JP2522542B2 - 印刷インキ用樹脂の製造法 - Google Patents

印刷インキ用樹脂の製造法

Info

Publication number
JP2522542B2
JP2522542B2 JP7268389A JP7268389A JP2522542B2 JP 2522542 B2 JP2522542 B2 JP 2522542B2 JP 7268389 A JP7268389 A JP 7268389A JP 7268389 A JP7268389 A JP 7268389A JP 2522542 B2 JP2522542 B2 JP 2522542B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
anhydride
carboxylic acid
printing ink
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7268389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02251579A (ja
Inventor
孝二 佐藤
一喜 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP7268389A priority Critical patent/JP2522542B2/ja
Publication of JPH02251579A publication Critical patent/JPH02251579A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2522542B2 publication Critical patent/JP2522542B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は印刷インキ組成物に有用な樹脂組成物に関す
る。
(従来の技術) 印刷インキのバインダーとしてアルキッド樹脂はよく
知られており,例えばオフセット輪転印刷,枚葉印刷等
の紙用の印刷インキのバインダー成分として利用するこ
とにより,高光沢で短時間乾燥を可能とする印刷インキ
組成物が得られる。また金属印刷においては,インキの
乾燥皮膜が柔軟なことから、このアルキッド樹脂および
エポキシエステル樹脂がともに使用されている。しか
し,一般にアルキッド樹脂中には水酸基が存在してお
り、またエポキシエステル樹脂にも2級の水酸基が残存
している。この残存水酸基が水を用いたオフセット印刷
の適性(乳化によるインキ転移不良,浮きよごれ等)を
悪くしていた。このため紙用の印刷インキには主バイン
ダーとして使用できなかった。水を用いたオフセット印
刷適性の良好なアルキッド樹脂の開発が望まれていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,特に上記のような印刷時の汚れ,転移不良
を解決した樹脂組成物およびそれを含む印刷インキ組成
物を提供するものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、水酸基含有のアルキッド樹脂またはエポキ
シエステル樹脂に水酸基1個あたり0.1モル以上の一価
カルボン酸無水物を反応させ、副生した一価カルボン酸
および未反応の一価カルボン酸無水物を除去することを
特徴とする印刷インキ用樹脂の製造法に関するものであ
る。
本発明においてアルキッド樹脂としては,一般的に多
価アルコールに架橋剤としての多価カルボン酸と変性剤
としての一価カルボン酸をエステル化反応させたもので
あり,反応は常法による。この反応の際,酸成分が残存
すると印刷インキとした場合に地汚れなどの原因となる
ために,水酸基過剰(OH/COOH基比1.01〜1.2)で行なわ
れ,このため水酸基が残存する。
本発明においてエポキシエステル樹脂とは,エポキシ
化合物と一価カルボン酸との反応物であり,エポキシ基
またはそれが反応して生じた2級水酸基のエステル化反
応によって生じた反応生成物をいう。
また,エポキシ化合物とは1分子中に1個以上のエポ
キシ基を有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂,グ
リシジルエステル型エポキシ樹脂,グリシジルアミン型
エポキシ樹脂,線状脂肪族エポキシ樹脂,脂環族エポキ
シ樹脂等である。
一価カルボン酸はC1〜C18の脂肪族カルボン酸芳香
族,脂環族カルボン酸,ロジン等のカルボン酸でありそ
の反応法は常法による。
しかし,2級の水酸基は,立体障害等で一価カルボン酸
との反応がし難いために水酸基が残存してしまい,通常
エステル化前の水酸基にたいしエステル化後は5〜30%
の水酸基が残存する。このエポキシエステル樹脂を印刷
インキに使用した場合,インキが乳化し,インキの汚れ
の原因や接着性の劣化を来す。
本発明では,アルキッド樹脂またはエポキシエステル
樹脂に残存する水酸基をエステル化するため,一価カル
ボン酸無水物を反応させるものである。
この反応は,通常100〜200℃,好ましくは115〜150℃
で窒素を吹き込みながら1〜4時間の条件で行われる。
反応の際の比率は水酸基1個あたり一価カルボン酸無水
物0.1〜1モルであり,オフセット印刷インキとして使
用する場合には0.8モル以上,場合によっては1モル以
上の過剰の一価カルボン酸無水物を用いることも有効で
ある。この場合過剰の酸無水物の除去は加水分解後に副
生する一価カルボン酸と共に減圧蒸留もしくは水洗によ
って行われる。
一価カルボン酸無水物としては,無水酢酸,無水プロ
ピオン酸,無水酪酸,無水吉草酸,無水トリメチル酢
酸,無水カプロン酸,無水ヘプタン酸,無水カプリル
酸,無水ペラルゴン酸,無水メトキシ酢酸,無水ノニー
ル酸,無水ヤシ油脂肪酸,無水パルミチン酸,無水ステ
アリン酸,無水オレイン酸,無水エノール酸,無水リノ
レン酸,無水安息香酸,無水アルキル安息香酸,無水桂
皮酸,無水アクリル酸などがある。
これらの一価カルボン酸無水物と水酸基との反応によ
り一価カルボン酸が副生する。この一価カルボン酸が系
中に残存すると,印刷時の汚れ,印刷機,インキ充填缶
の腐食を生ずるため好ましくない。したがって残存する
一価カルボン酸は,減圧蒸留,もしくは水洗などの適宜
の方法によって除去する。
蒸留圧は20mmHg以下が効果的である。したがって,減
圧蒸留により除去する場合にはこのような条件下で除去
できるカルボン酸,例えば無水酢酸,無水プロピオン
酸,無水メタクリル酸,無水酪酸,無水イソ酪酸,無水
吉草酸,無水イソ吉草酸,無水カプロン酸がある。しか
し,この減圧蒸留をより効果的にするには,無水酢酸,
無水プロピオン酸,無水アクリル酸,無水メタクリル
酸,無水酪酸,無水イソ酪酸の中から選択するとよい。
更に他の態様としては,減圧蒸留時に水を加え,共沸蒸
留をすることも好ましい。
副生した一価カルボン酸の沸点が高くこの減圧蒸留に
よる除去が困難な場合には,水洗により除去することも
できる。水洗は必要に応じてアミン,アンモニア,アル
カリを添加することもでき,2回ないし3回以上の水洗を
行う。
本発明に係る樹脂組成物を用いて印刷インキ用組成物
とするには,本発明の樹脂組成物100部に対して溶剤お
よび/または乾性油(重合油を含む)を0〜100部に溶
解する。時には,オクチル酸アルミニウム,ステアリン
酸アルミニウム,オクチル酸ジルコニウム,アルミニウ
ムトリイソプロポキサイド,アルミニウムジプロポキサ
イドモノアセチルアセトナート等によるゲル化剤を利用
してゲルワニスとすることもある。この時は水酸基含有
のアルキッド樹脂またはエポキシエステル樹脂とゲル化
剤の反応の後,またはこれらの樹脂と乾性油およびまた
は溶剤で溶解しゲル化剤と反応後一価カルボン酸無水物
を反応させることもできる。また,本発明の変性された
アルキッド樹脂組成物が印刷インキとして使用される場
合枚葉,オフ輪その他の紙用印刷インキはロジン変性レ
ゾールフェノール樹脂が併用して使用される場合が多
い。それはロジン変性レゾールフェノール樹脂が多いと
光沢が劣化し,また,アルキッド樹脂組成物が多いとセ
ットが遅くなるからである。その比率はロジン変性レゾ
ールフェノール樹脂/アルキッド樹脂組成物(重量比)
=80/20〜20/80がよい。また,金属インキ等は本発明に
係るアルキッド樹脂組成物またはエポキシエステル樹脂
組成物が主たるバインダー成分として使用される。
本発明に係る印刷インキ組成物は,上記変性された樹
脂組成物に,黄色,紅色,藍色,または墨色などの所望
の顔料を常法によって分散し,必要に応じて耐摩擦向上
剤,インキドライヤー,乾燥抑制剤等のコンパウンドな
どの各種添加剤を添加し,適切な粘度となるよう調整す
ることで枚葉オフセットインキ,オフ輪インキ,金属イ
ンキ等のオフセットインキとなり,このオフセットイン
キは湿し水を使用する通常の印刷インキとしても,また
湿し水を使用しないドライオグラフィ用の印刷インキと
しても使用することができる。また,新聞インキあるい
は凸版インキとしても使用できる。更に本発明の樹脂を
用いてグラビアまたはフレキソインキ用ワニスとするに
は,本発明の樹脂組成物100部に対し,常圧における沸
点が140℃以下の脂肪族および脂環族炭化水素を100〜20
0部で溶解すればよい。
次に具体例により本発明を説明する。例中部とは重量
部を示す。
製造実施例−1 アラキード5001(荒川化学製アルキッド樹脂−水酸基
価60,商品名)935部,無水酪酸158部を撹拌機付4つ口
フラスコに仕込み窒素を吹き込みながら150℃で2時間
反応させる。その後200℃で減圧し,生じた酪酸を除去
した。これを樹脂a−1とする。この樹脂組成物の水酸
基価は1.1であった。
製造実施例−2 アラキード5001 935部,無水ヤシ油脂肪酸400部を撹
拌機付4つ口フラスコに仕込み窒素を吹き込みながら15
0℃2時間反応させる。その後冷却し生じたヤシ油脂肪
酸を水洗除去した。これを樹脂a−2とする。この樹脂
組成物の水酸基価は1.0であった。
製造実施例−3 アラキード5001 1000部,AlCH(川研ケミカル社製ゲ
ル化剤)15部を仕込み,常法によりゲルワニスとしたも
の(これを樹脂bとする)935部,無水酢酸102部を製造
実施例−1と同様にして反応し、生じた酢酸を除去し,
樹脂b−1を得た。この樹脂組成物の水酸基価は1.0で
あった。
製造実施例−4 エピコート1004(シェル化学(株)製エポキシ樹脂)16
00部 脱水ひまし油脂肪族 950部 ロジン 990部 トリエチレンジアミン 3部 キシロール 150部 を撹拌機付4つ口フラスコに仕込み,窒素ガス気流下で
150℃,1時間反応させる。さらに徐々に昇温し,240℃,8
時間反応させ酸価5.0になったので冷却,脱溶媒しくみ
出した。これを樹脂cとする。この樹脂の水酸基価は3
4.0であった。
樹脂c3540部,トルエン200部および無水プロピオン酸
228部を製造実施例−1と同様にして反応し、生じたプ
ロピオン酸を除去し,樹脂c−1を得た。この樹脂組成
物の水酸基価は0.8であった。
実施例および比較例 上記樹脂組成物を用いて表1に示す処方にて印刷イン
キを常法によって調整した。
なお,表1中のワニスdとは,タマノール352(荒川
化学製ロジン変性レゾールフェノール樹脂)/5号ソルベ
ント=50部/50部で溶解したものであり,5号ソルベント
とは,日本石油化学(株)製の高沸点溶剤,顔料Aと
は,リオノールレッド7B4418P(東洋インキ製造(株)
製,紅顔料),顔料Bとは,ファイネスレッドF2W(東
洋インキ製造(株)製,紅顔料)を示す。
〔印刷評価〕
三菱重工L−500オフ輪印刷機で印刷し印刷汚れ発生
枚数および水巾を測定し,この結果を表2に示す。この
印刷機は湿し水の量を変えることができ,−2〜+2
(特に単位はない)−2は水がない状態,0は通常の印刷
時の水の量,+2は過剰の量である。本発明の汚れ発生
枚数の試験は優位性の差がわかるように少し過酷な条件
の水の量−0.5で行なった。また,試験は下限の数字は
水の量を少なくしていた時の汚れ発生した水の量,上限
の数字は水の量を多くしていった場合にインキが乳化し
て転移不良になった水の量を表わし,この範囲が大きい
程優位性が良好であることを表わす。
〔発明の効果〕
本発明の印刷インキ用樹脂組成物および印刷インキ組
成物は従来から知られているそれらに比べ,表2に示さ
れているように印刷効果が良く,印刷インキ組成物の適
用範囲を広めることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基含有のアルキッド樹脂またはエポキ
    シエステル樹脂に水酸基1個あたり0.1モル以上の一価
    カルボン酸無水物を反応させ、副生した一価カルボン酸
    および未反応の一価カルボン酸無水物を除去することを
    特徴とする印刷インキ用樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】除去が減圧蒸溜もしくは水洗である請求項
    1記載の印刷インキ用樹脂の製造法。
JP7268389A 1989-03-24 1989-03-24 印刷インキ用樹脂の製造法 Expired - Lifetime JP2522542B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7268389A JP2522542B2 (ja) 1989-03-24 1989-03-24 印刷インキ用樹脂の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7268389A JP2522542B2 (ja) 1989-03-24 1989-03-24 印刷インキ用樹脂の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02251579A JPH02251579A (ja) 1990-10-09
JP2522542B2 true JP2522542B2 (ja) 1996-08-07

Family

ID=13496423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7268389A Expired - Lifetime JP2522542B2 (ja) 1989-03-24 1989-03-24 印刷インキ用樹脂の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2522542B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5098342B2 (ja) * 2007-01-22 2012-12-12 Dic株式会社 印刷インキ用樹脂ワニス及び印刷インキ
JP4897733B2 (ja) * 2008-04-02 2012-03-14 マツイカガク株式会社 シームレス缶印刷インキ組成物
JP6066311B2 (ja) * 2013-03-27 2017-01-25 荒川化学工業株式会社 オフセット印刷インキ用顔料分散剤、オフセット印刷インキ用ワニスおよびオフセット印刷インキ
JP7404086B2 (ja) * 2020-01-31 2023-12-25 サカタインクス株式会社 ポリエステル樹脂、オフセット印刷用インキ組成物、印刷物、および印刷物の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6459330A (en) * 1987-08-31 1989-03-07 Toshiba Corp Back light device for on-vehicle liquid crystal television

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02251579A (ja) 1990-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2522542B2 (ja) 印刷インキ用樹脂の製造法
JP2955354B2 (ja) 樹脂の製造方法
JP2959241B2 (ja) 樹脂の製造方法
JP4214593B2 (ja) 樹脂および印刷インキ
JPS62192476A (ja) 水なし平版用インキ組成物
JP3240768B2 (ja) ロジン変性フェノール樹脂の製造方法
JPH10279872A (ja) 平版印刷用インキ
JPH07119380B2 (ja) 印刷インキ用樹脂組成物
JPS6225182A (ja) 水なし平版用インキ組成物
US4307008A (en) Alcoholic varnishes
JP3337085B2 (ja) 印刷用インキ組成物
JP3079846B2 (ja) 印刷インキ
JPS63280782A (ja) 光硬化性水なし平版用インキ組成物
JPH07179800A (ja) 印刷インキ組成物
JP2949178B2 (ja) 水なし平板印刷インキ用バインダー
JPH08283643A (ja) 印刷用インキ組成物
JPH0737506B2 (ja) 印刷インキ用樹脂およびその製造方法
JPH064798B2 (ja) 金属用印刷インキ
JPH0813948B2 (ja) 印刷インキ
JP3419329B2 (ja) 樹脂および印刷インキ
JPH10237373A (ja) 印刷インキ
JP3166274B2 (ja) 印刷インキ用バインダー
JPH07331116A (ja) 水分散性ポリエステルミクロゲル組成物
JP2006008845A (ja) 印刷インキ組成物、およびその製造方法
JPH09249726A (ja) ロジン変性フェノール樹脂および印刷インキ