JPH10237373A - 印刷インキ - Google Patents

印刷インキ

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JPH10237373A
JPH10237373A JP2621197A JP2621197A JPH10237373A JP H10237373 A JPH10237373 A JP H10237373A JP 2621197 A JP2621197 A JP 2621197A JP 2621197 A JP2621197 A JP 2621197A JP H10237373 A JPH10237373 A JP H10237373A
Authority
JP
Japan
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ink
resin
oil
drying
solvent
Prior art date
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Pending
Application number
JP2621197A
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English (en)
Inventor
Nobuo Usami
伸夫 宇佐美
Takaaki Abe
卓暁 阿部
Takeshi Tsuchiya
岳史 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication of JPH10237373A publication Critical patent/JPH10237373A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】アニリン点が高い炭化水素系溶剤を使用して乾
燥性と機上安定性のバランスをとることができる浸透乾
燥型印刷インキを提供する。 【解決手段】アニリン点が98〜110℃である炭化水
素系溶剤を10〜40重量%および植物油を10〜40
重量%含有することを特徴とする印刷インキ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂溶解性の劣る
アニリン点の高い石油系溶剤の使用を可能とし、また植
物油と併用することによって、作業環境汚染の少ない非
芳香族系石油溶剤の使用を実現し、かつ、乾燥性と機上
安定性に優れた浸透乾燥型の印刷インキに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、オフセット印刷インキに用いる溶
剤は含有している芳香族炭化水素を水添により非芳香族
成分としたものが主体となっている。特に、三環以上の
多環芳香族炭化水素を含む溶剤は環境衛生面での問題点
が指摘されている。
【0003】浸透乾燥型印刷インキは高速印刷時のイン
キの安定性保持のため、印刷機上での溶剤の蒸発を抑制
することが必要であり、高沸点の溶剤を使用することが
不可欠であった。このため従来の溶剤は、石油精製の際
の高沸点留分が主に用いられていたが、これらの溶剤は
芳香族成分含有率が高く、近年は環境面から非芳香族成
分を主体とする溶剤への置換が望まれている。しかし、
非芳香族成分を主体とした溶剤は、アニリン点が高く樹
脂との溶解性が問題となる。特に、高沸点の非芳香族溶
剤ではアニリン点が100℃以上のものも多く、インキ
化した場合に樹脂との溶解性の不良により流動性が劣化
し、転移不良等の問題が発生する。
【0004】一方、脂肪酸エステルを主成分とする植物
油は樹脂溶解性が良好であり、揮発分が少ない。酸化重
合型乾燥方式をとる平版印刷インキでは、乾性油と称す
る不飽和脂肪酸エステルを主成分とする植物油が利用さ
れており、印刷後に脂肪酸中の不飽和部分の酸化重合で
皮膜を形成してインキを定着させている。しかし植物油
の含有率を高めていった場合には、樹脂溶解性過多によ
り溶剤離脱が起こりにくくなり印刷後の乾燥性(以下セ
ットと称する。)が劣化する。また、逆にインキ中の不
飽和成分の比率が高くなるので、インキ自体は表面に乾
燥皮膜を形成しやすくなり作業性も悪化する。
【0005】浸透乾燥型乾燥方式をとる平版印刷インキ
では、乾性油の含有率を高めていくと機上安定性の向上
には寄与するものの、樹脂からの溶剤離脱が遅くなるこ
とによるセットは酸化重合型インキと同様に劣化する。
機上安定性とはインキの印刷機上での溶剤蒸発による流
動性の劣化の程度を表す。流動性劣化が少ないこと、も
しくは流動性が劣化するまでの時間が長いことがインキ
性能として優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アニリン点
が高い炭化水素系溶剤を使用して乾燥性と機上安定性の
バランスをとることができる浸透乾燥型印刷インキを提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アニリン点が
98〜110℃である炭化水素系溶剤を10〜40重量
%および植物油を10〜40重量%含有することを特徴
とする印刷インキに関する。
【0008】本発明で用いられる炭化水素系溶剤は沸点
が270℃以上であることが望ましい。沸点が270℃
未満の場合は印刷機上での溶剤の蒸発が多くなり機上安
定性が不良となり好ましくない。アニリン点が98℃未
満の場合は樹脂との相溶性が増大するためミスチングが
発生しやすくなりインキのセットが不良となる傾向があ
る。アニリン点が98〜110℃の炭化水素系溶剤と植
物油を併用することにより樹脂の溶解性を好ましい範囲
に調節でき、印刷インキの流動性と転移性が向上し、機
上安定性とセットに優れた印刷インキが得られる。
【0009】植物油は大豆油、ヤシ油等の半乾性油や不
乾性油が望ましいが、必要に応じてアマニ油、桐油等の
乾性油を併用することも可能である。添加量としては1
0〜40重量%が望ましい。10重量%以下では樹脂と
の溶解性不足によりインキの流動性が不足する。また場
合によっては機上安定性に問題を生じる。また、40重
量%以上ではセットが劣化する。
【0010】インキ用樹脂としてはロジン変性フェノー
ル樹脂が使用でき、必要に応じて石油樹脂、アルキッド
樹脂との併用も可能である。ロジン変性フェノール樹脂
の重量平均分子量としては1〜40万のものが望まし
い。1万以下ではインキの粘弾性が不足し、40万以上
ではインキとしての流動性が不充分になる。ロジン変性
フェノール樹脂の溶解性としては、日本石油(株)製0
号ソルベント溶剤でのトレランスが10〜40%のもの
が望ましい。10%以下ではインキのセットが劣化し、
40%以上ではインキ流動性が低下する。
【0011】トレランスとは樹脂Xgを試験管に取り、
溶剤で加熱溶解させたのちに25℃に冷却したときの白
濁しない最小樹脂濃度であり、数値が小さいほど溶解性
が優れている。 トレランス(%)=樹脂(Xg)/〔樹脂(Xg)+溶
剤(yg)〕×100
【0012】
【実施例】本発明に使用した溶剤の成分及び性状比較表
を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】ワニス製造例 ロジン変性フェノール樹脂を表2の配合で180℃で溶
解させ1時間加熱攪拌することによりワニスとした。ロ
ジン変性フェノール樹脂は重量平均分子量が22万、0
号ソルベント溶剤でのトレランスが30%、酸価20、
軟化点165℃の樹脂を使用した。
【0015】
【表2】
【0016】インキ製造例 得られたワニスを表3の配合で三本ロール及びハイスピ
ードミキサーを用いてタック値(30℃,インキ1.3
2cc,400rpmの条件における1分値)が3.5
〜4.0になるようにインキを作製し、実施例1〜3,
比較例4〜9をのインキを得た。また、得られたインキ
の溶剤及び植物油含有率を表3の下部に記す。
【0017】
【表3】
【0018】評価結果 実施例及び比較例のインキについて機上安定性・セット
及び流動性についての評価を実施し、結果を表4に示し
た。
【0019】機上安定性は東洋精器(株)製デジタルイ
ンコメーターにて、40℃,インキ0.1cc,100
0rpmの条件でのタック値の最大値と初期値の差(以
下ΔT値と称す)と最大値を示すまでの経過時間(以下
Tmax値と称す)により評価を行った。ΔT値が小さ
く、Tmax値が大きいほどインキのタック値変動が少
なく、インキ性能として優れている。
【0020】セットは新聞用更紙を用いて濃度1.00
の展色刷を作成し、展色直後から展色面にコート紙をあ
て、少しずつずらしながら圧力10barをかけ、更紙
からコート紙へのインキの転移を観察、転移しなくなっ
た時間(以下セット時間と称す)により評価を行った。
セット時間が短いほどセットは優れているが、セット時
間が短すぎる場合には、実印刷ではガイドローラー汚れ
の原因となる。
【0021】流動性はスプレッドメーターでの10,3
0,60,90秒における測定値を時間に対して片対数
プロットすることで得られる直線の傾き(以下スロープ
と称す)で評価した。スロープ値が大きいほど流動性が
ある。
【0022】
【表4】
【0023】実施例1〜3は比較例4〜6に比べ、機上
安定性・セット時間の双方について向上が図れている。
比較例7,8は実施例2,3に比べ、大豆油含有率が低
く樹脂溶解性が悪いため、セット時間は短くなっている
が流動性が劣化する。比較例9は実施例2の大豆油を不
飽和脂肪酸含有率の高いアマニ油に置換したものであ
る。セット時間は比較例9の方がかなり早くなり、前述
した通り実印刷でのガイドローラー汚れが多くなり、本
発明の場合には不飽和脂肪酸の含有率の低い植物油、い
わゆる半乾性油または不乾性油の使用が適している。
【発明の効果】以上のように、本発明で得られるインキ
は従来までの浸透乾燥型インキに比較して機上安定性・
セットの双方が向上した。また、樹脂との溶解性が低い
ために使用が困難であった高アニリン点の溶剤の使用が
可能となり、有害性が指摘されている芳香族成分の含有
率が低い、もしくは含まない浸透乾燥型インキが開発で
きた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニリン点が98〜110℃である炭化
    水素系溶剤を10〜40重量%および植物油を10〜4
    0重量%含有することを特徴とする印刷インキ。
  2. 【請求項2】 植物油が半乾性油又は不乾性油である請
    求項2記載の印刷インキ。
  3. 【請求項3】 印刷インキが浸透乾燥型インキである請
    求項1〜3いずれか記載の印刷インキ。
JP2621197A 1996-12-27 1997-02-10 印刷インキ Pending JPH10237373A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2621197A JPH10237373A (ja) 1996-12-27 1997-02-10 印刷インキ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34933696 1996-12-27
JP8-349336 1996-12-27
JP2621197A JPH10237373A (ja) 1996-12-27 1997-02-10 印刷インキ

Publications (1)

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JPH10237373A true JPH10237373A (ja) 1998-09-08

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ID=26363956

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JP2621197A Pending JPH10237373A (ja) 1996-12-27 1997-02-10 印刷インキ

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JP (1) JPH10237373A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001098197A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Toshiba Corp 記録液および記録装置
JP2013155262A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Sakata Corp 浸透乾燥型オフセット印刷用インキ組成物
JP6146529B1 (ja) * 2016-12-07 2017-06-14 藤倉化成株式会社 光輝性塗料
EP1300450B2 (en) 2000-04-07 2019-07-03 DIC Corporation Printing ink composition

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