且
つ利用されており、それらのヌクレオチド配列に関する
詳細も既に公表されているため、当業者はこれらのプロ
モーターをプラスミドベクターに機能的に結合し得る
(Siebenlst,et al.,Cell,20:269(198
0))。
【0034】原核生物以外に、酵母の如き真核微生物の
使用も可能である。Saccharomycescerevisiae又は普通
のパン酵母が最もよく使用される真核微生物であるが、
多くの他の菌株も使用され得る。Saccharomyces中での
発現のためには、例えばプラスミドYRp7(Stinchcom
b,et al.,Nature,282:39(1979);Kingsm
an,et al.,Gene,7:141(1979);Tschempe
r,et al.,Gene,10:157(1980))が常用され
る。このプラスミドはtrp1遺伝子を既に含有してお
り、同遺伝子は、トリプトファン中での増殖能力が欠如
した酵母突然変異株〔例えば、ATCC No.4407
6又はPEP4−1(Jones,Genetics,85:12
(1977))〕の選択マーカーとなる。従って、酵母宿
主細胞ゲノムの特徴としてtrp1の損傷があると、それ
はトリプトファンの不在下での増殖によって形質転換を
検出するための効果的な環境を提供する。
使用も可能である。Saccharomycescerevisiae又は普通
のパン酵母が最もよく使用される真核微生物であるが、
多くの他の菌株も使用され得る。Saccharomyces中での
発現のためには、例えばプラスミドYRp7(Stinchcom
b,et al.,Nature,282:39(1979);Kingsm
an,et al.,Gene,7:141(1979);Tschempe
r,et al.,Gene,10:157(1980))が常用され
る。このプラスミドはtrp1遺伝子を既に含有してお
り、同遺伝子は、トリプトファン中での増殖能力が欠如
した酵母突然変異株〔例えば、ATCC No.4407
6又はPEP4−1(Jones,Genetics,85:12
(1977))〕の選択マーカーとなる。従って、酵母宿
主細胞ゲノムの特徴としてtrp1の損傷があると、それ
はトリプトファンの不在下での増殖によって形質転換を
検出するための効果的な環境を提供する。
【0035】酵母ベクター中の適当なプロモーター配列
として、例えば、3−ホスホグリセレートキナーゼ(Hi
tzeman,et al.,J.Biol.Chem.,255:2073
(1980))又は他の解糖系酵素(Hess,et al.,J,Ad
v.Enzyme Reg.,7:149(1968);Holland, e
t al.,Biochemistry,17:4900(1978))に
対するプロモーターがある。後者の例に、エノラーゼ、
グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナー
ゼ、ヘキソキナーゼ、ピルベートデカルボキシラーゼ、
ホスホフルクトキナーゼ、グルコース−6−ホスフェー
トイソメラーゼ、3−ホスホグリセレートムターゼ、ピ
ルベートキナーゼ、トリオースホスフェートイソメラー
ゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ及びグルコキナーゼ
がある。適当な発現プラスミドを構築するには、これら
の遺伝子に伴う停止配列を、発現ベクター中で発現した
い配列の3'末端に結合して、mRNAのポリアデニル化
及び停止を行なわせる。増殖条件によって転写が制御さ
れるという付加的利点を有する別のプロモーターとして
は、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチトクロム
C、酸性ホスファターゼ、窒素代謝に関連する分解酵
素、前記グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒド
ロゲナーゼ並びにマルトース及びガラクトースの資化に
関係する酵素(Holland,上掲)に対するプロモーター領
域がある。酵母適合性のプロモーター、複製のオリジン
及び停止配列を含むいかなるプラスミドベクターも適当
に利用できる。
として、例えば、3−ホスホグリセレートキナーゼ(Hi
tzeman,et al.,J.Biol.Chem.,255:2073
(1980))又は他の解糖系酵素(Hess,et al.,J,Ad
v.Enzyme Reg.,7:149(1968);Holland, e
t al.,Biochemistry,17:4900(1978))に
対するプロモーターがある。後者の例に、エノラーゼ、
グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナー
ゼ、ヘキソキナーゼ、ピルベートデカルボキシラーゼ、
ホスホフルクトキナーゼ、グルコース−6−ホスフェー
トイソメラーゼ、3−ホスホグリセレートムターゼ、ピ
ルベートキナーゼ、トリオースホスフェートイソメラー
ゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ及びグルコキナーゼ
がある。適当な発現プラスミドを構築するには、これら
の遺伝子に伴う停止配列を、発現ベクター中で発現した
い配列の3'末端に結合して、mRNAのポリアデニル化
及び停止を行なわせる。増殖条件によって転写が制御さ
れるという付加的利点を有する別のプロモーターとして
は、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチトクロム
C、酸性ホスファターゼ、窒素代謝に関連する分解酵
素、前記グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒド
ロゲナーゼ並びにマルトース及びガラクトースの資化に
関係する酵素(Holland,上掲)に対するプロモーター領
域がある。酵母適合性のプロモーター、複製のオリジン
及び停止配列を含むいかなるプラスミドベクターも適当
に利用できる。
【0036】微生物以外に、多細胞生物から誘導された
細胞も宿主として使用し得る。原則として、このような
細胞は脊椎動物又は無脊椎動物のいずれから得てもよ
い。然しながら、脊椎動物細胞の方が有利であり、近年
では組織培養での脊椎動物細胞の増殖がルーチンプロセ
スになっている(Tissue Culture, Academic Pres
s,Kruse and Patterson,(1973))。前記の如き有
用な宿主細胞のセルラインの例として、VERO細胞
株、チャイニーズハムスターの卵巣(CHO)セルライン
並びにW138,BHK,COS−7及びMDCKセルラ
インがある。前記の如き細胞のための発現ベクターは、
通常、(必要に応じて)複製のオリジン、発現すべき遺伝
子の前方に位置するプロモーター、任意のリボソーム結
合部位、RNAスプライス(splice)部位、ポリアデニル
化部位及び転写終了配列を必要なものとして含む。
細胞も宿主として使用し得る。原則として、このような
細胞は脊椎動物又は無脊椎動物のいずれから得てもよ
い。然しながら、脊椎動物細胞の方が有利であり、近年
では組織培養での脊椎動物細胞の増殖がルーチンプロセ
スになっている(Tissue Culture, Academic Pres
s,Kruse and Patterson,(1973))。前記の如き有
用な宿主細胞のセルラインの例として、VERO細胞
株、チャイニーズハムスターの卵巣(CHO)セルライン
並びにW138,BHK,COS−7及びMDCKセルラ
インがある。前記の如き細胞のための発現ベクターは、
通常、(必要に応じて)複製のオリジン、発現すべき遺伝
子の前方に位置するプロモーター、任意のリボソーム結
合部位、RNAスプライス(splice)部位、ポリアデニル
化部位及び転写終了配列を必要なものとして含む。
【0037】哺乳動物細胞中で使用する場合、発現ベク
ターの制御機能は、しばしば、ウィルス性物質によって
与えられる。例えば常用のプロモーターは、ポリオーマ
ウィルス、アデノウィルス2から誘導され、更に多くの
場合サルウィルス40(Simian Virus40,SV40)
から誘導される。SV40ウィルスの初期(early)プロ
モーター及び後期(late)プロモーターが特に有用であ
る。これは、いずれもSV40ウィルスの複製のオリジ
ンを併せて含む断片として、ウィルスから容易に得られ
るからである(Fiers,et al.,Nature,273:11
3(1978)参照)。断片がウィルスの複製のオリジン
中に位置するBglI部位に向かってHindIII部位から伸
びる約250bpの配列を含む限り、SV40断片の長さ
の長短は問わない。更に、所望の遺伝子配列が通常伴っ
ているプロモーター又は制御配列の使用も可能であり、
このような配列の使用が好ましい場合もしばしば見られ
る。但し、前記の如き制御配列は宿主細胞系と適合しな
ければならない。
ターの制御機能は、しばしば、ウィルス性物質によって
与えられる。例えば常用のプロモーターは、ポリオーマ
ウィルス、アデノウィルス2から誘導され、更に多くの
場合サルウィルス40(Simian Virus40,SV40)
から誘導される。SV40ウィルスの初期(early)プロ
モーター及び後期(late)プロモーターが特に有用であ
る。これは、いずれもSV40ウィルスの複製のオリジ
ンを併せて含む断片として、ウィルスから容易に得られ
るからである(Fiers,et al.,Nature,273:11
3(1978)参照)。断片がウィルスの複製のオリジン
中に位置するBglI部位に向かってHindIII部位から伸
びる約250bpの配列を含む限り、SV40断片の長さ
の長短は問わない。更に、所望の遺伝子配列が通常伴っ
ているプロモーター又は制御配列の使用も可能であり、
このような配列の使用が好ましい場合もしばしば見られ
る。但し、前記の如き制御配列は宿主細胞系と適合しな
ければならない。
【0038】複製のオリジンは、SV40又は他のウィ
ルス(例えばポリオーマ、アデノ、VSV、BPV等)起
源から誘導され得る外来性オリジンを含むようにベクタ
ーを構築して得てもよく、又は宿主細胞染色体複製メカ
ニズムによって得てもよい。ベクターが宿主細胞染色体
に組込まれる場合は、後者が良い場合もしばしばある。
ルス(例えばポリオーマ、アデノ、VSV、BPV等)起
源から誘導され得る外来性オリジンを含むようにベクタ
ーを構築して得てもよく、又は宿主細胞染色体複製メカ
ニズムによって得てもよい。ベクターが宿主細胞染色体
に組込まれる場合は、後者が良い場合もしばしばある。
【0039】t−PA及びDHFRタンパクの双方をコ
ードしているDNA配列を含む本発明のベクターによっ
てトランスフェクションを行なう好ましい宿主細胞を選
択する際には、使用するDHFRタンパクのタイプによ
って宿主を選択するのが適当である。野生型DHFRタ
ンパクの場合には、DHFRが欠如した宿主細胞を選択
し、これにより、DHFRコード配列を、ヒポキサンチ
ン、グリシン及びチミジンを含まない選択培地でのトラ
ンスフェクションの成功を示すマーカーとして使用する
のが好ましい。この場合の適当な宿主細胞としては、D
HFR活性が欠如したチャイニーズハムスター卵巣(C
HO)セルラインがある。該セルラインは、Urlaub及び
Chasin,Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),77:
4216(1980)に記載の方法で調製され増殖させた
ものである。該文献を引用して本明細書中に包含する。
ードしているDNA配列を含む本発明のベクターによっ
てトランスフェクションを行なう好ましい宿主細胞を選
択する際には、使用するDHFRタンパクのタイプによ
って宿主を選択するのが適当である。野生型DHFRタ
ンパクの場合には、DHFRが欠如した宿主細胞を選択
し、これにより、DHFRコード配列を、ヒポキサンチ
ン、グリシン及びチミジンを含まない選択培地でのトラ
ンスフェクションの成功を示すマーカーとして使用する
のが好ましい。この場合の適当な宿主細胞としては、D
HFR活性が欠如したチャイニーズハムスター卵巣(C
HO)セルラインがある。該セルラインは、Urlaub及び
Chasin,Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),77:
4216(1980)に記載の方法で調製され増殖させた
ものである。該文献を引用して本明細書中に包含する。
【0040】他方、MTXに対する結合親和力の低いD
HFRタンパクを制御配列として使用する場合には、D
HFR耐性細胞を使用する必要がない。突然変異DHF
Rはメトトレキセートに鈍感であるから、宿主細胞自体
がメトトレキセート感受性であれば、MTX含有培地を
選択の手段として使用し得る。MTXを取込み得る多く
の真核細胞はメトトレキセート感受性であると考えられ
る。このような有用なセルラインの1例として、CHO
株、CHO−K1 ATCC No.CCL61があ
る。
HFRタンパクを制御配列として使用する場合には、D
HFR耐性細胞を使用する必要がない。突然変異DHF
Rはメトトレキセートに鈍感であるから、宿主細胞自体
がメトトレキセート感受性であれば、MTX含有培地を
選択の手段として使用し得る。MTXを取込み得る多く
の真核細胞はメトトレキセート感受性であると考えられ
る。このような有用なセルラインの1例として、CHO
株、CHO−K1 ATCC No.CCL61があ
る。
【0041】後述の実施例ではlacおよびtrpプロモータ
ーシステムを用いるE.coliの使用、宿主細胞としてC
HO細胞の使用、及びプロモーターとしてのSV40の
複製のオリジンを含む発現ベクターについて記載する。
然しながら、原核生物又は真核生物宿主細胞の培養物中
で所望のタンパク配列を発現する発現ベクターを構築す
るために類似の技術を使用することは当業界で十分に公
知の事実である。
ーシステムを用いるE.coliの使用、宿主細胞としてC
HO細胞の使用、及びプロモーターとしてのSV40の
複製のオリジンを含む発現ベクターについて記載する。
然しながら、原核生物又は真核生物宿主細胞の培養物中
で所望のタンパク配列を発現する発現ベクターを構築す
るために類似の技術を使用することは当業界で十分に公
知の事実である。
【0042】十分量のヒトt−PAが細胞培養に於いて
産生されるが、第二のコード配列を用いて更に改良する
ことにより産生レベルを更に向上することが可能であ
る。この第二のコード配列はジヒドロ葉酸還元酵素(D
HFR)を含み、このDHFRは外部制御パラメーター
例えばメトトレキセート(metho‐trexate,MTX)の作
用を受けるので、従って、MTX濃度の調整によって発
現を制御し得る。
産生されるが、第二のコード配列を用いて更に改良する
ことにより産生レベルを更に向上することが可能であ
る。この第二のコード配列はジヒドロ葉酸還元酵素(D
HFR)を含み、このDHFRは外部制御パラメーター
例えばメトトレキセート(metho‐trexate,MTX)の作
用を受けるので、従って、MTX濃度の調整によって発
現を制御し得る。
【0043】C.使用方法 堅固な細胞膜障壁を持たない細胞を宿主細胞として使用
するときは、トランスフェクションは、Graham及びVa
nder Eb,Virology,52:546(1978)に記載
のリン酸カルシウム沈澱法で行なわれる。然しながら、
DNAの細胞内導入のためには、核注入又はプロトプラ
スト融合の如き他の方法も使用し得る。
するときは、トランスフェクションは、Graham及びVa
nder Eb,Virology,52:546(1978)に記載
のリン酸カルシウム沈澱法で行なわれる。然しながら、
DNAの細胞内導入のためには、核注入又はプロトプラ
スト融合の如き他の方法も使用し得る。
【0044】原核細胞又は堅固な細胞膜障壁を有する細
胞を使用するとき、好ましいトランスフェクションの方
法は、F.N.Cohen,etal.,Proc.Natl.Acad.Sci.
(USA),69:2110(1972)に記載の塩化カル
シウムを用いたカルシウム処理である。所望のコード配
列及び制御配列を有する適当なベクターの構築には、標
準的に結合方法を使用する。単離されたプラスミド又は
DNA断片を開裂し、末端処理し、所望の形に再結合し
て所要プラスミドを形成する。
胞を使用するとき、好ましいトランスフェクションの方
法は、F.N.Cohen,etal.,Proc.Natl.Acad.Sci.
(USA),69:2110(1972)に記載の塩化カル
シウムを用いたカルシウム処理である。所望のコード配
列及び制御配列を有する適当なベクターの構築には、標
準的に結合方法を使用する。単離されたプラスミド又は
DNA断片を開裂し、末端処理し、所望の形に再結合し
て所要プラスミドを形成する。
【0045】開裂を行なうためには、適当な緩衝液中で
1種(又は複数種)の制限酵素で処理する。一般には、約
1μgのプラスミド又はDNA断片に対し約1ユニット
の酵素を含む緩衝溶液約20μlを使用する(特定の制限
酵素に対する適正な緩衝液及び基質量はメーカーによっ
て処方されている)。インキュベーション時間は37℃
で約1時間である。インキュベーション後、フェノール
及びクロロホルム抽出でタンパクを除去し、エタノール
沈澱により水性画分から核酸を回収する。平滑末端が必
要な場合、生成物を10ユニットのポリメラーゼI(Kle
now)により15℃で15分間処理し、フェノール−クロ
ロホルム抽出し、エタノール沈澱する。
1種(又は複数種)の制限酵素で処理する。一般には、約
1μgのプラスミド又はDNA断片に対し約1ユニット
の酵素を含む緩衝溶液約20μlを使用する(特定の制限
酵素に対する適正な緩衝液及び基質量はメーカーによっ
て処方されている)。インキュベーション時間は37℃
で約1時間である。インキュベーション後、フェノール
及びクロロホルム抽出でタンパクを除去し、エタノール
沈澱により水性画分から核酸を回収する。平滑末端が必
要な場合、生成物を10ユニットのポリメラーゼI(Kle
now)により15℃で15分間処理し、フェノール−クロ
ロホルム抽出し、エタノール沈澱する。
【0046】開裂した断片のサイズによる分離は、D.
Goeddel,et al.,Nucleic AcidsRes.,8:405
7(1980)に記載された6%ポリアクリルアミドゲル
を用いて行なう。この文献を引用して本明細書中に包含
する。結合を行なうためには、正しく整合すべく末端を
適当に処理したほぼ等モル量の所望成分を、0.5μgの
DNAに対し約10ユニットのT4DNAリガーゼで処
理する。(開裂されたベクターを成分として使用する場
合、開裂されたベクターの再結合を阻止するために細菌
のアルカリ性ホスファターゼによる予備処理を行なうと
よい。)
Goeddel,et al.,Nucleic AcidsRes.,8:405
7(1980)に記載された6%ポリアクリルアミドゲル
を用いて行なう。この文献を引用して本明細書中に包含
する。結合を行なうためには、正しく整合すべく末端を
適当に処理したほぼ等モル量の所望成分を、0.5μgの
DNAに対し約10ユニットのT4DNAリガーゼで処
理する。(開裂されたベクターを成分として使用する場
合、開裂されたベクターの再結合を阻止するために細菌
のアルカリ性ホスファターゼによる予備処理を行なうと
よい。)
【0047】構築したプラスミドの正しい配列を確認す
べく行なう解析のためには、結合混合物を用いてE.co
li K12株294(ATCC No.31446)を形質
転換し、適当な性質例えばアンピシリンまたはテトラサ
イクリン耐性を利用して所望の形質転換株を選択する。
形質転換株からプラスミドを調製し、制限解析し及び/
又は配列決定する(Messing, et al.,Nucleic Acids
Res.,9:309(1981)又はMaxam, et al.,M
ethods in Enzymology,65:499(1980))。
べく行なう解析のためには、結合混合物を用いてE.co
li K12株294(ATCC No.31446)を形質
転換し、適当な性質例えばアンピシリンまたはテトラサ
イクリン耐性を利用して所望の形質転換株を選択する。
形質転換株からプラスミドを調製し、制限解析し及び/
又は配列決定する(Messing, et al.,Nucleic Acids
Res.,9:309(1981)又はMaxam, et al.,M
ethods in Enzymology,65:499(1980))。
【0048】DHFRタンパクをコードしている配列の
増幅を行なうには、DHFR活性の競合阻害剤であるメ
トトレキセートを濃度約20−500,000nMで存在
させて宿主細胞を増殖させる。有効濃度範囲は、勿論、
DHFR遺伝子の性質、タンパク及び宿主の特性に依存
する。従って、上記の上限値及び下限値は確定値ではな
い。DHFRを阻害し得る他の葉酸類又は他の化合物を
適正濃度で使用することも可能である。然しながらやは
りMTXが便利で入手し易く有効である。
増幅を行なうには、DHFR活性の競合阻害剤であるメ
トトレキセートを濃度約20−500,000nMで存在
させて宿主細胞を増殖させる。有効濃度範囲は、勿論、
DHFR遺伝子の性質、タンパク及び宿主の特性に依存
する。従って、上記の上限値及び下限値は確定値ではな
い。DHFRを阻害し得る他の葉酸類又は他の化合物を
適正濃度で使用することも可能である。然しながらやは
りMTXが便利で入手し易く有効である。
【0049】D.好適具体例の概説 ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子を以下のように製
造した。 1.組織プラスミノーゲン活性化因子を有効に産生する
ヒトメラノーマ細胞をコンフルエントな状態(全面成長)
になるまで培養した。 2.リボヌクレアーゼ阻害剤の存在下で前記の細胞培養
物から得た細胞ペレットを抽出し細胞質RNA全部を単
離した。 3.オリゴーdTカラムを用い全メッセンジャーRNA
(mRNA)をポリアデニル化形態で単離した。酸性尿素
アガロースゲル電気泳動にかけてmRNAをサイズ分画
した。
造した。 1.組織プラスミノーゲン活性化因子を有効に産生する
ヒトメラノーマ細胞をコンフルエントな状態(全面成長)
になるまで培養した。 2.リボヌクレアーゼ阻害剤の存在下で前記の細胞培養
物から得た細胞ペレットを抽出し細胞質RNA全部を単
離した。 3.オリゴーdTカラムを用い全メッセンジャーRNA
(mRNA)をポリアデニル化形態で単離した。酸性尿素
アガロースゲル電気泳動にかけてmRNAをサイズ分画
した。
【0050】4.組織プラスミノーゲン活性化因子特異
的RNAを含むゲル画分を以下の方法で同定した。即
ち、各ゲル画分のRNAをイヌのスイ臓ミクロソームを
補充したウサギ網状赤血球リゼイト系中in vitroで翻訳
した。得られた翻訳産物を次にヒト組織プラスミノーゲ
ン活性化因子特異的IgG抗体で免疫沈降した。 5.適切なRNA(21乃至24S)を対応する一重鎖相
補うDNA(cDNA)に転換し、該cDNAから二重鎖c
DNAを製造した。ポリ−dCを末端につなぎ、1種以
上の表現型マーカーを含むプラスミドの如きベクター内
に挿入した。
的RNAを含むゲル画分を以下の方法で同定した。即
ち、各ゲル画分のRNAをイヌのスイ臓ミクロソームを
補充したウサギ網状赤血球リゼイト系中in vitroで翻訳
した。得られた翻訳産物を次にヒト組織プラスミノーゲ
ン活性化因子特異的IgG抗体で免疫沈降した。 5.適切なRNA(21乃至24S)を対応する一重鎖相
補うDNA(cDNA)に転換し、該cDNAから二重鎖c
DNAを製造した。ポリ−dCを末端につなぎ、1種以
上の表現型マーカーを含むプラスミドの如きベクター内
に挿入した。
【0051】6.前記の如く調製されたベクターを使用
して細菌細胞を形質転換し、クローン化cDNAライブ
ラリーを調製した。t−PA中の既知のアミノ酸配列の
コドンと相補的な放射活性標識−合成デオキシオリゴヌ
クレオチドのプールを調製しコロニーライブラリーのプ
ローブに用いた。このようなプールの例として、例え
ば、(既知(後記)のアミノ酸配列:トリプトファン−グル
タミン酸−チロシン−システィン−アスパラギン酸(W
−E−Y−C−D)をコードする配列と相補的な)8種の
14ヌクレオチド体(14−mer)、
して細菌細胞を形質転換し、クローン化cDNAライブ
ラリーを調製した。t−PA中の既知のアミノ酸配列の
コドンと相補的な放射活性標識−合成デオキシオリゴヌ
クレオチドのプールを調製しコロニーライブラリーのプ
ローブに用いた。このようなプールの例として、例え
ば、(既知(後記)のアミノ酸配列:トリプトファン−グル
タミン酸−チロシン−システィン−アスパラギン酸(W
−E−Y−C−D)をコードする配列と相補的な)8種の
14ヌクレオチド体(14−mer)、
【化1】 のプールがある。
【0052】7.ポジティブな(プローブに対して陽性
反応を示した) cDNAクローンからプラスミドDNA
を単離し配列決定した。 8.次に、t−PAをコードしている配列決定したDN
Aを適当な発現ベクターに挿入すべくin vitroで末端処
理し、該発現ベクターを適当な宿主細胞に形質転換し、
宿主細胞を培養により増殖させ、所望のヒト組織プラス
ミノーゲン活性化因子を産生させた。
反応を示した) cDNAクローンからプラスミドDNA
を単離し配列決定した。 8.次に、t−PAをコードしている配列決定したDN
Aを適当な発現ベクターに挿入すべくin vitroで末端処
理し、該発現ベクターを適当な宿主細胞に形質転換し、
宿主細胞を培養により増殖させ、所望のヒト組織プラス
ミノーゲン活性化因子を産生させた。
【0053】9.前記の如く産生されたヒト組織プラス
ミノーゲン活性化因子は、セリンプロテアーゼ酵素部分
に約251個のアミノ酸を有しており、その上流にクリ
ングルを含む配列を有する。現在では該配列が線維素結
合の主因であると理解されている。成熟タンパク及びそ
のシグナルプレ配列とは全部で562個のアミノ酸を含
む。
ミノーゲン活性化因子は、セリンプロテアーゼ酵素部分
に約251個のアミノ酸を有しており、その上流にクリ
ングルを含む配列を有する。現在では該配列が線維素結
合の主因であると理解されている。成熟タンパク及びそ
のシグナルプレ配列とは全部で562個のアミノ酸を含
む。
【0054】前記の方法によって実質的に純粋なt−P
Aを産生し得る。メトトレキセート感受性の付加的コー
ド配列を用いる本発明方法によれば、抗原的に活性なt
−PAタンパクを、宿主細胞の培養物中で1日に細胞当
り0.1pgより多い量で産生し得る。適当な増幅条件を
使用すると、20pg/細胞/日より多い量を得ることも
可能である。換言すれば、9×10-6Ploughユニット
/細胞/日より多いか、又は適当な増幅によって18×
10-4Ploughユニット/細胞/日より多いt−PA活性
を産生するような遺伝子発現レベルが達成される。
Aを産生し得る。メトトレキセート感受性の付加的コー
ド配列を用いる本発明方法によれば、抗原的に活性なt
−PAタンパクを、宿主細胞の培養物中で1日に細胞当
り0.1pgより多い量で産生し得る。適当な増幅条件を
使用すると、20pg/細胞/日より多い量を得ることも
可能である。換言すれば、9×10-6Ploughユニット
/細胞/日より多いか、又は適当な増幅によって18×
10-4Ploughユニット/細胞/日より多いt−PA活性
を産生するような遺伝子発現レベルが達成される。
【0055】この点に於いて、本発明では、薬剤として
メトトレキセートを用いる。メトトレキセートは、これ
を摂取し得る細胞には普通致死性を有するが、制御され
たMTXレベルではDHFRコード配列をコードしてい
る遺伝子の増幅により細胞が増幅することを可能にする
という性質を有している(Schimke,T.Robert,et a
l.,Science,202:1051(1978);J.L.B
iedler,et al.,Cancer Res.,32:153(197
2);S.E.Chang,et al.,Cell,7:391(197
6)参照)。
メトトレキセートを用いる。メトトレキセートは、これ
を摂取し得る細胞には普通致死性を有するが、制御され
たMTXレベルではDHFRコード配列をコードしてい
る遺伝子の増幅により細胞が増幅することを可能にする
という性質を有している(Schimke,T.Robert,et a
l.,Science,202:1051(1978);J.L.B
iedler,et al.,Cancer Res.,32:153(197
2);S.E.Chang,et al.,Cell,7:391(197
6)参照)。
【0056】本発明のこの点の重要性は、DHFR遺伝
子の増幅が、他のタンパクをコードしている関連配列の
増幅をも生起し得ることにある。関連タンパクが、B型
肝炎表面抗原(HBsAg)(J.Christman,et al.,Pro
c.Natl.Acad.Sci.,79:1815(1982))、
E.coliタンパクXGPRT (Ringold,Gordon, eta
l.,J.Molec.and Appl.Gen.,1:165(198
1))、及び結合DHFR/SV40プラスミド由来内在
性配列(R.F.Kaufman,et al.,J.Molec.Biol.,
159:601(1982))の場合に、前記の増幅現象
が生じる。
子の増幅が、他のタンパクをコードしている関連配列の
増幅をも生起し得ることにある。関連タンパクが、B型
肝炎表面抗原(HBsAg)(J.Christman,et al.,Pro
c.Natl.Acad.Sci.,79:1815(1982))、
E.coliタンパクXGPRT (Ringold,Gordon, eta
l.,J.Molec.and Appl.Gen.,1:165(198
1))、及び結合DHFR/SV40プラスミド由来内在
性配列(R.F.Kaufman,et al.,J.Molec.Biol.,
159:601(1982))の場合に、前記の増幅現象
が生じる。
【0057】メトトレキセート耐性を与える別のメカニ
ズムは、メトトレキセートに対するDHFRタンパクの
結合親和力を低下させること、従ってメトトレキセート
感受性を低下させることである(W.F.Flintoff,et a
l.,Somat.Cell Genet.,2:245(1976))。
しかしこの場合にも増幅は同様に生じるであろう。野性
型DHFR、及び自身の結合親和力の低下によりMTX
耐性になっているDHFRに対する遺伝子は、どちらも
MTXの存在により増幅されるようである。即ち、基本
的に、本発明は、MTXの存在下で、又は形質転換され
た細胞をMTXで予備処理することにより、t−PA配
列の発現レベルを向上せしめる制御メカニズムを得るた
めに、DHFR配列の増幅が関連タンパクをコードして
いる配列に与えるインパクトを利用している。
ズムは、メトトレキセートに対するDHFRタンパクの
結合親和力を低下させること、従ってメトトレキセート
感受性を低下させることである(W.F.Flintoff,et a
l.,Somat.Cell Genet.,2:245(1976))。
しかしこの場合にも増幅は同様に生じるであろう。野性
型DHFR、及び自身の結合親和力の低下によりMTX
耐性になっているDHFRに対する遺伝子は、どちらも
MTXの存在により増幅されるようである。即ち、基本
的に、本発明は、MTXの存在下で、又は形質転換され
た細胞をMTXで予備処理することにより、t−PA配
列の発現レベルを向上せしめる制御メカニズムを得るた
めに、DHFR配列の増幅が関連タンパクをコードして
いる配列に与えるインパクトを利用している。
【0058】E.実施例 以下の実施例は本発明の代表例として示されたものであ
り限定的な性質を持たない。以下に記載の実施例に於い
ては、E.coli細胞及び導入されるDHFRタンパクの
コード配列の型に適したCHOセルラインを宿主細胞と
して使用した。然しながら、他の真核細胞及び原核細胞
も同様に本発明方法に適している。
り限定的な性質を持たない。以下に記載の実施例に於い
ては、E.coli細胞及び導入されるDHFRタンパクの
コード配列の型に適したCHOセルラインを宿主細胞と
して使用した。然しながら、他の真核細胞及び原核細胞
も同様に本発明方法に適している。
【0059】E.1.E.coliでのヒトt−PA遺伝子
の発現 E.1.A.図の説明 図1は、プロテアーゼインヒビター、アプロチニンの存
在下(レーンb)又は不在下(レーンa)で、ヒトメラノーマ
細胞から3時間のパルスの間にin vivoで分泌され免疫
沈降させた〔35S〕−メチオニンで標識された(1種以
上の)タンパクを示す10%SDSアクリルアミドゲル
のオートラジオグラムである。組織プラスミノーゲン活
性化因子特異的IgGによる免疫沈降後、分子量約65,
000、63,000及び35,000を有する3つのバ
ンドが観察された(レーンa)。然しながら、プロテアー
ゼインヒビターの存在下では、分子量35,000の種
は観察されなかった(レーンb)。免疫前血清を使用する
といかなる産生物も免疫沈降しなかった(レーンc)。標
準物質として使用した14Cで標識したタンパクの移動及
び分子量をレーンaの左方に示す。即ち、200,000
ミオシン(H鎖);92,500 ホスホリラーゼB;68,
000牛血清アルブミン;43,000オバルブミン(ov
albumin);25,700 α−キモトリプシノーゲン;
18,400β−ラクトグロブリン。
の発現 E.1.A.図の説明 図1は、プロテアーゼインヒビター、アプロチニンの存
在下(レーンb)又は不在下(レーンa)で、ヒトメラノーマ
細胞から3時間のパルスの間にin vivoで分泌され免疫
沈降させた〔35S〕−メチオニンで標識された(1種以
上の)タンパクを示す10%SDSアクリルアミドゲル
のオートラジオグラムである。組織プラスミノーゲン活
性化因子特異的IgGによる免疫沈降後、分子量約65,
000、63,000及び35,000を有する3つのバ
ンドが観察された(レーンa)。然しながら、プロテアー
ゼインヒビターの存在下では、分子量35,000の種
は観察されなかった(レーンb)。免疫前血清を使用する
といかなる産生物も免疫沈降しなかった(レーンc)。標
準物質として使用した14Cで標識したタンパクの移動及
び分子量をレーンaの左方に示す。即ち、200,000
ミオシン(H鎖);92,500 ホスホリラーゼB;68,
000牛血清アルブミン;43,000オバルブミン(ov
albumin);25,700 α−キモトリプシノーゲン;
18,400β−ラクトグロブリン。
【0060】図2は、酸性尿素アガロースゲルから単離
されたRNA画分を翻訳した産生の免疫沈降物をゲル電
気泳動にかけた結果を示す。イヌのスイ臓ミクロソーム
の存在下で翻訳後に組織プラスミノーゲン活性化因子特
異的IgGで免疫沈降すると画分No.7及び8で主バン
ドが観察された。このバンドは分子量約63,000ダ
ルトンを有する。画分No.7及び8に移動するmRNA
のサイズは約21乃至24Sである。RNA尿素ゲル電
気泳動後に決定され且つ見易いように臭化エチジウムで
染色されたリボソームRNAマーカーの位置が適当なゲ
ルレーンの上方に示されている。
されたRNA画分を翻訳した産生の免疫沈降物をゲル電
気泳動にかけた結果を示す。イヌのスイ臓ミクロソーム
の存在下で翻訳後に組織プラスミノーゲン活性化因子特
異的IgGで免疫沈降すると画分No.7及び8で主バン
ドが観察された。このバンドは分子量約63,000ダ
ルトンを有する。画分No.7及び8に移動するmRNA
のサイズは約21乃至24Sである。RNA尿素ゲル電
気泳動後に決定され且つ見易いように臭化エチジウムで
染色されたリボソームRNAマーカーの位置が適当なゲ
ルレーンの上方に示されている。
【0061】図3は、
【化2】 プローブを用いた96個のコロニーのハイブリダイゼー
ションパターンを示す。96個の形質転換株の各々をマ
イクロタイタープレート上で増殖させ、レプリカ平板法
で処理し、ニトロセルロース膜上で増殖させた。次にコ
ロニーを溶解し、細菌性DNAを固定し、フィルターを
32P−14ヌクレオチド体(14量体)(W−E−Y−C
−D)プローブとハイブリダイズした。フィルターを洗
浄してハイブリダイズしなかったプローブを除去し、X
線フィルムに露光した。このオートラジオグラムは48
個のフィルター(4600個の独立コロニー)の各々によ
って得られたパターンを示す。No.25のフィルター
上のポジティブな組織プラスミノーゲン活性化因子cD
NAを有するクローンの例をE10(矢印)で示す。
ションパターンを示す。96個の形質転換株の各々をマ
イクロタイタープレート上で増殖させ、レプリカ平板法
で処理し、ニトロセルロース膜上で増殖させた。次にコ
ロニーを溶解し、細菌性DNAを固定し、フィルターを
32P−14ヌクレオチド体(14量体)(W−E−Y−C
−D)プローブとハイブリダイズした。フィルターを洗
浄してハイブリダイズしなかったプローブを除去し、X
線フィルムに露光した。このオートラジオグラムは48
個のフィルター(4600個の独立コロニー)の各々によ
って得られたパターンを示す。No.25のフィルター
上のポジティブな組織プラスミノーゲン活性化因子cD
NAを有するクローンの例をE10(矢印)で示す。
【0062】図4は、全長(full length)ヒト組織プラ
スミノーゲン活性化因子cDNAの制限エンドヌクレア
ーゼマップである。制限エンドヌクレアーゼ開裂により
生成した断片の数及びサイズの測定には、6%アクリル
アミドゲル電気泳動を用いた。(図5、図6、図7の)核
酸配列によって部位の位置を確認した。最大のオープン
リーディングフレーム(open reading frame, 停止コ
ドンに至るまでの最長のDNA配列)のコード領域を長
方形で示し、斜線領域は推定されるシグナルペプチド配
列を示す。点描領域は推定される成熟組織プラスミノー
ゲン活性化因子配列(527個のアミノ酸)を示す。mR
NAの5'末端は左方、3'末端は右方に示す。
スミノーゲン活性化因子cDNAの制限エンドヌクレア
ーゼマップである。制限エンドヌクレアーゼ開裂により
生成した断片の数及びサイズの測定には、6%アクリル
アミドゲル電気泳動を用いた。(図5、図6、図7の)核
酸配列によって部位の位置を確認した。最大のオープン
リーディングフレーム(open reading frame, 停止コ
ドンに至るまでの最長のDNA配列)のコード領域を長
方形で示し、斜線領域は推定されるシグナルペプチド配
列を示す。点描領域は推定される成熟組織プラスミノー
ゲン活性化因子配列(527個のアミノ酸)を示す。mR
NAの5'末端は左方、3'末端は右方に示す。
【0063】図5、図6、および図7は、全長ヒト組織
プラスミノーゲン活性化因子cDNAのヌクレオチド配
列及び推定されるアミノ酸配列を示す。成熟配列に先行
する35個のアミノ酸(−35乃至−1)は連続した配列
として示されている。この35個のアミノ酸配列は、成
熟タンパクのセリン(+1)に先行する約12乃至15個
のアミノ酸の親水性 “プロ" 配列を含み、該プロ配列
の前に “従来の" 疎水性シグナルが存在する(5'末端
から−35まで伸びる)。分泌されたタンパクに於ける
この種のプレ−プロ構造は、既に、例えばプレプロアル
ブミンに関して記載されている。この理論に基く場合、
分泌された組織プラスミノーゲン活性化因子の分子は全
て、アミノ末端としてのセリン(+1)から始まるであろ
う。第2の理論によれば、親水性配列が組織プラスミノ
ーゲン活性化因子の機能に関与すると考えられており、
この機能は、10,000ダルトンのペプチドが天然プ
ラスミノーゲンのアミノ末端部分(アミノ末端残基に因
んで名付けられたGlu−プラスミノーゲン)から開裂さ
れて、Lys−プラスミノーゲンとよばれる新しいアミノ
末端を有するより小さい分子となるときにプラスミノー
ゲンで観察されるのと同様な機能であると考えられる。
Lys−プラスミノーゲンは、Glu−プラスミノーゲンよ
りも活性化されてプラスミンになり易く、また線維素に
対する親和力もより大きい。プラスミンはGlu−プラス
ミノーゲンからLys−プラスミノーゲンへの転換を触媒
することが判明している。この種のコントロールメカニ
ズムは“ポジティブフィードバック”メカニズムとな
る。最初に形成されたプラスミンは、線維素を分解し同
時に天然プラスミノーゲンよりも活性化し易く基質によ
り堅く結合し易いプラスミノーゲン分子を生成する。そ
の結果、線維素の分解が促進される。組織プラスミノー
ゲン活性化因子の親水性ペプチドは同様なメカニズムに
より、その開裂によって線維素への酵素の結合を修飾し
得る。いずれにしても、35個のアミノ酸配列は、成熟
タンパクのプレ配列と考えられる。
プラスミノーゲン活性化因子cDNAのヌクレオチド配
列及び推定されるアミノ酸配列を示す。成熟配列に先行
する35個のアミノ酸(−35乃至−1)は連続した配列
として示されている。この35個のアミノ酸配列は、成
熟タンパクのセリン(+1)に先行する約12乃至15個
のアミノ酸の親水性 “プロ" 配列を含み、該プロ配列
の前に “従来の" 疎水性シグナルが存在する(5'末端
から−35まで伸びる)。分泌されたタンパクに於ける
この種のプレ−プロ構造は、既に、例えばプレプロアル
ブミンに関して記載されている。この理論に基く場合、
分泌された組織プラスミノーゲン活性化因子の分子は全
て、アミノ末端としてのセリン(+1)から始まるであろ
う。第2の理論によれば、親水性配列が組織プラスミノ
ーゲン活性化因子の機能に関与すると考えられており、
この機能は、10,000ダルトンのペプチドが天然プ
ラスミノーゲンのアミノ末端部分(アミノ末端残基に因
んで名付けられたGlu−プラスミノーゲン)から開裂さ
れて、Lys−プラスミノーゲンとよばれる新しいアミノ
末端を有するより小さい分子となるときにプラスミノー
ゲンで観察されるのと同様な機能であると考えられる。
Lys−プラスミノーゲンは、Glu−プラスミノーゲンよ
りも活性化されてプラスミンになり易く、また線維素に
対する親和力もより大きい。プラスミンはGlu−プラス
ミノーゲンからLys−プラスミノーゲンへの転換を触媒
することが判明している。この種のコントロールメカニ
ズムは“ポジティブフィードバック”メカニズムとな
る。最初に形成されたプラスミンは、線維素を分解し同
時に天然プラスミノーゲンよりも活性化し易く基質によ
り堅く結合し易いプラスミノーゲン分子を生成する。そ
の結果、線維素の分解が促進される。組織プラスミノー
ゲン活性化因子の親水性ペプチドは同様なメカニズムに
より、その開裂によって線維素への酵素の結合を修飾し
得る。いずれにしても、35個のアミノ酸配列は、成熟
タンパクのプレ配列と考えられる。
【0064】図8は、組織プラスミノーゲン活性化因子
発現プラスミドp△RIPA°の構築を示す概略説明図
である。出発プラスミドpPA25E10を先ずPstI
で消化して376bp断片を単離し、次に該断片を図示の
如く消化する。図9は、p△RIPA°によって形質転
換された細胞中で得られた発現産物の線維素溶解能のフ
ィブリンプレートアッセイの結果を示す。
発現プラスミドp△RIPA°の構築を示す概略説明図
である。出発プラスミドpPA25E10を先ずPstI
で消化して376bp断片を単離し、次に該断片を図示の
如く消化する。図9は、p△RIPA°によって形質転
換された細胞中で得られた発現産物の線維素溶解能のフ
ィブリンプレートアッセイの結果を示す。
【0065】図10は、(本発明の)組織プラスミノーゲ
活性化因子のトリプシン消化によるペプチドのHPLC
(高速液体クロマトグラフィー)トレース(210nmに於
ける吸収)を示す。矢印は、コロニーライブラリーに用
いるヌクレオチドプローブを設計すべく使用されたペプ
チドに対応するピークを示す。このピークで示されるペ
プチドの完全配列は、L−T−W−E−Y−C−D−V
−P−S−C−S−T−C−G−Lであることが知見さ
れた。ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子の正しいア
ミノ酸配列を確認すべく、他の主たるピークの配列も同
様にして決定され知見された。アミノ酸を示すペプチド
の文字コードを以下に示す。 Asp D アスパラギン酸 Ile I イソロイシン Thr T スレオニン Leu L ロイシン Ser S セリン Tyr Y チロシン Glu E グルタミン酸 Phe F フェニルアラニン Pro P プロリン His H ヒスチジン Gly G グリシン Lys K リジン Ala A アラニン Arg R アルギニン Cys C システィン Trp W トリプトファン Val V バリン Gln Q グルタミン Met M メチオニン Asn N アスパラギン
活性化因子のトリプシン消化によるペプチドのHPLC
(高速液体クロマトグラフィー)トレース(210nmに於
ける吸収)を示す。矢印は、コロニーライブラリーに用
いるヌクレオチドプローブを設計すべく使用されたペプ
チドに対応するピークを示す。このピークで示されるペ
プチドの完全配列は、L−T−W−E−Y−C−D−V
−P−S−C−S−T−C−G−Lであることが知見さ
れた。ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子の正しいア
ミノ酸配列を確認すべく、他の主たるピークの配列も同
様にして決定され知見された。アミノ酸を示すペプチド
の文字コードを以下に示す。 Asp D アスパラギン酸 Ile I イソロイシン Thr T スレオニン Leu L ロイシン Ser S セリン Tyr Y チロシン Glu E グルタミン酸 Phe F フェニルアラニン Pro P プロリン His H ヒスチジン Gly G グリシン Lys K リジン Ala A アラニン Arg R アルギニン Cys C システィン Trp W トリプトファン Val V バリン Gln Q グルタミン Met M メチオニン Asn N アスパラギン
【0066】トリプチックペプチド解釈(tryptic pept
ide analysis)用のサンプルは以下の如く調製した。1
mgのt−PAを100倍容の1%NH4HCO3に対して
透析し、凍結乾燥した。乾燥サンプルに、尿素0.36
1g、EDTA溶液(Na2 EDTA50mg/ml)0.03m
l、トリス緩衝液(100ml中に17.3gのトリス塩基及
び29.7mlの1N HClを含有する)0.3ml及び2−
メルカプトエタノール0.01mlを添加した。
ide analysis)用のサンプルは以下の如く調製した。1
mgのt−PAを100倍容の1%NH4HCO3に対して
透析し、凍結乾燥した。乾燥サンプルに、尿素0.36
1g、EDTA溶液(Na2 EDTA50mg/ml)0.03m
l、トリス緩衝液(100ml中に17.3gのトリス塩基及
び29.7mlの1N HClを含有する)0.3ml及び2−
メルカプトエタノール0.01mlを添加した。
【0067】H2Oを添加して容積を0.75mlに調整
し、サンプルを1mlの気密性バイアルに入れた。バイア
ルを8M尿素で上端部に50μlの空間を残すように充
填し、乾燥N2で置換し、密封した。室温で4時間イン
キュベートし、50μlのヨード酢酸(1N NaOH中
540mg/ml)を添加し、暗所で15分間インキュベー
トした。次いで、1%NH4HCO3を含浸しフォイルで
包んだSephadexPD−10カラムにかけ、タンパクを含
有する画分を集めた。(ジフェニルカルバミルクロリド
(DPCC)処理した)トリプシンをt−PAに対して重量
比1:100で添加し、37℃で16時間インキュベー
トした。次いでサンプルを凍結した。SynchronRP−
4カラム逆相クロマトグラフィーを使用してSpectra
Physics SP8000HPLC系でHPLC解析し
た。0.1%トリフルオロ酢酸水溶液中アセトニトリル
密度勾配(0〜70%)を使用してペプチドを溶出した。
210nm及び280nmに於ける吸収をモニターした。
し、サンプルを1mlの気密性バイアルに入れた。バイア
ルを8M尿素で上端部に50μlの空間を残すように充
填し、乾燥N2で置換し、密封した。室温で4時間イン
キュベートし、50μlのヨード酢酸(1N NaOH中
540mg/ml)を添加し、暗所で15分間インキュベー
トした。次いで、1%NH4HCO3を含浸しフォイルで
包んだSephadexPD−10カラムにかけ、タンパクを含
有する画分を集めた。(ジフェニルカルバミルクロリド
(DPCC)処理した)トリプシンをt−PAに対して重量
比1:100で添加し、37℃で16時間インキュベー
トした。次いでサンプルを凍結した。SynchronRP−
4カラム逆相クロマトグラフィーを使用してSpectra
Physics SP8000HPLC系でHPLC解析し
た。0.1%トリフルオロ酢酸水溶液中アセトニトリル
密度勾配(0〜70%)を使用してペプチドを溶出した。
210nm及び280nmに於ける吸収をモニターした。
【0068】図11、図12、および図13は、E.co
liでの成熟ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子の直接
発現をコードするプラスミドの構築を示す。50μgの
プラスミドpPA17をSau 3AI及びHha Iで消化し、
6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた。約0.
5μgの55bp Sau3AI−HhaI断片を回収した。同様
にして、80μg のクローンpPA25E10から先ず
300bp PstI−NarI断片を単離し次にこの断片をHh
aIで消化することにより約3μgの263bp HhaI−Na
rI断片を精製した。全ての消化は37℃にて1時間を要
して行なわれ、反応産物を溶解し、6%ポリアクリルア
ミドゲルから電気溶出した、図示の2種のデオキシオリ
ゴヌクレオチド5'dAATTCATGTCTTATCA
AGT(I)と5'dGATCACTTGATAAGACA
TG(II)とを固相ホスホトリエステル法により合成した
(文献51参照)。60mMのトリス(pH8)、10mMのM
gCl2、15mMのβ−メルカプトエタノール及び50μ
Ciの〔γ32P〕ATP(Amersham,5,000Ci mmol
-1)を含む30μlの反応容量中で100pmoleのオリゴ
ヌクレオチドIIをリン酸化し、12ユニットのT4ポリ
ヌクレオチドキナーゼを添加し、37℃で15分間反応
させた。次に、1μlの10mMATP及び12ユニット
のT4キナーゼを添加し更に30分間反応させた。フェ
ノール/CHCl3抽出後、リン酸化オリゴマーII及び5'
−ヒドロキシオリゴマーIを、0.5μgの溶出55bp S
au3AI−HhaI断片及び2μgの263bp HhaI−Nar
I断片と合せてエタノール沈澱した。これらの断片を、
20mMのトリス−HCl(pH7.5)、10mMのMgC
l2、10mMのジチオスレイトール、0.5mMのATP
及び1000ユニットのT4DNAリガーゼを含む60
μlの反応液中で、室温にて4時間を要して結合した。
混合物を、48ユニットのNarI、20ユニットのEco
RI及び40ユニットのBglIIで1時間消化して(粘着性
Sau3AI末端相互の結合による重合を阻止し)、6%ゲ
ル電気泳動させた。338bpの産物(約0.1μg)を電気
溶出によって回収した。プラスミドpPA25E10を
NarI及びBglIIにより消化して、1645bp 断片とし
てt−PAコード配列の残部(アミノ酸111−528)
を単離した。プラスミドpLeIFAtrp103は、LeI
FA遺伝子に対して遠位のEcoRI部位が除去された(文
献53)プラスミドpLeIFA25の誘導体(文献52)で
ある。3μgのpLeIFAtrp103を、20ユニットの
EcoRI及び20ユニットのBglIIを用いて37℃で9
0分間消化し、6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動
し、大きい(〜4,200bp)ベクター断片を電気溶出に
よって回収した。最終的な構築のために、80ngのEco
RI−BglII pLeIFAtrp103断片を、100ngの
1645bp NarI−BglII断片及び20ngの338bp
EcoRI−NarI断片と、室温で10時間かけて結合し
た。この結合混合物を用いてE.coli K−12株29
4を形質転換した。38個の形質転換株からプラスミド
DNAを調製しEcoRIで消化した。このうち10個の
プラスミドが所望の600bp及び472bpEcoRI断片
を含有していた。DNA配列解析により確認すると、こ
れらのプラスミドの1つ(pt−PAtrp12)がtrpプロモ
ーター、合成DNA及びcDNA間の接合部に所望のヌ
クレオチド配列を有していた。
liでの成熟ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子の直接
発現をコードするプラスミドの構築を示す。50μgの
プラスミドpPA17をSau 3AI及びHha Iで消化し、
6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた。約0.
5μgの55bp Sau3AI−HhaI断片を回収した。同様
にして、80μg のクローンpPA25E10から先ず
300bp PstI−NarI断片を単離し次にこの断片をHh
aIで消化することにより約3μgの263bp HhaI−Na
rI断片を精製した。全ての消化は37℃にて1時間を要
して行なわれ、反応産物を溶解し、6%ポリアクリルア
ミドゲルから電気溶出した、図示の2種のデオキシオリ
ゴヌクレオチド5'dAATTCATGTCTTATCA
AGT(I)と5'dGATCACTTGATAAGACA
TG(II)とを固相ホスホトリエステル法により合成した
(文献51参照)。60mMのトリス(pH8)、10mMのM
gCl2、15mMのβ−メルカプトエタノール及び50μ
Ciの〔γ32P〕ATP(Amersham,5,000Ci mmol
-1)を含む30μlの反応容量中で100pmoleのオリゴ
ヌクレオチドIIをリン酸化し、12ユニットのT4ポリ
ヌクレオチドキナーゼを添加し、37℃で15分間反応
させた。次に、1μlの10mMATP及び12ユニット
のT4キナーゼを添加し更に30分間反応させた。フェ
ノール/CHCl3抽出後、リン酸化オリゴマーII及び5'
−ヒドロキシオリゴマーIを、0.5μgの溶出55bp S
au3AI−HhaI断片及び2μgの263bp HhaI−Nar
I断片と合せてエタノール沈澱した。これらの断片を、
20mMのトリス−HCl(pH7.5)、10mMのMgC
l2、10mMのジチオスレイトール、0.5mMのATP
及び1000ユニットのT4DNAリガーゼを含む60
μlの反応液中で、室温にて4時間を要して結合した。
混合物を、48ユニットのNarI、20ユニットのEco
RI及び40ユニットのBglIIで1時間消化して(粘着性
Sau3AI末端相互の結合による重合を阻止し)、6%ゲ
ル電気泳動させた。338bpの産物(約0.1μg)を電気
溶出によって回収した。プラスミドpPA25E10を
NarI及びBglIIにより消化して、1645bp 断片とし
てt−PAコード配列の残部(アミノ酸111−528)
を単離した。プラスミドpLeIFAtrp103は、LeI
FA遺伝子に対して遠位のEcoRI部位が除去された(文
献53)プラスミドpLeIFA25の誘導体(文献52)で
ある。3μgのpLeIFAtrp103を、20ユニットの
EcoRI及び20ユニットのBglIIを用いて37℃で9
0分間消化し、6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動
し、大きい(〜4,200bp)ベクター断片を電気溶出に
よって回収した。最終的な構築のために、80ngのEco
RI−BglII pLeIFAtrp103断片を、100ngの
1645bp NarI−BglII断片及び20ngの338bp
EcoRI−NarI断片と、室温で10時間かけて結合し
た。この結合混合物を用いてE.coli K−12株29
4を形質転換した。38個の形質転換株からプラスミド
DNAを調製しEcoRIで消化した。このうち10個の
プラスミドが所望の600bp及び472bpEcoRI断片
を含有していた。DNA配列解析により確認すると、こ
れらのプラスミドの1つ(pt−PAtrp12)がtrpプロモ
ーター、合成DNA及びcDNA間の接合部に所望のヌ
クレオチド配列を有していた。
【0069】図14は、本発明の組織プラスミノーゲン
活性化因子発現産物の線維素溶解能のフィブリンプレー
トアッセイの結果を示す。5μg/mlのテトラサイクリ
ンを含むルリアブロス(Luria broth)で1晩培養した
E.coli W3110/pt−PAtrp12を、0.2%の
グルコース、0.5%のカザミノ酸及び5μg/mlのテト
ラサイクリンを含むM9培地中に1:100に希釈し
た。細胞を37℃でA5500.2になるまで増殖させ、イ
ンドールアクリル酸を最終濃度が20μg/mlになるま
で添加した。A550=0.5−0.6(〜2×108細胞/m
l)で遠心してサンプルを採取し直ちに凍結した。細胞ペ
レットを6Mの塩酸グアニジンに5×108細胞/mlで
懸濁させ、10秒間超音波処理し、24℃で30分間イ
ンキュベートし、次いで25mMのトリス−HCl(pH
8.0)、250mMのNaCl、0.25mMのEDTA及
び0.01%のTween80に対して4時間透析した。透
析後、サンプルを13,000×gで2分間遠心し、10
μlの上清を分析して組織プラスミノーゲン活性化因子
の活性を定量した。Granelli−Piperno及びReichの
方法(文献87)を準用し、プレートを37℃で3.5時
間インキュベートし溶解ゾーンを測定した。精製メラノ
ーマ組織プラスミノーゲン活性化因子溶液の希釈液と比
較して定量した。
活性化因子発現産物の線維素溶解能のフィブリンプレー
トアッセイの結果を示す。5μg/mlのテトラサイクリ
ンを含むルリアブロス(Luria broth)で1晩培養した
E.coli W3110/pt−PAtrp12を、0.2%の
グルコース、0.5%のカザミノ酸及び5μg/mlのテト
ラサイクリンを含むM9培地中に1:100に希釈し
た。細胞を37℃でA5500.2になるまで増殖させ、イ
ンドールアクリル酸を最終濃度が20μg/mlになるま
で添加した。A550=0.5−0.6(〜2×108細胞/m
l)で遠心してサンプルを採取し直ちに凍結した。細胞ペ
レットを6Mの塩酸グアニジンに5×108細胞/mlで
懸濁させ、10秒間超音波処理し、24℃で30分間イ
ンキュベートし、次いで25mMのトリス−HCl(pH
8.0)、250mMのNaCl、0.25mMのEDTA及
び0.01%のTween80に対して4時間透析した。透
析後、サンプルを13,000×gで2分間遠心し、10
μlの上清を分析して組織プラスミノーゲン活性化因子
の活性を定量した。Granelli−Piperno及びReichの
方法(文献87)を準用し、プレートを37℃で3.5時
間インキュベートし溶解ゾーンを測定した。精製メラノ
ーマ組織プラスミノーゲン活性化因子溶液の希釈液と比
較して定量した。
【0070】E.1.B.組織プラスミノーゲン活性化因
子mRNAの起源 ヒトメラノーマ細胞(Bowes)を使用した(この細胞は、
例えばLeuven Research and Development vzb,Leu
ven,Belgium(Dr.D.Collen)等から制限なく自由に
入手可能である。文献88参照)。炭酸水素ナトリウム
(最終濃度0.12%)、2mMのグルタミン及び10%の
熱失活牛胎児血清を補充した100mlのEarles Minima
l Essential Media(米国バージニア州マックレーンの
Flow laboratories社製)中で、メラノーマ細胞をコン
ルエントな状態になるまで単層培養した。メラノーマ細
胞がヒト組織プラスミノーゲン活性化因子を有効に産生
したことを確認すべく、24ウェルマイクロタイター皿
でヒトメラノーマ細胞をコンルエントな状態になるまで
培養した。0.33μMのプロテアーゼインヒビター、
アプロチニンの存在下又は不在下で、細胞をリン酸緩衝
生理食塩水(PBS)で1度洗浄し、血清及びメチオニン
を含まない培地0.3mlを添加した。75μCiの
〔35S〕−メチオニンを添加し細胞を37℃で3時間か
けて標識した。3時間で標識した後、培地を細胞から除
去し、免疫沈降のために組織プラスミノーゲン活性化因
子特異的IgG又は免疫前血清で処理した(文献54)。
免疫沈降産物を10%SDSアクリルアミドゲル電気泳
動させ(文献63)、平板ゲルを固定し、乾燥し、X線蛍
光測定した(文献64,図1参照)。
子mRNAの起源 ヒトメラノーマ細胞(Bowes)を使用した(この細胞は、
例えばLeuven Research and Development vzb,Leu
ven,Belgium(Dr.D.Collen)等から制限なく自由に
入手可能である。文献88参照)。炭酸水素ナトリウム
(最終濃度0.12%)、2mMのグルタミン及び10%の
熱失活牛胎児血清を補充した100mlのEarles Minima
l Essential Media(米国バージニア州マックレーンの
Flow laboratories社製)中で、メラノーマ細胞をコン
ルエントな状態になるまで単層培養した。メラノーマ細
胞がヒト組織プラスミノーゲン活性化因子を有効に産生
したことを確認すべく、24ウェルマイクロタイター皿
でヒトメラノーマ細胞をコンルエントな状態になるまで
培養した。0.33μMのプロテアーゼインヒビター、
アプロチニンの存在下又は不在下で、細胞をリン酸緩衝
生理食塩水(PBS)で1度洗浄し、血清及びメチオニン
を含まない培地0.3mlを添加した。75μCiの
〔35S〕−メチオニンを添加し細胞を37℃で3時間か
けて標識した。3時間で標識した後、培地を細胞から除
去し、免疫沈降のために組織プラスミノーゲン活性化因
子特異的IgG又は免疫前血清で処理した(文献54)。
免疫沈降産物を10%SDSアクリルアミドゲル電気泳
動させ(文献63)、平板ゲルを固定し、乾燥し、X線蛍
光測定した(文献64,図1参照)。
【0071】E.1.C.メッセンジャーRNAの単離及
びサイズ分画 メラノーマ細胞培養物から得た全RNAを、Ward et
al.の方法(文献55)を準用して抽出した。細胞を遠心
によりペレットにし、次に10mMのNaCl、10mMト
リス−HCl(pH7.5)及び1.5mMのMgCl2に再懸濁
させた。NP−40(NONIDET P−40,米国メ
リーランド州ロックヴィルのBRL(Bethesda Resear
ch Laboratories)社製(最終濃度1%)を添加して細胞
を溶解し、遠心して核をペレット化した。全RNAを含
む上清を多数回のフェノール/クロロホルム抽出により
更に精製した。水相を0.2MNaCl溶液にし、次に2
倍容のエタノールを添加して全RNAを沈澱させた。オ
リゴーdTセルロースクロマトグラフィーを用い、全R
NA調製物からmRNAを精製した(文献54)。典型的
な収量としては、10gの培養メラノーマ細胞から5乃
至10mgの全RNA及び50乃至200μgのポリ(A)
プラスmRNAが得られた。
びサイズ分画 メラノーマ細胞培養物から得た全RNAを、Ward et
al.の方法(文献55)を準用して抽出した。細胞を遠心
によりペレットにし、次に10mMのNaCl、10mMト
リス−HCl(pH7.5)及び1.5mMのMgCl2に再懸濁
させた。NP−40(NONIDET P−40,米国メ
リーランド州ロックヴィルのBRL(Bethesda Resear
ch Laboratories)社製(最終濃度1%)を添加して細胞
を溶解し、遠心して核をペレット化した。全RNAを含
む上清を多数回のフェノール/クロロホルム抽出により
更に精製した。水相を0.2MNaCl溶液にし、次に2
倍容のエタノールを添加して全RNAを沈澱させた。オ
リゴーdTセルロースクロマトグラフィーを用い、全R
NA調製物からmRNAを精製した(文献54)。典型的
な収量としては、10gの培養メラノーマ細胞から5乃
至10mgの全RNA及び50乃至200μgのポリ(A)
プラスmRNAが得られた。
【0072】尿素−アガロースゲル電気泳動を用いてポ
リA+mRNA(200μg)(文献56)の分画を行なっ
た。1.75%のアガロース、0.025Mのクエン酸ナ
トリウム(pH3.8)及び6Mの尿素から成る平板アガロ
ースゲル(文献57及び58)を用いた。電気泳動は25
ミリアンペア、4℃で7時間実施し、次にゲルをカミソ
リの刃で分割した。各スライスを70℃で融解し、フェ
ノールで2回、クロロホルムで1回抽出した。次に画分
をエタノール沈澱し、引続いてイヌのスイ臓ミクロソー
ム(文献61)を補充したウサギ網状赤血球ライゼート系
(Bethesda Research Lab.,文献59及び60)中i
n vitroで、以下の如く翻訳してアッセイを実施した。2
5mMのHEPES(N,2−ヒドロキシエチルピペラジ
ン−N−2−エンタスルホン酸緩衝液)、48.3mMの
塩化カリウム、10mMのリン酸クレアチン、各50mM
の19種のアミノ酸、1.1mMの塩化マグネシウム、1
6.6mMのEDTA、0.16mMのジチオスレイトー
ル、8.3mMのヘミン、16.6μg.mlのクレアチンキ
ナーゼ、0.33mMの塩化カルシウム、0.66mMの
EGTA(エチレングリコール−ビス−(β−アミノエチ
ルエーテル)−N,N,N,N−テトラ酢酸緩衝液)及び2
3.3mMの塩化ナトリウムを含む最終容量30μlの溶
液中で25μCiの〔35S〕−メチオニン及び500ng
の各ゲルスライスRNAを用いて翻訳した。
リA+mRNA(200μg)(文献56)の分画を行なっ
た。1.75%のアガロース、0.025Mのクエン酸ナ
トリウム(pH3.8)及び6Mの尿素から成る平板アガロ
ースゲル(文献57及び58)を用いた。電気泳動は25
ミリアンペア、4℃で7時間実施し、次にゲルをカミソ
リの刃で分割した。各スライスを70℃で融解し、フェ
ノールで2回、クロロホルムで1回抽出した。次に画分
をエタノール沈澱し、引続いてイヌのスイ臓ミクロソー
ム(文献61)を補充したウサギ網状赤血球ライゼート系
(Bethesda Research Lab.,文献59及び60)中i
n vitroで、以下の如く翻訳してアッセイを実施した。2
5mMのHEPES(N,2−ヒドロキシエチルピペラジ
ン−N−2−エンタスルホン酸緩衝液)、48.3mMの
塩化カリウム、10mMのリン酸クレアチン、各50mM
の19種のアミノ酸、1.1mMの塩化マグネシウム、1
6.6mMのEDTA、0.16mMのジチオスレイトー
ル、8.3mMのヘミン、16.6μg.mlのクレアチンキ
ナーゼ、0.33mMの塩化カルシウム、0.66mMの
EGTA(エチレングリコール−ビス−(β−アミノエチ
ルエーテル)−N,N,N,N−テトラ酢酸緩衝液)及び2
3.3mMの塩化ナトリウムを含む最終容量30μlの溶
液中で25μCiの〔35S〕−メチオニン及び500ng
の各ゲルスライスRNAを用いて翻訳した。
【0073】30℃で90分間インキュベートした。リ
ボソーム(文献61)を除去すべくEDTAを用いて粗ミ
クロソームから調製したイヌのスイ臓ミクロソーム膜
を、文献62に記載の如くヌクレアーゼで処理し、最終
濃度7A260ユニット/mlで翻訳混合物中に存在させ
た。翻訳産物又は免疫沈降翻訳産物を、文献63に記載
の如く、ドデシル硫酸ナトリウム中に10%ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動にかけて解析した。未染色の平板
ゲルを固定し、乾燥して蛍光測定した(文献64)。
ボソーム(文献61)を除去すべくEDTAを用いて粗ミ
クロソームから調製したイヌのスイ臓ミクロソーム膜
を、文献62に記載の如くヌクレアーゼで処理し、最終
濃度7A260ユニット/mlで翻訳混合物中に存在させ
た。翻訳産物又は免疫沈降翻訳産物を、文献63に記載
の如く、ドデシル硫酸ナトリウム中に10%ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動にかけて解析した。未染色の平板
ゲルを固定し、乾燥して蛍光測定した(文献64)。
【0074】各ゲル画分から得られた翻訳産物をウサギ
の抗ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子特異的IgG
で免疫沈降させた。主な免疫沈降ポリペプチドバンド
は、分子量約63,000ダルトンのRNA画分No.7
及び8(21乃至24Sの移動度)の翻訳産物中に見られ
た。免疫沈降の際に免疫前IgGを使用すると前記のバ
ンドが見られなかった。このことは、これらのポリペプ
チドが組織プラスミノーゲン活性化因子特異的であるこ
とを意味する。
の抗ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子特異的IgG
で免疫沈降させた。主な免疫沈降ポリペプチドバンド
は、分子量約63,000ダルトンのRNA画分No.7
及び8(21乃至24Sの移動度)の翻訳産物中に見られ
た。免疫沈降の際に免疫前IgGを使用すると前記のバ
ンドが見られなかった。このことは、これらのポリペプ
チドが組織プラスミノーゲン活性化因子特異的であるこ
とを意味する。
【0075】E.1.D.組織プラスミノーゲン活性化因
子配列を含むコロニーライブラリーの調製 5μgのゲル分画mRNA(ゲルスライス7のmRNA)を
使用し、標準法(文献52,65及び66)で2重鎖、cD
NAを調製した。cDNAを6%ポリアクリルアミドゲ
ルでサイズ分画し、350bpより長いcDNA(125n
g)を電気溶出した。ターミナルデオキシヌクレオチジル
トランスフェラーゼ(文献67)を用いて30ngのcDN
Aにデオキシ(C)残基をつなぎ、同様にPstI部位にデ
オキシ(G)残基(文献67)を末端に結合したプラスミド
pBR322(文献68)300ngとアニールした。アニ
ールした混合物を次にE.coli K12株294(AT
CCNo.31446)に形質転換し、得られたテトラサ
イクリン耐性コロニーを、5μg/mlのテトラサイクリ
ン含有L−ブロス(文献93)を入れたマイクロタイター
プレートの個々のウェルに接種した。4600個の形質
転換株のcDNAライブラリーをニトロセルロースフィ
ルター上で増殖させ、各コロニーのDNAをフィルター
に固定した(文献69)。8種のデオキシオリゴヌクレオ
チド
子配列を含むコロニーライブラリーの調製 5μgのゲル分画mRNA(ゲルスライス7のmRNA)を
使用し、標準法(文献52,65及び66)で2重鎖、cD
NAを調製した。cDNAを6%ポリアクリルアミドゲ
ルでサイズ分画し、350bpより長いcDNA(125n
g)を電気溶出した。ターミナルデオキシヌクレオチジル
トランスフェラーゼ(文献67)を用いて30ngのcDN
Aにデオキシ(C)残基をつなぎ、同様にPstI部位にデ
オキシ(G)残基(文献67)を末端に結合したプラスミド
pBR322(文献68)300ngとアニールした。アニ
ールした混合物を次にE.coli K12株294(AT
CCNo.31446)に形質転換し、得られたテトラサ
イクリン耐性コロニーを、5μg/mlのテトラサイクリ
ン含有L−ブロス(文献93)を入れたマイクロタイター
プレートの個々のウェルに接種した。4600個の形質
転換株のcDNAライブラリーをニトロセルロースフィ
ルター上で増殖させ、各コロニーのDNAをフィルター
に固定した(文献69)。8種のデオキシオリゴヌクレオ
チド
【化3】 を、4種の14ヌクレオチド体の2種のプール中で固相
ホスホトリエステル法(文献51)によって化学的に合成
した。32P−標識プローブを前記8種の14ヌクレオチ
ド体(文献52)のプールから調製した。4600個の形
質転換株を含有するフィルターのセットを、リン酸ナト
リウム(pH6.8)50mM、5×SSC、超音波処理サ
ケ精子DNA150μg/ml、5×デンハルト溶液及び
10%ホルムアミド中で、前記標識プローブ5×10
7c.p.m.とハイブリダイズした。室温に16時間放置し
た後、フィルターを室温で6×SSC及び0.1%SD
S中で良く洗浄し、次いでX−線フィルムに露光した。
ホスホトリエステル法(文献51)によって化学的に合成
した。32P−標識プローブを前記8種の14ヌクレオチ
ド体(文献52)のプールから調製した。4600個の形
質転換株を含有するフィルターのセットを、リン酸ナト
リウム(pH6.8)50mM、5×SSC、超音波処理サ
ケ精子DNA150μg/ml、5×デンハルト溶液及び
10%ホルムアミド中で、前記標識プローブ5×10
7c.p.m.とハイブリダイズした。室温に16時間放置し
た後、フィルターを室温で6×SSC及び0.1%SD
S中で良く洗浄し、次いでX−線フィルムに露光した。
【0076】E.1.E.DNAプローブの調製 文献19及び20に記載の方法で精製ヒト組織プラスミ
ノーゲン活性化因子を得た。合成プローブの作製の最適
領域を見い出すべく分子を以下の如く検査した。
ノーゲン活性化因子を得た。合成プローブの作製の最適
領域を見い出すべく分子を以下の如く検査した。
【0077】タンパクをトリプシン消化し易くするため
に還元及びカルボキシメチル化した。組織プラスミノー
ゲン活性化因子2mgのサンプルを先ず0.01%Tween
80に対して室温で1晩透析した。凍結乾燥したタンパ
クを次に0.56Mのトリス−HCl緩衝液(pH8.6)、
8Mの尿素及び5mMのEDTAを含む液12mlに溶解
した。0.1mlのβ−メルカプトエタノールを添加して
ジスルフィド結合を還元した。反応は窒素下45℃で2
時間行なった。1.4Mのヨード酢酸の1NNaOH溶液
1.0mlを添加して還元ジスルフィドをアルキル化しカ
ルボキシメチル化誘導体を得た。室温に20分間放置
後、0.01%Tween80に対して室温で18時間透析
して反応を停止し、凍結乾燥した。
に還元及びカルボキシメチル化した。組織プラスミノー
ゲン活性化因子2mgのサンプルを先ず0.01%Tween
80に対して室温で1晩透析した。凍結乾燥したタンパ
クを次に0.56Mのトリス−HCl緩衝液(pH8.6)、
8Mの尿素及び5mMのEDTAを含む液12mlに溶解
した。0.1mlのβ−メルカプトエタノールを添加して
ジスルフィド結合を還元した。反応は窒素下45℃で2
時間行なった。1.4Mのヨード酢酸の1NNaOH溶液
1.0mlを添加して還元ジスルフィドをアルキル化しカ
ルボキシメチル化誘導体を得た。室温に20分間放置
後、0.01%Tween80に対して室温で18時間透析
して反応を停止し、凍結乾燥した。
【0078】得られた凍結乾燥カルボキシメチル化タン
パクを3mlの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.
5)に再度溶解した。トリプシン(TPCK,L−1−ト
シルアミド−2−フェニルエチルクロロメチルケトンで
処理したトリプシン)を(1:50の割合で)添加し、37
℃で消化した。3時間,6時間及び12時間後にサンプ
ル(0.1ml)を取出した。12時間後にトリプシンを再
度添加した。24時間後にサンプルを凍結して反応を停
止し、HPLCに注入できるまで保存した。SDSゲル
によりサンプルの消化の程度を測定した。3時間後のサ
ンプルでかすかなバンドが見られる以外、全てのゲルに
変化はなかった。このことは、24時間で完全な消化が
行なわれ、大きいペプチドが残存しないことを示す。
パクを3mlの0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.
5)に再度溶解した。トリプシン(TPCK,L−1−ト
シルアミド−2−フェニルエチルクロロメチルケトンで
処理したトリプシン)を(1:50の割合で)添加し、37
℃で消化した。3時間,6時間及び12時間後にサンプ
ル(0.1ml)を取出した。12時間後にトリプシンを再
度添加した。24時間後にサンプルを凍結して反応を停
止し、HPLCに注入できるまで保存した。SDSゲル
によりサンプルの消化の程度を測定した。3時間後のサ
ンプルでかすかなバンドが見られる以外、全てのゲルに
変化はなかった。このことは、24時間で完全な消化が
行なわれ、大きいペプチドが残存しないことを示す。
【0079】約0.5mlのサンプルを2系列操作型の高
分解能Altex C−8ウルトラスフェア(ultrasphere)
5μカラムに注入した。アセトニトリルの勾配を徐々に
与えた(5分で1乃至5%,100分で5乃至35%, 3
0分で35乃至50%)。2系列操作のうちの1系列の
操作で溶出液を2つの波長(210nm及び280nm)でモ
ニターした。2つの波長での吸収比を用いてトリプトフ
ァンを含むペプチドを検出した。
分解能Altex C−8ウルトラスフェア(ultrasphere)
5μカラムに注入した。アセトニトリルの勾配を徐々に
与えた(5分で1乃至5%,100分で5乃至35%, 3
0分で35乃至50%)。2系列操作のうちの1系列の
操作で溶出液を2つの波長(210nm及び280nm)でモ
ニターした。2つの波長での吸収比を用いてトリプトフ
ァンを含むペプチドを検出した。
【0080】多分トリプトファンを含むと思われるペプ
チドピーク、又は他の理由で有用と考えられたペプチド
ピークの配列決定を最初に行った。これにより大部分の
トリプトファンの周辺の配列を決定し得た。約25個の
最も可能性があると思われるペプチドピークの配列決定
後、一列に並べた全部の配列データをプールして組織プ
ラスミノーゲン活性化因子の一次構造の予備モデルが得
られた。このデータ及びモデルからいくつかの可能なプ
ローブの位置を決定した。
チドピーク、又は他の理由で有用と考えられたペプチド
ピークの配列決定を最初に行った。これにより大部分の
トリプトファンの周辺の配列を決定し得た。約25個の
最も可能性があると思われるペプチドピークの配列決定
後、一列に並べた全部の配列データをプールして組織プ
ラスミノーゲン活性化因子の一次構造の予備モデルが得
られた。このデータ及びモデルからいくつかの可能なプ
ローブの位置を決定した。
【0081】E.1.F.組織プラスミノーゲン活性化因
子cDNA配列を含む細菌クローンの同定 5μg/mlのテトラサイクリンを含むLB(文献93)を
入れたマイクロタイタープレートの各ウェルにコロニー
を1個ずつ接種し、7%までDMSOを添加して−20
℃に保存した。コロニーライブラリーの2個のコピーを
ニトロセルロースフィルター上で増殖させ、各コロニー
から得たDNAをGrunstein Hogness法(文献69)で
フィルターに固定した。
子cDNA配列を含む細菌クローンの同定 5μg/mlのテトラサイクリンを含むLB(文献93)を
入れたマイクロタイタープレートの各ウェルにコロニー
を1個ずつ接種し、7%までDMSOを添加して−20
℃に保存した。コロニーライブラリーの2個のコピーを
ニトロセルロースフィルター上で増殖させ、各コロニー
から得たDNAをGrunstein Hogness法(文献69)で
フィルターに固定した。
【0082】
【化4】 プローブを、前記の如く合成オリゴマーから調製した
(前記(W−E−Y−C−D)14ヌクレオチド体プー
ル)。50mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)、5×SS
C(文献80)、150μg/mlの超音波処理サケ精子D
NA、5×デンハルト溶液(文献85)及び10%ホルム
アミド中、4,600個の形質転換株を含むフィルター
を、室温で2時間プレハイブリダイズし、次に同じ溶液
中で50×106カウント/分の標識プローブとハイブ
リダイスした。室温で、一晩インキュベートし、フィル
ターを6×SSC及び0.1%SDS中室温で30分間
3回洗浄し、2×SSCで1回洗浄し、次にDupont
Lightning Plus増感スクリーンでKodak XR−5
X線フィルムに16時間露光した。
(前記(W−E−Y−C−D)14ヌクレオチド体プー
ル)。50mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)、5×SS
C(文献80)、150μg/mlの超音波処理サケ精子D
NA、5×デンハルト溶液(文献85)及び10%ホルム
アミド中、4,600個の形質転換株を含むフィルター
を、室温で2時間プレハイブリダイズし、次に同じ溶液
中で50×106カウント/分の標識プローブとハイブ
リダイスした。室温で、一晩インキュベートし、フィル
ターを6×SSC及び0.1%SDS中室温で30分間
3回洗浄し、2×SSCで1回洗浄し、次にDupont
Lightning Plus増感スクリーンでKodak XR−5
X線フィルムに16時間露光した。
【0083】ボジティブなハイブリダイゼーション反応
を示した12個のコロニーからプラスミドDNAを単離
した(文献71)。次に、断片をM13ベクターmp7(文
献73)中でサブクローン化した後、クローンから得たc
DNAインサートの配列を、chain termination 法(文
献72)及びMaxam Gilbert化学法(文献74)により決
定した。図3は、ポジティブな組織プラスミノーゲン活
性化因子クローンのハイブリダイゼーションパターンを
示すフィルターNo.25の図である。コロニー25E1
0中のcDNAインサートのアミノ酸配列と、精製組織
プラスミノーゲン活性化因子から得られたペプチド配列
(前記)との比較、及びE.coli中で産生される発現産物
(詳細は後記)とから、このcDNAインサートが組織プ
ラスミノーゲン活性化因子をコードするDNAであるこ
とが判明した。クローン25E10(プラスミドpPA2
5E10)のcDNAインサートは、(図5、図6、およ
び図7に示すようにヌクレオチド243から始まる)2
304bpの長さを有しており、その最長のオープンリー
ディングフレームは508個のアミノ酸からなるタンパ
ク(MW56,756)をコードしており、745bpの3'
非翻訳領域を含む。このcDNAクローンにはN−末端
をコードする配列が欠如している。
を示した12個のコロニーからプラスミドDNAを単離
した(文献71)。次に、断片をM13ベクターmp7(文
献73)中でサブクローン化した後、クローンから得たc
DNAインサートの配列を、chain termination 法(文
献72)及びMaxam Gilbert化学法(文献74)により決
定した。図3は、ポジティブな組織プラスミノーゲン活
性化因子クローンのハイブリダイゼーションパターンを
示すフィルターNo.25の図である。コロニー25E1
0中のcDNAインサートのアミノ酸配列と、精製組織
プラスミノーゲン活性化因子から得られたペプチド配列
(前記)との比較、及びE.coli中で産生される発現産物
(詳細は後記)とから、このcDNAインサートが組織プ
ラスミノーゲン活性化因子をコードするDNAであるこ
とが判明した。クローン25E10(プラスミドpPA2
5E10)のcDNAインサートは、(図5、図6、およ
び図7に示すようにヌクレオチド243から始まる)2
304bpの長さを有しており、その最長のオープンリー
ディングフレームは508個のアミノ酸からなるタンパ
ク(MW56,756)をコードしており、745bpの3'
非翻訳領域を含む。このcDNAクローンにはN−末端
をコードする配列が欠如している。
【0084】E.1.G.E.coliでのヒト組織プラスミ
ノーゲン活性化因子クローンの直接発現 図8に示す如く、50μgのpPA25E10(前記)をP
stIで消化し、6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動で
376bpの断片を単離した。この断片約3μgを電気溶
出でゲルから単離し、30ユニットのDdeIを用いて3
7℃で1時間消化し、フェノールクロロホルムで抽出
し、エタノール沈澱させた。これによりDdeI粘着末端
が得られる。反応混合物に5ユニットのDNAポリメラ
ーゼI(Klenow断片)並びに各0.1mMのdATP,dCT
P,dGTP及びdTTPを添加し、4℃で8時間インキ
ュベートして、前記のDdeI粘着末端を伸ばして平滑末
端とした。フェノール−クロロホルム抽出後、DNAを
15ユニットのNarIで2時間消化し、反応混合物を6
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた。約0.5
μgの所望の125bp平滑末端−NarI断片を回収した。
この断片は、成熟全長組織プラスミノーゲン活性化因子
タンパクのアミノ酸のうちNo.69からNo.110までの
アミノ酸をコードしている。
ノーゲン活性化因子クローンの直接発現 図8に示す如く、50μgのpPA25E10(前記)をP
stIで消化し、6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動で
376bpの断片を単離した。この断片約3μgを電気溶
出でゲルから単離し、30ユニットのDdeIを用いて3
7℃で1時間消化し、フェノールクロロホルムで抽出
し、エタノール沈澱させた。これによりDdeI粘着末端
が得られる。反応混合物に5ユニットのDNAポリメラ
ーゼI(Klenow断片)並びに各0.1mMのdATP,dCT
P,dGTP及びdTTPを添加し、4℃で8時間インキ
ュベートして、前記のDdeI粘着末端を伸ばして平滑末
端とした。フェノール−クロロホルム抽出後、DNAを
15ユニットのNarIで2時間消化し、反応混合物を6
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけた。約0.5
μgの所望の125bp平滑末端−NarI断片を回収した。
この断片は、成熟全長組織プラスミノーゲン活性化因子
タンパクのアミノ酸のうちNo.69からNo.110までの
アミノ酸をコードしている。
【0085】1645bp NarI−BglII断片を単離する
ために、30μgのpPA25E10を30ユニットのN
arI及び35ユニットのBglIIにより37℃で2時間消
化し、反応混合物を6%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動にかけた。約6μgの所望の1645bp NarI−BglI
I断片を回収した。
ために、30μgのpPA25E10を30ユニットのN
arI及び35ユニットのBglIIにより37℃で2時間消
化し、反応混合物を6%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動にかけた。約6μgの所望の1645bp NarI−BglI
I断片を回収した。
【0086】プラスミドp△RIexsrcはプラスミドpS
RCex16(文献79)の誘導体であり、前者に於いて
は、trpプロモーターに近位でSRC遺伝子に遠位のEc
oRI部位がDNAポリメラーゼI(文献28)で修復する
ことにより除去されており、ホスホトリエステル法(文
献75)で合成された自己相補的オリゴデオキシヌクレ
オチド AATTATGAATTCATがXbaI部位の
直ぐ隣りの残存EcoRI部位に挿入されている。20μg
のp△RIexsrcをEcoRIで完全に消化し、フェノール
−クロロホルムを抽出し、エタノール沈澱した。次に、
25mMの酢酸ナトリウム(pH4.6)、1mMのZnCl2
及び0.3MのNaClの中でプラスミドを100ユニッ
トのヌクレアーゼS1で16℃、30分間消化し、配列
ATGをもつ平滑末端を形成した。フェノール−クロロ
ホルム抽出及びエタノール沈澱後、DNAをBamHIで
消化し、6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、
大きい(4,300bp)ベクター断片を電気溶出で回収し
た。
RCex16(文献79)の誘導体であり、前者に於いて
は、trpプロモーターに近位でSRC遺伝子に遠位のEc
oRI部位がDNAポリメラーゼI(文献28)で修復する
ことにより除去されており、ホスホトリエステル法(文
献75)で合成された自己相補的オリゴデオキシヌクレ
オチド AATTATGAATTCATがXbaI部位の
直ぐ隣りの残存EcoRI部位に挿入されている。20μg
のp△RIexsrcをEcoRIで完全に消化し、フェノール
−クロロホルムを抽出し、エタノール沈澱した。次に、
25mMの酢酸ナトリウム(pH4.6)、1mMのZnCl2
及び0.3MのNaClの中でプラスミドを100ユニッ
トのヌクレアーゼS1で16℃、30分間消化し、配列
ATGをもつ平滑末端を形成した。フェノール−クロロ
ホルム抽出及びエタノール沈澱後、DNAをBamHIで
消化し、6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、
大きい(4,300bp)ベクター断片を電気溶出で回収し
た。
【0087】0.2μgのベクター、0.06μgの125
bp平滑末端−NarI断片及び0.6μgの1645bpNarI
−BglII断片とを、10ユニットのT4DNAリガーゼ
で、室温で7時間を要して互いに結合して発現プラスミ
ドを構築し、E.coli294株(ATCC No.314
46)をアンピシリン耐性に形質転換すべく使用した。
プラスミドDNAを26個のコロニーから調製しXbaI
及びEcoRIで消化した。そのうち12個のプラスミド
が所望の415bpXbaI−EcoRI断片及び472bpEco
RI−断片を含んでいた。DNAの配列決定により、こ
れらのプラスミドのいくつかが、出発点であるアミノ酸
No.69(セリン)に対して正しく配置されたATG開始
コドンを有することが確認された。これらのプラスミド
の1つ、p△RIPA°を試験したところ、所望の組織
プラスミノーゲン活性化因子を産生していた(図9)。
bp平滑末端−NarI断片及び0.6μgの1645bpNarI
−BglII断片とを、10ユニットのT4DNAリガーゼ
で、室温で7時間を要して互いに結合して発現プラスミ
ドを構築し、E.coli294株(ATCC No.314
46)をアンピシリン耐性に形質転換すべく使用した。
プラスミドDNAを26個のコロニーから調製しXbaI
及びEcoRIで消化した。そのうち12個のプラスミド
が所望の415bpXbaI−EcoRI断片及び472bpEco
RI−断片を含んでいた。DNAの配列決定により、こ
れらのプラスミドのいくつかが、出発点であるアミノ酸
No.69(セリン)に対して正しく配置されたATG開始
コドンを有することが確認された。これらのプラスミド
の1つ、p△RIPA°を試験したところ、所望の組織
プラスミノーゲン活性化因子を産生していた(図9)。
【0088】E.1.H.全長組織プラスミノーゲン活性
化因子cDNA a)N−末端組織プラスミノーゲン活性化因子配列を含む
コロニーライブラリーの調製 0.4μgの合成オリゴヌクレオチド 5'TTCTGAG
CACAGGGCG3'(これはt−PAmRNAのヌクレ
オチド256−271に相補的である)を合成し(文献5
1)、これをプライマーとして使用し、標準法(文献65
及び66)により、7.5μgのゲル画分No.8のmRNA
(前記)から、二重鎖cDNAを調製した。cDNAを6%
ポリアクリルアミドゲルでサイズ分画した。300bpよ
り大きいサイズ画分(36ng)を電気溶出した。ターミナ
ルデオキシシチジルトランスフェラーゼ(文献67)を用
いて5ngのcDNAにデオキシ(C)残基をつなぎ、同様
にPstI部位(文献67)にデオキシ(G)残基をつないだ
50ngのプラスミドpBR322(文献68)とアニール
した。次にアニールした混合物をE.coliK12株29
4に形質転換した。約1,500個の形質転換株が得ら
れた。
化因子cDNA a)N−末端組織プラスミノーゲン活性化因子配列を含む
コロニーライブラリーの調製 0.4μgの合成オリゴヌクレオチド 5'TTCTGAG
CACAGGGCG3'(これはt−PAmRNAのヌクレ
オチド256−271に相補的である)を合成し(文献5
1)、これをプライマーとして使用し、標準法(文献65
及び66)により、7.5μgのゲル画分No.8のmRNA
(前記)から、二重鎖cDNAを調製した。cDNAを6%
ポリアクリルアミドゲルでサイズ分画した。300bpよ
り大きいサイズ画分(36ng)を電気溶出した。ターミナ
ルデオキシシチジルトランスフェラーゼ(文献67)を用
いて5ngのcDNAにデオキシ(C)残基をつなぎ、同様
にPstI部位(文献67)にデオキシ(G)残基をつないだ
50ngのプラスミドpBR322(文献68)とアニール
した。次にアニールした混合物をE.coliK12株29
4に形質転換した。約1,500個の形質転換株が得ら
れた。
【0089】b)ヒトゲノムDNAのサザンハイブリダイ
ゼーション cDNAのプライミング反応が、クローンpPA25E1
0のN−末端から13bpとハイブリダイズした合成断片
を用いて行なわれたので、(16ヌクレオチド体配列を
含む)この29bp領域には、cDNAクローンをスクリー
ニングするための適当な制限断片は得られなかった。従
って、N−末端組織プラスミノーゲン活性化因子をコー
ドしている配列を含みプライマーで伸延したcDNAク
ローンを同定するためには、ヒト組織プラスミノーゲン
活性化因子ゲノムのクローン(文献76)を単離すること
が必要であった。
ゼーション cDNAのプライミング反応が、クローンpPA25E1
0のN−末端から13bpとハイブリダイズした合成断片
を用いて行なわれたので、(16ヌクレオチド体配列を
含む)この29bp領域には、cDNAクローンをスクリー
ニングするための適当な制限断片は得られなかった。従
って、N−末端組織プラスミノーゲン活性化因子をコー
ドしている配列を含みプライマーで伸延したcDNAク
ローンを同定するためには、ヒト組織プラスミノーゲン
活性化因子ゲノムのクローン(文献76)を単離すること
が必要であった。
【0090】このプロセスの第1段階では、唯一の相同
組織プラスミノーゲン活性化因子の遺伝子がヒトゲノム
DNA中に存在することを確認した。このためにサザン
ハイブリダイゼーションを実施した。この方法に於いて
は、5μgの高分子量ヒトリンパ球DNA(文献80の如
く調製)を種々の制限エンドヌクレアーゼで完全に消化
し、1.0%アガロースゲル電気泳動(文献81)にか
け、ニトロセルロースフィルターにブロットした(文献
77)。
組織プラスミノーゲン活性化因子の遺伝子がヒトゲノム
DNA中に存在することを確認した。このためにサザン
ハイブリダイゼーションを実施した。この方法に於いて
は、5μgの高分子量ヒトリンパ球DNA(文献80の如
く調製)を種々の制限エンドヌクレアーゼで完全に消化
し、1.0%アガロースゲル電気泳動(文献81)にか
け、ニトロセルロースフィルターにブロットした(文献
77)。
【0091】pPA25E10のcDNAインサート(2
32bpRsaI−PstI断片)の5'末端から32P−標識DN
Aプローブを調製し(文献76)、前記ニトロセルロース
フィルターとハイブリダイズした(文献82)。35×1
06カウント/分のプローブを40時間ハイブリダイズ
し、次に洗浄した(文献82参照)。2種のエンドヌクレ
アーゼ消化パターンから唯一のハイブリダイズDNA断
片:BglII(5.7Kbp)及びPvuII(4.2Kbp)が得られ
た。2種のハイブリダイズDNA断片がHincII(5.1
Kbp及び4.3Kbp)で観察された。両者を総合したデー
タによれば、ヒトゲノム中に唯一の組織プラスミノーゲ
ン活性化因子が存在すること、及び該遺伝子が少なくと
も1個の介在遺伝子を有することが判明した。
32bpRsaI−PstI断片)の5'末端から32P−標識DN
Aプローブを調製し(文献76)、前記ニトロセルロース
フィルターとハイブリダイズした(文献82)。35×1
06カウント/分のプローブを40時間ハイブリダイズ
し、次に洗浄した(文献82参照)。2種のエンドヌクレ
アーゼ消化パターンから唯一のハイブリダイズDNA断
片:BglII(5.7Kbp)及びPvuII(4.2Kbp)が得られ
た。2種のハイブリダイズDNA断片がHincII(5.1
Kbp及び4.3Kbp)で観察された。両者を総合したデー
タによれば、ヒトゲノム中に唯一の組織プラスミノーゲ
ン活性化因子が存在すること、及び該遺伝子が少なくと
も1個の介在遺伝子を有することが判明した。
【0092】c)組織プラスミノーゲン活性化因子遺伝子
用ヒトλファージライブラリーのスクリーニング 組織プラスミノーゲン活性化因子遺伝子を担うλファー
ジ組換体を同定するために、組織プラスミノーゲン活性
化pPA25E10のcDNAから調製された放射性プロ
ーブとのヌクレオチド相同性を検出する方法を用いた。
10万個の組織λファージを10,000pfu/15cmプ
レートの密度でDP50Sup Fを宿主としてプレート
アウトし、Benton及びDavisの方法(文献78)によ
り、各プレート毎にニトロセルロースフィルターレプリ
カを調製した。標準法(文献83)を使用し、プラスミド
pPA25E10の232bpRsaI−PstI断片を用い
て、32P−標識DNAプローブを調製した。50mMの
リン酸ナトリウム(pH6.5)、5×SSC(文献77)、
0.05mg/mlの超音波処理サケ精子DNA、5×デン
ハルト溶液(文献84)及び50%ホルムアミド中で、各
ニトロセルロースフィルターを42℃で2時間プレハイ
ブリダイズし、次に、10%デキストラン硫酸ナトリウ
ム(文献85)を含む同じ溶液中で、50×106カウン
ト/分の標識プローブとハイブリダイズした。42℃で
1晩インキュベートし、フィルターを0.2×SSC及
び0.1%SDS中50℃、30分間で4回洗浄し、2
×SSCで室温で1回洗浄し、次にDupont Cronex増
感スクリーンでXR−5 X−線フィルムに1晩露光し
た。全部で19個のクローンがプローブとハイブリダイ
ズした。6個の組換体から文献86に記載の方法でファ
ージDNAを調製した。コロニースクリーニング用のP
vuII断片を調製するために、これらのポジティブなハイ
ブリダイゼーションを示す組換体の中からλクローンC
を選択した。30μgのDNAをPvuIIを用いて37℃
で1時間消化し、1.0%アガロースゲル電気泳動にか
けた。組織プラスミノーゲン活性化因子をコードする配
列を含有することが既に判明した、4.2Kbpの断片を
電気溶出して精製した。後述の如きコロニーハイブリダ
イゼーションを行なうために標準法(文献83)を用いて
32P−標識プローブを調製した。
用ヒトλファージライブラリーのスクリーニング 組織プラスミノーゲン活性化因子遺伝子を担うλファー
ジ組換体を同定するために、組織プラスミノーゲン活性
化pPA25E10のcDNAから調製された放射性プロ
ーブとのヌクレオチド相同性を検出する方法を用いた。
10万個の組織λファージを10,000pfu/15cmプ
レートの密度でDP50Sup Fを宿主としてプレート
アウトし、Benton及びDavisの方法(文献78)によ
り、各プレート毎にニトロセルロースフィルターレプリ
カを調製した。標準法(文献83)を使用し、プラスミド
pPA25E10の232bpRsaI−PstI断片を用い
て、32P−標識DNAプローブを調製した。50mMの
リン酸ナトリウム(pH6.5)、5×SSC(文献77)、
0.05mg/mlの超音波処理サケ精子DNA、5×デン
ハルト溶液(文献84)及び50%ホルムアミド中で、各
ニトロセルロースフィルターを42℃で2時間プレハイ
ブリダイズし、次に、10%デキストラン硫酸ナトリウ
ム(文献85)を含む同じ溶液中で、50×106カウン
ト/分の標識プローブとハイブリダイズした。42℃で
1晩インキュベートし、フィルターを0.2×SSC及
び0.1%SDS中50℃、30分間で4回洗浄し、2
×SSCで室温で1回洗浄し、次にDupont Cronex増
感スクリーンでXR−5 X−線フィルムに1晩露光し
た。全部で19個のクローンがプローブとハイブリダイ
ズした。6個の組換体から文献86に記載の方法でファ
ージDNAを調製した。コロニースクリーニング用のP
vuII断片を調製するために、これらのポジティブなハイ
ブリダイゼーションを示す組換体の中からλクローンC
を選択した。30μgのDNAをPvuIIを用いて37℃
で1時間消化し、1.0%アガロースゲル電気泳動にか
けた。組織プラスミノーゲン活性化因子をコードする配
列を含有することが既に判明した、4.2Kbpの断片を
電気溶出して精製した。後述の如きコロニーハイブリダ
イゼーションを行なうために標準法(文献83)を用いて
32P−標識プローブを調製した。
【0093】d)5'−組織プラスミノーゲン活性化因子
配列のためのコロニーライブラリーのスクリーニング コロニーをプレートからニトロセルロースフィルターに
移して増殖させ、各コロニーから得たDNAをGrunste
in−Hogness法(文献69)でフィルターに固定した。単
離した組織プラスミノーゲン活性化因子λゲノムのクロ
ーンから4.2KbpPvuII断片の仔牛胸線(文献83)プ
ライミングによって32P−標識プローブを製造した。
1,500個の形質転換株を含むフィルターを112×
106cpmの32P−ゲノムPvuII断片とハイブリダイズし
た。
配列のためのコロニーライブラリーのスクリーニング コロニーをプレートからニトロセルロースフィルターに
移して増殖させ、各コロニーから得たDNAをGrunste
in−Hogness法(文献69)でフィルターに固定した。単
離した組織プラスミノーゲン活性化因子λゲノムのクロ
ーンから4.2KbpPvuII断片の仔牛胸線(文献83)プ
ライミングによって32P−標識プローブを製造した。
1,500個の形質転換株を含むフィルターを112×
106cpmの32P−ゲノムPvuII断片とハイブリダイズし
た。
【0094】Fritsch et al.により記載された条件
(文献82)を用いてハイブリダイゼーションを16時間
継続した。フィルターをよく洗い次にDupontLightnin
g−Plus 増感スクリーンと共にKodakXR−5 X−
線フィルムに16乃至48時間露光した。18個のコロ
ニーが明らかにゲノムプローブとハイブリダイズした。
プラスミドDNAをこれらのコロニーの各々から単離
し、ニトロセルロースフィルターに固定し、最初のプラ
イミング反応に使用した32P−標識合成オリゴヌクレオ
チド(16ヌクレオチド体)とハイブリダイズした。18
個のクローンのうちの7個がキナーゼによって活性化し
た16ヌクレオチド体とハイブリダイズした。m13ベ
クターmp7(文献73)中での断片のサブクローン化後に
配列を解析すると、1種類のクローン(pPA17)が組
織プラスミノーゲン活性化因子の正しい5'末端領域、
シグナルリーダー配列及び84bp5'非翻訳領域を含む
ことが判明した。
(文献82)を用いてハイブリダイゼーションを16時間
継続した。フィルターをよく洗い次にDupontLightnin
g−Plus 増感スクリーンと共にKodakXR−5 X−
線フィルムに16乃至48時間露光した。18個のコロ
ニーが明らかにゲノムプローブとハイブリダイズした。
プラスミドDNAをこれらのコロニーの各々から単離
し、ニトロセルロースフィルターに固定し、最初のプラ
イミング反応に使用した32P−標識合成オリゴヌクレオ
チド(16ヌクレオチド体)とハイブリダイズした。18
個のクローンのうちの7個がキナーゼによって活性化し
た16ヌクレオチド体とハイブリダイズした。m13ベ
クターmp7(文献73)中での断片のサブクローン化後に
配列を解析すると、1種類のクローン(pPA17)が組
織プラスミノーゲン活性化因子の正しい5'末端領域、
シグナルリーダー配列及び84bp5'非翻訳領域を含む
ことが判明した。
【0095】pPA17のcDNAインサートの長さは2
71bpである。これはその合成にプライマーとして使用
したヘキサデカヌクレオチド配列を含んでおり、これに
よりそのDNA配列をpPA25E10の配列と合わせ
て整列することが可能になった。これら2種のcDNA
クローンpPA25E10及びpPA17から、t−PA
のヌクレオチド配列及びそれに対応するアミノ酸配列を
決定した(図5、図6、および図7)。2種のクローンp
PA25E10及びpPA17から、図5、図6、およ
び図7の完全ヌクレオチド配列及び全長組織プラスミノ
ーゲン活性化因子クローンの制限パターン(図4)を決定
した。
71bpである。これはその合成にプライマーとして使用
したヘキサデカヌクレオチド配列を含んでおり、これに
よりそのDNA配列をpPA25E10の配列と合わせ
て整列することが可能になった。これら2種のcDNA
クローンpPA25E10及びpPA17から、t−PA
のヌクレオチド配列及びそれに対応するアミノ酸配列を
決定した(図5、図6、および図7)。2種のクローンp
PA25E10及びpPA17から、図5、図6、およ
び図7の完全ヌクレオチド配列及び全長組織プラスミノ
ーゲン活性化因子クローンの制限パターン(図4)を決定
した。
【0096】完全な2530bp cDNA配列は単一のオ
ープンリーディングフレームを含んでおり、これはヌク
レオチド85〜87のATGコドンで始まっている。こ
のATGの下流に562個のコドンがあり、その後ヌク
レオチド1771〜1773にTGA停止トリプレット
がある。このATGは、最初に遭遇するものであり、か
つ、このATGの上流ヌクレオチド4〜6の位置には相
内に停止コドンがあるので、これが恐らく翻訳開始部位
として働いている。アミノ酸 No.1と印したセリンは、
精製メラノーマ細胞t−PAのNH2−末端の配列決定に
基づいている。このセリンの前に35個のアミノ酸があ
り、このうちNH2−末端の20〜23個は、t−PAの
分泌に関与する疎水性シグナルペプチドを構成している
と思われる。残りの12〜15個の親水性アミノ酸は成
熟t−PAの第一アミノ酸の直前にあり、血清アルブミ
ンに見られるものに類似する“プロ"配列を構成してい
る。3'−非翻訳領域は759個のヌクレオチドから成
り、ヘキサヌクレオチドAATAAA(位置2496〜
2501)を含んである。このヘキサヌクレオチドは、
多くの真核生物mRNAのポリアデニル化部位の上流に
ある。
ープンリーディングフレームを含んでおり、これはヌク
レオチド85〜87のATGコドンで始まっている。こ
のATGの下流に562個のコドンがあり、その後ヌク
レオチド1771〜1773にTGA停止トリプレット
がある。このATGは、最初に遭遇するものであり、か
つ、このATGの上流ヌクレオチド4〜6の位置には相
内に停止コドンがあるので、これが恐らく翻訳開始部位
として働いている。アミノ酸 No.1と印したセリンは、
精製メラノーマ細胞t−PAのNH2−末端の配列決定に
基づいている。このセリンの前に35個のアミノ酸があ
り、このうちNH2−末端の20〜23個は、t−PAの
分泌に関与する疎水性シグナルペプチドを構成している
と思われる。残りの12〜15個の親水性アミノ酸は成
熟t−PAの第一アミノ酸の直前にあり、血清アルブミ
ンに見られるものに類似する“プロ"配列を構成してい
る。3'−非翻訳領域は759個のヌクレオチドから成
り、ヘキサヌクレオチドAATAAA(位置2496〜
2501)を含んである。このヘキサヌクレオチドは、
多くの真核生物mRNAのポリアデニル化部位の上流に
ある。
【0097】天然の組織プラスミノーゲン活性化因子の
分子は、35個のシステイン残基を有しており、従って
17個のジスルフィド結合により安定化される可能性を
有する。図16に示した概略図は、他のセリンプロテア
ーゼとの相同性に基づいて構成される。4個の可能なN
−グリコシル化部位があり、このうち3個はクリングル
領域の asn117, asn184, asn218に存在しており、他の
可能な部位はL鎖領域のasn448に存在している。構造上
のオリゴ糖リガンドの違いが種々の分子形態(分子量6
5,000及び63,000の種)の原因である。
分子は、35個のシステイン残基を有しており、従って
17個のジスルフィド結合により安定化される可能性を
有する。図16に示した概略図は、他のセリンプロテア
ーゼとの相同性に基づいて構成される。4個の可能なN
−グリコシル化部位があり、このうち3個はクリングル
領域の asn117, asn184, asn218に存在しており、他の
可能な部位はL鎖領域のasn448に存在している。構造上
のオリゴ糖リガンドの違いが種々の分子形態(分子量6
5,000及び63,000の種)の原因である。
【0098】アミノ酸分析用のt−PAサンプルは、0.
1%NH4HCO3に対して充分に透析し減圧乾燥して調
製した。残基を6N HClに懸濁し、バイアルを真空
密封した。加水分解は110℃で24時間実施した。次
いで、得られた加水分解物をBeckman System 630
0アミノ酸分析器で解析した。
1%NH4HCO3に対して充分に透析し減圧乾燥して調
製した。残基を6N HClに懸濁し、バイアルを真空
密封した。加水分解は110℃で24時間実施した。次
いで、得られた加水分解物をBeckman System 630
0アミノ酸分析器で解析した。
【0099】分子量は、ゲル分析により以下の如く決定
した。Laemmliの方法(文献63)を使用してSDSポリ
アクリルアミドゲル電気泳動を行なった。ゲルは、10
%アクリルアミド及び0.27%メチレンビスアクリル
アミドから成っていた。サンプルの還元が必要なときに
は、メルカプトエタノールの代わりにジチオスレイトー
ルを用いて還元し、Bio−Rad低分子量SDS標準混合
物を標準として使用した。Morrissey,Anal.Bioche
m.117, 307(1981)の方法に従って銀染色を
行なった。
した。Laemmliの方法(文献63)を使用してSDSポリ
アクリルアミドゲル電気泳動を行なった。ゲルは、10
%アクリルアミド及び0.27%メチレンビスアクリル
アミドから成っていた。サンプルの還元が必要なときに
は、メルカプトエタノールの代わりにジチオスレイトー
ルを用いて還元し、Bio−Rad低分子量SDS標準混合
物を標準として使用した。Morrissey,Anal.Bioche
m.117, 307(1981)の方法に従って銀染色を
行なった。
【0100】種々の分子量を有するt−PAを、溶出液
としてアルギニンを用いてリジン−セファロース上で分
離した。単離したタンパクは、検出可能な量のSDSゲ
ル電気泳動による交差汚染(cross contamination)を含
まなかった。各タイプのタンパクを、先ず還元し、カル
ボキシメチル化し、前記の如くトリプシン消化した。こ
の消化生成物を、Con−A−アガロース(Sigma社製)に
かけ、0.2Mのα−メチルマンノシドで溶出した。Co
n−A樹脂に結合し、α−メチルマンノシドで溶出する
ペプチドを、前記HPLCを用いて解析した。高分子量
のt−PAは3種の主要なペプチドを含んでおり、低分
子量のt−PAは2種のCon−Aに結合するペプチドを
含んでいた。これらのペプチドをタンパク質配列分析に
より同定した。その結果、1)両者のタイプのt−PAに
おいて残基117及び448がグリコシル化されてお
り、対応するトリプチップペプチドがCon−Aと結合し
ていること、2)高分子量のタイプのt−PAでは残基1
84がグリコシル化され、Con−Aに結合しているが、
低分子量のタイプのt−PAは、グリコシル化残基18
4を含有しているCon−Aに結合するペプチドを含んで
いないこと、及び、3)残基218のアスパラギンがグ
リコシル化されていないようであることが判明した。
としてアルギニンを用いてリジン−セファロース上で分
離した。単離したタンパクは、検出可能な量のSDSゲ
ル電気泳動による交差汚染(cross contamination)を含
まなかった。各タイプのタンパクを、先ず還元し、カル
ボキシメチル化し、前記の如くトリプシン消化した。こ
の消化生成物を、Con−A−アガロース(Sigma社製)に
かけ、0.2Mのα−メチルマンノシドで溶出した。Co
n−A樹脂に結合し、α−メチルマンノシドで溶出する
ペプチドを、前記HPLCを用いて解析した。高分子量
のt−PAは3種の主要なペプチドを含んでおり、低分
子量のt−PAは2種のCon−Aに結合するペプチドを
含んでいた。これらのペプチドをタンパク質配列分析に
より同定した。その結果、1)両者のタイプのt−PAに
おいて残基117及び448がグリコシル化されてお
り、対応するトリプチップペプチドがCon−Aと結合し
ていること、2)高分子量のタイプのt−PAでは残基1
84がグリコシル化され、Con−Aに結合しているが、
低分子量のタイプのt−PAは、グリコシル化残基18
4を含有しているCon−Aに結合するペプチドを含んで
いないこと、及び、3)残基218のアスパラギンがグ
リコシル化されていないようであることが判明した。
【0101】E.1.I.E.coli中での全長組織プラス
ミノーゲン活性化因子cDNAクローンの直接発現 部分クローンpPA17とpPA25E10との双方に共
通のHhaI制限エンドヌクレアーゼ部位を用いることに
より、完全コード配列の再構築が可能であった。アミノ
酸5−23に対応する55bp Sau3AI−HhaI制限断
片をプラスミドpPA17から単離した。Sau3AI制限
部位は推定成熟コード配列のコドン4に位置しており、
シグナルペプチドをコードする領域を除去すべく使用し
た。同様に(アミノ酸24−110をコードする)263
bpHhaI−NarI断片をプラスミドpPA25E10から
単離した。アミノ酸1−4のコドンを再生しATG翻訳
開始コドンを組込んでEcoRI粘着末端を形成する2種
の合成デオキシオリゴヌクレオチドを設計した。次に、
これら3種の断片を互いに結合し、アミノ酸1−110
をコードする338 bp断片を形成した。次に該断片及
びpPA25E10から得た1645bpNarI−BglII断
片を、プラスミドpLe IFA trp103(文献53)の
EcoRI部位及びBglII部位の間に結合し、発現プラス
ミドpt−PAtrp12を調製した。trpプロモーター、オ
ペレーター及びtrpリーダーペプチドのシャイン−ダル
ガルノ配列を含むがリーダーペプチドATG開始コドン
(文献52)を含まないE.coli trpオペロンの300b
p断片の制御下でクローン化t−PA遺伝子を転写した。
ミノーゲン活性化因子cDNAクローンの直接発現 部分クローンpPA17とpPA25E10との双方に共
通のHhaI制限エンドヌクレアーゼ部位を用いることに
より、完全コード配列の再構築が可能であった。アミノ
酸5−23に対応する55bp Sau3AI−HhaI制限断
片をプラスミドpPA17から単離した。Sau3AI制限
部位は推定成熟コード配列のコドン4に位置しており、
シグナルペプチドをコードする領域を除去すべく使用し
た。同様に(アミノ酸24−110をコードする)263
bpHhaI−NarI断片をプラスミドpPA25E10から
単離した。アミノ酸1−4のコドンを再生しATG翻訳
開始コドンを組込んでEcoRI粘着末端を形成する2種
の合成デオキシオリゴヌクレオチドを設計した。次に、
これら3種の断片を互いに結合し、アミノ酸1−110
をコードする338 bp断片を形成した。次に該断片及
びpPA25E10から得た1645bpNarI−BglII断
片を、プラスミドpLe IFA trp103(文献53)の
EcoRI部位及びBglII部位の間に結合し、発現プラス
ミドpt−PAtrp12を調製した。trpプロモーター、オ
ペレーター及びtrpリーダーペプチドのシャイン−ダル
ガルノ配列を含むがリーダーペプチドATG開始コドン
(文献52)を含まないE.coli trpオペロンの300b
p断片の制御下でクローン化t−PA遺伝子を転写した。
【0102】プラスミドpt−PAtrp12を含むE.col
i K12株 W3110(ATCCNo.27325)を
増殖し、線維素溶解能アッセイのための抽出物を調製し
た。組織プラスミノーゲン活性化因子の活性を測定する
1つの方法としてフィブリンプレートアッセイ(文献8
7)がある。この方法では、プラスミノーゲン及び線維
素を含むアガロースプレート中でのプラスミンによる線
維素の消化の程度を測定することによってプラスミン生
成量を測定する。プラスミンはフィブリンプラスミン中
に透明な溶解ゾーンを形成し、このゾーンの面積をサン
プル中の組織プラスミノーゲン活性化因子の量と相関さ
せ得る。フィブリンプレートアッセイを使用して、pt−
PAtrp12クローンから得た抽出物の組織プラスミノ
ーゲン活性化因子の活性を試験すると、透明溶解ゾーン
が明らかである。この線維素溶解能は抗t−PAIgGに
よって阻害されるが、免疫前IgG又は抗ウロキナーゼ
IgGによっては阻害されない。対照として白血球イン
ターフェロンプラスミドpLeIFA trp103を含む細
胞から得られた抽出物について試験したところ、活性は
全く検出されなかった。精製 t−PAについて得られた
標準曲線によれば、109個の細胞当たり約20ユニッ
トの抽出活性が得られると推定し得る(精製t−PAで
は、90,000Plough)ユニット=1mg)(図14)。
i K12株 W3110(ATCCNo.27325)を
増殖し、線維素溶解能アッセイのための抽出物を調製し
た。組織プラスミノーゲン活性化因子の活性を測定する
1つの方法としてフィブリンプレートアッセイ(文献8
7)がある。この方法では、プラスミノーゲン及び線維
素を含むアガロースプレート中でのプラスミンによる線
維素の消化の程度を測定することによってプラスミン生
成量を測定する。プラスミンはフィブリンプラスミン中
に透明な溶解ゾーンを形成し、このゾーンの面積をサン
プル中の組織プラスミノーゲン活性化因子の量と相関さ
せ得る。フィブリンプレートアッセイを使用して、pt−
PAtrp12クローンから得た抽出物の組織プラスミノ
ーゲン活性化因子の活性を試験すると、透明溶解ゾーン
が明らかである。この線維素溶解能は抗t−PAIgGに
よって阻害されるが、免疫前IgG又は抗ウロキナーゼ
IgGによっては阻害されない。対照として白血球イン
ターフェロンプラスミドpLeIFA trp103を含む細
胞から得られた抽出物について試験したところ、活性は
全く検出されなかった。精製 t−PAについて得られた
標準曲線によれば、109個の細胞当たり約20ユニッ
トの抽出活性が得られると推定し得る(精製t−PAで
は、90,000Plough)ユニット=1mg)(図14)。
【0103】E.1.J.配列解析 配列解析はEdman分解(文献83b)に基づいて行なっ
た。サンプルをBeckman890B又は890Cスピンカ
ップシーケンサー(spinning cup sequencer)のカツプ
に導入した。カツプ内の担体として、ポリブレンTM
(ポリ−N,N,N1,N1−テトラメチル−N−トリメチレ
ンヘキサメチレン ジアンモニウム ジアセテート)(文
献63c)を使用した。シーケンサーを寒冷トラップ及び
いくつかのプログラム変化によって変更し、バックグラ
ウンドピークを低減させた。試薬としては、Beckman's
シーケンスグレード0.1M Quadrol緩衝液、フェニ
ルイソチオシアネート及びヘプタフルオロ酪酸を用い
た。
た。サンプルをBeckman890B又は890Cスピンカ
ップシーケンサー(spinning cup sequencer)のカツプ
に導入した。カツプ内の担体として、ポリブレンTM
(ポリ−N,N,N1,N1−テトラメチル−N−トリメチレ
ンヘキサメチレン ジアンモニウム ジアセテート)(文
献63c)を使用した。シーケンサーを寒冷トラップ及び
いくつかのプログラム変化によって変更し、バックグラ
ウンドピークを低減させた。試薬としては、Beckman's
シーケンスグレード0.1M Quadrol緩衝液、フェニ
ルイソチオシアネート及びヘプタフルオロ酪酸を用い
た。
【0104】収集したEdmanサイクルをマニュアルに従
って2−アニリノ−5−チアゾリノン誘導体に転換し
た。1−クロロブタンを窒素下で乾燥した。次いで、
1.0NのHCl水溶液を2−アニリノ−5−チアゾリノ
ンに添加し、70℃で10分間加熱して3フェニル−2
−チオヒダントイン(PTH誘導体)に転換した。次に、
PTH−アミノ酸残基を50%アセトニトリル及び水に
溶解し、逆相高圧液体クロマトグラフに注入した。次
に、転換バイアル内に導入されシーケンサーからのサイ
クルと同様にして処理されたPTH−アミノ酸の標準混
合物の保持時間との比較によって各PTH−アミノ酸を
同定した。
って2−アニリノ−5−チアゾリノン誘導体に転換し
た。1−クロロブタンを窒素下で乾燥した。次いで、
1.0NのHCl水溶液を2−アニリノ−5−チアゾリノ
ンに添加し、70℃で10分間加熱して3フェニル−2
−チオヒダントイン(PTH誘導体)に転換した。次に、
PTH−アミノ酸残基を50%アセトニトリル及び水に
溶解し、逆相高圧液体クロマトグラフに注入した。次
に、転換バイアル内に導入されシーケンサーからのサイ
クルと同様にして処理されたPTH−アミノ酸の標準混
合物の保持時間との比較によって各PTH−アミノ酸を
同定した。
【0105】E.1.K.組織プラスミノーゲン活性化因
子の発現検出アッセイ 1.プラスミン形成の直接アッセイ a.理論 組織プラスミノーゲン活性化因子の感度のよいアッセイ
は、組織プラスミノーゲン活性化因子が触媒するプラス
ミノーゲンからプラスミンへの転換をモニターして行な
うことができる。プラスミンは色素原基質アッセイが可
能な酵素である。これらのアッセイは、発色団のトリペ
プチドのタンパク分解的開裂に基づく。開裂速度は、被
検プロテアーゼの特異性及び濃度の双方に直接関連す
る。組織プラスミノーゲン活性化因子を含む溶液をプラ
スミノーゲン溶液とインキュベートした後に形成される
プラスミンの量の測定がアッセイのベースとなる。活性
化因子の量が多い程、形成されるプラスミンの量も多
い。(Kabi Group, Inc.,Greenwich, CTから購
入した)色素原基質S2251の開裂をモニターするこ
とによりプラスミンを測定する。
子の発現検出アッセイ 1.プラスミン形成の直接アッセイ a.理論 組織プラスミノーゲン活性化因子の感度のよいアッセイ
は、組織プラスミノーゲン活性化因子が触媒するプラス
ミノーゲンからプラスミンへの転換をモニターして行な
うことができる。プラスミンは色素原基質アッセイが可
能な酵素である。これらのアッセイは、発色団のトリペ
プチドのタンパク分解的開裂に基づく。開裂速度は、被
検プロテアーゼの特異性及び濃度の双方に直接関連す
る。組織プラスミノーゲン活性化因子を含む溶液をプラ
スミノーゲン溶液とインキュベートした後に形成される
プラスミンの量の測定がアッセイのベースとなる。活性
化因子の量が多い程、形成されるプラスミンの量も多
い。(Kabi Group, Inc.,Greenwich, CTから購
入した)色素原基質S2251の開裂をモニターするこ
とによりプラスミンを測定する。
【0106】b.手順 サンプルを(0.012MのNaClを含む0.05Mのト
リス−HCl, pH7.4中の)0.7mg/mlのプラスミノ
ーゲン0.10mlと混合し容量を0.15mlに調整する。
混合物を37℃で10分間インキュベートし、0.35m
lのS2251(上記緩衝液中の1.0mM溶液)を添加
し、37℃で反応を30分間継続する。氷酢酸(25μ
l)を添加して反応を停止させる。サンプルを遠心し40
5nmでの吸収を測定する。標準ウロキナーゼ溶液との比
較により活性量が定量できる。溶液にフィブリノーゲン
(0.2mg)を添加し、これにより全長組織プラスミノー
ゲン活性化因子を検出すべくアッセイ条件を変更した。
フィブリノーゲンは検出される組織プラスミノーゲン活
性化因子の活性を刺激し、従って活性レベルをやや上昇
させる。活性をPloughユニットで記録した。90,00
0Ploughユニットは、精製組織プラスミノーゲン活性
化因子1mgが示す活性に等しい。
リス−HCl, pH7.4中の)0.7mg/mlのプラスミノ
ーゲン0.10mlと混合し容量を0.15mlに調整する。
混合物を37℃で10分間インキュベートし、0.35m
lのS2251(上記緩衝液中の1.0mM溶液)を添加
し、37℃で反応を30分間継続する。氷酢酸(25μ
l)を添加して反応を停止させる。サンプルを遠心し40
5nmでの吸収を測定する。標準ウロキナーゼ溶液との比
較により活性量が定量できる。溶液にフィブリノーゲン
(0.2mg)を添加し、これにより全長組織プラスミノー
ゲン活性化因子を検出すべくアッセイ条件を変更した。
フィブリノーゲンは検出される組織プラスミノーゲン活
性化因子の活性を刺激し、従って活性レベルをやや上昇
させる。活性をPloughユニットで記録した。90,00
0Ploughユニットは、精製組織プラスミノーゲン活性
化因子1mgが示す活性に等しい。
【0107】2.プラスミン形成の間接アッセイ a.理論 組織プラスミノーゲン活性化因子の活性の感度の良いア
ッセイが開発された(文献87)。このアッセイは、線維
素及びプラスミノーゲンを含む寒天プレート中でのプラ
スミンによる線維素消化の程度を測定することによって
プラスミン形成を決定することに基づく。プラスミンは
フィブリンプレート中に透明な溶解ゾーンを形成する。
この溶解ゾーンの面積をサンプル中の組織プラスミノー
ゲン活性化因子の量と相関させ得る。 b.手順 Granelli−Piperno及びReichの方法(文献87)に準
じて、プレートを37℃で3.5時間インキュベートし
て溶解ゾーンを測定した。標準ウロキナーゼ溶液との比
較によって定量をおこなった。
ッセイが開発された(文献87)。このアッセイは、線維
素及びプラスミノーゲンを含む寒天プレート中でのプラ
スミンによる線維素消化の程度を測定することによって
プラスミン形成を決定することに基づく。プラスミンは
フィブリンプレート中に透明な溶解ゾーンを形成する。
この溶解ゾーンの面積をサンプル中の組織プラスミノー
ゲン活性化因子の量と相関させ得る。 b.手順 Granelli−Piperno及びReichの方法(文献87)に準
じて、プレートを37℃で3.5時間インキュベートし
て溶解ゾーンを測定した。標準ウロキナーゼ溶液との比
較によって定量をおこなった。
【0108】E.1.L.組織プラスミノーゲン活性化因
子の活性の検出 1.細菌増殖及びサンプル調製 20μg/mlのアンピシリンを含む5mlのLB増殖培地
を入れた試験管にプラスミド p△RIPA°を含むE.coliコロニーを接種した。細
胞を37℃で1晩増殖させた。この培養物のサンプル
を、20μg/mlのアンピシリンを含む300mlのM9
培地に1:100で希釈した。細胞を37℃の振盪フラ
スコ中で4時間増殖したところ、550nmの吸光度が
0.419になった。トリプトファンに類似のインドー
ルアクリル酸を濃度30μg/mlまで添加した。細胞を
90分間インキュベートしたところ、550nmの吸光度
が0.628になった。遠心により細胞を回収し、0.0
1MのEDTAを含む0.8mlの0.01Mトリス(pH
8.0)に再懸濁させた。得られた懸濁液を室温で18時
間急激に撹拌した。サンプルを遠心し、上清を用いて組
織プラスミノーゲン活性化因子の活性をアッセイした。
pt−PAtrp12の発現に関しては、E.1.A.図14
の説明に於ける詳細な記載を参照されたい。
子の活性の検出 1.細菌増殖及びサンプル調製 20μg/mlのアンピシリンを含む5mlのLB増殖培地
を入れた試験管にプラスミド p△RIPA°を含むE.coliコロニーを接種した。細
胞を37℃で1晩増殖させた。この培養物のサンプル
を、20μg/mlのアンピシリンを含む300mlのM9
培地に1:100で希釈した。細胞を37℃の振盪フラ
スコ中で4時間増殖したところ、550nmの吸光度が
0.419になった。トリプトファンに類似のインドー
ルアクリル酸を濃度30μg/mlまで添加した。細胞を
90分間インキュベートしたところ、550nmの吸光度
が0.628になった。遠心により細胞を回収し、0.0
1MのEDTAを含む0.8mlの0.01Mトリス(pH
8.0)に再懸濁させた。得られた懸濁液を室温で18時
間急激に撹拌した。サンプルを遠心し、上清を用いて組
織プラスミノーゲン活性化因子の活性をアッセイした。
pt−PAtrp12の発現に関しては、E.1.A.図14
の説明に於ける詳細な記載を参照されたい。
【0109】2.活性検出 表1および表2は、アッセイに用いたE.coli抽出物の
各々が示したプラスミノーゲンの活性化の結果を示す。
活性はプラスミノーゲンの存在に依存して発生する(表
1参照)。この活性は、ウサギの免疫前血清の影響を受
けないが、精製メラノーマ細胞から誘導された組織プラ
スミノーゲン活性化因子(文献88)に対する抗血清によ
り顕著に阻害される(表1及び表2参照)。これは、E.
coli抽出物がプラスミノーゲンを活性化する活性を生成
し、この活性が組織プラスミノーゲン活性化因子に対す
る抗体によって阻害されることを示す。
各々が示したプラスミノーゲンの活性化の結果を示す。
活性はプラスミノーゲンの存在に依存して発生する(表
1参照)。この活性は、ウサギの免疫前血清の影響を受
けないが、精製メラノーマ細胞から誘導された組織プラ
スミノーゲン活性化因子(文献88)に対する抗血清によ
り顕著に阻害される(表1及び表2参照)。これは、E.
coli抽出物がプラスミノーゲンを活性化する活性を生成
し、この活性が組織プラスミノーゲン活性化因子に対す
る抗体によって阻害されることを示す。
【0110】図9は線維素溶解能に関するフィブリンプ
レートアッセイの結果を示す。中央の縦列の下から上に
向かって濃度0.24、0.14、0.10、0.05及び
0.02Ploughユニットで標準量のウロキナーゼを添加
した。右側の縦列は、各ウェルに同量の酵素を添加した
天然組織プラスミノーゲン活性化因子のサンプルであ
り、同縦列の下から上に向かって組織プラスミノーゲン
活性化因子、組織プラスミノーゲン活性化因子+免疫前
血清、組織プラスミノーゲン活性化因子+組織プラスミ
ノーゲン活性化因子抗体が各ウェルに収容されている。
左側の縦列の各ウェルは8μlの組換組織プラスミノー
ゲン活性化因子E.coli抽出物を収容しており、下から
上へ向かって、第1ウェルは抽出物のみ、第2ウェルは
免疫前血清が添加された抽出物及び第3ウェルは組織プ
ラスミノーゲン活性化因子抗体が添加された抽出物をそ
れぞれ含む。免疫前血清が天然及び組換組織プラスミノ
ーゲン活性化因子に影響を与えないこと、並びに組織プ
ラスミノーゲン活性化因子抗体が天然抽出物及びE.co
li抽出物の双方の活性を阻害することが明らかである。
ウロキナーゼ標準に基づいて、抽出物は2.5Ploughユ
ニット/mlよりやや少ない活性を含有している。この値
は表1の1.3Ploughユニット/mlより有利である。
レートアッセイの結果を示す。中央の縦列の下から上に
向かって濃度0.24、0.14、0.10、0.05及び
0.02Ploughユニットで標準量のウロキナーゼを添加
した。右側の縦列は、各ウェルに同量の酵素を添加した
天然組織プラスミノーゲン活性化因子のサンプルであ
り、同縦列の下から上に向かって組織プラスミノーゲン
活性化因子、組織プラスミノーゲン活性化因子+免疫前
血清、組織プラスミノーゲン活性化因子+組織プラスミ
ノーゲン活性化因子抗体が各ウェルに収容されている。
左側の縦列の各ウェルは8μlの組換組織プラスミノー
ゲン活性化因子E.coli抽出物を収容しており、下から
上へ向かって、第1ウェルは抽出物のみ、第2ウェルは
免疫前血清が添加された抽出物及び第3ウェルは組織プ
ラスミノーゲン活性化因子抗体が添加された抽出物をそ
れぞれ含む。免疫前血清が天然及び組換組織プラスミノ
ーゲン活性化因子に影響を与えないこと、並びに組織プ
ラスミノーゲン活性化因子抗体が天然抽出物及びE.co
li抽出物の双方の活性を阻害することが明らかである。
ウロキナーゼ標準に基づいて、抽出物は2.5Ploughユ
ニット/mlよりやや少ない活性を含有している。この値
は表1の1.3Ploughユニット/mlより有利である。
【0111】以下の表1及び表2は前記のE.1.K.
1.bに記載の如く実施されたアッセイの結果を示す。
1.bに記載の如く実施されたアッセイの結果を示す。
【表1】 p△RIPA°を含むE.coli培養抽出物によるプラスミノーゲン活性化 パーセント 計算値 サ ン プ ル A405 活性1 loughユニットm 抽出物(プラスミノーゲン非含有) 0.043 ( 0) 抽出物 0.451 (100) 1.3 抽出物+免疫前血清 0.477 106 1.4抽出物+抗t−PA抗体 0.079 9 注)1.得られた値からブランク(0.043)を減算し抽
出物で得られた値で除算したパーセント活性。
出物で得られた値で除算したパーセント活性。
【0112】
【表2】 pt−PAtrp12のE.coli培養抽出物によるプラスミノーゲン活性化 サ ン プ ル A405 パーセント活性 抽出物 0.657 (100) 抽出物+免疫前血清 0.665 101 抽出物+抗t−PA抗体 0.059 9
【0113】図14は、組織プラスミノーゲン活性化因
子発現プラスミドを含むE.coliの10L発酵培養物か
らの抽出物を用いて実施したフィブリンプレートアッセ
イの結果を示す。組織プラスミノーゲン活性化因子を含
む抽出物の線維素溶解能が図14のウェルaで示される
この線維素溶解能は抗t−PA IgG(ウェルc)により
阻害されるが、免疫前IgG(ウェルb)又は抗ウロキナー
ゼIgG(ウェルd)では阻害されない。また、対照として
の白血球インターフェロンプラスミドpLe IFAtrp1
03(ウェルh)を含む細胞で調製された抽出物では活性
が全く検出されない。ウェルe、ウェルf及びウェルgは
それぞれ0.2、0.1及び0.02ユニットの精製され
たメラノーマt−PAを含む。
子発現プラスミドを含むE.coliの10L発酵培養物か
らの抽出物を用いて実施したフィブリンプレートアッセ
イの結果を示す。組織プラスミノーゲン活性化因子を含
む抽出物の線維素溶解能が図14のウェルaで示される
この線維素溶解能は抗t−PA IgG(ウェルc)により
阻害されるが、免疫前IgG(ウェルb)又は抗ウロキナー
ゼIgG(ウェルd)では阻害されない。また、対照として
の白血球インターフェロンプラスミドpLe IFAtrp1
03(ウェルh)を含む細胞で調製された抽出物では活性
が全く検出されない。ウェルe、ウェルf及びウェルgは
それぞれ0.2、0.1及び0.02ユニットの精製され
たメラノーマt−PAを含む。
【0114】E.2 MTXに対する結合親和力の低い
DHFRタンパクを使用するt−PAの産生 E.2.A.ベクターの構築 ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子(t−PA)をコー
ドする配列をMTXに対する結合親和力の低い突然変異
DHFRを含む発現プラスミドに以下の手順で挿入する
(図15)(ヨーロッパ特許出願公開第117,060号お
よび対応する特開昭59−192089号公報参照)。
DHFRタンパクを使用するt−PAの産生 E.2.A.ベクターの構築 ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子(t−PA)をコー
ドする配列をMTXに対する結合親和力の低い突然変異
DHFRを含む発現プラスミドに以下の手順で挿入する
(図15)(ヨーロッパ特許出願公開第117,060号お
よび対応する特開昭59−192089号公報参照)。
【0115】オーバーラップするt−PAプラスミド、p
PA25E10、pPA17及びpt−PAtrp12(前記)
から3種の断片を以下の如く調製した。プラスミドpP
A17をDdeIで消化し、Klenow DNA ポリメラー
ゼIを用いて充填し、PstIで再度切断した。その結果生
成された5'末端t−PA配列を含む約200bpの断片を
単離した。第2のt−PA断片を得るために、pt−PAt
rp12をPstI及びNarIで消化し、約310bpの断片を
単離した。第3のt−PA断片を得るために、pPA25
E10をNarI及びBglIIで消化し、約1645bpの断
片を単離した。最後の断片はt−PAをコードする領域
の殆どを含んでおり更にいくらかの3'非翻訳配列を含
んでいる。
PA25E10、pPA17及びpt−PAtrp12(前記)
から3種の断片を以下の如く調製した。プラスミドpP
A17をDdeIで消化し、Klenow DNA ポリメラー
ゼIを用いて充填し、PstIで再度切断した。その結果生
成された5'末端t−PA配列を含む約200bpの断片を
単離した。第2のt−PA断片を得るために、pt−PAt
rp12をPstI及びNarIで消化し、約310bpの断片を
単離した。第3のt−PA断片を得るために、pPA25
E10をNarI及びBglIIで消化し、約1645bpの断
片を単離した。最後の断片はt−PAをコードする領域
の殆どを含んでおり更にいくらかの3'非翻訳配列を含
んでいる。
【0116】HBV表面抗原を発現するプラスミドpE
342(pHBs348−Eとも指称される)は、1983
年3月9日付で公開されたLevinson et al.のヨー
ロッパ特許出願公開第0073656号および対応する
特開昭58−56685号公報に記載されている。該出
願を引用して本明細書中に包含する。要約すれば、サル
ウィルスSV40のオリジンを単離するために、SV4
0 DNAをHindIIIで消化してコンバーター(AGC
TGAATTC)を添加してHindIII末端に変換した。
このDNAをPvuIIで切断しRIリンカーを添加した。
EcoRIで消化後、オリジンを含む348bp断片をポリ
アクリルアミドゲル電気泳動及び電気溶出で単離し、p
BR322中でクローン化した。HBV(Animal Vir
us Genetics, (Ch.5)Acad.Press, N.Y.(1
980))のEcoRI及びBglIIによる消化で得られた1
986bp断片(これはHBs Agをコードする遺伝子を含
んでいる)を、EcoRI部位及びSamHI部位でプラスミ
ドpML(Luskyet al., Nature, 293:79(198
1))にクローン化して発現プラスミドpHBs348−E
を構築した。(pMLは、サル細胞中でのプラスミド複製
を阻害する配列が除去された欠失を有するpBR322
の誘導体である)。得られたプラスミド(pRI−Bgl)を
次にEcoRIで直線化し、SV40のオリジン領域を示
す348bp断片をpRI−BglのEcoRI部位に導入し
た。オリジン断片はいずれの配向でも挿入され得る。こ
の断片は複製のオリジン以外に初期及び後期のSV40
のプロモーターをコードしているので、オリジンの配向
次第でどちらかのプロモーターが作用し該プロモーター
の制御下でHBV遺伝子が発現し得た。(pHBS348
−Eは初期プロモーターの制御下で発現したHBsを示
す)。pE342を修飾するために、pE342をEcoRI
で部分消化し、Klenow DNAポリメラーゼIを用いて
開裂部位を充填し、プラスミドを再結合し、これによ
り、pE342中のSV40オリジンに先行するEcoRI
部位を除去する。得られたプラスミド即ち pE342△
R1をEcoRIで消化し、Klenow DNAポリメラーゼ
Iを用いて充填し、BamHIで再度切断する。アクリルア
ミドゲル電気泳動後、約3500bp断片を電気溶出し、
フェノール/クロロホルム抽出し、エタノール沈澱させ
る。
342(pHBs348−Eとも指称される)は、1983
年3月9日付で公開されたLevinson et al.のヨー
ロッパ特許出願公開第0073656号および対応する
特開昭58−56685号公報に記載されている。該出
願を引用して本明細書中に包含する。要約すれば、サル
ウィルスSV40のオリジンを単離するために、SV4
0 DNAをHindIIIで消化してコンバーター(AGC
TGAATTC)を添加してHindIII末端に変換した。
このDNAをPvuIIで切断しRIリンカーを添加した。
EcoRIで消化後、オリジンを含む348bp断片をポリ
アクリルアミドゲル電気泳動及び電気溶出で単離し、p
BR322中でクローン化した。HBV(Animal Vir
us Genetics, (Ch.5)Acad.Press, N.Y.(1
980))のEcoRI及びBglIIによる消化で得られた1
986bp断片(これはHBs Agをコードする遺伝子を含
んでいる)を、EcoRI部位及びSamHI部位でプラスミ
ドpML(Luskyet al., Nature, 293:79(198
1))にクローン化して発現プラスミドpHBs348−E
を構築した。(pMLは、サル細胞中でのプラスミド複製
を阻害する配列が除去された欠失を有するpBR322
の誘導体である)。得られたプラスミド(pRI−Bgl)を
次にEcoRIで直線化し、SV40のオリジン領域を示
す348bp断片をpRI−BglのEcoRI部位に導入し
た。オリジン断片はいずれの配向でも挿入され得る。こ
の断片は複製のオリジン以外に初期及び後期のSV40
のプロモーターをコードしているので、オリジンの配向
次第でどちらかのプロモーターが作用し該プロモーター
の制御下でHBV遺伝子が発現し得た。(pHBS348
−Eは初期プロモーターの制御下で発現したHBsを示
す)。pE342を修飾するために、pE342をEcoRI
で部分消化し、Klenow DNAポリメラーゼIを用いて
開裂部位を充填し、プラスミドを再結合し、これによ
り、pE342中のSV40オリジンに先行するEcoRI
部位を除去する。得られたプラスミド即ち pE342△
R1をEcoRIで消化し、Klenow DNAポリメラーゼ
Iを用いて充填し、BamHIで再度切断する。アクリルア
ミドゲル電気泳動後、約3500bp断片を電気溶出し、
フェノール/クロロホルム抽出し、エタノール沈澱させ
る。
【0117】前記の如く調製されたpE342 350
0bpベクター及び約2160bpの前記t−PA断片を標
準法により互いに結合した。t−PAをコードする3種
の断片を適正方向で含むプラスミドを単離し、特性決定
し、pE342−t−PAと命名した。このプラスミドを
SacIIで消化し細菌性アルカリ性ホスファターゼ(BR
L社製)で処理した。DHFR配列を(該配列の発現用制
御配列と共に)与えるために、pEHERのSacII消化に
よって約1700bpの断片を生成した。(pHERは前記
米国特許出願第459,151号明細書および対応する
特許出願公開第117060号並びに特開昭59−19
2089号公報に記載の突然変異DHFRを発現するプ
ラスミドである)。即ち、pEHERは図17に示す如く
調製されたプラスミドであり、pE342は1983年
3月9日付で公開されたLevinson等のヨーロッパ特許
出願公開第0073656号および対応する特開昭58
−56685号公報に記載されており、pHBV−T−
1A及びpSVRはLiu等のDNA、1:213(198
2)に記載されており、pFR400は以下の如く調製さ
れる。
0bpベクター及び約2160bpの前記t−PA断片を標
準法により互いに結合した。t−PAをコードする3種
の断片を適正方向で含むプラスミドを単離し、特性決定
し、pE342−t−PAと命名した。このプラスミドを
SacIIで消化し細菌性アルカリ性ホスファターゼ(BR
L社製)で処理した。DHFR配列を(該配列の発現用制
御配列と共に)与えるために、pEHERのSacII消化に
よって約1700bpの断片を生成した。(pHERは前記
米国特許出願第459,151号明細書および対応する
特許出願公開第117060号並びに特開昭59−19
2089号公報に記載の突然変異DHFRを発現するプ
ラスミドである)。即ち、pEHERは図17に示す如く
調製されたプラスミドであり、pE342は1983年
3月9日付で公開されたLevinson等のヨーロッパ特許
出願公開第0073656号および対応する特開昭58
−56685号公報に記載されており、pHBV−T−
1A及びpSVRはLiu等のDNA、1:213(198
2)に記載されており、pFR400は以下の如く調製さ
れる。
【0118】SV40複製オリジンを含む540bpのH
indII−HindIII断片(Liu等、DNA 1: 213(19
82))をEcoRI部位とHindIII部位との間でプラスミ
ドpML(M.Lusky及びM.Botchan.,Nature,29
3:79(1981))に結合した。HindIIIで消化する
前に4dNTPの存在下でKlenow DNAポリメラーゼI
を添加して該プラスミドのEcoRI部位とSV40のHi
ndII部位とを平滑末端化した。得られたプラスミドpE
SVをHindIII及びBamHIにより消化し、2900bp
のベクター断片を単離した。該断片に対し、EcoRI部
位にポリリンカー(多数制限部位を含むDNA断片)を含
むように修飾されたHBVからの2025bpのHindIII
−BglII断片を結合した。HBV断片は表面抗原遺伝子
を含んでおり、前出のLiu等, DNA1:213, 19
82に記載の如くクローン化したHBVDNAのEcoR
I−BglII消化によって得られる。二重鎖リンカー DN
A断片(5'dAAGCTTATCGATTCTAGAA
TTC3'・・・)をHindIII及びEcoRIによって消化し、
HBV断片に付加し、EcoRI−BglII断片をHindIII
−BglII断片に転換した。リンカーとHBV断片とベク
ターとから成る三部分を同時に結合することも可能であ
るが、先ずHindIII−EcoRIリンカーをクローン化し
たHBV DNAに付加し、次に制限酵素を用いるプラ
スミドの同時消化によってHindIII−BglII断片を切除
する方法がより有利であるためこの方法を使用した。得
られたプラスミドpCVESVHBVは、pBR322由
来のpMLからの細菌性複製オリジンと同じくpMLから
のアンピシリン耐性マーカーと、消化HBV断片の転写
を初期プロモータが指示するように配向されたSV40
断片とHBVからの表面抗原遺伝子とを含む。HBV断
片はまた哺乳類細胞の細胞質に通常形成される如きポリ
アデニル化 mRNAを産生するためのポリアデニル化シ
グナルを与える。HBsAgコード領域は、EcoRIによ
る消化と前記の如きKlenow DNAポリメラーゼによ
る末端充填とBamHIによる部分消化とによって除去さ
れる。DHFRをコードするcDNAからのFnu4HI
−BglII断片が該領域に挿入される。得られたプラスミ
ドは図18に示されている。pFD11は野性型DHF
R cDNAプラスミドpDHFR−11(Nunberg等,
Cell 19:355(1980))のFnu4HI−BglII断
片を用いて構築されたものであり、pFR400はpFR
400.12からの同様の断片を用いて構築されたもの
である。
indII−HindIII断片(Liu等、DNA 1: 213(19
82))をEcoRI部位とHindIII部位との間でプラスミ
ドpML(M.Lusky及びM.Botchan.,Nature,29
3:79(1981))に結合した。HindIIIで消化する
前に4dNTPの存在下でKlenow DNAポリメラーゼI
を添加して該プラスミドのEcoRI部位とSV40のHi
ndII部位とを平滑末端化した。得られたプラスミドpE
SVをHindIII及びBamHIにより消化し、2900bp
のベクター断片を単離した。該断片に対し、EcoRI部
位にポリリンカー(多数制限部位を含むDNA断片)を含
むように修飾されたHBVからの2025bpのHindIII
−BglII断片を結合した。HBV断片は表面抗原遺伝子
を含んでおり、前出のLiu等, DNA1:213, 19
82に記載の如くクローン化したHBVDNAのEcoR
I−BglII消化によって得られる。二重鎖リンカー DN
A断片(5'dAAGCTTATCGATTCTAGAA
TTC3'・・・)をHindIII及びEcoRIによって消化し、
HBV断片に付加し、EcoRI−BglII断片をHindIII
−BglII断片に転換した。リンカーとHBV断片とベク
ターとから成る三部分を同時に結合することも可能であ
るが、先ずHindIII−EcoRIリンカーをクローン化し
たHBV DNAに付加し、次に制限酵素を用いるプラ
スミドの同時消化によってHindIII−BglII断片を切除
する方法がより有利であるためこの方法を使用した。得
られたプラスミドpCVESVHBVは、pBR322由
来のpMLからの細菌性複製オリジンと同じくpMLから
のアンピシリン耐性マーカーと、消化HBV断片の転写
を初期プロモータが指示するように配向されたSV40
断片とHBVからの表面抗原遺伝子とを含む。HBV断
片はまた哺乳類細胞の細胞質に通常形成される如きポリ
アデニル化 mRNAを産生するためのポリアデニル化シ
グナルを与える。HBsAgコード領域は、EcoRIによ
る消化と前記の如きKlenow DNAポリメラーゼによ
る末端充填とBamHIによる部分消化とによって除去さ
れる。DHFRをコードするcDNAからのFnu4HI
−BglII断片が該領域に挿入される。得られたプラスミ
ドは図18に示されている。pFD11は野性型DHF
R cDNAプラスミドpDHFR−11(Nunberg等,
Cell 19:355(1980))のFnu4HI−BglII断
片を用いて構築されたものであり、pFR400はpFR
400.12からの同様の断片を用いて構築されたもの
である。
【0119】pR400.12は、メトトレキセート耐
性DHFRをコードするDNA配列を含む組換プラスミ
ドであり、突然変異3T 6R400細胞(D.A.Ha
ber及びR.T.Schimke, Cell.26:355(198
1))から mRNAを単離し、単離 mRNAから cDNA
ライブラリーを調製し、PstI開裂 pBR322にcDN
Aを結合し、E.coli株294(ATCC 31446)
を形質転換し、ネズミのDHFR cDNA(J.H.Nun
berg等, 前出)からの cDNAインサートのPstI−Bgl
II消化物を用いて形質転換体をプローブし、適正な突然
変異DHFRコード配列を有するプラスミドを含むコロ
ニーを選択することによって調製される。この断片をp
E342−t−PAプラスミドに結合し、pETPAER
400を作製した。該プラスミドはpEHERに類似し
ているがHBsAgをコードする領域が t−PAからのc
DNA配列で置換されている。
性DHFRをコードするDNA配列を含む組換プラスミ
ドであり、突然変異3T 6R400細胞(D.A.Ha
ber及びR.T.Schimke, Cell.26:355(198
1))から mRNAを単離し、単離 mRNAから cDNA
ライブラリーを調製し、PstI開裂 pBR322にcDN
Aを結合し、E.coli株294(ATCC 31446)
を形質転換し、ネズミのDHFR cDNA(J.H.Nun
berg等, 前出)からの cDNAインサートのPstI−Bgl
II消化物を用いて形質転換体をプローブし、適正な突然
変異DHFRコード配列を有するプラスミドを含むコロ
ニーを選択することによって調製される。この断片をp
E342−t−PAプラスミドに結合し、pETPAER
400を作製した。該プラスミドはpEHERに類似し
ているがHBsAgをコードする領域が t−PAからのc
DNA配列で置換されている。
【0120】E.2.B t−PA配列の発現及び増幅 Graham及びVan der Eb の方法(前記)でpETPAE
R400(pETPER)をdhfr-CHO−DUX B11
細胞及びDHFR CHO−K1(ATCC CCL61)
細胞にトランスフェクトした。グリシン、ヒポキサンチ
ン及びチミジンを含まない培地で増殖し形質転換された
dhfr細胞を選択した。100nM以上のMTX中で増殖
して形質転換されたDHFR細胞を選択した。適当な選
択培地上に発生したコロニーを、クローン化したリング
で単離し同じ培地中で数世代まで増殖した。
R400(pETPER)をdhfr-CHO−DUX B11
細胞及びDHFR CHO−K1(ATCC CCL61)
細胞にトランスフェクトした。グリシン、ヒポキサンチ
ン及びチミジンを含まない培地で増殖し形質転換された
dhfr細胞を選択した。100nM以上のMTX中で増殖
して形質転換されたDHFR細胞を選択した。適当な選
択培地上に発生したコロニーを、クローン化したリング
で単離し同じ培地中で数世代まで増殖した。
【0121】増殖のために、コロニーから細胞を分割し
て5×104,105, 2.5×105, 5×105及び10
6nMのMTXを含む培地に入れ、この操作を数回繰返し
た。極めて低い細胞密度(102−103細胞/プレート)
で細胞を10cmの皿にプレートし、得られたコロニーを
単離した。
て5×104,105, 2.5×105, 5×105及び10
6nMのMTXを含む培地に入れ、この操作を数回繰返し
た。極めて低い細胞密度(102−103細胞/プレート)
で細胞を10cmの皿にプレートし、得られたコロニーを
単離した。
【0122】E.2.C アッセイ方法 トランスフェクトされ増幅されたコロニー中のt−PA
の発現は、E.1.K.1.bで説明した方法(前記)と同
様の方法で簡便に検定され得る。DHFR及びt−PA
配列の同時増幅は、増幅されたコロニーのコンフルエン
トな単層から下記の如くDNAを単離してアッセイす
る。150mmプレートのコンフルエントな単層を50ml
の無菌PBSで洗浄し、5mlの0.1%SDS、0.4M
CaCl2及び0.1M EDTA(pH8)を添加して溶解
する。5乃至10分後、混合物を取出し、フェノール抽
出し、クロロホルム抽出し、エタノール沈澱させる。
0.1mg/mlまでRNaseを添加した10mMトリス−H
Cl ( pH8)及び1mM EDTA(TE)からなる液1m
l (150mmプレート当たり)にDNAを再懸濁させ、溶
液を37℃で30分間インキュベートする。次にSDS
を0.1%まで添加し、プロナーゼ(シグマ社製)を0.5
mg/mlまで添加する。37℃で3乃至16時間インキュ
ベートした後、溶液を再度フェノール抽出、クロロホル
ム抽出し、エタノール沈澱させる。DNAペレットを
0.5mlの水に再懸濁させ、制限酵素で消化する。約5
乃至10μgの消化DNAをアガロースゲル [1%のア
ガロースを含むトリス−酢酸緩衝液 (40mMトリス、
1mM EDTA、酢酸でpH8.2に調整)]の電気泳動
にかける(Crouse et al., J.Biol.Chem., 25
7:7887(1982))。ブロモフェノールブルー染料
がゲルの厚み2/3まで移行した後、ゲルを取出し臭化
エチジウムで染色する。紫外線でDNAを見えるように
し、サザン法(J.Mol.Biol., 98: 503(197
5))によりDNAをゲルからニトロセルロースフィルタ
ーに移行させる。次にフィルターを、(前記の如く調製
されハイブリダイズされた)pEHERの1700bpSac
II断片から製造されたニック翻訳プローブとハイブリダ
イズさせる。
の発現は、E.1.K.1.bで説明した方法(前記)と同
様の方法で簡便に検定され得る。DHFR及びt−PA
配列の同時増幅は、増幅されたコロニーのコンフルエン
トな単層から下記の如くDNAを単離してアッセイす
る。150mmプレートのコンフルエントな単層を50ml
の無菌PBSで洗浄し、5mlの0.1%SDS、0.4M
CaCl2及び0.1M EDTA(pH8)を添加して溶解
する。5乃至10分後、混合物を取出し、フェノール抽
出し、クロロホルム抽出し、エタノール沈澱させる。
0.1mg/mlまでRNaseを添加した10mMトリス−H
Cl ( pH8)及び1mM EDTA(TE)からなる液1m
l (150mmプレート当たり)にDNAを再懸濁させ、溶
液を37℃で30分間インキュベートする。次にSDS
を0.1%まで添加し、プロナーゼ(シグマ社製)を0.5
mg/mlまで添加する。37℃で3乃至16時間インキュ
ベートした後、溶液を再度フェノール抽出、クロロホル
ム抽出し、エタノール沈澱させる。DNAペレットを
0.5mlの水に再懸濁させ、制限酵素で消化する。約5
乃至10μgの消化DNAをアガロースゲル [1%のア
ガロースを含むトリス−酢酸緩衝液 (40mMトリス、
1mM EDTA、酢酸でpH8.2に調整)]の電気泳動
にかける(Crouse et al., J.Biol.Chem., 25
7:7887(1982))。ブロモフェノールブルー染料
がゲルの厚み2/3まで移行した後、ゲルを取出し臭化
エチジウムで染色する。紫外線でDNAを見えるように
し、サザン法(J.Mol.Biol., 98: 503(197
5))によりDNAをゲルからニトロセルロースフィルタ
ーに移行させる。次にフィルターを、(前記の如く調製
されハイブリダイズされた)pEHERの1700bpSac
II断片から製造されたニック翻訳プローブとハイブリダ
イズさせる。
【0123】E.3 野性型DHFRタンパクを使用す
るt−PAの産生 E.3.A ベクターの構築 pETPERの構築に使用した方法と同様の方法で、野
性型DHFRをコードするDNA配列を含むプラスミド
pETPFRを構築した。実施例E.2.Aに記載の如く
構築するが、DHFRタンパク遺伝子配列の起源として
プラスミドpEHERの代わりに、プラスミドpE34
2.HBV.E400, D22(米国特許出願番号45
9,152号(1983年1月19日出願)および対応す
るヨーロッパ特許出願第117,058号および対応す
る特開昭59−173096号公報参照)を使用した。
野性型DHFRと突然変異株DHFRとの間の1個の塩
基対の相違以外はプラスミドpE342.HBV.E4
00.D22はpEHERと同様である。該プラスミド
はpFD11をpFR400に置きかえてpEHERと同
様にして構築される(図17及び図18参照)。又は、図
19の pE342.D22は pDHFR−11(Nunber
g,前出)から由来しており、(pE342の初期プロモー
タの上流のEcoRI部位の欠失により得られた)pE34
2△R1は図20に記載されている。従って、得られる
プラスミドpETPFRは全ての点でpETPERと類似
しているが、突然変異DHFRをコードするDNA配列
の代わりに、野性型DHFRをコードするDNA配列が
含まれている。
るt−PAの産生 E.3.A ベクターの構築 pETPERの構築に使用した方法と同様の方法で、野
性型DHFRをコードするDNA配列を含むプラスミド
pETPFRを構築した。実施例E.2.Aに記載の如く
構築するが、DHFRタンパク遺伝子配列の起源として
プラスミドpEHERの代わりに、プラスミドpE34
2.HBV.E400, D22(米国特許出願番号45
9,152号(1983年1月19日出願)および対応す
るヨーロッパ特許出願第117,058号および対応す
る特開昭59−173096号公報参照)を使用した。
野性型DHFRと突然変異株DHFRとの間の1個の塩
基対の相違以外はプラスミドpE342.HBV.E4
00.D22はpEHERと同様である。該プラスミド
はpFD11をpFR400に置きかえてpEHERと同
様にして構築される(図17及び図18参照)。又は、図
19の pE342.D22は pDHFR−11(Nunber
g,前出)から由来しており、(pE342の初期プロモー
タの上流のEcoRI部位の欠失により得られた)pE34
2△R1は図20に記載されている。従って、得られる
プラスミドpETPFRは全ての点でpETPERと類似
しているが、突然変異DHFRをコードするDNA配列
の代わりに、野性型DHFRをコードするDNA配列が
含まれている。
【0124】E.3.B t−PA配列の発現 Graham およびVan der Ebのリン酸カルシウム沈
澱法によりpETPFRを使用してDHFRが欠如した
CHO細胞(Urlaub及びChasin(前記))をトランスフェ
クトした。選択用培地(−HGT)で発生した21個のコ
ロニーをアッセイするために、Granelli−Piperno, e
t al.,J.Exp.Med., 148:223(1978)に
記載の如く、線維素及びプラスミノーゲンを含む寒天プ
レート中の線維素の消化によって測定されるプラスミン
形成を検出した。
澱法によりpETPFRを使用してDHFRが欠如した
CHO細胞(Urlaub及びChasin(前記))をトランスフェ
クトした。選択用培地(−HGT)で発生した21個のコ
ロニーをアッセイするために、Granelli−Piperno, e
t al.,J.Exp.Med., 148:223(1978)に
記載の如く、線維素及びプラスミノーゲンを含む寒天プ
レート中の線維素の消化によって測定されるプラスミン
形成を検出した。
【0125】次にE.1.K.1.b.に記載の方法によ
り、最もポジティブなクローンのうち4個の細胞当たり
のプラスミン形成を定量的に検定した。前記の如き定量
的測定により、4個の被検クローンが、ユニット/細胞
/日で示すと、等しいか又は同等の培地内 t−PA分泌
を示すことが知見された。2個のクローンからの接種物
を−HGT培地を含む別のプレートに移してサブクロー
ンを調製した。得られたサブクローンのうちの2種、1
8B及び1を使用してさらに解析を進めた。
り、最もポジティブなクローンのうち4個の細胞当たり
のプラスミン形成を定量的に検定した。前記の如き定量
的測定により、4個の被検クローンが、ユニット/細胞
/日で示すと、等しいか又は同等の培地内 t−PA分泌
を示すことが知見された。2個のクローンからの接種物
を−HGT培地を含む別のプレートに移してサブクロー
ンを調製した。得られたサブクローンのうちの2種、1
8B及び1を使用してさらに解析を進めた。
【0126】E.3.C 増幅及びt−PA産生レベル 増幅を促進すべく前記サブクローンを50nMのMTX
中で100mmプレート当たり2×105の細胞を含むよ
うにプレートした。生存した細胞を前記の如くアッセイ
すると、全ての場合に、未増幅の組織プラスミノーゲン
活性化因子の活性の約10倍の活性が検出された。これ
らのクローンの2個を選択して1−15及び18B−9
と命名し更に研究を進めた。サブクローン1−15を更
に増幅するために、500nMのMTXを含む100mm
プレートに2×105個の細胞を接種した。このように
して増幅された細胞のアッセイによれば、t−PA産生
量は更に増加していた(約3倍)。
中で100mmプレート当たり2×105の細胞を含むよ
うにプレートした。生存した細胞を前記の如くアッセイ
すると、全ての場合に、未増幅の組織プラスミノーゲン
活性化因子の活性の約10倍の活性が検出された。これ
らのクローンの2個を選択して1−15及び18B−9
と命名し更に研究を進めた。サブクローン1−15を更
に増幅するために、500nMのMTXを含む100mm
プレートに2×105個の細胞を接種した。このように
して増幅された細胞のアッセイによれば、t−PA産生
量は更に増加していた(約3倍)。
【0127】E.1.Kの方法で定量的に検定するとレ
ベルは7×10-4ユニット/細胞/日であった。次に、
これらの増幅細胞の一部分を10,000nMのMTXの
存在下に移して維持した。サブクローン1−15及び1
8B−9を表3に示した条件で約1乃至2カ月維持した
後に再度検査した。
ベルは7×10-4ユニット/細胞/日であった。次に、
これらの増幅細胞の一部分を10,000nMのMTXの
存在下に移して維持した。サブクローン1−15及び1
8B−9を表3に示した条件で約1乃至2カ月維持した
後に再度検査した。
【0128】
【表3】 セルライン 増 殖 条 件 ng t-PA/細胞/日 1-15500 500nM MTX 28.5×10-3 1-15500 500nM MTX 26.0×10-3 1-15500 (-HGT培地,MTXなし) 8.3×10-3 1-15500 (-HGT培地,MTXなし) 18.0×10-3 1-1510,000 10μM MTX 29.3×10-3 1-1510,000 10μM MTX 49.0×10-3 18B-9 50nM MTX 14.3×10-3 18B-9 50nM MTX 14.4×10-3 18B-9 (-HGT培地,MTXなし) 14.3×10-3 18B-9 (-HGT培地,MTXなし) 14.4×10-3 1 (-HGT培地,MTXなし) 1.0×10-3 1 (-HGT培地,MTXなし) 0.7×10-3 注)培地中のt−PAを以下の如くラジオイムノアッセ
イで定量的にアッセイした。精製t−PA及びメラノー
マ細胞から誘導された精製ヨード化トレーサ−t−PA
を、燐酸緩衝生理食塩水(pH7.3)、0.5%牛血清アル
ブミン、0.01%Tween80及び0.02%NaN3を含
む緩衝液中で濃度12.5乃至400ng/mlまで順次希
釈した。適当な希釈度の被検定培地サンプルを放射活性
標識トレーサータンパクに添加した。1:10,000希
釈のウサギ抗t−PA抗血清のIgG画分の存在下で抗原
を室温で1晩インキュベートした。ヤギ抗ウサギIgG
イムノビーズ(BioRad社製)に室温で2時間吸収させて
抗体−抗原コンプレックスを沈澱させた。希生理食塩水
を添加してビーズを洗浄し、次に4℃、2000× g
で10分間遠心した。上清を捨て、沈澱物中の放射活性
をモニターした。参照標準との比較によって濃度を決定
した。セルラインは以下の如くである。セルライン
“1”は、4個のオリジナルセットから選択された未増
幅クローンである。“1−15500”は最初に50nMの
MTX中で増幅されて1−15を生じ次に500nMの
MTXに移されて更に増幅されたセルライン“1”の増
幅サブクローンである。1−1510,000は10,000n
MのMTXの存在下で更に増幅された1−15500のサ
ブクローンである。セルライン18B−9は4個のオリ
ジナルクローンの1個から選択され50nMのMTXで
増幅されたサブクローンである。全ての増幅細胞は、未
増幅細胞が示したよりも増加したt−PA産生レベルを
示す。未増幅培養物でも0.5pg/細胞/日より高いt−
PA産生量を示すが、増幅の結果として50pg/細胞/
日に近いレベルが得られる。
イで定量的にアッセイした。精製t−PA及びメラノー
マ細胞から誘導された精製ヨード化トレーサ−t−PA
を、燐酸緩衝生理食塩水(pH7.3)、0.5%牛血清アル
ブミン、0.01%Tween80及び0.02%NaN3を含
む緩衝液中で濃度12.5乃至400ng/mlまで順次希
釈した。適当な希釈度の被検定培地サンプルを放射活性
標識トレーサータンパクに添加した。1:10,000希
釈のウサギ抗t−PA抗血清のIgG画分の存在下で抗原
を室温で1晩インキュベートした。ヤギ抗ウサギIgG
イムノビーズ(BioRad社製)に室温で2時間吸収させて
抗体−抗原コンプレックスを沈澱させた。希生理食塩水
を添加してビーズを洗浄し、次に4℃、2000× g
で10分間遠心した。上清を捨て、沈澱物中の放射活性
をモニターした。参照標準との比較によって濃度を決定
した。セルラインは以下の如くである。セルライン
“1”は、4個のオリジナルセットから選択された未増
幅クローンである。“1−15500”は最初に50nMの
MTX中で増幅されて1−15を生じ次に500nMの
MTXに移されて更に増幅されたセルライン“1”の増
幅サブクローンである。1−1510,000は10,000n
MのMTXの存在下で更に増幅された1−15500のサ
ブクローンである。セルライン18B−9は4個のオリ
ジナルクローンの1個から選択され50nMのMTXで
増幅されたサブクローンである。全ての増幅細胞は、未
増幅細胞が示したよりも増加したt−PA産生レベルを
示す。未増幅培養物でも0.5pg/細胞/日より高いt−
PA産生量を示すが、増幅の結果として50pg/細胞/
日に近いレベルが得られる。
【0129】F.薬剤組成物 本発明の化合物は、本発明のヒト組織プラスミノーゲン
活性化因子産物が薬剤上許容され得るキャリアビヒクル
に混合されて成る薬剤的に有用な組成物を調製すべく公
知方法で処方され得る。他のヒトタンパク例えばヒト血
清アルブミンを包含する適当なビヒクル及びその処方
は、例えばE.W.MartinによるRemington's Phar
maceutical Sciencesに記載されている。該文献を引
用して本明細書中に包含する。前記の如き組成物は、宿
主への有効投与に適した薬剤上許容され得る組成物を調
製するための適当量のビヒクルと共に有効量の本発明タ
ンパクを含有するであろう。
活性化因子産物が薬剤上許容され得るキャリアビヒクル
に混合されて成る薬剤的に有用な組成物を調製すべく公
知方法で処方され得る。他のヒトタンパク例えばヒト血
清アルブミンを包含する適当なビヒクル及びその処方
は、例えばE.W.MartinによるRemington's Phar
maceutical Sciencesに記載されている。該文献を引
用して本明細書中に包含する。前記の如き組成物は、宿
主への有効投与に適した薬剤上許容され得る組成物を調
製するための適当量のビヒクルと共に有効量の本発明タ
ンパクを含有するであろう。
【0130】例えば、本発明のヒト組織プラスミノーゲ
ン活性化因子は、心血管病又は心血管障害に苦しむ患者
に非経口的に投与され得る。用量及び投与速度は現在臨
床に用いられている他の心血管血栓溶解剤と同様でよ
い。例えば、肺塞栓症の患者には、初回に約440IU
/kgを静注し、以後約440IU/kg/時ずつ12時間
静注する。
ン活性化因子は、心血管病又は心血管障害に苦しむ患者
に非経口的に投与され得る。用量及び投与速度は現在臨
床に用いられている他の心血管血栓溶解剤と同様でよ
い。例えば、肺塞栓症の患者には、初回に約440IU
/kgを静注し、以後約440IU/kg/時ずつ12時間
静注する。
【0131】本発明の実質的に均質なヒト組織プラスミ
ノーゲン活性化因子を、非経口的に投与するための適当
な剤形の一例としては、25000IUの組織プラスミ
ノーゲン活性化因子活性、25mgのマンニトール及び4
5mgのNaClを含むバイアルを5mlの注射無菌水で復元
し、静脈内投与のために適正量の0.9%食塩注射剤又
は5%デキストロース注射剤と混合すればよい。
ノーゲン活性化因子を、非経口的に投与するための適当
な剤形の一例としては、25000IUの組織プラスミ
ノーゲン活性化因子活性、25mgのマンニトール及び4
5mgのNaClを含むバイアルを5mlの注射無菌水で復元
し、静脈内投与のために適正量の0.9%食塩注射剤又
は5%デキストロース注射剤と混合すればよい。
【0132】G.組換ヒトt−PAの詳細な説明 本明細書中では、実施例に於いて調製されたヒトt−P
Aの特定具体例の構造を遺伝子をコードする配列の解明
及びタンパク質生化学技術の双方により、ある程度詳細
に説明した。一般に理解されているタンパク構造を図1
6に示す。Collen 及び彼の共同研究者(文献88)によ
って、二本鎖ヒトt−PAは一本鎖分子がタンパク分解
的開裂により、ジスルフィド結合で接続された2個のポ
リペプチドになる結果形成されることはすでに明らかに
されていた。本発明によって、H鎖(分子量30882)
がNH2−末端部から誘導され、L鎖(分子量2812
6)がCOOH−末端領域からなるという結論が得られ
る。二本鎖分子のN−末端配列決定によれば、二本鎖形
態は1個のアルギニル−イソロイシン結合(図16の矢
印)の開裂により生成されると思われる。
Aの特定具体例の構造を遺伝子をコードする配列の解明
及びタンパク質生化学技術の双方により、ある程度詳細
に説明した。一般に理解されているタンパク構造を図1
6に示す。Collen 及び彼の共同研究者(文献88)によ
って、二本鎖ヒトt−PAは一本鎖分子がタンパク分解
的開裂により、ジスルフィド結合で接続された2個のポ
リペプチドになる結果形成されることはすでに明らかに
されていた。本発明によって、H鎖(分子量30882)
がNH2−末端部から誘導され、L鎖(分子量2812
6)がCOOH−末端領域からなるという結論が得られ
る。二本鎖分子のN−末端配列決定によれば、二本鎖形
態は1個のアルギニル−イソロイシン結合(図16の矢
印)の開裂により生成されると思われる。
【0133】ヒトt−PA(図16)のH鎖領域の1部分
の一次構造は、プラスミノーゲン(文献89)及びプロト
ロンビン(文献40及び41)のクリングル領域に対して
高度の配列相同性を示す。クリングル領域とは、プロト
ロンビンのプロ断片中で最初に発見された特徴的トリプ
ルジスルフィド構造を意味しており、これに関してはM
agnusson et al.(文献91及び92)が初めて詳細に
記載した。t−PAの一次配列から2個の所謂クリング
ル領域が明らかになる。これらの領域は、各々が82個
のアミノ酸を含んでおり、プラスミノーゲンの5個のク
リングル領域と高度の相同性を有する。残りのN−末端
の91個のアミノ酸は従来のクリングル領域との相同性
を殆ど有していない。然しながら、11個の付加的シス
ティン残基が検出されるので、この領域も多数のジスル
フィド結合を含む構造を有し得ると推測し得る。
の一次構造は、プラスミノーゲン(文献89)及びプロト
ロンビン(文献40及び41)のクリングル領域に対して
高度の配列相同性を示す。クリングル領域とは、プロト
ロンビンのプロ断片中で最初に発見された特徴的トリプ
ルジスルフィド構造を意味しており、これに関してはM
agnusson et al.(文献91及び92)が初めて詳細に
記載した。t−PAの一次配列から2個の所謂クリング
ル領域が明らかになる。これらの領域は、各々が82個
のアミノ酸を含んでおり、プラスミノーゲンの5個のク
リングル領域と高度の相同性を有する。残りのN−末端
の91個のアミノ酸は従来のクリングル領域との相同性
を殆ど有していない。然しながら、11個の付加的シス
ティン残基が検出されるので、この領域も多数のジスル
フィド結合を含む構造を有し得ると推測し得る。
【0134】ヒトt−PAのL鎖の触媒部位、所謂セリ
ンプロテアーゼ領域は、他のセリン酵素同様に、ヒスチ
ジン322, アスパラギン酸371及びセリン478残基から形
成されている可能性が大きい。更に、これらの残基を包
囲するアミノ酸配列は、トリプシン、プロトロンビン及
びプラスミノーゲンの如き他のセリンプロテアーゼの対
応する部分に極めて良く相同している。本発明を好まし
い特定具体例に関して説明してきたが、本発明は前記具
体例だけに限定されるべきでないことが理解されよう。
ンプロテアーゼ領域は、他のセリン酵素同様に、ヒスチ
ジン322, アスパラギン酸371及びセリン478残基から形
成されている可能性が大きい。更に、これらの残基を包
囲するアミノ酸配列は、トリプシン、プロトロンビン及
びプラスミノーゲンの如き他のセリンプロテアーゼの対
応する部分に極めて良く相同している。本発明を好まし
い特定具体例に関して説明してきたが、本発明は前記具
体例だけに限定されるべきでないことが理解されよう。
【0135】参考文献 1.米国特許 No.3355361. 2.米国特許 No.3926727. 3.米国特許 No.4029767. 4.米国特許 No.4258030. 5.米国特許 No.4271150. 6.欧州特許出願公開 No.0037687. 7.Rijken.D.C., “Plasminogen Activator fr
om Human Tissue”,Krips Repro Meppel, 198
0. 8.米国特許 No.3555000. 9.米国特許 No.3998947. 10.米国特許 No.4245051.
om Human Tissue”,Krips Repro Meppel, 198
0. 8.米国特許 No.3555000. 9.米国特許 No.3998947. 10.米国特許 No.4245051.
【0136】11.欧州特許出願公開 No.002386
0. 12.米国特許 No.4083961. 13.米国特許 No.4177262. 14.米国特許 No.3082612. 15.Wallen,P., Proc.Serono Symp.,9.91(1
977). 16.Thorsen,S., et al.,Thrombos.Diathes.haemo
rrh.,28, 65(1972). 17.Collen,Thrombos.Haemostas., 43,77(1
980). 18.Wiman et al.,Nature,272,549(197
8). 19.欧州特許出願公開 No.0041766. 20.Weimar,W., et al.The Lancet,Vol.II, N
o.8254, p.1018(1981).
0. 12.米国特許 No.4083961. 13.米国特許 No.4177262. 14.米国特許 No.3082612. 15.Wallen,P., Proc.Serono Symp.,9.91(1
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【0137】21.英国特許出願公開 No.2007676
A. 22.Wetzel,American Scientist,68,664(1
980). 23.Microbiology,2d Ed.,Harper and Row Pub
lications.Inc.,Hagerstown,Maryland(197
3),esp.pp.1122 et seq. 24.Scientfic American.245,106(198
1). 25.英国特許出願公開 No.2055382A. 26.西独特許出願公開 2644432. 27.Chang et al.,Nature,275,617(197
8). 28.Itakura et al.,Science,198,1056(1
977). 29.Goeddel et al.,Nucleic Acids Research,
8,4057(1980). 30.欧州特許出願公開 No.0036776.
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【0138】31.Siebenlist et al.,Cell20,2
69(1980). 32.Stinchcomb et al.,Nature,282,39(19
79). 33.Kingsman et al.,Gene.7.141(197
9). 34.Tschumper et al.,Gene,10.157(198
0). 35.Mortimer et al.,Microbiological Reviews,
44,519(1980). 36.Miozzari et al.,Journal of Bacteriology,
134,48(1978). 37.Jones.Genetics.85,23(1977). 38.Hitzeman,et al.,J.Biol.Chem.,255,1
2073(1980). 39.Hess et al.,J.Adv.Enzyme Requl.,7,1
49(1968). 40.Holland et al.,Biochemistry,17,4900
(1978).
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d.Sci.,(USA),77.4504(1980). 42.The Molecular Biology of Yeast(Aug 11−
18.1981),Cold Spring Harbor Laborator
y,Cold Spring Harbor,New York. 43.Chambon,Ann.Rev.Biochemistry.44,61
3(1975). 44.Tissue Culture,Academic Press,Kruse and
Patterson eds.,(1973). 45.Gluzman,Cell,23,175(1981). 46.Bolivar et al.,Gene,2.95(1977). 47.Lusky et al.,Nature,293,79(198
1). 48.Gluzman,et al., Cold Spring Harbor Symp.
Quant.Biol.,44,293(1980). 49.Fiers et al.,Nature,273,113(197
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46,685(1981).
【図1】 プロテアーゼインヒビターの存在下及び不在
下での、メラノーマ細胞から分泌された抗t−PA Ig
Gにより沈降し得る35S−メチオニン標識タンパクの1
0%ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル
電気泳動(SDS PAGE)の結果を示す写真の模写図
である。
下での、メラノーマ細胞から分泌された抗t−PA Ig
Gにより沈降し得る35S−メチオニン標識タンパクの1
0%ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル
電気泳動(SDS PAGE)の結果を示す写真の模写図
である。
【図2】 メラノーマ細胞から誘導されたmRNA画分
の免疫沈降した翻訳産物の電気泳動の結果を示す写真の
模写図である。
の免疫沈降した翻訳産物の電気泳動の結果を示す写真の
模写図である。
【図3】 ヒトt−PAの5個のアミノ酸配列に基づい
て調製した32P−標識14ヌクレオチド体のプールをプ
ローブとして用いたときの、cDNAで形質転換された
96個の細菌コロニーのハイブリダイゼーションパター
ンを示す写真の模写図である。
て調製した32P−標識14ヌクレオチド体のプールをプ
ローブとして用いたときの、cDNAで形質転換された
96個の細菌コロニーのハイブリダイゼーションパター
ンを示す写真の模写図である。
【図4】 全長ヒトt−PA cDNAの制限エンドヌク
レアーゼマップである。
レアーゼマップである。
【図5】 全長ヒトt−PA cDNAのヌクレオチド配
列及びそれから推定されたアミノ酸配列を示す模式図で
ある。
列及びそれから推定されたアミノ酸配列を示す模式図で
ある。
【図6】 全長ヒトt−PA cDNAのヌクレオチド配
列及びそれから推定されたアミノ酸配列を示す模式図で
ある。
列及びそれから推定されたアミノ酸配列を示す模式図で
ある。
【図7】 全長ヒトt−PA cDNAのヌクレオチド配
列及びそれから推定されたアミノ酸配列を示す模式図で
ある。
列及びそれから推定されたアミノ酸配列を示す模式図で
ある。
【図8】 発現プラスミドp△RIPA°の構築工程図
である。
である。
【図9】 p△RIPA°で形質転換された大腸菌細胞
の線維素溶解能のフィブリンプレートアッセイの結果を
示す写真の模写図である。
の線維素溶解能のフィブリンプレートアッセイの結果を
示す写真の模写図である。
【図10】 ヒトt−PAのトリプシン消化によって得
られたペプチドのHPLCの結果を示すトレース図であ
る。
られたペプチドのHPLCの結果を示すトレース図であ
る。
【図11】 E.coli中での成熟ヒトt−PAの直接発
現をコードするプラスミドの構築工程図である。
現をコードするプラスミドの構築工程図である。
【図12】 E.coli中での成熟ヒトt−PAの直接発
現をコードするプラスミドの構築工程図である。
現をコードするプラスミドの構築工程図である。
【図13】 E.coli中での成熟ヒトt−PAの直接発
現をコードするプラスミドの構築工程図である。
現をコードするプラスミドの構築工程図である。
【図14】 pt−PAtrp12で形質転換されたE.col
iにより産生されるヒトt−PAの線維素溶解能に対する
フィブリンプレートアッセイの結果を示す写真の模写図
である。
iにより産生されるヒトt−PAの線維素溶解能に対する
フィブリンプレートアッセイの結果を示す写真の模写図
である。
【図15】 DHFR(突然変異体又は野性型)/t−P
Aをコードしている哺乳類組織培養細胞を形質転換する
のに適したプラスミドの構築工程図である。
Aをコードしている哺乳類組織培養細胞を形質転換する
のに適したプラスミドの構築工程図である。
【図16】 本明細書中のE.1.に例示した方法で調
製されたヒト組織プラスミノーゲン活性化因子の概略図
である。
製されたヒト組織プラスミノーゲン活性化因子の概略図
である。
【図17】 pEHERの構築工程図である。
【図18】 pFR400及びpFD11の調製説明図で
ある。
ある。
【図19】 pE342.HBV.E400.D22の
構築工程図である。
構築工程図である。
【図20】 pE342.D22の構築工程図である。
フロントページの続き (72)発明者 ダイアン・ペニカ アメリカ合衆国、カリフォルニア・ 94404・フォスター・シティー、ジュノ ー・レイン・815・1/2 (72)発明者 ゴードン・アレン・ヴイハー アメリカ合衆国、カリフォルニア・ 94070、サン・カーロス、メイプル・ウ エイ・14 (56)参考文献 GENETIC ENGINEERI NG −PRINCIPLES AND METHODS−,VOL.3,P. 1−32(1981)PLENUM PRES S,NEW YORK MUCL.ACIDS RES.,V OL.9,P.3647−3656(1981) PROC.NATL.ACAD.SC I.USA,VOL.77,P.7024− 7028(DECEMBER 1980) SCIENCE,VOL.209,P. 1396−1400(19 SEPTEMBER 1980)
Claims (2)
- 【請求項1】 下記アミノ酸配列1〜527を有するヒ
ト組織プラスミノーゲン活性化因子、または下記アミノ
酸配列にアミノ酸残基の削除、付加、または置換を施す
ことによって得られるアミノ酸配列を有し、ヒト組織プ
ラスミノーゲン活性化因子の特性を有するヒト組織プラ
スミノーゲン活性化因子誘導体、をコードしているDN
Aを発現させ得る組換え発現ベクター: 【化5】 【化6】 【化7】 - 【請求項2】 ヒト組織プラスミノーゲン活性化因子誘
導体が下記アミノ酸配列を有するものである請求項1の
組換え発現ベクター: 【化8】 【化9】 【化10】
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US398003 | 1982-07-14 | ||
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US483052 | 1983-04-07 |
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